JP2008126418A - 液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008126418A
JP2008126418A JP2006310228A JP2006310228A JP2008126418A JP 2008126418 A JP2008126418 A JP 2008126418A JP 2006310228 A JP2006310228 A JP 2006310228A JP 2006310228 A JP2006310228 A JP 2006310228A JP 2008126418 A JP2008126418 A JP 2008126418A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
head unit
size
upstream
downstream
nozzle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006310228A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008126418A5 (ja
JP5018033B2 (ja
Inventor
Yoshiko Hoshiyama
由子 星山
Hiroichi Nunokawa
博一 布川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2006310228A priority Critical patent/JP5018033B2/ja
Publication of JP2008126418A publication Critical patent/JP2008126418A/ja
Publication of JP2008126418A5 publication Critical patent/JP2008126418A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5018033B2 publication Critical patent/JP5018033B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Handling Of Sheets (AREA)

Abstract

【課題】ラインヘッドプリンタの最大消費電力を小さくすることのできる液体吐出装置の提供。
【解決手段】上流側ノズル群20Aと、上流側ノズル群よりも搬送方向の下流側に位置する下流側ノズル群20Bと、媒体S4、S3を上流側ノズル群と下流側ノズル群に対して搬送方向に搬送する搬送機構と、を備え、上流側ノズル群と下流側ノズル群は、それぞれ複数のノズル列が搬送方向に並んで構成され、ノズル列は、液体を吐出する複数のノズルが搬送方向と交差する方向に並んで構成される、液体吐出装置であって、媒体の搬送方向の長さによって、搬送速度が異なる液体吐出装置。
【選択図】図13

