JP2008141720A - Tvの防水構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コスト化、生産性向上及び量産化が図られ、且つ、完璧な防水効果を達成でき
るTVの防水構造を提供する。
【解決手段】第1防水パッキングに密着されるバックカバーと、このバックカバーと結合
されるフロントべゼルと、このフロントべゼルに設置され、第2防水パッキングに密着さ
れる透明フロントパネルと、で構成されるもので、前記フロントべゼルに前記バックカバ
ーと第1ネジによって締結される第1ボスと、前記第1ネジの締結によって前記バックカ
バーに密着される前記第1防水パッキングを支持するリブと、前記フロントパネルと第2
ネジによって締結される第2ボスと、前記第2ネジの締結によって前記フロントパネルに
密着される前記第2防水パッキングの設置のために形成される溝と、を備える構成とした

【選択図】図1

Description

本発明は、防水(waterproof)構造に係り、特に、量産可能で且つ完璧な防水が可能な構造
に改良したフラットTVやブラウン管TVなどのテレビジョン(以下「TV」)の防水構
造に関する。
従来のTVの防水構造は、図7に示すように、ポリカーボネート材質のフロントパネル1
1と、アルミニウム材質のリアカバー12との2構成要素が組み立てられて構成される。
すなわち、リアカバー12に形成されたねじ穴へのボルト10の締め付けによって組み立
てられ、リアカバー12に形成された台形状のシーリング溝21に挿入されたシーリング
部材(O−リング)22によって防水される構造となる(例えば、特許文献1)。
このような従来の防水構造において、アルミニウム材質のリアカバーは、鋳物製作、すな
わち、溶解した金属を鋳型中に入れ凝固させて希望の形状の金属製品にする方式で作られ
てきた。
大韓民国登録実用新案20−0411046号
しかしながら、上記のような鋳物製作は、鋳型が必要である他、機械加工という仕上げ作
業を行わねばならず、コスト及び製作の面で問題があり、なお、鋳物製作時にできる気泡
(blow hole)、収縮巣(shrinkage cavity)などの欠陥によ
って封止(Sealing)に不具合が生じてきた。
しかも、上記のような問題点を持っているリアカバーの鋳物製作は、試作品段階のように
生産数量の少ない場合には適用可能であるが、大量生産のための量産段階ではコストや生
産性の面から適用しにくいという問題があった。
そこで、上記のような問題点を解決するために本発明者は、防水分野で多年間ノウハウを
蓄積し、本発明を完成するに至った。
本発明の目的は、バックカバー(Back cover)をコスト、製作及び量産の面で有
利なアルミニウム板材で製作し、プラスチック材質のフロントべゼル(Front Be
zel)に防水パッキングを備える防水構造を形成するとともに、該防水パッキングにバ
ックカバーとフロントパネルが一定圧力を加えるように組み立てることによって、防水を
完璧に達成する一方で、量産を可能にしたTVの防水構造を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、(1)第1防水パッキングに密着されるバックカ
バーと、前記バックカバーと結合されるフロントべゼルと、前記フロントべゼルに設置さ
れ、第2防水パッキングに密着される透明フロントパネルと、で構成されるものであって
、前記フロントべゼルに前記バックカバーと第1ネジによって締結される第1ボスと、前
記第1ネジの締結によって前記バックカバーに密着される前記第1防水パッキングを支持
するリブと、前記フロントパネルと第2ネジによって締結される第2ボスと、前記第2ネ
ジの締結によって前記フロントパネルに密着される前記第2防水パッキングの設置のため
に形成された溝と、を備えるTVの防水構造を提供する。
本発明のTVの防水構造は、(2)上記の(1)において、前記第2ボスと前記溝の構造
の代わりに、防水両面テープによってフロントパネルをフロントべゼルに設置したことを
特徴とする。
本発明のTVの防水構造は、(3)上記の(1)又は(2)において、前記バックカバー
は、アルミニウム板材で絞りグプレス加工して形成し、前記フロントべゼルは、ABS樹
脂又はABSとポリカーボネートとの合成樹脂で射出成形によって形成したことを特徴と
する。
本発明のTVの防水構造は、(4)上記の(1)又は(2)において、前記第1ボスを前
記リブよりも内側に形成し、前記第1ボスに締結される第1ネジに防水用O−リング(O
−ring)を設置したことを特徴とする。
本発明のTVの防水構造は、(5)上記の(1)又は(2)において、前記溝は、隔たっ
