JP2008124764A - 撮像システム、画像処理プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】撮影状況に最適化された高精度なノイズ低減処理を可能とする撮像システム等を提供する。
【解決手段】CCD1からの映像信号から注目画素と近傍画素とを含む局所領域を抽出し、局所領域内において注目画素に対してエッジ保存型の適用的なノイズ低減処理を行うことによりエッジ成分の影響を概略的に除去する第1ノイズ低減部114と、この第1ノイズ低減部114によりノイズ低減された注目画素値に基づいて注目画素に関するノイズ量を動的に推定するノイズ推定部115と、第1ノイズ低減部114によりノイズ低減された注目画素値と、ノイズ推定部115により推定されたノイズ量と、に基づき、注目画素に対してノイズ低減処理を行う第2ノイズ低減部116と、を備えた撮像システム。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮像系から取り込まれた映像信号に対してノイズ低減処理を行う撮像システム、画像処理プログラムに関する。
撮像系は、撮像素子と、この撮像素子に付随するアナログ回路およびA/Dコンバータなどと、を備えて構成されている。この撮像系から得られる映像信号は、一般にノイズ成分を含有しており、このノイズ成分は、固定パターンノイズとランダムノイズとに大別することができる。
上記固定パターンノイズは、欠陥画素などに代表されるような、主に撮像素子に起因するノイズである。
一方、ランダムノイズは、撮像素子およびアナログ回路において発生するものであり、ホワイトノイズ特性に近い特性を有している。
後者のランダムノイズに関しては、例えば特開2001−157057号公報において、静的に与えられる定数項a,b,cと濃度値に変換した信号レベルDとを用いて、ノイズ量Nを、N=abcDにより関数化し、この関数から信号レベルDに対するノイズ量Nを推定して、推定したノイズ量Nに基づきフィルタリングの周波数特性を制御する技術が開示されていて、これにより、信号レベルに対して適用的なノイズ低減処理が行われるようになっている。
また、特開2006−23959号公報には、ノイズモデルに基づいてノイズ量をブロック単位に推定し、ブロック単位にノイズ低減処理を制御する技術が記載されている。さらに、該公報には、ノイズ量を推定するにあたりブロック内で注目画素と類似する領域を選択して、選択された領域の平均値を用いることが記載されている。これにより、エッジ部の影響を抑制したスペースバリアントなノイズ低減処理を行うことが可能となり、高品位な映像信号を得ることができる。
さらに、特開2006−246080号公報には、バイラテラルフィルタと呼ばれるエッジ保存型の平滑化処理と鮮鋭化処理とを組み合わせた技術が記載されている。これにより、ノイズを低減しながらエッジ成分の劣化が小さい画像を得ることができる。
ところで近年、ノイズ等の劣化要因により劣化した画像を、非線形拡散方程式に基づき拡散画像を算出することにより回復する技術が提案されており、例えば、「IEEE SIGNAL PROCESSING MAGAZINE, SEPTEMBER 2002」の第16頁〜第25頁に、該技術の一例が記載されている。
特開2001−157057号公報 特開2006−23959号公報 特開2006−246080号公報
しかしながら、ノイズ量は撮影時の温度,露光時間,ゲインなどの要因により動的に変化するために、上記特開2001−157057号公報に記載されたような静的な定数項を用いる技術では、撮影時のノイズ量に合わせた関数化に対応することができず、ノイズ量の推定精度が劣ってしまっていた。また、該公報には、ノイズ量からフィルタリングの周波数特性を制御することが記載されているが、このフィルタリングは平坦部分もエッジ部分も区別することなく同等に処理するために、信号レベルに基づきノイズ量が大であると推定された領域にあるエッジ部は劣化することになる。すなわち、原信号とノイズとを区別した処理に対応することができず、原信号の保存性が良くないという課題がある。
これに対して、上記特開2006−23959号公報に記載されたものでは、注目画素と類似する領域を選択して平均値を算出するために、エッジ成分の影響を抑制することができる。しかし、ブロック内に存在するエッジ成分の割合が増加すると、選択される類似領域が減少し、平均値の算出精度が低下する。このために、複雑なエッジ領域においては、ノイズ量の推定精度が低下してしまうという課題がある。
さらに、上記特開2006−246080号公報に記載されたバイラテラルフィルタは、注目画素と近傍画素との距離および信号差に基づき、該近傍画素に関する重み係数を適用的に求めてフィルタリング処理を行うものである。ここで、距離および信号差に基づき重み係数を導く過程においてはガウス関数を用いているが、該公報に記載の技術では、このガウス関数のパラメータは静的に与えられる。しかし、ノイズ量は信号レベルに応じて動的に変化するために、ノイズの発生量に応じた最適な重み係数を算出することができず、ノイズ低減の精度が劣るという課題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、撮影状況に最適化された高精度なノイズ低減処理を可能とする撮像システム、画像処理プログラムを提供することを目的としている。
また、本発明は、複雑なエッジ構造部においてもノイズ低減処理の精度が低下することのない、安定的かつ信頼性の高い撮像システム、画像処理プログラムを提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明による撮像システムは、撮像系から取り込まれた映像信号に対してノイズ低減処理を行う撮像システムであって、上記映像信号からノイズ低減処理を行う対象である注目画素と上記注目画素の空間的近傍に位置する少なくとも1つの近傍画素とを含む局所領域を抽出する局所領域抽出手段と、上記局所領域内において上記注目画素に対して適用的なノイズ低減処理を行う第1のノイズ低減手段と、上記第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値に基づいて上記注目画素に関するノイズ量を推定するノイズ推定手段と、上記第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値と上記ノイズ推定手段により推定されたノイズ量とに基づき上記注目画素に対してノイズ低減処理を行う第2のノイズ低減手段と、を具備したものである。
また、本発明による画像処理プログラムは、コンピュータに、撮像系から取り込まれた映像信号に対してノイズ低減処理を行わせるための画像処理プログラムであって、コンピュータに、上記映像信号からノイズ低減処理を行う対象である注目画素と上記注目画素の空間的近傍に位置する少なくとも1つの近傍画素とを含む局所領域を抽出する局所領域抽出ステップと、上記局所領域内において上記注目画素に対して適用的なノイズ低減処理を行う第1のノイズ低減ステップと、上記第1のノイズ低減ステップによりノイズ低減処理がなされた注目画素値に基づいて上記注目画素に関するノイズ量を推定するノイズ推定ステップと、上記第1のノイズ低減ステップによりノイズ低減処理がなされた注目画素値と上記ノイズ推定ステップにより推定されたノイズ量とに基づき上記注目画素に対してノイズ低減処理を行う第2のノイズ低減ステップと、を行わせるためのプログラムである。
本発明の撮像システム、画像処理プログラムによれば、撮影状況に最適化された高精度なノイズ低減処理を行うことが可能となる。
また、本発明の撮像システム、画像処理プログラムによれば、複雑なエッジ構造部においてもノイズ低減処理の精度が低下することがなく、安定的となりかつ信頼性が高くなる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
[実施形態1]
図1から図24は本発明の実施形態1を示したものであり、図1は撮像システムの構成を示すブロック図、図2は局所領域におけるベイヤー(Bayer)型原色フィルタの配置を示す図、図3は局所領域において分離されたR色信号を示す図、図4は局所領域において分離されたGr色信号を示す図、図5は局所領域において分離されたGb色信号を示す図、図6は局所領域において分離されたB色信号を示す図、図7は局所領域における色差線順次型補色フィルタの配置を示す図、図8は局所領域において分離されたCy色信号を示す図、図9は局所領域において分離されたYe色信号を示す図、図10は局所領域において分離されたG色信号を示す図、図11は局所領域において分離されたMg色信号を示す図、図12は3成分から重み係数を合成する第1ノイズ低減部の構成例を示すブロック図、図13は2成分から重み係数を合成する第1ノイズ低減部の構成例を示すブロック図、図14は1成分から重み係数を合成する第1ノイズ低減部の構成例を示すブロック図、図15はノイズ推定部の構成を示すブロック図、図16は信号レベルに対して推定されるノイズ量の関係を示す線図、図17は図16に示すノイズモデルを簡略化して得られるノイズモデルを示す線図、図18は図17に示した簡略化されたノイズモデルからノイズ量を算出する方法を説明するための線図、図19は第2ノイズ低減部の構成を示すブロック図、図20は撮像部が別体である撮像システムの構成を示すブロック図、図21は画像処理プログラムによる処理全体の流れを示すフローチャート、図22は図21のS4における第1ノイズ低減処理の詳細を示すフローチャート、図23は図21のS5におけるノイズ量推定処理の詳細を示すフローチャート、図24は図21のS6における第2ノイズ低減処理の詳細を示すフローチャート、である。
図1に示すように、この撮像システムは、レンズ系100と、絞り101と、CCD102と、温度センサ103と、増幅部104と、A/D変換部105と、バッファ106と、プレホワイトバランス部107と、測光評価部108と、合焦点検出部109と、AFモータ110と、色信号分離手段たる色信号分離部111と、バッファ112と、局所領域抽出手段たる抽出部113と、第1のノイズ低減手段たる第1ノイズ低減部114と、ノイズ推定手段たるノイズ推定部115と、第2のノイズ低減手段たる第2ノイズ低減部116と、信号処理部117と、出力部118と、収集手段であり信号制御手段たる制御部119と、外部I/F部120と、を備えている。
レンズ系100,絞り101,CCD102を介して撮影し出力されたアナログの映像信号は、増幅部104によって増幅され、A/D変換部105によってデジタル信号へ変換される。
このA/D変換部105からの映像信号は、バッファ106を介して色信号分離部111へ転送される。バッファ106は、プレホワイトバランス部107と測光評価部108と合焦点検出部109とへも接続されている。
プレホワイトバランス部107は増幅部104へ、測光評価部108は絞り101とCCD102と増幅部104とへ、合焦点検出部109はAFモータ110へ、それぞれ接続されている。
色信号分離部111からの信号は、バッファ112を介して抽出部113へ接続されている。抽出部113は、第1ノイズ低減部114とノイズ推定部115と第2ノイズ低減部116とへ接続されている。
第1ノイズ低減部114は、ノイズ推定部115と第2ノイズ低減部116とへ接続されている。ノイズ推定部115は、第2ノイズ低減部116へ接続されている。第2ノイズ低減部116は、信号処理部117を介してメモリカードなどの出力部118へ接続されている。
制御部119は、例えばマイクロコンピュータにより構成されていて、増幅部104,A/D変換部105,プレホワイトバランス部107,測光評価部108,合焦点検出部109,色信号分離部111,抽出部113,第1ノイズ低減部114,ノイズ推定部115,第2ノイズ低減部116,信号処理部117,出力部118と双方向に接続されており、これらを制御するようになっている。
また、外部I/F部120も制御部119と双方向に接続されている。この外部I/F部120は、電源スイッチ,シャッタボタン,撮影時の各種モードの切り替えを行うためのモードボタン等を備えたインタフェースである。
さらに、温度センサ103からの信号も制御部119へ接続されている。この温度センサ103は、CCD102の近傍に配置されていて、該CCD102の温度を実質的に測定するためのものである。
次に、図1に示したような撮像システムの作用を、映像信号の流れに沿って説明する。
ユーザは、撮影を行う前に、外部I/F部120を介してISO感度などの撮影条件を設定する。
その後、ユーザが、外部I/F部120の2段式スイッチでなるシャッタボタンを半押しすると、この撮像システムがプリ撮像モードに入る。
レンズ系100は、被写体の光学像をCCD102の撮像面へ結像する。
,絞り101は、レンズ系100により結像される被写体光束の通過範囲を規定することにより、CCD102の撮像面に結像される光学像の明るさを変更する。
CCD102は、結像される光学像を光電変換して、アナログの映像信号として出力する。
なお、本実施形態においては、CCD102として、ベイヤー(Bayer)型原色フィルタを前面に配置した単板CCDを想定している。
ここに、図2を参照して、ベイヤー(Bayer)型原色フィルタの構成について説明する。
ベイヤー(Bayer)型の原色フィルタは、2×2画素を基本単位として、この基本単位内の対角する画素位置に赤(R),青(B)フィルタが1つずつ、残りの対角する画素位置に緑(Gr,Gb)フィルタがそれぞれ、配置されたものとなっている。なお、緑フィルタGrと緑フィルタGbとは光学特性は同一であるが、本実施形態においては処理の便宜上、これらを区別している。ここに、赤(R)フィルタと同一ラインにある緑フィルタがGr、青(B)フィルタと同一ラインにある緑フィルタがGbである。
こうしてCCD102から出力されたアナログ信号は、増幅部104によって所定量だけの増幅が行われた後に、A/D変換部105によってデジタル信号へ変換されてバッファ106へ転送される。なお、本実施形態においては、デジタル化された映像信号の階調幅が例えば12ビット(bit)であるものとする。
このバッファ106内に記憶された映像信号は、プレホワイトバランス部107と、測光評価部108と、合焦点検出部109と、へそれぞれ転送される。
プレホワイトバランス部107は、所定範囲内のレベルの信号を色信号毎に積算(つまり、累計的に加算)することにより、簡易ホワイトバランス係数を算出する。プレホワイトバランス部107は、算出した簡易ホワイトバランス係数を増幅部104へ転送して、色信号毎に異なるゲインを乗算させることにより、簡易ホワイトバランス処理を行わせる。
測光評価部108は、映像信号に基づき、設定されたISO感度,手ぶれ限界のシャッタ速度などを考慮して、上述した絞り101の絞り値やCCD102の電子シャッタ速度や増幅部104の増幅率などを適正露光となるように制御する。
また、合焦点検出部109は、映像信号中のエッジ強度を検出し、このエッジ強度が最大となるようにAFモータ110を制御して、合焦信号を得る。
こうして、簡易ホワイトバランス処理や焦点調節、露出調節などが行われたところで、ユーザが、外部I/F部120の2段式スイッチでなるシャッタボタンを全押しにすると、この撮像システムが本撮像モードに入る。
すると、プリ撮像と同様にして、映像信号がバッファ106へ転送される。この本撮像は、プレホワイトバランス部107によって求められた簡易ホワイトバランス係数と、測光評価部108によって求められた露光条件と、合焦点検出部109によって求められた合焦条件と、に基づいて行われており、これらの撮影時の条件が制御部119へ転送される。
本撮像によって得られたバッファ106内の映像信号は、色信号分離部111へ転送される。
色信号分離部111は、制御部119の制御に基づき、転送されてきた映像信号をCCD102で使用されている色フィルタ単位の色信号に分離する。すなわち、本実施形態においては、色信号分離部111は、図3に示すようなR色信号と、図4に示すようなGr色信号と、図5に示すようなGb色信号と、図6に示すようなB色信号と、の4種類に分離する。そして、色信号分離部111は、分離した各色信号をバッファ112へ転送する。
抽出部113は、制御部119の制御に基づき、ノイズ低減処理を行う対象である注目画素と、この注目画素の近傍に位置する近傍画素と、を含む局所領域を順次抽出して、第1ノイズ低減部114とノイズ推定部115と第2ノイズ低減部116とへそれぞれ転送する。
ここに、抽出部113は、本実施形態においては、図3〜図6に示したような注目画素を中心とする5×5画素の領域を局所領域として抽出するようになっている。そして、ノイズ低減処理は1画素単位で行われるために、上記5×5画素の局所領域は、注目画素の画素位置を1画素ずつずらしながら順に抽出されることになる。従って、ある位置の注目画素に対する局所領域と、前記注目画素から1画素ずらした位置の新たな注目画素に対する局所領域とは、4行または4列だけ重複していることになる。なお、抽出部113による上記抽出は、色信号毎に独立に行われる。そして、これ以降は、局所領域内の画素値をCij(Cは色信号であってC=R,Gr,Gb,B、iは局所領域内におけるX座標(横方向座標)であってi=0〜4、jは局所領域内におけるY座標(縦方向座標)であってj=0〜4)により表記することにする。この表記に従えば、局所領域が5×5画素である場合には、注目画素値はC22となる。
第1ノイズ低減部114は、制御部119の制御に基づき、抽出部113から転送される局所領域の注目画素に対して所定の適用的なノイズ低減処理を行い、ノイズ低減処理がなされた注目画素値C'22をノイズ推定部115と第2ノイズ低減部116とへ転送する。
ノイズ推定部115は、制御部119の制御に基づき、抽出部113から転送される局所領域と、第1ノイズ低減部114から転送されるノイズ低減処理がなされた注目画素値と、制御部119から転送される撮影時の条件と、に基づいて、注目画素に関するノイズ量N22を推定する。そして、ノイズ推定部115は、推定したノイズ量を第2ノイズ低減部116へ転送する。
第2ノイズ低減部116は、制御部119の制御に基づき、第1ノイズ低減部114から転送されるノイズ低減処理がなされた注目画素値C'22と、ノイズ推定部115から転送されるノイズ量N22と、に基づいて、抽出部113からの注目画素(注目画素値C22)に対して第2のノイズ低減処理を行い、ノイズ低減処理後の注目画素値C"22を算出する。そして、第2ノイズ低減部116は、算出した注目画素値C"22を信号処理部117へ転送する。
なお、上述した抽出部113,第1ノイズ低減部114,ノイズ推定部115,第2ノイズ低減部116における各処理は、制御部119の制御に基づき、局所領域単位で同期して行われるようになっている。
信号処理部117は、制御部119の制御に基づき、ノイズ低減後の映像信号に対して、公知の補間処理、強調処理、および圧縮処理などを行い、処理後の映像信号を出力部118へ転送する。
出力部118は、映像信号をメモリカードなどの記録媒体に記録して保存する。
次に、図12を参照して、第1ノイズ低減部114の構成の一例について説明する。
この第1ノイズ低減部114は、重み係数算出手段でありビットシフト手段たるビットシフト部200と、第1バッファ201と、重み係数算出手段たる差成分算出部202と、第2バッファ203と、重み係数算出手段,テーブル手段,第1のテーブル手段を兼ねた差成分用テーブル204と、昇順積算部205と、重み係数算出手段であり第3のテーブル手段たる孤立点用テーブル206と、重み係数算出手段であり第2のテーブル手段たる座標用テーブル207と、重み係数算出手段であり合成手段たる重み係数合成部208と、フィルタリング手段たるフィルタリング部209と、を備えている。
抽出部113は、ビットシフト部200とフィルタリング部209とへ接続されている。ビットシフト部200は、第1バッファ201と差成分算出部202とを介して第2バッファ203へ接続されている。第2バッファ203は、差成分用テーブル204と昇順積算部205とへ接続されている。昇順積算部205は、孤立点用テーブル206へ接続されている。差成分用テーブル204と孤立点用テーブル206と座標用テーブル207とは、重み係数合成部208へ接続されている。重み係数合成部208は、フィルタリング部209へ接続されている。フィルタリング部209は、ノイズ推定部115と第2ノイズ低減部116とへ接続されている。
制御部119は、ビットシフト部200,差成分算出部202,差成分用テーブル204,昇順積算部205,孤立点用テーブル206,座標用テーブル207,重み係数合成部208,フィルタリング部209と双方向に接続されており、これらを制御するようになっている。
ビットシフト部200は、制御部119の制御に基づき、抽出部113からの局所領域内の注目画素値と近傍画素値とに対して所定ビット数の上位ビット成分を抽出する処理を行う。上述したように、本実施形態においては、A/D変換部105が12ビット(bit)階調でデジタル化することを想定している。この場合に、ビットシフト部200は、例えば下位7ビット(bit)をビットシフト処理することにより微小変動成分を除去して、5ビット(bit)の信号に変換し第1バッファ201へ転送する。
差成分算出部202は、ビットシフト処理が行われた局所領域の信号を第1バッファ201から読み出して、次の数式1に示すように、局所領域内の画素値Cijと注目画素値C22との差成分の絶対値Δijを算出する。
[数1]
Δij=|Cij−C22
そして、差成分算出部202は、算出した差成分の絶対値Δijを第2バッファ203へ転送する。
差成分用テーブル204は、制御部119の制御に基づき、差成分の絶対値Δijを第2バッファ203から読み出して、差成分の絶対値Δijに対応する第1の重み係数w1ijをテーブル参照して求める。この差成分用テーブル204に記録されているテーブルは、例えば次の数式2に示すような関数式に基づき予め算出されたものとなっている。
[数2]
Figure 2008124764
ここに、σ1は調整用のパラメータであり、σ1=1〜10程度の値を用いるようになっている。
なお、本実施形態においては、差成分の絶対値Δijが上述したように5ビット(bit)の信号(0〜31までの値をとる信号)であるために、差成分用テーブル204は32個のテーブルサイズとなる。
そして、差成分用テーブル204は、求めた第1の重み係数w1ijを重み係数合成部208へ転送する。
