JP2008144748A - 気流整流装置及び直列式ファン - Google Patents

Abstract

【課題】出力する風圧及び風量を高め、全体の性能を向上できる気流整流装置及び直列式ファンを提供する。
【解決手段】気流整流装置２３は、二つの同じ回転方向のファン２１、２２の間に連結され、且つ本体２３１及び複数の整流片２３２を含む。整流片２３２は本体２３１に連結され、各整流片と上流ファン２１の静翼２１３とが対応することにより、完全な導流部材が形成される。また、気流整流装置２３を有する直列式ファン２も一緒に提供する。
【選択図】 図４

Description

本発明は気流整流装置及び直列式ファンに関し、特に直列接続の性能を向上する気流整流装置及び直列式ファンに関するものである。

電子製品が高性能、高周波、高速度とスリム化に向け迅速に発展するにつれ、電子製品の発熱温度がますます高くなっているため、不安定な現象が容易に発生し、製品の信頼度に影響が出ている。よって、いま放熱はすでに電子製品の重要な課題の一つとなり、ファンを利用して放熱装置とするのはよく見かける構造と設置であり、放熱機能を強めるために複数のファンを直列させることができる。

図１を参照すると、従来の直列式ファン１は上流ファン１１及び下流ファン１２が直列に接続されて組成される。上流ファン１１はフレーム１１１及びインペラ１１２を有し、インペラ１１２はフレーム１１１内に設置され、複数のブレード１１２１及びハブ１１２２を有し、且つブレード１１２１はハブ１１２２と連結される。上流ファン１１はさらにフレーム１１１と連結される複数の静翼１１３を有する。下流ファン１２もフレーム１２１、インペラ１２２及び複数の静翼１２３を有し、且つインペラ１２２も複数のブレード１２２１及びハブ１２２２を備える。下流ファン１２の構造と設置は上流ファン１１と同じであり、二者とも同じ回転方向（図の矢印の通り）を有する。組み合わせ後の直列式ファン１は図２の通りである。

気流が直列式ファン１中にあるときの作動状況は、図３を参照すると、ブレードの回転方向Ｒは図に示す通りである。上流ファン１１が回転する時、気流が引き込まれブレード１１２１から静翼１１３に流れる。しかし、気流がさらに静翼１１３から下流ファン１２に導かれる時、気流はブレード１２２１の低圧エリアＬに導かれ、これによって、ブレード１２２１の高圧エリアＨ及び低圧エリアＬの圧差は小さくなり、且つ静翼１１３から導かれた気流は、ほぼブレード１２２１のブレード形状に垂直となり、平行ではない。これらの要素すべてが下流ファン１２の機能を大幅に低下させ、また、ファンを直列に接続した後に出力される風圧及び風量が低下し、性能に影響する。

よって、いかにして出力する風圧及び風量を高め、全体の性能を向上できる気流整流装置及び直列式ファンを提供するかが重要な課題の一つとなる。

上述の課題に鑑み、本発明の目的は出力する風圧及び風量を高め、全体の性能を向上できる気流整流装置及び直列式ファンを提供することである。

上述の目的を達するために、本発明に基づく気流整流装置は、二つの同じ回転方向の直列式ファンの間に連結され、且つ本体及び複数の整流片を含む。整流片は本体に連結され、各整流片と上流ファンの静翼とが対応し、導流部材を形成する。

上述の目的を達するために、本発明に基づく直列式ファンは二つのファン及び気流整流装置を含む。ファンは同じ回転方向に、直列に設置される。気流整流装置はファンの間に連結され、且つ本体及び複数の整流片を有し、整流片は本体と連結され、各整流片と上流ファンの静翼とが対応して、導流部材を形成する。

本発明に基づく気流整流装置及び直列式ファンは複数の整流片と上流ファンの静翼とが、導流部材を形成するため、静翼が元来有する整流効果を強めるだけでなく、さらに気流を下流ファンのブレードの高圧エリアに導き、そのため気流はほぼ下流ファンのブレードのブレード形状に平行となる。この構造と設置はいずれも下流ファンの性能を大幅に上げることができ、さらに直列式ファンが出力する風圧及び風量も高め、全体の性能をも向上することができる。

本発明の好ましい実施形態の気流 整流装置及び直列式ファンに基づいて、図面をもって下記の通り説明を行う。同じ部材は同じ符号で表示する。

図４を参照すると、本発明の好ましい実施形態の直列式ファン２は二つのファン２１、２２及び気流整流装置２３を含む。ファン２１、２２は同じ回転方向（図の矢印が示す通り）に直列に設置される。気流整流装置２３はファン２１、２２の間に連結され、且つ本体２３１及び複数の整流片２３２を有し、整流片２３２の一端は本体２３１と連結される。このほかに、気流整流装置２３はさらに連接部２３３を含み、整流片２３２のもう一端は連接部２３３と連結する。本実施形態の整流片２３２は対称に設置或いは非対称に設置することができる。

本実施形態において、ファン２１は上流ファンであり、ファン２２は下流ファンである。ファン２１はファンフレーム２１１及びインペラ２１２を有し、インペラ２１２はファンフレーム２１１内に設置され、且つ複数のブレード２１２１及びハブ２１２２を有し、ブレード２１２１はハブ２１２２と連結される。このほかに、ファン２１はさらにファンフレ−ム２１１と連結される複数の静翼２１３を有する。ファン２２は同様にファンフレーム２２１及びインペラ２２２を有し、インペラ２２２はファンフレーム２２１内に設置され、且つ複数のブレード２２２１及びハブ２２２２を有し、ブレード２２２１はハブ２２２２と連結される。ファン２２はさらにファンフレ−ム２２１と連結される複数の静翼２２３を有する。本実施形態のファン２１、２２は軸流式ファンとすることができ、且つファン２１、２２は同じ構成或いは異なる構成であってもよいが、回転方向は同じでなければならない。

