JP2008123622A - Hddサスペンション用積層体の製造方法 - Google Patents

Hddサスペンション用積層体の製造方法 Download PDF

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憲吾 ▲高▼田
Kengo Takada
Teppei Nishiyama
哲平 西山
Sukeyuki Matsushita
祐之 松下
Koichi Hattori
公一 服部
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Abstract

【課題】スライダの浮上量の制御を容易にし、バネ特性の自由度を高め、安定したフライングリードを形成し得る導体層を有し、微細回路化が可能で、各層間の密着性を改善したHDDサスペンション用積層体の製造方法を提供する。
【解決手段】導体層、ポリイミド樹脂層及びステンレス層からなるHDDサスペンション用積層体の製造方法であって、導体層として二次イオン質量分析(SIMS)で成分測定したとき、銅ピーク強度50.0に対して炭素ピーク強度が6.0〜14.0の範囲内にあり、厚みが5〜14μmの電解銅箔を選択する工程と、この導体層の上に厚みが5〜20μmであり、線熱膨張係数が10×10-6〜30×10-6(1/K)であり、3層のポリイミド層からなるポリイミド樹脂層を形成する工程と、このポリイミド樹脂層の上に280℃〜350℃となる状態が存在する条件で熱圧着してステンレス層を形成する工程を備える。
【選択図】なし

Description

本発明は、ハードディスクドライブ(HDD)サスペンション用積層体の製造方法に関するものである。詳しくは、導体層として電解銅箔を用いたHDDサスペンション用積層体の製造方法に関するものである。
ハードディスクドライブ(以下、HDD)は、近年のパーソナルコンピュータの需要増加や家電、カーナビ等の各種アプリケーションへの新規搭載などに伴い、その生産量が軒並み増加している。また、HDDは今後、大容量化や小型化が進むと予想され、HDDにおいて磁気を読み取るフレクシャーブランクを構成するサスペンション(以下、HDDサスペンション)部分は、小型化及び配線の多様化、細線化が進んでいる。高容量化が進むに従い、従来使用されてきたワイヤレスタイプのサスペンションから、記憶媒体であるディスクに対し浮力と位置精度が安定した配線一体型のサスペンションへと大半が置き換わっている。配線一体型サスペンションの中で、TSA(トレース サスペンション アッセンブリ)法と呼ばれるステンレス箔−ポリイミド樹脂−銅箔の積層体をエッチング加工により所定の形状に加工するタイプがある。
TSA方式サスペンションは高強度を有する合金銅箔を積層することによって、容易にフライングリードを形成させる。合金銅箔としては、圧延銅箔が知られているが、圧延銅箔の製造方法としては、電気銅をインゴットに鋳造し、圧延と焼鈍を繰り返して箔状にする。この方法により製造された銅箔は表面が平滑であるため、クラックが入りにくく、また形状加工での自由度が高いことや寸法精度が良いことから幅広く使用されている。例えば、WO2004/049336号公報(特許文献1)では、圧延銅箔を用いたHDDサスペンション用積層体が開示されている。しかしながら、圧延銅箔は、製造時の機械的な制約により、銅箔の幅が1m以上のものは製造することが困難であった。更に、厚みの薄い圧延銅箔を安定的に製造することも難しく、厚みを薄くする場合、例えば、WO2005/096299号公報(特許文献2)には、化学的エッチングによる導体層の薄肉化が開示されている。しかしながら、この方法は設備の煩雑さや手間がかかるという問題があった。
一方、低価格で厚みの調整も比較的に容易に行うことができる銅箔として電解銅箔がある。この電解銅箔の製造方法は、まず硫酸銅を主成分とした電解液中にドラムと呼ばれる直径2〜3mの大きな筒状の陰極を半分沈め、それを囲いこむように陽極を設ける。そしてドラム上に銅を電析させながら、これを回転させて、析出した銅を順次引き剥がし巻き取って製造する。通常、電解液中にはゼラチンなど有機物や塩化物などを添加して、電気分解により薄い電解銅箔を製造する方法が知られているが、この方法により得られた電解銅箔は引張強度が小さく、剛性に乏しいため取り扱いが難しいという難点があった。このような問題点を解決すべく、例えば、特開2000−182623号公報(特許文献3)では、電解液中の不純物を低減させた電解銅箔が開示されている。このような電解銅箔を積層体の導体層に適用する場合、その製造方法においては、例えば溶液状のポリイミド前駆体樹脂を電解銅箔上に塗工し、乾燥及び熱効果のための加熱処理工程で300℃以上の熱をかけると、電解銅箔は容易に再焼鈍され、剛性を保持しにくいという問題があった。
