JP2008140360A - 画像照合装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】伝送するデータ量の軽減かつ演算負荷の抑制が可能な画像照合装置を提供する。
【解決手段】第1画像情報と比較対象となる第2画像情報とを入力する画像入力部2と、第1画像情報と第2画像情報のピクセルレベルの位置ずれ量をハードウェア処理により算出する第1照合部3と、第1画像情報と第2画像情報のサブピクセルレベルの位置ずれ量をソフトウェア処理により算出する第2照合部4と、ピクセルレベルの位置ずれ量とサブピクセルレベルの位置ずれ量に基づいて第1画像情報と第2画像情報の照合を行なう動作処理部5と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像照合装置に係り、特に、画像情報に基づいて照合を行なう画像照合装置に関する。
従来、画像情報に基づいて照合を行なう方法として、種々のパターン照合手法が知られている。例えば、第1画像と、比較対象となる第2画像とにフーリエ変換を施し両者の相関をとって照合する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の手法においては、第1画像と第2画像とが位相限定相関法(フーリエ変換→合成→位相限定→逆フーリエ変換→相関値の算出)によって照合処理され、得られた相関値に基づいて第1画像と第2画像が一致しているか否かを判断するようになっている。
また、画像間に、平行移動量、回転角度、拡大/縮小の差異がある場合であっても、2つの画像の照合を行なうことが可能な手法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載の手法においては、第1画像と第2画像にフーリエ変換および対数―極座標変換を行い、フーリエ変換及び対数―極座標変換の結果に基づいて取得した第1画像の補正情報に基づいて第1画像を補正処理し、補正処理された第1画像と第2画像とを相関値に基づいて照合処理するようになっている。
特開2000−221139号公報 特開2004−240931号公報
しかしながら、従来の手法における位相限定相関処理は、CPU(Central ProcessingUnit)等を用いたハードウェア処理であり、演算の負荷が大きくなってしまうという問題があった。また、フーリエ変換を行なうFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)演算部をCPUとは別途に設け、CPUにおける演算の負荷を軽くする手法も考えられるが、画像情報をFFT演算部とCPUの間で伝送する際のデータ量は膨大でありバス帯域の負荷が大きくなってしまうという問題があった。さらに、照合処理を行なうPC等をFFT演算部に接続することも考えられるが、FFT演算部とPCとの間のインターフェースで伝送されるデータ量が膨大であるため、通信速度の制約を受けるとともにPCの負荷も大きくなってしまうという問題もあった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、伝送するデータ量を軽減させ、かつ演算の際の負荷も抑制することが可能な画像照合装置の提供を目的とするものである。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、画像照合装置において、
第1画像情報と比較対象となる第2画像情報とを入力する画像入力部と、
前記第1画像情報と前記第2画像情報のピクセルレベルの位置ずれ量をハードウェア処理により算出する第1照合部と、
前記第1画像情報と前記第2画像情報のサブピクセルレベルの位置ずれ量をソフトウェア処理により算出する第2照合部と、
前記ピクセルレベルの位置ずれ量と前記サブピクセルレベルの位置ずれ量に基づいて、前記第1画像情報と前記第2画像情報の照合を行なう動作処理部と、
を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像照合装置において、
前記第1照合部は、フィルタを用いてハードウェア処理を施すことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の画像照合装置において、
前記第2照合部は、非線形演算を行なうソフトウェア処理を施すことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、画像照合装置において、
画像を取得する画像入力手段を有し、第1画像情報と比較対象となる第2画像情報とを取得して出力する画像入力部と、
前記画像入力部から出力された前記第1画像情報と前記第2画像情報とのピクセルレベルの照合結果をハードウェア処理により算出し、サブピクセルレベルの照合結果を算出するために必要なデータを出力する第1照合部と、
前記第1照合部から出力されたデータに基づいて、前記第1画像情報と前記第2画像情報とのサブピクセルレベルの照合結果をソフトウェア処理により算出し出力する第2照合部と、
前記第2照合部から出力されたサブピクセルレベルの照合結果に基づいて、前記第1画像情報と前記第2画像情報との画像全体としての照合結果を算出し出力する動作処理部と、
を備えていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像照合装置において、
前記第1照合部から出力されるデータは、ヘッダ情報と、照合を行った全画素分の画素毎の照合に関する情報と、を含んで構成されており、
前記画素毎の照合に関する情報は、照合対象となる画素の座標値に相当する情報及び当該照合対象となる画素を中心としたM画素×N画素の対象領域におけるピクセルレベルの照合結果についての情報との組合せで構成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の画像照合装置において、
前記ヘッダ情報は、前記データの単位ごとの開始位置を示す開始フラグ情報と、前記M画素×N画素の対象領域の大きさを定義する情報と、画像中の照合対象となる総画素数の情報と、第2照合部における照合結果の算出に必要な情報とを含んでいることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の画像照合装置において、
前記第2照合部における照合結果の算出に必要な情報は、非線形演算に用いられるスペクトル重み付け情報であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、第1照合部がハードウェア処理を施してから第2照合部がソフトウェア処理を施すので、画像照合より後段の処理部へのデータ伝送量を最小限に抑えることができ、位置ずれ量を全てソフトウェア処理で算出するよりも負荷を軽減させることが可能である。したがって、処理内容に適合した処理手段を用いて、高速かつ低コストの画像照合装置を提供することが可能である。
請求項2に記載の発明によれば、第1照合部において、画像情報のようなストリームデータに対してデジタルフィルタ等を用いたフィルタ計算を行なうので、パイプラインアルゴリズムを適用し、処理速度をさらに向上させることが可能である。
請求項3に記載の発明によれば、第2照合部において、ソフトウェア処理により非線形演算を行なってサブピクセルレベルの位置ずれ量を算出するので、高精度な位置ずれ量を算出することが可能であるとともに、演算の際に複雑な条件分岐処理を施すことも可能である。したがって、所望の条件で位置ずれ量を算出することが可能であり、ユーザ等の要求に柔軟に対応することが可能である。
請求項4に記載の発明によれば、第1照合部6においてピクセルレベルの照合結果をハードウェア処理により算出してから、この算出結果(第1照合部6から出力されたデータ)に基づいて、第2照合部7においてサブピクセルレベルの照合結果をソフトウェア処理により算出するので、画像照合より後段の動作処理部5へのデータ伝送量を最小限に抑えることができ、位置ずれ量を全てCPU等においてソフトウェア処理で算出するよりも負荷を軽減させることが可能である。したがって、処理内容に適合した処理手段を用いて、高速かつ低コストの画像照合を行なうことが可能である。
