JP2008138661A - 遠心送風機 - Google Patents

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Abstract

【課題】換気送風機器などに使用される遠心送風機で、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができ、消音できる騒音の周波数を調整できる遠心送風機を提供することを目的とする。
【解決手段】外郭3内に、羽根車5を連結した電動機6と、羽根車5の周囲を囲み一面にベルマウス状の吸込み口7を有するケーシング10と、吸込み口7と同心円で吸込み口7より同等以下の直径の開口部18を有するベルマウス状のオリフィス19とを備え、オリフィス19の端部21とケーシング10との間の間隙部22を塞ぐ部材を吸音構造用材料とし、オリフィス19により形成される空間20を背後空気層24として共鳴型吸音構造を形成する遠心送風機1とすることにより、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる遠心送風機を得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、換気送風機器等に使用される遠心送風機に関するものである。
従来、この種の遠心送風機は、遠心送風機などに用いられ、ベルマウス状の吸込み口を有する吸込ケーシングとは別のオリフィスを外郭の一面の開口に備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、その遠心送風機について図15を参照しながら説明する。
図15に示すように一面を開口した外郭101と、この外郭101内の天面102に羽根車103を固着した電動機104と、羽根車103の周囲を取り囲むケーシング105と、吸込み口106を有する吸込ケーシング107とを備える遠心送風機は、吸込ケーシング107と所定の間隙hを隔て吸込み口106より同等あるいは小さな吸込孔108を有するオリフィス109を吸込ケーシング107の下端110とオリフィス109の端部111とを間隙寸法iを隔てて設けて共鳴空間112を構成している。また、このオリフィス109の一面にグリル113と、外郭101の一側面に設けた吐出口114とを備えている。
上記構成において、羽根車103が回転すると、吸込空気はグリル113からオリフィス109の吸込孔108を通り、吸込ケーシング107の吸込み口106より羽根車103に入り羽根車103により昇圧され、ケーシング105の内部を通り吐出口114より吐出される。このとき羽根車103で昇圧されるときに発生する回転騒音や、ケーシング105を通るときに発生する渦による乱流騒音や、ケーシング105内で発生した騒音の音波が吸込み口106から放射され、その一部は間隙寸法iの入口部115から共鳴空間112に入射する。入射した騒音の音波のうち、共鳴空間112の容積や形状によって特定される周波数の騒音の音波は、共鳴空間112内で気柱共鳴がおき、共鳴消音される。
特許第3279834号公報
共鳴空間112で共鳴消音される騒音の周波数は共鳴空間112の容積や形状によって特定されるが、このような従来の遠心送風機では、共鳴空間112の容積や形状を調整できる範囲が狭いため、共鳴消音できる騒音の周波数の範囲が狭いという課題があり、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることが要求されている。
また、低周波の騒音を消音するためには共鳴空間112の容積を大きくする必要があり、外郭101の大きさが大きくなってしまうという課題があり、外郭101の大きさを変更せずに、より低周波の騒音を消音できるようにすることが要求されている。
また、共鳴空間112の容積を容易に変更できないため、遠心送風機の設置の状態によって騒音の主要な周波数が変わった場合や、複数の突出した周波数の騒音がある場合に、共鳴消音による騒音低減の効果が少なくなってしまうという課題があり、消音できる周波数を調整できるようにすることが要求されている。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができ、外郭の大きさを変更せずにより低周波の騒音を消音でき、消音できる騒音の周波数を調整できる遠心送風機を提供することを目的としている。
本発明の遠心送風機は上記目的を達成するために、開口を備えた外郭内に、回転軸を中心に回動可能に羽根車を連結した電動機と、羽根車の周囲を囲み吸込み口を有するケーシングと、外郭の開口と連通する開口部を有するベルマウス状のオリフィスとを備え、オリフィスの端部とケーシングとの間の間隙部を塞ぐ部材を吸音構造用材料とし、オリフィスにより形成される空間を背後空気層として共鳴型吸音構造を形成することを特徴とする遠心送風機としたものである。
この手段により、間隙部を塞ぐ部材とオリフィスにより形成される空間とで共鳴型吸音構造を形成することができるため、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、ケーシングの吸込み口がベルマウス状である遠心送風機としたものである。
この手段により、ケーシングへの空気の流入を円滑化でき、外郭を大きくせずに送風効率を向上し、騒音を低減できる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、ケーシングがスクロール形状である遠心送風機としたものである。
この手段により、羽根車から流出した空気の動圧が効率よく静圧変換されて吐出口から排出することができるため、外郭を大きくせずに送風効率を向上し、騒音を低減できる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、オリフィスの開口部がケーシングの吸込み口と同心円である遠心送風機としたものである。
