JP2008139277A - 凹面リフレクタの検査装置及び検査方法、並びに光源装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】短時間で比較的正確な検査が可能であり、放電型の発光管と組み合わされるリフレクタについても正確な検査が可能な検査装置等を提供すること。
【解決手段】検査装置は、検査対象である楕円リフレクタERを固定するホルダ71と、検査用ランプ光源68を有する発光装置67と、発光装置67を楕円リフレクタERに対して変位させる光源変位装置72と、開口APを有するマスク61と、マスク61の後段に配置されて検査光TLを計測するための積分球76及び簡易照度計77とを備える。マスク61がランプ光源68に組み込まれたフィラメント68aのサイズに基づいて設定されたサイズの開口APを有し、固定状態の楕円リフレクタERの第2焦点F2に固定されるので、検査用ランプ光源68のフィラメント68aが有する形状の影響を低減した計測が可能になり、楕円リフレクタERの特性を比較的正確に計測することができる。
【選択図】図1
【解決手段】検査装置は、検査対象である楕円リフレクタERを固定するホルダ71と、検査用ランプ光源68を有する発光装置67と、発光装置67を楕円リフレクタERに対して変位させる光源変位装置72と、開口APを有するマスク61と、マスク61の後段に配置されて検査光TLを計測するための積分球76及び簡易照度計77とを備える。マスク61がランプ光源68に組み込まれたフィラメント68aのサイズに基づいて設定されたサイズの開口APを有し、固定状態の楕円リフレクタERの第2焦点F2に固定されるので、検査用ランプ光源68のフィラメント68aが有する形状の影響を低減した計測が可能になり、楕円リフレクタERの特性を比較的正確に計測することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、光源装置を構成する凹面リフレクタの検査装置及び検査方法、並びに光源装置の製造方法に関する。
ランプとリフレクタとを含む光源ユニット用の輝度検出装置として、光源ユニットの開口部側に受光器を備え、光源ユニットと受光器との間に少なくとも2つのアパーチャと、1つのレンズとを備え、このレンズの焦点位置に一方のアパーチャを設置したものがある(特許文献1参照)。
また、別の焦点位置検出装置として、焦点位置検出用光源から射出してリフレクタで反射された光を集光レンズを介してスクリーン上に投写し、このスクリーン上の投写画像を焦点位置検出用のカメラで検出するものが存在する(特許文献2参照)。
さらに別の焦点位置検出装置として、回転楕円面鏡の一方の焦点位置から回転楕円面鏡に向けてハロゲンランプ等からの光を射出させ、回転楕円面鏡によって反射した反射光を他方の焦点位置又はこれに等価な位置に配置した受光手段で受光し、受光手段における結像を評価するものが存在する(特許文献3参照)。
特開2003−287462号公報
WO2002/055925号公報
特開2002−365160号公報
しかし、特許文献1,2に記載の装置では、光源ランプとして、放電型の発光管を使用しているので、発光管の例えば点灯から安定までや、消灯及び冷却に時間を要し、複数の測定を繰り返す場合、測定のサイクルに時間を要していた。特に、光源ユニットの複雑化に伴い頻繁なメンテナンスが必要になる場合があるが、検査に長時間を要し作業性を低下させていた。なお、放電型の発光管の場合、消費電力が大きくなり過ぎるという問題もあった。
また、特許文献3に記載の装置では、ハロゲンランプ等を光源として用いるので、点灯後に安定するまでの時間は短縮されるが、フィラメントに対応する発光点が一定の広がりを有し、得られる検出結果が実際に放電型の発光管を装着した場合の検出値と異なってしまう場合がある。
そこで、本発明は、短時間で比較的正確な検査が可能であり、放電型の発光管と組み合わされるリフレクタについても正確な検査が可能な検査装置及び方法、並びにこれを用いた光源装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る凹面リフレクタの検査装置は、(a)検査対象である凹面リフレクタを固定するホルダと、(b)発光部にフィラメントを有し、フィラメントがホルダに固定された状態の凹面リフレクタの第1焦点位置近傍において光軸に垂直な方向に延びるように配置されるランプ光源と、(c)ランプ光源を変位させる光源変位装置と、(d)フィラメントのサイズに基づいて設定された所定サイズの開口を有し、開口がホルダに固定された状態の凹面リフレクタの第2焦点位置近傍に配置されるように固定されるマスクと、(e)マスクの開口を経た光束を検出する光検出装置とを備える。なお、凹面リフレクタとは、例えば回転楕円面のミラーを意味するが、球面その他のミラーも含むものとする。球面の場合、その形状に由来する焦点位置からずれた点を第1焦点位置とすると、第1焦点位置の像が形成される点を第2焦点位置というものとする。
上記検査装置では、マスクがフィラメントのサイズに基づいて設定された所定サイズの開口を有し、固定状態の凹面リフレクタの第2焦点位置近傍に配置されるように固定されるので、ランプ光源のフィラメント形状の影響を低減した計測が可能になる。つまり、光軸に垂直に延びる比較的大きなフィラメントを第2焦点位置近傍に配置した場合であっても、凹面リフレクタの特性を比較的正確に計測することができる。これにより、点灯から安定までが短期間であるフィラメント型のランプ光源を用いて、凹面リフレクタの良否を迅速に判定することができ、或いは凹面リフレクタに対する光源位置の調整の評価が可能になる。
