JP2008126503A - チップモールド成形品の成形型 - Google Patents

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あかね 星野
Takuhiro Sasao
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Abstract

【課題】成形されたチップモールド成形品の取り出しを簡易に行ない得ると共に、型内面の清掃を容易に行ない得るようにする。
【解決手段】成形型Mは、チップモールド成形品を成形する第1成形面32を設けた第1成形型30と、第1成形面32に整合する挿通空間42を有し、第1成形型30に分離可能に当接してキャビティCを画成する中間型40と、チップモールド成形品を成形する第2成形面52を設け、中間型40の挿通空間42を摺動する第2成形型50とを有する。中間型40を当接させた第1成形型30の第1成形面32と、該中間型40へ挿通させた第2成形型50の第2成形面52とで圧縮成形したチップモールド成形品は、中間型40および第2成形型50を第1成形型30から離間させることで、簡易に取り出すことができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、所要量のチップを圧縮してチップモールド成形品を成形する成形型に関するものである。
ウレタン発泡体を製造した際や、該ウレタン発泡体を所要形状に加工した際に発生する端材(以降、「チップ」という)は、従前では産業廃棄物として破棄していたが、近年では、例えば自動車部品であるシート等として再生されるようになっている。すなわち、ウレタン発泡体からなるチップは、細かく粉砕した後、プレポリマーと呼ばれるウレタン原料や接着剤(以後、これらを総称して「バインダー」と称する)を含浸させたもとで成形型に投入し、該成形型のキャビティ内で圧縮させて所要形状のチップモールド成形品を得ている。例えば、密度100g/cmのチップモールド成形品を成形する場合は、チップを概ね4〜5倍に圧縮するようになっている。なお、チップモールド成形品に所要の強度を付与する必要がある場合は、樹脂や金属等から製作された補強部材を成形型へセットしたもとで、所謂インサート成形することも可能である。このようなチップモールド成形品の成形型に関しては、例えば特許文献1に開示されている。
特開2005−7682号公報
ところで、チップモールド成形品を成形する成形型は、チップを数倍に圧縮するために、型内のキャビティの深さ寸法が大きく設定されている。しかも、成形されたチップモールド成形品は、それ自体が若干の膨張傾向にあることから、キャビティの奥まった位置に留まり易く、該キャビティからの取り出し作業に支障を来たす場合がある。
従って、従来のチップモールド成形品の成形型では、チップモールド成形品をキャビティから押し出すための押出し装置を追加装備して、該チップモールド成形品を該キャビティから取り出すよう構成されることがある。このような装置を装備すると、成形型自体が大型化してしまう問題や、成形型の製作費が嵩んで製造コストがアップする問題等を内在していた。また、押出し装置に装備された押出しピンでチップモールド成形品を押し出した際に、該チップモールド成形品に凹みが形成されたり、場合によっては押出しピンが該チップモールド成形品に突き刺さることもあり、不良品の発生を招来する問題もあった。
また、チップモールド成形品の成形作業中に、定期的に成形面に塗布した離型剤を除去する必要があるが、前述したように、開口部が小さく深さ寸法が大きいキャビティの場合は、成形面の清掃を行ない難い欠点を有していた。特に、キャビティの底部には、前述した押出し装置の押出しピンが臨んでいると、該押出しピンに付着した離型剤は完全に除去することができず、押出しピンの動作不良に伴う押出し装置の故障を誘発し易い課題等もあった。
そこで本発明は、成形されたチップモールド成形品の取り出しを簡易に行ない得ると共に、型内面の清掃を容易に行ない得るようにしたチップモールド成形品の成形型を提供することを目的とする。
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、所要量のチップを圧縮してチップモールド成形品を成形する成形型であって、
前記チップモールド成形品を成形する第1成形面を設けた第1成形型と、
前記第1成形面に整合する挿通空間を有し、前記第1成形型に分離可能に当接してキャビティを画成する中間型と、
前記チップモールド成形品を成形する第2成形面を設け、前記中間型の挿通空間を摺動する第2成形型とを有したことを要旨とする。
従って、請求項1に係る発明によれば、第1成形型、中間型および第2成形型に分割し得るので、チップモールド成形品の圧縮成形後に各型を分割することで、成形されたチップモールド成形品を取り出すことが可能である。