HDDの高容量化、データ伝送速度の高速化に対応するためのインピータンス制御、微細配線化への要求が高まる中、例えば、WO98/08216号公報(特許文献4)には、9μmの銅箔を使用した積層体が開示されているが、使用されている銅箔は引張強度が400MPaに満たない電解銅箔であり、このような銅箔を用いても高性能なHDDサスペンション用途に適した積層体とするのは困難であった。
WO2004/049336号公報 WO2005/096299号公報 特開2000−182623号公報 WO98/08216号公報
本発明は、スライダの浮上量の制御を容易にするため銅箔の厚みを低減することでサスペンションに必要なバネ特性の自由度を高め、且つ安定したフライングリードを形成するための十分な強度を有した導体層を有し、更に高レベルの微細回路化の要求に十分に対応でき、絶縁樹脂層と導体層の面間での密着性を改善できるHDDサスペンション用積層体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、配線における微細回路化の要求に対応するために、導体層としての銅箔面に絶縁樹脂層となる溶液を塗布・乾燥させることにより、製造される積層体の導体層と絶縁樹脂層との面間での密着性を均一にすことができ、そして、導体層に絶縁樹脂層及びステンレス層を積層する過程における熱履歴を経ても剛性を保持する銅箔を使用することで、細線における断線を抑制できること、積層体の層構成を制御することで、積層体の反りを抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、導体層、ポリイミド樹脂層及びステンレス層の順で積重されて形成されているHDDサスペンション用積層体の製造方法であって、前記導体層として、二次イオン質量分析(SIMS)で成分測定した場合、銅ピーク強度50.0に対して炭素ピーク強度が6.0〜14.0の範囲内にあり、厚みが5〜15μmの範囲内にある電解銅箔を用意又は選択する工程と、用意又は選択された前記導体層の上に前記ポリイミド樹脂層を形成する工程と、前記ポリイミド樹脂層の上に前記ステンレス層を形成する工程とを備え、前記ポリイミド樹脂層は、前記導体層に接する第1のポリイミド樹脂層と、前記ステンレス層に接する第3のポリイミド樹脂層と、前記第1のポリイミド樹脂層と第3のポリイミド樹脂層との間に配置された第2のポリイミド樹脂層とを含み、前記ポリイミド樹脂層の厚みは5〜20μmの範囲内にあり、前記ポリイミド樹脂層の線熱膨張係数は10×10-6〜30×10-6(1/K)の範囲内にあり、前記ポリイミド樹脂層を形成する工程は、前記導体層の上に前記第1のポリイミド樹脂層用のポリイミド前駆体樹脂溶液を塗布し、これを乾燥することによって第1のポリイミド前駆体樹脂層を形成する工程と、前記第1のポリイミド前駆体樹脂層の形成後に、前記第2のポリイミド樹脂層用のポリイミド前駆体樹脂溶液を塗布し、これを乾燥することによって第2のポリイミド前駆体樹脂層を形成する工程と、前記第2のポリイミド前駆体樹脂層の形成後に、前記第3のポリイミド樹脂層用のポリイミド前駆体樹脂溶液を塗布し、これを乾燥することによって第3のポリイミド前駆体樹脂層を形成する工程と、前記第1のポリイミド前駆体樹脂層、第2のポリイミド前駆体樹脂層及び第3のポリイミド前駆体樹脂層を硬化又はイミド化させて、それぞれ前記第1のポリイミド樹脂層、第2のポリイミド樹脂層及び第3のポリイミド樹脂層とするために、前記第1のポリイミド前駆体樹脂層、第2のポリイミド前駆体樹脂層及び第3のポリイミド前駆体樹脂層に対して加熱処理を施す工程とを含み、且つ加熱処理を施す工程における加熱温度が350〜400℃の範囲内となる状態が存在し、前記ステンレス層を形成する工程は、厚みが15〜30μmの範囲内にあるステンレス箔を、ポリイミド樹脂層に重ね合わせ、熱圧着における温度が280℃〜350℃の範囲内となる状態が存在する条件で熱圧着することによってなされ、熱圧着後の導体層が引張強度400MPa以上、導電率95%以上であることを特徴とするHDDサスペンション用積層体の製造方法である。
また、本発明のHDDサスペンション用積層体の製造方法は、導体層は、熱圧着後の平均結晶粒径が0.5〜2.5μmの範囲内にあること、あるいはポリイミド樹脂層側の表面粗度(Rz)が0.5〜2.0μmであることを特徴とする。
