JP2008125583A - システムキッチン - Google Patents

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JP2008125583A
JP2008125583A JP2006311147A JP2006311147A JP2008125583A JP 2008125583 A JP2008125583 A JP 2008125583A JP 2006311147 A JP2006311147 A JP 2006311147A JP 2006311147 A JP2006311147 A JP 2006311147A JP 2008125583 A JP2008125583 A JP 2008125583A
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kitchen counter
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Hiromi Yano
裕美 矢野
Yumiko Katsukawa
由美子 勝川
Yoshimasa Komatsu
良昌 幸松
Masayuki Mochida
真之 持田
Minoru Sato
稔 佐藤
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Toto Ltd
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Abstract

【課題】キッチンカウンタのコーナー部に調理スペースを確保し、さらに調理スペースでの使用に便利な収納が上下に昇降自在に設置されることによって使い勝手を向上させる。
【解決手段】略直交する第1及び第2の方向にそれぞれ延在する第1の部分と第2の部分とを有する略L字形状に形成されてなるキッチンカウンタ20と、前記第1の部分と前記第2の部分とのコーナー部において、前記キッチンカウンタの天板がせり出した延出部を備え、前記延出部を含むように調理スペースが設けられ、さらに、前記キッチンカウンタのコーナー部の上に設けられるコーナーキャビネットと、前記コーナーキャビネットは、前記第1の部分の側に設けられ前記第1の方向に引き出し可能な第1の収納抽斗40と、前記第2の部分の側に設けられ前記第2の方向に引き出し可能な第2の収納抽斗40と、を有し、前記コーナーキャビネットを垂直昇降自在とする昇降手段を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、システムキッチンに関し、特に、キッチンカウンタのコーナー部に調理スペースを設けたシステムキッチンに関する。
炊事に使用するシステムキッチンに、炊事に用いる備品や道具食材などを収納するためのキャビネットを設けると、スムーズに炊事を行うことができる。このようなキャビネットについてみると、例えば、平面視で略L型のキッチンカウンタのコーナー部の全域を占拠し、シンク方向及びコンロ方向へそれぞれ引き出し式収納をスライド可能な略直方体状のキャビネットが開示されている(特許文献1)。しかし、このキャビネットの場合、キッチンカウンタのコーナー部の全域を占拠するため、調理スペースを確保できないという問題がある。
また、平面視で略L型のキッチンカウンタのコーナー部背面側に、平面視で略三角形状のキャビネットを設け、このキャビネットがガイド機構とキャスターとによりコーナー部に向けてスライド可能とされたコーナーキャビネットが開示されている(特許文献2)。しかし、このコーナーキャビネットは、前方にスライドさせた状態においてやはりキッチンカウンタのコーナー部のほぼ全域を占拠してしまうため、調理スペースを確保することができなかった。
また、キッチンのウォールキャビネットから使用者のアイレベル位置まで昇降する収納装置においても、下降させた時にキッチンカウンタ上を占領してしまい、調理スペースを確保することが出来なかった(特許文献3)。
一方、平面視で略L型のキッチンカウンタのコーナー部背面側に、キッチンカウンタ前縁とほぼ平行に前面が形成し、上下に昇降する収納キャビネットが開示されている(特許文献4)。しかし、この収納キャビネットの下方のキッチンカウンタ上にはコンロが設けられており、キッチンカウンタのコーナー部を調理スペースとして用いることができなかった。
一方、本願出願人は、L型のキッチンカウンタの上にキャビネットが設けられたシステムキッチンを開示している(例えば、特許文献5)。
