JPH109307A - ブレーキ摩擦部材の摩耗及び過熱検出装置 - Google Patents

ブレーキ摩擦部材の摩耗及び過熱検出装置

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JPH109307A
JPH109307A JP16342496A JP16342496A JPH109307A JP H109307 A JPH109307 A JP H109307A JP 16342496 A JP16342496 A JP 16342496A JP 16342496 A JP16342496 A JP 16342496A JP H109307 A JPH109307 A JP H109307A
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wear
overheating
brake
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JP16342496A
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Koichi Sawada
耕一 澤田
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Toyota Motor Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D66/00Arrangements for monitoring working conditions, e.g. wear, temperature
    • F16D2066/001Temperature

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ブレーキ摩擦部材の摩耗及び過熱
を電気的に検出する装置に関し、コストを増大させるこ
となく、ブレーキ摩擦部材の摩耗及び過熱を高い信頼性
で検出することが可能な装置を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 ブレーキパッド22の摩擦部材22a
は、抵抗体46、定電圧源48、及び、電流計50と直
列に接続されている。摩擦部材22aに摩耗及び過熱が
生ずると、その抵抗値が増加する。電流計50により、
かかる抵抗値の増加に応じた電流値の減少を検出するこ
とにより、摩擦部材22aの摩耗及び過熱を検出するこ
とができる。摩擦部材22aの過熱に起因して抵抗値が
増加した場合には、制動終了後、抵抗値は減少するた
め、摩擦部材22aの過熱と摩耗とを区別することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブレーキ摩擦部材
の摩耗及び過熱検出装置に係わり、特に、ブレーキ摩擦
部材の摩耗及び過熱を電気的に検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の制動装置は、ホイールと共に回転
する回転体と、回転体に近接して設けられ、ブレーキペ
ダルが操作されることにより回転体に押圧される摩擦部
材とを備えている。摩擦部材が回転体に押圧された際に
摩擦部材と回転体との間に生ずる摩擦力が、車輪への制
動力として作用する。このため、制動が行われると、摩
擦部材には回転体との摩擦に起因して摩耗が生ずる。摩
擦部材のかかる摩耗が過大となると、適切な制動効果を
維持し得なくなるため、摩擦部材に許容量を越える摩耗
が生じたことを検出することが必要とされる。
【0003】かかる目的のため、従来より、摩擦部材の
摩耗量が所定の許容量を越えた場合に、回転体と当接す
ることにより摺動音を発生するように構成された当接部
材を備えた摩耗検出装置が知られている。しかしなが
ら、この摩耗検出装置は、上述の如く、機械的な摺動に
より生ずる摺動音を運転者が感知することにより摩擦部
材の摩耗を検知する構成である。従って、車両の走行音
等の騒音により、運転者が摺動音を感知できないことが
あり、また、当接部材と回転体とが摺動することに起因
して回転体に局部的な摩耗が生じ、制動作用を最適に維
持できないことがある。このように、上記摩耗検出装置
は、摩擦部材の摩耗を機械的に検出するものであるた
め、高い信頼性を実現する上で必ずしも最適な構成では