更に、本発明のHDDサスペンション用積層体の製造方法は、第1のポリイミド樹脂層及び第3のポリイミド樹脂層の線熱膨張係数が、20×10-6〜100×10-6(1/K)の範囲内にあること、あるいは第2のポリイミド樹脂層の線熱膨張係数が、1×10-6(1/K)以上30×10-6(1/K)未満であることを特徴とする。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のHDDサスペンション用積層体の製造方法において、導体層としては、電解銅箔が使用される。電解銅箔は、公知の方法で製造することができ、硫酸銅を主成分として電解液から電気分解により析出させて得ることができる。しかし、その特性としては、二次イオン質量分析(SIMS)で成分測定した場合、銅ピーク強度50.0に対して炭素ピーク強度が6.0〜14.0の範囲内にあること、更にその厚みが5〜14μmの範囲内にあるものを使用することが必要である。
電解銅箔の剛性を制御する手段として、銅箔が含有する炭素成分を制御することが重要となる。金属結晶の物理的性質が素材の純度に依存することは古くから知られており、特に銅結晶中に含有する炭素成分は、銅箔全体の剛性を高めるのみならず、外的な温度変化に対する銅箔全体の体積の膨張又は収縮を抑制する効果がある。本発明で適用する電解銅箔は、二次イオン質量分析(SIMS)で成分測定した場合、銅ピーク強度50.0に対して炭素ピーク強度が6.0〜14.0の範囲内にあるものがよく、好ましくは6.5〜12.5の範囲内、更に好ましくは7.0〜12.0の範囲内にあるものがよい。炭素ピーク強度がこのような範囲内にある電解銅箔であれば、後述する加熱処理及び熱圧着における熱履歴を経由した後においても再焼鈍の影響を受け難く、HDDサスペンションに用いられる導体層としての剛性を保持できる。また、この炭素成分は上記熱履歴後の電解銅箔の引張強度にも影響を与え、炭素ピーク強度が上記範囲の上限値を超えると導体層としての引張強度が低下し、HDDサスペンションとして回路幅が40μmピッチ以下の微細なフライングリードを形成した場合には、断線などの問題が特に生じやすくなる。熱圧着後の導体層の引張強度は400MPa以上にあるものがよく、上限は特に限定されないが、1000MPa以下が好ましい。
電解銅箔を導体層に適用することによって、導体層の厚みも自由に設定できるが、本発明では導体層の厚みは5〜14μmの範囲内にあり、好ましくは7〜12μmの範囲内、更に好ましくは8〜10μmの範囲内にあることがよい。電解銅箔は高導電性のものが多く、特に、導体層の厚みが5〜10μmの範囲内にある場合に生じる傾向にある電気抵抗による熱発散を低く抑えることができ、この結果としてインピータンスを制御しやすい。導体層の導電率は95%以上であることがよく、好ましくは97%以上、更に好ましくは98%以上であることがよい。
また、導体層の剛性に影響を与えるもう一つの因子として、銅箔の平均結晶粒径が挙げられる。導体層は、熱圧着後の平均結晶粒径が0.5〜2.5μmの範囲内にある電解銅箔を使用することが好ましく、より好ましくは0.5〜2.0μmの範囲内にある電解銅箔を使用することがよい。銅箔の平均結晶粒径を上記範囲内に制御することで、導体層としての剛性を保持できる。更に上記熱履歴の前後において、平均結晶粒径の変化の少ないものが好ましい。具体的には、加熱処理を施す工程前における平均結晶粒径が0.2〜2.0μmの範囲内にあるものが好ましい。また、導体層としての銅箔の平均結晶粒径は、化学エッチングによる回路形成にも影響を与える。特に、回路幅が40μmピッチ以下の微細なフライングリードを化学エッチングにより形成する場合には、上記範囲内にすることで、形成を容易とする。本発明において定義する銅箔の平均結晶粒径は、銅箔サンプルを用意し、これらの銅箔表面に物理研磨を施した後、更に酸性の腐食液を用いてエッチングし、これを超深度形状測定顕微鏡により2000倍の倍率で観察し、切断法によるASTM粒度測定(ASTM E112)に準じて測定される値をいう。このような銅箔は、市販品から選択することが可能であり、例えば、日本電解株式会社製USLP箔や三井金属鉱業株式会社製VLP箔が挙げられる。
導体層は、ポリイミド樹脂層側の表面粗度(Rz)が0.5〜2.0μmにあることが好ましく、より好ましくは0.7〜1.5μmがよく、更に好ましくは0.8〜1.0μmがよい。導体層の表面粗度がこのような範囲内にある場合、表面粗度が大きい場合と比較して導体層のアンカー効果が発揮されにくくなり、導体層とポリイミド樹脂層との接着強度が低下する傾向になるが、導体層にポリイミド前駆体樹脂溶液を直接塗布することで、導体層とポリイミド樹脂層の面内での密着性のばらつきを抑制でき、配線の微細回路化における細線の接着強度を担保できる。