請求項2に記載の発明は、所要量のチップを圧縮してチップモールド成形品を成形する成形型であって、
前記チップモールド成形品を成形するための第1成形面を設けた第1成形型と、
軸方向の両端面に開口する挿通空間を有した筒状体に形成され、前記第1成形型から離間した位置および該第1成形型の当接面に一方端面を当接させた位置の間で移動可能で、前記第1成形型に当接することで前記第1成形面に前記挿通空間が整合してキャビティを画成する中間型と、
前記中間型から離間した位置および該中間型の他方端面から前記挿通空間内へ突入して前記第1成形型に近接した位置の間で移動可能で、前記第1成形面に対向した先端に前記チップモールド成形品を成形するための第2成形面を設けた第2成形型とを有し、
前記第1成形型の第1成形面と前記第2成形型の第2成形面とで圧縮成形した前記チップモールド成形品を、前記中間型および第2成形型を第1成形型から離間させて取り出すよう構成したことを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、第1成形型、中間型および第2成形型に分割し、中間型および第2成形型を第1成形型に対して移動させ得る構成としたことにより、チップモールド成形品の圧縮成形後に中間型および第2成形型を第1成形型から離間させることで、成形されたチップモールド成形品を簡易に取り出すことが可能である。従って、成形されたチップモールド成形品を取り出すための別途の押出し装置等を装備する必要がないから、成形型の製作費用が嵩むことがなく、またチップモールド成形品を取り出すに際して該チップモールド成形品を傷付けることによる不良品の発生を防止することができる。更に、第1成形面および第2成形面の清掃を容易に行なうことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記第2成形型を前記第1成形型に当接させ、前記第1成形面および第2成形面で前記チップモールド成形品を成形することを要旨とする。
従って、請求項3に係る発明によれば、第1成形面および第2成形面の面形状をなすチップモールド成形品を成形することが可能である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、前記第1成形面および第2成形面を凹状半球面として、前記キャビティを球形に画成することを要旨とする。
従って、請求項4に係る発明によれば、球形状のチップモールド成形品を成形し得ると共に、成形された該球形状のチップモールド成形品を簡易に取り出すことができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、前記中間型および前記第2成形型は、軸方向における所要位置での分割を可能とする切断補助部を有することを要旨とする。
従って、請求項5に係る発明によれば、適宜位置の切断補助部で中間型および第2成形型を夫々分割して、これら中間型および第2成形型の長さを調整し得るので、所望とする密度のチップモールド成形品を圧縮成形するのに適した仕様の成形型とし得る。
本発明に係るチップモールド成形品の成形型によれば、成形されたチップモールド成形品の取り出しを簡易に行ない得ると共に、型内面の清掃を容易に行ない得る等の利点がある。
次に、本発明に係るチップモールド成形品の成形型につき、好適な実施例を挙げ、添付図面を参照しながら、以下に説明する。なお実施例では、例えば直径が20〜50mm、密度が100g/cm程度の球形状のチップモールド成形品Pを成形するための成形型を例示して説明する。
図1は、実施例に係るチップモールド成形品の成形型の概略構成を、該成形型を破断した状態で示した説明断面図であり、図2は、実施例の成形型を構成する各型を分離した状態で示した概略斜視図である。実施例の成形型Mは、第1成形型30と、該第1成形型30に当接可能な中間型40と、該中間型40に挿通可能な第2成形型50とを有している。そして、第1成形型30に中間型40を当接させることで、ウレタン発泡体等からなる所要量のチップUを投入可能なキャビティCが画成されるようになっている。
第1成形型30は、例えば鋳鋼や鋼鉄等から形成された金属製の円柱形ブロック体であり、チップモールド成形品Pを成形するための凹状半球面をなす第1成形面32が、該第1成形型30の上面中央に陥設されている。そして、第1成形型30の上面において第1成形面32の周縁部分は、中間型40の下端当接面(一方端面)44が当接する上部当接面34となっている。この上部当接面34には、図2および図3に示すように、第1成形面32を囲繞するリング状のシール部材36が配設されており、当接した中間型40と当該第1成形型30との間でシール状態が形成され得るようになっている。また第1成形型30には、第1成形面32から下端面に亘って貫通し、加熱蒸気の挿通を許容する通気孔38が複数個穿設されている。
