JP2008128519A - サイロ型加熱炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱ガスの導入効率を良好に保ちつつ、高温環境下であっても強度劣化の影響を受けることが無い加熱ガス導入部を有するサイロ型加熱炉を提供する。
【解決手段】サイロ形状を成して内部に粉粒体を充填する加熱炉本体305と、加熱炉本体の下半部に設けられた加熱ガス導入口318と、加熱炉本体の上半部に設けられた加熱ガス排出口320と、加熱炉本体の外周壁に設けられた加熱ガス導入口の開口部318aから、加熱炉本体の内周壁に設けられた開口部318bへと水平に繋がる加熱ガス流入経路を閉塞するリング状ブロック部材324と、リング状ブロック部材を支持し、当該リング状ブロック部材の下部に、加熱ガス導入口における外周壁側開口部から加熱炉本体内部へと繋がる加熱ガス迂回経路を形成する台座ブロック部材326とを有することを特徴としたサイロ型加熱炉。
【選択図】図1

Description

本発明は、加熱炉に係り、特に加熱ガス(熱風)を用いて炉内に充填した粒状物を加熱するサイロ型加熱炉本体を有する加熱炉に関する。
近年、バイオマスを用いたエネルギーの生成、すなわちバイオエネルギーの生成およびその利用に関する技術が種々提案されている。このような現状の中、特許文献1に開示されているような木質材料から可燃性ガス(例えば水素ガス)を抽出する技術が注目を集めている。しかし、特許文献1に開示されているような技術は、可燃性ガスの生産効率が低く、生産設備も高価なものとなってしまい、さらにはランニングコストが高いという問題がある。
このような技術に対し、バイオマスのガス化、改質化に必要とする熱エネルギーを再利用することでランニングコストを抑え、流動層炉のような高価な機器を使用しないことで設備コストを抑え、可燃性ガスの抽出効率を向上させる技術が提案されている(例えば特許文献2、特許文献3)。
特許文献2や特許文献3に開示されている技術は、バイオマスのガス化(熱分解)や、熱分解されたガスの改質化に使用する熱エネルギーを、熱媒体により補い、この熱媒体を、その担持する熱量に見合った用途で段階的に利用するというものである。そして、特許文献2では、前記熱媒体を再利用し、再利用する熱媒体を加熱するための熱源として、バイオマスから生じたチャー(炭化物)の燃焼熱を利用することが提案されている。また、特許文献3には、熱媒体としてアルミナボールを使用することが提案されている。
そして、このようなガス化施設では、サイロ型の加熱炉を採用し、この加熱炉(予熱炉)の加熱方式として熱風噴出型を採用している。図3にその具体的構成を示す。予熱炉本体2には少なくとも、熱媒体導入口3、熱媒体排出口4、加熱ガス導入口5、および加熱ガス排出口6が備えられている。ここで、熱媒体は予熱炉1の上部から導入されて下部から排出されるため、熱媒体導入口3は予熱炉本体2の上部に設けられ、熱媒体排出口4は予熱炉本体2の下部に設けられる。そして、熱媒体の加熱は下部側から行われるため、加熱ガス導入口5は予熱炉本体2の下部側側面部に設けられ、加熱ガス排出口6は予熱炉本体2の上部に設けられる。また、加熱ガス導入口5の炉内側開口部5aには、加熱ガスを効率良く予熱炉本体2の全周へ流し込むために、炉内側面部を周回する加熱ガス周回通路7が設けられている。加熱ガス周回通路7の内側には、当該加熱ガス周回通路7や加熱ガス導入口5へ、熱媒体が流れ込むことを防止しつつ炉内へ加熱ガスを流入させるための加熱ガス吹込みスリット8が設けられている。なお、加熱ガス吹込みスリット8は、複数のスラット(slat:羽板)9を組み合わせることにより構成される。個々のスラット9は、その板面が漏斗状の傾斜面を有するように、上部と下部の開口径が異なるリング状に形成されている。そして、複数のスラット9はそれぞれ直径が異なるように形成され、大径のものから小径のものとなるように、上部から下部にかけて配置される。
予熱炉1の構成をこのようなものとすることにより、予熱炉本体2の下部側側面部から導入された加熱ガスが効率良く炉内全周に回り込み、熱媒体を下部側から加熱することが可能となる。
