JP2008135096A - 磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】垂直磁気記録層のグラニュラ構造において、柱状磁性粒子の粒径を垂直磁気記録層の膜厚方向全体にわたって均一にする。
【解決手段】磁気記録媒体の製造方法において、酸化物相を第1の含有比で含む、金属磁性相と前記酸化物相との第1複合ターゲットを用いて、基板上に、当該基板の垂直方向に磁化容易軸を有する第1のグラニュラ膜を成膜し、前記第1のグラニュラ膜が所定の膜厚に達したところで、前記第1複合ターゲットに代えて、前記酸化物相を、前記第1の含有比よりも小さい第2の含有比で含む、前記金属磁性相と前記酸化物相との第2複合ターゲットを用いて、前記第1のグラニュラ膜上に連続して第2のグラニュラ膜を成膜し、これによって、前記基板上に、膜厚方向に粒径が均一な複数の柱状の磁性粒子と、これを取り囲む酸化物膜とで構成される磁気記録層を形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、広くは磁気記録媒体とその製造方法に関し、特に垂直記録方式に適したグラニュラ構造を有する磁気記録媒体とその製造方法に関する。
磁気記憶装置(あるいは磁気ディスク装置)は、大型コンピュータからパーソナルユースのコンピュータ、移動端末まで、様々な機器に用いられている。音声、映像、動画などを含むマルチメディアコンテンツの作製、配信、保存など、大容量のデータ処理に対する要望がますます高まっていることから、磁気記憶装置においても、よりいっそうの高密度、高速の記録、再生能力が求められている。
このような要望に応じて、HDD用の磁気記録媒体では、従来の面内記録方式から垂直記録方式が提案されている。垂直磁気記録方式では、磁気記録媒体の記録層を、基板面に対して垂直な方向に磁化させて情報を記録するため、記録密度を高めても1つのビットの長さが変わらず、反磁界が増大することはない。また、熱ゆらぎ(記録ビットの不安定化)による磁化の消失も少なく、高密度、高品質の記録、再生が期待される。
垂直記録方式で用いる記録層は、一般にCoCrPtなどの磁性体である金属(合金)相と、SiO2又はTiO2などの非磁性体である酸化物相とで形成された、いわゆるグラニュラ構造を有している。グラニュラ構造では、柱状の金属(合金)粒子を、非磁性材料で取り囲むことによって、各柱状粒子を磁気的に分離している。
ノイズを低減して記録・再生の品質を高く維持するために、柱状磁性粒子を規則性よく配置して、面内方向での分散を抑制する方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。この文献では、グラニュラ構造の垂直磁気記録層を形成するに際して、金属(合金)の総量に対する酸化物(非磁性体材料)の量を、一定の範囲内に制御することによって、面内方向での分散を抑制している。
また、面内での柱状磁性粒子の均一性を図るとともに、磁気的な分離を確保するために、初期形成段階での柱状磁性粒子の粒径よりも、終期の段階で形成される磁性粒子の粒径を小さくする方法が提案されている。具体的には、垂直磁気記録層の形成時のスパッタ電力を、複数段階に変化させて、磁性結晶粒子の粒径を膜厚方向に変化(小さく)させる方法や(たとえば、特許文献2参照)、成膜のために供給する酸素又は窒素の濃度を変化させる方法(たとえば、特許文献3参照)が知られている。これらの方法では、垂直磁気記録層の柱状磁性粒子の断面形状は、先細りのテーパ状になる。
特開2005−276365号公報 特開2001−311329号公報 特開2005−216362号公報
上述した方法では、いずれも面内での磁性粒子の均一性を問題としており、垂直方向への均一性については何ら触れられていない。