中間型40は、図1および図2に示すように、軸方向の両端面に円形に開口する挿通空間42を有した円筒状に形成されて、第1移動支持手段46により第1成形型30の上方に隣接して縦向き状態で支持されており、下端当接面44が第1成形型30の上部当接面34に対向している。この中間型40の外径は、第1成形型30の外径と同一寸法に設定されており、また中間型40の内径(挿通空間42の直径)D2は、第1成形型30に設けた第1成形面32の開口直径D1と同一に設定されている。また、中間型40の全長(挿通空間42の全長)L1は、被成形物であるチップモールド成形品Pの体積および圧縮倍率等を考慮して決定されたキャビティCの容積に基づいて設定されている。このような中間型40は、チップUを圧縮成形する際の圧力に耐え得る強度が確保できるように、例えば塩化ビニルやポリカーボネート等の合成樹脂から形成された合成樹脂製や、鉛または鋳鋼等から形成された金属製のものが好適に採用される。
前述した中間型40は、第1移動支持手段46を作動させることにより、縦向き状態に姿勢保持された状態で、第1成形型30から離間した位置(図4(d))と、該第1成形型30の上部当接面34に下端当接面44が当接した位置(図1、図4(a))との間で垂直に昇降移動が可能となっている。そして、第1成形型30に対して中間型40が当接した際には、深さ寸法が大きく設定されたキャビティCが画成されるようになる。なお、中間型40を移動させる第1移動支持手段46の作動源は、例えば油圧または空圧を利用した流体圧シリンダや電動モーター等からなっている。
第2成形型50は、図1および図2に示すように、中間型40の上端面(他方端面)から挿通空間42内へ突入し、かつ該挿通空間42内を摺動可能な丸棒状に形成されて、チップモールド成形品Pを成形するための凹状半球面をなす第2成形面52が先端に陥設されている。そして第2成形型50は、図1に示すように、第2移動支持手段58により中間型40の上方に隣接して縦向き状態で配設されており、第2成形面52が垂直下方を指向して第1成形型30の第1成形面32に対向している。この第2成形型50の全長L2は、中間型40の全長L1(挿通空間42の全長)と同一となるように設定されており、該第2成形型50が中間型40の挿通空間42へ最大に突入した際には、第2成形型50の上端に設けたフランジ部54が中間型40の上端面に当接し、該第2成形型50の先端が中間型40の下端当接面44に整合するようになっている。このような第2成形型50は、鋳鋼や鋼鉄等から形成された金属製のものが好適に採用される。
また第2成形型50には、上端面から第2成形面52に亘って貫通して加熱蒸気の挿通を許容する通気孔56が複数個穿設されており、図1に示すように、上端面には加熱蒸気供給部60が接続されている。従って、加熱蒸気供給部60から供給された加熱蒸気は、各通気孔56を通過して第2成形面52からキャビティC内に吹出すようになっている。
前述した第2成形型50は、第2移動支持手段58を作動させることにより、縦向き状態に姿勢保持された状態で、第1成形型30から離間した位置(図2、図4(a))と、中間型40の挿通空間42に挿通しながら第1成形型30の第1成形面32に第2成形面52を近接させた位置(図1、図4(b))との間で垂直に昇降移動が可能となっている。そして、第1成形型30に対して第2成形型50が近接することで、第1成形面32と第2成形面52との間に、チップモールド成形品Pと同一形状である球形状のキャビティCが画成されるようになっている。なお、第2成形型50を移動させる第2移動支持手段58の作動源は、チップUを圧縮させると共に圧縮した状態で保持するに充分な駆動力が発現される必要があるから、例えば油圧または空圧を利用した流体圧シリンダや電動モーター等からなっている。また、チップモールド成形品Pを成形するに際してチップUを加圧した状態に第2成形型50をクランプするためのクランプ機能も有している。
前述のように構成された実施例の成形型Mは、第1成形型30に第2成形型50が当接した際に画成されるキャビティCの形状は、図4(a)に示すように、(開口部の直径):(深さ寸法)が1:4程度の比率の縦長形状となっており、開口部に対して深さ寸法の比率が大きくなっている。
次に、前述のように構成された実施例のチップモールド成形品の成形型Mを使用して、チップモールド成形品Pを成形する作業工程につき、図4を引用して説明する。