なかった。
【0004】かかる問題を解決するため、摩擦部材の摩
耗を電気的に検知する装置が提案されている。例えば、
特開昭57−40133号に開示される摩耗検出装置に
おいては、摩擦部材に抵抗体を埋設し、この抵抗体が摩
擦部材と共に摩耗するのに応じて抵抗体の抵抗値が増加
するのを検出することにより、摩擦部材の摩耗を検知し
ている。従って、上記従来の装置によれば、上記した機
械的な摩耗検出装置の如き問題は生じず、摩擦部材の摩
耗を高い信頼度で検出することができる。また、抵抗体
の抵抗値は、抵抗体の温度上昇によっても増加するた
め、上記従来の装置によれば、摩擦部材の過熱をも検出
することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の装置においては、上述の如く、抵抗体を設けること
が必要とされるため、部品点数が増大する。更に、上記
従来の装置は、抵抗体が摩擦部材に埋設された構成を有
しているため、抵抗体を組み付ける際には、摩擦部材へ
の取り付け穴の加工や、抵抗体の取り付け穴への接着等
多くの工程が必要とされる。このように、上記従来の装
置は、摩擦部材に抵抗体を設けるのに伴ってコストが増
大するという問題を有するものであった。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、コストを上昇させることなく、摩擦部材の摩耗
及び過熱を高い信頼性で検出し得るブレーキ摩擦材の摩
耗及び加熱検出装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、車輪と一
体に回転する回転体と摺動することにより制動力を発生
させるブレーキ摩擦部材の摩耗及び過熱を検出するブレ
ーキ摩擦部材の摩耗及び過熱検出装置であって、前記ブ
レーキ摩擦部材の電気抵抗値に応じた量に基づいて前記
ブレーキ摩擦部材の摩耗及び過熱を検出する検出手段を
備えるブレーキ摩擦部材の摩耗及び過熱検出装置により
達成される。
【0008】本発明において、ブレーキ摩擦部材は回転
体と摺動するため、ブレーキ摩擦部材には摩耗が生ず
る。ブレーキ摩擦部材に摩耗が生ずると、この摩耗量に
応じてブレーキ摩擦部材の体積が変化する。ブレーキ摩
擦部材の体積が変化すると、この体積変化量に応じてブ
レーキ摩擦部材の電気抵抗値が変化する。また、ブレー
キ摩擦部材の温度が上昇すると、温度上昇量に応じてブ
レーキ摩擦部材の電気抵抗値が変化する。従って、検出
手段により、ブレーキ摩擦部材の電気抵抗値に応じた量
に基づいてブレーキ摩擦部材の摩耗及び過熱が検出され
る。また、本発明によれば、ブレーキ摩擦部材の摩耗を
検出するために新たな検出器を付加することは不要であ
る。従って、部品点数が減少され、また、検出器を配設
するための工程は不要とされる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1に本発明に係るブレーキ摩擦
材の摩耗及び過熱警報装置が適用されるディスクブレー
キ装置の断面図を示す。図1において、ディスクロータ
20は、図示しないホイールに固定され、ホイールと一
体に回転する。ディスクロータ20の各面には摩擦面2
0a、20bが設けられている。ディスクロータ20の
両側には、摩擦面20a、20bと所定の隙間を隔てて
対向するようにブレーキパッド22、24が配設されて
いる。ブレーキパッド22及び24はそれぞれ、摩擦部
材22a及び24a、及び、裏金22b、24bから構
成されており、摩擦部材22a及び24aが、それぞ
れ、ディスクロータ20の摩擦面20a及び20bと対
向している。
【0010】図1中右側に配設されたブレーキパッド2
4はピストン28に固定されている。ピストン28は、
キャリパ30に設けられたシリンダ部32の内部に、シ
ールリング33を介して液密かつ摺動可能に配設されて
いる。シリンダ部32とピストン28の図1中右側底面
との間に形成される液室34には、ポート26が連通し
ている。ポート26には、ブレーキ配管を介して図示し
ないマスタシリンダが接続されている。キャリパ30
は、ディスクロータ20の径方向外側を跨ぐように延び
るアーム部36を備えている。アーム部36の先端部に
はブレーキパッド22が固定されている。
【0011】ブレーキペダルが踏み込まれると、液室3
4には、マスタシリンダにより、ブレーキペダルへの踏