また、本発明の具体的な態様又は観点によれば、上記検査装置において、開口の所定サイズが、フィラメントが延びる光軸に垂直な方向の長さに基づいて決定される。この場合、フィラメントの形状やサイズに合わせて絞った光束によって光検出を行うことができ、点光源とピンホールとを共役点に配置する場合と類似した計測が可能になる。
本発明の別の態様では、光源変位装置が、ランプ光源を第1焦点位置近傍で3次元的に変位させる。この場合、凹面リフレクタに対してランプ光源を適正に配置することができ、凹面リフレクタに対してランプ光源を適正に配置する調整作業が可能になる。
本発明のさらに別の態様では、光検出装置が、マスクの開口を経た光束の光量を計測する。この場合、光検出装置によって検出された光量から、凹面リフレクタの面精度とランプ光源の配置状態とを含めた光源ユニットの評価が可能になる。
本発明のさらに別の態様では、光検出装置が、マスクの開口に対向する入射ポートを有する積分球と、積分球内の明るさを検出する光センサとを含む。この場合、マスクの開口を通過した光量の計測がより正確になる。
また、本発明のさらに別の態様では、凹面リフレクタが、回転楕円体の反射面形状を有する。この場合、第1焦点位置からの光が第2焦点位置に正確に集光されるので、マスクを利用した光量計測延いては凹面リフレクタの計測がより正確になる。
本発明のさらに別の態様では、所定サイズの絞り孔を有するとともに凹面リフレクタの射出口近傍に設置される絞りをさらに備える。この場合、凹面リフレクタの特定の反射領域からの光束を絞りによって選択的に透過させて検査するこことができる。
本発明のさらに別の態様では、絞り孔が、凹面リフレクタの射出口に対して同心状に配置され、絞り孔の所定サイズが、凹面リフレクタの測定対象領域のサイズに対応して決定される。この場合、凹面リフレクタのうち、その回転軸を中心とする円形又は輪帯状の部分を測定対象領域として凹面リフレクタの光学特性を評価することができる。
本発明のさらに別の態様では、絞りが、凹面リフレクタの射出口近傍に着脱可能に固定される。この場合、絞りを固定した測定と、絞りを除去した測定とを簡易に行うことができる。
本発明のさらに別の態様では、絞りが、光源変位装置によってランプ光源を変位させてアライメントした後に凹面リフレクタの射出口近傍に固定される。この場合、使用状態に対応するランプ光源の位置調整後の状態で、凹面リフレクタの測定対象領域について光学特性を評価することができる。
本発明のさらに別の態様では、光検出装置が、絞りが凹面リフレクタの射出口近傍に配置された場合と、絞りが凹面リフレクタの射出口近傍に配置されていない場合とにおいて、絞り孔及び開口を経た光束の光量を計測する。この場合、凹面リフレクタの有無の比較として、凹面リフレクタの測定対象領域について光学特性を評価することができるとともに、測定対象領域を除いた残りの領域の光学特性を評価することができる。
本発明に係る凹面リフレクタの検査方法は、(a)検査対象である凹面リフレクタを固定する工程と、(b)発光部にフィラメントを有するランプ光源を、フィラメントが固定された状態の凹面リフレクタの第1焦点位置近傍において光軸に垂直な方向に延びるように配置する工程と、(c)フィラメントのサイズに基づいて設定された所定サイズの開口を有するマスクを、開口がホルダに固定された状態の凹面リフレクタの第2焦点位置近傍に配置されるように固定する工程と、(d)ランプ光源を変位させる工程と、(e)マスクの開口を経た光束を光検出装置によって検出する工程とを備える。
上記検査方法では、マスクがフィラメントのサイズに基づいて設定された所定サイズの開口を有し、固定状態の凹面リフレクタの第2焦点位置近傍に配置されるように固定されるので、ランプ光源のフィラメント形状の影響を低減した計測が可能になる。これにより、点灯から安定までが短期間であるフィラメント型のランプ光源を用いて、凹面リフレクタやこれに光源を組み合わせた光源ユニットの評価が可能になる。
本発明に係る方法の具体的な態様では、光検出装置による光検出結果に基づいて、ランプ光源の位置を調整する。この結果を利用すれば、凹面リフレクタに対して光源位置を適正化する調整が可能になる。
本発明の別の態様では、所定サイズの絞り孔を有する絞りを凹面リフレクタの射出口近傍に設置した状態で絞り孔と開口とを経た光束を光検出装置によって検出する工程をさらに備える。この場合、凹面リフレクタの特定の反射領域からの光束を絞りによって選択的に透過させて凹面リフレクタの局所的特性を検査するこことができる。
本発明に係る光源装置の製造方法は、(a)検査対象である凹面リフレクタを固定する工程と、(b)発光部にフィラメントを有するランプ光源を、フィラメントが固定された状態の凹面リフレクタの第1焦点位置近傍において光軸に垂直な方向に延びるように配置する工程と、(c)フィラメントのサイズに基づいて設定された所定サイズの開口を有するマスクを、開口がホルダに固定された状態の凹面リフレクタの第2焦点位置近傍に配置されるように固定する工程と、(d)ランプ光源を変位させる工程と、(e)マスクの開口を経た光束を光検出装置によって検出する工程とを備える。
上記製造方法では、フィラメント型のランプ光源を用いて凹面リフレクタやこれに光源を組み合わせた光源ユニットの評価に基づいて光源装置を作製できるので、光源装置を安価で信頼性を有するものにできる。