請求項5に記載の発明によれば、第1照合部から出力されるデータには、ヘッダ情報と、照合対象となる画素の座標値に相当する情報及び当該照合対象となる画素を中心としたM画素×N画素の対象領域におけるピクセルレベルの照合結果についての照合を行った全画素分の情報と、が含まれているので、第1照合部によるピクセルレベルの照合結果が第2照合部に出力された際に、第2照合部において正しくデータが認識され、円滑なデータ処理が可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、第1照合部から出力されるデータのヘッダ情報には、前記データの単位ごとの開始位置を示す開始フラグ情報と、前記M画素×N画素の対象領域の大きさを定義する情報と、画像中の照合対象となる総画素数の情報と、第2照合部における照合結果の算出に必要な情報とが含まれているので、第1照合部によるピクセルレベルの照合結果が第2照合部に出力された際に、第2照合部において正しくデータが認識され、円滑なデータ処理が可能となる。
請求項7に記載の発明によれば、第1照合部から出力されるデータのヘッダ情報には、第2照合部における照合結果の算出に必要な情報として、非線形演算に用いられるスペクトル重み付け情報が含まれているので、信頼性の低い高周波成分を除去して、より精密な照合を行うことが可能となる。
[第1の実施形態]
以下に、本発明に係る画像照合装置の第1の実施形態について、図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。
本実施形態に係る画像照合装置1は、2つの画像を照合して位置ずれ量を算出し、算出した位置ずれ量に基づいて3次元化等の動作処理を行なうものである。また、図1に示すように、画像照合装置1は、基準となる登録画像と照合画像とを入力されてピクセルレベルでの位置ずれ量をハードウェア処理で算出し、サブピクセルレベルでの位置ずれ量をソフトウェア処理で算出して負荷をかけずに登録画像と照合画像とのずれ量を算出するものである。
画像照合装置1には、例えば、図2に示すように、画像入力部2、ハードウェア処理を行なう第1照合部3、ソフトウェア処理を行なう第2照合部4および動作処理部5が備えられている。
画像入力部2は少なくとも1つの撮像手段(画像入力手段)から構成されるものであり、撮像された画像情報としての画像データを第1照合部3に入力するものである。入力する画像情報は、基準となる登録画像に基づく登録画像データと、比較対象となる画像(以下、「照合画像」とする)に基づく照合画像データである。入力される画像データに特に制限はなく、2つ以上の撮像手段を備えて各撮像手段により同一対象物を撮影して得られた画像から抽出した2つの領域の画像データでもよく、1つの撮像手段により同一対象物を異なるタイミングで撮像された画像の画像データでもよい。ここで、2つ以上の撮像手段を用いて撮影した画像を照合する場合、撮像手段の光軸は互いに平行であることが好ましい。また、メモリ等の記憶手段を複数備え、照合する画像データを記憶させておくこととしてもよい。なお、用いる画像データは歪みを補正されているものが好ましい。
第1照合部3は、登録画像データと照合画像データを用いて位相限定相関処理を施すものである。図3に示すように、第1照合部3は、解像度判定部31、解像度変換部32、領域抽出部33,34、探索処理部35を備えており、登録画像データの解像度を一定に保ちつつ照合画像データの解像度を変化させてピクセルレベルでの位置ずれ量を検出するようになっている。第1照合部3としては、画像情報のようなストリームデータに対してデジタルフィルタ等を用いたフィルタ計算を行なうものであり、登録画像データに対する処理と照合画像に対する処理とを並列して行なうことができるパイプラインアルゴリズムを適用可能なものである。
解像度判定部31は、画像入力部2から登録画像データが入力され、その解像度を判定するようになっている。解像度判定部31には、領域抽出部33が接続されている。
領域抽出部33は、解像度判定部31から入力された登録画像データから対象領域を抽出して探索処理部35に出力するものである。抽出する対象領域に特に制限は無く、登録画像データの全領域をそのまま抽出することとしても良く、中心から所定範囲の領域を抽出することとしても良い。
解像度変換部32は、画像入力部2から入力された照合画像データの解像度を変換するものである。解像度変換部32は、照合画像データの解像度を低い解像度から順次変化させるようになっている。ここで、第1照合部3による探索処理は、照合画像データの解像度が登録画像データの解像度と一致するまで繰り返し行なわれるようになっている。本実施形態においては、例えば、登録画像データの解像度は1280画素×960画素であり、照合画像データの解像度はその1/32の40画素×30画素を最も低い解像度として探索処理を開始するようになっている。解像度変換部32は、探索処理が終わる度に照合画像データの解像度を縦横2倍ずつの値に変換し、領域抽出部34に出力するようになっている。
領域抽出部34は、解像度変換部32から入力された照合画像データから対象領域を抽出して探索処理部35に出力するものである。領域抽出部34は、二回目以降の探索処理の際にはその直前の探索処理で得られた位置ずれ量だけ中心位置からずれた位置(x0,y0)の周辺の領域を抽出するようになっている。本実施形態においては、(x0,y0)を中心として5画素×5画素分の領域を抽出するようになっている。
探索処理部35は、登録画像データと照合画像データのそれぞれから抽出された領域について位置ずれ量を探索するものである。本実施形態における探索処理部35は、位相限定相関処理を行なう専用のハードウェアで構成されている。専用のハードウェアとしては、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等が適用可能である。
探索処理部35には、図4に示すように、窓関数部351,352、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)部353,354、位相抽出部356a,356b、合成部355、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)部357、相関値演算部358および判定部359が備えられている。
窓関数部351,352は、領域抽出部33,34からの入力信号に窓関数をかけるものである。窓関数の種類に特に制限はなく適宜変更可能である。ここで、登録画像データに基づく信号に対して窓関数をかけたものをf1、照合画像データに基づく信号に対して窓関数をかけたものをf2とする。窓関数部351,352は、窓関数をかけた信号f1、f2をそれぞれFFT部353,354に出力するようになっている。
FFT部353,354は、信号f1、f2に対してフーリエ変換処理を施して合成部355に出力するものである。詳しくは、FFT部353は、信号f1に対して2次元離散的フーリエ変換を施し、登録画像に基づくフーリエ画像データF1を得る。また、FFT部354は、信号f2に対しても2次元離散的フーリエ変換を施して照合画像に基づくフーリエ画像データF2を得るようになっている。なお、フーリエ変換処理に特に制限は無く、2次元離散的フーリエ変換については、「コンピュータ画像処理入門、日本工業技術センター編、総研出版(株)発行、P44〜45」を参照した。
位相抽出部356a,356bは、FFT部353,354から出力された信号に対して振幅成分を除去して位相情報を抽出するものである。つまり、位相抽出部356a,356bは、フーリエ変換された信号F1、F2に対して位相限定処理を行ない、フーリエ画像データF3,F4を得るものである。位相情報抽出部356a,356bは、得られたフーリエ画像データF3,F4を合成部355に出力する。本実施形態においては、振幅を1として位相のみを抽出することとしたが、log処理や√処理等によって振幅成分を除去することとしても良い。
合成部355は、フーリエ変換された信号F1、F2から位相情報のみを抽出して得られたフーリエ画像データF3,F4を合成し、合成フーリエ画像データF5(u,v)=F3(u,v)・F4(u,v)を得るものである。なお、式中「*」は複素共役を表し、(u,v)はフーリエ空間の座標を示す。合成部355は、得られた合成フーリエ画像データF5をIFFT部357に出力するようになっている。
IFFT部357は、合成部355で得られた合成フーリエ画像データF5に対して逆フーリエ変換を施し合成逆フーリエ画像データf5を得るものである。IFFT部357は、合成逆フーリエ画像データf5を相関値演算部358に出力するようになっている。
