JP2008129547A - カラー画像形成装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】透明トナーを使用するカラー画像形成装置において、透明トナーによる光沢感の付与を適切に制御することにより、画像品位の低下や、プリントコストの増大、プリントスピードの低下を防止する。
【解決手段】プリントモードに応じて、透明トナーの使用量を制御する。例えば、プリント画像がモノクロ画像であれば、モノクロ印字モードにおいて透明トナーを使用しない、またはカラー印字モードよりも透明トナーの使用量を抑制したプリントを実行する。同様に、写真画像モードやトナー節約モード、高速印字モード等に応じて、透明トナーの使用量を制御する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、カラー画像形成装置およびその制御方法に関し、特に、透明トナーを用いてカラー画像を形成することが可能なカラー画像形成装置およびその制御方法に関する。
近年、カラープリンタやカラー複写機等のカラー画像形成装置においては、出力画像の高画質化の要求が高まっている。特に写真画像等については、その画像品位を向上させるために、印字画像の光沢を高くすることが求められている。そこで、カラートナーと共に、トナーから着色剤を除いたトナー(所謂、透明トナー)を用いて、画像の光沢を高める方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3030576号公報
上記従来例に示した、透明トナーを使用する画像形成方法には、以下のような問題がある。
まず、ユーザはすべてのプリント物に対して、高い光沢を求めているとは限らない。例えば、モノクロ画像やグラフや表などのビジネスプリント等は、むしろ光沢が低い方が好まれる場合が多い。つまりこのような場合、低光沢のプリント画像の方が画像品位は高いことになる。すなわち、モノクロプリントやビジネスプリント等に透明トナーを使用して光沢を高くすると、画像品位を低下させてしまうことになる。
次に、プリンタにおいてプリントコストを低く抑えることは重要である。特に近年、ビジネスユースの市場などでもカラープリントの頻度は高まりつつあり、低コストでカラープリントが行える装置が望まれている。一方、透明トナーを使用することは、従来の4色トナー(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)のトナーに加え、さらにもう1種類のトナーを必要とするので、むしろプリントコストの増大を招いてしまう。
また、透明トナーを使用した場合、転写材に転写されるトナー量は、透明トナーの分だけ多くなる。転写材上のトナー量が多くなると、加熱定着時に、定着ローラへのトナーオフセット等の定着不良が生じやすくなってしまう。特に、高速でのプリント需要が高まりつつある近年において、透明トナーを使用することによる定着性の低下は、プリントの高速化を妨げる要因になってしまう。
本発明は、上述した問題を個々にまたはまとめて解決するためになされたものであり、透明トナーによる光沢感の付与を適切に制御するカラー画像形成装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための一手段として、本発明のカラー画像形成装置は以下の構成を備える。
すなわち、カラートナーを用いてカラー画像を形成するカラー画像形成手段と、前記カラー画像形成手段で形成されたカラー画像に対して透明トナーを重畳して光沢感を付与する光沢感形成手段と、複数の画像形成モードのいずれかを選択するモード選択手段と、前記モード選択手段で選択された画像形成モードに応じて、前記光沢感形成手段において使用される透明トナー量を制御する透明トナー量制御手段と、を有することを特徴とする。
例えば、前記モード選択手段は、光沢感の付与が望ましい画像を形成する第1のモードと、光沢感の付与が不要な画像を形成する第2のモードのいずれかを選択し、前記透明トナー量制御手段は、前記モード選択手段で前記第2のモードが選択された場合に、前記光沢感形成手段において使用される透明トナー量を前記第1のモードが選択された場合よりも少なくなるように制御することを特徴とする。
例えば、前記透明トナー量制御手段は、前記モード選択手段で前記第2のモードが選択された場合に、前記光沢感形成手段が透明トナーを使用しないように制御することを特徴とする。
以上のような本発明の構成によれば、透明トナーによる光沢感の付与を適切に制御することができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例に過ぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
<第1実施形態>
本実施形態においては、透明トナーを使用するカラー画像形成装置において、モノクロトナー印字モードに使用する透明トナーの量を少なくすることにより、印字画像の光沢を適正化して画像品位の向上を図ることを特徴とする。
図1は、本実施形態におけるカラー画像形成装置の全体構成を示す断面図である。同図に示すように本実施形態のカラー画像形成装置は、中間転写体27を採用したタンデム方式のカラー画像形成装置である。同図によれば、計4色(イエロー:Y,マゼンタ:M,シアン:C,ブラック:K)の各カラー画像形成部と、透明トナー(:T)の画像を形成する透明トナー像形成部が、一定の間隔をおいて一列に配置されている。