また、天板の中央部の前縁を両脇部に対して後方に凹状に形成し、天板の両脇部にコンロとシンクを配置し、天板の中央部にある調理面後方の立上り壁面に昇降自在とする昇降棚を設けたシステムキッチンが開示されている(特許文献6)。
しかし、この昇降棚は調味料を入れることができるが、調理作業の円滑化を図る為に必要なボウルなどの調理道具を収納することができなかった。
特開昭59−218111号公報 特開平7−289368号公報 特開2001−314248号公報 実開昭63−15830号公報 特開昭58−81010号公報 特開平4−122308号公報
本発明は、キッチンカウンタのコーナー部に便利な調理スペースを確保し、さらに調理スペースでの使用に便利な収納が上下に昇降自在に設置されることによって使い勝手を向上させ得るシステムキッチンを提供する。
本発明の一態様によれば、
略直交する第1及び第2の方向にそれぞれ延在する第1の部分と第2の部分とを有する略L字形状に形成されてなるキッチンカウンタと、
前記第1の部分と前記第2の部分とのコーナー部において、前記キッチンカウンタの天板がせり出した延出部を備え、前記延出部を含むように調理スペースが設けられ、
さらに、前記キッチンカウンタのコーナー部の上に設けられるコーナーキャビネットと、
前記コーナーキャビネットは、前記第1の部分の側に設けられ前記第1の方向に引き出し可能な第1の収納抽斗と、前記第2の部分の側に設けられ前記第2の方向に引き出し可能な第2の収納抽斗と、を有し、
前記コーナーキャビネットを垂直昇降自在とする昇降手段と、を備えた
ことを特徴とするシステムキッチンが提供される。
本発明によれば、キッチンカウンタのコーナー部に調理スペースを確保し、さらに調理スペースでの使用に便利な収納が上下に昇降自在に設置されることによって使い勝手を向上させ得るシステムキッチンを提供でき、産業上のメリットは多大である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかるシステムキッチンの基本構成を例示する模式斜視
図である。
また、図2は、図1に示す本発明の実施の形態にかかるシステムキッチンを例示するた
めの模式平面図である。
本具体例のシステムキッチン10は、平面視で略L字状のキッチンカウンタ20を備え
、コンロ55とシンク60とがキッチンカウンタ20上の略同一平面上に設けられている
。すなわち、システムキッチン10は、略直交する第1及び第2の方向にそれぞれ延在す
る第1の部分と第2の部分とを有する略L字形状に形成されてなるキッチンカウンタ20
を有する。また、キッチンカウンタ20の下には、フロアキャビネット23や食洗機(食
器自動洗浄機)25などが設けられている。これら各部の表面は、例えば、汚れがつきに
くい壁材や鏡面仕上げあるいは木目調仕上げの扉材などを採用することにより、手入れや
掃除がしやすく美観にも優れる。さらに、ユニバーサルデザインの観点からも工夫がされ
ている。例えば、高齢者や身体障害者が椅子100に座りながら炊事した時に、着座した
状態で膝がキッチンカウンタ20の下側に当たらないように「ニー・スペース54」を設
け、楽な姿勢で作業を行うこともできる。このニー・スペース54は、キッチンカウンタ
20を支える背板27及び、フロアキャビネット23の側板28と食洗機25の側板29
とに囲まれた空間として形成されている。またさらに、食洗機25の上方のキッチンカウ
ンタ20には、比較的に使用頻度の低いサブ作業スペース53が設けられている。
また、従来の略L型のシステムキッチンの前面側コーナーは、ほぼ直角すなわち90度
であったのに対して、本具体例では、キッチンカウンタ20のコーナー部に、作業者に向
かってせり出したキッチンカウンタ20の天板の延出部21が設けられている。
延出部21の前面の両側のコーナー角度は、それぞれ135度程度の角度を有する。尚、このコーナー角度は120度以上であることが望ましい。もし、120度以下であれば、座位作業時に作業者の腕・肘がキッチンカウンタ20のコーナー部と干渉することがあるからである。
このような延出部21を設けることにより、キッチンカウンタ20のコーナー部におい
て作業者との間の空間領域を有効利用でき、後述する調理スペース50を確保することが
できる。
