JP2008129052A - 液晶装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】初期配向状態における黒表示時の輝度を低く抑えられ、コントラストの低下を抑制することが可能なラビング処理方法を有する液晶装置の製造方法を提供する。
【解決手段】液晶装置の製造方法は、ラビングロール作製工程、大判基板配置工程、ラビングロール配置工程及びラビング処理工程を備え、特に、ラビングロール配置工程は、配向膜表面にパイルが接触したときのパイルの倒れ込み方向と、ラビング処理の方向と平行な軸とのなす角度θpが0[°]<θp<90[°]となるように大判基板に対してラビングロールを配置する。これにより、配向膜表面に対するパイルの掃引面積が大きくなり、ラビング処理方向に沿って配向膜表面を安定的にパイルにより擦ることが可能になる。よって、配向膜表面に不要な傷が付き難くなり、液晶分子の配向ムラが生じ難くなる。その結果、初期配向状態における黒表示時の輝度を低く抑えることができ、コントラストが低下するのを抑制できる。
【選択図】図6

Description

本発明は、各種情報の表示に用いて好適な液晶装置の製造方法に関する。
近年、IPS(In−Plane Switching)方式、或いはFFS(Fringe Field Switching)方式などの横電界方式の液晶装置が脚光を浴びている。この方式は、液晶に印加する電界の方向を基板面に略平行な方向とする方式であり、TN(Twisted Nematic)方式などに比べて視角特性の向上を図ることができるという利点がある。
そのような液晶装置では、電圧無印加時の初期配向状態において黒表示を行う為、高いコントラストを得る為には、液晶分子が基板の表示領域全体に亘って均一な一軸性を有している必要がある。このような液晶分子の均一な一軸性を得る為には、通常は、電極等が形成される基板の表面に配向膜を形成し、その配向膜の表面に対してラビング処理を施すことにより実現される。
ここで、ラビング処理の方法としては、パイルが植毛されたラビング布を巻きつけてなるラビングロールを基板の配向膜の表面に接触させて、基板とラビングロールとを相対的に移動させることにより、その配向膜の表面をラビング布により擦ることによりラビング処理を行う方法が一般的に知られている。このようなラビング処理方法では、ラビング布のパイルが配向膜の表面を物理的に掃引するため、ラビング条件が不適切な場合には、パイルが配向膜の表面を著しく傷つけてしまうことがある。なお、ラビング条件としては、ラビング布の材料、ラビング密度、基板の搬送速度及び搬送方向、ラビングロールと基板の設置角度、ラビング布のラビングロールへの貼り付け方法などが挙げられる。
もし、配向膜の表面に傷がついてしまうと、その傷の付近では、液晶分子の配向ムラが生じるため光漏れが生じてしまい、黒表示時の輝度が高くなって、コントラストが低下してしまうという問題が発生する。
このような問題を解決するため、特許文献1には、被処理基板の段差を有する表面を均一にラビング処理する方法が記載されている。特許文献1では、ラビング布のパイルの並設方向と基板上の帯状電極の長手方向のなす角度、ラビング方向と帯状電極の長手方向のなす角度、ラビング布のラビングロールへの貼り付け角度、パイルの並設方向とラビング布の一辺とのなす角度などを規定することにより、面内均一性の向上したラビング処理を施すことができるとされている。
また、特許文献2及び3には、ラビングロールの回転軸方向と基板搬送方向とが平行でない場合のラビング処理の方法が記載されている。
特開平10−186364号公報 特開平10−246887号公報 特開2003−66457号公報
しかしながら、上記した特許文献1乃至3に係るラビング処理の方法によっても、横電界方式の液晶装置では、VA(Virtical Alignment)方式などの垂直配向方式の液晶装置に匹敵する程度の黒表示の輝度を得ることができない場合が多く、さらなる、ラビング処理の最適化が求められている。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、初期配向状態における黒表示時の輝度を低く抑えられ、コントラストの低下を抑制することが可能なラビング処理方法を有する液晶装置の製造方法を提供することを課題とする。