ポリイミド樹脂層を形成する工程では、まず、前記電解銅箔の上に第1のポリイミド樹脂層用のポリイミド前駆体樹脂溶液を塗布し、これを乾燥することによって、第1のポリイミド前駆体樹脂層を形成する。次に、第2のポリイミド樹脂層用のポリイミド前駆体樹脂溶液を塗布し、これを乾燥することによって、第2のポリイミド前駆体樹脂層を形成する。次に、第3のポリイミド樹脂層用のポリイミド前駆体樹脂溶液を塗布し、これを乾燥することによって、第3のポリイミド前駆体樹脂層を形成する。ポリイミド前駆体樹脂溶液の塗布は公知の方法により可能であり、通常、アプリケータを用いて塗布される。
第1乃至第3のポリイミド前駆体樹脂層に加熱処理を施し、それぞれ硬化又はイミド化させて、第1乃至第3のポリイミド樹脂層からなるポリイミド樹脂層(P)とする。加熱処理は通常、150℃以上の温度に加熱する。前記乾燥及び硬化の方法は、例えば、80〜400℃の温度条件で1〜60分加熱するといった加熱処理が好適に採用される。また、各ポリイミド前駆体樹脂層の硬化又はイミド化を完結させるため、加熱温度は350〜400℃の範囲内となる状態が存在し、好ましくは360〜380℃の範囲内に温度となる状態が存在することがよい。このような加熱温度にすることで、ポリイミド樹脂層(P)としての低熱膨張特性を向上させ、サスペンション用途としての積層体の反りを抑制することができる。
ポリイミド樹脂層(P)の総厚みは5〜20μmの範囲内にあり、好ましくは7〜18μmの範囲内、更に好ましくは8〜12μmの範囲内にあることがよい。また、ポリイミド樹脂層(P)全体としての線熱膨張係数は10×10-6〜30×10-6(1/K)の範囲内にあり、好ましくは13×10-6〜25×10-6(1/K)の範囲内、更に好ましくは15×10-6〜20×10-6(1/K)の範囲内にあることがよい。
第2のポリイミド樹脂層(B)の線熱膨張係数は、第1のポリイミド樹脂層(A-1)及び第3のポリイミド樹脂層(A-3)の線熱膨張係数よりも小さい。第1のポリイミド樹脂層(A-1)及び第3のポリイミド樹脂層(A-3)の線熱膨張係数は、20×10-6〜100×10-6(1/K)の範囲内が好ましく、22×10-6〜80×10-6(1/K)の範囲内であることがより好ましく、23×10-6〜70×10-6(1/K)の範囲内にあることが更に好ましい。第2のポリイミド樹脂層(B)の線熱膨張係数は、1×10-6(1/K)以上30×10-6(1/K)未満であることが好ましく、5×10-6〜25×10-6(1/K)の範囲内にあることがより好ましく、10×10-6〜20×10-6(1/K)の範囲内にあることが更に好ましい。
第1のポリイミド樹脂層(A-1)の線熱膨張係数と第2のポリイミド樹脂層(B)の線熱膨張係数との差及び第3のポリイミド樹脂層(A-3)と第2のポリイミド樹脂層(B)の線熱膨張係数との差はいずれも、5×10-6(1/K)以上であることが好ましく、9×10-6(1/K)以上であることがより好ましい。
第2のポリイミド樹脂層(B)の厚みを第1のポリイミド樹脂層(A-1)及び第3のポリイミド樹脂層(A-3)の厚みの和で除した値は、1〜40の範囲内にあることが好ましく、2〜30の範囲内にあることがより好ましい。
なお、第1のポリイミド樹脂層(A-1)と第3のポリイミド樹脂層(A-3)の線熱膨張係数と厚みは、それぞれ等しくてもよいし異なってもよい。第1のポリイミド樹脂層(A-1)と第3のポリイミド樹脂層(A-3)の材料も、同じでもよいし異なってもよい。
第2のポリイミド樹脂層(B)は、それぞれ第1のポリイミド樹脂層(A-1)及び第3のポリイミド樹脂層(A-3)の線熱膨張係数よりも小さい線熱膨張係数を有する複数のポリイミド樹脂層が積層されて構成されてもよい。この場合、複数のポリイミド樹脂層の線熱膨張係数は、それぞれ、第2のポリイミド樹脂層(B)の線熱膨張係数の好ましい範囲内にあることが好ましい。なお、複数のポリイミド樹脂層の線熱膨張係数と厚みは、それぞれ等しくてもよいし異なってもよい。また、複数のポリイミド樹脂層の材料も、同じでもよいし異なってもよい。
