JP2008127371A - 安定な内服液剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】葉酸又はその塩、ショウキョウ、及び水を含有し、かつ、葉酸の経時的な含量低下が抑制された内服液剤組成物を提供する。
【解決手段】葉酸又はその塩、ショウキョウ、ゼラチン、及び水を含有する内服液剤組成物。
【選択図】なし
【解決手段】葉酸又はその塩、ショウキョウ、ゼラチン、及び水を含有する内服液剤組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、葉酸又はその塩、ショウキョウ、及び水を含有し、かつ、葉酸の経時的な含量低下が抑制された内服液剤組成物に関する。
人体に必要な栄養は、日常的にバランスの良い食事を摂ることで充分な量を摂取できる。しかし、現在では嗜好や生活習慣、社会環境の変化等により食事の内容に偏りが生じ、一部の栄養について摂取量が不充分な人が増加している。特に、女性の社会進出の増加に伴い、ストレスによる自律神経失調症が生じ、貧血や、貧血に伴う冷え症の女性が増加する傾向にある。
貧血の改善方法としては、例えば鉄の吸収性を向上させる葉酸を摂取することが挙げられ、特に、内服固形製剤と比べて吸収が早く、服用が容易である内服液剤は、貧血の改善剤として非常に有用であると考えられる。しかしながら、葉酸は、水溶液中では不安定化しやすく、例えばpHの影響により経時的にその含量が低下することが知られている。こうした葉酸を含有する水溶液における葉酸の安定性を改善する技術としては、例えば、葉酸にトロメタミンとモノチオグリセロールを配合した注射液(特許文献1)が挙げられる。しかし、モノチオグリセロールは、特異な臭いがすることから内服液剤に配合することは好ましくない。
一方、冷え症の改善方法としては、例えばショウキョウを摂取することが挙げられる。ショウキョウは、ショウガZingiber officinale Roscoe(Zingiberaceae)の根茎である。ショウキョウの冷え症改善作用に関する技術としては、例えば、ビタミンE、ニコチン酸誘導体及びショウキョウを含む生薬及び漢方薬から選ばれる少なくとも1種とを配合してなる末梢循環改善薬製剤(特許文献2)が挙げられる。
特許第3043381号公報
特開2005−289942号公報
上述した背景の下、本発明者らが貧血、冷え症の改善に有用であり、内服固形製剤と比べて吸収が早く、服用が容易である内服液剤組成物を提供するため、葉酸、ショウキョウ、及び水を含有する内服液剤組成物を開発すべく鋭意研究を行ったところ、通常、葉酸はpH5〜8で安定であることが知られているが、葉酸を配合したドリンク剤にショウキョウを配合するとpHの影響とは無関係に、経時的に葉酸の大きな含量低下を生じることが判明した。
従って本発明の目的は、葉酸、ショウキョウ、及び水を含有し、かつ、葉酸の経時的な含量低下が抑制された内服液剤組成物を提供することにある。
従って本発明の目的は、葉酸、ショウキョウ、及び水を含有し、かつ、葉酸の経時的な含量低下が抑制された内服液剤組成物を提供することにある。
上記の課題を解決すべく本発明者らがさらに鋭意研究を行ったところ、葉酸又はその塩、ショウキョウ、及び水を含有する内服液剤組成物に、さらに、ゼラチンを含有させることにより葉酸の経時的な含量低下を大幅に抑制できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、葉酸又はその塩、ショウキョウ、ゼラチン、及び水を含有する内服液剤組成物を提供するものである。
本発明の内服液剤組成物は葉酸又はその塩、ショウキョウ、及び水を含有する内服液剤組成物に、さらにゼラチンを組み合わせて配合することにより、葉酸の経時的な含量低下が抑制された内服液剤組成物である。したがって本発明の内服液剤組成物を長期間保存後に服用しても、貧血及び胎児の先天性疾患の予防といった葉酸の効果が発現される。また本発明の内服液剤組成物は、葉酸又はその塩及びショウキョウを含有することから疲労回復及び冷え症改善作用を有する内服液剤としても有効である。
本発明において、葉酸の塩としては生理学的に許容される塩であれば特に制限されないが、例えば葉酸ナトリウムが挙げられる。本発明の内服液剤組成物における葉酸又はその塩の含量は、薬理効果の点から、内服液剤組成物全質量に対して0.00005〜0.004質量%が好ましく、0.0001〜0.002質量%がより好ましく、0.0003〜0.001質量%が特に好ましい。