本発明の1つの観点では、液晶装置の製造方法は、一方向に一様に倒れ込むように形成されたパイルを有するラビング布を、ロール状部材の外周面に巻き付けてラビングロールを作製するラビングロール作製工程と、配向膜が形成された基板を一定の方向に移動させる基板移動装置に対して前記基板を配置する基板配置工程と、前記パイルが前記配向膜の表面に接触するように、前記基板に対して前記ラビングロールを配置するラビングロール配置工程と、前記基板移動装置により前記基板を前記一定の方向に移動させると共に前記ラビングロールを回転させて、前記基板と前記ラビングロールとを相対的に移動させつつ前記配向膜の表面に対して一定の方向にラビング処理を行うラビング処理工程と、を備え、前記ラビングロール配置工程は、前記配向膜の表面に前記パイルが接触したときの前記パイルの倒れ込み方向と、前記ラビング処理の方向と平行な軸とのなす角度θpが0[°]<θp<90[°]の範囲となるように、前記基板に対して前記ラビングロールを配置する。
上記の液晶装置の製造方法は、ラビングロール作製工程と、基板配置工程と、ラビングロール配置工程と、ラビング処理工程と、を備える。
ラビングロール作製工程は、一方向に一様に倒れ込むように形成されたパイルを有するラビング布を、ロール状部材の外周面に巻き付けてラビングロールを作製する。好適な例では、前記ラビングロール作製工程は、前記パイルを有する前記ラビング布に対して、前記パイルの倒れ込み方向を任意の一方向に設定するグルーミング処理工程を有する。または、前記ラビングロール作製工程は、前記ラビング布の織り込み時に前記パイルの倒れ込み方向を任意の一方向に設定するラビング布織り込み工程を有する。これらにより、ラビング布において、パイルの倒れ込み方向を任意の一方向に設定することができる。基板配置工程は、配向膜が形成された基板を一定の方向に移動させる基板移動装置に対して基板を配置する。これにより、基板移動装置を通じて基板を一定の方向に移動(搬送)させることができる。ラビングロール配置工程は、パイルが配向膜の表面に接触するように、基板に対してラビングロールを配置する。これにより、パイルを配向膜の表面に接触させることができる。ラビング処理工程は、基板移動装置により基板を一定の方向に移動させると共にラビングロールを回転させて、基板とラビングロールとを相対的に移動させつつ配向膜の表面に対して一定の方向にラビング処理を行う。
この液晶装置の製造方法において、ラビングロール配置工程は、特に、配向膜の表面にパイルが接触したときのパイルの倒れ込み方向と、ラビング処理の方向と平行な軸とのなす角度θpが0[°]<θp<90[°]の範囲となるように、基板に対してラビングロールを配置する。好適な例では、前記ラビングロール配置工程は、前記パイルの倒れ込み方向と、前記ラビング処理の方向と平行な軸とのなす角度θpが5[°]≦θp≦30[°]の範囲となるように、前記基板に対して前記ラビングロールを配置するのがより好ましい。
これにより、配向膜の表面に対するパイルの掃引面積が大きくなり、パイルは配向膜の表面に形成された凹凸の影響を受け難く、ラビング処理の方向に沿って配向膜の表面を安定的にパイルにより擦ることが可能になる。そのため、配向膜の表面に対して均一に配向処理を行うことができる。よって、配向膜の表面に不要な傷を付けてしまうのを抑制でき、ラビング処理の方向に沿って一様に液晶分子を配向させることが可能となる。そのため、このラビング処理方法を用いて製造された液晶装置では、初期配向状態における黒表示時に、光漏れが生じるのを抑制できるので、その輝度を低く抑えることができ、コントラストが低下するのを抑制できる。
上記の液晶装置の製造方法の一つの態様では、前記基板配置工程は、前記ラビング処理の方向と、前記基板の移動方向とのなす角度θbが0[°]≦θb≦45[°]の範囲となるように、前記基板移動装置に対して前記基板を配置することができる。
特に、ラビング処理の方向と、基板の移動方向とのなす角度θbが0[°]<θb≦45[°]とすることにより、ラビング処理工程において、基板の、移動方向への移動に伴い、パイルが基板の斜め方向(外辺と交差する方向)に進みながら配向膜の表面を擦ることになる。そうすると、ラビング処理時に、より一層、パイルは配向膜の表面状態の影響を受け難くなり、パイルの倒れ込み方向θpに悪影響を及ぼさなくなる。これにより、より一層、配向膜の表面に対して、不要な傷を付けることなくラビング方向に沿って均一にラビング処理を行うことができ、ラビング方向における液晶分子の配向秩序度を高めることができる。その結果、この態様の液晶装置では、初期配向状態における黒表示時に、より一層、光漏れが生じるのを抑制できるので、その輝度を極めて低く抑えることができ、コントラストの低下をより一層抑制することができる。