また、ポリイミド樹脂層(P)は、第1乃至第3のポリイミド樹脂層が各1層の(A-1)、(B)、(A-3)のみによって構成されてもよいし、第2のポリイミド樹脂層(B)が2層以上から構成されてもよい。例えば、第2のポリイミド樹脂層(B)が、それぞれ第1のポリイミド樹脂層(A-1)及び第3のポリイミド樹脂層(A-3)の線熱膨張係数よりも小さい線熱膨張係数を有する2以上のポリイミド樹脂層を含んでもよく、ポリイミド樹脂層(B)全体として、第1のポリイミド樹脂層(A-1)及び第3のポリイミド樹脂層(A-3)の線熱膨張係数よりも小さい線熱膨張係数を示すなら、これらより大きい線熱膨張係数を有するポリイミド樹脂層を含んでもよい。この場合、第2のポリイミド樹脂層(B)全体としての線熱膨張係数は、前述の第2のポリイミド樹脂層(B)の線熱膨張係数の好ましい範囲内にあることがよい。なお、第2のポリイミド樹脂層(B)に2つ以上のポリイミド樹脂層が含まれる場合の各ポリイミド樹脂層の線熱膨張係数と厚みは、それぞれ等しくてもよく、異なっていてもよい。また、この2つのポリイミド樹脂層の材料も、同じでもよく、異なっていてもよい。
なお、ポリイミド樹脂層(P)の構成としては、第1乃至第3のポリイミド樹脂層(A-1)、(B)、(A-3)のみを含み、且つ第2のポリイミド樹脂層(B)が単層である構成が最も好ましい。
ポリイミド樹脂及びその前駆体樹脂は、公知のジアミンと酸無水物とを溶媒の存在下で反応して製造することができる。
第1のポリイミド樹脂層(A-1)及び第3のポリイミド樹脂層(A-3)を構成するポリイミド樹脂を合成するために用いられる好ましいジアミンとしては、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン(DANPG)、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BAPP)、1,3−ビス−(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(APB)、パラフェニレンジアミン(p−PDA)、3,4´−ジアミノジフェニルエーテル(DAPE34)、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル(DAPE44)から選ばれる1種以上のジアミンがある。また、好ましい酸無水物としては、無水ピロメリット酸(PMDA)、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(BTDA)、3,3´,4,4´−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA)から選ばれる1種以上の酸無水物がある。上記ジアミン及び酸無水物については、それぞれその1種のみを使用してもよく2種以上を併用して使用することもできる。上記のジアミン及び酸無水物を使用することで、銅箔との接着性が向上する。
第2のポリイミド樹脂層(B)を構成するポリイミド樹脂を合成するために用いられる好ましいジアミンとしては、4,4´−ジアミノ−2,2´−ジメチルビフェニル(m−TB)、4,4´−ジアミノ−2´−メトキシベンズアニリド(MABA)、3,4´−ジアミノジフェニルエーテル(DAPE34)、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル(DAPE44)、4,4´−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(BAPB)から選ばれる1種以上のジアミンがある。また、好ましい酸無水物としては、無水ピロメリット酸(PMDA)、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)から選ばれる1種以上の酸無水物がある。上記ジアミン及び酸無水物については、それぞれその1種のみを使用してもよく2種以上を併用して使用することもできる。上記のジアミン及び酸無水物を使用することで、熱的寸法安定性が保てる。
ポリイミド前駆体樹脂の合成に使用する溶媒については、例えば、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、n−メチルピロリジノン、2−ブタノン、ジグライム、キシレン等が挙げられ、これらの1種若しくは2種以上併用して使用することもできる。
合成されたポリイミド前駆体樹脂は溶液とされて使用される。通常、反応溶媒溶液として使用することが有利であるが、必要により濃縮、希釈又は他の有機溶媒に置換することができる。また、ポリイミド前駆体樹脂は一般に溶媒可溶性に優れるので、有利に使用される。
上記のようにして導体層上にポリイミド樹脂層を設けたのち、このポリイミド樹脂層上にステンレス層を形成する。本発明の製造方法においては、厚みが15〜50μmの範囲内にあるステンレス箔を、ポリイミド樹脂層の表面層を構成する前記第3のポリイミド樹脂層に重ね合わせ、ステンレス箔とポリイミド樹脂層とを熱圧着することによって、ステンレス層を形成する。使用するステンレス箔は、ばね特性や寸法安定性の観点から、SUS304のような高弾性、高強度のステンレス箔が好ましく、特に300℃以上の温度でアニール処理されたSUS304がより好ましい。ステンレス箔の厚みは15〜50μmの範囲内であるが、好ましくは15〜30μmの範囲内であることがよく、更に好ましくは18〜25μmの範囲内であることがよい。