この手段により、ケーシングの吸込み口からの騒音を共鳴空間全域に円滑に導くことができ、また吸込み空気を円滑にケーシングへ導くことができるため、外郭を大きくせずに所望の周波数の騒音を低減することができる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、オリフィスの開口部が吸込み口の同等以下の直径である遠心送風機としたものである。
この手段により、ケーシングの吸込み口からの騒音を共鳴空間に効率よく導くことができるため、外郭を大きくせずに所望の周波数の騒音を低減することができる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、間隙部を塞ぐ部材を膜状材料とした遠心送風機としたものである。
この手段により、膜状材料がマス、背後空気層としての空間がバネとなる振動系を形成することにより共鳴型吸音構造の一種の膜状吸音構造を形成することができるため、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、間隙部を塞ぐ部材を穴あき板とした遠心送風機としたものである。
この手段により、穴あき板の穴の部分の空気がマス、背後空気層がバネとなる振動系を形成することにより、ヘルムホルツ共鳴器と同様の原理で吸音する共鳴型吸音構造の一種の穴あき板吸音構造を形成することができるため、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、間隙部を塞ぐ部材を多孔質材料とした遠心送風機としたものである。
この手段により、多孔質材料自身による比較的高周波の騒音の吸音ができ、また多孔質材料がマス、背後空気層がバネとなる振動系を形成することにより共鳴型吸音構造の一種の多孔質吸音構造を形成することができるため比較的低周波の騒音を消音することができ、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、壁体を空間内に備え、背後空気層の厚みを厚くしたことを特徴とする遠心送風機としたものである。
この手段により、騒音の音波が空間内の壁体を回り込んで伝播する経路の長さを共鳴型吸音構造における背後空気層の厚みとみなすことができるため、背後空気層の厚みを厚くすることができ、外郭の大きさを変更せずにより低周波の騒音を消音することができる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、空間内に設ける壁体が、吸込み口と同心円で一端がケーシングと接する円筒管状である遠心送風機としたものである。
この手段により、騒音の音波が空間内の壁体を回り込む経路が一度のU曲がりのみとなり、スムーズに騒音の音波を伝播させることができるため、より安定的に背後空気層の厚みを厚くすることができ、簡易な構造の壁体によって外郭の大きさを変更せずにより低周波の騒音を消音することができる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、空間内に設ける吸込口と同心円の円筒管状の壁体の内径Dが周方向に一様でない遠心送風機としたものである。
この手段により、円筒管状の壁体の内径Dが部分的に異なることにより、背後空気層の厚みが異なる部分ができるため、複数の周波数の騒音を消音でき、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、空間内に設ける吸込口と同心円の円筒管状の壁体の高さが周方向に一様でない遠心送風機としたものである。
この手段により、円筒管状の壁体の高さが部分的に異なることにより、背後空気層の厚みが異なる部分ができるため、複数の周波数の騒音を消音でき、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、空間内に設ける吸込口と同心円の円筒管状の壁体の内径が調整可能な遠心送風機としたものである。
この手段により、円筒管状の壁体の内径を調整することにより背後空気層の厚みを調整できるため、消音できる騒音の周波数を調整することができる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、空間内に設ける吸込口と同心円の円筒管状の壁体の高さが調整可能な遠心送風機としたものである。
この手段により、円筒管状の壁体の高さを調整することにより背後空気層の厚みを調整できるため、消音できる騒音の周波数を調整することができる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、ケーシングの吸込み口と同心円で一端がケーシングに接する少なくとも一つの円筒管状の壁体と、ケーシングの吸込み口と同心円で一端がオリフィスに接する少なくとも一つの円筒管状の壁体が、径方向に交互に配置された遠心送風機としたものである。
この手段により、空間内を騒音の音波が壁体を交互に回り込んで伝播するラビリンス構造にすることができ、背後空気層の厚みをより厚くすることができ、外郭の大きさを変更せずにより低周波の騒音を消音することができる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、オリフィスにより形成される空間を複数に分割する隔壁を設けた遠心送風機としたものである。
この手段により、空間の形状や容積が異なる複数の共鳴型吸音構造を形成することができるため、複数の周波数の騒音を消音でき、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、隔壁により分割された複数の空間それぞれに間隙部を塞ぐ部材を備え、少なくとも二種類の部材が適用された遠心送風機としたものである。