相関値演算部358は、合成逆フーリエ画像データf5より、maxx,yf5(u,v)として相関値を算出するものである。ここで、maxx,yは、全てのx,yに対する最大値、つまり、相関値はf5(x,y)の最大値である。相関値演算部358は、得られた相関値を判定部359に出力するようになっている。
判定部359は、相関値がピクセルレベルの位置ずれ量か否かを判定するようになっている。詳しくは、判定部359は、相関値が0の場合には登録画像と照合画像が一致しており位置ずれ量はゼロと算出するようになっている。また、判定部359は、相関値が0以外の値をとる場合には、その相関強度画像のピークの現れる位置を2つの画像の位置ずれ量とするようになっている。判定部359は、位置ずれ量を算出すると、照合画像データと登録画像データの解像度が一致するか否かを判断し、照合画像データの解像度のほうが低い場合、算出した位置ずれ量を領域抽出部34に出力するようになっている。また、判定部359は、照合画像データと登録画像データの解像度が一致する場合、それ以前の探索処理で算出した位置ずれ量全てを加算した値を第1照合部3で得られたピクセルレベルの位置ずれ量として第2照合部4に出力するようになっている。
第2照合部4は、図5に示すように、第1照合部3からのピクセルレベルの位置ずれ量と相関強度画像データに基づいてサブピクセルレベルの位置ずれ量を検出するものである。第2照合部4には、窓関数部41と非線形フィッティング部42が備えられており、非線形フィッティング部42で検出される位置ずれ量が閾値以下となるまで位置ずれ量を検出するものである。
窓関数部41は、相関強度画像データに対して窓関数をかけるものである。窓関数の種類に特に制限はないが、本実施形態においてはHanning窓を適用するものとする。窓関数部41は、相関強度画像データの中心位置を非線形フィッティング部42で検出された位置ずれ量に基づいて定めるようになっている。
非線形フィッティング部42は、窓関数をかけた相関強度画像データに対してLevenberg-Merquardt法によりサブピクセルレベルの位置ずれ量を近似計算するものである。詳しくは、非線形フィッティング部42は5画素×5画素分の相関強度画像データ(図6参照)にピークモデル(図7参照)をあてはめ、非線形演算としての非線形最小二乗法により位置ずれ量を求めるようになっている。非線形演算としての制限はなく、複雑な条件分岐処理を施すもの等に適宜変更可能である。また、非線形フィッティング部42は、検出した位置ずれ量が所定の閾値以下か否かを判断し、閾値より大きい場合は窓関数部41に検出結果を出力するようになっている。また、非線形フィッティング部42は、検出した位置ずれ量が所定の閾値以下の場合、それ以前の検出結果全てを加算した値をサブピクセルレベルの位置ずれ量として動作処理部5に出力するようになっている。ここで、所定の閾値とはユーザが任意に設定できる値であり、精密な照合を要求するほど閾値は小さくなる。
動作処理部5は、登録画像と照合画像ずれ量の検出結果に基づいて3次元化された画像データを生成する。ここで、本実施形態においては、第1照合部3で算出されたピクセルレベルの位置ずれ量と第2照合部4で算出されたサブピクセルレベルの位置ずれ量とを加算した値が、登録画像と照合画像との位置ずれ量となる。動作処理部5の施す処理に特に制限はなく、両画像の位置合わせや検査対象物の欠陥検出を行なう処理を施すこととしても良い。
次に、図8を参照して本実施形態の作用について説明する。
まず、画像入力部2は解像度判定部31に登録画像データを、解像度変換部32に照合画像の画像データを入力する(ステップS1)。すると、第1照合部3は入力された登録画像データおよび照合画像データについて位相限定相関処理を施す。位相限定相関処理は、以下の手順で行なわれる。
まず、解像度判定部31は登録画像データの解像度を判定する(ステップS2)。続いて、領域抽出部33は、登録画像データから中心画素を原点とする座標系で5画素×5画素の領域を抽出する(ステップS3)。また、解像度変換部32は照合画像データの解像度を少なくとも登録画像より低解像度に変換する(ステップS4)。この際、照合画像データの解像度に特に制限は無く、本実施形態においては縦横2倍の解像度となるように変換するが、登録画像と照合画像とのずれ量が大きいほど解像度の変換率を小さくするのが好ましい。続いて、領域抽出部34は、照合画像データから中心画素を原点とする座標系で5画素×5画素の領域を抽出する(ステップS5)。
その後、探索処理部35は抽出されたそれぞれ領域の画像データに対して位相限定相関処理を行なう。位相限定相関処理においては、まず、窓関数部351,352が画像データに基づく信号に対して窓関数をかけ、FFT部353,354が中心画素以外の24(5×5−1)画素について1画素ずつ32×32のブロックサイズでフーリエ変換処理を行なう(図9、図10参照)。つまり、窓関数部351,352が信号f1,f2を作成し(ステップS6)、FFT部353,354がf1をF1に、f2をF2に変換する(ステップS7)。
その後、位相情報抽出部83a,83bは、フーリエ変換された画像情報F1,F2に基づき、その振幅成分を除去してF1から位相情報F3を、F2から位相情報F4をそれぞれ抽出する(ステップS8)。さらに、合成部355が位相情報のみのF3とF4を合成して合成信号F5とする(ステップS9)。そして、IFFT部357は、合成部355から出力された合成信号F5に対して、逆フーリエ変換処理を施しf5に変換する(ステップS10)。その後、相関値演算部358は、f5に基づいて相関値maxx,yf5(u,v)を算出し(ステップS11)、判定部359に出力する。
判定部359は、照合画像データの解像度と登録画像データの解像度を比較し、解像度が一致する又は登録画像データの解像度のほうが低い場合(ステップS12;Yes)は、それ以前の探索処理で算出された相関値を加算した分をピクセルレベルの位置ずれ量として算出する(ステップS13)。一方、登録画像データの解像度のほうが高い場合(ステップS12;No)、相関値を領域抽出部34および解像度変換部32に出力する。その後、領域抽出部34は相関値に相当する分だけ中心位置をずらし(ステップS14)、解像度変換部32は照合画像データの解像度を変換して再度探索処理を実行する。このような処理が、照合画像の解像度が登録画像の解像度と少なくとも同等になるまで行なわれる。判定部359はピクセルレベルの位置ずれ量を算出すると、算出結果を第2照合部4に出力する。
第2照合部4では、サブピクセルレベルの位置ずれ量を検出するようになっている。詳しくは、まず、窓関数部41が第1照合部3から出力された相関強度画像データにHanning窓をかける。その後、非線形フィッティング部42は、窓関数部41からの信号に対してピークモデルをあてはめ、Levenberg-Merquardt法によりずれ量を近似計算する。非線形フィッティング部42は、近似計算の結果が所定の閾値以下か否かを判断し、閾値より大きい場合は窓関数部41に検出結果を出力する。また、非線形フィッティング部42は、検出結果が所定の閾値以下の場合、それ以前の検出結果を全て加算してピクセルレベルの位置ずれ量として動作処理部5に出力する。続いて、動作処理部5は、ピクセルレベルの位置ずれ量とサブピクセルレベルの位置ずれ量に基づいて3次元化された画像データを生成する。
以上より、本実施形態の画像照合装置1によれば、第1照合部3がハードウェア処理を施してから第2照合部4がソフトウェア処理を施すので、画像照合より後段の動作処理部5へのデータ伝送量を最小限に抑えることができ、位置ずれ量を全てCPU等でソフトウェア処理で算出するよりも負荷を軽減させることが可能である。したがって、処理内容に適合した処理手段を用いて、高速かつ低コストな画像照合を行なうことが可能である。
また、第1照合部3において、画像情報のようなストリームデータに対してデジタルフィルタ等を用いたフィルタ計算を行なうので、パイプラインアルゴリズムを適用し、処理速度をさらに向上させることが可能である。
さらに、第2照合部4において、ソフトウェア処理により非線形演算を行なってサブピクセルレベルの位置ずれ量を算出するので、高精度な位置ずれ量を算出することが可能であるとともに、演算の際に複雑な条件分岐処理を施すことも可能である。したがって、所望の条件で位置ずれ量を算出することが可能であり、ユーザ等の要求に柔軟に対応することが可能である。