熱圧着の方法は、280〜350℃の範囲内となる状態が存在する温度条件を満たす限り、特に制限されず、適宜公知の方法を採用することができ、通常のハイドロプレス、真空タイプのハイドロプレス、オートクレーブ加圧式真空プレス、連続式熱ラミネータ等を挙げることができる。ステンレス箔を張り合わせる方法の中でも、十分なプレス圧力が得られ、残存揮発分の除去も容易に行え、更に導体の酸化を防止することができるという観点から真空ハイドロプレス、連続式熱ラミネータを用いることが好ましい。また、このようにしてステンレス箔を張り合わせる際には、150〜400℃の温度範囲が好ましく、より好ましくは200〜350℃の温度範囲がよく、更に好ましくは280〜350℃の温度範囲で行われることがよいが、この熱圧着における温度は280〜350℃の範囲内となる状態が存在する。また、プレス圧力については、使用するプレス機器の種類にもよるが、通常、100〜150kgf/cm2 程度が適当である。
本発明によれば、導体層と絶縁樹脂層面の面内での密着性のばらつきを抑制できることで、配線の微細回路化における細線の接着強度を担保でき、細線の断線がなく、HDDサスペンション用積層体のカールや反りを抑制できる。従って、高密度、超微細配線化するHDDサスペンションの要求に応え、信頼性の高い高精度のHDDサスペンションの提供が可能である。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下の実施例において、特にことわりのない限り各種評価は下記によるものである。
[銅箔中の炭素ピーク強度の測定]
各銅箔中の炭素ピーク強度の測定は、SIMS(二次イオン質量分析)により、各銅箔表面から負イオンの深さ方向分析を行った。測定装置はCameca社製IMS-4Fを用いて、1次イオンCs+、14.5keV、50nA、照射領域60μmΦの条件で分析を行い、銅ピークと炭素ピークを検出し、検出した銅ピークの強度を50.0とした場合の、炭素ピークの強度を算出した。
[接着強度の測定]
金属箔とポリイミド樹脂との間の接着力は、銅箔上にポリイミド樹脂層を形成した後、更にステンレス箔を熱圧着して両面金属箔の積層体を作成し、回路加工により1/8インチ配線幅の測定用試験片を作成した。このサンプルを固定板に銅箔側及びステンレス箔側をそれぞれ貼り付け、引張試験機(東洋精機株式会社製、ストログラフ-M1)を用いて、各金属箔を90°方向に引き剥がし強さを測定した。
[反りの測定]
積層体の反りは、回路加工により直径65mmのディスクを作成し、ノギスを用いて机上に置いた際に最も反りが大きくなる部分を測定した。
[導電率の測定]
銅箔をアセトンで脱脂後、硫酸10%、過酸化水素5%の混酸からなるソフトエッチング液にて粗化処理部を落とした後、長さ300mm×幅10mmの短冊試験片を切り出し、20℃の恒温室にて横川北辰電機(株)製精密級低電圧用電流電位差計を用いて導電率の測定を行なった
[銅箔の強度の測定]
幅12.7mm×長さ254mmの短冊形状試験片を切り出し、引張試験機(東洋精機株式会社製、ストログラフ-R1)を用いて、クロスヘッドスピード50mm/min、チャック間距離50.8mmにて測定を行い、引張試験中の変位(伸び)を求め、SS曲線から0.2%耐力を算出した。
[線熱膨張係数の測定]
線熱膨張係数の測定は、サーモメカニカルアナライザー(セイコーインスツルメンツ(株)製)を用いて255℃まで20℃/分の速度で昇温し、その温度で10分間保持した後、更に5℃/分の一定速度で冷却した。冷却時の240℃から100℃までの平均熱膨張係数(線熱膨張係数)を算出した。
[平均結晶粒径の測定]
銅箔表面に物理研磨を施した後、さらに酸性の腐食液を用いてエッチングし、これを(株)キーエンス社製の超深度形状測定顕微鏡VK8500により2000倍の倍率で観察し、切断法によるASTM粒度測定(ASTM E112)に準拠した方法を用いて、平均の結晶粒径を求めた。
次に、以下の実施例に基づいて、本発明を具体的に説明する。本発明はこれに限定されないことは勿論である。なお、本実施例に用いた略号は上記されているとおりである。
合成例1