上記の液晶装置の製造方法の他の態様では、前記ラビングロール作製工程は、前記ラビング布における前記パイルの倒れ込み方向と、前記ロール状部材の回転軸に垂直な軸とのなす角度θpが0[°]<θp<90[°]の範囲となるように、当該ラビング布を前記ロール状部材の前記外周面に巻き付けて前記ラビングロールを作製し、前記ラビングロール配置工程は、前記ラビング処理の方向が前記ラビングロールの回転軸に対して90[°]となるように、前記基板に対して前記ラビングロールを配置する。これにより、ラビングロール配置工程において、パイルの倒れ込み方向と、ラビング処理の方向と平行な軸とのなす角度θpが0[°]<θp<90[°]の範囲となるように、基板に対してラビングロールを配置することが容易となる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。尚、以下の各種実施形態は、本発明を液晶装置に適用したものである。
[液晶装置の構成]
図1を参照して、本実施形態に係る液晶装置100の平面構成について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る液晶装置100の構成を模式的に示す平面図である。
ここに、本発明の液晶装置100は、画素電極等の各種電極が形成された素子基板91側において、フリンジフィールド(横斜め方向の電界)を発生させて液晶分子4aの配向を制御する、横電界方式の一例としてのFFS方式の液晶装置であると共に、液晶分子4aの初期配向状態において黒表示が行われるノーマリブラックの表示モードを有する液晶装置である。なお、本発明は、FFS方式には限定されず、IPS方式などの他の横電界方式の液晶装置に対しても適用可能である。
液晶装置100は、素子基板91と、その素子基板91に対向して配置されるカラーフィルタ基板92とが枠状のシール材(図示略)を介して貼り合わされ、そのシール材の内側に液晶が封入されて液晶層4が形成されてなる。
素子基板91には、書き込みデータに応じた信号が供給される信号電極、共通電極、画素電極及び駆動回路等が形成若しくは実装される。このうち、駆動回路30は、図1に示すように、素子基板91においてカラーフィルタ基板92の一辺側より外側に張り出した張り出し領域31に実装されている。駆動回路30は、図示しない信号電極及び共通電極等と接続され、その信号電極及び共通電極等を駆動する。また、駆動回路30はフレキシブルプリント基板(図示略)に対しても電気的に接続されている。このため、例えば携帯電話や情報端末などの電子機器から液晶装置100へ信号や電力が供給されるようになっている。各画素電極は、表示の最小単位である1つのサブ画素領域SG内に対応して設けられる。そして、この1つのサブ画素領域SGが行列状に配列された領域が有効表示領域V(2点鎖線により囲まれる領域)となる。この有効表示領域Vには、文字、数字、図形等の画像が表示される。一方、カラーフィルタ基板92には、主として、サブ画素領域SG毎に、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色のいずれかからなる着色層8が設けられる。
次に、図2を参照して、液晶装置100における、1つのサブ画素領域SGの構成について説明する。なお、以下では、「内面上」との文言は、液晶層4側に位置する「内面上」の意味で用いる。
図2(a)は、素子基板91の液晶層4側から見た1つのサブ画素領域SGに対応する平面図を示す。図2(b)は、図2(a)における切断線A−A’に沿った素子基板91の断面図を示す。なお、図2(b)では、1つのサブ画素領域SGに対応するカラーフィルタ基板92側の断面構成も示す。
まず、素子基板91の断面構成は次の通りである。
図2(b)に示すように、第1基板1の内面上には、後述する画素電極10との間で横斜め方向の電界E(以下、「横斜め電界E」と呼ぶ)を発生させる共通電極3が形成されている。共通電極3の内面上には、例えばアクリル樹脂などよりなる絶縁層5が形成されている。絶縁層5は、サブ画素領域SG毎にコンタクトホール(図示略)を有しており、当該コンタクトホールは、二端子型非線形素子や三端子型素子などのスイッチング素子(図示略)と画素電極10とを電気的に接続する機能を有する。絶縁層5の内面上には、サブ画素領域SG毎に、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電材料よりなる画素電極10が形成されている。画素電極10は、図2(a)に示すように、櫛歯状の平面形状を有している。なお、本発明では、画素電極10の形状に限定はない。
