JP2008124180A - 半導体装置の製造方法、電気光学装置の製造方法、半導体装置、および電気光学装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法、電気光学装置の製造方法、半導体装置、および電気光学装置 Download PDF

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Abstract

【課題】多結晶シリコン膜に水素イオンを導入する際のスループットを向上できるとともに多結晶シリコン膜への余計な不純物イオンの導入を防止でき、さらには、耐水性を向上することのできる半導体装置の製造方法、電気光学装置の製造方法、半導体装置、および電気光学装置半導体装置を提供すること。
【解決手段】電気光学装置の素子基板10を製造するにあたって、薄膜トランジスタ80、90を形成した後、シリコン酸化膜からなる第1層間絶縁膜4、およびシリコン窒化膜からなる第2層間絶縁膜7を形成し、この状態で、イオンシャワードーピング法により、水素イオンおよびリンイオンを導入する。水素イオンは、質量が小さいので奥まで導入される一方、リンは、質量が大きいので、第2層間絶縁膜7中にドープされた状態となる。
【選択図】図4

Description

本発明は、薄膜トランジスタを備えた半導体装置の製造方法、電気光学装置の製造方法、半導体装置、および電気光学装置に関するものである。
アクティブマトリクス型液晶装置や有機エレクトロルミネッセンス装置などの電気光学装置に用いられる素子基板は、複数の薄膜トランジスタが形成された半導体装置として構成されている。かかる素子基板において、薄膜トランジスタの能動層を多結晶シリコン膜で構成した場合には、多結晶シリコン膜中に多数の結晶粒界が存在し、かかる結晶粒界にはダングリングボンドに起因する欠陥が存在するため、抵抗が高い、あるいは閾値電圧が高いなどの欠点がある。
そこで、水素プラズマの照射、水素イオンを多量に含むシリコン窒化膜からの水素拡散、あるいは原料ガスから発生させたイオンを質量分離系を介して導入するイオン注入(イオンインプランテーション)といった方法により、多結晶シリコン膜に水素イオンを導入してダングリングボンドを終端化することが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平7−273347号公報 特開平9−205208号公報
しかしながら、水素プラズマの照射やイオン注入では、広い領域にわたって形成された多結晶シリコン膜に十分な水素を導入しようとすると、プロセス時間が長いため、生産性が低いという問題点がある。また、水素イオンを多量に含むシリコン窒化膜から水素を拡散させる構成では、水素イオンを多量に含むシリコン窒化膜は膜密度が低いため、形成したシリコン窒化膜については耐水性保護膜などとして利用することもできず、無駄になるという問題点がある。
ここに本願発明者は、原料ガスから発生させたイオンを質量分離せずに電界加速して導入するイオンシャワードーピング法により、多結晶シリコン膜に水素イオンを導入することを提案するものである。かかるイオンシャワードーピング法によれば、大径のイオンビームを形成できるので、広い領域にわたって形成された多結晶シリコン膜に十分な水素を導入する場合でも、プロセス時間が短く済み、生産性が高い。
しかしながら、イオンシャワードーピング法では、イオンを質量分離せずに導入するため、例えば、リンイオンなどといったN型の不純物イオンが多結晶シリコン膜に導入されるおそれがあり、かかる不純物イオンの予期せぬ導入は薄膜トランジシタの電気的特性をばらつかせるなどの原因となってしまう。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、多結晶シリコン膜に水素イオンを導入する際のスループットを向上でき、かつ、多結晶シリコン膜への余計な不純物イオンの導入を防止することのできる半導体装置の製造方法、電気光学装置の製造方法、半導体装置、および電気光学装置を提供することにある。
また、本発明の課題は、多結晶シリコン膜に水素イオンを導入する工程を利用して耐水性を向上することのできる半導体装置の製造方法、電気光学装置の製造方法、半導体装置、および電気光学装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明では、多結晶シリコン膜からなる能動層、ゲート絶縁層およびゲート電極を備えた薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタの上層側に形成された絶縁膜とを有する半導体装置の製造方法において、前記絶縁膜の少なくとも一部を構成するシリコン窒化膜を形成した後、原料ガスから発生させたイオンを質量分離せずに電界加速して導入するイオンシャワードーピング法により、前記シリコン窒化膜を介して水素イオンを導入するイオンシャワードーピング工程を有することを特徴とする。