力に応じた液圧のブレーキフルードが供給される。液室
34の液圧の上昇に応じて、ピストン28は図1中左方
へ移動する。このピストン28の移動量が所定値を越え
るとブレーキパッド24の摩擦部材24aはディスクロ
ータ20の摩擦面20bに押圧される。更に、液室34
の液圧が上昇すると、ホイールシリンダボディ30全体
が図1中右方へ移動し、ブレーキパッド22の摩擦部材
22aがディスクロータ20の摩擦面20aに押圧され
るようになる。この際、ディスクロータ20の摩擦面2
0a、20bと、ブレーキパッド22、24の摩擦部材
22a、24aとの間に生ずる摩擦力がホイールへの制
動力として作用する。
【0012】このように、制動時には摩擦部材22a、
24aに摩擦が生ずるため、制動が行われるのにつれて
摩擦部材22a、24aに摩耗が進行する。摩擦部材2
2a、24aの摩耗量が過大となると、最終的には摩擦
部材22a、24aがなくなってしまい、制動が適正に
行われなくなる。このため、摩擦部材22a、24aの
摩耗量を監視し、この摩耗量が所定の許容量を越えた場
合には、その旨を運転者に警報することが必要とされ
る。また、制動時には、摩擦部材22a、24aはディ
スクロータ20の摩擦面20a、20bとの摺動により
昇温される。ブレーキパッド22、24が過度に昇温さ
れると,摩擦係数が減少して制動力が低下するフェード
現象が生ずることがある。このため、摩擦部材22a、
24aの過熱をも検出して、かかる過熱を運転者に警報
することが必要とされる。
【0013】本実施例は、このような摩擦部材22a、
24aの摩耗及び過熱をコストを上昇させることなく高
い信頼性で検出し得る点に特徴を有している。以下、図
2及び図3を参照して、摩擦部材22a、24aの摩耗
及び過熱を検出する装置について説明する。なお、ブレ
ーキパッド22及び24は同一の構成を有しているた
め、以下、ブレーキパッド22について代表的に説明す
る。
【0014】図2は、摩擦部材22aの摩耗及び過熱を
検出する装置の構成を示す。また、図3は、ブレーキパ
ッド22を、摩擦部材22a側から見た際の構成を示
す。裏金22bは絶縁性を有する剛性部材であり、その
表面に摩擦部材22aが接着により固定されている。図
3に示す如く、摩擦部材22a及び裏金22bは、その
長手方向がディスクロータ20の周方向に沿うように湾
曲された形状を有する平面部材である。
【0015】摩擦部材22aは、制動部材として必要と
される摩擦係数及び耐摩耗性を備えると共に、後述する
如く、抵抗値の変化を検出するのに適当な抵抗率を有す
る材料により構成されている。かかる材料の組成の一例
を図4に示す。図4に示す如く、摩耗部材22aは、ケ
ブラーあるいはチタン酸カリウム等の繊維材料、レジ
ン、カシュー樹脂あるいはゴム等の有機材料、グラファ
イトあるいはMo化合物等の潤滑材料、銅ファイバー等
の伝導性金属材料、Zr化合物あるいはMg化合物等の
耐摩耗性材料、マイカ等の板状材料、及び、その他の無
機材料が、図中下段に示す比率で組成された材料により
構成されている。
【0016】摩擦部材22aの長手方向(図2において
は左右方向)両端部の、裏金22bへの固定部位に近接
する部位には配線部材42、44が接続されている。配
線部材42は、抵抗値Ra を有する抵抗体46の一方の
端子に接続され、配線部材44は電流計50の一方の端
子に接続されている。抵抗体46及び電流計50の他方
の端子の間には、電圧Eを発生する定電圧源48が接続
されている。
【0017】かかる構成によれば、摩擦部材22aに
は、定電圧源48により付与される電圧により電流が図
2中左右方向に流れる。摩擦部材22aがディスクロー
タ20と摺動することにより摩耗してその厚み、即ち、
図2中上下方向の寸法が減少すると、摩擦部材22a
の、電圧が付与される方向(図2においては左右方向)
に対して垂直な平面での断面積Sが減少する。摩擦部材
22aの、配線部材42及び44接続部位間の抵抗値R
は、摩擦部材22aを構成する材料の抵抗率をρ、配線
部材42及び44接続部位間の平均長さをLとすると、 R=ρ・L/S ・・・(1) で表される。従って、摩擦部材22aの摩耗が進行する
のに応じて、その断面積Sが減少すると、抵抗値Rは断
面積Sに反比例して増加することになる。
【0018】また、摩擦部材22aの抵抗値は、その温
