JP2008130510A - 画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄膜電子源を構成する陽極酸化膜のダイオード特性の劣化を抑制して高信頼性の画像表示装置を得る。
【解決手段】信号配線を下部電極11とし、信号配線の表面を陽極酸化して形成された陽極酸化膜からなる電子加速層12と、電子加速層を覆って積層されて電子放出電極を構成する上部電極13とからなる薄膜電子源の上記電子加速層12を構成する陽極酸化膜に有する含水アルミナ成分と無水アルミナ成分比を上部電極側と下部電極側で異ならせ,上部電極側に位置する側のアルミナ膜の含水アルミナ成分を下部電極側のそれよりも多く含むものとした。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像表示装置に関し、特に薄膜型電子源アレイを用いた自発光型のフラット・パネル・ディスプレイとも称する画像表示装置に好適なものである。
薄膜型電子源とは、上部電極―電子加速層―下部電極の3種の薄膜を積層した構造を基本とし、上部電極と下部電極の間に電圧を印加することで上部電極の表面から真空中に電子を放出させるものである。
薄膜型電子源には、金属―絶縁体―金属を積層したMIM(Metal-Insulator-Metal)型、金属―絶縁体―半導体を積層したMIS(Metal-Insulator-Semiconductor)型、金属―絶縁体―半導体−金属型等の薄膜型電子源などがある。
MIM型については、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3などに、金属―絶縁体―半導体型についてはMOS型が非特許文献1に、金属―絶縁体―半導体−金属型ではHEED型が非特許文献2などに、EL型は非特許文献3などに、ポーラスシリコン型については非特許文献4などに記載がある。
特開平7−65710号公報 K. Yokoo,et al,"Emission Characteristics of metal-oxide-semiconductor electron tunneling cathode," J. Vac. Sci.Technol.,B11(2),pp.429−432 (1993) N. Negishi,et al,"High Efficiency Electron-Emission in Pt/SiOx/Si/Al Structure," Jpn. J. Appl. Phys.,vol 36,Part 2,No. 7B,pp. L939-L941 (1997) 岡本信治,「EL薄膜からの電子放出−薄膜冷陰極−」,応用物理,第63巻,第6号,592頁乃至595頁(1994年) 越田信義,「ポーラスシリコンの発光 −間接・直接遷移の枠を超えて−」,応用物理,第66巻,第5号,437頁乃至443頁(1997年)
このような電子源を複数の行(例えば水平方向)と複数の列(例えば垂直方向)に並べてマトリクスを形成し、各電子源対応に配列した多数の蛍光体を真空中に配置して画像表示装置を構成することができる。MIM型電子源では、その電子加速層に用いる薄膜を信号配線である下部電極を構成するアルミニウムを電解液中で処理する陽極酸化法で形成した膜(陽極酸化膜:AO膜)を用いる。この陽極酸化膜には、必然的に電解液からの水分が取り込まれる。陽極酸化膜の中の水分は、ダイオードであるMIM型電子源のダイオード特性の劣化原因となる。ダイオード特性の劣化は画像表示装置の長期信頼性を低下させるため、陽極酸化膜の中の水分を適正に制御することが要求される。
本発明の目的は、薄膜電子源を構成する陽極酸化膜のダイオード特性の劣化を抑制して高信頼性の画像表示装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、MIM型電子源に代表される薄膜型電子源の電子加速層を構成する陽極酸化膜中の水分を適正に制御して高信頼性を実現した画像表示装置を提供することにある。
