JP2008131192A - コンデンサマイクロホン - Google Patents
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Abstract
【課題】ダミー端子によるコンデンサマイクロホンの浮遊容量を減らすことにより、回路基板に設けられる回路特性の悪影響を抑制することができるコンデンサマイクロホンを提供することにある。
【解決手段】
コンデンサマイクロホンでは、回路基板23は、導通部50と、領域P1〜P3に位置するレジスト52の部分を有するようにし、各部がコンデンサ部を保持する保持部材の脚部と接触される。導通部50は銅箔にて形成されるとともに、領域P1〜P3に位置するレジスト52は絶縁部材にて形成される。
【選択図】図3
【解決手段】
コンデンサマイクロホンでは、回路基板23は、導通部50と、領域P1〜P3に位置するレジスト52の部分を有するようにし、各部がコンデンサ部を保持する保持部材の脚部と接触される。導通部50は銅箔にて形成されるとともに、領域P1〜P3に位置するレジスト52は絶縁部材にて形成される。
【選択図】図3
Description
この発明は、携帯電話、ビデオカメラ、パーソナルコンピュータ等の機器に用いられるコンデンサマイクロホンに関するものである。
従来、この種のコンデンサマイクロホンとしては、例えばエレクトレットコンデンサマイクロホンがある。エレクトレットコンデンサマイクロホンは、振動膜と同振動膜に対向配置されてなる極板とからなるエレクトレットコンデンサ部と、回路基板に実装されたインピーダンス変換素子とを備えている。前記インピーダンス変換素子は、前記エレクトレットコンデンサ部の静電容量の変化を電気インピーダンス変換するためのものである。そして、前記エレクトレットコンデンサ部とインピーダンス変換素子との導通を図るために、リード線や、或いは、特許文献1に記載されているように、コイルバネ端子が設けられている。
前記コイルバネ端子を利用した場合、特許文献1に記載されているように、接着やリード線の接続のための半田付け等が不要になり、製品のバラツキが解消される利点がある。しかし、コイルバネ端子の場合はバネの伸縮スペースを多く必要とするため、近年の小型化、薄型化に対応しがたくなっている。そこで、近年では、上記リード線や、コイルバネ端子に代えて、金属製の板ばねを利用したエレクトレットコンデンサマイクロホンも提案されている。板ばねは、エレクトレットコンデンサ部の極板に対して当接して均一な圧接力を得るための当接部と、同当接部に一体に連結されるとともに回路基板に接触する複数の脚部とを備えた構成とされている。そして、前記複数の脚部のうち、1つの脚部は回路基板の表面に接続端子として設けられた導電パターンを介して前記インピーダンス変換素子に電気的に接続されるとともに、残りの脚部は回路基板の表面にダミー端子として設けられた複数の導体パターンにそれぞれ接触するようにされている。
特開2003−189396号公報
ところが、従来は回路基板に設けられたダミー端子は導体であるため、浮遊容量が大きくなり、コンデンサマイクロホンの回路基板の回路特性に悪影響を及ぼす問題があった。
この発明の目的は、ダミー端子によるコンデンサマイクロホンの浮遊容量を減らすことにより、回路基板に設けられる回路特性の悪影響を抑制することができるコンデンサマイクロホンを提供することにある。
この発明の目的は、ダミー端子によるコンデンサマイクロホンの浮遊容量を減らすことにより、回路基板に設けられる回路特性の悪影響を抑制することができるコンデンサマイクロホンを提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、振動膜と極板とが対向配置されてなるコンデンサ部と、前記コンデンサ部の静電容量の変化を電気インピーダンス変換するインピーダンス変換素子と、前記インピーダンス変換素子を実装する回路基板と、前記コンデンサ部と上記回路基板とを接続する接続部材とを備えたコンデンサマイクロホンにおいて、
前記接続部材は、前記回路基板と接触するための複数の接触端子を有し、
前記回路基板は、前記複数の接触端子のいずれかと接触する導通部と前記複数の接触端子のうち前記導通部に接触していない接触端子のいずれかに接触する載置部とをそれぞれ1個以上有し、前記導通部は導電部材にて形成されるとともに、前記載置部は絶縁部材にて形成されていることを特徴とするコンデンサマイクロホンを要旨とするものである。
前記接続部材は、前記回路基板と接触するための複数の接触端子を有し、
前記回路基板は、前記複数の接触端子のいずれかと接触する導通部と前記複数の接触端子のうち前記導通部に接触していない接触端子のいずれかに接触する載置部とをそれぞれ1個以上有し、前記導通部は導電部材にて形成されるとともに、前記載置部は絶縁部材にて形成されていることを特徴とするコンデンサマイクロホンを要旨とするものである。
