JP2008143800A - 油性固形化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、経時安定性及び高温安定性に優れ、しかも使用感が良好で、成形性や成型品の外観光沢にも優れる油性固形化粧料の提供。
【解決手段】カラムクロマトグラフィーにより精製処理し、かつガードナー法により測定した色相値が1未満である精製コメヌカロウと、融点が40℃〜105℃の飽和炭化水素ワックスを油性固形化粧料に配合することにより、経時安定性及び高温安定性に優れ、しかも使用感が良好で、成形性や成型品の外観光沢にも優れる油性固形化粧料の提供を可能とした。

Description

本発明は、油性固形化粧料に関し、更に詳しくは、経時安定性及び高温安定性に優れ、しかも使用感が良好で、成形性や成型品の外観光沢にも優れる油性固形化粧料に関するものである。
口紅やリップクリームなどの口唇用化粧料に代表される油性化粧料は、パラフィン等の合成ワックス、植物性・動物性の天然ワックス等の固形油をベースに顔料等の補助成分が分散されたものである。植物性のワックスであるキャンデリラワックスは、固化能に優れている。また、炭化水素類やエステル類は構成バランスがよいため、ツヤや顔料分散性及び肌付着性に優れており、油性化粧料に汎用されている。もっとも、キャンデリラワックスは遊離脂肪酸や遊離アルコール、樹脂を多く含んでいるため、経時安定性に劣るという問題があり、これについては従来から樹脂分等を除去することにより改善が試みられている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、樹脂分はその強い粘性から非常に付着性に優れ、これを除去してしまうと、本来キャンデリラワックスが有している特性を損ねてしまい、満足する使用感触を得られなかった。また、キャンデリラワックスは融点が比較的低く、高温時の硬度保持力が悪いという欠点もあった。
一方、合成ポリエチレンワックスやエチレンプロピレンコポリマー、カルナバワックスなど融点の高い固形油も用いられる。しかしながら、高温安定性は向上するものの、使用感が硬く、さらには成形性も十分ではない。また、使用性を向上させるため、スクワランや流動イソパラフィンなど極性の低い炭化水素系の液状油を配合したり、イソノナン酸イソトリデシルなど粘性の低い液状油が配合されるが、これらの配合時における経時安定性や高温安定性,成形性が悪くなるため、配合できる液状油の種類や配合量が限定されるという問題点があった。(例えば特許文献2や3参照)
また、キャンデリラワックスの高温安定性を補うため、カルナバワックスとの併用がなされている。ところが、カルナバワックスは、液状油剤や半固形油等の他成分との相溶性が良くないため、逆に均一性を失い、安定性の低下を招くおそれがあった。また、キャンデリラワックスとカルナバワックスを酸により強制的にエステル化することにより遊離脂肪酸や遊離アルコールを減少させ、もって経時安定性を増す改良法が提案されているが(特許文献4参照)、強制的エステル化により、両ワックスが本来有するエステル構成が変化し、それらの優れた点を損なうという問題もあった。
さらに、カルナバワックスより融点域の低いコメヌカロウを用いることも行われているが、従来のコメヌカロウでは、油性固形化粧料に配合すると、十分な強度を得ることができないという問題があった。更には、ガードナー値が高いため、固体での色相は褐色〜淡黄色である。これを含有する化粧料は褐色〜淡黄色の外観色を呈するため、無着色の製品においてコメヌカロウの配合量を自由に選択して製造することが難しいという問題があった。更にまた、特有の臭いを有するため、無香料化や低香料化することや、自由にコメヌカロウの配合量を選択することが難しいという問題があった。また、臭いが時間の経過とともに強まる傾向があり安定性にも問題があり、上記内容を十分に満足させるような原料が見つかっていないのが実情である。
特開平02−150496号公報 特許第3073869号公報 特開2002−179524号公報 特開平02−279794号公報
本発明は、このような上記背景技術に鑑みてなされたものであって、上記の如き従来公知の動物性及び植物性ワックス、鉱物性ワックスでは、品質や使用性を充分満足し得るものではなかった。また、従来のものでは、スティック化粧料を調製した場合に、経時的にスティックの強度が低下する問題もあり、充分満足し得ないのが実情であった。こうしたことから、上記の如き問題がなく、経時安定性及び高温安定性に優れ、しかも使用感が良好で、成形性や成型品の外観光沢にも優れる製品を作製することはなかなか困難な状況であった。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、カラムクロマトグラフィーにより精製処理して得られ、かつガードナー法により測定した色相値が1未満である精製コメヌカロウと、融点が40℃〜105℃の飽和炭化水素ワックスを油性固形化粧料に配合することにより、上記問題が飛躍的に解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。なお、本発明において固形とは常温(15〜25℃)、常圧で、流動性のない状態を指す。
