JP2008120634A - 改質器、改質ユニットおよび燃料電池システム - Google Patents

改質器、改質ユニットおよび燃料電池システム Download PDF

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Yoshiji Tokita
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Abstract

【課題】簡単な構造で効率がよく安定して改質処理できる改質器を備えた改質ユニットを提供する。
【解決手段】略環状空間の改質室152Cを有する改質容器152より径小筒状の加熱部326を、中心軸が略一致する状態に配設し、改質室152Cの端部に略対応してバーナ151を配設する。加熱部326より径小でバーナ151に対向する軸方向の一端部が閉塞板327Aにて閉塞した有底筒状の輻射部327を、中心軸が略一致する状態で、外周面が加熱部326の内周面との間でバーナ151の燃焼ガスを流通させる状態に配設する。輻射部327および加熱部326を効率よく加熱でき、改質触媒層152Dの軸方向における温度のばらつきが生じにくく安定して処理できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、炭化水素原料を含有する原料ガスをバーナの燃焼ガスにより加熱して水素ガスを含有する改質ガスを生成させる改質器、改質ユニットおよびこの改質器あるいは改質ユニットを備えた燃料電池システムに関する。
従来、例えば、燃料電池システムにおいて、供給される原料ガスをバーナにて加熱しつつ改質剤により改質して水素ガスを生成させる各種改質器が知られている。これら改質器としては、径方向で多重環状に間隙を有する多重管構造で、略中心位置に配設したバーナの燃焼により水蒸気が混合された原料ガスを加熱しつつ改質する構成が採られている(例えば、特許文献1ないし特許文献7参照)。
特許文献1に記載のものは、バーナ取付台により配設されるバーナが位置する中心軸でバーナを囲む状態に円筒状の伝熱隔壁を設け、この伝熱隔壁の外側に同心的に第1筒体から第8筒体までの複数筒体を順次配置している。第1筒体の下端は伝熱隔壁と間隙を介する底板にて閉塞され、第3筒体の下端は第1筒体の底板と間隙を介して対向する底板にて閉塞され、第1筒体および第2筒体間と、第2筒体および第3筒体の通路とは、下部で連通する。
伝熱隔壁および第1筒体間に区画され上端が外周側へ開口する燃焼排ガスの取出し口に接続する排気通路と、バーナ取付台との間には、水が供給される供給口に連通する水加熱路を形成している。第1筒体および第2筒体間には、原料ガスが供給される供給口に上部が連通し、螺旋状に羽根が設けられて原料ガスが螺旋状に流通する流路を有し、流路内の上部側に充填物が充填された予熱層が設けられ、下部側に改質触媒が充填され下部が第2筒体および第3筒体の通路に接続する改質触媒層が設けられている。第3筒体および第4筒体間は、断熱材が充填される隙間が形成されている。
第4筒体および第5筒体間は、上端が改質触媒層に接続し、CO変成触媒が充填されてシフト層を形成している。第5筒体および第7筒体間には第6筒体が介在し、原料ガスの供給口に連通するとともに下流側が予熱層の上部に連通する加熱通路を形成している。第7筒体および第8筒体間には、ガスが流通可能に仕切板にて区画され、下部がシフト層の下部に連通し空気が導入される混合室を介してCO除去触媒が充填された第1PROX層と、第1PROX層に連通するとともに改質ガス取出し口に連通する第2PROX層とが形成されている構成が採られている。
特許文献2に記載のものは、バーナ取付台により配設されるバーナが位置する中心軸でバーナを囲む状態に円筒状の伝熱隔壁を設け、この伝熱隔壁の外側に同心的に第1筒体から第8筒体までの複数筒体を順次配置している。第1筒体の下端は伝熱隔壁と間隙を介する底板にて閉塞され、第3筒体の下端は第1筒体の底板と間隙を介して対向する底板にて閉塞され、第1筒体および第2筒体間と、第2筒体および第3筒体の通路とは、下部で連通する。