請求項1の発明によれば、回路基板は各接触端子と接触する導通部と載置部とをそれぞれ1個以上有し、前記導通部が導電部材にて形成されるとともに、ダミー端子として使用される前記載置部が絶縁部材にて形成されていることにより、コンデンサマイクロホンの浮遊容量が減らされ、回路基板に設けられる回路特性の悪影響が抑制される。
請求項2の発明は、請求項1において、前記導通部と、前記載置部とは、前記回路基板上で同じ高さとなるように形成されていることを特徴とする。
請求項2の発明によれば、導通部と前記載置部とが回路基板上で同じ高さに形成されているため、接続部材の座りが良くなって、コンデンサ部と回路基板に設けられる回路との導通が安定して確保できるため、コンデンサマイクロホンのマイク特性が安定する。
請求項2の発明によれば、導通部と前記載置部とが回路基板上で同じ高さに形成されているため、接続部材の座りが良くなって、コンデンサ部と回路基板に設けられる回路との導通が安定して確保できるため、コンデンサマイクロホンのマイク特性が安定する。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2において、前記導通部は前記インピーダンス変換素子と導通していることを特徴とする。
請求項3の発明によれば、インピーダンス変換素子を含む回路特性に関して、請求項1又は請求項2の効果を奏する。
請求項3の発明によれば、インピーダンス変換素子を含む回路特性に関して、請求項1又は請求項2の効果を奏する。
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項において、前記載置部の絶縁部材は、前記回路基板表面に形成された導電パターンの一部を覆うレジストと共通の材質であることを特徴とする。
請求項4の発明によれば、載置部の絶縁部材が回路基板表面に形成された導電パターンの一部を覆うレジストと共通の材質であることにより載置部と回路基板表面に形成された導電パターンの一部を覆うレジストとを同時形成することができ、載置部の形成のコストを低減することができる。
以上のように、この発明によればダミー端子によるコンデンサマイクロホンの浮遊容量を減らすことができるとともに回路基板に設けられる回路特性の浮遊容量による悪影響を抑制することができる。
以下に、この発明の実施形態を、図1〜図4を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、この実施形態のコンデンサマイクロホン21の筐体22は、実装基板としての平板状の回路基板23と、枠体としての四角枠状の筐体基枠24と、トップカバーとしての平板状のトップ基板25とを積層して、接着シート27A,27Bにより一体に固定した構造となっている。前記回路基板23,筐体基枠24及びトップ基板25はエポキシ樹脂等の樹脂製の電気絶縁体により構成されている。本実施形態では、前記部材はガラス布基材エポキシ樹脂にて構成されているが、エポキシ樹脂に限定されるものではない。図4(a)に示すように回路基板23の上面(なお、表面ともいう)には導電部材としての銅箔よりなる導電パターン23a,23b,23cが形成されている。なお、図3、図4(a)においては、説明の便宜上、導電パターン23a,23b,23cはハッチングで示されている。
図1及び図2に示すように、この実施形態のコンデンサマイクロホン21の筐体22は、実装基板としての平板状の回路基板23と、枠体としての四角枠状の筐体基枠24と、トップカバーとしての平板状のトップ基板25とを積層して、接着シート27A,27Bにより一体に固定した構造となっている。前記回路基板23,筐体基枠24及びトップ基板25はエポキシ樹脂等の樹脂製の電気絶縁体により構成されている。本実施形態では、前記部材はガラス布基材エポキシ樹脂にて構成されているが、エポキシ樹脂に限定されるものではない。図4(a)に示すように回路基板23の上面(なお、表面ともいう)には導電部材としての銅箔よりなる導電パターン23a,23b,23cが形成されている。なお、図3、図4(a)においては、説明の便宜上、導電パターン23a,23b,23cはハッチングで示されている。
図4(a)に示すように導電パターン23aは、第1端部が回路基板23上面において、長手方向の一端部寄りに、かつ、短手方向の一側端部寄りに位置するとともに、第2端部51が回路基板23上面において中央部寄りに延出されている。そして、導電パターン23aの第1端部は、導通部50とされている。
ここで、回路基板23上面において、回路基板23の厚み方向に貫通する中心軸O(図4(a)参照)に対してそれぞれ直交する短手方向の軸をx軸とし、長手方向の軸をy軸という。
