JP2008143814A - ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法 - Google Patents

ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】多量の不活性ガスを用いることなく、アルキレンオキシドの爆発範囲を回避することができるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明に係るヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法によれば、触媒の存在下、アルキレンオキシドと(メタ)アクリル酸とを反応させて、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する方法において、上記アルキレンオキシドと(メタ)アクリル酸との反応液をポンプ7によって循環させ、加圧条件下、反応器1内部の気相部分に噴霧する。これにより、反応器1内部のアルキレンオキシドを含んだガスの濃度を低下させることができるため、多量の不活性ガスを用いることなく、アルキレンオキシドの爆発範囲を回避することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法に関する。具体的には、多量の不活性ガスを用いることなく、アルキレンオキシドの爆発範囲を回避して安全に製造することができるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法に関する。
近年、広く(メタ)アクリレート類の合成が行われている。(メタ)アクリレート類同士を重合させる、または、他のモノマーと共重合させることで種々の有用な合成樹脂を製造することができるため、(メタ)アクリレート類は非常に有用な化合物である。なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレートおよびメタクリレートの両方を表現している。
(メタ)アクリレート類の1種であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートは、その原料に反応性の高いアルキレンオキシドを用いる場合がある。そのアルキレンオキシドは、一般的に広い爆発範囲を持つことが知られており、例えば、エチレンオキシドの爆発範囲は空気中で3〜100容積%である。そのため、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造時、反応器気相部分のアルキレンオキシドの濃度が爆発範囲内に達すると、爆発性の混合気体を形成する。また、付近に着火源があった場合、その爆発性混合気体が爆発する危険性がある。
そこで、アルキレンオキシドの爆発範囲を回避するための方法として、特許文献1には、不活性ガスを用いて、反応器気相部分の酸素濃度を特定の低濃度範囲に維持する製造方法が開示されている。
また、特許文献2、特許文献3にも同様に、反応器気相部分の酸素濃度を低濃度とすることで、アルキレンオキシドの爆発範囲を回避する方法が開示されている。
特開2001−328960号公報(平成13年11月27日公開) 米国特許第3948978号明細書(1976年4月6日登録) 米国特許第4404395号明細書(1983年9月13日登録)
しかしながら、特許文献1〜3に記載の製造方法では、アルキレンオキシドの爆発範囲を回避できるものの、上記製造方法を実施するためには、多量の不活性ガスが必要になるという問題がある。すなわち、多量の不活性ガスを反応器内で使用するため、耐圧性の高い反応器が必要となる。従って、用いることができる反応器に制限が生じることになる。また、高い耐圧性を有する反応器は高価であるため、製造コストが増すことにもなる。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、多量の不活性ガスを用いることなく、アルキレンオキシドの爆発範囲を回避することができ、かつ安全に実施可能なヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法を提供することにある。
本発明のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法は、上記課題を解決するために、触媒の存在下、アルキレンオキシドと(メタ)アクリル酸とを反応させて、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する方法において、上記アルキレンオキシドと(メタ)アクリル酸との反応液を、加圧条件下、反応液を有する反応器内部の気相部分に噴霧することを特徴としている。
上記の構成によれば、加圧条件下、上記反応液を、上記反応器の気相部分に対し噴霧することで、上記アルキレンオキシドを含んだガスが上記反応液に効率よく溶解し、反応器内部の気相におけるアルキレンオキシドの濃度が低下するため、アルキレンオキシドの爆発範囲を回避することができる。
これにより、反応器などの製造設備の安全性を確保することができる。また、多量の不活性ガスを用いることなく、耐圧性の低い反応器を用いることができるため、製造コストを低く抑えることが可能である。
また、本発明のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法では、上記加圧条件が、ゲージ圧で、0.01MPa以上、1.0MPa以下であることが好ましい。
これにより、反応器に過剰な負荷をかけることなく、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造を効率よく行うことができる。
また、本発明のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法では、上記反応液を反応器から抜き出し、上記反応器内部における反応液の温度より1℃以上冷却した反応液を上記反応器の気相部分に噴霧することが好ましい。
これにより、反応効率を低下させることなく、効率よくアルキレンオキシドの爆発範囲を回避することができる。
本発明のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法は、以上のように、アルキレンオキシドと(メタ)アクリル酸との反応液を、加圧条件下、反応液を有する反応器内部の気相部分に噴霧することを特徴とする製造方法である。
それゆえ、上記反応液に、アルキレンオキシドを溶解することができ、反応器内部の気相部分におけるアルキレンオキシドの濃度を低下することができる。そのため、アルキレンオキシドの爆発範囲を回避することができるという効果を奏する。