以下、本発明の最良の実施形態について、実施例の図面を参照して詳細に説明する。ここではMIM型電子源を用いた画像表示装置を例として説明する。しかし、本発明は、MIM型電子源に限るものではなく、陽極酸化膜を有する薄膜型電子源を用いた画像表示装置にも同様に適用できる。とりわけ薄い電子放出電極を用い、素子電流の一部のみ真空中に放出するホットエレクトロン型や、表面伝導型電子源にも有効である。
図1は、本発明による画像表示装置の実施例1を説明する模式図である。なお、図1では、主として電子源を有するガラスを好適とする一方の基板(陰極基板、あるいは背面基板とも言う)10の平面を示すが、一部に蛍光体を形成した同じくガラスを好適とする他方の基板(蛍光体基板、表示側基板、前面基板、あるいはカラーフィルタ基板とも言う)には、その内面に有するブラックマトリクス120と3色(赤:R、緑:G、青:B)の蛍光体111、112、113のみを部分的に示してある。
背面基板10には、信号線駆動回路50に接続する信号配線(データ線)を構成する下部電極11、走査配線駆動回路60に接続して信号線と交差(ここでは直交)配置された走査配線27、その他の後述する機能膜等が形成されている。なお、陰極(薄膜電子源、電子放出部)は、走査配線の幅内に配置され、絶縁層(所謂フィールド絶縁層)14を介して下部電極11に積層する上部電極13(図1には図示せず、後述)で形成され、絶縁層14の薄層部分で形成される電子加速層(トンネル絶縁層とも称する)12の部分から上部電極13を抜けて電子が放出される。
図2は、MIM型電子源の原理説明図である。MIM型電子源の動作は以下のとおりである。すなわち、上部電極13と下部電極11との間に電子加速層(トンネル絶縁層)12を介在させた構造を有し、上部電極13と下部電極11との間に駆動電圧Vdを印加して、トンネル絶縁層12内の電界を1〜10MV/cm程度にすることで、下部電極11中のフェルミ準位近傍の電子はトンネル現象により障壁を透過し、電子加速層である絶縁層12の伝導帯へ注入されホットエレクトロンとなり、上部電極13の伝導帯へ流入する。これらのホットエレクトロンのうち、上部電極13の仕事関数φ以上のエネルギーをもって上部電極13表面に達したものが真空中に放出される。MIM型電子源として、典型的にはAu−Al2O3−Al構造が知られている。
図1において、図示しない前面基板の内面には、表示画像のコントラストを上げるための遮光層すなわちブラックマトリクス120、赤(R)色蛍光体111、緑色(G)蛍光体112と青色(B)蛍光体113とからなる。蛍光体としては、例えば、赤色にY22S:Eu(p22−R)、緑色にZnS:Cu、Al(p22−g)、青色にZnS:Ag、Cl(p22−B)を用いることができる。背面基板10と表示側基板とはスペーサ30で所定の間隔で保持され、表示領域の外周に封止枠(図示せず)を介在させて内部が真空封止される。
スペーサ40は、背面基板10の走査配線27の幅方向片側(図1の下側)に寄って配置されている電子放出部とは信号配線11の延在方向反対側(図1の上側)に寄って配置され、前面基板のブラックマトリクス120の下に隠れるように配置する。信号配線すなわち下部電極11は信号線駆動回路50へ接続し、走査電極配線である走査電極27は走査線駆動回路60に接続する。薄膜電子源のアレイは、薄い上部電極を用いるため、画像表示装置に適用するためには、給電線となる上部バス電極を設ける。