気流整流装置２３の本体２３１はファン２１、２２のファンフレ−ム２１１、２２１と連結し、且つ連結方式は係合、ネジ止め、嵌め合い、粘着とすることができ、直列式ファン２の組み合わせ後は図５が示す通りである。
気流が直列式ファン２中にあるときの作動状況は、図６を参照すると、そのブレードの回転方向Ｒは図に示す通りである。直列式ファン２の組み合わせ後は、各整流片２３２はファン２１の静翼２１３と対応し導流部材を形成する。この場合の整流片２３２の数と静翼２１３の数は同じである。本実施形態において、ファン２１の静翼２１３の構造は一つの三日月形と見なすことができ、整流片２３２はもう一つの三日月形と見なすことができ、静翼２１３と整流片２３２が結合された後は、導流部材の導流が形成される。注意すべきことは、上述に対応し形成される導流部材は、単に例をあげて説明をしただけで、本発明を制限するものではなく、且つ整流片２３２は静翼２１３の数及び形状も同じでなくてよい。このほかに、整流片２３２の形状構造は徐々にすぼまる（図が示す通り）、等しい幅で延伸する或いは徐々に拡がるというものであってもよい。

ファン２１が回転する時に、気流は引き込まれブレ−ド２１２１から静翼２１３及び整流片２３２に流れる。静翼２１３と整流片２３２とが導流部材を形成することによって、整流効果が生じ、ファンの性能が高まる以外に、上下流ファンの排気及び吸気の高圧エリアＨを連接することもでき、それによって、単に静翼２１３だけを有する直列式ファンよりも性能が大幅に優れる。

図７は、従来の直列式ファン１と本発明の気流整流装置２３を有する直列式ファン２に対して実験分析を示した。そのファン性能曲線図のＸ軸は風量を表し、Ｙ軸は風圧を表す。実験のデータによると、同じ回転速度において、本発明が出力する風圧及び風量はすべて、従来に比べて大幅に上がっている。

上述より、本発明に基づく気流整流装置及び直列式ファンは、複数の整流片と上流ファンの静翼とが導流部材を形成するため、整流効果が強まるだけでなく、気流を下流ファンのブレ−ドの高圧エリアＨに導くことができ、且つ気流は下流ファンのブレードのブレード形状にほぼ平行となる。この構造と設置はいずれも下流ファンの性能を大幅に上げることができ、また直列式ファンが出力する風圧及び風量も高めることができ、さらに全体の性能をも上がることができる。

以上、好適な実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれら実施例に限定されないと解されるべきであり、つまり本発明は、（当業者であれば自明であるような）各種変更及び均等なアレンジをカバーするものである。上に掲げた実施例は、本発明の原理を説明するための最良の態様を提示すべく選択し、記載したものである。即ち、添付の特許請求の範囲は、係る各種変更及び均等なアレンジがすべて包含されるように、最も広い意味に解釈されるべきである。

従来の直列式ファンの分解図である。 図１の直列式ファンの組み立て図である。 図２の直列式ファンにおける気流動作の説明図である。 本発明の好ましい実施形態に基づく直列式ファンの分解図である。 図４の直列式ファンの組み立て図である。 図５の直列式ファンにおける気流動作の説明図である。 従来の直列式ファンと本発明の好ましい実施形態の直列式ファンのファン性能曲線図である。

符号の説明

１、２ 直列式ファン １１ 上流ファン
１１１、１２１、２１１、２２１ ファンフレーム
１１２、１２２、２１２、２２２ インペラ
１１２１、１２２１、２１２１、２２２１ ブレード
１１２２、１２２２、２１２２、２２２２ ハブ
１１３、１２３、２１３、２２３ 静翼
１２ 下流ファン ２１、２２ ファン
２３ 気流整流装置 ２３１ 本体
２３２ 整流片 ２３３ 連接部
Ｈ 高圧エリア Ｌ 低圧エリア
Ｒ ブレ−ド回転方向

Claims (10)

1. 二つの同じ回転方向の直列式ファンの間に連結される気流整流装置であって、
   本体、及び
   前記本体と連結され、それぞれが前記直列式ファンの上流ファンの静翼と対応して導流部材を形成する複数の整流片を含む気流整流装置。
2. 前記整流片の折り曲げの方向は前記上流ファンの回転方向と相反する請求項１に記載の気流整流装置。
3. 前記整流片は対称に設置或いは非対称に設置される請求項１に記載の気流整流装置。
4. 前記直列式ファンは軸流式ファンである請求項１に記載の気流整流装置。
5. 前記本体は前記直列式ファンのフレームと連結され、連結の方式は係合、ネジ止め、嵌め合い或いは粘着である請求項１に記載の気流整流装置。
6. 同じ回転方向に直列に設置される二つのファン、及び
   前記ファンの間に連結され、本体及び複数の整流片を有し、前記整流片は前記本体に連結され、各前記整流片と前記ファンにおいて上部のファンである上流ファンの静翼とが対応して導流部材を形成する気流整流装置を含む直列式ファン。
7. 前記整流片の折り曲げの方向は前記上流ファンの回転方向と相反する請求項６に記載の直列式ファン。
8. 前記整流片は対称に設置或いは非対称に設置される請求項６に記載の直列式ファン。
9. 前記ファンは軸流式ファンである請求項６に記載の直列式ファン。
10. 前記本体は前記ファンのフレームと連結され、連結の方式は係合、ネジ止め、嵌め合い或いは粘着である請求項６に記載の直列式ファン。

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