JP2008127834A - Tunnel interior construction method and precast floor slab - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、トンネル内部の構築工法および当該トンネル内部の構築工法に道路床版として用いられるプレキャスト床版に関し、特にクロソイド部(曲線部の入出口部)を含むトンネルの曲線部のカント(カーブの横断方向の傾斜)および高さ方向の調整を調整コンクリートを使用しないで行うことができ、かつプレキャスト床版を敷設したそのままの状態で舗装を行えるようにしたものである。 The present invention relates to a construction method inside a tunnel and a precast slab used as a road slab in the construction method inside the tunnel, and in particular, a cant of a curved portion of a tunnel including a clothoid portion (entrance / exit portion of a curved portion). The inclination in the transverse direction) and the adjustment in the height direction can be performed without using the adjustment concrete, and pavement can be performed with the precast slab as it is laid.
主に道路やライフライン用として掘進されたシールドトンネルは、例えば図10に図示するようにトンネルのほぼ中央付近に構築された道路床版20を境に車道として利用される上部空間Aと、排水、電気などの保全施設や避難施設などとして利用される下部空間Bに区画され、下部空間Bはさらに必要に応じて中壁21によって複数の空間に区画されている。
The shield tunnel dug mainly for roads and lifelines, for example, as shown in FIG. 10, an upper space A used as a roadway with a
また、上記した道路床版20や中壁21などの各部分は、現場施工の省力化・工期の短縮化等を図るべくプレキャストコンクリート部材によって構築されるようになってきている。
Moreover, each part, such as the above-mentioned
ところで、トンネルの曲線部やクロソイド部における道路床版については、車両がカーブによる遠心力に抵抗しながら円滑に走行できるようにカント(カーブの横断方向の傾斜)や高さ方向の調整が行われている。 By the way, for road decks at the curved and clothoid parts of the tunnel, the cant (inclination in the transverse direction of the curve) and the height direction are adjusted so that the vehicle can run smoothly while resisting the centrifugal force caused by the curve. ing.
従来、このカントや高さ方向の調整は、図示するように曲線部やクロソイド部においても道路床版20は、直線部と同じように通常のプレキャスト床版によって施工し、また床版の左右で高さを変えることをせず、道路床版20の上に調整コンクリート22を場所打ちし、当該調整コンクリート22の厚さを変えることによって行っていた。
Conventionally, this cant and height adjustment is performed by using a normal precast slab in the curved part and clothoid part, as shown in the figure, using a normal precast slab as well as on the left and right sides of the floor slab. Without changing the height, the
しかし、場所打ちコンクリートによる調整は、勾配の取り方が難しく施工が面倒であり、またコンクリートを養生するための期間を必要とするため、その間道路床版20を利用できないことから、工期の長期化が免れない等の課題があった。 However, the adjustment with cast-in-place concrete is difficult to take the slope and is troublesome to construct, and also requires a period for curing the concrete. There were problems such as inevitable.
本発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、特にクロソイド部を含むトンネル曲線部の道路床版のカントおよび高さ方向の調整を、調整コンクリートを用いないで容易に行えるようにしたトンネル内部の構築工法および当該工法に用いられるプレキャスト床版を提供することを目的とする。 The present invention has been made in order to solve the above problems, and in particular, it is possible to easily adjust the cantilever and height direction of the road floor slab of the tunnel curved portion including the clothoid portion without using adjustment concrete. It is an object of the present invention to provide a construction method inside a tunnel and a precast slab used in the construction method.
