JP2008132599A - プリンタ、印刷方法、フォントインストールプログラム、及びフォントプロテクトプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】フォントを使用して印刷を行うプリンタであって、フォントの不正使用を有効に防止でき、フォントベンダーの信頼を高めることのできるプリンタ等を提供する。
【解決手段】フォントを用いて印刷を行うプリンタが、フォントのインストールを行う際に、フォントの格納先である記憶デバイスの固有情報及び又はプリンタの固有情報から第1キーを生成し、第1キーをフォントデータと関連付けて記憶デバイスに格納する手段と、フォントを使用する際に、使用するフォントデータが格納されている記憶デバイスの固有情報及び又はプリンタの固有情報から、第1キーの生成と同方法で第2キーを生成し、第2キーが、使用するフォントデータに関連付けられている第1キーと一致していれば、使用するフォントデータを読出して使用させ、一致していなければ、フォントデータを使用させない手段とを有する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、フォントデータを使用して印刷を行うプリンタ等に関し、特に、フォントの不正使用を利便性を下げることなく有効に防止でき、フォントベンダーの信頼を高めることのできるプリンタ等に関する。
通常、PDL(ページ記述言語)等で表現された印刷データを受信して印刷するプリンタでは、文字を印刷するためのフォントデータを、プリンタが備えるROMやHDDに使用可能な状態で格納し、印刷時には、印刷データに含まれる文字コード等に対応する文字データを当該フォントデータから取得して用いる。
このフォントデータをプリンタにインストールする場合には、通常、ホストコンピュータにインストールされているフォントインストール用のプログラムを用いて行う。この場合、当該プログラムがインストール対象のフォントデータをPDLでインストール先のプリンタに送信し、プリンタ側は、送信されたPDLを解釈して、フォントデータを使用可能な状態でHDD等に格納する。かかるフォントのインストールは、基本的な書体のものについてはプリンタの出荷時に予めなされており、オプショナルなフォントについては、プリンタを購入後、ユーザが行う。
また、下記特許文献1には、かかるフォントデータに関し、ホストコンピュータを使用することなくフォント管理を行うものが示されている。
特開2003−48347号公報
しかしながら、プリンタにインストールされたフォントデータが、プリンタから取り外すことのできるハードディスク等に収められている場合には、当該ハードディスク等を他のプリンタに移動させて、収められている前記フォントデータをこの移動先のプリンタで使用することも可能であり、このような事態は、使用制限があるフォントの場合には好ましくない。例えば、インストールできるプリンタの数が制限されているようなライセンス形態で、インストール時にインストール数を制限したとしても、上記のようなフォントデータの移動が行われてしまえば、使用許可のないプリンタにおける不正使用が可能となってしまう。また、取り外されたハードディスク等から、収められているフォントデータが他の記憶媒体にコピーされて、当該記憶媒体が他のプリンタに接続されることによって、フォントが不正使用されてしまう可能性もある。従って、このような状態では、フォントを提供するフォントベンダーの信頼を得ることができない。
また、上記特許文献1では、フォントの権利を守るなどの目的で、ユーザのパスワード入力に基づいて格納されているフォントを有効化するなどの提案がなされているが、ユーザのパスワード入力が必要であり、利便性が必ずしも良くなく、また、フォントを収めたHDDをプリンタから着脱するという観点はなく、当該HDDが移動可能である場合のプロテクトについては課題があると考えられる。
そこで、本発明の目的は、フォントデータを使用して印刷を行うプリンタであって、フォントの不正使用を利便性を下げることなく有効に防止でき、フォントベンダーの信頼を高めることのできるプリンタ、等を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の一つの側面は、フォントデータを用いて印刷を行うプリンタが、前記フォントデータのインストールを行う際に、前記フォントデータの格納先である記憶デバイスの固有情報及び又は前記プリンタの固有情報から第1キーを生成し、当該第1キーを前記フォントデータと関連付けて前記記憶デバイスに格納するインストール手段と、前記フォントデータを使用する際に、使用するフォントデータが格納されている記憶デバイスの固有情報及び又は前記プリンタの固有情報から、前記第1キーの生成と同方法で第2キーを生成し、当該第2キーが、前記使用するフォントデータに関連付けられている第1キーと一致していれば、前記使用するフォントデータを前記記憶デバイスから読出して使用させ、一致していなければ、前記フォントデータを使用させないプロテクト手段とを有することである。