Description

本発明は、液体吐出装置に関する。
液体吐出装置の1つとして、紙や布、フィルムなどの各種媒体にノズルからインクを吐出して印刷を行うインクジェットプリンタが知られている。
インクジェットプリンタの多くは、媒体の搬送方向に対して交差する方向にヘッド(ノズル)を移動させながら印刷を行う(キャリッジ式のプリンタ)。
近年、媒体の搬送方向に交差する方向に沿った紙幅の長さのノズル列を有するラインヘッドプリンタが開発されている。ラインヘッドプリンタはヘッドを移動させることなく媒体のみを搬送することで印刷が行われるため、高速印刷が可能となる。(特許文献1)
但し、ラインヘッドプリンタでは、同時に多数のノズルからインクが吐出されるため、消費電力が大きくなってしまう。
そのため、電源部の電圧降下により停電処理が行われ、印刷が停止する問題が発生した。そこで、多数のノズルから同時にインクが吐出される場合には、停電処理される設定電圧を下げる等の方法が提案されている。(特許文献2)
特開2002−240300号公報 特開平5−155117号公報
このように、ラインヘッドプリンタでは、同時に多数のノズルからインクが吐出されることがある。この場合、消費電力が大きくなり、正常に印刷が行われない等の問題が生じている。
そこで、本実施形態では、ラインヘッドプリンタの最大消費電力を小さくすることを目的とする。
課題を解決するための主たる発明は、上流側ノズル群と、前記上流側ノズル群よりも搬送方向の下流側に位置する下流側ノズル群と、媒体を前記上流側ノズル群と前記下流側ノズル群に対して前記搬送方向に搬送する搬送機構と、を備え、前記上流側ノズル群と前記下流側ノズル群は、それぞれ複数のノズル列が前記搬送方向に並んで構成され、前記ノズル列は、液体を吐出する複数のノズルが前記搬送方向と交差する方向に並んで構成される、液体吐出装置であって、前記媒体の前記搬送方向の長さによって、搬送速度が異なる、ことを特徴とする液体吐出装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
===開示の概要===
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
すなわち、上流側ノズル群と、前記上流側ノズル群よりも搬送方向の下流側に位置する下流側ノズル群と、媒体を前記上流側ノズル群と前記下流側ノズル群に対して前記搬送方向に搬送する搬送機構と、を備え、前記上流側ノズル群と前記下流側ノズル群は、それぞれ複数のノズル列が前記搬送方向に並んで構成され、前記ノズル列は、液体を吐出する複数のノズルが前記搬送方向と交差する方向に並んで構成される、液体吐出装置であって、前記媒体の前記搬送方向の長さによって、搬送速度が異なる、ことを特徴とする液体吐出装置が実現できること。
このような液体吐出装置によれば、サイズの大きい媒体でも最大消費電力を抑えることができる。逆に、サイズの小さい媒体は印刷時間を早くすることができる。
かかる液体吐出装置であって、第1サイズの媒体の搬送方向の長さが第2サイズの媒体の搬送方向の長さよりも長い場合、前記第1サイズの媒体の搬送速度は、前記第2サイズの媒体の搬送速度よりも遅いこと。
このような液体吐出装置によれば、第1サイズの媒体に液体を吐出する際の最大消費電力を抑えることができる。
かかる液体吐出装置であって、前記第1サイズの媒体が、前記上流側ノズル群と前記下流側ノズル群の両方と対向している場合、前記上流側ノズル群と前記下流側ノズル群から交互に液体が吐出されること。
このような液体吐出装置によれば、上流側ノズル群のノズルと下流側ノズル群のノズルが同時に液体を吐出しないので、第1サイズの媒体に液体を吐出する際の最大消費電力を抑えることができる。
かかる液体吐出装置であって、前記上流側ノズル群の前記ノズル列と前記下流側ノズル群の前記ノズル列との間隔は、画素の前記搬送方向の長さの整数倍に、前記長さの半分の長さを加えた長さと等しいこと。
このような液体吐出装置によれば、上流側ノズル群と下流側ノズル群から交互にインクが吐出されるとしても、画素の中心にドットが形成される。
かかる液体吐出装置であって、前記上流側ノズル群のうちの最上流側の前記ノズル列と前記下流側ノズル群のうちの最上流側の前記ノズル列との間隔は、前記第2サイズの媒体の前記搬送方向の長さよりも大きく、前記上流側ノズル群のうちの最下流側の前記ノズル列と前記下流側ノズル群のうちの最上流側の前記ノズル列との間隔は、前記第2サイズの媒体の前記搬送方向の長さ以下であること。
このような液体吐出装置によれば、上流側ノズル群と下流側ノズル群の全てのノズルが同時に第2サイズの媒体と対向することはない。そして、第2サイズの媒体が同時に対向するノズル列数は、上流側ノズル群が有するノズル列数、もしくは、下流側ノズル群が有するノズル列数よりも、多くなることはない。ゆえに、同時に液体が吐出される可能性のあるノズル数が減るため、第2サイズの媒体の最大消費電力を小さくすることができる。
かかる液体吐出装置であって、前記第2サイズの媒体と対向している前記ノズルからは同時に液体が吐出されること。
このような液体吐出装置によれば、第2サイズの媒体と同時に対向するノズル数が減るため、最大消費電力を小さくすることができる。
かかる液体吐出装置であって、前記第2サイズの媒体の前記搬送方向の長さとは、前記第2サイズの媒体の短い方の辺の長さであること。
このような液体吐出装置によれば、上流側ノズル群と下流側ノズル群が所定方向に近付くため、液体吐出装置を小型化することができる。
かかる液体吐出装置であって、前記下流側ノズル群の前記複数のノズル列は、前記上流側ノズル群の前記複数のノズル列に対して、前記交差する方向にずれていること。
このような液体吐出装置によれば、交差する方向に狭い間隔で液体を吐出することができる(高解像度に印刷することができる)。
かかる液体吐出装置であって、前記上流側ノズル群と前記下流側ノズル群を前記搬送方向に相対的に移動させる機構を備えること。
このような液体吐出装置によれば、液体を吐出する用紙サイズに合わせて、最大消費電力が一定の値に抑えられ、液体吐出可能な用紙サイズの種類を増やすことができる。
===ラインヘッドプリンタの構成と印刷方法===
本実施形態では、インクジェットプリンタの中のラインヘッドプリンタ(以下、プリンタ1とする)を例に挙げて説明する。図1は、本実施形態のプリンタ1の全体構成ブロック図である。図2Aは、プリンタ1の断面図である。図2Bは、プリンタ1が紙S(媒体)を搬送する様子を示す図である。
外部装置であるコンピュータ30から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ50により、各ユニット(搬送ユニット10、ヘッドユニット20)を制御し、紙Sに画像を形成する。また、プリンタ1内の状況を検出器群40が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラ50は各ユニットを制御する。
コントローラ50は、プリンタ1の制御を行うための制御ユニットである。インターフェース部51は、外部装置であるコンピュータ30とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU52は、プリンタ1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ53は、CPU52のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。CPU52は、メモリ53に格納されているプログラムに従ったユニット制御回路54で各ユニットを制御する。
搬送ユニット10は、紙Sを印刷可能な位置に送り込み、印刷時には搬送方向に所定の搬送量で紙Sを搬送させる。給紙ローラ13は、紙挿入口に挿入された紙Sをプリンタ1内の搬送ベルト12上に自動的に給紙するためのローラである。そして、輪状の搬送ベルト12が搬送ローラ11A及び11Bにより回転し、搬送ベルト12上の紙Sは搬送される。なお、紙Sは搬送ベルト12に静電吸着又はバキューム吸着している(不図示)。
ヘッドユニット20は、紙Sにインクを吐出するためのものであり、複数のヘッド21とヘッド駆動回路22を有する。ヘッド21は、インク吐出部であるノズルを複数有する。そして、各ノズルには、インクが入った圧力室(不図示)と、圧力室の容量を変化させてインクを吐出させるための駆動素子(ピエゾ素子PZT)が設けられている。
また、本実施形態のプリンタ1は2つのヘッドユニット20(上流側ヘッドユニット20Aと下流側ヘッドユニット20B)を有する。上流側ヘッドユニット20Aは上流側の搬送ローラ11A付近に固定され、下流側ヘッドユニット20Bは下流側の搬送ローラ11B付近に固定されている。そして、上流側ヘッドユニット20Aと下流側ヘッドユニット20Bは、搬送方向に所定の間隔Xをとって配置されている。
検出器群40には、ロータリー式エンコーダ、紙検出センサ41、および光学センサ等が含まれる。
〈印刷手順〉
コントローラ50は、コンピュータ30から印刷命令及び印刷データを受信すると、印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の処理を行う。
まず、コントローラ50は、給紙ローラ13を回転させ、印刷すべき紙Sを搬送ベルト12上まで送る。そして、コントローラ50は、搬送ローラ11A及び11Bを回転させ、給紙された紙Sを印刷開始位置に位置決めする。このとき、紙Sは、上流側ヘッドユニット20Aの少なくとも一部のノズルと対向している。
次に、紙Sは搬送ベルト12上を一定速度で停まることなく搬送され、上流側ヘッドユニット20Aと下流側ヘッドユニット20Bの下を通る。ヘッドユニット20の下を紙Sが通る間に、各ノズルからインクが断続的に吐出される。その結果、紙S上には搬送方向に沿った複数のドットからなるドット列(ラスタライン)が形成される。
最後に、コントローラ50は、画像の印刷が終了した紙Sを搬送ローラ11Bから排紙をする。
〈ヘッドユニット20の下面〉
図3は、上流側ヘッドユニット20Aと下流側ヘッドユニット20Bの下面のノズルの配列を示す。各ヘッドユニット20は、それぞれ複数(n個)のヘッド21を有する。そして、複数のヘッド21は、搬送方向と交差する方向である紙幅方向に千鳥状に並んで配置されている。上流側ヘッドユニット20Aに属するヘッドを21Aとし、下流側ヘッドユニット20Bに属するヘッドを21Bとする。そして、左側のヘッドより順に第1ヘッド21(1)、第2ヘッド21(2)とし、かっこ内に番号を付す。例えば、上流側ヘッドユニット20Aの一番左側のヘッドを上流側第1ヘッド21A(1)とする。
