JP2008129581A - 定着装置及び定着装置の制御方法 - Google Patents

定着装置及び定着装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 誘導加熱方式の定着装置にて発熱部材の熱容量の大きさにかかわらず、発熱部材の温度の安定化を図り、良好な定着性能を得る。
【解決手段】 正逆回転可能な定着モータ36により、ヒートローラ20を、逆回転する間も誘導加熱コイル50により発熱させる。更にヒートローラ20の正回転時と逆回転時、又ヒートローラ20とプレスローラ30とが離間している時あるいは接触している時に応じて、制御系70によるヒートローラ20のローラ制御温度を調整する。更に定着装置モータ信号による回転開始命令後、実際に定着モータ36が回転した後に、誘導加熱コイル50の出力をオンする。
【選択図】図6

Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に搭載される、誘導加熱方式を用いた、定着装置及び定着装置の制御方法に関する。
電子写真方式の複写機やプリンタ等の画像形成装置に使用される誘導加熱方式の定着装置において、従来定着部材の一部が過剰に温度上昇するのを防止する装置がある。
この様な装置として第1の定着部材と第2の定着部材の離間を検知して、発熱部への電力供給を遮断する定着装置(例えば特許文献1参照。)或いは、定着ベルトに接する発熱ローラが回転動作を始めた後に発熱ローラを励磁して発熱する定着装置(例えば特許文献2参照。)がある。
日本特許特開2005−321511号公報((0047)〜(0049)カラム、図1、図4、図5) 日本特許特開2002−82549号公報((0101)カラム)
しかしながら(特許文献1)或いは、(特許文献2)は、定着部材の接離動作或いは発熱ローラの回転動作に応じて温度制御を行うものである。このため例えば熱容量の小さい定着部材を用いる場合には、(特許文献1)或いは、(特許文献2)のように単に定着部材を接離するタイミングにより発熱部の温度制御を行うのみでは、加熱側と加圧側の定着部材を接触した時に、定着部材の温度低下が大きくなり、ファーストコピー時に定着不良を生じるおそれがある。このため、誘導加熱方式の定着装置において、対向部材との接触時に生じる発熱部材の温度低下による定着不良を防止して、安定した定着性を得る画像形成装置の定着装置の開発が望まれる。
そこで本発明は上記課題を解決するものであり、発熱部材をより適性に温度制御して、発熱部材の熱容量が小さい場合においても、対向部材との接触時に、温度低下による定着不良生じる事がなく、良好な定着性を有する定着装置及び定着装置の制御方法を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するための手段として、金属導電層を有する発熱部材と、前記発熱部材と加圧接触しあるいは離間する対向部材と、前記発熱部材の周囲に配置される誘導電流発生コイルと、少なくとも前記発熱部材を正逆回転する駆動源と、前記駆動源の正回転もしくは逆回転の回転始動後、予め決められた時間を経過した後に、前記誘導電流発生コイルへの電力供給を開始する電力供給部とを有するものである。
本発明によれば、発熱部材をより細かく適正に制御でき、発熱部材と対向部材との接離動作による、発熱部材の温度低下や、発熱部材の駆動開始時の急激な温度上昇を防止して、定着温度の安定化を図り、定着不良の無い、均一且つ良好な定着画像を得ることが出来る。
以下この発明の実施例について図1乃至図6を参照して詳細に説明する。図1はこの発明の実施例の画像形成装置1を示す概略構成図である。画像形成装置1は、原稿を読み取るスキャナ部6及び、画像を形成するプリンタ部2並びにシート紙Pを供給する給紙部3を備えている。スキャナ部6は、上面に設けられる自動原稿送り装置4により供給される原稿を読み取り、読み取った画像情報を、アナログ信号に変換する。