特開2005−281552号公報 特表2003−510403号公報 特開2005−146056号公報
予熱炉1に充填された熱媒体は1000℃以上に加熱されるため、前記加熱ガス吹込みスリット8を通過する加熱ガスの温度はそれ以上の高温となる。加熱ガス吹込みスリット8を構成するスラット9は一般的に、加工性や取り扱いの容易さ等を考慮して、耐熱性の鋼やステンレス等で構成される。しかし、1000℃以上の高温に晒される環境下では金属板の強度は劣化し、熱媒体の重量を支持することができなくなり、破損や変形等の不具合が生ずることがある。また、加熱ガス吹込みスリット8を薄板構造とする以上、構成材料の置換のみにより耐熱性と強度の双方を満足させることは困難であるとされている。
そこで本発明では、上記問題点を解決し、加熱ガスの導入効率を良好に保ちつつ、高温環境下であっても強度劣化の影響を受けることが無く、粉流体(熱媒体)が加熱ガス導入口等から漏れ出ることも防止することができる加熱ガス導入部を有するサイロ型加熱炉を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためには、次のような点を考慮する必要がある。第1に、加熱ガスの導入効率を確保するためには、炉内全周に対する加熱ガス吹込み部の開口面積の比率は、少なくとも加熱ガス吹込みスリットと同等に確保する必要があるという点。第2に、加熱ガス吹込み部における開口部の面積を大きくした場合には、当該開口部から加熱ガス導入炉等へ粒状の熱媒体の流れ込みが生ずるという点。そして、充填物である熱媒体は、粒状物であるという点である。
そこで、上記目的を達成するための本発明に係るサイロ型加熱炉は、炉内に充填した粉粒体を加熱する加熱ガスを加熱炉の下部側から導入し、上部側から排出する構成を採る加熱炉であって、サイロ形状を成して内部に粉粒体を充填する加熱炉本体と、前記加熱炉本体の下半部に設けられた加熱ガス導入口と、前記加熱炉本体の上半部に設けられた加熱ガス排出口と、前記加熱炉本体の外周壁に設けられた前記加熱ガス導入口の開口部から、前記加熱炉本体の内周壁に設けられた開口部へと水平に繋がる加熱ガス流入経路を閉塞するリング状ブロック部材と、前記リング状ブロック部材を支持し、当該リング状ブロック部材の下部に、前記加熱ガス導入口における外周壁側開口部から前記加熱炉本体内部へと繋がる加熱ガス迂回経路を形成する台座部とを有することを特徴とするものとした。
また、上記のような特徴を有するサイロ型加熱炉では、前記加熱ガス導入口における前記加熱炉本体の内周壁に設けられた開口部よりも前記加熱炉本体の外周壁に設けられた開口部の位置を高くし、双方の開口部の下端部を結ぶ直線と水平線とにより形成される角度を、加熱炉本体に充填される粉粒体の安息角よりも大きくすることが望ましい。
また、上記のような構成のサイロ型加熱炉では、前記リング状ブロック部材の外周側に位置する加熱炉本体の内周壁に、当該内周壁を周回する加熱ガス周回通路を形成すると良い。
また、前記台座部は、加熱炉本体の内周壁に沿って複数、間欠的に配置された支持ブロック部材とすることができる。
また、上記構成の場合、前記リング状ブロック部材および前記支持ブロック部材をセラミックスで構成することが望ましい。
さらに、上記特徴を有するサイロ型加熱炉では、前記リング状ブロック部材と前記台座部とを加熱炉本体を構成する部材と一体に形成しても良い。
上記のような特徴を有するサイロ型加熱炉によれば、加熱ガス導入部は、加熱ガスの導入効率を良好に保ちつつ、高温環境下であっても強度劣化の影響を受けることが無い。また、粉流体が加熱ガス導入口等から漏れ出ることも防止することができる。
以下、図面を参照して本発明のサイロ型加熱炉に係る実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態は、本発明に係る一部の実施形態であり、本発明の技術的範囲は、以下の実施形態のみに拘束されるものでは無い。
