JP2008142922A - 画像記録装置及びそのメンテナンス方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置全体の小型化及び低コスト化を図ること。
【解決手段】KCMYの各インクジェットヘッド17〜20のメンテナンス時、搬送ベルト13を移動に応動してKCMYの各メンテナンス機構40〜43の各フック受け80〜87に対して搬送ベルト13の各フック90〜97を順次係合させ、KCMYの各メンテナンス機構40〜43を一対の保持部材44、45から順次取り出して搬送ベルト13上に載置し、かつ搬送ベルト13の移動によってKCMYの各メンテナンス機構40〜43をそれぞれKCMYの各インクジェットヘッド17〜20の真下に位置決めする。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェットヘッドに対するメンテナンス機構を備えた画像記録装置及びそのメンテナンス方法に関する。
インクジェット方式の画像記録装置がある。この画像記録装置は、複数のノズルを設けたインクジェットヘッドを有し、搬送機構により搬送される用紙等の記録媒体に対してインクジェットヘッドの各ノズルからインクを吐き出し、高速で高品質の画像を記録媒体上に記録する。インクジェットヘッドには、それぞれノズルを設けた複数のインク室が設けられている。これらインク室は、それぞれインクで満たされ、各ノズルからインクを吐き出す。ノズルは、例えば記録媒体の紙粉等の塵の付着によって目詰まりを起こしたり、気泡の侵入によりインクの表面張力を崩すことがある。これらノズルの目詰まりやインクの表面張力の崩れが原因となってインク室からのインクが吐出しにくくなったり、インクの吐出方向がずれたりすることがある。このためインクジェットヘッドに対してメンテナンスが不可欠になっている。
インクジェットヘッドを用いた記録方式は、大きく分けて2方式ある。第1の方式は、インクジェットヘッドと記録媒体との両方を移動させながら記録媒体上への記録を行うシリアル型の記録方式である。第2の方式は、インクジェットヘッドを固定し、記録媒体のみを移動して記録媒体上への記録を行うフルライン型の記録方式である。第1の方式は、インクジェットヘッドの形状が小さく、これに伴ってインクジェットヘッドのメンテナンス機構も小型のものが多い。
しかしながら、第2の方式であるフルライン型の画像記録装置では、インクジェットヘッドの長さが記録媒体の幅以上必要である。又、複数のインク色、例えばK(ブラック)C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロ)等の複数のインクジェットヘッドを並設した画像記録装置では、各インクジェットヘッド毎にそれぞれ各メンテナンス機構を設けなければならず、メンテナンス機構全体の大きさが大型化する。
フルライン型の画像記録装置は、インクジェットヘッドに対向して記録媒体を搬送する搬送機構として例えばベルトプラテンが設けられている。このベルトプラテンは、駆動ローラを含む複数のローラ間に帯状のベルトを掛け、駆動ローラの回転駆動によりベルトを各ローラ間に移動させる。ベルト上には、記録媒体が例えば吸着保持されるので、ベルトの移動によって記録媒体が搬送される。このような画像記録装置は、画像記録時に、メンテナンス機構をインクジェットヘッドの対向位置から退避する必要がある。
メンテナンス機構の技術は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1は、インクの液滴を吐き出して文字や画像等を記録するインクジェットプリンタに関し、ラインヘッドと一体化されたキャップが閉位置において、ラインヘッドに接触することによりラインヘッド表面のインク吐出部を保護し、かつインク吐出部のインク液滴の乾燥を防止すると共に、メンテナンス時にキャップが閉位置から開位置に移動されるときにキャップのインク吐出性能維持部、特にワイプ部材がラインヘッド表面に沿って移動することによりラインヘッド表面の付着した塵埃、インク液滴等が拭き取られ、ラインヘッド表面のクリーニングを行うことを開示する。この特許文献1は、画像記録時にキャップ及びワイプ部材をラインヘッドの上方に退避し、メンテナンス時にキャップ及びワイプ部材を図示しない駆動機構の駆動によってラインヘッドの上方から下方に移動することを開示する。
特開2001−293874号公報
しかしながら、特許文献1は、メンテナンスを行う際、画像記録時にラインヘッドの上方に退避していたキャップ及びワイプ部材(メンテナンス機構)を専用の駆動機構を駆動させることで各ラインヘッドに対向する位置へと移動させている。このため、メンテナンス機構の移動用の専用の駆動機構を設けることが必要であり、画像記録装置全体が大型化し、高コスト化に繋がる。
本発明の目的は、装置全体の小型化及び低コスト化を図れる画像記録装置及びそのメンテナンス方法を提供することにある。
本発明の主要な局面に係る画像記録装置は、記録媒体を載置搬送する搬送機構と、記録媒体の搬送方向に略直交する方向に複数のノズルを有し、当該ノズルからインクを吐出することで記録媒体上に画像記録を行う少なくとも1つのインクジェットヘッドとを備える画像記録装置において、インクジェットヘッドのメンテナンスを行なう少なくとも1つのメンテナンス機構と、メンテナンス機構を収納する収納部と、メンテナンス機構に設けられる第1の係合部材と、搬送機構に設けられる第2の係合部材と、インクジェットヘッドのメンテナンス時、搬送機構を駆動させて第1の係合部材と第2の係合部材とを係合させ、メンテナンス機構を収納部から取り出して搬送機構に載置し、かつ搬送機構の駆動によってメンテナンス機構を対応するインクジェットヘッドに対峙させるメンテナンス制御部と、を具備する。
本発明の主要な局面に係る画像記録装置のメンテナンス方法は、記録媒体を搬送機構に載置して搬送すると共に、記録媒体の搬送方向に略直行する方向に複数のノズルを有した少なくとも1つのインクジェットヘッドからインクを吐出することで記録媒体上に画像記録を行う画像記録装置のメンテナンス方法において、インクジェットヘッドのメンテナンス時、搬送機構の駆動に応動してメンテナンス機構を収納部から取り出して搬送機構に載置し、かつ搬送機構の駆動によってメンテナンス機構を対応するインクジェットヘッドに対峙させる。
本発明によれば、装置全体の小型化及び低コスト化を図れる画像記録装置及びそのメンテナンス方法を提供できる。
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は画像記録装置の全体構成図を示す。装置本体1の一方の側面側(給紙側)には、給紙台2が設けられている。この給紙台2には、複数枚の記録媒体3が載置されている。装置本体1の他方の側面側(排出側)には、排紙台4が設けられている。この排紙台4には、排出される記録媒体3の位置を規制するための移動可能な規制板5が設けられている。この排紙台4は、装置本体1から排出された画像記録済の記録媒体3を収納する。
ここで、給紙台2から装置本体1を通って排紙台4に向かう記録媒体3の搬送方向をX軸方向とし、X軸方向に直交する方向をY軸方向、X軸方向とY軸方向とに各直交する方向をZ軸方向とする。なお、Y軸方向を主走査方向とし、X軸方向を副走査方向にする。記録媒体3は、給紙側から排出側に搬送されるので、給紙側が上流側、排出側が下流側になる。
装置本体1の給紙側には、ピックアップローラ6が設けられている。このピックアップローラ6は、給紙台2に載置されている複数枚の記録媒体3の中から1枚の記録媒体3をピックアップして装置本体1内に送り込む。ピックアップローラ6の下流側には、紙ガイド7、レジストローラ対8及び搬送機構としてのベルトプラテン9が設けられている。紙ガイド7は、記録媒体3をレジストローラ対8に送るように案内する。レジストローラ対8は、記録媒体3の姿勢を整えてベルトプラテン9に送る。
ベルトプラテン9は、記録媒体3を吸着保持して搬送する。このベルトプラテン9は、駆動ローラ10と、従動ローラ11と、テンションローラ12と、搬送ベルト13とを有する。駆動ローラ10には、搬送駆動モータが連結されている。搬送ベルト13は、帯状でかつ無端のリング状に形成されている。この搬送ベルト13には、複数のエアー吸引用の孔が例えば縦横方向に所定間隔毎に設けられている。この搬送ベルト13は、駆動ローラ10と従動ローラ11とテンションローラ12との間に掛けられている。駆動ローラ10と従動ローラ11と間に掛けられた搬送ベルト13の直下には、プラテン14が設けられている。このプラテン14は、駆動ローラ10と従動ローラ11と間の搬送ベルト13を支持する。このプラテン14には、エアー吸引用の孔が設けられている。また、プラテン14の下方には吸着ファン15が設けられている。この吸着ファン15は、搬送ベルト13及びプラテン14の各エアー吸引用の孔を通してエアーを吸引する。
装置本体1の排紙側には、排紙ローラ16が設けられている。この排紙ローラ16は、ベルトプラテン9から送られてくる記録媒体3を排紙台4に送る。
複数のインクジェットヘッド17〜20がベルトプラテン9と対向して設けられている。これらインクジェットヘッド17〜20は、画像記録時に移動せずに固定されたラインヘッドである。これらインクジェットヘッド17〜20は、インクの色別に設けられており、例えばインクジェットヘッド17はK色のインク用、インクジェットヘッド18はC色のインク用、インクジェットヘッド19はM色のインク用、インクジェットヘッド20はY色のインク用である。これらK色インクジェットヘッド17、C色インクジェットヘッド18、M色インクジェットヘッド19及びY色インクジェットヘッド20は、記録媒体3の搬送方向の上流側から下流側に向かって設けられている。
これらK色インクジェットヘッド17、C色インクジェットヘッド18、M色インクジェットヘッド19及びY色インクジェットヘッド20は、不図示の装置フレームに保持されたヘッド保持部材21に固定して設けられている。又、K色インクジェットヘッド17、C色インクジェットヘッド18、M色インクジェットヘッド19及びY色インクジェットヘッド20には、それぞれKインク供給路22、Cインク供給路23、Mインク供給路24及びYインク供給路25が設けられている。これらKインク供給路22、Cインク供給路23、Mインク供給路24及びYインク供給路25は、それぞれK色インク、C色インク、M色インク及びY色インクを各インクジェットヘッド17〜20に供給する。