本発明において、「ショウキョウ」には、ショウガZingiber officinale Roscoe(Zingiberaceae)の根茎そのもののほか、生薬に一般に適用されうる加工処理を施したものも含まれる。本発明におけるショウキョウとしては、例えばショウキョウ、ショウキョウ末、ショウキョウエキス等が挙げられる。ショウキョウは、例えばコルク皮をはぎ、そのまま又は縦に割り石灰をまぶして速やかに乾燥したものや、軽く湯通した後乾燥したものが用いられる。ショウキョウ末とは、ショウキョウを粉末としたものをいう。ショウキョウエキスは、ショウキョウ又はショウキョウ末を水、エタノール等の溶媒で抽出処理したものをいう。本発明の内服液剤組成物におけるショウキョウの含量は、薬理効果の点から、内服液剤組成物全質量に対して、原生薬換算値として、0.1〜20質量%、さらに0.5〜10質量%、特に1〜5質量%含有するのが好ましい。
本発明に用いられる「ゼラチン」とは、コラーゲン由来の修飾タンパク質をいう。当該タンパク質は、ウシ、ブタ、クジラ等の動物の皮膚、腱、骨等の組織を酸又はアルカリ処理して得た粗コラーゲンを水で加熱抽出することにより製造することができる。
本発明におけるゼラチンの種類は、酸性法ゼラチン(前記酸処理ゼラチン)、アルカリ法ゼラチン(前記アルカリ処理ゼラチン)、及びこれらを化学修飾したゼラチンが挙げられ、アルカリ法ゼラチンがより好ましい。化学修飾ゼラチンとしては、コハク化ゼラチン、フタル化ゼラチン等が挙げられる。市販品のゼラチンとしては、例えば、ゼラチンGBL−200(新田ゼラチン製)、ゼラチンST1(ニッピ製)、ゼラチンE1(ニッピ製)等が挙げられる。
また、本発明に用いられるゼラチンのゼリー強度の範囲は、通常50〜300gの範囲内であればよいが、150〜250gがより好ましい。当該ゼリー強度の値は国際基準のブルーム(Bloom)法に準拠して求められ、具体的には、6.67%ゼラチン溶液をゼリーカップに入れ、10℃の恒温槽で17時間冷却し、ゼリーを調製し、12.7mm径のプランジャーで、そのゼリーに荷重をかけ、ゼリー表面を4mm押し下げるのに必要な荷重をゼリー強度とする。
本発明の内服液剤組成物におけるゼラチンの含量は、本発明の内服液剤組成物における葉酸の経時的な含量低下の抑制の効果の観点から、内服液剤組成物全質量に対して0.01〜5質量%が好ましく、0.05〜1質量%がより好ましく、0.1〜0.5質量%が特に好ましい。
本発明におけるゼラチンの種類は、酸性法ゼラチン(前記酸処理ゼラチン)、アルカリ法ゼラチン(前記アルカリ処理ゼラチン)、及びこれらを化学修飾したゼラチンが挙げられ、アルカリ法ゼラチンがより好ましい。化学修飾ゼラチンとしては、コハク化ゼラチン、フタル化ゼラチン等が挙げられる。市販品のゼラチンとしては、例えば、ゼラチンGBL−200(新田ゼラチン製)、ゼラチンST1(ニッピ製)、ゼラチンE1(ニッピ製)等が挙げられる。
また、本発明に用いられるゼラチンのゼリー強度の範囲は、通常50〜300gの範囲内であればよいが、150〜250gがより好ましい。当該ゼリー強度の値は国際基準のブルーム(Bloom)法に準拠して求められ、具体的には、6.67%ゼラチン溶液をゼリーカップに入れ、10℃の恒温槽で17時間冷却し、ゼリーを調製し、12.7mm径のプランジャーで、そのゼリーに荷重をかけ、ゼリー表面を4mm押し下げるのに必要な荷重をゼリー強度とする。
本発明の内服液剤組成物におけるゼラチンの含量は、本発明の内服液剤組成物における葉酸の経時的な含量低下の抑制の効果の観点から、内服液剤組成物全質量に対して0.01〜5質量%が好ましく、0.05〜1質量%がより好ましく、0.1〜0.5質量%が特に好ましい。
本発明の内服液剤組成物における葉酸又はその塩、ショウキョウ、ゼラチンの相対質量比率は特に限定されるものではないが、本発明の内服液剤組成物における葉酸の経時的な含量低下の抑制の効果の観点から、内服液剤組成物中の葉酸又はその塩を1質量部とした場合に、ショウキョウ(原生薬換算値)は25〜400000質量部、特に1000〜10000質量部、ゼラチンは2.5〜100000質量部、特に100〜1000質量部とすることが好ましい。
本発明の内服液剤組成物における水の含量は内服液剤組成物全質量に対して80〜99.9質量%が好ましく、85〜99.8質量%がより好ましく、90〜99.7質量%が特に好ましい。
