JP2008116327A - 凹面リフレクタの検査装置及び検査方法、並びに光源装置の製造方法 - Google Patents

凹面リフレクタの検査装置及び検査方法、並びに光源装置の製造方法 Download PDF

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Yoshiki Kato
芳樹 加藤
Tomiyoshi Ushiyama
富芳 牛山
Kazuo Aoki
和雄 青木
雄二 ▲高▼戸
Yuji Takato
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Abstract

【課題】短時間で比較的正確な検査が可能であり、放電型の発光管と組み合わされるリフ
レクタについても正確な検査が可能な検査装置等を提供すること。
【解決手段】検査装置は、検査対象である楕円リフレクタERを固定するホルダ71と、
ランプ光源68を含む発光装置67と、開口APを有するマスク61と、マスク61の開
口APを通過した検査光TLの照度を検出する照度計77と、照度計77に設けた光セン
サ76を変位させるセンサ変位装置72とを備える。マスク61がランプ光源68に組み
込まれたフィラメント68aのサイズに基づいて設定されたサイズを有する開口APを備
え、この開口APが固定状態の楕円リフレクタERの第2焦点F2に固定されるので、フ
ィラメント68aが有する形状の影響を低減した計測が可能になり、楕円リフレクタER
の特性を比較的正確に計測することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光源装置を構成する凹面リフレクタの検査装置及び検査方法、並びに光源装
置の製造方法に関する。
ランプとリフレクタとを含む光源ユニット用の輝度検出装置として、光源ユニットの開
口部側に受光器を備え、光源ユニットと受光器との間に少なくとも2つのアパーチャと、
1つのレンズとを備え、このレンズの焦点位置に一方のアパーチャを設置したものがある
(特許文献1参照)。
また、別の焦点位置検出装置として、焦点位置検出用光源から射出してリフレクタで反
射された光を集光レンズを介してスクリーン上に投写し、このスクリーン上の投写画像を
焦点位置検出用のカメラで検出するものが存在する(特許文献2参照)。
さらに別の焦点位置検出装置として、回転楕円面鏡の一方の焦点位置から回転楕円面鏡
に向けてハロゲンランプ等からの光を射出させ、回転楕円面鏡によって反射した反射光を
他方の焦点位置又はこれに等価な位置に配置した受光手段で受光し、受光手段における結
像を評価するものが存在する(特許文献3参照)。
特開2003−287462号公報 WO2002/055925号公報 特開2002−365160号公報
しかし、特許文献1,2に記載の装置では、光源ランプとして、放電型の発光管を使用
しているので、発光管の例えば点灯から安定までや、消灯及び冷却に時間を要し、複数の
測定を繰り返す場合、測定のサイクルに時間を要していた。特に、光源ユニットの複雑化
に伴い頻繁なメンテナンスが必要になる場合があるが、検査に長時間を要し作業性を低下
させていた。なお、放電型の発光管の場合、消費電力が大きくなり過ぎるという問題もあ
った。
また、特許文献3に記載の装置では、ハロゲンランプ等を光源として用いるので、点灯
後に安定するまでの時間は短縮されるが、フィラメントに対応する発光点が一定の広がり
を有し、得られる検出結果が実際に放電型の発光管を装着した場合の検出値と異なってし
まう場合がある。
そこで、本発明は、短時間で比較的正確な検査が可能であり、放電型の発光管と組み合
わされるリフレクタについても正確な検査が可能な検査装置及び方法、並びにこれを用い
た光源装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る凹面リフレクタの検査装置は、(a)検査対象
である凹面リフレクタを固定するホルダと、(b)発光部にフィラメントを有し、フィラ
メントがホルダに固定された状態の凹面リフレクタの第1焦点位置近傍において光軸に垂