そして、回路基板23上面において、x軸を対称軸とする前記導通部50とは線対称の領域P1及びy軸を対称軸とする導通部50の線対称の領域P2、及び中心軸Oを中心点とした導通部50の点対称の領域P3は、導電パターンが設けられていない領域(以下、無導電パターン領域という)に含まれている。なお、無導電パターン領域とは、回路基板23上面において、前記導電パターン23cに囲まれるとともに、導電パターン23a、23bを除外した領域である。導電パターン23bは、本実施形態では、複数(本実施形態では4個)設けられている。
前記導電パターン23cは、アース用の導電パターンであって、筐体基枠24の枠形状に相対するように枠状に設けられている。導電パターン23a,23bは、部品接続のための導電パターンであって、電源入力用や値信号取り出し用となっている。
又、図3、図4(b)に示すように、導電パターン23a〜23cの一部の上面及び無導電パターン領域において、領域P1及〜P3を含む面はレジスト52にて覆われている。なお、説明の便宜上、図4(b)においては、レジスト52はハッチングで図示されている。
レジスト52は、絶縁部材として例えばエポキシ樹脂等からなるが、この材質に限定されるものではなく、絶縁性の合成樹脂であればよい。又、レジスト52は、その全体(すなわち領域P1〜P3を含む全体)に亘って同一の膜厚に形成されるとともに導通部50と同じ厚みとされている。すなわち、領域P1〜P3に位置するレジスト52の部分と、導通部50とは回路基板23上面を基準として同じ高さ(すなわち、厚み)となるようにされている。導通部50とレジスト52の厚みは、通常20μm〜40μm程度に設定されている。なお、本実施形態における導通部50とレジスト52の厚みは、30μmに設定されている。レジスト52において、導通部50に近辺は切り欠き52aが形成されて導通部50を露出するようにされている。又、レジスト52において、導電パターン23aの第2端部51、各導電パターン23bの一端部、及び、導電パターン23cの一部に対応した部分には窓52bが設けられて、当該部分が窓52bを介して露出されている。
又、導電パターン23cの枠状の周部は、レジスト52にて覆われていない露出部分とされて筐体基枠24と相対する。
又、図4(c)に示すように回路基板23下面(なお、裏面ともいう)には銅箔よりなる複数の導電パターン23d,23e(図1には、1つの導電パターン23dのみ図示されている。)が形成されている。なお、図4(c)においては、説明の便宜上、導電パターン23d,23eはハッチングで示されている。
又、図4(c)に示すように回路基板23下面(なお、裏面ともいう)には銅箔よりなる複数の導電パターン23d,23e(図1には、1つの導電パターン23dのみ図示されている。)が形成されている。なお、図4(c)においては、説明の便宜上、導電パターン23d,23eはハッチングで示されている。
そして、回路基板23には、複数のスルーホール23gが設けられるとともに、同スルーホール23gの内周に図示しないに導電層が形成されている。そして、同複数のスルーホールのうち、いくつかのスルーホール23gの導電層を介して、前記導電パターン23cは、回路基板23下面の導電パターン23dに対して接続される。導電パターン23dにおいては、その一部がアース端子となる。
又、同複数のうち、残りのいくつかのスルーホールの導電層を介して、導電パターン23a,23bは回路基板23下面に設けられた信号出力端子(図示しない)や電源入力端子(図示しない)に接続される導電パターン23eに対して接続されている。
なお、回路基板23内には、図1に示すように銅箔よりなる中間層23fが設けられ、導電パターン23cと,導電パターン23d間を電気接続するスルーホール23gに電気的に接続されている。
又、回路基板23上には、筐体22内に設けられた電装部品としてのインピーダンス変換素子を構成する電界効果トランジスタ26が実装されている。電界効果トランジスタ26は、導電パターン23aの第2端部51と、複数の導電パターン23bのうち、いくつかの導電パターン23bの一端に電気的に接続されている。
前記筐体基枠24は、上下両端に開口部を有し、図1に示すようにその上下両端面及び外側面には銅箔よりなる連続した金属層としての導電パターン24a,24b,24cが形成されている。導電パターン24a,24bは、図2に示すように筐体基枠24の上下両開口部周縁に対して環状に設けられている。