本発明では、多結晶シリコン膜からなる能動層を備えた薄膜トランジスタを形成した後、水素イオンを導入するため、多結晶シリコン膜に存在するダングリングボンドを終端化できるので、薄膜トランジスタの電気特性を向上することができる。また、水素イオンを導入するにあたって、イオンシャワードーピング法を採用したため、広い領域にわたって形成された多結晶シリコン膜に水素イオンを効率よく導入することができるので、スループットを向上することができる。ここで、イオンシャワードーピング法では、原料ガスから発生させたイオンを質量分離せずに電界加速して導入するため、水素イオン以外のイオンも導入されてしまうが、本発明では、イオンシャワードーピング工程を行う際、シリコン窒化膜を介して水素イオンを導入するので、質量の大きなイオンはシリコン窒化膜内で止まり、多結晶シリコン膜まで到達しない。それ故、余計なイオンが多結晶シリコン膜に導入されないので、薄膜トランジスタの電気特性が低下することがない。
本発明において、前記イオンシャワードーピング工程では、前記シリコン窒化膜を介して水素イオンを導入すると同時に当該シリコン窒化膜にリンイオンを導入することが好ましい。
このような方法を採用した場合、多結晶シリコン膜からなる能動層、ゲート絶縁層およびゲート電極を備えた薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタの上層側に形成された絶縁膜とを有する半導体装置において、前記絶縁膜は少なくともシリコン窒化膜を含み、当該シリコン窒化膜にはリンがドープされ、前記多結晶シリコン膜には水素がドープされている構成となる。すなわち、イオンシャワードーピング工程において、質量の大きなリンイオンは、シリコン窒化膜で止まり、シリコン窒化膜にリンがドープされた状態となる。かかるシリコン窒化膜は、耐水性などに優れているため、薄膜トランジスタや配線を水分劣化より保護することができるので、半導体装置の信頼性を向上することができる。
本発明において、前記シリコン窒化膜と前記多結晶シリコン膜との層間にはシリコン酸化膜が介在していることが好ましい。このように構成すると、イオンシャワードーピング工程で導入された水素イオンは、まず、シリコン酸化膜にスムーズに導入された後、多結晶シリコン膜に導入されるので、大量の水素を多結晶シリコン膜に効率よく導入することができる。
本発明において、前記薄膜トランジスタは、前記多結晶シリコン膜、前記ゲート絶縁層および前記ゲート電極を下層側から上層側に向かって順に備え、前記絶縁膜を形成するにあたっては、前記ゲート電極の上層側にシリコン酸化膜からなる第1絶縁膜を形成する第1絶縁膜形成工程と、前記第1絶縁膜の上層に当該第1絶縁膜のコンタクトホールを介して前記薄膜トランジスタのソース領域に電気的に接続されたソース電極を形成した後、当該ソース電極の上層側に少なくとも前記シリコン窒化膜を含む第2絶縁膜を形成する第2絶縁膜形成工程とを行う方法を採用することができる。このように構成すると、シリコン窒化膜を含む第2絶縁膜の下層側にソース電極などの配線が位置するので、これらの配線を水分劣化から防止することができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、電気光学装置の製造方法に適用することができ、この場合、前記半導体装置として、画素領域の各々に画素電極を備えた素子基板を製造する。このような電気光学装置としては、液晶装置や有機エレクトロルミネッセンス装置を挙げることができる。また、本発明を適用した電気光学装置は、携帯電話機あるいはモバイルコンピュータなどの電子機器の表示部などとして用いられる。
以下、本発明の実施の形態として、本発明を電気光学装置の素子基板(半導体装置)に適用した例を説明する。なお、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
(全体構成)
図1(a)、(b)は各々、本発明を適用した電気光学装置をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、およびそのH−H′断面図である。
図1(a)、(b)において、本形態の電気光学装置100は、透過型のアクティブマトリクス型液晶装置であり、素子基板10の上には、シール材107が対向基板20の縁に沿うように設けられている。シール材107の外側の領域には、データ線駆動回路101(周辺回路)および実装端子102(信号入力端子)が素子基板10の一辺に沿って設けられており、この一辺に隣接する2辺に沿っては、走査線駆動回路104(周辺回路)が形成されている。素子基板10の残る一辺には、画像表示領域10aの両側に設けられた走査線駆動回路104間をつなぐための複数の配線105が設けられており、さらに、額縁108の下などを利用して、プリチャージ回路や検査回路などの周辺回路が設けられることもある。対向基板20のコーナー部の少なくとも1箇所においては、素子基板10と対向基板20との間で電気的導通をとるための上下導通材106が形成されている。対向基板20は、シール材107とほぼ同じ輪郭を備えており、このシール材107によって対向基板20が素子基板10に固着されている。また、対向基板20と素子基板10との間のうち、シール材107で囲まれた領域内に液晶50が保持される。シール材107は、光硬化樹脂や熱硬化性樹脂などからなる接着剤であり、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー、あるいはガラスビーズ等のギャップ材が配合されている。