本発明に係る方法の具体的な態様では、所定サイズの絞り孔を有する絞りを凹面リフレクタの射出口近傍に設置した状態で絞り孔と開口とを経た光束を光検出装置によって検出する工程をさらに備える。この場合、凹面リフレクタの特定の反射領域からの光束を絞りによって選択的に透過させて凹面リフレクタの局所的特性を検査するこことができ、より品質管理された光源装置を提供することができる。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る検査装置を説明する側方断面図である。この検査装置は、検査対象である凹面リフレクタとしての楕円リフレクタERを固定するホルダ71と、検査光TLを射出する検査用ランプ光源68を含む発光装置67と、ホルダ71の背後に配置されて発光装置67を楕円リフレクタERに対して変位させる光源変位装置72と、中央に開口APを有し楕円リフレクタERの正面側に配置されるマスク61と、マスク61の後段に配置されて楕円リフレクタERで反射されて開口APを通過した検査光TLを集める積分球76と、積分球76内の照度を検出する簡易照度計77とを備える。この検査装置において、検査用ランプ光源68と、マスク61の開口APと、積分球76の入射ポート76aとは、楕円リフレクタERの光軸OAに沿って適所に配置され、特に検査用ランプ光源68については、楕円リフレクタERの焦点近傍で3次元的に微小変位する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る検査装置を説明する側方断面図である。この検査装置は、検査対象である凹面リフレクタとしての楕円リフレクタERを固定するホルダ71と、検査光TLを射出する検査用ランプ光源68を含む発光装置67と、ホルダ71の背後に配置されて発光装置67を楕円リフレクタERに対して変位させる光源変位装置72と、中央に開口APを有し楕円リフレクタERの正面側に配置されるマスク61と、マスク61の後段に配置されて楕円リフレクタERで反射されて開口APを通過した検査光TLを集める積分球76と、積分球76内の照度を検出する簡易照度計77とを備える。この検査装置において、検査用ランプ光源68と、マスク61の開口APと、積分球76の入射ポート76aとは、楕円リフレクタERの光軸OAに沿って適所に配置され、特に検査用ランプ光源68については、楕円リフレクタERの焦点近傍で3次元的に微小変位する。
ここで、ホルダ71は、楕円リフレクタERを着脱可能に固定する部分であり、楕円リフレクタERのサイズ等に合わせて別のタイプのホルダと交換できるようになっている。ホルダ71に固定された楕円リフレクタERは、正面側が開放された状態となり、正面方向に検査光TLを射出できる。
発光装置67は、検査用ランプ光源68と支持部材69とを備える。検査用ランプ光源68は、発光部にフィラメント68aを有するフィラメント型のハロゲンバルブである。検査用ランプ光源68は、光源変位装置72内に組み込まれた電源装置75から電力を供給することにより、常時点灯させた状態とされるが、必要なタイミングのみ点灯させることもできる。検査用ランプ光源68において、発光体であるフィラメント68aは、楕円リフレクタERの光軸OA上であって第1焦点近傍に配置されており、その長手方向は、光軸OAに垂直なY方向に一致している。なお、楕円リフレクタERは、頂部に円形の開口ROを有しており、発光装置67を光軸OAに沿って通すことができるとともに、隙間を利用して発光装置67を微小変位させることができるようになっている。また、検査用ランプ光源68を構成するハロゲンバルブは、例えば5W程度の電力で動作させることができ、130W程度必要とする高圧水銀灯に比較して省電力であり、常時点灯が可能であるばかりでなく、動作が安定しているので点灯や消灯を繰り返すサイクルでも動作を短縮化できるという利点がある。
光源変位装置72は、発光装置67を支持する支持部材73と、発光装置67を支持部材73を介して3次元的に変位させるXYZステージ装置74とを備える。XYZステージ装置74を適宜動作させることにより、検査用ランプ光源68すなわちフィラメント68aをXY面内やZ軸方向に関して変位させることができ、楕円リフレクタERと検査用ランプ光源68とのアライメントを行うことができ、検査用ランプ光源68を高圧水銀灯等の放電管に置き換えた場合のセンターずれ等を補正するための予備的な調整も可能になる。
マスク61は、支持部材63に支持されて固定されており、XY面内に沿って延びている。マスク61の中央に形成された円形の開口APは、光軸OA上にあって楕円リフレクタERの第2焦点位置に配置されており、そのサイズは、後に詳述するように検査用ランプ光源68のフィラメント68aのサイズに基づいて設定されている。このマスク61により、楕円リフレクタERによって反射された検査光TLのうち適正に集光されたもののみを選択的に取り出すことができる。なお、マスク61は、検査用ランプ光源68や楕円リフレクタERに合わせて別サイズの開口を有するマスクと交換できるようになっている。
積分球76は、マスク61の開口APに対向する入射ポート76aを有しており、開口APを経て入射ポート76aから入射した光束を球内面でランダムに反射して指向性をほとんど待たない光とする。
簡易照度計77は、積分球76の内部に固定された光センサ77bを備えており、光センサ77bで検出した検出出力を照度情報に変換する。つまり、簡易照度計77は、マスク61の開口APを通過した検査光TLが積分球76内で均一化された結果の明るさである照度を検出値として表示する。この簡易照度計77は、積分球76とともにマスク61を経た光束の光量を検出するための光検出装置として機能する。なお、積分球76を用いないで簡易照度計77の光センサ77bだけで開口APを通過した検査光TLを直接計測することもできるが、積分球76を用いることで簡易照度計77による検出出力の信頼性を高めることができる。