請求項1記載のプレキャスト床版は、トンネル曲線部の外コース側の内側部にトンネルの軸方向に上り勾配をなして突設されたブラケットと、前記トンネル曲線部の内コース側の内側部に前記トンネルの軸方向に下り勾配をなして突設されたブラケットの間に設置されるプレキャスト床版であって、外コース側の端部に前記外コース側のブラケットに沿ってトンネルの軸方向に上り勾配をなして突設され、前記外コース側のブラケットに支持された支承部が設けられ、内コース側の端部に前記内コース側のブラケットに沿って前記トンネルの軸方向に下り勾配をなし、前記内コース側のブラケットに支持される支承部が設けられ、かつ上面が前記トンネルの軸方向に昇り勾配をなす外コース側の端部と下り勾配をなす内コース側の端部間で連続するようにねじれた面に形成されてなることを特徴とするものである。
The precast slab according to
本発明は、トンネルの外コース側の端部に当該トンネルの軸方向に昇り勾配をなし、前記外コース側のブラケットに支持される支承部を設け、前記トンネルの内コース側の端部に当該トンネルの軸方向に下り勾配をなし、前記内コース側のブラケットに支持される支承部を設け、かつ上面を前記トンネルの軸方向に昇り勾配をなす外コース側の端部と下り勾配をなす内コース側の端部間で連続するようにねじれた面に形成することで、上面のみをねじれた面に形成し、それより下の部分は通常のプレキャスト床版と同じように平板状に形成することにより、プレキャスト床版を容易に成形できるようにしたものである。 The present invention has an upward slope in the axial direction of the tunnel at the end on the outer course side of the tunnel, a support portion supported by the bracket on the outer course side is provided, and the end on the inner course side of the tunnel A downward slope is formed in the axial direction of the tunnel, a support portion supported by the bracket on the inner course side is provided, and an inner surface forming a downward slope with an end portion on the outer course side that forms an upward slope in the axial direction of the tunnel. By forming it on a twisted surface that is continuous between the ends on the course side, only the upper surface is formed on the twisted surface, and the portion below it is formed in a flat plate shape like a normal precast slab Thus, a precast floor slab can be easily molded.
請求項2記載のトンネル内部の構築工法は、トンネル曲線部の外コース側の地山と内コース側の地山を、側壁ブラケットを有する側壁ブラケット一体型のセグメントによってそれぞれ覆工し、当該外コース側と内コース側の側壁ブラケット間にプレキャスト床版を設置してトンネル曲線部の内部を構築するトンネル内部の構築工法であって、前記外コース側の側壁ブラケットに前記トンネルの軸方向に昇り勾配をなすように複数の増設ブラケットを設置し、前記内コース側の側壁ブラケットに前記トンネルの軸方向に下り勾配をなすように複数の増設ブラケットを設置し、前記プレキャスト床版の外コース側の端部に前記外コース側の増設ブラケットに沿ってトンネルの軸方向に上り勾配をなし、前記外コース側の増設ブラケットに支持される支承部を設け、前記プレキャスト床版の内コース側の端部に前記内コース側の増設ブラケットに沿って前記トンネルの軸方向に下り勾配をなし、前記内コース側の増設ブラケットに支持される支承部を設け、かつ前記プレキャスト床版の上面を前記トンネルの軸方向に昇り勾配をなす外コース側の端部と下り勾配をなす内コース側の端部間で連続するようにねじれた面に形成することを特徴とするものである。
The construction method for the inside of the tunnel according to
本発明は、トンネル曲線部の外コース側に設置されたセグメントの内側に突設された側壁ブラケットに、トンネルの軸方向に上り勾配をなすように増設ブラケットを設置し、トンネル曲線部の内コース側に設置されたセグメントの内側に突設された側壁ブラケットに、トンネルの軸方向に下り勾配をなすように増設ブラケットを設置し、かつ当該増設ブラケット間に設置されたプレキャスト床版の上面を前記増設ブラケット間で連続するようにねじれた面に形成することにより、トンネル曲線部やクロソイド部における道路床版のカントや高さ方向の調整を、調整コンクリートを用いないで容易に行えるようにしたものである。 In the present invention, an extension bracket is installed on the side wall bracket projecting inside the segment installed on the outer course side of the tunnel curved portion so as to form an upward slope in the axial direction of the tunnel, and the inner course of the tunnel curved portion is provided. Install an additional bracket on the side wall bracket that protrudes inside the segment installed on the side so as to form a downward slope in the axial direction of the tunnel, and the upper surface of the precast slab installed between the additional brackets By forming the surface to be twisted so as to be continuous between the extension brackets, it is possible to easily adjust the cantilever and height direction of the road floor slab in the tunnel curve part and clothoid part without using adjustment concrete. It is.