一方、昇順積算部205は、制御部119の制御に基づき、第2バッファ203から差成分の絶対値Δijを読み出して、昇順にソートした後に、次の数式3に示すように、最小値から所定数mまでを積算した積算値Rを算出する。
[数3]
Figure 2008124764
ここに、Sk()は昇順にソートしたk番目の値を与える関数である。また、mは注目画素の孤立点の程度を検出するために用いられる近傍画素数を定めるための数であり、例えば使用する画素の総数の半数程度を用いる。従って、5×5=25画素の局所領域を用いている本実施形態においては、m=12程度を用いることになる。
この積算値Rは、局所領域内において、注目画素に画素値が近いm個の近傍画素との差成分の絶対値Δijを加算したものであるために、積算値Rが小さければ注目画素と近傍画素との相関性が高く、積算値が大きければ孤立点の可能性が高いことを示すものとなっている。
そして、昇順積算部205は、算出した積算値Rと、第2バッファ203からの差成分の絶対値Δijとを、孤立点用テーブル206へ転送する。
孤立点用テーブル206は、制御部119の制御に基づき、積算値Rに対応する第2の重み係数w2と、差成分の絶対値Δijに対応する混合係数εijと、をテーブル参照することにより求める。
ここに、孤立点用テーブル206が記録する第2の重み係数w2用のテーブルは、次の数式4に示すような関数式に基づき予め算出されたものである。
[数4]
Figure 2008124764
ここに、σ2は調整用のパラメータであり、σ2=25〜50程度の値を用いるようになっている。
また、孤立点用テーブル206が記録する混合係数εij用のテーブルは、次の数式5に示すような関数式に基づき予め算出されたものである。
[数5]
Figure 2008124764
ここに、σ3は調整用のパラメータであり、σ3=30〜60程度の値を用いるようになっている。また、混合係数εijが取り得る値の範囲は0〜1である。
この混合係数εijは、上述した第1の重み係数w1ijと第2の重み係数w2との混合割合を定めるものである。
なお、本実施形態においては、上述したように、差成分の絶対値Δijが5ビット(bit)の信号であって、かつm=12であることを想定しているために、第2の重み係数w2用として5ビット(bit)×12→384のテーブルサイズ、混合係数εij用として5ビット(bit)→32のテーブルサイズが必要となり、合計で416個のテーブルサイズとなる。
そして、孤立点用テーブル206は、求めた第2の重み係数w2と混合係数εijとを、重み係数合成部208へ転送する。
また、座標用テーブル207は、制御部119の制御に基づき、局所領域内の画素の座標値(i,j)に対応する第3の重み係数w3ijをテーブル参照することにより求める。ここに、座標用テーブル207が記録する第3の重み係数w3ij用のテーブルは、例えば次の数式6に示すような関数式に基づき予め算出されたものである。
[数6]
Figure 2008124764
ここに、σ4は調整用のパラメータであり、σ4=1〜10程度の値を用いるようになっている。また、Tiは注目画素のX座標、Tjは注目画素のY座標をそれぞれ意味している。従って、局所領域として5×5画素の領域を想定する本実施形態においては、Ti=2,Tj=2となる。
なお、本実施形態においては、局所領域が5×5画素の領域であるために、座標用テーブル207は25個のテーブルサイズとなる。
そして、座標用テーブル207は、求めた第3の重み係数w3ijを重み係数合成部208へ転送する。
重み係数合成部208は、制御部119の制御に基づき、差成分用テーブル204からの第1の重み係数w1ijと、孤立点用テーブル206からの第2の重み係数w2および混合係数εijと、座標用テーブル207からの第3の重み係数w3ijと、に基づき、次の数式7に示すように重み係数wijを算出する。
[数7]
ij=(1−εij)・w1ij・εij・w2・w3ij
そして、重み係数合成部208は、算出した重み係数wijをフィルタリング部209へ転送する。
フィルタリング部209は、制御部119の制御に基づき、抽出部113からの局所領域に対して重み係数合成部208からの重み係数wijを用いて次の数式8に示すようにフィルタリング処理を行い、ノイズ低減がなされた注目画素値C'22を算出する。
[数8]
Figure 2008124764
なお、数式8を見れば分かるように、このフィルタリング部209が行うフィルタリング処理には、重み係数wijの総和により正規化を行う過程も含まれている。
そして、フィルタリング部209は、ノイズ低減がなされた注目画素値C'22を、ノイズ推定部115と第2ノイズ低減部116とへ転送する。
なお、図12に示した構成の第1ノイズ低減部114は、3つの重み係数を合成してフィルタリング処理を行う構成のものとなっていたが、これに限定されるものではない。例えば、使用する重み係数の種類を減らした第1ノイズ低減部114の構成も可能である。
図13は、図12に示したような第1ノイズ低減部114の構成から、昇順積算部205と孤立点用テーブル206とを除去して、2つの重み係数を合成する構成例を示したものとなっている。この場合に、重み係数合成部208は、次の数式9に基づいて、重み係数wijを算出する。
[数9]
ij=w1ij・w3ij
また、図14は、図12に示したような第1ノイズ低減部114の構成から、昇順積算部205と孤立点用テーブル206と座標用テーブル207と重み係数合成部208とを除去して、1つの重み係数を用いる構成例を示したものとなっている。なお、この図14に示す構成においては、差成分用テーブル204は、フィルタリング部209へ接続されている。そして、この場合には、第1ノイズ低減部114は、重み係数wijとしてw1ijを用いることになる。
これら図13または図14に示したような構成を採用すれば、図12に示した構成よりも、低コスト化と処理速度の高速化とを図ることが可能となる。
次に、図15を参照して、ノイズ推定部115の構成の一例について説明する。
このノイズ推定部115は、収集手段たるゲイン算出部300と、付与手段たる標準値付与部301と、パラメータ記録手段たるパラメータ用ROM302と、パラメータ選択手段たるパラメータ選択部303と、補間手段たる補間部304と、補間手段であり補正手段たる補正部305と、バッファ306と、孤立点検出手段たる孤立点検出部307と、を備えている。
抽出部113は、バッファ306を介して孤立点検出部307へ接続されている。第1ノイズ低減部114とゲイン算出部300と標準値付与部301とパラメータ用ROM302とは、パラメータ選択部303へ接続されている。パラメータ選択部303は、補間部304と補正部305とへ接続されている。さらに、補間部304と孤立点検出部307とは、補正部305へ接続されている。補正部305は、第2ノイズ低減部116へ接続されている。
制御部119は、ゲイン算出部300,標準値付与部301,パラメータ選択部303,補間部304,補正部305,孤立点検出部307と双方向に接続されており、これらを制御するようになっている。
第1ノイズ低減部114は、制御部119の制御に基づき、フィルタリング処理によりノイズ低減がなされた注目画素値C'22をパラメータ選択部303へ転送する。
ゲイン算出部300は、制御部119から転送されるISO感度および露光条件に関する情報に基づき、増幅部104における増幅量を求めて、求めた増幅量をパラメータ選択部303へ転送する。
また、制御部119は、温度センサ103からCCD102の温度情報を取得して、取得した温度情報をパラメータ選択部303へ転送する。
パラメータ選択部303は、第1ノイズ低減部114からのノイズ低減がなされた注目画素値C'22と、ゲイン算出部300からのゲインの情報と、制御部119からの温度情報と、に基づきノイズ量を推定するためのパラメータの選択を行う。
ここで、パラメータ選択部303、補間部304、および補正部305により行われるノイズ量の推定について、図16〜図18を参照して説明する。
図16は、信号レベルLに対して推定されるノイズ量Nをプロットしたものである。図示のように、ノイズ量Nは、信号レベルLに対して例えば2次曲線的に増加している。この図16に示すようなノイズ量Nの変化を2次関数を用いてモデル化すると、例えば次の数式10に示すようになる。
[数10]
N=αL2+βL+γ
ここに、α,β,γは、2次関数の関数形状を決める定数項である。
ただし、ノイズ量Nは、信号レベルLにのみ依存するわけではなく、撮像素子の温度やゲインによっても変化する。そこで、図16は、ある温度下において、ゲインに関連する3種類のISO感度100,200,400に対するノイズ量を、一例としてプロットしたものとなっている。
図16に示す個々の曲線は、数式10に示すような曲線形状となっているが、その定数項α,β,γは、ゲインに関連するISO感度により異なっている。さらに、定数項α,β,γは、温度によっても異なる。そこで、温度をt、ゲインをgとして、これら温度tやゲインgへの依存性も考慮してノイズモデルの定式化を行うと、次の数式11に示すようになる。
[数11]
N=αgt2+βgtL+γgt
ここに、αgt,βgt,γgtは、2次関数の関数形状を決める定数項であり、上述したように温度tおよびゲインgに依存して決まる定数項である。
ただし、数式11に示すような関数を温度tとゲインgとの組み合わせに応じて複数記録し、その都度演算によりノイズ量を算出することは処理的に煩雑である。このために、図17に示すようなモデルの簡略化を行う。
この簡略化モデルにおいては、まず、最大のノイズ量を与えるモデルを基準ノイズモデルとして選択して、この基準ノイズモデルを所定数の折れ線により近似する(図17の実線で示す折れ線参照)。
この折れ線の変曲点は、信号レベルLとノイズ量Nとを成分とする座標データ(Ln,Nn)により表す。ここに、nは、変曲点が、信号レベルLの値が小さい方から何番目の変曲点であるかを示す数である。
さらに、簡略化モデルにおいては、上述した基準ノイズモデルから、他のノイズモデルを導出するための補正係数kgtも用意する。この補正係数kgtは、各ノイズモデルと基準ノイズモデルとの間において最小自乗法により予め算出して求められたものである。そして、この補正係数kgtは、パラメータ用ROM302に予め記憶されている。
基準ノイズモデルから他のノイズモデルを導出するには、温度tおよびゲインgに応じた補正係数kgtをパラメータ用ROM302から探索して、探索した補正係数kgtを基準ノイズモデルに乗算することにより行われる。
図18を参照して、図17に示したような簡易化されたノイズモデルから、ノイズ量を算出する方法について説明する。
例えば、与えられた信号レベルをl、ゲインをg、温度をtとし、これらの条件に対応するノイズ量Nを求めることを想定する。
このときには、まず、信号レベルlが、基準ノイズモデルのどの区間に属するかを探索する。ここでは、信号レベルlが、例えば(Ln,Nn)と(Ln+1,Nn+1)との間の区間に属するものとする。すると、基準ノイズモデルにおける基準ノイズ量Nlを、次の数式12に示すような線形補間によって求める。
[数12]
Figure 2008124764
次に、求めた基準ノイズ量Nlに補正係数kgtを乗算することにより、次の数式13に示すように、ノイズ量Nを求める。
[数13]
N=kgt・Nl
このような原理に沿って、パラメータ選択部303、補間部304、および補正部305により、ノイズ量の推定が次のように行われる。
すなわち、まず、パラメータ選択部303は、第1ノイズ低減部114からのノイズ低減がなされた注目画素値C'22から信号レベルlを、ゲイン算出部300からのゲインの情報からゲインgを、制御部119からの温度情報から温度tを、それぞれ設定する。
次に、パラメータ選択部303は、信号レベルlが属する区間の座標データである(Ln,Nn)と(Ln+1,Nn+1)とを、パラメータ用ROM302から探索して、探索した各座標データを補間部304へ転送する。
さらに、パラメータ選択部303は、ゲインgおよび温度tに対応する補正係数kgtをパラメータ用ROM302から探索して、探索した補正係数kgtを補正部305へ転送する。
続いて、補間部304は、制御部119の制御に基づき、パラメータ選択部303からの信号レベルlと、区間の座標データ(Ln,Nn)および(Ln+1,Nn+1)と、に基づき、数式12を用いて基準ノイズモデルにおける基準ノイズ量Nlを算出する。そして、補間部304は、算出した基準ノイズ量Nlを補正部305へ転送する。
その後、補正部305は、制御部119の制御に基づき、パラメータ選択部303からの補正係数kgtと、補間部304からの基準ノイズ量Nlと、に基づき、数式13を用いてノイズ量Nを算出する。
一方、抽出部113は、制御部119の制御に基づき、局所領域をバッファ306へ転送する。
孤立点検出部307は、バッファ306上の局所領域に関して、該局所領域内の注目画素が孤立点であるか否かを検出する。この検出は、注目画素と、該注目画素の周囲8近傍画素と、の大小関係に基づき行われる。ここに、本実施形態の局所領域は、図3〜図6に示すような5×5画素の局所領域となっているが、このような局所領域内において、数式14または数式15の何れかが成立する場合に、孤立点検出部307は、孤立点が検出されたと判断し、数式14が成立せずかつ数式15が成立しない場合に孤立点が検出されないと判断するようになっている。
[数14]
22>C11 かつ C22>C21 かつ C22>C31 かつ C22>C12
かつ C22>C32 かつ C22>C13 かつ C22>C23 かつ C22>C33
[数15]
22<C11 かつ C22<C21 かつ C22<C31 かつ C22<C12
かつ C22<C32 かつ C22<C13 かつ C22<C23 かつ C22<C33
ここに、数式14は、注目画素値C22が周囲8近傍画素の何れよりも大きいことを示す条件式であり、数式15は、注目画素値C22が周囲8近傍画素の何れよりも小さいことを示す条件式である。
そして、孤立点検出部307は、このような孤立点検出の結果を、補正部305へ転送する。
補正部305は、制御部119の制御に基づき、孤立点検出部307から孤立点が検出されたとの判断結果が転送された場合にのみ、上記ノイズ量Nに所定の補正係数ki、例えばki=1.5〜4を乗算する。
そして、補正部305は、補正したノイズ量Nを、注目画素値C22に対して推定されたノイズ量N22として、第2ノイズ低減部116へ転送する。
なお、上述では温度tやゲインgなどの情報を撮影毎に求めて、ノイズ量の算出に用いるようにしているが、これに限るものではない。例えば、任意の情報を標準値付与部301に予め記録しておき、ノイズ量の算出時に標準値付与部301に記録されている情報を読み出して使用することにより、算出過程を省略することも可能である。このような構成を採用すれば、処理の高速化や省電力化などを図ることが可能となる。
次に、図19を参照して、第2ノイズ低減部116の構成の一例について説明する。
この第2ノイズ低減部116は、ノイズ範囲設定手段たる範囲設定部400と、切り換え部401と、第1のスムージング手段たる第1スムージング部402と、第2のスムージング手段たる第2スムージング部403と、を備えている。
第1ノイズ低減部114とノイズ推定部115とは、範囲設定部400へ接続されている。範囲設定部400は、切り換え部401と第1スムージング部402と第2スムージング部403とへ接続されている。抽出部113は、切り換え部401へ接続されている。切り換え部401は、第1スムージング部402と第2スムージング部403とへ接続されている。第1スムージング部402と第2スムージング部403とは、信号処理部117へ接続されている。
制御部119は、範囲設定部400,切り換え部401,第1スムージング部402,第2スムージング部403と双方向に接続されており、これらを制御するようになっている。
第1ノイズ低減部114は、第1のノイズ低減がなされた注目画素値C'22を範囲設定部400へ転送する。また、ノイズ推定部115は、注目画素に関して推定されたノイズ量N22を、範囲設定部400へ転送する。
範囲設定部400は、制御部119の制御に基づき、ノイズ量に関する許容範囲の上限Upと下限Lowとを、次の数式16に示すように設定する。
[数16]
Up =C'22+N22/2
Low=C'22−N22/2
そして、範囲設定部400は、設定した許容範囲の上限Upおよび下限Lowを、切り換え部401へ転送する。さらに、範囲設定部400は、ノイズ量N22と第1のノイズ低減がなされた注目画素値C'22とを、第1スムージング部402と第2スムージング部403とへ転送する。
切り換え部401は、制御部119の制御に基づき、抽出部113からの注目画素値C22を読み込んで、この注目画素値C22が、範囲設定部400から転送された許容範囲に属するか否かを判断する。この判断の結果は、「ノイズ範囲に属している」,「ノイズ範囲を上回っている」,「ノイズ範囲を下回っている」の三通りの何れかとなる。
そして、切り換え部401は、注目画素値C22が「ノイズ範囲に属している」と判断した場合には、該注目画素値C22を第1スムージング部402へ転送し、それ以外の判断を行った場合には、注目画素値C22を第2スムージング部403へ転送する。
第1スムージング部402は、切り換え部401から注目画素値C22が転送された場合には、数式17に示すように、範囲設定部400からの第1のノイズ低減がなされた注目画素値C'22を、第2のノイズ低減がなされた注目画素値C"22に代入する。
[数17]
C"22=C'22
そして、第1スムージング部402は、第2のノイズ低減処理がなされた注目画素値C"22を信号処理部117へ転送する。
一方、第2スムージング部403は、切り換え部401から注目画素値C22が転送された場合には、該注目画素値C22を、範囲設定部400からのノイズ量N22に基づき補正する処理を行う。
すなわち、第2スムージング部403は、注目画素値C22が「ノイズ範囲を上回っている」と判断された場合には、次の数式18に示すように注目画素値C22を補正して、第2のノイズ低減処理がなされた注目画素値C"22を算出する。
[数18]
C"22=C22−N22/2
また、第2スムージング部403は、注目画素値C22が「ノイズ範囲を下回っている」と判断された場合には、次の数式19に示すように注目画素値C22を補正して、第2のノイズ低減処理がなされた注目画素値C"22を算出する。
[数19]
C"22=C22+N22/2
そして、第2スムージング部403は、数式18または数式19により算出した第2のノイズ低減がなされた注目画素値C"22を、信号処理部117へ転送する。
なお、上述では、撮像素子としてベイヤー(Bayer)型原色フィルタを用いる構成を例に挙げたが、このような構成に限定されるものではない。例えば、図7に示すような色差線順次型補色フィルタを用いる構成を採用することも可能であるし、二板撮像素子あるいは三板撮像素子の構成を採用しても良い。例えば、図7に示すような色差線順次型補色フィルタを用いる構成を採用する場合には、色信号分離部111は、撮像素子からの映像信号を、図8に示すようなCy(シアン)の色信号と、図9に示すようなYe(イエロー)の色信号と、図10に示すようなG(緑)の色信号と、図11に示すようなMg(マゼンタ)の色信号と、の4種類の色信号に分離することになる。そして、抽出部113は、これら図8〜図11に示すように、注目画素を中心とする5×5画素を局所領域として設定することになる。また、局所領域内の画素値Cijを表記するCは、C=Cy,Mg,Ye,Gとなる。
また、上述ではレンズ系100,絞り101,CCD102,温度センサ103,増幅部104,A/D変換部105,プレホワイトバランス部107,測光評価部108,合焦点検出部109,AFモータ110を含む撮像部(撮像系)を一体化した構成の撮像システムについて説明したが、撮像システムとしてはこのような構成に限定される必要はない。例えば、図20に示すように、撮像部が別体であっても構わない。すなわち、図20に示す撮像システムは、別体の撮像部により撮像され、未処理のままのRawデータとしてメモリカード等の記録媒体に記録された映像信号を、該記録媒体から読み出して処理するものとなっている。ただし、このときには、撮影時の撮像素子の温度や露光条件などの付随情報が、ヘッダ部等に記録されているものとする。なお、別体の撮像部からこの撮像システムへの各種情報の伝送は、記録媒体を介して行うに限らず、通信回線等を介して行うようにしても構わない。
この図20に示す撮像システムは、図1に示した撮像システムから、レンズ系100,絞り101,CCD102,温度センサ103,増幅部104,A/D変換部105,プレホワイトバランス部107,測光評価部108,合焦点検出部109,AFモータ110を省略して、入力部500,ヘッダ情報解析部501を追加した構成となっている。この図20に示す撮像システムにおけるその他の基本的な構成は図1に示したものと同様であるために、同一の構成には同一の名称と符号を付して説明を適宜省略し、主として異なる部分についてのみ説明する。
入力部500は、バッファ106およびヘッダ情報解析部501へ接続されている。制御部119は、入力部500,ヘッダ情報解析部501と双方向に接続されていて、これらを制御するようになっている。
次に、この図20に示す撮像システムにおいて異なる作用は、以下のようになっている。
例えばマウスやキーボードなどの外部I/F部120を介して再生操作を開始すると、メモリカードなどの記録媒体に保存された映像信号およびヘッダ情報が、入力部500を介して読み込まれる。
入力部500から読み込まれた情報の内の、映像信号はバッファ106へ、ヘッダ情報はヘッダ情報解析部501へ、それぞれ転送される。
ヘッダ情報解析部501は、入力部500から転送されたヘッダ情報に基づき、撮影時の情報(すなわち、上述したような露光条件、撮像素子の温度など)を抽出して制御部119へ転送する。
これ以降の処理は、図1に示したような撮像システムと同様である。
さらに、上述ではハードウェアによる処理を前提としていたが、このような構成に限定されるものでもない。例えば、CCD102からの映像信号を未処理のままのRawデータとしてメモリカード等の記録媒体に記録するとともに、撮像条件などの付随情報(例えば、制御部119からの撮影時の撮像素子の温度や露光条件など)をヘッダ情報として記録媒体に記録しておく。そして、別途のソフトウェアである画像処理プログラムをコンピュータに実行させて、記録媒体の情報をコンピュータに読み取らせ、処理することも可能である。なお、撮像部からコンピュータへの各種情報の伝送は、記録媒体を介して行うに限らず、通信回線等を介して行うようにしても構わない。