各ヘッド21の下面には、イエローインクノズル列Yと、マゼンタインクノズル列Mと、シアンインクノズル列Cと、ブラックインクノズル列Kが形成されている。各ノズル列は、ノズルを360個ずつ備えており、各ノズル列の左側のノズルほど若い番号が付されている(#i=1〜360)。そして、各ノズル列のノズルは、紙幅方向に、一定の間隔D(ノズルピッチD)で整列している。
そして、各ヘッドユニット20内において、紙幅方向に並ぶ2つのヘッド21のうちの左側のヘッド21のノズル#360と、右側のヘッド21のノズル#1との間隔がノズルピッチDとなるように、各ヘッド21が配置されている。例えば、下流側第2ヘッド21B(2)のノズル#360と下流側第3ヘッド21B(3)のノズル#1との間隔はノズルピッチDとなっている。なお、各ノズル列の長さは1インチであり、ノズルピッチDは360dpiとなる。
以上をまとめると、上流側ヘッドユニット20Aの一番左側の第1ヘッド21A(1)の一番左側のノズル#1から一番右側の第nヘッド21A(n)の一番右側のノズル#360まで、ノズルが一定の間隔Dで紙幅方向に並んでいる。同様に、下流側ヘッドユニット20Bの一番左側のノズル21B(1)#1から一番右側のノズル21B(n)#360まで、ノズルが一定の間隔Dで紙幅方向に並んでいる。
また、上流側ヘッドユニット20Aのノズルは下流側ヘッドユニット20Bのノズルに対して、ノズルピッチDの半分(1/2・D)ずつ紙幅方向の右側にずれている。例えば、上流側第2ヘッド21A(2)のノズル#2は、下流側第2ヘッド21B(2)のノズル#2よりも紙幅方向に1/2・Dだけ右側に配置されている。
さて、プリンタ1(ラインヘッドプリンタ)では固定されたヘッドユニット20のノズル面と紙Sが対向するように、紙Sが搬送され、印刷が行われる。紙Sが720dpi×720dpiの解像度で印刷される場合、まず、紙Sが上流側ヘッドユニット20Aの下を通ることで、紙幅方向に360dpiの画像が印刷される。そして、紙Sが下流側ヘッドユニット20Bの下を通ると、先程印刷された画像から半ノズルピッチだけ左側にずれた紙幅方向に360dpiの画像が印刷される。つまり、上流側ヘッドユニット20Aと下流側ヘッドユニット20Bにより、紙幅方向に720dpiの画像が印刷される。このとき、搬送方向の画像が720dpiとなるように、紙Sの搬送速度は決定される。
なお、ヘッドユニット20は固定されており、紙幅方向に移動することはないので、プリンタ1が印刷可能な紙Sの紙幅方向の最大長さは、長さYとなる。長さYとは、下流側ヘッドユニット20Bの一番左側のノズル21B(1)#1から上流側ヘッドユニット20Aの一番右側のノズル21A(n)#360までの長さである。
本実施形態では、長さYが、A4サイズ紙(=210×297mm)の長い方の辺297mmよりも長くなるようにする。例えば、ノズル列長を1インチ(=25.4mm)とすると、1つのヘッドユニット20には少なくとも12個(297/25.4=11.7)以上のヘッド21が紙幅方向に千鳥状に配置されることになる。そして、A4サイズ紙の印刷時には、長い方の辺が紙幅方向と平行になるように給紙すればよい。
また、A4サイズの2倍の大きさであるA3サイズ紙(=297×420)は、短い方の辺を紙幅方向と平行になるように給紙することで、印刷可能となる。即ち、本実施形態のプリンタ1が印刷可能な紙Sの最大サイズはA3サイズである。
===駆動信号生成回路60について===
図4は、駆動信号生成回路60を示す図である。駆動信号生成回路60はユニット制御回路54内に含まれ、波形生成回路61と増幅回路62とを有する。そして、駆動信号生成回路60では、メモリ53に記憶された波形情報を基に駆動信号DRVが生成される。
増幅回路62は、駆動信号DRVの電圧上昇時に動作する上昇用トランジスタ(NPN型トランジスタ)Q1と駆動信号DRVの電圧下降時に動作する下降用トランジスタ(PNP型トランジスタ)Q2とを有する。上昇用トランジスタQ1は、コレクタが電源に接続され、エミッタが駆動信号DRVの出力信号線に接続されている。下降用トランジスタQ2は、コレクタが接地(アース)に接続され、エミッタが駆動信号DRVの出力信号線に接続されている。
波形生成回路61により、デジタル信号である波形情報がアナログ信号である波形信号に変換され、増幅回路62に出力される。この波形信号が増幅回路62を制御する。波形信号により、上昇用トランジスタQ1がON状態になると、駆動信号DRVが上昇する。一方、波形信号により、下降用トランジスタQ2がON状態になると、駆動信号DRVが下降する。このようにして、2つのトランジスタQ1及びQ2のエミッタ側の接続点から駆動信号DRVが出力される。
なお、駆動信号DRVは波形生成回路61へ、フィードバック(FB)される。即ち、波形生成回路61は、目標の駆動信号DRVの電圧値と実際の駆動信号DRVの電圧値との差も考慮して波形信号を生成している。
===駆動信号DRVとドットの形成について===
図5は、駆動信号DRVとノズルが形成するドットの大きさの関係を示す図である。駆動信号DRVは第1駆動パルスW1と第2駆動パルスW2を有する。この駆動パルスの形状は、ノズルから吐出されるインク量に応じて定められている。
図6は、ヘッドユニット20内のヘッド駆動回路22を示す図である。なお、図中のかっこ内の数字は部材や信号が対応するノズルの番号を示している。印刷信号がヘッド駆動回路22に伝送されると、スイッチ制御信号生成回路24は、各ノズル#iに割り当てられた1画素分(紙S上に仮想的に定められた矩形状の領域)の画素データに応じて、スイッチ制御信号SW(i)を生成する。このスイッチ制御信号SW(i)が各ピエゾ素子PZT(i)に入力されることにより、各スイッチ23(i)のオン・オフ制御が行われる。そして、スイッチ23のオン・オフ動作が駆動信号DRVをピエゾ素子PZTに印加もしくは遮断している。
例えば、スイッチ制御信号SW(i)のレベルが「1」のとき、スイッチ23(i)はオンとなり、駆動信号DRVが有する駆動パルスをそのまま通過させ、駆動パルスがピエゾ素子PZT(i)に印加される。そして、駆動パルスがピエゾ素子PZT(i)に印加されると、その駆動パルスに応じてピエゾ素子PZT(i)が変形し、圧力室の一部を区画する弾性膜(側壁)が変形し、圧力室内の既定量のインクがノズル#iから吐出される。一方、スイッチ制御信号SW(i)のレベルが「0」のとき、スイッチ23(i)はオフとなり、駆動信号DRVが有する駆動パルスを遮断する。
図5に示すように、スイッチ制御信号SW(i)が「11」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に第1駆動パルスW1及び第2駆動パルスW2が印加される。そして、ノズル#iから既定量のインクが吐出され、大ドットが形成される。同様に、スイッチ制御信号SW(i)が「10」の場合、中ドットが形成され、スイッチ制御信号SW(i)が「01」の場合、小ドットが形成される。また、スイッチ制御信号SW(i)が「00」の場合、ピエゾ素子PZT(i)に駆動パルスが何も印加されないので、ピエゾ素子PZT(i)が変形せず、ドットは形成されない。
===駆動信号DRVと消費電力について===
図7は、駆動信号生成回路60から出力される第1駆動パルスW1の電圧変化と、トランジスタQ1及びQ2に流れる電流変化の説明図である。以下、駆動パルスと消費電力の関係について、第1駆動パルスW1を例に挙げて説明する。
時刻T0までの間、駆動信号生成回路60は中間電圧Vcを維持する。そして、時刻T0から時刻T1までの間に、駆動信号生成回路60は中間電圧Vcから最低電圧Vlまで電圧を下降させる。このとき、下降用トランジスタQ2はON状態となり、下降用トランジスタQ2に電流i2(A)が流れる。そして、ピエゾ素子PZTは圧力室の容量を膨張させる。
そして、駆動信号生成回路60は、時刻T2まで最低電圧Vlを維持した後、時刻T2から時刻T3までの間に、最高電圧Vhまで電圧を上昇させる。このとき、上昇用トランジスタQ1はON状態となり、上昇用トランジスタQ1に電流i1(A)が流れる。そして、ピエゾ素子PZTは、圧力室の容量を収縮させ、ノズルからインク滴を吐出させる。
最後に、駆動信号生成回路60は、時刻T4まで最高電圧Vhを維持し、時刻T4から時刻T5までの間に、中間電圧Vcまで電圧を下降させる。このとき、下降用トランジスタQ2はON状態となり、下降用トランジスタQ2に電流i2(A)が流れる。そして、ピエゾ素子PZTは、圧力室の容量を膨張させて、圧力室内の容量を元に戻す。
このように、第1駆動パルスW1がピエゾ素子に印加されると、上昇用トランジスタQ1と下降用トランジスタQ2に電流が流れ、電力が消費される。
上昇用トランジスタQ1には、時刻T2から時刻T3までの間に、電流i1(A)が流れる。ゆえに、時刻T2から時刻T3の間のある時刻Txでの消費電力は、時刻Txの駆動信号DRVの電位と電源電位Vmaxとの電位差と電流i1(A)の積により求められる。そして、時刻T2から時刻T3までの消費電力の総和が、第1駆動パルスW1がピエゾ素子PZTに印加されたときの上昇用トランジスタQ1の消費電力量q1(Wh)となる。
下降用トランジスタQ2には、時刻T0から時刻T1と時刻T4から時刻T5までの間に、電流i2(A)が流れる。ゆえに、時刻T0から時刻T1または時刻T4から時刻T5の間のある時刻Tyでの消費電力は、時刻Tyの駆動信号DRVの電位とGND電位との電位差と電流i2(A)の積により求められる。そして、時刻T0から時刻T1及び時刻T4から時刻T5までの消費電力の総和が、第1駆動パルスW1がピエゾ素子PZTに印加されたときの下降用トランジスタQ2の消費電力量q2(Wh)となる。
即ち、第1駆動パルスW1が1個のピエゾ素子PZTに印加されたときの消費電力量は、上昇用トランジスタQ1の消費電力量のq1(Wh)と、下降用トランジスタQ2の消費電力量q2(Wh)を合計したq1+q2(Wh)となる。なお、駆動パルスWがピエゾ素子PZTに印加される時間(図7ではT0からT5まで)は微小である。そのため、駆動パルスWがピエゾ素子PZTに印加された瞬間だけ、消費電力が大きくなると考えられる。
そして、第1駆動パルスW1がN個のピエゾ素子PZTに同時に印加されたときの消費電力量は、(q1+q2)×N(Wh)となる。つまり、同時に多数のピエゾ素子PZTに第1駆動パルスW1が印加された瞬間に、消費電力が急激に大きくなる。これは、同時にインクを吐出するノズルの数が増えるほど、消費電力が大きくなるともいえる。