た一対のガイドリブによって形成され、それぞれのガイドリブの内側面には複数の離脱防
止突起が形成され、前記各ガイドリブに形成された離脱防止突起は互いにずれて千鳥配列
されたことを特徴とする。
本発明のTVの防水構造は、(6)上記の(1)又は(2)において、前記第1及び第2
ネジは、プラスチック又はステンレス鋼材質からなることを特徴とする。
本発明のTVの防水構造は、(7)上記の(1)又は(2)において、前記バックカバー
に密着される第1防水パッキングに加えられる圧力と前記フロントパネルに密着される第
2防水パッキングに加えられる圧力が、180g/cmを超えることを特徴とする。
本発明の防水構造によれば、低コスト化、生産性向上及び量産化が可能になり、かつ、完
璧な防水効果を達成でき、TVの耐久性を向上させることが可能になる。
以下、本発明の構成とその作用効果を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の防水構造の第1実施例を拡大して示す側断面図であり、図2は、本発明
の防水構造の第2実施例を拡大して示す側断面図である。
図3は、本発明の防水構造においてフロントパネルの防水構造を拡大して示す部分斜視図
であり、図4は、図3の構造に防水パッキングを設置した状態を示す部分拡大平面図であ
る。図5は、本発明の防水構造の第3実施例を拡大して示す側断面図であり、図6は、本
発明の防水構造の第4実施例を拡大して示す側断面図である。
図示のように、本発明によるTVの防水構造は、第1防水パッキング34に密着されるバ
ックカバー31と、このバックカバー31と結合されるフロントべゼル32と、このフロ
ントべゼル32に設置され、第2防水パッキング35に密着される透明フロントパネル3
3とで構成される。
このように、本発明によるTVの防水構造は、バックカバー31、フロントべゼル32及
び透明フロントパネル33の3つの構成要素からなるTVの外ケースと、バックカバー3
1とフロントべゼル32との間で防水機能を担当する第1防水パッキング34と、フロン
トべゼル32とフロントパネル33との間で防水機能を担当する第2防水パッキング35
と、からなる。
透明フロントパネル33は、フラットTVのパネル画面又はブラウン管TVのCRT画面
が表示される部分で、透明な材質のポリカーボネート又はアクリルで製作される。
このように構成される本発明の防水構造は、より詳細には、図1及び図2の第1及び第2
実施例にそれぞれ示すように、フロントべゼル32に形成される次のような構造によって
達成される。
すなわち、バックカバー31と第1ネジ36によって締結される第1ボス37と、第1ネ
ジ36の締結によってバックカバー31に密着される第1防水パッキング34を支持する
リブ38と、フロントパネル33と第2ネジ39によって締結される第2ボス41と、第
2ネジ39の締結によってフロントパネル33に密着される第2防水パッキング35が設
置されるように形成された溝(Groove)51とがフロントべゼル32に形成されて
達成される。未説明符号38aは、前記リブ38の補強部材を表す。
ここでは、第1防水パッキング34が逆U字型にリブ38に嵌設されているが、フロント
べゼル32の形状、すなわち、四角形、円形、菱形、又は、その他の形状によって四角リ
ング、O−リング、菱形のリング等、様々な形態のリング(ring)にしても良い。第
2防水パッキング35は一定の厚さを持つもので、溝51に圧入されて離脱しないように
設置されるものであれば、その形状に特に制限はなく、フロントパネル33の形状に応じ
て、第1防水パッキング34と同様に、様々な形態のリングにしても良い。
溝51は、図3及び図4に示すように、一対のガイドリブ52が隔たって形成されるもの
で、それぞれのガイドリブ52の内側面には離脱防止突起53が形成される。ここで、各
ガイドリブ52に形成される離脱防止突起53は、図4の平面図に示すように、互いにず
れて千鳥配列される。したがって、溝51に第2防水パッキング35がはめ込まれながら
これらの離脱防止突起53によって加圧され、離脱しにくくなる。
このような溝51は、後述するフロントべゼル32の射出成形によって形成される。しか
し、射出成形時にガイドリブ52の厚さが厚くなって収縮が生じ、第2防水パッキング3
5と接触するガイドリブ52の内側面に凹凸ができる可能性が高いため防水効果が落ちる
、又は、 第2防水パッキング35 が離脱して防水効果が落ちる恐れがある。
これに鑑みて、上記のようにガイドリブ52に離脱防止突起53を形成すると、射出成形
時において収縮が防止されるとともに、上記のように第2防水パッキング35が溝51に
圧入されて離脱しなくなり、所望の防水効果が達成可能になる。