なお、本発明における「葉酸の経時的な含量低下の抑制」とは、製造後一定期間経過しても内服液剤組成物中の葉酸が分解等により減少する量が少なく、葉酸の含量が保持されていることを意味する。例えば、内服液剤組成物の調製直後から60℃で1ヶ月保存した時の葉酸の残存率は90%以上であるのが望ましいが、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、本発明における葉酸の経時的な含量低下の抑制の効果を有する限り、本発明に包含される。
本発明における内服液剤組成物のpHは、4.5〜7が好ましく、さらに好ましくはpH4.5〜6.5、特にpH5〜6の範囲内であることが好ましい。pH4.5未満では葉酸の含量低下を生じやすくなり、pH7を上回ると味が悪くなる。
本発明における内服液剤組成物のpH調節には酸又は塩基あるいはそれらの塩を用いることができる。また、これらのうち1種又は2種類以上を組み合わせて用いても良い。酸としては風味等の点から有機酸を用いるのが好ましい。好ましい有機酸としてはクエン酸、リンゴ酸、酒石酸などが挙げられ、クエン酸が特に好ましい。塩基としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。塩としてはクエン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等が挙げられる。
本発明の内服液剤組成物には、葉酸又はその塩、ショウキョウ、ゼラチン、及び水の他にも通常の内服液剤組成物に配合可能な成分、例えばビタミン類、カフェイン類、ミネラル及び添加剤を所望に応じて配合することができる。
ビタミン類としては、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンE、ビタミンP、ニコチン酸アミド、パントテン酸カルシウム、ビオチン及びこれらの誘導体等が挙げられる。
カフェイン類としては、カフェイン、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン等が挙げられる。
ミネラルとしては、塩化ナトリウム、塩化カルシウム等が挙げられる。
添加剤としては、矯味剤、甘味剤、安定化剤、増粘剤、着色剤、可溶化剤、香料等を例示することができる。
矯味剤としては、例えばポビドン、メントール、グリチルリチン酸二カリウム等が挙げられる。
カフェイン類としては、カフェイン、無水カフェイン、安息香酸ナトリウムカフェイン等が挙げられる。
ミネラルとしては、塩化ナトリウム、塩化カルシウム等が挙げられる。
添加剤としては、矯味剤、甘味剤、安定化剤、増粘剤、着色剤、可溶化剤、香料等を例示することができる。
矯味剤としては、例えばポビドン、メントール、グリチルリチン酸二カリウム等が挙げられる。
甘味剤としては、ショ糖、果糖、ブドウ糖、乳糖、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトール、トレハロース、スクラロース、ハチミツ、サッカリン、ステビア抽出物等が挙げられる。
安定化剤としては、例えばポビドン、グリセリン、エリソルビン酸及びその塩、エデト酸及びその塩等が挙げられる。
増粘剤としては、例えばカルメロースナトリウム、寒天、ポビドン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
着色剤としては、例えばタール色素、三二酸化鉄、カラメル等が挙げられる。
安定化剤としては、例えばポビドン、グリセリン、エリソルビン酸及びその塩、エデト酸及びその塩等が挙げられる。
増粘剤としては、例えばカルメロースナトリウム、寒天、ポビドン、ポリビニルアルコール等が挙げられる。
着色剤としては、例えばタール色素、三二酸化鉄、カラメル等が挙げられる。
可溶化剤としては、例えばポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル等の非イオン系界面活性剤、レシチン、ポビドン等が挙げられる。
香料としては、例えばアップルティーフレーバー、アプリコットティーフレーバー、ローズティーフレーバー、コウチャフレーバー、アップルフレーバー、パイナップルフレーバー等が挙げられる。
香料としては、例えばアップルティーフレーバー、アプリコットティーフレーバー、ローズティーフレーバー、コウチャフレーバー、アップルフレーバー、パイナップルフレーバー等が挙げられる。