プリンタ部2は、矢印q方向に回転される転写ベルト10aに沿って、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像形成ステーション18Y、18M、18C、18Kがタンデムに並べられた画像形成ユニット10を備える。更に画像形成ユニット10は、各色の画像形成ステーション18Y、18M、18C、18Kの感光体ドラム12Y、12M、12C、12Kに、画像情報に応じたレーザビームを照射するレーザ露光装置19を備える。更にプリンタ部2は、定着装置11、排紙ローラ32を備え、定着後のシート紙Pを排紙部5に搬送する排紙搬送路33を有している。
画像形成ユニット10のイエロ(Y)の画像形成ステーション18Yは、矢印r方向に回転する感光体ドラム12Yの周囲に、帯電器13Y、現像装置14Y、転写ローラ15Y、クリーナ16Y、除電器17Yを配置してなっている。マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像形成ステーション18M、18C、18Kは、イエロ(Y)の画像形成ステーション18Yと同様の構成となっている。
給紙部3は第1及び第2の給紙カセット3a、3bを備える。給紙カセット3a、3bから、画像形成ユニット10に至るシート紙Pの搬送路7には、給紙カセット3a、3bからシート紙を取り出すピックアップローラ7a、7b、分離搬送ローラ7c、7d、搬送ローラ7e及びレジストローラ8が設けられる。
プリント操作開始により、プリンタ部2のイエロ(Y)の画像形成ステーション18Yでは、感光体ドラム12Yが矢印r方向に回転し、帯電器13Yにより一様に帯電される。次いで感光体ドラム12Yは、レーザ露光装置19により、スキャナ部6で読取ったイエロの画像情報に対応する露光々を照射され静電潜像を形成される。この後感光体ドラム12Yは現像装置14Yによりトナーを供給され、感光体ドラム12Y上にイエロ(Y)のトナー像が形成される。このイエロ(Y)のトナー像は、転写ローラ15Y位置で、転写ベルト10a上を矢印q方向に搬送されるシート紙Pに転写される。トナー像を転写終了後、感光体ドラム12Yはクリーナ16Yにより残留トナーをクリーニングされ、除電器17Yにより感光体ドラム12Y表面を除電され、次のプリント可能とされる。
マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像形成ステーション18M、18C、18Kにおいても、イエロ(Y)の画像形成ステーション18Yと同様にして、トナー像を形成する。画像形成ステーション18M、18C、18Kで形成された各色のトナー像は、各転写ローラ15M、15C、15K位置にて、イエロのトナー像を形成されたシート紙Pに順次転写される。このようにしてカラートナー像を形成されたシート紙Pは、定着装置11により加熱加圧定着されプリント画像を完成され排紙部5に排紙される。
次に定着装置11について述べる。図2は、定着装置11を示す概略構成図であり、発熱部材であるヒートローラ20と対向部材であるプレスローラ30とが加圧接触している状態を示し、図3は、ヒートローラ20とプレスローラ30とが離間している状態を示す。定着装置11は、それぞれ直径40mmのヒートローラ20とプレスローラ30を有する。ヒートローラ20及びプレスローラ30は、駆動源であり、正逆回転駆動可能な定着モータ36により正逆回転される。
プレスローラ30は、加圧機構40により、ヒートローラ20に対して加圧接触し、又ヒートローラ20から離間する。加圧機構40によりヒートローラ20及びプレスローラ30が加圧接触されると、ヒートローラ20及びプレスローラ30間に一定幅のニップ37が形成される。シート紙Pは、このようなヒートローラ20及びプレスローラ30間のニップ37を通過することにより、シート紙P上のトナー像を加熱加圧定着される。
加圧機構40は、プレスローラ30を支持する板金40a、板金40aに設けられるシャフト41を押し上げるスプリング44及び、シャフト41に当接する回転カム42を有する。回転カム42は、ワンウェイクラッチ47を介して、定着モータ36の逆回転時にのみ回転される。