なお、本実施形態においては、登録画像データの解像度を一定(最大解像度)に保ちつつ照合画像データの解像度を変化させてピクセルレベルでの位置ずれ量を検出するように構成したが、位置ずれ量を検出する際に照合するデータの態様はここに例示したものに限定されない。例えば、領域抽出部33において、解像度判定部31からの情報に基づいて登録画像データの間引き処理を行い、登録画像データの見かけ上の解像度を照合画像データの解像度と一致させた上で、探索処理部35における登録画像データと照合画像データの位置ずれ量を探索するように構成してもよい。
また、本実施形態においては、領域抽出部34は、二回目以降の探索処理の際の探索処理部35における探索の対象となる対象領域として、その直前の探索処理で得られた位置ずれ量だけ中心位置からずれた位置(x0,y0)の周辺の領域として5画素×5画素分の領域を抽出する場合を例としたが、領域抽出部34が抽出する領域はここに例示した範囲に限定されない。
領域抽出部34が抽出する領域としては、直前の探索処理で得られた位置ずれ量だけ中心位置からずれた位置(x0,y0)の周辺の領域として、8×8、16×16、32×32等、一辺が2のべき乗のサイズであることが好ましいが、特に限定されない。
その他、本発明が上記実施形態に限らず適宜変更可能であるのは勿論である。
[第2の実施形態]
次に、図11から図18を参照しつつ、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、第2の実施形態は、第1照合部及び第2照合部の構成が第1の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態と異なる点について説明する。
図11は、本実施形態における第1照合部の要部構成を示すブロック図である。本実施形態において、画像照合装置は、第1の実施形態と同様、画像を取得する画像入力手段を有する画像入力部2、第1照合部6、第2照合部7、動作処理部5(図17参照)を備えて構成されている。このうち、画像入力部2及び動作処理部5の構成は第1の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
第1照合部6は、登録画像データと照合画像データとを用いてPOC(Phase-Only Correlation;位相限定相関)演算処理を施すものである。
図11に示すように、第1照合部6は、解像度変換部61,62、領域抽出部63,64、探索処理部65を備えており、登録画像データの解像度及び照合画像データの解像度を順次変化させながら照合し、ピクセルレベルでの位置ずれ量を検出するようになっている。第1照合部6は、この検出結果(照合結果)に基づいて、第2照合部7によるサブピクセルレベルの照合結果を算出するために必要なデータを生成し、第2照合部7に出力するようになっている。
なお、第1照合部6は、画像情報のようなストリームデータに対してデジタルフィルタ等を用いたフィルタ計算を行なうものであり、登録画像データに対する処理と照合画像に対する処理とを並列して行なうことができるパイプラインアルゴリズムを適用可能なものである。
解像度変換部61は、画像入力部2から入力された登録画像データの解像度を変換するものであり、解像度変換部62は、画像入力部2から入力された照合画像データの解像度を変換するものである。解像度変換部61,62は、登録画像データ及び照合画像データの解像度を低い解像度から最高解像度(もとの画像と同じ解像度)まで順次変化させるようになっている。
ここで、第1照合部6による照合処理(探索処理)は、登録画像データ及び照合画像データの解像度が低解像度のものから最高解像度(もとの画像と同じ解像度)のものまで、複数回繰り返し行なわれるようになっており、解像度変換部61,62は、照合処理(探索処理)を行う際に登録画像データの解像度と照合画像データの解像度とが同じになるように両画像データの解像度を変化させる。
例えば、もとの画像の解像度が1280画素×960画素であり、第1照合部6による照合処理を行う最も低い解像度(最低解像度)が、その1/32である40画素×30画素である場合には、解像度変換部61,62は、まず、登録画像データ及び照合画像データの解像度を40画素×30画素に変換する。そして、登録画像データ及び照合画像データの解像度が40画素×30画素のものから照合処理を開始して、順次両画像データの解像度を上げていき、もとの画像の解像度と同じ1280画素×960画素となるまで照合処理を繰り返す。
なお、照合処理を開始する最低解像度をどの程度にするか及び最低解像度からもとの画像の解像度に至るまで何回の照合処理を行うかは特に限定されないが、本実施形態においては、もとの画像の解像度が1280画素×960画素である場合に、照合処理を開始する最低解像度を40画素×30画素とし、解像度変換部61,62は、照合処理が終わる度に登録画像データ及び照合画像データの解像度を縦横2倍ずつの値に変換して、領域抽出部63,64に出力する場合を例として説明する。
領域抽出部63,64は、登録画像データ及び照合画像データの中から探索処理部65におけるFFT処理(後述)等の照合処理を行う対象となる領域(対象領域)を切り出すものである。
領域抽出部63は、解像度変換部61から入力された登録画像データから対象領域(照合処理を行う対象となる領域)を抽出して探索処理部65に出力するようになっており、領域抽出部64は、解像度変換部62から入力された照合画像データから対象領域を抽出して探索処理部65に出力するようになっている。
このうち、照合画像データから対象領域を抽出する領域抽出部64には、探索処理部65における照合処理が終わるごとに、後述する座標変換部657(図12参照)から当該照合処理によって得られた相関値(位置ずれ量)に基づいて算出された候補座標の座標値が出力されるようになっている。領域抽出部64は、二回目以降の照合処理の際にはその直前の照合処理で得られた相関値(位置ずれ量)に基づいて算出された候補座標の座標値を次の照合処理(直前の照合処理よりも一段階解像度の高い画像データに対する照合処理)を行う際の候補座標(照合対象となる画素)の座標値とし、この候補座標を中心とするM画素×N画素の周辺領域を抽出して、次の照合処理を行う対象領域として設定するようになっている。
また、領域抽出部63は、探索処理部65における照合処理が終わるごとに、解像度変換部61によって一段階高い解像度に変換された登録画像データの中から、直前の照合処理の対象となった座標に相当する座標値を検出して、これを候補座標(照合対象となる画素)の座標値とし、この候補座標を中心とするM画素×N画素の周辺領域を抽出して、次の照合処理において照合画像を照合させる対象領域として設定する。
領域抽出部63,64が抽出する領域(対象領域)は、それぞれ候補座標を中心として、その周辺の8画素×8画素、16画素×16画素、32画素×32画素等、一辺が2のべき乗のサイズの領域であることが好ましいが、特に限定されない。
本実施形態では、領域抽出部63,64は、候補座標(照合対象となる画素)の座標値を中心として一辺が32画素×32画素のサイズの周辺領域を抽出し、対象領域として設定するようになっている。
探索処理部65は、登録画像データと照合画像データのそれぞれから抽出された領域(対象領域)について位置ずれ量を照合(探索)するものである。本実施形態における探索処理部65は、位相限定相関演算処理(POC演算処理)を行なう専用のハードウェアで構成されている。専用のハードウェアとしては、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等が適用可能である。
探索処理部65には、図12に示すように、窓関数部651a,651b、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)部652a,652b、位相抽出部653a,653b、合成部654、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)部655、相関値演算部656、座標変換部657及び領域抽出部658が備えられている。
窓関数部651a,651bは、領域抽出部63,64からの入力信号に窓関数をかけるものである。窓関数の種類は特に限定されず適宜変更可能である。ここで、登録画像データに基づく信号に対して窓関数をかけたものをf1、照合画像データに基づく信号に対して窓関数をかけたものをf2とする。窓関数部651a,651bは、窓関数をかけた信号f1、f2をそれぞれFFT部652a,652bに出力するようになっている。
