JP2008127245A - 素地調整材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 例えばコンクリート構造物などの表面に開口空隙が存在する下地に、防食ライニングや表面塗装等を施工するに際し、下地の開口空隙中から浮き出た気体により防食ライニングや表面塗装物の表面に膨れやピンホールが発生するのを抑制することができ、しかも施工作業負荷が増すこともなく、例えば5℃前後の低温でも塗り付け施工性が良く、高い早期強度発現性が得られる素地調整材を提供する。
【解決手段】 次の(A)及び(B)からなる素地調整材。(A);水に実質不活性な粒子及びアルミナセメントを含有してなるブレーン比表面積2500〜12000cm2/gの無機粒子、(B);減水剤及び/又は増粘剤と、ポリマーとを含有してなる有機系混和剤又は該有機系混和剤と水。
【選択図】 なし

Description

本発明は、主にコンクリート系構造物に表面塗装等を行う際に、コンクリート下地と表面塗装物等との間に介在させて表面塗装物等の塗装状態を調整するための素地調整材に関する。
コンクリートは、打設後に内部から表面に浮き出た気泡や、乾燥による水分散逸等により、硬化体表面に微小な開口気孔(ピンホール)が生じ易い。コンクリート系構造物に、例えば防食ライニングや表面塗装等を行う際、下地のコンクリート表面にピンホールが存在すると、ピンホール内に施工物が徐徐に流れ込むと共にピンホール内の気体が上昇するため、塗装物表面に局所的な膨れが発生したり、当該気体が塗装物を貫通するとその部分がピンホールとして塗装物表面に残る。このため、下地コンクリートの上に左官工法により表面調整材を塗り付け施工し、ピンホールを埋め、表面を平滑にして、防食ライニングや表面塗装を行う。しかし、従来の素地調整材では、1回の塗り付け施工で平滑性のある表面が得難いため、これを何度も塗り重ね、膨れた部分があればそれを鏝押さえするなどし乍ら、塗装物の表面状態を整えていくような非常に手間と時間がかかる方法が行われてきた。このような表面調整材として、エポキシ系のパテ材が使用されてきたが、塗り付け施工性が悪く、しかも高価である。また、ポルトランドセメントやアルミナセメントを使用したポリマーセメントモルタルはコンクリート下地に対して仕上げ材の施工状態を向上させる代表的な下地調整剤として知られているが(例えば、特許文献1〜3参照。)、ポリマーセメントモルタル単独ではピンホールや膨れの抑制用の素地調整材としては適していない。このため、ポリマーセメントモルタルと樹脂プライマーを併用して素地調整材に使用することも試みられており、例えば、エポキシ系ポリマーセメントモルタルと水溶性エポキシ樹脂プライマーを組み合わせた素地調整材が知られている。(例えば、特許文献4〜5参照。)この種の素地調整材は、樹脂プライマーとポリマーセメントモルタルを交互に塗り重ねるため、施工作業工程が増えて手間がかかる。また、このような材料を素地調整材として、例えば5℃前後の低温で施工しようとすると、パテ材やエポキシ樹脂プライマーは変形し難い塊の状態となって施工性が極度に低下し、ポリマーセメントモルタルはコンシステンシーが変動して塗り付け施工性が低下する。冬季などの寒冷環境下でも容易に施工使用できるピンホールや膨れ抑制用の素地調整材は知られていない。
特開2000−185957号公報 特開平4−132648号公報 特開2005−343763号公報 特開平7−197670号公報 特開平10−176424号公報
本発明は、例えばコンクリート構造物などのピンホールが存在する下地に、防食ライニングや表面塗装等を施工するに際し、防食ライニングや表面塗装物表面に膨れやピンホールが発生するのを抑制することができ、しかも施工作業負荷が増すこともなく、例えば5℃前後の低温でも塗り付け施工性の良い、また高い付着強度発現性を有する素地調整材の提供を課題とする。