詳しくは後述するが、素子基板10には、画素電極9aがマトリクス状に形成されている。これに対して、対向基板20には、シール材107の内側領域に遮光性材料からなる額縁108が形成され、その内側が画像表示領域10aとされている。また、対向基板20では、素子基板10の画素電極9aの縦横の境界領域と対向する領域にブラックマトリクス、あるいはブラックストライプなどと称せられる遮光膜23が形成され、その上層側には、ITO膜からなる対向電極21が形成されている。
このように形成した電気光学装置100は、後述するモバイルコンピュータ、携帯電話機、液晶テレビなどといった電子機器のカラー表示装置として用いることができ、この場合、対向基板20には、カラーフィルタ(図示せず)や保護膜が形成される。また、対向基板20および素子基板10の光入射側の面あるいは光出射側には、使用する液晶50の種類、すなわち、TN(ツイステッドネマティック)モード、STN(スーパーTN)モード等々の動作モードや、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板などが所定の向きに配置される。電気光学装置100は、透過型に限らず、反射型および半透過反射型として構成される場合があり、この場合、例えば、素子基板10には光反射層が形成される。電気光学装置100は、投射型表示装置(液晶プロジェクタ)において、RGB用のライトバルブとして用いることができる。この場合、RGB用の各電気光学装置100の各々には、RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が投射光として各々入射されることになるので、カラーフィルタは形成されない。また、対向基板20に対して、各画素に対応するようにマイクロレンズを形成すれば、入射光の画素電極9aに対する集光効率を高めることができるので、明るい表示を行うことができる。さらにまた、対向基板20に何層もの屈折率の異なる干渉層を積層することにより、光の干渉作用を利用して、RGB色をつくり出すダイクロイックフィルタを形成してもよい。このダイクロイックフィルタ付きの対向基板によれば、より明るいカラー表示を行うことができる。
(電気光学装置100の詳細な構成)
図2〜図4を参照して、本発明を適用した電気光学装置100に用いた素子基板の電気的な構成を説明する。図2(a)、(b)は各々、本発明を適用した電気光学装置100に用いた素子基板10の画像表示領域10aの電気的な構成を示す等価回路図、および周辺回路に構成したインバータ回路の等価回路図である。図3(a)、(b)は各々、本発明を適用した電気光学装置100に用いた素子基板10において相隣接する画素の平面図、およびそのA−A′線に相当する位置で電気光学装置100を切断したときの断面図である。図4(a)、(b)は各々、本発明を適用した電気光学装置100に用いた素子基板10に形成したインバータ回路の平面図、およびそのB−B′線に相当する位置で素子基板10を切断したときの断面図である。
図2(a)に示すように、電気光学装置100の画像表示領域10aには複数の画素100aがマトリクス状に形成されている。複数の画素100aの各々には、画素電極9a、および画素電極9aを制御するための画素スイッチング用の薄膜トランジスタ30が形成されており、画像信号を線順次で供給するデータ線6aが薄膜トランジスタ30のソースに電気的に接続されている。薄膜トランジスタ30のゲートには走査線3aが電気的に接続されており、所定のタイミングで、走査線3aに走査信号を線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、薄膜トランジスタ30のドレインに電気的に接続されており、薄膜トランジスタ30を一定期間だけそのオン状態とすることにより、データ線6aから供給される画像信号を各画素に所定のタイミングで書き込む。このようにして画素電極9aを介して液晶に書き込まれた所定レベルの画素信号は、対向基板20に形成された対向電極21(図1(b)参照)との間で一定期間保持される。ここで、保持された画素信号がリークするのを防ぐことを目的に、画素電極9aと対向電極との間に形成される液晶容量と並列に保持容量60(キャパシタ)を付加することがある。この保持容量60によって、画素電極9aの電圧は、例えば、ソース電圧が印加された時間よりも3桁も長い時間だけ保持される。これにより、電荷の保持特性は改善され、コントラスト比の高い表示を行うことのできる電気光学装置100が実現できる。なお、保持容量60を形成する方法としては、容量を形成するための配線である容量線3bとの間に形成する場合、あるいは前段の走査線3aとの間に形成する場合もいずれであってもよい。