図2は、楕円リフレクタERによる検査用ランプ光源68中のフィラメント68aの結像と、マスク61に形成された開口APの役割とを説明する図である。ここでは、楕円リフレクタERのうち光軸OAを通るxy面について考える。この際、便宜上xy座標を定めているが、図示のx軸は、図1の−Z軸方向に対応しており、図示のy軸は、図1の+Y軸方向に対応している。図2に示すように、楕円リフレクタERの第1焦点F1には、検査用ランプ光源68のフィラメント68aを配置しており、このフィラメント68aは、上述のように第1焦点F1の近傍で微小変位させることができる。また、楕円リフレクタERの第2焦点F2には、マスク61の開口APの中心点が配置される。
図2を参照して、楕円リフレクタERを規定する楕円の式は、
x2/A2+y2/B2=1 … (1)
で与えられる。ここで、値Aは長軸半径を意味し、値Bは短軸半径を意味する。そして、楕円の中心(原点)から各焦点F1,F2までの距離f(正の値)は、
f2=A2−B2 … (2)
で与えられる。また、上記楕円上の任意の点(x0,y0)における単位法線ベクトルN〔nx,ny〕は、
nx=(−B×√(B2−y0 2))
÷(√(A2×y0 2+B2×(B2−y0 2))) … (4)
ny=(−A×y0)
÷(√(A2×y0 2+B2×(B2−y0 2))) … (5)
で与えられる。以下では、フィラメント68aの上端から射出される光線L11,L12について考える。この場合、フィラメント68aは、光軸OAに垂直なy方向に2×FRの長さを有しており、フィラメント68aの上端から楕円リフレクタERに照射される光線L11が入射する楕円上の点(x0,y0)への単位入射ベクトルVi〔vix,viy〕は、
vix=(x0−f)
÷{√((x0−f)2+(y0−FR)2)} … (6)
viy=(y0−FR)
÷{√((x0−f)2+(y0−FR)2)} … (7)
で与えられる。楕円上の点(x0,y0)での単位反射ベクトルVo〔vox,voy〕は、
Vo=Vi−2×(Vi・N)×N … (8)
で与えられる。詳細な計算は省略するが、式(4)〜(8)に基づいて単位反射ベクトルVoの各成分vox,voyを精密に算出することができる。
x2/A2+y2/B2=1 … (1)
で与えられる。ここで、値Aは長軸半径を意味し、値Bは短軸半径を意味する。そして、楕円の中心(原点)から各焦点F1,F2までの距離f(正の値)は、
f2=A2−B2 … (2)
で与えられる。また、上記楕円上の任意の点(x0,y0)における単位法線ベクトルN〔nx,ny〕は、
nx=(−B×√(B2−y0 2))
÷(√(A2×y0 2+B2×(B2−y0 2))) … (4)
ny=(−A×y0)
÷(√(A2×y0 2+B2×(B2−y0 2))) … (5)
で与えられる。以下では、フィラメント68aの上端から射出される光線L11,L12について考える。この場合、フィラメント68aは、光軸OAに垂直なy方向に2×FRの長さを有しており、フィラメント68aの上端から楕円リフレクタERに照射される光線L11が入射する楕円上の点(x0,y0)への単位入射ベクトルVi〔vix,viy〕は、
vix=(x0−f)
÷{√((x0−f)2+(y0−FR)2)} … (6)
viy=(y0−FR)
÷{√((x0−f)2+(y0−FR)2)} … (7)
で与えられる。楕円上の点(x0,y0)での単位反射ベクトルVo〔vox,voy〕は、
Vo=Vi−2×(Vi・N)×N … (8)
で与えられる。詳細な計算は省略するが、式(4)〜(8)に基づいて単位反射ベクトルVoの各成分vox,voyを精密に算出することができる。
以上のVoを利用して、楕円リフレクタERで反射される光線L11に関して、フィラメント68aのサイズに起因するマスク61上での光軸OAからのずれ量Dは、
D=−(voy/vox)×(f+x0)+y0 … (9)
となる。このずれ量Dは、フィラメント68aのサイズによってマスク61の位置で光線L11が広がる量を示しており、マスク61の開口APに対してフィラメント68aからの光線L11を過不足なく通すには、開口APの半径ARをずれ量Dに等しくすることになる。つまり、開口APの開口径を2Dとすることで、第1焦点F1にあるフィラメント68aからの光線L11が理想的な楕円リフレクタERで反射されて開口APに集光した場合、ほとんどロスのない状態での光量検出が可能になる。よって、このような開口APを通過する光線L11の強度を測定し、予め準備した基準値と比較すれば、理想的な楕円リフレクタERと比較しての光量損失や、楕円リフレクタERの焦点位置F1の位置ずれを判定することができる。つまり、楕円リフレクタERが一定以上の精度を有する良品であるか否かを判定することができる。
D=−(voy/vox)×(f+x0)+y0 … (9)
となる。このずれ量Dは、フィラメント68aのサイズによってマスク61の位置で光線L11が広がる量を示しており、マスク61の開口APに対してフィラメント68aからの光線L11を過不足なく通すには、開口APの半径ARをずれ量Dに等しくすることになる。つまり、開口APの開口径を2Dとすることで、第1焦点F1にあるフィラメント68aからの光線L11が理想的な楕円リフレクタERで反射されて開口APに集光した場合、ほとんどロスのない状態での光量検出が可能になる。よって、このような開口APを通過する光線L11の強度を測定し、予め準備した基準値と比較すれば、理想的な楕円リフレクタERと比較しての光量損失や、楕円リフレクタERの焦点位置F1の位置ずれを判定することができる。つまり、楕円リフレクタERが一定以上の精度を有する良品であるか否かを判定することができる。