さらには、上記反応液中のアルキレンオキシド濃度が上昇し、効率良く反応を進行させることができるため、反応時間が短縮され生産性を向上できるという効果も奏する。
以下、本発明について詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更し得る。
本発明の実施形態に係る製造方法は、触媒の存在下、アルキレンオキシドと(メタ)アクリル酸とを反応させて、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する方法において、上記アルキレンオキシドと(メタ)アクリル酸との反応液を、加圧条件下、反応液を有する反応器内部の気相部分に噴霧する製造方法である。
本発明の製造方法に用いられる(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸および/またはメタクリル酸を意味し、その使用量は、所望の反応条件、反応器の容量等によって適宜変更すればよい。
アルキレンオキシドとしては、好ましくは炭素数2〜6のアルキレンオキシド、より好ましくは炭素数2〜4のアルキレンオキシドを用いることができる。これらのなかでもエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドが好ましく用いることができ、エチレンオキシド、プロピレンオキシドをより好ましく用いることができる。
上記アルキレンオキシドの使用量としては、(メタ)アクリル酸1モルに対して、アルキレンオキシドが1.0モル以上、10モル以下であることが好ましく、より好ましくは1.0モル以上、5.0モル以下、さらに好ましくは、1.0モル以上、3.0モル以下、特に好ましくは、1.0モル以上、2.0モル以下である。アルキレンオキシドの使用量が、1.0モル未満の場合には、反応が進行にくくなり、反応転化率が低下し、副生成物が生じやすくなるおそれがある。また、アルキレンオキシドが特に10モルを超える場合、使用量が多すぎるためにアルキレンオキシドの回収工程等が必要となるので経済的に不利益となるおそれがある。
本発明の製造方法でいう(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとの反応は、いわゆるバッチ式の反応(バッチ反応)でもよいし、連続式の反応(連続反応)でもよく、限定されるものではない。バッチ反応は、反応を容易に完結させることができ、その場合、未反応の(メタ)アクリル酸や、アルキレンオキシドを回収する設備が必要でないため、経済的である点が好ましい。連続反応は、バッチ反応を実施した場合のような、原料仕込み、昇温、冷却、抜き出しおよび待機などの反応器の占有時間が無いため、生産性を高くできる点で好ましい。
本発明の製造方法をバッチ反応により実施する場合、具体的には、反応器に触媒と、原料である、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとを適宜供給して反応を進行させ、反応液中で残存している(メタ)アクリル酸が所望の量になった時点で反応を終了させるのが一般的である。なお、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとの反応は発熱反応であり、上記の原料が反応器内において触媒の存在下で共存した時点から上記反応が開始し、冷却などにより上記反応器内の反応液の温度を、設定した所定の温度以下まで低下させることで、上記反応が終了する。
バッチ反応により実施する場合、(メタ)アクリル酸およびアルキレンオキシドの供給方法(供給順や供給量など)としては、一般的には、反応器に(メタ)アクリル酸のみをその一部もしくは全量を初期仕込みしておき、そこに(メタ)アクリル酸の残部とアルキレンオキシドとを同時もしくは異なる時に供給するか、または、アルキレンオキシドのみを供給する供給方法が挙げられるが、これに限定されるものではない。たとえば、アルキレンオキシドについてもその一部または全量を初期仕込みしてもよい。
バッチ反応により実施する場合、(メタ)アクリル酸およびアルキレンオキシドの供給は、一括投入および逐次投入(連続的な投入および/または間欠的な投入)のいずれでもよいが、好ましくは、初期仕込み分については一括投入することであり、その後に供給する分については逐次投入することが好ましい。なお、連続的な投入とは、少しずつ連続的に投入する形態を意味し、間欠的な投入とは、パルス的または断続的に任意の回数に分けて投入する形態を意味する。また、連続的に投入する場合は、投入速度を一定にしたまま投入終了まで進行させてもよいし、途中で少なくとも1回速度を変化させて進行させてもよいし、速度自体を連続的に任意に変化させながら進行させてもよい。
本発明の製造方法を連続反応により実施する場合、具体的には、反応器に触媒と、原料である、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとを連続的に供給して反応を進行させ、反応液中に残存した(メタ)アクリル酸量が所望の量となる滞留時間になった時点で反応器から反応液を抜き出して反応を終了させるのが一般的である。なお、前述のとおり(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとの反応は発熱反応であり、上記の原料が反応器内に連続的に投入され、触媒の存在下で共存した時点から上記反応が開始し、上記反応器から連続的に抜き出した反応液の温度を冷却などにより、設定した所定の温度以下まで低下させることで上記反応が終了する。
連続反応により実施する場合、(メタ)アクリル酸およびアルキレンオキシドの供給方法(供給順や供給量など)については、一般的には、反応器に(メタ)アクリル酸の全量とアルキレンオキシドの全量とを同時に供給するが、これに限定されず、たとえば、2以上の反応器を用いて反応を行う場合、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとを各反応器に分割して供給してもよいし、(メタ)アクリル酸のみを各反応器に分割して供給してもよい。
連続反応により実施する場合、(メタ)アクリル酸およびアルキレンオキシドの供給については、逐次投入することが好ましく、中でも、投入速度を一定にしたまま連続的に投入することが好ましい。2以上の反応器を用いて反応させる場合、各反応器に分割するにしたがって、(メタ)アクリル酸に対するアルキレンオキシドのモル比を1.0に近づけていくことが好ましい。なお、2以上の反応器を用いる場合においても、各反応器に本実施の形態に係る技術を適用することができる。
