JP2008135810A - 手振れ補正ユニットおよび撮像装置 - Google Patents

手振れ補正ユニットおよび撮像装置 Download PDF

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恭二 春日
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Abstract

【課題】簡単な構成で小型化と薄型化が図れる手振れ補正ユニットおよび撮像装置を実現することができる。
【解決手段】カメラユニット4と、カメラユニット4の光軸に対して揺動可能に保持された筐体5と、筐体5に対してカメラユニット4を傾斜させて補正を行うための2つの第1,第2アクチュエータ13A,13Bとを備える。上記第1,第2アクチュエータ13A,13Bの直線上を移動する移動体16が、互いに平行にかつカメラユニット4の光軸に対して略直角な平面に沿って移動するように、第1,第2アクチュエータ13A,13Bを筐体5に配置する。
【選択図】図4

Description

この発明は、手振れ補正ユニットおよび撮像装置に関し、詳しくは、光学系全体を揺動させるタイプの手振れ補正ユニットおよびそれを用いた撮像装置に関する。
従来、撮像装置の手振れ補正ユニットとしては、撮影画像の品質を低下させてしまう手振れの影響を抑制するために、以下の3種類に大別される方式の手振れ補正技術を用いたものが提案されている。この手ぶれ補正技術は、補正光学系を揺動するタイプと、撮像素子を揺動するタイプと、撮像素子・光学系を含むユニット全体を揺動するタイプである。
従来の第1の手振れ補正ユニットとしては、撮像素子を光軸と直角な2方向に揺動させるものが提案されている(例えば、特開2006−78891号公報(特許文献1)参照)。
従来の第2の手振れ補正ユニットとしては、撮像素子および光学系を有するカメラユニットを、そのカメラユニットを支持する筐体に対して相対的に揺動させるものが提案されている(例えば、特開2006−154345号公報(特許文献2)参照)。
従来の第1の手振れ補正ユニットにおいては、撮像素子を光軸と直角な方向に揺動させ、手振れ補正を行うものであり、アクチュエータが撮像素子の隣り合う側面に90度配置されており、それにより投影面積が増加し、機器の大型化を招いている。
従来の第2の手振れ補正ユニットにおいても、アクチュエータがカメラユニットの隣り合う側面に90度配置されており、それにより投影面積が増加し、機器の大型化を招いている。
特に、携帯電話のカメラにおいては、寸法の制約が厳しく小型化が重要であり、手振れ補正ユニットの小型化・薄型化は重要である。
特開2006−78891号公報 特開2006−154345号公報
そこで、この発明の課題は、簡単な構成で小型化と薄型化が図れる手振れ補正ユニットおよびそれを用いた撮像装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の手振れ補正ユニットは、
光学レンズおよび撮像素子を含むカメラユニットと、
上記カメラユニットが上記光学レンズの光軸に対して揺動可能に保持された筐体と、
上記筐体に対して上記カメラユニットを傾斜させて補正を行うための2つの第1,第2アクチュエータと
を備え、
上記第1,第2アクチュエータは、直線上を移動する移動体を夫々有し、
上記第1,第2アクチュエータの移動体が、互いに平行にかつ上記カメラユニットの光軸に対して略直角な平面に沿って移動するように、上記第1,第2アクチュエータを上記筐体に配置したことを特徴とする。
上記構成の手振れ補正ユニットによれば、2つの第1,第2アクチュエータの移動体が、互いに平行にかつカメラユニットの光軸に対して略直角な平面に沿って移動するように、第1,第2アクチュエータを筐体に配置したことによって、機器の小型化および薄型化が可能となる。第1,第2アクチュエータの可動方向を光軸と平行な方向にした場合は、カメラユニット全体が厚くなり、撮像装置が厚くなるが、これに対して、この発明によれば、第1,第2アクチュエータの移動体がカメラユニットの光軸に対して略直角な平面に沿って移動することにより、手振れ補正ユニットの小型化と薄型化が可能となる。
また、一実施形態の手振れ補正ユニットでは、