更に、上記の発明において、その好ましい態様は、前記第1キーの生成過程で暗号化手法が用いられることを特徴とする。
更にまた、上記の発明において、一つの態様は、前記フォントデータが格納される記憶デバイスが、前記プリンタに着脱可能な可搬性メモリであることを特徴とする。
上記の目的を達成するために、本発明の別の側面は、フォントデータを用いて印刷を行うプリンタにおける印刷方法において、前記フォントデータのインストールを行う際に、前記プリンタは、前記フォントデータの格納先である記憶デバイスの固有情報及び又は前記プリンタの固有情報から第1キーを生成し、当該第1キーを前記フォントデータと関連付けて前記記憶デバイスに格納し、前記フォントデータを使用する際に、前記プリンタは、使用するフォントデータが格納されている記憶デバイスの固有情報及び又は前記プリンタの固有情報から、前記第1キーの生成と同方法で第2キーを生成し、当該第2キーが、前記使用するフォントデータに関連付けられている第1キーと一致していれば、前記使用するフォントデータを前記記憶デバイスから読出して使用させ、一致していなければ、前記フォントデータを使用させないことである。
上記の目的を達成するために、本発明の更に別の側面は、フォントデータを用いて印刷を行うプリンタにフォントデータのインストール処理を実行させるフォントインストールプログラムが、前記フォントデータの格納先である記憶デバイスの固有情報及び又は前記プリンタの固有情報からキーを生成する工程と、当該キーを前記フォントデータと関連付けて前記記憶デバイスに格納する工程とを前記プリンタに実行させることである。
上記の目的を達成するために、本発明の別の側面は、フォントデータを用いて印刷を行うプリンタにフォントデータの使用制限処理を実行させるフォントプロテクトプログラムにおいて、前記フォントデータは、インストールの際に、格納先である記憶デバイスの固有情報及び又は当該インストールの際に用いられたプリンタの固有情報から生成される第1キーと関連付けられて前記記憶デバイスに格納され、前記フォントプロテクトプログラムは、前記フォントデータを使用する際に、使用するフォントデータが格納されている記憶デバイスの固有情報及び又は前記プリンタの固有情報から、前記第1キーの生成と同方法で第2キーを生成する工程と、当該第2キーを、前記使用するフォントデータに関連付けられている第1キーと比較する工程と、当該比較の結果、前記第2キーが前記第1キーと一致していれば、前記使用するフォントデータを前記記憶デバイスから読出して使用させ、一致していなければ、前記フォントデータを使用させない工程とを前記プリンタに実行させることである。
本発明の更なる目的及び、特徴は、以下に説明する発明の実施の形態から明らかになる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、図において、同一又は類似のものには同一の参照番号又は参照記号を付して説明する。
図1は、本発明を適用したプリンタの実施の形態例に係る構成図である。図1に示すプリンタ1が本実施の形態例に係るプリンタであり、フォントをインストールする際には、インストール先の記憶デバイスの固有情報とプリンタの固有情報から第1キーを生成してフォントデータと関連付けて格納し、フォントを使用する際には、そのフォントデータが格納されている記憶デバイスの固有情報とフォントを使用するプリンタの固有情報から第2キーを生成し、当該第2キーがそのフォントデータに関連付けられている第1キーと一致した場合には、当該フォントの使用を可能として、フォントの不正使用を有効に防止しようとするものである。
図1に示すホストコンピュータ2は、本実施の形態例におけるホスト装置であり、ネットワークなどを介して接続されるプリンタ1に対して印刷要求を行い、そのためのプリンタドライバ(図示せず)が備えられている。また、本ホストコンピュータ2は、プリンタ1で使用するフォントデータをインストール際にも用いられ、そのためのインストーラーも備えられている。なお、ホストコンピュータ2は、いわゆるパーソナルコンピュータなどで構成することができる。
プリンタ1は、ホストコンピュータ2等からの印刷要求を受信して印刷を実行する例えばレーザプリンタなどの印刷装置であり、印刷対象である画像のデータをPDLなど画素毎のデータに展開される前の形式で受信する装置である。従って、印刷対象の文字については、文字コード等の形式で印刷要求を受け、プリンタ1にてフォントデータを用いて文字の画像データを生成する。
図1に示すように、プリンタ1には、コントローラ11、記憶媒体I/F12、及びエンジン13等が備えられる。