略L字状のキッチンカウンタ20のコーナー部奥側には、その高さにアイレベルすなわち立位あるいは座位の作業者の目の高さ位置を含んでいるコーナーキャビネット30がある。そのコーナーキャビネット30は後述するように、図示しないリモコン式のスイッチを押すと不使用時にはウォールキャビネット90内に収納されるよう、上下方向に垂直に昇降する昇降手段を有する。このコーナーキャビネット30は複数の棚板45を設けた正面収納部とスライド可能な収納抽斗40を備えた収納部39から構成される。なお、コーナーキャビネット30は、その背面をキッチンカウンタ20の背面と連なるように設けられている。つまり、キッチンカウンタ20のコーナー部の上において、キッチンカウンタ20の背面に沿ってコーナーキャビネット30が設けられている。そして、延出部21の前縁20aとコーナーキャビネット30の前面との間にできるキッチンカウンタ20のスペースが調理スペース50となる。この調理スペース50は、コンロ55とシンク60との間に位置し、水洗いした食材を加工したり、コンロで加熱した鍋などの調理用器具などを臨時的に置いたり、料理を食器に盛りつけるなどの一連の作業を行うことができる場所もある。
図3は、図1に示す本発明の実施の形態にかかるシステムキッチンのウォールキャビネット90内にコーナーキャビネット30を収納した状態を例示するための模式平面図である。つまり、コーナーキャビネット30を最上部まで上昇させた状態を示す。このように、上昇時にはウォールキャビネット90の内部にある板80と板81に囲まれた空所に収納可能である。さらに、コーナーキャビネット30は下降時には任意の位置で停止可能である。よってコーナーキャビネット30が上下に昇降することで、立って調理する時にも、椅子100に座って調理する時にも、使用者の使いやすい高さで収納物を取り出すことができ、スムーズに調理を進めることが出来る。また、最下降時にもキッチンカウンタ20とコーナーキャビネット30の底板との間には15cm程度の隙間が設けられ、この隙間も補助的な調理スペースとして利用することができる。すなわち、キッチンカウンタ20と、コーナーキャビネット30の底板と、により挟まれた空間が隙間として設けられている。こうすることでキッチンカウンタ20のコーナー部にボウルなどを置いたままコーナーキャビネット30を下降させてもコーナーキャビネット30の下面とボウルとが接触する心配がなく、調理スペースを広く使用することが出来る。
図4は、コーナーキャビネット30の平面寸法を例示する模式図である。コーナーキャビネット30の前面の幅は例えば42cmであり、この前面の両端部における奥行きは24cmであり、奥行きの最大寸法は52cmである。このようなサイズのスペースがあると、後に詳述するように、標準的なサイズのまな板やボウルなどを完全に収納することが可能となる。
このコーナーキャビネット30は、キッチンカウンタ20背面に沿って2つの収納部39が略直角に設けられ、それらの内部には上下2段の収納抽斗40がスライド引き出し自在にそれぞれ設けられている。なお、図1は、これら収納抽斗40がそれぞれ引き出された状態を表す。これら収納抽斗40が引き出された状態においても、キッチンカウンタ20の背面に沿っている。これら収納抽斗40は、収納部39の長軸に沿ってそれぞれ独立にスライドする。
なお、この収納抽斗40は抽斗の高さによって上下2段設けられており、上段、下段それぞれの高さでコーナーキャビネット30を停止させることができる後述する制御部を備えた昇降手段をもつ。この制御部によって、ウォールキャビネット90からコーナーキャビネット30を全て下降させなくても、収納抽斗40の下段位置である第一停止部(図中のA部分)まで下降させるだけで、収納抽斗40を引き出すことが可能である。例えば、図中に示すA部分に使用頻度の高い調理道具や調味料を入れておけば、A部分だけコーナーキャビネット30を下降させた状態で調理を進めることが出来、作業効率が上がる。また、図中に示すB部分(第二停止部)まで下降させればより多くの調理道具や調味料を使う料理の際に役立つ。ここで制御部は収納抽斗の奥側に設置されており、図示しないリモコン式スイッチを押してコーナーキャビネット30を昇降させる時、第一停止部、第二停止部でコーナーキャビネット30を停止させるように後述するモーター83を制御する。
コーナーキャビネット30の中央部にある正面収納部には、キッチンカウンタ20の天板に対して略平行な複数の棚板45が設けられている。立位及び座位の作業者からみて少なくともアイレベル位置にある棚板45の前縁45aを含むコーナー面45bと延出部21の前縁20aとは、略平行となっている。コーナー面45bとは、コーナーキャビネット30の前面に位置し、キッチンカウンタ20の天板に略垂直な面をいう。そして、前縁20aの寸法L1よりもコーナー面45bの幅方向寸法L2の方が同じまたは長いものとなっている。