請求項3記載のトンネル内部の構築工法は、請求項2記載のトンネル内部の構築工法において、外コース側の増設ブラケットにトンネルの軸方向に上り勾配をなし、プレキャスト床版の外コ―ス側の端部を支持するレール梁と当該レール梁の勾配を調整する高さ調整装置を設置し、内コース側の増設ブラケットにトンネルの軸方向に下り勾配をなし、前記プレキャスト床版の内コース側の端部を支持するレール梁と当該レール梁の勾配を調整する高さ調整装置を設置することを特徴とし、特にカントおよび高さ方向の微調整も容易に行えるようにしたものである。
The construction method for the interior of the tunnel according to
請求項4記載のトンネル内部の構築工法は、トンネル曲線部の内コース側の地山と外コース側の地山を側壁ブラケットを有する側壁ブラケット一体型のセグメントによってそれぞれ覆工し、当該内コース側と外コース側の側壁ブラケット間にプレキャスト床版を設置してトンネル曲線部の内部を構築するトンネル内部の構築工法であって、前記プレキャスト床版の内コース側の端部を内コース側の側壁ブラケットに回転可能に軸支し、前記プレキャスト床版の外コース側の端部を前記外コース側の側壁ブラケットの上に増設ブラケットを介して設置することを特徴とするものである。
The construction method for the inside of the tunnel according to
請求項5記載のトンネル内部の構築工法は、請求項4記載のトンネル内部の構築工法において、他方の側壁ブラケットに設置された増設ブラケットに、プレキャスト床版の他方の端部を支持するレール梁と当該レール梁の勾配を調整する高さ調整装置を設置することを特徴とするものである。
The construction method for the interior of the tunnel according to
なお、トンネルの軸方向に隣接するプレキャスト床版どうしは長ボルトまたはPC鋼棒によって接合することができる。この場合、トンネルの軸方向に隣接する複数のプレキャスト床版を同時に接合することも、一枚一枚接合することもできる。 Note that the precast slabs adjacent to each other in the tunnel axial direction can be joined by a long bolt or a PC steel rod. In this case, a plurality of precast slabs adjacent in the axial direction of the tunnel can be joined simultaneously or one by one.
また、プレキャスト床版の接合面にせん断キーを設けることもできる。この場合のせん断キーとしては、例えば当該プレキャスト床版の接合面にプレキャスト床版と一体に形成された凹凸、あるいは接合面に介在された鋼棒などがある。 Further, a shear key can be provided on the joint surface of the precast slab. Examples of the shear key in this case include irregularities formed integrally with the precast floor slab on the joint surface of the precast floor slab, or a steel bar interposed on the joint surface.
請求項6記載のプレキャスト床版は、トンネル曲線部の外コース側の内側部と内コース側の内側部に前記トンネルの軸方向に上り勾配をなしてそれぞれ突設された側壁ブラケット間に設置されるプレキャスト床版であって、外コース側の端部と内コース側の端部に、前記側壁ブラケットに沿って前記トンネルの軸方向に上り勾配をなし、前記側壁ブラケットに支持される支承部をそれぞれ設け、かつ前記プレキャスト床版の上面を前記トンネルの軸方向に昇り勾配をなす外コース側の端部と下り勾配をなす内コース側の端部間で連続するように形成してなることを特徴とするものである。
The precast floor slab according to
本発明は、トンネル曲線部の外コース側および内コース側の両方が上り勾配(または下り勾配)となるような場合に用いられるプレキャスト床版である。 The present invention is a precast slab that is used when both the outer course side and the inner course side of the tunnel curved portion have an ascending slope (or a descending slope).
請求項7記載のトンネル内部の構築工法は、トンネル曲線部の外コース側の地山と内コース側の地山を、側壁ブラケットを有する側壁ブラケット一体型のセグメントによってそれぞれ覆工し、当該外コース側と内コース側の側壁ブラケット間にプレキャスト床版を設置してトンネル曲線部の内部を構築するトンネル内部の構築工法であって、前記外コース側の側壁ブラケットと内コース側の側壁ブラケットに前記トンネルの軸方向に上り勾配をなすように複数の増設ブラケットをそれぞれ設置し、前記プレキャスト床版の外コース側の端部と内コース側の端部に、前記増設ブラケットに沿って前記トンネルの軸方向に上り勾配をなし、前記増設ブラケットに支持される支承部をそれぞれ設け、かつ前記プレキャスト床版の上面を前記トンネルの軸方向に昇り勾配をなす外コース側の端部と下り勾配をなす内コース側の端部間で連続するように形成することを特徴とするものである。
The construction method for the inside of the tunnel according to
本発明は、トンネル曲線部の外コース側および内コース側の両方が上り勾配(または下り勾配)となる場合に用いられるトンネル内部の構築工法である。 The present invention is a construction method for the inside of a tunnel used when both the outer course side and the inner course side of the tunnel curved portion have an upward slope (or downward slope).