この手段により、複数の種類の共鳴型吸音構造を形成することができるため、複数の周波数の騒音を消音でき、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、隔壁により分割された複数の空間それぞれに異なる形状の壁体を設け、それぞれの空間で背後空気層の厚みを厚くした遠心送風機としたものである。
この手段により、分割された空間それぞれが異なる背後空気層の厚みの共鳴型吸音構造を形成することができるため、複数の周波数の騒音を消音でき、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、ケーシングの側壁と外郭で囲まれる外周空間を背後空気層として利用するようにした遠心送風機としたものである。
この手段により、外周空間を共鳴型吸音構造の背後空気層として利用することができるため、背後空気層の厚みをより厚くすることができ、外郭の大きさを変更せずにより低周波の騒音を消音することができる遠心送風機が得られる。
また他の手段は、ケーシングのモーター側外壁と外郭との間の裏側空間を背後空気層として利用するようにした遠心送風機としたものである。
この手段により、裏側空間を共鳴型吸音構造の背後空気層として利用することができるため、背後空気層の厚みをより厚くすることができ、外郭の大きさを変更せずにより低周波の騒音を消音することができる遠心送風機が得られる。
本発明によれば、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができ、外郭の大きさを変更せずにより低周波の騒音を消音でき、消音できる騒音の周波数を調整できる遠心送風機を提供できる。
本発明の請求項1記載の発明は、開口を備えた外郭内に、回転軸を中心に回動可能に羽根車を連結した電動機と、羽根車の周囲を囲み吸込み口を有するケーシングと、外郭の開口と連通する開口部を有するベルマウス状のオリフィスとを備え、オリフィスの端部とケーシングとの間の間隙部を塞ぐ部材を吸音構造用材料とし、オリフィスにより形成される空間を背後空気層として共鳴型吸音構造を形成することを特徴とする遠心送風機としたものであり、間隙部を塞ぐ部材とオリフィスにより形成される空間とで共鳴型吸音構造を形成することができるため、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができるという作用を有する。
また、ケーシングの吸込み口がベルマウス状である遠心送風機としたものであり、ケーシングへの空気の流入を円滑化でき、外郭を大きくせずに送風効率を向上し、騒音を低減できるという作用を有する。
また、ケーシングがスクロール形状である遠心送風機としたものであり、羽根車から流出した空気の動圧が効率よく静圧変換されて吐出口から排出することができるため、外郭を大きくせずに送風効率を向上し、騒音を低減できるという作用を有する。
また、オリフィスの開口部がケーシングの吸込み口と同心円である遠心送風機としたものであり、ケーシングの吸込み口からの騒音を共鳴空間全域に円滑に導くことができ、また吸込み空気を円滑にケーシングへ導くことができるため、外郭を大きくせずに所望の周波数の騒音を低減することができるという作用を有する。
また、オリフィスの開口部が吸込み口の同等以下の直径である遠心送風機としたものであり、ケーシングの吸込み口からの騒音を共鳴空間に効率よく導くことができるため、外郭を大きくせずに所望の周波数の騒音を低減することができるという作用を有する。
また、間隙部を塞ぐ部材を膜状材料とした遠心送風機としたものであり、膜状材料がマス、背後空気層としての空間がバネとなる振動系を形成することにより共鳴型吸音構造の一種の膜状吸音構造を形成することができるため、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができるという作用を有する。
また、間隙部を塞ぐ部材を穴あき板とした遠心送風機としたものであり、穴あき板の穴の部分の空気がマス、背後空気層がバネとなる振動系を形成することにより、ヘルムホルツ共鳴器と同様の原理で吸音する共鳴型吸音構造の一種の穴あき板吸音構造を形成することができるため、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができるという作用を有する。
また、間隙部を塞ぐ部材を多孔質材料とした遠心送風機としたものであり、多孔質材料自身による比較的高周波の騒音の吸音ができ、また多孔質材料がマス、背後空気層がバネとなる振動系を形成することにより共鳴型吸音構造の一種の多孔質吸音構造を形成することができるため比較的低周波の騒音を消音することができ、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができるという作用を有する。
また、壁体を空間内に備え、背後空気層の厚みを厚くしたことを特徴とする遠心送風機としたものであり、騒音の音波が空間内の壁体を回り込んで伝播する経路の長さを共鳴型吸音構造における背後空気層の厚みとみなすことができるため、背後空気層の厚みを厚くすることができ、外郭の大きさを変更せずにより低周波の騒音を消音することができるという作用を有する。
また、空間内に設ける壁体が、吸込み口と同心円で一端がケーシングと接する円筒管状である遠心送風機としたものであり、騒音の音波が空間内の壁体を回り込む経路が一度のU曲がりのみとなり、スムーズに騒音の音波を伝播させることができるため、より安定的に背後空気層の厚みを厚くすることができ、簡易な構造の壁体によって外郭の大きさを変更せずにより低周波の騒音を消音することができるという作用を有する。