なお、中ドットと小ドットは、それぞれ1つの駆動パルスがピエゾ素子PZTに印加されることで形成されるが、大ドットは、2つの駆動パルス(W1及びW2)がピエゾ素子PZTに印加されることで形成される。そのため、大ドットが形成されるときの消費電力の方が、中ドットや小ドットが形成されるときの消費電力に比べて大きくなる。つまり、同時に大ドットを形成するノズルの数が増えるほど、そのときの消費電力は大きくなる。
===ヘッドユニット間隔===
〈ヘッドユニット間隔:比較例1〉
本実施形態のプリンタ1は高解像度の印刷を行う為、2つのヘッドユニット20A及び20Bを用いる。そこで、2つのヘッドユニットの搬送方向の間隔の設定方法について、比較例を挙げたあと、本実施形態の方法について説明する。
図8は、比較例1のヘッドユニット間隔を上から見た図である。A4サイズ紙S4を太い一点鎖線で示す。なお、説明のため、このA4サイズ紙S4は、上流側ヘッドユニット20Aと下流側ヘッドユニット20Bの両方を用いて、紙幅方向に720dpiの解像度で印刷される。また、A4サイズ紙S4は、長い方の辺が紙幅方向と平行となるように印刷される。なお、ノズル列長を1インチとすると、A4サイズ紙を印刷する場合、紙幅方向に並ぶヘッド数は12個となるが、図中では説明の簡略のためヘッド数を4個にする(以下、他の例も同様)。
比較例1では、上流側ヘッドユニット20Aの最上流側ノズル列(ヘッド21A(1)/(3)のK列、以下“UU”とする)と下流側ヘッドユニット20Bの最下流側ノズル列(ヘッド21B(2)/(4)のY列、以下“DD”とする)との間隔X1が、A4サイズ紙S4の短い方の辺の長さと等しくなるように、ヘッドユニット間隔X2が設定されている。
図8に示すように、印刷途中に、A4サイズ紙S4の先端が下流側ヘッドユニット20Bの最下流側ノズル列DDと対向するとき、A4サイズ紙S4の後端が上流側ヘッドユニット20Aの最上流側ノズル列UUと対向する。このとき、A4サイズ紙S4は、上流側ヘッドユニット20Aと下流側ヘッドユニット20Bの全てのノズル列と対向する。即ち、比較例1では、同時に使用される可能性のある最大ヘッド数が8個となる。
ところで、同時にドットを形成するノズルの数が増えるほど、消費電力が大きくなると前述している。また、ドットを形成するノズルの中でも、大ドットを形成するノズルの数が増えるほど、消費電力は大きくなる。即ち、同時に使用される可能性のある最大ヘッド数8個の全てのノズルから大ドットが吐出されたときの消費電力が、比較例1の最大消費電力となる。
また、インクジェットプリンタの中には、ラインヘッドプリンタの他にキャリッジ式プリンタ(シリアルプリンタ)が知られている。参考例として、図18に、キャリッジ式プリンタの概略図とヘッド71の下面の様子を示す。キャリッジ式プリンタでは、キャリッジ70に設けられた1つのヘッド71の移動方向への移動中にドットが形成されるドット形成処理と、紙Sが搬送方向へ搬送される(搬送処理)が交互に繰り返されることで、画像が完成する。そのため、キャリッジ式のプリンタでは、同時に使用される可能性のある最大ヘッド数は1個である。本実施形態で用いられるラインヘッドプリンタは、複数のヘッド21が紙幅方向に並んでいるため、キャリッジ式プリンタと比べると、最大消費電力が大きくなってしまう。
特に、比較例1にように、高解像度印刷のために2つのヘッドユニットを用いて印刷し、且つ、2つのヘッドユニットが有する全てのヘッドが同時に使用される可能性がある場合、キャリッジ式のプリンタに比べて、最大消費電力が大幅に大きくなってしまう。比較例1では同時に使用される可能性のある最大ヘッド数は8個であるため、比較例1の最大消費電力はキャリッジ式のプリンタの最大消費電力の8倍となる。(図中はヘッド数を減らしているが、実際にA4サイズ紙を印刷する場合の最大ヘッド数は24個であり、最大消費電力も24倍となる)。
比較例1のように、最大消費電力がキャリッジ式のプリンタの最大消費電力に比べて大幅に大きいと、多数のノズルから同時にインクが吐出されたときに、電源部の電圧が大きく降下してしまうおそれがある。そうすると、停電検出回路により誤って停電と検出され、印刷動作が停まってしまう。このような問題を回避するために、最大消費電力が大きい場合には、大きな容量の電源を使用する方法がとられている。しかし、大きな容量の電源は形状的に大型で、高価である。
〈ヘッドユニット間隔:比較例2〉
図9は、比較例2のヘッドユニット間隔を上から見た図である。比較例2では、上流側ヘッドユニット20Aの最下流側ノズル列(ヘッド21A(2)/(4)のY列、以下“UD”とする)と、下流側ヘッドユニット20Bの最上流側ノズル列(ヘッド21B(1)/(3)のK列、以下“DU”とする)との間隔X3が、A4サイズ紙S4の短い方の辺の長さよりも大きくなるように、ヘッドユニット間隔X4が設定されている。
比較例2では、A4サイズ紙S4の後端が上流側ヘッドユニット20Aの最下流側ノズル列UDと対向した後に、A4サイズ紙S4がX5の長さを搬送されないと、A4サイズ紙S4の先端は下流側ヘッドユニット20Bのノズルと対向しない。つまり、上流側ヘッドユニット20Aによる印刷が完全に終了してから、下流側ヘッドユニット20Bによる印刷が開始するため、A4サイズ紙S4が同時に対向する最大ヘッド数は4個である。
そのため、比較例2において、同時に使用される可能性のある最大ヘッド数は4個であり、比較例2の最大消費電力は比較例1の最大消費電力の半分となる。
比較例2では、ヘッドユニット間隔を比較例1よりも広く設定することで、比較例1よりも最大消費電力を小さくしている。しかし、ヘッドユニット間隔を広くとり過ぎると、装置が大きくなってしまう。特に、比較例2では、A4サイズ紙S4の後端が上流側ヘッドユニット20Aの下を通り過ぎてから、A4サイズ紙S4の先端が下流側ヘッドユニット20Bのノズルと対向するまでの間、A4サイズ紙S4はただ搬送されるだけで、何も印刷されない。このような無駄な搬送が行われることによって、搬送時間(印刷時間)が長くなり、装置が大型化してしまう。
そこで、本実施形態では、最大消費電力を低下させ、且つ、出来る限り装置を小さくし、搬送時間も短くなるように、ヘッドユニット間隔を設定する。
〈ヘッドユニット間隔:使用例1〉
図10は、使用例1のヘッドユニット間隔を上から見た図である。使用例1では、上流側ヘッドユニット20Aの最上流側ノズル列UUと下流側ヘッドユニット20Bの最上流側ノズル列DUとの間隔X6が、A4サイズ紙S4の短い方の辺の長さよりも大きくなるように、ヘッドユニット間隔X7が設定されている。
図11Aは、上流側ヘッドユニット20Aにより、A4サイズ紙S4の後端側が印刷される様子を示す図である。図中において、A4サイズ紙S4の後端が上流側ヘッドユニット20Aの最上流側ノズル列UUと対向しているとき、A4サイズ紙S4の先端は下流側ヘッドユニット20Bのノズル列と対向しない。そのため、A4サイズ紙S4の先端が下流側ヘッドユニット20Bの最上流側ノズル列DUと対向するまで、上流側ヘッドユニット20Aのみが使用される。即ち、このとき、同時に使用される可能性のある最大ヘッド数は4個である。
図11Bは、上流側ヘッドユニット20Aと下流側ヘッドユニット20Bにより、A4サイズ紙S4の先端側と後端側が印刷される様子を示す図である。図中において、A4サイズ紙S4の後端が上流側ヘッドユニット20Aの最上流側ノズル列UUの下を通り過ぎた後に、下流側ヘッドユニット20Bの最上流側ノズル列DUとA4サイズ紙S4の先端が対向する。つまり、A4サイズ紙S4の後端が上流側ヘッドユニット20Aのm個のノズル列の下を通り過ぎた後に、下流側ヘッドユニット20Bのm個のノズル列とA4サイズ紙S4の先端側は対向する。そのため、同時に使用される可能性のある最大ノズル列数は、1つのヘッドユニット20が有するノズル列数(4列×4個)と同じである。
図11Cは、下流側ヘッドユニット20Aにより、A4サイズ紙S4の先端側が印刷される様子を示す図である。図中において、A4サイズ紙S4が下流側ヘッドユニット20Bの全てのノズル列と対向するとき、上流側ヘッドユニット20Aのノズル列とA4サイズ紙S4は対向しない。そのため、同時に使用される可能性のある最大ヘッド数は4個である。
つまり、使用例1では、同時に使用される可能性のある最大ヘッド数は、1つのヘッドユニット20が有するヘッド数である4個を超えることがない。また、A4サイズよりも小さいサイズの紙が同時に対向できる最大ノズル列数は、A4サイズ紙S4が同時に対向できる最大ノズル列数よりも少ない。
以上をまとめると、使用例1のヘッドユニット間隔X7は、上流側ヘッドユニットの最上流側ノズル列UUと下流側ヘッドユニットの最上流側ノズル列DUとの間隔X6が、A4サイズ紙S4の短い方の辺の長さよりも大きくなるように設定されている。そのため、使用例1で同時に使用される可能性のある最大ヘッド数を、1つのヘッドユニットが有するヘッド数(4個)にすることができる。その結果、使用例1の最大消費電力は比較例1の最大消費電力よりも小さくなる。そして、使用例1では、比較例1ほど電圧降下するおそれがなくなり、印刷動作が停まる等の問題もなくなる。そして、大容量の電源を使用する必要もなくなる。
逆に、上流側ヘッドユニットの最上流側ノズル列UUと下流側ヘッドユニットの最上流側ノズル列DUとの間隔を、A4サイズ紙の短い方の辺の長さ以下にすると、同時に使用される可能性のある最大ヘッド数が4個を超えてしまう。
ヘッドユニット間隔の大小に関わらず、A4サイズ紙S4は、必ず、1つのヘッドユニットが有する全てのヘッド(4個)と同時に対向する。そのため、プリンタ1は、少なくとも、1つのヘッドユニット20が有する全ノズルから同時にインク(大ドット)が吐出された場合の消費電力に対応できる電源を有する必要がある。そこで、本実施形態では、最大用紙Sと同時に対向する最大ヘッド数が1つのヘッドユニット20が有するヘッド数(4個)を超えないように、ヘッドユニット間隔を設定している。
また、使用例1では、比較例2のように、搬送ベルト12上でA4サイズ紙S4がノズルと対向しない期間はなく、無駄な搬送期間がない。そのため、使用例1では、比較例2よりも搬送時間が短縮される。また、比較例2のヘッドユニット間隔X3よりも使用例1のヘッドユニット間隔X7の方が小さいため、比較例2よりも使用例1の方が、装置を小さくすることができる。
〈ヘッドユニット間隔:使用例2〉
図12Aから図12Cは、使用例2の印刷の流れを示す図である。使用例2では、図12Bに示すように、上流側ヘッドユニットの最下流側のノズル列UDと下流側ヘッドユニットの最上流側ノズル列DUの間隔X8が、A4サイズ紙S4の短い方の辺の長さと等しくなるように、ヘッドユニット間隔X9が設定されている。