また、楕円リフレクタERの焦点位置F1がずれている場合にはフィラメント68aの位置をXYZステージ装置74を適宜動作させることにより、XY面内やZ軸方向に関して変位させてフィラメント位置をアライメントすることにより楕円リフレクタERにおける最適なフィラメント68aの位置を検出することができる。
楕円リフレクタERに対して検査用ランプ光源68のフィラメント位置をアライメントする際には、XYZステージ装置74を動作させながらフィラメント68aの位置に対応付けて簡易照度計77の検出出力を記録する。これにより、フィラメント68aの位置と検出光量とを関連させたマッピングが可能になり、検査用ランプ光源68の適正位置の判定がより的確なものとなる。そして、検査用ランプ光源68を含む発光装置67を高圧水銀灯等の放電管に同一の配置で置き換えることで、間接的であるが楕円リフレクタERに対して放電管を正確にアライメントすることができる。
以上の説明では、フィラメント68aの上端から前方に射出され光軸OAに平行に射出される光線L12等については、光量的に無視できるものとして説明を省略している。また、フィラメント68aの下端から射出される光線L21,L22については、上端からの光線L11,L12と同様であるものとして説明を省略している。
また、以上の説明では、フィラメント68aが光軸OAに垂直なy軸方向に延びるが、これは、フィラメント68aの楕円リフレクタERに対するアライメントがy軸方向に比較的精度を出し易いが光軸OA方向に比較的精度を出しにくいという事情があるからである。また、フィラメント68aを光軸OA方向延ばした場合、マスク61の開口APとの対応関係が比較的不明確になって開口APのサイズ設定が容易でなくなるとともに楕円リフレクタERの評価の精度が下がる傾向があるからである。
なお、以上の説明では、マスク61の開口APが円形であるとしたが、開口APの形状は、楕円や長円とすることもできる。この場合、開口APの縦横比は、フィラメント68aの長手方向と短手方向との寸法比に対応させることができる。
以下、具体的な実施例について説明する。楕円リフレクタERは、長軸半径A=36mmで、短軸半径B=26.8mmで、焦点距離f=24mmであるものとした。そして、フィラメント68aの長さ2FR=1mmであるとして、楕円リフレクタERへの光線L11の入射位置を変化させた場合の、マスク61の開口AP及び近傍への入射位置を計算した。結果を以下の表1に示す。
表1からも明らかなように、yの値が最も小さい7mmでずれ量Dが最大値1.99622になっており、マスク61の開口APの半径ARをこの値1.99622に一致させることとした。結果的に、マスク61の開口APの直径は4mmとした。このような、マスク61を利用した計測結果は、十分な再現性を有し、楕円リフレクタERの良否判定や検査用ランプ光源68の適正なアライメントが可能になった。
以上説明した本実施形態の検査装置によれば、マスク61が検査用ランプ光源68に組み込まれたフィラメント68aのサイズに基づいて設定されたサイズを有する開口APを備え、この開口APが固定状態の楕円リフレクタERの第2焦点F2に固定されるので、フィラメント68aが有する形状の影響を低減した計測が可能になり、楕円リフレクタERの特性を比較的正確に計測することができる。これにより、省エネで長時間運転でき点灯から短期間で安定するフィラメント型の検査用ランプ光源68を用いて、楕円リフレクタERの良否を迅速に判定することができ、或いは楕円リフレクタERに対する光源位置の調整や評価が可能になる。
図3は、図1に示す検査装置を用いて製造した光源装置を組み込んだプロジェクタの構造を説明する概念図である。
このプロジェクタ10は、システム光軸SAに沿って、均一化した光源光を射出する光源装置21と、光源装置21から射出された照明光を赤・緑・青の3色に分離する分離照明系23と、分離照明系23から射出された各色の照明光によって照明される光変調部25と、光変調部25を経た各色の変調光を合成するクロスダイクロイックプリズム27と、クロスダイクロイックプリズム27から射出された像光を投射するための投射レンズ29とを備える。
ここで、光源装置21は、光源光を形成する光源ユニット21aと、この光源ユニット21aから射出された光源光を均一で所定の偏光方向の照明光に変換する均一化光学系21cとを備える。光源ユニット21aは、高圧水銀ランプ等である光源ランプ21mと、集光用の楕円ミラーである凹面鏡21nと、コリメート用の凹レンズ21oとを一体的に固定したものである。また、均一化光学系21cは、光源光を部分光束に分割するための第1レンズアレイ21dと、分割後の部分光束の広がりを調節する第2レンズアレイ21eと、各部分光束の偏光方向を揃える偏光変換装置21gと、各部分光束を対象とする照明領域に重畳して入射させる重畳レンズ21iとを備えている。
分離照明系23は、第1及び第2ダイクロイックミラー23a,23bと、光路折曲用のミラー23m,23n,23oとを備え、システム光軸SAを3つの光路OP1〜OP3に分岐することによって、照明光を青色光LR、緑色光LG、及び赤色光LBの3つの光束に分離する。なお、リレーレンズLL1,LL2は、入射側の第1のリレーレンズLL1の直前に形成された像を、ほぼそのまま射出側のフィールドレンズ23hに伝達することにより、光の拡散等による光の利用効率の低下を防止している。
光変調部25は、3色の照明光LB,LR,LGがそれぞれ入射する3つの液晶ライトバルブ25a,25b,25cを備え、フィールドレンズ23f,23g,23hを経て各液晶ライトバルブ25a,25b,25cに入射した各色光LB,LR,LGを、駆動信号に応じて画素単位で強度変調する。