直な方向に延びるように凹面リフレクタに固定されるランプ光源と、(c)フィラメント
のサイズに基づいて設定された所定サイズの開口を有し、開口がホルダに固定された状態
の凹面リフレクタの第2焦点位置近傍に配置されるように固定されるマスクと、(d)マ
スクの開口を経た光束を検出する光検出装置とを備える。
上記検査装置では、マスクがフィラメントのサイズに基づいて設定された所定サイズの
開口を有し、固定状態の凹面リフレクタの第2焦点位置近傍に配置されるように固定され
るので、ランプ光源のフィラメント形状の影響を低減した計測が可能になる。つまり、光
軸に垂直に延びる比較的大きなフィラメントを第2焦点位置近傍に配置した場合であって
も、凹面リフレクタの特性を比較的正確に計測することができる。これにより、点灯から
安定までが短期間であるフィラメント型のランプ光源を用いて、凹面リフレクタに光源を
組み合わせた光源ユニットの設定の良否を迅速に判定することができる。
また、本発明の具体的な態様又は観点によれば、開口の所定サイズは、フィラメントが
延びる光軸に垂直な方向の長さに基づいて決定される。この場合、フィラメントの形状や
サイズに合わせて絞った光束によって光検出を行うことができ、点光源とピンホールとを
共役点に配置する場合と類似した計測が可能になる。
本発明の別の態様では、光検出装置が、マスクの開口を経た光束の照度の空間分布を計
測する。この場合、光検出装置によって検出された照度の空間分布から、凹面リフレクタ
に光源を組み合わせた光源ユニットの評価が可能になる。
本発明のさらに別の態様では、光検出装置が、マスクの開口の後段に配置される光束の
照度を検出する光センサと、光センサを凹面リフレクタの光軸に垂直な面内で変位させる
センサ変位装置とを有する。この場合、光軸に垂直な面内における照度の空間分布を簡易
に得ることができる。
本発明のさらに別の態様では、凹面リフレクタをランプ光源とともに変位させる光源変
位装置をさらに備える。この場合、凹面リフレクタ等の位置をマスクの開口に対して調整
することができる。
本発明のさらに別の態様では、凹面リフレクタが、回転楕円体の反射面形状を有する。
この場合、第1焦点位置からの光が第2焦点位置に正確に集光されるので、マスクを利用
した光量計測延いては凹面リフレクタの計測がより正確になる。
本発明に係る凹面リフレクタの検査方法は、(a)検査対象である凹面リフレクタを固
定する工程と、(b)発光部にフィラメントを有するランプ光源を、フィラメントが固定
された状態の凹面リフレクタの第1焦点位置近傍において光軸に垂直な方向に延びるよう
に凹面リフレクタに固定する工程と、(c)フィラメントのサイズに基づいて設定された
所定サイズの開口を有するマスクを、開口がホルダに固定された状態の凹面リフレクタの
第2焦点位置近傍に配置されるように固定する工程と、(d)マスクの開口を経た光束を
光検出装置によって検出する工程とを備える。
上記検査方法では、マスクがフィラメントのサイズに基づいて設定された所定サイズの
開口を有し、固定状態の凹面リフレクタの第2焦点位置近傍に配置されるように固定され
るので、ランプ光源のフィラメント形状の影響を低減した計測が可能になる。これにより
、点灯から安定までが短期間であるフィラメント型のランプ光源を用いて、凹面リフレク
タに光源を組み合わせた光源ユニットの設定の良否を迅速に判定することができる。
本発明に係る方法の具体的な態様では、光検出装置による光検出結果に基づいて、凹面
リフレクタの設定の良否を判定する。これにより、凹面リフレクタに光源を組み合わせた
光源ユニットの迅速な評価が可能になる。
本発明に係る光源装置の製造方法は、(a)検査対象である凹面リフレクタを固定する
工程と、(b)発光部にフィラメントを有するランプ光源を、前記フィラメントが固定さ
れた状態の前記凹面リフレクタの第1焦点位置近傍において光軸に垂直な方向に延びるよ
うに前記凹面リフレクタに固定する工程と、(c)前記フィラメントのサイズに基づいて
設定された所定サイズの開口を有するマスクを、前記開口が前記ホルダに固定された状態
の前記凹面リフレクタの第2焦点位置近傍に配置されるように固定する工程と、(d)前