本発明の内服液剤組成物は通常の方法で製造することが可能であり、製造方法は特に限定されない。例えば、ショウキョウ、ゼラチン及びその他の原料を適量の精製水で溶解させる。続いて該溶液をpH4.5〜7に調節した後、葉酸又はその塩を溶解させた上で必要に応じてpHを調節する。残りの精製水を加えて該溶液の容量調整を行い、必要に応じて濾過、加熱殺菌処理することにより目的の内服液剤組成物が得られる。
次に参考例、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
参考例1
精製水20mLに、ショウキョウ(ショウキョウエキス・日本粉末製)73mg(原生薬換算値750mg)、クエン酸300mgを加え、攪拌溶解した。これに水酸化ナトリウムを加えpH6に調節し、葉酸(葉酸・ロシュビタミン製)0.2mgを加え、攪拌溶解した。さらに精製水(常温)適量を加えて全量30mLとして内服液剤を製造した。
精製水20mLに、ショウキョウ(ショウキョウエキス・日本粉末製)73mg(原生薬換算値750mg)、クエン酸300mgを加え、攪拌溶解した。これに水酸化ナトリウムを加えpH6に調節し、葉酸(葉酸・ロシュビタミン製)0.2mgを加え、攪拌溶解した。さらに精製水(常温)適量を加えて全量30mLとして内服液剤を製造した。
参考例2
精製水20mLに、クエン酸300mgを加え、攪拌溶解した。これに水酸化ナトリウムを加えpH6に調節し、葉酸(葉酸・ロシュビタミン製)0.2mgを加え、攪拌溶解した。さらに精製水(常温)適量を加えて全量30mLとして内服液剤を製造した。
精製水20mLに、クエン酸300mgを加え、攪拌溶解した。これに水酸化ナトリウムを加えpH6に調節し、葉酸(葉酸・ロシュビタミン製)0.2mgを加え、攪拌溶解した。さらに精製水(常温)適量を加えて全量30mLとして内服液剤を製造した。
試験例1
参考例1、2で得られた内服液剤を60℃で1ヶ月間暗所保存した後、各内服液剤の葉酸含量をHPLC法(カラム:Inertsil ODS‐2(4.6mmφ×150mm)、測定温度(カラム温度):40 ℃、移動相:1‐ヘキサンスルホン酸ナトリウム1g+水920mL+アセトニトリル80mL+リン酸1mL、流量:1.0mL/min、検出:紫外吸光光度計(測定波長 : 300nm))により測定した。下記の式1に基づき、60℃、1ヶ月間保存後の各内服液剤の葉酸含量の、各内服液剤の調製直後における葉酸含量に対する残存率として算出したものを表1に示す。
参考例1、2で得られた内服液剤を60℃で1ヶ月間暗所保存した後、各内服液剤の葉酸含量をHPLC法(カラム:Inertsil ODS‐2(4.6mmφ×150mm)、測定温度(カラム温度):40 ℃、移動相:1‐ヘキサンスルホン酸ナトリウム1g+水920mL+アセトニトリル80mL+リン酸1mL、流量:1.0mL/min、検出:紫外吸光光度計(測定波長 : 300nm))により測定した。下記の式1に基づき、60℃、1ヶ月間保存後の各内服液剤の葉酸含量の、各内服液剤の調製直後における葉酸含量に対する残存率として算出したものを表1に示す。
葉酸残存率(%)=60℃、1ヶ月間保存後の各内服液剤の葉酸含量/調製直後における各内服液剤の葉酸含量×100 (式1)
ショウキョウを配合しない内服液剤(参考例2)においては、60℃1ヶ月の葉酸残存率は約97%であり、経時的な残存率の低下はほぼ認められなかった。しかし、葉酸とショウキョウを配合した内服液剤(参考例1)では、60℃1ヶ月の葉酸残存率はpHの変動がほとんどないにもかかわらず87%であり、経時的な残存率の低下を認めた。なお、いずれの内服液剤も製造直後及び60℃1ヶ月後のpHに変化は認められなかった。この結果から、ショウキョウの配合により、pHの影響とは無関係に葉酸残存率が大幅に低下することが判明した。
実施例1
精製水20mLに、ショウキョウ(ショウキョウエキス・日本粉末製)73mg(原生薬換算値750mg)、ゼラチン(ゼラチンGBL−200・新田ゼラチン製、ゼリー強度:185〜215g)100mg、クエン酸300mgを加え、攪拌溶解した。これに水酸化ナトリウムを加えpH6に調節し、葉酸(葉酸・ロシュビタミン製)0.2mgを加え、攪拌溶解した。さらに精製水(常温)適量を加えて全量30mLとして内服液剤を製造した。