しかし、一般にグラニュラ構造の垂直磁気記録層を形成する際に、スパッタリングを行うと、膜の厚さ方向に対して磁性体の粒径がばらつく。すなわち、図1(a)、図1(b)に示すように、結晶成長の初期の段階では、2nm程度の膜厚まで磁性粒子の粒径が大きく、それ以上の膜厚になると、ほぼ一定の粒径となる。この結果、垂直方向の断面が末広がりの状態になる。その後さらに成膜を続けて、膜厚が15nmを越えると、再度磁性粒子の粒径が大きくなり、図1(a)に示すように、グラニュラの柱状構造が、いわゆる「くびれた」形状になる。
膜の深さ方向に粒径が異なると、磁化反転に必要な磁界が異なってくる。膜の深さ方向で磁化反転が不均一になると、信号品質の低下をもたらす。
そこで、本発明は、垂直磁気記録層の磁性粒子の粒径を、膜の厚さ方向(深さ方向)に均一にした磁気記録媒体とその製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、垂直磁気記録層の柱状磁性粒子の粒径を、膜厚方向に均一に制御する。膜厚方向に均一にするために、グラニュラ膜の初期形成段階と、その後の成膜段階とで、異なる組成の複合ターゲットを用いる、あるいは、コスパッタする場合には、金属ターゲットのスパッタ電力と酸化物ターゲットのスパッタ電力の少なくとも一方を変化させる。
具体的には、本発明の第1の側面では、グラニュラ構造を有する磁気記録媒体を提供する。この磁気記録媒体は、基板と、前記基板上に位置する垂直磁気記録層とを備え、前記垂直磁気記録層は、複数の柱状の磁性粒子と、当該複数の柱状磁性粒子の間を埋める非磁性体とで構成されるグラニュラ構造を有し、前記柱状磁性粒子の粒径は前記垂直磁気記録層の膜厚全体にわたって、膜厚方向に均一であって、前記基板側に位置する柱状基部の末広がり部分を排除した構成を有する。
第2の側面では、上述のような磁気記録媒体の製造方法を提供する。この方法は、
(a)酸化物相を第1の含有比で含む、金属磁性相と前記酸化物相との第1複合ターゲットを用いて、基板上に、当該基板の垂直方向に磁化容易軸を有する第1のグラニュラ膜を成膜し、
(b)前記第1のグラニュラ膜が所定の膜厚に達したところで、前記第1複合ターゲットに代えて、前記酸化物相を、前記第1の含有比よりも小さい第2の含有比で含む、前記金属磁性相と前記酸化物相との第2複合ターゲットを用いて、前記第1のグラニュラ膜上に連続して第2のグラニュラ膜を成膜し、
これによって、前記基板上に、膜厚方向に粒径が均一な複数の柱状の磁性粒子と、これを取り囲む酸化物膜とで構成される磁気記録層を形成する。
良好な実施例は、酸化物相の第1の含有比と第2の含有比の差は、第2の含有比の10%〜20%に設定される。
第3の側面では、磁気記録媒体の製造方法は、
(a)金属磁性相からなる金属ターゲットと、酸化物相からなる酸化物ターゲットとを用いてコスパッタを行い、基板上に、当該基板の垂直方向に磁化容易軸を有する第1のグラニュラ膜を成膜し、
(b)前記第1のグラニュラ膜が所定の膜厚に達したところで、前記金属ターゲットのスパッタ電力と、前記酸化物ターゲットのスパッタ電力の少なくとも一方を、形成される前記酸化物相の割合が少なくなる方向に切り換えてコスパッタを行い、前記第1のグラニュラ膜上に連続して第2のグラニュラ膜を成膜し、
これによって、前記基板上に、膜厚方向に粒径が均一な複数の柱状の磁性粒子と、これを取り囲む酸化物膜とで構成される磁気記録層を形成する。
良好な実施例では、第1のグラニュラ膜形成時の酸化物ターゲットのスパッタ電力を、第2のグラニュラ膜を形成する時に10%〜20%低減する。
グラニュラ構造を有する垂直磁気記録層の磁性粒子の粒径を、膜厚方向(深さ方向)に均一とすることで、記録磁界の垂直方向の分散が抑制され、信号品質が改善される。
従来のスパッタ成膜手法を変更することなく、信号品質を改善することができる。
以下に、本発明の良好な実施形態について、添付図面を参照して説明する。図2は、本発明の一実施形態のHDD用磁気記録媒体の概略断面図である。磁気記録媒体1は、基板11と、この基板11上に積層された軟磁性(裏打ち)層12、中間層13、記録層14、保護層15を有する。記録層14は、グラニュラ構造を有する垂直磁気記録層であり、後述するように、グラニュラ構造は膜厚方向に球形が均一な柱状磁性粒子を有する。
基板11は、ガラス基板、アルミニウム基板、プラスチック基板など、表面の平滑性と機械強度に優れた任意の材料で構成されている。
軟磁性層12は、CoZrNb、CoZrTa、FeCoB、FeTaC、FeTaN、FeAlSi、FeCoAlO、CoNiFeB、CoFe2O4、ZnFe2O4、CoFeなどであり、真空チャンバー内でのスパッタ法やめっきにより形成することができる。軟磁性層12は、裏打ち層として機能し、記録層14を磁化するために印加される磁界を、水平方向(面内方向)に通して、印加側に還流させることにより、記録層14に十分な垂直磁界が印加されるようにする。
中間層13は、例えば基板11側からTa/NiFe/Ru、Ta/Ru、Ta/NiFeCr/Ru、などの構造を用いることができるが、これに限定されるものではない。中間層13は、垂直磁気記録層である記録層14を格子整合よく成長するために、最上層にRu又はその合金を用いるのが望ましい。
記録層14は、垂直磁気異方性を有するCoCrPt−SiO2、CoCrPt−TiO2などのグラニュラ材料で形成されている。実施形態では、後述するように、膜厚方向に磁性粒径が均一となるように合金ターゲットの組成あるいはパワー比を制御して、スパッタリングにより記録層14を形成する。
保護層15は、CN、DLC、SiNなど用いることができるが、これらの保護材料に限定されるものではない。
図3は、実施形態の記録層14の概略断面図である。記録層14は、金属(合金)相としての柱状磁性体14aと、酸化物相としての非磁性体14bを含み、柱状磁性体14aが非磁性体14bに取り囲まれる構造を有する。柱状磁性体14aは、たとえばCoCrPtであり、六方細密充填(hcp)結晶構造のc軸(磁化容易軸)が、基板11と垂直方向に配向している。これは、下地である中間層13のRuがhcp結晶構造を有し、(0002)結晶面で成長するところ、この(0002)結晶面上に、Coの(0002)結晶面が優先的に成長し、c軸が基板11と垂直に配向するからである。
酸化物相の非磁性体14bは、この例では、SiO2又はTiO2である。従来技術のように、CoCrPtと、SiO2の含有比が一定の複合ターゲットを用いて同一条件でスパッタリングを行うと、図1に示したように、グラニュラの柱状構造がくびれた形状になり、磁化反転に要する磁界強度がばらつく。
そこで、図1(b)のように記録層14の膜厚が比較的薄い場合には、記録層14の成長初期の段階で、柱状磁性体14aの粒径が小さくなるように、逆に言うと、酸化物である非磁性体14bの粒径が大きくなるように、成膜を制御する。
制御のひとつの例として、成長初期の段階と、その後の成長段階とで、異なる含有率の複合ターゲットを用いる。具体的には、成長初期の段階で用いる複合ターゲットの金属相の含有率を、その後の段階で用いる複合ターゲットの金属相の含有率よりも少なくする。逆に言うと、成長初期の段階で用いる複合ターゲットとして、その酸化物相の含有率が、その後の段階で用いる複合ターゲットの酸化物相の含有率の10%〜20%に相当する分だけ、高く設定されたものを用いる。換言すると、初期段階で用いる複合ターゲットの酸化物相の含有率と、その後の成膜で用いる複合ターゲットの酸化物相の含有率の差は、後者の酸化物相含有率の10%〜20%である。
たとえば、初期段階において、SiO2の含有率が11〜12モル%に設定されたCoCrPt−SiO2複合ターゲットを用い、たとえば約1秒間、ガス圧3Paでスパッタリングを行い、その後、SiO2の含有率が10モル%、CoCrPtの含有量が90モル%に設定された別のCoCrPt−SiO2複合ターゲットを用いて、たとえば約4秒間、ガス圧3Paでスパッタリングを行う。これにより、図3に示すように、記録層14の膜厚方向に粒径が均一な柱状磁性体14aを有するグラニュラ構造を実現することができる。