本発明によると、経時安定性及び高温安定性に優れ、しかも使用感が良好で、成形性や成型品の外観光沢にも優れる油性固形化粧料が提供される。
以下、本発明について説明する。本発明におけるコメヌカロウは、一般的な粗コメヌカロウ又は精製コメヌカロウを吸着剤が充填されたカラムに通液してコメヌカロウ中に含まれる極性物質を完全に除去することにより得ることができる。
カラムクロマトグラフィーにより精製処理するコメヌカロウは一般に市販されている粗コメヌカロウや精製したコメヌカロウのいずれであっても良く(以下、単にコメヌカロウとする)、その色相値はガードナー測定法で1以上である。上記のコメヌカロウをカラムクロマトグラフ法によって精製処理して本発明に関する精製コメヌカロウを得るには、吸着剤が充填されたカラムに通液してコメヌカロウ中に含まれる極性物質を吸着剤に保持させる。
用いられる吸着剤としては、シリカゲル、アルミナ、活性アルミナ、炭酸カルシウム、ショ糖、デンプン、セルロース粉末、ベントナイト、酸性白土、珪藻土、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ゼオライト、活性白土、活性炭等を例示することができ、これら吸着剤の一種または二種以上を組み合わせて用いても構わない。また、その粒度は特に限定されない。
カラムクロマトグラフィーにより精製処理したコメヌカロウは、上記したごとく、ガードナー測定法による色相値が1未満であり、油性固形化粧料に5.0〜30.0重量%の範囲で配合できる。ガードナー測定法による色相値が1以上であると、無着色の製品においてコメヌカロウの配合量を自由に選択して製造することが難しくなる。さらには、化粧料への配合量が30.0重量%を超えると付着性に劣り、使用感触が悪くなったり、5.0重量%より少なくなると高温安定性や成形性が悪くなる。また、カラムクロマトグラフィーにより精製処理したコメヌカロウだけでは、成型品の外観光沢が劣ることが確認されている。
そこで、成型品の外観光沢を向上させるために、融点が40℃〜105℃の飽和炭化水素ワックスを含有することで、経時安定性及び高温安定性に優れ、しかも使用感が良好で、成形性や成型品の外観光沢にも優れる油性固形化粧料を得ることができる。
本発明の飽和炭化水素ワックスは、化粧品原料として用いられてきたこれまでのワックスと同様の使い方ができるが、その特性を十分に発揮し、使用感や経時安定性、高温安定性、成形性、成型品の外観光沢に良好なものを得るために、全組成物中の0.1〜5.0重量%、好ましくは0.5〜3.5重量%の範囲で配合することが望ましい。配合量が0.1重量%未満では、成型品の外観光沢が劣り、高温安定性を保持する効果が不十分である。5.0重量%以上配合すると、それ以上の効果が望めないばかりか、塗付時ののびや塗付後のツヤなどの基本的な使用性が損なわれ、いずれの場合も好ましくないからである。
この飽和炭化水素としては、融点が40℃〜105℃のものであれば天然物および合成物を問わずいずれをも用いることができ、例えばポリエチレンワックス、合成炭化水素ワックス、パラフィンワックス、エチレンプロピレンコポリマー等が好ましいものとして挙げられる。当該飽和炭化水素の配合量は全組成物中の0.1〜5.0重量%、好ましくは0.5〜3.5重量%である。市販のこれらワックスを具体的に例示すると、ポリエチレンワックスとしてはポリワックス500又は655(BARECO社製)やユニワックス(日本石油株式会社製)が、合成炭化水素ワックスとしては、CIREBELLE108又は505(CIREBELLE社製)が、パラフィンワックスとしては、パラフィンワックス155又は150(日本精鑞株式会社製)が、エチレンプロピレンコポリマーとしては、ペトロライトCP−7又はCP−11(ペトロライト社製)等を挙げることができる。
本発明の油性固形化粧料には、上記成分の他、目的に応じ、本発明の効果を損なわない限りにおいて、上記以外の油性成分、油性ゲル化剤、界面活性剤、粉体成分、染料、防腐剤、酸化防止剤、高分子、保湿剤、紫外線吸収剤、水、樹脂、溶剤、香料などを配合することができる。
使用性を向上させる目的で、固体油や半固体油、液体油といった油性成分が配合されうる。例えば固体油、半固体油には、ワセリン、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、高重合度ジメチルポリシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル等が挙げられる。また、液体油には、流動パラフィン、スクワラン、ポリイソブチレン、ポリブテン、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油、リンゴ酸ジイソステアリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、セチルイソオクタネート、低重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、フッ素変性ポリシロキサン、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル、酢酸ラノリン、ラノリンアルコール等が挙げられる。