図21を参照して、画像処理プログラムによる処理全体の流れについて説明する。
この処理を開始すると、まず、映像信号を読み込むとともに、撮像素子の温度や露光条件などのヘッダ情報を読み込む(ステップS1)。
次に、撮像素子に使用されている色フィルタの色毎に、映像信号を色信号へ分離する(ステップS2)。
続いて、図3〜図6に示したように、注目画素を中心とする局所領域を抽出する(ステップS3)。
そして、後で図22を参照して説明するように、注目画素に対して第1ノイズ低減処理を行う(ステップS4)。
さらに、後で図23を参照して説明するように、注目画素に関するノイズ量を推定する(ステップS5)。
その後、後で図24を参照して説明するように、注目画素に対して第2ノイズ低減処理を行う(ステップS6)。
次に、全ての局所領域についての処理が完了したか否かを判断する(ステップS7)。ここで、全ての局所領域についての処理が完了していないと判断された場合には、ステップS3へ戻って未処理の局所領域について上述したような処理を行う。
一方、全ての局所領域についての処理が完了したと判断された場合には、さらに、全ての色信号についての処理が完了したか否かを判断する(ステップS8)。ここで、全ての色信号についての処理が完了していないと判断された場合には、ステップS2へ戻って、未処理の色信号について上述したような処理を行う。
また、全ての色信号についての処理が完了したと判断された場合には、公知の補間処理、強調処理、圧縮処理などを行う(ステップS9)。
そして、処理後の映像信号を出力して(ステップS10)、この処理を終了する。
次に、図22を参照して、上記ステップS4における第1ノイズ低減処理の詳細を説明する。
この処理を開始すると、数式2,数式4,数式5,数式6に示したような関数式に基づいて算出された3つの重み係数および混合係数を記録するテーブルを入力する(ステップS20)。
続いて、局所領域内における各画素の画素値と注目画素値との差成分の絶対値Δijを、数式1に示したように算出する(ステップS21)。
そして、差成分の絶対値Δijに対応する第1の重み係数w1ijをテーブルから求める(ステップS22)。
さらに、数式3に示したように、差成分の絶対値Δijを昇順にソートした後に、最小値から所定数mまでを積算した積算値Rを算出する(ステップS23)。
次に、積算値Rに対応する第2の重み係数w2と、差成分の絶対値Δijに対応する混合係数εijと、をテーブルから求める(ステップS24)。
続いて、局所領域内の座標値に対応する第3の重み係数w3ijをテーブルから求める(ステップS25)。
さらに、数式7に示したように、重み係数wijを算出する(ステップS26)。
そして、重み係数wijを用いて局所領域に対して数式8に示したようにフィルタリング処理を行い、ノイズ低減がなされた注目画素値を算出する(ステップS27)。
その後、第1のノイズ低減がなされた注目画素値を出力して(ステップS28)、図21に示した処理へリターンする。
次に、図23を参照して、上記ステップS5におけるノイズ量推定処理の詳細を説明する。
この処理を開始すると、まず、読み込まれたヘッダ情報から、温度やゲインなどの情報を設定する。ここで、もしヘッダ情報に必要なパラメータが存在しない場合には、所定の標準値を割り当てる(ステップS30)。
続いて、基準ノイズモデルの座標データと補正係数とを読み込む(ステップS31)。
さらに、第1のノイズ低減がなされた注目画素値が属する基準ノイズモデルの区間の座標データと、温度やゲインに対応する補正係数と、を選択する(ステップS32)。
そして、数式12に示したような補間処理を行って、基準ノイズ量を求める(ステップS33)。
また、数式14および数式15の処理を行って、注目画素が孤立点であるか否かを検出する(ステップS34)。
次に、数式13に示したような補正処理を行うことによりノイズ量を算出する。なお、注目画素が孤立点であると検出された場合には、算出したノイズ量に所定の補正係数をさらに乗算する(ステップS35)。
その後、算出されたノイズ量を出力して(ステップS36)、図21に示した処理へリターンする。
次に、図24を参照して、上記ステップS6における第2ノイズ低減処理の詳細を説明する。
この処理を開始すると、まず、注目画素値に関して数式16に示すような許容範囲を設定する(ステップS40)。
続いて、注目画素値が許容範囲内に属するか否かを判断する(ステップS41)。
ここで、注目画素値が許容範囲内に属すると判断された場合には、数式17に示したような処理を行う(ステップS42)。
また、ステップS41において、注目画素値が許容範囲内に属さないと判断された場合には、注目画素値がノイズ範囲を上回っているか下回っているかに応じて、数式18または数式19に示したような処理を行う(ステップS43)。
その後、第2のノイズ低減がなされた注目画素値を出力して(ステップS44)、図21に示した処理へリターンする。
なお、処理の対象となる映像信号は、静止画の映像信号だけではなく、時系列的に取り込まれる複数の映像信号(いわゆる動画の映像信号)であっても良い。
このような実施形態1によれば、撮影状況に最適化された高精度なノイズ低減処理を行うことが可能となり、高品位な映像信号を得ることができる。
また、複雑なエッジ領域においてもエッジ成分の影響を抑制しているために、高精度なノイズ量の推定が可能となり、処理の安定性および信頼性を向上することができる。
第1のノイズ低減処理は、信号のレベル差に基づき重み係数を求めているためにエッジ成分の影響を効果的に抑制することができ、座標位置に基づき重み係数を求めているためにフィルタリング処理における副作用の発生を低減することができ、信号のレベル差から孤立点を検出して孤立点の検出結果に基づき重み係数を求めているために孤立点ノイズを効果的に抑制することができる。また、テーブルにより重み係数を求めているために、処理速度を高速化することができる。さらに、ビットシフト処理をした映像信号から重み係数を求めているために、テーブルサイズを縮小することができ、撮像システムの低コスト化を図ることができる。そして、ビットシフトにより微小なノイズ成分が除去されるために、処理の安定性および信頼性を向上することができる。
また、ノイズ量の推定においてはモデルを用いているために、ノイズ量を高精度に推定することが可能となる。さらに、補間処理は実装が容易であるために、システムを低コストに構築することが可能となる。そして、孤立点状のノイズ対するノイズ量が適切に設定されるために、多様なノイズに対して高精度なノイズ低減処理を行うことが可能となる。
さらに、第2のノイズ低減処理は、ノイズ量に基づきノイズ低減処理に関する判断を行う処理であるために、最適なノイズ低減処理を行うことが可能となる。また、ノイズ低減処理に伴う不連続性の発生を防止して、高品位な映像信号を生成することが可能となる。そして、ベイヤー(Bayer)型原色フィルタを前面に配置した撮像素子を使用する場合には、従来の撮像系との親和性が高いために、多くの撮像システムへの適用が可能となる。加えて、ノイズ低減処理を色信号毎に独立して行っているために、相互のノイズが拡散するのを防止して、高品位な映像信号を得ることができる。
[実施形態2]
図25から図36は本発明の実施形態2を示したものであり、図25は撮像システムの構成を示すブロック図、図26は色差線順次型補色フィルタの配置と2画素混合により出力されるフィールド信号と局所領域とを説明するための図、図27は図26(B)に示した偶数フィールド信号におけるGCy,MgYe,MgCy,GYe色信号への分離を説明するための図、図28は第1ノイズ低減部の構成を示すブロック図、図29は領域分割部により分割される方向別領域を説明するための図、図30はノイズ推定部の構成を示すブロック図、図31は第2ノイズ低減部の構成を示すブロック図、図32は第2ノイズ低減部により用いる近傍画素を説明するための図、図33は画像処理プログラムによる処理全体の流れを示すフローチャート、図34は図33のステップS51における第1ノイズ低減処理の詳細を示すフローチャート、図35は図33のステップS52におけるノイズ量推定処理の詳細を示すフローチャート、図36は図33のステップS53における第2ノイズ低減処理の詳細を示すフローチャート、である。
この実施形態2において、上述の実施形態1と同様である部分については同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
本実施形態の撮像システムは、上述した実施形態1の図1に示した撮像システムに、信号記録手段たるバッファ603,フレーム合成部604を追加し、第1ノイズ低減部114,ノイズ推定部115,第2ノイズ低減部116を第1のノイズ低減手段たる第1ノイズ低減部600,ノイズ推定手段たるノイズ推定部601,第2のノイズ低減手段たる第2ノイズ低減部602にそれぞれ置換した構成になっている。その他の基本的な構成は上述した実施形態1と同様であるために、同一の構成には同一の名称と符号を付して説明を適宜省略し、主として異なる部分についてのみ説明する。
抽出部113は、第1ノイズ低減部600とノイズ推定部601と第2ノイズ低減部602とへ接続されている。第1ノイズ低減部600は、ノイズ推定部601へ接続されている。ノイズ推定部601は、第2ノイズ低減部602へ接続されている。第2ノイズ低減部602は、バッファ603と双方向に接続されている。バッファ603は、フレーム合成部604へ接続されている。フレーム合成部604は、信号処理部117へ接続されている。
制御部119は、第1ノイズ低減部600,ノイズ推定部601,第2ノイズ低減部602,フレーム合成部604とも双方向に接続されており、これらも制御するようになっている。
次に、図25に示したような撮像システムの作用は、基本的に実施形態1と同様であるために、映像信号の流れに沿って主として異なる部分についてのみ説明する。
本実施形態においては、CCD102として、色差線順次型補色フィルタを前面に配置した単板CCDを想定している。さらに、本実施形態においては、映像信号として、時系列的に取り込まれる複数の映像信号により構成される動画像を想定している。
ここに、図26(A)は、色差線順次型補色フィルタの構成を示している。この色差線順次型補色フィルタは、2×2画素を基本単位として、シアン(Cy)およびイエロー(Ye)が2×2画素の同一ラインに、マゼンタ(Mg)および緑(G)が2×2画素の他の同一ラインに、それぞれ配置されたものとなっている。ただし、マゼンタ(Mg),緑(G)の位置は、ライン毎に反転するように構成されている。
CCD102からの出力は、図26(B)に示すような偶数フィールド信号と、図26(C)に示すように奇数フィールド信号と、に分かれている。そして、これらが時系列的に交互に出力されることになる。
ここに、図26(B)は2画素混合による偶数フィールド信号と注目画素とを示し、図26(C)は2画素混合による奇数フィールド信号と注目画素とを示している。
偶数フィールド信号は、図26(B)に示すように、(2n−1)ラインと2nラインとの間で垂直方向に2画素混合された信号となっている。また、奇数フィールド信号は、図26(C)に示すように、2nラインと(2n+1)ラインとの間で垂直方向に2画素混合された信号となっている。ここに、nは1以上の整数である。
このような混合を行うことにより、偶数フィールド信号および奇数フィールド信号は、G+Cy(以降はGCyと表記する)と、Mg+Ye(以降はMgYeと表記する)と、Mg+Cy(以降はMgCyと表記する)と、G+Ye(以降はGYeと表記する)と、の4種類の色信号により構成されることになる。
そして、上述したような偶数フィールド信号と奇数フィールド信号とを合成することにより、1枚の映像信号(以降は、フレーム信号と表記する)が完成する。
バッファ106は、2フレーム分、すなわち4フィールド分の映像信号を記録するものとする。このとき、バッファ106上の映像信号は、時系列的に過去のものから上書きされて、新しい映像信号に置換される。
色信号分離部111は、制御部119の制御に基づき、例えば図27に示すように、フィールド信号をGCy,MgYe,MgCy,GYeの4種類の色信号に分離して、バッファ112へ転送する。なお、図27は、図26(B)に示した偶数フィールド信号を分離する様子を示している。
続くバッファ112は、4種類の色信号を、2フレーム分、すなわち4フィールド分記録するものとする。このバッファ112の色信号も、上述したバッファ106と同様に、時系列的に過去のものから上書きされて、新しい色信号に置換される。
抽出部113は、制御部119の制御に基づき、ノイズ低減処理を行う対象である注目画素と、この注目画素の近傍に存在する近傍画素と、を含む局所領域を複数のフィールド信号、例えば本実施形態においては3フィールドの信号から順次抽出して、第1ノイズ低減部600とノイズ推定部601と第2ノイズ低減部602とへ転送する。
本実施形態においては、抽出部113は、図27に示すように1フィールドの各色信号から注目画素を中心とする5×3画素を抽出して、これを3フィールド分まとめて局所領域として設定する。従って、近傍画素は、注目画素の空間的近傍に位置しかつ時間的近傍に位置する画素となる。ここに、図32(A)は、2次元空間および時間に分布する(つまり3次元的に分布する)局所領域の状態を示している。なお、注目画素の座標位置は、偶数フィールド信号と奇数フィールド信号とで1ライン分異なっている。
また、これ以降は、局所領域内の画素値をCk ij(Cは色信号であってC=GCy,MgYe,MgCy,GYe、iは局所領域内におけるX座標(横方向座標)であってi=0〜4、jは局所領域内におけるY座標(縦方向座標)であって偶数フィールドの場合にはj=0,4,8,奇数フィールドの場合にはj=1,5,9、kはフィールド信号の時刻であって、現フィールドをtとした場合にk=t,t−1,t−2)により表記することにする。この表記に従えば、注目画素値は、偶数フィールドの場合にはCt 24、奇数フィールドの場合にはCt 25となる。
第1ノイズ低減部600は、制御部119の制御に基づき、抽出部113からの注目画素に対して所定の適用的なノイズ低減処理を行い、ノイズ低減処理がなされた注目画素値をノイズ推定部601と第2ノイズ低減部602とへ転送する。
ノイズ推定部601は、制御部119の制御に基づき、抽出部113からの局所領域と、第1ノイズ低減部600からのノイズ低減処理がなされた注目画素値と、制御部119からの撮影時の条件と、を用いて、注目画素に関するノイズ量を推定する。ノイズ推定部601は、推定したノイズ量を、第2ノイズ低減部602へ転送する。
第2ノイズ低減部602は、制御部119の制御に基づき、ノイズ推定部601からのノイズ量と、バッファ603からの時系列的に過去にノイズ低減処理がなされた映像信号と、を用いて、抽出部113からの注目画素に対してノイズ低減処理を行う。第2ノイズ低減部602は、ノイズ低減処理後の注目画素値を、バッファ603へ転送する。
なお、上述した抽出部113,第1ノイズ低減部600,ノイズ推定部601,第2ノイズ低減部602における各処理は、制御部119の制御に基づき、局所領域単位で同期して行われるようになっている。
フレーム合成部604は、制御部119の制御に基づき、バッファ603からノイズ低減処理がなされた偶数フィールド信号とノイズ低減処理がなされた奇数フィールド信号とを読み出して、1枚のフレーム信号を合成する。さらに、フレーム合成部604は、本実施形態においては、フレーム信号を合成するときに、次の数式20に示すように、輝度信号Yおよび色差信号Cb,Crへの変換も同時に行う。
[数20]
Y=GCy+MgYe または Y=MgCy+GYe
Cb=MgCy−GYe
Cr=MgYe−GCy
そして、フレーム合成部604は、フレーム信号へ合成して、さらに輝度信号Yおよび色差信号Cb,Crへ変換した映像信号を、信号処理部117へ転送する。
信号処理部117は、制御部119の制御に基づき、ノイズ低減後の映像信号に対して、公知の強調処理や圧縮処理などを行い、処理後の映像信号を出力部118へ転送する。
出力部118は、映像信号をメモリカードやディスク媒体などの記録媒体に順次記録して保存する。
次に、図28を参照して、第1ノイズ低減部600の構成の一例について説明する。
この第1ノイズ低減部600は、領域分割手段たる領域分割部700と、第1バッファ701と、分散算出手段たる分散算出部702と、第2バッファ703と、領域選択手段たる領域選択部704と、平均値算出手段たる平均値算出部705と、を備えている。
抽出部113は、領域分割部700を介して第1バッファ701へ接続されている。第1バッファ701は、分散算出部702と領域選択部704とへ接続されている。分散算出部702は、第2バッファ703を介して領域選択部704へ接続されている。領域選択部704は、平均値算出部705へ接続されている。平均値算出部705は、ノイズ推定部601と第2ノイズ低減部602とへ接続されている。
制御部119は、領域分割部700,分散算出部702,領域選択部704,平均値算出部705と双方向に接続されており、これらを制御するようになっている。
領域分割部700は、制御部119の制御に基づき、抽出部113からの局所領域の一部、本実施形態においては現フィールド信号の時刻tにおける映像信号を抽出して、注目画素を基点として所定方向の複数の方向別領域へ分割する。ここに、図29は、偶数フィールド信号における方向別領域の一例を示すものである。この図29に示す方向別領域は、0°,45°,90°,135°,180°,225°,270°,315°の8方向の方向別領域となっている。そして、各方向別領域は、何れも、注目画素を含む4画素から構成される(従って、2つの方向別領域の境界線上に位置する画素は、これら2つの方向別領域の両方に含まれることになる。また、注目画素は全ての方向別領域に含まれることになる)。
方向別領域に分割された映像信号は、第1バッファ701へ転送される。分散算出部702は、制御部119の制御に基づき、方向別領域を順次読み込んで、各方向別領域の分散値を算出する。分散算出部702は、算出した分散値を第2バッファ703へ転送する。
領域選択部704は、制御部119の制御に基づき、第2バッファ703から方向別領域の分散値を読み込んで、最小の分散値を与える方向別領域を選択する。次に、領域選択部704は、選択した方向別領域に属する映像信号を第1バッファ701から読み込んで、この映像信号を平均値算出部705へ転送する。
平均値算出部705は、制御部119の制御に基づき、領域選択部704から転送される方向別領域の平均値を算出する。平均値算出部705は、算出した平均値を、ノイズ低減がなされた注目画素値C't 24(偶数フィールド信号の場合)またはC't 25、(奇数フィールド信号の場合)としてノイズ推定部601および第2ノイズ低減部602へ転送する。
次に、図30を参照して、ノイズ推定部601の構成の一例について説明する。
このノイズ推定部601は、上述した実施形態1の図15に示したノイズ推定部115にノイズテーブル手段たるノイズテーブル部800を追加し、パラメータ用ROM302とパラメータ選択部303と補間部304とを省略した構成になっている。その他の基本的な構成は図15に示したノイズ推定部115と同様であるために、同一の構成には同一の名称と符号を付して説明を適宜省略し、主として異なる部分についてのみ説明する。
第1ノイズ低減部600とゲイン算出部300と標準値付与部301とは、ノイズテーブル部800へ接続されている。ノイズテーブル部800と孤立点検出部307とは、補正部305へ接続されている。
制御部119は、ノイズテーブル部800とも双方向に接続されており、これも制御するようになっている。
第1ノイズ低減部600は、制御部119の制御に基づき、ノイズ低減がなされた注目画素値C't 24(偶数フィールド信号の場合)またはC't 25、(奇数フィールド信号の場合)をノイズテーブル部800へ転送する。
ゲイン算出部300は、制御部119から転送されるISO感度および露光条件に関する情報に基づき、増幅部104における増幅量を求めて、求めた増幅量をノイズテーブル部800へ転送する。
また、制御部119は、温度センサ103からCCD102の温度情報を取得して、取得した温度情報をノイズテーブル部800へ転送する。
ノイズテーブル部800は、第1ノイズ低減部600からのノイズ低減がなされた注目画素値と、ゲイン算出部300からのゲインの情報と制御部119からの温度情報と、に基づいてノイズ量を求める。このノイズテーブル部800は、温度,信号レベル,ゲインと、ノイズ量と、の間の関係を記録するルックアップテーブルであり、上述した実施形態1と同様の手段により構築されたものである。ノイズテーブル部800は、求めたノイズ量Nを補正部305へ転送する。
補正部305は、上述した実施形態1と同様に、孤立点検出部307から孤立点が検出されたとの判断結果が転送された場合にのみ、上記ノイズ量Nに所定の補正係数ki、例えばki=1.5〜4を乗算する。補正部305で補正されたノイズ量Nは、注目画素値Ct 24(偶数フィールド信号の場合)のノイズ量N24、または注目画素値Ct 25(奇数フィールド信号の場合)のノイズ量N25として、第2ノイズ低減部602へ転送される。
次に、図31を参照して、第2ノイズ低減部602の構成の一例について説明する。
この第2ノイズ低減部602は、前局所領域抽出手段たる前局所領域抽出部900と、第1の差分手段たる第1差分部901と、バッファ902と、動き量推定手段たる動き推定部903と、差分成分選択手段たる差分成分選択部904と、動き量補償手段たる動き補償部905と、第2の差分手段たる第2差分部906と、を備えている。
抽出部113は、第1差分部901と第2差分部906とへ接続されている。バッファ603は、前局所領域抽出部900を介して第1差分部901へ接続されている。第1差分部901は、バッファ902へ接続されている。バッファ902は、動き推定部903と動き補償部905とへ接続されている。ノイズ推定部601は、動き推定部903へ接続されている。動き推定部903は、差分成分選択部904を介して動き補償部905へ接続されている。動き補償部905は、第2差分部906へ接続されている。第2差分部906は、バッファ603へ接続されている。