本発明の製造の製造方法を、バッチ反応により実施する場合および連続反応により実施する場合のいずれにおいても(以下、「バッチ反応・連続反応により実施する場合」と称する)、(メタ)アクリル酸やアルキレンオキシドは、常温で反応器に投入してもよいし、その時点での反応液の温度を変化させないように所望の温度に予め加熱しておいてから反応器に投入してもよい。
バッチ反応・連続反応により実施する場合、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとを同時に投入する場合は、それぞれ別々の投入ラインから反応器に投入してもよいし、予め配管内(ラインミキサーなど)やミキシングタンクなどで混合しておいてから反応器に投入してもよいが、別々の投入ラインから投入すると反応液内でのアルキレンオキシドと(メタ)アクリル酸のモル比に部分的に偏りが生じるおそれがあるので、予め混合しておいてから投入することが好ましい。なお、別々の投入ラインから投入する場合、投入の形態(一括投入または逐次投入)や、投入する原料の温度や、投入速度については、各原料で互いに同じであっても、異なっていてもよく、特に限定されるものではない。
上記反応を行う際の反応温度は、反応が進行する温度であれば、特に限定されるものではない。好ましくは40℃以上、130℃以下の範囲であり、より好ましくは50℃以上、120℃以下の範囲であり、さらに好ましくは50℃以上、100℃以下の範囲でありある。反応温度が40℃未満である場合、反応速度の低下が著しく、反応時間が長くなり生産性が低下するおそれがあるため好ましくない。また、反応温度が130℃を超えると、ジエステル体または二付加体が副生しやすくなるおそれがあるため好ましくない。
上記反応は、加圧条件下で行われる。加圧条件下で行われることで、反応液を噴霧する際、効率的にアルキレンオキシドを含むガスを上記反応液に溶解させることができる。
また、上記反応の加圧条件は、ゲージ圧で、0.01MPa以上、1.0MPa以下であることが好ましく、0.03MPa以上、0.5MPa以下であればさらに好ましい。加圧条件が上記の範囲であることで、反応器に過剰な負荷をかけることなく、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造を効率よく行うことができる。
上記反応を行う際には、アルキレンオキシドの爆発範囲を回避するために、本反応において不活性なガスを用いて、反応器内を置換することが好ましい。例えば、窒素、アルゴンなどを用いることができる。
本実施の形態に係る製造方法に用いることができる触媒としては、特に限定されるものではなく、付加反応用の均一系触媒あるいは不均一系触媒を用いることができる。均一系触媒としては、上記反応液に可溶な触媒全てを挙げることができる。例えば、クロム(Cr)化合物、鉄(Fe)化合物、イットリウム(Y)化合物、ランタン(La)化合物、セリウム(Ce)化合物、タングステン(W)化合物、ジルコニウム(Zr)化合物、チタン(Ti)化合物、バナジウム(V)化合物、リン(P)化合物、アルミニウム(Al)化合物、モリブデン(Mo)化合物から選ばれる少なくとも一種を含む触媒であって、上記反応液に可溶な均一系触媒であるものが好ましい。なかでもクロム(Cr)化合物および/または鉄(Fe)化合物を含む触媒であって上記反応液に可溶な均一系触媒であるものがより好ましく、さらに好ましくは、クロム(Cr)化合物を含む触媒であって上記反応液に可溶な均一系触媒であるものである。
上記クロム(Cr)化合物は、クロム(Cr)原子を分子内に有する化合物で、かつ、上記反応液に可溶であれば、限定されるものではない。例えば、塩化クロム、アセチルアセトンクロム、蟻酸クロム、酢酸クロム、アクリル酸クロム、メタクリル酸クロム、重クロム酸ソーダおよびジブチルジチオカルバミン酸クロムなどを用いることができる。
上記鉄(Fe)化合物は、鉄(Fe)原子を分子内に有する化合物で、かつ、上記反応液に可溶であれば、限定されるものではない。例えば、鉄粉、塩化鉄、蟻酸鉄、酢酸鉄、アクリル酸鉄およびメタクリル酸鉄などを用いることができる。
上記イットリウム(Y)化合物は、イットリウム(Y)原子を分子内に有する化合物で、かつ、上記反応液に可溶であれば、限定されるものではない。例えば、アセチルアセトンイットリウム、塩化イットリウム、酢酸イットリウム、硝酸イットリウム、硫酸イットリウム、アクリル酸イットリウムおよびメタクリル酸イットリウムなどを用いることができる。
上記ランタン(La)化合物は、ランタン(La)原子を分子内に有する化合物で、かつ、上記反応液に可溶であれば、限定されるものではない。例えば、アセチルアセトンランタン、塩化ランタン、酢酸ランタン、硝酸ランタン、硫酸ランタン、アクリル酸ランタンおよびメタクリル酸ランタンなどを用いることができる。
上記セリウム(Ce)化合物は、セリウム(Ce)原子を分子内に有する化合物で、かつ、上記反応液に可溶であれば、限定されるものではない。例えば、アセチルアセトンセリウム、塩化セリウム、酢酸セリウム、硝酸セリウム、硫酸セリウム、アクリル酸セリウムおよびメタクリル酸セリウムなどを用いることができる。
上記タングステン(W)化合物は、タングステン(W)原子を分子内に有する化合物で、かつ、上記反応液に可溶であれば、限定されるものではない。例えば、塩化タングステン、アクリル酸タングステンおよびメタクリル酸タングステンなどを用いることができる。
上記ジルコニウム(Zr)化合物は、ジルコニウム(Zr)原子を分子内に有する化合物で、かつ、上記反応液に可溶であれば、限定されるものではない。例えば、アセチルアセトンジルコニウム、塩化ジルコニウム、酢酸ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、硫酸ジルコニウム、アクリル酸ジルコニウム、メタクリル酸ジルコニウム、ジルコニウムブトキシド、ジルコニウムプロポキシド、塩化ジルコニル、酢酸ジルコニル、硝酸ジルコニル、アクリル酸ジルコニルおよびメタクリル酸ジルコニルなどを用いることができる。
上記チタン(Ti)化合物は、チタン(Ti)原子を分子内に有する化合物で、かつ、上記反応液に可溶であれば、限定されるものではない。例えば、塩化チタン、硝酸チタン、硫酸チタン、チタンメトキシド、チタンエトキシド、チタンプロポキシド、チタンイソプロポキシド、アクリル酸チタンおよびメタクリル酸チタンなどを用いることができる。
上記バナジウム(V)化合物は、バナジウム(V)原子を分子内に有する化合物で、かつ、上記反応液に可溶であれば、限定されるものではない。例えば、アセチルアセトンバナジウム、塩化バナジウム、ナフテン酸バナジウム、アクリル酸バナジウムおよびメタクリル酸バナジウムなどを用いることができる。