上記カメラユニットは、上記筐体との間に設けられた支点を中心に揺動可能に保持されており、
上記第1,第2アクチュエータは、上記カメラユニットを光軸に対して両側から挟むように配置され、
上記第1アクチュエータの移動体の上記カメラユニットに対する作用点と、上記第2アクチュエータの移動体の上記カメラユニットに対する作用点と、上記支点が、上記カメラユニットの光軸に対して略直角な平面上またはその平面近傍に配置されている。
上記実施形態によれば、2つの第1,第2アクチュエータは、カメラユニットを光軸に対して両側から挟むように配置され、第1アクチュエータの移動体のカメラユニットに対する作用点と、第2アクチュエータの移動体のカメラユニットに対する作用点と、上記支点が、カメラユニットの光軸に対して略直角な平面上に配置されていることにより、第1,第2アクチュエータの一方の移動体が移動するとき、第1,第2アクチュエータの他方の移動体とカメラユニットとの作用点と上記支点を結んだ直線を回転中心にカメラユニットの揺動動作が行われので、この手振れ補正ユニットの小型化が可能となる。
また、一実施形態の手振れ補正ユニットでは、
上記第1,第2アクチュエータの移動体に夫々設けられたテーパ面を有し、
上記カメラユニットに設けられ、上記第1,第2アクチュエータの移動体の上記テーパ面が夫々接触する第1,第2凸部を有しており、
上記第1アクチュエータの移動体の上記テーパ面が上記カメラユニットの上記第1凸部に接触させながら上記アクチュエータの移動体を移動させることにより、上記第2アクチュエータの移動体の上記テーパ面に上記カメラユニットの上記第2凸部が接触する作用点と上記支点とを結ぶ直線を回転中心にして上記カメラユニットを揺動させる一方、
上記第2アクチュエータの移動体の上記テーパ面が上記カメラユニットの上記第2凸部に接触させながら上記アクチュエータの移動体を移動させることにより、上記第1アクチュエータの移動体の上記テーパ面に上記カメラユニットの上記第1凸部が接触する作用点と上記支点とを結ぶ直線を回転中心にして上記カメラユニットを揺動させる。
上記実施形態によれば、第1,第2アクチュエータの移動体に夫々設けられたテーパ面の角度を変更することにより、第1,第2アクチュエータの移動体の変位とカメラユニットの傾斜角度の関係を自由に設定することが可能となり、設計の自由度(速度・精度)を高めることが可能となる。また、第1,第2アクチュエータの移動体の移動方向とカメラユニットの可動方向が略直角であるため、耐衝撃性を高めることができる。
また、一実施形態の手振れ補正ユニットでは、
上記第1,第2アクチュエータの移動体に夫々設けられた当接部を有し、
上記カメラユニットに設けられ、上記第1,第2アクチュエータの移動体に設けられた上記当接部が夫々接触する第1,第2テーパ部を有しており、
上記第1アクチュエータの移動体の上記当接部が上記カメラユニットの上記第1テーパ部に接触させながら上記アクチュエータの移動体を移動させることにより、上記第2アクチュエータの移動体の上記当接部が上記カメラユニットの上記第2テーパ部に接触する作用点と上記支点とを結ぶ直線を回転中心にして上記カメラユニットを揺動させる一方、
上記第2アクチュエータの移動体の上記当接部が上記カメラユニットの上記第2テーパ部に接触させながら上記アクチュエータの移動体を移動させることにより、上記第1アクチュエータの移動体の上記当接部が上記カメラユニットの上記第1テーパ部に接触する作用点と上記支点とを結ぶ直線を回転中心にして上記カメラユニットを揺動させる。
上記実施形態によれば、上記カメラユニットに設けられ、第1,第2アクチュエータの移動体に設けられた当接部が夫々接触する第1,第2テーパ部のテーパ面角度を変更することにより、第1,第2アクチュエータの移動体の変位とカメラユニットの傾斜角度の関係を自由に設定することが可能となり、設計の自由度(速度・精度)を高めることが可能となる。また、第1,第2アクチュエータの移動体の移動方向とカメラユニットの可動方向が略直角であるため、耐衝撃性を高めることができる。
また、一実施形態の手振れ補正ユニットでは、
上記第1,第2アクチュエータは、上記移動体を軸方向に摺接させながら移動させる駆動軸を有し、
上記第1,第2アクチュエータの上記駆動軸の一部に軸に平行な平面部を設け、