KCMYの各インクジェットヘッド17〜20は、装着の作業性を考慮してヘッド保持部材21に、KCMYの各インク供給路22〜25の上方から装着可能になっている。又、KCMYの各インク供給路22〜25は、KCMYの各インクジェットヘッド17〜20を配列したX軸方向上流側に配設されているが、これは各インク供給路22〜25が仮に各インクジェットヘッド17〜20の上方に配置されていると、各インクジェットヘッド17〜20の脱着時の作業性が低下するばかりでなく、各インクジェットヘッド17〜20を外したときに各インク供給路22〜25からインクが垂れて各インクジェットヘッド17〜20に付着し、各インクジェットヘッド17〜20を破損させるおそれがあるためである。
図2及び図3はKCMYの各インクジェットヘッド17〜20の具体的な構成図を示し、図2はZ軸方向から見た断面図、図3はY軸方向から見た断面図を示す。K色インクジェットヘッド17は、例えば2個の短尺ヘッドを組み合わせてできたヘッドユニットを6個有する。これらヘッドユニット17−1〜17−6は、Y軸方向に沿い、かつ交互にX軸方向の正側と負側とに予め設定された距離だけずれて配置されている、いわゆる千鳥状にずれて配列されている。なお、これらヘッドユニット17−1〜17−6は、それぞれの端部がY軸方向にオーバラップして配列されている。なお、C色インクジェットヘッド18、M色インクジェットヘッド19、Y色インクジェットヘッド20については、K色インクジェットヘッド17と同様な構成のため説明は省略する。また、図2中においてCMYの各インクジェットヘッド18〜20の各ヘッドユニット18−1〜18−6、19−1〜19−6、20−1〜20−6の符号は、煩雑化することから一部省略してある。
各ヘッドユニット17−1〜17−6、18−1〜18−6、19−1〜19−6、20−1〜20−6には、それぞれ電気的な各コネクタ26が設けられている。これらコネクタ26は、それぞれ各インク供給路22〜25の配置位置よりも正側のZ軸方向に設けられている。これは、インクの垂れによる各インクジェットヘッド17〜20の破損のおそれを回避するためである。なお、図2中において各コネクタ26の符号も煩雑化することから全てのコネクタ26に付すことを省略してある。
KCMYの各インクボトル27〜30が装置本体1の上部に設けられている。Kインクボトル27は、K色インクを収容する。Cインクボトル28は、C色インクを収容する。Mインクボトル29は、M色インクを収容する。Yインクボトル30は、Y色インクを収容する。
KCMYの各サブタンク31〜34が装置本体1内部の下部に設けられている。これらサブタンク31〜34は、それぞれ図示しないKCMYの各インクチューブを介して各インクボトル27〜30に連通している。これにより各サブタンク31〜34には、図示しないKCMYの各インクチューブを介して各インクボトル27〜30から所定色のインクが供給される。さらに、KCMYの各サブタンク31〜34は、それぞれ図示しないKCMYの各インクチューブを介してKインク供給路22、Cインク供給路23、Mインク供給路24及びYインク供給路25に連通している。これにより、K色、C色、M色及びY色の各インクがKCMYの各サブタンク31〜34からKCMYの各インク供給路22〜25に供給される。
装置本体1の下部には、廃液ボトル35が設けられている。この廃液ボトル35内には、例えばメンテナンス処理により廃液となったKCMYの各インクが貯められる。
装置本体1の内部には、複数のメンテナンス機構、例えば4つのメンテナンス機構40〜43が設けられている。これらメンテナンス機構40〜43は、それぞれKCMYの各インクジェットヘッド17〜20のメンテナンスを行う。これらメンテナンス機構40〜43は、ベルトプラテン9の近傍の収納箇所、例えばベルトプラテン9の給紙側で、かつ紙ガイド7及びレジストローラ対8の下方の空間に、KCMYの順序で下方から上方に向かって積み重ねられている。
具体的には、図4に示すように1対の保持部材44、45が設けられ、これら保持部材44、45に各メンテナンス機構40〜43が保持されている。これら保持部材44、45は、各メンテナンス機構40〜43の長手方向の長さLaよりも若干長い間隔Lbで設けられている。なお、メンテナンス機構の長手方向の長さLaは、インクジェットヘッドの長手方向の長さと同等か、もしくは若干長くなっている。一方の保持部材44には、複数のスリット46−1〜46−4が設けられ、他方の保持部材45には、複数のスリット47−1〜47−4が設けられている。各スリット46−1〜46−4と各スリット47−1〜47−4とは、互いに対向し、それぞれ同一高さ位置に設けられている。スリット46−1とスリット47−1とは、Kメンテナンス機構40を収納する。同様に、スリット46−2とスリット47−2とはCメンテナンス機構41を収納し、スリット46−3とスリット47−3とはMメンテナンス機構42を収納し、スリット46−4とスリット47−4とはYメンテナンス機構43を収納する。なお。図4は各スリット46−1、47−1に対してKメンテナンス機構40を引き抜き及び引き入れ自在に収納する状態を示す。
各スリット46−1〜46−4の各間隔Lc及び各スリット47−1〜47−4の各間隔Lcは、それぞれ同一間隔で、各メンテナンス機構40〜43の高さHaよりも僅かに長く設けられている。各スリット46−1〜46−4の各奥行きLd及び各スリット47−1〜47−4の各奥行きLdは、各メンテナンス機構40〜43の幅Waよりも僅かに長く設けられている。
図5乃至図9は各メンテナンス機構40〜43の構成図を示し、図5は各メンテナンス機構40〜43をZ軸方向から見た構成図、図6は図5におけるQ−Q断面図を示す。図7は、各吸引ノズル兼キャップ53−3、53−4上面の拡大図を示す。図8は例えば吸引ノズル兼キャップ53−3及びワイプブレード68−3をX軸方向から見た高さ位置関係を示す。図9はワイプブレード68−3の移動を示す。なお、KCMYの各メンテナンス機構40〜43は、同一構成を有しているので、Kメンテナンス機構40の構成を説明してその他のCMYの各メンテナンス機構41〜43の構成の説明は省略する。Kメンテナンス機構40は、インクパン50を有する。このインクパン50は、ベース部材51と、このベース部材51の上面に設けられた壁52とから設けられている。壁52は、ベース部材51の外周部に沿い、ベース部材51の内側を囲むように無端に設けられている。
複数の吸引ノズル兼キャップ、例えば6つの吸引ノズル兼キャップ53−1〜53−6がベース部材51の上面に設けられている。これら吸引ノズル兼キャップ53−1〜53−6は、インク受け容器として作用する。これら吸引ノズル兼キャップ53−1〜53−6は、それぞれK色インクジェットヘッド17における各ヘッドユニット17−1〜17−6の各ノズル内に詰っているK色インクの吸い出し、及び各ヘッドユニット17−1〜17−6に対するキャッピングを行う。これら吸引ノズル兼キャップ53−1〜53−6は、K色インクジェットヘッド17における各ヘッドユニット17−1〜17−6にそれぞれ対応して設けられている。これら吸引ノズル兼キャップ53−1〜53−6は、Y軸方向に沿い、かつ交互にX軸方向の正側と負側とに予め設定された距離だけずれて配置されている、いわゆる千鳥状にずれて配列されている。なお、これら吸引ノズル兼キャップ53−1〜53−6は、それぞれの端部がY軸方向にオーバラップして配列されている。
図6及び図7に示すように例えば各吸引ノズル兼キャップ53−3、53−4は、各バネ54を介してベース部材51の上面に設けられている。これらバネ54は、それぞれ各吸引ノズル兼キャップ53−3、53−4を各ヘッドユニット17−3、17−4に対して密着させる付勢力を有する。各吸引ノズル兼キャップ53−3、53−4には、それぞれエアー取込口55とエアー吸引口56とが設けられている。これらエアー取込口55とエアー吸引口56とは、それぞれ吸引ノズル兼キャップ53−3、53−4のキャップ上面57とベース部材51内部とに連通している。
ベース部材51内部には、インクの吸い出す吸出し機構として、エアー取込口55と連通しているエアー取込管59と、エアー吸引口56と連通しているエアー吸引管61とが設けられている。これらエアー取込管59及びエアー吸引管61は、Y軸方向に沿って設けられ、各吸引ノズル兼キャップ53−1〜53−6のエアー取込口55及びエアー吸引口56と連通している。エアー取込管59のエアー取込口には、例えばエアーフィルタが設けられている。エアー吸引管61は、図1に示すエアー負圧源63に図示しないチューブを通して連通すると共に、廃液ボトル35に連通している。エアー負圧源63は、エアーを吸引する原動力を有する。
従って、例えば吸引ノズル兼キャップ53−3、53−4により各ヘッドユニット17−3、17−4をキャッピングしている状態でエアー負圧源63がエアーの吸引動作を行うと、エアーは、エアー取込管59のエアー取込口のエアーフィルタを通って流入し、エアー取込管59からエアー取込口55を通って各吸引ノズル兼キャップ53−3、53−4のキャップ上面57と各ヘッドユニット17−3、17−4との隙間に入り、さらにエアー吸引口56を通ってエアー吸引管61に流通する。
ベース部材51には、スライド移動用溝64が設けられている。このスライド移動用溝64は、ベース部材51の幅方向(X軸方向)における中央部で、かつベース部材51の長手方向(Y軸方向)に沿って設けられている。なお、各吸引ノズル兼キャップ53−1〜53−6は、スライド移動用溝64を挟んでその左右に交互に設けられている。