なお、図1(a)のように、グラニュラ構造の記録層が一定以上の膜厚を有する場合は、成膜の最終段階で、再度、初期段階の複合ターゲットに切り換えることによって、図3に示すような膜厚方向に粒径が均一なグラニュラ構造を実現することができる。
CoCrPt合金ターゲットと、SiO2ターゲットを別々に用いてコスパッタする場合は、初期段階の成膜とその後の成膜段階とで、スパッタ電力を変化させる。たとえば、スパッタガス圧力を3Paとし、最初の1秒間は、CoCrPt合金ターゲットのスパッタ電力を0.4kW、SiO2ターゲットのスパッタ電力を0.35kWとする。その後の4秒間は、CoCrPtターゲットのスパッタ電力を維持したまま、SiO2ターゲットのスパッタ電力を3.0kWに下げる。この場合は、初期段階でのSiO2ターゲットのスパッタ電力と、その後の成膜段階でのSiO2ターゲットのスパッタ電力との差は、後者のスパッタ電力の10%〜20%の範囲である。
もっとも、CoCrPtターゲットのスパッタ電力と、SiO2ターゲットのスパッタ電力の少なくとも一方を調整すればよいので、SiO2ターゲットのスパッタ電力を維持して、CoCrPtターゲットのスパッタ電力を、初期段階の成膜の後に0.45kWに上げる構成としてもよい。また、双方のターゲットのスパッタ電力を調整してもよい。
酸化物相の含有率が異なる複合ターゲットに切り換えるタイミング、あるいはスパッタ電力を切り換えるタイミングは、上述した処理時間の例に限定されず、記録層14の柱状磁性体14aが2nm程度成長した時点で切り換えるようにすればよい。すなわち、柱状磁性体14aの結晶成長が2nm程度に達するまでの初期成長の段階で、形成される酸化物相の割合が、その後に形成される酸化物相の割合の10〜20%に相当する分量だけ多くなるように制御することによって、記録層14を上下に貫く柱状磁性体14aの粒径を膜厚方向に均一にすることができる。その結果、印加すべき磁界強度のばらつきを抑制することが可能になる。
このようにしてできた柱状磁性体14aの直径は、記録層14の膜厚全体にわたってほぼ均等であり、その平均直径は7nm程度である。また、隣接する柱状磁性体14a間の平均間隔は、3nm程度である。
図4は、垂直方向への粒径分散を抑制した記録層14の磁気特性とXRD測定結果を示す表である。上段は、図1のように、記録層の形成工程を同一条件で行って得られた磁気記録媒体の特性値を、下段は、図3のように、複合ターゲットの含有率、或いはコスパッタリングのスパッタ電力を結晶成長の初期段階とその後の段階とで切り換えて作製された磁気記録媒体の特性値である。諸特性のうち、
Figure 2008135096
は磁性的なばらつき(飽和磁場のばらつき)を示す指標、XRD測定値である
Figure 2008135096
は、構造的なばらつきを示す指標である。いずれも記録磁界のばらつきの原因となる。本実施形態の磁気記録媒体では、従来の媒体と比較して、これらの値が低減されており、記録磁界のばらつきが抑制されていることがわかる。また、垂直方向の保磁力を表わすHcは、従来に比べて改善されており、垂直磁気記録媒体としての信頼性が改善されていることもわかる。
図5は、垂直方向の粒径分散を抑制した磁気記録媒体のリード/ライト特性(記録再生特性)を示す表である。上段が従来の磁気記録媒体の特性、下段が本実施形態の磁気記録媒体の特性である。垂直方向の粒径のばらつきが抑制されている実施形態の媒体では、SN比(出力信号対ノイズ比)が向上し、また、オーバーライト特性(OW2)も改善されている。
図6は、上述の垂直磁気記録媒体1を備えた磁気記憶装置70の概略平面図である。磁気記憶装置70は、ハウジング71内に収容された垂直磁気記録媒体73を有する。垂直磁気記録媒体73は、ハブ72に固定されており、ハブ72は、図示しないスピンドルにより回転駆動される。アクチュエータ74に取り付けられたアーム75は、垂直磁気記録媒体73の半径方向に移動する。アーム75にサスペンション76が取り付けられ、サスペンション76の先端に磁気ヘッド78が設けられている。