上記第1,第2アクチュエータの移動体の上記カメラユニットに対する作用点に働く力の方向が上記駆動軸の上記平面部に対して略垂直方向である。
上記実施形態によれば、上記第1,第2アクチュエータの駆動軸の一部に軸に平行な平面部を設け、その平面部に移動体を摺動させることにより、移動体の回転止めが不要となり、小型化が可能となるうえに、移動体のカメラユニットに対する作用点に働く力の方向を駆動軸の平面部の平面に対して略直角にすることにより、移動体から受ける負荷を駆動軸の平面部で受けることにより、安定性の高いアクチュエータが実現できる。
また、一実施形態の手振れ補正ユニットでは、
上記カメラユニットに一端が接続され、上記撮像素子からの信号の伝達のためのフレキシブルプリント配線基板を備え、
上記支点が、上記筐体の上記フレキシブルプリント配線基板の引出し位置側にある。
上記実施形態によれば、上記カメラユニットを揺動可能に保持するための支点の位置を基板等に固定されるフレキシブルプリント配線基板の引出し位置に合わせることにより、基板等に固定されるフレキシブルプリント配線基板から最も離れた位置を可動させて手振れ補正を行うことができるため、第1,第2アクチュエータにかかる負荷を軽減することが可能となり、高精度な動作を行うことが可能な手振れ補正ユニットを実現できる。
また、この発明の手振れ補正ユニットでは、
光学レンズおよび撮像素子を含むカメラユニットと、
上記カメラユニットが上記光学レンズの光軸に対して揺動可能に保持された筐体と、
上記筐体に対して上記カメラユニットを傾斜させて補正を行うための2つの第1,第2アクチュエータと、
上記カメラユニットに一端が接続され、上記撮像素子からの信号の伝達のためのフレキシブルプリント配線基板と
を備え、
上記支点が、上記フレキシブルプリント配線基板の引出し位置側にある。
上記構成によれば、上記カメラユニットを揺動可能に保持するための支点の位置を基板等に固定されるフレキシブルプリント配線基板の引出し位置に合わせることにより、基板等に固定されるフレキシブルプリント配線基板から最も離れた位置を可動させて手振れ補正を行うことができるため、第1,第2アクチュエータにかかる負荷を軽減することが可能となり、高精度な動作を行うことが可能な手振れ補正ユニットを実現できる。
また、この発明の撮像装置では、
上記のいずれか1つの手振れ補正ユニットを用いた撮像装置であって、
上記手振れ補正ユニットの上記第1,第2アクチュエータの移動体の移動方向が撮像装置本体の幅方向と一致するように、上記手振れ補正ユニットが上記撮像装置本体内に配置されていることを特徴とする。
上記撮像装置によれば、上記第1,第2アクチュエータの移動体の移動方向が撮像装置本体の幅方向と一致するように、上記手振れ補正ユニットが撮像装置本体内に配置されていることによって、この撮像装置の小型化と薄型化が可能となる。
以上より明らかなように、この発明の手振れ補正ユニットによれば、簡単な構成で小型化と薄型化が図れる手振れ補正ユニットを実現することができる。
またこの発明の撮像装置によれば、上記手振れ補正ユニットを、第1,第2アクチュエータの移動体の移動方向が撮像装置本体の幅方向と一致するように、撮像装置本体内に配置することによって、簡単な構成で小型化と薄型化が図れる撮像装置を実現することができる。
以下、この発明の手振れ補正ユニットおよび撮像装置を図示の実施の形態により詳細に説明する。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の実施の一形態の手振れ補正ユニットが組み込まれた携帯電話を示す側面図である。図2はその携帯電話の背面図である。
図1および図2に示すように、携帯電話1は、各種のキーで構成される入力部1bを表面に有する第1本体ケーシング20Aと、LCD(液晶ディスプレイ)等で構成される表示部1aを表面に有する第2本体ケーシング20Bとを備えている。図1,図2において、2は充電池、3は手振れ補正ユニットである。
図3は上記手振れ補正ユニット3の側面図を示している。図3では、図を見やすくするため、筐体5の一部のみを示している。
図3に示すように、手振れ補正ユニット3は、直方体形状のカメラユニット4と、上記カメラユニット4を揺動可能に保持する筐体5とを備えている。カメラユニット4は、光学レンズ群6および撮像素子7を含んでいる。上記撮像素子7は、例えばCCD(チャージ・カップルド・デバイス:電荷結合素子)あるいはCMOS(コンプリメンタリ・メタル・オキサイド・セミコンダクタ)センサなどが用いられる。この撮像素子7は、カメラユニット用基板8に取り付けられている。カメラユニット用基板8にFPC(フレキシブルプリント配線基板)9を設け、このFPC9の先端を、本体基板10に設けられたコネクタ11に接続している。また、上記筐体5は、第1本体ケーシング20Aに固定されている。
上記手振れ補正ユニット3において、光学レンズ群6を通った被写体の像は、撮像素子7に結像され、光電変換される。
図4は上記手振れ補正ユニット3を、光軸方向かつ被写体側から見た概略図を示している。
図4に示すように、第1,第2アクチュエータ13A,13Bの移動体16,16が、互いに平行にかつカメラユニット4の光軸(紙面に対して略垂直方向)に対して略直角な平面に沿って移動するように、第1,第2アクチュエータ13A,13Bを筐体5に配置している。すなわち、直方体形状のカメラユニット4の対向する2つの側面近傍に、第1,第2アクチュエータ13A,13Bを夫々配置している。
ここで、第1,第2アクチュエータ13A,13Bは、圧電素子14と、上記圧電素子14の変位が軸方向に伝えられる駆動軸15と、上記圧電素子14の変位が伝えられた駆動軸15の軸に沿って移動する移動体16を有する超音波駆動方式のリニアアクチュエータである。上記駆動軸15の軸に沿って移動する移動体16は、摩擦結合している。
また、カメラユニット4の第1,第2アクチュエータ13A,13B側の対向する2つの側面に隣接するもう1つの側面に、第1のジャイロ12を取り付け、カメラユニット4の第2アクチュエータ13B側の側面に、第2のジャイロ12とを取り付けている。
また、カメラユニット4は、凸部4aと第1,第2凸部4b,4bが設けられたフランジ部4cを有している。
また、図5は上記手振れ補正ユニット3を、第1,第2アクチュエータ13A,13Bの移動体16の移動方向に平行な方向から見た側面概略図を示しており、図5では、カメラユニット4のフランジ部4cに、先端が半球形状の第1,第2凸部4b,4bを設けている。
図6は上記手振れ補正ユニット3を、第1,第2アクチュエータ13A,13Bの移動体16の移動方向に直角な方向から見た側面概略図を示しており、図6に示すように、カメラユニット4のフランジ部4cに、先端が半球形状の凸部4aを設けている。
上記カメラユニット4の凸部4aに対向する筐体5の位置に、四角柱形状の支柱5aを立設し、その支柱5aの先端に逆円錐形状の凹部5bを形成している。上記カメラユニット4の凸部4aの先端側が筐体5側の凹部5b内に当接する部分が、カメラユニット4が揺動する中心となる支点である。
図4,図5および図6に示すように、筐体5とカメラユニット4は、第1,第2アクチュエータ13A,13Bを介して保持されている。
カメラユニット4は、光軸に平行でかつ互いに隣り合った側面にジャイロセンサ12,12を有している。携帯電話1の手振れ等による揺れ(図2における矢印P1、矢印Y1の方向)は、筐体5を介してカメラユニット4が振動し、ジャイロセンサ12,12は、その揺れを検知する。
第1,第2アクチュエータ13A,13Bは、積層した圧電素子14の一方の端部に、円柱形状の駆動軸15の一端を固定したものであり、駆動軸15の円柱形状の外周の一部に、軸に平行な平面を有する平面部15aが形成されている(図5参照)。また、駆動軸15には、移動体16が軸方向に移動可能に保持されている。ネジ16aで板バネ16bを押圧し、駆動軸15の平面部15aと外周面15bに対して、移動体16のL字状部分16cが摺動する。これにより、上記移動体16は、駆動軸15を摺動し、平面部15aでその回転方向の規制を受けている。移動体16は、その一部に駆動軸15に対して所定の角度傾斜したテーパ面16dを有している。
カメラユニット4に設けられた2つの第1,第2凸部4b,4bは、略光軸方向に動作可能に、支点(凸部4a,凹部5b)に対して90度位置(光軸に対して直角な平面上)に配されている。この支点(凸部4a,凹部5b)は、カメラユニット用基板8からのFPC9の本体基板10との接続端子に近い位置に設けられている。カメラユニット4は、2つの付勢バネ17,17により筐体5に光軸方向かつ撮像面側に付勢されている。
上記移動体16のテーパ面16dにカメラユニット4の第1,第2凸部4b,4bの先端が当接しながら、移動体16が駆動軸15の軸方向に摺動することにより、第1,第2凸部4b,4bが上下する。これにより、カメラユニット4が筐体5に対して、ヨー方向(図4における矢印Y2の方向)とピッチ方向(図4における矢印P2の方向)に揺動する。第1,第2アクチュエータ13A,13Bは、ジャイロセンサ12,12が検知した揺れを打ち消す向きにカメラユニット4を揺動させることによって、手振れを補正する。
特に携帯電話のカメラにおいては、寸法の制約が厳しく小型化が重要である。しかし、携帯電話においては、各種のキーで構成される入力部の入力のしやすさを確保するためや、LCD等で構成される表示部の大きさを確保するために50mm程度の幅を有している。
上記手振れ補正ユニット3は、携帯電話1に図2に示すように、携帯電話1の幅方向に第1,第2アクチュエータ13A,13Bが配置されるように搭載される。これにより、携帯電話本体の小型化と薄型化を実現できる。
また、上記第1,第2アクチュエータ13A,13Bは、カメラユニット4を光軸に対して両側から挟むように配置され、第1アクチュエータ13Aの移動体のカメラユニット4に対する作用点と第2アクチュエータ13Bの移動体16のカメラユニット4に対する作用点および支点(凸部4a,凹部5b)が、カメラユニット4の光軸に対して略直角な平面上に配置されていることにより、第1,第2アクチュエータ13A,13Bの一方の移動体16が移動するとき、第1,第2アクチュエータ13A,13Bの他方の移動体16とカメラユニット4との作用点と上記支点を結んだ直線を回転中心にカメラユニット4の揺動動作が行われので、この手振れ補正ユニットの小型化と薄型化が可能となる。
また、上記第1,第2アクチュエータ13A,13Bの移動体16に夫々設けられたテーパ面16dの角度を変更することにより、第1,第2アクチュエータ13A,13Bの移動体16の変位とカメラユニット4の傾斜角度の関係を自由に設定することが可能となり、設計の自由度(速度・精度)を高めることが可能となる。また、第1,第2アクチュエータ13A,13Bの移動体16の移動方向とカメラユニット4の可動方向が略直角であるため、耐衝撃性を高めることができる。
また、上記第1,第2アクチュエータ13A,13Bの駆動軸15の一部に軸に平行な平面部15aを設け、その平面部15aに移動体16を摺動させることにより、移動体16の回転止めが不要となり、小型化が可能となる上に、移動体16のカメラユニット4に対する作用点に働く力の方向を駆動軸15の平面部15aに対して略直角にすることにより、移動体16から受ける負荷を駆動軸15の平面部15aで受けることにより、安定性の高いアクチュエータが実現できる。
また、上記カメラユニット4を揺動可能に保持するための支点(凸部4a,凹部5b)の位置を基板等に固定されるFPC9の引出し位置に合わせることにより、基板等に固定されるFPC9から最も離れた位置を可動させて手振れ補正を行うことができるため、第1,第2アクチュエータ13A,13Bにかかる負荷を軽減することが可能となり、高精度な動作を行うことが可能な手振れ補正ユニットを実現できる。
また、上記第1,第2アクチュエータ13A,13Bの移動体16の移動方向が撮像装置である携帯電話1の幅方向と一致するように、上記手振れ補正ユニットが携帯電話1内に配置されていることによって、この携帯電話1の小型化が可能となる。
また、図7はこの発明の他の実施形態の手振れ補正ユニットを、第1,第2アクチュエータの移動体の移動方向に直角な方向から見た側面概略図である。この手振れ補正ユニットは、図1〜図6に示す手振れ補正ユニットと同じ機能のものには同じ記号を付して説明を省略する。
図7に示すように、第1アクチュエータ113Aの移動体116にはR面からなる当接部116eが設けられており、カメラユニット104のフランジ部104cに設けられたテーパ部104dに当接している。カメラユニット104は、2つの付勢ばね17,17により筐体5に光軸方向に付勢されている。移動体116が移動することにより、テーパ部104dが上下する。これにより、カメラユニット104が筐体5に対して、ヨー方向とピッチ方向に揺動する。