まず、図2を参照して、本発明のサイロ型加熱炉が採用されるバイオマス処理施設400の概略構成について説明する。図2に示すバイオマス処理施設400は、有機性のバイオマス110を加熱処理し、可燃性のガスを抽出するための施設である。図2に示すバイオマス処理施設400は、バイオマス110から可燃性のガスを抽出するガス化ユニット410、抽出した可燃性ガスに含まれる余剰熱量を回収する熱回収ユニット420、および前記可燃性ガスを精製するガス洗浄ユニット430を基本として構成される。
前記ガス化ユニット410には、3つの加熱炉と、分離装置10が備えられる。加熱炉は、バイオマス110を熱分解してガスを抽出するガス化炉100、ガス化炉100を介して抽出した熱分解ガスを水蒸気と反応させて改質ガスを得る改質炉200、および改質炉に投入する熱媒体を予め加熱しておく予熱炉300の3つである。このような構成のガス化ユニット410では、それぞれの加熱炉100,200,300は次のような方法で加熱されている。なお、ここでいう熱媒体とは、種々検討の余地はあるが、例えばセラミックスボールなどであれば良い。
まず、予熱炉(サイロ型加熱炉)300には、改質炉200、ガス化炉100を経て吸熱された熱媒体が充填されている。このため、予熱炉300の内部温度は、熱媒体の余熱により400℃程度には維持されている。ここで、熱媒体を反応炉である改質炉200の熱源として使用するためには、熱媒体の温度を1050℃〜1100℃程度にまで上昇させる必要がある。この際に予熱炉300の加熱に必要とされる熱量は、バイオマス110の残渣である炭化物(チャー)を燃焼させた際の燃焼熱により補われる。
次に、改質炉200では、バイオマス110の熱分解により得られた抽出ガスと水蒸気とを反応させて可燃性ガス(例えば水素)を得るという反応が行われるため、炉の加熱温度としては850℃〜1050℃程度が必要とされる。このような改質炉200の加熱源には、上記予熱炉300により加熱された熱媒体が使用される。ここで、改質化された可燃性ガスは熱回収ユニット420に設置された廃熱ボイラ210へと搬送される。また、改質炉200の加熱源としての役目を終えた熱媒体は、ガス化炉100へと排出される。
ガス化炉100は、バイオマス110を熱分解してガス化させるという役割を担うため、炉内温度としては400℃〜650℃程度が必要とされる。この温度は、上述した改質炉200の加熱温度に比べて十分に低いため、改質炉200で吸熱された熱媒体であっても、ガス化炉100の加熱源としては十分に利用することができる。このため、改質炉200から排出された熱媒体は、ガス化炉100の加熱源として再利用されることとなる。また、ガス化炉100には、熱回収ユニット420に設置された廃熱ボイラ210を介して抽出された水蒸気が供給され、この水蒸気は熱分解により得られた抽出ガスの改質用として利用される。ここで、廃熱ボイラ210から供給される水蒸気は、改質炉200から搬送された可燃性ガスを冷却する際に発生したものである。ガス化されてチャーと化したバイオマス110と、バイオマス110のガス化により吸熱された熱媒体は、ガス化炉100から排出され、分離装置10へと投入される。
分離装置10では、細粒化されたチャーと、粗粒のままの熱媒体とが分離される。そして、分離後のチャーは可燃物として燃焼炉120へ搬送されて加熱ガスに変換され、熱媒体は予熱炉300へ搬送されて熱源として再利用されることとなる。
図1は、本発明のサイロ型加熱炉に係る実施形態の概略構成を示す図である。なお、図1(A)は同図(B)におけるB−B断面を示す図であり、図1(B)は同図(A)におけるA−A断面を示す図である。
本実施形態のサイロ型加熱炉(予熱炉)300は、加熱炉本体305と、この加熱炉本体305に設けられた熱媒体導入口314、熱媒体排出口316、加熱ガス導入口318、および加熱ガス排出口320とを基本構成とする。