以下、図1を用いて、本実施形態のカラー画像形成装置における画像形成動作について説明する。画像形成部においては、不図示の画像処理部が変換した露光時間に基づいて点灯される露光光により静電潜像を形成し、この静電潜像を現像して単色トナー像を形成し、この単色トナー像を重ね合わせて多色トナー像を形成して転写材11へ転写し、定着させる。画像形成部の構成は、給紙部21、並置した各色の画像形成部、中間転写体27、転写ローラ28、クリーニング部29、定着部30、カラーセンサ42に大別される。各色(Y,M,C,K,T)の画像形成部はそれぞれ、感光ドラム(感光体)22,一次帯電手段としての注入帯電器23,トナーカートリッジ25,現像器26を有する。なお、、画像形成部における各色ごとの構成として、例えば感光ドラム22は色ごとに22Y,22M,22C,22K,22Tが存在するが、以下ではこれを感光ドラム22とひとくくりにして、表現するとする。
感光ドラム(感光体)22は、アルミシリンダの外周に有機光導伝層を塗布して構成され、不図示の駆動モータの駆動力が伝達されて回転する。駆動モータは感光ドラム22を画像形成動作に応じて反時計周り方向に回転させる。感光体22を帯電させる一次帯電手段としての注入帯電器23には、各色ごとにスリーブ(23YS等)が備えられている。感光ドラム22への露光光はスキャナ部24より発生され、感光ドラム22の表面を選択的に露光することにより、静電潜像が形成される。
上述したように、各色の画像形成部ごとに感光ドラム22表面に形成された静電潜像は、それぞれの現像器26によって現像され、可視化される。現像器26には、各色ごとにスリーブ(26YS等)が備えられている。なお、各現像器26は脱着可能に取り付けられている。
中間転写体27は、各画像形成部の感光ドラム22に接触しており、カラー画像形成時に感光ドラム22の回転に伴って時計周り方向に回転し、各単色トナー像が重畳転写されて多色トナー像が形成される。その後、中間転写体27に後述する転写ローラ28が接触して転写材11を狭持搬送し、転写材11に中間転写体27上の多色トナー像が転写される。転写ローラ28は、転写材11上に多色トナー像を転写している間、位置28aで転写材11に当接し、印字処理後は位置28bに離間する。
定着部30は、転写材11を搬送させながら、転写された多色トナー像を溶融定着させるものであり、転写材11を加熱する定着ローラ31と、転写材11を定着ローラ31に圧接させるための加圧ローラ32を備えている。定着ローラ31と加圧ローラ32は中空状に形成され、それぞれヒータ33,34が内蔵されている。すなわち、多色トナー像を保持した転写材11は定着ローラ31と加圧ローラ32によって、搬送されるとともに熱および圧力を加えられ、トナーが表面に定着される。
トナー像定着後の転写材11は、不図示の排出ローラによって不図示の排紙トレイに排出され、画像形成動作を終了する。するとクリーニング部29が、中間転写体27上に残ったトナーをクリーニングする。中間転写体27上に形成された多色トナー像を転写材11に転写した後の廃トナーは、クリーニング部29の容器内に蓄えられる。
以下、本実施形態のカラー画像形成装置における透明トナー使用量の制御について、図2のフローチャートを用いて説明する。
まずステップS101において、不図示のホストコンピュータのプリンタドライバより、プリントジョブを受信する。
そしてステップS102において、受信したプリントジョブによるプリント画像がモノクロ画像であるか否かを判断する。ここで、モノクロ画像でない、すなわちカラー画像である場合にはステップS103に進み、カラー画像印字モードによるプリントを実行する。すなわち、透明トナーおよびシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの5種類のトナーを用いた画像形成を行う。したがってこのカラー画像印字モードによれば、光沢の高いプリント画像が得られる。
一方、プリント画像がモノクロ画像であればステップS104に進み、モノクロ画像印字モードによるプリントを実行する。すなわち、透明トナーを使用せずに、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4種類のトナーのみを用いて画像形成を行う。したがってこのモノクロ画像印字モードによれば、光沢の低いプリント画像が得られる。
尚、本実施形態では、モノクロ印字モードの際には、透明トナーを使用しない例を説明したが、本発明はこの例に限定されるものではない。一般に透明トナーがもたらす効果としては、画像光沢の増加作用の他に、例えばトナー画像飛び散りを軽減する作用などもある。従って、そのような画像光沢の増加作用以外の効果を残しつつ、画像光沢については低めに設定したい場合等には、モノクロ印字時の透明トナー使用を無しとするのではなく、使用量を少なくすることが好ましい。すなわち、モノクロ印字モードにおいては、透明トナーの使用量をカラー印字モードよりも少なくするように制御しても良い。尚、透明トナーの使用量の制限方法については特に限定しない。例えば、現像電圧などを変化させて感光体へのトナー現像量が少なくなるように制御しても良いし、画像処理(ディザ処理等)によって画像ドット比率(単位面積当たりのトナードット面積比率)が小さくなるように制御しても良い。