印刷の始めは(図12A)、上流側ヘッドユニット20Aのみが使用される。印刷の途中(図12B)では、A4サイズ紙S4の後端が上流側ヘッドユニットの最下流側ノズル列UDと対向したとき、下流側ヘッドユニットの最上流側ノズル列DUとA4サイズ紙S4の先端が対向する。そして、A4サイズ紙S4の後端が上流側ヘッドユニット20Aの下を通り過ぎた後は、A4サイズ紙S4は下流側ヘッドユニット20Bのみを用いて印刷される(図12C)。
つまり、使用例2では、同時に使用される可能性のある最大ヘッド数は、1つのヘッドユニット20が有するヘッド数である4個を超えることがない。ゆえに、使用例2の最大消費電力は比較例1の最大消費電力の半分となり、使用例1と同様の効果が得られる。
また、使用例2では、A4サイズ紙S4の後端が上流側ヘッドユニットの最下流側ノズル列UDの下を通り過ぎる前に、下流側ヘッドユニットの最上流側ノズル列DUとA4サイズ紙S4の先端が対向する。そのため、使用例2では、搬送ベルト12上において最大用紙Sがノズル列と対向しない期間はなく、無駄な搬送期間はない。
つまり、使用例2のヘッドユニット間隔X9は、上流側ヘッドユニットの最下流側ノズル列UDと下流側ヘッドユニットの最上流側ノズル列DUの間隔X8が、A4サイズ紙S4の短い方の辺の長さ以下となるように設定されているため、比較例1よりも最大消費電力を小さくし、且つ、比較例2よりも出来る限り装置を小さくすることができる。
逆に、上流側ヘッドユニットの最下流側ノズル列UDと下流側ヘッドユニットの最上流側ノズル列DUの間隔を、A4サイズ紙S4の短い方の辺の長さよりも大きくすると、無駄な搬送が生じてしまう。
本実施形態のヘッドユニット間隔の設定方法をまとめると、
(1)上流側ヘッドユニット(上流側ノズル群)の最上流側ノズル列UUと下流側ヘッドユニット(下流側ノズル群)の最上流側ノズル列DUとの間隔が、A4サイズ(液体吐出可能な最大サイズ)の紙の短い方の辺の長さ(搬送方向の長さ)よりも大きく、
(2)上流側ヘッドユニットの最下流側ノズル列UDと下流側ヘッドユニットの最上流側ノズル列DUとの間隔が、A4サイズの紙の短い方の辺の長さ以下となるように、
ヘッドユニット間隔を設定する。
上記条件に当てはまるように、ヘッドユニット間隔を設定することで、同時に使用される可能性のある最大ヘッド数は、1つのヘッドユニット20が有するヘッド数(4個)を超えることは無く、最大消費電力を一定の値に抑えることができる。そして、無駄な搬送期間がなくなるため、搬送時間(印刷時間)を短縮し、装置を小さくすることができる。
===A4サイズ印刷とA3サイズ印刷について===
図13Aは、使用例1のヘッドユニット間隔X7において、A4サイズ紙S4を印刷する様子を示している。A4サイズ紙S4の長い方の辺(297mm)を紙幅方向の長さとし、A4サイズ紙S4の短い方の辺(210mm)を搬送方向の長さとして、A4サイズ紙S4は印刷される。
図13Bは、使用例1のヘッドユニット間隔X7において、A3サイズ紙S3を印刷する様子を示している。A3サイズ紙S3の短い方の辺(297mm)を紙幅方向の長さとし、A3サイズ紙S3の長い方の辺(420mm)を搬送方向の長さとして、A3サイズ紙S3は印刷される。
ところで、使用例1のヘッドユニット間隔X7は、A4サイズ紙S4の搬送方向の長さ(短い方の辺=210mm)を基準に設定されている。そして、A4サイズ紙S4と同時に対向する最大ヘッド数が、1つのヘッドユニットの有するヘッド数(4個)を超えないように、ヘッドユニット間隔X7が設定されている。
しかし、A3サイズ紙S3の搬送方向の長さ(420mm)は、A4サイズ紙S4の搬送方向の長さ(210mm)の2倍である。そのため、図13Bに示すように、A3サイズ紙S3は、印刷の途中で、上流側ユニット20Aと下流側ユニット20Bの全てのヘッド(8個)と対向してしまう。
仮に、A3サイズ紙と対向する8個のヘッドの全ノズルから同時にインク(大ドット)が吐出されるとする。そうすると、A3サイズ印刷の最大消費電力は、A4サイズ印刷の最大消費電力の2倍となり、前述の比較例1の最大消費電力と等しくなってしまう。その結果、印刷が停止してしまう等のおそれがある。
図14は、A3サイズ印刷時の最大消費電力を低減させるための参考図である。図14では、A3サイズ紙S3の長い方の辺(420mm)を基準に、ヘッドユニット間隔X11が設定されている。ヘッドユニット間隔X11は、上流側ヘッドユニット20Aの最上流側ノズル列UUと下流側ヘッドユニット20Bの最上流側ノズル列DUとの間隔X10が、A3サイズ紙S3の長い方の辺よりも大きくなるように設定されている。このようにヘッドユニット間隔X11を設定すると、A3サイズ紙と同時に対向する最大ヘッド数が、1つのヘッドユニットが有するヘッド数(4個)を超えることはなくなる。しかし、A4サイズ印刷の際に、無駄な搬送距離X12が生じてしまう。また、装置も使用例1や使用例2に比べて大型化してしまう。ゆえに、本実施形態では、図14のように、A3サイズ紙S3の長い方の辺を基準に設定されたヘッドユニット間隔X11は採用しない。
そこで、本実施形態では、A4サイズ紙を印刷する際にも、A3サイズ紙を印刷する際にも、最大消費電力を低下させ、且つ、出来る限り装置を小さくすることが課題となる。即ち、A4サイズ紙の短い方の辺を基準に設定されたヘッドユニット間隔(使用例1及び使用例2)によりA3サイズ紙を印刷する場合に、このときの最大消費電力がA4サイズ印刷の最大消費電力より大きくならないことが課題となる。また、A4サイズ印刷の最大消費電力とは、1つのヘッドユニット20が有する4個のヘッドの全ノズルから同時にインク(大ドット)が吐出されたときの消費電力のことである。
〈本実施形態のA3サイズ印刷について〉
以下、本実施形態のプリンタ1のヘッドユニット間隔を使用例1で示したヘッドユニット間隔X7(図10)として説明する。
図15は、A4サイズ用駆動信号DRV4とA3サイズ用駆動信号DRV3を示す図である。本実施形態では、A4サイズ印刷の際に用いられる駆動信号DRV4と、A3サイズ印刷の際に用いられる駆動信号DRV3が異なる。
A4サイズ用駆動信号DRV4は、A4サイズ印刷の際に用いられ、繰返し周期T内に第1駆動パルスW1と第2駆動パルスW2を1つずつ有する。そして、印刷データに合わせて、繰り返し周期Tの間隔で各ノズルからインクが吐出される。そのため、A4サイズ紙の1画素とノズル#iが対向する時間は繰り返し周期Tの期間となる。具体的には、本実施形態の搬送方向の解像度は720dpiであり、1画素の搬送方向の大きさは1/720インチである。ゆえに、繰り返し周期Tの期間に、A4サイズ紙が1/720インチ進むように、搬送ユニット10はA4サイズ紙を搬送する。なお、前述の図5に示した駆動信号DRVはA4サイズ用駆動信号DRV4である。
また、A4サイズ用駆動信号DRV4は1種類であり、上流側ヘッドユニット20Aと下流側ヘッドユニット20Bに対して共通に使用される。そのため、印刷の途中で、A4サイズ紙S4が上流側ヘッドユニット20Aと下流側ヘッドユニット20Bの両方と対向するときにも、上流側ヘッドユニット20Aのノズルと下流側ヘッドユニット20Bのノズルから同時にインクが吐出される。
これに対して、A3サイズ用駆動信号DRV3は2種類からなる。なぜなら、上流側ヘッドユニット20Aに対して使用される駆動信号(以下、上流側駆動信号DRV3(A))と、下流側ヘッドユニット20Bに対して使用される駆動信号(以下、下流側駆動信号DRV3(B))が異なるからである。
どちらの駆動信号(DRV3(A)、DRV3(B))の繰り返し周期も等しく、2Tである。そして、A3サイズ紙の1画素がノズル#iと対向する時間は繰り返し周期2Tである。即ち、繰り返し周期2Tの間に、A3サイズ紙が1/720インチ進むように、搬送ユニット10はA3サイズ紙を搬送する。つまり、A3サイズ(第1サイズ)の搬送速度は、A4サイズ(第2サイズ)の搬送速度よりも遅く、A4サイズの搬送速度半分である。
また、どちらの駆動信号(DRV3(A)、DRV3(B))も第1駆動パルスW1と第2駆動パルスW2を1つずつ有する。但し、上流側駆動信号DRV3(A)は繰り返し周期2Tのうちの前半の期間T1に2つの駆動パルス(W1、W2)を含むのに対して、下流側駆動信号DRV3(B)は繰り返し周期2Tのうちの後半の期間T2に2つの駆動パルスを含む。ゆえに、上流側駆動信号DRV3(A)が用いられる上流側ヘッドユニット20Aのノズルからは、繰り返し周期2Tのうちの前半の期間T1にインクが吐出される。これに対して、下流側駆動信号DRV3(B)が用いられる下流側ヘッドユニット20Bのノズルからは、繰り返し周期2Tのうちの後半の期間T2にインクが吐出される。
即ち、A3サイズ紙が上流側ヘッドユニット20Aと下流側ヘッドユニット20Bの両方と対向するときには、上流側ヘッドユニット20Aのノズルと下流側ヘッドユニット20Bのノズルから交互にインクが吐出される。そのため、A3サイズ紙と対向するヘッド数が、1つのヘッドユニットの有するヘッド数(4個)を超えたときも、同時に使用される可能性のある最大ヘッド数を4個に抑えることができ、A3サイズ印刷の最大消費電力も、A4サイズ印刷の最大消費電力と等しくなる。
逆に、A4サイズ印刷では、A4サイズ紙と同時に対向する最大ヘッド数が4個となるように、ヘッドユニット間隔が設定されているため、上流側ヘッドユニット20Aと下流側ヘッドユニット20Bのノズルから同時にインクが吐出することが可能となっている。
つまり、A4サイズ紙の短い方の辺を基準に設定されたヘッドユニット間隔により、A3サイズ紙を印刷する場合、上流側ヘッドユニット20Aのノズルと下流側ヘッドユニット20Bのノズルから交互にインクを吐出させることで、A3サイズ印刷の最大消費電力とA4サイズ印刷の最大消費電力は等しくなる。
そして、A3サイズ紙が、上流側ヘッドユニット20Aまたは下流側ヘッドユニット20Bのどちらかとだけ対向する場合には、対向するヘッドユニットのノズルから繰り返し周期2Tの間隔でインクが吐出される。この場合、A3サイズ紙は、1つのヘッドユニットのみと対向しているので、同時に使用される可能性のある最大ヘッド数は4個である。即ち、この場合の最大消費電力も、A4サイズ印刷の最大消費電力と等しくなる。
ここで、A4サイズ印刷の最大消費電力とは、1つのヘッドユニットが有する全ノズルから同時にインク(大ドット)が吐出された場合の消費電力である。そして、ラインヘッドプリンタが有する必要のある最小容量の電源は、1つのヘッドユニットが有する全ノズルから同時にインク(大ドット)が吐出された場合の消費電力に対応できる電源である。本実施形態では、A3サイズ印刷の最大消費電力とA4サイズ印刷の最大消費電力は等しいため、プリンタ1は最小容量の電源を備えればよいことになる。