記マスクの前記開口を経た光束を光検出装置によって検出する工程とを備える。
上記製造方法では、フィラメント型のランプ光源を用いて凹面リフレクタやこれに光源
を組み合わせた光源ユニットの評価に基づいて光源装置を作製できるので、光源装置を安
価で信頼性を有するものにできる。
図1は、本発明の一実施形態に係る検査装置を説明する側方断面図である。この検査装
置は、検査対象である楕円リフレクタERを固定するホルダ71と、検査光TLを射出す
るランプ光源68を含む発光装置67と、中央に開口APを有し楕円リフレクタERの正
面側に配置されるマスク61と、楕円リフレクタERで反射されてマスク61の開口AP
を通過した検査光TLの照度を検出する照度計77と、照度計77に設けた光センサ76
をマスク61の後方で変位させるセンサ変位装置72とを備える。この検査装置において
、ランプ光源68と、マスク61の開口APとは、楕円リフレクタERの光軸OAに沿っ
て一対の焦点位置に略対応する位置にそれぞれ配置されている。
ここで、ホルダ71は、楕円リフレクタERを着脱可能に固定する部分であり、楕円リ
フレクタERのサイズ等に合わせて別のタイプのホルダと交換できるようになっている。
ホルダ71に固定された楕円リフレクタERは、正面側が開放された状態となり、正面方
向に検査光TLを射出できる。
発光装置67は、ランプ光源68と支持部材69とを備える。ランプ光源68は、発光
部にフィラメント68aを有するフィラメント型のハロゲンバルブである。ランプ光源6
8は、電源装置75から電力を供給することにより、常時点灯させた状態とされるが、必
要なタイミングのみ点灯させることもできる。ランプ光源68において、発光体であるフ
ィラメント68aは、楕円リフレクタERの光軸OA上であって第1焦点に配置されてお
り、その長手方向は、光軸OAに垂直なY方向に一致している。なお、楕円リフレクタE
Rは、頂部に円形の開口ROを有しており、この開口ROに通された発光装置67の支持
部材69の根元部分は、保持治具69bを利用して光軸OAに沿った状態で開口ROの縁
部分に対して着脱可能に支持されている。また、ランプ光源68を構成するハロゲンバル
ブは、例えば5W程度の電力で動作させることができ、130W程度必要とする高圧水銀
灯に比較して省電力であり、常時点灯が可能であるばかりでなく、動作が安定しているの
で点灯や消灯を繰り返すサイクルでも動作を短縮化できるという利点がある。
マスク61は、支持部材63に支持されて固定されており、XY面内に沿って延びてい
る。マスク61の中央に形成された円形の開口APは、光軸OA上にあって楕円リフレク
タERの第2焦点位置に配置されており、そのサイズは、後に詳述するようにランプ光源
68のフィラメント68aのサイズに基づいて設定されている。このマスク61により、
楕円リフレクタERによって反射された検査光TLのうち適正に集光されたもののみを選
択的に取り出すことができる。なお、マスク61は、ランプ光源68や楕円リフレクタE
Rに合わせて別サイズの開口を有するマスクと交換できるようになっている。
照度計77は、光センサ76を備えており、光センサ76で検出した検出出力を照度情
報に変換する。つまり、照度計77は、マスク61の開口APを通過した検査光TLが検
出面SPのうち光センサ76が配置された箇所を通過する際の照度を検出値として表示す
る。この照度計77は、マスク61を経た光束の光量を検出するための光検出装置として
機能する。なお、光センサ76に代えて光センサ76の位置に入射ポートを有する積分球
を用いて、開口APを通過した検査光TLの分布を計測することもできるが、光センサ7
6のみで検査光TLを計測する方が簡易である。
センサ変位装置72は、光センサ76を支持する支持部材73と、光センサ76を3次
元的に変位させるXYステージ装置74とを備える。XYステージ装置74を適宜動作さ
せることにより、光センサ76をマスク61の後方に光軸OAに垂直に配置された検出面
SPに沿ってXY面内で走査することができ、検出面SP内における照度分布を計測する
ことができる。なお、XYステージ装置74にZ方向の駆動機構を設けることもでき、こ