コントローラ11は、プリンタ1の各部を制御する部分であり、印刷実行時には、ホストコンピュータ2等から発せられる印刷ジョブコマンドに従い、受信する印刷データに所定の処理を施してエンジン13に渡し、印刷媒体への印刷を実行させる。また、記憶媒体I/F12を介して着脱可能記憶媒体3にアクセスすることができる。なお、コントローラ11は、図1に示すように、CPU111、RAM112、ROM113、HDD114(ハードディスクドライブ)等で構成される。
プリンタ1で使用されるフォントデータは、印刷処理時に使用可能な状態でROM113、HDD114、及び着脱可能記憶媒体3に格納されている。本プリンタ1では、これらの記憶デバイスに格納されるフォントデータのインストール時の処理と使用時の処理に特徴を有し、これらの具体的な処理手順については後述する。なお、コントローラ11が行う処理は、概ねROM113に格納されるプログラムに従ったCPU111の動作によって実現される。そして、フォントデータのインストール処理と使用時のプロテクト処理を司るプログラムとしてフォントインストールプログラム115及びフォントプロテクトプログラム116がROM113に格納される。なお、これら2つのプログラムは、HDD114に格納されてもよく、また、1つのプログラムとして、あるいは、他のプログラムに包含される形態で構成されてもよい。
エンジン13は、コントローラ11から転送されるデータに基づいて印刷媒体に対して印刷処理を実行する部分である。
記憶媒体I/F12は、着脱可能な記憶媒体3とのインターフェースを司る部分である。着脱可能記憶媒体3としては、USBメモリなどの可搬性メモリや着脱可能なHD(ハードディスク)等があり、記憶媒体I/F12は、それらにそれぞれ対応するインターフェースデバイスとして構成される。そして、ここに装着される着脱可能記憶媒体3には、プリンタ1を介してフォントデータをインストールすることができ、また、プリンタ1は、着脱可能記憶媒体3に格納されたフォントデータを使用することができる。
以上説明したような構成を有する本実施の形態例におけるプリンタ1では、前述のとおり、フォントのインストール時の処理及びそのフォントの使用時の処理に特徴を有し、以下、その具体的な処理手順について説明する。
図2は、フォントインストール時の処理手順を例示したフローチャートである。まず、図2に基づいて、フォントインストールプログラム115に従ったフォントインストール処理について説明する。
プリンタ1で新たなフォントを使用できるようにする際には、まず、ホストコンピュータ2において、ユーザのフォントインストールのための操作が行われ、それに従ったインストーラーの処理により、対象とするフォントデータがPDLでプリンタ1に送信される。
これをプリンタ1が受信すると(ステップS1)、まず、コントローラ11は、格納先の記憶デバイスが使用可能であるか否かをチェックする(ステップS2)。ここでは、HDD114と着脱可能記憶媒体3が格納先の対象であるとすると、ホストコンピュータ2側から格納先の指定がある場合には、その指定に従ったHDD114または着脱可能記憶媒体3の格納先について使用可否をチェックする。その結果、当該格納先が使用可能でない状態であれば(ステップS2のNo)、処理がステップS8に移行し、当該格納先が使用可能であれば(ステップS2のYes)、処理がステップS3に移行する。なお、記憶デバイスが使用可能でない状態とは、記憶デバイス自体が故障している状態、接続不良である状態、フォントデータを格納する容量が不足している状態などである。例えば、指定された格納先が着脱可能記憶媒体3であるUSBメモリである場合に、そのUSBメモリがプリンタ1に装着されていない状態では使用不可となる。
また、格納先の記憶デバイスが指定されていない場合には、予め定められた順番で記憶デバイスをチェックしていき、使用可能なデバイスがあれば、処理がステップS3に移行し、全ての記憶デバイスが使用不可であれば処理がステップS8に移行する。従って、ここでは、HDD114、着脱可能記憶媒体3の両方が使用不可であれば処理がステップS8に移行し、いずれか一方でも使用可能であれば処理がステップS3に移行する。
次に、コントローラ11は、前記使用可能であると判断した記憶デバイスについてその情報が使用(取得)可能であるか否かをチェックする(ステップS3)。前述のように格納先が指定されている場合には、当該チェックの結果、情報の使用が不可であれば(ステップS3のNo)、処理がステップS8に移行し、可能であれば(ステップS3のYes)、処理がステップS4に移行する。また、格納先が指定されていない場合には、ステップS2において使用が可能であると判断した記憶デバイスについて当該チェックを行い、全てについて情報の使用が不可であれば(ステップS3のNo)、処理がステップS8に移行し、可能なデバイスがあれば(ステップS3のYes)、処理がステップS4に移行する。