伝熱隔壁および第1筒体間に区画され上端が外周側へ開口する燃焼排ガスの取出し口に接続する排気通路と、バーナ取付台との間には、水が供給される供給口に連通する水加熱路を形成している。第1筒体および第2筒体間には、原料ガスが供給される供給口に上部が連通し、上部側に充填物が充填された予熱層が設けられ、下部側に改質触媒が充填され下部が第2筒体および第3筒体の通路に接続する改質触媒層が設けられている。第3筒体および第4筒体間は、断熱材が充填される隙間が形成されている。
第4筒体および第5筒体間は、上端が改質触媒層に接続し、CO変成触媒が充填されてシフト層を形成している。第5筒体および第7筒体間には第6筒体が介在し、原料ガスの供給口に連通するとともに下流側が予熱層の上部に連通する加熱通路を形成している。第7筒体および第8筒体間には、下部がシフト層の下部に連通し空気が導入される室を介してガスが流通可能に仕切板にて区画されCO除去触媒が充填された第1PROX層が形成されている。また、第7筒体および第8筒体間には、ガスが流通過程で乱流を生じさせる状態にガスが流通可能な仕切板にて複数の室が形成されているとともに、室を介して第1PROX層に連通し改質ガス取出し口に室を介して連通する第2PROX層が形成されている構成が採られている。
特許文献3に記載のものは、バーナ取付台により配設されるバーナが位置する中心軸でバーナを囲む状態に円筒状の伝熱隔壁を設け、この伝熱隔壁の外側に同心的に第1筒体から第8筒体までの複数筒体を順次配置している。第1筒体の下端は伝熱隔壁と間隙を介する底板にて閉塞され、第3筒体の下端は第1筒体の底板と間隙を介して対向する底板にて閉塞され、第1筒体および第2筒体間と、第2筒体および第3筒体の通路とは、下部で連通する。第4筒体および第8筒体は下端同士が底板で接合されている。
伝熱隔壁および第1筒体間に区画される円管状空隙の排気通路の上端は、外周側へ開口する燃焼排ガスの取出し口に連通している。第1筒体および第2筒体間の通路は、上部が水と都市ガスとを混合してなる原料ガスが供給される供給口に連通し、下部が第2筒体および第3筒体間に改質触媒が充填された改質触媒層に接続している。第3筒体および第4筒体間は、隙間が形成されている。
第4筒体および第5筒体間は、上端が改質触媒層に接続し、CO変成触媒が充填されてシフト層を形成している。第7筒体および第8筒体間の下部には、第4筒体および第5筒体間に接続するシフト層が形成され、シフト層の上部に仕切板にて区画され空気を混入させる混合室が区画形成され、混合室の上部には改質ガスの取出し口に連通するCO選択酸化触媒が充填されたPROX層が形成されている。第5筒体および第7筒体間には第6筒体が介在し、供給口に連通するとともに下流側が第1筒体および第2筒体間の通路の上部に接続する原料ガスを加熱する加熱路を形成している。第4筒体および第5筒体間のシフト層と、第7筒体および第8筒体間のシフト層とが接続する下部には、内部に溜まった水を排出する排水装置が設けられた構成が採られている。
特許文献4に記載のものは、配設されるバーナが位置する中心軸でバーナを囲む状態に円筒状の伝熱隔壁を設け、この伝熱隔壁の外側に同心的に第1筒体から第8筒体までの複数筒体を順次配置している。第1筒体の下端は伝熱隔壁と間隙を介する底板にて閉塞され、第3筒体の下端は第1筒体の底板と間隙を介して対向する底板にて閉塞され、第1筒体および第2筒体間と、第2筒体および第3筒体の通路とは、下部で連通する。第4筒体および第8筒体は下端同士が底板で接合されている。