本発明者は、前記課題解決のため鋭意検討を重ねた結果、特定のブレーン比表面積からなる無機粒子と有機系混和剤からなるアルミナセメント系組成物をピンホールが存在する下地に素地調整材として施工すると、該素地調整材が下地ピンホール内に簡単且つ速やかに入り込み、下地ピンホール中の気体と容易に置換し、また置換された気体は下地と素地調整材の界面や素地調整材中に滞留せずに素地調整材中を迅速に通過してその表面で容易に破泡し、さらに破泡箇所は周囲の素地調整材により直ぐに修復されるという自己平滑性が見られ、その結果気体の通過や破泡の痕跡が窪みや開口気孔として素地調整表面に殆ど残らないという知見を得、しかも該素地調整材の施工は、繁雑で時間がかかるような工程は必要とせず、また5℃前後の低温でも塗り付け施工性に優れていたことから本発明を完成させた。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(4)で表す素地調整材である。(1)次の(A)及び(B)からなる素地調整材。(A);水に実質不活性な粒子及びアルミナセメントを含有してなるブレーン比表面積2500〜12000cm2/gの無機粒子、(B);減水剤及び/又は増粘剤と、ポリマーとを含有してなる有機系混和剤又は該有機系混和剤と水。(2)(A)の無機粒子が、ポルトランドセメントを含有する前記(1)の素地調整材。(3)(A)の無機粒子が、ブレーン比表面積2500〜6000cm2/gの粒子含有量が88質量%以上の無機粒子である前記(1)又は(2)の素地調整材。(4)(A)の無機粒子が、ブレーン比表面積2500〜4000cm2/gの粒子を12〜30質量%含有し、且つブレーン比表面積4000〜6000cm2/gの粒子を66質量%以上含有する前記(1)〜(3)何れかの素地調整材。
本発明によれば、コンクリート構造物のようなピンホールが存在し易い下地に防食ライニングや表面塗装等を行っても、塗装物表面にピンホールや膨れなど表面状態の劣化が殆ど生じることが無く平滑な表面を得ることができ、しかもそのための施工は、例えば常温はもとより5℃前後の低温でも容易に且つ短期に行うことができる。
本発明の素地調整材を構成する無機粒子は、少なくともアルミナセメントと水に実質不活性な粒子を含む。使用するアルミナセメントは、何れのアルミナセメントであっても良いが、好ましくは良好な施工性が確保し易くなることからブレーン比表面積が2500〜6000cm2/gのアルミナセメントを使用する。アルミナセメントを使用することによって初期強度発現性が向上し工期短縮が達成される他、乾燥ひび割れや酸による浸食などの表面劣化に繋がる現象を抑制することにも寄与する。
また、前記無機粒子に含まれる水に実質不活性な粒子とは、本発明の素地調整材の施工温度で水と全く反応しないか、僅かに反応性を示すものであってもその反応によって本発明の効果には何等影響を及ぼさない無機物質からなる粒子であれば、ブレーン比表面積が2500〜12000cm2/gの範囲の粒子とする以外は特に限定されない。具体的には、炭酸カルシウム、珪砂、その他一般のモルタルで使用されているような天然又は人工の骨材等が例示される。この中でも炭酸カルシウム及び/又は珪砂を使用するのがコスト的にも安価で、安定した品質の市販品が容易に入手でき、また製造時の混合・分散性が良好であることから好ましい。珪砂を使用する場合は、例えば8号珪砂が前記ブレーン比表面積の範囲を満たし、分級処理等を特に必要としないので好適である。尚、本発明の素地調整材の施工温度としては特に制限されないが、概ね5〜40℃が例示される。このような水に実質不活性な粒子の含有により素地調整材として塗り付け施工に適した施工性が得られ易くなり、また下地ピンホールから発生した気体が途中で滞留することなく素地調整材上から放出され易くなる。水に実質不活性な粒子の含有量は、アルミナセメント100質量部に対し、15〜57質量部が好ましい。15質量部未満では塗り付け施工性が低下し、また57質量部を超える配合量では、表面塗装時の膨れやピンホールの発生を抑制し難くなるので適当ではない。
