JP2008142121A - 遊技機の基板ケース - Google Patents

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Abstract

【課題】封印ビスを緩めることが困難な封印機構を備える遊技機の基板ケースを提供する。
【解決手段】ベース部材2とカバー部材3の間に遊技機の制御基板14を収納し、ベース部材2とカバー部材3を封印ビス5によって取外し不能に封印する複数回数分の封印機構4aを備え、封印機構4aの切除により前記封印を解除する遊技機の基板ケース1であって、封印ビス5は、カバー部材3に形成されたカバー台座部3c側からベース部材2に形成されたベース台座部2cに螺合される雄ねじ部5aと、雄ねじ部5aの上部に設けられる鍔部5bと、鍔部5bから上方に突出し外周面に雄ねじを備えるボルト部5cを有している。そしてボルト部5cに螺合されるワンウェイナット6を有し、ワンウェイナット6は、工具先端が挿入され工具先端の締付け方向回動時に該工具先端と係合しかつ弛め方向回動時に工具先端と係合せずに外れるワンウェイ溝6bを有している。
【選択図】図3

Description

本発明は、パチンコ機やスロットマシンなどの遊技機を制御する制御基板を収容する基板ケースに関する。詳しくは、基板ケースの不正開放を防止する封印機構を有し、その封印機構によって制御基板の不正交換を防止する基板ケースに関する。
従来、特許文献1に記載の遊技機の基板ケースが知られている。この基板ケースは、ベース部材とカバー部材の間に遊技機の制御基板を収納し、ベース部材とカバー部材を封印ビスによって取外し不能に封印する複数回数分の封印機構を有している。封印ビスは、ワンウェイ溝を有し、ワンウェイ溝は、工具先端が挿入され工具先端の締付け方向回動時に工具先端と係合し、弛め方向回動時に工具先端と係合せずに外れる形態になっている(特許文献1の図9参照)。
また従来、封印ビスとしてシャービスを利用した形態も知られている(特許文献1の図15参照)。シャービスは、雄ねじ部と頭部と頭部の上部にくびれ部を経て設けられた係合部を有している。係合部は、工具先端が係合される溝を有し、工具から所定以上の締付けトルクを受けた際にくびれ部が剪断される構成になっている。したがって従来の封印ビスは、緩めることが困難な形態になっており、基板ケースの不正な開放を防止できる。しかし従来技術よりも、封印ビスを緩めることがさらに困難な封印機構が望まれている。
特開2006−223905号公報
そこで本発明は、封印ビスを緩めることが困難な封印機構を備える遊技機の基板ケースを提供することを課題とする。
前記課題を解決するために本発明は、各請求項に記載の通りの構成を備える遊技機の基板ケースであることを特徴とする。請求項1に記載の発明によると、封印ビスは、カバー部材に形成されたカバー台座部側からベース部材に形成されたベース台座部に螺合される雄ねじ部と、その雄ねじ部の上部に設けられる鍔部と、その鍔部から上方に突出し外周面に雄ねじを備えるボルト部を有している。そしてボルト部に螺合されるワンウェイナットを有し、そのワンウェイナットは、工具先端が挿入され工具先端の締付け方向回動時に該工具先端と係合しかつ弛め方向回動時に工具先端と係合せずに外れるワンウェイ溝を有している。
したがってワンウェイナットは、ワンウェイ溝を有しているために緩み方向にトルクを受けない。万が一、ワンウェイナットが不正に緩み方向のトルクを受けて回動された場合であっても、ワンウェイナットが封印ビスから外れるため、封印ビスが緩む方向にトルクを受けることが防止される。しかも封印ビスとワンウェイナットは、シャーボルトのようにせん断されて外れる形態ではないため、これらは外された後も再使用され得る。
請求項2に記載の発明によると、封印ビスは、カバー部材のカバー台座部に形成された貫通孔の孔壁面を雄ねじ部によってねじ切りしてカバー台座部に仮止めされる。したがって封印ビスをカバー台座部に仮止めするために従来必要であったテープ等が不要な構成になっている。従来、弾性的に封印ビスをカバー台座部に仮止めする構造も知られていたが(特許文献1参照)、その構造よりも本発明の方が製造容易な構造になっている。すなわち弾性変形させて保持する形態よりもねじ切りにて仮止めする形態の方が、設計許容幅が広く製造容易になっており、しかも封印ビスを容易に仮止めできる。
請求項3に記載の発明によると、カバー部材をベース部材にスライドさせることでカバー部材をベース部材に連結する連結機構を有している。そして連結機構は、少なくともカバー部材をベース部材の底面と略平行に横スライドさせ、続いてカバー部材をベース部材の底面側に向けて縦スライドさせ、さらにカバー部材をベース部材の底面と略平行に横スライドさせることで、カバー部材をベース部材に連結させる構成になっている。
したがってカバー部材をベース部材から外す場合は、少なくともカバー部材を横スライドさせ、その後、カバー部材をベース部材の底面から離間方向に移動させ、続いてカバー部材を横スライドさせる必要がある。そのためカバー部材は、ベース部材から外し難くなっている。そのため万が一、不正にカバー部材がベース部材から外される場合であってもカバー部材がベース部材から外され難い。