FFT部652a,652bは、信号f1、f2に対してフーリエ変換処理(FFT処理)を施して合成部654に出力するものである。詳しくは、FFT部652aは、信号f1に対して2次元離散的フーリエ変換を施し、登録画像データに基づくフーリエ画像データF1を得る。また、FFT部652bは、信号f2に対しても2次元離散的フーリエ変換を施して照合画像データに基づくフーリエ画像データF2を得るようになっている。
位相抽出部653a,653bは、FFT部652a,652bから出力された信号に対して振幅成分を除去して位相情報を抽出するものである。つまり、位相抽出部653a,653bは、フーリエ変換された信号F1、F2に対して位相限定処理を行ない、フーリエ画像データF3,F4を得るものである。位相情報抽出部653a,653bは、得られたフーリエ画像データF3,F4を合成部654に出力する。振幅成分を除去する手法が特に限定されない点等は第1の実施形態と同様である。
合成部654は、フーリエ変換された信号F1、F2から位相情報のみを抽出して得られたフーリエ画像データF3,F4を合成し、合成フーリエ画像データF5(u,v)=F3(u,v)・F4(u,v)を得るものである。なお、式中「*」は複素共役を表し、(u,v)はフーリエ空間の座標を示す。合成部654は、得られた合成フーリエ画像データF5をIFFT部655に出力するようになっている。
IFFT部655は、合成部654で得られた合成フーリエ画像データF5に対して逆フーリエ変換を施し合成逆フーリエ画像データf5を得るものである。IFFT部655は、合成逆フーリエ画像データf5を相関値演算部656に出力するようになっている。
また、IFFT部655は、最高解像度(もとの画像と同じ解像度)の画像データまで照合処理が終わったときには、この最高解像度における照合処理によって得られた合成逆フーリエ画像データf5を領域抽出部658に出力する。
相関値演算部656は、合成逆フーリエ画像データf5より、maxx,yf5(u,v)として相関値を算出するものである。ここで、maxx,yは、全てのx,yに対する最大値、つまり、相関値(位置ずれ量)はf5(x,y)の最大値である。
ここで、登録画像と照合画像との位置ずれ量について図13及び図14を参照しつつ説明する。
図13(a)は、登録画像とこれに対応する照合画像とを照合した結果を示しており、図13(b)は、図13(a)の図中、点線で囲んだ範囲を画素レベルに拡大した図である。例えば、図13(a)及び図13(b)に示す例では、照合画像の方が登録画像に対して図13(a)及び図13(b)における左方向にその位置がずれている。なお、図13では、登録画像の候補座標の座標値(bx,by)を中心とする5画素×5画素の範囲及び照合画像の候補座標の座標値(rx,ry)を中心とする5画素×5画素の範囲について示しているが、ピクセルレベルの照合処理を行う候補座標を得る場合には、32画素×32画素の範囲で相関値が算出される。
図14は、図13に示す場合について、(bx,by)と(rx−2,ry−2)との相関から(bx,by)と(rx+2,ry+2)との相関までを順次POC演算処理により求めた照合結果の例を3次元的に示した相関強度画像データの例である。登録画像と照合画像とがピクセルレベルで完全に一致している場合(相関値が0の場合)には、図14(b)に示すように、照合結果は一点のみにピークが現れるデルタ関数となるが、登録画像と照合画像とが一致していない場合(相関値が0以外の値をとる場合)には、図14(a)に示すように複数のピークが現れる照合結果となる。
相関値演算部656は、相関値が0の場合には登録画像と照合画像が一致しており位置ずれ量はゼロと算出する。また、相関値演算部656は、相関値が0以外の値をとる場合には、相関強度画像の複数のピークのうちの最大のピークが現れる位置(図14(a)参照)を2つの画像の位置ずれ量とするようになっている。
相関値演算部656は、相関値(位置ずれ量)を算出すると、座標変換部657に出力するようになっている。
座標変換部657は、相関値演算部656から出力された相関値(位置ずれ量)に基づいて、ピクセルレベルにおける次の照合処理(直前の照合処理よりも一段階解像度の高い画像データに対する照合処理)を行う際の候補座標を算出するものである。座標変換部657は、相関値演算部656から出力された相関値(位置ずれ量)の分だけ中心位置からずれた位置(x0,y0)を候補座標とするようになっている。座標変換部657は、候補座標を算出すると、この候補座標の座標値を領域抽出部64に出力するようになっている。
領域抽出部64では、前述のように、座標変換部657から出力された候補座標の座標値に基づいて、当該候補座標を中心とする所定の領域(本実施形態では32画素×32画素の領域)を次の照合処理を行う対象領域として抽出、設定するようになっている。
領域抽出部658は、第2照合部7におけるサブピクセルレベルの位置ずれ量を検出する際の対象となる対象領域を抽出して、第2照合部7にデータを出力するものである。
具体的には、領域抽出部658は、第1照合部6における最高解像度の画像(もとの画像と同じ解像度の画像)について行った照合処理の結果(ピクセルレベルでの最終的な位置ずれ量)に基づいて、第2照合部7におけるサブピクセルレベルの位置ずれ量を検出する際の照合対象となる画素(候補座標)の座標値を算出し、この候補座標を中心とする5画素×5画素の領域を第2照合部7における照合処理の対象領域として抽出、設定する。
第1照合部6の領域抽出部658から第2照合部7に出力されるデータは、図15に示すように、ヘッダ情報と、照合を行った全画素分の画素毎の照合に関する情報と、を含んで構成されている。このうち、画素毎の照合に関する情報は、照合対象となる画素(候補座標)の座標値に相当する情報と、当該照合対象となる画素(候補座標)を中心としたM画素×N画素の対象領域におけるピクセルレベルの照合結果についての情報との組合せで構成されている。なお、照合対象となる画素(候補座標)の座標値に相当する情報は、座標値そのものでもよいし、座標値を特定できるような情報でもよい。
照合対象となる画素(候補座標)の座標値に相当する情報及びM画素×N画素の対象領域におけるピクセルレベルの照合結果は、照合が行われた画素毎に一つの組合せとなっており、領域抽出部658から出力されるデータには、当該情報の組合せが、1組目からP組目まで、照合処理を行った全画素分(P組分)含まれている。なお、画像の全画素について照合処理を行った場合には、Pは画像を構成する全画素数と一致する。
また、このデータのヘッダ情報は、図16に示すように、データの単位ごとの開始位置を示す開始フラグ情報と、M画素×N画素の対象領域の大きさを定義する情報と、画像中の照合対象となる総画素数Pの情報と、第2照合部7における照合結果の算出に必要な情報とを含んでいる。
本実施形態においては、M画素×N画素の対象領域の大きさを定義する情報として、対象領域が32画素×32画素の領域である旨が記憶されている。また、画像中の照合対象となる総画素数Pの情報としては、例えば画像中の全画素を照合対象とする場合であれば、当該画像の全画素数が総画素数Pとして記憶される。
また、ここでいう第2照合部7における照合結果の算出に必要な情報とは、例えば非線形フィッティング(非線形演算)に必要なスペクトル重み付け情報、各種ID、照合処理に用いられる関数そのものに関するデータ等、照合結果の算出に関わる各種のオプション情報である。
第2照合部7は、図17に示すように、第1照合部6の領域抽出部658から出力されたデータに基づいてサブピクセルレベルの位置ずれ量を検出するものであり、窓関数部71と非線形フィッティング部72が備えられている。第2照合部7は、領域抽出部658においてピクセルレベルにおける最終的な位置ずれ量から算出された候補座標の座標値に基づいて抽出、設定された5画素×5画素の対象領域(POC演算結果)について、非線形フィッティング部72で検出される移動量δ(位置ずれ量)が閾値以下となるまで位置ずれ量を検出する。
