JP2008142061A - 紫色に着色された食品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定性に優れたアントシアニン系色素を用いて紫色に着色された、pH5.0〜6.5の液性を有する食品の製造方法を提供する。
【解決手段】パープルキャロット色素を用いて紫色に着色することを特徴とする食品の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、紫色に着色された食品の製造方法に関する。
アカキャベツ色素やムラサキイモ色素などのアントシアニン系色素は、pH4.0以下で鮮やかな赤色を呈するため、弱酸性〜強酸性の液性を有する食品を赤色に着色するために広く用いられている(特許文献1参照)。
一方、pH5.0〜pH6.5では、アントシアニン系色素は、赤紫〜紫色を呈する。しかし、従来知られているアントシアニン系色素をpH5.0〜pH6.5の液性を有する食品に添加して紫色に着色しても、このようにして着色された食品は、熱や光などの影響により比較的容易に退色するという問題がある。
特開2002−112734号公報(請求項3および請求項7)
本発明は、安定性に優れたアントシアニン系色素を用いて紫色に着色された、pH5.0〜6.5の液性を有する食品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、紫ニンジンや黒ニンジンなどと称されるニンジン類の根から抽出して得られるパープルキャロット色素を用いることにより上記課題が解決されることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、
(1)パープルキャロット色素を用いて紫色に着色することを特徴とする食品の製造方法、
(2)食品がベーカリー製品であることを特徴とする前記(1)に記載の食品の製造方法、
からなっている。
本発明の製造方法により紫色に着色された液性が微酸性(pH5.0〜6.5)の食品は、従来のアントシアニン色素により紫色に着色された同様の液性を有する食品に比べ蛍光灯照射による色調の変化の程度が少ない。
本発明において用いられるパープルキャロット色素は、セリ科ニンジンのうち、トルコやスペインなどで食用として栽培されている紫ニンジン(パープルキャロット)や黒ニンジン(ブラックキャロット)などと称されるニンジン類(Daucus carota ssp. sativus var. atrorubens Alef.)の根から抽出して得られる水溶性の色素であり、その主成分はシアニジンアシルグリコシド類である。本発明で用いられるパープルキャロット色素としては、上記成分を含む粗製品、精製品、また、これらを含有する製剤などが挙げられ、いずれも好ましく用いることができる。
本発明で用いられるパープルキャロット色素の好ましい態様としては、例えば還元水飴/水混合液又はアルコール/水混合液を溶媒とする色素溶液、賦形剤(例えば、デキストリンや乳糖など)と共に水溶液とし、該水溶液を常法により噴霧乾燥して得られる色素粉末、更には前出の色素溶液を真空乾燥して得られる色素粉末、或いは流動する賦形剤に前出の色素溶液を直接噴霧し乾燥して得られる色素顆粒などが挙げられ、好ましくは還元水飴/水混合液を溶媒とする色素溶液である。本発明に用いられる色素製剤100質量%中のパープルキャロット色素の量は色素固形分として0.01〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%である。
本発明の食品の製造方法は、パープルキャロット色素を食品の原料などに添加して着色する工程を含むものであればどのような方法であってもよく、本発明の食品は、慣用の装置を用いて、常法により製造することができる。
食品に対するパープルキャロット色素の添加量は、その色価や食品の種類などにより異なるが、食品100質量%に対して、好ましくは約0.01〜3.0質量%、より好ましくは約0.02〜1.0質量%である。