図7に示す手振れ補正ユニットでは、第1,第2アクチュエータ113Aの移動体116に設けられた当接部116eが夫々接触する第1,第2テーパ部104dの角度を変更することにより、第1,第2アクチュエータ113Aの移動体116の変位とカメラユニット104の傾斜角度の関係を自由に設定することが可能となり、設計の自由度(速度・精度)を高めることが可能となる。また、第1,第2アクチュエータ113Aの移動体116の移動方向とカメラユニット104の可動方向が略直角であるため、耐衝撃性を高めることができる。
上記実施の形態では、圧電素子を用いた超音波方式のアクチュエータによりカメラユニットを揺動する手振れ補正ユニットについて説明したが、アクチュエータはこれに限らず、弾性表面波アクチュエータおよび高分子アクチュエータ等の他の構成のアクチュエータを用いた手振れ補正ユニットにこの発明を適用してもよい。
また、携帯電話への搭載では、各種のキーで構成される入力部や充電池が備えられた側に行ったが、LCD等で構成される表示部が備えられた側に搭載することも可能であることは言うまでもない。
また、上記実施の形態では、手振れ補正ユニットを備えた撮像装置として携帯電話について説明したが、撮像装置はこれに限らず、カメラ機能付きのPDA(Personal Digital Assistant:パーソナル・デジタル・アシスタント)等の他の電子機器にこの発明を適用してもよい。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
図1はこの発明の実施の一形態の手振れ補正ユニットが組み込まれた携帯電話の側面図である。 図2は上記手振れ補正ユニットの背面図である。 図3は上記手振れ補正ユニットの側面図である。 図4は上記手振れ補正ユニットを、光軸方向から見た概略図である。 図5は上記手振れ補正ユニットを、第1,第2アクチュエータの移動体の移動方向に平行な方向から見た側面概略図である。 図6は上記手振れ補正ユニットを、第1,第2アクチュエータの移動体の移動方向に直角な方向から見た側面概略図である。 図7はこの発明の他の実施形態の手振れ補正ユニットを、第1,第2アクチュエータの移動体の移動方向に直角な方向から見た側面概略図である。
符号の説明
1…携帯電話
1a…表示部
1b…入力部
2…充電池
3…手振れ補正ユニット
4…カメラユニット
4a…凸部
4b…第1,第2凸部
4c…フランジ部
5…筐体
5a…支柱
5b…凹部
6…光学レンズ群
7…撮像素子
8…カメラユニット用基板
9…FPC
10…本体基板
11…コネクタ
12…ジャイロセンサ
13A…第1アクチュエータ
13B…第2アクチュエータ
14…圧電素子
15…駆動軸
15a…平面部
16…移動体
16a…ネジ
16b…板バネ
16c…L字状部分
16d…テーパ面
17…付勢バネ
20A…第1本体ケーシング
20B…第2本体ケーシング
104…カメラユニット
104c…フランジ部
104d…テーパ面
113A…第1アクチュエータ
116…移動体
116e…当接部

Claims (8)

  1. 光学レンズおよび撮像素子を含むカメラユニットと、
    上記カメラユニットが上記光学レンズの光軸に対して揺動可能に保持された筐体と、
    上記筐体に対して上記カメラユニットを傾斜させて補正を行うための2つの第1,第2アクチュエータと
    を備え、
    上記第1,第2アクチュエータは、直線上を移動する移動体を夫々有し、
    上記第1,第2アクチュエータの移動体が、互いに平行にかつ上記カメラユニットの光軸に対して略直角な平面に沿って移動するように、上記第1,第2アクチュエータを上記筐体に配置したことを特徴とする手振れ補正ユニット。
  2. 請求項1に記載の手振れ補正ユニットにおいて、
    上記カメラユニットは、上記筐体との間に設けられた支点を中心に揺動可能に保持されており、
    上記第1,第2アクチュエータは、上記カメラユニットを光軸に対して両側から挟むように配置され、