先ず、図4(a)に示すように、図1に示した第1移動支持手段46を作動させて中間型40を下降移動させ、該中間型40を第1成形型30に当接させる。そして、第1成形型30および中間型40により画成されたキャビティC内へ、所定のバインダーを含浸させた所要量のチップUを投入する。チップUの投入量は、成形されるチップモールド成形品Pの密度に基づいて決定される。なお、チップUを投入する前に、第1成形面32および第2成形面52に、所要の離型剤を塗布しておく。
チップUの投入が完了したら、図4(b)に示すように、図1に示した第2移動支持手段58を作動させて第2成形型50を下降移動させ、該第2成形型50を中間型40の挿通空間42へ突入させる。従って、キャビティC内へ投入したチップUは、第2成形型50が下降移動して第1成形型30に近接するに従って徐々に圧縮され、該第2成形型50の最大位置まで下降して停止すると、第1成形型30の第1成形面32および第2成形型50の第2成形面52により、当該チップUは球形状に圧縮される。なお第2成形型50は、チップUを加圧した状態で上方へ移動しないように、第2移動支持手段58によりクランプしておく。
そして、加熱蒸気の供給が必要な場合は、加熱蒸気供給部60から供給する。供給された加熱蒸気は、第2成形型50の各通気孔56を介してキャビティC内へ吹き出して圧縮されたチップUへ供給され、該チップUを通過した後に、第1成形型30の各通気孔38を介して成形型Mの型外へ排出される。
所要の養生時間が経過したら、図4(c)に示すように、前述した第2移動支持手段58を作動させて第2成形型50を少しだけ上昇移動させる。このとき、成形された球形状のチップモールド成形品Pは、該チップモールド成形品P自体が若干の圧縮傾向にあることから、中間型40の内壁面に接触して上方へ移動し難くなっていて第1成形型30の第1成形面32上に留まり、第2成形型50が該チップモールド成形品Pから離間するようになる。なお、第2成形型50の上昇移動量は、図4(c)に図示する程度、すなわち第2成形面52がチップモールド成形品Pから適宜離間する程度でよく、中間型40から完全に抜け出るまで上昇移動させる必要はない。
第2成形型50が図4(c)に示す程度まで上昇したら、次いで図4(d)に示すように、第2移動支持手段58を継続して作動させると共に第2移動支持手段58を作動させ、第2成形型50と中間型40とを一緒に上昇移動させる。このとき、成形されたチップモールド成形品Pは、中間型40の内壁面に殆ど接触していないので第1成形型30の第1成形面32上に留まり、該中間型40が該チップモールド成形品Pから離間するようになる。そして、第2成形型50および中間型40を最初の位置まで上昇させると、該第1成形型30の第1成形面32上に載置されているチップモールド成形品Pが外部へ露出する。
従って、図4(e)に示すように、中間型40と第1成形型30との間が大きく開放するため、第1成形型30の第1成形面32に載置されているチップモールド成形品Pを、該第1成形型30から簡易に取り出すことが可能となる。
また、成形型Mの定期的な清掃は次のように行なう。先ず、第1成形型30の第1成形面32を清掃する場合は、図4(e)に示すように、第2成形型50および中間型40を上方へ移動させると、該第1成形面32を外方へ露出させることができるので、該第1成形面32の清掃を容易に行ない得る。また、第2成形型50の第2成形面52を清掃する場合は、図4(a)に示すように、第2成形型50を上方へ移動させると共に中間型40を下方へ移動させると、該第2成形面52を外方へ露出させることができるので、該第2成形面52の清掃を容易に行ない得る。
すなわち、実施例のチップモールド成形品の成形型Mでは、中間型40を上方または下方へ移動させることで、第1成形型30の第1成形面32および第2成形型50の第2成形面52の何れかを外方へ露出させることができるため、両成形面32,52の清掃を極めて容易に行なうことが可能である。しかも、第1成形面32および第2成形面52に、従来の成形型のような押出しピン等が配設されないため、両成形面52,52に凹みや隙間等が形成されておらず、離型剤の除去を適切に行なうことができる。
前述のように構成された実施例のチップモールド成形品の成形型Mによれば、次のような作用効果を奏する。先ず、実施例の成形型Mは、第1成形型30、中間型40および第2成形型50に分割し、中間型40および第2成形型50を第1成形型30に対して移動させ得る構成としたことにより、成形されたチップモールド成形品Pの取り出しに際して別途の押出し装置等を必要としない。特に、実施例の成形型Mのように、キャビティCの形状が、上部の開口部が小さくかつ該開口部に比べて深さ寸法が大きくなっていて、成形されたチップモールド成形品Pが該キャビティCの奥まった下方で成形される場合でも、成形されたチップモールド成形品Pの取り出しを簡易に行ない得る。また、成形型Mの製作費用が嵩むことがないから、チップモールド成形品Pの製造コストを低く抑え得る利点がある。更に、チップモールド成形品Pの取り出しに際して該チップモールド成形品Pを傷付けてしまうことがないから、取り出しに伴う不良品の発生を好適に防止することができる。