図3(a)に示すように、素子基板10上には、マトリクス状に複数の透明な画素電極9a(点線で囲まれた領域)が各画素毎に形成され、画素電極9aの縦横の境界領域に沿ってデータ線6a(一点鎖線で示す)、走査線3a(実線で示す)、および容量線3b(実線で示す)が形成されている。図3(b)に示すように、素子基板10の基体は、石英基板や耐熱性ガラス板などの透明基板10bからなり、対向基板20の基体は、石英基板や耐熱性ガラス板などの透明基板20bからなる。素子基板10には画素電極9aが形成されており、その上側には、ラビング処理等の所定の配向処理が施されたポリイミド膜などからなる配向膜16が形成されている。画素電極9aは、たとえばITO(Indium Tin Oxide)膜等の透明な導電性膜からなる。配向膜16は、たとえばポリイミド膜などの有機膜に対してラビング処理を行うことにより形成される。なお、対向基板20において、対向電極21の上層側にも、ポリイミド膜からなる配向膜22が形成され、この配向膜22も、ポリイミド膜に対してラビング処理が施された膜である。
素子基板10には、透明基板10bの表面に、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜などからなる下地保護膜12が形成されているとともに、その表面側において、各画素電極9aに隣接する位置に薄膜トランジスタ30が形成されている。図3(a)、(b)に示すように、薄膜トランジスタ30は、島状の多結晶シリコン膜1aに対して、チャネル形成領域1a′、低濃度ソース領域1b、高濃度ソース領域1d、低濃度ドレイン領域1c、および高濃度ドレイン領域1eが形成されたLDD(Lightly Doped Drain)構造を備えており、チャネル形成領域1a′に対しては、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁層2を介して、走査線3aの一部がゲート電極として対向している。
本形態において、多結晶シリコン膜1aは、素子基板10に対してアモルファスシリコン膜を形成した後、レーザアニールやランプアニールなどにより多結晶化された多結晶シリコン膜である。低濃度ソース領域1bおよび低濃度ドレイン領域1cは、走査線3aをマスクとして、例えば、約0.1×1013/cm2〜約10×1013/cm2のドーズ量で低濃度N型の不純物イオン(リンイオン)を自己整合的に導入することにより形成された半導体領域であり、高濃度ソース領域1dおよび高濃度ドレイン領域1eは、レジストマスクを用いて、約0.1×1015/cm2〜約10×1015/cm2のドーズ量で高濃度N型の不純物イオン(リンイオン)を導入することにより形成された半導体領域である。
薄膜トランジスタ30の上層側には、シリコン酸化膜からなる第1層間絶縁膜4(第1絶縁膜)、シリコン窒化膜からなるパッシベーション膜としての第2層間絶縁膜7(第2絶縁膜)、および感光性樹脂からなる平坦化層8がこの順に形成されている。第1層間絶縁膜4と第2層間絶縁膜7との層間にはデータ線6aおよびドレイン電極6bが形成され、こデータ線6aは、第1層間絶縁膜4およびゲート絶縁層2を貫通するコンタクトホール4aを介して高濃度ソース領域1dに電気的に接続している。平坦化膜8の表面にはITO膜からなる画素電極9aが形成されている。画素電極9aは、平坦化膜8および第2層間絶縁膜7に形成されたコンタクトホール7aを介してドレイン電極6bに電気的に接続し、ドレイン電極6bは、第1層間絶縁膜4およびゲート絶縁層2に形成されたコンタクトホール4bを介して高濃度ドレイン領域1eに電気的に接続している。画素電極9aの表面側にはポリイミド膜からなる配向膜16が形成されている。
また、高濃度ドレイン領域1eからの延設部分1f(下電極)に対しては、ゲート絶縁層2と同時形成された誘電体膜を介して、走査線3aと同層の容量線3bが上電極として対向することにより、保持容量60が構成されている。
このように構成した素子基板10と対向基板20とは、画素電極9aと対向電極21とが対面するように配置され、かつ、これらの基板間には、前記のシール材107(図1(a)、(b)参照)により囲まれた空間内に電気光学物質としての液晶50が封入され、保持されている。液晶50は、画素電極9aからの電界が印加されていない状態で配向膜により所定の配向状態をとる。液晶50は、例えば一種または数種のネマティック液晶を混合したものなどからなる。
(周辺回路の構成)
再び図1(a)において、本形態の電気光学装置100では、素子基板10の表面側のうち、画像表示領域10aの周辺領域を利用してデータ線駆動回路101および走査線駆動回路104などの周辺回路が形成されている。このようなデータ線駆動回路101および走査線駆動回路104は、図2(b)に示すように、Nチャネル型の薄膜トランジスタ80とPチャネル型の薄膜トランジスタ90とを用いたインバータ回路などを備えており、このような周辺回路の構成を図4(a)、(b)を参照して簡単に説明する。