精製水20mLに、ショウキョウ(ショウキョウエキス・日本粉末製)73mg(原生薬換算値750mg)、ゼラチン(ゼラチンGBL−200・新田ゼラチン製、ゼリー強度:185〜215g)100mg、クエン酸300mgを加え、攪拌溶解した。これに水酸化ナトリウムを加えpH6に調節し、葉酸(葉酸・ロシュビタミン製)0.2mgを加え、攪拌溶解した。さらに精製水(常温)適量を加えて全量30mLとして内服液剤を製造した。
比較例1
表2の処方に従い、ゼラチンを加えない他は実施例1と同様に内服液剤を製造した。
表2の処方に従い、ゼラチンを加えない他は実施例1と同様に内服液剤を製造した。
比較例2
表2の処方に従い、ゼラチンをグリシン(グリシン・昭和電工製)に代替した他は実施例1と同様に内服液剤を製造した。
表2の処方に従い、ゼラチンをグリシン(グリシン・昭和電工製)に代替した他は実施例1と同様に内服液剤を製造した。
比較例3
表2の処方に従い、ゼラチンをDL−アラニン(DL−アラニン・昭和電工製)に代替した他は実施例1と同様に内服液剤を製造した。
表2の処方に従い、ゼラチンをDL−アラニン(DL−アラニン・昭和電工製)に代替した他は実施例1と同様に内服液剤を製造した。
比較例4
表2の処方に従い、ゼラチンをポビドン(コリドンK−25・BASFジャパン製)に代替した他は実施例1と同様に内服液剤を製造した。
表2の処方に従い、ゼラチンをポビドン(コリドンK−25・BASFジャパン製)に代替した他は実施例1と同様に内服液剤を製造した。
試験例2
実施例1及び比較例1〜4で得られた内服液剤を60℃で1ヶ月間暗所保存した後、各内服液剤の葉酸含量をHPLC法(カラム:Inertsil ODS‐2(4.6mmφ×150mm)、測定温度(カラム温度):40 ℃、移動相:1‐ヘキサンスルホン酸ナトリウム1g+水920mL+アセトニトリル80mL+リン酸1mL、流量:1.0mL/min、検出:紫外吸光光度計(測定波長 : 300nm))により測定した。上記式1に基づき、60℃、1ヶ月間保存後の各内服液剤の葉酸含量の、各内服液剤の調製直後における葉酸含量に対する残存率として算出したものを表2に示す。
実施例1及び比較例1〜4で得られた内服液剤を60℃で1ヶ月間暗所保存した後、各内服液剤の葉酸含量をHPLC法(カラム:Inertsil ODS‐2(4.6mmφ×150mm)、測定温度(カラム温度):40 ℃、移動相:1‐ヘキサンスルホン酸ナトリウム1g+水920mL+アセトニトリル80mL+リン酸1mL、流量:1.0mL/min、検出:紫外吸光光度計(測定波長 : 300nm))により測定した。上記式1に基づき、60℃、1ヶ月間保存後の各内服液剤の葉酸含量の、各内服液剤の調製直後における葉酸含量に対する残存率として算出したものを表2に示す。
葉酸、ショウキョウ、ゼラチン、及び水を配合した本発明の内服液剤(実施例1)では、60℃1ヶ月で葉酸残存率は約94%であった。一方、実施例1からゼラチンを配合しない内服液剤(比較例1)、ゼラチンに代替してグリシンを配合した内服液剤(比較例2)、ゼラチンに代替してDL−アラニンを配合した内服液剤(比較例3)においては、60℃1ヶ月で葉酸残存率は約87%であり、経時的にほぼ同等な残存率の低下を認めた。また、ゼラチンに代替してポビドンを配合した内服液剤(比較例4)にいたっては、60℃1ヶ月で葉酸残存率は約83%であった。よって本発明の内服液剤組成物は葉酸の経時的な含量低下が抑制されることが確認された。
本発明の内服液剤組成物は葉酸又はその塩、ショウキョウ、及び水を含有し、かつ、葉酸の経時的な含量低下が抑制された内服液剤組成物であり、医薬品産業、食品産業において利用できる。
Claims (2)
- 葉酸又はその塩、ショウキョウ、ゼラチン、及び水を含有する内服液剤組成物。
- 葉酸又はその塩1質量部に対し、ショウキョウを原生薬換算値で25〜400000質量部、ゼラチンを2.5〜100000質量部含有するものである、請求項1記載の内服液剤組成物。
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JP2011055828A (ja) * | 2009-08-12 | 2011-03-24 | Taisho Pharmaceutical Co Ltd | 葉酸含有飲料 |
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2006
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