窓関数部71は、領域抽出部658からピクセルレベルでの最終的な照合結果(POC演算結果)として出力された5画素×5画素の対象領域のデータに対して窓関数をかけるものである。窓関数の種類に特に制限はないが、本実施形態においてはHanning窓を適用するものとする。窓関数部71には、後述する非線形フィッティング部72の非線形演算部721で検出された移動量δ(位置ずれ量)が出力されるようになっており、窓関数部71は、照合処理毎に、この移動量δ(位置ずれ量)を踏まえて対象領域のデータに対して窓関数をかけるようになっている。
非線形フィッティング部72は、非線形演算部721と、移動量閾値判定部722と、を備えている。
非線形演算部721は、窓関数部71によって窓関数をかけられた対象領域のデータ(POC演算結果)に対してLevenberg-Merquardt法によりサブピクセルレベルの位置ずれ量を近似計算するものである。
具体的には、非線形演算部721は、5画素×5画素の対象領域の実データに相関ピークモデル(第1の実施形態における図7参照)をあてはめる(フィッティングする)。そして、非線形演算としての非線形最小二乗法により、対象領域の実データのピークと相関ピークモデルとの位置ずれ量(移動量δ)を求めるようになっている。
なお、対象領域の実データに相関ピークモデルをあてはめて位置ずれ量(移動量δ)を求める非線形演算としての手法には特に制限はなく、複雑な条件分岐処理を施すもの等に適宜変更可能である。
移動量閾値判定部722は、非線形演算部721により検出された位置ずれ量(移動量δ)が所定の閾値以下か否かを判断し、位置ずれ量(移動量δ)が閾値より小さい場合には、最終的な位置ずれ量をサブピクセルレベルの位置ずれ量として動作処理部5に出力するようになっている。他方、位置ずれ量(移動量δ)が閾値より大きい場合には、再度非線形演算部721による対象領域の実データのピークと相関ピークモデルとのフィッティング及び位置ずれ量(移動量δ)の算出が行われる。このように、位置ずれ量(移動量δ)が閾値以下になるまで非線形演算部721による非線形演算処理が繰り返されるようになっている。
なお、所定の閾値はユーザが任意に設定できる値であり、精密な照合を要求するほど閾値は小さくなる。
なお、その他の構成は、第1の実施形態で示したものと同様であるので、同一箇所には同一の符号を付して、その説明を省略する。
次に、図18を参照しつつ、本実施形態の作用について説明する。
まず、画像入力部2から第1照合部6に登録画像データ及び照合画像データが入力されると(ステップS21)、第1照合部6は入力された登録画像データ及び照合画像データについて位相限定相関演算処理を施す。位相限定相関演算処理は、以下の手順で行なわれる。
まず、解像度変換部61,62において登録画像及び照合画像の解像度が、照合処理を行う最小解像度(例えば、もとの画像の解像度が1280画素×960画素である場合に、40画素×30画素の解像度)に変換される(ステップS22)。その後、領域抽出部63,64により登録画像データ及び照合画像データから32画素×32画素の領域が抽出され(ステップS23)、照合処理を行う対象領域として設定される。
そして、この32画素×32画素の対象領域について探索処理部65によるピクセルレベルでの照合処理(位相限定相関演算処理:POC演算処理)が行われる。位相限定相関演算処理においては、まず、窓関数部651a,651bが画像データに基づく信号に対して窓関数をかけ(ステップS24)、FFT部652a,652bが32画素×32画素の対象領域について1画素ずつフーリエ変換処理を行なう(ステップS25)。つまり、窓関数部651a,651bが信号f1,f2を作成し、FFT部652a,652bがf1をF1に、f2をF2に変換する。
その後、位相情報抽出部653a,653bは、フーリエ変換された画像情報F1,F2に基づき、その振幅成分を除去してF1から位相情報F3を、F2から位相情報F4をそれぞれ抽出する(ステップS26)。さらに、合成部654が位相情報のみのF3とF4を合成して合成信号F5とする(ステップS27)。そして、IFFT部655は、合成部654から出力された合成信号F5に対して、逆フーリエ変換処理を施しf5に変換する(ステップS28)。その後、探索処理部65において、当該照合処理を行った画像データの解像度が最高解像度(もとの画像と同じ解像度)か否かが判断され(ステップS29)、当該照合処理を行った画像データの解像度が最高解像度(もとの画像と同じ解像度)でない場合(ステップS29;NO)には、逆フーリエ変換処理を施されたf5が相関値演算部656に出力され、相関値演算部656は、f5に基づいて相関値maxx,yf5(u,v)を算出する(ステップS30)。相関値演算部656は算出結果を座標変換部657に出力し、座標変換部657は相関値演算部656により出力された算出結果に基づいて、次の照合処理における照合対象となる画素(候補座標)の座標値を算出し(ステップS31)、領域抽出部64に出力する。
登録画像データ及び照合画像データの解像度が最高解像度に至るまでは、ステップS22に戻り、解像度変換部61,62は照合処理が終わるごとに登録画像データ及び照合画像データの解像度を縦横2倍ずつの値に変換して(ステップS22)、領域抽出部63,64に出力する。領域抽出部64は、1段階解像度の上がった照合画像データについて、座標変換部657から出力された候補座標の座標値に基づいて、当該候補座標を中心とする32画素×32画素の領域を抽出し(ステップS23)、次の照合処理における対象領域として設定する。そして、領域抽出部63は、照合画像データと同じ解像度の登録画像データについて、照合画像を照合させる対象領域を抽出、設定する。
登録画像データ及び照合画像データについてそれぞれ対象領域が設定されると、再度探索処理部65による照合処理(POC演算処理)が行われる(ステップS24〜ステップS28)。このようにして、画像データの解像度が最高解像度(もとの画像と同じ解像度)になるまで照合処理(POC演算処理)が繰り返される。
照合処理(POC演算処理)を行った画像データの解像度が最高解像度(もとの画像と同じ解像度)と一致すると(ステップS29;YES)、逆フーリエ変換処理を施されたf5がピクセルレベルにおける相関値(位置ずれ量)として領域抽出部658に出力され、領域抽出部658は、POC演算結果である相関値(位置ずれ量)に基づいて5画素×5画素の領域を抽出し(ステップS32)、第2照合部7による照合処理を行う対象領域として設定する。
第2照合部7では、サブピクセルレベルの位置ずれ量を検出するようになっている。詳しくは、まず、窓関数部71が第1照合部6から出力されたPOC演算結果である5画素×5画素の対象領域の画像データに窓関数(Hanning窓)をかける(ステップS33)。その後、非線形フィッティング部72の非線形演算部721は、窓関数部71からの信号(5画素×5画素の対象領域の実データ)に対して相関ピークモデルをあてはめ、Levenberg-Merquardt法によりずれ量を近似計算する(非線形演算 ステップS34)。すなわち、非線形演算部721は、非線形最小二乗法により対象領域の実データのピークと相関ピークモデルとの位置ずれ量(移動量δ)を求める。
さらに、移動量閾値判定部722は、非線形演算部721による近似計算(非線形演算)の結果が所定の閾値以下か否かを判断し(ステップS35)、演算結果が所定の閾値以下となるまで、サブピクセルレベルの位置ずれ量の検出を繰り返させるようになっている。
すなわち、演算結果が閾値より大きい場合(ステップS35;NO)には、非線形フィッティング部72から窓関数部71に位置ずれ量(移動量δ)が出力される(ステップS36)。そして、ステップS33に戻り、窓関数部71は当該照合処理によって算出された位置ずれ量(移動量δ)を踏まえて5画素×5画素の対象領域の画像データに窓関数をかけ、再度非線形演算部721による演算処理が繰り返される。
演算結果が所定の閾値以下の場合(ステップS35;YES)には、最終的な位置ずれ量(移動量δ)がサブピクセルレベルの位置ずれ量として第2照合部7の非線形フィッティング部72から動作処理部5に出力される(ステップS37)。続いて、動作処理部5は、第2照合部7から出力された照合結果に基づいて3次元化された画像データを生成する(ステップS38)。
以上より、本実施形態の画像照合装置1によれば、第1照合部6においてピクセルレベルの照合結果をハードウェア処理により算出してから、この算出結果(第1照合部6から出力されたデータ)に基づいて、第2照合部7においてサブピクセルレベルの照合結果をソフトウェア処理により算出するので、画像照合より後段の動作処理部5へのデータ伝送量を最小限に抑えることができ、位置ずれ量を全てCPU等においてソフトウェア処理で算出するよりも負荷を軽減させることが可能である。したがって、処理内容に適合した処理手段を用いて、高速かつ低コストの画像照合を行なうことが可能である。