また、本実施形態では、モノクロ画像印字モードとカラー画像印字モードの判別を装置本体が自動的に行う例を示したが、この印字モードの判断を、プリンタドライバやオペレーションパネル等を介したユーザ指示に基づいて行っても良い。
以上説明したように本実施形態によれば、透明トナーを使用するカラー画像形成装置において、モノクロ印字モード時には、使用する透明トナーの量をカラー印字モード時よりも少なくなるように制御する。これにより、印字画像の光沢を適正化し、画像品位を向上させることが可能となる。
<第2実施形態>
以下、本発明に係る第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態においては、印字モードがモノクロ印字モードであるかカラー印字モードであるかによって、透明トナーの使用量を制御する例を示した。第2実施形態では、印字モードが写真画像印字モードであるか否かによって、透明トナーの使用量を制御する例を示す。なお、第2実施形態におけるカラー画像形成装置の全体構成については、上述した第1実施形態の図1と同様であるため、説明は省略する。
第2実施形態のカラー画像形成装置には、画像の種類に応じた3種類の印字モードが用意されている。すなわち、写真画像の印字に適した写真画像印字モードと、グラフ/表/テキスト等が混在するビジネスドキュメントの印字に適したグラフ/表画像印字モードと、テキスト文章の印字に適したテキスト画像印字モード、の3種類である。このように画像種類に応じた複数の印字モードを用意する方法は、従来から多くのカラープリンタで採用されており、印字モードに従って可変に制御されるパラメータとしては、画像の解像度や画像の線数、あるいは色変換方法等が挙げられる。第2実施形態においても、上記3種類のプリントモードに従って画像の線数と色変換テーブルを最適な値に調整するが、それに加え、後述するように透明トナー使用量を制御することによって、画像光沢についても適正値に調整することを特徴とする。一般に、写真画像は光沢の高い印字が好まれ、ビジネスドキュメントやテキスト文章などは光沢の低い印字が好まれる。従って第2実施形態においては、印字される画像の種類に応じて最適な光沢のプリントが得られるように、透明トナーの使用量を調整する。すなわち、写真印字モード時には透明トナーの使用量を多くし、それ以外の印字モード(グラフ/表/テキスト等の印字モード)時には少なくすることにより、印字画像の光沢を適正化し、画像品位の向上を図る。
以下、第2実施形態における透明トナー使用量制御の方法について、図3のフローチャートを用いて説明する。
まずステップS201において、不図示のホストコンピュータのプリンタドライバより、プリントジョブを受信する。
そしてステップS202において、受信したプリントジョブによるプリント画像の種類を判別して、最適な印字モードを選択する。この画像種類の判別は、不図示のプリンタコントローラにおいて行われるが、第2実施形態においては、画像種類を以下のように判別する。すなわち、まずドキュメントの中でイメージオブジェクトの占める面積比率が40%以上であれば、画像種類を「写真画像」と判断して、写真画像印字モードを選択してステップS203に進む。一方、上記面積比率が40%未満の場合、ドキュメントに含まれるオブジェクトの種類がすべてキャラクターオブジェクトであれば、画像種類を「テキスト画像」と判断して、テキスト画像印字モードを選択してステップS205に進む。そして上記以外の場合には、画像種類を「ビジネスドキュメント」と判断して、グラフ/表画像印字モードを選択してステップS204に進む。
ステップS203においては、写真画像印字モードによるプリントを実行する。すなわち、透明トナーおよびシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの5種類のトナーを用いて画像形成を行うことによって、光沢の高いプリント画像が得られる。
ステップS204においては、グラフ/表画像印字モードによるプリントを実行する。具体的には、一般的なグラフ/表画像印字モードにおいて行われる画質制御に加えて、画像光沢については透明トナーを使用しないように制御する。すなわち、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4種類のトナーのみを用いて画像形成を行うことによって、光沢の低いプリント画像を得る。
ステップS205においては、テキスト画像印字モードによるプリントを実行する。具体的には、一般的なテキスト印字モードにおいて行われる画質制御に加えて、画像光沢については透明トナーを使用しないように制御する。すなわち、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4種類のトナーのみを用いて画像形成を行うことによって、光沢の低いプリント画像を得る。
尚、第2実施形態においても上述した第1実施形態と同様に、印字モードに応じて単に透明トナーの使用の可否を制御するに留まらず、画像光沢を低めに設定したい場合には、透明トナーの使用量を少なく抑えることも有効である。また、印字モードの判断についても第1実施形態と同様に、ユーザ指示に基づいて行っても良い。
以上説明したように第2実施形態によれば、透明トナーを使用するカラー画像形成装置において、写真画像印字モード時以外には、使用する透明トナーの量を写真画像印字モード時よりも少なくなるように制御する。これにより、印字画像の光沢を適正化し、画像品位を向上させることが可能となる。