クロスダイクロイックプリズム27は、交差するダイクロイック膜27a,27bを備えており、各液晶ライトバルブ25a,25b,25cからの変調光を合成した像光を射出する。投射レンズ29は、クロスダイクロイックプリズム27で合成された像光を適当な拡大率で不図示のスクリーン上にカラー画像として投射する。
図3のプロジェクタ10に組み込まれる光源装置21は、図1の検査装置を利用して調整し組み立てる工程を経ることによって製造される。すなわち、光源装置21の光源ユニット21aは、凹面鏡21nとして図1の検査装置で測定された楕円リフレクタERを備え、アライメントされた検査用ランプ光源68に代えて光源ランプ21mを同様に固定したものである。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態に係る検査装置を説明する。第2実施形態に係る検査装置は、第1実施形態に係る検査装置を変更したものであり、特に説明しない部分については第1実施形態の装置と同様であるものとする。
以下、本発明の第2実施形態に係る検査装置を説明する。第2実施形態に係る検査装置は、第1実施形態に係る検査装置を変更したものであり、特に説明しない部分については第1実施形態の装置と同様であるものとする。
図4は、第2実施形態の検査装置を説明する側方断面図である。この検査装置では、検査対象である楕円リフレクタERを固定するためのホルダ71が、楕円リフレクタER先端の射出口ERaから後端側にかけての側面を周囲から保持する保持部材171aと、楕円リフレクタERの射出口ERaを前方側から固定する固定部材171bとを備える。ここで、保持部材171aと固定部材171bとの間には、円板状の絞り161が挟持されて固定されている。つまり、絞り161は、楕円リフレクタERの射出口ERa近傍において光軸OAに垂直に配置されている。絞り161には、円形の絞り孔AP2が形成されており、この絞り孔AP2は、楕円リフレクタERの射出口ERaに対して同心状に配置されている。ここで、絞り161は、特に楕円リフレクタER側に反射防止用の光吸収性のコートが施されており、絞り孔AP2の周囲に入射した光束を吸収するが、絞り孔AP2に入射した光束をそのまま通過させる。
絞り161は、以上のような局所的な遮光機能を有しており、楕円リフレクタERの測定対象領域を制限するために用いられる。この場合、楕円リフレクタERの回転軸に対応する光軸OAに近い円形輪郭の凹面領域からの反射光のみが絞り孔AP2を通過し、さらにマスク61の開口APを通過して、積分球76内に入射して簡易照度計77による計測が行われる。これにより、楕円リフレクタERのうち光軸OAに近い円形輪郭の中心凹面領域を通った検査光TLのみの検出が可能になり、このような中心凹面領域の光学特性を選択的に計測することができる。
なお、絞り161は、固定部材171bの着脱を利用して着脱自在に構成されている。これにより、絞り161が楕円リフレクタERの射出口ERa近傍に配置された場合と、絞り161が楕円リフレクタERの射出口ERa近傍に配置されていない場合とにおいて、絞り孔AP2と開口APと通過した検査光TLの光量を計測することができる。両計測によって得られた検査光TLの光量を比較することで、絞り孔AP2に対応する中心凹面領域からの反射光の全体に対する割合が分かり、楕円リフレクタERのうち中心凹面領域の面精度の相対的な評価が可能になり、逆に、楕円リフレクタERのうち上記中心凹面領域を除いた残りの輪帯領域の面精度の相対的な評価も可能になる。
また、絞り161は、絞り孔AP2のサイズが異なる別タイプの絞り161と交換することができる。このことは、楕円リフレクタERのうち任意の半径の中心凹面領域の面精度の評価が可能になり、サイズが異なる多数の絞り161を交換した計測によって、楕円リフレクタERの反射面の光学特性の分布を同心状の任意の領域で計測することができることを意味する。
以上の計測は、通常、楕円リフレクタERに対して検査用ランプ光源68のフィラメント位置をアライメントした後の段階で行う。すなわち、予め絞り161をホルダ71に固定しないでマスク61の開口APのみを利用し、XYZステージ装置74を動作させながらフィラメント68aの位置に対応付けて簡易照度計77の検出出力を記録して、簡易照度計77の検出出力が最大となるように検査用ランプ光源68を予めセットした状態で、絞り161をホルダ71に固定して上記のような計測を行う。
図5は、絞り161に形成された絞り孔AP2の役割を説明する図である。この場合も、図2の場合と同様に、楕円リフレクタERのうち光軸OAを通るxy面について考える。
図5を参照して、楕円リフレクタERのうち、測定対象領域である中心凹面領域の外周円上の任意の点(xd,yd)における単位法線ベクトルN〔nx,ny〕は、
nx=(−B×√(B2−yd 2))
÷(√(A2×yd 2+B2×(B2−yd 2))) … (9)
ny=(−A×yd)
÷(√(A2×yd 2+B2×(B2−yd 2))) … (10)
で与えられる。ここで、値A,Bは、既述の式(1)でも用いた楕円半径を意味する。フィラメント68aの中心から楕円リフレクタERに照射される光線L13が入射する楕円上の点(xd,yd)への単位入射ベクトルVi〔vix,viy〕は、既述の式(6),(7)と同様の手法を用いて
vix=(xd−f)
÷{√((xd−f)2+(yd)2)} … (11)
viy=(yd)
÷{√((xd−f)2+(yd)2)} … (12)
で与えられる。楕円上の点(xd,yd)での単位反射ベクトルVo〔vox,voy〕は、既述の式(8)と同様に
Vo=Vi−2×(Vi・N)×N … (13)
で与えられる。詳細な計算は省略するが、式(9)〜(13)に基づいて、測定対象領域である中心凹面領域の外周円上の点(xd,yd)における単位反射ベクトルVoの各成分vox,voyを精密に算出することができる。
nx=(−B×√(B2−yd 2))
÷(√(A2×yd 2+B2×(B2−yd 2))) … (9)
ny=(−A×yd)
÷(√(A2×yd 2+B2×(B2−yd 2))) … (10)
で与えられる。ここで、値A,Bは、既述の式(1)でも用いた楕円半径を意味する。フィラメント68aの中心から楕円リフレクタERに照射される光線L13が入射する楕円上の点(xd,yd)への単位入射ベクトルVi〔vix,viy〕は、既述の式(6),(7)と同様の手法を用いて
vix=(xd−f)
÷{√((xd−f)2+(yd)2)} … (11)
viy=(yd)
÷{√((xd−f)2+(yd)2)} … (12)
で与えられる。楕円上の点(xd,yd)での単位反射ベクトルVo〔vox,voy〕は、既述の式(8)と同様に
Vo=Vi−2×(Vi・N)×N … (13)
で与えられる。詳細な計算は省略するが、式(9)〜(13)に基づいて、測定対象領域である中心凹面領域の外周円上の点(xd,yd)における単位反射ベクトルVoの各成分vox,voyを精密に算出することができる。
以上のVoを利用して、測定対象領域である中心凹面領域の外周円上の点(xd,yd)で反射される光線L13について考える。ここで、絞り161のx座標がLであるものとすると、光線L13の絞り161上での光軸OAからの距離D2は、
D2=−(voy/vox)×(−L+xd)+yd … (14)
となる。この距離D2は、楕円リフレクタERのうち測定対象領域である中心凹面領域の任意の点で反射される光線L13が絞り161を通過する光軸OAからの最大高さを示しており、上記中心凹面領域からの反射される光線L13を選択的に通すには、絞り孔AP2の半径AR2を距離D2に等しくすることになる。つまり、絞り孔AP2の開口径を2×D2とすることで、中心凹面領域からの反射される光線L13のみを通過させその他をカットすることができ、目的とする中心凹面領域から反射される光線L13のみをマスク61を介して簡易照度計77に検出させることができる。
D2=−(voy/vox)×(−L+xd)+yd … (14)
となる。この距離D2は、楕円リフレクタERのうち測定対象領域である中心凹面領域の任意の点で反射される光線L13が絞り161を通過する光軸OAからの最大高さを示しており、上記中心凹面領域からの反射される光線L13を選択的に通すには、絞り孔AP2の半径AR2を距離D2に等しくすることになる。つまり、絞り孔AP2の開口径を2×D2とすることで、中心凹面領域からの反射される光線L13のみを通過させその他をカットすることができ、目的とする中心凹面領域から反射される光線L13のみをマスク61を介して簡易照度計77に検出させることができる。
なお、以上の説明では、絞り161の絞り孔AP2が円形であるとしたが、絞り孔AP2の形状は、楕円や長円とすることもできる。各形状に対応した輪郭を有する測定対象領域からの反射光のみを絞り161及びマスク61を介して簡易照度計77に検出させることができる。
また、以上の説明では、絞り161の中央に絞り孔AP2を設けて絞り孔AP2の中心が光軸OAを通るようにしているが、絞り孔AP2を光軸OAに対して偏芯させて配置することもできる。図6は、変形例の絞り261に形成した絞り孔AP2の配置例を説明する正面図である。この場合、絞り261の周辺領域に、楕円リフレクタERの射出口ERaの直径に対して約1/3〜1/2程度の直径を有する円形の絞り孔AP2が形成されている。絞り261は、楕円リフレクタERに対して、光軸OAを中心とする回転姿勢を変化させることができ、例えば実線で示す初期位置から90°、180°、及び270°回転させて、一点鎖線で示す位置に絞り孔AP2を順次移動させることができる。この場合、楕円リフレクタERの反射面を4象限に分割して検査することが可能になる。
以下、具体的な実施例について説明する。測定対象の楕円リフレクタERは、第1実施形態で説明した具体例と同様に、長軸半径A=36mmで、短軸半径B=26.8mmで、焦点距離f=24mm測定対象領域の半径を10mmであるものとして、絞り孔AP2の開口径を計算した。
測定対象領域である中心凹面領域の外周円の半径を10mmとした場合、距離D2が4.18mm程度となり、絞り孔AP2の開口径を8.4mmとした。これにより、楕円リフレクタERの光軸OAから10mm以内の内側領域と、光軸OAから10mm以上の外側領域とにおける面精度の評価が可能になった。
以上説明した第2実施形態の検査装置によれば、開口APを備えるマスク61の他に、絞り孔AP2を有し楕円リフレクタERの射出口ERa近傍に設置される絞り161をさらに備える。この場合、楕円リフレクタERのうち絞り161絞り孔AP2に対応する特定の反射領域からの光束を選択的に透過させて検査することができる。つまり、楕円リフレクタERの反射面のうち目的とする測定対象領域である中心凹面領域等を選択して光学特性の良否を判定することができる。
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
例えば上記実施形態では、楕円リフレクタERの検査を行ったが、球面リフレクタの検査も可能である。この場合、その形状に由来する焦点位置(中心)からずれた点である第1焦点位置において光軸に垂直に延びるフィラメント68aを配置し、第1焦点位置の像が形成される点である第2焦点位置にマスク61の開口APを配置する。開口APのサイズは、フィラメント68aの長さや球面リフレクタの形状に合わせて上記と同様に決定する。