の場合、マスク61から光センサ76までの距離を変化させた計測も可能になる。
図2は、図1に示すセンサ変位装置72の役割と、光センサ76による計測とを説明す
る斜視図である。光センサ76は、センサ変位装置72に支持されて検出面SP内で2次
元的に移動する。具体的には、光センサ76をX軸方向に主走査しY軸方向に副走査する
ことで、検出面SP上の照度分布を漏れなく計測することができる。例えば、図1のXY
ステージ装置74を動作させながら光センサ76の位置に対応付けて照度計77の検出出
力を記録する。これにより、フィラメント68aの位置と検出光量とを関連させたマッピ
ングが可能になり、スクリーン上の配光パターンDPに相当するデータが得られる。なお
、検出面SPにスクリーンを配置することもでき、この場合、スクリーン上に配光パター
ンDPが形成され、目視観察を利用した検査も可能になる。
図3は、楕円リフレクタERによるランプ光源68中のフィラメント68aの結像と、
マスク61に形成された開口APの役割とを説明する図である。ここでは、楕円リフレク
タERのうち光軸OAを通るxy面について考える。この際、便宜上xy座標を定めてい
るが、図示のx軸は、図1の−Z軸方向に対応しており、図示のy軸は、図1の+Y軸方
向に対応している。図2に示すように、楕円リフレクタERの第1焦点F1には、ランプ
光源68のフィラメント68aが配置されており、楕円リフレクタERの第2焦点F2に
は、マスク61の開口APの中心点が配置される。
図2を参照して、楕円リフレクタERを規定する楕円の式は、
/A+y/B=1 … (1)
で与えられる。ここで、値Aは長軸半径を意味し、値Bは短軸半径を意味する。そして、
楕円の中心(原点)から各焦点F1,F2までの距離fは、
=A−B … (2)
で与えられる。また、上記楕円上の任意の点(x,y)における単位法線ベクトルN
〔n,n〕は、
=(−B×√(B−y ))
÷(√(A×y +B×(B−y ))) … (4)
=(−A×y
÷(√(A×y +B×(B−y ))) … (5)
で与えられる。以下では、フィラメント68aの上端から射出される光線L11,L12
について考える。この場合、フィラメント68aは、光軸OAに垂直なy方向に2×FR
の長さを有しており、フィラメント68aの上端から楕円リフレクタERに照射される光
線L11が入射する楕円上の点(x,y)への単位入射ベクトルVi〔vi,vi
〕は、
vi=(x−f)
÷{√((x−f)+(y−FR))} … (6)
vi=(y−FR)
÷{√((x−f)+(y−FR))} … (7)
で与えられる。楕円上の点(x,y)での単位反射ベクトルVo〔vo,vo
は、
Vo=Vi−2×(Vi・N)×N … (8)
で与えられる。詳細な計算は省略するが、式(4)〜(8)に基づいて単位反射ベクトル
Voの各成分vo,voを精密に算出することができる。
以上のVoを利用して、楕円リフレクタERで反射される光線L11に関して、フィラ
メント68aのサイズに起因するマスク61上での光軸OAからのずれ量Dは、
D=−(vo/vo)×(f−x)+y … (9)
となる。このずれ量Dは、フィラメント68aのサイズによってマスク61の位置で光線
L11が広がる量を示しており、マスク61の開口APに対してフィラメント68aから
の光線L11を過不足なく通すには、開口APの半径ARをずれ量Dに等しくすることに
なる。つまり、開口APの開口径を2Dとすることで、第1焦点F1にあるフィラメント
68aからの光線L11が理想的な楕円リフレクタERで反射されて開口APに集光した
場合、ほとんどロスのない状態での光量検出が可能になる。よって、このような開口AP
を通過する光線L11が検出面SPに形成する配光パターンDPを測定し、理想的な楕円
リフレクタERと比較しての面精度の劣化箇所及び劣化量を評価することができ、或いは
楕円リフレクタERの焦点位置F1の位置ずれが生じていることを判定することができる
。つまり、楕円リフレクタERが要求レベル以上の面精度を有する良品であるか否かを判
定することができる。また、楕円リフレクタERの焦点位置F1がずれている場合には、
フィラメント68aの位置をXYZステージ装置74を適宜動作させることにより、XY
