JP2008133794A - 燃料噴射量制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】早期始動でも燃料噴射量のばらつきを抑え得る燃料噴射量制御装置を提供する。
【解決手段】エンジン始動時の基本燃料噴射量taustbを算出する始動時基本噴射量算出手段51と、始動時に噴射量taustbを補正して実噴射量を算出し、回転数上昇により吸気充填率が低下すると、補正係数knestを変化させて実噴射量を減量する始動時噴射量補正手段52とを備えた燃料噴射量制御装置に、始動時の実噴射回数カウント手段53と、そのカウント値に基づきエンジン始動初期の実噴射回数が所定回数以下か否かを判定する初期噴射回数判定手段54と、初期の実噴射回数が所定回数以下のとき、固定回転数に基づいて補正係数knestを算出する第1の補正係数算出手段55と、初期の実噴射回数が所定回数を超えたとき、エンジン回転数に基づいて補正係数knestを算出する第2の補正係数算出手段56とを設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料噴射量制御装置、特に車両用エンジンの始動時燃料噴射量制御に好適な燃料噴射量制御装置に関する。
自動車等の車両のエンジンにおいては、電子制御燃料噴射システムが採用されており、一般に、エンジンの吸入空気量及びエンジン回転数に基づいて基本燃料噴射量が演算されるとともに、エンジンの運転状態を示す冷却水温、スロットル開度、イグニッションスイッチのon、off等に応じて、その基本燃料噴射量を補正する補正演算がなされて、インジェクタからの実燃料噴射量が決定されるようになっている。
また、エンジンの始動時には、気筒内や吸気ポートが低温で、しかも、エンジンが回転変動の大きなクランキング状態にあって吸入空気量も安定しないことから、エンジン冷却水温に応じて完爆後の通常運転時よりも多い始動時の燃料噴射量が設定される一方で、エンジン回転数が上昇し吸気圧が低下して吸気充填率が低下するのに伴って、その始動時噴射量を減量補正していくことにより、空燃比を最適化するようになっている。
従来のこの種の燃料噴射量制御装置としては、例えばエンジン回転数と始動時噴射量を減量補正するための補正係数(機関回転数補正係数)とを関係付けたマップを備え、そのマップに従って、減量補正した始動時燃料噴射量を演算する一方、エンジン回転数検出手段の回転数検出周期を所定のエンジン回転数を基準として、その基準回転数よりも高回転時には長周期とし、その基準回転数よりも低回転時には短周期とすることで、マイクロコンピュータの通常のタイマー分解能であってもエンジン完爆前の低回転域までエンジン回転数検出を可能とし、始動時の早い段階からクランキング回転数(クランキングによるエンジン回転数)に応じた燃料噴射量の補正制御を実行できるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−83107号公報
しかしながら、上述のような燃料噴射量制御装置にあっては、エンジン回転数が上昇するときに始動時噴射量を減量補正するための機関回転数補正係数(以下、補正係数knestともいう)が、クランキング回転域でピークを持つ特性値となるため、補正した燃料噴射量がばらつき易く、特に、始動の早い段階から変動の大きいクランキング回転数に基づいて燃料噴射量の補正制御を実行するため、算出した燃料噴射量が大きくばらついてしまうという問題があった。
これに対し、例えば所定のエンジン回転数(例えば300rpm)までは補正係数knestを一定値とすることで、上記燃料噴射量のばらつきを抑えることが考えられるが、例えば図4にハッチングで示すように、始動不良時等に達し得る、ある程度のクランキング回転数までのエンジン回転数領域において、混合気がオーバーリッチ状態となってしまい、燃費が悪化するだけでなく、始動も困難になり易く、更に多量のHC(炭化水素)を含む不完全燃焼ガスが排気されてしまうという問題がある。
そこで、本発明は、早期始動を行っても燃料噴射量のばらつきを抑えることができ、燃費や排気性能の向上に寄与し得る燃料噴射量制御装置を提供することを目的とする。