処理がステップS4に移行すれば、すなわち、デバイスの情報が使用可能であれば、コントローラ11は、当該情報の使用が可能であると判断した記憶デバイスからその固有情報を取得する(ステップS4)。この記憶デバイスの固有情報は、当該デバイスの個体についてユニークな情報であり、例えば、デバイスのシリアルNo.、製品IDなどが用いられる。
次に、コントローラ11は、当該プリンタ1の固有情報を取得する(ステップS5)。プリンタの固有情報は当該プリンタの個体についてユニークな情報であり、例えば、プリンタのシリアルNo.、製品IDなどが用いられる。また、この情報は、ROM113、HDD114等に記憶されているものが利用される。
次に、コントローラ11は、取得した記憶デバイスの固有情報とプリンタ1の固有情報から第1キーなるものを生成する(ステップS6)。当該第1キーは、記憶デバイスの固有情報とプリンタ1の固有情報から所定の方法で生成される文字列であり、記憶デバイスの固有情報とプリンタ1の固有情報の両方ともが同じ場合には同じものとなり、どちらかでも異なれば異なるものとなる。また、第1キーは、そのものを見ても、どのような情報からどのような方法で生成されているかが判明できない表現となっていることが好ましく、例えば、生成過程で暗号化手法が用いられることが好ましい。
このように第1キーを生成すると、コントローラ11は、前記受信したフォントデータを当該プリンタ1で使用可能な状態に加工し、加工後のフォントデータと当該第1キーとを関連付けて格納先の記憶デバイスに格納する(ステップS7)。格納先の記憶デバイスが指定されている場合にはその指定された記憶デバイスに格納されることになり、指定がない場合には、前記固有情報を取得したデバイスに格納されることになる。例えば、格納先として着脱可能記憶媒体3であるUSBメモリが指定されていれば、当該USBメモリに、フォントデータが、プリンタ1と当該メモリの固有情報から生成された第1キーと関連付けられてインストールされることになる。このようにして、フォントのインストール処理が行われる。
一方、処理がステップS8に移行した場合には、コントローラ11は、受信したフォントデータのインストールを行わないと判断し、当該フォントデータを破棄し(ステップS8)、エラー処理(ステップS9)を実行して処理を終了する。エラー処理では、要求されたフォントのインストールが実行されなかったこと等をユーザに知らせるメッセージをホストコンピュータ2またはプリンタ1にて表示させることが好ましい。
図3は、フォントデータの使用時の処理手順を例示したフローチャートである。以下、図3に基づいてフォントプロテクトプログラム116に従ったフォントの使用時におけるプロテクト処理について説明する。
プリンタ1が印刷要求を受けて、印刷対象に文字があると、その文字の文字コード等から対応するフォントデータを読み出すべく、フォントデータの読出し要求が出される。コントローラ11のフォントプロテクトのタスクでは、当該要求を受けて(ステップS11)、まず、要求されるフォントデータが格納されている記憶デバイスを特定し、当該記憶デバイスが使用可能状態であるか否かをチェックする(ステップS12)。その結果、当該デバイスが使用可能でない状態であれば(ステップS12のNo)、処理がステップS20に移行し、当該格納先が使用可能であれば(ステップS12のYes)、処理がステップS13に移行する。なお、記憶デバイスが使用可能でない状態とは、記憶デバイス自体が故障している状態、接続不良である状態などである。例えば、デバイスが着脱可能記憶媒体3であるUSBメモリである場合に、そのUSBメモリがプリンタ1に装着されていない状態では使用不可となる。
処理がステップS13に移行すれば、コントローラ11は、当該記憶デバイスについてその情報が使用(取得)可能であるか否かをチェックする(ステップS13)。当該チェックの結果、情報の使用が不可であれば(ステップS13のNo)、処理がステップS20に移行し、可能であれば(ステップS13のYes)、処理がステップS14に移行する。
処理がステップS14に移行すれば、コントローラ11は、当該記憶デバイスの固有情報を取得する(ステップS14)。この記憶デバイスの固有情報は、前述したフォントのインストール時と同じ種類の情報が用いられる。
次に、コントローラ11は、当該プリンタ1の固有情報を取得する(ステップS15)。このプリンタの固有情報についても、前述したフォントのインストール時と同じ種類の情報が用いられる。
次に、コントローラ11は、取得した記憶デバイスの固有情報とプリンタ1の固有情報から第2キーなるものを、前記第1キーを生成した際と同じ手法により生成する(ステップS16)。
その後、コントローラ11は、当該記憶デバイスに格納される読出し対象のフォントデータに関連付けられている前述した第1キーを読出し(ステップS17)、前記生成した第2キーと比較する(ステップS18)。