図4(a)、(b)において、周辺回路を構成する薄膜トランジスタは、Nチャネル型の薄膜トランジスタ80とPチャネル型の薄膜トランジスタ90とからなる相補型薄膜トランジスタとして構成されている。このような薄膜トランジスタ80、90は、画素スイッチング用の薄膜トランジスタ30の製造工程の一部を利用して形成されたものであり、薄膜トランジスタ80、90を構成する多結晶シリコン膜1h、1mは、薄膜トランジスタ30を構成する多結晶シリコン膜1aと同時形成された多結晶シリコン膜である。
Pチャネル型の薄膜トランジスタ90は、チャネル形成領域1m′の両側にP型の高濃度ソース領域1pおよび高濃度ドレイン領域1nを備えており、高濃度ソース領域1pおよび高濃度ドレイン領域1nは、ゲート電極3eをマスクにして、約0.1×1015/cm2〜約10×1015/cm2のドーズ量で高濃度P型の不純物イオン(ボロンイオン)が導入された半導体領域である。薄膜トランジスタ90でも、薄膜トランジスタ30と同様、チャネル形成領域1m′には、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁層2を介してゲート電極3eが対向している。
Nチャネル型の薄膜トランジスタ80は、チャネル形成領域1h′の両側にN型の高濃度ソース領域1iおよび高濃度ドレイン領域1jを備えている。ここで、薄膜トランジスタ80は、薄膜トランジスタ30と同様、LDD構造を有しており、チャネル形成領域1h′と高濃度ソース領域1iの間、およびチャネル形成領域1h′と高濃度ドレイン領域1jとの間にN型の低濃度ソース領域1kおよび低濃度ドイレン領域1lを備えている。薄膜トランジスタ80でも、薄膜トランジスタ30と同様、チャネル形成領域1h′には、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁層2を介してゲート電極3eが対向している。
薄膜トランジスタ80、90の上層側にも、薄膜トランジスタ30の上層側と同様、シリコン酸化膜からなる第1層間絶縁膜4(第1絶縁膜)、シリコン窒化膜からなるパッシベーション膜としての第2層間絶縁膜7(第2絶縁膜)、および感光性樹脂からなる平坦化層8がこの順に形成されている。
このように構成した薄膜トランジスタ80、90では、定電位線6e、6gが第1層間絶縁膜4およびゲート絶縁層2を貫通するコンタクトホール4e、4gを介して、多結晶シリコン膜1h、1mの高濃度ソース領域1i、1pに電気的に接続されている。出力配線6fは、第1層間絶縁膜4およびゲート絶縁層2を貫通するコンタクトホール4f、4kを介して多結晶シリコン膜1h、1mの高濃度ドレイン領域1j、1nに電気的にそれぞれ接続されている。入力配線6hは、第1層間絶縁膜4を貫通するコンタクトホール4hを介して共通のゲート電極3eに接続されている。
(多結晶シリコン膜および層間絶縁膜の詳細構成)
図3(b)および図4(b)を参照して説明した薄膜トランジスタ30、80、90において、能動層を構成する多結晶シリコン膜1a、1h、1m、第1層間絶縁膜4、および多結晶シリコン膜1a、1h、1mと第1層間絶縁膜4との界面には、後述するイオンシャワードーピング工程により、水素イオンが導入されている。このため、多結晶シリコン膜1a、1h、1mのダングリングボンドが終端化されている。
また、第2層間絶縁膜7はシリコン窒化膜からなるため、多結晶シリコン膜1a、1h、1m、および第1層間絶縁膜4にドープされている水素イオンが脱離しにくい状態にある。また、第2層間絶縁膜7は、シリコン窒化膜からなるため、耐水性が高い。
さらに、本形態において、シリコン窒化膜からなる第2層間絶縁膜7には、後述するイオンシャワードーピング工程により、リンイオンが導入されている。このため、第2層間絶縁膜7は耐水性が高く、出力配線6f、入力配線6h、定電位線6e、6g、データ線6a、薄膜トランジスタ30、80、90の水分劣化を防止することができるので、素子基板10および電気光学装置100の信頼性が高い。
(素子基板10および電気光学装置100の製造方法)
図5、図6および図7を参照して、本形態の電気光学装置100の製造方法のうち、素子基板10を製造する工程の要部を説明する。図5(a)〜(e)および図6(a)〜(d)は、素子基板10の製造工程を示す工程断面図であり、図4(b)と同様、図4(a)のB−B′線で示す位置での断面図に相当する。図7(a)、(b)は、後述するイオンシャワードーピング工程後における水素イオン、およびリンイオンの深さ方向の分布を示すグラフである。なお、以下の説明では、周辺回路の薄膜トランジスタ80、90の製造工程を中心に説明するが、図3(b)に示す薄膜トランジスタ30の方法についても併せて説明する。
まず、図5(a)に示すように、超音波洗浄等により清浄化したガラス製等の透明基板10bを準備した後、基板温度が150〜450℃の温度条件下で、プラズマCVD法などの方法により、透明基板10bの全面にシリコン酸化膜からなる下地保護膜12を形成する。