本発明の燃料噴射量制御装置は、上記目的を達成するため、(1)エンジンの始動時の基本燃料噴射量を算出する始動時基本噴射量算出手段と、前記エンジンの始動時に前記基本燃料噴射量の補正をして実噴射される燃料噴射量を算出するとともに、エンジン回転数の上昇に伴って前記エンジンの吸気充填率が低下するときには、前記補正をするための補正係数を変化させ前記実噴射される燃料噴射量を減量補正する始動時噴射量補正手段と、を備えた燃料噴射量制御装置において、前記始動時の前記実噴射の回数をカウントする実噴射回数カウント手段と、前記実噴射回数カウント手段のカウント値に基づき、前記エンジンの始動のための初期の実噴射回数が所定回数以下であるか否かを判定する初期噴射回数判定手段と、前記初期噴射回数判定手段の判定結果に基づき、前記初期の実噴射回数が前記所定回数以下であるとき、予め設定した固定回転数に基づいて前記補正係数を算出する第1の補正係数算出手段と、前記初期噴射回数判定手段の判定結果に基づき、前記初期の実噴射回数が前記所定回数を超えたとき、前記エンジン回転数に基づいて前記補正係数を算出する第2の補正係数算出手段と、を設けたことを特徴とする。
この構成により、クランキング初期の所定回数以下の実噴射については、エンジン回転数を予め設定した固定値とし、この固定値を用いて始動時噴射量の補正のための補正係数(knest)が第1の補正係数算出手段によって算出される。ここでの所定回数以下の実噴射とは、クランキング初期にサージタンク内の大気があるためにある程度安定した吸気充填率を見込むことができる回数、例えばn気筒(nは正の整数)エンジンの全気筒でそれぞれ初回の実噴射が実行されるn回程度の実噴射回数を意味する。したがって、クランキング中でエンジン回転数が大きく変動しても、前記補正係数はその影響を受けないことになる。実噴射回数が所定回数を超えると、第2の補正係数算出手段によって、エンジン回転数の上昇により吸気充填率が低下するのに合わせて前記補正係数が小さくなり、空燃比が最適化される。よって、始動時の早い段階から燃料噴射量の補正制御を実行しても、算出した燃料噴射量が大きくばらついてしまうことがなく、燃費や排気性能を悪化させない始動時燃料噴射量制御が可能となる。
上記構成を有する燃料噴射量制御装置においては、(2)前記所定回数が、前記エンジンの気筒数と等しいのが好ましい。
この構成により、各気筒の初回の噴射に際して吸気ポートのいわゆるウェット状態がない状態で所定回数の実噴射がなされるから、前記固定値をこの初期状態の始動時噴射量に最適な値に設定することで、安定した始動が可能となる。
さらに、上記(1)又は(2)の構成を有する燃料噴射量制御装置においては、(3)前記エンジン回転数を所定のクランキング回転数より低回転域から検出する早期始動時であるか否かを判定する早期始動判定手段を設け、前記早期始動時であって前記初期の実噴射回数が前記所定回数以下であるときのみ、前記第1の補正係数算出手段による前記補正係数の算出処理を実行するのがよい。
この構成により、エンジン回転数変動の影響を受け易い早期始動時のみ、初期の噴射時の補正係数をエンジン回転数を固定値として算出することになり、それ以降は早期始動による低回転域からのエンジン回転数検出に基づいて補正係数が算出され、始動時燃料噴射量の補正がなされる。したがって、始動の早い段階から好ましい空燃比が得られる。
また、上記(1)の構成を有する燃料噴射量制御装置においては、好ましくは、(4)前記エンジン回転数の上昇が、前記エンジンの停止状態からのエンジン回転数の上昇である。この場合、エンジン停止状態からのクランキング初期の所定回数以下の実噴射については、サージタンク内の大気があるためにある程度安定した吸気充填率を見込むことができる。
本発明によれば、クランキング初期の所定回数以下の実噴射について、エンジン回転数を予め設定した固定値として始動時噴射量の機関回転数補正係数を算出し、クランキング初期に、例えばサージタンク内の大気によってある程度安定した吸気充填率を見込むことができる所定の実噴射回数の間は、クランキング中でエンジン回転数が大きく変動しても前記補正係数が大きく変動しないようにしているので、始動時の早い段階から吸気充填率低下に伴う燃料噴射量の減量補正を実行しても、算出した燃料噴射量が大きくばらついてしまうことがなく、燃費や排気性能の向上に寄与し得る燃料噴射量制御装置を提供することができる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1から図4は本発明の第1の実施の形態に係る燃料噴射量制御装置を示す図である。