本発明の実施の形態を図1〜7にしたがって説明する。本形態に係る遊技機10は、パチンコ機であって、矩形枠状の外枠11と、外枠11に回動可能に取付けられる前枠12を有している。前枠12には、遊技盤13や球タンクなどが取付けられており、遊技盤13の背面には、図1に示すように基板(制御基板14など)や電気配線などが取付けられている。
制御基板14は、遊技機10の制御を司る基板であって、透明な樹脂製の基板ケース1内に収納されている。基板ケース1は、図2,3に示すようにベース部材2とカバー部材3を有し、これらの間に制御基板14を収納している。基板ケース1の一側部には、ベース部材2とカバー部材3を封印して基板ケース1の不正開放を防止する不正開放機構4が設けられている。
ベース部材2は、図3に示すように上側に開口部を有する箱型の本体部2aを有し、本体部2aには、縦リブ2a1と複数の横リブ2a2が設けられている。カバー部材3は、下側に開口部を有する箱型の本体部3aを有し、本体部3aに制御基板14がビス等によって装着される。
カバー部材3とベース部材2の間には、図3に示すようにこれらを連結する連結機構7,8が設けられている。連結機構7は、カバー部材3に形成された爪7fと、ベース部材2に形成された複数の溝7a〜7eを有している。爪7fは、カバー部材3の一端寄りに一対形成されている。
複数の溝7a〜7eは、図3に示すようにベース部材2の側面と、その側面と反対側の面に形成されている。溝7a,7c,7eは、横溝であって、ベース部材2の長手方向に延出し、図6に示すように溝7aの一端から爪7fが挿入される。溝7bは、縦溝であって、横溝7aの他端からベース部材2の底面に向けて延出して横溝7cに連通する。縦溝7dも縦溝であって、横溝7cの一端からベース部材2の底面に向けて延出して横溝7eに連通する。
したがってカバー部材3をベース部材2と連結させる場合は、図6に示すように爪7fを横溝7aから挿入し、カバー部材3をベース部材2の底面と略平行に横スライドX1させる。続いてカバー部材3をベース部材2の底面に向けて略垂直に縦スライドZ1させ、その後、横スライドX2、縦スライドZ2、横スライドX3の順にカバー部材3をスライドさせる。
もう一つの連結機構8は、図3に示すようにベース部材2のスライド後端部に形成された横溝8aと、カバー部材3のスライド後端部に形成された爪8bを有している。そして爪8bが横溝8aに係合される。ベース部材2には、カバー部材3のスライドを規制する一対のストッパ3eが形成されており、ストッパ3eによってカバー部材3がベース部材2に対し位置決めされる。そしてベース部材2は、溝7a〜7eを有する側壁面によって強度が強くなっている。
不正開放機構4は、図2,7に示すように基板ケース1を不正に開放できなくするとともに、基板ケース1の不正開放における痕跡を残すために、複数(例えば四つ)の封印機構4aを有している。封印機構4aは、ベース台座部2cとカバー台座部3cと、これらを連結する封印ビス5とワンウェイナット6を有している。
ベース台座部2cは、図3に示すように接続部2bを介してベース部材2に複数(例えば四つ)設けられている。カバー台座部3cは、接続部3bを介してカバー部材3に複数設けられている。ベース台座部2cとカバー台座部3cは、カバー部材3をスライドさせて連結する際のベース部材2とカバー部材3のスライド先端面側に設けられている。
封印ビス5は、図4に示すように雄ねじ部5aと、雄ねじ部5aの上部に設けられる鍔部5bと、鍔部5bから上方に突出し外周面に雄ねじを備えるボルト部5cを一体に有している。鍔部5bは、雄ねじ部5aよりも径が大きく、上部外周部に面取り部5b1を有し、面取り部5b1の先端にワンウェイナット6の径よりも小さい径を有する小径面5b2を有している。ボルト部5cは、雄ねじ部5aよりも長さが短く、軸方向にねじ山を3〜6有している。ボルト部5cの先端部は、円錐状に形成されており、把持され難い形態になっている。
ワンウェイナット6は、図4,5に示すように雌ねじ部6aを下側部に有し、上側部にワンウェイ溝6bを有している。雌ねじ部6aには、封印ビス5のボルト部5cが螺合される。ワンウェイ溝6bは、ドライバなどの工具先端が挿入され、工具先端が締付け方向回動時に工具先端と係合する立壁面6b1と、弛め方向回動時に工具先端に係合せずに外れる逃げ面6b2とを有している。
ワンウェイナット6は、図4,5に示すように封印ビス5のボルト部5cに螺合され、封印ビス5は、カバー台座部3cの貫通孔3dに挿入される。貫通孔3dは、大径部3d1と小径部3d2を有しており、大径部3d1に封印ビス5の鍔部5bとワンウェイナット6が挿入される。小径部3d2は、封印ビス5の雄ねじ部5aよりも径が小さく、孔壁面が雄ねじ部5aによってねじ切りされる。各封印ビス5が各カバー台座部3cの貫通孔3dに螺合され、カバー台座部3cに仮止めされる。
基板ケース1を封印する場合は、工具によってワンウェイナット6に締付けトルクを加える。これによりワンウェイナット6を介して封印ビス5に締付けトルクが加わり、雄ねじ部5aが図5に示すようにベース台座部2cの孔2dの孔壁面をねじ切りつつベース台座部2cに螺合する。これにより封印ビス5によって基板ケース1が封印される。