油性ゲル化剤は、硬度調整の目的で配合される。この油性ゲル化剤には、例えばデキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、イソステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸イヌリン等が例示される。
本発明の油性化粧料に配合される粉体成分は、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により限定されるものではない。粉体成分には、例えば、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。無機粉体類としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、チタン・酸化チタン焼結物、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体が挙げられる。光輝性粉体類としては、二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等が例示される。有機粉体類としては、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、澱粉、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体が例示される。色素粉体類には、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体が例示される。そして、複合粉体類には、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体が例示され、これらの粉体はその1種又は2種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いても良い。尚、これら粉体は、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等の1種又は2種以上を用いた表面処理が施されていても良い。
界面活性剤は、粉体の分散性向上や乳化安定性の目的で用いられ、化粧品一般に用いられている界面活性剤であればよく、非イオン界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。更に、紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等が、保湿剤としては、モイスチャー効果を付与する目的で用いられる成分であれば何れでもよく、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、ソルビトールやマルチトール等の糖類、アロエベラ、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等が、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられる。
本発明の油性固形化粧料は、通常の方法に従って製造することができ、例えばカラムクロマトグラフィーにより精製処理したコメヌカロウと飽和炭化水素を加熱溶解し、その他油剤等を加えて均一に混合し、次いで冷却することにより製造することができる。
本発明の油性固形化粧料とはワックス等の固体油を主原料とするものであって、油性固形状の剤形であれば形状を問わず、スティック状、ペンシル状、皿状等に使用することができる。例えば、口紅、アイカラー、ファンデーション、コンシーラー等のメイクアップ化粧料や、ホワイトニングスティックやリンクルスティックなどスキンケア化粧料等が挙げられる。
以下の実施例により、本発明についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、配合量は特に指定がない限り、重量%で示す。
[実施例1]
ガードナー測定値が8のコメヌカロウをカラムクロマトグラフィーにより処理することで、ガードナー測定値が1未満の精製コメヌカロウを得た。
[比較例1]
一般に市販されているガードナー測定値10の粗コメヌカロウを用いた。
[比較例2]
一般に市販されているコメヌカロウを蒸留にて精製したガードナー測定値8の精製コメヌカロウを用いた。
上記で得た実施例1及び比較例1,2の各試料の融点,臭い,外観性状,酸価,ヨウ素価を評価した。この結果を表1に示す。
Figure 2008143800
次に上記実施例1及び比較例1及び2のコメヌカロウを用いて、下記表2〜3に示す配合量に従って種々の実施例及び比較例の油性固形化粧料を作製した。そしてこれらの油性固形化粧料について、それぞれ下記に示したように経時安定性、高温安定性、成形性、使用感、成型品の外観ツヤについて評価した。この結果を表4及び表5に示す。
実施例2〜4及び比較例3〜8のスティック状口紅の成分を表2に示す。