まず、その構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態の噴射量制御装置は、自動車に搭載される多気筒エンジン(多気筒の内燃機関)、例えば4気筒エンジン1(図1中には4気筒のうち1気筒のみ図示している)に装備されるもので、そのエンジン1の各気筒1aにはピストン2で仕切られた燃焼室3が形成され、吸気弁4と排気弁5が図示しない動弁機構により開閉駆動可能に装備されるとともに、燃焼室3内に露出するよう点火プラグ6が配置されている。また、吸気管7内にはスロットルバルブ8が設けられており、スロットルバルブ8より燃焼室3側には吸気管7と一体に吸気通路を形成するとともに所定の容積を有するサージタンク9が設けられている。
エンジン1の複数の気筒1aに対応する複数のインジェクタ11(燃料噴射弁)は、複数の気筒1aに燃料を供給するデリバリパイプ12にそれぞれ接続しており、このデリバリパイプ12には、車両に搭載された燃料タンク15内の燃料ポンプ16から吐出された燃料(例えばガソリン)が所定の燃料通路を通して供給される。なお、エンジン1は、燃料噴射を電子制御するものであれば、筒内噴射型のエンジンでも、ポート噴射型のエンジン、あるいは、ポート噴射と筒内噴射を組み合わせて実行するデュアル噴射型のエンジンであってもよいし、ディーゼルエンジンやガス燃料(LPG又はLNG)等のように異なる燃料を用いるエンジンであってもよい。エンジン1の排気管18には排気浄化用の触媒装置19が装着されている。
インジェクタ11および点火プラグ6はそれぞれ対応する燃焼室3の近傍に配置されており、これらインジェクタ11および点火プラグ6の作動は、エンジン1を電子制御するエンジンECU30(エンジン制御ユニット)からのパルス状の燃料噴射信号Pa及び点火時期制御信号Pbによってそれぞれ制御されるようになっている。
エンジンECU30は、詳細なハードウェア構成を図示しないが、例えばCPU(Central Processing Unit)31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33、バッテリーを利用するバックアップ用メモリとしてのB−RAM(Back-up RAM)34に加えて、A/D変換器等を含む入力インターフェース回路35及び出力インターフェース回路36等を含んで構成されている。なお、エンジンECU30にはキースイッチ37のon/off信号が取り込まれると共に、バッテリ38からの電源供給がなされる。
また、このエンジンECU30の入力インターフェース回路35には、エアフローメータ41、クランク角センサ42(エンジン回転数センサ)、スロットルセンサ43、車速センサ44、カムポジションセンサ45(気筒判別センサ)、吸気温センサ46、水温センサ47、酸素センサ48等のセンサ群が接続されており、これらセンサ群からのセンサ情報がエンジンECU30に取り込まれるようになっている。また、エンジンECU30の出力インターフェース回路36には、インジェクタ11の他に、図示しないディストリビュータを介して各点火プラグ6を駆動する図示しないイグナイタと、燃料ポンプ16をon/offさせる図示しないリレースイッチ回路等が接続されている。
エンジンECU30のCPU31は、主としてROM32に格納された制御プログラムに従って、RAM33およびB−RAM34との間でデータを授受しながら、入力インターフェース回路35から取り込んだセンサ情報や予め設定された設定値情報、マップデータ等に基づいて所定の演算処理を実行し、その結果に応じて前記出力インターフェース回路36からの制御信号出力を行うことで、エンジン1の電子制御を実行するとともに、通常運転時及び後述する始動時の燃料噴射量制御情報の生成処理等を実行するようになっている。
エンジンECU30は、通常運転時には、例えばエアフローメータ41及びクランク角センサ42のセンサ情報から得られるエンジン1の1回転当りの吸入空気量に基づいて、所定の目標空燃比となる燃料噴射量に相当するインジェクタ11の基本燃料噴射時間を演算し、この基本燃料噴射時間に最適空燃比となるよう各センサ信号に基づく補正処理を加え、適正な燃料噴射量で所定のクランク角に達する時点でインジェクタ11からの燃料噴射を実行するために、複数の制御値を算出する。また、エンジンECU30は、エンジン1の運転状態に応じて、適正な点火時期やスロットル開度の制御等を実行するための複数の制御値をそれぞれ算出する。そして、エンジンECU30の出力インターフェース回路36からインジェクタ11を駆動し、エンジン1内での燃料噴射量を目標噴射量に制御するための燃料噴射信号Paや、点火プラグ6をイグナイタを介して所定の点火時期に点火させる点火時期制御信号Pb、あるいは燃料ポンプ16をon/offさせる前記リレースイッチの切替信号等をそれぞれ出力する。