回転カム42の凹部42aがシャフト41に当接している時には、スプリング44の弾性力により、板金40aのシャフト41が押し上げられ、板金40aは、支点46を中心に矢印s方向に回動する力を受ける。これによりヒートローラ20及びプレスローラ30は加圧接触される。これに対して、回転カム42の凸部42bがシャフト41に当接している時には、スプリング44の弾性力に抗して、シャフト41が押し下げられ、板金40aは、支点46を中心に矢印t方向に回動する力を受ける。これによりヒートローラ20及びプレスローラ30は離間される。回転カム42の回転量はカムシャフト43に接続されるエンコーダ58により検知される。
定着モータ36は、プレスローラ30及び回転カム42に連結される。更にプレスローラ30の駆動部はヒートローラ20とギアで連結されている。これにより、ヒートローラ20とプレスローラ30とが離間している状態であっても、ヒートローラ20は回転駆動される。定着モータ36が正回転駆動すると、ヒートローラ20は矢印u方向に回転され、プレスローラ30は矢印v方向に回転される。定着モータ36が逆回転駆動すると、ヒートローラ20は矢印w方向に回転され、プレスローラ30は矢印x方向に回転される。これと共に、定着モータ36が逆回転駆動すると、回転カム42は、矢印y方向に回転される。
尚、定着モータ36の正回転駆動時には、ヒートローラ20はプレスローラ30に従動するようにしても良い。但しその場合に、プレスローラ30とヒートローラ20を連結するギアにトルクリミッタを設けて、ヒートローラ20の回転が遅れた場合には、定着モータ36の駆動をヒートローラ20に伝達するようにしても良い。
ヒートローラ20は、芯金20aの周囲に厚さ5mmの発泡ゴム(スポンジ)20b、ニッケル(Ni)からなる厚さ40μmの金属導電層20c、厚さ200μmのソリッドゴム層20d及び、厚さ30μmの離型層20eを有している。金属導電層20cは、ニッケルに限らず、ステンレス、アルミニウム、あるいはステンレスとアルミニウムの複合材等であっても良い。金属導電層20c、ソリッドゴム層20d及び、離型層20eは、これ等を一体として、発泡ゴム(スポンジ)20bに接着しないで、発泡ゴム(スポンジ)20bに対してスライド可能となるように構成しても良い。
プレスローラ30は、厚さ2mmの芯金30a、厚さ1mmのソリッドシリコンゴム層30b及び、厚さ30μmの離型層30cからなっている。
ヒートローラ20の外周には、所定のギャップを介して、ヒートローラ20の金属導電層20cを発熱させる誘導加熱コイル50が設けられる。更にヒートローラ20の外周には、定着後のシート紙Pの巻きつきを防止する剥離爪54、ヒートローラ20の表面温度を検出する温度センサであるサーモパイル式の第1および第2の赤外線センサ56a、56b及び、ヒートローラ20の表面温度の異常を検知して、加熱を遮断するためのサーモスタット57が設けられる。剥離爪54は、接触式あるいは非接触式のいずれであっても良い。第1の赤外線センサ56aは、ヒートローラ20のほぼ中央部の温度を監視し、第2の赤外線センサ56bは、ヒートローラ20の端部の温度を監視する。
誘導加熱コイル50は、ヒートローラ20と略同軸形状を有し、ヒートローラ20に磁束を集中させるための磁性体コア52に線材を周回して形成されている。線材として、例えば耐熱性のポリアミドイミドで被覆して、お互いに絶縁された銅線材を複数本束ねて構成されるリッツ線を用いている。線材をリッツ線とすることにより、線材の径を磁界の浸透深さより小さくすることが出来る。これにより線材に高周波電流を有効に流すことが可能になる。本実施例においては、直径0.5mmの銅線材を19本束ねてリッツ線としている。
この様なリッツ線に所定の高周波電流を印加すると、誘導加熱コイル50は磁束を発生する。この磁束により、金属導電層20cに、磁界の変化を妨げるように渦電流を発生させる。この渦電流と金属導電層20cの抵抗値によりジュール熱が発生して、ヒートローラ20は瞬時に発熱される。