また、第1照合部6において、画像情報のようなストリームデータに対してデジタルフィルタ等を用いたフィルタ計算を行なうので、パイプラインアルゴリズムを適用し、処理速度をさらに向上させることが可能である。
さらに、第2照合部7において、ソフトウェア処理により非線形演算を行なってサブピクセルレベルの位置ずれ量を算出するので、高精度な位置ずれ量を算出することが可能であるとともに、演算の際に複雑な条件分岐処理を施すことも可能である。したがって、所望の条件で位置ずれ量を算出することが可能であり、ユーザ等の要求に柔軟に対応することが可能である。
また、第1照合部6から出力されるデータには、ヘッダ情報と、照合対象となる画素の座標値に相当する情報及び当該照合対象となる画素を中心としたM画素×N画素の対象領域におけるピクセルレベルの照合結果情報についての照合を行った全画素分の情報と、が含まれているので、第1照合部6によるピクセルレベルの照合結果が第2照合部7に出力された際に、第2照合部7において正しくデータが認識され、円滑なデータ処理が可能となる。
第1照合部6から出力されるデータのヘッダ情報には、データの単位ごとの開始位置を示す開始フラグ情報と、M画素×N画素の対象領域の大きさを定義する情報と、画像中の照合対象となる総画素数の情報と、第2照合部における照合結果の算出に必要な情報とが含まれているので、第1照合部6によるピクセルレベルの照合結果が第2照合部7に出力された際に、第2照合部7において正しくデータが認識され、円滑なデータ処理が可能となる。
なお、本発明が上記実施の形態に限らず適宜変更可能であるのは第1の実施形態と同様である。
[第3の実施形態]
次に、図19から図21を参照しつつ、本発明の第3の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態は、第1照合部及び第2照合部の構成が第1の実施形態及び第2の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる点について説明する。
図11は、本実施形態における第1照合部の要部構成を示すブロック図である。本実施形態において、画像照合装置は、第1の実施形態及び第2の実施形態と同様、画像を取得する画像入力手段を有する画像入力部2、第1照合部8、第2照合部9、動作処理部5(図21参照)を備えて構成されている。このうち、画像入力部2及び動作処理部5の構成は第1の実施形態及び第2の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
第1照合部6は、解像度変換部81,82、領域抽出部83,84、探索処理部85、を備えている。このうち、解像度変換部81,82及び領域抽出部83,84は、第2の実施形態と同様のものであるので、その説明を省略する。
探索処理部85は、図20に示すように、窓関数部851a,851b、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)部852a,852b、位相抽出部853a,853b、合成部854、スペクトル重み付け部855、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)部856、相関値演算部857、座標変換部858及び領域抽出部859が備えられている。
本実施形態における探索処理部85は、スペクトル重み付け部855が設けられている以外は第2の実施形態と同様である。
スペクトル重み付け部855は、合成部854によって合成された合成フーリエ画像データF5に対して低周波領域を強調するスペクトル重み付け関数を適用することによって、信頼性の低い高周波領域の成分を除去するものである。このように高周波領域の成分を除去することにより、照合処理の信頼性を高め、画像照合の高精度化を図ることができる。スペクトル重み付け関数としては、例えば、低域通過型のスペクトル重み付け関数等が適用可能であるが、これに限定されない。なお、高周波領域の成分を除去して画像照合の高精度化を図る手法としては、本実施形態のようにスペクトル重み付け関数を適用するスペクトル重み付け部855を設ける構成の他に、例えば、帯域制限POC(Band-Limited POC: BLPOC)関数を利用するものでもよく、この場合には、BLPOC関数を適用する機能部を設けるようにする。
スペクトル重み付け部855は、スペクトル重み付け情報を第2照合部9に出力するようになっている。また、スペクトル重み付け部855は、スペクトル重み付け処理を行った合成フーリエ画像データF5をIFFT部856に出力する。このスペクトル重み付け処理後の合成フーリエ画像データF5のヘッダ情報には、データのオプション情報として、スペクトル重み付け情報が付帯される。スペクトル重み付け情報は、第2照合部9における非線形演算等の照合結果の算出に必要な情報である。なお、ヘッダ情報に含まれるデータのオプション情報は、スペクトル重み付け情報に限定されず、例えば第2の実施形態で例示した各種IDや照合処理に用いられる関数そのものに関するデータ等が含まれていてもよい。
なお、第1照合部8から第2照合部9に出力されるデータの構成は、第2の実施形態で示したもの(図15及び図16参照)と同様であるので、その説明を省略する。
第2照合部9は、第2の実施形態と同様、窓関数部91と、非線形演算部921及び移動量閾値判定部922を備える非線形フィッティング部92と、を備えている。
本実施形態において、窓関数部91には、スペクトル重み付け部855によるスペクトル重み付け情報が出力されるようになっている。窓関数部91は、このスペクトル重み付け情報を踏まえて第1照合部8から出力されたPOC演算結果である5画素×5画素の対象領域の画像データに窓関数(Hanning窓)をかけるようになっている。
なお、その他の構成は、第2の実施形態において示したものと同様であるので、その説明を省略する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
まず、画像入力部2から第1照合部8に登録画像データ及び照合画像データが入力されると、第1照合部8は入力された登録画像データ及び照合画像データについて位相限定相関演算処理を施す。位相限定相関演算処理において、登録画像データ及び照合画像データの解像度を変更し対象領域を抽出する手法、及び、探索処理部85において画像データをフーリエ変換した上でその位相情報を合成する手法は、第2の実施形態で述べたものと同じであるため、その説明を省略する。
本実施形態では、合成部854から出力された合成信号F5に対してスペクトル重み付け部855によるスペクトル重み付け処理が施され、スペクトル重み付け部855は、スペクトル重み付け情報が画像データのヘッダ情報に含まれた状態でこの合成信号F5をIFFT部856に出力する。そして、IFFT部856は、スペクトル重み付け部855から出力された合成信号F5に対して、逆フーリエ変換処理を施しf5に変換する。その後、探索処理部85において、当該照合処理を行った画像データの解像度が最高解像度(もとの画像と同じ解像度)か否かが判断され、当該照合処理を行った画像データの解像度が最高解像度(もとの画像と同じ解像度)でない場合には、逆フーリエ変換処理を施されたf5が相関値演算部857に出力され、相関値演算部857は、f5に基づいて相関値maxx,yf5(u,v)を算出する。相関値演算部857は算出結果を座標変換部858に出力し、座標変換部858は相関値演算部857により出力された算出結果に基づいて、次の照合処理における照合対象となる画素(候補座標)の座標値を算出し、領域抽出部84に出力する。
登録画像データ及び照合画像データの解像度が最高解像度に至るまでは、解像度変換部81,82は照合処理が終わるごとに登録画像データ及び照合画像データの解像度を縦横2倍ずつの値に変換して、領域抽出部83,84に出力する。領域抽出部84は、1段階解像度の上がった照合画像データについて、座標変換部858から出力された候補座標の座標値に基づいて、当該候補座標を中心とする32画素×32画素の領域を抽出し、次の照合処理における対象領域として設定する。そして、領域抽出部83は、照合画像データと同じ解像度の登録画像データについて、対応する対象領域を抽出、設定する。