度に応じて変化する。即ち、摩擦部材22aの基準温度
T0 における抵抗値をR0 とすると、摩擦部材22aの
温度(T0 +ΔT)における抵抗値Rs は、 Rs =R0 ・(1+α・ΔT) ・・・(2) で表される。ただし、αは摩擦部材22aの抵抗値の温
度係数である。従って、摩擦部材22aの温度が上昇す
るのに応じて、その抵抗値Rs は増加することになる。
【0019】このように、摩擦部材22aの抵抗値は、
摩耗の進行及び温度の上昇に応じて増加する。摩擦部材
22aの摩耗量をt、摩擦部材22aの温度上昇をT、
摩擦部材22aの抵抗値をR(t,T)で表すと、電流
計50が検出する電流Iは、 I=E/(R(t,T)+Ra ) ・・・(3) で表される。このため、電流計50の検出する電流値I
に基づいて摩擦部材22aの摩耗量あるいは温度上昇量
を検出することができる。従って、電流値Iが、摩擦部
材22aの許容摩耗量あるいは許容温度上昇量に応じた
値を下回ったことを検知することにより、摩耗部材22
aに許容量を越える摩耗あるいは温度上昇が生じたこと
を検出することができる。なお、抵抗体46の抵抗値R
a を適切に選択することにより、電流値Iを電流計50
の特性に応じた値に調整することができる。
【0020】この場合、摩擦部材22aの温度上昇は、
摩擦部材22aとディスクロータ20との摩擦に起因し
て生ずる。このため、制動動作が終了して、摩擦部材2
2aとディスクロータ20との摩擦が生じなくなると、
摩擦部材22aの温度は昇温前の温度へ向けて下降し、
従って、摩擦部材22aの抵抗値は昇温前の値へ向けて
減少することになる。一方、摩擦部材22aの摩耗に起
因して抵抗値が増加した場合には、制動動作が終了して
も抵抗値が元に戻ることはない。従って、電流計50の
検出する電流値Iが、摩擦部材22aの抵抗値増加に応
じて減少した後、制動動作終了後に、元の値へ向けて増
加すれば、摩擦部材22aに温度上昇が生じていたと判
断することができ、電流値Iが減少した状態が維持され
れば、摩擦部材22aに摩耗が生じていると判断するこ
とができる。このように、車両の走行中、電流計50に
より電流値Iを常時検出することにより、電流Iの時間
変化に基づいて摩擦部材22aの摩耗と過熱とを識別す
ることができる。また、かかる識別結果を用いて、摩耗
と過熱とを区別して運転者に知らせることもできる。
【0021】なお、摩擦部材22aの摩耗の発生と過熱
の発生とを比較すると、過熱の方が時間的に早期に発生
することになる。従って、上記した磨耗と過熱との識別
方法として、例えば、エンジン始動時の抵抗の初期値か
らの変化量等、抵抗値の時間変化量を検知し、かかる変
化量が大きい場合に過熱と判断することとしてもよい。
【0022】また、上述の如く、配線部材42及び44
が、摩耗部材20aの、裏金38への固定部位の近傍に
接続されていることにより、摩耗部材22aに摩滅寸前
の大きな摩耗が生じた場合にも、摩耗部材22aの抵抗
値を検出することが可能とされている。更に、配線部材
42及び44が、摩擦部材22aの長手方向両端部に接
続されていることにより、摩擦部材22aの中間部に位
置する2点間の抵抗値を検出する場合に比して、摩擦部
材22aに一定の厚みの摩耗が生じた際の抵抗値変化は
大きくなる。このため、出力信号のダイナミックレンジ
が増大し、これにより、摩擦部材22aの摩耗をより高
精度に検出することが可能とされている。
【0023】上述の如く、本実施例によれば、摩擦部材
22aに新たに検出素子を設けることなく、摩擦部材2
2aの摩耗及び過熱を検出することができる。これによ
り、摩擦部材22aの組み付けコストを上昇させること
なく、高い信頼性で摩擦部材22aの摩耗及び過熱を検
出することができる。また、本実施例においては、摩擦
部材22aの摩耗及び過熱が摩擦部材22aの抵抗値の
変化として電気的に検出される。従って、摩擦部材22
aの摩耗及び過熱の検出にあたって機械的な摺動部分を
設けることは不要とされ、また、摩擦部材22aの摩耗
量及び温度上昇量を示す信号が電気的な信号として出力
されるため、摩擦部材22aの摩耗あるいは過熱を、こ
の電気信号を用いた適切な方法により運転者に対して確
実に知らせることができる。これにより、摩擦部材22
aの摩耗及び過熱の検出の信頼性が向上されている。こ
のように、本実施例によれば、コストを抑制しつつ摩擦