上記リン(P)化合物は、リン(P)原子を分子内に有する化合物で、かつ、上記反応液に可溶であれば、限定されるものではない。例えば、トリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリトルイルホスフィンおよび1,2−ビス(ジフェニルホスフィン)エタンなどの、アルキルホスフィン類およびその(メタ)アクリル酸塩等の4級ホスホニウム塩などを用いることができる。
上記アルミニウム(Al)化合物は、アルミニウム(Al)原子を分子内に有する化合物で、かつ、上記反応液に可溶であれば、限定されるものではない。例えば、アセチルアセトンアルミニウム、塩化アルミニウム、酢酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムエトキシド、アルミニウムイソプロポキシド、アクリル酸アルミニウムおよびメタクリル酸アルミニウムなどを用いることができる。
上記モリブデン(Mo)化合物は、モリブデン(Mo)原子を分子内に有する化合物で、かつ、上記反応液に可溶であれば、限定されるものではない。例えば、塩化モリブデン、酢酸モリブデン、アクリル酸モリブデンおよびメタクリル酸モリブデンなどを用いることができる。
本実施の形態に係る製造方法においては、上述の、クロム(Cr)化合物、鉄(Fe)化合物、ジルコニウム(Zr)化合物、チタン(Ti)化合物、バナジウム(V)化合物、リン(P)化合物、アルミニウム(Al)化合物、モリブデン(Mo)化合物から選ばれる少なくとも一種を含む触媒であり、かつ、上記反応液に可溶な均一系触媒に、さらに、アミン化合物を触媒として併用してもよい。
上記アミン化合物は、アミン官能基を分子内に有する化合物であれば、限定されるものではない。例えば、トリアルキルアミン類、ピリジン等の環状アミン類およびその4級塩などの均一系アミン化合物が挙げられる。本実施の形態に係る製造方法において、触媒として上記アミン化合物を併用することにより、用いる触媒活性に相乗効果が生じるので、原料であるアルキレンオキシドおよび(メタ)アクリル酸の反応転化率が高くなるうえ、反応選択率も高くなる、などの効果が得られる。
不均一系触媒としては、樹脂触媒を挙げることができる。樹脂触媒には、酸性樹脂触媒と塩基性樹脂触媒とがあり、その一方もしくはその両方を用いることができる。上記酸性樹脂触媒とは、スルホン酸基等の酸性基を有する、反応液に不溶の高分子化合物である。その中でも特に強酸性カチオン交換樹脂が好ましい。
また、上記塩基性樹脂触媒とは、塩基性官能基を有する、反応液に不溶の高分子化合物であり、例えば、3級アミン化合物、4級アンモニウム塩、ピリジンなどの環状アミン化合物、スルフィド類などの塩基性アニオン交換樹脂が好ましい。
塩基性アニオン交換樹脂としては、強塩基性アニオン交換樹脂、弱塩基性アニオン交換樹脂の何れでも使用可能であるが、強塩基性アニオン交換樹脂が好ましい。また、ゲルタイプ、多孔質タイプ、マクロポーラス型、1次架橋型、2次架橋型の何れも使用できる。
本実施の形態に係る製造方法において、触媒の使用量は、特に限定されるものではない。例えば、上記クロム(Cr)化合物等から選ばれる少なくとも一種を含む触媒であり、かつ、上記反応液に可溶な均一系触媒を用いる場合には、原料である(メタ)アクリル酸に対して、0.01モル%以上、10モル%以下の範囲で用いることが好ましく、より好ましくは0.02モル%以上、5モル%以下、さらに好ましくは0.04モル%以上、3モル%以下である。上記使用量が、0.01モル%未満では、反応速度が小さくなるため反応時間が長くなり生産性が低下するおそれがある。また、10モル%を超えると、副生成物の反応選択性が高くなるおそれがある。
上記列挙したクロム(Cr)化合物等から選ばれる少なくとも一種を含む触媒であり、かつ、上記反応液に可溶な均一系触媒にさらに均一系アミン化合物を併用したものを用いる場合、上記触媒の使用量は特に限定されるものではない。上記触媒の使用量として、原料である(メタ)アクリル酸に対して、0.01モル%以上、10モル%以下の範囲で用いることが好ましく、より好ましくは0.02モル%以上、5モル%以下、さらに好ましくは0.04モル%以上、3モル%以下である。上記使用量が、0.01モル%未満では反応速度が小さくなるため、反応時間が長くなり生産性が低下するおそれがあるので好ましくない。また、10モル%を超えると、副生成物の反応選択性が高くなるおそれがあるので好ましくない。
上記反応液に不溶な不均一系触媒を用いる場合の触媒量としては、特に限定されないが、バッチ式で使用する場合には、原料(メタ)アクリル酸に対して5重量%以上、50重量%以下の範囲で用いることが好ましく、10重量%以上、30重量%以下がより好ましい。
また、連続反応で使用する場合で、槽型反応器などで、流動床形式で使用する場合における触媒量としては、反応液に対して、30容積%以上、90容積%以下の範囲で用いることが好ましく、50容積%以上、80容積%以下の範囲で用いることがより好ましい。また、管型反応器などで、固定床形式で使用する場合は、液空間速度(LHSV:h−1)で、0.05以上、15以下であることが好ましく、0.2以上、8以下であることがより好ましい。
上記触媒は、その全使用量を反応器に予め仕込んでおくことが一般的であるが、これに限定されるものではなく、たとえば、全使用量の一部を反応液に初期仕込みし、その後、反応の進行途中で残部を追加して供給するようにしてもよい。また、上記触媒が均一系触媒の場合は、両原料のいずれかに予め溶解させておいてから、反応器に仕込んだり、供給したりしてもよく、たとえば、初期仕込みする場合には、反応器とは別の溶解槽で、初期仕込みする原料に予め溶解させておいて、反応器に仕込むようにしてもよい。
均一系触媒で、バッチ式で反応を行う場合、上記触媒は、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシアクリル(メタ)アクリレート、溶媒またはそれらの混合液に予め含めておき、その後にアルキレンオキシドを導入することが好ましい。また、(メタ)アクリル酸を逐次投入する場合には、逐次投入する(メタ)アクリル酸に触媒の一部を含めておき、(メタ)アクリル酸と共に投入してもよい。
均一系触媒で、連続式で反応を行う場合、上記触媒は、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシ(メタ)アクリレート、溶媒またはそれらの混合液中に予め含めておいてから、反応器へ連続的に投入することが好ましく、反応液とともに連続的に抜き出してもよい。
また、均一系触媒で、バッチ式、連続式で反応を行う場合、目的生成物であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを留去した後の反応液を次の反応に用いるようにし、一旦反応に用いた触媒を再度同様の反応に用いる(リサイクルする)ようにしてもよい。