本実施形態では、このような構成を取るため、心理的に作業者が調理スペース50に来
るよう誘導することができる。人は、平行な面の前に正対すると心が落ち着くという性質
を有する。特に、アイレベル位置に平行な面があれば無意識のうちにその平行な面に正対
して作業をするようになる。すなわち、コーナーキャビネット30の前面のコーナー面45bに正対して作業をすることを無意識のうちに望むようになり、作業者がコーナー面45bの前方の調理スペース50で作業をするためにそこに来るよう誘導することができるようになる。また、前縁20aの寸法L1よりもコーナー面45bの幅方向寸法L2の方が長いものとなっているため、アイレベル位置により広い平行な面ができ、さらに効果的に作業者を誘導できることになる。
なお図5は本実施例のコーナー部の断面図である。ここに示すように、コーナーキャビネット30をワイヤ82で吊り下げ、本実施例では昇降手段としてウォールキャビネット90上部に取り付けたモーター83でワイヤ82を巻き取り軸84に巻き取ることで上昇可能である。一方、モーター83を逆方向に回転させてワイヤ82を引き出すことで下降可能である。なお、本発明は、ここに例示した昇降手段に限定されるわけではなく、コーナーキャビネット本体を昇降可能であればよい。
また、コーナーキャビネット30は収納抽斗40が収納部39に収納された状態を検知する検知部として収納抽斗40の側板71のコーナー奥側に図示しないスイッチ付マグネットキャッチを備える。これは収納抽斗40が収納部39から引き出されたままの状態ではコーナーキャビネット30が上下に昇降しないように、収納抽斗40が収納された時にマグネットがマグネットの受け部と貼り付くことで昇降手段の電源をオン状態にし、コーナーキャビネット30の垂直昇降動作を可能にするものである。なお、本実施例では上下方向に2段備えられた収納抽斗40それぞれに検知部を備える。よって収納抽斗40が1箇所でも引き出されたままの状態では昇降するためのモーターに電力が伝わらず、コーナーキャビネット30が昇降しないため、収納抽斗40がウォールキャビネット90にぶつかってしまう心配がない。
次にコーナーキャビネット30について説明する。
図6は、コーナーキャビネット30を説明するための模式図であり、左側の収納抽斗40を引出した状態を表している。
また、図7は図6のコーナーキャビネット30の断面模式図である。
図6では左側の収納抽斗40を引出した状態を表したが、コーナーキャビネット30は、コンロ55の方向あるいはシンク60の方向に、収納抽斗40を、独立にあるいは両方同時に引き出したり、収容したりすることができる。つまり、用途に合わせて収納抽斗40に備品を選別収納できるため、よりスムーズに作業を行うことができる。それぞれの収納抽斗40は、前板70と、側板71と、底板72とで形成されている。
図8は、収納抽斗40の構造を例示する模式図であり、(a)収納部39から収納抽斗
40を引き出した状態と、(b)収納部39に収納した状態をそれぞれ表す。
収納部39内部の背面側及び収納抽斗40の側板71の背面側にはガイドレール15及
びガイド付きローラ16が対になるように設けられ、スライド自在に支持されている。な
お、これらガイドレール15及びガイド付きローラ16は、収納部39内部の底部及び収
納抽斗40の底板に設けてもよい。また、収納抽斗40の側板71のコーナー奥側には検知部として作用する図示しないスイッチ付マグネットキャッチのマグネットがあり、その受け部は収納部39に設けられている。よって収納抽斗40が収納部39に収納されることで収納状態を検知することができる。
さらに、各収納抽斗40の前板70には、取手部37が設けられている。取手部37は
、前板70の全高さに渡り形成されどの部分を掴んでも引出し操作ができるようになって
いる。また、取手部37は、前板70から作業者のほうに向けて前方に延出して設けられ
ているので、作業者はこの取手部37に楽に手が届く。尚、取手部37と前板70は別部
品としても良く、寸法や形状も適宜変更が可能である。
これら収納抽斗40の収納空間には、作業に要する調理器具や調味料やシンク60用品
等の備品を保持するためのカゴ状などの収納治具を適宜設けることができる。アイレベル
キャビネット30の内部には、天板36と平行に複数の扇状の棚板45が設けられている