伝熱隔壁および第1筒体間に区画される円管状空隙の上昇通路の上端は水平方向に円環状の中間通路に連通し、この中間通路の外周から下方に延び下端に燃焼排ガス排出口に接続する円管状の下降通路を設けている。下降通路の外周に隣接して、下端に水供給口を有し供給される水を予熱する円管状の給水予熱部を設けている。給水予熱部の上端には、原料ガスの供給口が接続し原料ガスと湿り蒸気とが供給される環状室に接続する連結部を設けている。下降通路の内周側に隣接して、円管状の原料予熱部を設けている。第1筒体および第2筒体間には、環状室に接続する加熱通路が上部に接続されステンレスやアルミナなどの充填物が充填された予熱層が上部に設けられ、下部に改質触媒が充填された改質触媒層が設けられている。
第3筒体および第4筒体間は断熱材が充填され、第4筒体および第5筒体間は、上端が通路と連通し、CO変成触媒が充填されてシフト層を形成している。第5筒体および第7筒体間には第6筒体が介在されて二重円管構造に形成され、原料ガス供給口から供給される原料ガスと水供給口から供給される水が混合された状態で通過し、予熱層に連通する加熱通路を形成している。第7筒体および第8筒体間には、下部がシフト層の下部に連通し空気が導入されるCO除去触媒が充填されて第1PROX層、およびこの第1PROX層の上部に仕切板により区画された第2PROX層を形成した構成が採られている。
特許文献5に記載のものは、炉容器で少なくとも下部が覆われた改質管を、直立した仕切円筒と、仕切円筒の内外に同心円状に配設され下部を仕切円筒の下端から離してリング状の底板で接続した内筒および外筒とで、二重環状構造に形成している。改質管は、仕切円筒と外筒との間に、上部に原料ガスマニホールドを介して原料ガス入口が形成され、下端部が仕切円筒と内筒との間に区画された内側環状空間に連通する外側環状空間を区画形成している。
内側環状空間は、粒状改質触媒が充填され、上部に改質ガスマニホールドを介して改質ガス出口が形成されている。バーナで燃焼された燃焼ガスは、改質管の内筒内から改質管の下端部より炉容器の内周側との間隙を介して排気される。この燃焼ガスの排気の際に、外側環状空間に流入された原料ガスが加熱され、内側環状空間に流入して粒状改質触媒にて改質処理される構成が採られている。
特許文献6に記載のものは、有底円筒状の隔壁内に、同心状に下端近傍に開口を有し上部にバーナが下方流の火炎となる状態に配設された燃焼筒を設け、燃焼筒の内側に鉛直円柱状の第1領域を区画形成し、この第1領域と同心に、第1領域の外周側に位置し燃焼筒の開口を介して連通する環状の第2領域を区画形成している。
第2領域内には、二重管構造で外周側に改質触媒が充填された複数の改質管を、円周上に位置する状態で軸方向に沿って配設している。各改質管の上端部には、外周側が連通する状態で原料ガスマニホールドが連結されている。
第2領域の外周側には、同心で上端部が第2領域に連通する環状の第3領域と、この第3領域の外周側に同心に環状の第4領域を区画形成している。第3領域内には、第2領域を流過するバーナの燃焼ガスにより、供給される水から水蒸気を生じさせる水蒸発管を、第1領域と略同心に螺旋状に配設している。第4領域内には、改質管の内周側に連通する各連通部が接続する改質ガスマニホールドに接続する高温CO(一酸化炭素)変成触媒が充填された高温CO変成器、低温CO変成器、および、選択酸化触媒が充填された第1,第2の選択酸化器を周方向に並ぶ状態に区画形成している。
そして、第1領域から第2領域を介して第3領域に流入したバーナの燃焼ガスにより水蒸発管で生成された水蒸気が混合された原料ガスが、原料ガスマニホールドから各改質管の外周側に流入する。さらに、原料ガスは、第2領域内に流入するバーナの燃焼ガスにより加熱されつつ改質触媒にて改質され、連通管から改質ガスマニホールドを介して高温CO変成器、低温CO変成器、第1の選択酸化器、第2の選択酸化器にて処理される構成が採られている。
特許文献7に記載のものは、改質器と、脱硫器や水蒸発器、原燃料気化器、低温シフトコンバータ、選択酸化CO除去器などの関連機器とを1つのユニット構成とし、真空断熱容器内に配設している。この真空断熱容器の内側空間を、燃焼器の燃焼ガスが流路する。燃焼器の周囲には、内管および外管からなる二重管構造で内管および外管に原料ガスが流通する改質触媒が充填され改質されたガスを内管内に流通させる改質管が複数配設されている。