上記留去後の反応液としては、原料化合物である(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとを完全に反応させ、上記留去を行った後の反応液を用いてもよい。また、(メタ)アクリル酸とアルキレンオキシドとの反応途中における任意の段階で上記反応を終了させ、上記留去を行った後の反応液を用いてもよく、特に限定はされない。反応液の選択に際しては、触媒のリサイクル効率や目的生成物の収率等がより一層向上するよう適宜考慮して選択すればよい。
なお、上記留去後の反応液においては、目的生成物であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートが完全に留去されていてもよいし、一部留去されず残存していてもよく、限定されない。また、各種副生物や原料化合物等、その他の成分についても上記留去の反応液に残存していてもよいし、目的生成物とともに留去されていてもよく、限定されない。
好ましくは、副生成物であるアルキレンオキシドの二付加物体(ジアルキレングリコールモノ(アクリレート))を残存させた状態で反応液を次の反応に用いることである。これによって、次の反応において上記二付加体が副生することを効果的に抑制することができる。
本製造方法では、重合反応が生じることを防止するために、重合防止剤を用いることができる。これにより、反応器または後述する反応液の循環経路において、重合体が詰まり難くなり、製造設備のメンテナンス頻度を抑えることができる。
重合防止剤としては、特に限定されるものではなく、一般に工業的に用いられるものであれば使用可能である。例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、2,6−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、ハイドロキノンモノメチルエーテル等のフェノール化合物;N−イソプロピル−N’−フェニル−パラ−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−パラ−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−パラ−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−パラ−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−パラ−フェニレンジアミン等のパラフェニレンジアミン類;チオジフェニルアミン、フェノチアジン等のアミン化合物;ジブチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸銅等のジアルキルジチオカルバミン酸銅塩類;2,2,4,4−テトラメチルアゼチジン−1−オキシル、2,2−ジメチル−4,4−ジプロピルアゼチジン−1−オキシル、2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−1−オキシル、2,2,5,5−テトラメチル−3−オキソピロリジン−1−オキシル、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル、6−アザ−7,7−ジメチル−スピロ(4,5)デカン−6−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジン−1−オキシル、4,4’−ビス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)セバケート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ベンゾイルオキシピペリジン−1−オキシル、4,4’,4’’−トリス−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル)ホスファイト等のN−オキシル化合物;等が挙げられる。これら重合防止剤は1種のみ用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記重合防止剤を用いる場合、その添加量は、原料である(メタ)アクリル酸の使用量に対して、0.0001重量%以上、1重量%以下であることが好ましく、0.001重量%以上、0.5重量%以下であることがさらに好ましい。また、重合防止剤の添加時機については、限定されるものではなく、初期仕込みする成分とともに初めに反応器内に添加しておくことが好ましい。
上記反応の際には、反応を温和に進行させることなどを目的として、必要に応じて、溶媒を存在させて反応を行ってもよい。溶媒としては、具体的には、例えば、トルエン、キシレン、ヘプタン、オクタン等の一般的な溶媒を1種または2種以上を用いることができる。
目的物であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを得る際には、上記反応液にジエステル抑制剤を添加することが好ましい。これにより、上記反応の終了後に進行するジエステル体が副生することを効果的に抑制することができるので、ジエステル体を低減することができる。ジエステル抑制剤としては、例えば、シュウ酸、無水シュウ酸、マロン酸、コハク酸、無水コハク酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、サリチル酸、オクタン酸、アジピン酸、セパシン酸、テトラデカンジカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,3,6−ヘキサントリカルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ペンタンテトラカルボン酸、1,6,7,12−ドデカンテトラカルボン酸、安息香酸、オルソトルイル酸、メタトルイル酸、パラトルイル酸、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、1,3,5,7−ナフタレンテトラカルボン酸、ポリアクリル酸等のカルボン酸およびその無水物;グリセリン、ジエチレングリコール、トリメチロールプロパン、クレゾール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、2,3,4,5−テトラヒドロキシヘキサン、キシリトール、マンニトール、カテコール、レゾルシン、2,6−ジヒドロキシトルエン、tert−ブチルカテコール、ピロガロール、2,4−ビス(ヒドロキシメチル)フェノール、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、2,4,6−トリス(ヒドロキシメチル)フェノール、1,2,4,5−テトラヒドロキシベンゼン等の多価アルコール;エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン四プロピオン酸、ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、1,2−ジアミノシクロヘキサン四酢酸、アセチルアセトン、クペロン、オキシン、ベンジジン、ジエチルジチオカルバミン酸等の金属キレート剤;等が挙げられる。