一方、図2の第2実施例は、第1ボス37とリブ38の位置を、図1の第1実施例におけ
るそれらの位置とは逆にした構成、すなわち、第1ボス37をリブ38よりも内側に配置
した構成とした。この場合、第1ボス37に締結される第1ネジ36の締結部位から水分
が流入する恐れに備え、防水用O−リング(O−ring)71が第1ネジ36に設置さ
れる。図2のように、図1とは逆に、第1防水パッキング34が設置されるリブ38を第
1ボス37の外側に設置すると、水分が流入する空間が最小限に抑えられ、TVの電子部
品に及ぶ悪影響をより減らすという効果が得られる。
また、図5及び図6に示す本発明の第3及び4実施例は、フロントパネル33の設置部位
から流入する水分をシールするための構造を、図1及び図2に示す第1及び第2実施例に
おける第2ボス41及び溝51の構造とせず、防水両面テープ61としたことに特徴があ
る。このように防水両面テープ61でフロントパネル33を設置すると、第1及び第2実
施例よりも簡易に設置でき、作業工程が速かになるため、生産性が向上するという効果が
得られる。
上記の本発明の防水構造の構成要素において、バックカバー31は、アルミニウム板材で
絞り(Drawing)プレス加工して形成され、フロントべゼル32は、ABS樹脂又
はABSとポリカーボネートとの合成樹脂で射出成形によって形成される。その結果、従
来の構造に比べて、原価節減による低コスト化、生産性向上及び量産化が可能になる。
そして、第1及び第2ネジ36,39は、プラスチック又はステンレス鋼材質で形成され
るため、水分との接触による錆ができず、TVの外観を美麗に維持できる。
このように構成される本発明によるTVの防水構造において、第1防水パッキング34に
よるバックカバー31とフロントべゼル32間の第1結合部位と、第2防水パッキング3
5によるフロントべゼル32とフロントパネル33間の第2結合部位における防水原理は
、次の通りである。
まず、フロントパネル33とフロントべゼル32との第2結合部位においてフロントべゼ
ル32の第2ボス41に第2ネジ39を締結すると、第2ネジ39の締結力によってフロ
ントパネル33が第2防水パッキング35を押圧しながら第2防水パッキング35がフロ
ントパネル33とフロントべゼル32間の第2結合部位を隙間なくシールし、前面防水が
なされる。
また、バックカバー31とフロントべゼル32の第1結合部位においてフロントべゼル3
2の第1ボス37に第1ネジ36を締結すると、第1ネジ36の締結力によってバックカ
バー31が第1防水パッキング34を押圧しながら第1防水パッキング34がバックカバ
ー31とフロントべゼル32との第1結合部位を隙間なくシールし、後面防水がなされる
このようにフロントパネル33とバックカバー31がフロントべゼル32に組み立てられ
ることによって本発明で達成しようとする前面及び後面防水構造が構成される。これと関
連し、以下、第1及び第2ネジ36,39が締結されつつバックカバー31及びフロント
パネル33によってそれぞれ押圧される第1及び第2防水パッキング34、35が、ある
程度の圧力で押されると防水可能になるかについて説明する。
通常、防水の国際規格はIP規格に従うが、米国内で適用されるNEMA規格もあり、K
S規格、JIS規格もある。本発明の場合、通常の国際規格であるIP規格を適用する。
IP規格の最高防水等級は、IP 68であり、水没状態(Submersion)を意
味する。この規格を本発明は満たす。水没状態のIP 68規格は、いずれの方向から噴
射される水に対しても防水され、1.8m水深の水圧に耐えうる防水構造のことをいう。
通常、大気圧は1atm又は1barで表示され、MKS単位に換算すると約1kg/c
で表すことができる。正確に表現すると、1atmは1.033kg/cmで、1
barは1.02kg/cmに換算されるので、通常、1atm又は1barを1kg
/cmで表す。上記の1.8m水深の水圧は、約1.18kg/cmで表される(水
圧は、10M深くなるごとに1気圧ずつ上がる)。
したがって、1.8m水深で防水するためには、第1ネジ36によってバックカバー31
とフロントべゼル32が結合される時に第1防水パッキング34とバックカバー31間に
加えられる力と、第2ネジ39によってフロントパネル33とフロントべゼル32が結合
される時に第2防水パッキング35とフロントパネル33間に加えられる力が180g/
cmを超えれば良い。
まず、フロントパネル33が第2ネジ39によってフロントべゼル32に組み立てられて
から、バックカバー31が第1ネジ36によってフロントべゼル32に組み立てられるが
、バックカバー31とフロントべゼル32の組み立て時には既にTVの内側には大気圧約