。これにより、調理スペース50を邪魔することなく収納を増やすことができ、アプロー
チもし易いので、作業動線を短縮させることが可能である。
図9は、図1に例示したシステムキッチン10において、コーナーキャビネット30の収納抽斗40が(a)引出された状態、あるいは(b)収容された状態を例示する上面図である。
本実施例のシステムキッチン10は、コーナーキャビネット30を設けることにより
、その作業位置として、コンロ55の前と、調理スペース50の前と、シンク60の前と
、サブ作業スペース53の前と、を有する。そして、これら4つの作業位置を結んだ作業
動線65は、直角三角形状となる。
図9においては、それぞれの作業位置における作業頻度を黒丸のサイズにより例示した
。すなわち、本具体例においては、調理スペース50での作業頻度が高く、逆に、コンロ
55の前、シンク60の前、サブ作業スペース53における作業頻度は低い。
つまり本具体例においては、後述するようにコーナーキャビネット30を調理スペース50のコーナー部背面側に設けることで、作業者を調理スペース50に心理的に誘導するが、作業者がわずかに移動するだけでコンロ55の前にもシンク60の前にもスムーズ且つ楽に移動することができる。つまり、調理スペース50の前に作業者を心理的に誘導して、作業頻度の高い調理スペース50での作業を中心とすることができ、また、作業頻度の低い場所への作業者の移動量も少なくなるので、作業の共通化が図れ、作業効率を飛躍的に向上させることができる。
また、作業頻度の低いコンロ55、シンク60における作業をも考慮して、両翼を有す
るコーナーキャビネット30を設けているので、コンロ55やシンク60の前に立った状態においても、収納抽斗40をスライドさせることより、必要な備品などを、取り出したり収納することができる。そのため、コンロ55、シンク60における作業自体の効率も飛躍的に向上させることができる。
またさらに、引き出した状態の収納抽斗40の底部とキッチンカウンタ20との間にも
隙間があるので、この隙間にも調味料などを置くことも可能であり、有効なスペースとし
て利用できる。
本実施形態では、以上のような構成を取るため、心理的に作業者が調理スペース50に
来るよう誘導することができる。人は、平行な面の前に正対すると心が落ち着くという性
質を有する。特に、アイレベル位置に平行な面があれば無意識のうちにその平行な面に正
対して作業をするようになる。すなわち、コーナーキャビネット30の前面のコーナー面45bに正対して作業をすることを無意識のうちに望むようになり、作業者がコーナー面45bの前方の調理スペース50で作業をするためにそこに来るよう誘導することができるようになる。
このように、本実施形態によれば、コーナー面45bと延出部21の前縁20aとが略
平行となっているので、そこに立つだけでも平行なコーナー面45bと正対することにな
り、心が落ち着きそこでの作業能率も高くなるという効果を生じる。また、延出部21の前縁20aが直線のため作業者が作業をする際に腹部を当てながら作業ができ、直ぐ前面に調理に用いる備品、道具食材などを収納するためのコーナーキャビネット30も設けられているので調理スペース50での作業がますます容易となる。このように、心理的にも落ち着き、かつ、作業がし易い調理スペース50に、無意識のうちに作業者が来るようになる。その結果、使い勝手の良さからも作業者を心理的にさらに誘導しやすくなる。
さて、調理における作業動作の中心は、まな板やボウルなどを使った調理作業であり、
これを中心にシンクを使った作業やコンロを使った作業のために放射状に動くことになる。本実施形態においては、略L字状のキッチンカウンタ20のほぼ中央であるコーナー部に調理スペース50を設け、ここに作業者が来るよう心理的に誘導することができる。そのため、キッチンカウンタ20のほぼ中央であるコーナー部をホームポジション(主に作業をする場所)として、放射状にシンクを使った作業やコンロを使った作業ができることになり、一連の作業をも効率的に行えるという効果も生じる。
図10は、調理スペースの寸法関係を例示する模式図である。
延出部21の前縁20aとコーナーキャビネット30の前面との寸法L3(調理スペース50の奥行き寸法)は、調理に用いる中心的な道具であるまな板やボウルが置ける寸法で、かつ、コーナーキャビネット30まで手が届く寸法である必要がある。ここで、まな板の寸法はその作業性を考慮すると20センチメートルが最小と考えられる。成人女性の腹部から指先までの寸法は短い人で70センチメートル程度であるので、上体を軽く屈めてコーナーキャビネット30まで手が届くのは図10に示すように65センチメートル程度と考えられる。