それに加え、図14のように、A3サイズ紙S3の長い方の辺を基準にヘッドユニット間隔を設定しなくとも、A4サイズ印刷とA3サイズ印刷の最大消費電力を等しくすることができる。その結果、A4サイズ印刷の際に無駄な搬送がなく、搬送時間が抑えられ、装置も小型化される。
以上まとめると、まず、コントローラ50はコンピュータ30からA4サイズ紙の印刷命令またはA3サイズ紙の印刷命令を受信する。A4サイズ紙の印刷命令を受信した場合、コントローラ50は、A4サイズ紙が繰り返し周期Tの期間に1/720インチ搬送されるように、搬送ユニット10を制御する。また、コントローラ50は、上流側ヘッドユニット20Aの駆動信号生成回路60と下流側ヘッドユニット20Bの駆動信号生成回路60に対して、共通のA4サイズ用駆動信号DRV4を生成させる。なお、A4サイズ以下の紙の印刷命令を受信した場合にも、A4サイズ印刷と同様の方法で印刷される。
一方、A3サイズ紙の印刷命令を受信した場合、コントローラ50は、A3サイズ紙が繰り返し周期2Tの期間に1/720インチ搬送されるように、搬送ユニット10を制御する。また、コントローラ50は、上流側ヘッドユニット20Aの駆動信号生成回路60に対しては上流側駆動信号DRV3(A)を生成させ、下流側ヘッドユニット20Bの駆動信号生成回路60に対しては下流側駆動信号DRV3(B)を生成させる。なお、プリンタ1の印刷可能な最大サイズはA3サイズである。そのため、A4サイズよりも大きく、A3サイズ以下の紙の印刷命令を受信した場合には、A3サイズ印刷と同様の方法で印刷される。
つまり、本実施形態では、ヘッドユニット間隔を設定する際に基準とした搬送方向の長さ(A4サイズ紙の短い方の辺)よりも、搬送方向の長さが長い紙(A3サイズ紙の長い方の辺)を印刷する場合、駆動信号や搬送速度を変更し、上流側ヘッドユニット20Aのノズルと下流側ヘッドユニット20Bのノズルから交互にインクを吐出させる。搬送方向の紙の長さによって搬送速度を異ならせることで、搬送方向の長さが長い紙(A3サイズ)を印刷する際の最大消費電力を、基準となった搬送方向の長さの紙(A4サイズ)を印刷するときの最大消費電力と等しくすることができる。また、そうすることで、プリンタ1の印刷可能な紙のサイズの種類を増やすことができる。
但し、A3サイズ紙の搬送速度はA4サイズ紙の搬送速度の半分となる。紙サイズの違いに加え、搬送速度もA4サイズに比べてA3サイズは遅いため、A3サイズ印刷の時間の方がA4サイズ印刷の時間よりも長くなる。
また、もし、上流側ヘッドユニット20Aのノズルと下流側ヘッドユニット20Bのノズルが紙上の各画素と同じタイミングで対向し始める場合、A3サイズ印刷で形成されるドットは、画素の中心よりも上流側もしくは下流側に、若干寄ってしまう。図16は、A4サイズ用駆動信号DRV4とドット形成の関係を示す図である。図17は、A3サイズ用駆動信号DRV3とドット形成の関係を示す図である。A4サイズ印刷の場合、繰り返し周期T内に均等に駆動パルスが含まれている。そのため、画素の中心にドットが形成される。それに対して、A3サイズ用駆動信号DRV3は繰り返し周期2Tの前半か後半に駆動パルスが含まれている。上流側駆動信号DRV3(A)は、繰り返し周期2Tの前半T1に駆動パルスが含まれている。そのため、ノズルが画素と対向し始めたすぐに、上流側ヘッドユニットのノズルからインクが吐出され、画素の下流側にドットが寄りやすくなる。逆に、下流側駆動信号DRV3(B)は、繰り返し周期2Tの後半T2に駆動パルスが含まれている。そのため、ノズルが画素と対向し終わるときに、下流側ヘッドユニットのノズルからインクが吐出され、画素の上流側にドットが寄りやすくなる。
そこで、上流側ヘッドユニット20Aのノズルが画素と対向し始めるタイミングと下流側ヘッドユニット20Bのノズルが画素と対向し始めるタイミングをずらす。例えば、上流側ヘッドユニット20Aのノズルが画素の中心と対向しているときに、下流側ヘッドユニット20Bのノズルが画素と対向し始めるとする。このとき、上流側ヘッドユニットのノズル20Aからインクが吐出され、下流側ヘッドユニット20Bのノズルからはインクが吐出されない。そして、上流側ヘッドユニット20Aのノズルからインクが吐出されている間に、紙が搬送され、下流側ヘッドユニット20Bのノズルは画素の中心と対向する。そして、下流側ヘッドユニット20Bのノズルからインクが吐出される。そうすることで、A3サイズ印刷の際にも、画素の中心にドットを形成することができる。そのためには、上流側ヘッドユニット20Aのノズル列と下流側ヘッドユニット20Bのノズル列の間隔が、「画素の整数倍+半画素」となるように、ヘッドユニット間隔を設定する必要がある。ヘッドユニット間隔をこのように設定する場合、例えば、上流側ヘッドユニット20AのK列と下流側ヘッドユニット20BのK列の間隔も「画素の整数倍+半画素」となる。
===その他の実施形態===
上記の各実施形態は、主としてインクジェット方式のプリンタを有する印刷システムについて記載されているが、最大消費電力の低減方法等の開示が含まれている。また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
〈用紙サイズについて〉
前述の実施形態では、A4サイズ紙を基準にヘッドユニット間隔を設定したため、A3サイズ紙を印刷するには、上流側ヘッドユニットと下流側ヘッドユニットのノズルから交互にインクが吐出されるが、これに限らない。例えば、A3サイズ紙を基準にヘッドユニット間隔を設定した場合には、A2サイズ紙を印刷するときに、上流側ヘッドユニットと下流側ヘッドユニットのノズルから交互にインクが吐出させる。
また、前述の実施形態では、A4サイズよりも大きく、A3サイズよりも小さい紙を印刷する際には、A3サイズの印刷方法と同様の印刷方法としているが、これに限らない。例えば、使用例2のように比較的広くヘッドユニット間隔を設定した場合は、A4サイズよりも大きくA3サイズよりも小さい紙であっても、同時に使用される可能性のある最大ヘッド数が4個を超えない可能性がある。このようなときは、A4サイズよりも大きくとも、A4サイズの印刷方法と同様の印刷方法としてもよい。
〈ヘッドユニット間隔について〉
前述の実施形態では、A4サイズ紙の短い方の辺を基準にヘッドユニット間隔を設定し、A3サイズ紙を印刷する際には、このヘッドユニット間隔を変えずに搬送速度を遅くしていたが、これに限らない。例えば、ヘッドユニット間隔が可変である構造であってもよい。即ち、上流側ヘッドユニットと下流側ヘッドユニットが相対的に搬送方向に動く構造となっていてもよい。そうすれば、印刷する用紙サイズに合わせて、最大消費電力が一定の値に抑えられるようにヘッドユニット間隔を変更することができる。なお、ヘッドユニット間隔の移動はプリンタが行っても、ユーザーが行ってもよい。その結果、印刷可能な用紙サイズの種類が増える。そして、ヘッドユニット間隔を最大に広げても、印刷用紙と同時に対向するヘッド数が多く、最大消費電力が大きくなってしまう場合にのみ、搬送速度を遅くすればよい。
〈インクジェット方式のラインヘッドプリンタについて〉
前述の実施形態では、液体吐出装置として、インクジェット方式のラインヘッドプリンタを例に挙げたがこれに限らない。例えば、液体吐出装置であれば、プリンタ(印刷装置)ではなく、カラーフィルター製造装置、有機ELディスプレイ等のディスプレイ製造装置や半導体製造装置等であっても、本件発明を適用することができる。
〈高解像度印刷について〉
前述の実施形態では、上流側ヘッドユニット20Aのノズル列に対して下流側ヘッドユニット20Bのノズル列を紙幅方向に半ノズルピッチずらして、高解像度印刷を可能としていたが、これに限らない。例えば、上流側ヘッドユニット20Aと下流側ヘッドユニット20Bのノズル列を紙幅方向にずらさなくてもよい。搬送方向に沿ったラスタラインを搬送方向に並ぶ上流側ヘッドユニット20Aのノズル#iと下流側ヘッドユニット20Bのノズル#iから交互にドットを形成することで(オーバーラップ印刷)、高解像度印刷はできないが、ノズル抜けがあった場合等に画像劣化が緩和される。
〈ヘッドユニット数について〉
前述の実施形態では、上流側ヘッドユニット20Aと下流側ヘッドユニット20Bの2つのヘッドユニットの間隔の設定方法を例に挙げているが、これに限らない。例えば、ヘッドユニットを3つ以上有する場合であっても、各ヘッドユニットの間隔の設定に関して、本件発明を適用する。
本実施形態のプリンタの全体構成ブロック図である。 図2Aはプリンタの断面図であり、図2Bはプリンタが紙を搬送する様子を示す図である。 上流側ヘッドユニットと下流側ヘッドユニットの下面のノズルの配列を示す。 駆動信号生成回路を示す図である。 駆動信号とノズルが形成するドットの大きさの関係を示す図である。 ヘッドユニット内のヘッド駆動回路を示す図である。 、駆動信号生成回路から出力される第1駆動パルスの電圧変化とトランジスタに流れる電流変化の説明図である。 比較例1のヘッドユニット間隔を上から見た図である。 比較例2のヘッドユニット間隔を上から見た図である。 使用例1のヘッドユニット間隔を上から見た図である。 図11Aは上流側ヘッドユニットによりA4サイズ紙の後端側が印刷される様子を示す図であり、図11Bは上流側ヘッドユニットと下流側ヘッドユニットによりA4サイズ紙の先端側と後端側が印刷される様子を示す図であり、図11Cは下流側ヘッドユニットによりA4サイズ紙の先端側が印刷される様子を示す図である。 図12Aから図12Cは使用例2の印刷の流れを示す図である。 図13Aは使用例1のヘッドユニット間隔においてA4サイズ紙を印刷する様子を示し、図13Bは使用例1のヘッドユニット間隔においてA3サイズ紙を印刷する様子を示している。 A3サイズ印刷時の最大消費電力を低減させるための参考図である。 A4サイズ用駆動信号とA3サイズ用駆動信号を示す図である。 A4サイズ用駆動信号とドット形成の関係を示す図である。 A3サイズ用駆動信号とドット形成の関係を示す図である。 キャリッジ式プリンタの概略図とヘッドの下面の様子を示す。
符号の説明
1 プリンタ、
10 搬送ユニット、11 搬送ローラ、12 搬送ベルト、13 給紙ローラ、
20 ヘッドユニット、21 ヘッド、
20A 上流側ヘッドユニット、20B 下流側ヘッドユニット、
22 ヘッド駆動回路、23 スイッチ、24 スイッチ制御信号生成回路、
30 コンピュータ、
40 検出器群、41 紙検出センサ、
50 コントローラ、51インターフェース部、52 CPU、53 メモリ、
54 ユニット制御回路、
60 駆動信号生成回路、61 波形生成回路、62 増幅回路、
Q1 上昇用トランジスタ、Q2 下降用トランジスタ、
70 キャリッジ、71 ヘッド