1kg/cm程度が存在している。
したがって、本発明で防水されるための条件は、第1防水パッキング34がバックカバー
31によって押圧される圧力と、第2防水パッキング35がフロントパネル33によって
押圧される圧力が200g/cm以上であれば充分であることがわかる(1.18kg
/cm−1kg/cm=180g/cm)。すなわち、第1及び第2防水パッキン
グ34、35がバックカバー31とフロントパネル33によって180g/cmよりも
高い200g/cm以上で押圧されると充分に防水がなされるわけである。
以上記述した第1及び第2防水パッキング34、35が押圧される圧力は、水没状態とい
う悪条件を想定したもので、この圧力にすると完璧な防水がなされる。
このように、第1及び第2防水パッキング34,35を採用した本発明のTVの防水構造
は、フラットTVやブラウン管TVのいずれにも適用可能であり、これに限定さることは
ない。
なお、図5及び図6に示す第3及び第4実施例のように、フロントパネル33とフロント
べゼル32を防水両面テープ61で付着する場合にも、上述のように、1.8m水深の水
圧、すなわち、180g/cmの圧力に耐えうることが、実験から明らかになった。
このような本発明の防水構造を持つTVは、銭湯、家庭やホテルのお風呂、その他の湿気
や水分の多い場所に安心して設置でき、さらには、洪水によってTVが水没状態になって
も故障する心配がない。
本発明の防水構造の第1実施例を拡大して示す側断面図である。 本発明の防水構造の第2実施例を拡大して示す側断面図である。 本発明の防水構造においてフロントパネル防水構造の溝を示す部分拡大斜視図である。 図3に示す溝に防水パッキングを設置した状態を示す部分拡大平面図である。 本発明の防水構造の第3実施例を拡大して示す側断面図である。 本発明の防水構造の第4実施例を拡大して示す側断面図である。 従来の防水構造を示す断面図である。
符号の説明
31 バックカバー
32 フロントべゼル
33 フロントパネル
34 第1防水パッキング
35 第2防水パッキング
36 第1ネジ
37 第1ボス
38 リブ
39 第2ネジ
41 第2ボス
51 溝
52 ガイドリブ
53 離脱防止突起
61 防水両面テープ
71 O−リング

Claims (7)

  1. 第1防水パッキングに密着されるバックカバーと、
    前記バックカバーと結合されるフロントべゼルと、
    前記フロントべゼルに設置され、第2防水パッキングに密着される透明フロントパネル
    と、で構成されるものであって、
    前記フロントべゼルに前記バックカバーと第1ネジによって締結される第1ボスと、
    前記第1ネジの締結によって前記バックカバーに密着される前記第1防水パッキングを
    支持するリブと、
    前記フロントパネルと第2ネジによって締結される第2ボスと、
    前記第2ネジの締結によって前記フロントパネルに密着される前記第2防水パッキング
    の設置のために形成された溝と、
    を備えることを特徴とする、TVの防水構造。
  2. 前記第2ボスと前記溝の構造の代わりに、防水両面テープによってフロントパネルをフロ
    ントべゼルに設置したことを特徴とする、請求項1に記載のTVの防水構造。
  3. 前記バックカバーは、アルミニウム板材で絞りプレス加工して形成し、前記フロントべゼ
    ルは、ABS樹脂又はABSとポリカーボネートとの合成樹脂で射出成形によって形成し
    たことを特徴とする、請求項1又は2に記載のTVの防水構造。
  4. 前記第1ボスを前記リブよりも内側に形成し、前記第1ボスに締結される第1ネジに防水
    用O−リング(O−ring)を設置したことを特徴とする、請求項1又は2に記載のT
    Vの防水構造。
  5. 前記溝は、隔たった一対のガイドリブによって形成され、それぞれのガイドリブの内側面
    には複数の離脱防止突起が形成され、これらの各ガイドリブに形成された離脱防止突起は
    互いにずれて千鳥配列されたことを特徴とする、請求項1又は2に記載のTVの防水構造
  6. 前記第1及び第2ネジは、プラスチック又はステンレス鋼材質からなることを特徴とする
    、請求項1又は2に記載のTVの防水構造。
  7. 前記バックカバーに密着される第1防水パッキングに加えられる圧力と、前記フロントパ
    ネルに密着される第2防水パッキングに加えられる圧力が、180g/cmを超えるこ
    とを特徴とする、請求項1又は2に記載のTVの防水構造。
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