本実施形態のエンジンECU30は、さらに図2に示すように、エンジン1の始動時の基本燃料噴射量を算出する始動時基本噴射量算出手段51と、エンジン1の始動時の基本燃料噴射量taustbを補正して、インジェクタ11により実噴射される燃料噴射量taustを算出するとともに、エンジン回転数neの上昇に伴ってエンジン1の吸気充填率が低下するときには機関回転数補正係数knestを変化させて、実噴射される燃料噴射量taustを減量補正する始動時噴射量補正手段52とを備えており、そのためのプログラム、データマップ及び作業メモリ領域を有している。
さらに、エンジンECU30は、始動時の実噴射の回数をカウントする実噴射回数カウント手段53と、実噴射回数カウント手段53のカウント値に基づき、エンジン1の始動のための初期の実噴射回数が所定回数n以下であるか否かを判定する初期噴射回数判定手段54と、初期噴射回数判定手段54の判定結果に基づき、初期の実噴射回数が所定回数n以下であるときには、予め設定した固定回転数、例えば100rpmに基づいて補正係数knestを算出する第1の補正係数算出手段55と、初期噴射回数判定手段54の判定結果に基づき、初期の実噴射回数が所定回数nを超えたときには、エンジン回転数neに基づいて補正係数knestを算出する第2の補正係数算出手段56と、エンジン1の早期始動時であるか否かを判定する早期始動判定手段58とを含んで構成されており、これらの手段の処理を実行するプログラム、データマップ及び作業メモリ領域を有している。
ここで、早期始動とは、例えば上記特許文献1に記載のように、通常運転時のエンジン回転数neの検出可能範囲より低回転域、特にエンジン完爆前の所定回転数(例えば300rpm)より低回転域からエンジン回転数検出を可能とし、始動時の早い段階からクランキング回転数(クランキングによるエンジン回転数ne;以下、クランキング回転数neともいう)に応じた燃料噴射量の補正制御を実行できるようにした始動状態である。また、初期噴射回数判定手段54の初期の実噴射回数の判定に用いる「所定回数」とは、エンジン1の全気筒数nに等しい回数で、4気筒エンジン1の場合、n=4である。
そして、エンジンECU30は、早期始動時であって初期の実噴射回数(図2中に噴射(1)、(2)・・・として示す)が所定回数n以下であるときのみ、第1の補正係数算出手段55による第1の補正係数knest(図2中のknestマップM中に点線で示す)の算出処理を実行し、実噴射回数がnを超えると、第1の補正係数算出手段55による補正係数knestの算出処理を実行せずに、第2の補正係数算出手段56によって通常の補正係数knestの算出処理を実行するようになっている。
ここでは詳述しないが、始動時噴射量補正手段52は、上述のような機関回転数補正係数knestの算出を伴う始動時噴射量補正のみならず、冷却水温等に基づき燃料気化率の上昇に応じた減量補正を実行したり、極低温環境での始動時噴射燃料の増量補正を行ったりすることができるようになっている。
次に、動作について説明する。
通常の運転時には、例えばエアフローメータ41及びクランク角センサ42のセンサ情報から得られるエンジン1の1回転当りの吸入空気量に基づいて、目標空燃比となる燃料噴射量に相当するインジェクタ11の基本燃料噴射時間tauが算出され、この基本燃料噴射時間tauに各センサ信号に基づく補正処理が加えられて、適正な燃料噴射量で所定のクランク角に達する時点でインジェクタ11からの燃料噴射を実行するために複数の制御値が算出され、空燃比制御がなされる。また、エンジン1の運転状態に応じて、適正な点火時期とするための複数の制御値がそれぞれ算出され、点火時期制御が実行される。
一方、エンジン1の早期始動時には、図3に示すような処理に従って、始動時の燃料噴射量制御が実行される。なお、同図に示す処理は、キースイッチがon(パワーon)の間、所定時間毎に繰り返し実行される。
まず、早期始動判定手段58により、エンジン1が早期始動時であるか否かが判定される(ステップS11)。
このとき、通常運転時のエンジン回転数neの検出可能範囲より低回転域、特にエンジン完爆前の例えば300rpmより低回転域からエンジン回転数検出を可能とし、始動時の早い段階からクランキング回転数neに応じた燃料噴射量の補正制御を実行できるようにした始動状態であれば、早期始動状態であると判定される(ステップS11でYESの場合)。なお、早期始動時でなければ(ステップS11でNOの場合)、今回の処理を終了する。