前記加熱炉本体305は、胴部310とホッパ部312、および蓋部313とより構成される。前記胴部310は筒型に立設された、いわゆるサイロである。また、前記ホッパ部312は、胴部310の下部に配置された漏斗形状の部材であり、詳細を後述する熱媒体排出口316へ向けて熱媒体を誘導する役割を担う。前記蓋部313は、胴部310の上部に形成される開口部を閉塞する閉塞部材である。ここで、胴部310およびホッパ部312を構成する内周壁310b,312bと外周壁310a,312aとの間には、断熱部材が設けられている。
前記熱媒体導入口314は本実施形態の場合、前記蓋部313に設けることとした。具体的には、蓋部313の中央部である。このような位置に熱媒体導入口314を配設することにより、加熱炉本体305に充填される熱媒体は炉内中心を頂点とした山形を形成することとなるため、熱媒体の充填量に偏りを無くすことができる。
前記熱媒体排出口316は、ホッパ部312の先端に設けられる。当該箇所に熱媒体排出口316を設けることにより、炉内に充填された熱媒体が重力の影響を受けて自動的に流れ込むこととなる。なお、熱媒体排出口316には、図示しない開閉弁やロータリーフィーダ等を配置して、熱媒体の排出量、排出間隔を制御するようにすることが望ましい。
前記加熱ガス導入口318は、加熱炉本体305の下半部に設けられる。気体の対流により高温の加熱ガスは加熱炉本体305の上方へ向けて抜け出るため、加熱ガスの導入を加熱炉本体305の下部側から行うことにより、熱媒体の加熱効率を向上させることができるからである。本実施形態の場合、加熱ガス導入口318はホッパ部312の上部近傍に位置する胴部310に設ける構成としている。そして、断熱部材を介して胴部310の内周壁310aと外周壁310bのそれぞれに配置される加熱ガス導入口318の開口部318b,318aの間には、内周壁側開口部318bよりも外周壁側開口部318aの方が上側に位置するように、流路が設けられている。具体的には、内周壁側開口部318bの下端部と外周壁側開口部318aの下端部とを結ぶ直線と水平線とのなす角θが、炉内に充填された熱媒体が形成する安息角θよりも大きくなるように、両開口部318a,318bを設けるのである。内周壁側開口部318bと外周壁側開口部318aとの配置関係を上記のようにすることで、炉内に充填された熱媒体が加熱ガス導入口318から炉外へ漏れ出すということが無くなる。
加熱ガス導入口318の内周壁側開口部318bの上部には、加熱ガス周回通路322が設けられている。加熱ガス周回通路322は、胴部310の内周壁310bの全周に亙って設けられた溝であり、少なくともその一部と加熱ガス導入口318の内周壁側開口部318bとが連通する構成とされている。胴部310に加熱ガス周回通路322を設け、その一部と加熱ガス導入口318とを連通させる構成とすることにより、加熱ガス導入口318から流入した加熱ガスが、加熱ガス周回通路322を介して胴部310の内周全域に流れ込むこととなる。これにより、熱媒体に対する加熱ガスの供給を全周方向から行うことが可能となり、熱媒体の加熱効率を向上させることができる。
加熱ガス周回通路322および加熱ガス導入口318の内周壁側開口部318bの内周側には、リング状ブロック部材324と台座ブロック部材326が設けられる。リング状ブロック部材324は、加熱ガス周回通路322や加熱ガス導入口318の外周壁側開口部318aに、充填部材である熱媒体が流れ込むことを防止する役割を担う流れ込み防止部材である。
充填部材である熱媒体は粉粒体(粒体)であるため、熱媒体導入口314より充填されると、所定の安息角を有する山を形成する。粉粒体の場合安息角が形成された山の裾部分の高さは山の上側から新たな粉流体が雪崩落ちて来ない限り変わらない。このため、リング状ブロック部材324の下端部の高さが、加熱ガス周回通路322の下端部の高さ、および加熱ガス導入口318における外周壁側開口部318の下端部の高さよりも低い位置となるように、リング状ブロック部材324の形状および配置位置を設定する。これにより、熱媒体が加熱ガス周回通路322に流れ込んだり、加熱ガス導入口318から流れ出たりすることを無くすことができる。