次に、本発明の画像表示装置を構成する背面基板10の詳細を図3〜図11の製造プロセスを参照して説明する。なお、図3〜図11には、フルカラー1画素(1ピクセル:赤、緑、青の副画素:サブピクセルで構成される)の平面図と、この平面図のA−A’断面およびB−B’断面を示す。先ず、図3に示したように、ガラス等の絶縁性の背面基板10上に下部電極(信号配線)11用の金属膜11Pを成膜する。金属膜11Pの材料としてアルミニウム(Al)又はアルミニウム合金(例えば、アルミニウムとネオジムNdの合金:Al―Nd)を用いる。Alを用いるのは、陽極酸化により良質の絶縁膜を形成できるからである。ここでは、Ndを2原子量%ドープしたAl−Nd合金を用いた。成膜には、例えば、スパッタリング法を用いる。膜厚は300nmとした。
金属膜11Pの成膜後はパターニング工程、エッチング工程によりストライプ形状の下部電極11を形成する(図4)。下部電極11の電極幅は画像表示装置のサイズや解像度により異なるが、そのサブピクセルのピッチ程度、大体100〜200ミクロン(μm)程度とする。エッチングは例えば燐酸、酢酸、硝酸の混合水溶液でのウェットエッチングを用いる。この電極は幅の広い簡易なストライプ構造のため、レジストのパターニングは安価なプロキシミティ露光や、印刷法などで行うことができる。
次に、電子放出部を制限し、下部電極11のエッジへの電界集中を防止する保護絶縁層(フィールド絶縁層)14と、トンネル絶縁層12を形成する。まず、図5に示した下部電極11上の電子放出部となる部分をレジスト膜25でマスクし、その他の部分を選択的に厚く陽極酸化(化成処理)して保護絶縁層14とする。化成電圧を100Vとすれば、厚さ約136nmの保護絶縁層14が形成される。その後、レジスト膜25を除去して残りの下部電極11の表面を陽極酸化する。例えば、化成電圧を6Vとすれば、下部電極11上に厚さ約10nmの絶縁層(電子加速層)12が形成される(図6)。なお、本実施例では電子加速層の厚さが約10nmの場合の例を示しているが、この膜厚は化成電圧を変更することによって、調整が可能である。例えば本実施例でのMIM型電子源を用いた画像表示装置では、この膜厚を約5〜15nmとすることにより、優れた発光効率が得られる。膜厚を5nmとするためには、化成電圧を3Vとし、また膜厚を15nmとするためには、化成電圧を9Vとすることによって所望の電子加速層膜厚を得ることができる。
そして、化成処理中に電解液から取り込まれた水分を脱離させるために熱処理を施す。本実施例では、大気中、真空中、窒素中のそれぞれの雰囲気で熱処理(アニール処理)を行っている。
次に、上部電極13への給電線となる上部バス電極膜とその下に形成する層間絶縁膜(第2保護絶縁膜)15と、第1の金属層(上部バス電極)26、第2の金属膜27を例えばスパッタリング法等で成膜する(図7)。層間絶縁膜15としては、例えばシリコン窒化膜を用い、膜厚は100nmとした。この層間絶縁膜15は、陽極酸化で形成する保護絶縁層14にピンホールがあった場合、その欠陥を埋め、下部電極11と上部バス電極26間の絶縁を保つ役割を果たす。上部バス電極26の材料としてはクロム(Cr)を、第2の金属膜27の材料としてアルミニウム‐ネオジム(Al−Nd)合金を用いた。上部バス電極26の材料としては、この他に、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、チタン(Ti)、ニオブ(Nb)など、第2の金属膜27の材料としてアルミニウム‐ネオジム(Al−Nd)合金の他にアルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム、クロム合金などを用いることができる。上部バス電極26の膜厚は10nm、第2の金属膜27の膜厚は数ミクロンとする。
続いて、ホトエッチング工程により、上部バス電極26と第2の金属膜27を下部電極11とは直交するように加工して形成する。このウェットエッチングのエッチャントは、上部バス電極26にクロムを用いた場合は、硝酸アンモニウムセリウム水溶液など、アルミニウム‐ネオジム(Al−Nd)を用いた場合の第2の金属膜27は燐酸、酢酸、硝酸の混合水溶液を用いる(図8、図9)。
続いて、走査電極21の開口部分のSiNからなる層間絶縁膜15を加工し、電子加速総12が露出した電子放出部を開口する。この電子放出部はピクセル内の1本の下部電極11と、下部電極11と直交する2本の走査電極に挟まれた空間の交差部の一部に形成する。このエッチングは、例えばCF4やSF6を主成分とするエッチング剤を用いたドライエッチングによって行うことができる(図10)。
次に、上部電極用の導電性薄膜13Pの成膜を行う。この成膜法は、例えばスパッタ成膜を用いる。導電性薄膜13Pとしては、例えばイリジューム(Ir)、白金(Pt)、金(Au)の積層膜を用い、膜厚は数nmであり、例えば5nmとした。導電性薄膜13Pは、上部バス電極26の隣接走査線側のエッチングバックで形成した第2の金属膜27の庇で自己整合的に分離されて上部電極13となる。分離された部分を図10のB−B’断面に矢印Cで示す。上部電極13は、上部バス電極26のクロム膜および第2の金属膜27のAl−Nd膜と接して給電される。
こうして製作した背面基板にスペーサを介して前面基板を貼り合わせて画像表示装置(表示パネル)を構成する。
図12は、前面基板の製作方法を説明する図である。ガラスを好適とする絶縁性基板110に表示画像のコントラストを上げるためのブラックマトリクス120を形成する。ブラックマトリクス120は、ポリビニルアルコール(PVA)と重クロム酸ナトリウムとを混合した溶液を絶縁性基板110に塗布する。そして、マスクを用いてブラックマトリクスとして残す部分以外に紫外線を照射して感光させる。未感光部分のPVAを除去し、そこに黒鉛粉末を溶かしたブラックマトリクス溶液を塗布・乾燥して皮膜とする。PVA上のブラックマトリクスの皮膜と共に該PVAをリフトオフすることにより形成する。
次に、3色の蛍光体を形成する。先ず、赤色蛍光体粒子にPVAと重クロム酸ナトリウムとを混合した水溶液を絶縁性基板110に塗布し、乾燥する。赤色蛍光体を形成する部分に紫外線を照射して感光させた後、未感光部分を流水で除去する。こうして、赤色蛍光体111をパターン形成する。同様にして、緑色蛍光体112、青色蛍光体113を形成する。ここでは、蛍光体のパターンは図12に示したようなストライプ状とする。蛍光体としては、例えば、赤色にY22S:Eu(P22−R)、緑色にZnS:Cu,Al(P22−G)、青色にZnS:Ag,Cl(P22−B)を用いることができる。
次いで、ニトロセルロースなどの膜でフィルミングした後、全体にアルミニウムを例えば75nmの膜厚に蒸着してメタルバックとする。このメタルバックは加速電極として働く。その後、この絶縁性基板110を大気中で400℃程度に加熱して、フィルミング膜やPVAなどの有機物を加熱分解する。このようにして、前面基板が完成する。
図13は、前面基板に背面基板を貼り合わせた状態のA−A’断面およびB−B’断面の説明図である。前面基板110と背面基板10の間にはスペーサ40を介させ、周囲に封止枠116をフリットガラス115で封着し、封じきる。この封着は、フリットガラス115中に含まれる有機物のバインダを飛ばすため、およびガス置換などの設備、手間を省いて低コスト化を図るため、大気中で行なうのが望ましい。
前面基板110と背面基板10の間の間隔は1〜5mm、好ましくは1〜3mm程度になるように、スペーサ40の高さを設定する。図13では、説明のため各走査線(第2の金属膜27)毎に植立させているが、実際には機械的強度が耐える範囲でスペーサ40の数を減らし、例えば1cm置き程度毎に設ける。なお、封着した内部の真空度は10−7Torr程度である。なお、以上の製造工程を図14にまとめた。
封着した内部を、封入したゲッター材を活性化することにより真空度を維持する。バリウム(Ba)を主成分とする蒸発型のゲッター材の場合、高周波誘導加熱でゲッター材の膜を形成する方法を採用できる。また、ジルコニウム(Zr)を主成分とする非蒸発型のゲッター材を用いることもできる。
本実施例では、前面基板110と背面基板10の間の間隔は1〜3mmとしており、メタルバックに印加する加速電圧は3〜6kVとすることができる。これにより、蛍光体に陰極線管用の蛍光体を使用することができる。
図15は、本発明の実施例で製作した陽極酸化膜について熱脱離分析を行い、膜中水分脱離量の温度依存性を説明する図である。横軸は脱離温度(加熱温度、℃)、縦軸はTDS分析(熱脱離分析)による強度(TDS分析強度、相対値)を示す。図15において、加熱温度50℃〜200℃の範囲で多量の水分が脱離し、さらに200℃以上の高温でも水分が脱離していることが示されている。
図16は、アルミニウムの陽極酸化膜中に含有される水分量の定量化のためのXPS分析(X線光電子分光分析)を行なった結果の一例を説明する図である。横軸は原子間の結合エネルギー(eV)、縦軸はXPS強度(任意単位)に対応する。図16では、アニール温度を100℃とした。陽極酸化処理直後のアルミナ膜について酸素周囲(O1sピーク)の結合状態について評価したものである。アルミナは、含水アルミナ成分と無水アルミナ成分からなり、アルミナのXPS強度を実線で示され、含水アルミナ成分は点線、無水アルミナ成分は破線で示される。XPS分析による結合エネルギーのシフトから、含水アルミナ成分と無水アルミナ成分とを分離し、積分強度比を算出して評価する。
XPS分析は,薄膜の表面に敏感な測定手法であり,XPSの入射されたX線は試料の表面から1〜10μm程度進入するが、励起された電子の平均自由行程は数nmと小さいため、光電子は表面近傍からのみ放出される。従って本実施例で示すような10nm程度の薄膜全体を分析する場合,薄膜をAr等のスパッタリングによって,物理的にエッチングを施し,再度XPS評価をすることが必要となる。
本実施例で製作した陽極酸化膜の深さ方向分析には,光電子の脱出深さと陽極酸化膜厚を考慮し,Arスパッタリングなし,及び,追加エッチング処理として,3段階のArスパッタリングを施し,膜厚方向の評価を行った。物理エッチングは一回につきおよそ2.5nmとなるように設定した。従って,評価結果からは,上部電極側から膜厚方向に,およそ0〜2.5nm,2.5〜5nm,5.0〜7.5nm,7.5〜10nmの領域の構造情報を備えていることになる。なお本実施例においては,前記およそ0〜2.5nm,及び2.5〜5nmで得た測定情報の平均値を,陽極酸化膜上層(全体膜厚の50%に相当)と定義し,さらに5.0〜7.5nm,7.5〜10nmで得た測定値の平均値を,陽極酸化膜下層(全体膜厚の50%に相当)と定義する。
図17は、アルミニウムの陽極酸化膜中に含有される水分量の膜厚方向の定量化のためのXPS分析を行なった結果の一例を説明する図である。図16と同様に横軸は原子間の結合エネルギー(eV)、縦軸はXPS強度(任意単位)に対応する。図17では、アニール温度を100℃とした。陽極酸化処理直後のアルミナ膜について酸素周囲(O1sピーク)の結合状態について評価したものである。アルミナは、含水アルミナ成分と無水アルミナ成分からなるが,ここではそれぞれの成分のピーク分離を実施する前の結果を示してある。なお例として,エッチング前の強度を実線で示し、5nm相当エッチング(全体膜厚保の50%相当)の強度を破線で示してある。図16と同様に結合エネルギーのシフトから、含水アルミナ成分と無水アルミナ成分とを分離し、積分強度比を算出する。
図18は、図17の分析による評価で求めたアルミナ膜中の含水アルミナ比(含水アルミナ/(含水アルミナ+無水アルミナ))を上層部と下層部それぞれに分け,アニールプロセス条件(陽極酸化膜のアニール温度)ごとに算出した結果を説明する図である。図18には、アルミナ膜上層部側の含水アルミナ比が,下層部側の含水アルミナ比と比較して大きいことが示されるとともに,アニール温度の増加に伴い含水アルミナ比が減少することが示される。
仮説として,陽極化成時に陽極化成電界液に直接接しているアルミナ膜上層部の方が,水を含んだ電界液成分をより多く取込み,その結果としてアルミナ膜の上層部と下層部の構造に差が現れていることが考えられる
図19は、アニールプロセス条件ごとに製作したMIMのダイオードの時間に対する電流維持特性を計測した結果を示す図である。MIMダイオードの電流量は画像表示装置の輝度に比例するため、ダイオード特性の電流維持量(率)が少ないほど、良好な特性を示す。通常、画像表示装置に適用する場合、少なくとも数万時間の動作でも輝度がある一定以上保たれることが要求される。本実施例における信頼性の指針として、20,000時間動作させた場合に、初期ダイオード電流が少なくとも80%は維持されていることを便宜的に定義する。この条件には、150℃以上450℃までの温度でのアニール処理によるものが該当する。
図20は、図19の結果に基づいて見積もったダイオード電流維持率と図18の結果に基づいて算出したアルミナ膜中の含水アルミナ比の相関を示した図である。ダイオード電流維持率は、(任意の時間動作後のダイオード電流)/(初期ダイオード電流)で表される。なお本実施例でのダイオード電流維持率の算出には、20,000時間動作させた際のダイオード電流を用いている。図19から、アルミナ膜(陽極酸化膜)中の含水アルミナの比率において、上部電極側に位置する側のアルミナ膜の方が,より含水アルミナ成分を含み、さらに上部電極側のアルミナ膜は0.26〜0.45の含水アルミナ比率を、下部電極側のアルミナ膜は0.24〜0.38の含水アルミナ比率を有することによって、ダイオード電流維持率は80%を越え、高信頼性の画像表示装置が得られることが示される。
本発明による画像表示装置の実施例1を説明する模式図である。 MIM型電子源の原理説明図である。 本発明の薄膜型電子源の製造工程を示す図である。 本発明の薄膜型電子源の製造工程を示す図3に続く図である。 本発明の薄膜型電子源の製造工程を示す図4に続く図である。 本発明の薄膜型電子源の製造工程を示す図5に続く図である。 本発明の薄膜型電子源の製造工程を示す図6に続く図である。 本発明の薄膜型電子源の製造工程を示す図7に続く図である。 本発明の薄膜型電子源の製造工程を示す図8に続く図である。 本発明の薄膜型電子源の製造工程を示す図9に続く図である。 本発明の薄膜型電子源の製造工程を示す図10に続く図である。 前面基板の製作方法を説明する図である。 前面基板に背面基板を貼り合わせた状態のA−A’断面およびB−B’断面の説明図である。 本発明の画像表示装置の製造工程を説明する図である。 本発明の実施例で製作した陽極酸化膜について熱脱離分析を行い、膜中水分脱離量の温度依存性を説明する図である。 アルミニウムの陽極酸化膜中に含有される水分量の定量化のためのXPS分析を行なった結果の一例を説明する図である。 アルミニウムの陽極酸化膜中に含有される膜厚方向の水分量定量化のためのXPS分析を行なった結果の一例を説明する図である。 図16及び図17の分析による評価で求めたアルミナ膜中の含水アルミナ比をアニールプロセス条件ごとに算出した結果を説明する図である。 アニールプロセス条件ごとに製作したMIMのダイオードの時間に対する劣化特性を計測した結果を示す図である。 図19の結果に基づいて見積もったダイオード電流維持率と図18の結果に基づいて算出したアルミナ膜上層部及び下層部の含水アルミナ比の相関を示した図である。
符号の説明
10・・・背面基板(陰極基板)、11・・・下部電極、12・・・絶縁層(電子加速層、トンネル絶縁層)、13・・・上部電極、14・・・保護絶縁層(フィールド絶縁層)、15・・・層間絶縁層、25・・・レジスト膜、27・・・走査電極、30・・・スペーサ、50・・・信号線駆動回路、60・・・走査線駆動回路、110・・・前面基板(カラーフィルタ基板)、111・・・赤色蛍光体、112・・・緑色蛍光体、113・・・青色蛍光体、120・・・ブラックマトリクス。

Claims (10)

  1. 内面上に互いに平行に形成されたアルミニウムからなる多数の信号配線と、前記信号配線の上に当該信号配線とは層間絶縁層を介して交差し、かつ互いに平行に形成された多数の走査配線とを有し、前記信号配線と前記走査配線の前記交差部の近傍に形成されて二次元マトリクス状に配置された多数の電子放出部からなる薄膜電子源アレイを画像表示領域に含む一方の基板と、
    前記一方の基板の内面に対向して設置され、その対向内面に前記薄膜電子源アレイから放出される電子による励起で発光する複数の蛍光体からなる蛍光面を備えた他方の基板とを有し、
    前記薄膜電子源は、前記信号配線を下部電極とし、当該信号配線の表面を陽極酸化して形成された陽極酸化膜からなる電子加速層と、前記電子加速層を覆って積層されて電子放出電極を構成する上部電極とからなり、
    前記電子加速層を構成する陽極酸化膜は、含水アルミナ成分と無水アルミナ成分を膜中に有し、
    前記含水アルミナ成分と無水アルミナ成分の合計に対する当該含水アルミナ成分の比が,前記電子加速層中において異なり、
    前記上部電極側に位置する側の含水アルミナ成分比が、前記下部電極側に位置する含水アルミナ成分比より大きいことを特徴とする画像表示装置。
  2. 請求項1において、
    前記電子加速層を構成する陽極酸化膜全体の膜厚に対して、前記上部電極側から略50%の膜厚に相当する陽極酸化膜は,含水アルミナ成分と無水アルミナ成分を膜中に有し、
    前記含水アルミナ成分と無水アルミナ成分の合計に対する当該含水アルミナ成分の比が0.26〜0.45の範囲にあり、
    かつ、前記陽極酸化膜全体の膜厚に対して、前記下部電極側から略50%の膜厚に相当するする当該陽極酸化膜は含水アルミナ成分と無水アルミナ成分を膜中に有し、
    前記含水アルミナ成分と無水アルミナ成分の合計に対する当該含水アルミナ成分の比が0.24〜0.38の範囲にあることを特徴とする画像表示装置。
  3. 請求項2において、
    前記電子加速層を構成する陽極酸化膜の膜厚が5〜15nmであることを特徴とする画像表示装置。
  4. 請求項1、2、3の何れかにおいて、
    前記薄膜電子源の電子放出電極を構成する前記上部電極は、前記走査配線の上層に前記画像表示領域の全面を覆うごとく成膜された当該走査配線と電気的に接続された導電性薄膜が、隣接する走査配線の間で電気的に分離されたものであることを特徴とする画像表示装置。
  5. 請求項1,及び2、3において、
    前記薄膜電子源は、前記走査配線の前記幅方向の片側に寄った部分に配置されていることを特徴とする画像表示装置。
  6. 請求項4又は5において、
    前記薄膜電子源は、前記信号配線と前記走査配線を絶縁する層間絶縁層の開口部に配置された前記電子加速層を構成する陽極酸化膜の上に前記導電性薄膜を前記電子放出電極として構成されていることを特徴とする画像表示装置。
  7. 請求項1、2、3の何れかにおいて、
    前記走査配線の前記幅方向で前記電子放出部とは反対側に寄った部分に、前記一方の基板と前記他方の基板の間隔を規制するスペーサが配置されていることを特徴とする画像表示装置。
  8. 請求項1、2、3の何れかにおいて、
    前記走査配線は純アルミニウム又はアルミニウム合金であり、前記上部電極が貴金属の単体又は2以上の貴金属の積層であることを特徴とする画像表示装置。
  9. 請求項8において、
    前記アルミニウム合金が、アルミニウムとネオジウムの合金であることを特徴とする画像表示装置。
  10. 請求項8又は9において、
    前記貴金属が、イリジューム、白金、金の何れかであることを特徴とする画像表示装置。
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