早期始動時には、まず、エンジン1の1回転当りの吸入空気量が正確に算出できないことから、始動時基本噴射量算出手段51により、冷却水温Twに基づいて、冷却水温が低いほど始動時燃料噴射量が多くなるように所定のマップデータ(図2中の始動時基本噴射量算出手段51のブロック中に概略図示する)を基に基本燃料噴射時間taustbが算出される(ステップS12)。
次いで、実噴射回数カウント手段53のカウント値に基づき、エンジン1の始動のための初期の実噴射回数が所定回数n以下であるか否かが初期噴射回数判定手段54によって判定される(ステップS13)。
このとき、初期の実噴射回数が所定回数n以下(ステップS13でYESの場合)であれば、第1の補正係数算出手段55により、予め設定した固定回転数、例えば100rpmを用いて、図2中に示す充填効率に応じた機関回転数補正係数knestのマップMに基づいて、同マップM中に点線で示す初期噴射時の補正係数knestが算出される(ステップS14)。
一方、初期の実噴射回数が所定回数nを超えたとき(ステップS13でNOの場合)には、第2の補正係数算出手段56により、図2中に示す充填効率に応じた機関回転数補正係数knestのマップMから、エンジン回転数neに基づいて通常の補正係数knestが算出される(ステップS15)。
次いで、始動時の実燃料噴射量taustが、基本燃料噴射時間taustbと今回算出された機関回転数補正係数knestとを乗算して算出され(ステップS16)、インジェクタ11から各気筒1aに噴射される(ステップS17)。そして、このとき、実噴射回数カウント手段53によって今回の始動時実噴射の回数がカウントされ、カウント値がインクリメントされる(ステップS18)。
このように、本実施形態においては、エンジン停止状態からのクランキング初期の所定回数(例えば4回)以下の実噴射については、エンジン回転数neを予め設定した固定値として始動時噴射量の補正のための補正係数knestが第1の補正係数算出手段55によって算出される。したがって、クランキング中でエンジン回転数が大きく変動したとしても、補正係数knestはその影響を受けない。一方、実噴射回数が所定回数を超えると、第2の補正係数算出手段56によって、エンジン回転数の上昇により吸気充填率が低下するのに合わせて、補正係数knestが小さい値に減量補正され、空燃比(A/F)が最適化される。
その結果、始動時の早い段階から吸気充填率を考慮した燃料噴射量の補正制御を実行しても、算出した燃料噴射量が大きくばらついてしまうことがなく、燃費や排気性能を悪化させない始動時燃料噴射量制御が実現できる。
また、本実施形態では、初期噴射回数判定手段54による判定基準となる前記所定回数が、エンジン1の気筒数n、例えば4と等しいので、各気筒1aの初回の噴射に際して吸気ポートのいわゆるウェット状態がない状態で、所定回数、例えば4回、すなわち4気筒分の実噴射がなされるから、前記固定値をこの初期状態の始動時噴射量に最適な値、例えば100rpmに設定することで、安定した始動が可能となる。
さらに、本実施形態の燃料噴射量制御装置は、早期始動判定手段58によって、エンジン回転数を所定のクランキング回転数より低回転域から検出する早期始動時であるか否かを判定して、早期始動時であって前記初期の実噴射回数が所定回数以下であるときのみ、第1の補正係数算出手段55による補正係数knestの算出処理が実行されるので、クランキングによるエンジン回転数の変動の影響を受け易い早期始動時にのみ、初期の噴射時の補正係数knestをエンジン回転数を固定として算出することになり、それ以降は早期始動による低回転域からのエンジン回転数の検出値に基づいて補正係数knestが通常通り算出され、始動時燃料噴射量の補正がなされる。したがって、始動の早い段階から好ましい空燃比が確保できる。
以上説明したように、本発明は、クランキング初期の所定回数以下の実噴射についてはエンジン回転数neを予め設定した固定値とし、この固定値を用いて始動時噴射量の機関回転数補正係数knestを算出して、クランキング初期に、例えばサージタンク内の大気である程度安定した吸気充填率を見込むことができる所定の実噴射回数の間は、クランキング中でエンジン回転数が大きく変動しても補正係数knestが大きく変動しないようにしているので、始動時の早い段階から吸気充填率低下に伴う燃料噴射量の減量補正を実行しても、算出した燃料噴射量が大きくばらついてしまうことがなく、燃費や排気性能の向上に寄与し得る燃料噴射量制御装置を提供することができるという効果を奏するものであり、燃料噴射量制御装置、特に車両用エンジンの始動時燃料噴射量制御に好適な燃料噴射量制御装置全般に有用である。
本発明の第1の実施の形態に係る燃料噴射量制御装置を含むエンジンの電子制御燃料噴射システムの概略ブロック構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係る燃料噴射量制御装置の要部機能ブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る燃料噴射量制御装置における始動時燃料噴射量制御プログラムの概略処理内容を示すフローチャートである。 従来の課題を説明するグラフで、縦軸は機関回転数補正係数を、横軸はエンジン回転数を示している。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
1a 気筒
3 燃焼室
7 吸気管
8 スロットルバルブ
9 サージタンク
11 インジェクタ(燃料噴射弁)
12 デリバリパイプ
15 燃料タンク
16 燃料ポンプ
30 エンジンECU
41 エアフローメータ
42 クランク角センサ(エンジン回転数センサ)
45 カムポジションセンサ(気筒判別センサ)
46 吸気温センサ
47 水温センサ
51 始動時基本噴射量算出手段
52 始動時噴射量補正手段
53 実噴射回数カウント手段
54 初期噴射回数判定手段
55 第1の補正係数算出手段
56 第2の補正係数算出手段
58 早期始動判定手段
n 所定回数(気筒数)

Claims (4)

  1. エンジンの始動時の基本燃料噴射量を算出する始動時基本噴射量算出手段と、
    前記エンジンの始動時に前記基本燃料噴射量の補正をして実噴射される燃料噴射量を算出するとともに、エンジン回転数の上昇に伴って前記エンジンの吸気充填率が低下するときには、前記補正をするための補正係数を変化させ前記実噴射される燃料噴射量を減量補正する始動時噴射量補正手段と、を備えた燃料噴射量制御装置において、
    前記始動時の前記実噴射の回数をカウントする実噴射回数カウント手段と、
    前記実噴射回数カウント手段のカウント値に基づき、前記エンジンの始動のための初期の実噴射回数が所定回数以下であるか否かを判定する初期噴射回数判定手段と、
    前記初期噴射回数判定手段の判定結果に基づき、前記初期の実噴射回数が前記所定回数以下であるとき、予め設定した固定回転数に基づいて前記補正係数を算出する第1の補正係数算出手段と、
    前記初期噴射回数判定手段の判定結果に基づき、前記初期の実噴射回数が前記所定回数を超えたとき、前記エンジン回転数に基づいて前記補正係数を算出する第2の補正係数算出手段と、を設けたことを特徴とする燃料噴射量制御装置。
  2. 前記所定回数が、前記エンジンの気筒数と等しいことを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射量制御装置。
  3. 前記エンジン回転数を所定のクランキング回転数より低回転域から検出する早期始動時であるか否かを判定する早期始動判定手段を設け、
    前記早期始動時であって前記初期の実噴射回数が前記所定回数以下であるときのみ、前記第1の補正係数算出手段による前記補正係数の算出処理を実行することを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料噴射量制御装置。
  4. 前記エンジン回転数の上昇が、前記エンジンの停止状態からのエンジン回転数の上昇であることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射量制御装置。
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JP2010174696A (ja) * 2009-01-28 2010-08-12 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置

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JP2010174696A (ja) * 2009-01-28 2010-08-12 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置

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