これらジエステル抑制剤は1種のみ用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記ジエステル抑制剤を用いる場合、その添加量は、上記触媒1モルあたり0.1モル以上、10モル以下とすることが好ましく、0.5モル以上、5モル以下であることがより好ましい。上記添加量が、触媒1モルあたり0.1モル未満であると、ジエステル体の副生を抑制する効果が充分に発揮されないおそれがある。また、10モルを超えると、添加したジエステル抑制剤が製品純度を低下させるおそれがあり、特にカルボン酸類を用いた場合には得られる製品に含まれる酸成分の含有量が増加するおそれがある。また、ジエステル抑制剤の添加時機については、特に限定はされず、例えば、反応開始前(原料初期仕込み時)、反応停止(冷却開始)直後、蒸留開始時、蒸留中などの際に、1回で、もしくは複数回に分割して添加することが好ましく、反応停止直後に添加することがより好ましい。
図1〜図3は、何れも本発明の実施の形態を示す概略説明図であり、図1は、反応器1の気相内部の気相部分に対して、反応器1の底部から抜き出された反応液を、ポンプ7を使用して噴霧する方法を説明するための図である。図2は、反応器1から抜き出した反応液を配管を介して設置された熱交換器11で冷却した反応液を、反応器1内部の気相部分に対して噴霧する方法を説明するための図である。また、図3は、反応器1から抜き出された反応液を貯蔵タンク12に、一時保存した後、反応器1内部の気相部分に対して噴霧する方法を説明するための図である。さらに、図4〜図6は、図3における貯蔵タンク12を用いた冷却方法を説明するための図である。
本実施の形態に係る製造方法では、反応器が用いられる。反応器としては、例えば、オートクレーブ、管型、槽型などの反応器等を用いることができる。また、反応器には、温度制御装置および撹拌機が備えられていることが好ましい。図1に示す反応器1には、図示しないが反応器1内部に仕込まれた原料等を所定の温度まで加熱したり、アルキレンオキシド供給開始後の、反応温度を一定に保つための温度制御装置が備えられている。また、反応器1の上面中央部には、撹拌用モーター2が備えられている。また、反応器1の内部には、撹拌用モーター2によって回転する撹拌軸3が備えられている。さらに、撹拌軸3の先端部には、反応液を撹拌するための撹拌翼4が備えられている。
反応器1内部には、配管6にスプレーノズル5が設置されている。スプレーノズルは、上記反応液を反応器1の内部に噴霧するために用いられる。また、スプレーノズル5および配管6は、撹拌軸3と接触しないよう設置されている。
反応器1の上部には、アルキレンオキシドなどの原料を反応器1内に供給するための、原料供給管9が連結されている。また、反応器1の底部には配管を介して反応液抜き出し配管10およびポンプ7が、ポンプ7にはストレーナー8が、それぞれ配管を介して連結されている。さらに、ストレーナー8は配管を介して反応器1の上部に連結されている。
ポンプ7は、上記反応液を反応器1の気相部分に噴霧させるためのものであり、公知の送液ポンプを用いることができる。
また、本発明の好ましい形態では、ストレーナー8は、原料に含まれる異物や、反応過程において生じた重合体などを上記反応液から除去するために設置されるものである。ストレーナー8を設置することで異物などが除去されるため、スプレーノズルでの異物などによる詰まりを効果的に防止することができる。ストレーナー8としては、一般的なストレーナーを使用することができ、特に限定されないが、ストレーナー8のスクリーンの目開きとしては、通常、5メッシュ以上、好ましくは10メッシュ以上100メッシュ以下であることが好ましい。目開きが5メッシュ未満である場合、ストレーナー8で異物や重合体を捕捉できず、スプレーノズルを詰まらせてしまうおそれがある。また、目開きが100メッシュを超えると、より微細な異物や重合体を捕捉してしまい、ストレーナー8での詰まりが発生する頻度が高くなるおそれがある。いずれにしても、スプレーノズルから噴霧される反応液の流量が減少する傾向にあるため、アルキレンオキシドガスの溶解量も減少し、反応器内部の気相部分におけるアルキレンオキシドガスの濃度は上昇する傾向になる。このため、アルキレンオキシドガスの濃度が、爆発範囲により接近することとなり、爆発が生じる危険性が高くなる。
また、図1には図示していないが、ストレーナー8としては2個のストレーナーが並列に配置されており、一方のストレーナーに詰まりが生じた際、他方のストレーナーに切り替えることによって、本発明に係る製造方法を長期間安定して実施することが可能となる。なお、ストレーナー8が配管に備えられていることによって、上記異物や重合体などを反応液から除去することが好ましいが、ストレーナー8が配管に備えられていない構成であってもよい。この場合であっても本実施の形態に係るヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法を実施することはもちろん可能である。
反応液を反応器1内部の気相部分に噴霧する方法について説明する。加圧条件下、反応液を有する上記反応器1内部の気相部分に、反応液を噴霧することによって、上記アルキレンオキシドを含むガスを上記反応に溶解させることができる。これにより、反応器1内部における上記アルキレンオキシドのガス濃度を低下させることができ、多量の不活性ガスを用いることなく、アルキレンオキシドの爆発範囲を回避することができる。また、反応圧力を下げる効果もあり、耐圧性の低い反応器1を用いることができるため、反応器1の製造コストを抑制することができる。
上記反応液の噴霧は、加圧条件にて行われるため、噴霧する上記反応液は気化し難い。これにより、上記反応液は安定して液体として存在できるため、アルキレンオキシドを効率よく溶解する(吸収する)ことができる。
上記反応液の噴霧は、たとえば、フルコーン型(円形型)、フラット型(扇形・ファン)、ソリッド型(直進、直噴)、ホローコーン型(空円錐)、微細スプレー型(ミスト)などのスプレーノズルを用いて行うことができるが、上記反応液を噴霧できればよく、これに限定されるものではない。スプレーノズルとしては、撒水面積が広いフルコーン型のスプレーノズルが好ましい。反応器1の内部に備えられたスプレーノズル5は配管6に備えられており、配管6を介してストレーナー8を経由し、上記反応液は噴霧される。