Claims (9)

  1. 上流側ノズル群と、
    前記上流側ノズル群よりも搬送方向の下流側に位置する下流側ノズル群と、
    媒体を前記上流側ノズル群と前記下流側ノズル群に対して前記搬送方向に搬送する搬送機構と、
    を備え、
    前記上流側ノズル群と前記下流側ノズル群は、それぞれ複数のノズル列が前記搬送方向に並んで構成され、
    前記ノズル列は、液体を吐出する複数のノズルが前記搬送方向と交差する方向に並んで構成される、
    液体吐出装置であって、
    前記媒体の前記搬送方向の長さによって、搬送速度が異なる、
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置であって、
    第1サイズの媒体の搬送方向の長さが第2サイズの媒体の搬送方向の長さよりも長い場合、
    前記第1サイズの媒体の搬送速度は、前記第2サイズの媒体の搬送速度よりも遅い、
    液体吐出装置。
  3. 請求項2に記載の液体吐出装置であって、
    前記第1サイズの媒体が、前記上流側ノズル群と前記下流側ノズル群の両方と対向している場合、
    前記上流側ノズル群と前記下流側ノズル群から交互に液体が吐出される、
    液体吐出装置。
  4. 請求項3に記載の液体吐出装置であって、
    前記上流側ノズル群の前記ノズル列と前記下流側ノズル群の前記ノズル列との間隔は、画素の前記搬送方向の長さの整数倍に、前記長さの半分の長さを加えた長さと等しい、
    液体吐出装置。
  5. 請求項2からは請求項4のいずれかに記載の液体吐出装置であって、
    前記上流側ノズル群のうちの最上流側の前記ノズル列と前記下流側ノズル群のうちの最上流側の前記ノズル列との間隔は、前記第2サイズの媒体の前記搬送方向の長さよりも大きく、
    前記上流側ノズル群のうちの最下流側の前記ノズル列と前記下流側ノズル群のうちの最上流側の前記ノズル列との間隔は、前記第2サイズの媒体の前記搬送方向の長さ以下である、
    液体吐出装置。
  6. 請求項2から請求項5のいずれかに記載の液体吐出装置であって、
    前記第2サイズの媒体と対向している前記ノズルからは同時に液体が吐出される、
    液体吐出装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の液体吐出装置であって、
    前記第2サイズの媒体の前記搬送方向の長さとは、前記第2サイズの媒体の短い方の辺の長さである、
    液体吐出装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の液体吐出装置であって、
    前記下流側ノズル群の前記複数のノズル列は、前記上流側ノズル群の前記複数のノズル列に対して、前記交差する方向にずれている、
    液体吐出装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれかに記載の液体吐出装置であって、
    前記上流側ノズル群と前記下流側ノズル群を前記搬送方向に相対的に移動させる機構を備える、
    液体吐出装置。
JP2006310228A 2006-11-16 2006-11-16 液体吐出装置 Expired - Fee Related JP5018033B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006310228A JP5018033B2 (ja) 2006-11-16 2006-11-16 液体吐出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006310228A JP5018033B2 (ja) 2006-11-16 2006-11-16 液体吐出装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008126418A true JP2008126418A (ja) 2008-06-05
JP2008126418A5 JP2008126418A5 (ja) 2009-11-26
JP5018033B2 JP5018033B2 (ja) 2012-09-05