制御部119は、前局所領域抽出部900,第1差分部901,動き推定部903,差分成分選択部904,動き補償部905,第2差分部906と双方向に接続されており、これらを制御するようになっている。
前局所領域抽出部900は、制御部119の制御に基づき、バッファ603から時系列的に過去のノイズ低減処理がなされた複数の映像信号から、現注目画素に関する局所領域(図32(A)参照)と同一位置に存在する映像信号を前局所領域(図32(B)参照)として少なくとも1つ抽出する(なお、この前局所領域も、局所領域と同様に、2次元空間および時間に分布する(つまり3次元的に分布する)領域となっている。)。本実施形態においては、前局所領域抽出部900が抽出する前局所領域は、1つであることを想定している。前局所領域抽出部900は、抽出した前局所領域を第1差分部901へ転送する。
一方、第1差分部901は、制御部119の制御に基づき、抽出部113から局所領域を受領する。ここに、図32(A)は抽出部113からの局所領域の画素配置を、図32(B)は前局所領域抽出部900からの前局所領域の画素配置を、それぞれ示している。
図32に示す例においては、注目画素値が偶数フィールド信号のCt 24であるものとしている。これ以降の説明においては、注目画素値が偶数フィールド信号のCt 24であるものとして説明するが、注目画素が奇数フィールド信号のCt 25である場合にも、同様の技術を適用することができる。
第1差分部901は、未処理の局所領域と、第2のノイズ低減処理がなされた前局所領域と、の間で差分処理を行う。この差分処理は、時刻的には「現フィールド(時刻t)と現フィールド(時刻t)との間」、「現フィールド(時刻t)と1フィールド前のフィールド(時刻t−1)との間」、「現フィールド(時刻t)と2フィールド前のフィールド(時刻t−2)との間」の三種類に対して行われる。また、差分は、所定サイズの基準領域と、比較領域と、の間で行われる。本実施形態においては、差分は、1×5画素サイズ、つまりX座標方向のライン間で行われる。すなわち、第1差分部901は、次の数式21に示すように差分処理を行う。
[数21]
t i =C"t i0−Ct i4
t-1 i=(C"t-1 i1+3C"t-1 i5)/4−Ct i4
t-2 i=C"t-2 i4−Ct i4
ここに、iはX座標方向の座標を意味し、本実施形態においてはi=0〜4をとる。従って、三種類の差分成分dt i,dt-1 i,dt-2 iは、それぞれ5個ずつ算出されることになる。また、Cは未処理の画素値を、C"は第2のノイズ低減処理がなされた画素値を、それぞれ意味している。
そして、第1差分部901は、算出した三種類の差分成分dt i,dt-1 i,dt-2 iを、バッファ902へ転送する。
動き推定部903は、制御部119の制御に基づき、バッファ902から三種類の差分成分dt i,dt-1 i,dt-2 iを読み込むとともに、ノイズ推定部601から注目画素値Ct 24のノイズ量N24を読み込む。そして、動き推定部903は、差分成分の絶対値とノイズ量N24とを差分成分の種類毎に各画素単位で順次比較して、ノイズ量N24以上の絶対値を与える差分成分を、動きに起因する動き画素に係る差分成分であると判断してラベルを付加する。その後、動き推定部903は、ラベル情報とノイズ量N24とを、差分成分選択部904へ転送する。
差分成分選択部904は、制御部119の制御に基づき、動き推定部903から差分成分に関するラベル情報を読み込んで、動き量が最小(動き画素に係る差分成分であると判断された数が最小)となる種類の差分成分(すなわち、三種類の差分成分dt i,dt-1 i,dt-2 iの内の何れか一種類の差分成分)を選択する。上記選択は、ラベルが付加された数が最小となる種類の差分成分を選択することにより行われる。そして、差分成分選択部904は、選択情報とノイズ量N24とを動き補償部905へ転送する。
動き補償部905は、制御部119の制御に基づき、差分成分選択部904から選択情報を読み込み、読み込んだ選択情報に基づいて、動き量が最小とされる種類の差分成分をバッファ902から読み出す。これ以降は、選択された差分成分(動き量が最小となる種類の差分成分)をdiにより表記するものとする。動き補償部905は、差分成分di中の注目画素位置に関する差分成分d2に関して、差分成分選択部904からのノイズ量N24に基づき補償処理を行い、d'2を算出する。
この補償処理は、差分成分d2がノイズ量N24を「上回っている」場合には、次の数式22により行われる。
[数22]
d'2=N24
また、補償処理は、差分成分d2がノイズ量N24を「下回っている」場合は、次の数式23により行われる。
[数23]
d'2=−N24
さらに、補償処理は、上述以外の場合は、次の数式24により行われる。
[数24]
d'2=d2
動き補償部905は、補償処理後の注目画素位置に関する差分成分d'2を、第2差分部906へ転送する。
第2差分部906は、制御部119の制御に基づき、抽出部113からの注目画素値Ct 24と、動き補償部905からの補償処理後の差分成分d'2と、の間で次の数式25に示すように差分処理を行い、第2のノイズ低減処理後の注目画素値C"t 24を算出する。
[数25]
C"t 24=Ct 24−d'2
第2差分部906は、算出した第2のノイズ低減処理後の注目画素値C"t 24を、バッファ603へ転送する。
なお、上述では、撮像素子として色差線順次型補色フィルタを用いる構成を例に挙げたが、このような構成に限定されるものではない。例えば、図2に示したようなベイヤー(Bayer)型原色フィルタを用いる構成を採用することも可能であるし、二板撮像素子あるいは三板撮像素子の構成を採用しても良い。
そして、上述では、第1のノイズ低減処理に方向別の処理を用い、第2のノイズ低減処理に時系列的な複数の映像信号を用いる構成を採用していたが、このような構成に限定されるものでもない。例えば、実施形態1において図12を参照して説明したような適用的な重み係数を用いるフィルタリング処理や、図19を参照して説明したような1枚の画像内においてノイズを低減する処理などを適用することも可能である。ここに、重み係数を用いるフィルタリング処理においては、注目画素と近傍画素との間の空間的関連性や画素値的関連性に基づいて重み係数を算出するだけでなく、さらに、注目画素と近傍画素との間の時間的関連性に基づいて重み係数を算出すると良い。
また、上述した実施形態1と同様に、撮像部は別体であって、この別体の撮像部により撮像された複数の映像信号を未処理のままのRawデータとして記録媒体等を介して取り込むとともに、さらに撮影時の撮像素子の温度や露光条件などの付随情報をヘッダ部などにより記録媒体等を介して取り込んで、上述したような処理を行うことも可能である。
さらに、上述ではハードウェアによる処理を前提としていたが、このような構成に限定されるものでもない。例えば、CCD102からの複数の映像信号を未処理のままのRawデータとして記録媒体に記録するとともに、撮像条件などの付随情報(例えば、制御部119からの撮影時の撮像素子の温度や露光条件など)をヘッダ情報として記録媒体に記録しておく。そして、別途のソフトウェアである画像処理プログラムをコンピュータに実行させて、記録媒体の情報をコンピュータに読み取らせ、処理することも可能である。なお、撮像部からコンピュータへの各種情報の伝送は、記録媒体を介して行うに限らず、通信回線等を介して行うようにしても構わない。
図33を参照して、画像処理プログラムによる処理全体の流れについて説明する。なお、この図33において、上述した実施形態1の図21に示した処理と基本的にほぼ同一な処理ステップに関しては、同一のステップ数を割り当てている。
この処理を開始すると、まず、複数の映像信号を読み込むとともに、撮像素子の温度や露光条件などのヘッダ情報を読み込む(ステップS1)。
次に、読み込んだ映像信号を、図26(B)に示すような偶数フィールド信号と、図26(C)に示すような奇数フィールド信号と、へ分離する(ステップS50)。
続いて、図27に示すように、撮像素子に使用されている色フィルタの色毎に、フィールド信号を色信号へ分離する(ステップS2)。
そして、図32(A)に示すように、注目画素を包含する局所領域を抽出する(ステップS3)。
さらに、後で図34を参照して説明するように、注目画素に対して第1ノイズ低減処理を行う(ステップS51)。
その後、後で図35を参照して説明するように、注目画素に関するノイズ量を推定する(ステップS52)。
加えて、後で図36を参照して説明するように、注目画素に対して第2ノイズ低減処理を行う(ステップS53)。
次に、全ての局所領域についての処理が完了したか否かを判断する(ステップS7)。ここで、全ての局所領域についての処理が完了していないと判断された場合には、ステップS3へ戻って未処理の局所領域について上述したような処理を行う。
一方、全ての局所領域についての処理が完了したと判断された場合には、さらに、全ての色信号についての処理が完了したか否かを判断する(ステップS8)。ここで、全ての色信号についての処理が完了していないと判断された場合には、ステップS2へ戻って、未処理の色信号について上述したような処理を行う。
また、全ての色信号についての処理が完了したと判断された場合には、偶数フィールド信号と奇数フィールド信号とを合成して、フレーム信号を算出する(ステップS54)。
そして、フレーム信号に、公知の強調処理および圧縮処理などを行う(ステップS9)。
続いて、処理後のフレーム信号を出力する(ステップS10)。
その後、全ての映像信号についての処理が完了したか否かを判断する(ステップS55)。ここで、全ての映像信号についての処理が完了していないと判断された場合には、ステップS50へ戻って、未処理の映像信号について上述したような処理を行う。
一方、全ての映像信号についての処理が完了したと判断された場合には、この処理を終了する。
次に、図34を参照して、上記ステップS51における第1ノイズ低減処理の詳細を説明する。
この処理を開始すると、まず、図29に示すように、局所領域の一部を、注目画素を基点とする所定数の方向別領域へ分割する(ステップS60)。
次に、各方向別領域の分散値を算出する(ステップS61)。
続いて、最小の分散値を与える方向別領域を選択する(ステップS62)。
さらに、選択された方向別領域の平均値を算出する(ステップS63)。
その後、平均値を、第1のノイズ低減がなされた注目画素値として出力して(ステップS64)、図33に示した処理へリターンする。
次に、図35を参照して、上記ステップS52におけるノイズ量推定処理の詳細を説明する。なお、この図35において、上述した実施形態1の図23に示したノイズ量推定処理と基本的にほぼ同一な処理ステップに関しては、同一のステップ数を割り当てている。
この処理を開始すると、まず、読み込まれたヘッダ情報から、温度やゲインなどの情報を設定する。ここで、もしヘッダ情報に必要なパラメータが存在しない場合には、所定の標準値を割り当てる(ステップS30)。
続いて、温度やゲインに対応するノイズ量テーブルを入力して、画素値に応じたノイズ量を求める(ステップS70)。
さらに、近傍画素を用いて数式14および数式15の処理を行い、注目画素が孤立点であるか否かを検出する(ステップS34)。
そして、注目画素が孤立点であることが検出された場合には、求められたノイズ量に所定の補正係数をさらに乗算する(ステップS35)。
その後、算出されたノイズ量を出力して(ステップS36)、図33に示した処理へリターンする。
次に、図36を参照して、上記ステップS53における第2ノイズ低減処理の詳細を説明する。
この処理を開始すると、ノイズ低減処理が完了した時系列的に過去のフィールド信号を読み込む(ステップS80)。
続いて、図32(B)に示したような、現注目画素に関する局所領域と同一位置に存在するノイズ低減処理がなされた映像信号を前局所領域として抽出する(ステップS81)。
さらに、数式21に示したように、三種類の差分成分を算出する(ステップS82)。
そして、差分成分の絶対値とノイズ量とを各画素単位で順次比較して、ノイズ量以上の絶対値を与える差分成分を、動きに起因する動き画素に係る差分成分であると判断する(ステップS83)。
その後、三種類の差分成分の内の、動き画素に係る差分成分であると判断された数が最小となる種類の差分成分を選択する(ステップS84)。
次に、動き量が最小であるとして選択された種類の差分成分の中の注目画素位置に関する差分成分に対して、ノイズ量N24に基づき、数式22、数式23、または数式24に示したような補償処理を行う(ステップS85)。
続いて、注目画素値と補償処理後の差分成分との差分処理を数式25に示したように行い、第2のノイズ低減処理後の注目画素値を取得する(ステップS86)。
その後、第2のノイズ低減がなされた注目画素値を出力して(ステップS87)、図33に示した処理へリターンする。
このような実施形態2によれば、撮影状況に最適化された高精度なノイズ低減処理を行うことが可能となり、高品位な映像信号を得ることができる。
また、時系列的に撮影された複数の映像信号に関して巡回型のノイズ低減処理を行うようにしたために、ノイズ低減処理の平滑化性能とエッジ部の保存性能とを向上することが可能となる。
さらに、第1のノイズ低減処理は、分散値が最小となる領域を選択して行う処理であるために、複雑なエッジ領域においてもエッジ成分の影響を抑制することができ、後段のノイズ量推定の精度を向上することができる。また、第1のノイズ低減処理は、処理が比較的単純であるために、低コスト化を図ることが可能となる。
そして、ノイズ量の推定においてはモデルを用いているために、ノイズ量を高精度に推定することが可能となる。このとき、ノイズ量を求める際にルックアップテーブルを用いているために、ノイズ量を高速に推定することが可能となる。そして、孤立点状のノイズ対するノイズ量が適切に設定されるために、多様なノイズに対して高精度なノイズ低減処理を行うことが可能となる。
さらに、第2のノイズ低減処理は、ノイズ量に基づきノイズ低減処理に関する判断を行う処理であるために、最適なノイズ低減処理を行うことが可能となる。また、第2のノイズ低減処理は、時系列的に過去の映像信号を利用する処理であるために、より効果の大きいノイズ低減処理を行うことが可能となる。そして、動き量に基づいて過去の映像信号または現在の映像信号を選択しているために、動き量の大きい領域であっても副作用の少ないノイズ低減処理を行うことが可能となる。さらに、色差線順次型補色フィルタを前面に配置した撮像素子を使用する場合には、従来の撮像系との親和性が高いために、多くの撮像システムへの適用が可能となる。加えて、ノイズ低減処理を色信号毎に独立して行っているために、相互のノイズが拡散するのを防止して、高品位な映像信号を得ることができる。
[実施形態3]
図37から図53は本発明の実施形態3を示したものであり、図37は撮像システムの構成を示すブロック図、図38は局所領域における第1CCDの色フィルタ配置を示す図、図39は局所領域における第2CCDの色フィルタ配置を示す図、図40は第2CCDの出力を補間処理して得られる局所領域のR色信号を示す図、図41は第2CCDの出力を補間処理して得られる局所領域のB色信号を示す図、図42は図38に示したG信号と図40に示したR信号と図41に示したB信号とを分離して得られる局所領域のY信号を示す図、図43は図38に示したG信号と図40に示したR信号と図41に示したB信号とを分離して得られる局所領域のCb信号を示す図、図44は図38に示したG信号と図40に示したR信号と図41に示したB信号とを分離して得られる局所領域のCr信号を示す図、図45は第1ノイズ低減部の一構成例を示すブロック図、図46は第1ノイズ低減部の他の構成例を示すブロック図、図47は第2ノイズ低減部の構成を示すブロック図、図48は5×5画素の平滑化フィルタを示す図、図49は3×3画素の平滑化フィルタを示す図、図50はノイズ量に応じてどのタイプの平滑化フィルタが選択されるかを示す線図、図51は画像処理プログラムによる処理全体の流れを示すフローチャート、図52は図51のステップS91における第1ノイズ低減処理の詳細を示すフローチャート、図53は図51のステップS92における第2ノイズ低減処理の詳細を示すフローチャート、である。
この実施形態3において、上述の実施形態1,2と同様である部分については同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
本実施形態の撮像システムは、上述した実施形態1の図1に示した撮像システムにおいて、CCD102を第1CCD1000および第2CCD1001に置換し、さらに色信号分離部111,第1ノイズ低減部114,第2ノイズ低減部116を輝度色差分離手段たるY/C分離部1002,第1のノイズ低減手段たる第1ノイズ低減部1003,第2のノイズ低減手段たる第2ノイズ低減部1004にそれぞれ置換した構成になっている。その他の基本的な構成は上述した実施形態1と同様であるために、同一の構成には同一の名称と符号を付して説明を適宜省略し、主として異なる部分についてのみ説明する。
レンズ系100および絞り101を介して入射された光束は、例えばダイクロイック面を有するプリズム系により、波長帯域の異なる2つの光に分割されて2方向へ射出される。そして、分割された内の一方の光が第1CCD1000へ到達し、他方の光が第2CCD1001へ到達する。第1CCD1000からの映像信号と第2CCD1001からの映像信号とは、増幅部104によって増幅され、A/D変換部105によってデジタル信号へ変換されて、バッファ106へ転送される。
測光評価部108は、絞り101と第1CCD1000と第2CCD1001と増幅部104とへ接続されている。バッファ106は、プレホワイトバランス部107と測光評価部108と合焦点検出部109とY/C分離部1002とへ接続されている。Y/C分離部1002は、バッファ112へ接続されている。抽出部113は、第1ノイズ低減部1003とノイズ推定部115と第2ノイズ低減部1004とへ接続されている。第1ノイズ低減部1003は、ノイズ推定部115と第2ノイズ低減部1004とへ接続されている。ノイズ推定部115は、第2ノイズ低減部1004へ接続されている。第2ノイズ低減部1004は、信号処理部117へ接続されている。
制御部119は、Y/C分離部1002,第1ノイズ低減部1003,第2ノイズ低減部1004とも双方向に接続されており、これらも制御するようになっている。
さらに、温度センサ103は、第2CCD1001の近傍に配置されていて、この温度センサ103からの信号は、制御部119へ接続されている。
次に、図37に示したような撮像システムの作用は、基本的に実施形態1と同様であるために、映像信号の流れに沿って主として異なる部分についてのみ説明する。
レンズ系100および絞り101を介して入射された光束は、プリズム系により、緑色の波長帯域の第1の光と、それ以外の波長帯域の第2の光と、に分割される。そして、これらの内の第1の光は第1CCD1000に、第2の光は第2CCD1001に、それぞれ入射する。
ここに、本実施形態においては、第1CCD1000は図38に示すような緑(G)フィルタのみを前面に配置したCCD、第2CCD1001は図39に示すような赤(R)フィルタと青(B)フィルタとを格子状に配置したCCDであることを想定している。なお、プリズム系が上述したようにダイクロイック面を備えたものである場合には、緑色の波長帯域の光の光路上に配置される第1CCD1000の前面には、必ずしも緑(G)のフィルタを設けなくても構わない。
そして、第1CCD1000および第2CCD1001は、それぞれ映像信号を生成して出力する。
第1CCD1000からの映像信号と第2CCD1001からの映像信号とは、増幅部104,A/D変換部105を介してバッファ106へ転送される。そして、このバッファ106には、第1CCD1000からの映像信号と、第2CCD1001からの映像信号と、の両方が記録されるものとする。
Y/C分離部1002は、制御部119の制御に基づき、バッファ106から、第1CCD1000からの映像信号と第2CCD1001からの映像信号とを読み込む。そして、Y/C分離部1002は、第2CCD1001からのRフィルタの信号とBフィルタの信号とに関しては、公知の補間処理を行うことにより、図40および図41に示すような欠落のない信号を生成する。次に、Y/C分離部1002は、生成した欠落のないRフィルタの信号(図40)と、欠落のないBフィルタの信号(図41)と、第1CCD1000からのGフィルタの信号(図38)と、に基づき、次の数式26に示すように、輝度信号(Y)と色差信号(Cb,Cr)とを算出する。
[数26]
Y = 0.29900R+0.58700G+0.11400B
Cb=−0.16874R−0.33126G+0.50000B
Cr= 0.50000R−0.41869G−0.08131B
Y/C分離部1002は、算出した輝度信号(Y)と色差信号(Cb,Cr)とを、バッファ112へ転送する。
抽出部113は、制御部119の制御に基づき、ノイズ低減処理を行う対象である注目画素と、この注目画素の近傍に存在する近傍画素と、を含む局所領域を順次抽出して、第1ノイズ低減部1003とノイズ推定部115と第2ノイズ低減部1004とへ転送する。
ここに、抽出部113は、本実施形態においては、図42〜図44に示すような、注目画素を中心とする5×5画素の領域を、局所領域として抽出するようになっている。そして、ノイズ低減処理は1画素単位で行われるために、上記5×5画素の局所領域は、注目画素の画素位置を1画素ずつずらしながら順に抽出されることになる。従って、ある位置の注目画素に対する局所領域と、前記注目画素から1画素ずらした位置の新たな注目画素に対する局所領域とは、4行または4列だけ重複していることになる。なお、抽出部113による上記抽出は、色信号毎に独立に行われる。そして、これ以降は、局所領域内の画素をCij(Cは色信号であってC=Y,Cb,Cr、iは局所領域内におけるX座標(横方向座標)であってi=0〜4、jは局所領域内におけるY座標(縦方向座標)であってj=0〜4)により表記することにする。この表記に従えば、局所領域が5×5画素である場合には、注目画素値はC22となる。
第1ノイズ低減部1003は、制御部119の制御に基づき、抽出部113から転送される局所領域の注目画素に対して所定の適用的なノイズ低減処理を行い、ノイズ低減処理がなされた注目画素値をノイズ推定部115と第2ノイズ低減部1004とへ転送する。
ノイズ推定部115は、制御部119の制御に基づき、抽出部113から転送される局所領域と、第1ノイズ低減部1003から転送されるノイズ低減処理がなされた注目画素値と、制御部119から転送される撮影時の条件と、に基づいて、注目画素に関するノイズ量を推定する。そして、ノイズ推定部115は、推定したノイズ量を第2ノイズ低減部1004へ転送する。
第2ノイズ低減部1004は、制御部119の制御に基づき、第1ノイズ低減部1003から転送されるノイズ低減処理がなされた注目画素値と、ノイズ推定部115から転送されるノイズ量と、に基づいて、抽出部113からの注目画素に対して第2のノイズ低減処理を行う。そして、第2ノイズ低減部1004は、ノイズ低減処理後の注目画素値を信号処理部117へ転送する。
なお、上述した抽出部113,第1ノイズ低減部1003,ノイズ推定部115,第2ノイズ低減部1004における各処理は、制御部119の制御に基づき、局所領域単位で同期して行われるようになっている。
信号処理部117は、制御部119の制御に基づき、ノイズ低減後の映像信号に対して、強調処理および圧縮処理などを行い、処理後の映像信号を出力部118へ転送する。
出力部118は、映像信号をメモリカードなどの記録媒体に記録して保存する。
次に図45を参照して、第1ノイズ低減部1003の構成の一例について説明する。
この第1ノイズ低減部1003は、拡散画像記録手段たるバッファ1100と、拡散画像算出手段たるTVノルム算出部1101と、拡散画像算出手段たる拡散画像算出部1102と、反復処理制御手段であり変化成分算出手段たる変化成分算出部1103と、反復処理制御手段であり停止手段たる拡散制御部1104と、を備えている。
抽出部113は、バッファ1100へ接続されている。バッファ1100は、TVノルム算出部1101と拡散画像算出部1102とへ接続されている。TVノルム算出部1101は、拡散画像算出部1102と変化成分算出部1103とへ接続されている。拡散画像算出部1102は、バッファ1100とノイズ推定部115と第2ノイズ低減部1004とへ接続されている。変化成分算出部1103は、拡散制御部1104を介して拡散画像算出部1102へ接続されている。
制御部119は、TVノルム算出部1101,拡散画像算出部1102,変化成分算出部1103,拡散制御部1104と双方向に接続されており、これらを制御するようになっている。
抽出部113からの局所領域は、バッファ1100へ転送される。
TVノルム算出部1101は、制御部119の制御に基づき、バッファ1100に記憶されている局所領域に関する全変動(TV;Total Variation)ノルムを次の数式27に示すように算出する。
[数27]
Figure 2008124764
ここに、▽Rは、局所領域Rの勾配(Gradient)を意味している。
TVノルム算出部1101は、算出したTVノルムを、拡散画像算出部1102と変化成分算出部1103とへ転送する。
拡散画像算出部1102は、制御部119の制御に基づき、バッファ1100からの局所領域と、TVノルム算出部1101からのTVノルムと、を用いて、局所領域に関する拡散画像を算出する。この拡散画像は、次の数式28に示すようなエネルギー関数E()を最小化する復元画像として、反復的に算出される。
[数28]
Figure 2008124764
ここに、ρ()は所定のコスト関数を、φはノイズによる劣化作用素を、Oはノイズのない原画像を、λは所定の定数項を意味している。
そして、拡散画像算出部1102は、拡散画像を次の数式29に基づき算出する。
[数29]
Figure 2008124764
ここに、φ*はノイズによる劣化作用素の随伴作用素を、∂tは仮想時間パラメータtに関する一階偏微分を意味している。
拡散画像算出部1102は、数式29に基づき仮想時間パラメータtを更新することにより拡散画像R(t)を算出する。なお、算出の際の初期条件として、R(0)=Rを用いる。
拡散画像算出部1102は、算出した拡散画像R(t)を、バッファ1100へ転送する。
TVノルム算出部1101は、制御部119の制御に基づき、バッファ1100に記憶された局所領域に関するTVノルムを再度算出する。そして、TVノルム算出部1101は、再度算出したTVノルムを、拡散画像算出部1102と変化成分算出部1103とへ転送する。
変化成分算出部1103は、制御部119の制御に基づき、TVノルム算出部1101からのTVノルムの変化を求める。以下では、仮想時間パラメータtにおける拡散画像R(t)のTVノルムをTV(t)、拡散画像算出部1102によって仮想時間パラメータが更新されて(t+1)となった拡散画像R(t+1)のTVノルムをTV(t+1)とする。このとき、TVノルムの変化は、TV(t)とTV(t+1)との差の絶対値として求められる。変化成分算出部1103は、算出したTVノルムの変化を、拡散制御部1104へ転送する。
拡散制御部1104は、制御部119の制御に基づき、変化成分算出部1103からのTVノルムの変化と所定の閾値とを比較して、TVノルムの変化が所定の閾値以下になった場合に反復処理が収束したと判断して、処理を停止させる制御信号を拡散画像算出部1102へ転送する。
拡散画像算出部1102は、拡散制御部1104から制御信号が転送された場合に、拡散画像から注目画素位置に対応する画素値を抽出して、抽出した画素値をノイズ低減がなされた注目画素値C'22としてノイズ推定部115と第2ノイズ低減部1004とへ転送する。一方、拡散画像算出部1102は、拡散制御部1104から制御信号が転送されない場合には、バッファ1100に記憶されている局所領域に対して再度の拡散画像を算出する。
なお、上述ではTVノルムに基づき拡散処理を行う例について説明したが、このような構成に限定されるものではない。例えば、図46に示すような一般的なエネルギー関数と偏微分方程式(PDEs;Partial Differential Equations)とを組み合わせた構成を採用することも可能である。
図46を参照して、第1ノイズ低減部1003の他の構成例について説明する。
この図46に示す第1ノイズ低減部1003は、図45に示した第1ノイズ低減部1003の構成において、TVノルム算出部1101を除去するとともに、拡散画像算出部1102を拡散画像算出手段たるPDEs算出部1106へ、変化成分算出部1103を反復処理制御手段であり処理回数算出手段たる処理回数算出部1105へ、それぞれ置換したものとなっている。その他の基本的な構成は図45に示す第1ノイズ低減部1003と同様であるために、同一の構成には同一の名称と符号を付して説明を適宜省略し、主として異なる部分についてのみ説明する。
バッファ1100は、処理回数算出部1105とPDEs算出部1106とへ接続されている。処理回数算出部1105は、拡散制御部1104へ接続されている。拡散制御部1104は、PDEs算出部1106へ接続されている。PDEs算出部1106は、バッファ1100とノイズ推定部115と第2ノイズ低減部1004とへ接続されている。
制御部119は、処理回数算出部1105,PDEs算出部1106とも双方向に接続されており、これらも制御するようになっている。
PDEs算出部1106は、制御部119の制御に基づき、バッファ1100に記憶されている局所領域Rに対して、非線形拡散方程式に関するPDEsを算出する。ここに、非線形拡散方程式は、一般に、次の数式30に示すような数式として与えられる。
[数30]
Figure 2008124764
ここに、c()は目的とする画像を得るためのエネルギー関数を、∂tは仮想時間パラメータtに関する一階偏微分を、それぞれ意味している。
PDEs算出部1106は、数式30に基づき、仮想時間パラメータtを更新することにより更新画像R(t)を算出する。なお、算出の際の初期条件として、R(0)=Rを用いる。PDEs算出部1106は、算出した更新画像R(t)をバッファ1100へ転送する。
処理回数算出部1105は、制御部119の制御に基づき、バッファ1100へ書き込まれる更新画像R(t)の回数をカウントして、カウントした回数を拡散制御部1104へ転送する。
拡散制御部1104は、制御部119の制御に基づき、処理回数算出部1105からの更新の回数と所定の閾値とを比較して、更新の回数が所定の閾値以上になった場合に、処理を停止させる制御信号をPDEs算出部1106へ転送する。
PDEs算出部1106は、拡散制御部1104から制御信号が転送された場合に、更新画像から注目画素位置に対応する画素値を抽出して、抽出した画素値をノイズ低減がなされた注目画素値C'22としてノイズ推定部115と第2ノイズ低減部1004とへ転送する。一方、PDEs算出部1106は、拡散制御部1104から制御信号が転送されない場合には、バッファ1100に記憶されている局所領域に対して再度の更新画像を算出する。
なお、上述したような拡散画像を用いる技術については、例えば上述した「IEEE SIGNAL PROCESSING MAGAZINE, SEPTEMBER 2002」の第16頁〜第25頁などに記載されている。
次に、図47を参照して、第2ノイズ低減部1004の構成の一例について説明する。
この第2ノイズ低減部1004は、平滑化フィルタ選択手段たるフィルタ選択部1200と、平滑化フィルタ記録手段たるフィルタ記録部1201と、スムージング手段たるスムージング部1202と、を備えている。
第1ノイズ低減部1003とノイズ推定部115とフィルタ記録部1201とは、フィルタ選択部1200へ接続されている。フィルタ選択部1200と抽出部113とは、スムージング部1202へ接続されている。スムージング部1202は、信号処理部117へ接続されている。
制御部119は、フィルタ選択部1200,フィルタ記録部1201,スムージング部1202と双方向に接続されており、これらを制御するようになっている。
フィルタ選択部1200は、制御部119の制御に基づき、第1ノイズ低減部1003から第1のノイズ低減がなされた注目画素値C'22を読み込むとともに、ノイズ推定部115から注目画素のノイズ量N22を読み込んで、フィルタ記録部1201に記録されている平滑化フィルタを選択する。ここに、フィルタ記録部1201には、例えば、図48(A)〜図48(D)に示すような5×5サイズの周波数特性が異なる4種類(タイプ(Type)1〜4)の平滑化フィルタと、図49(A)〜図49(D)に示すような3×3サイズの周波数特性が異なる4種類(タイプ(Type)1〜4)の平滑化フィルタと、の合計8種類の平滑化フィルタが記録されている。
なお、タイプ(Type)1の平滑化フィルタは高周波成分を残存させる周波数特性のフィルタとなっており、タイプ(Type)1からタイプ(Type)4へと向かうにつれて、高周波成分をより抑制する周波数特性のフィルタとなるように構成されている。また、図48および図49に示すフィルタ係数は、128倍した値を記載している。従って、実際に用いるフィルタ係数は、図48および図49に示すフィルタ係数の128分の1である。
フィルタ選択部1200は、まず、第1ノイズ低減部1003から転送される注目画素値C'22と所定の閾値とを比較して、注目画素値C'22が所定の閾値以下である場合には5×5サイズの平滑化フィルタを、また注目画素値C'22が所定の閾値よりも大きい場合には3×3サイズの平滑化フィルタを選択する、これは、一般に、暗部領域においてはノイズが顕著になるために、暗部領域に対してよりノイズ抑制効果の大きい平滑化フィルタを適用することを意味している。
次に、フィルタ選択部1200は、ノイズ推定部115から転送される注目画素のノイズ量N22に基づいて、周波数特性のタイプ(Type)1〜タイプ(Type)4を選択する。この選択は、例えば図50に示すようなノイズ量Nとフィルタの種類(Type)との間の関係に基づいて行われる。すなわち、ノイズ量Nが小さい場合にはタイプ(Type)1の平滑化フィルタを選択し、ノイズ量Nが増加するにつれて、選択する平滑化フィルタがタイプ(Type)2、タイプ(Type)3、タイプ(Type)4と順に変更される。これにより、ノイズ量Nが大きいほど、高周波成分をより抑制する周波数特性の平滑化フィルタが選択されることになる。
そして、フィルタ選択部1200は、選択したサイズおよび周波数特性の平滑化フィルタ係数を、スムージング部1202へ転送する。
スムージング部1202は、制御部119の制御に基づき、フィルタ選択部1200からの平滑化フィルタ係数を用いて、抽出部113からの局所領域に対して平滑化フィルタ処理を行う。そして、スムージング部1202は、フィルタリング処理後の注目画素値を、第2のノイズ低減がなされた注目画素値C"22として信号処理部117へ転送する。
なお、上述では撮像系として二板CCDを用いる例を挙げたが、このような構成に限定されるものではない。例えば、図2に示したようなベイヤー(Bayer)型原色フィルタ、もしくは図7に示したような色差線順次型補色フィルタを用いる単板CCDを採用しても良いし、または三板CCDを採用することも可能である。
また、上述した実施形態1と同様に、撮像部は別体であって、この別体の撮像部により撮像された映像信号を未処理のままのRawデータとして記録媒体等を介して取り込むとともに、さらに撮影時の撮像素子の温度や露光条件などの付随情報をヘッダ部などにより記録媒体等を介して取り込んで、上述したような処理を行うことも可能である。
さらに、上述ではハードウェアによる処理を前提としていたが、このような構成に限定されるものでもない。例えば、第1CCD1000からの映像信号と第2CCD1001からの映像信号とを未処理のままのRawデータとして記録媒体に記録するとともに、撮像条件などの付随情報(例えば、制御部119からの撮影時の撮像素子の温度や露光条件など)をヘッダ情報として記録媒体に記録しておく。そして、別途のソフトウェアである画像処理プログラムをコンピュータに実行させて、記録媒体の情報をコンピュータに読み取らせ、処理することも可能である。なお、撮像部からコンピュータへの各種情報の伝送は、記録媒体を介して行うに限らず、通信回線等を介して行うようにしても構わない。
図51を参照して、画像処理プログラムによる処理全体の流れについて説明する。なお、この図51において、上述した実施形態1の図21に示した処理と基本的にほぼ同一な処理ステップに関しては、同一のステップ数を割り当てている。
この処理を開始すると、まず、映像信号を読み込むとともに、撮像素子の温度や露光条件などのヘッダ情報を読み込む(ステップS1)。
次に、欠落画素が存在するRフィルタの信号とBフィルタの信号とに関して、公知の補間処理を行い、その後に、数式26に示したように輝度信号と色差信号とに分離する(ステップS90)。
続いて、図42〜図44に示したように、輝度信号および色差信号毎に、注目画素を中心とする局所領域を抽出する(ステップS3)。
そして、後で図52を参照して説明するように、注目画素に対して第1ノイズ低減処理を行う(ステップS91)。
さらに、図23に示したように、注目画素に関するノイズ量を推定する(ステップS5)。
加えて、後で図53を参照して説明するように、注目画素に対して第2ノイズ低減処理を行う(ステップS92)。
次に、全ての局所領域についての処理が完了したか否かを判断する(ステップS7)。ここで、全ての局所領域についての処理が完了していないと判断された場合には、ステップS3へ戻って未処理の局所領域について上述したような処理を行う。
一方、全ての局所領域についての処理が完了したと判断された場合には、さらに、全ての輝度信号および色差信号についての処理が完了したか否かを判断する(ステップS93)。ここで、全ての輝度信号および色差信号についての処理が完了していないと判断された場合には、ステップS90へ戻って未処理の輝度信号または色差信号について上述したような処理を行う。
また、全ての輝度信号および色差信号についての処理が完了したと判断された場合には、公知の強調処理や圧縮処理などを行う(ステップS9)。
その後、処理後の映像信号を出力して(ステップS10)、この処理を終了する。
次に、図52を参照して、上記ステップS91における第1ノイズ低減処理の詳細を説明する。
この処理を開始すると、まず、局所領域に対して数式27に示すようにTV(Total Variation)ノルムを算出する(ステップS100)。
続いて、数式29に基づいて拡散画像を算出する(ステップS101)。
さらに、拡散画像に対して、数式27に示すようにTVノルムを算出する(ステップS102)。
そして、TVノルム間の差の絶対値を変化成分として算出する(ステップS103)。
次に、変化成分と所定の閾値とを比較する(ステップS104)。ここで、変化成分が所定の閾値よりも大きいと判断された場合には、ステップS101へ戻って上述したような処理を繰り返して行う。
一方、変化成分が所定の閾値以下であると判断された場合には、拡散画像から注目画素位置に対応する画素値を抽出して、抽出した画素値を第1のノイズ低減がなされた注目画素値として出力し(ステップS105)、図51に示した処理へリターンする。
次に、図53を参照して、上記ステップS92における第2ノイズ低減処理の詳細を説明する。
この処理を開始すると、まず、第1のノイズ低減がなされた注目画素値と、ノイズ量と、に基づいて、図48および図49に示すような平滑化フィルタの何れかを選択する(ステップS110)。
続いて、選択された平滑化フィルタを読み込む(ステップS111)。
さらに、選択された平滑化フィルタを用いて、局所領域に平滑化フィルタ処理を行う(ステップS112)。
そして、フィルタリング処理後の注目画素値を第2のノイズ低減がなされた注目画素値として出力して(ステップS113)、図51に示した処理へリターンする。
なお、処理の対象となる映像信号は、静止画の映像信号だけではなく、時系列的に取り込まれる複数の映像信号(いわゆる動画の映像信号)であっても良い。
このような実施形態3によれば、撮影状況に最適化された高精度なノイズ低減処理を行うことが可能となり、高品位な映像信号を得ることができる。
また、複雑なエッジ領域においてもエッジ成分の影響を抑制しているために、高精度なノイズ量の推定が可能となり、処理の安定性および信頼性を向上することができる。
第1のノイズ低減処理は、TVノルムまたは偏微分方程式を用いて拡散処理を行っている。これらの内のTVノルムは、エッジ成分の分離能に優れているために、該TVノルムを用いると、複雑なエッジ領域においてもエッジ成分の影響を抑制することができる。一方、偏微分方程式は処理の自由度が高いために、該偏微分方程式を用いると、多様な画質調整を行うことが可能となる。また、拡散処理が定常状態へ移行するのに応じて反復処理を停止するようにしたために、安定的な画質の映像信号を得ることができる。そして、拡散処理の反復回数に基づいて反復処理を停止するようにしたために、処理速度が一定化し、システムの操作性が向上する。
さらに、第2のノイズ低減処理は、ノイズ量と第1のノイズ低減処理がなされた注目画素値とに基づき平滑化フィルタを選択する処理であるために、最適なノイズ低減処理を行うことが可能となる。また、平滑化フィルタを用いると特定周波数域に対するノイス低減処理を容易に行うことができるために、主観的に好ましい映像信号を得ることができる。そして、ノイズ低減処理を輝度信号および色差信号毎に独立して行うようにしたために、最適な輝度ノイズ低減と色ノイズ低減とを行うことが可能となり、高品位な映像信号を得ることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
[付記]
以上詳述したような本発明の上記実施形態によれば、以下のごとき構成、作用、効果を得ることができる。
(付記1)
撮像系から取り込まれた映像信号に対してノイズ低減処理を行う撮像システムであって、
上記映像信号から、ノイズ低減処理を行う対象である注目画素と、上記注目画素の空間的近傍に位置する少なくとも1つの近傍画素と、を含む局所領域を抽出する局所領域抽出手段と、
上記局所領域内において上記注目画素に対して適用的なノイズ低減処理を行う第1のノイズ低減手段と、
上記第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値に基づいて、上記注目画素に関するノイズ量を推定するノイズ推定手段と、
上記第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値と、上記ノイズ推定手段により推定されたノイズ量と、に基づき、上記注目画素に対してノイズ低減処理を行う第2のノイズ低減手段と、
を具備したことを特徴とする撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態1、実施形態2、および実施形態3に記載されている。局所領域抽出手段は図1,図20,図25,図37に示される抽出部113が、第1のノイズ低減手段は図1,図12,図13,図14,図20に示される第1ノイズ低減部114および図25,図28に示される第1のノイズ低減部600および図37,図45,図46に示される第1のノイズ低減部1003が、ノイズ推定手段は図1,図15,図20,図37に示されるノイズ推定部115および図25,図30に示されるノイズ推定部601が、第2のノイズ低減手段は図1,図19,図20に示される第2ノイズ低減部116および図25,図31に示される第2のノイズ低減部602および図37,図47に示される第2のノイズ低減部1004が、それぞれ該当する。
この発明の好ましい適用例は、抽出部113によってノイズ低減処理を行う対象である注目画素とこの注目画素の空間的近傍に位置する少なくとも1つの近傍画素とを含む局所領域を抽出し、第1ノイズ低減部114,第1のノイズ低減部600,第1のノイズ低減部1003によって局所領域内において注目画素に対して適用的なノイズ低減処理を行い、ノイズ推定部115,ノイズ推定部601によって第1ノイズ低減部114,第1のノイズ低減部600,第1のノイズ低減部1003によりノイズ低減処理がなされた注目画素値に基づいて注目画素に関するノイズ量を推定し、第2ノイズ低減部116,第2のノイズ低減部602,第2のノイズ低減部1004によって第1ノイズ低減部114,第1のノイズ低減部600,第1のノイズ低減部1003によりノイズ低減処理がなされた注目画素値とノイズ推定部115,ノイズ推定部601により推定されたノイズ量とに基づき注目画素に対してノイズ低減処理を行う撮像システムである。
(作用)
映像信号から注目画素を含む局所領域を抽出し、局所領域内においてエッジ保存型の適用的な第1のノイズ低減処理を行い、第1のノイズ低減処理後の注目画素値からノイズ量を推定し、第1のノイズ低減処理後の注目画素値とノイズ量とに基づき注目画素に対して第2のノイズ低減処理を行う。