画素電極10の一部はコンタクトホール内まで入り込むように形成されており、当該画素電極10は、スイッチング素子と電気的に接続されている。スイッチング素子は、信号電極にも電気的に接続されている。このため、画素電極10には、スイッチング素子によるスイッチング動作により、信号電極を通じて書き込みデータに応じた電位が印加される。画素電極10及び絶縁層5の内面上には、配向膜7が形成されている。この配向膜7の表面は、図2(a)に示すように、画素電極10の櫛歯部分の延在方向に沿ってラビング処理が施されている。つまり、ラビング処理の方向Rdrは図2(a)の矢印方向となっている。このため、この液晶装置100では、電圧無印加時、即ち初期配向状態において、液晶分子4aはラビング方向Rdrに沿って一様に配向している。また、第1基板1の外面上には、偏光板9が設けられている。こうして、素子基板91が構成されている。
一方、カラーフィルタ基板92の断面構成は次の通りである。
図2(b)に示すように、第2基板2の内面上には、サブ画素領域SG毎にR、G、Bのいずれかからなる着色層8が設けられている。着色層6の内面上には、絶縁性を有するオーバーコート層6が設けられている。また、第2基板2の外面上には、偏光板10が設けられている。
以上の構成を有する液晶装置100は、液晶の駆動時、ラビング方向Rdrに沿って配向している液晶分子4aは、横斜め電界Eにより、例えば、図2(a)の矢印の向きに回転して、素子基板91の基板面と略平行な方向に且つラビング方向Rdrと略直交する方向に再配向する。こうして、液晶分子4aの配向が制御されることになる。
特に、本実施形態の液晶装置100は、その製造過程において後述するラビング処理方法を用いることで、配向膜7の表面はラビング方向Rdrに沿って均一にラビング処理が施されており、これにより、初期配向状態において黒表示の輝度が低く抑えられ、高いコントラストが得られるという利点を有する。
[液晶装置の製造方法]
次に、図3等を参照して、本発明の実施形態に係る液晶装置100の製造方法について説明する。図3は、本実施形態に係る液晶装置100の製造方法のフローチャートである。
本実施形態に係る液晶装置100の製造方法では、まず、図3に示すように、複数個の素子基板91を有する大判基板91x(図6(a)を参照)を作製し(工程S1)、続いて、その大判基板91xに枠状のシール材を形成する(工程S2)と共に、複数個のカラーフィルタ基板92を有する他の大判基板を作製する(工程S21)。次に、大判基板91xと、他の大判基板とをシール材を介して貼り合わせることにより(工程S31)、シール材に囲まれた複数の液晶封入領域を備えた大判パネル基板を形成する。次に、シール材を硬化し(工程S32)、続いて、この大判パネル基板を第1の分断工程において分断して(工程S33)、いわゆる短冊状パネルと称される矩形状のパネル基板が形成される。その後、矩形状のパネル基板の各液晶封入領域内に液晶を注入し、その後に液晶注入口に未硬化の封止材を塗布した後、封止材を硬化させて液晶を封止する(工程S34)。そして、最後に、矩形状のパネル基板は第2の分断工程において液晶封入領域毎に分断され(工程S35)、複数の液晶表示パネルが形成される。また、液晶表示パネルに対して、駆動回路30を実装すると共に(工程S36)、偏光板9、10などのその他の要素を取り付けることにより(工程S37)、上記した構成を有する、複数の液晶装置100が作製される。
以上に述べた液晶装置100の製造方法において、本実施形態では、特に、複数個の素子基板91が形成される大判基板91xの作製工程S1において、画素電極10等の内面上に形成される配向膜7の表面に対するラビング処理方法に特徴を有する。以下、本発明の各種実施形態に係るラビング処理方法について説明する。
{ラビング処理方法(第1実施形態)}
図4は、本発明のラビング処理方法を示すフローチャートである。図5(a)は、図4の工程P1に対応する工程図であり、ラビング布の構成を示す要部斜視図である。図5(b)は、図4の工程P1に対応する工程図であり、パイルを有するラビング布を巻き付けるためのロール状部材の平面図を示す。図6(a)は、図4の工程P2〜P5に対応する工程図を示す。なお、図6(a)において、領域A1は、配向膜7を有する素子基板91が形成されるべき領域を示しており、さらに、その領域A1内において、画素電極10の櫛歯部分はラビング処理の方向Rdrと同一の方向に延在するように形成される。図6(b)は、図6(a)に対応する工程図であり、大判基板と、大判基板移動装置と、ラビングロールとの位置関係、並びに、ラビング布におけるパイルの倒れ込み方向と、大判基板の移動方向と、大判基板におけるラビング処理の方向との関係を示す。
第1実施形態に係るラビング処理方法は、ラビングロール作製工程P1と、大判基板配置工程P2と、ラビングロール配置工程P3と、ラビング処理工程P4と、を備える。
ラビングロール作製工程P1は、まず、任意の一方向に一様に倒れ込むように形成されたパイル51を有するラビング布52を作製する。
その具体的な方法例としては、ラビングロール作製工程P1は、例えば、ラビング布52のパイル51側の面を所定圧力で平坦面上に押し付けた状態で、そのラビング布52を任意の一方向に移動させることにより、その一方向にパイル51が一様に倒れ込むように形成するためのグルーミング処理を実行する。このくせ付けの形成の程度は、平坦面に対するラビング布52の押し付け圧力と、その処理時間とによってほぼ決定される。なお、本発明では、パイル51の材質、密度、長さ、太さなどに特に限定はない。これにより、図5(a)に示されるように、一方向に一様に倒れ込むように形成されたパイル51を有するラビング布52が作製される。
なお、この方法に代えて、ラビングロール作製工程P1は、ラビング布52の織り込み時にパイル51の倒れ込み方向を任意の一方向に決定するためのラビング布織り込み工程を実行しても構わない。
次に、ラビングロール作製工程P1は、図5(b)に示すように、回転軸L1を有するロール状部材53を用意し、続いて、一方向に一様に倒れ込むように形成されたパイル51を有するラビング布52を、そのロール状部材53の外周面に接着要素を介して巻き付ける。このとき、ラビングロール作製工程P1は、後述する本発明の効果を得る為に、パイル51の倒れ込み方向Pdrと、ロール状部材53の回転軸L1と垂直な軸L2とのなす角度θpが0[°]<θp<90[°]の範囲となるように、好ましくは、5[°]≦θp≦30[°]の範囲となるように、より好ましくは、θp=15[°]となるように、ラビング布52をロール状部材53の外周面に接着要素を介して巻き付ける。これにより、上記所定の方向に一様に倒れ込むように形成されたパイル51を有するラビングロール54が作製される(図6(a)を参照)。
次に、大判基板配置工程P2は、図6(a)に示すように、配向膜7が形成された大判基板91xを一定の方向Kdrに移動(搬送)させる大判基板移動装置(大判基板搬送装置)70に対して大判基板91xを配置する。具体的には、大判基板配置工程P2は、図6(a)及び(b)に示すように、ラビング処理の方向Rdrと、大判基板91xの移動方向Kdrとのなす角度θbが0[°]となるように、つまり、ラビング処理の方向Rdrと、大判基板91xの移動方向Kdrとが同一の方向となるように、大判基板移動装置70に対して大判基板91xを配置する。
次に、ラビングロール配置工程P3は、図6(a)において、パイル51が配向膜7の表面に接触するように、大判基板91xに対してラビングロール54を配置する。具体的には、ラビングロール配置工程P3は、図6(b)に示すように、ラビング処理の方向Rdrと、ラビングロール54の回転軸L1とのなす角度が90[°]となるように、大判基板91xに対してラビングロール54を配置する。これにより、パイル51の倒れ込み方向Pdrと、ラビング処理の方向Rdr又は大判基板91xの移動方向Kdrとのなす角度θpが0[°]<θp<90[°]の範囲となるように、好ましくは、5[°]≦θp≦30[°]の範囲となるように、より好ましくは、θp=15[°]となるように、大判基板91xとラビングロール54の位置関係が規定される。
次に、ラビング処理工程P4は、大判基板移動装置70により大判基板91xを一定の方向Kdrに且つ一定の速度で移動させると共に、ラビングロール54を一定の方向Sdrに且つ一定の速度で回転させて、大判基板91xとラビングロール54とを相対的に移動させつつ、配向膜7の表面に対して一定の方向(ラビング処理の方向)Rdrにラビング処理を行う。このとき、ラビングロール54の回転速度(掃引速度)は、大判基板移動装置70による大判基板91xの移動速度(搬送速度)に比較して十分に速く、好適な例では、ラビングロール54の掃引速度は、3925mm/秒であり、また、大判基板91xの搬送速度は、25mm/秒であるのが好ましい。このラビング処理工程P4において、上記所定の方向に一様に倒れ込むように形成されたパイル51が、大判基板91xの配向膜7の表面に対してラビング処理を行っているときの様子が図7に示されている。ここで、図7は、図6(a)において、ラビングロール54の回転軸L1に沿ったパイル51と大判基板91xの配向膜7とを含む要部断面図である。同図に示すように、このとき、配向膜7の表面は、パイル51の先端のみならず、その先端付近(領域A2)により擦られることになることが分かる。つまり、第1実施形態のラビング処理方法によれば、配向膜7の表面に対するパイル51の掃引面積が大きくなる。