リング状ブロック部材324は、高温による強度劣化を抑制するために、肉厚(例えば胴部肉厚の1/3以上の肉厚)に構成すると良い。このような構成とすることによれば、構成材料を従来より使用されている耐熱性の鋼やステンレス等の金属材料とした場合であっても高温による劣化の影響を軽減することができるからである。なお、リング状ブロック部材324を構成する部材として好適なものには、耐熱性を有するセラミックス(例えば耐火レンガ)等を挙げることができる。耐火レンガによるリング状ブロック部材324の製作費は、耐熱性の鋼等による部材の制作費の数十分の一とすることができるため、サイロ型加熱炉300の製作費を大幅に削減することが可能となる。
リング状ブロック部材324は、加熱ガス周回通路322等に熱媒体が流れ込むことを防止する役割を担うため、その上端部は加熱ガス周回通路322の上部に位置する内周壁310bに接することとなる。そして、厚肉に形成されたリング状ブロック部材324には、その上端部に、リング中心に向けた傾斜面324aが設けられている。この傾斜面324aを設けることにより、熱媒体がリング状ブロック部材324の上端部に滞留してしまうことを防ぐことができるのである。このため、リング状ブロック部材324は、リング部の断面形状が略台形となる。
前記台座ブロック部材326は、上記リング状ブロック部材324を支持する役割を担う支持部材であり、リング状ブロック部材324の下部に配置される。台座ブロック部材326はリング状ブロック部材324の下部に、複数、所定の間隔をあけて配置する。ここで、リング状ブロック部材324により、加熱ガス周回通路322等に対する熱媒体の流れ込みを防止することができるため、台座ブロック部材326はその配置間隔を大きくとることができる。台座ブロック部材326間に形成された空間325に熱媒体が流れ込んだ場合であっても、それが加熱ガス周回通路322等に流れ込むことが無いからである。このような配置形態では、台座ブロック部材326間の空間325と加熱ガス周回通路322とは連通することとなるため、加熱ガス導入口318から流入して加熱ガス周回通路322に充満した加熱ガスは、リング状ブロック部材324の下方を通過し、台座ブロック部材326間の空間325より加熱炉内部に噴出することとなる。
台座ブロック部材326も、肉厚に構成されるため、従来のスリット構成部材に比べて、高温環境下における強度劣化の影響は極めて小さくすることができる。また、構成部材をセラミックス等とした場合には、1000℃以上の高温に晒される場合であっても強度の劣化が無い。さらに、リング状ブロック部材324、台座ブロック部材326は共に、肉厚に形成されるため、セラミックス等で構成した場合であっても脆性破壊が生じ難く、取扱いも容易となる。
なお、前記加熱ガス排出口320は本実施形態の場合、前記蓋部313に設けられる。加熱ガス排出口320を加熱ガス導入口318と最も離れた箇所に配置することで、加熱ガスに担持された熱量を無駄無く使用することができるからである。
上記のような構成のサイロ型加熱炉300において、熱媒体を加熱する場合、加熱ガスの流れは次のようなものとなる。まず、加熱ガス導入口318における外周壁側開口部318aから導入された加熱ガスは、内周壁側開口部318bへ向けて加熱炉本体305の内部に流れ込む。内周壁側開口部318bへ到達した加熱ガスは、内周壁側開口部318bの上部部分と連通した加熱ガス周回通路322に流れ込む。加熱ガス周回通路322は胴部310の内周壁310b全周に亙って形成された溝であるため、加熱ガスはこれに倣って内周壁310b全周に行き渡ることとなる。加熱ガス周回通路322に充満した加熱ガスは、リング状ブロック部材324の下方を通過し、台座ブロック部材326間の空間325を抜けて加熱炉本体305の内部に流入することとなる。なお、加熱炉本体305の内部に流入した加熱ガスは、充填された熱媒体の隙間を通過しながら上昇すると共に熱交換を行い、蓋部313に設けられた加熱ガス排出口320から加熱炉本体305の外部へと排出される。