(効果)
撮影状況に最適化された高精度なノイズ低減処理を行うことが可能となり、高品位な映像信号を得ることができる。また、複雑なエッジ領域においても高精度なノイズ量の推定が可能となり、処理の安定性および信頼性を向上することができる。
(付記2)
上記映像信号は、撮像系から時系列的に取り込まれた複数の映像信号であることを特徴とする付記1に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態1、実施形態2、および実施形態3に記載されている。
この発明の好ましい適用例は、複数の映像信号が撮像系から時系列的に取り込まれる撮像システムである。
(作用)
撮像系から時系列的に取り込まれた複数の映像信号に対して、ノイズ低減処理を行う。
(効果)
時系列的に撮影された複数の映像信号を用いるために、動画像に対するノイズ低減処理の性能を改善することができる。
(付記3)
撮像系から取り込まれた映像信号に対してノイズ低減処理を行う撮像システムであって、
上記映像信号から、ノイズ低減処理を行う対象である注目画素と、上記注目画素の空間的近傍に位置する少なくとも1つの近傍画素と、を含む局所領域を抽出する局所領域抽出手段と、
上記局所領域内において上記注目画素に対して適用的なノイズ低減処理を行う第1のノイズ低減手段と、
上記第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値に基づいて、上記注目画素に関するノイズ量を推定するノイズ推定手段と、
上記ノイズ推定手段により推定されたノイズ量と、時系列的に過去のノイズ低減処理がなされた映像信号の画素値と、に基づき、上記注目画素に対してノイズ低減処理を行う第2のノイズ低減手段と、
ノイズ低減処理がなされた映像信号の画素値として、上記第2のノイズ低減手段によってノイズ低減処理がなされた注目画素値を順次記録する信号記録手段と、
を具備したことを特徴とする撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態2に記載されている。信号記録手段は図25に示されるバッファ603が該当する。局所領域抽出手段、第1のノイズ低減手段、ノイズ推定手段、第2のノイズ低減手段については、付記1の実施形態2と同様である。
この発明の好ましい適用例は、バッファ603によって第2のノイズ低減部602によりノイズ低減処理がなされた注目画素値を記録し、第2のノイズ低減部602によってノイズ量と、バッファ603に記録されている時系列的に過去のノイズ低減処理がなされた映像信号の画素値と、に基づき、注目画素のノイズを低減する撮像システムである。
(作用)
時系列的に取り込まれた複数の映像信号に対して、第2のノイズ低減処理を行った映像信号を記録し、第2のノイズ低減処理によってノイズ量と時系列的に過去の第2のノイズ低減処理を行った映像信号とに基づき注目画素のノイズを低減する。
(効果)
時系列的に撮影された複数の映像信号に関して巡回型のノイズ低減処理を行うようにしたために、ノイズ低減処理の平滑化性能とエッジ部の保存性能とを向上することが可能となる。
(付記4)
上記第1のノイズ低減手段は、
上記注目画素と上記近傍画素との間の空間的関連性と時間的関連性と画素値的関連性との少なくとも1つに基づき、上記注目画素および上記近傍画素に関する重み係数を算出する重み係数算出手段と、
上記重み係数に基づき上記局所領域に対してフィルタリング処理を行うフィルタリング手段と、
を有して構成されたものであることを特徴とする付記1または付記2に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態1に記載されている。重み係数算出手段は図12,図13,図14に示されるビットシフト部200,差成分算出部202,差成分用テーブル204および図12,図13に示される座標用テーブル207,重み係数合成部208および図12に示される昇順積算部205,孤立点用テーブル206が、フィルタリング手段は図12,図13,図14に示されるフィルタリング部209が、それぞれ該当する。
この発明の好ましい適用例は、ビットシフト部200,差成分算出部202,差成分用テーブル204,昇順積算部205,孤立点用テーブル206,座標用テーブル207,重み係数合成部208によって注目画素と近傍画素との間の空間的関連性と時間的関連性と画素値的関連性との少なくとも1つに基づき注目画素および近傍画素に関する重み係数を算出し、フィルタリング部209によって重み係数に基づき局所領域に対してフィルタリング処理を行う撮像システムである。
(作用)
注目画素と近傍画素との間の関連性に基づき重み係数を算出し、重み係数に基づきフィルタリング処理を行う。
(効果)
複雑なエッジ領域においてもエッジ成分の影響を抑制することができ、後段のノイズ量推定の精度を向上することができる。
(付記5)
上記重み係数算出手段は、上記注目画素値と上記近傍画素値との差成分に基づき重み係数を出力するテーブル手段を有して構成されたものであることを特徴とする付記4に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態1に記載されている。テーブル手段は図14に示される差成分用テーブル204が該当する。
この発明の好ましい適用例は、差成分用テーブル204によって注目画素値と近傍画素値との差成分に基づき重み係数を出力する撮像システムである。
(作用)
注目画素値と近傍画素値との差成分に基づき重み係数を出力する。
(効果)
信号のレベル差に基づき重み係数を求めているために、エッジ成分の影響を効果的に抑制することができる。また、テーブルにより重み係数を求めているために、処理速度を高速化することができる。
(付記6)
上記重み係数算出手段は、
上記注目画素値と上記近傍画素値との差成分に基づき第1の重み係数を出力する第1のテーブル手段と、
上記注目画素と上記近傍画素との相対的な座標位置に基づき第2の重み係数を出力する第2のテーブル手段と、
上記第1の重み係数と上記第2の重み係数とに基づき上記重み係数を合成する合成手段と、
を有して構成されたものであることを特徴とする付記4に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態1に記載されている。第1のテーブル手段は図13に示される差成分用テーブル204が、第2のテーブル手段は図13に示される座標用テーブル207が、合成手段は図13に示される重み係数合成部208が、それぞれ該当する。
この発明の好ましい適用例は、差成分用テーブル204によって注目画素値と近傍画素値との差成分に基づき第1の重み係数を出力し、座標用テーブル207によって注目画素と近傍画素との相対的な座標位置に基づき第2の重み係数を出力し、重み係数合成部208によって第1の重み係数と第2の重み係数とに基づき重み係数を合成する撮像システムである。
(作用)
注目画素値と近傍画素値との差成分と、注目画素と近傍画素との相対的な座標位置と、に基づいて2つの重み係数を求め、これらを合成することにより重み係数を求める。
(効果)
信号のレベル差に基づき重み係数を求めているために、エッジ成分の影響を効果的に抑制することができる。また、座標位置に基づき重み係数を求めているために、フィルタリング処理における副作用の発生を低減することができる。さらに、テーブルにより2つの重み係数を求めているために、処理速度を高速化することができる。
(付記7)
上記重み係数算出手段は、
上記注目画素値と上記近傍画素値との差成分に基づき第1の重み係数を出力する第1のテーブル手段と、
上記注目画素と上記近傍画素との相対的な座標位置に基づき第2の重み係数を出力する第2のテーブル手段と、
上記注目画素値と上記近傍画素値との差成分に基づき第3の重み係数を出力する第3のテーブル手段と、
上記第1の重み係数と上記第2の重み係数と上記第3の重み係数とに基づき上記重み係数を合成する合成手段と、
を有して構成されたものであることを特徴とする付記4に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態1に記載されている。第1のテーブル手段は図12に示される差成分用テーブル204が、第2のテーブル手段は図12に示される座標用テーブル207が、第3のテーブル手段は図12に示される孤立点用テーブル206が、合成手段は図12に示される重み係数合成部208が、それぞれ該当する。
この発明の好ましい適用例は、差成分用テーブル204によって注目画素値と近傍画素値との差成分に基づき第1の重み係数を出力し、座標用テーブル207によって注目画素と近傍画素との相対的な座標位置に基づき第2の重み係数を出力し、孤立点用テーブル206によって注目画素値と近傍画素値との差成分に基づき第3の重み係数を出力し、重み係数合成部208によって第1の重み係数と第2の重み係数と第3の重み係数とに基づき重み係数を合成する撮像システムである。
(作用)
注目画素値と近傍画素値との差成分と、注目画素と近傍画素との相対的な座標位置と、に基づき3つの重み係数を求め、これらを合成することにより重み係数を求める。
(効果)
信号のレベル差に基づき重み係数を求めているために、エッジ成分の影響を効果的に抑制することができる。また、座標位置に基づき重み係数を求めているために、フィルタリング処理における副作用の発生を低減することができる。また、信号のレベル差から孤立点を検出して、孤立点の検出結果に基づき重み係数を求めているために、孤立点ノイズを効果的に抑制することができる。さらに、テーブルにより3つの重み係数を求めているために、処理速度を高速化することができる。
(付記8)
上記重み係数算出手段は、上記注目画素値と上記近傍画素値とに関して所定ビット数の上位ビット成分を抽出するビットシフト手段をさらに有して構成されたものであることを特徴とする付記5〜7の何れか一項に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態1に記載されている。ビットシフト手段は図12,図13,図14に示されるビットシフト部200が該当する。
この発明の好ましい適用例は、ビットシフト部200によって注目画素値と近傍画素値とに関して所定ビット数の上位ビット成分を抽出する撮像システムである。
(作用)
注目画素値と近傍画素値とに関して所定ビット数の上位ビット成分を抽出する。
(効果)
重み係数を求めるためのテーブルサイズを縮小することができ、撮像システムの低コスト化を図ることができる。また、ビットシフトにより微小なノイズ成分が除去されるために、処理の安定性および信頼性を向上することができる。
(付記9)
上記第1のノイズ低減手段は、
所定の非線形拡散方程式に基づき拡散処理された映像信号を算出する拡散画像算出手段と、
上記拡散処理された映像信号を記録する拡散画像記録手段と、
上記拡散画像記録手段に記録された映像信号に対して、上記拡散画像算出手段により再度拡散処理を行わせ、再度拡散処理された映像信号を該拡散画像記録手段に記録させる反復処理を制御する反復処理制御手段と、
を有して構成されたものであることを特徴とする付記1に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態3に記載されている。拡散画像算出手段は図45に示されるTVノルム算出部1101,拡散画像算出部1102および図46に示されるPDEs算出部1106が、拡散画像記録手段は図45,図46に示されるバッファ1100が、反復処理制御手段は図45に示される変化成分算出部1103,拡散制御部1104および図46に示される処理回数算出部1105,拡散制御部1104が、それぞれ該当する。
この発明の好ましい適用例は、TVノルム算出部1101,拡散画像算出部1102,PDEs算出部1106によって拡散処理された映像信号を算出し、バッファ1100によって拡散処理された映像信号を記録し、変化成分算出部1103,拡散制御部1104,処理回数算出部1105によって拡散処理された映像信号に対して再度拡散処理を行い、この映像信号を再度記録する反復処理を制御する撮像システムである。
(作用)
拡散処理された映像信号を算出,記録し、再度拡散処理を行うように反復処理を制御する。
(効果)
複雑なエッジ領域においてもエッジ成分の影響を抑制することができ、後段のノイズ量推定の精度を向上することができる。また、処理の自由度が高く、多様な画質調整が可能となる。
(付記10)
上記反復処理制御手段は、
上記拡散画像記録手段に記録された映像信号と、該拡散画像記録手段に記録された映像信号に対して上記拡散画像算出手段により再度拡散処理された映像信号と、の間の変化成分を算出する変化成分算出手段と、
上記変化成分が所定の閾値以下になった場合に上記反復処理を停止させる停止手段と、
を有して構成されたものであることを特徴とする付記9に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態3に記載されている。変化成分算出手段は図45に示される変化成分算出部1103が、停止手段は図45に示される拡散制御部1104が、それぞれ該当する。
この発明の好ましい適用例は、変化成分算出部1103によって拡散処理による映像信号の変化成分を検出し、拡散制御部1104によって変化成分が所定の閾値以下になった場合に処理を停止する撮像システムである。
(作用)
拡散処理による映像信号の変化成分に基づき、拡散処理の反復を停止する。
(効果)
拡散処理が定常状態へ移行するのに応じて反復処理を停止するようにしたために、安定的な画質の映像信号を得ることができる。
(付記11)
上記反復処理制御手段は、
上記反復処理の回数を算出する処理回数算出手段と、
上記反復処理の回数が所定の回数に達した場合に上記反復処理を停止させる停止手段と、
を有して構成されたものであることを特徴とする付記9に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態3に記載されている。処理回数算出手段は図46に示される処理回数算出部1105が、停止手段は図46に示される拡散制御部1104が、それぞれ該当する。
この発明の好ましい適用例は、処理回数算出部1105によって反復処理の回数を算出し、拡散制御部1104によって反復処理の回数が所定の回数に達した場合に処理を停止する撮像システムである。
(作用)
拡散処理の反復回数に基づいて、拡散処理の反復を停止する。
(効果)
拡散処理の反復回数に基づいて反復処理を停止するようにしたために、処理速度が一定化して、システムの操作性が向上する。
(付記12)
上記非線形拡散方程式は、全変動(TV;Total Variation)ノルムに基づく方程式、または偏微分方程式(PDEs;Partial Differential Equations)に基づく方程式であることを特徴とする付記9に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態3に記載されている。全変動(TV;Total Variation)ノルムは図45に示されるTVノルム算出部1101,拡散画像算出部1102により、偏微分方程式(PDEs;Partial Differential Equations)は図46に示されるPDEs算出部1106により、それぞれ使用される。
この発明の好ましい適用例は、TVノルム算出部1101,拡散画像算出部1102によってTVノルムを、PDEs算出部1106によって偏微分方程式を、それぞれ用いて拡散処理を行う撮像システムである。
(作用)
TVノルムまたは偏微分方程式を用いて拡散処理を行う。
(効果)
TVノルムはエッジ成分の分離能に優れているために、複雑なエッジ領域においてもエッジ成分の影響を抑制することができる。また、偏微分方程式は処理の自由度が高いために、多様な画質調整を行うことが可能となる。
(付記13)
上記第1のノイズ低減手段は、
上記注目画素を基点として上記局所領域を所定方向の複数の方向別領域へ分割する領域分割手段と、
上記各方向別領域に関して分散値を算出する分散算出手段と、
上記分散値に基づき分散値が最小となる方向別領域を選択する領域選択手段と、
上記選択された方向別領域に関して平均値を算出する平均値算出手段と、
を有して構成されたものであることを特徴とする付記1に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態2に記載されている。領域分割手段は図28に示される領域分割部700が、分散算出手段は図28に示される分散算出部702が、領域選択手段は図28に示される領域選択部704が、平均値算出手段は図28に示される平均値算出部705が、それぞれ該当する。
この発明の好ましい適用例は、領域分割部700によって注目画素を基点として局所領域を所定方向の複数の方向別領域へ分割し、分散算出部702によって各方向別領域に関して分散値を算出し、領域選択部704によって分散値が最小となる方向別領域を選択し、平均値算出部705によって選択された方向別領域に関して平均値を算出する撮像システムである。
(作用)
局所領域を所定方向の複数の方向別領域へ分割し、分散値に基づき方向別領域を選択し、選択された方向別領域に関して平均値を算出する。
(効果)
複雑なエッジ領域においてもエッジ成分の影響を抑制することができるために、後段のノイズ量推定の精度を向上することができる。また、処理が比較的単純であるために、低コスト化を図ることが可能となる。
(付記14)
上記ノイズ推定手段は、
基準ノイズモデルに関するパラメータ群を記録するパラメータ記録手段と、
上記撮像系の温度値に関する情報と上記映像信号に対するゲインに関する情報とを収集する収集手段と、
上記収集手段によっては得ることができない情報に関して標準値を付与する付与手段と、
上記収集手段または上記付与手段からの情報と、上記第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値と、に基づき、上記パラメータ群から必要となるパラメータを選択するパラメータ選択手段と、
上記第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値と、上記選択されたパラメータと、に基づき、補間演算によりノイズ量を求める補間手段と、
を有して構成されたものであることを特徴とする付記1に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態1に記載されている。パラメータ記録手段は図15に示されるパラメータ用ROM302が、収集手段は図15に示されるゲイン算出部300,制御部119が、付与手段は図15に示される標準値付与部301が、パラメータ選択手段は図15に示されるパラメータ選択部303が、補間手段は図15に示される補間部304,補正部305が、それぞれ該当する。
この発明の好ましい適用例は、パラメータ用ROM302に予め測定しておいたノイズ量推定のために使用される基準ノイズモデルに関するパラメータを記録し、ゲイン算出部300,制御部119によって映像信号を撮像する際に用いた撮像素子の温度値に関する情報と映像信号に対するゲインに関する情報とを収集し、標準値付与部301によってゲイン算出部300,制御部119からの情報が得られない場合に標準値を付与し、パラメータ選択部303によってゲイン算出部300,制御部119または標準値付与部301からの情報と第1ノイズ低減部114によりノイズ低減処理がなされた注目画素値とに基づきパラメータ群から必要となるパラメータを選択し、補間部304,補正部305によって第1ノイズ低減部114によりノイズ低減処理がなされた注目画素値と選択されたパラメータとに基づき補間演算によりノイズ量を求める撮像システムである。
(作用)
ノイズ量に関係する各種情報を撮影毎に動的に求め、求められない情報に関しては標準値を設定し、基準ノイズモデルに基づき補間処理を行うことによりノイズ量を求める。
(効果)
撮影毎に異なる条件に動的に適応して、ノイズ量を高精度に推定することが可能となる。また、ノイズ量の算出にモデルを用いているために、ノイズ量を高精度に推定することが可能となる。また、補間処理は実装が容易であるために、システムを低コストに構築することが可能となる。
(付記15)
上記ノイズ推定手段は、
上記撮像系の温度値に関する情報と上記映像信号に対するゲインに関する情報とを収集する収集手段と、
上記収集手段によっては得ることができない情報に関して標準値を付与する付与手段と、
上記収集手段または上記付与手段からの情報と、上記第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値と、を入力として、ノイズ量を出力するノイズテーブル手段と、
を有して構成されたものであることを特徴とする付記1に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態2に記載されている。収集手段は図30に示されるゲイン算出部300,制御部119が、付与手段は図30に示される標準値付与部301が、ノイズテーブル手段は図30に示されるノイズテーブル部800が、それぞれ該当する。
この発明の好ましい適用例は、ゲイン算出部300,制御部119によって映像信号を撮像する際に用いた撮像素子の温度値に関する情報と映像信号に対するゲインに関する情報とを収集し、標準値付与部301によってゲイン算出部300,制御部119からの情報が得られない場合に標準値を付与し、ノイズテーブル部800によってゲイン算出部300,制御部119または標準値付与部301からの情報と第1のノイズ低減部600によりノイズ低減処理がなされた注目画素値とに基づきノイズ量を求める撮像システムである。
(作用)
ノイズ量に関係する各種情報を撮影毎に動的に求め、求められない情報に関しては標準値を設定し、ルックアップテーブルからノイズ量を求める。
(効果)
撮影毎に異なる条件に動的に適応して、ノイズ量を高精度に推定することが可能となる。また、ノイズ量を求める際にルックアップテーブルを用いているために、ノイズ量を高速に推定することが可能となる。
(付記16)
上記ノイズ推定手段は、
上記注目画素に関する孤立点の度合いを検出する孤立点検出手段と、
上記孤立点の度合いに基づき上記ノイズ量を補正する補正手段と、
をさらに有して構成されたものであることを特徴とする付記14または付記15に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態1および実施形態2に記載されている。孤立点検出手段は図15,図30に示される孤立点検出部307が、補正手段は図15,図30に示される補正部305が、それぞれ該当する。