ここで、もし、所定の方向に倒れ込むように形成されていないパイルを用いてラビング処理を行った場合には、配向膜7の表面に対するパイル51の掃引面積が小さくなり、所定のラビング処理方向に均一にラビング処理を行うことができず、配向膜の表面に不要な傷をつけてしまう虞がある。そうすると、その傷が付いた付近では液晶分子の配向ムラが生じてしまい、その傷の付近において光り漏れが生じてしまう。これにより、初期配向状態における黒表示時に、その輝度が高くなってしまい、コントラストが低下してしまうという問題が生じる。
この点、第1実施形態に係るラビング処理方法では、上記所定の方向に一様に倒れ込むように形成されたパイル51を用い、さらに、そのパイル51の倒れ込み方向Pdrと、ラビング処理の方向Rdrとが0[°]<θp<90[°]の範囲となるように、好ましくは、5[°]≦θp≦30[°]の範囲となるように、より好ましくは、θp=15[°]となるように、大判基板91xとラビングロール54の位置関係が規定された状態でラビング処理を行うようにしている。このため、上記したように、配向膜7の表面に対するパイル51の掃引面積が大きくなり、パイル51は配向膜の表面に形成された凹凸の影響を受け難く、ラビング処理の方向Rdrに沿って配向膜7の表面を安定的にパイル51により擦ることが可能になる。そのため、配向膜7の表面に対して均一に配向処理を行うことができる。よって、配向膜7の表面に不要な傷を付けてしまうのを抑制でき、ラビング処理の方向Rdrに沿って一様に液晶分子を配向させることが可能となる。そのため、このラビング処理方法を用いて製造された液晶装置100では、初期配向状態における黒表示時に、光漏れが生じるのを抑制できるので、その輝度を低く抑えることができ、コントラストが低下するのを抑制できる。
{ラビング処理方法(第2実施形態)}
次に、図8を参照して、本発明の第2実施形態に係るラビング処理方法について説明する。図8(a)及び(b)は、それぞれ、図6(a)及び(b)に対応する第2実施形態に係る工程図を示す。なお、以下では、第1実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、その説明は省略する。
第1実施形態と第2実施形態とを比較した場合、その両者は大判基板91xの作製工程S1におけるラビング処理方法が若干異なり、それ以外の点は同様である。
即ち、第1実施形態では、大判基板91xの移動方向(搬送方向)Kdrと、ラビング処理の方向Rdrの方向とのなす角度θbが0[°]に設定された状態でラビング処理を行っていた。これに対し、第2実施形態では、図8(a)及び(b)に示すように、大判基板91xの移動方向(搬送方向)Kdrと、ラビング処理の方向Rdrの方向とのなす角度θbが0[°]<θb≦45[°]の範囲、より好ましくはθb=30[°]に設定された状態でラビング処理を行う。つまり、第2実施形態では、大判基板91xの移動方向(搬送方向)Kdrに対して、上記所定の角度θbをつけて配向膜7の表面にラビング処理を施すことが可能なバイアス回転ラビング装置(基板移動装置)71を用いてラビング処理を行う。
このラビング処理方法によれば、ラビング処理工程P4において、大判基板91xの、移動方向Kdrへの移動に伴い、上記所定の方向に倒れ込むように形成されたパイル51が大判基板91xの斜め方向(外辺と交差する方向)に進みながら配向膜7の表面を擦ることになる。そうすると、ラビング処理時に、第1実施形態と比べ、より一層、パイル51は配向膜7の表面状態の影響を受け難くなり、パイル51の倒れ込み方向θpに悪影響を及ぼさなくなる。これにより、第1実施形態と比べ、より一層、配向膜7の表面に対して、不要な傷を付けることなくラビング方向Rdrに沿って均一にラビング処理を行うことができ、ラビング方向Rdrにおける液晶分子の配向秩序度を高めることができる。その結果、このラビング処理方法を用いて製造された液晶装置100では、初期配向状態における黒表示時に、第1実施形態と比べ、より一層、光漏れが生じるのを抑制できるので、その輝度を極めて低く抑えることができ、コントラストの低下をより一層抑制することができる。