また、積分球76と簡易照度計77とによってマスク61を経た光束の光量を検出する代わりに、マスク61を経た光束をマスク61背面に配置したスクリーンに投射して投射パターンを観察又は計測することもできる。
10…プロジェクタ、 21…光源装置、 21a…光源ユニット、 21m…光源ランプ、 21n…凹面鏡、 23…分離照明系、 25…光変調部、 27…クロスダイクロイックプリズム、 29…投射レンズ、 61…マスク、 67…発光装置、 68…検査用ランプ光源、 68a…フィラメント、 71…ホルダ、 72…光源変位装置、 73…支持部材、 74…XYZステージ装置、 75…電源装置、 76…積分球、 77…簡易照度計、 77b…光センサ、 161…絞り、 AP…開口、 AP2…絞り孔、 ER…楕円リフレクタ、 F1…第1焦点、 F2…第2焦点、 OA…光軸、 RO…開口、 TL…検査光
Claims (16)
- 検査対象である凹面リフレクタを固定するホルダと、
発光部にフィラメントを有し、前記フィラメントが前記ホルダに固定された状態の前記凹面リフレクタの第1焦点位置近傍において光軸に垂直な方向に延びるように配置されるランプ光源と、
前記ランプ光源を変位させる光源変位装置と、
前記フィラメントのサイズに基づいて設定された所定サイズの開口を有し、前記開口が前記ホルダに固定された状態の前記凹面リフレクタの第2焦点位置近傍に配置されるように固定されるマスクと、
前記マスクの前記開口を経た光束を検出する光検出装置と
を備える凹面リフレクタの検査装置。 - 前記開口の前記所定サイズは、前記フィラメントが延びる光軸に垂直な方向の長さに基づいて決定される請求項1記載の凹面リフレクタの検査装置。
- 前記光源変位装置は、前記ランプ光源を前記第1焦点位置近傍で3次元的に変位させる請求項1及び請求項2のいずれか一項記載の凹面リフレクタの検査装置。
- 前記光検出装置は、前記マスクの前記開口を経た光束の光量を計測する請求項1から請求項3のいずれか一項記載の凹面リフレクタの検査装置。
- 前記光検出装置は、前記マスクの前記開口に対向する入射ポートを有する積分球と、前記積分球内の明るさを検出する光センサとを含む請求項4記載の凹面リフレクタの検査装置。
- 前記凹面リフレクタは、回転楕円体の反射面形状を有する請求項1から請求項5のいずれか一項記載の凹面リフレクタの検査装置。
- 所定サイズの絞り孔を有するとともに前記凹面リフレクタの射出口近傍に設置される絞りをさらに備える請求項1から請求項6のいずれか一項記載の凹面リフレクタの検査装置。
- 前記絞り孔は、前記凹面リフレクタの射出口に対して同心状に配置され、前記絞り孔の前記所定サイズは、前記凹面リフレクタの測定対象領域のサイズに対応して決定される請求項7記載の凹面リフレクタの検査装置。
- 前記絞りは、前記凹面リフレクタの射出口近傍に着脱可能に固定される請求項7及び請求項8のいずれか一項記載の凹面リフレクタの検査装置。
- 前記絞りは、前記光源変位装置によって前記ランプ光源を変位させてアライメントした後に前記凹面リフレクタの射出口近傍に固定される請求項9記載の凹面リフレクタの検査装置。
- 前記光検出装置は、前記絞りが前記凹面リフレクタの射出口近傍に配置された場合と、前記絞りが前記凹面リフレクタの射出口近傍に配置されていない場合とにおいて、前記絞り孔及び前記開口を経た光束の光量を計測する請求項9及び請求項10のいずれか一項記載の凹面リフレクタの検査装置。
- 検査対象である凹面リフレクタを固定する工程と、
発光部にフィラメントを有するランプ光源を、前記フィラメントが固定された状態の前記凹面リフレクタの第1焦点位置近傍において光軸に垂直な方向に延びるように配置する工程と、
前記フィラメントのサイズに基づいて設定された所定サイズの開口を有するマスクを、前記開口が前記ホルダに固定された状態の前記凹面リフレクタの第2焦点位置近傍に配置されるように固定する工程と、
前記ランプ光源を変位させる工程と、
前記マスクの前記開口を経た光束を光検出装置によって検出する工程と
を備える凹面リフレクタの検査方法。 - 前記光検出装置による光検出結果に基づいて、前記凹面リフレクタに対する前記ランプ光源の位置を調整する請求項12記載の凹面リフレクタの検査方法。
- 所定サイズの絞り孔を有する絞りを前記凹面リフレクタの射出口近傍に設置した状態で前記絞り孔と前記開口とを経た光束を光検出装置によって検出する工程をさらに備える請求項12及び請求項13記載の凹面リフレクタの検査方法。
- 検査対象である凹面リフレクタを固定する工程と、
発光部にフィラメントを有するランプ光源を、前記フィラメントが固定された状態の前記凹面リフレクタの第1焦点位置近傍において光軸に垂直な方向に延びるように配置する工程と、
前記フィラメントのサイズに基づいて設定された所定サイズの開口を有するマスクを、前記開口が前記ホルダに固定された状態の前記凹面リフレクタの第2焦点位置近傍に配置されるように固定する工程と、
前記ランプ光源を変位させる工程と、
前記マスクの前記開口を経た光束を光検出装置によって検出する工程と
を備える光源装置の製造方法。 - 所定サイズの絞り孔を有する絞りを前記凹面リフレクタの射出口近傍に設置した状態で前記絞り孔と前記開口とを経た光束を光検出装置によって検出する工程をさらに備える請求項15記載の光源装置の製造方法。
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