この発明の好ましい適用例は、孤立点検出部307によって注目画素に関する孤立点の度合いを検出し、補正部305によって孤立点の度合いに基づきノイズ量を補正する撮像システムである。
(作用)
注目画素に関する孤立点の度合いを検出し、孤立点の度合いに基づきノイズ量を補正する。
(効果)
孤立点状のノイズ対するノイズ量が適切に設定されるために、多様なノイズに対して高精度なノイズ低減処理を行うことが可能となる。
(付記17)
上記第2のノイズ低減手段は、
上記ノイズ量に基づき上記注目画素値に関するノイズ範囲を設定するノイズ範囲設定手段と、
上記注目画素値が上記ノイズ範囲に属する場合に、上記第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値に基づき、注目画素値の平滑化を行う第1のスムージング手段と、
上記注目画素値が上記ノイズ範囲に属さない場合に、注目画素値の補正を行う第2のスムージング手段と、
を有して構成されたものであることを特徴とする付記1に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態1に記載されている。ノイズ範囲設定手段は図19に示される範囲設定部400が、第1のスムージング手段は図19に示される第1スムージング部402が、第2のスムージング手段は図19に示される第2スムージング部403が、それぞれ該当する。
この発明の好ましい適用例は、範囲設定部400によってノイズ量に基づき注目画素値に関するノイズ範囲を設定し、第1スムージング部402によって注目画素値がノイズ範囲に属する場合に第1ノイズ低減部114によりノイズ低減処理がなされた注目画素値に基づき注目画素値の平滑化を行い、第2スムージング部403によって注目画素値がノイズ範囲に属さない場合に注目画素値の補正を行う撮像システムである。
(作用)
推定した注目画素のノイズ量に基づき注目画素値がノイズ範囲に属するか否かを判断し、ノイズに属する場合には平滑化処理を、ノイズに属さない場合には補正処理を行う。
(効果)
ノイズ量に基づきノイズ低減処理に関する判断を行うようにしたために、最適なノイズ低減処理を行うことが可能となる。また、ノイズ低減処理に伴う不連続性の発生を防止して、高品位な映像信号を生成することが可能となる。
(付記18)
上記第2のノイズ低減手段は、
複数の平滑化フィルタを記録する平滑化フィルタ記録手段と、
上記ノイズ量と上記第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値とに基づき、上記平滑化フィルタを選択する平滑化フィルタ選択手段と、
上記選択された平滑化フィルタに基づき平滑化を行うスムージング手段と、
を有して構成されたものであることを特徴とする付記1に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態3に記載されている。平滑化フィルタ記録手段は図47に示されるフィルタ記録部1201が、平滑化フィルタ選択手段は図47に示されるフィルタ選択部1200が、スムージング手段は図47に示されるスムージング部1202が、それぞれ該当する。
この発明の好ましい適用例は、フィルタ記録部1201によって複数の平滑化フィルタを記録し、フィルタ選択部1200によってノイズ量と第1のノイズ低減部1003によりノイズ低減処理がなされた注目画素値とに基づき平滑化フィルタを選択し、スムージング部1202によって選択された平滑化フィルタに基づき注目画素に平滑化を行う撮像システムである。
(作用)
ノイズ量と第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値とに基づき予め記録しておいた平滑化フィルタを選択し、選択された平滑化フィルタに基づき注目画素に平滑化を行う。
(効果)
ノイズ量に基づきノイズ低減処理に関する判断を行うようにしたために、最適なノイズ低減処理を行うことが可能となる。また、平滑化フィルタを用いると特定周波数域に対するノイズ低減処理を容易に行うことができるために、主観的に好ましい映像信号を得ることができる。
(付記19)
上記第2のノイズ低減手段は、
上記信号記録手段に記録されている時系列的に過去のノイズ低減処理がなされた複数の映像信号から上記局所領域と同一位置に存在する映像信号を前局所領域として少なくとも1つ抽出する前局所領域抽出手段と、
上記局所領域における上記注目画素を含む所定サイズの基準領域と、上記前局所領域における少なくとも1つの上記基準領域と同一サイズの比較領域と、の間で差分処理を行うことにより、少なくとも1つの差分成分を算出する第1の差分手段と、
上記ノイズ量と上記差分成分とに基づいて動き量を推定する動き量推定手段と、
上記動き量に基づいて、該動き量が最小となる上記差分成分を選択する差分成分選択手段と、
上記選択された差分成分に関して上記動き量に基づき動き量補償を行う動き量補償手段と、
上記注目画素を含む基準領域と上記動き量補償が行われた差分成分との間で差分処理を行う第2の差分手段と、
を有して構成されたものであることを特徴とする付記3に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態2に記載されている。前局所領域抽出手段は図31に示される前局所領域抽出部900が、第1の差分手段は図31に示される第1差分部901が、動き量推定手段は図31に示される動き推定部903が、差分成分選択手段は図31に示される差分成分選択部904が、動き量補償手段は図31に示される動き補償部905が、第2の差分手段は図31に示される第2差分部906が、それぞれ該当する。
この発明の好ましい適用例は、前局所領域抽出部900によって時系列的に過去にノイズ低減処理がなされた複数の映像信号から局所領域と同一位置に存在する映像信号を前局所領域として少なくとも1つ抽出し、第1差分部901によって局所領域における注目画素を含む所定サイズの基準領域と、この基準領域と同一サイズの前局所領域における少なくとも1つの比較領域と、の間で差分処理を行うことにより、少なくとも1つの差分成分を算出し、動き推定部903によってノイズ量と差分成分とに基づいて動き量を推定し、差分成分選択部904によって動き量に基づいて動き量が最小となる差分成分を選択し、動き補償部905によって選択された差分成分に関して動き量に基づき動き量補償を行い、第2差分部906によって基準領域と動き量補償が行われた差分成分との間で差分処理を行う撮像システムである。
(作用)
時系列的に過去のノイズ低減処理がなされた複数の映像信号から前局所領域を抽出し、局所領域と前局所領域において注目画素を含む基準領域と時系列的に過去のノイズ低減処理がなされた少なくとも1つの比較領域との間で差分成分を算出し、差分成分から動き量を推定し、動き量に基づいて動き量が最小となる差分成分を選択し、選択された差分成分に関して動き量補償を行い、基準領域と動き量補償が行われた差分成分との間で差分処理を行う。
(効果)
ノイズ量に基づきノイズ低減処理に関する判断を行うようにしたために、最適なノイズ低減処理を行うことが可能となる。また、時系列的に過去の映像信号を利用するために、より効果の大きいノイズ低減処理を行うことが可能となる。さらに、動き量に基づき過去の映像信号または現在の映像信号を選択しているために、動き量の大きい領域であっても副作用の少ないノイズ低減処理を行うことが可能となる。
(付記20)
上記撮像系は、実質的に複数色の色フィルタを前面に配列した撮像素子を含んで構成されたものであり、
上記色フィルタの複数色毎に、上記映像信号を複数の色信号に分離する色信号分離手段と、
上記色信号毎に上記局所領域抽出手段と上記第1のノイズ低減手段と上記ノイズ推定手段と上記第2のノイズ低減手段とを順次適用するように制御する信号制御手段と、
をさらに具備したことを特徴とする付記1に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態1および実施形態2に記載されている。色信号分離手段は図1,図20,図25に示される色信号分離部111が、信号制御手段は図1,図20,図25に示される制御部119が、それぞれ該当する。
この発明の好ましい適用例は、色信号分離部111によって撮像素子に使用される色フィルタ毎に映像信号を複数の色信号に分離し、制御部119によって色信号毎に抽出部113と第1ノイズ低減部114,第1のノイズ低減部600とノイズ推定部115,ノイズ推定部601と第2ノイズ低減部116,第2のノイズ低減部602とを順次適用するように制御する撮像システムである。
なお、「実質的に複数色の色フィルタを前面に配列する」とは、例えば、ダイクロイック面を用いることにより、実際に色フィルタを用いなくても色分解をすることができる場合を含む。
(作用)
実質的に色フィルタを前面に配置した撮像素子を用い、映像信号を複数の色信号に分離した後にノイズ低減処理を行う。
(効果)
従来の撮像系との親和性が高いために、多くの撮像システムへの適用が可能となる。また、ノイズ低減処理を色信号毎に独立して行っているために、相互のノイズが拡散するのを防止して、高品位な映像信号を得ることができる。
(付記21)
上記撮像系は、実質的に複数色の色フィルタを前面に配列した撮像素子を含んで構成されたものであり、
上記映像信号を輝度信号と色差信号とに分離する輝度色差分離手段と、
上記輝度信号および色差信号毎に上記局所領域抽出手段と上記第1のノイズ低減手段と上記ノイズ推定手段と上記第2のノイズ低減手段とを順次適用するように制御する信号制御手段と、
をさらに具備したことを特徴とする付記1に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態3に記載されている。輝度色差分離手段は図37に示されるY/C分離部1002が、信号制御手段は図37に示される制御部119が、それぞれ該当する。
この発明の好ましい適用例はY/C分離部1002によって映像信号を輝度信号と色差信号とに分離し、制御部119によって輝度信号および色差信号毎に抽出部113と第1のノイズ低減部1003とノイズ推定部115と第2の第2のノイズ低減部1004とを順次適用するように制御する撮像システムである。
なお、「実質的に複数色の色フィルタを前面に配列する」とは、例えば、ダイクロイック面を用いることにより、実際に色フィルタを用いなくても色分解をすることができる場合を含む。
(作用)
実質的に色フィルタを前面に配置した撮像素子を用い、映像信号を輝度信号と色差信号とに分離した後にノイズ低減処理を行う。
(効果)
従来の撮像系との親和性が高いために、多くの撮像システムへの適用が可能となる。また、ノイズ低減処理を輝度信号および色差信号毎に独立して行うようにしたために、最適な輝度ノイズ低減と色ノイズ低減とを行うことが可能となり、高品位な映像信号を得ることができる。
(付記22)
上記撮像素子は、R(赤),G(緑),B(青)ベイヤー(Bayer)型原色フィルタを前面に配置した撮像素子、またはCy(シアン),Mg(マゼンタ),Ye(イエロー),G(緑)色差線順次型補色フィルタを前面に配置した撮像素子であることを特徴とする付記20または付記21に記載の撮像システム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例)
この発明の具体的な適用例は、実施形態1、実施形態2、および実施形態3に記載されている。ベイヤー(Bayer)型原色フィルタは図2に、色差線順次型補色フィルタは図7,図26(A)に示される。
この発明の好ましい適用例は、図2に示されるベイヤー(Bayer)型原色フィルタ、または図7,図26(A)に示される色差線順次型補色フィルタを前面に配置した撮像素子を使用する撮像システムである。
(作用)
ベイヤー(Bayer)型原色フィルタまたは色差線順次型補色フィルタを前面に配置した撮像素子を用いる。
(効果)
従来の撮像系との親和性および互換性が高いために、多くの撮像システムへの適用が可能となる。
(付記23)
コンピュータに、撮像系から取り込まれた映像信号に対してノイズ低減処理を行わせるための画像処理プログラムであって、コンピュータに、
上記映像信号から、ノイズ低減処理を行う対象である注目画素と、上記注目画素の空間的近傍に位置する少なくとも1つの近傍画素と、を含む局所領域を抽出する局所領域抽出ステップと、
上記局所領域内において上記注目画素に対して適用的なノイズ低減処理を行う第1のノイズ低減ステップと、
上記第1のノイズ低減ステップによりノイズ低減処理がなされた注目画素値に基づいて、上記注目画素に関するノイズ量を推定するノイズ推定ステップと、
上記第1のノイズ低減ステップによりノイズ低減処理がなされた注目画素値と、上記ノイズ推定ステップにより推定されたノイズ量と、に基づき、上記注目画素に対してノイズ低減処理を行う第2のノイズ低減ステップと、
を行わせるための画像処理プログラム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例、作用、および効果)
付記1と同様である。
(付記24)
上記映像信号は、撮像系から時系列的に取り込まれた複数の映像信号であることを特徴とする付記23に記載の画像処理プログラム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例、作用、および効果)
付記2と同様である。
(付記25)
コンピュータに、撮像系から取り込まれた映像信号に対してノイズ低減処理を行わせるための画像処理プログラムであって、コンピュータに、
上記映像信号から、ノイズ低減処理を行う対象である注目画素と、上記注目画素の空間的近傍に位置する少なくとも1つの近傍画素と、を含む局所領域を抽出する局所領域抽出ステップと、
上記局所領域内において上記注目画素に対して適用的なノイズ低減処理を行う第1のノイズ低減ステップと、
上記第1のノイズ低減ステップによりノイズ低減処理がなされた注目画素値に基づいて、上記注目画素に関するノイズ量を推定するノイズ推定ステップと、
上記ノイズ推定ステップにより推定されたノイズ量と、時系列的に過去のノイズ低減処理がなされた映像信号の画素値と、に基づき、上記注目画素に対してノイズ低減処理を行う第2のノイズ低減ステップと、
ノイズ低減処理がなされた映像信号の画素値として、上記第2のノイズ低減ステップによってノイズ低減処理がなされた注目画素値を順次記録する信号記録ステップと、
を行わせるための画像処理プログラム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例、作用、および効果)
付記3と同様である。
(付記26)
上記第1のノイズ低減ステップは、
上記注目画素と上記近傍画素との間の空間的関連性と時間的関連性と画素値的関連性との少なくとも1つに基づき、上記注目画素および上記近傍画素に関する重み係数を算出する重み係数算出ステップと、
上記重み係数に基づき上記局所領域に対してフィルタリング処理を行うフィルタリングステップと、
を含むステップであることを特徴とする付記23または付記24に記載の画像処理プログラム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例、作用、および効果)
付記4と同様である。
(付記27)
上記第1のノイズ低減ステップは、
所定の非線形拡散方程式に基づき拡散処理された映像信号を算出する拡散画像算出ステップと、
上記拡散処理された映像信号を記録する拡散画像記録ステップと、
上記拡散画像記録ステップにより記録された映像信号に対して、上記拡散画像算出ステップにより再度拡散処理を行わせ、再度拡散処理された映像信号を該拡散画像記録ステップにより記録させる反復処理を制御する反復処理制御ステップと、
を含むステップであることを特徴とする付記23に記載の画像処理プログラム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例、作用、および効果)
付記9と同様である。
(付記28)
上記第2のノイズ低減ステップは、
上記ノイズ量に基づき上記注目画素値に関するノイズ範囲を設定するノイズ範囲設定ステップと、
上記注目画素値が上記ノイズ範囲に属する場合に、上記第1のノイズ低減ステップによりノイズ低減処理がなされた注目画素値に基づき、注目画素値の平滑化を行う第1のスムージングステップと、
上記注目画素値が上記ノイズ範囲に属さない場合に、注目画素値の補正を行う第2のスムージングステップと、
を含むステップであることを特徴とする付記23に記載の画像処理プログラム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例、作用、および効果)
付記17と同様である。
(付記29)
上記第2のノイズ低減ステップは、
上記ノイズ量と上記第1のノイズ低減ステップによりノイズ低減処理がなされた注目画素値とに基づき、複数の平滑化フィルタの内の1つの平滑化フィルタを選択する平滑化フィルタ選択ステップと、
上記選択された平滑化フィルタに基づき平滑化を行うスムージングステップと、
を含むステップであることを特徴とする付記23に記載の画像処理プログラム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例、作用、および効果)
付記18と同様である。
(付記30)
上記第2のノイズ低減ステップは、
上記信号記録ステップにより記録されている時系列的に過去のノイズ低減処理がなされた複数の映像信号から上記局所領域と同一位置に存在する映像信号を前局所領域として少なくとも1つ抽出する前局所領域抽出ステップと、
上記局所領域における上記注目画素を含む所定サイズの基準領域と、上記前局所領域における少なくとも1つの上記基準領域と同一サイズの比較領域と、の間で差分処理を行うことにより、少なくとも1つの差分成分を算出する第1の差分ステップと、
上記ノイズ量と上記差分成分とに基づいて動き量を推定する動き量推定ステップと、
上記動き量に基づいて、該動き量が最小となる上記差分成分を選択する差分成分選択ステップと、
上記選択された差分成分に関して上記動き量に基づき動き量補償を行う動き量補償ステップと、
上記注目画素を含む基準領域と上記動き量補償が行われた差分成分との間で差分処理を行う第2の差分ステップと、
を含むステップであることを特徴とする付記25に記載の画像処理プログラム。
(対応する発明の実施形態および好ましい適用例、作用、および効果)
付記19と同様である。
本発明は、撮像系から取り込まれた映像信号に対してノイズ低減処理を行う撮像システム、画像処理プログラムに好適に利用することができる。
本発明の実施形態1における撮像システムの構成を示すブロック図。 上記実施形態1の局所領域におけるベイヤー(Bayer)型原色フィルタの配置を示す図。 上記実施形態1の局所領域において分離されたR色信号を示す図。 上記実施形態1の局所領域において分離されたGr色信号を示す図。 上記実施形態1の局所領域において分離されたGb色信号を示す図。 上記実施形態1の局所領域において分離されたB色信号を示す図。 上記実施形態1の局所領域における色差線順次型補色フィルタの配置を示す図。 上記実施形態1の局所領域において分離されたCy色信号を示す図。 上記実施形態1の局所領域において分離されたYe色信号を示す図。 上記実施形態1の局所領域において分離されたG色信号を示す図。 上記実施形態1の局所領域において分離されたMg色信号を示す図。 上記実施形態1において、3成分から重み係数を合成する第1ノイズ低減部の構成例を示すブロック図。 上記実施形態1において、2成分から重み係数を合成する第1ノイズ低減部の構成例を示すブロック図。 上記実施形態1において、1成分から重み係数を合成する第1ノイズ低減部の構成例を示すブロック図。 上記実施形態1におけるノイズ推定部の構成を示すブロック図。 上記実施形態1において、信号レベルに対して推定されるノイズ量の関係を示す線図。 上記実施形態1において、図16に示すノイズモデルを簡略化して得られるノイズモデルを示す線図。 上記実施形態1において、図17に示した簡略化されたノイズモデルからノイズ量を算出する方法を説明するための線図。 上記実施形態1における第2ノイズ低減部の構成を示すブロック図。 上記実施形態1において、撮像部が別体である撮像システムの構成を示すブロック図。 上記実施形態1における画像処理プログラムによる処理全体の流れを示すフローチャート。 上記実施形態1において、図21のステップS4における第1ノイズ低減処理の詳細を示すフローチャート。 上記実施形態1において、図21のステップS5におけるノイズ量推定処理の詳細を示すフローチャート。 上記実施形態1において、図21のステップS6における第2ノイズ低減処理の詳細を示すフローチャート。 本発明の実施形態2における撮像システムの構成を示すブロック図。 上記実施形態2において、色差線順次型補色フィルタの配置と2画素混合により出力されるフィールド信号と局所領域とを説明するための図。 上記実施形態2において、図26(B)に示した偶数フィールド信号におけるGCy,MgYe,MgCy,GYe色信号への分離を説明するための図。 上記実施形態2における第1ノイズ低減部の構成を示すブロック図。 上記実施形態2において、領域分割部により分割される方向別領域を説明するための図。 上記実施形態2におけるノイズ推定部の構成を示すブロック図。 上記実施形態2における第2ノイズ低減部の構成を示すブロック図。 上記実施形態2において、第2ノイズ低減部により用いる近傍画素を説明するための図。 上記実施形態2における画像処理プログラムによる処理全体の流れを示すフローチャート。 上記実施形態2において、図33のステップS51における第1ノイズ低減処理の詳細を示すフローチャート。 上記実施形態2において、図33のステップS52におけるノイズ量推定処理の詳細を示すフローチャート。 上記実施形態2において、図33のステップS53における第2ノイズ低減処理の詳細を示すフローチャート。 本発明の実施形態3における撮像システムの構成を示すブロック図。 上記実施形態3の局所領域における第1CCDの色フィルタ配置を示す図。 上記実施形態3の局所領域における第2CCDの色フィルタ配置を示す図。 上記実施形態3において、第2CCDの出力を補間処理して得られる局所領域のR色信号を示す図。 上記実施形態3において、第2CCDの出力を補間処理して得られる局所領域のB色信号を示す図。 上記実施形態3において、図38に示したG信号と図40に示したR信号と図41に示したB信号とを分離して得られる局所領域のY信号を示す図。 上記実施形態3において、図38に示したG信号と図40に示したR信号と図41に示したB信号とを分離して得られる局所領域のCb信号を示す図。 上記実施形態3において、図38に示したG信号と図40に示したR信号と図41に示したB信号とを分離して得られる局所領域のCr信号を示す図。 上記実施形態3における第1ノイズ低減部の一構成例を示すブロック図。 上記実施形態3における第1ノイズ低減部の他の構成例を示すブロック図。 上記実施形態3における第2ノイズ低減部の構成を示すブロック図。 上記実施形態3における5×5画素の平滑化フィルタを示す図。 上記実施形態3における3×3画素の平滑化フィルタを示す図。 上記実施形態3において、ノイズ量に応じてどのタイプの平滑化フィルタが選択されるかを示す線図。 上記実施形態3における画像処理プログラムによる処理全体の流れを示すフローチャート。 上記実施形態3において、図51のステップS91における第1ノイズ低減処理の詳細を示すフローチャート。 上記実施形態3において、図51のステップS92における第2ノイズ低減処理の詳細を示すフローチャート。