また、空間内に設ける吸込口と同心円の円筒管状の壁体の内径Dが周方向に一様でない遠心送風機としたものであり、円筒管状の壁体の内径Dが部分的に異なることにより、背後空気層の厚みが異なる部分ができるため、複数の周波数の騒音を消音でき、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができるという作用を有する。
また、空間内に設ける吸込口と同心円の円筒管状の壁体の高さが周方向に一様でない遠心送風機としたものであり、円筒管状の壁体の高さが部分的に異なることにより、背後空気層の厚みが異なる部分ができるため、複数の周波数の騒音を消音でき、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができるという作用を有する。
また、空間内に設ける吸込口と同心円の円筒管状の壁体の内径が調整可能な遠心送風機としたものであり、円筒管状の壁体の内径を調整することにより背後空気層の厚みを調整できるため、消音できる騒音の周波数を調整することができるという作用を有する。
また、空間内に設ける吸込口と同心円の円筒管状の壁体の高さが調整可能な遠心送風機としたものであり、円筒管状の壁体の高さを調整することにより背後空気層の厚みを調整できるため、消音できる騒音の周波数を調整することができるという作用を有する。
また、ケーシングの吸込み口と同心円で一端がケーシングに接する少なくとも一つの円筒管状の壁体と、ケーシングの吸込み口と同心円で一端がオリフィスに接する少なくとも一つの円筒管状の壁体が、径方向に交互に配置された遠心送風機としたものであり、空間内を騒音の音波が壁体を交互に回り込んで伝播するラビリンス構造にすることができ、背後空気層の厚みをより厚くすることができ、外郭の大きさを変更せずにより低周波の騒音を消音することができるという作用を有する。
また、オリフィスにより形成される空間を複数に分割する隔壁を設けた遠心送風機としたものであり、空間の形状や容積が異なる複数の共鳴型吸音構造を形成することができるため、複数の周波数の騒音を消音でき、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができるという作用を有する。
また、隔壁により分割された複数の空間それぞれに間隙部を塞ぐ部材を備え、少なくとも二種類の部材が適用された遠心送風機としたものであり、複数の種類の共鳴型吸音構造を形成することができるため、複数の周波数の騒音を消音でき、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができるという作用を有する。
また、隔壁により分割された複数の空間それぞれに異なる形状の壁体を設け、それぞれの空間で背後空気層の厚みを厚くした遠心送風機としたものであり、分割された空間それぞれが異なる背後空気層の厚みの共鳴型吸音構造を形成することができるため、複数の周波数の騒音を消音でき、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができるという作用を有する。
また、ケーシングの側壁と外郭で囲まれる外周空間を背後空気層として利用するようにした遠心送風機としたものであり、外周空間を共鳴型吸音構造の背後空気層として利用することができるため、背後空気層の厚みをより厚くすることができ、外郭の大きさを変更せずにより低周波の騒音を消音することができるという作用を有する。
また、ケーシングのモーター側外壁と外郭との間の裏側空間を背後空気層として利用するようにした遠心送風機としたものであり、裏側空間を共鳴型吸音構造の背後空気層として利用することができるため、背後空気層の厚みをより厚くすることができ、外郭の大きさを変更せずにより低周波の騒音を消音することができるという作用を有する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、天井埋込型換気扇として用いられる遠心送風機1は、内寸が265mm角、高さ195mmで下面に開口2を備えた外郭3内に、回転軸4を中心に回動可能に直径180mmの多翼型の羽根車5を連結した電動機6と、羽根車5の周囲を囲み、下面にベルマウス状で吸込み口の内径Diが150mmの吸込み口7と側壁8に吐出口9を有するケーシング10を備えている。ケーシング10の側壁8は吐出口9に向かって徐々に風路が拡大するスクロール形状であり、ケーシング10の吐出口9は外郭3の一側面に設けられた吐出開口11を介して、吐出アダプタ12と連通している。ケーシング10と外郭3との間の一部には、電動機6と外部電源とを電気的に接続するための接続コネクタや端子などの電気部品を収納する電装部13が配置されている。外郭3の下面の外周にはフランジ部14があり、フランジ部14に備えた穴16を通して、ねじ等で天井材15に外郭3が固定され、天井に配され屋外に連通するダクト17が、吐出アダプタ12を介して吐出口9に接合されている。
また、ケーシング10の吸込み口7と同心円で吸込み口7と同等以下の内径である148mmのベルマウス状の開口部18を備えるオリフィス19が、ケーシング10の吸込み口7から60mm隔てて外郭3の開口2を塞ぐように配置されており、ケーシング10とオリフィス19と外郭3で囲まれる空間20を形成している。また、オリフィス19の端部21はケーシング10の下面から20mm隔てて位置して間隙部22を形成し、間隙部22を塞ぐように間隙部22を塞ぐ部材としての膜状材料23であるビニルシートが備えられており、間隙部22を塞ぐ部材である吸音構造用材料としての膜状材料23であるビニルシートがマスとなり、空間20が膜状材料23の背後空気層24となってバネとなる振動系を形成することにより共鳴型吸音構造の一種の膜状吸音構造が形成される。
ケーシング10の吸込み口7と空間20の間に間隙部22が設けられて、ケーシング10の吸込み口7と空間20が連通しているが、その連通している間隙部22に間隙部22を塞ぐように膜状材料23であるビニルシートが備えられ、吸込み口7と空間20が遮断され、空間20が膜状材料23の背後空気層24となっている。
上記構成において、電動機6により羽根車5が回転すると、吸込空気は本体の開口2からオリフィス19の開口部18を通り、ケーシング10のベルマウス状の吸込み口7より滑らか羽根車5に入り、羽根車5により昇圧され、スクロール形状のケーシング10の内部を通り、動圧が効率よく静圧変換されて吐出アダプタ12よりダクト17に吐出され、屋外に排出される。なお、オリフィス19の開口部18の直径はケーシング10の吸込み口の内径Diより同等以下であるが、十分に広い面積をもち、また吸込空気を滑らかに導入するベルマウス形状をしているため、圧力損失の原因となって遠心送風機1の空力性能を低下させることはない。
また同時に、羽根車5で昇圧されるときに発生する回転騒音や、ケーシング10の内部を通るときに発生する渦による乱流騒音や、ケーシング10内で共鳴により増幅された騒音の音波が、吸込み口7から下方に放射されるが、ケーシング10の吸込み口7から放射された騒音の音波の一部はオリフィス19の端部21とケーシング10との間で構成される間隙部22に設置された膜状材料23であるビニルシートに入射する。このとき、オリフィス19の開口部18はケーシング10の吸込み口7と同心で、オリフィス19の開口部18の直径はケーシング10の吸込み口の内径Diより同等以下であるため、ケーシング10の吸込み口7から放射された騒音の音波の一部はオリフィス19の端部21とケーシング10との間で構成される間隙部22に設置された膜状材料23へ入射しやすい構成となっている。このとき、オリフィス19とケーシング10と外郭3で囲まれる空間20と、オリフィス19の端部21とケーシング10の下面との間隙部22を塞ぐ膜状材料23であるビニルシートとで共鳴型吸音構造の一種の膜状吸音構造が形成されているため、膜状材料23であるビニルシートに入射した騒音の音波のうち、その周波数が、膜状吸音構造の振動系の共鳴周波数と一致したとき、膜状材料23であるビニルシートが振動し内部摩擦によって音波が吸音され、騒音の一部を消音することができ、また膜状吸音構造の働きで消音できる周波数は、膜状材料23の厚みや面密度や質量、膜状材料23を設置する張力、背後空気層24の厚みなどにより変更できるため、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる。
なお、膜状材料23はビニルシートの他に、セロハンやアルミフィルム、ポリエチレンフィルムなどを用いても同様の効果を得ることができる。
なお、背後空気層24となる空間20は共鳴型吸音構造を形成する程度に構造物で囲まれていれば良く、多少外部へ連通する隙間などがあっても、効果の程度は劣るが、同様の効果を得ることができる。
なお、この構成ではオリフィス19により形成される空間20はオリフィス19とケーシング10と外郭3で囲まれて形成されているが、オリフィス19と遠心送風機1が搭載される製品の他の構造物、例えばフィルターやヒーター、電気部品や電気部品のケース等によって囲まれる空間20であってもよく、空間20が膜状材料23の背後空気層24となってバネとなる振動系を形成することにより共鳴型吸音構造の一種の膜状吸音構造が形成されていれば同様の効果を得ることができる。
なお、遠心送風機1は、天井ではなく壁に横向きに取り付けても同様の効果を得る。
(実施の形態2)
図2に示すように、直径5mmの小孔25が多数開いた開孔率10%のハードファイバーボードが穴あき板26として間隙部22を塞ぐように設置された構成となっている。
この構成により、穴あき板26の小孔25の部分の空気がマス、背後空気層24としてオリフィス19とケーシング10と外郭3で囲まれる空間20がバネとなる振動系を形成し、共鳴型吸音構造の一種の、ヘルムホルツ共鳴器と同様の原理で吸音する穴あき板吸音構造を形成しており、ケーシング10の吸込み口7から放射された騒音の音波の一部が穴あき板26に入射したとき、入射した騒音の音波のうちその周波数が穴あき板吸音構造の振動系の共鳴周波数と一致する周波数の音波のエネルギーが、小孔25の部分の空気が激しく振動することによる摩擦損失によって吸収されるため、騒音の一部を消音することができる。このとき、穴あき板吸音構造の働きで消音できる周波数は、穴あき板26の板厚や開口率、小孔25の直径やピッチ、背後空気層24の厚みなどにより変更できるため、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる。
なお、穴あき板26はハードファイバーボードの他に、石膏ボードやアルミ板などを用いても同様の効果を得ることができる。
なお、円形の小孔25が多数開いた穴あき板26でなく、スリット状の長穴が多数開いた板でも同様の効果を得られる。
(実施の形態3)
図3に示すように、軟質ウレタンフォームを多孔質材料27として間隙部22を塞ぐように設置された構成となっている。
この構成により、ケーシング10の吸込み口7から放射された騒音の音波の一部が多孔質材料27に入射したとき、多孔質材料27自体がもつ吸音特性に依存する周波数の騒音の音波の吸音ができ、また多孔質材料27を透過してオリフィス19やケーシング10や外郭3で反射した騒音の音波が再び多孔質材料27に入射することにより騒音の音波の吸音ができ、また多孔質材料27がマス、背後空気層24としてオリフィス19とケーシング10と外郭3で囲まれる空間20がバネとなる振動系を形成し、共鳴型吸音構造の一種の多孔質吸音構造を形成しており、入射した騒音の音波のうちその周波数が多孔質吸音構造の振動系の共鳴周波数と一致する周波数の音波のエネルギーが、多孔質材料27自身や多孔質材料27の内部の空気が振動することによる摩擦損失によって吸収されるため、騒音の一部を消音することができる。このとき、多孔質吸音構造の働きで消音できる周波数は、多孔質材料27の材質、厚み、吸音特性、背後空気層24の厚み、異なった吸音特性をもつ多孔質材料27を重ね合わすことなどにより変更できるため、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる。
なお一般に多孔質材料27が吸音できる騒音の周波数は比較的高く、また多孔質吸音構造で消音できる騒音の周波数は比較的低いため、同時に消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる。
またなお、多孔質材料27は軟質ウレタンフォームの他に、グラスウールやロックウールなどを用いても同様の効果を得ることができる。
またなお、多孔質材料27の飛散防止のために多孔質材料27を布などの音波を透過する材料で覆った構成であっても同様の効果を得ることができる。
またなお、多孔質材料27以外の吸音特性をもつ材料、例えばロックウール板のような多孔質成型板材料や、スポンジのような柔軟材料を適用しても同様の効果を得ることができる。
(実施の形態4)
図4に示すように、間隙部22を塞ぐように膜状材料23であるビニルシートを備え、膜状材料23であるビニルシートがマスとなり、空間20が膜状材料23の背後空気層24となってバネとなる振動系を形成することにより共鳴型吸音構造の一種の膜状吸音構造が形成された遠心送風機1は、ケーシング10の吸込み口7と同心円の円筒管状の壁体28がケーシング10の下面に一体に備えられており、円筒管状の壁体28は、厚さ2mm、高さ28mmであり、壁体の内径Dは216mmである構成となっている。
膜状吸音構造で消音できる周波数は、背後空気層24の厚みの平方根に反比例することが一般に知られているが、この構成により、騒音の音波が空間20内の壁体28を回り込んで伝播する経路の長さを背後空気層24の厚みとみなすことができるため、背後空気層24の厚みを厚くすることができ、消音できる騒音の周波数を低減することができるため、外郭3の大きさを変更せずにより低周波の騒音を消音することができる。
また、円筒管状の壁体28は一端がケーシング10と一体になった吸込み口7と同心円の円筒管状であるため、騒音の音波が空間20内の壁体28を回り込む経路が一度のU曲がりのみとなり、スムーズに騒音の音波を伝播させることができ、より安定的に背後空気層24の厚みを厚くすることができ、簡易な構造の壁体28によって外郭3の大きさを変更せずにより低周波の騒音を消音することができる。
なお、この構成では間隙部22を膜状材料23で塞ぐ構成としたが、間隙部22を穴あき板26で塞ぐ構成とした場合も、穴あき板吸音構造で消音される騒音の周波数は背後空気層24の厚みの平方根に反比例するため、同様に消音できる周波数を低減することができる。また間隙部22を多孔質材料27で塞ぐ構成とした場合は、多孔質吸音構造で消音される騒音の周波数は背後空気層24の厚みに反比例するため、同様に消音できる周波数を低減することができる。
またなお、円筒管状の壁体28は、空間20内の音波の経路を長くすることができ、かつ回転軸4を通る断面上でU字状に経路を曲げられる形状であればよいため、多角管形状や楕円管形状でも良く、またケーシング10の吸込み口7と中心がずれていても同様の効果を得ることができる。
(実施の形態5)
図5に示すように、間隙部22を塞ぐように膜状材料23であるビニルシートを備え、膜状材料23であるビニルシートがマスとなり、空間20が膜状材料23の背後空気層24となってバネとなる振動系を形成することにより共鳴型吸音構造の一種の膜状吸音構造が形成された遠心送風機1は、ケーシング10の吸込み口7と同心円の円筒管状の壁体28がケーシング10の下面に一体に備えられており、円筒管状の壁体28は、厚さ2mm、高さ28mmであり、壁体の内径Dが一部が216mm、一部が160mmで、周方向に一様でない構成となっている。
この構成により、円筒管状の壁体の内径Dが部分的に異なることにより、背後空気層24の厚みが異なる部分ができるため、複数の周波数の騒音を消音でき、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる。
(実施の形態6)
図6に示すように、間隙部22を塞ぐように膜状材料23であるビニルシートを備え、膜状材料23であるビニルシートがマスとなり、空間20が膜状材料23の背後空気層24となってバネとなる振動系を形成することにより共鳴型吸音構造の一種の膜状吸音構造が形成された遠心送風機1は、ケーシング10の吸込み口7と同心円の円筒管状の壁体28がケーシング10の下面に一体に備えられており、円筒管状の壁体28は、厚さ2mm、壁体の内径Dは216mmであり、高さが一部は28mm、一部が40mmで、周方向に一様でない構成となっている。
この構成により、円筒管状の壁体28の高さが部分的に異なることにより、背後空気層24の厚みが異なる部分ができるため、複数の周波数の騒音を消音でき、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる。
(実施の形態7)
図7に示すように、間隙部22を塞ぐように膜状材料23であるビニルシートを備え、膜状材料23であるビニルシートがマスとなり、空間20が膜状材料23の背後空気層24となってバネとなる振動系を形成することにより共鳴型吸音構造の一種の膜状吸音構造が形成された遠心送風機1は、ケーシング10の下面にねじ受け29を備え、ねじしろ30を備えた円筒管状の壁体28がねじ31で固定され、着脱できるようになっており、異なる壁体の内径Dの円筒管状の壁体28を取り付けることができる構成になっている。
この構成により、遠心送風機1の設置状態等により吸込み口7から放射される騒音の周波数が変わっても、円筒管状の壁体の内径Dを変更することによって背後空気層24の厚みを調整できるため、消音できる騒音の周波数を調整することができる。
(実施の形態8)
図8に示すように、間隙部22を塞ぐように膜状材料23であるビニルシートを備え、膜状材料23であるビニルシートがマスとなり、空間20が膜状材料23の背後空気層24となってバネとなる振動系を形成することにより共鳴型吸音構造の一種の膜状吸音構造が形成された遠心送風機1の、空間20に設ける吸込み口7と同心円の円筒管状の壁体28は、内側壁32と外側壁33で構成される二重管34になっており、外側壁33をスライドさせることによって壁体28の高さが調整可能な構成になっている。
この構成により、円筒管状の壁体28の高さを調整することにより背後空気層24の厚みを調整できるため、消音できる騒音の周波数を調整することができる。
(実施の形態9)
図9に示すように、間隙部22を塞ぐように膜状材料23であるビニルシートを備え、膜状材料23であるビニルシートがマスとなり、空間20が膜状材料23の背後空気層24となってバネとなる振動系を形成することにより共鳴型吸音構造の一種の膜状吸音構造が形成された遠心送風機1の空間20に、ケーシング10の吸込み口7と同心円で一端がケーシング10に接する円筒管状の壁体28で、壁体の内径Dが180mmと240mmの二つの壁体28と、ケーシング10の吸込み口7と同心円で一端がオリフィス19に接する壁体の内径Dが216mmの円筒管状の壁体28が配置された構成となっている。
この構成により、空間20内を騒音の音波が壁体28を交互に回り込んで伝播するラビリンス構造にすることができ、背後空気層24の厚みをより厚くすることができ、外郭3の大きさを変更せずにより低周波の騒音を消音することができる。
(実施の形態10)
図10に示すように、間隙部22を塞ぐように膜状材料23であるビニルシートを備え、膜状材料23であるビニルシートがマスとなり、空間20が膜状材料23の背後空気層24となってバネとなる振動系を形成することにより共鳴型吸音構造の一種の膜状吸音構造が形成された遠心送風機1は、空間20を異なる容積で二つに分割する隔壁35が回転軸4を通る平面上に設けられた構成となっている。
この構成により、背後空気層24となる空間20の形状や容積が異なる複数の共鳴型吸音構造を形成することができるため、複数の周波数の騒音を消音でき、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる。
(実施の形態11)
図11に示すように、隔壁35により二つに分割された空間20のうち一方の間隙部22が膜状材料23であるビニルシートで塞がれており、また他方の空間20の間隙部22が穴あき板26である直径5mmの小孔25が多数開いた開孔率10%のハードファイバーボードで塞がれた構成となっている。
この構成により、2種類の共鳴型吸音構造を形成することができるため、複数の周波数の騒音を消音でき、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる。
なお、分割された空間20のうちの一方の間隙部22が塞がれておらず、空間20内での気柱共鳴により共鳴消音される構成としてもよい。
(実施の形態12)
図12に示すように、隔壁35により二つに分割された空間20それぞれに、異なった高さの一端がケーシング10に接する吸込み口7と同心円の円筒管状の壁体28が設けられ、それぞれの空間20で背後空気層24の厚みを厚くした構成となっている。
この構成により、隔壁35により二つに分割された空間20それぞれに異なった形状の壁体28を備え、分割された空間20それぞれが異なる背後空気層24の厚みの共鳴型吸音構造を形成することができるため、複数の周波数の騒音を消音でき、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができる。
なお、隔壁35により二つに分割された空間20それぞれに設置される一端がケーシング10に接する吸込み口7と同心円の円筒管状の壁体28は、高さだけでなく、内径や厚み、またそれらの組み合わせが異なっている場合であっても同様の効果を得ることができる。
(実施の形態13)
図13に示すように、間隙部22を塞ぐように膜状材料23であるビニルシートを備え、膜状材料23であるビニルシートがマスとなり、空間20が膜状材料23の背後空気層24となってバネとなる振動系を形成することにより共鳴型吸音構造の一種の膜状吸音構造が形成された遠心送風機1は、ケーシング10の側壁8と外郭3で囲まれる外周空間36が、オリフィス19とケーシング10と外郭3に囲まれて構成される空間20と連通した構成となっている。
この構成により、外周空間36を共鳴型吸音構造の背後空気層24として利用することができるため、背後空気層24の厚みをより厚くすることができ、外郭3の大きさを変更せずにより低周波の騒音を消音することができる。
(実施の形態14)