上記スプレーノズル5から噴霧される量(以下、「噴霧量」と適宜称する)は、反応温度、反応器容積、反応液量(原料酸、アルキレンオキシドの供給量)、反応液の温度等の条件によって適宜決定すればよい。また、スプレーノズル5から噴霧される反応液の液滴の大きさは、噴霧量、噴霧圧力などによって変化するが、100μmから1500μmの範囲であることが好ましい。
また、例えば、反応器1において、スプレーノズル5は1列に4箇所備えられているが、設置列および設置数については、特に限定されるものではなく、所望の噴霧量に応じて適宜変更すればよい。
スプレーノズル5の設置方向または設置位置については、特に限定されるものではなく、反応液の噴霧量との関係で適宜変更すればよい。スプレーノズルの設置方向または設置位置を変更することによって、噴霧量が同量であっても、反応液にアルキレンオキシドを含むガスの溶解量を増加させることができる。
スプレーノズル5から反応液が噴霧される方向については、特に限定されないが、反応器1の気相部分に存在するアルキレンオキシドガスとの接触効率を向上させるため、鉛直上方向を基準として、その角度が0°以上、90°以下の範囲内とすることが好ましい。これにより、噴霧された反応液が、反応液に落下するまで長時間を要するため、アルキレンオキシドを含んだガスを効率よく反応液に溶解させることができる。
本実施の形態に係る製造方法では、アルキレンオキシドの爆発範囲を回避するために、アルキレンオキシドと(メタ)アクリル酸との反応液を用いており、反応に不要な化合物が上記反応液に混入することがない。そのため、得られるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの純度が低下することがない。
さらに、本製造方法によれば、アルキレンオキシドの爆発範囲を回避でき、反応器1などの製造設備における安全性を確保することができる。また、使用する反応器には高い耐圧性が要求されないため、耐圧性の低い反応器を用いることができる。そのため、製造コストを低く抑えることが可能である。また、本実施の形態に係る製造方法を化学プラントなどに用いることも可能である。化学プラントなどの大規模設備においては、特に安全性が強く求められるため、本製造方法は非常に有益である。
次に、本実施の形態における反応液を冷却する方法について説明する。例えば、反応器1の外部に用意した貯蔵タンク(冷却貯蔵)に、反応器1から抜き出された反応液の全量もしくは一部を投入し、上記貯蔵タンクに設置したジャケット、コイル、プレート式熱交換器、多管式熱交換器などの冷却装置によって冷却された反応液(冷却された反応液」を以下、「冷却液」と適宜称する)を用いてもよい。また、反応器1内部における反応液の一部を抜き出し、多管式、スパイラル式、プレート式、あるいは二重管式の熱交換器に導入冷却することで冷却液としてもよい。また、冷却液の全量もしくは一部を反応器内部の気相部分への噴霧液として使用することができる。
上記のように反応器1から反応液の一部を抜き出す方法によれば、例えば、バッチ式にて上記製造方法を行う場合、1回の反応中で冷却液を効率よく得ることができ、また、反応効率を低下させることなく、上記製造方法を行うことができるため好ましい。
本発明では、アルキレンオキシドと(メタ)アクリル酸との反応液を反応器内部の気相部分に噴霧するが、以下に示す反応液を冷却する温度にて、冷却した反応液を噴霧する形態がより好ましい。
上記反応液を冷却する温度としては、反応器内部の反応温度よりも1℃低い温度、より好ましくは5℃以上低い温度、さらに好ましくは、10℃以上低い温度とする。反応器1内部における反応液の温度と、冷却液の温度との温度差が1℃未満の場合、反応器1内部の気相部分のアルキレンオキシド含有ガスが、溶解しにくくなるため好ましくない。また、冷却液を噴霧する場合、反応器内部の反応液温度が40℃以上、130℃以下の範囲となるように冷却液の噴霧量を適宜調整する。
反応器1内部における反応液の一部を抜き出し上記冷却液とする一例として、図2を用いて説明する。図2は、本実施の形態で用いることができる一連の装置の概略を示す断面図である。以下、図1で示した部材と同様の部材には同一の番号を付し、その説明を省略する。図2に示す一連の装置では、ポンプ7とストレーナー8との間に配管を介して熱交換器11が連結されている。反応器1の内部に位置する上記反応液は、ポンプ7によって反応器1から熱交換器11へと移動し冷却される。さらに、冷却された反応液は、ポンプ7およびストレーナー8へ移動した後に、スプレーノズル5から噴霧されることとなる。同図に示す一連の装置では、反応液がポンプ7に供給される量が過剰量とならないよう、反応液の抜き出し量を調節することが好ましい。
図3は、本実施の形態で用いることができる一連の装置の概略を示す断面図である。図3に示す一連の装置は、図1に示す一連の装置にさらに反応器1の底部に配管を介して貯蔵タンク12が連結されており、この貯蔵タンク12への配管には、反応液抜き出し配管10が連結されており、反応器1から抜き出された反応液の全量もしくは一部が貯蔵タンク12に送液されない構成となっている。また、貯蔵タンク12にはポンプ7が配管を介して連結されている。
図4は、ジャケット式冷却設備13を備えた貯蔵タンク12の周辺の概略を示す断面図である。貯蔵タンク12は胴部が円筒形をしており、円筒部分の周囲にジャケット式冷却設備13が備えられている。ジャケット式冷却設備13には、冷媒を供給するための冷媒用配管15が備えられており、上記冷媒によって貯蔵タンク12内の反応液を冷却することができる。また、貯蔵タンク12からポンプ7を通った冷却液を再度、貯蔵タンク12に循環させる構造にすることもでき、冷却効率を高めることもできる。
図5は、コイル式冷却設備14を備えた貯蔵タンク12の周辺の概略を示す断面図を示している。同図では、冷媒は冷媒用配管15を通りコイル式冷却設備14に供給される構造となっている。上述したように、冷却液を再度、貯蔵タンク12に循環させることができることも可能である。
図6は、貯蔵タンク12と、その外部に備えられた熱交換器11との周辺の概略を示す断面図である。同図に示すように、貯蔵タンク12の内部には冷却設備を備えず、外部に熱交換器11を備えた構成とすることも可能である。上述したように、冷却液を再度、貯蔵タンク12に循環させることができることも可能である。
上記冷媒については、特に限定されるものではなく公知の冷媒を用いることが可能である。たとえば、水、エチレングリコールなどを用いることが可能である。
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能である。