500mlのセパラブルフラスコの中において、撹拌しながら29.5gのAPB(0.1モル)を367gのDMAcに溶解させた。次に、その溶液を窒素気流中で9.1gのPMDA(0.04モル)及び20.2gのBTDA(0.06モル)を加えた。その後、約3時間撹拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体樹脂溶液aを得た。この得られたポリイミド前駆体樹脂液aを基板上に塗布し、130℃で5分間乾燥し、その後、15分かけて360℃まで昇温させてイミド化を完了させ、基板を除去してポリイミドフィルムを得、得られたポリイミドフィルムの熱線膨張係数を測定したところ、24×10-6/Kであった。
合成例2
500mlのセパラブルフラスコの中において、撹拌しながら20.7gのMABA(0.08モル)を343gのDMAcに溶解させた。次に、その溶液を窒素気流中で28.5gのPMDA(0.13モル)及び10.3gのDAPE44(0.05モル)を加えた。その後、約3時間撹拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体樹脂溶液bを得た。この得られたポリイミド前駆体樹脂液bを用いて合成例1と同様にしてポリイミドフィルムを得、線熱膨張係数を測定したところ、15×10-6/Kであった。
合成例3
500mlのセパラブルフラスコの中において、撹拌しながら30.3gのDANPG(0.1モル)を352gのDMAcに溶解させた。次に、その溶液を窒素気流中で9.3gのPMDA(0.04モル)及び20.5gのBTDA(0.06モル)を加えた。その後、約3時間撹拌を続けて重合反応を行い、粘稠なポリイミド前駆体樹脂溶液cを得た。この得られたポリイミド前駆体樹脂液cを用いて合成例1と同様にしてポリイミドフィルムを得、線熱膨張係数を測定したところ、25×10-6/Kであった。
電解銅箔(日本電解株式会社製USLP-S箔、銅箔厚み9μm、導電率100%、SIMSによる炭素ピーク強度11.1、熱処理前平均結晶粒径1.1μm、樹脂層側の表面粗度Rz0.8μm)の上に、合成例1の樹脂液aを塗布し、130℃で5分間乾燥して樹脂層(PA-1)を形成した後、その上に合成例2の樹脂液bを塗布し、130℃で5分間乾燥して樹脂層(PB-2)を形成した後、更にその上に合成例3の樹脂液cを塗布し、130℃で5分間乾燥して樹脂層(PA-3)を形成した後、15分かけて360℃まで昇温させることによりイミド化反応を行って、電解銅箔、樹脂層PA-1、PB-2、PA-3を有した積層体Aを得た。樹脂層の総厚みは10μmであり、樹脂層PB-2の厚みtbと樹脂層PA-1及びPA-3の合計厚みtaは、それぞれ7μm、3μmであり、tb/taは2.4であった。
次に、上記の方法により得られた積層体Aの樹脂層側と、ステンレス箔(新日本製鐵株式会社製SUS304、テンションアニール処理品、ステンレス厚み20μm)とを重ね合わせ、真空プレス機を用いて、面圧150kgf/cm2 、温度320℃、プレス時間20分の条件で熱圧着することで、HDDサスペンション用積層体Aを得た。得られたHDDサスペンション用積層体Aについての接着強度、導体層としての電解銅箔の引張強度及び平均結晶粒径を測定した。また、ポリイミド樹脂層としての熱線膨張係数及びぞれぞれの金属箔との接着強度を測定した。結果を表1に示す。
電解銅箔として、電解銅箔(三井金属鉱業株式会社製NS-VLP箔、銅箔厚み9μm、導電率100%、SIMSによる炭素ピーク強度8.3、熱処理前平均結晶粒径1.2μm、樹脂層側の表面粗度Rz1.0μm)を用いた以外は実施例1と同様にしてHDDサスペンション用積層体Bを得た。得られたHDDサスペンション用積層体Bについての接着強度、導体層としての電解銅箔の引張強度及び平均結晶粒径を測定した。また、ポリイミド樹脂層としての熱線膨張係数及びぞれぞれの金属箔との接着強度を測定した。結果を表1に示す。
比較例1
電解銅箔として、電解銅箔(古河サーキットフォイル株式会社製F2-WS箔、銅箔厚み9μm、導電率100%、SIMSによる炭素ピーク強度0.5、熱処理前平均結晶粒径1.1μm、樹脂層側の表面粗度Rz1.3μm)を用いた以外は実施例1と同様にしてHDDサスペンション用積層体Cを得た。得られたHDDサスペンション用積層体Cについての接着強度、導体層としての電解銅箔の引張強度及び平均結晶粒径を測定した。結果を表1に示す。
比較例2
電解銅箔として、電解銅箔(日本電解株式会社製HL箔、銅箔厚み9μm、導電率100%、SIMSによる炭素ピーク強度0.3、熱処理前平均結晶粒径1.0μm、樹脂層側の表面粗度Rz1.3μm)を用いた以外は実施例1と同様にしてHDDサスペンション用積層体Dを得た。得られたHDDサスペンション用積層体Dについての接着強度、導体層としての電解銅箔の引張強度及び平均結晶粒径を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2008123622