図14に示すように、間隙部22を塞ぐように膜状材料23であるビニルシートを備え、膜状材料23であるビニルシートがマスとなり、空間20が膜状材料23の背後空気層24となってバネとなる振動系を形成することにより共鳴型吸音構造の一種の膜状吸音構造が形成された遠心送風機1は、外郭3内で電動機6の一部がケーシング10から突出しており、ケーシング10の電動機側外壁37と外郭3との間の裏側空間38が、ケーシング10の側壁8と外郭3で囲まれる外周空間36と連通し、また外周空間36はオリフィス19とケーシング10と外郭3に囲まれて構成される空間20と連通した構成となっている。
この構成により、裏側空間38を外周空間36と共に共鳴型吸音構造の背後空気層24として利用することができるため、背後空気層24の厚みをより厚くすることができ、外郭の大きさを変更せずにより低周波の騒音を消音することができる。
本発明は、消音できる騒音の周波数の範囲を広げることができ、外郭の大きさを変更せずにより低周波の騒音を消音でき、消音できる騒音の周波数を調整できる遠心送風機を提供するものである。
本発明の実施の形態1の遠心送風機を示す図((a)側断面図、(b)下面部分断面図) 本発明の実施の形態2の遠心送風機を示す側断面図 本発明の実施の形態3の遠心送風機を示す側断面図 本発明の実施の形態4の遠心送風機を示す図((a)側断面図、(b)下面部分断面図) 本発明の実施の形態5の遠心送風機を示す側断面図 本発明の実施の形態6の遠心送風機を示す側断面図 本発明の実施の形態7の遠心送風機を示す側断面図 本発明の実施の形態8の遠心送風機を示す側断面図 本発明の実施の形態9の遠心送風機を示す側断面図 本発明の実施の形態10の遠心送風機を示す図((a)側断面図、(b)下面部分断面図) 本発明の実施の形態11の遠心送風機を示す側断面図 本発明の実施の形態12の遠心送風機を示す側断面図 本発明の実施の形態13の遠心送風機を示す側断面図 本発明の実施の形態14の遠心送風機を示す側断面図 従来の遠心送風機を示す側断面図
符号の説明
1 遠心送風機
2 開口
3 外郭
4 回転軸
5 羽根車
6 電動機
Di 吸込み口の内径
7 吸込み口
8 側壁
9 吐出口
10 ケーシング
11 吐出開口
12 吐出アダプタ
13 電装部
14 フランジ部
15 天井材
16 穴
17 ダクト
18 開口部
19 オリフィス
20 空間
21 端部
22 間隙部
23 膜状材料
24 背後空気層
25 小孔
26 穴あき板
27 多孔質材料
28 壁体
D 壁体の内径
29 ねじ受け
30 ねじしろ
31 ねじ
32 内側壁
33 外側壁
34 二重管
35 隔壁
36 外周空間
37 電動機側外壁
38 裏側空間

Claims (20)

  1. 開口を備えた外郭内に、回転軸を中心に回動可能に羽根車を連結した電動機と、前記羽根車の周囲を囲み吸込み口を有するケーシングと、前記外郭の前記開口と連通する開口部を有するベルマウス状のオリフィスとを備え、前記オリフィスの端部と前記ケーシングとの間の間隙部を塞ぐ部材を吸音構造用材料とし、前記オリフィスにより形成される空間を背後空気層として共鳴型吸音構造を形成するようにしたことを特徴とする遠心送風機。
  2. ケーシングの吸込み口がベルマウス状である請求項1に記載の遠心送風機。
  3. ケーシングがスクロール形状である請求項1または2に記載の遠心送風機。
  4. オリフィスの開口部がケーシングの吸込み口と同心円である請求項1〜3いずれかに記載の遠心送風機。
  5. オリフィスの開口部が吸込み口の同等以下の直径である請求項1〜4いずれかに記載の遠心送風機。
  6. 間隙部を塞ぐ部材を膜状材料とした請求項1〜5いずれかに記載の遠心送風機。
  7. 間隙部を塞ぐ部材を穴あき板とした請求項1〜5いずれかに記載の遠心送風機。
  8. 間隙部を塞ぐ部材を多孔質材料とした請求項1〜5いずれかに記載の遠心送風機。
  9. 壁体を空間内に備え、背後空気層の厚みを厚くしたことを特徴とする請求項1〜8いずれかに記載の遠心送風機。
  10. 空間内に設ける壁体が、吸込み口と同心円で一端がケーシングと接する円筒管状である請求項9に記載の遠心送風機。
  11. 空間内に設ける吸込口と同心円の円筒管状の壁体の内径Dが周方向に一様でない請求項10に記載の遠心送風機。
  12. 空間内に設ける吸込口と同心円の円筒管状の壁体の高さが周方向に一様でない請求項10または11に記載の遠心送風機。
  13. 空間内に設ける吸込口と同心円の円筒管状の壁体の内径が調整可能な請求項10〜12いずれかに記載の遠心送風機。
  14. 空間内に設ける吸込口と同心円の円筒管状の壁体の高さが調整可能な請求項10〜13いずれかに記載の遠心送風機。
  15. ケーシングの吸込み口と同心円で一端が前記ケーシングに接する少なくとも一つの円筒管状の壁体と、前記ケーシングの前記吸込み口と同心円で一端がオリフィスに接する少なくとも一つの円筒管状の壁体が、径方向に交互に配置された請求項9に記載の遠心送風機。
  16. オリフィスにより形成される空間を複数に分割する隔壁を設けた請求項1〜15いずれかに記載の遠心送風機。
  17. 隔壁により分割された複数の空間それぞれに間隙部を塞ぐ部材を備え、少なくとも二種類の部材が適用された請求項16に記載の遠心送風機。
  18. 隔壁により分割された複数の空間それぞれに異なる形状の壁体を設け、それぞれの前記空間で背後空気層の厚みを厚くした請求項16または17に記載の遠心送風機。
  19. ケーシングの側壁と外郭で囲まれる外周空間を背後空気層として利用するようにした請求項1〜18いずれかに記載の遠心送風機。
  20. ケーシングのモーター側外壁と外郭との間の裏側空間を背後空気層として利用するようにした請求項19に記載の遠心送風機。
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