本発明の製造方法に係る食品としては特に限定は無いが、好ましくは液性がpH5.0〜6.5の液性を有する食品であり、例えば酸乳飲料、ガム、ゼリー、漬物等、ハム、ソーセージ、蒲鉾、餅(例えば、羽二重餅など)、饅頭、餡、ういろう、牛乳、チーズ、バター、チョコレート、ベーカリー製品(例えば、発酵パン、クッキー、ビスケット、ケーキ、クラッカー、パイ、シュウ、ウエハースなど)、ハードキャンデー、ソフトキャンデー、アイスクリームなどが挙げられる。
上記発酵パンとしては、例えば、食パン(角型、山型、ワンローフ)、全粒粉パン、ミッシュ・ブロード、混合パンなどの型焼きパン、ブリオッシュ、クロワッサン、クレセント、チーズ・ロール、スイート・ロール、ハンバーガー・バンズ、コッペパン、イングリッシュ、マフィンなどの天板焼きパン、バケット、カイザー・ロール、パン・ド・ラ・カンパーニュ、ウインナー・ロール、グリッシーニなどの直焼きパン、あんパン、ジャムパン、クリームパン、チョコレートパン、デニッシュ・ペストリー、パナトーネなどの菓子パンなどが挙げられる。
以下に本発明を実施例に基づいて、より具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
<発酵パンの製造>
強力粉(商品名:日清カメリア;日清フーズ社製)286.0g、上白糖(三井製糖社製)15.5gおよび食塩2.1gを混合し、これにドライイースト(商品名:スーパーカメリア;日清フーズ社製)5.0gを加えた後、攪拌しながらぬるま湯195.6gを徐々に加えて混練し、これにパープルキャロット色素(商品名:リケカラーキャロットPC−6;理研ビタミン社製)4.0gを添加して均一に混練した。
得られた混合物に予め加熱溶解したショートニング(商品名:ニップンショートニング;日本製粉社製)約15.5gを加え、ミキサー(型式:N−50ミキサー;ホバート社製)を用いて中速回転で12分間混練して生地を得た。この生地を30℃で50分間保温し一次醗酵を行った後、ガス抜きおよび分割を行った。分割された生地を約25℃で25分間放置した後、約40℃で50分間保温し、二次醗酵を行った。二次発酵後、得られた発酵生地を1600ml容の食パン型に入れ、生地の表面に霧吹きした後、固定釜を用いて約200℃で30分間焼成し、発酵パン(試料1)を得た。続いて、得られた発酵パンの液性を測定した。具体的には、発酵パンを細かく刻み、これに同質量の水を加えて混練して得た混合物の液性を、pHメーターを用いて測定した結果、pH5.1であった。
[比較例1]
実施例1に記載されているパープルキャロット色素(商品名:リケカラーキャロットPC−6;理研ビタミン社製)4.0gに替えて、アカキャベツ色素(商品名:リケカラーアカキャベツSC−16;理研ビタミン社製)2.7gを使用したこと以外は実施例1と同様に実施し、発酵パン(試料2)を得た。得られた発酵パンの液性を実施例1と同様に測定した結果、pH5.1であった。
[比較例2]
実施例1に記載されているパープルキャロット色素(商品名:リケカラーキャロットPC−6;理研ビタミン社製)4.0gに替えて、ムラサキイモ色素(商品名:紅イモ色素M;日農化学工業社製)2.0gを使用したこと以外は実施例1と同様に実施し、発酵パン(試料3)を得た。得られた発酵パンの液性を実施例1と同様に測定した結果、pH5.1であった。
[比較例3]
実施例1に記載されているパープルキャロット色素(商品名:リケカラーキャロットPC−6;理研ビタミン社製)4.0gに替えて、コチニール色素(商品名:CP−300;理研ビタミン社製)7.7gとクチナシ青色素(商品名:リケカラーSGB−30;理研ビタミン社製)0.2gとを使用したこと以外は実施例1と同様に実施し、発酵パン(試料4)を得た。得られた発酵パンの液性を実施例1と同様に測定した結果、pH5.2であった。
[比較例4]
実施例1に記載されているパープルキャロット色素(商品名:リケカラーキャロットPC−6;理研ビタミン社製)4.0gに替えて、クチナシ赤色素(ガーデニアン・レッドーN;三井製糖社製)1.3gとクチナシ青色素(商品名:リケカラーSGB−30;理研ビタミン社製)0.2gとを使用したこと以外は実施例1と同様に実施し、発酵パン(試料5)を得た。得られた発酵パンの液性を実施例1と同様に測定した結果、pH5.2であった。