Family

ID=39552757

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006310228A Expired - Fee Related JP5018033B2 (ja) 2006-11-16 2006-11-16 液体吐出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5018033B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010036424A (ja) * 2008-08-04 2010-02-18 Seiko Epson Corp 液体吐出装置
JP2016190430A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置、及び、液体吐出ヘッド
JP2017501048A (ja) * 2013-11-20 2017-01-12 トーンジェット リミテッド プリントヘッド制御
JP2019006120A (ja) * 2018-08-09 2019-01-17 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置、及び、液体吐出ヘッド

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08300737A (ja) * 1995-04-28 1996-11-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd ライン型記録装置
JP2003127352A (ja) * 2001-10-29 2003-05-08 Konica Corp インクジェットプリント装置
JP2004314540A (ja) * 2003-04-18 2004-11-11 Konica Minolta Medical & Graphic Inc インクジェット記録装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08300737A (ja) * 1995-04-28 1996-11-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd ライン型記録装置
JP2003127352A (ja) * 2001-10-29 2003-05-08 Konica Corp インクジェットプリント装置
JP2004314540A (ja) * 2003-04-18 2004-11-11 Konica Minolta Medical & Graphic Inc インクジェット記録装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010036424A (ja) * 2008-08-04 2010-02-18 Seiko Epson Corp 液体吐出装置
JP2017501048A (ja) * 2013-11-20 2017-01-12 トーンジェット リミテッド プリントヘッド制御
JP2016190430A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置、及び、液体吐出ヘッド
JP2019006120A (ja) * 2018-08-09 2019-01-17 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置、及び、液体吐出ヘッド

Also Published As

Publication number Publication date
JP5018033B2 (ja) 2012-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4321600B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP4285534B2 (ja) 液体吐出装置
JP4594902B2 (ja) 液体吐出装置、及び液体吐出方法
JP5211884B2 (ja) 液体噴射方法、液体噴射装置
JP5169599B2 (ja) 液体吐出装置
JP5018033B2 (ja) 液体吐出装置
JP5157680B2 (ja) 液体吐出装置、及び、画像形成方法
JP2010221500A (ja) 流体噴射装置、及び、流体噴射方法
JP2008307793A (ja) 液体吐出装置及び液体吐出方法
JP5157703B2 (ja) 液体吐出装置、及び、ラスタライン形成方法
JP2010047008A (ja) 濃度補正システム
JP4888239B2 (ja) 液体吐出装置
JP2019130810A (ja) 印刷装置
JP2006347039A (ja) インクジェットプリンタ及びその制御装置
JP2009000837A (ja) 液体吐出装置及び液体吐出方法
JP2008114550A (ja) 液体吐出装置
JP2004106470A (ja) インクジェット記録装置、インクジェット記録方法及びインクジェット記録用プログラム
JP6025355B2 (ja) インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP2008238640A (ja) 液体吐出装置製造方法、液体吐出装置調整方法、液体吐出方法、液体吐出装置
JP2005280192A (ja) インクジェットプリンタ
JP2007296748A (ja) 印刷装置、及び印刷方法
JP2010000631A (ja) 液体吐出方法
JP2009006506A (ja) 液体吐出装置、及び、液体吐出方法
JP2009012348A (ja) 液体吐出装置及び液体吐出方法
JP2023070924A (ja) 記録装置、及び、記録装置を制御するための方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20090903

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20090908

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091009

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091009

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110920

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110927

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120515

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120528

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150622

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees