JP2008133872A

JP2008133872A - 密閉型ケーブル類保護案内装置

Info

Publication number: JP2008133872A
Application number: JP2006319355A
Authority: JP
Inventors: Akihiro Harada; 晃裕原田; Masaaki Ikeda; 正明池田
Original assignee: Tsubakimoto Chain Co
Current assignee: Tsubakimoto Chain Co
Priority date: 2006-11-27
Filing date: 2006-11-27
Publication date: 2008-06-12
Anticipated expiration: 2026-11-27
Also published as: KR20080047967A; DE102007051050A1; CN101192745A; CN101192745B; KR101101571B1; US7741563B2; US20080121425A1; JP4368886B2; ITGE20070102A1

Abstract

【課題】摺接音の発生による作業環境下における騒音発生を低減させると共に、微小な金属の切粉や摩耗粉がケーブル類保護案内装置内に進入することを防止し、さらに、ケーブル類保護案内装置の構成部材同士の摺接によって発生する接触摩耗粉が作業空間へ飛散することを防止することができる密閉型ケーブル類保護案内装置を提供する。
【解決手段】ケーブル類を可撓支持体に内包して固定端側取付部材から移動端側取付部材に向かって保護案内する密閉型ケーブル類保護案内装置において、前記ケーブル類の出入り口以外の前記可撓支持体の外表面全体を、耐熱仕様の筒状布製カバーで覆ったことにより、上記の課題を解決する。
【選択図】図１

Description

本発明は、工作機械、土木機械、搬送装置などの移動しながら作動する移動部とその移動部の動作を制御する制御装置や操作端末などを搭載した固定部の間において、電力や電気信号を供給・伝達する電気ケーブル、油圧や空気圧を供給するホースなどのケーブル類を保護案内するケーブル類保護案内装置に関し、さらに詳しくは、金属の切粉・摩耗粉の進入を防止した密閉型ケーブル類保護案内装置に関するものである。

従来、工作機械、土木機械、搬送装置などの移動しながら作動する移動部とその移動部の動作を制御する制御装置や操作端末などを搭載した固定部とを電力や電気信号を供給・伝達する電気ケーブルや、油圧や空気圧などを供給するホースによって接続すると、移動部の移動に伴ってケーブルやホースが露出状態で追動して無理なねじれや引張カが生じて損傷するばかりでなく、外観も雑然とするため、これらのケーブルやホースなどのケーブル類を内包して保護しながら案内するケーブル類保護案内装置が提案されている。

例えば、従来のケーブル類保護案内装置５００は、図７及び図８に示すように、ケーブル類保持空間５１１ａを内部に形成した中枠本体５１１と開閉蓋体５１２とから構成される多数の中枠５１０を屈曲自在に連結し、前記中枠５１０同士の連結部分に取り外し可能な上側外枠５２１と下側外枠５２２とから構成される外枠５２０を被嵌囲繞するとともに、前記中枠５１０に、屈曲外周側で相互に当接して真っすぐな伸長姿勢を保持する上方開口端面５１１ｄと屈曲内周側で周回しながら相互に当接して所定の屈曲姿勢を保持する下方開口端面５１１ｅを形成することによって、前記中枠５１０同士の連結間隙Ｓをそれぞれ閉塞してなる管状嵌合状態でケーブル類Ｃを内包して保護案内するようになっている（例えば、特許文献１参照）。