    上記第1アクチュエータの移動体の上記カメラユニットに対する作用点と、上記第2アクチュエータの移動体の上記カメラユニットに対する作用点と、上記支点が、上記カメラユニットの光軸に対して略直角な平面上またはその平面近傍に配置されていることを特徴とする手振れ補正ユニット。
  3. 請求項2に記載の手振れ補正ユニットにおいて、
    上記第1,第2アクチュエータの移動体に夫々設けられたテーパ面を有し、
    上記カメラユニットに設けられ、上記第1,第2アクチュエータの移動体の上記テーパ面が夫々接触する第1,第2凸部を有しており、
    上記第1アクチュエータの移動体の上記テーパ面が上記カメラユニットの上記第1凸部に接触させながら上記アクチュエータの移動体を移動させることにより、上記第2アクチュエータの移動体の上記テーパ面に上記カメラユニットの上記第2凸部が接触する作用点と上記支点とを結ぶ直線を回転中心にして上記カメラユニットを揺動させる一方、
    上記第2アクチュエータの移動体の上記テーパ面が上記カメラユニットの上記第2凸部に接触させながら上記アクチュエータの移動体を移動させることにより、上記第1アクチュエータの移動体の上記テーパ面に上記カメラユニットの上記第1凸部が接触する作用点と上記支点とを結ぶ直線を回転中心にして上記カメラユニットを揺動させることを特徴とする手振れ補正ユニット。
  4. 請求項2に記載の手振れ補正ユニットにおいて、
    上記第1,第2アクチュエータの移動体に夫々設けられた当接部を有し、
    上記カメラユニットに設けられ、上記第1,第2アクチュエータの移動体に設けられた上記当接部が夫々接触する第1,第2テーパ部を有しており、
    上記第1アクチュエータの移動体の上記当接部が上記カメラユニットの上記第1テーパ部に接触させながら上記アクチュエータの移動体を移動させることにより、上記第2アクチュエータの移動体の上記当接部が上記カメラユニットの上記第2テーパ部に接触する作用点と上記支点とを結ぶ直線を回転中心にして上記カメラユニットを揺動させる一方、
    上記第2アクチュエータの移動体の上記当接部が上記カメラユニットの上記第2テーパ部に接触させながら上記アクチュエータの移動体を移動させることにより、上記第1アクチュエータの移動体の上記当接部が上記カメラユニットの上記第1テーパ部に接触する作用点と上記支点とを結ぶ直線を回転中心にして上記カメラユニットを揺動させることを特徴とする手振れ補正ユニット。
  5. 請求項3または4に記載の手振れ補正ユニットにおいて、
    上記第1,第2アクチュエータは、上記移動体を軸方向に摺接させながら移動させる駆動軸を有し、
    上記第1,第2アクチュエータの上記駆動軸の一部に軸に平行な平面部を設け、
    上記第1,第2アクチュエータの移動体の上記カメラユニットに対する作用点に働く力の方向が上記駆動軸の上記平面部に対して略垂直方向であることを特徴とする手振れ補正ユニット。
  6. 請求項2乃至5のいずれか1つに記載の手振れ補正ユニットにおいて、
    上記カメラユニットに一端が接続され、上記撮像素子からの信号の伝達のためのフレキシブルプリント配線基板を備え、
    上記支点が、上記筐体の上記フレキシブルプリント配線基板の引出し位置側にあることを特徴とする手振れ補正ユニット。
  7. 光学レンズおよび撮像素子を含むカメラユニットと、
    上記カメラユニットが上記光学レンズの光軸に対して揺動可能に保持された筐体と、
    上記筐体に対して上記カメラユニットを傾斜させて補正を行うための2つの第1,第2アクチュエータと、
    上記カメラユニットに一端が接続され、上記撮像素子からの信号の伝達のためのフレキシブルプリント配線基板と
    を備え、
    上記支点が、上記フレキシブルプリント配線基板の引出し位置側にあることを特徴とする手振れ補正ユニット。
  8. 請求項1乃至6のいずれか1つに記載の手振れ補正ユニットを用いた撮像装置であって、
    上記手振れ補正ユニットの上記第1,第2アクチュエータの移動体の移動方向が撮像装置本体の幅方向と一致するように、上記手振れ補正ユニットが上記撮像装置本体内に配置されていることを特徴とする撮像装置。
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