請求項8記載のトンネル内部の構築工法は、請求項7記載のトンネル内部の構築工法において、外コース側の増設ブラケットと内コース側の増設ブラケットに、トンネルの軸方向に上り勾配をなし、プレキャスト床版の外コ―ス側の端部と内コース側の端部をそれぞれ支持するレール梁と当該レール梁の勾配を調整する高さ調整装置を設置することを特徴とするものである。
The tunnel internal construction method according to
本発明は、シールドトンネルの曲線部やクロソイド部の道路をプレキャスト床版を敷設して構築する際に、トンネルの内側部に突設された側壁ブラケットをトンネルの直線部と同じ高さに突設したままでも、道路床版のカントや高さ方向の調整を容易に行うことができる。 When constructing a curved tunnel or clothoid road of a shield tunnel by laying a precast floor slab, the present invention projects the side wall bracket protruding from the inner side of the tunnel at the same height as the straight part of the tunnel. Even with this, the cantilever of the road floor slab and the adjustment in the height direction can be easily performed.
例えば、トンネル曲線部の外コース側を上り勾配、内コース側を下り勾配とする道路を複数のプレキャスト床版を敷設して構築する場合、外コース側のセグメントの内側に突設された側壁ブラケットにトンネル軸方向に上り勾配をなすように複数の増設ブラケットを、内コース側のセグメントの内側に突設された側壁ブラケットにトンネル軸方向に下り勾配をなすように複数の増設ブラケットをそれぞれ設置し、前記プレキャスト床版の外コース側の端部にトンネル軸方向に昇り勾配をなし、前記外コース側のブラケットに支持される支承部を設け、内コース側の端部にトンネルの軸方向に下り勾配をなし、前記内コース側のブラケットに支持される支承部を設け、かつ前記プレキャスト床版の上面を前記増設ブラケット間で連続するようにねじれた面に形成することにより容易に構築することができる。 For example, when building a road with an ascending slope on the outer course side of the tunnel curve and a descending slope on the inner course side by laying a plurality of precast slabs, side wall brackets projecting inside the outer course segment Multiple extension brackets are installed so as to have an upward slope in the tunnel axis direction, and multiple extension brackets are installed on the side wall bracket protruding inside the inner course side segment so as to have a downward slope in the tunnel axis direction. The precast floor slab has an upward slope in the tunnel axis direction at the end on the outer course side, a support portion supported by the bracket on the outer course side is provided, and the end on the inner course side is lowered in the axial direction of the tunnel. Form a slope, provide a support portion supported by the bracket on the inner course side, and continue the upper surface of the precast slab between the additional brackets It can be readily constructed by forming the Flip the surface.
また、外コース側の増設ブラケットにトンネルの軸方向に上り勾配をなし、プレキャスト床版の外コ―ス側の端部を支持するレール梁と当該レール梁の勾配を調整する高さ調整装置を設置し、内コース側の増設ブラケットにトンネルの軸方向に下り勾配をなし、前記プレキャスト床版の内コース側の端部を支持するレール梁と当該レール梁の勾配を調整する高さ調整装置を設置することで、曲線部のカントおよび高さ方向の微調整を容易に行うことができる。 In addition, the extension bracket on the outer course side has an upward slope in the axial direction of the tunnel, a rail beam that supports the end of the precast floor slab on the outer course side, and a height adjustment device that adjusts the slope of the rail beam. Install a rail beam that supports the end on the inner course side of the precast floor slab and a height adjustment device that adjusts the gradient of the rail beam on the extension bracket on the inner course side in the tunnel axial direction. By installing, canting of the curved portion and fine adjustment in the height direction can be easily performed.