磁気ヘッド78は、図示はしないが、記録ヘッドと再生ヘッドとで構成される。記録ヘッドは、垂直磁気記録媒体73に対して記録磁界を垂直方向に印加し、垂直磁気記録媒体73の記録層14に垂直方向の磁化を形成することによって情報を記録する。再生ヘッドは、たとえばGMR素子を有し、垂直磁気記録媒体73の磁化から漏洩する磁界の方向を抵抗変化として探知し、記録層14に記録された情報を再生する。
垂直磁気記録媒体73は、その記録層において、垂直方向に磁性粒径のばらつきが抑制されており、図5に示すように記録再生特性が改善されている。したがって、高密度記録が可能で信頼性の高い磁気記憶装置が実現される。
最後に、以上の説明に対し、以下の付記を開示する。
(付記1)基板と、
前記基板上に位置する垂直磁気記録層と、
を備え、前記垂直磁気記録層は、複数の柱状の磁性粒子と、当該複数の柱状磁性粒子の間を埋める非磁性体とで構成されるグラニュラ構造を有し、
前記柱状磁性粒子の粒径は前記垂直磁気記録層の膜厚全体にわたって、膜厚方向に均一であって、前記基板側に位置する柱状基部の末広がり部分を排除した構成を有する
ことを特徴とする磁気記録媒体。
(付記2)酸化物相を第1の含有比で含む、金属磁性相と前記酸化物相との第1複合ターゲットを用いて、基板上に、当該基板の垂直方向に磁化容易軸を有する第1のグラニュラ膜を成膜し、
前記第1のグラニュラ膜が所定の膜厚に達したところで、前記第1複合ターゲットに代えて、前記酸化物相を、前記第1の含有比よりも小さい第2の含有比で含む、前記金属磁性相と前記酸化物相との第2複合ターゲットを用いて、前記第1のグラニュラ膜上に連続して第2のグラニュラ膜を成膜し、
これによって、前記基板上に、膜厚方向に粒径が均一な複数の柱状の磁性粒子と、これを取り囲む酸化物膜とで構成される磁気記録層を形成する
ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
(付記3)前記酸化物相の第1の含有比と前記第2の含有比の差は、前記第2の含有比の10%〜20%であることを特徴とする付記2に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(付記4)金属磁性相からなる金属ターゲットと、酸化物相からなる酸化物ターゲットとを用いてコスパッタを行い、基板上に、当該基板の垂直方向に磁化容易軸を有する第1のグラニュラ膜を成膜し、
前記第1のグラニュラ膜が所定の膜厚に達したところで、前記金属ターゲットのスパッタ電力と、前記酸化物ターゲットのスパッタ電力の少なくとも一方を、形成される前記酸化物相の割合が少なくなる方向に切り換えてコスパッタを行い、前記第1のグラニュラ膜上に連続して第2のグラニュラ膜を成膜し、
これによって、前記基板上に、膜厚方向に粒径が均一な複数の柱状の磁性粒子と、これを取り囲む酸化物膜とで構成される磁気記録層を形成する
ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
(付記5)前記第1のグラニュラ膜形成時の前記酸化物ターゲットのスパッタ電力を、前記第2のグラニュラ膜を形成する時に、10%〜20%低くすることを特徴とする付記4に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(付記6)前記第1のグラニュラ膜形成時の前記金属ターゲットのスパッタ電力を、前記第2のグラニュラ膜を形成するときに、10%〜20%高くすることを特徴とする付記4に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(付記7)前記複数の柱状磁性粒子の平均直径は7nm程度であり、隣接する柱状磁性粒子との間の平均間隔は3nm程度であることを特徴とする付記1に記載の磁気記録媒体。
(付記8)前記第1の複合ターゲットの酸化物相の含有比は11〜12%、前記第2の複合ターゲットの酸化物相の含有比は10%であることを特徴とする付記2に記載の磁気記録媒体の製造方法。
(付記9)前記複合ターゲットはCoCrPt−SiO2ターゲット又はCoCrPt−TiO2ターゲットであり、前記第2のグラニュラ膜形成時に、SiO2又はTiO2の含有量が11〜12%の前記第1複合ターゲットから、SiO2又はTiO2の含有量が10%の前記第2複合ターゲットに切り換えることを特徴とする付記2に記載の磁気記録媒体の製造方法。
従来の垂直磁気記録媒体の記録層のグラニュラ構造を示す図である。 本発明の一実施形態に係る垂直磁気記録媒体の断面構成図である。 実施形態の垂直磁気記録媒体の記録層のグラニュラ構造を示す図である。 実施形態の垂直磁気記録媒体と、従来の垂直磁気記録媒体との諸特性を比較した表である。 実施形態の垂直磁気記録媒体と、従来の垂直磁気記録媒体との記録再生特性を比較した表である。 実施形態の垂直磁気記録媒体を用いた磁気記憶装置の概略平面図である。
符号の説明
1 垂直磁気記録媒体
11 基板
12 軟磁性層
13 中間層
14 記録層
14a 柱状磁性体(金属磁性相)
14b 非磁性体(酸化物相)

Claims (5)

  1. 基板と、
    前記基板上に位置する垂直磁気記録層と、
    を備え、前記垂直磁気記録層は、複数の柱状の磁性粒子と、当該複数の柱状磁性粒子の間を埋める非磁性体とで構成されるグラニュラ構造を有し、
    前記柱状磁性粒子の粒径は前記垂直磁気記録層の膜厚全体にわたって、膜厚方向に均一であって、前記基板側に位置する柱状基部の末広がり部分を排除した構成を有する
    ことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 酸化物相を第1の含有比で含む、金属磁性相と前記酸化物相との第1複合ターゲットを用いて、基板上に、当該基板の垂直方向に磁化容易軸を有する第1のグラニュラ膜を成膜し、
    前記第1のグラニュラ膜が所定の膜厚に達したところで、前記第1複合ターゲットに代えて、前記酸化物相を、前記第1の含有比よりも小さい第2の含有比で含む、前記金属磁性相と前記酸化物相との第2複合ターゲットを用いて、前記第1のグラニュラ膜上に連続して第2のグラニュラ膜を成膜し、
    これによって、前記基板上に、膜厚方向に粒径が均一な複数の柱状の磁性粒子と、これを取り囲む酸化物膜とで構成される磁気記録層を形成する
    ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  3. 前記酸化物相の第1の含有比と前記第2の含有比の差は、前記第2の含有比の10%〜20%であることを特徴とする請求項2に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 金属磁性相からなる金属ターゲットと、酸化物相からなる酸化物ターゲットとを用いてコスパッタを行い、基板上に、当該基板の垂直方向に磁化容易軸を有する第1のグラニュラ膜を成膜し、
    前記第1のグラニュラ膜が所定の膜厚に達したところで、前記金属ターゲットのスパッタ電力と、前記酸化物ターゲットのスパッタ電力の少なくとも一方を、形成される前記酸化物相の割合が少なくなる方向に切り換えてコスパッタを行い、前記第1のグラニュラ膜上に連続して第2のグラニュラ膜を成膜し、
    これによって、前記基板上に、膜厚方向に粒径が均一な複数の柱状の磁性粒子と、これを取り囲む酸化物膜とで構成される磁気記録層を形成する
    ことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  5. 前記第1のグラニュラ膜形成時の前記酸化物ターゲットのスパッタ電力を、前記第2のグラニュラ膜を形成する時に10%〜20%低減することを特徴とする請求項4に記載の磁気記録媒体の製造方法。
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