以下に、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
アクリル酸全供給量420kgのうち140kgのアクリル酸と、触媒として酢酸クロム2.10kg、および、重合防止剤としてフェノチアジン0.42kgを、容量2000Lの攪拌機および温度制御装置が備わった、反応器(SUS−316製)に仕込み、その内部を窒素ガスで置換した後、85℃に昇温し、内圧を0.07MPa、酸素ガス濃度を3容積%とした。
エチレンオキシドを135kg/hで0.7時間供給し、その後、アクリル酸を215kg/時で、エチレンオキシドを135kg/時で共に1.30時間供給し、この間、85℃を維持して反応を行った(なお、原料供給終了後の反応器内の液を、以後反応液と称する)。
この反応を行っている間、ポンプを用いて上記反応器の底部から上記反応液を、150L/時の量で抜き出し、ストレーナー(スクリーン目開き:10メッシュ)に通して、上記反応液中に含まれる固形物(異物、重合物)を取除いた後、この反応液を、反応器気相部に対し、スプレーノズルから鉛直上方を基準にして、0℃(真上)の方向に噴霧した。スプレーノズルは、原料供給終了後の反応液液面から上方30cmの位置に、攪拌軸を中心とする半径30cmの円周上に6個設置した。
アクリル酸およびエチレンオキシドの供給にともなって、反応器の内圧は徐々に上昇し、供給終了時点で、最大0.43MPaまで上昇した。このとき、反応器気相部分のエチレンオキシド濃度は25容積%、酸素濃度は2.3容積%であった。このガス組成は、エチレンオキシドの爆発範囲を外れた。なお、本実施例1での条件におけるエチレンオキシドの爆発範囲は、エチレンオキシド濃度41容積%である。
アクリル酸およびエチレンオキシドの供給終了後、引き続き、反応温度を85℃に維持した状態で、反応液中の未反応のアクリル酸が、0.1重量%以下となるまで反応を継続した。65分間、反応を継続することで未反応のアクリル酸が0.09重量%となったので、反応を停止させた。このように本製造方法によれば、反応液中のエチレンオキシド濃度が上昇し、効率良く反応を進行させることができるため、反応時間が短縮され生産性を向上させることができる。また、スプレーノズルが詰まることがなく、長時間、安定的にスプレーノズルを稼動させることができた。
〔実施例2〕
多管式熱交換器を配管上に設置し、反応器気相部分に噴霧する反応液を60℃まで冷却した後に噴霧した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
原料供給終了時点での最大反応圧力は、0.40MPaであった。このとき、反応器気相部分のエチレンオキシド濃度は20容積%、酸素濃度は1.9容積%であった。このガス組成は、エチレンオキシドの爆発範囲を外れ、さらに実施例1よりも、より安全側(爆発範囲から遠ざかる方向)にシフトした。
〔比較例1〕
反応液を噴霧する箇所が、反応器内部の気相部分ではなく、反応器の反応液中である点以外は、実施例1と同様の操作を行った。すなわち、スプレーノズルを原料供給終了後の反応液液面から上方30cmではなく、初期仕込み液面から下方5cmに設置した。
原料供給終了時点での最大反応圧力は、0.50MPaであった。このとき反応器気相部分のエチレンオキシド濃度は40容積%、酸素濃度は1.8容積%であった。このガス組成は、エチレンオキシドの爆発範囲内であり、着火源が付近に存在すると爆発する危険性があった。
そこで、周囲に着火源がないことを確認し、アクリル酸およびエチレンオキシドの供給終了後、引き続き、反応温度を85℃に維持した状態で、反応液中の未反応のアクリル酸が0.1重量%以下となるまで反応を継続した。90分間、反応を維持することで、未反応のアクリル酸が0.09重量%となったので、反応を停止させたが、実施例1と比較して、反応液中のエチレンオキシド濃度が低いため、反応時間としては遅延する傾向が見られた。
本発明によれば、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造するに際し、アルキレンオキシドの爆発範囲を回避することができる。そのため、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造するために好適に用いることができる。また、本製造方法を化学プラントなどの大規模な設備に対し利用することも可能である。大規模設備において安全性は非常に重視されるため、本発明に係る製造方法を好適に利用することができる。
本実施の形態で用いることができる一連の装置の概略を示す断面図である。 本実施の形態で用いることができる一連の装置の概略を示す断面図である。 本実施の形態で用いることができる一連の装置の概略を示す断面図である。 本実施の形態で用いることができるジャケット式冷却設備を備えた貯蔵タンクの周辺の概略を示す断面図である。 本実施の形態で用いることができるコイル式冷却設備を備えた貯蔵タンクの周辺の概略を示す断面図である。 本実施の形態で用いることができる貯蔵タンクと、その外部に備えられた多管式熱交換器の周辺の概略を示す断面図である。
符号の説明
1 反応器
2 撹拌用モーター
3 撹拌軸
4 撹拌翼
5 スプレーノズル
6 配管
7 ポンプ
8 ストレーナー
9 原料供給管
10 反応液抜き出し配管
11 熱交換器
12 貯蔵タンク
13 ジャケット式冷却設備
14 コイル式冷却設備
15 冷媒用配管

Claims (3)

  1. 触媒の存在下、アルキレンオキシドと(メタ)アクリル酸とを反応させて、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを製造する方法において、
    上記アルキレンオキシドと(メタ)アクリル酸との反応液を、加圧条件下、反応液を有する反応器内部の気相部分に噴霧することを特徴とするヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法。
  2. 上記加圧条件が、ゲージ圧で、0.01MPa以上、1.0MPa以下であることを特徴とする請求項1に記載のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法。
  3. 上記反応液を反応器から抜き出し、上記反応器内部における反応液の温度より1℃以上冷却した反応液を上記反応器の気相部分に噴霧することを特徴とする請求項1または2に記載のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの製造方法。
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