一方、成形型Mの清掃に際しては、中間型40を上方または下方へ移動させるだけで、第1成形型30の第1成形面32および第2成形型50の第2成形面52の両方を外方へ露出させることができるため、各成形面32,52の清掃作業を容易に行ない得る利点もある。更に、第1成形型30および第2成形型50に、加熱蒸気の通過を許容する通気孔38,56を穿設したため、圧縮させたチップUを接着するためのバインダーとして、例えばメチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)等の湿分硬化型のプレポリマーを使用し得るようになる。
そして、第1成形面32および第2成形面52を夫々凹状半球面に形成し、該第1成形面32を設けた第1成形型30に対して該第2成形面52を設けた第2成形型50を当接させるようにしたので、球形状のチップモールド成形品Pを成形することが可能であると共に、中間型40および第2成形型50を第1成形型30から離間させることで、成形された球形状のチップモールド成形品Pを、傷付けることなく容易に取り出すことができる。なお中間型40は、第1移動支持手段46により、第1成形型30から離間した位置と該第1成形型30に当接した位置との間を好適に移動させることができる。また第2成形型50は、第2移動支持手段58により、中間型40から離間した位置と、該中間型40に突入して第1成形型30に当接した位置との間を好適に移動させることができる。
なお、実施例の成形型Mでは、中間型40の全長L1および第2成形型50の全長L2の設定を変更するだけで、チップUの投入し得る量が変更されるため、圧縮率を変えて密度が異なるチップモールド成形品Pを製造することが可能である。従って、例えば図5に示すように、全長L1を大きく設定して適宜間隔毎に切断補助部62を設けた中間型40を製作すると共に、同様に全長L2を大きく設定して適宜間隔毎に切断補助部64を設けた第2成形型50を製作して、適宜位置の切断補助部62,64で該中間型40および第2成形型50を夫々分割することで、所望とする密度のチップモールド成形品Pを圧縮成形するのに適した様々な仕様の成形型Mを簡易に準備し得るようになる。
更に、第1成形型30の上部当接面34と中間型40の下端当接面44との当接態様は、図6に示すように、上部当接面34を環形凸面に形成すると共に、下端当接面44を、該環形凸面と整合する環形凹面として形成するようにしてもよい。このような当接態様とすれば、上部当接面34と下端当接面44とが嵌合した状態で当接するようになるため、第1成形型30に対する中間型40の位置決めが図られると共に、両型30,40のずれを防止できる効果が発現するようになる。また、図示省略するが、中間型40を周方向へ回動し得るように配設して、第1成形型30に対して中間型40が当接した後に回動してロックする当接態様とすることも可能である。
なお、前述した実施例の成形型Mでは、図7(a)に示すように、チップUを圧縮させるに際して、第2成形型50を第1成形型30へ適宜近接させた状態とすれば、繭形状または円柱状のチップモールド成形品Pを成形することも可能である。そして、圧縮成形されたチップモールド成形品Pを取り出すにあたっては、先ず中間型40を第1成形型30から適宜離間させ(図7(b))、次いで該中間型40と第2成形型50を一緒に上方へ移動させ(図7(c))、これら中間型40および第2成形型50を第1成形型30から離間させれば、該第1成形型30からチップモールド成形品Pを取り出すことが可能である。なお、第2成形型50を第1成形型30へ近接させた状態で該チップモールド成形品Pを成形する場合は、中間型40の内壁面の一部も成形面として機能する。
また、前述した実施例では、中間型40のL1と第2成形型50の全長L2とを同一寸法とした成形型Mを例示したが、例えば図8(a)に示すように、第2成形型50の全長L2を中間型40の全長L1より大きく設定するようにしてもよい。このような構成の成形型Mの場合は、圧縮成形されたチップモールド成形品Pを取り出すにあたっては、先ず中間型40を第1成形型30から適宜離間させ(図8(b))、次いで該中間型40と第2成形型50を一緒に上方へ移動させ(図8(c))、これら中間型40および第2成形型50を第1成形型30から離間させれば、該第1成形型30から該チップモールド成形品Pを取り出すことが可能である。