本発明の素地調整材を構成する無機粒子は、ブレーン比表面積が2500〜12000cm2/gであることを必須とする。ブレーン比表面積が2500cm2/g未満では、粒度が過大なため、下地ピンホール中への素地調整材の進入が円滑に行われ難くなり、また素地調整材の表面平滑性に関わる施工性が低下するので好ましくない。ブレーン比表面積が12000cm2/gを超えると塗り付け施工に適した施工性が得らず、また下地ピンホール中の気体と素地調整材との置換がスムーズに進み難くなり、さらには残留気体が浮上し難くなるので好ましくない。好ましくは、本発明の素地調整材を構成する無機粒子はブレーン比表面積が2500〜12000cm2/gであって、ブレーン比表面積2500〜6000cm2/gの粒子含有量が88質量%以上のものが膨れやピンホールの発生をより一層抑制することができる。より好ましくは、ブレーン比表面積が2500〜12000cm2/gであって、ブレーン比表面積2500〜4000cm2/gの粒子含有量が12〜30質量%且つブレーン比表面積4000〜6000cm2/gの粒子含有量が66質量%以上の無機粒子とする。このようなブレーン比表面積の粒子含有率とすることで、下地ピンホール中の気体と素地調整材との置換がよりスムーズに進み、膨れやピンホールの発生を一層抑制できることができることに加え、さらに塗り付け施工性も向上する。
本発明の素地調整材を構成する無機粒子は、本発明の効果を喪失させない範囲で前記水に実質不活性な粒子以外のブレーン比表面積が2500〜12000cm2/gの無機粒子を含有するものでも良い。具体的には何れも該ブレーン比表面積の範囲内の高炉スラグなどの各種スラグや鉱滓、シリカフューム、フライアッシュ、メタカオリン、ポルトランドセメント、石膏等を例示することができる。この中でもポルトランドセメントを含有すると、硬化促進の点から好ましい。ポルトランドセメントは何れの種類のものでも良く、例えば普通、早強、超早強、中庸熱等のポルトランドセメントを挙げることができる。ポルトランドセメントを含有する場合の含有量は、アルミナセメント100質量部に対し、6〜21質量部が好ましい。6質量部未満では含有効果が殆ど得られない。また21質量部を超える含有量では、表面塗装時の膨れやピンホールの発生を抑制し難くなるので適当ではない。また、メタカオリンを含有すると特に塗り付け施工に適したものが得られやすくなるので好ましい。メタカオリンを含有する場合の含有量はポルトランドセメント100質量部に対し、2〜15質量部が好ましい。2質量部未満では含有効果が殆ど得られない。また、15質量部を超える含有量では施工性が低下することがある。
また、本発明の素地調整材は、前記の無機粒子に加えて、減水剤及び/又は増粘剤と、ポリマーとを含有してなる有機系混和剤又は該有機系混和剤からなる。減水剤と増粘剤は何れか一方の使用であっても、併用しても良い。好ましくは減水剤を使用する。減水剤はモルタル又はコンクリートで使用できるものなら何れのものでも良く、単に減水剤と称されているものの他、例えば高性能減水剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、流動化剤、分散剤と称されるものを用いることができる。成分的には、ナフタレンスルホン酸系、メラミンスルホン酸系、リグニンスルホン酸系又はポリカルボン酸系等を有効成分とするものを例示することができる。この中でもナフタレンスルホン酸系減水剤が好ましい。減水剤の含有により塗り付け施工に適した施工性が得られると共に、素地調整材のコンクリート下地ピンホールへの進入を容易にし、また素地調整材に気体通過や破泡による痕跡が残り難くなる。減水剤を単独使用する場合の含有量は、アルミナセメント100質量部に対し、1〜2.3質量部が好ましい。1質量部未満では可使時間が短くなり過ぎて施工作業性に制約を受けるので適当ではない。また2.3質量部を超えると硬化遅延を起こすことがあるので適当ではない。