次に、基板温度が150〜450℃の温度条件下で、透明基板10bの全面に、非晶質のシリコン膜1をプラズマCVD法により、例えば、40〜50nmの厚さに形成した後、レーザアニール法や急速加熱法などにより、シリコン膜1を多結晶化させる。次に、フォトリソグラフィ技術を用いてシリコン膜1をパターニングし、図5(b)に示すように、島状の多結晶シリコン膜1m、1hを形成する。その際、図3(b)に示す多結晶シリコン膜1aも形成する。
次に、図5(c)に示すように、CVD法などを用いて、多結晶シリコン膜1m、1hの表面に、厚さが例えば75nmのシリコン酸化膜からなるゲート絶縁層2を形成する。なお、図示を省略するが、この工程の後、図3(b)に示す多結晶シリコン膜1aの延設部分1fに不純物イオンを打ち込んで、容量線3bとの間に保持容量60を構成するための下電極を形成しておく。
次に、透明基板10bの表面全体にモリブデン膜、アルミニウム膜、チタン膜、タングステン膜、タンタル膜、あるいはそれらの積層膜などの金属膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いてパターニングし、図5(d)に示すように、ゲート電極3eを形成する。その際、図3(b)に示す走査線3aおよび容量線3bを形成する。その結果、保持容量60が形成される。
次に、図5(e)に示すように、多結晶シリコン膜1h、1mに不純物を導入して各ソース領域および各ドレイン領域を形成し、薄膜トランジスタ80、90を形成する。それには、まず、薄膜トランジスタ90の形成予定領域をレジストマスクで覆った状態で、ゲート電極3eをマスクにして多結晶シリコン膜1hに低濃度N型の不純物イオンを導入し、ゲート電極3eに対して自己整合的に低濃度ソース領域1kおよび低濃度ドレイン領域1lを形成する。同様な方法で、図3(b)に示す多結晶シリコン膜1aに低濃度ソース領域1bおよび低濃度ドレイン領域1cを形成する。次に、薄膜トランジスタ90の形成予定領域をレジストマスクで覆うとともに、このレジストマスクにより、薄膜トランジスタ80のゲート電極3eを広めに覆った状態で、多結晶シリコン膜1hに高濃度N型の不純物イオンを導入し、高濃度ソース領域1iおよび高濃度ドレイン領域1jを形成する。同様な方法で、図3(b)に示す多結晶シリコン膜1aに高濃度ソース領域1dおよび高濃度ドレイン領域1eを形成する。次に、薄膜トランジスタ30、80の形成予定領域をレジストマスクで覆った状態で、ゲート電極3eをマスクにして多結晶シリコン膜1mに高濃度P型の不純物イオンを導入し、ゲート電極3eに対して自己整合的に高濃度ソース領域1pおよび高濃度ドレイン領域1nを形成する。このようにして、薄膜トランジスタ80、90を形成するとともに、図3(b)に示す薄膜トランジスタ30も形成する。なお、以上の不純物導入工程の順序は入れ換えてもよい。また、不純物を導入した後、素子基板10を加熱して、導入した不純物を活性化させる。
次に、図6(a)に示すように、第1層間絶縁膜形成工程(第1絶縁膜形成工程)において、CVD法などを用いて、薄膜トランジスタ30、80、90の上層側に、厚さが例えば800nmのシリコン酸化膜からなる第1層間絶縁膜4を形成する。
次に、図6(b)に示すように、コンタクトホール形成工程において、第1層間絶縁膜4にコンタクトホール4e、4f、4gを形成する。また、図3(b)に示すコンタクトホール4a、4bも形成する。次に、モリブデン膜、アルミニウム膜、チタン膜、タングステン膜、タンタル膜、あるいはそれらの積層膜などの金属膜を形成した後、フォトリソグラフィ技術を用いて金属膜をパターニングし、定電位線6e、6g、共通入力線6hおよび共通出力線6fを形成する。また、図3(b)に示すデータ線6aおよびドレイン電極6bを形成する。
次に、図6(c)に示す第2層間絶縁膜形成工程(第2絶縁膜形成工程)において、CVD法などにより、厚さが例えば200nmのシリコン窒化膜からなる第2層間絶縁膜7を形成する。
次に、図6(d)に示すイオンシャワードーピング工程において、シリコン窒化膜からなる第2層間絶縁膜7を介して水素イオンを導入する。その際、シリコン窒化膜からなる第2層間絶縁膜7にリンイオンを導入する。
具体的には、チャンバ内に水素ガス(H2)とホスフィン(PH3)との混合ガスなどの原料ガスを導入し、高周波放電により、原料ガスをイオン化してH+、P+、H2+などのイオンを発生させるとともに、各電極に印加された加速電圧によってイオンを電界加速させて素子基板10に照射する。その際、質量分離を行わない。その結果、第2層間絶縁膜7に対して、水素イオンおよびリンイオンが導入される。
ここで、第2層間絶縁膜7はシリコン窒化膜から構成されているので、各イオンは通過しにくい傾向にあるが、水素イオンは質量が小さいため、図7(a)に示すように、大部分がシリコン窒化膜からなる第2層間絶縁膜7を通過して、シリコン酸化膜からなる第1層間絶縁膜4とゲート絶縁層2との界面近くにピークが位置するように、導入される。その結果、水素イオンは、ゲート絶縁層2、ゲート絶縁層2と多結晶シリコン膜1a、1h、1mとの界面、さらには、多結晶シリコン膜1a、1h、1mの内部にまで到達する。従って、多結晶シリコン膜1a、1h、1mに存在していたダングリングボンドが水素イオンにより終端化される。