上記のようなサイロ型加熱炉300によれば、リング状ブロック部材324や台座ブロック部材326は厚肉に形成し、かつ構成材料をセラミックス等とすることができるため、高温環境下であっても、当該箇所に強度劣化による影響が出ることは無い。また、加熱ガスを噴出させる台座ブロック部材326間の空間325は、比較的広く設けることができるため、加熱炉内部に対する加熱ガス導入効率を良好に保つことができる。さらに、加熱ガス導入口318や加熱ガス周回通路322は、リング状ブロック部材324により覆われることとなるため、粉流体である熱媒体が加熱ガス導入口318等から漏れ出るという虞も無い。
上記実施形態では、リング状ブロック部材324は、単体として構成するように示している。しかしながら、リング状ブロック部材324を複数の個片により構成するようにしても良い。
また、上記実施形態では、加熱炉の製造、メンテナンスを容易とするために、リング状ブロック部材324、および台座ブロック部材326を加熱炉本体305と別体として形成している。しかしながら本発明の技術的範囲には、前記リング状ブロック部材324と台座ブロック部材326のどちらか一方、または両方を、加熱炉本体305と一体に形成したものも含まれる。
本発明のサイロ型加熱炉に係る好適な実施形態の概略構成を示す図である。 本発明のサイロ型加熱炉が用いられるバイオマス処理施設の概略構成を示す図である。 従来のサイロ型加熱炉の構成を示す図である。
符号の説明
300………予熱炉(サイロ型加熱炉)、305………加熱炉本体、310………胴部、312………ホッパ部、314………熱媒体導入口、316………熱媒体排出口、318………加熱ガス導入口、320………加熱ガス排出口、322………加熱ガス周回通路、324………リング状ブロック部材、326………台座ブロック部材。

Claims (6)

  1. 炉内に充填した粉粒体を加熱する加熱ガスを加熱炉の下部側から導入し、上部側から排出する構成を採る加熱炉であって、
    サイロ形状を成して内部に粉粒体を充填する加熱炉本体と、
    前記加熱炉本体の下半部に設けられた加熱ガス導入口と、
    前記加熱炉本体の上半部に設けられた加熱ガス排出口と、
    前記加熱炉本体の外周壁に設けられた前記加熱ガス導入口の開口部から、前記加熱炉本体の内周壁に設けられた開口部へと水平に繋がる加熱ガス流入経路を閉塞するリング状ブロック部材と、
    前記リング状ブロック部材を支持し、当該リング状ブロック部材の下部に、前記加熱ガス導入口における外周壁側開口部から前記加熱炉本体内部へと繋がる加熱ガス迂回経路を形成する台座部とを有することを特徴とするサイロ型加熱炉。
  2. 前記加熱ガス導入口における前記加熱炉本体の内周壁に設けられた開口部よりも前記加熱炉本体の外周壁に設けられた開口部の位置を高くし、双方の開口部の下端部を結ぶ直線と水平線とにより形成される角度を、加熱炉本体に充填される粉粒体の安息角よりも大きくしたことを特徴とする請求項1に記載のサイロ型加熱炉。
  3. 前記リング状ブロック部材の外周側に位置する加熱炉本体の内周壁に、当該内周壁を周回する加熱ガス周回通路を形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のサイロ型加熱炉。
  4. 前記台座部は、加熱炉本体の内周壁に沿って複数、間欠的に配置された支持ブロック部材であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1に記載のサイロ型加熱炉。
  5. 前記リング状ブロック部材および前記支持ブロック部材をセラミックスで構成したことを特徴とする請求項4に記載のサイロ型加熱炉。
  6. 前記リング状ブロック部材と前記台座部とを加熱炉本体を構成する部材と一体に形成したことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1に記載のサイロ型加熱炉。
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