また、本発明の素地調整材に使用する増粘剤は、モルタルやコンクリートに使用できるものであれば特に限定されず、例えば各種セルロース系増粘剤を挙げることができる。増粘剤の含有により塗り付け施工に適した施工性が得られると共に、施工物の付着力向上に寄与する。増粘剤を単独使用する場合の含有量は、アルミナセメント100質量部に対し、0.15〜0.5質量部が好ましい。0.15質量部未満では施工すると表層部に脆弱層が形成され易くなることがある。また0.5質量部を超えると粘性が過度に上昇し、施工性が低下することがあるので適当ではない。尚、有機系混和剤に減水剤と増粘剤を併用含有する場合は、減水剤の含有量はその単独使用する場合の前記好適含有量とし、増粘剤はその単独使用する場合の前記好適含有量の概ね半分程度とすることが推奨されるが、この推奨値に限定されるものではない。
また、有機系混和剤に含有されるポリマーは、モルタルやコンクリートに使用できるものなら特に制限されない。このようなポリマーとしては、例えばJIS A 6203に規定されるポリマーディスパージョン、JIS A 6203に規定される再乳化粉末樹脂などが使用できる。具体的にはポリマーディスパージョンとして、エポキシ樹脂、ポリアクリル酸エステル、スチレンブタジエン又はエチレン酢酸ビニル等を有効成分とするものが例示され、再乳化粉末樹脂として、ポリアクリル酸エステル、スチレンアクリル共重合体、エチレン酢酸ビニル、酢酸ビニル/バーサチック酸ビニルエステル、酢酸ビニル/バーサチック酸ビニル/アクリル酸エステル等を有効成分とする粉末樹脂を例示することができる。ポリマーを含有することによって、素地調整材中の水分散逸を抑制すると共に、下地コンクリートとの付着力を向上するという作用が働く。ポリマーの含有量は、アルミナセメント100質量部に対し、固型分換算で2〜20質量部が好ましい。2質量部未満では含有効果が殆ど見られず、また20質量部を超えるとコンシステンシーが小さくなり過ぎて施工作業性が低下し、膨れや窪み等が残存し易くなり、さらにひび割れも発生することがあるので適当ではない。
また、本発明の素地調整材に使用する有機系混和剤は、前記の減水剤及びポリマー以外の有機系混和剤を、本発明の効果を喪失させない範囲で含むものであっても良い。このような混和剤として例えば、何れもモルタルやコンクリートに使用可能な、保水剤、消泡剤、収縮低減材等を挙げることができる。
また、本発明の素地調整材は水を含むものでも良く、特に再乳化粉末樹脂を使用する場合は、これを再乳化するために水を添加する必要がある。水を添加する場合の量は、アルミナセメント100質量部に対し、概ね30〜115質量部が望ましい。30質量部未満では再乳化粉末樹脂を使用した場合は施工性が低下することがあるので適当ではなく、また115質量部を超えると下地コンクリートへの付着強度低下や表面平滑性が得難くなるので適当ではない。
また、本発明の素地調整材の製造方法は特に限定されず、一般的なセメント系モルタルと概ね同様の方法で製造できる。一例を示すと、市販のモルタルミキサーに前記のような無機粒子及び有機系混和剤、さらに必要に応じて水を、一括投入して混練すれば良い。また、本発明の素地調整材の下地コンクリートへの施工方法は、塗り付け施工が適するが、これに限定されるものではなく他の施工方法で施工しても良い。
以下、実施例により本発明を具体的に詳しく説明するが、本発明はここで表す実施例に限定されるものではない。
<素地調整材の作製>次に表すC〜H2から選定される材料と水(添加水;水道水を使用)を、表1に表した配合量となるよう混合容器に投入し、温度約20℃湿度80%の環境下でハンドミキサを用い、回転数1000rpmにて1分間混練し、素地調整材(本発明品1〜13、参考品21〜26)を作製した。
C;アルミナセメント(ブレーン比表面積5130cm2/g、太平洋マテリアル株式会社製)
D1;炭酸カルシウム粉末(ブレーン比表面積3000cm2/gに粉砕調整、日立寒水石株式会社製)
D2;8号珪砂(ブレーン比表面積2800cm2/g)
D3;7号珪砂(ブレーン比表面積<2500cm2/g、最大粒径0.3mm)
E1;ブレーン比表面積4000cm2/gの高炉スラグ粉末。
E2;ブレーン比表面積8000cm2/gの高炉スラグ粉末
E3;フライアッシュ(ブレーン比表面積4800cm2/g)
E4;シリカフューム(ブレーン比表面積20m2/g)
E5;普通ポルトランドセメント(ブレーン比表面積3290cm2/g、太平洋セメント株式会社製)
E6;メタカオリン(ブレーン比表面積10500cm2/g)
F;ナフタレンスルフォン酸系高性能減水剤(商品名「マイティ100」、花王株式会社製)
G;ヒドロキシプロピルメチルセルロース(商品名「90SH−4000」、信越化学工業株式会社製)
H1;水性エポキシ樹脂エマルジョン(商品名「NCL−UC−A」、ナガセケムテック株式会社製)
H2;アクリルスチレン系再乳化粉末樹脂(商品名「TITAN8100」、日本エヌエスシー株式会社製)
Figure 2008127245
作製した素地調整材について、以下の評価・試験を行った。その結果を表2に纏めて表す。
<常温での塗り付け施工性の評価>40×100×8cmのコンクリート平板を、8×100cmの一面を底面にして地面に垂直に設置した。温度20℃に調整した屋内で、設置した該平板のピンホールが肉眼観察により約50個存在することが確認された40×100cmの一面に、前記の素地調整材を金ゴテで押し広げて塗り付けた。5分未満で抵抗無く該面の全面に素地調整材を施工でき、且つ施工後の金ゴテに素地調整材が実質付着残存していなかったものを塗り付け施工性「良好」と判断し、それ以外の状況となったものを塗り付け施工性「不良」と判断した。
<低温での塗り付け施工性の評価>40×100×8cmのコンクリート平板を、8×100cmの一面を底面にして地面に垂直に設置した。温度5℃に調整した屋内で、設置した該平板のピンホールが肉眼観察により約50個存在することが確認された40×100cmの一面に、前記の素地調整材を金ゴテで押し広げて塗り付けた。5分未満で抵抗無く該面の全面に素地調整材を施工でき、且つ施工後の金ゴテに素地調整材が実質付着残存していなかったものを塗り付け施工性「良好」と判断し、それ以外の状況となったものを塗り付け施工性「不良」と判断した。
<施工物表面状態の評価>前記各温度での素地調整材の施工で、塗り付け施工完了直後に表面の膨れの個数を肉眼と触手で調べ、さらに同様の温度下で60分経過させた施工物表面のピンホールの発生個数を肉眼でそれぞれ調べた。その結果も表2に表す。
<付着強度試験>温度5℃及び20℃、湿度が何れも80%に保った室内で、30×30×6cmのコンクリート平板の30×30cmの一面に、作製した素地調整材を金ゴテで押し広げて塗り付けた。これを塗り付け時と同じ温度で湿度を60%に変えた室内に、塗り付け面を上面として水平に設置し、養生を行った。材齢2日及び4日の養生した塗り付け面に対し、建研式接着力試験機を用い、4×4cm鋼鉄製アタッチメントを市販のエポキシ樹脂接着剤で貼り付け、付着強度を測定した。
Figure 2008127245
表2より、本発明の素地調整材は5℃及び20℃での塗り付け施工性が共に良く、また、早期付着強度も高く、本発明から外れた参考品と比べ、膨れやピンホールの発生が著しく低いものとなったことがわかる。

Claims (4)

  1. 次の(A)及び(B)からなる素地調整材。(A);水に実質不活性な粒子及びアルミナセメントを含有してなるブレーン比表面積2500〜12000cm2/gの無機粒子、(B);減水剤及び/又は増粘剤と、ポリマーとを含有してなる有機系混和剤又は該有機系混和剤と水。
  2. (A)の無機粒子が、ポルトランドセメントを含有する請求項1記載の素地調整材。
  3. (A)の無機粒子が、ブレーン比表面積2500〜6000cm2/gの無機粒子を88質量%以上含有する請求項1又は2記載の素地調整材。
  4. (A)の無機粒子が、ブレーン比表面積2500〜4000cm2/gの粒子を12〜30質量%含有し、且つブレーン比表面積4000〜6000cm2/gの粒子を66質量%以上含有する請求項1〜3何れか記載の素地調整材。
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