<第3実施形態>
以下、本発明に係る第3実施形態について説明する。第3実施形態においては、印字モードがトナー節約印字モードであるか否かによって、透明トナーの使用量を制御する例を示す。なお、第3実施形態におけるカラー画像形成装置の全体構成については、上述した第1実施形態の図1と同様であるため、説明は省略する。
第3実施形態のカラー画像形成装置においては、トナー節約印字モードを設けたことを特徴とし、ユーザはこのモードをプリンタドライバ上から選択することができる。トナー節約印字モードが選択された場合、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック4色のトナーの使用量は、通常の印字モードに対して80%に低減される。すなわち、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの使用トナー量を20%節約することができる。尚、トナーの使用量調整の具体的な方法としては、プリンタコントローラ内の色変換テーブルをトナー節約印字モード用の専用テーブルに置き換える方法が挙げられる。
一方、トナー節約印字モードを選択した場合、印字画像の濃度は、通常印字モードに比べて若干淡めになる。画像の濃度や彩度よりもプリントコストを重視したい場合は、このモードを選択することが好ましい。
以下、第3実施形態における透明トナー使用量制御の方法について、図4のフローチャートを用いて説明する。
まずステップS301において、不図示のホストコンピュータのプリンタドライバより、プリントジョブを受信する。
そしてステップS302において、ユーザによりトナー節約印字モードが選択されているか否かを判別する。トナー節約モードが選択されている場合にはステップS304に進むが、そうでない場合はステップS303に進む。
ステップS303においては、通常印字モードによるプリントとして、透明トナーおよびシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの5種類のトナーを用いた画像形成を行う。このとき、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色トナーに関しては、印字画像に応じて必要な分量が使用される。一方、透明トナーに関しては、印字画像に関わらず、一律0.3mg/cm2の量の透明トナーが、転写材11の全面に形成(現像/転写)される。このように第3実施形態の通常印字モード時においては、透明トナー像をカラー画像形成部だけでなく、非画像部も含む転写全面に形成する。これは、非画像部の光沢(透明トナーが転写されない場合には転写材11そのものの光沢)が画像部の光沢に比べて低くなることによって、画像に違和感が生じてしまうことを防止するためである。
ステップS304においては、トナー節約印字モードによるプリントとして、透明トナーを使用せずに、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4種類のトナーを用いた画像形成を行う。このとき、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色トナーの使用量は、通常印字モード時の使用量に対して80%の量に制限される。
ここで、第3実施形態によるトナー消費量の軽減効果について、表1を用いて具体的に説明する。表1は、A4サイズの転写材(210mm×297mm)にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックをそれぞれ5%画像比率(面積率)で印字した場合の、各トナーの消費量を示している。また比較例の印字モードとして、トナー節約モード時の透明トナー消費量を通常印字と同様にした場合のトナー消費量を併記する。尚、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナー消費量は、0.6mg/cm2に設定されているとする。
Figure 2008129547
表1によれば、比較例の印字モードでは通常印字モードに対してトナー消費量を94.3%までしか低減できないのに対し、第3実施形態のトナー節約印字モードでは、トナー消費量を22.9%まで低減されていることが分かる。すなわち第3実施形によれば、使用トナー量の大幅な節約が達成されている。
尚、第3実施形態においても上述した第1実施形態と同様に、印字モードに応じて単に透明トナーの使用の可否を制御するに留まらず、トナー節約モード時には透明トナーの使用量を少なく抑えることも有効である。
以上説明したように第3実施形態によれば、トナー節約印字モード時に使用する透明トナーの量を、通常印字モード時よりも少なくなるように制御することによって、プリントコストを低減することができる。
<第4実施形態>
以下、本発明に係る第4実施形態について説明する。第4実施形態においては、印字モードが高速印字モードであるか否かによって、透明トナーの使用量を制御する例を示す。なお、第4実施形態におけるカラー画像形成装置の全体構成については、上述した第1実施形態の図1と同様であるため、説明は省略する。