登録画像データ及び照合画像データについてそれぞれ対象領域が設定されると、再度探索処理部85による照合処理(POC演算処理)が行われる。このようにして、画像データの解像度が最高解像度(もとの画像と同じ解像度)になるまで照合処理(POC演算処理)が繰り返される。
照合処理(POC演算処理)を行った画像データの解像度が最高解像度(もとの画像と同じ解像度)と一致すると、逆フーリエ変換処理を施されたf5がピクセルレベルにおける相関値(位置ずれ量)として領域抽出部859に出力され、領域抽出部859は、POC演算結果である相関値(位置ずれ量)に基づいて5画素×5画素の領域を抽出し、第2照合部9による照合処理を行う対象領域として設定する。
第2照合部9では、サブピクセルレベルの位置ずれ量を検出するようになっている。詳しくは、まず、窓関数部91が第1照合部8から出力されたPOC演算結果である5画素×5画素の対象領域の画像データにスペクトル重み付け情報を踏まえた上で窓関数(Hanning窓)をかける。その後、非線形フィッティング部92の非線形演算部921は、窓関数部91からの信号(5画素×5画素の対象領域の実データ)に対して相関ピークモデルをあてはめ、Levenberg-Merquardt法によりずれ量を近似計算する(非線形演算)。すなわち、非線形演算部921は、非線形最小二乗法により対象領域の実データのピークと相関ピークモデルとの位置ずれ量(移動量δ)を求める。
さらに、移動量閾値判定部922は、非線形演算部921による近似計算(非線形演算)の結果が所定の閾値以下か否かを判断し、演算結果が所定の閾値以下となるまで、サブピクセルレベルの位置ずれ量の検出(演算)を繰り返させるようになっている。
すなわち、演算結果が閾値より大きい場合には、非線形フィッティング部92から窓関数部91に位置ずれ量(移動量δ)が出力される。そして、窓関数部91は当該照合処理によって算出された位置ずれ量(移動量δ)を踏まえて5画素×5画素の対象領域の画像データに窓関数をかけ、再度非線形演算部921による演算処理が繰り返される。
演算結果が所定の閾値以下の場合には、最終的な位置ずれ量(移動量δ)がサブピクセルレベルの位置ずれ量として第2照合部9の非線形フィッティング部92から動作処理部5に出力される。続いて、動作処理部5は、第2照合部9から出力された照合結果に基づいて3次元化された画像データを生成する。
以上のように、本実施形態によれば、第1照合部8から出力されるデータのヘッダ情報には、第2照合部9における照合結果の算出に必要な情報として、非線形演算処理に用いられるスペクトル重み付け情報が含まれているので、信頼性の低い高周波成分を除去して、より精密な照合を行うことが可能となる。
なお、本発明が上記実施の形態に限らず適宜変更可能であるのは第1の実施形態及び第2の実施形態と同様である。
第1の実施形態に係る画像照合処理を示す概念図である。 第1の実施形態に係る画像照合装置の構成を示すブロック図である。 図2に示す第1照合部の構成を示すブロック図である。 図3に示す探索処理部の構成を示すブロック図である。 図2に示す第2照合部の構成を示すブロック図である。 相関強度画像データの一例を示す図である。 ピークモデルの一例を示す図である。 第1の実施形態における第1照合部によるピクセルレベルの位置ずれ量の求め方を示すフローチャートである。 FFT部によるフーリエ変換の一例を示す図である。 FFT部によるフーリエ変換の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る画像照合装置の第1照合部の構成を示すブロック図である。 図11に示す探索処理部の構成を示すブロック図である。 図13(a)は、登録画像と照合画像との位置ずれの例を示す図であり、図13(b)は、図13(a)に示す位置ずれを画素レベルに拡大した説明図である。 図14(a)は、相関値が0以外の値をとる場合の相関強度画像データの一例を示す図であり、図14(b)は、相関値が0である場合の相関強度画像データの一例を示す図である。 第1照合部から第2照合部に出力されるデータの構成例を示す図である。 図15に示すヘッダ情報の構成例を示す図である。 図11に示す第2照合部の構成を示すブロック図である。 第2の実施形態における第1照合部によるピクセルレベルの位置ずれ量の求め方を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る画像照合装置の第1照合部の構成を示すブロック図である。 図19に示す探索処理部の構成を示すブロック図である。 図20に示す第2照合部の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 画像照合装置
2 画像入力部
3 第1照合部
4 第2照合部
5 動作処理部
6 第1照合部
7 第2照合部
8 第1照合部
9 第2照合部
31 解像度判定部
32 解像度変換部
33,34 領域抽出部
35 探索処理部
351,352 窓関数部
355 合成部
356 位相抽出部
357 IFFT部
358 相関値演算部
359 判定部
41 窓関数部
42 非線形フィッティング部
65 探索処理部
71 窓関数部
72 非線形フィッティング部
721 非線形演算部
722 移動量閾値判定部
85 探索処理部
855 スペクトル重み付け部
91 窓関数部
92 非線形フィッティング部
921 非線形演算部
922 移動量閾値判定部

Claims (7)

  1. 第1画像情報と比較対象となる第2画像情報とを入力する画像入力部と、
    前記第1画像情報と前記第2画像情報のピクセルレベルの位置ずれ量をハードウェア処理により算出する第1照合部と、
    前記第1画像情報と前記第2画像情報のサブピクセルレベルの位置ずれ量をソフトウェア処理により算出する第2照合部と、
    前記ピクセルレベルの位置ずれ量と前記サブピクセルレベルの位置ずれ量に基づいて、前記第1画像情報と前記第2画像情報の照合を行なう動作処理部と、
    を備えることを特徴とする画像照合装置。
  2. 前記第1照合部は、フィルタを用いてハードウェア処理を施すことを特徴とする請求項1に記載の画像照合装置。
  3. 前記第2照合部は、非線形演算を行なうソフトウェア処理を施すことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像照合装置。
  4. 画像を取得する画像入力手段を有し、第1画像情報と比較対象となる第2画像情報とを取得して出力する画像入力部と、
    前記画像入力部から出力された前記第1画像情報と前記第2画像情報とのピクセルレベルの照合結果をハードウェア処理により算出し、サブピクセルレベルの照合結果を算出するために必要なデータを出力する第1照合部と、
    前記第1照合部から出力されたデータに基づいて、前記第1画像情報と前記第2画像情報とのサブピクセルレベルの照合結果をソフトウェア処理により算出し出力する第2照合部と、
    前記第2照合部から出力されたサブピクセルレベルの照合結果に基づいて、前記第1画像情報と前記第2画像情報との画像全体としての照合結果を算出し出力する動作処理部と、
    を備えていることを特徴とする画像照合装置。
  5. 前記第1照合部から出力されるデータは、ヘッダ情報と、照合を行った全画素分の画素毎の照合に関する情報と、を含んで構成されており、
    前記画素毎の照合に関する情報は、照合対象となる画素の座標値に相当する情報及び当該照合対象となる画素を中心としたM画素×N画素の対象領域におけるピクセルレベルの照合結果についての情報との組合せで構成されていることを特徴とする請求項4に記載の画像照合装置。
  6. 前記ヘッダ情報は、前記データの単位ごとの開始位置を示す開始フラグ情報と、前記M画素×N画素の対象領域の大きさを定義する情報と、画像中の照合対象となる総画素数の情報と、第2照合部における照合結果の算出に必要な情報とを含んでいることを特徴とする請求項5に記載の画像照合装置。
  7. 前記第2照合部における照合結果の算出に必要な情報は、非線形演算に用いられるスペクトル重み付け情報であることを特徴とする請求項6に記載の画像照合装置。
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