図4は、第1キーと第2キーを説明するために図である。図4において、記憶デバイスは、プリンタに接続され、読出し対象のフォントデータを格納しているデバイスであり、図に示されるように、そのフォントデータには前述したインストール処理時に生成された第1キーが関連付けられている。そして、この第1キーは、前述したインストール処理時にインストール処理を行ったプリンタとその処理で格納先とされた記憶デバイスの固有情報から生成されている。
一方、今回プリンタで生成した第2キーは、図4に示すように、その時点で使用されているプリンタとそれに接続されその時点で対象のフォントデータを格納している記憶デバイスの固有情報から生成される。
従って、その時点で使用されているプリンタと記憶デバイスの両方が、インストール処理時のものと同じであれば、それらの固有情報もインストール時と同じであり、また、第2キーの生成方法は第1キーの生成方法と同じであるので、第2キーは第1キーと一致する。
一方、その時点のプリンタ及び又は記憶デバイスがインストール処理時のものと異なれば、第2キーは第1キーと一致しないことになる。
図3に戻って、前記ステップS18の比較において、第1キーと第2キーが一致しない場合には(ステップS18のNo)、処理がステップS20に移行し、一致する場合には(ステップS18のYes)、処理がステップS19に移行する。
ステップS19では、コントローラ11は、前記読出し要求のあったフォントデータを当該記憶デバイスから読出して(ステップS19)、印刷処理のタスクに引き渡す。これにより、当該フォントデータを用いた印刷が可能となり印刷処理が実行される。
一方、ステップS20では、コントローラ11は、エラー処理を実行して前記フォントデータの読出し要求を拒絶する(ステップS20)。すなわち、対象フォントを格納する記憶デバイスが使用できない、不正使用防止のための情報を取得できない、あるいは、不正使用の可能性がある場合には、フォントデータの読出しを行わない。
このようにして、フォント使用時のプロテクト処理が実行されるが、フォントデータをインストールした記憶デバイスを、前記インストール処理時に使用されたプリンタと異なるプリンタに移動して使用しようとした場合には、前述の通り、プリンタの固有情報が変わるため、第2キーが第1キーと一致せず、フォントデータを使用することができない。また、インストール時に格納先とされた記憶デバイスから、インストールされたフォントデータを他の記憶デバイスにコピーし、この記憶デバイスをプリンタに接続して使用する場合には、同様に、記憶デバイスの固有情報が変わるため、第2キーが第1キーと一致せず、フォントデータを使用することができない。従って、フォントデータは、インストール処理を行ったプリンタ以外での使用からプロテクトされると共に、インストール処理を行った記憶デバイス以外のデバイスにコピーしての使用からもプロテクトされる。
なお、前述の実施の形態例では、第1キー及び第2キーの生成にプリンタの固有情報と記憶デバイスの固有情報の両方を用いたが、どちらか一方のみを用いるようにしてもよい。プリンタの固有情報のみを用いる場合には、図2及び図3に基づいて説明した処理において、記憶デバイス情報の使用可否のチェック及び記憶デバイスの固有情報の取得のステップは不要となるが、それ以外については同様に処理を行うことができる。そして、インストール処理を行ったプリンタ以外での使用を防止できる。また、記憶デバイスの固有情報のみを用いる場合には、図2及び図3に基づいて説明した処理において、プリンタの固有情報の取得のステップは不要となるが、それ以外については同様に処理を行うことができる。そして、インストール処理を行った記憶デバイス以外のデバイスにコピーしての使用を防止できる。
以上説明したように、本実施の形態例及びその変形に係るプリンタ1では、インストール時に生成する第1キーと使用時に生成する第2キーを用いて、インストール時と異なるプリンタ又は記憶デバイスを用いたフォントの使用を防止することができる。これにより、インストール数の制限があるライセンス形態などで、インストール後にフォントデータを格納した記憶デバイスを移動したり、そのフォントデータをコピーして使用する不正を有効に防止することができる。特に、近年普及されているUSBメモリなどの可搬性メモリをフォントデータの格納先とする場合には、移動や格納されているデータのコピーが容易であり、本プリンタ1による上記プロテクト処理はより有効なものとなる。
また、フォントデータと関連付けられて格納される第1キーは、前述の通り、その情報の源や生成方法が判別できない表現となっているので、改ざんすることは不可能であり、この点でも不正使用を有効に防止できる。
このように、本プリンタ1ではフォントの不正使用を有効に防止できる構成を有しており、フォントベンダーの信頼性を向上させることができる。