導電パターン24cは、筐体基枠24の外側面において、同筐体基枠24の4つの角部の外側面を除いた部分に設けられた凹部24iに導電ペーストが塗布されること、若しくは、銅箔メッキ等の金属箔メッキを施すことにより形成され、導電パターン24a,24bを電気的に接続する。又、下面側の導電パターン24bは図1に示すように回路基板23上の前記導電パターン23cを介して回路基板23下面の導電パターン23dに対して接続されている。凹部24i内は、エポキシ樹脂等の絶縁性合成樹脂により充填されて充填部24jが形成されている。
図1、図2に示すように筐体基枠24の下部の開口部周縁は、前記導電パターン23cの外方に配置された四角環状の接着シート27Aにより前記回路基板23に対して一体に接着固定されている。そして、回路基板23上の前記電界効果トランジスタ26の電装部品が、この筐体基枠24内に収容配置されている。
図1に示すように前記トップ基板25の上下両面には銅箔等よりなる導電パターン25a,25bが形成されている。トップ基板25には、外部から音を取り込むための音孔28が形成されている。
図1、図2に示すように筐体基枠24の上部の開口部周縁は、前記導電パターン24aの外方に配置された四角環状の接着シート27Bにより前記トップ基板25が一体に接着固定されている。このようにして、筐体基枠24の上部の開口部周縁はトップ基板25に対してスペーサ29、振動膜30を介して一体に連結されている。
図1及び図2に示すように、前記筐体基枠24とトップ基板25との間には、絶縁性フィルムからなる環状のスペーサ29が挟持固定されている。又、スペーサ29は導電パターン24aに対して導電性接着剤により接着されている。スペーサ29の上面にはPPS(ポリフェニレンサルファィド)フィルム等の絶縁性を有する合成樹脂薄膜よりなる振動膜30が接着により張設されており、その振動膜30の下面には金蒸着よりなる導電層30aが形成されている。
振動膜30及びスペーサ29には図示しないスルーホールが設けられ、導電層30aは、同スルーホールに充填された導電ペースト、及びスペーサ29と筐体基枠24(正確にはスペーサ29と導電パターン24a)間の導電性接着剤(図示しない)を介して導電パターン24aと導通可能にされている。
図1に示すように、前記トップ基板25には複数のスルーホール36が形成され、それらのスルーホール36の内周面には前記導電パターン25a,25bと連続する導電パターン25cが設けられている。また、スルーホール36内には導電性接着剤37aが充填され、この導電性接着剤37aと前記導電パターン25cとにより導電部37が形成されている。この導電部37は前記振動膜30の下面を折り返して形成された折返し部30b(図1参照)の導電層30aと電気接続されている。なお、スルーホール36内の導電性接着剤37aは充填されなくても導電パターン25cが形成されていればよく、又、スルーホール36内の導電パターン25cが形成されていない場合は、導電性接着剤37aを充填するのみでもよい。なお、導電パターン25cと導電性接着剤37aとが両方形成されることで導電性やシールド性は向上する。
そして、トップ基板25の導電パターン25a,25bは、導電部37、導電層30a,前述した振動膜30に設けられた図示しないスルーホールの導電ペースト、スペーサ29と導電パターン24a間の導電性接着剤、及び筐体基枠24上の導電パターン24a〜24cを介して回路基板23上の前記アース端子に至る導電路が形成されている。
筐体基枠24内において、振動膜30の下面にはスペーサ29を介在させて極板としてのバックプレート31が対向配置されている。このバックプレート31は、ステンレス鋼板からなるバックプレート本体31aの上面にPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフィルム31bが貼着されて構成されている。そのフィルム31bにはコロナ放電等による分極処理が施されており、この分極処理によりフィルム31bはエレクトレット層を構成している。本実施形態では、前記バックプレート31は背極を構成しており、この実施形態のコンデンサマイクはバックエレクトレットタイプで構成されている。
さらに、前記バックプレート31は、筐体基枠24の内周形状よりも小さな外周形状となる平面形ほぼ長円状をなすように形成されていて、それらの内外周面間には隙間Pが形成されている。バックプレート31の中央部には前記振動膜30の振動による空気移動を許容するための貫通孔32が形成されている。このバックプレート31は、フィルム31bを貼着したステンレス鋼の板材をフィルム31b側から、すなわち、図2の上方側から下方側へ向かって打ち抜き刃(図示しない)により打ち抜いて形成される。
図1、図2に示すように、前記筐体基枠24内において、バックプレート31と回路基板23との間にはバネ材よりなる保持部材33が圧縮状態で介装され、この保持部材33の弾性力によりバックプレート31が振動膜30の反対側からスペーサ29の下面と当接する方向に加圧されている。これにより、振動膜30とバックプレート31との間に所定の間隔が保持されて、それらの間に所定の容量を確保したコンデンサ部が形成されている。保持部材33は接続部材に相当する。
