JP2008131290A - デジタル放送受信装置 - Google Patents

Abstract

【課題】デジタルテレビジョン放送が受信不能となったとき、短時間でデジタルラジオ放送のコンテンツを再生可能にする。
【解決手段】デジタル放送受信装置は、デジタルテレビジョン放送及びデジタルラジオ放送を受信する二つの受信部（１０、２０）、これらのいずれか一方の出力信号を選択する選択部（３０）、当該選択された信号を再生する再生部（４０）、デジタルテレビジョン放送及びデジタルラジオ放送のそれぞれの受信状態について良好、悪化及び不能のいずれかを判定する受信状態判定部（５０）、当該判定結果に基づいて二つの受信部及び選択部に対する選局・選択指示を行う制御部（６０）を備えている。制御部（６０）は、受信状態判定部から二つの受信部のいずれか一方の受信悪化の判定を受けたとき、他方の受信部に対して受信可能なチャンネルの選局を指示し、さらに受信不能の判定を受けたとき、選択部に対して選択切り替えを指示する。
【選択図】図１

Description

本発明は、デジタル放送受信装置に関し、特に、デジタルテレビジョン放送及びデジタルラジオ放送の双方を受信可能な受信装置に関する。

地上波デジタル放送受信装置は、地上波用アンテナを通して受けた複数の放送波の中から任意の放送波を選択し、当該選択した放送波に含まれる複数のチャンネルの中から任意のチャンネルを選択し、当該選択したチャンネルからデジタル信号を取り出してこれをデコードすることによって映像・音声信号を出力する。近年、地上波デジタルテレビジョン放送を受信可能な車載端末や携帯端末が登場している。

車載端末などでデジタル放送を受信する場合、端末の移動に応じて電波状況が変動するため、電波受信不能あるいはパケット欠落などによって受信コンテンツの表示が不能になることがある。この場合、電波状況が改善されるまで無音・無映像の状態が継続してしまう。従来、受信コンテンツの映像が表示不能となった場合に、ＦＭラジオ、ＭＤ、ＣＤなどの代わりのメディアに自動的に切り替えてることで無音・無映像期間をなくしている（例えば、特許文献１参照）。
特開２００５−３４８０１６号公報

地上波デジタルラジオ放送の本放送開始が予定されている。このデジタルラジオ放送もまたデジタルテレビジョン放送が受信不能となったときの代替メディアとして利用できる。しかし、デジタルラジオ放送では、受信可能なチャンネルを探し出す必要がある。このため、ＭＤやＣＤとは異なり、デジタルラジオ放送は切り替わってから短時間でコンテンツを再生することが困難であり、利便性の点で劣っている。

上記問題に鑑み、デジタルテレビジョン放送及びデジタルラジオ放送を受信可能なデジタル放送受信装置について、デジタルテレビジョン放送が受信不能となったとき、短時間でデジタルラジオ放送のコンテンツを再生可能にすることを課題とする。

上記課題を解決するために本発明が講じた手段は、デジタル放送受信装置として、デジタルテレビジョン放送を受信する第１の受信部と、デジタルラジオ放送を受信する第２の受信部と、第１及び第２の受信部のいずれか一方の出力信号を選択する選択部と、選択部によって選択された信号を再生する再生部と、デジタルテレビジョン放送及びデジタルラジオ放送のそれぞれの受信状態について、良好、悪化及び不能のいずれかを判定する受信状態判定部と、受信状態判定部の判定結果に基づいて、第１及び第２の受信部に対する選局指示及び選択部に対する選択指示を行う制御部とを備えたものとする。そして、制御部は、受信状態判定部から第１及び第２の受信部のいずれか一方について受信悪化の判定を受けたとき、他方の受信部に対して受信可能なチャンネルの選局を指示し、さらに受信不能の判定を受けたとき、選択部に対して選択切り替えを指示するものとする。

これによると、地上波デジタルテレビジョン放送が受信不能と判断される以前に、受信可能ではないが受信不能と判断できない状態（受信悪化状態）が判定され、この受信悪化状態の間に、デジタルラジオ放送で受信可能なチャンネルが探し出される。そして、受信状態が良化するとそのままデジタルテレビジョン放送のコンテンツが再生され続け、受信不能となるとあらかじめ探しておいたデジタルラジオ放送のコンテンツが再生される。これにより、デジタルテレビジョン放送が受信不能になってから短時間でデジタルラジオ放送のコンテンツを再生することができ、利便性が向上する。

好ましくは、制御部は、選局すべきチャンネルの優先順位が記されたテーブルを参照して、優先順位の高い順に上記他方の受信部に対して受信すべきチャンネルを指示するものとする。

以上のように本発明によると、デジタルテレビジョン放送が受信不能となったとき、短時間でデジタルラジオ放送のコンテンツを再生することができ、利便性が向上する。

以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。図１は、本発明に係るデジタル放送受信装置の一実施形態の構成を示す。本デジタル放送受信装置は、テレビ受信部１０、ラジオ受信部２０、選択部３０、再生部４０、受信状態判定部５０、制御部６０及び対応放送局テーブル７０を備えている。

テレビ受信部１０は、地上波デジタルテレビ放送の電波を受信し、トランスポート・ストリーム（ＴＳ）を出力する。同様に、ラジオ受信部２０は、地上波デジタルラジオ放送の電波を受信し、ＴＳを出力する。これら受信部１０及び２０からの出力信号は選択部３０に送られる。選択部３０は、受信した二つのＴＳのうち制御部６０によって指示された方を選択し、再生部４０に送る。再生部４０は、受信したＴＳのデコードを行い、映像データ及び音声データを生成する。そして、液晶ディスプレイなどの表示デバイスに映像データを表示し、スピーカやヘッドホンなどに音声を出力する。