次にヒートローラ20を発熱させる誘導加熱コイル50の制御について述べる。図4に、準E級インバータ回路71を用いた温度コントローラである制御系70を示す。制御系70は、誘導加熱コイル50に駆動電流を供給するインバータ回路71、商用交流電源76からの電流を整流してインバータ回路71に供給する整流回路72及び制御回路73を有する。制御回路73は、画像形成装置1全体を制御するとともに、赤外線センサ56a、56bの検出結果に応じてインバータ回路71により誘導加熱コイル50に印加する高周波電流をフィードバック制御する。準E級インバータ回路71は、単一のスイッチング素子77のオン−オフ時間を制御回路73で制御して、誘導加熱コイル50に印加する電流の駆動周波数を20から100kHzの範囲で変動する。駆動周波数を変動することで、誘導加熱コイル50に例えば、200W〜1500Wまでの電力を供給可能となる。スイッチング素子77は、高耐圧、大電流で使用可能なIGBTやMOS−FET等が用いられる。
尚制御系80として、図5に示すようにハーフブリッジインバータ回路81を用いたものを使用しても良い。ハーフブリッジインバータ回路81は、2個のスイッチング素子82、83のオン−オフ時間を制御回路73により駆動されるドライバ84で制御するものである。
次に、ヒートローラ20とプレスローラ30との接離のタイミング及び定着モータ36の始動タイミングに対応した、誘導加熱コイル50への高周波電流の印加について述べる。図6に、待機モード(印刷指示があった場合に、直ちに印刷可能となる状態)に達した後の、誘導加熱コイル50への高周波電流の印加のシーケンスチャートを示す。画像形成装置1の待機モードにおいては、制御系70によるヒートローラ20のローラ制御温度は160℃に設定される。待機モード時、誘導加熱コイル50には500Wの電力が印加される。又回転カム42は、凸部42bがシャフト41に当接する位置にあり、ヒートローラ20とプレスローラ30は離間された状態となっている。更に定着モータ36は正回転していて、ヒートローラ20は矢印u方向に回転され、プレスローラ30は矢印v方向に回転されている。この時、ヒートローラ20とプレスローラ30とが離間していて、ヒートローラ20からプレスローラ30への熱の逃げが少なく、ヒートローラ20の温度維持が容易とされる。従って、ローラ制御温度は160℃と低く設定されている。
待機モード中の時間t1の時に、プリント操作開始のための前処理動作(スキャナ部6に原稿を載置する時にプラテンをオープンし、あるいは画像形成条件設定のために画像形成装置1の制御パネルキーが操作)が為される。次いで、ヒートローラ20とプレスローラ30とを加圧接触するために、時間t2にて、定着装置モータ信号は、定着モータ36を停止する命令を出す。これと同時に誘導加熱コイル50の出力がオフされる。誘導加熱コイル50の出力は直ちに停止されるが、定着モータ36は、停止する命令が出てから、止まるまで時間差を生じる。
次いで時間t3で、画像形成装置1の制御パネルの、スタートキーをオンすると、定着装置モータ信号は、定着モータ36を逆回転する命令を出す。この後予め定められた一定の時間例えば0.1秒を経過した後の時間t4に、誘導加熱コイル50の出力がオンされる。これは、定着装置モータ信号が出た後、実際に定着モータ36によりヒートローラ20が逆回転するまでの遅れを考慮するものである。これによりヒートローラ20の一部が急激に発熱するのを防止する。尚、時間t3の定着装置モータ信号からの逆回転する命令が出された後、定着モータ36の逆回転が安定されるまで約0.5秒を要する。
定着モータ36の逆回転により、ヒートローラ20は矢印w方向に回転され、プレスローラ30は矢印x方向に回転されている。又、回転カム42は、ワンウェイクラッチ47を介して矢印y方向に回転される。この後回転カム42は、凹部42aがシャフト41に当接する位置で停止することとなる。回転カム42の凸部42bがシャフト41に当接する位置から凹部42aがシャフト41に当接する位置に達するまでの回転カム42の回転量は、エンコーダ58により検知される。回転カム42の凹部42aがシャフト41に当接することにより、板金40aは、支点46を中心に矢印s方向に回動する力を受けて、プレスローラ30をヒートローラ20に加圧接触させる。尚、時間t3の定着装置モータ信号からの逆回転する命令が出された後、プレスローラ30がヒートローラ20に加圧接触するまで約0.8秒を要する。
回転カム42の凹部42aがシャフト42に当接するまでの、ヒートローラ20が矢印w方向に逆回転している間、制御系70によるヒートローラ20のローラ制御温度は150℃に設定される。これは、ヒートローラ20の正回転時と逆回転時では、誘導加熱コイル50を通過後のヒートローラ20が赤外線センサ56a、56bに達するまでの時間が変化することによる。ヒートローラ20が正回転している場合に比べて、逆回転している場合には、ヒートローラ20の発熱部分がすぐに赤外線センサ56a、56bに到達する。
従って、発熱後のヒートローラ20の放熱による影響が少なく、誘導加熱コイル50から赤外線センサ56a、56bに達するまでのタイムラグが発生しやすくなり、温度リップルが大きくなりやすい。このため温度リップルが大きくならないように、ヒートローラ20の逆回転時には、待機モード時に比べて、制御系70によるローラ制御温度を10℃低く設定している。又ヒートローラ20の逆回転時、誘導加熱コイル50の電力は400Wに低減される。このように制御系70によるローラ制御温度と、誘導加熱コイル50の電力を低減することで、ヒートローラ20の逆回転時の温度リップルを低減できる。
この後エンコーダ58が所定値を検出したら、時間t5(定着モータ36の逆回転が安定した後、約0.1秒後)にて定着装置モータ信号は、定着モータ36を停止する命令を出す。これと同時に誘導加熱コイル50の出力がオフされる。この後逆回転していた定着モータ36が停止した後の、時間t6(プレスローラ30がヒートローラ20に加圧接触した後、0.1秒後)で定着装置モータ信号は、定着モータ36を正回転する命令を出す。尚、プレスローラ30が離間した状態からヒートローラ20に加圧接触するまでの時間は限定されない。
例えば、プレスローラ30が離間した状態からヒートローラ20に加圧接触するまでの時間(回転カム42の凸部42bがシャフト41に当接する位置から凹部42aがシャフト41に当接する位置に達するまで時間)を長く設定して、この間にヒートローラ20あるいはプレスローラ30を複数回転しても良い。この様にすれば、ヒートローラ20の特定の部位が、ヒートローラ20の正逆回転の双方で、連続して誘導加熱コイル50により発熱された場合でも、温度リップルを防止出来る。
定着装置モータ信号による正回転命令の後、定着モータ36によりヒートローラ20が正回転するまでの遅れを考慮して、予め定められた一定の時間、例えば0.1秒を経過した時間t7にて、誘導加熱コイル50の出力がオンされる。このヒートローラ20とプレスローラ30とが加圧接触した状態で、ヒートローラ20が矢印u方向に正回転する定着モードでは、制御系70によるヒートローラ20のローラ制御温度は180℃と高く設定される。
これは定着モード時には、ヒートローラ20にプレスローラ30が接触されていてプレスローラ30側に熱を奪われるので、待機モード時に比べてヒートローラ20の温度低下が大きくなるためである。尚ローラ制御温度を高くしても、誘導加熱コイル50による発熱後、ヒートローラ20が赤外線センサ56a、56bに到達するまでの時間が長いので、赤外線センサ56a、56bでの検知時に温度リップルを原因とする問題を生じる恐れは無い。このため、定着モード時には、待機モード時に比べて、制御系70によるローラ制御温度を20℃高く設定している。又定着モード時の誘導加熱コイル50の電力は900Wに設定される。
又時間t6で、定着装置モータ信号から正回転命令が出された後、定着モータ36の正回転が安定するまでには約0.5秒を要する。したがって、時間t6から0.5秒を経過すると、ヒートローラ20及びプレスローラ30が、それぞれ矢印u方向及び矢印v方向に安定回転されて、定着装置11は、定着可能となる。この定着モード時にヒートローラ20及びプレスローラ30間にトナー像を有するシート紙Pを通紙後、所定時間を経過した場合は、定着装置11は、待機モードとなる。待機モードでは、ヒートローラ20及びプレスローラ30は離間され、制御系70のローラ制御温度は、160℃に低減され、次にプリント操作が開始されるのを待機する。
この実施例の定着装置11によれば、正逆回転可能な定着モータ36により、正逆回転されるヒートローラ20を、逆回転する間も誘導加熱コイル50により発熱させる。更にヒートローラ20の正回転時と逆回転時、又ヒートローラ20とプレスローラ30とが離間している時あるいは接触している時に応じて、制御系70によるヒートローラ20のローラ制御温度を調整している。即ちヒートローラ20をより細かく発熱制御している。
従って、ヒートローラ20とプレスローラ30の接離動作の間に放熱を生じたり、あるいはプレスローラ30との加圧接触により、ヒートローラ20の熱が奪われたりしても、ヒートローラ20の温度低下の縮小を得られる。この結果、例えばヒートローラ20の熱容量が小さい場合であっても、ヒートローラ20の温度低下を縮小して、定着温度を保持出来る。これにより、ファーストコピー時に、ヒートローラ20の発熱不足により定着不良を生じるのを防止出来、良好な定着画像を得られる。更に制御系70によるヒートローラ20のローラ制御温度を調整することで、ヒートローラ20の一部に急激な温度変化を発生することも無く均一で良好な定着画像を得られる。
又、この実施例の定着装置11によれば、時間t2における定着装置モータ信号による逆回転の命令から0.1秒を経過した後、あるいは時間t6における定着装置モータ信号による正回転の命令から0.1秒を経過して、実際に定着モータ36が回転した後に、誘導加熱コイル50の出力をオンしている。従ってヒートローラ20の回転前に誘導加熱コイル50によりヒートローラ20が発熱される恐れが無い。この結果ヒートローラ20の一部が急激に発熱されるのを防止出来、均一且つ良好な定着画像を得られる。
尚この発明は、上記実施例に限られるものではなく、この発明の範囲内で種々変更可能であり、例えば発熱部材と対向部材とが、離間した状態から加圧接触した状態に達するまでの時間は任意である。又、発熱部材の温度制御を行う温度コントローラのローラ制御温度も、発熱部材の熱容量等に応じて任意である。更に駆動源の正回転あるいは逆回転開始後、誘導電流発生コイルに電力供給を開始するまでに経過する予め決められた時間も限定されない。駆動源の回転開始後発熱部材が実際に回転されるまでの遅れをカバーできれば良い。
又、上記実施例では、プレスローラを加熱するための加熱源は配置されていないが、例えば、プレスローラの内部にハロゲンランプを配置して、プレスローラ側を加熱しても良い。この場合、プレスローラ側に温度検知センサを配置して、プレスローラ側が一定の温度になるようにフィードバック制御する。このようにプレスローラの内部にハロゲンランプを配置した場合でも、上下のローラを接離する間に、誘導加熱コイルを上記実施例と同様に制御することはいうまでもない。上記実施例と同様に制御することにより、上記実施例と同様の効果を得ることが出来る。このようにプレスローラ側に熱源がある場合には、上下のローラを離間した状態でもプレスローラ側の温度をハロゲンランプによって維持できる点が異なる。このため、上下のローラの離間時にプレスローラの温度を一定の温度に維持したい場合には、このようにプレスローラ側にハロゲンランプを配置してもかまわない。
更に図7の第1の変形例に示すように、定着装置90の発熱部材を、支持ローラ91a、91bに支持され、正逆回転される発熱ベルト91とし又、対向部材を支持ローラ92a、92bに支持され、正逆回転される対向ベルト92としても良い。この第1の変形例では、正逆回転される発熱ベルト91を誘導電流発生コイル93により発熱させる。更には、図8の第2の変形例に示すように、定着装置96の発熱部材を支持ローラ97a、97bに支持され、正逆回転される発熱ベルト98とし、プレスローラ30と加圧接触しても良い。この第2の変形例では、正逆回転される発熱ベルト98を誘導電流発生コイル99により発熱させる。又、誘導電流発生コイルの形状や特性等も限定されない。
本発明の実施例の画像形成装置を示す概略構成図である。 本発明の実施例のヒートローラとプレスローラとが加圧接触している状態の定着装置を示す概略構成図である。 本発明の実施例のヒートローラとプレスローラとが離間している状態の定着装置を示す概略構成図である。 本発明の実施例の準E級インバータ回路を用いる制御系を示す概略ブロック図である。 本発明の実施例のハーフブリッジインバータ回路を用いる制御系を示す概略ブロック図である。 本発明の実施例の誘導加熱コイルへの電流印加を示すシーケンスチャートである。 本発明の第1の変形例の発熱ベルトとプレスベルトとが加圧接触している状態の定着装置を示す概略構成図である。 本発明の第2の変形例の発熱ベルトとプレスローラとが加圧接触している状態の定着装置を示す概略構成図である。
符号の説明
1…画像形成装置
2…プリンタ部
10…画像形成ユニット
10a…転写ベルト
11…定着装置
20…ヒートローラ
20c…金属導電層
30…プレスローラ
36…定着モータ
40…加圧機構
40a…板金
41…シャフト
42…回転カム
44…スプリング
47…ワンウェイクラッチ
50…誘導加熱コイル
56a、56b…第1及び第2の赤外線センサ
70…制御系
71…インバータ回路

Claims (8)

  1. 金属導電層を有する発熱部材と、
    前記発熱部材と加圧接触しあるいは離間する対向部材と、
    前記発熱部材の周囲に配置される誘導電流発生コイルと、
    少なくとも前記発熱部材を正逆回転する駆動源と、
    前記駆動源の正回転もしくは逆回転の回転始動後、予め決められた時間を経過した後に、前記誘導電流発生コイルへの電力供給を開始する電力供給部とを具備することを特徴とする定着装置。
  2. 前記発熱部材の温度を検知してフィードバック制御する温度コントローラを更に具備することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 金属導電層を有する発熱部材と、
    前記発熱部材と加圧接触しあるいは離間する対向部材と、
    前記発熱部材の周囲に配置される誘導電流発生コイルと、
    少なくとも前記発熱部材を正逆回転する駆動源と
    前記発熱部材周囲に温度センサを備え、前記発熱部材の温度を検知してフィードバック制御する温度コントローラとを具備することを特徴とする定着装置。
  4. 前記温度コントローラは、前記駆動源による前記発熱部材の正回転時と、前記駆動源による前記発熱部材の逆回転時とで制御温度を調整可能であることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の定着装置。
  5. 前記温度コントローラは、前記発熱部材及び前記対向部材が加圧接触している時と離間している時とで制御温度を調整可能であることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の定着装置。
  6. 前記発熱部材と前記対向部材とを接触させあるいは離間させる接離機構を更に具備し、前記駆動源は、逆回転により、前記接離機構を駆動することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の定着装置。
  7. 発熱部材を正逆回転する駆動源を逆回転して、発熱部材と対向部材とを加圧接触させあるいは離間させる工程と、
    前記駆動源を正回転始動後もしくは逆回転始動後、予め決められた時間を経過した後に、前記発熱部材の金属導電層に誘導電流を発生する工程とを具備することを特徴とする定着装置の制御方法。
  8. 前記金属導電層に誘導電流が発生されているときに、更に前記駆動源を正回転から停止した場合もしくは逆回転から停止した場合には、直ちに前記金属導電層の誘導電流の発生を停止することを特徴とする請求項7記載の定着装置の制御方法。
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