[試験例1]
<発酵パンの色調評価>
実施例1および比較例1〜4で製造した発酵パン(試料1〜5)を冷却した後、焼成後の発酵パン表面の色調を目視により評価した。結果を表1に示す。
Figure 2008142061
表1から明らかなように、試料1の発酵パン試料は、焼成後においても紫色を有していた。
[試験例2]
<発酵パンの光照射試験>
実施例1および比較例1〜4で製造した発酵パン(試料1〜5)を冷却した後、厚さ20mmにスライスし、ポリ袋に入れ密封した。これを光照射試験機(型式:LST−1型;スガ試験機社製)中、5000ルクスの蛍光灯照射下で2日間保存した後、その色調の変化の程度を調べた。具体的には、保存前と保存後の発酵パンの断面の色差(ΔE*ab)を測色色差計(型式:Σ−90;日本電色社製)を用いて測定した。結果を表2に示す。
Figure 2008142061
表2から明らかなように、試料1の発酵パン試料は、蛍光灯照射による色調の変化が他の発酵パン試料(試料2〜5)に比べて少ない。
[実施例2]
<羽二重餅の製造>
白玉ミックス粉(商品名:万葉の華 白玉ミックス;理研ビタミン社製)220g、水300gをタンクに加えて軽く混合し、得られた混合物の液性がpH5.0となるように、無水クエン酸結晶(小松屋化学社製)およびクエン酸ナトリウム(和光純薬工業社製)を加えて更に混合した。次にこの混合物を横型蒸練機(鈴木信也機械製作所社製)に移し、パープルキャロット色素(商品名:リケカラーキャロットPC−6;理研ビタミン社製)2.4gおよび上白糖400g(三井製糖社製)を加えた後、100℃で15分間蒸練し、羽二重餅(試料6)を得た。
[比較例5]
実施例2に記載されているパープルキャロット色素(商品名:リケカラーキャロットPC−6;理研ビタミン社製)2.4gに替えて、アカキャベツ色素(商品名:リケカラーアカキャベツSC−16;理研ビタミン社製)1.1gと使用したこと以外は実施例2と同様に実施し、羽二重餅(試料7)を得た。
[比較例6]
実施例2に記載されているパープルキャロット色素(商品名:リケカラーキャロットPC−6;理研ビタミン社製)2.4gに替えて、ムラサキイモ色素(商品名:紅イモ色素M;日農化学工業社製)0.9gを使用したこと以外は実施例2と同様に実施し、羽二重餅(試料8)を得た。
[試験例3]
<羽二重餅の光照射試験>
実施例2および比較例5〜6で製造した羽二重餅(試料6〜8)を厚さ約3mmのシート状に成型し、ポリ袋に入れて密封した。これを光照射試験機(型式:LST−1型;スガ試験機社製)中、10000ルクスの蛍光灯照射下で4日間保存した後、その色調の変化の程度を調べた。具体的には、保存前と保存後の羽二重餅表面の色差(ΔE*ab)を測色色差計(型式:Σ−90;日本電色社製)を用いて測定した。結果を表3に示す。
Figure 2008142061
表3の結果から明らかなように、試料6の羽二重餅は蛍光灯照射による色調の変化が他の羽二重餅(試料7および8)に比べて少ない。

Claims (2)

  1. パープルキャロット色素を用いて紫色に着色することを特徴とする食品の製造方法。
  2. 食品がベーカリー製品であることを特徴とする請求項1に記載の食品の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014065676A (ja) * 2012-09-26 2014-04-17 Mandom Corp 退色防止組成物及び化粧品
JP2016526911A (ja) * 2013-08-02 2016-09-08 マース インコーポレーテッドMars Incorporated 褐色のアントシアニン含有着色料

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JP2016526911A (ja) * 2013-08-02 2016-09-08 マース インコーポレーテッドMars Incorporated 褐色のアントシアニン含有着色料
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