図1は、道路用として構築されたシールドトンネル(以下「トンネル」という)の曲線部またはクロソイド部の内部を示し、図2はトンネル直線部の内部を示す。図2において、トンネルの両側部の地山は、それぞれ内側に側壁ブラケット1aを有するブラケット一体型のセグメント(以下「セグメント」という)1によって覆工されている。
FIG. 1 shows the inside of a curved portion or clothoid portion of a shield tunnel (hereinafter referred to as “tunnel”) constructed for road use, and FIG. 2 shows the inside of a straight tunnel portion. In FIG. 2, the grounds on both sides of the tunnel are covered with bracket-integrated segments (hereinafter referred to as “segments”) 1 each having a
また、トンネルの底部に複数のプレキャストコンクリートインバート2(以下「プレキャストインバート2」という)からなるインバートが構築され、中間部に複数のプレキャスト床版3からなる床スラブが構築され、さらにプレキャストインバート2とプレキャスト床版3との間に複数のプレキャストコンクリート中壁4(以下「プレキャスト中壁4」という)からなる中壁が構築されている。こうしてトンネル内は、床スラブによって上部空間Aと下部空間Bに区画され、下部空間Bは中壁4によって左右二つの空間に区画されている。
An invert composed of a plurality of precast concrete inverts 2 (hereinafter referred to as “
側壁ブラケット1aは、セグメント1の成形時に当該セグメント1と一体に下部空間Bの側壁を兼ねるように形成されている。なお、当該側壁ブラケット1aはセグメント1と別に形成され、セグメント1の内側部にボルト止め等の方法によって後付けされていてもよい。側壁ブラケット1aを後付けにすれば、セグメント1のローリングや蛇行による側壁ブラケット1aの高さを簡単に修正することができる。
The
また特に、トンネルの曲線部とクロソイド部の外コース側と内コース側においては、図3〜図5に図示するように、トンネルの外コース側および内コース側の側壁ブラケット1aの上に増設ブラケット5がそれぞれ設置され、当該増設ブラケット5の上にプレキャスト床版3のカントおよび高さ方向の調整を行う高さ調整装置6がトンネルの軸方向に所定間隔おきに設置されている。
In particular, on the outer course side and inner course side of the curved portion and clothoid portion of the tunnel, as shown in FIGS. 3 to 5, the extension brackets are provided on the
増設ブラケット5は、基本的に繊維補強モルタル等のプレキャストコンクリートから形成され、一枚のセグメントにつき一個ずつ設置されている。さらに、トンネルの外コース側の側壁ブラケット1aの上に設置された各増設ブラケット5は、図3(b)に図示するように、トンネルの軸方向に上り勾配の階段状をなすように徐々に高く形成され、一方、特に図示しないが、内コース側の側壁ブラケット1aの上に設置された各増設ブラケット5は、トンネルの軸方向に下り勾配の階段状をなすように徐々に低く形成されている。
The
高さ調整装置6は、図4と図5に図示するように増設ブラケット5の上に当該増設ブラケット5の幅方向に所定間隔をおいて突設された複数の鉛直ボルト7,7と当該鉛直ボルト7,7間に架け渡された受け梁8と、鉛直ボルト7,7に螺合され、受け梁8を上下方向に移動させて受け梁8の高さ調整を行うとともに、当該受け梁8を鉛直ボルト7,7に固定する複数の固定ナット9,9とから構成されている。
As shown in FIGS. 4 and 5, the
また、トンネルの外コース側に設置された受け梁8,8間とトンネルの内コース側に設置された受け梁8,8間にはそれぞれ、レール梁10がトンネルの軸方向に沿って連続して架け渡されている。
A
トンネルの外コース側に設置されたレール梁10は、トンネルの軸方向に上り勾配をなし、トンネルの軸方向に連続して架け渡され、トンネルの内コース側に設置されたレール梁10は、トンネルの軸方向に下り勾配をなし、トンネルの軸方向に連続して架け渡されている。なお、この場合のレール梁10の勾配は、固定ナット9,9を回して各受け梁8を上下に移動させることにより任意の勾配に設定することができる。
The
プレキャストインバート2は、トンネルの底部に当該トンネルの軸方向に互いに隣接して敷設され、各プレキャストインバート2はセグメントに複数のアンカーボルト11によって固定されている。この場合、アンカーボルト11によって各プレキャストインバート2のレベル調整が同時に行われ、調整後プレキャストインバート2とセグメント1との間に調整モルタルが充填されている。
The