スライド移動用溝64内には、ワイプ支持体65が矢印A方向(Y軸方向)に移動可能に設けられている。このワイプ支持体65は、板状に形成され、かつ下部にスライド移動用溝64対して嵌合するスライド嵌合部66が設けられている。ワイプ支持体65の上部には、各ワイプ支持アーム67−1〜67−6が設けられている。これらワイプ支持アーム67−1〜67−6は、各吸引ノズル兼キャップ53−1〜53−6に対応して設けられている。これらワイプ支持アーム67−1〜67−6は、K色インクジェットヘッド17における各ヘッドユニット17−1〜17−6の配置間隔にそれぞれ対応した間隔でY軸方向に設けられている。又、ワイプ支持アーム67−1〜67−6は、各吸引ノズル兼キャップ53−1〜53−6よりも上方の位置に設けられている。
これらワイプ支持アーム67−1〜67−6上には、それぞれ拭取部材としてのワイプブレード68−1〜68−6が設けられている。図8に示すように、例えば吸引ノズル兼キャップ53−3及びワイプブレード68−3の高さ位置関係は、ワイプブレード68−3が吸引ノズル兼キャップ53−3よりも上方の位置に設けられている。ワイプブレード68−3は、図9に示すように、ワイプ支持体65の矢印A方向への移動と共に、それぞれK色インクジェットヘッド17におけるヘッドユニット17−3のノズル面に対して接触し、矢印A方向に移動する。これにより、ヘッドユニット17−3のノズル面上を摺動し、同ノズル面に付着しているK色インクを拭き取る。なお、各ワイプブレード68−1〜68−6についても、同様な高さ関係と移動動作を行う。
各ワイプブレード68−1〜68−6により拭き取られたK色インクは、各ワイプ支持アーム67−1〜67−6に設けられた溝に流れ、さらに図示しないチューブを通して廃液ボトル35に廃棄される。
図4及び図5に示すようにKメンテナンス機構40の両端部には、それぞれ各側板70、71が設けられている。これら側板70、71は、インクパン50の両端から正負両側のY軸方向に張り出すように設けられている。これら側板70、71は、Kメンテナンス機構40を一対の保持部材44、45に収納する場合、各スリット46−1、47−1内に入り込み、これらスリット46−1、47−1間でKメンテナンス機構40を支持する。なお、Kメンテナンス機構40に設けられた各側板70、71と同様に、CMYの各メンテナンス機構41〜43にも側板が設けられている。
Kメンテナンス機構40の一側面、例えば図4及び図5に示すように正側のX軸方向の側面の両端部には、それぞれ第1の係合部材としての各フック受け80、81が設けられている。これらフック受け80、81は、図6に示すようにベース部材51の底面と略同一高さ位置に設けられている。これらフック受け80、81は、それぞれ係合孔を有する矩形に形成されている。なお、Kメンテナンス機構40に設けられた各フック受け80、81と同様に、図1に示すようにCメンテナンス機構41には各フック受け82、83が設けられ、Mメンテナンス機構42には各フック受け84、85が設けられ、Yメンテナンス機構43には各フック受け86、87が設けられている。各フック受け80〜87は、例えば弾性部材として例えば樹脂、ゴム等や、又は金属により形成されている。
一方、搬送ベルト13上には、図10及び図11に示すように第2の係合部材としての複数のフック90〜97が設けられている。これらフック90〜97は、各フック90、91と、各フック92、93と、各フック94、95と、各フック96、97とでそれぞれ対を成す。これら対を成す各フック90、91、…、各フック96、97は、それぞれ搬送ベルト13上におけるY軸方向の両端部に設けられている。図12はベルトプラテン9をX軸方向に見た図を示す。一対の各フック90、91、…、各フック96、97は、それぞれKCMYの各インク供給路22〜25よりもY軸方向の外側、つまりKCMYの各色インクジェットヘッド17〜20の外側に設けられている。換言すれば、ベルト上における記録媒体3が載置搬送される領域外に設けられている。従って、一対の各フック90、91、…、各フック96、97は、搬送ベルト13の移動と共に、移動してもKCMYの各色インクジェットヘッド17〜20に干渉しない。
一対の各フック90、91、…、各フック96、97は、搬送ベルト13の移動方向B、すなわち記録媒体3の搬送方向に対してKCMYの各インクジェットヘッド17〜20が配置される間隔と同一間隔で設けられている。これら一対の各フック90、91、…、各フック96、97は、それぞれL字形状に形成され、L字の各端部がそれぞれ各フック受け86、87、…、80、81の各係合孔に係合する。
すなわち、一対のフック90、91は、Yメンテナンス機構43の各フック受け86、87に係合する。一対のフック92、93は、Mメンテナンス機構42の各フック受け84、85に係合する。一対のフック94、95は、Cメンテナンス機構41の各フック受け82、83に係合する。一対のフック96、97は、Kメンテナンス機構40の各フック受け80、81に係合する。
一対の各フック90〜97は、例えば弾性部材として例えば樹脂、ゴム等や、又は金属により形成されている。
図11に示すように第1の指標としての第1のマーキング98と第2の指標としての第2のマーキング99とが搬送ベルト13上に付されている。このうち第1のマーキング98は、Yメンテナンス機構43の各フック受け86、87と一対のフック90、91との係合開始の状態を検出するために位置に付されている。第2のマーキング99は、KCMYの各メンテナンス機構40〜43をそれぞれKCMYの各インクジェットヘッド17〜20に対峙させた状態を検出するために付されている。
これら第1及び第2のマーキング98、99は、例えば各フック90〜97と同一位置、すなわちKCMYの各インク供給路22〜25よりもY軸方向の外側、つまりKCMYの各色インクジェットヘッド17〜20の外側に設けられている。これら第1及び第2のマーキング98、99は、例えば光反射部材又は光吸収部材により形成される。第1及び第2のマーキング98、99は、それぞれY軸方向に平行なライン状に形成してもよく、又は複数のラインにより形成してもよい。又、第1のマーキング98と第2のマーキング99とは、互いに異なる形状に形成するのがよい。例えば第1のマーキング98と第2のマーキング99とは、ラインの幅長又は光反射率が異なる等である。第1のマーキング98と第2のマーキング99とは、それぞれ孔長の異なる各孔であってもよい。
マーキング検出部100が指標検出部としてベルトプラテンの下方に設けられている。このマーキング検出部100は、第1のマーキング98又は第2のマーキング99を検出し、第1のマーキング98を検出したときに第1のマーキング検出信号を出力し、第2のマーキング99を検出したときに第2のマーキング検出信号を出力する。このマーキング検出部100は、第1のマーキング98と第2のマーキング99とが例えば光反射部材により形成されていれば、光を投光し、第1のマーキング98又は第2のマーキング99からの反射光を受光して第1のマーキング検出信号又は第2のマーキング検出信号を出力する。マーキング検出部100は、例えば第1のマーキング98と第2のマーキング99とのラインの幅長又は光反射率が異なることにより第1のマーキング98と第2のマーキング99とを区別する第1のマーキング検出信号又は第2のマーキング検出信号を出力可能である。なお、第1のマーキング98と第2のマーキング99との各光反射率は、搬送ベルト13の光反射率よりも高く設定されている。
マーキング検出部100は、第1のマーキング98と第2のマーキング99とが例えば光吸収部材により形成されていても、上記同様に、光を投光し、第1のマーキング98又は第2のマーキング99からの反射光を受光して第1のマーキング検出信号又は第2のマーキング検出信号を出力することが可能である。この場合、第1のマーキング98と第2のマーキング99との各光反射率は、搬送ベルト13の光反射率よりも低く設定される。
なお、マーキング検出部100は、光を投光する投光部と、光を受光する受光部とを搬送ベルト13を介して対向配置してもよい。この場合、第1のマーキング98と第2のマーキング99とは、例えば互いにライン幅長の異なる各孔に形成するのがよい。マーキング検出部100は、受光部での受光量と、受光する時間の長さとの違いによって第1のマーキング98と第2のマーキング99とを区別する第1のマーキング検出信号又は第2のマーキング検出信号を出力可能である。
具体的に第1のマーキング98とマーキング検出部100とは、図11に示すように一対のフック90、91がYメンテナンス機構43の一対のフック受け86、87に係合する係合位置Sに到達した状態を検出する位置であれば、搬送ベルト13に沿った如何なる位置でもよい。Yメンテナンス機構43の一対のフック受け86、87に係合する係合位置Sは、例えば駆動ローラ10と従動ローラ11とを通るライン上に設定される。従って、一対のフック90、91が係合位置Sに到達したときに第1のマーキング98とマーキング検出部100とが対向し、マーキング検出部100は、第1のマーキング検出信号を出力する。
図13は制御系Fのブロック図を示す。主制御部110は、CPU、ROM、RAM、入出力ポート等を有する。主制御部110には、KCMYの各色インクジェットヘッド17〜20、ベルトプラテン9、ベルトプラテン9の昇降機構111、エアー負圧源63、マーキング検出部100、操作部112が接続されている。主制御部110は、ROMに記憶されている記録プログラムを実行することにより記録制御部113として機能し、メンテナンスプログラムを実行することによりメンテナンス制御部114として機能する。
昇降機構111は、ベルトプラテン9をZ軸方向に上昇又は下降させる。
記録制御部113は、記録媒体3への記録動作時、ピックアップローラ6及びレジストローラ対8を回転動作させて1枚の記録媒体3を給紙台2からピックアップしてベルトプラテン9に送る。記録制御部113は、ベルトプラテン9の吸着ファン15を駆動して搬送ベルト13の各エアー吸引用の孔を通してエアーを吸引して記録媒体3を搬送ベルト13に吸着保持する。これと共に、記録制御部113は、ベルトプラテン9の駆動ローラ10を回転させて搬送ベルト13を矢印B方向に移動させることにより記録媒体3を搬送する。この状態で、記録制御部113は、記録データに従ってKCMYの各色インクジェットヘッド17〜20を駆動し、これらインクジェットヘッド17〜20からそれぞれKCMYの各インクを吐出する。これにより、KCMYの各インクが記録媒体3上に着弾し、記録媒体3上に画像記録が行われる。画像記録の行われた記録媒体3は、排紙ローラ16を通って排紙台4に収納される。
メンテナンス制御部114は、KCMYの各色インクジェットヘッド17〜20のメンテナンス時、昇降機構111に対して下降指令を発してベルトプラテン9を下降させ、かつベルトプラテン9の搬送ベルト13を矢印B方向に移動させ、先ず、一対のフック90、91とYメンテナンス機構43の各フック受け86、87とを係合させる。このとき、マーキング検出部100は、第1のマーキング98を検出して第1のマーキング検出信号を出力する。メンテナンス制御部114は、マーキング検出部100から出力された第1のマーキング検出信号を入力することにより一対のフック90、91がYメンテナンス機構43の各フック受け86、87に係合したことを判断する。
次に、メンテナンス制御部114は、昇降機構111に対して下降指令を発してベルトプラテン9を下降させると共に、ベルトプラテン9の搬送ベルト13を矢印B方向に移動させることにより、一対のフック92、93とMメンテナンス機構42の各フック受け84、85とを係合させ、次に一対のフック94、95とCメンテナンス機構41の各フック受け82、83とを係合させ、次に一対のフック96、97とKメンテナンス機構40の各フック受け80、81とを係合させる。これにより、Yメンテナンス機構43、Mメンテナンス機構42、Cメンテナンス機構41、Kメンテナンス機構40は、順次、各保持部材44、45から引き抜かれて搬送ベルト13上に載置される。
次に、メンテナンス制御部114は、昇降機構111に対して下降停止命令を発し、ベルトプラテン9の搬送ベルト13上にメンテナンス機構40〜43を載置した状態で矢印B方向に移動させ、マーキング検出部100から出力される第2のマーキング検出信号を入力したときにベルトプラテン9に対して移動停止指令を発して搬送ベルト13の移動を停止する。これにより、搬送ベルト13上に載置されたKメンテナンス機構40、Cメンテナンス機構41、Mメンテナンス機構42、Yメンテナンス機構43は、それぞれK色インクジェットヘッド17、C色インクジェットヘッド18、M色インクジェットヘッド19、Y色インクジェットヘッド20の真下に対峙する。次に昇降機構111に対して上昇指令を発してベルトプラテンをメンテナンス位置まで上昇させる。
メンテナンス制御部114は、メンテナンスが終了すると、昇降機構111に対して、下降指令を発して、ベルトプラテン9をKメンテナンス機構40の収納高さまで下降させてから、ベルトプラテン9に対して逆移動指令を発してベルトプラテン9の搬送ベルト13を矢印B方向とは逆方向に移動させ、搬送ベルト13上に載置されたKメンテナンス機構40、Cメンテナンス機構41、Mメンテナンス機構42、Yメンテナンス機構43を給紙側に移動させる。Kメンテナンス機構40が保持部材44、45に引き入れられた後、昇降機構111に対して上昇指令を発してベルトプラテン9をCメンテナンス機構41の収納高さまで上昇させ、ベルトプラテン9に対して逆移動指令を発してCメンテナンス機構41を保持部材44、45に引き入れる。Mメンテナンス機構42、Yメンテナンス機構43もCメンテナンス機構41の収納手順と同様に動作することにより、順次、各保持部材44、45に引き入れられる。
操作部112は、ユーザによるマニュアル操作、例えば画像記録動作の指示や、記録媒体3に記録する画像データ等の選択、記録枚数、画質の調整、記録媒体3のサイズの選択等の操作を受け付ける。又、操作部112は、ユーザのマニュアルによるメンテナンスの開始指示、メンテナンス時期の設定等の操作を受け付ける。
次に、上記の如く構成された装置におけるメンテナンス動作について詳細に説明する。
操作部112に対してユーザのマニュアルによりメンテナンスの開始指示が操作される。又は予め設定されたメンテナンス時期になると、メンテナンス制御部114は、KCMYの各色のインクジェットヘッド17〜20のメンテナンスを行う。
先ず、メンテナンス制御部114は、図14に示すようにベルトプラテン9の駆動ローラ10を駆動して搬送ベルト13を矢印B方向に移動する。この状態で、メンテナンス制御部114は、マーキング検出部100からの第2のマーキング検出信号の入力を待つ。搬送ベルト13の移動により第2のマーキング99がマーキング検出部100の検出範囲に入ると、マーキング検出部100は、第2のマーキング99を検出して第2のマーキング検出信号を出力する。メンテナンス制御部114は、マーキング検出部100から出力された第2のマーキング検出信号を入力すると、駆動ローラ10の駆動を停止し、搬送ベルト13の移動を停止する。
この状態であれば、各フック90〜97は、ベルトプラテン9の上側に配置されている。これにより、ベルトプラテン9が下降しても、各フック90〜97は、各保持部材44、45に保持されているKCMYの各メンテナンス機構40〜43と干渉することはない。
次に、メンテナンス制御部114は、図15に示すようにベルトプラテン9の駆動ローラ10を駆動して搬送ベルト13を矢印B方向に移動する。これにより、搬送ベルト13は、矢印B方向に移動し、これに伴って各フック90〜97が移動すると共に、第1のマーキング98及び第2のマーキング99も移動する。
これと共に、メンテナンス制御部114は、昇降機構111に対して下降指令を発する。これにより、ベルトプラテン9は、図16に示すように予め設定された第1段目の下降距離ZだけZ軸方向に下降し、下降位置Dで停止する。この第1段目の下降距離Zは、画像記録時におけるベルトプラテン9の位置Pと各フック90、91がYメンテナンス機構43の各フック受け86、87に係合する係合位置Sとの間の距離である。
この状態で、メンテナンス制御部114は、マーキング検出部100からの第1のマーキング検出信号の入力を待つ。マーキング検出部100は、第1のマーキング98を検出すると、第1のマーキング検出信号を出力する。メンテナンス制御部114は、マーキング検出部100から出力された第1のマーキング検出信号を入力すると、ベルトプラテン9に対して搬送ベルト13の移動の停止指令を発する。
これにより、搬送ベルト13上の各フック90、91は、図16に示すように各保持部材44、45に保持されているYメンテナンス機構43の各フック受け86、87に係合する。すなわち、各フック90、91は、従動ローラ11の円弧状の外周に沿った搬送ベルト13の円弧状の移動と共に、図17に示すようにYメンテナンス機構43の各フック受け86、87の下方から上方に移動する。そして、各フック90、91は、図18に示すように各フック受け86、87の各係合孔内に入り、各フック90、91と各フック受け86、87とが係合状態になる。
次に、メンテナンス制御部114は、図19に示すように再び、ベルトプラテン9の駆動ローラ10を駆動して搬送ベルト13を矢印B方向に移動する。これにより、搬送ベルト13上の各フック90〜97も矢印B方向に移動する。これと共に、メンテナンス制御部114は、図19に示すように昇降機構111に対して下降指令を発する。これにより、ベルトプラテン9は、予め設定された第2段目の下降距離ZだけZ軸方向に下降する。この第2段目の下降距離Zは、1対の保持部材44、45に保持されているYメンテナンス機構43とMメンテナンス機構42とのZ軸方向の距離である。
各フック90、91は、Yメンテナンス機構43の各フック受け86、87に係合した状態で矢印B方向に移動するため、Yメンテナンス機構43は、1対の保持部材44、45における各スリット46−4、47−4から引き抜き出され、各フック90、91の矢印B方向への移動と共に搬送ベルト13上に直接載置される。搬送ベルト13上に直接載置されたYメンテナンス機構43は、搬送ベルト13の移動と共に矢印B方向に移動する。
このように搬送ベルト13が矢印B方向に移動し、ベルトプラテン9が第2段目の下降距離Zだけ下降して下降位置Dに到達すると、搬送ベルト13上の各フック92、93は、各保持部材44、45に保持されているMメンテナンス機構42の各フック受け84、85に係合する。すなわち、各フック92、93は、従動ローラ11の円弧状の外周に沿った搬送ベルト13の円弧状の移動と共に、Mメンテナンス機構42の各フック受け84、85の下方から上方に移動し、これらフック受け84、85の各係合孔内に入る。これにより、各フック92、93と各フック受け84、85とが係合状態になる。
このとき、メンテナンス制御部114は、搬送ベルト13の矢印B方向への移動を停止する。メンテナンス制御部114は、各フック90、91がYメンテナンス機構43の各フック受け86、87に係合する位置と、各フック92、93がMメンテナンス機構42の各フック受け84、85に係合する位置との間における搬送ベルト13の矢印B方向への移動距離を予め設定しているので、各フック92、93がMメンテナンス機構42の各フック受け84、85に係合した時点で搬送ベルト13の移動を停止する。
次に、メンテナンス制御部114は、図20に示すように再び、ベルトプラテン9の駆動ローラ10を駆動して搬送ベルト13を矢印B方向に移動する。これにより、搬送ベルト13上の各フック90〜97も矢印B方向に移動する。これと共にメンテナンス制御部114は、図20に示すように昇降機構111に対して下降指令を発する。これにより、ベルトプラテン9は、予め設定された第3段目の下降距離ZだけZ軸方向に下降する。この第3段目の下降距離Zは、1対の保持部材44、45に保持されているMメンテナンス機構42とCメンテナンス機構41とのZ軸方向の距離である。
各フック92、93は、Mメンテナンス機構42の各フック受け84、85に係合した状態で矢印B方向に移動するため、Mメンテナンス機構42は、1対の保持部材44、45における各スリット46−3、47−3から引き抜き出され、各フック92、93の矢印B方向への移動と共に搬送ベルト13上に直接載置される。搬送ベルト13上に直接載置されたMメンテナンス機構42は、搬送ベルト13の移動と共に矢印B方向に移動する。このとき、既に、搬送ベルト13上に直接載置されたYメンテナンス機構43も搬送ベルト13の移動と共に矢印B方向に移動する。
搬送ベルト13が矢印B方向に移動し、ベルトプラテン9が第3段目の下降距離Zだけ下降して下降位置Dに到達すると、搬送ベルト13上の各フック94、95は、各保持部材44、45に保持されているCメンテナンス機構41の各フック受け82、83に係合する。
このとき、メンテナンス制御部114は、搬送ベルト13の矢印B方向への移動を停止する。メンテナンス制御部114は、各フック92、93がMメンテナンス機構42の各フック受け84、85に係合する位置と、各フック94、95がCメンテナンス機構41の各フック受け82、83に係合する位置との間における搬送ベルト13の矢印B方向への移動距離を予め設定しているので、各フック94、95がCメンテナンス機構41の各フック受け82、83に係合した時点で搬送ベルト13の移動を停止する。
次に、メンテナンス制御部114は、再び、ベルトプラテン9の駆動ローラ10を駆動して搬送ベルト13を矢印B方向に移動する。これにより、搬送ベルト13上の各フック90〜97も矢印B方向に移動する。このとき、各フック94、95は、Cメンテナンス機構41の各フック受け82、83に係合した状態で矢印B方向に移動する。これと共に、メンテナンス制御部114は、上記同様に、図21に示すように昇降機構111に対して下降指令を発する。これにより、ベルトプラテン9は、予め設定された第4段目の下降距離ZだけZ軸方向に下降する。この第4段目の下降距離Zは、1対の保持部材44、45に保持されているCメンテナンス機構41とKメンテナンス機構40とのZ軸方向の距離である。これにより、Cメンテナンス機構41は、1対の保持部材44、45における各スリット46−2、47−2から引き抜き出され、各フック94、95の矢印B方向への移動と共に搬送ベルト13上に直接載置される。搬送ベルト13上に直接載置されたCメンテナンス機構41は、搬送ベルト13の移動と共に矢印B方向に移動する。このとき、既に、搬送ベルト13上に直接載置されたYメンテナンス機構43、Mメンテナンス機構42も搬送ベルト13の移動と共に矢印B方向に移動する。
搬送ベルト13が矢印B方向に移動し、ベルトプラテン9が第4段目の下降距離Zだけ下降して下降位置Dに到達すると、搬送ベルト13上の各フック96、97は、各保持部材44、45に保持されているKメンテナンス機構40の各フック受け80、81に係合する。
このとき、メンテナンス制御部114は、搬送ベルト13の矢印B方向への移動を停止する。メンテナンス制御部114は、各フック96、97がKメンテナンス機構40の各フック受け80、81に係合する位置と、各フック96、97がKメンテナンス機構40の各フック受け80、81に係合する位置との間における搬送ベルト13の矢印B方向への移動距離を予め設定しているので、各フック96、97がKメンテナンス機構40の各フック受け80、81に係合した時点で搬送ベルト13の移動を停止する。
次に、メンテナンス制御部114は、再び、ベルトプラテン9の駆動ローラ10を駆動して搬送ベルト13を矢印B方向に移動する。これにより、各フック96、97は、Kメンテナンス機構40の各フック受け80、81に係合した状態で矢印B方向に移動する。これにより、Kメンテナンス機構40は、各スリット46−1、47−1から引き抜き出され、各フック96、97の矢印B方向への移動と共に搬送ベルト13上に直接載置される。これにより、Yメンテナンス機構43、Mメンテナンス機構42、Cメンテナンス機構41及びKメンテナンス機構40は、搬送ベルト13の移動と共に矢印B方向に移動する。
次に、メンテナンス制御部114は、ベルトプラテン9の駆動ローラ10を駆動して搬送ベルト13を矢印B方向に移動すると共に、マーキング検出部100からの第2のマーキング検出信号の入力を待つ。マーキング検出部100は、第2のマーキング99を検出すると、第2のマーキング検出信号を出力する。メンテナンス制御部114は、マーキング検出部100から出力された第2のマーキング検出信号を入力すると、ベルトプラテン9に対して搬送ベルト13の移動の停止指令を発する。
この結果、Yメンテナンス機構43、Mメンテナンス機構42、Cメンテナンス機構41及びKメンテナンス機構40は、図21に示すようにそれぞれY色インクジェットヘッド20、M色インクジェットヘッド19、C色インクジェットヘッド18及びK色インクジェットヘッド17に対峙する。すなわち、Kメンテナンス機構40、Cメンテナンス機構41、Mメンテナンス機構42、Yメンテナンス機構43は、それぞれK色インクジェットヘッド17、C色インクジェットヘッド18、M色インクジェットヘッド19、Y色インクジェットヘッド20の真下に位置決めされる。
次に、メンテナンス制御部114は、ベルトプラテン9をメンテナンス位置MまたはMまで上昇させる。メンテナンス位置Mは、メンテナンス機構40〜43がインクジェットヘッド17〜20をキャッピングする位置である。また、メンテナンス位置Mは、メンテナンス機構40〜43の各ワイプブレードがインクジェットヘッド17〜20をワイピング(メンテナンス)する位置である。これにより、Kメンテナンス機構40、Cメンテナンス機構41、Mメンテナンス機構42、Yメンテナンス機構43は、それぞれK色インクジェットヘッド17、C色インクジェットヘッド18、M色インクジェットヘッド19、Y色インクジェットヘッド20をキャッピング又はメンテナンスする。例えばKメンテナンス機構40について説明すれば、図5に示すようにKメンテナンス機構40における各吸引ノズル兼キャップ53−1〜53−6は、それぞれ図2に示すK色インクジェットヘッド17の各ヘッドユニット17−1〜17−6をキャッピングする。この場合はプラテン9をMまで上昇させる。
又、プラテン9をMの位置まで下降させ、K色インクジェットヘッド17の各ヘッドユニット17−1〜17−6に対する各吸引ノズル兼キャップ53−1〜53−6のキャッピングを外した状態で、図5に示すワイプ支持体65が矢印A方向に移動する。これにより、ワイプ支持体65に設けられた各ワイプブレード68−1〜68−6は、K色インクジェットヘッド17の各ヘッドユニット17−1〜17−6のノズル面に対して接触し、矢印A方向に移動する。しかるに、各ヘッドユニット17−1〜17−6の各ノズル面上を摺動し、同ノズル面に付着しているK色インクを拭き取る。各ワイプブレード68−1〜68−6により拭き取られたK色インクは、各ワイプ支持アーム67−1〜67−6に設けられた溝に流れ、さらに図示しないチューブを通して廃液ボトル35に廃棄される。
メンテナンスが終了すると、メンテナンス制御部114は、昇降機構111に対して、下降指令を発して、ベルトプラテン9を下降位置Dまで下降させてから、ベルトプラテン9を第4段目の下降位置Dから第3段目の下降位置D、次に第3段目の下降位置Dから第2段目の下降位置D、次に第2段目の下降位置Dから第1段目の下降位置Dに順次上昇させる。これと共に、メンテナンス制御部114は、ベルトプラテン9に対して逆方向移動指令を発してベルトプラテン9の搬送ベルト13を矢印B方向とは逆方向に移動させる。これにより、先ず、Kメンテナンス機構40が一対の保持部材44、45におけるスリット46−1とスリット47−1との間に引き入れられる。次に、Cメンテナンス機構41がスリット46−2とスリット47−2との間に引き入れられる。次に、Mメンテナンス機構42がスリット46−3とスリット47−3との間に引き入れられる。次に、Yメンテナンス機構41がスリット46−4とスリット47−4との間に引き入れられる。そして、ベルトプラテン9は、図14に示す記録媒体3への記録動作に戻る。
このように上記第1の実施の形態によれば、KCMYの各メンテナンス機構40〜43を装置本体1内の一対の保持部材44、45に収納し、かつKCMYの各メンテナンス機構40〜43に各フック受け80〜87を設けると共に、ベルトプラテン9の搬送ベルト13に各フック90〜97を設け、KCMYの各インクジェットヘッド17〜20のメンテナンス時、搬送ベルト13を移動に応動してKCMYの各メンテナンス機構40〜43の各フック受け80〜87に対して搬送ベルト13の各フック90〜97を順次係合させ、KCMYの各メンテナンス機構40〜43を一対の保持部材44、45から順次取り出して搬送ベルト13上に載置し、かつ搬送ベルト13の移動によってKCMYの各メンテナンス機構40〜43をそれぞれKCMYの各インクジェットヘッド17〜20の真下に位置決めする。
これにより、KCMYの各インクジェットヘッド17〜20のメンテナンス時に、KCMYの各メンテナンス機構40〜43を移動するための専用の駆動源、すなわちベルトプラテン9の搬送ベルト13を移動するための駆動モータとは別に、KCMYの各メンテナンス機構40〜43の移動用の駆動源を別途設ける必要がない。ベルトプラテン9の搬送ベルト13を駆動するための駆動モータをKCMYの各メンテナンス機構40〜43の移動用に用いるので経済的であり、装置内の省スペース化を図ることができる。
また、メンテナンス時に、KCMYの各メンテナンス機構40〜43を搬送ベルト13上に載置するとき、ベルトプラテン9を昇降機構111により下降させるが、ベルトプラテン9の昇降機構111は、記録媒体3のJAM処理時にベルトプラテン9を下降させるための機構であり、これを流用することによりメンテナンス専用の昇降機構を別途設ける必要がなく経済的であり、装置内の省スペース化を図ることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、同実施の形態は、上記第1の実施の形態と相違するところを説明する。
図23は画像記録装置における一対の保持部材44、45の構成図を示す。一対の保持部材44、45の上部には、天井板120が設けられている。
記録媒体3が給紙台2からピックアップされてピックアップローラ6、レジストローラ対8、ベルトプラテン9に搬送されるとき、記録媒体3がピックアップローラ6、レジストローラ対8、ベルトプラテン9等に接触して紙粉等の粉塵が発生することがある。この紙粉等の粉塵は、一対の保持部材44、45に保持されているKCMYの各メンテナンス機構40〜43に付着するおそれがあるが、一対の保持部材44、45に天井板120を設けることにより、この天井板120によってKCMYの各メンテナンス機構40〜43への紙粉等の粉塵の付着を防止できる。
これにより、KCMYの各メンテナンス機構40〜43は、クリーンな状態を保つことができ、このクリーンな状態でKCMYの各インクジェットヘッド17〜20のメンテナンスが実施できる。このメンテナンスの結果、KCMYの各インクジェットヘッド17〜20から吐き出される各色のインクの不吐き出しや、インクが曲がって吐き出されることを未然に防止できる。画像記録装置の信頼性を向上できる。
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、同実施の形態は、上記第1の実施の形態と相違するところを説明する。
図24は画像記録装置におけるKCMYメンテナンス機構40〜43の構成図を示す。メンテナンス機構収納部130は、収納ベース板131と、この収納ベース板131の一辺に垂直方向に立設された背板132とからなる。
KCMYメンテナンス機構40〜43は、メンテナンス機構収納部130の収納ベース板131上に積み重ねられている。Kメンテナンス機構40とCメンテナンス機構41とは、第1の連結部材135により連結されている。この第1の連結部材135の一端は、Kメンテナンス機構40の長手方向側の側壁133における下部に対して支点134を中心に回転可能に設けられている。第1の連結部材135の他端は、Cメンテナンス機構41の長手方向側の側壁137における下部に対して支点136を中心に回転可能に設けられている。第1の連結部材135は、Kメンテナンス機構40とCメンテナンス機構41とがZ軸方向に積み重なっている状態で、Kメンテナンス機構40とCメンテナンス機構41とのZ軸方向である積み重なる方向に対して傾斜して設けられている。第1の連結部材135の傾斜方向は、負のX軸方向である。
Cメンテナンス機構41とMメンテナンス機構42とは、第2の連結部材139により連結されている。この第2の連結部材139の一端は、Cメンテナンス機構41の長手方向側の側壁137における下部に対して支点138を中心に回転可能に設けられている。第2の連結部材139の他端は、Mメンテナンス機構42の長手方向側の側壁141における下部に対して支点140を中心に回転可能に設けられている。第2の連結部材139は、Cメンテナンス機構41とMメンテナンス機構42とがZ軸方向に積み重なっている状態で、Cメンテナンス機構41とMメンテナンス機構42とのZ軸方向である積み重なる方向に対して傾斜して設けられている。第2の連結部材139の傾斜方向は、負のX軸方向である。
Mメンテナンス機構42とYメンテナンス機構43とは、第3の連結部材143により連結されている。この第3の連結部材143の一端は、Mメンテナンス機構42の長手方向側の側壁141における下部に対して支点142を中心に回転可能に設けられている。第3の連結部材143の他端は、Yメンテナンス機構43の長手方向側の側壁145における下部に対して支点144を中心に回転可能に設けられている。第3の連結部材143は、Mメンテナンス機構42とYメンテナンス機構43とがZ軸方向に積み重なっている状態で、Mメンテナンス機構42とYメンテナンス機構43とのZ軸方向である積み重なる方向に対して傾斜して設けられている。第3の連結部材143の傾斜方向は、負のX軸方向である。なお、第1の連結部材135、第2の連結部材139及び第3の連結部材143は、KCMYメンテナンス機構40〜43における一方の各側壁133、135、143に設けられたことについて説明したが、図24において図面上隠れているKCMYメンテナンス機構40〜43における他方の各側壁にも第1乃至第3の連結部材が設けられている。また、第1の連結部材135、第2の連結部材139及び第3の連結部材143は、メンテナンス時に各メンテナンス機構40〜43が対応するインクジェットヘッド17〜20に対向するような間隔で、それぞれのメンテナンス機構40〜43を連結している。
メンテナンス機構収納部130の収納ベース板131上に積み重ねられているKCMYメンテナンス機構40〜43のうち最上位に積み重ねられているYメンテナンス機構43には、一対のフック受け86、87が設けられている。他のKCMメンテナンス機構40〜42には、フック受けが設けられていない。又、KCMYの各メンテナンス機構40〜43は、側板70、71を設けない。
一方、搬送ベルト13上には、1対のフック90、91のみが設けられている。1対のフック90、91は、搬送ベルト13上におけるY軸方向の両端部に設けられている。すなわち、一対の各フック90、91は、KCMYの各インク供給路22〜25よりもY軸方向の外側、つまりKCMYの各色インクジェットヘッド17〜20の外側に設けられている。従って、一対のフック90、91は、搬送ベルト13の移動と共に、この移動によりKCMYの各色インクジェットヘッド17〜20に干渉しない。一対のフック90、91は、Yメンテナンス機構43の各フック受け86、87に係合する。
次に、上記の如く構成された装置におけるメンテナンス動作について説明する。
操作部112に対してユーザのマニュアルによりメンテナンスの開始指示が操作される。又は予め設定されたメンテナンス時期になると、メンテナンス制御部114は、KCMYの各色のインクジェットヘッド17〜20のメンテナンスを行う。
先ず、メンテナンス制御部114は、図25に示すようにベルトプラテン9の駆動ローラ10を駆動して搬送ベルト13を矢印B方向に移動する。この状態で、メンテナンス制御部114は、マーキング検出部100からの第2のマーキング検出信号の入力を待つ。
図26に示すように搬送ベルト13の移動により第2のマーキング99がマーキング検出部100の検出範囲に入ると、マーキング検出部100は、第2のマーキング99を検出して第2のマーキング検出信号を出力する。メンテナンス制御部114は、マーキング検出部100から出力された第2のマーキング検出信号を入力すると、この第2のマーキング検出信号の入力時に駆動ローラ10の駆動を停止し、搬送ベルト13の移動を停止する。
この状態であれば、一対のフック90、91は、ベルトプラテン9の上側に配置されている。これにより、ベルトプラテン9が下降しても、一対のフック90、91は、メンテナンス機構収納部130に収納されているKCMYの各メンテナンス機構40〜43と干渉することはない。
次に、メンテナンス制御部114は、図27に示すようにベルトプラテン9の駆動ローラ10を駆動して搬送ベルト13を矢印B方向に移動する。これにより、搬送ベルト13は、矢印B方向に移動し、これに伴って一対のフック90、91が移動すると共に、第1のマーキング98及び第2のマーキング99も移動する。
これと共に、メンテナンス制御部114は、昇降機構111に対して下降指令を発する。これにより、ベルトプラテン9は、図27に示すように予め設定された第1段目の下降距離ZだけZ軸方向に下降し、下降位置Dで停止する。
この状態で、メンテナンス制御部114は、マーキング検出部100からの第1のマーキング検出信号の入力を待つ。マーキング検出部100は、第1のマーキング98を検出すると、第1のマーキング検出信号を出力する。メンテナンス制御部114は、マーキング検出部100から出力された第1のマーキング検出信号を入力すると、ベルトプラテン9に対して搬送ベルト13の移動の停止指令を発する。これにより、搬送ベルト13上の一対のフック90、91は、図27に示すようにメンテナンス機構収納部130に収納されているYメンテナンス機構43の各フック受け86、87に係合する。すなわち、一対のフック90、91は、従動ローラ11の円弧状の外周に沿った搬送ベルト13の円弧状の移動と共に、上記図17に示すようにYメンテナンス機構43の各フック受け86、87の下方から上方に移動する。そして、一対のフック90、91は、各フック受け86、87の各係合孔内に入り、一対のフック90、91と各フック受け86、87とが係合状態になる。
次に、メンテナンス制御部114は、図28に示すように再び、ベルトプラテン9の駆動ローラ10を駆動して搬送ベルト13を矢印B方向に移動させると共に、昇降機構111に対して下降指令を発する。これにより、搬送ベルト13上の一対のフック90、91も矢印B方向に移動する。このとき、一対のフック90、91は、Yメンテナンス機構43の各フック受け86、87に係合した状態で矢印B方向に移動する。これにより、Yメンテナンス機構43は、メンテナンス機構収納部130から引き抜き出され、各フック90、91の矢印B方向への移動と共に搬送ベルト13上に直接載置される。このとき、Yメンテナンス機構43とMメンテナンス機構42との間を連結する第3の連結部材143は、各支点142、144を中心に回転する。
しかるに、Yメンテナンス機構43は、搬送ベルト13上に直接載置された状態で、搬送ベルト13の移動と共に矢印B方向に移動する。これと共に、ベルトプラテン9は、予め設定された第2段目の下降距離ZだけZ軸方向に下降する。この第2段目の下降距離Zは、メンテナンス機構収納部130に収納されているYメンテナンス機構43とMメンテナンス機構42とのZ軸方向の距離である。
このように搬送ベルト13が矢印B方向に移動すると共に、ベルトプラテン9が第2段目の下降位置Dに向かって下降すると、上記の如くYメンテナンス機構43は、搬送ベルト13上に載置された状態で矢印B方向に搬送される。このYメンテナンス機構43には、第3の連結部材143を介してMメンテナンス機構42が連結されているので、Yメンテナンス機構43の矢印B方向への移動に連なってMメンテナンス機構42もメンテナンス機構収納部130から引き抜き出され、搬送ベルト13上に直接載置される。このとき、Mメンテナンス機構42とCメンテナンス機構41との間を連結する第2の連結部材139は、各支点138、140を中心に回転する。しかるに、Yメンテナンス機構43及びMメンテナンス機構42は、搬送ベルト13上に直接載置された状態で、搬送ベルト13の移動と共に矢印B方向に移動する。これと共に、ベルトプラテン9は、図29に示すように予め設定された第3段目の下降距離ZだけZ軸方向に下降する。この第3段目の下降距離Zは、メンテナンス機構収納部130に収納されているMメンテナンス機構42とCメンテナンス機構41とのZ軸方向の距離である。
このように搬送ベルト13が矢印B方向に移動すると共に、ベルトプラテン9が第3段目の下降位置Dに向かって下降すると、上記の如くYメンテナンス機構43及びMメンテナンス機構42は、搬送ベルト13上に載置された状態で矢印B方向に搬送される。このMメンテナンス機構43には、第2の連結部材139を介してCメンテナンス機構41が連結されているので、Mメンテナンス機構42の矢印B方向への移動に連なってCメンテナンス機構41もメンテナンス機構収納部130から引き抜き出され、搬送ベルト13上に直接載置される。このとき、Cメンテナンス機構41とKメンテナンス機構40との間を連結する第1の連結部材135は、各支点134、136を中心に回転する。しかるに、Yメンテナンス機構43、Mメンテナンス機構42及びCメンテナンス機構41は、搬送ベルト13上に直接載置された状態で、搬送ベルト13の移動と共に矢印B方向に移動する。これと共に、ベルトプラテン9は、図30に示すように予め設定された第4段目の下降距離ZだけZ軸方向に下降する。この第4段目の下降距離Zは、メンテナンス機構収納部130に収納されているCメンテナンス機構41とKメンテナンス機構40とのZ軸方向の距離である。
このように搬送ベルト13が矢印B方向に移動すると共に、ベルトプラテン9が第4段目の下降位置Dに向かって下降すると、上記の如くYメンテナンス機構43、Mメンテナンス機構42及びCメンテナンス機構41は、搬送ベルト13上に直接載置された状態で矢印B方向に搬送され、これと共に、Cメンテナンス機構41には、第1の連結部材135を介してKメンテナンス機構40が連結されているので、Cメンテナンス機構41の矢印B方向への移動に連なってKメンテナンス機構40もメンテナンス機構収納部130から引き抜き出され、搬送ベルト13上に直接載置される。
しかるに、Yメンテナンス機構43、Mメンテナンス機構42、Cメンテナンス機構41及びKメンテナンス機構40は、搬送ベルト13上に直接載置された状態で、搬送ベルト13の移動と共に矢印B方向に移動する。
次に、メンテナンス制御部114は、マーキング検出部100からの第2のマーキング検出信号の入力を待つ。マーキング検出部100は、第2のマーキング99を検出すると、第2のマーキング検出信号を出力する。メンテナンス制御部114は、マーキング検出部100から出力された第2のマーキング検出信号を入力すると、ベルトプラテン9に対して搬送ベルト13の移動の停止指令を発する。
この結果、Yメンテナンス機構43、Mメンテナンス機構42、Cメンテナンス機構41及びKメンテナンス機構40は、図30に示すようにそれぞれY色インクジェットヘッド20、M色インクジェットヘッド19、C色インクジェットヘッド18及びK色インクジェットヘッド17の真下に位置決めされる。
次に、メンテナンス制御部114は、ベルトプラテン9をメンテナンス位置MまたはMまで上昇させる。これにより、Kメンテナンス機構40、Cメンテナンス機構41、Mメンテナンス機構42、Yメンテナンス機構43は、それぞれK色インクジェットヘッド17、C色インクジェットヘッド18、M色インクジェットヘッド19、Y色インクジェットヘッド20をキャッピング又はメンテナンスする。例えばKメンテナンス機構40について説明すれば、図5に示すようにKメンテナンス機構40における各吸引ノズル兼キャップ53−1〜53−6は、それぞれ図2に示すK色インクジェットヘッド17の各ヘッドユニット17−1〜17−6をキャッピングする。この場合はプラテン9をMまで上昇させる。
又、プラテン9をMの位置まで下降させ、K色インクジェットヘッド17の各ヘッドユニット17−1〜17−6に対する各吸引ノズル兼キャップ53−1〜53−6のキャッピングを外した状態で、図5に示すワイプ支持体65が矢印A方向に移動する。これにより、ワイプ支持体65に設けられた各ワイプブレード68−1〜68−6は、K色インクジェットヘッド17の各ヘッドユニット17−1〜17−6のノズル面に対して接触し、矢印A方向に移動する。これにより、各ヘッドユニット17−1〜17−6の各ノズル面上を摺動し、同ノズル面に付着しているK色インクを拭き取る。各ワイプブレード68−1〜68−6により拭き取られたK色インクは、各ワイプ支持アーム67−1〜67−6に設けられた溝に流れ、さらに図示しないチューブを通して廃液ボトル35に廃棄される。
メンテナンスが終了すると、メンテナンス制御部114は、昇降機構111に対して、下降指令を発して、ベルトプラテン9を下降位置Dまで下降させてから、ベルトプラテン9を第4段目の下降位置Dから第3段目の下降位置D、次に第3段目の下降位置Dから第2段目の下降位置D、次に第2段目の下降位置Dから第1段目の下降位置Dに順次上昇させる。これと共に、メンテナンス制御部114は、ベルトプラテン9に対して逆方向移動指令を発してベルトプラテン9の搬送ベルト13を矢印B方向とは逆方向に移動させる。これにより、先ず、Kメンテナンス機構40がメンテナンス機構収納部130に収納される。次に、Cメンテナンス機構41がメンテナンス機構収納部130に収納される。次に、Mメンテナンス機構42がメンテナンス機構収納部130に収納される。次に、Yメンテナンス機構41がメンテナンス機構収納部130に収納される。そして、ベルトプラテン9は、図25に示す記録媒体3への記録動作に戻る。
このように上記第3の実施の形態によれば、KCMYの各メンテナンス機構40〜43の各間をそれぞれ第1、第2及び第3の連結部材135、139、143により連結し、かつメンテナンス機構収納部130において最上位に積み重ねられるYメンテナンス機構43に一対のフック受け87、87を設け、搬送ベルト13上に1対のフック90、91を設けた。これにより、ベルトプラテン9の搬送ベルト13を移動するための駆動モータとは別に、KCMYの各メンテナンス機構40〜43の移動用の駆動源を別途設ける必要がなく、搬送ベルト13の移動によってYメンテナンス機構43の一対のフック受け86、87に対して搬送ベルト13上の1対のフック90、91を係合させ、KCMYの各メンテナンス機構40〜43を連結して搬送ベルト13上に直接載置し、KCMYの各インクジェットヘッド17〜20の真下に位置決めできる。
KCMYの各メンテナンス機構40〜43の各間をそれぞれ第1、第2及び第3の連結部材135、139、143により連結しているので、各メンテナンス機構40〜43を直接積み重ねることができる。これにより、上記第1の実施の形態のように各メンテナンス機構40〜43を保持するための各保持部材44、45は必要なく、本実施の形態では、収納ベース板131と背板132とから成るスペースを取らないメンテナンス機構収納部130を用いることができる。しかるに、各保持部材44、45を設けるスペース分だけ装置本体1の小型化が可能である。
従って、装置全体の小型化が図れると共に、低コスト化が図れる。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、次のように変形してもよい。
上記各実施の形態は、KCMYの各メンテナンス機構40〜43に各フック受け80〜87を設け、搬送ベルト13上に各フック90〜97を設けているが、各メンテナンス機構40〜43に各フック90〜97を設け、搬送ベルト13上に各フック受け80〜87を設けても可能である。
各フック受け80〜87と各フック90〜97との形状は、互いに結合可能な形状であればよい。
搬送ベルト13上に付す第1と第2のマーキング98、99は、ライン状に限らず、例えば凸形状に形成してもよい。この場合、マーキング検出部100は、凸形状に接触することにより第1又は第2のマーキング検出信号を出力する。
本発明に係る画像記録装置の第1の実施の形態を示す全体構成図。 同装置におけるKCMYのインクジェットヘッドのZ軸方向から見た具体的な断面図。 同装置におけるKCMYのインクジェットヘッドのY軸方向から見た具体的な断面図。 同装置における1対の保持部材の構成図。 同装置における各メンテナンス機構をZ軸方向から見た構成図。 同装置におけるメンテナンス機構のQ−Q断面図。 同装置における吸引ノズル兼キャップ上面の拡大図。 同装置における吸引ノズル兼キャップ及びワイプブレードの高さ位置関係を示す図。 同装置におけるワイプブレードの移動を示す図。 同装置におけるベルトプラテンに設けられた各フック及び各マーキングの外観図。 同装置におけるベルトプラテンに設けられた各フック及び各マーキング位置を示す図。 同装置における搬送ベルト上の両端部に設けられた各フックを示す図。 同装置における制御系のブロック図。 同装置におけるメンテナンス開始初期の状態を示す図。 同装置におけるメンテナンス開始時における各フックの初期位置への移動を示す図。 同装置におけるベルトプラテンの下降及びYメンテナンス機構の各フック受けに対する各フックの係合動作を示す図。 同装置におけるYメンテナンス機構の各フック受けに対する各フックの係合作用を示す図。 同装置におけるYメンテナンス機構の各フック受けに対する各フックの係合を示す図。 同装置におけるYメンテナンス機構の搬送ベルト上への載置の作用を示す図。 同装置におけるMメンテナンス機構の搬送ベルト上への載置の作用を示す図。 同装置におけるKCMYメンテナンス機構をKCMYインクジェットヘッドに対して位置決めした状態を示す図。 同装置におけるKCMYメンテナンス機構によるKCMYインクジェットヘッドのメンテナンス状態を示す図。 本発明に係る画像記録装置の第2の実施の形態における一対の保持部材を示す構成図。 本発明に係る画像記録装置の第3の実施の形態におけるKCMYメンテナンス機構を示す構成図。 同装置におけるメンテナンス開始初期の状態を示す図。 同装置におけるメンテナンス開始時における各フックの初期位置への移動を示す図。 同装置におけるベルトプラテンの下降及びYメンテナンス機構の各フック受けに対する各フックの係合動作を示す図。 同装置におけるYメンテナンス機構の搬送ベルト上への載置の作用を示す図。 同装置におけるYメンテナンス機構及びMメンテナンス機構の搬送ベルト上への載置の作用を示す図。 同装置におけるKCMYメンテナンス機構をKCMYインクジェットヘッドに対して位置決めした状態を示す図。 同装置におけるKCMYメンテナンス機構によるKCMYインクジェットヘッドのメンテナンス状態を示す図。
符号の説明
1:装置本体、2:給紙台、3:記録媒体、4:排紙台、5:規制板、6:ピックアップローラ、7:紙ガイド、8:レジストローラ対、9:ベルトプラテン、10:駆動ローラ、11:従動ローラ、12:テンションローラ、13:搬送ベルト、14:プラテン、15:吸着ファン、16:排紙ローラ、17:K色インクジェットヘッド、18:C色インクジェットヘッド、19:M色インクジェットヘッド、20:Y色インクジェットヘッド、17−1〜17−6,18−1〜18−6,19−1〜19−6,20−1〜20−6:短尺ヘッド、21:ヘッド保持部材、22:Kインク供給路、23:Cインク供給路、24:Mインク供給路、25:Yインク供給路、26:コネクタ、27:Kインクボトル、28:Cインクボトル、29:Mインクボトル、30:Yインクボトル、31:Kサブタンク、32:Cサブタンク、33:Mサブタンク、34:Yサブタンク、35:廃液ボトル、40〜43:メンテナンス機構、44,45:保持部材、46−1〜46−4,47−1〜47−4:スリット、50:インクパン、51:ベース部材、52:壁、53−1〜53−6:吸引ノズル兼キャップ、54:バネ、55:エアー取込口、56−1:エアー吸引口、57:キャップ上面、59:エアー取込管、61:エアー吸引管、63:エアー負圧源、64:スライド移動用溝、65:ワイプ支持体、66:スライド嵌合部、67−1〜67−6:ワイプ支持アーム、68−1〜68−6:ワイプブレード、70,71:側板、80〜87:フック受け、90〜97:フック、98:第1のマーキング、99:第2のマーキング、100:マーキング検出部、110:主制御部、111:昇降機構、112:操作部、113:記録制御部、114:メンテナンス制御部、120:天井板、130:メンテナンス機構収納部、131:収納ベース板、132:背板、133,137,141,145:側壁、134,136,138,140,142,144:支点、135:第1の連結部材、139:第2の連結部材、143:第3の連結部材、F:制御系。

Claims (22)

  1. 記録媒体を載置搬送する搬送機構と、前記記録媒体の搬送方向に略直交する方向に複数のノズルを有し、当該ノズルからインクを吐出することで前記記録媒体上に画像記録を行う少なくとも1つのインクジェットヘッドとを備える画像記録装置において、 前記インクジェットヘッドのメンテナンスを行なう少なくとも1つのメンテナンス機構と、
    前記メンテナンス機構を収納する収納部と、
    前記メンテナンス機構に設けられる第1の係合部材と、
    前記搬送機構に設けられる第2の係合部材と、
    前記インクジェットヘッドの前記メンテナンス時、前記搬送機構を駆動させて前記第1の係合部材と前記第2の係合部材とを係合させ、前記メンテナンス機構を前記収納部から取り出して前記搬送機構に載置し、かつ前記搬送機構の駆動によって前記メンテナンス機構を対応する前記インクジェットヘッドに対峙させるメンテナンス制御部と、
    を具備することを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記搬送機構は、ベルトによって前記記録媒体を搬送することを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  3. 前記第1の係合部材は、前記メンテナンス機構における両端部に設けられることを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  4. 前記第1の係合部材は、前記第2の係合部材に対応する位置関係に設けられることを特徴とする請求項3記載の画像記録装置。
  5. 前記第2の係合部材は、前記搬送機構における前記記録媒体を載置する領域外で、かつ前記搬送機構の幅方向の両端部にそれぞれ設けられることを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  6. 前記第2の係合部材は、前記記録媒体の搬送方向に配置された前記インクジェットヘッドの配置間隔と同一間隔に設けられることを特徴とする請求項5記載の画像記録装置。
  7. 前記各メンテナンス機構は、前記収納部に積み重ねられていることを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  8. 前記メンテナンス機構は、前記インクジェットヘッドのノズルから滴下される前記インクを受けるインク受け容器と、前記ノズル内に詰っている前記インクを吸い出す吸出し機構と、前記インクジェットヘッドの各ノズル面を拭き取る拭取部材とを少なくとも有することを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  9. 前記搬送機構に付された指標と、
    前記指標を検出する指標検出部と、
    を有し、
    前記メンテナンス制御部は、前記指標検出部から出力される検出信号に基づいて少なくとも前記搬送機構を駆動制御し、前記メンテナンス機構を対応する前記インクジェットヘッドに対峙させる、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  10. 前記指標は、前記第1の係合部材と前記第2の係合部材との係合開始の状態を検出するための第1の指標と、前記メンテナンス機構が対応する前記インクジェットヘッドに対峙する状態を検出するための第2の指標とを有することを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  11. 前記各メンテナンス機構は、前記収納部に上下方向に積み重ねられ、
    前記メンテナンス制御部は、前記搬送機構を下降させ、かつ前記搬送機構を駆動制御し、前記各メンテナンス機構のうち上方に積み重ねられている前記メンテナンス機構から取り出す、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  12. 前記各メンテナンス機構は、両端部にそれぞれ側板を張り出して設け、
    前記収納部は、前記メンテナンス機構に対応したスリットを有する一対の保持部材から成り、
    前記メンテナンス機構の前記側板を前記スリットに挿入することにより当該メンテナンス機構を前記収納部に収納する、
    ことを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  13. 前記収納部は、天井部材を上部に設けたことを特徴とする請求項12記載の画像記録装置。
  14. 前記各メンテナンス機構を連結する連結部材を設けたことを特徴とする請求項1記載の画像記録装置。
  15. 前記連結部材は、前記メンテナンス時に前記メンテナンス機構の間隔が前記記録媒体の搬送方向に配置された前記インクジェットヘッドの配置間隔と同一間隔となるように前記メンテナンス機構を連結していることを特徴とする請求項14記載の画像記録装置。
  16. 前記メンテナンス機構は、前記連結部材を介して連結され、かつ前記収納部に直接積み重ねられ、
    前記第1の係合部材は、前記各メンテナンス機構のうち最上部に積み重ねられた前記メンテナンス機構の両端部のみに設けられていることを特徴とする請求項14記載の画像記録装置。
  17. 前記収納部は、収納ベース板と、前記収納ベース板に立設された背板とから成り、
    前記メンテナンス機構を直接積み重ねて前記収納ベース板上に収納する、
    ことを特徴とする請求項16記載の画像記録装置。
  18. 記録媒体を搬送機構に載置して搬送すると共に、前記記録媒体の搬送方向に略直行する方向に複数のノズルを有した少なくとも1つのインクジェットヘッドからインクを吐出することで前記記録媒体上に画像記録を行う画像記録装置のメンテナンス方法において、
    前記インクジェットヘッドのメンテナンス時、前記搬送機構の駆動に応動してメンテナンス機構を収納部から取り出して前記搬送機構に載置し、かつ前記搬送機構の駆動によって前記メンテナンス機構を対応する前記インクジェットヘッドに対峙させる、
    ことを特徴とする画像記録装置のメンテナンス方法。
  19. 前記メンテナンス機構に設けられた第1の係合部材と前記搬送機構に設けられた第2の係合部材とは、前記搬送機構の駆動によって互いに係合し、この係合により前記メンテナンス機構を取り出して前記搬送機構に載置することを特徴とする請求項18記載の画像記録装置のメンテナンス方法。
  20. 前記搬送機構は、当該搬送機構に付された指標が指標検出部によって検出されると、当該搬送機構の駆動を停止し、前記メンテナンス機構が対応する前記インクジェットヘッドに対峙することを特徴とする請求項18記載の画像記録装置のメンテナンス方法。
  21. 前記各メンテナンス機構を上下方向に積み重ね、
    前記搬送機構を駆動制御し、これと共に、前記搬送機構を下降させて前記各メンテナンス機構のうち上方に積み重ねられている前記メンテナンス機構から取り出す、
    ことを特徴とする請求項18記載の画像記録装置のメンテナンス方法。
  22. 前記各メンテナンス機構を連結し、
    前記搬送機構の駆動に応動して1つの前記メンテナンス機構を取り出して前記搬送機構に載置すると、1つの前記メンテナンス機構に連結された他のメンテナンス機構は、前記連結部材を介して連結された状態で、前記搬送機構ベルトの駆動に応動して前記搬送機構に載置する
    ことを特徴とする請求項18記載の画像記録装置のメンテナンス方法。
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