特開2002−187705号公報 特開2002−293509号公報 特開2003−112904号公報 特開2004−123464号公報 特開平5−303972号公報 特開2004−288434号公報 特開2003−327405号公報
ところで、燃料電池システムでは、エネルギ効率が重要である。そして、燃料電池に供給する水素ガスを製造する工程において、改質の際の加熱は全行程中で比較的に大きなエネルギを必要とする。このことにより、効率よく加熱して改質処理する必要がある。
特に、一般家庭用として小型化や構成の簡略化の際のエネルギ効率の低下の抑制やエネルギ効率のさらなる向上が、より強く要望されている。
本発明の目的は、このような点に鑑みて、簡単な構造で効率がよく安定した改質処理が得られる改質器、改質ユニットおよび燃料電池システムを提供する。
本発明に記載の改質器は、炭化水素原料を含有する原料ガスを改質触媒中で加熱して水素ガスを含有する改質ガスを生成させる改質器であって、径寸法が異なり中心軸が略一致する内側筒状体および外側筒状体を有し、これら内側筒状体および外側筒状体間に前記改質触媒が充填される略環状空間の改質室を区画形成する改質容器と、この改質容器の前記内側筒状体より径小の筒状で前記内側筒状体の内周側に中心軸が略一致する状態に配設された輻射管と、この輻射管内に前記改質室の軸方向の一端部に略対応する位置に配設されたバーナと、前記輻射管より径小で前記バーナに対向する軸方向の一端部が閉塞板にて少なくとも一部が閉塞されて前記バーナの燃料ガスの少なくとも一部の流通を阻害する筒状で、前記輻射管の内周側に中心軸が略一致する状態に外周面および前記輻射管の内周面との間に前記バーナの燃焼ガスが流通可能に配設され、前記バーナにより加熱される整流管と、を具備したことを特徴とする。
この発明では、内側筒状体と、この内側筒状体と径寸法が異なり中心軸が略一致する外側筒状体との間に改質触媒が充填される略環状空間の改質室を区画形成する改質容器を備えている。そして、改質容器の内側筒状体より径小の筒状の輻射管を、内側筒状体の内周側に中心軸が略一致する状態に配設し、この輻射管の内周側に改質容器の改質室の軸方向の一端部に略対応する位置にバーナを配設する。さらに、輻射管より径小でバーナに対向する軸方向の一端部が閉塞板にて少なくとも一部が閉塞されてバーナの燃焼ガスの少なくとも一部の流通を阻害する筒状の整流管を、輻射管の内周側に中心軸が略一致する状態で、外周面が輻射管の内周面との間でバーナの燃焼ガスが流通可能に配設している。
このことにより、バーナの燃焼ガスは、整流管の内周側に閉塞板により閉塞されていない他端側より流入してから少なくとも一部が折り返すように他端側より流出した後、整流管と輻射管との間を流通する。したがって、整流管が加熱されるとともに改質容器の内周側に位置する輻射管が効率よく加熱されるとともに、整流管の熱は加熱する輻射管を介して改質容器を加熱することとなり、改質容器の軸方向における温度のばらつきが生じにくくなり、効率よく加熱されて安定して原料ガスを改質処理できる。さらには、バーナを支持させる輻射管を利用、および筒状の整流管を設ける簡単な構成で、改質容器への安定した加熱を提供できる。
ここで、閉塞板は、例えばバーナの燃焼ガスが流通不可能な板状や、燃焼ガスの一部を流通可能な孔を有したもの、メッシュ状のものなど、各種形態とすることができる。
そして、本発明では、請求項1に記載の改質器であって、前記改質容器は、中心軸が鉛直方向に略沿う状態に設けられ、前記バーナは、前記燃料ガスを鉛直方向の略下方に向けて流出する状態に配設され、前記整流管は、上方に向けて開口する状態に配設された構成とすることが好ましい。
この発明では、中心軸が鉛直方向に略沿う状態に設けた改質容器に対して、燃料ガスを鉛直方向の略下方に向けて流出する状態にバーナを配設するとともに、上方に向けて開口する状態に整流管を配設、すなわち閉塞板にて閉塞された一端部が軸方向で下端側に位置する状態に配設する。