面内やZ軸方向に関して変位させてフィラメント位置をアライメントすることによって楕
円リフレクタERにおける最適なフィラメント68aの位置を検出することができる。そ
して、検出した最適なフィラメント68aの位置に対して、ランプ光源68を含む発光装
置67を高圧水銀灯等の放電管に同一の配置で置き換えることで、楕円リフレクタERに
対して正確にアライメントされた放電管を組み込んだ光源ユニットを得ることができる。
以上の説明では、フィラメント68aの上端から前方に射出され光軸OAに平行に射出
される光線L12等については、光量的に無視できるものとして説明を省略している。ま
た、フィラメント68aの下端から射出される光線L21,L22については、上端から
の光線L11,L12と同様であるものとして説明を省略している。
また、以上の説明では、フィラメント68aが光軸OAに垂直なy軸方向に延びるが、
これは、フィラメント68aの楕円リフレクタERに対するアライメントがy軸方向に比
較的精度を出し易いが光軸OA方向に比較的精度を出しにくいという事情があるからであ
る。また、フィラメント68aを光軸OA方向延ばした場合、マスク61の開口APとの
対応関係が比較的不明確になって開口APのサイズ設定が容易でなくなるとともに楕円リ
フレクタERの評価の精度が下がる傾向があるからである。
なお、以上の説明では、マスク61の開口APが円形であるとしたが、開口APの形状
は、楕円や長円とすることもできる。この場合、開口APの縦横比は、フィラメント68
aの長手方向と短手方向との寸法比に対応させることができる。
図4は、楕円リフレクタERに対してフィラメント68aが光軸OA方向に位置ずれし
ている場合の効果を具体的に説明する図である。図4(a)に示すように、フィラメント
68aが第1焦点F1上にある場合、フィラメント68aから射出され楕円リフレクタE
Rで反射された検査光TLは、マスク61の開口APにほぼ漏れなく入射する。一方、図
4(b)に示すように、フィラメント68aが第1焦点F1から光軸OA方向に多少シフ
トしている場合、フィラメント68aから射出され楕円リフレクタERで反射された検査
光TLは、マスク61の開口APの周辺にも入射し、検出面SP上の配光パターンDPは
、不均一になって照度ムラを生じさせる。このような照度ムラに基づいて楕円リフレクタ
ERに対するランプ光源68の取付状態の適否を判定することができる。
以下、具体的な実施例について説明する。楕円リフレクタERは、長軸半径A=36m
mで、短軸半径B=26.8mmで、焦点距離f=24mmであるものとした。そして、
フィラメント68aの長さ2FR=1mmであるとして、楕円リフレクタERへの光線L
11の入射位置を変化させた場合の、マスク61の開口AP及び近傍への入射位置を計算
した。結果を以下の表1に示す。
Figure 2008116327
表1からも明らかなように、yの値が最も小さい7mmでずれ量Dが最大値1.9962
2になっており、マスク61の開口APの半径ARをこの値1.99622に一致させる
こととした。結果的に、マスク61の開口APの直径は4mmとした。このような、マス
ク61を利用した計測結果は、十分な再現性を有し、楕円リフレクタERやこれとランプ
光源68を組み合わせたユニットの良否判定を行うことができ、楕円リフレクタERに放
電管を組み込んだ所望精度の光源ユニットを得ることができた。
以上説明した本実施形態の検査装置によれば、マスク61がランプ光源68に組み込ま
れたフィラメント68aのサイズに基づいて設定されたサイズを有する開口APを備え、
この開口APが固定状態の楕円リフレクタERの第2焦点F2に固定されるので、フィラ
メント68aが有する形状の影響を低減した計測が可能になり、楕円リフレクタERの特
性を比較的正確に計測することができる。これにより、省エネで長時間運転でき点灯から
短期間で安定するフィラメント型のランプ光源68を用いて、楕円リフレクタERの良否
を迅速に判定することができ、或いは楕円リフレクタERに対する光源位置の調整や評価
が可能になる。
図5は、図1に示す検査装置を用いて製造した光源装置を組み込んだプロジェクタの構
造を説明する概念図である。
このプロジェクタ10は、システム光軸SAに沿って、均一化した光源光を射出する光
源装置21と、光源装置21から射出された照明光を赤・緑・青の3色に分離する分離照
明系23と、分離照明系23から射出された各色の照明光によって照明される光変調部2
5と、光変調部25を経た各色の変調光を合成するクロスダイクロイックプリズム27と
、クロスダイクロイックプリズム27から射出された像光を投射するための投射レンズ2
9とを備える。
ここで、光源装置21は、光源光を形成する光源ユニット21aと、この光源ユニット
21aから射出された光源光を均一で所定の偏光方向の照明光に変換する均一化光学系2
1cとを備える。光源ユニット21aは、高圧水銀ランプ等である光源ランプ21mと、
集光用の楕円ミラーである凹面鏡21nと、コリメート用の凹レンズ21oとを一体的に
固定したものである。また、均一化光学系21cは、光源光を部分光束に分割するための
第1レンズアレイ21dと、分割後の部分光束の広がりを調節する第2レンズアレイ21
eと、各部分光束の偏光方向を揃える偏光変換装置21gと、各部分光束を対象とする照
明領域に重畳して入射させる重畳レンズ21iとを備えている。
分離照明系23は、第1及び第2ダイクロイックミラー23a,23bと、光路折曲用
のミラー23m,23n,23oとを備え、システム光軸SAを3つの光路OP1〜OP
3に分岐することによって、照明光を青色光LR、緑色光LG、及び赤色光LBの3つの
光束に分離する。なお、リレーレンズLL1,LL2は、入射側の第1のリレーレンズL
L1の直前に形成された像を、ほぼそのまま射出側のフィールドレンズ23hに伝達する
ことにより、光の拡散等による光の利用効率の低下を防止している。
光変調部25は、3色の照明光LB,LR,LGがそれぞれ入射する3つの液晶ライト
バルブ25a,25b,25cを備え、フィールドレンズ23f,23g,23hを経て
各液晶ライトバルブ25a,25b,25cに入射した各色光LB,LG,LRを、駆動
信号に応じて画素単位で強度変調する。
クロスダイクロイックプリズム27は、交差するダイクロイック膜27a,27bを備
えており、各液晶ライトバルブ25a,25b,25cからの変調光を合成した像光を射
出する。投射レンズ29は、クロスダイクロイックプリズム27で合成された像光を適当
な拡大率で不図示のスクリーン上にカラー画像として投射する。
図5のプロジェクタ10に組み込まれる光源装置21は、図1の検査装置を利用して調
整し組み立てる工程を経ることによって製造される。すなわち、光源装置21の光源ユニ
ット21aは、凹面鏡21nとして図1の検査装置で測定された楕円リフレクタERを備
え、アライメントされたランプ光源68に代えて光源ランプ21mを同様に固定したもの
である。
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記の実施形態に限られるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能で
あり、例えば次のような変形も可能である。
例えば上記実施形態では、楕円リフレクタERの検査を行ったが、球面リフレクタの検
査も可能である。この場合、その形状に由来する焦点位置(中心)からずれた点である第
1焦点位置において光軸に垂直に延びるフィラメント68aを配置し、第1焦点位置の像
が形成される点である第2焦点位置にマスク61の開口APを配置する。開口APのサイ
ズは、フィラメント68aの長さや球面リフレクタの形状に合わせて上記と同様に決定す
る。
楕円リフレクタを検査する検査装置の構成を説明する側面図である。 センサ変位装置の役割と光センサによる計測とを説明する斜視図である。 マスクの開口サイズを算出する方法を説明する図である。 (a)、(b)は、楕円リフレクタに対してフィラメントが位置ずれする効果を説明する図である。 図1の検査装置を用いて製造した光源装置及びプロジェクタを説明する図である。
符号の説明
10…プロジェクタ、 21…光源装置、 21a…光源ユニット、 21m…光源ラ