前記保持部材33は、ステンレス鋼板の表裏両面に金メッキを施してなる板材を打ち抜き成形することにより形成され、ほぼ四角環状の枠部33aと、その枠部33aの四隅から下部両側方に向かって斜めに突出する4つの脚部33bとを備えている。従って、枠部33aの下方における脚部33b間には空間Sが形成されている。そして、この実施形態においては、図1に示すように、回路基板23上の前記電界効果トランジスタ26が前記空間S内であって、各一対の脚部33b間に配置される。脚部33bは接触端子に相当する。
前記保持部材33の枠部33aの上面にはバックプレート31の下面に当接する4つの球面状の突部としての接触部34が突出形成されるとともに、各脚部33bの先端下面には4つの球面状の突部としての接触部35が突出形成されている。
複数の脚部33bのうち、1つの各脚部33bは導通部50に対し接触部35を介して接触され、残りの各脚部33bは、前記回路基板23上面において、無導電パターン領域に含まれる領域P1〜P3に位置するレジスト52上面に対して接触部35を介して接触されている。この領域P1〜P3に位置するレジスト52の部分が載置部に相当する。
さて、このコンデンサマイクロホン21において、音源からの音波がトップ基板25の音孔28を介して振動膜30に至ると、その振動膜30は音の周波数、振幅及び波形に応じて振動される。そして、振動膜30の振動に伴って、振動膜30とバックプレート31との間隔が設定値から変化し、コンデンサ部のインピーダンスが変化する。このインピーダンスの変化が、インピーダンス変換素子により電圧信号に変換されて出力される。
本実施形態のコンデンサマイクロホン21は、以下の特徴を有する。
(1) 本実施形態のコンデンサマイクロホン21では、保持部材33(接続部材)は、回路基板23と接触するための複数の脚部33b(接触端子)を有するようにした。又、回路基板23は、導通部50と、領域P1〜P3に位置するレジスト52の部分(載置部)を有するようにし、各部が前記各脚部33bと接触されるようにした。そして、導通部50は銅箔(導電部材)にて形成されるとともに、前記領域P1〜P3に位置するレジスト52は絶縁部材にて形成されるようにした。
(1) 本実施形態のコンデンサマイクロホン21では、保持部材33(接続部材)は、回路基板23と接触するための複数の脚部33b(接触端子)を有するようにした。又、回路基板23は、導通部50と、領域P1〜P3に位置するレジスト52の部分(載置部)を有するようにし、各部が前記各脚部33bと接触されるようにした。そして、導通部50は銅箔(導電部材)にて形成されるとともに、前記領域P1〜P3に位置するレジスト52は絶縁部材にて形成されるようにした。
この結果、本実施形態のコンデンサマイクロホン21は、領域P1〜P3に位置するレジスト52の部分は、絶縁部材にて形成されるため、コンデンサマイクロホン21の浮遊容量が減らされ、回路基板23に設けられる回路特性の悪影響を抑制することができる。
(2) 本実施形態のコンデンサマイクロホン21では、導通部50と、領域P1〜P3に位置するレジスト52の部分とは、回路基板23上で同じ高さとなるように形成されている。この結果、本実施形態では、導通部50と、領域P1〜P3に位置するレジスト52の部分に脚部33bにて接触する保持部材33(接続部材)の座りが良くなり、コンデンサ部と回路基板23に設けられる回路との導通が安定して確保できるため、コンデンサマイクロホン21のマイク特性を安定させることができる。
(3) 又、本実施形態のコンデンサマイクロホン21では、導通部50は電界効果トランジスタ26(インピーダンス変換素子)と導通するようにされている。この結果、本実施形態では電界効果トランジスタ26を含む回路特性に関して、上記(1)又は(2)の効果を奏する。
(4) 又、本実施形態のコンデンサマイクロホン21では、領域P1〜P3に位置するレジスト52は、前記回路基板23表面に形成された導電パターン23a,23b,23cの一部を覆うレジスト52と共通の材質である。この結果、本実施形態では、領域P1〜P3に位置するレジスト52の部分と、回路基板23表面に形成された導電パターン23a,23b,23cの一部を覆うレジストとを同時形成することができ、領域P1〜P3に位置するレジスト52の部分の形成のコストを低減することができる。
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
○ 前記実施形態ではバックプレート本体31aをステンレス鋼板から構成したが、真鍮板で構成したり、チタン板等により構成してもよい。