特許第３３４９１４８号公報（第１頁、図１−図３）

ところが、上述したようなケーブル類保護案内装置５００は、外枠５２０の素材として部材強度、摩耗特性、保形性などを考慮して鋼板又は硬質のガラス繊維強化ポリアミド系樹脂を採用しているため、図８に示すように、真っすぐな伸長姿勢を保持する上方開口端面５１１ｄが屈曲外周側で相互に順次当接していく際や、所定の屈曲姿勢を保持する下方開口端面５１１ｅが屈曲内周側で周回しながら相互に順次当接していく際にカタカタ音が発生したり、中枠本体５１１の上方開口端面５１１ｄや下方開口端面５１１ｅを相互に当接させる際に中枠５１０同士の連結間隙Ｓを被嵌囲繞して閉塞するように移動する外枠５２０が中枠５１０との間で摺接音を発生したりして作業環境下における騒音発生の一因になるという問題が指摘されていた。なお、中枠５１０同士の連結は、連結凸部５１１ｆを凸設させた連結部分５１１ｂと、連結孔部５１１ｇを穿設させた連結部分５１１ｃとを嵌合させることによって行われる。

また、前述のように中枠５１０同士の連結間隙Ｓを外枠５２０によって、被嵌囲繞して閉塞しているもののケーブル類保護案内装置５００を円滑に屈曲移動させるためには、中枠５１０と外枠５２０の間には、僅かな隙間が不可避的に発生する。その結果、この僅かな隙間から、工作機械などから発生する微小な金属の切粉や摩耗粉が、ケーブル類保護案内装置５００内に進入してケーブル類Ｃを傷つけたり、あるいは、中枠５１０同士の摺接面に入り込んで円滑な屈曲動作を妨げてしまうという問題が指摘されていた。しかも、ケーブル類保護案内装置５００の構造上、構成部材が破損した場合、取替えが非常に困難であった。

さらに、ケーブル類Ｃを内包して保護案内した状態で、屈曲伸張動作が繰り返されることによって、内包されたケーブル類Ｃ同士の摩擦や中枠５１０同士の摺接若しくはケーブル類Cと中枠５１０の内壁との摺接によって発生する接触摩耗粉が作業空間へ飛散するという問題も指摘されていた。

そこで、本発明の目的は、これらの問題点を解決するものであって、摺接音の発生による作業環境下における騒音発生を低減させると共に、微小な金属の切粉や摩耗粉がケーブル類保護案内装置内に進入することを防止し、さらに、ケーブル類保護案内装置の構成部材同士の摺接によって発生する接触摩耗粉が作業空間へ飛散することを防止することができる簡易な構成でメンテナンス負担が軽減された密閉型ケーブル類保護案内装置を提供することである。

そこで、請求項１に係る発明は、ケーブル類を可撓支持体に内包して固定端側取付部材から移動端側取付部材に向かって保護案内する密閉型ケーブル類保護案内装置において、ケーブル類の出入り口以外の可撓支持体の外表面全体を、耐熱仕様の筒状布製カバーで覆うことによって、上記の課題を解決するものである。

なお、本発明で用いられる可撓支持体の材質としては、鋼板製であってもプラスチック製であっても構わないが、耐熱性、耐久性、難燃性、強度及びコストなどの観点から鋼板製のものを使用することが好ましい。また、構造については、前述した従来のケーブル類保護案内装置をそのまま用いることができるが、確実にケーブル類を保護案内できるものであれば、如何なる形状であっても構わない。

また、請求項２に係る発明は、請求項１に係る発明の構成に加えて、耐熱仕様の筒状布製カバーがアラミド繊維からなる布地を縫製したものであることによって、上記の課題をさらに解決するものである。

ここで、本発明に用いられるアラミド繊維（aramid fiber）とは、芳香族ポリアミド繊維（aromatic polyamide fiber）のことを意味しており、骨格となるベンゼン核が直線的に並んだパラ系と、ジグザグ状に並んだメタ系の２種類に大別されるが、本発明に用いられるアラミド繊維は、その用途に応じて、高強度で高弾性、低伸縮などの優れた特性を示すパラ系を用いたり、耐熱性や難燃性に優れた特性を示すメタ系を用いることも可能であるが、工作機械などに適用する場合には、排出される微小な金属の切粉や摩耗粉が、摩擦熱によってかなりの高温になることがあるため、耐熱性や難燃性に優れた特性を示すメタ系芳香族ポリアミド繊維を用いることが好ましい。