本発明の実施形態に係る液晶装置の構成を模式的に示す平面図。 本実施形態に係る液晶装置の画素構成を示す平面図及び断面図。 本発明の実施形態に係る液晶装置の製造方法を示すフローチャート。 本発明のラビング処理方法を示すフローチャート。 第1実施形態に係るラビング処理方法における各種工程図。 第1実施形態に係るラビング処理方法における各種工程図。 第1実施形態に係るラビング処理方法における各種工程図。 第2実施形態に係るラビング処理方法における各種工程図。
符号の説明
7 配向膜、 51 パイル、 52 ラビング布、 53 ロール状部材、 54 ラビングロール、 70、71 基板移動装置、 91 素子基板、 91x 大判基板、 92 カラーフィルタ基板、 100 液晶装置

Claims (6)

  1. 一方向に一様に倒れ込むように形成されたパイルを有するラビング布を、ロール状部材の外周面に巻き付けてラビングロールを作製するラビングロール作製工程と、
    配向膜が形成された基板を一定の方向に移動させる基板移動装置に対して前記基板を配置する基板配置工程と、
    前記パイルが前記配向膜の表面に接触するように、前記基板に対して前記ラビングロールを配置するラビングロール配置工程と、
    前記基板移動装置により前記基板を前記一定の方向に移動させると共に前記ラビングロールを回転させて、前記基板と前記ラビングロールとを相対的に移動させつつ前記配向膜の表面に対して一定の方向にラビング処理を行うラビング処理工程と、を備え、
    前記ラビングロール配置工程は、前記配向膜の表面に前記パイルが接触したときの前記パイルの倒れ込み方向と、前記ラビング処理の方向と平行な軸とのなす角度θpが0[°]<θp<90[°]の範囲となるように、前記基板に対して前記ラビングロールを配置することを特徴とする液晶装置の製造方法。
  2. 前記ラビングロール配置工程は、前記パイルの倒れ込み方向と、前記ラビング処理の方向と平行な軸とのなす角度θpが5[°]≦θp≦30[°]の範囲となるように、前記基板に対して前記ラビングロールを配置することを特徴とする請求項1に記載の液晶装置の製造方法。
  3. 前記基板配置工程は、前記ラビング処理の方向と、前記基板の移動方向とのなす角度θbが0[°]≦θb≦45[°]の範囲となるように、前記基板移動装置に対して前記基板を配置することを特徴とする請求項1又は2に記載の液晶装置の製造方法。
  4. 前記ラビングロール作製工程は、前記パイルを有する前記ラビング布に対して、前記パイルの倒れ込み方向を任意の一方向に設定するグルーミング処理工程を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  5. 前記ラビングロール作製工程は、前記ラビング布の織り込み時に前記パイルの倒れ込み方向を任意の一方向に設定するラビング布織り込み工程を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  6. 前記ラビングロール作製工程は、前記ラビング布における前記パイルの倒れ込み方向と、前記ロール状部材の回転軸に垂直な軸とのなす角度θpが0[°]<θp<90[°]の範囲となるように、当該ラビング布を前記ロール状部材の前記外周面に巻き付けて前記ラビングロールを作製し、
    前記ラビングロール配置工程は、前記ラビング処理の方向が前記ラビングロールの回転軸に対して90[°]となるように、前記基板に対して前記ラビングロールを配置することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
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JP2011053250A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Nippon Seiki Co Ltd ラビング処理装置、ラビング処理方法、及び液晶表示素子の製造方法
CN105425475A (zh) * 2016-01-04 2016-03-23 京东方科技集团股份有限公司 预摩擦装置及预摩擦方法

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