これに対して、リンイオンは、質量が大きいため、図7(b)に示すように、大部分がシリコン窒化膜からなる第2層間絶縁膜7に止まり、第2層間絶縁膜7にドープされた状態となる。
次に、必要に応じて素子基板10に加熱処理を行い、イオンシャワードーピング工程で導入したイオンを拡散させた後、図3(b)に示すように、フォトリソグラフィ技術を用いて第2層間絶縁膜7にコンタクトホール7aの下穴を形成した後、感光性樹脂により、コンタクトホール7aの上穴を備えた平坦化膜8を形成する。あるいは、感光性樹脂により、コンタクトホール7aの上穴を備えた平坦化膜8を形成した後、第2層間絶縁膜7にコンタクトホール7aの下穴を形成する。
次に、図3(a)に示す画素電極9aおよび配向膜16を順次、形成する。その結果、素子基板10が完成する。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、能動層に多結晶シリコン膜1a、1h、1mを備えた薄膜トランジスタ30、80、90を形成した後、水素イオンを導入するため、多結晶シリコン膜1a、1h、1mに存在するダングリングボンドを終端化できるので、薄膜トランジスタ30、80、90の電気特性を向上することができる。また、水素イオンを導入するにあたって、イオンシャワードーピング法を採用したため、広い領域にわたって形成された多結晶シリコン膜1a、1h、1mに水素イオンを効率よく導入することができるので、スループットを向上することができる。
ここで、イオンシャワードーピング法では、原料ガスから発生させたイオンを質量分離せずに電界加速して導入するため、水素イオン以外のイオンも導入されるが、本形態では、シリコン窒化膜(第2層間絶縁膜7)を介して水素イオンを導入するので、質量の大きなイオンは第2層間絶縁膜7内で止まり、多結晶シリコン膜1a、1h、1mまで到達しない。それ故、余計なイオンが多結晶シリコン膜1a、1h、1mに導入されないので、薄膜トランジスタ30、80、90の電気特性が低下することがない。
また、第2層間絶縁膜7と多結晶シリコン膜膜1a、1h、1mとの層間にはシリコン酸化膜(第1層間絶縁膜4およびゲート絶縁層2)が介在しているため、イオンシャワードーピング工程で導入された水素イオンは、まず、シリコン酸化膜にスムーズに導入された後、多結晶シリコン膜1a、1h、1mに導入されるので、大量の水素を多結晶シリコン膜1a、1h、1mに効率よく導入することができる。
また、本形態では、イオンシャワードーピング工程において、シリコン窒化膜(第2層間絶縁膜7)を介して水素イオンを導入すると同時に第2層間絶縁膜7にリンイオンを導入する。すなわち、イオンシャワードーピング工程において、質量の大きなリンイオンは、第2層間絶縁膜7で止まり、第2層間絶縁膜7にリンがドープされた状態となる。かかる第2層間絶縁膜7は、耐水性などに優れているため、薄膜トランジスタ30や配線を水分劣化より保護することができるので、素子基板10および電気光学装置100の信頼性を向上することができる。
[その他の実施の形態]
上記形態では、半導体装置として、アクティブマトリクス型電気光学装置に用いる素子基板を例に説明したが、液晶以外の電気光学物質を用いた電気光学装置、例えば、有機エレクトロルミネッセンス装置に用いる素子基板、あるいは電気光学装置以外の半導体装置の製造などに本発明を適用してもよい。
[電子機器への搭載例]
次に、上述した実施形態に係る電気光学装置100を適用した電子機器について説明する。図8(a)に、電気光学装置100を備えたモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す。パーソナルコンピュータ2000は、表示ユニットとしての電気光学装置100と本体部2010を備える。本体部2010には、電源スイッチ2001及びキーボード2002が設けられている。図8(b)に、電気光学装置100を備えた携帯電話機の構成を示す。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001及びスクロールボタン3002、並びに表示ユニットとしての電気光学装置100を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、電気光学装置100に表示される画面がスクロールされる。図8(c)に、電気光学装置100を適用した情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)の構成を示す。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001及び電源スイッチ4002、並びに表示ユニットとしての電気光学装置100を備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が電気光学装置100に表示される。