Claims (6)

  1. 導体層、ポリイミド樹脂層及びステンレス層の順で積重されて形成されているHDDサスペンション用積層体の製造方法であって、
    前記導体層として、二次イオン質量分析(SIMS)で成分測定した場合、銅ピーク強度50.0に対して炭素ピーク強度が6.0〜14.0の範囲内にあり、厚みが5〜14μmの範囲内にある電解銅箔を用意する工程と、
    用意された前記導体層の上に前記ポリイミド樹脂層を形成する工程と、
    前記ポリイミド樹脂層の上に前記ステンレス層を形成する工程とを備え、
    前記ポリイミド樹脂層は、前記導体層に接する第1のポリイミド樹脂層と、前記ステンレス層に接する第3のポリイミド樹脂層と、前記第1のポリイミド樹脂層と第3のポリイミド樹脂層との間に配置された第2のポリイミド樹脂層とを含み、
    前記ポリイミド樹脂層の厚みは5〜20μmの範囲内にあり、線熱膨張係数は10×10-6〜30×10-6(1/K)の範囲内にあり、
    前記ポリイミド樹脂層を形成する工程は、
    前記導体層の上に前記第1のポリイミド樹脂層用のポリイミド前駆体樹脂溶液を塗布し、これを乾燥することによって、第1のポリイミド前駆体樹脂層を形成する工程と、
    前記第1のポリイミド前駆体樹脂層の形成後に、前記第2のポリイミド樹脂層用のポリイミド前駆体樹脂溶液を塗布し、これを乾燥することによって、第2のポリイミド前駆体樹脂層を形成する工程と、
    前記第2のポリイミド前駆体樹脂層の形成後に、前記第3のポリイミド樹脂層用のポリイミド前駆体樹脂溶液を塗布し、これを乾燥することによって、第3のポリイミド前駆体樹脂層を形成する工程と、
    前記第1のポリイミド前駆体樹脂層、第2のポリイミド前駆体樹脂層及び第3のポリイミド前駆体樹脂層を硬化又はイミド化させて、それぞれ前記第1のポリイミド樹脂層、第2のポリイミド樹脂層及び第3のポリイミド樹脂層とするために、前記第1のポリイミド前駆体樹脂層、第2のポリイミド前駆体樹脂層及び第3のポリイミド前駆体樹脂層に対して加熱処理を施す工程とを含み、
    前記加熱処理を施す工程には、加熱温度が350〜400℃の範囲内となる状態が存在し、
    前記ステンレス層を形成する工程は、厚みが15〜50μmの範囲内にあるステンレス箔を、ポリイミド樹脂層面に重ね合わせ、熱圧着における温度が280℃〜350℃の範囲内となる状態が存在する条件で熱圧着することによってなされ、
    熱圧着後の導体層が引張強度400MPa以上、導電率95%以上を示すことを特徴とするHDDサスペンション用積層体の製造方法。
  2. 導体層、ポリイミド樹脂層及びステンレス層の順で積重されて形成されているHDDサスペンション用積層体の製造方法であって、
    前記導体層として、二次イオン質量分析(SIMS)で成分測定した場合、銅ピーク強度50.0に対して炭素ピーク強度が6.0〜14.0の範囲内にあり、厚みが5〜14μmの範囲内にある電解銅箔を選択する工程と、
    選択された前記導体層の上に前記ポリイミド樹脂層を形成する工程と、
    前記ポリイミド樹脂層の上に前記ステンレス層を形成する工程とを備える請求項1記載のHDDサスペンション用積層体の製造方法。
  3. 熱圧着後の導体層の平均結晶粒径が、0.5〜2.5μmの範囲内にあることを特徴とする請求項1又は2記載のHDDサスペンション用積層体の製造方法。
  4. 導体層は、ポリイミド樹脂層側の表面粗度(Rz)が0.5〜2.0μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかにHDDサスペンション用積層体の製造方法。
  5. 第1のポリイミド樹脂層及び第3のポリイミド樹脂層の線熱膨張係数が、20×10-6〜100×10-6(1/K)の範囲内にあることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のHDDサスペンション用積層体の製造方法。
  6. 第2のポリイミド樹脂層の線熱膨張係数が、1×10-6(1/K)以上30×10-6(1/K)未満であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のHDDサスペンション用積層体の製造方法。
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