なお、プレキャストインバート2の中央にはプレキャスト中壁4の下端部を建て込むための凹部2aがトンネルの軸方向に連続して形成されており、また当該プレキャストインバート2の下端面はセグメントの内周面に沿って凸曲面状に形成されている。
In the center of the
プレキャスト床版3はトンネルの横断方向に細長い矩形板状に形成され、当該プレキャスト床版3の、トンネルの外コース側の端部と内コース側の端部に、それぞれ外コース側のレール梁10と内コース側のレール梁10に載置されて支持された支承部3aと支承部3bがそれぞれ形成されている。
The
外コース側の支承部3aは、外コース側のレール梁10に沿って上り勾配に形成され、内コース側の支承部3bは内コース側のレール梁10に沿って下り勾配に形成されている。
The outer course
また、プレキャスト床版3の上面は、外コース側のレール梁10の上り勾配に沿ってトンネルの軸方向に上り勾配に形成された外コース側の端部と内コース側のレール梁10の下り勾配に沿ってトンネルの軸方向に下り勾配に形成された内コース側の端部間で連続するようにねじれた面に形成されている。
Further, the upper surface of the
さらに、プレキャスト床版3の中間部にはプレキャスト中壁4の上端部にライナー部材12を介して載置され支持された支承部3cが形成されている。
Further, a
このような構成において、各鉛直ボルト7,7の固定ナット9,9を回し、受け梁8を介してレール梁10を上げ下げすることによりプレキャスト床版3のカントおよび高さ方向の調整を行うことができ、これにより曲線部やクロソイド部におけるプレキャスト床版3、すなわち道路床版のカントおよび高さ方向の調整を容易に行うことができる。
In such a configuration, the cantilever and the height direction of the
すなわち、プレキャスト中壁4によって支持されたプレキャスト床版3の中間部を支点にプレキャスト床版3の両端を上げ下げすることにより、トンネルの曲線部やクロソイド部におけるプレキャスト床版3、すなわち道路床版のカントおよび高さ方向の調整を容易に行うことができる。
That is, by raising and lowering both ends of the
なお、この場合の鉛直ボルト7は、増設ブラケット5内に埋設されたインサート(図省略)に螺合することにより、後付けが可能なだけでなく、鉛直ボルト7の突出長さを自由に設定することができる。
In addition, the
また、増設ブラケット5も側壁ブラケット1aの上端部に予め埋設されたインサート(図省略)にアンカーボルト13を螺合して取り付けるようにすれば、後付けが可能になる。
Further, the
トンネルの軸方向に隣接するプレキャスト床版3どうしは、複数の超長ボルト、長ボルト(ボルトボックス有)またはPC鋼棒14によって互いに接合されている。
The
この場合の超長ボルトまたはPC鋼棒14は、各プレキャスト床版3内にトンネルの切り羽側から坑口側に向かって挿入されている(図8参照)。また、これらの超長ボルトまたはPC鋼棒14の坑口側の端部は、坑口側に隣接するプレキャスト床版3の端部に埋設されたインサート(図省略)に螺合する等の方法によって結合され、切羽側の端部は定着ナット15によってプレキャスト床版3の切羽側の端部に定着されている。
In this case, the super long bolt or the
また、図9(c)に図示するように、ボルトボックス3cを利用した長ボルト14によってプレキャスト床版3どうしを接合する場合、ボルトボックス3c内から引き出した長ボルト14によってプレキャスト床版3どうしを接合することができる。この場合の超長ボルトまたはPC鋼棒14は、いわゆる千鳥に配置されている。
Further, as shown in FIG. 9C, when the
なお、プレキャスト床版3の中央部分は、例えば図6(a)に図示するようにプレキャスト床版3の中央部分を垂直に貫通して設置された調整用の支持ボルト16によってプレキャスト壁版4の上端部に支持されている。
Note that the central portion of the
プレキャスト床版3は、施工上、両端部を先行して支持するため、プレキャスト床版3の自重などによる中央部の変形に対し、この調整用の支持ボルト16で高さ調整を行い精度よく設置することができる。
Since the
プレキャスト壁版3の中央部分がこのように支持されていることで、プレキャスト床版3の高さ方向の調整を行うことにより、当該プレキャスト床版3の片方の端部だけが支持されるという、いわゆる片効きを防止することにもなる。
Since the central portion of the
図8(a)〜(d)は、プレキャスト床版の他の例を示し、支承部3a,支承部3bが側壁ブラケットの勾配に合わせてトンネルの軸方向に傾斜して形成され、これに合わせて上辺も傾斜して形成されている。さらに、軸直角方向(支間方向)も、軸方向に合わせて斜めに形成されている。このように形成されていることにより、プレキャスト床版3の上面は三次元的に徐々に変化した状態に形成されている。
8 (a) to 8 (d) show other examples of precast slabs, in which the
なお、当該プレキャスト床版3の上面は、仕上げ面であるため特に細工の必要はなく、床版成型用の側型枠に合わせて仕上げを行えばよい。