そのため、延出部21の前縁20aとコーナーキャビネット30の前面との寸法範囲(調理スペース50の奥行き寸法範囲)は20センチメートル〜65センチメートルとすることが望ましい。さらに、60センチメートルとすれば楽にコーナーキャビネット30まで手が届くこと、成人女性の肘から指先までの寸法が短い人で30センチメートル程度であることを考慮すると、30センチメートル〜60センチメートルとすることが作業性の面からより望ましい。さらに、成人女性の肘から指先までの寸法が長い人を考慮すると、肘から指先までの寸法が45センチメートル程度であるので、45センチメートル〜65センチメートルとすることがより望ましい。このようにすれば、アイレベルキャビネット30から必要な調理器具や調味料等の備品を取り出す際にも、移動することなく、手を伸ばすだけで取り出せるので、「作業動線」を縮小でき、作業をスムーズにかつ楽に行うことができるので作業者を心理的にさらに誘導しやすくなる。
本実施形態によれば、作業者がコーナーキャビネット30に正対したときに、コーナー面45bの幅方向の両端が前縁20aの両端より外側に出るようにしている。このようにすれば、コーナー面45bの幅方向の片端が外側に出ているときよりも作業者の心を落ち着かせ、作業者を心理的にさらに誘導しやすくなる。
略L型のシステムキッチンの後面側コーナー部の角度θ(図12参照)を2分割する直
線に対して略対称となるように、前縁20aとコーナー面45bとを配置することもでき
る。このようにすれば、人の心理として、左右対称形状の真ん中に正対したときが最も圧
迫感が少なく落ち着くので、作業者を心理的にさらに誘導しやすくなる。
図11は、図1に示す本発明の実施の形態にかかるシステムキッチンの調理スペース5
0付近の断面を例示するための模式断面図である。
同図に示すように、キッチンカウンタ20の天板とコーナーキャビネット30の底面との間に隙間31を設けることもできる。ただし、コーナーキャビネット30の底面が座位の作業者のアイレベル位置よりも下になるようにする。そのようにすれば、アイレベル位置にコーナー面45bを確保することが可能となるので前述の作業者の誘導効果は失われることがない。本発明者は検討の結果、調理の作業性や道具・材料の収納性を考慮してこの隙間31を14センチメートル程度とすることが望ましいとの知見に至った。また、このときコーナーキャビネット30の平面方向スペースを図12に示すように幅25センチメートル以上、奥行き20センチメートル以上とすることが望ましいとの知見にも至った。このようなスペースを確保できれば、まな板のみならず、一般的なザルやボールの直径が23センチメートル程度であるため、これらを収納ができ、かつ邪魔にならないからである。
そして、このような隙間31を設ければ、調理のための作業スペースがさらに広くなり
作業もし易くなる、また、調理に使う他の道具や材料を収納することも可能となるので他
の場所に移動することなしに多くの作業がホームポジションにいながらにしてできること
にもなる。特に、調理作業の中心となる道具であるまな板を収納したり、まな板を収納す
る手段を別途設けるようにすれば、作業能率をさらに向上させることができるので、作業
者を心理的にさらに誘導しやすくなる。
コーナーキャビネット30の前面にはスライド開閉式の扉を設けることができる。このようにすれば、扉前面がコーナー面45bとなるので、より明確で広いコーナー面を確保することができる。また、スライド式とすれば作業者側に出っ張ってこないので調理スペース50が狭くなったり、圧迫感が増したりするようなこともない。そのため、さらに圧迫感が少なく落ち着くので、作業者を心理的により誘導しやすくなる。
また、扉を設けるだけでも煩雑感がなくなりすっきりとする。さらに、扉の材質を不透
明なものとすればコーナーキャビネット30の収納物が見えなくなり煩雑感がなくなるのでさらに圧迫感が減少する。一方、半透明とすれば収納物を識別することが可能となると同時に違和感も少なくなり美的外観にも優れたものとなる。本発明者は、検討の結果、少なくとも扉の一部をすりガラスや半透明の樹脂などとすることが望ましく、さらにほぼ全面をすりガラスや半透明の樹脂で構成すればより望ましいとの知見を得た。そして、このような構成を採用することで、作業者を心理的にさらに誘導しやすくすることができる。また、コーナーキャビネットに扉を設ければ防虫効果も高まり衛生面でも優れた効果を生じる。