部材22aの摩耗及び過熱を高い信頼性で検出すること
が可能とされている。
【0024】なお、上記第1実施例においては、抵抗体
46、定電圧源48、電流計50が請求項1に記載した
検出手段に相当している。次に、図5に、本発明の第2
実施例であるブレーキ摩擦部材の摩耗及び過熱検出装置
の構成を示す。なお、図5において図2と同様の構成部
分については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0025】図5において、配線部材42は抵抗体56
の一方の端子に接続され、また、配線部材44は抵抗体
58の一方の端子に接続されている。抵抗体56及び5
8の他方の端子は、それぞれ、抵抗体60の各端子に接
続されている。即ち、摩擦部材22a、及び、抵抗体5
6、58、60はブリッジ回路を構成している。配線部
材44及び抵抗体58の接続部位62と、抵抗体56、
60の接続部位64との間には電圧Eを発生する定電圧
源66が接続されている。また、配線部材42及び抵抗
体56の接続部位68と、抵抗体58、60の接続部位
70との間には、電磁リレー72のソレノイド72aが
接続されている。電磁リレー72は、ソレノイド72a
へ付与される電圧が所定値を越えるとスイッチ72bが
オン状態となり、上記電圧が所定値以下ではオフ状態と
なるように構成されている。スイッチ72bの両端子間
には、発光素子74及び電圧源76が直列に接続されて
おり、スイッチ72bがオン状態とされると、発光素子
74は点灯状態とされる。発光素子74は、車室内のイ
ンストルメントパネル等、運転者がその点灯状態を観察
できるように配設されている。
【0026】上記した抵抗体56、58、60のそれぞ
れの抵抗値R1 、R2 、R3 は、摩擦部材22aに摩耗
が生じていない状態で、接続部位68、70間の電位差
がゼロとなるように設けられている。即ち、摩擦部材2
2aの摩耗が生じていない状態での抵抗値をRi とする
と、R1 〜R3 は、 Ri ・R3 =R1 ・R2 ・・・(4) が成立するように設けられている。
【0027】摩擦部材22aに摩耗あるいは温度上昇が
生じ、摩擦部材22aの抵抗値が増加してRになると、
接続部位68、70間には V=E・〔R/(R1+R)−R2/(R2+R3)}・・・(5) なる電位差が生ずる。(5)式からわかるように、電位
差Vは摩擦部材22aの抵抗値Rの増加に応じて増加す
る.このため、電磁リレー72のソレノイド72aに付
与される電圧は、摩擦部材22aの抵抗値Rの増加に応
じて増加することになる。従って、摩耗量及び温度上昇
量の許容値に基づいて決定された摩擦部材22aの許容
抵抗値Rc を実験的あるいは理論的に予め求め、RがR
c に達した際に電磁リレー72のスイッチ72bがオン
となるように、R1〜R3、及び、電磁リレー72の特
性を設けておくことにより、摩擦部材22aの摩耗量及
び温度上昇が所定の許容量に達した際に、発光素子74
を点灯させることができる。これにより、運転者は、摩
擦部材22aに許容値を越える摩耗あるいは温度上昇が
生じたことを、発光素子74の点灯により確実に検知す
ることができる。
【0028】上述の如く、上記第2実施例によっても、
上記第1実施例と同様に、摩擦部材22aの摩耗及び過
熱を、コストを上昇させることなく高い信頼性で検出す
ることができる。なお、上述の如く、摩擦部材22aの
温度上昇に起因して発光素子74が点灯した場合、制動
動作が終了して、温度が低下すると、発光素子74は消
灯する。これに対して、摩擦部材22aの摩耗に起因し
て発光素子74が点灯した場合には、制動動作が終了し
ても、点灯状態が維持される。従って、発光素子74が
点灯した場合、ブレーキペダルへの踏み込みを解除する
ことにより制動を終えて一定時間が経過した後、再び消
灯するか否かを判別することにより、摩擦部材22aの
過熱と摩耗とを識別することができる。
【0029】また、上記実施例において、摩擦部材22
aの摩耗の許容量に基づく許容抵抗値Rcwと、温度上昇
の許容量に基づく許容抵抗値Rctとが互いに異なる場合
には、接続部位68、70間に、それぞれ摩擦部材22
aの抵抗値がRcw及びRctに達した際にオン状態となる
ように構成された2つの電磁リレーを並列に設けると共
に、各電磁リレーに対応して発光素子を設けることによ
り、摩擦部材22aの摩耗及び過熱をそれぞれ独立に表
示することができる。あるいは、摩擦部材22aの異常
を警報するという意味で、摩耗あるいは過熱の何れかを
表示すれば十分である場合には、電磁リレー72を、摩
擦部材22aの抵抗値がRcw及びRctのうち値の小さい
方に達した際に発光素子74が点灯するように構成すれ
ばよい。
【0030】なお、上記第2実施例においては、摩擦部
材22a及び抵抗体56〜60からなるブリッジ回路、
定電圧源66、及び電磁リレー72が請求項1に記載し
た検出手段に相当している。なお、上記第1及び第2実
施例においては、本発明のブレーキ摩擦部材の摩耗及び
過熱警報装置が図1に示す如き形式のディスクブレーキ
装置に適用されるものとしたが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、ディスクブレーキ装置の形式にかか
わらず適用することができる。更に、本発明は、ディス
クブレーキ装置のみではなく、ドラムブレーキ装置に適
用することもできる。ドラムブレーキ装置においては、
ブレーキシューの外周面に取り付けられたライニングが
ブレーキドラムの内周面に押圧されることにより制動が
行われる。従って、ドラムブレーキ装置が作動すると、
ライニングに摩耗及び温度上昇が生ずることになる。そ
こで、ライニングの抵抗値を上記実施例と同様にして検
出することにより、ライニングの摩耗及び過熱を検出す
ることができる。
【0031】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、コストを
増大させることなく、ブレーキ摩擦部材の摩耗及び過熱
を高信頼度で検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるブレーキ摩擦部材の摩
耗及び過熱検出装置が適用されるディスクブレーキ装置
の断面図である。
【図2】本実施例のブレーキパッド及び抵抗検出回路の
構成図である。
【図3】本実施例のブレーキパッドを摩擦部材側から見
た図である。
【図4】本実施例のブレーキパッドの摩擦部材を構成す
る材料の組成の一例である。
【図5】本発明の第2実施例の構成を示す図である。
【符号の説明】
20 ディスクロータ 22、24 ブレーキパッド 22a、24a 摩擦部材 46、56、58、60 抵抗体 48、66、76 定電圧源 50 電流計 72 電磁リレー 74 発光素子

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪と一体に回転する回転体と摺動する
    ことにより制動力を発生させるブレーキ摩擦部材の摩耗
    及び過熱を検出するブレーキ摩擦部材の摩耗及び過熱検
    出装置であって、 前記ブレーキ摩擦部材の電気抵抗値に基づいて前記ブレ
    ーキ摩擦部材の摩耗及び過熱を検出する検出手段を備え
    ることを特徴とするブレーキ摩擦部材の摩耗及び過熱検
    出装置。
JP16342496A 1996-06-24 1996-06-24 ブレーキ摩擦部材の摩耗及び過熱検出装置 Pending JPH109307A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005015045A1 (de) * 2003-08-06 2005-02-17 Continental Teves Ag & Co.Ohg Kraftfahrzeugbremse
JP2007514907A (ja) * 2003-12-17 2007-06-07 ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング 自動車の自動駐車ブレーキの作動を監視する方法及び装置
US9208395B2 (en) 2010-08-20 2015-12-08 Canon Kabushiki Kaisha Position and orientation measurement apparatus, position and orientation measurement method, and storage medium
CN112253659A (zh) * 2020-10-14 2021-01-22 何建斌 一种制动器用直观式刹车片磨损警示设备

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