Figure 2008143800
(製法)
A.成分1〜12までを加熱溶解釜に投入し、90℃〜100℃にて加熱溶解する。B.Aに成分13〜16を加え、ローラーミルにて分散処理を十分に行う。C.Bを再度加熱し、85℃〜90℃に調整後、脱泡して、スティック成形機によりスティック状に成形する。
実施例5〜6及び比較例9〜11の皿状口紅の成分を表3に示す。
Figure 2008143800
(製法)
A.成分1〜11までを加熱溶解釜に投入し、90℃〜100℃にて加熱溶解する。B.Aに成分12,13を加え、ローラーミルにて分散処理を十分に行う。C.Bに14を加えて再度加熱し、85℃〜90℃に調整後、脱泡して、アルミ製の皿に流し込み成型する。
〔スティック成形性〕
スティック成形機(株式会社南陽社製)を用いて成形性を評価した。スティック成形機で成形後、20℃の恒温室で24時間保管したものを測定用サンプルとした。このサンプルをレオメーター(不動工業株式会社製)により折れ強度を測定し、それぞれの測定値より、数式1にて変動率を算出し、下記の記号で表に表示した。
◎:5%未満,○:5%以上、10%未満,△:10%以上、20%未満,×:20%以上、30%未満,××:30%以上
Figure 2008143800
〔高温安定性〕
(スティック状固形化粧料)
スティック成形品を40℃の恒温室で24時間保管したものを測定サンプルとし、40℃条件下にてレオメーター(不動工業株式会社製)により折れ強度を測定した。高温安定性の評価基準として、◎:200g以上,〇:180〜199g,△:160〜179g,×:140〜159g,××:139g以下とし、記号で表に表示した。
(皿状固形化粧料)
皿状成型品を恒温恒湿(温度25℃,湿度98%)下に1ケ月間保管したものを評価サンプルとし、40℃恒温室に保管したときに皿状成型品の表面から生じる発汗現象の有無を評価した。安定性の評価基準として、○:発汗現象が認められない,△:わずかに発汗現象が確認される,×:発汗現象が確認される,××:大量の発汗現象が確認されるとし、記号で表に表示した。
[官能評価]
この実施例および比較例の官能評価については、専門パネラー10名を用いて官能評価による判定を行い、「塗布時のなめらかさ(使用感)」及び「成型品の外観光沢」について評価した。官能評価の基準としては、各評価項目ともに以下の評価で数値化し、最も該当するところをチェックさせる5段階評価を用い、それぞれの結果の平均点をとって下記の記号で表に表示した。
非常に悪い:1,悪い:2,普通:3,良い:4,非常に良い:5
◎:4.5以上,○:3.5以上、4.5未満,△2.5以上、3.5未満,×:1.5以上、2.5未満,××:1.5未満
〔経時安定性〕
(スティック状固形化粧料)
成型品を40℃と0℃のサイクル(1サイクル/1日)条件に1ケ月間保管したものを評価サンプルとする。評価基準は、サイクル試験開始前(以下、ブランクとする)の折れ強度と1ケ月間保管した後の折れ強度を比較し、それぞれの測定値より、数式2にて減少率を算出し、下記の記号で表に表示した。
◎:5.0%未満,○:5.0%以上,10.0%未満,△:10.0以上,15.0%未満,×:15.0以上,30.0%未満,××:30.0%以上
(皿状固形化粧料)
成型品を40℃と0℃のサイクル(1サイクル/1日)条件に保管し、1週間毎に表面から生じる発汗現象の有無を評価した。安定性の評価基準として、○:発汗現象が認められない,△:わずかに発汗現象が確認される,×:発汗現象が確認される,××:大量の発汗現象が確認されるとし、記号で表に表示した。
Figure 2008143800
Figure 2008143800
Figure 2008143800
表4及び表5の結果から明らかなように、本発明の油性固形化粧料では、経時安定性及び高温安定性に優れ、しかも使用感が良好で、成形性や成型品の外観光沢にも優れることが明らかになった。一方、比較例においては、経時安定性及び高温安定性と、使用感、成形性、成型品の外観光沢の全てを満足するものは見られなかった。このことは、本発明の油性固形化粧料の優れた効果を証明している。
本発明の油性固形化粧料は、「塗布時のなめらかさ」などの使用感に優れるだけでなく、「外観光沢」に優れ、さらにはスティック成形性や高温安定性、経時安定性にも優れる。このように、本発明の油性固形化粧料は、スティック状や皿状の化粧料等をはじめ、各種の油性固形化粧料に広く応用が期待できる。

Claims (2)

  1. (A)コメヌカロウをカラムクロマトグラフィーにより精製処理して得られる精製コメヌカロウであり、得られた精製コメヌカロウがガードナー法により測定した色相値が1未満であるコメヌカロウと、(B)融点が40℃〜105℃の飽和炭化水素ワックスを含有することを特徴とする油性固形化粧料。
  2. 前記成分(A)のコメヌカロウを5.0〜30.0重量%及び成分(B)を0.1〜5.0重量%含有し、かつ成分(A)と成分(B)の合計が5.1〜30.0重量%であることを特徴とする油性固形化粧料。
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