In addition, since the upper surface of the
また、トンネルの軸方向に隣接するプレキャスト床版3,3間の継手(図省略)は、先に施工された床版とその後から施工される床版の上面を一致させる必要から、上面からの距離が同じになる位置に設けられている。そのため、変化側(切羽側)の継ぎ手は真横ではなく、斜めにずれている。
In addition, the joint between the
当該プレキャスト床版を成型するために用いられる型枠は、床版3の支承部3a、3bが斜めに形成されることから支承部3a,3bを成型する部分の型枠として標準型枠と異なる型枠が用いられる。また、切羽側を成型する型枠にも標準型枠と異なるものが用いられる。したがって、軸方向左右とも変化する場合では、支承部底面の2面、側型枠の3面の計5枚の型枠として、標準型枠と異なる型枠が用いられる。
The mold used for molding the precast floor slab is different from the standard mold as a mold for forming the
プレキャスト中壁4は、プレキャストインバート2とプレキャスト床版3との間に設置され、当該プレキャスト中壁4の下端部はプレキャストインバート2の凹部2a内に建て込まれている。
The precast
次に、本発明のトンネル内部の構築方法の施工手順について説明する。 Next, the construction procedure of the tunnel interior construction method of the present invention will be described.
最初に、トンネルの底部にプレキャストインバート2を敷設する。プレキャストインバート2は、シールドマシン(図省略)のテール内においてトンネル覆工用のセグメントと共にトンネルの底部に敷設する。そして、高さおよび水平調整を行った後、セグメントにアンカーボルト11によって固定し、セグメントとの間にはモルタル等を充填する。
First, precast
次に、プレキャストインバート2の上にプレキャスト中壁4を建て付け、下端部を固定する。この場合、プレキャスト中壁4の下端部はプレキャストインバート2の凹部2a内に建て込む。
Next, the precast
また、側壁ブラケット1aの上端部に増設ブラケット5と高さ調整装置6を設置し、さらに高さ調整装置6の受け梁8の上にレール梁10を架け渡す。そして、固定ナット9を回し、受け梁8と共にレール梁10を上げ下げすることによりレール梁10の高さと勾配を調整する。
Further, the
次に、プレキャスト中壁4の上端部と両側のレール梁10,10間にプレキャスト床版3を架け渡す。
Next, the
また、プレキャスト床版3をトンネルの切り羽側に設置された既設のプレキャスト床版3に超長ボルトまたはPC鋼棒16によって結合する。
Further, the
以下同様にして、プレキャストインバート2、プレキャスト中壁4およびプレキャスト床版3をトンネルの掘進方向に順次設置することにより、トンネル内にインバート、床スラブおよび中壁を構築する。
Similarly, the
なお、図10は本発明の他の例を示し、プレキャスト床版3の内コース側の端部を側壁ブラケット1aに回転ピン17によって上下方向に回転可能に軸支し、プレキャスト床版3の外コース側の端部は、図4(a)に図示するように増設ブラケット5と高さ調整装置6を介して側壁ブラケット1aの上で支持するようにしたものである。
FIG. 10 shows another example of the present invention, in which the end of the inner course side of the
本発明は、トンネルの曲線部およびクロソイド部の道路床版のカント(道路床版横断方向の勾配)および高さ方向の調整、さらに道路床版の舗装を、側壁ブラケットを直線部と同じ高さに突設し、調整コンクリートを使用せずに容易に行うことができる。 In the present invention, the road floor slab cant (gradient in the transverse direction of the road floor slab) and the height direction of the tunnel curved part and clothoid part are adjusted, and the road floor slab is paved, and the side wall bracket is the same height as the straight part. Can be easily done without using adjusting concrete.
1 ブラケット一体型のセグメント
1a 側壁ブラケット
2 プレキャストインバート
3 プレキャスト床版
4 プレキャスト中壁
5 増設ピース
6 高さ調整装置
7 鉛直ボルト
8 受け部梁
9 調整ナット
10 レール梁
11 アンカーボルト
12 ライナー部材
13 アンカーボルト
14 長ボルトまたはPC鋼棒
15 定着ナット
1 Bracket-integrated
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