符号の説明
100…レンズ系
101…絞り
102…CCD
103…温度センサ
104…増幅部
105…A/D変換部
106…バッファ
107…プレホワイトバランス部
108…測光評価部
109…合焦点検出部
110…AFモータ
111…色信号分離部(色信号分離手段)
112…バッファ
113…抽出部(局所領域抽出手段)
114…第1ノイズ低減部(第1のノイズ低減手段)
115…ノイズ推定部(ノイズ推定手段)
116…第2ノイズ低減部(第2のノイズ低減手段)
117…信号処理部
118…出力部
119…制御部(収集手段,信号制御手段)
120…外部I/F部
200…ビットシフト部(重み係数算出手段,ビットシフト手段)
201…第1バッファ
202…差成分算出部(重み係数算出手段)
203…第2バッファ
204…差成分用テーブル(重み係数算出手段,テーブル手段,第1のテーブル手段)
205…昇順積算部(重み係数算出手段)
206…孤立点用テーブル(重み係数算出手段,第3のテーブル手段)
207…座標用テーブル(重み係数算出手段,第2のテーブル手段)
208…重み係数合成部(重み係数算出手段,合成手段)
209…フィルタリング部(フィルタリング手段)
300…ゲイン算出部(収集手段)
301…標準値付与部(付与手段)
302…パラメータ用ROM(パラメータ記録手段)
303…パラメータ選択部(パラメータ選択手段)
304…補間部(補間手段)
305…補正部(補間手段,補正手段)
306…バッファ
307…孤立点検出部(孤立点検出手段)
400…範囲設定部(ノイズ範囲設定手段)
401…切り換え部
402…第1スムージング部(第1のスムージング手段)
403…第2スムージング部(第2のスムージング手段)
500…入力部
501…ヘッダ情報解析部
600…第1ノイズ低減部(第1のノイズ低減手段)
601…ノイズ推定部(ノイズ推定手段)
602…第2ノイズ低減部(第2のノイズ低減手段)
603…バッファ(信号記録手段)
604…フレーム合成部
700…領域分割部(領域分割手段)
701…第1バッファ
702…分散算出部(分散算出手段)
703…第2バッファ
704…領域選択部(領域選択手段)
705…平均値算出部(平均値算出手段)
800…ノイズテーブル部(ノイズテーブル手段)
900…前局所領域抽出部(前局所領域抽出手段)
901…第1差分部(第1の差分手段)
902…バッファ
903…動き推定部(動き量推定手段)
904…差分成分選択部(差分成分選択手段)
905…動き補償部(動き量補償手段)
906…第2差分部(第2の差分手段)
1000…第1CCD
1001…第2CCD
1002…Y/C分離部(輝度色差分離手段)
1003…第1ノイズ低減部(第1のノイズ低減手段)
1004…第2ノイズ低減部(第2のノイズ低減手段)
1100…バッファ(拡散画像記録手段)
1101…TVノルム算出部(拡散画像算出手段)
1102…拡散画像算出部(拡散画像算出手段)
1103…変化成分算出部(反復処理制御手段,変化成分算出手段)
1104…拡散制御部(反復処理制御手段,停止手段)
1105…処理回数算出部(反復処理制御手段,処理回数算出手段)
1106…PDEs算出部(拡散画像算出手段)
1200…フィルタ選択部(平滑化フィルタ選択手段)
1201…フィルタ記録部(平滑化フィルタ記録手段)
1202…スムージング部(スムージング手段)

Claims (30)

  1. 撮像系から取り込まれた映像信号に対してノイズ低減処理を行う撮像システムであって、
    上記映像信号から、ノイズ低減処理を行う対象である注目画素と、上記注目画素の空間的近傍に位置する少なくとも1つの近傍画素と、を含む局所領域を抽出する局所領域抽出手段と、
    上記局所領域内において上記注目画素に対して適用的なノイズ低減処理を行う第1のノイズ低減手段と、
    上記第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値に基づいて、上記注目画素に関するノイズ量を推定するノイズ推定手段と、
    上記第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値と、上記ノイズ推定手段により推定されたノイズ量と、に基づき、上記注目画素に対してノイズ低減処理を行う第2のノイズ低減手段と、
    を具備したことを特徴とする撮像システム。
  2. 上記映像信号は、撮像系から時系列的に取り込まれた複数の映像信号であることを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
  3. 撮像系から取り込まれた映像信号に対してノイズ低減処理を行う撮像システムであって、
    上記映像信号から、ノイズ低減処理を行う対象である注目画素と、上記注目画素の空間的近傍に位置する少なくとも1つの近傍画素と、を含む局所領域を抽出する局所領域抽出手段と、
    上記局所領域内において上記注目画素に対して適用的なノイズ低減処理を行う第1のノイズ低減手段と、
    上記第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値に基づいて、上記注目画素に関するノイズ量を推定するノイズ推定手段と、
    上記ノイズ推定手段により推定されたノイズ量と、時系列的に過去のノイズ低減処理がなされた映像信号の画素値と、に基づき、上記注目画素に対してノイズ低減処理を行う第2のノイズ低減手段と、
    ノイズ低減処理がなされた映像信号の画素値として、上記第2のノイズ低減手段によってノイズ低減処理がなされた注目画素値を順次記録する信号記録手段と、
    を具備したことを特徴とする撮像システム。
  4. 上記第1のノイズ低減手段は、
    上記注目画素と上記近傍画素との間の空間的関連性と時間的関連性と画素値的関連性との少なくとも1つに基づき、上記注目画素および上記近傍画素に関する重み係数を算出する重み係数算出手段と、
    上記重み係数に基づき上記局所領域に対してフィルタリング処理を行うフィルタリング手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の撮像システム。
  5. 上記重み係数算出手段は、上記注目画素値と上記近傍画素値との差成分に基づき重み係数を出力するテーブル手段を有して構成されたものであることを特徴とする請求項4に記載の撮像システム。
  6. 上記重み係数算出手段は、
    上記注目画素値と上記近傍画素値との差成分に基づき第1の重み係数を出力する第1のテーブル手段と、
    上記注目画素と上記近傍画素との相対的な座標位置に基づき第2の重み係数を出力する第2のテーブル手段と、
    上記第1の重み係数と上記第2の重み係数とに基づき上記重み係数を合成する合成手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項4に記載の撮像システム。
  7. 上記重み係数算出手段は、
    上記注目画素値と上記近傍画素値との差成分に基づき第1の重み係数を出力する第1のテーブル手段と、
    上記注目画素と上記近傍画素との相対的な座標位置に基づき第2の重み係数を出力する第2のテーブル手段と、
    上記注目画素値と上記近傍画素値との差成分に基づき第3の重み係数を出力する第3のテーブル手段と、
    上記第1の重み係数と上記第2の重み係数と上記第3の重み係数とに基づき上記重み係数を合成する合成手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項4に記載の撮像システム。
  8. 上記重み係数算出手段は、上記注目画素値と上記近傍画素値とに関して所定ビット数の上位ビット成分を抽出するビットシフト手段をさらに有して構成されたものであることを特徴とする請求項5〜7の何れか一項に記載の撮像システム。
  9. 上記第1のノイズ低減手段は、
    所定の非線形拡散方程式に基づき拡散処理された映像信号を算出する拡散画像算出手段と、
    上記拡散処理された映像信号を記録する拡散画像記録手段と、
    上記拡散画像記録手段に記録された映像信号に対して、上記拡散画像算出手段により再度拡散処理を行わせ、再度拡散処理された映像信号を該拡散画像記録手段に記録させる反復処理を制御する反復処理制御手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
  10. 上記反復処理制御手段は、
    上記拡散画像記録手段に記録された映像信号と、該拡散画像記録手段に記録された映像信号に対して上記拡散画像算出手段により再度拡散処理された映像信号と、の間の変化成分を算出する変化成分算出手段と、
    上記変化成分が所定の閾値以下になった場合に上記反復処理を停止させる停止手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項9に記載の撮像システム。
  11. 上記反復処理制御手段は、
    上記反復処理の回数を算出する処理回数算出手段と、
    上記反復処理の回数が所定の回数に達した場合に上記反復処理を停止させる停止手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項9に記載の撮像システム。
  12. 上記非線形拡散方程式は、全変動(TV;Total Variation)ノルムに基づく方程式、または偏微分方程式(PDEs;Partial Differential Equations)に基づく方程式であることを特徴とする請求項9に記載の撮像システム。
  13. 上記第1のノイズ低減手段は、
    上記注目画素を基点として上記局所領域を所定方向の複数の方向別領域へ分割する領域分割手段と、
    上記各方向別領域に関して分散値を算出する分散算出手段と、
    上記分散値に基づき分散値が最小となる方向別領域を選択する領域選択手段と、
    上記選択された方向別領域に関して平均値を算出する平均値算出手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
  14. 上記ノイズ推定手段は、
    基準ノイズモデルに関するパラメータ群を記録するパラメータ記録手段と、
    上記撮像系の温度値に関する情報と上記映像信号に対するゲインに関する情報とを収集する収集手段と、
    上記収集手段によっては得ることができない情報に関して標準値を付与する付与手段と、
    上記収集手段または上記付与手段からの情報と、上記第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値と、に基づき、上記パラメータ群から必要となるパラメータを選択するパラメータ選択手段と、
    上記第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値と、上記選択されたパラメータと、に基づき、補間演算によりノイズ量を求める補間手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
  15. 上記ノイズ推定手段は、
    上記撮像系の温度値に関する情報と上記映像信号に対するゲインに関する情報とを収集する収集手段と、
    上記収集手段によっては得ることができない情報に関して標準値を付与する付与手段と、
    上記収集手段または上記付与手段からの情報と、上記第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値と、を入力として、ノイズ量を出力するノイズテーブル手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
  16. 上記ノイズ推定手段は、
    上記注目画素に関する孤立点の度合いを検出する孤立点検出手段と、
    上記孤立点の度合いに基づき上記ノイズ量を補正する補正手段と、
    をさらに有して構成されたものであることを特徴とする請求項14または請求項15に記載の撮像システム。
  17. 上記第2のノイズ低減手段は、
    上記ノイズ量に基づき上記注目画素値に関するノイズ範囲を設定するノイズ範囲設定手段と、
    上記注目画素値が上記ノイズ範囲に属する場合に、上記第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値に基づき、注目画素値の平滑化を行う第1のスムージング手段と、
    上記注目画素値が上記ノイズ範囲に属さない場合に、注目画素値の補正を行う第2のスムージング手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
  18. 上記第2のノイズ低減手段は、
    複数の平滑化フィルタを記録する平滑化フィルタ記録手段と、
    上記ノイズ量と上記第1のノイズ低減手段によりノイズ低減処理がなされた注目画素値とに基づき、上記平滑化フィルタを選択する平滑化フィルタ選択手段と、
    上記選択された平滑化フィルタに基づき平滑化を行うスムージング手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
  19. 上記第2のノイズ低減手段は、
    上記信号記録手段に記録されている時系列的に過去のノイズ低減処理がなされた複数の映像信号から上記局所領域と同一位置に存在する映像信号を前局所領域として少なくとも1つ抽出する前局所領域抽出手段と、
    上記局所領域における上記注目画素を含む所定サイズの基準領域と、上記前局所領域における少なくとも1つの上記基準領域と同一サイズの比較領域と、の間で差分処理を行うことにより、少なくとも1つの差分成分を算出する第1の差分手段と、
    上記ノイズ量と上記差分成分とに基づいて動き量を推定する動き量推定手段と、
    上記動き量に基づいて、該動き量が最小となる上記差分成分を選択する差分成分選択手段と、
    上記選択された差分成分に関して上記動き量に基づき動き量補償を行う動き量補償手段と、
    上記注目画素を含む基準領域と上記動き量補償が行われた差分成分との間で差分処理を行う第2の差分手段と、
    を有して構成されたものであることを特徴とする請求項3に記載の撮像システム。
  20. 上記撮像系は、実質的に複数色の色フィルタを前面に配列した撮像素子を含んで構成されたものであり、
    上記色フィルタの複数色毎に、上記映像信号を複数の色信号に分離する色信号分離手段と、
    上記色信号毎に上記局所領域抽出手段と上記第1のノイズ低減手段と上記ノイズ推定手段と上記第2のノイズ低減手段とを順次適用するように制御する信号制御手段と、
    をさらに具備したことを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
  21. 上記撮像系は、実質的に複数色の色フィルタを前面に配列した撮像素子を含んで構成されたものであり、
    上記映像信号を輝度信号と色差信号とに分離する輝度色差分離手段と、
    上記輝度信号および色差信号毎に上記局所領域抽出手段と上記第1のノイズ低減手段と上記ノイズ推定手段と上記第2のノイズ低減手段とを順次適用するように制御する信号制御手段と、
    をさらに具備したことを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
  22. 上記撮像素子は、R(赤),G(緑),B(青)ベイヤー(Bayer)型原色フィルタを前面に配置した撮像素子、またはCy(シアン),Mg(マゼンタ),Ye(イエロー),G(緑)色差線順次型補色フィルタを前面に配置した撮像素子であることを特徴とする請求項20または請求項21に記載の撮像システム。
  23. コンピュータに、撮像系から取り込まれた映像信号に対してノイズ低減処理を行わせるための画像処理プログラムであって、コンピュータに、
    上記映像信号から、ノイズ低減処理を行う対象である注目画素と、上記注目画素の空間的近傍に位置する少なくとも1つの近傍画素と、を含む局所領域を抽出する局所領域抽出ステップと、
    上記局所領域内において上記注目画素に対して適用的なノイズ低減処理を行う第1のノイズ低減ステップと、
    上記第1のノイズ低減ステップによりノイズ低減処理がなされた注目画素値に基づいて、上記注目画素に関するノイズ量を推定するノイズ推定ステップと、
    上記第1のノイズ低減ステップによりノイズ低減処理がなされた注目画素値と、上記ノイズ推定ステップにより推定されたノイズ量と、に基づき、上記注目画素に対してノイズ低減処理を行う第2のノイズ低減ステップと、
    を行わせるための画像処理プログラム。
  24. 上記映像信号は、撮像系から時系列的に取り込まれた複数の映像信号であることを特徴とする請求項23に記載の画像処理プログラム。
  25. コンピュータに、撮像系から取り込まれた映像信号に対してノイズ低減処理を行わせるための画像処理プログラムであって、コンピュータに、
    上記映像信号から、ノイズ低減処理を行う対象である注目画素と、上記注目画素の空間的近傍に位置する少なくとも1つの近傍画素と、を含む局所領域を抽出する局所領域抽出ステップと、
    上記局所領域内において上記注目画素に対して適用的なノイズ低減処理を行う第1のノイズ低減ステップと、
    上記第1のノイズ低減ステップによりノイズ低減処理がなされた注目画素値に基づいて、上記注目画素に関するノイズ量を推定するノイズ推定ステップと、
    上記ノイズ推定ステップにより推定されたノイズ量と、時系列的に過去のノイズ低減処理がなされた映像信号の画素値と、に基づき、上記注目画素に対してノイズ低減処理を行う第2のノイズ低減ステップと、
    ノイズ低減処理がなされた映像信号の画素値として、上記第2のノイズ低減ステップによってノイズ低減処理がなされた注目画素値を順次記録する信号記録ステップと、
    を行わせるための画像処理プログラム。
  26. 上記第1のノイズ低減ステップは、
    上記注目画素と上記近傍画素との間の空間的関連性と時間的関連性と画素値的関連性との少なくとも1つに基づき、上記注目画素および上記近傍画素に関する重み係数を算出する重み係数算出ステップと、
    上記重み係数に基づき上記局所領域に対してフィルタリング処理を行うフィルタリングステップと、
    を含むステップであることを特徴とする請求項23または請求項24に記載の画像処理プログラム。
  27. 上記第1のノイズ低減ステップは、
    所定の非線形拡散方程式に基づき拡散処理された映像信号を算出する拡散画像算出ステップと、
    上記拡散処理された映像信号を記録する拡散画像記録ステップと、
    上記拡散画像記録ステップにより記録された映像信号に対して、上記拡散画像算出ステップにより再度拡散処理を行わせ、再度拡散処理された映像信号を該拡散画像記録ステップにより記録させる反復処理を制御する反復処理制御ステップと、
    を含むステップであることを特徴とする請求項23に記載の画像処理プログラム。
  28. 上記第2のノイズ低減ステップは、
    上記ノイズ量に基づき上記注目画素値に関するノイズ範囲を設定するノイズ範囲設定ステップと、
    上記注目画素値が上記ノイズ範囲に属する場合に、上記第1のノイズ低減ステップによりノイズ低減処理がなされた注目画素値に基づき、注目画素値の平滑化を行う第1のスムージングステップと、
    上記注目画素値が上記ノイズ範囲に属さない場合に、注目画素値の補正を行う第2のスムージングステップと、
    を含むステップであることを特徴とする請求項23に記載の画像処理プログラム。
  29. 上記第2のノイズ低減ステップは、
    上記ノイズ量と上記第1のノイズ低減ステップによりノイズ低減処理がなされた注目画素値とに基づき、複数の平滑化フィルタの内の1つの平滑化フィルタを選択する平滑化フィルタ選択ステップと、
    上記選択された平滑化フィルタに基づき平滑化を行うスムージングステップと、
    を含むステップであることを特徴とする請求項23に記載の画像処理プログラム。
  30. 上記第2のノイズ低減ステップは、
    上記信号記録ステップにより記録されている時系列的に過去のノイズ低減処理がなされた複数の映像信号から上記局所領域と同一位置に存在する映像信号を前局所領域として少なくとも1つ抽出する前局所領域抽出ステップと、
    上記局所領域における上記注目画素を含む所定サイズの基準領域と、上記前局所領域における少なくとも1つの上記基準領域と同一サイズの比較領域と、の間で差分処理を行うことにより、少なくとも1つの差分成分を算出する第1の差分ステップと、
    上記ノイズ量と上記差分成分とに基づいて動き量を推定する動き量推定ステップと、
    上記動き量に基づいて、該動き量が最小となる上記差分成分を選択する差分成分選択ステップと、
    上記選択された差分成分に関して上記動き量に基づき動き量補償を行う動き量補償ステップと、
    上記注目画素を含む基準領域と上記動き量補償が行われた差分成分との間で差分処理を行う第2の差分ステップと、
    を含むステップであることを特徴とする請求項25に記載の画像処理プログラム。
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