さらに、請求項３に係る発明は、請求項１又は請求項２に係る発明の構成に加えて、耐熱仕様の筒状布製カバー両端部がホースバンドで固定端側取付部材及び移動端側取付部材に締結止めされていると共に、筒状布製カバーがマジックテープ（登録商標）で長手方向に直線止めされていることによって、上記の課題を一層解決するものである。

ここで、本発明に用いられるホースバンドは、ホースバンドの商品名で市販されているものをそのまま適用することができるが、耐食性に優れたステンレス鋼からなるホースバンドを用いることが特に好ましい。

さらに、本発明に用いられるマジックテープ（登録商標）は、日本の株式会社クラレがこの商標により１９６０年から製造・販売している面ファスナーのことを意味しているが、これと同様の機能を有する他社製の面ファスナーであっても構わない。

なお、本発明における耐熱仕様の筒状布製カバーにおける耐熱仕様は、アラミド繊維からなる布地の耐熱温度が４００℃であり、マジックテープ（登録商標）の耐熱温度が２００℃である。アラミド繊維からなる布地の耐熱温度とマジックテープ（登録商標）の耐熱温度が大きく異なっているが、図５に示したようにマジックテープ（登録商標）は、アラミド繊維からなる布地に挟まれるような形態で使用され、例えば、摩擦熱で高熱になった切粉などと直接接触することがないので、筒状布製カバーは、アラミド繊維からなる布地の耐熱温度まで何ら問題なく使用可能である。

請求項１に係る発明は、ケーブル類を可撓支持体に内包して固定端側取付部材から移動端側取付部材に向かって保護案内する密閉型ケーブル類保護案内装置において、ケーブル類の出入り口以外の可撓支持体の外表面全体を、耐熱仕様の筒状布製カバーで覆ったことによって、可撓支持体が屈曲するときに発生する耳障りな騒音を遮音する効果を有する。

また、可撓支持体に不可避的に形成される僅かな隙間から、工作機械などから発生する微小な金属の切粉や摩耗粉が、ケーブル類保護案内装置内に進入してケーブル類を傷つけたり、あるいは、その隙間に微小な金属の切粉や摩耗粉が入り込んで円滑な屈曲動作を妨げてしまうことが防止される。

さらに、可撓支持体内に内包されたケーブル類同士の摩擦や可撓体支持体の構成部品同士の摺接などによって発生する接触摩耗粉が作業空間へ飛散することが防止される。

また、請求項２に係る発明によれば、請求項１に係る発明が奏する効果に加えて、耐熱仕様の筒状布製カバーがアラミド繊維からなる布地を縫製したものであることによって、筒状布製カバーが耐熱性や難燃性に優れた特性を示すので、摩擦などで高温になった金属の微粉末や摩耗粉が、可撓支持体内に進入することを確実に遮断する。

さらに、請求項３に係る発明によれば、請求項１又は請求項２に係る発明が奏する効果に加えて、耐熱仕様の筒状布製カバー両端部がホースバンドで可撓支持体の固定端側取付部材及び移動端側取付部材に締結止めされていると共に、筒状布製カバーがマジックテープ（登録商標）で長手方向に直線止めされていることによって、密閉型ケーブル類保護案内装置が屈曲動作を繰り返した場合においても筒状布製カバーが外れたり隙間ができたりすることが防止されるので、信頼性が向上するともに、筒状布製カバーの装着作業を簡便に行うことができ、保守メンテナンス負担も軽減することができる。

本発明は、ケーブル類を可撓支持体に内包して固定端側取付部材から移動端側取付部材に向かって保護案内する密閉型ケーブル類保護案内装置において、ケーブル類の出入り口以外の可撓支持体の外表面全体を、耐熱仕様の筒状布製カバーで覆ったことによって、摺接音の発生による作業環境下における騒音発生を低減させると共に、微小な金属の切粉や摩耗粉がケーブル類保護案内装置内に進入することを防止し、さらに、ケーブル類保護案内装置の構成部材同士の摺接によって発生する接触摩耗粉が作業空間へ飛散することを防止することができる密閉型ケーブル類保護案内装置であれば、その具体的な実施の態様は、如何なるものであっても何ら構わない。

本発明の好ましい密閉型ケーブル類保護案内装置の一実施例を図１乃至図６に沿って説明する。なお、図１は、本発明の一実施例である密閉型ケーブル類保護案内装置１００のの使用態様を筒状布製カバー１４０の一部を切り欠いて示した全体図であり、図２は、図１に示した密閉型ケーブル類保護案内装置１００の一部材である耐熱仕様の筒状布製カバー１４０の平面図であり、図３は、図２に示した筒状布製カバー１４０をIII−III線で切断したときの断面図であり、図４は、図２に示した耐熱仕様の筒状布製カバー１４０の使用状態における上面図であり、図５は、図４に示した密閉型ケーブル類保護案内装置１００をＶ−Ｖ線で切断したときの断面図であり、図６は、図１に示した密閉型ケーブル類保護案内装置１００の一部材であるホースバンド１５０の平面図である。

本発明の密閉型ケーブル類保護案内装置１００は、図１に示したようにケーブル類Ｃを工作機械などの固定部Ｆから移動部Ｍに向かって、可撓支持体１１０に内包して保護案内する密閉型ケーブル類保護案内装置１００であって、ケーブル類Cの出入り口、すなわち、固定端側取付部材１２０及び移動端側取付部材１３０以外の可撓支持体１１０の外表面全体を、耐熱仕様の筒状布製カバー１４０で覆っている。移動端側取付部材１３０は、工作機械などの移動しながら切削加工や研磨加工などの作動をする移動部Ｍに固着され、固定端側取付部材１２０は、移動部Ｍの動作を制御する制御装置や操作端末などを搭載した固定部Ｆに固着される。

耐熱仕様の筒状布製カバー１４０は、耐熱性や難燃性に優れたアラミド繊維からなる布地を縫製したものを用いている。この筒状布製カバー１４０は、可撓支持体１１０の全長よりも丈が数パーセント長く、幅が可撓支持体１１０の垂直断面の外周長よりもマジックテープ（登録商標）１４２の幅＋αほど長く縫製されている。このように布地の丈幅長に若干の余裕を持たせることによって、可撓支持体１１０の屈曲伸張動作に円滑に追従できるようにしている。また、図３に示したように筒状布製カバー１４０の長尺方向の左右両端部がほつれることを防止するため、布地の端をマジックテープ（登録商標）の幅の半分ほどの長さ分折り返しステッチ加工を施し、その布地のステッチ部分を覆うようにマジックテープ（登録商標）が接着されている。また、図２に示したように筒状布製カバー１４０の長尺方向の前後端部にもステッチ加工１４６が施されており、布地の厚みが倍になるので、筒状布製カバー１４０がホースバンド１５０から抜けることを防止している。

さらに、筒状布製カバー１４０の両端部近傍には、ホースバンド１５０から筒状布製カバー１４０が抜けたり、ホースバンド１５０の位置がずれたりしないようにホースバンド止め１４４が縫いつけられている。このホースバンド止め１４４に図６に示したようなホースバンド１５０を挿通させ、筒状布製カバー１４０を固定端側取付部材１２０及び移動端側取付部１３０に締結止めをする。

この筒状布製カバー１４０は、図４及び図５に示したように可撓支持体１１０の長手方向に包むように巻き付けられる。そして、筒状布製カバー１４０の接合部１４６が、可撓支持体１１０の屈曲外周側に位置するように巻くことにより、接合部１４６に適度な引張荷重が掛かり、マジックテープ１４２（登録商標）同士が密着し、筒状布製カバー１４０がホースバンド１５０から外れ難くしている。一方、接合部１４６を可撓支持体１１０の屈曲内周側に位置するように巻くことにより、外観に優れ、過度な引張荷重が掛かることを回避することができる。

また、接合部１４６をマジックテープ１４２（登録商標）止めとしたことにより、筒状布製カバー１４０の端部同士が密着し、異物の進入が防止される。さらに、図５に示したように、マジックテープ（登録商標）１４２が外部に露出していないため、外部の構造物に引っかかったりすることがない。

また、大型の工作機械などに使用される場合などにおいて、筒状布製カバー１４０の外表面に例えば、黄色と黒色の寅模様のカラーリングを施すことによって、作業者にケーブル類保護案内装置の存在を認知させ、注意喚起を促す効果も期待できる。

本発明は、耐熱仕様の筒状布製カバーでケーブル類の出入り口以外の可撓体支持体の外表面全体を覆ったことにより、外部から可撓体支持体内部への微小な金属の切粉などの進入を防ぐことができ劣悪な環境下での使用においてケーブル類を安全に保護すると共に、可撓体支持体内部から外部への騒音や摩耗粉の飛散が防止されるなど、クリーン環境下での使用にも適しており、その産業上の利用可能性はきわめて高い。

本発明の一実施例である密閉型ケーブル類保護案内装置の全体を示す斜視図。図１に示した密閉型ケーブル類保護案内装置の筒状布製カバーの平面図。図２に示した筒状布製カバーをIII−III線で切断した時の断面図。図２に示した筒状布製カバーの使用状態における上面図。図４に示した密閉型ケーブル類保護案内装置をＶ−Ｖ線で切断した時の断面図。図１に示した密閉型ケーブル類保護案内装置のホースバンドの平面図。従来の密閉型ケーブル類保護案内装置の一部を拡大した斜視図。図７に示した密閉型ケーブル類保護案内装置の作動状態を示した側断面図。

符号の説明

１００・・・密閉型ケーブル類保護案内装置
１１０・・・可撓支持体
１２０・・・固定端側取付部材
１３０・・・移動端側取付部材
１４０・・・筒状布製カバー
１４２・・・マジックテープ（登録商標）
１４４・・・ホースバンド止め
１４６・・・接合部
１５０・・・ホースバンド
５００・・・密閉型ケーブル類保護案内装置
５１０・・・中枠
５１１・・・中枠本体
５１１ａ・・・ケーブル類保持空間
５１１ｂ・・・（連結凸部を有する）連結部分
５１１ｃ・・・（孔部を有する）連結部分
５１１ｄ・・・上部開口端面
５１１ｅ・・・下部開口端面
５１１ｆ・・・連結凸部
５１１ｇ・・・連結孔部
５１２・・・開閉蓋体
５２０・・・外枠
５２１・・・上側外枠
５２２・・・下側外枠
Ｃ・・・ケーブル類
Ｆ・・・固定部
Ｍ・・・移動部
Ｓ・・・連結間隙

Claims

ケーブル類を可撓支持体に内包して固定端側取付部材から移動端側取付部材に向かって保護案内する密閉型ケーブル類保護案内装置において、
前記ケーブル類の出入り口以外の前記可撓支持体の外表面全体を、耐熱仕様の筒状布製カバーで覆ったことを特徴とする密閉型ケーブル類保護案内装置。
前記耐熱仕様の筒状布製カバーが、アラミド繊維からなる布地を縫製したものであることを特徴とする請求項１に記載の密閉型ケーブル類保護案内装置。
前記耐熱仕様の筒状布製カバー両端部が、ホースバンドで前記固定端側取付部材及び前記移動端側取付部材に締結止めされていると共に、前記筒状布製カバーがマジックテープ（登録商標）で長手方向に直線止めされていることを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の密閉型ケーブル類保護案内装置。