なお、電気光学装置100が適用される電子機器としては、図8に示すものの他、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。そして、これらの各種電子機器の表示部として、前述した電気光学装置100が適用可能である。
(a)、(b)は各々、本発明を適用した電気光学装置をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、およびそのH−H′断面図である。 (a)、(b)は各々、本発明を適用した電気光学装置に用いた素子基板の画像表示領域の電気的な構成を示す等価回路図、および周辺回路に構成したインバータ回路の等価回路図である。 (a)、(b)は各々、本発明を適用した電気光学装置に用いた素子基板において相隣接する画素の平面図、およびそのA−A′線に相当する位置で電気光学装置を切断したときの断面図である。 (a)、(b)は各々、本発明を適用した電気光学装置に用いた素子基板に形成したインバータ回路の平面図、およびそのB−B′線に相当する位置で素子基板を切断したときの断面図である。 本発明を適用した電気光学装置の製造方法を示す工程断面図である。 本発明を適用した電気光学装置の製造方法において、図5に示す工程以降の工程断面図である。 (a)、(b)は、本発明を適用した電気光学装置の製造方法において、イオンシャワードーピング工程後における水素イオン、およびリンイオンの深さ方向の分布を示すグラフである。 本発明に係る電気光学装置を用いた電子機器の説明図である。
符号の説明
1a、1h、1m・・ 多結晶シリコン膜、2・・ゲート絶縁層、3a・・走査線、3b・・容量線、3e・・ゲート電極、4・・第1層間絶縁膜(第1絶縁膜)、6a・・データ線、6b・・ドレイン電極、6e・・定電位線、6g・・定電位線、6h・・共通入力線、6f・・共通出力線、7・・第2層間絶縁膜(第2絶縁膜)、9a・・画素電極、10・・素子基板(半導体装置)、30、80、90・・薄膜トランジスタ

Claims (7)

  1. 多結晶シリコン膜からなる能動層、ゲート絶縁層およびゲート電極を備えた薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタの上層側に形成された絶縁膜とを有する半導体装置の製造方法において、
    前記絶縁膜の少なくとも一部を構成するシリコン窒化膜を形成した後、原料ガスから発生させたイオンを質量分離せずに電界加速して導入するイオンシャワードーピング法により、前記シリコン窒化膜を介して水素イオンを導入するイオンシャワードーピング工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記イオンシャワードーピング工程では、前記シリコン窒化膜を介して水素イオンを導入すると同時に当該シリコン窒化膜にリンイオンを導入することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記シリコン窒化膜と前記多結晶シリコン膜との層間にはシリコン酸化膜が介在していることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記薄膜トランジスタは、前記多結晶シリコン膜、前記ゲート絶縁層および前記ゲート電極を下層側から上層側に向かって順に備え、
    前記絶縁膜を形成するにあたっては、
    前記ゲート電極の上層側にシリコン酸化膜からなる第1絶縁膜を形成する第1絶縁膜形成工程と、
    前記第1絶縁膜の上層に当該第1絶縁膜のコンタクトホールを介して前記薄膜トランジスタのソース領域に電気的に接続されたソース電極を形成した後、当該ソース電極の上層側に少なくとも前記シリコン窒化膜を含む第2絶縁膜を形成する第2絶縁膜形成工程と、
    を行うことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の半導体装置の製造方法を備えた電気光学装置の製造方法であって、
    前記半導体装置として、画素領域の各々に画素電極を備えた素子基板を製造することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  6. 多結晶シリコン膜からなる能動層、ゲート絶縁層およびゲート電極を備えた薄膜トランジスタと、該薄膜トランジスタの上層側に形成された絶縁膜とを有する半導体装置において、
    前記絶縁膜は少なくともシリコン窒化膜を含み、当該シリコン窒化膜にはリンがドープされ、前記多結晶シリコン膜には水素がドープされていることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項6に記載の半導体装置を備えた電気光学装置であって、
    前記半導体装置は、画素領域の各々に画素電極を備えた素子基板であることを特徴とする電気光学装置。
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