受信状態判定部５０は、テレビ受信部１０及びラジオ受信部２０での各放送波の受信状態を判定する。受信状態として、少なくとも、「良好」、「悪化」及び「不能」の３つを判定する。例えば、ビット誤り率（ＢＥＲ）を監視し、ＢＥＲが１．０×１０^−４以上となれば「受信悪化」と判定する。さらに、その状態が所定時間以上経過すると「受信不能」と判定する。一方、所定時間以内にＢＥＲが１．０×１０^−４よりも小さくなれば「受信良好」と判定する。また、受信状態判定部５０は、制御部６０からテレビ受信部１０及びラジオ受信部２０のそれぞれの受信状態の問い合わせを受け、それに返答する。

制御部６０は、受信状態判定部５０からテレビ受信部１０の受信悪化が伝達されると、ラジオ受信部２０に対して受信すべきチャンネルを設定し、受信状態判定部５０に対してラジオ受信部２０の受信状態を問い合わせる。そして、ラジオ受信部２０に設定したチャンネルでの受信状態が「良好」でなければ、ラジオ受信部２０に対して別のチャンネルを設定し、受信状態判定部５０に対してラジオ受信部２０の受信状態を再度問い合わせる。この一連の動作は、ラジオ受信部２０の受信状態が「良好」となるまで続けられる。

好ましくは、ラジオ受信部２０に対するチャンネルの設定は対応放送局テーブル７０を参照して行われる。図２は、テーブル７０の一例を示す。受信中のテレビチャンネルが１ｃｈである場合には、制御部６０は、優先順位の１位にあるラジオチャンネル７ｃｈをラジオ受信部２０に設定する。受信状態判定部５０にラジオ受信部２０の受信状態を問い合わせた結果、受信状態が「良好」でなければ、制御部６０は、優先順位２位のラジオチャンネル８ｃｈをラジオ受信部２０に設定する。受信状態判定部５０にラジオ受信部２０の受信状態を再度問い合わせた結果、受信状態が「良好」でなければ、制御部６０は、優先順位３位のラジオチャンネル４ｃｈをラジオ受信部２０に設定する。一方、制御部６０は、受信状態判定部５０から「良好」の判定結果を受けたとき、当該チャンネルの状態を保持する。

制御部６０は、受信状態判定部５０からテレビ受信部１０の受信不能が伝達されると、選択部３０に対してラジオ受信部２０の出力信号を選択するように指示をする。これにより、ラジオ受信部２０において選局された受信状態良好のチャンネルのコンテンツが再生される。

以上、本実施形態によると、地上波デジタルテレビ放送が受信不能となったときに地上波デジタルラジオ放送のコンテンツを自動的に即座に再生することができる。

なお、テーブル７０には、現在受信しているテレビのチャンネルと同じ放送局のチャンネル又はよく似たジャンル、例えばスポーツ、ニュースなどを優先順位の上位に登録しておくとよい。これにより、切り替わりの前後で同種のコンテンツを再生することができる。

また、受信状態判定部５０によってテレビ受信部１０の受信状態が「良好」であることが判定されている間は、ラジオ受信部２０の動作を休止させてもよい。逆に、ラジオ受信部２０に切り替わったときには、テレビ受信部１０の動作を休止させてもよい。これにより、消費電力を低減することができる。

また、デジタルラジオ放送からデジタルテレビジョン放送へ切り替えるようにしてもよい。これにより、切り替え後に素早くデジタルテレビジョン放送のコンテンツを再生することが可能となる。

また、テレビ受信部１０、ラジオ受信部２０及び選択部３０を一つの地上波デジタル放送受信部として構成してもよい。

本発明に係るデジタル放送受信装置は、デジタルテレビジョン放送が受信不能となったとき、短時間でデジタルラジオ放送のコンテンツを再生することができため、特に、デジタル放送受信機能を備えた車載端末として有用である。

本発明に係るデジタル放送受信装置の構成図である。 対応放送局テーブルの一例を示す図である。

符号の説明

１０ テレビ受信部（第１の受信部）
２０ ラジオ受信部（第２の受信部）
３０ 選択部
４０ 再生部
５０ 受信状態判定部
６０ 制御部
７０ 対応放送局テーブル

Claims (2)

1. デジタルテレビジョン放送を受信する第１の受信部と、
   デジタルラジオ放送を受信する第２の受信部と、
   前記第１及び第２の受信部のいずれか一方の出力信号を選択する選択部と、
   前記選択部によって選択された信号を再生する再生部と、
   デジタルテレビジョン放送及びデジタルラジオ放送のそれぞれの受信状態について、良好、悪化及び不能のいずれかを判定する受信状態判定部と、
   前記受信状態判定部の判定結果に基づいて、前記第１及び第２の受信部に対する選局指示及び前記選択部に対する選択指示を行う制御部とを備え、
   前記制御部は、前記受信状態判定部から前記第１及び第２の受信部のいずれか一方について受信悪化の判定を受けたとき、他方の受信部に対して受信可能なチャンネルの選局を指示し、さらに受信不能の判定を受けたとき、前記選択部に対して選択切り替えを指示する
   ことを特徴とするデジタル放送受信装置。
2. 請求項１に記載のデジタル放送受信装置において、
   前記制御部は、選局すべきチャンネルの優先順位が記されたテーブルを参照して、優先順位の高い順に前記他方の受信部に対して受信すべきチャンネルを指示する
   ことを特徴とするデジタル放送受信装置。

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