ところで基板ケース1は、検査等のために1回または数回に渡って開放される。基板ケース1の開放方法は、図7に示すように接続部2b,3bを切断して封印状態の封印機構4aを基板ケース1から切除する。そしてカバー部材3をベース部材2に対して図6の矢印と反対方向にスライドさせ、カバー部材3をベース部材2から取外す。
検査等のために開放した後に再び、基板ケース1を閉じる場合は、図6に示すようにカバー部材3をベース部材2に対してスライドさせてこれらを連結する。そして図面手前から二つめのワンウェイナット6に締付けトルクを加え、封印ビス5によってベース台座部2cとカバー台座部3cを締結する(図7参照)。したがって基板ケース1は、複数回、例えば四回、封印され得る。
以上のようにして実施の形態が形成されている。すなわち封印ビス5は、図4,5に示すようにカバー部材3に形成されたカバー台座部3c側からベース部材2に形成されたベース台座部2cに螺合される雄ねじ部5aと、雄ねじ部5aの上部に設けられる鍔部5bと、鍔部5bから上方に突出し外周面に雄ねじを備えるボルト部5cを有している。そしてボルト部5cに螺合されるワンウェイナット6を有し、ワンウェイナット6は、工具先端が挿入され工具先端の締付け方向回動時に該工具先端と係合しかつ弛め方向回動時に工具先端と係合せずに外れるワンウェイ溝6bを有している。
したがってワンウェイナット6は、ワンウェイ溝6bを有しているために緩み方向にトルクを受けない。万が一、ワンウェイナット6が不正に緩み方向のトルクを受けて回動された場合であっても、ワンウェイナット6が封印ビス5から外れるため、封印ビス5が緩む方向にトルクを受けることが防止される。しかも封印ビス5とワンウェイナット6は、シャーボルトのようにせん断されて外れる形態ではないため、これらは外された後も再使用され得る。
また封印ビス5は、図5に示すようにカバー部材3のカバー台座部3cに形成された貫通孔3dの孔壁面を雄ねじ部5aによってねじ切りしてカバー台座部3cに仮止めされる。したがって封印ビス5をカバー台座部3cに仮止めするために従来必要であったテープ等が不要な構成になっている。従来、弾性的に封印ビスをカバー台座部に仮止めする構造も知られていたが(特許文献1参照)、その構造よりも本形態の方が製造容易な構造になっている。すなわち弾性変形させて保持する形態よりもねじ切りにて仮止めする形態の方が、設計許容幅が広く製造容易になっており、しかも封印ビスを容易に仮止めできる。
また基板ケース1は、図3,6に示すようにカバー部材3をベース部材2にスライドさせることでカバー部材3をベース部材2に連結する連結機構7を有している。そして連結機構7は、少なくともカバー部材3をベース部材2の底面と略平行に横スライドさせ、続いてカバー部材3をベース部材2の底面側に向けて縦スライドさせ、さらにカバー部材3をベース部材2の底面と略平行に横スライドさせることで、カバー部材3をベース部材2に連結させる構成になっている。
したがってカバー部材3をベース部材2から外す場合は、少なくともカバー部材3を横スライドさせ、その後、カバー部材3をベース部材2の底面から離間方向に移動させ、続いてカバー部材3を横スライドさせる必要がある。そのためカバー部材3は、ベース部材2から外し難くなっている。そのため万が一、不正にカバー部材3がベース部材2から外される場合であってもカバー部材3がベース部材2から外され難い。
また封印ビス5は、図4に示すように鍔部5bを有し、鍔部5bは、上部外周部に面取り部5b1を有し、面取り部5b1の先端にワンウェイナット6の径よりも小さい径を有する小径面5b2を有している。したがって小径面5b2によって封印ビス5とワンウェイナット6の締結トルクを封印ビス5のベース台座部2cの締付トルクよりも確実に小さくすることができる。そのためワンウェイナット6に緩み方向のトルクを加えると、封印ビス5がベース台座部2cから緩む前に、ワンウェイナット6が封印ビス5に対して確実に緩む。かくして封印ビス5のベース台座部2cからの緩みを確実に防止できる。
(他の実施の形態)
本発明は、上記実施の形態に限定されず、以下の形態であっても良い。
(1)上記実施の形態の封印ビス5は、ボルト部5cの先端部が円錐状になっていた。しかし先端部が半球面状、あるいは先細り状の他の形状を有している形態であっても良い。
(2)上記実施の形態の連結機構7は、カバー部材3に形成された爪7fと、ベース部材2に形成された複数の溝7a〜7eから構成されていた。しかし爪7fがベース部材2側に形成され、複数の溝7a〜7eがカバー部材3側に形成される形態であっても良い。
遊技機の背面図である。 基板ケースの斜視図である。 基板ケースの分解斜視図である。 封印ビスとワンウェイナットの組付け斜視図(A)と、分解斜視図(B)である。 図2のV―V線断面矢視図である。 組付け時の基板ケースの斜視図である。 封印機構の一つを切除した状態の基板ケースの斜視図である。
符号の説明
1・・・基板ケース
2・・・ベース部材
2b,3b・・・接続部
2c・・・ベース台座部
3・・・カバー部材
3c・・・カバー台座部
4・・・不正開放機構
4a・・・封印機構
5・・・封印ビス
5a・・・雄ねじ部
5b・・・鍔部
5c・・・ボルト部
6・・・ワンウェイナット
6a・・・雌ねじ部
6b・・・ワンウェイ溝
7,8・・・連結機構
7a,7c,7e,8a・・・横溝(溝)
7b,7d・・・縦溝(溝)
7f,8b・・・爪
10・・・遊技機
14・・・制御基板

Claims (3)

  1. ベース部材とカバー部材の間に遊技機の制御基板を収納し、前記ベース部材と前記カバー部材を封印ビスによって取外し不能に封印する複数回数分の封印機構を備え、前記封印機構の切除により前記封印を解除する遊技機の基板ケースであって、
    前記封印ビスは、前記カバー部材に形成されたカバー台座部側から前記ベース部材に形成されたベース台座部に螺合される雄ねじ部と、その雄ねじ部の上部に設けられる鍔部と、その鍔部から上方に突出し外周面に雄ねじを備えるボルト部を有し、
    そのボルト部に螺合されるワンウェイナットを有し、そのワンウェイナットは、工具先端が挿入され工具先端の締付け方向回動時に前記工具先端と係合しかつ弛め方向回動時に前記工具先端と係合せずに外れるワンウェイ溝を有していることを特徴とする遊技機の基板ケース。
  2. 請求項1に記載の遊技機の基板ケースであって、
    封印ビスは、カバー部材のカバー台座部に形成された貫通孔の孔壁面を雄ねじ部によってねじ切りして前記カバー台座部に仮止めされることを特徴とする遊技機の基板ケース。
  3. 請求項1または2に記載の遊技機の基板ケースであって、
    カバー部材をベース部材にスライドさせることで前記カバー部材を前記ベース部材に連結する連結機構を有し、前記連結機構は、少なくとも前記カバー部材を前記ベース部材の底面と略平行に横スライドさせ、続いて前記カバー部材を前記ベース部材の底面側に向けて縦スライドさせ、さらに前記カバー部材を前記ベース部材の底面と略平行に横スライドさせることで、前記カバー部材を前記ベース部材に連結させる構成になっていることを特徴とする遊技機の基板ケース。

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