第4実施形態のカラー画像形成装置においては、2種類のプリントスピードによる印字モード(通常速印字モード/高速印字モード)を設けたことを特徴とし、ユーザはこのモードをプリンタドライバ上から選択することができる。ここで、通常速印字モードによる画像形成速度は120mm/secであり、A4サイズプリントを毎分24枚印字できる。また、高速印字モードによる画像形成速度は150mm/secであり、A4サイズプリントを毎分30枚印字できる。更に、通常速印字モードによる画像解像度は1200dpiであるのに対し、高速印字モード時には、プリンタコントローラの画像処理および画像露光部(レーザースキャナ)への負荷を低減するために、画像解像度を600dpiに下げて印字を行う。したがって高速印字モードによれば、プリント速度は速くなるものの、通常速印字モードに比べて若干の画質低下が生じてしまう。
以下、第4実施形態における透明トナー使用量制御の方法について、図5のフローチャートを用いて説明する。
まずステップS401において、不図示のホストコンピュータのプリンタドライバより、プリントジョブを受信する。
そしてステップS402において、ユーザにより高速印字モードが選択されているか否かを判別する。高速印字モードが選択されている場合にはステップS404に進むが、そうでない場合はステップS403に進む。
ステップS403においては、通常速印字モードによるプリントとして、透明トナーおよびシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの5種類のトナーを用いた画像形成を行うことにより、光沢の高いプリント画像が得られる。
ステップS404においては、高速印字モードによるプリントとして、透明トナーを使用せずに、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4種類のトナーを用いた画像形成を行うことにより、光沢のないプリント画像が得られる。
ここで、第4実施形態による高速印字モードの効果について、具体的に説明する。
まず、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナー消費量は、それぞれ0.6mg/cm2に設定されており、最大トナー乗せ量は色変換テーブルにより合計200%に定められているとする。すると、最もトナー量が多くなる画像(一般には、全面ベタ黒のイメージ画像)では、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナー量が合計で1.2mg/cm2になる。また、通常速印字モード時における透明トナー使用量を、印字画像に関わらず一律0.3mg/cm2とすると、通常速印字モード時のトナー転写量は、最大で合計1.5mg/cm2になる。一方、高速印字モード時には透明トナーを使用しないため、高速印字モード時のトナー転写量は最大で合計1.2mg/cm2に制限されることになる。
このように、第4実施形態の高速印字モードにおいては、最大転写トナー量を通常速印字モードよりも低く設定できるため、画像形成速度(定着速度)が速くなることによる定着不良を防止することが可能になる。
尚、第4実施形態においても上述した第1実施形態と同様に、印字モードに応じて単に透明トナーの使用の可否を制御するに留まらず、高速印字モード時には透明トナーの使用量を少なく抑えることも有効である。
以上説明したように第4実施形態によれば、高速印字モード時に使用する透明トナーの量を、通常速度印字モード時よりも少なくなるように制御することによって、高速印字時における定着不良を防止することができる。したがって、プリントスピードを低下させる必要がなく、高速なプリントスピードをを保つことが可能となる。
なお、第4実施形態を上述した第1実施形態と組み合わせて実現することも可能である。例えば、モノクロの印字速度をカラー印字の場合よりも速くなるように設定した画像形成装置が数多く市販されているが、特にこのようなカラー画像形成装置に対して、第1実施形態と第4実施形態を組み合わせて適用することは有効である。すなわち、高速印字を行うモノクロ印字モード時に、透明トナーの使用量が少なくなるように制限することによって、定着不良のない、高画質なモノクロ印字結果を得ることができる。
<他の実施形態>
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体(記録媒体)等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、撮像装置、webアプリケーション等)から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
尚本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。なお、この場合のプログラムとは、実施形態において図に示したフローチャートに対応したプログラムである。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
プログラムを供給するための記録媒体としては、以下に示す媒体がある。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD-ROM、CD-R、CD-RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD-ROM,DVD-R)などである。