また、本発明者は、検討の結果、扉の全面は平面であった方がコーナー面が明確になる
ので望ましいが、わずかな湾曲程度なら作業者を心理的に誘導するという効果は失われな
いとの知見をも得た。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明はこれ
ら具体例に限定されるものではない。
本発明のシステムキッチン10は、その一部を台所の壁面に接して設置してもよく、あ
るいは壁面から離間させて設置してもよい。例えば、コーナーキャビネット30の背後には台所の壁面があり、そこからシンクを横方向に突出させることにより、シンクの部分を対面式にすることができる。このような、いわゆる対面型のシステムキッチンも本発明の範囲に包含される。
本発明において用いられるキャビネット30やこれらに付設される要素などは図示した
収納抽斗、数、方向、形状、サイズ、配置、取手の形状、取り付け面、に限定されず、当
業者が適宜変更を加えたものであっても、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜設
計変更して採用したものも、本発明の要旨を有する限りにおいて本発明の範囲に包含され
る。
また、システムキッチンのレイアウトに関しても、例示したものに限定されず、本発明
の要旨を変更しない範囲において適宜設計変更して採用したものも、本発明の要旨を有す
る限りにおいて本発明の範囲に包含される。
本発明の実施の形態にかかるシステムキッチンの基本構成を例示する模式斜視図である。 図1に示す本発明の実施の形態にかかるシステムキッチンを例示するための模式平面図である。 ウォールキャビネット90内にコーナーキャビネット30を収納した状態を例示するための模式平面図である。 棚板の寸法を例示した模式図である。 本実施例のコーナー部の断面図である。 コーナーキャビネットの模式図である。 図6のコーナーキャビネットの断面模式図である。 収納抽斗の構造を例示する模式図である。 図1に例示したシステムキッチンの上面図である。 上体を軽く屈めてコーナーキャビネットまで手を伸ばした状態を例示した模式図である。 図1に示す本発明の実施の形態にかかるシステムキッチンの調理スペース付近の断面を例示するための模式断面図である。 コーナーキャビネットの平面方向スペースを例示した模式図である。
符号の説明
10 システムキッチン、20 キッチンカウンタ、 20a 前縁、 21 延出部、 23
フロアキャビネット、 25 食洗機、 30コーナーキャビネット、 31 隙間、 3
2 上扉、 32a 枠体部、 32b ガラス窓、 32c 取手、 33 下扉、 39 収納部、 40 収納抽斗、 45 棚板、 45a 前縁、 45b コーナー面、 50 調理スペース、 53 サブ作業スペース、 54 ニー・スペース、 55 コンロ、 82 ワイヤ、 83 モーター、 84 巻き取り軸、 60 シンク、 90 ウォールキャビネット、100 椅子

Claims (3)

  1. 略直交する第1及び第2の方向にそれぞれ延在する第1の部分と第2の部分とを有する略L字形状に形成されてなるキッチンカウンタと、
    前記第1の部分と前記第2の部分とのコーナー部において、前記キッチンカウンタの天板がせり出した延出部を備え、前記延出部を含むように調理スペースが設けられ、
    さらに、前記キッチンカウンタのコーナー部の上に設けられるコーナーキャビネットと、
    前記コーナーキャビネットは、前記第1の部分の側に設けられ前記第1の方向に引き出し可能な第1の収納抽斗と、前記第2の部分の側に設けられ前記第2の方向に引き出し可能な第2の収納抽斗と、を有し、
    前記コーナーキャビネットを垂直昇降自在とする昇降手段と、を備えた
    ことを特徴とするシステムキッチン。
  2. 前記収納抽斗と、
    前記収納抽斗が前記コーナーキャビネットに収納された状態を検知する検知部と、
    を備え、
    前記検知部が、収納状態を検知すると前記昇降手段の垂直昇降動作を可能とすることを特徴とする請求項1記載のシステムキッチン。
  3. 前記収納抽斗が上下方向に複数備えられたことを特徴とする請求項1または2記載のシステムキッチン。
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