また、本プリンタ1では、フォントのインストール時、使用時に、ユーザがパスワード等を入力する必要がなくユーザを煩わせることがないため利便性も良好である。
本発明の保護範囲は、上記の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
本発明を適用したプリンタの実施の形態例に係る構成図である。 フォントインストール時の処理手順を例示したフローチャートである。 フォントデータの使用時の処理手順を例示したフローチャートである。 第1キーと第2キーを説明するために図である。
符号の説明
1 プリンタ、 2 ホストコンピュータ、 3 着脱可能記憶媒体、 11 コントローラ(インストール手段、プロテクト手段)、 12 記憶媒体I/F、 13 エンジン、 111 CPU、 112 RAM、 113 ROM、 114 HDD、 115 フォントインストールプログラム、 116 フォントプロテクトプログラム

Claims (6)

  1. フォントデータを用いて印刷を行うプリンタであって、
    前記フォントデータのインストールを行う際に、前記フォントデータの格納先である記憶デバイスの固有情報及び又は前記プリンタの固有情報から第1キーを生成し、当該第1キーを前記フォントデータと関連付けて前記記憶デバイスに格納するインストール手段と、
    前記フォントデータを使用する際に、使用するフォントデータが格納されている記憶デバイスの固有情報及び又は前記プリンタの固有情報から、前記第1キーの生成と同方法で第2キーを生成し、当該第2キーが、前記使用するフォントデータに関連付けられている第1キーと一致していれば、前記使用するフォントデータを前記記憶デバイスから読出して使用させ、一致していなければ、前記フォントデータを使用させないプロテクト手段とを有する
    ことを特徴とするプリンタ。
  2. 請求項1において、
    前記第1キーの生成過程で暗号化手法が用いられる
    ことを特徴とするプリンタ。
  3. 請求項1あるいは請求項2において、
    前記フォントデータが格納される記憶デバイスが、前記プリンタに着脱可能な可搬性メモリである
    ことを特徴とするプリンタ。
  4. フォントデータを用いて印刷を行うプリンタにおける印刷方法であって、
    前記フォントデータのインストールを行う際に、前記プリンタは、前記フォントデータの格納先である記憶デバイスの固有情報及び又は前記プリンタの固有情報から第1キーを生成し、当該第1キーを前記フォントデータと関連付けて前記記憶デバイスに格納し、
    前記フォントデータを使用する際に、前記プリンタは、使用するフォントデータが格納されている記憶デバイスの固有情報及び又は前記プリンタの固有情報から、前記第1キーの生成と同方法で第2キーを生成し、当該第2キーが、前記使用するフォントデータに関連付けられている第1キーと一致していれば、前記使用するフォントデータを前記記憶デバイスから読出して使用させ、一致していなければ、前記フォントデータを使用させない
    ことを特徴とする印刷方法。
  5. フォントデータを用いて印刷を行うプリンタにフォントデータのインストール処理を実行させるフォントインストールプログラムであって、
    前記フォントデータの格納先である記憶デバイスの固有情報及び又は前記プリンタの固有情報からキーを生成する工程と、
    当該キーを前記フォントデータと関連付けて前記記憶デバイスに格納する工程とを前記プリンタに実行させる
    ことを特徴とするフォントインストールプログラム。
  6. フォントデータを用いて印刷を行うプリンタにフォントデータの使用制限処理を実行させるフォントプロテクトプログラムであって、
    前記フォントデータは、インストールの際に、格納先である記憶デバイスの固有情報及び又は当該インストールの際に用いられたプリンタの固有情報から生成される第1キーと関連付けられて前記記憶デバイスに格納され、
    前記フォントプロテクトプログラムは、
    前記フォントデータを使用する際に、使用するフォントデータが格納されている記憶デバイスの固有情報及び又は前記プリンタの固有情報から、前記第1キーの生成と同方法で第2キーを生成する工程と、
    当該第2キーを、前記使用するフォントデータに関連付けられている第1キーと比較する工程と、
    当該比較の結果、前記第2キーが前記第1キーと一致していれば、前記使用するフォントデータを前記記憶デバイスから読出して使用させ、一致していなければ、前記フォントデータを使用させない工程とを前記プリンタに実行させる
    ことを特徴とするフォントプロテクトプログラム。
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