プログラムの供給方法としては、以下に示す方法も可能である。すなわち、クライアントコンピュータのブラウザからインターネットのホームページに接続し、そこから本発明のコンピュータプログラムそのもの(又は圧縮され自動インストール機能を含むファイル)をハードディスク等の記録媒体にダウンロードする。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD-ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせることも可能である。すなわち該ユーザは、その鍵情報を使用することによって暗号化されたプログラムを実行し、コンピュータにインストールさせることができる。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。さらに、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、実行されることによっても、前述した実施形態の機能が実現される。すなわち、該プログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行うことが可能である。
本発明に係る一実施形態における画像形成装置の全体構成を示す断面図である。 本実施形態における透明トナー使用量制御処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における透明トナー使用量制御処理を示すフローチャートである。 第3実施形態における透明トナー使用量制御処理を示すフローチャートである。 第4実施形態における透明トナー使用量制御処理を示すフローチャートである。

Claims (12)

  1. カラートナーを用いてカラー画像を形成するカラー画像形成手段と、
    前記カラー画像形成手段で形成されたカラー画像に対して透明トナーを重畳して光沢感を付与する光沢感形成手段と、
    複数の画像形成モードのいずれかを選択するモード選択手段と、
    前記モード選択手段で選択された画像形成モードに応じて、前記光沢感形成手段において使用される透明トナー量を制御する透明トナー量制御手段と、
    を有することを特徴とするカラー画像形成装置。
  2. 前記モード選択手段は、光沢感の付与が望ましい画像を形成する第1のモードと、光沢感の付与が不要な画像を形成する第2のモードのいずれかを選択し、
    前記透明トナー量制御手段は、前記モード選択手段で前記第2のモードが選択された場合に、前記光沢感形成手段において使用される透明トナー量を前記第1のモードが選択された場合よりも少なくなるように制御することを特徴とする請求項1記載のカラー画像形成装置。
  3. 前記透明トナー量制御手段は、前記モード選択手段で前記第2のモードが選択された場合に、前記光沢感形成手段が透明トナーを使用しないように制御することを特徴とする請求項2記載のカラー画像形成装置。
  4. 前記第1のモードはカラー画像を形成するカラー画像形成モードであり、前記第2のモードはモノクロ画像を形成するモノクロ画像形成モードであることを特徴とする請求項2または3記載のカラー画像形性装置。
  5. 前記第1のモードは、前記第2のモードよりも定着速度が早いことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載のカラー画像形性装置。
  6. 前記第1のモードは写真画像を形成する写真画像形成モードであり、前記第2のモードは写真以外の画像を形成するその他画像形成モードであることを特徴とする請求項2または3記載のカラー画像形性装置。
  7. 前記第1のモードはトナー使用量を考慮せずに画像を形成する通常画像形成モードであり、前記第2のモードはトナー使用量を節約する節約形成モードであることを特徴とする請求項2または3記載のカラー画像形性装置。
  8. カラートナーを用いてカラー画像を形成するカラー画像形成手段と、該カラー画像に対して透明トナーを重畳して光沢感を付与する光沢感形成手段と、を有する画像形成装置の制御方法であって、
    複数の画像形成モードのいずれかを選択するモード選択ステップと、
    前記モード選択ステップにおいて選択された画像形成モードに応じて、前記光沢感形成手段において使用される透明トナー量を制御する透明トナー量制御ステップと、
    を有することを特徴とするカラー画像形成装置の制御方法。
  9. 前記モード選択ステップにおいては、光沢感の付与が望ましい画像を形成する第1のモードと、光沢感の付与が不要な画像を形成する第2のモードのいずれかを選択し、
    前記透明トナー量制御ステップにおいては、前記モード選択ステップで前記第2のモードが選択された場合に、前記光沢感形成手段において使用される透明トナー量を前記第1のモードが選択された場合よりも少なくなるように制御することを特徴とする請求項8記載のカラー画像形成装置の制御方法。
  10. 前記透明トナー量制御ステップにおいては、前記モード選択ステップで前記第2のモードが選択された場合に、前記光沢感形成手段が透明トナーを使用しないように制御することを特徴とする請求項9記載のカラー画像形成装置の制御方法。
  11. コンピュータ上で実行されることによって、該コンピュータにおいて請求項8乃至10のいずれかに記載の画像形成装置の制御方法を実現することを特徴とするプログラム。
  12. 請求項11記載のプログラムが記録されたことを特徴とする記録媒体。
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