ンプ、 21n…凹面鏡、 23…分離照明系、 25…光変調部、 27…クロスダイ
クロイックプリズム、 29…投射レンズ、 61…マスク、 67…発光装置、 68
…ランプ光源、 68a…フィラメント、 69b…保持治具、 71…ホルダ、 72
…センサ変位装置、 73…支持部材、 74…XYステージ装置、 76…光センサ、
77…照度計、 AP…開口、 ER…楕円リフレクタ、 F1…第1焦点、 F2…
第2焦点、 OA…光軸、 RO…開口、 SP…検出面、 TL…検査光

Claims (9)

  1. 検査対象である凹面リフレクタを固定するホルダと、
    発光部にフィラメントを有し、前記フィラメントが前記ホルダに固定された状態の前記
    凹面リフレクタの第1焦点位置近傍において光軸に垂直な方向に延びるように前記凹面リ
    フレクタに固定されるランプ光源と、
    前記フィラメントのサイズに基づいて設定された所定サイズの開口を有し、前記開口が
    前記ホルダに固定された状態の前記凹面リフレクタの第2焦点位置近傍に配置されるよう
    に固定されるマスクと、
    前記マスクの開口を経た光束を検出する光検出装置と
    を備える凹面リフレクタの検査装置。
  2. 前記開口の前記所定サイズは、前記フィラメントが延びる光軸に垂直な方向の長さに基
    づいて決定される請求項1記載の凹面リフレクタの検査装置。
  3. 前記光検出装置は、前記マスクの前記開口を経た光束の照度の空間分布を計測する請求
    項1及び請求項2のいずれか一項記載の凹面リフレクタの検査装置。
  4. 前記光検出装置は、前記マスクの前記開口の後段に配置される光束の照度を検出する光
    センサと、前記光センサを前記凹面リフレクタの光軸に垂直な面内で変位させるセンサ変
    位装置とを有する請求項3記載の凹面リフレクタの検査装置。
  5. 前記凹面リフレクタを前記ランプ光源とともに変位させる光源変位装置をさらに備える
    請求項1から請求項4のいずれか一項記載の凹面リフレクタの検査装置。
  6. 前記凹面リフレクタは、回転楕円体の反射面形状を有する請求項1から請求項5のいず
    れか一項記載の凹面リフレクタの検査装置。
  7. 検査対象である凹面リフレクタを固定する工程と、
    発光部にフィラメントを有するランプ光源を、前記フィラメントが固定された状態の前
    記凹面リフレクタの第1焦点位置近傍において光軸に垂直な方向に延びるように前記凹面
    リフレクタに固定する工程と、
    前記フィラメントのサイズに基づいて設定された所定サイズの開口を有するマスクを、
    前記開口が前記ホルダに固定された状態の前記凹面リフレクタの第2焦点位置近傍に配置
    されるように固定する工程と、
    前記マスクの前記開口を経た光束を光検出装置によって検出する工程と
    を備える凹面リフレクタの検査方法。
  8. 前記光検出装置による光検出結果に基づいて、前記凹面リフレクタの設定の良否を判定
    する請求項7記載の凹面リフレクタの検査方法。
  9. 検査対象である凹面リフレクタを固定する工程と、
    発光部にフィラメントを有するランプ光源を、前記フィラメントが固定された状態の前
    記凹面リフレクタの第1焦点位置近傍において光軸に垂直な方向に延びるように前記凹面
    リフレクタに固定する工程と、
    前記フィラメントのサイズに基づいて設定された所定サイズの開口を有するマスクを、
    前記開口が前記ホルダに固定された状態の前記凹面リフレクタの第2焦点位置近傍に配置
    されるように固定する工程と、
    前記マスクの前記開口を経た光束を光検出装置によって検出する工程と
    を備える光源装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103575509A (zh) * 2012-07-30 2014-02-12 阿自倍尔株式会社 抛物面反射镜评价装置以及抛物面反射镜的评价方法

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