○ 前記実施形態ではバックプレート本体31aをステンレス鋼板から構成したが、真鍮板で構成したり、チタン板等により構成してもよい。
○ 振動膜30をエレクトレット用の高分子フィルムにより構成したホイルエレクトレットタイプのコンデンサマイクロホンにおいてこの発明を具体化してもよい。
○ 昇圧回路を有するチャージポンプ型のコンデンサマイクにおいてこの発明を具体化してもよい。このように構成した場合には、エレクトレット層に替えて、振動膜30及びバックプレート31に互いに対向する電極が設けられる。
○ 昇圧回路を有するチャージポンプ型のコンデンサマイクにおいてこの発明を具体化してもよい。このように構成した場合には、エレクトレット層に替えて、振動膜30及びバックプレート31に互いに対向する電極が設けられる。
○ 前記実施形態の回路基板23に実装されるインピーダンス変換素子は例示であり、静電容量の変動を検出できる公知のものであれば、アナログ/デジタルの何れの動作方法を採るものであっても適用できる。
○ 前記実施形態では、保持部材33の脚部33bは4個としたが、3個でもよく、又、5個以上であってもよい。この場合、回路基板23表面上には、1つの脚部33bに対して接触されるとともに電界効果トランジスタ26(インピーダンス変換素子)と導通する導通部50を有する導体パターンを形成する。そして、回路基板23表面上には、残りの脚部33bに対応して接触する載置部を設けるようにする。
○ なお、導通部50に接触する脚部33bは1つである必要はなく、脚部33bを3つ以上設けた場合、導通部50を延出して、同導通部50に対して2つの脚部33bが接触するようにしてもよい。又、4つ以上の脚部33bを保持部材33に設けた場合においても、同様に導通部50を延出して、同導通部50に対して2つ、又は3つ等の脚部が同時に接続するようにしてもよい。
○ 又、脚部33bは、例えば、保持部材33の枠部33aの長手方向(図4(a)ではy軸方向)の両端において、それぞれ一対の脚部を設けてもよい。この場合、各脚部33bは、保持部材33が安定するように前記長手方向とは直交する方向において長く延出形成した導通部50と、載置部とにそれぞれ接触するようにする。
○ 前記実施形態において、領域P1〜P3に位置するレジスト52の部分は、導電パターン23a〜23cを覆う部分のレジスト52と分離して設けても良い。
21…コンデンサマイクロホン、23…回路基板、
26…電界効果トランジスタ(インピーダンス変換素子)、
30…振動膜、
31…バックプレート(極板:バックプレートと振動膜30とによりコンデンサ部が構成されている。)
33…保持部材(接続部材)
50…導通部、
P1〜P3…領域(領域P1〜P3に位置するレジスト52の部分が載置部に相当する)。
26…電界効果トランジスタ(インピーダンス変換素子)、
30…振動膜、
31…バックプレート(極板:バックプレートと振動膜30とによりコンデンサ部が構成されている。)
33…保持部材(接続部材)
50…導通部、
P1〜P3…領域(領域P1〜P3に位置するレジスト52の部分が載置部に相当する)。
Claims (4)
- 振動膜と極板とが対向配置されてなるコンデンサ部と、前記コンデンサ部の静電容量の変化を電気インピーダンス変換するインピーダンス変換素子と、前記インピーダンス変換素子を実装する回路基板と、前記コンデンサ部と上記回路基板とを接続する接続部材とを備えたコンデンサマイクロホンにおいて、
前記接続部材は、前記回路基板と接触するための複数の接触端子を有し、
前記回路基板は、前記複数の接触端子のいずれかと接触する導通部と前記複数の接触端子のうち前記導通部に接触していない接触端子のいずれかに接触する載置部とをそれぞれ1個以上有し、
前記導通部は導電部材にて形成されるとともに、前記載置部は絶縁部材にて形成されていることを特徴とするコンデンサマイクロホン。 - 前記導通部と、前記載置部とは、前記回路基板上で同じ高さとなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサマイクロホン。
- 前記導通部は前記インピーダンス変換素子と導通していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンデンサマイクロホン。
- 前記載置部の絶縁部材は、前記回路基板表面に形成された導電パターンの一部を覆うレジストと共通の材質であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項に記載のコンデンサマイクロホン。
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