そして、前述した実施例では、第1成形型30の第1成形面32を凹状半球面とすると共に、第2成形型50の第2成形面52も凹状半球面としたことで、球形状のチップモールド成形品Pを成形する成形型Mを例示したが、これら第1成形面32および第2成形面52の形状を変更することで、角体形状やこれ以外の様々な外形形状・サイズのチップモールド成形品Pを成形することが可能である。そして、被成形物であるチップモールド成形品Pの外形形状・サイズが異なっても、中間型40および第2成形型50を第1成形型30から離間させることで、成形された当該チップモールド成形品Pを該第1成形型30から簡易に取り出すことができる。
また、前述した実施例では、第1成形型30、中間型40および第2成形型50を垂直方向へ直列に配設した縦型タイプの成形型Mを例示したが、各型30,40,50を水平方向へ直列に配設した横型タイプや、各型30,40,50を所要角度で斜め方向へ直列に配設した傾斜型タイプとすることも可能である。
本発明に係るチップモールド成形品の成形型は、所要量のチップを圧縮してチップモールド成形品を成形するものであって、様々な外形形状、密度のチップモールド成形品を成形するために実施に供し得る。
実施例に係るチップモールド成形品の成形型の概略構成を、該成形型を破断した状態で示した説明断面図。 実施例の成形型を構成する第1成形型、中間型および第2成形型を、各型を分離した状態で示した概略斜視図。 第1成形型の上部当接面と中間型の下端当接面とを示した部分断面図。 実施例の成形型によりチップモールド成形品を成形する工程を経時的に示した説明図。 圧縮率が異なるチップモールド成形品を成形する成形型を容易に製作し得ることを示した説明断面図。 第1成形型と中間型との当接態様の別例を示した部分断面図。 実施例の成形型において、別形状のチップモールド成形品を成形する工程を示した説明図。 別形態の成形型において、球形状のチップモールド成形品を成形する工程を示した説明図。
符号の説明
30 第1成形型,32 第1成形面,40 中間型,42 挿通空間,50 第2成形型,
52 第2成形面,62,64 切断補助部,U チップ,P チップモールド成形品,
C キャビティ

Claims (5)

  1. 所要量のチップを圧縮してチップモールド成形品を成形する成形型であって、
    前記チップモールド成形品を成形する第1成形面を設けた第1成形型と、
    前記第1成形面に整合する挿通空間を有し、前記第1成形型に分離可能に当接してキャビティを画成する中間型と、
    前記チップモールド成形品を成形する第2成形面を設け、前記中間型の挿通空間を摺動する第2成形型とを有した
    ことを特徴とするチップモールド成形品の成形型。
  2. 所要量のチップを圧縮してチップモールド成形品を成形する成形型であって、
    前記チップモールド成形品を成形するための第1成形面を設けた第1成形型と、
    軸方向の両端面に開口する挿通空間を有した筒状体に形成され、前記第1成形型から離間した位置および該第1成形型の当接面に一方端面を当接させた位置の間で移動可能で、前記第1成形型に当接することで前記第1成形面に前記挿通空間が整合してキャビティを画成する中間型と、
    前記中間型から離間した位置および該中間型の他方端面から前記挿通空間内へ突入して前記第1成形型に近接した位置の間で移動可能で、前記第1成形面に対向した先端に前記チップモールド成形品を成形するための第2成形面を設けた第2成形型とを有し、
    前記第1成形型の第1成形面と前記第2成形型の第2成形面とで圧縮成形した前記チップモールド成形品を、前記中間型および第2成形型を第1成形型から離間させて取り出すよう構成した
    ことを特徴とするチップモールド成形品の成形型。
  3. 前記第2成形型を前記第1成形型に当接させ、前記第1成形面および第2成形面で前記チップモールド成形品を成形する請求項1または2記載のチップモールド成形品の成形型。
  4. 前記第1成形面および第2成形面を凹状半球面として、前記キャビティを球形に画成する請求項1〜3の何れか一項に記載のチップモールド成形品の成形型。
  5. 前記中間型および前記第2成形型は、軸方向における所要位置での分割を可能とする切断補助部を有する請求項1〜4の何れか一項に記載のチップモールド成形品の成形型。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6071215A (ja) * 1983-09-29 1985-04-23 Sanwa Kako Kk 架橋ポリオレフイン発泡体の成形物の製造方法
JP2006069133A (ja) * 2004-09-06 2006-03-16 Matsumura Seikei:Kk 位置決め治具

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