このことにより、バーナからの液垂れや、運転停止時の整流管の結露など、バーナに液垂れすることなく、バーナで安定して燃焼ガスを発生でき、安定した運転が容易に得られる。
また、本発明では、請求項1に記載の改質器であって、前記改質容器は、中心軸が鉛直方向に略沿う状態に設けられ、前記バーナは、前記燃焼ガスを鉛直方向の略上方に向けて流出する状態に配設され、前記整流管は、下方に向けて開口する状態に配設された構成とすることが好ましい。
この発明では、中心軸が鉛直方向に略沿う状態に設けられた改質容器に対して、燃料ガスを鉛直方向の略上方に向けて流出する状態にバーナを配設するとともに、下方に向けて開口する状態に整流管を配設、すなわち閉塞板にて閉塞された一端部が軸方向で上端側に位置する状態に配設する。
このことにより、例えば整流管の端部を輻射管の端部に係止させたり連結させたりするなど、整流管を輻射管の端部に取り付けることで容易に整流管を配設でき、構成の簡略化や製造性の向上などが容易に得られる。
そして、本発明では、請求項3に記載の改質器であって、前記整流管は、前記閉塞板にて閉塞される軸方向の一端部に外方に向けて突出し前記輻射管の端部に吊り下げ支持される支持部を備えた構成とすることが好ましい。
この発明では、整流管における閉塞板にて閉塞される軸方向の一端部に外方に向けて突設した支持部を、輻射管の端部に吊り下げ支持させる。
このことにより、外方に向けて突設した簡単な構造の支持部にて、整流管を輻射管に支持でき、構成が簡略化して製造性の向上や小型化などが容易に得られる。
また、本発明では、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の改質器であって、前記改質容器は、前記改質室内で前記原料ガスを軸方向に略沿う方向で流通させる状態に前記原料ガスが供給されて前記改質ガスを流出し、前記整流管は、前記原料ガスが前記改質室内を流通する上流側に対応する前記改質容器の内側筒状体に対向しない位置に配設された構成とすることが好ましい。
この発明では、改質室内で原料ガスが軸方向に略沿う方向で流通する状態に原料ガスが供給されて改質ガスを流出する構成とした改質容器において、改質室内を原料ガスが流通する上流側に対応する位置の内側筒状体に、整流管が対向位置しない、すなわち原料ガスの流通する上流側に対応する位置には整流管が位置しないように配設している。
このことにより、バーナにより加熱された整流管からの輻射熱が原料ガスの流通する上流側に作用する割合が減少し、改質室における原料ガスの流通する上流側における過熱を防止して、改質室全体での略均一で安定した改質処理が得られ、効率的な改質処理が簡単な構成で容易に得られる。
さらに、本発明では、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の改質器であって、前記改質容器の軸方向の一端に接続され前記原料ガスを前記改質室の軸方向における一端側に供給する供給管と、この供給管内に略同軸上にそれぞれ嵌挿され一端部が前記改質室を貫通し前記改質室内の軸方向における他端側に前記改質触媒により前記原料ガスが改質されて生成された前記改質ガスが流入可能に開口する戻り管と、を備えた複数の二重管構造の流通部を具備した構成とすることが好ましい。
この発明では、炭化水素原料を含有する原料ガスを改質容器の改質室の軸方向における一端側に供給する供給管を改質容器の軸方向の一端に接続するとともに、供給管内に略同軸上にそれぞれ嵌挿し一端部が改質室を貫通し改質室内の軸方向における他端側に生成された改質ガスが流入可能に戻り管を開口する状態で配設し、二重管構造の流通部を構成している。
このことにより、例えば燃料電池で利用する水素ガスとして改質ガスを供給する場合など、必要な供給量に応じた改質触媒を充填する改質容器における容量を比較的に容易に確保できるとともに、略環状空間に改質触媒を充填すればよく、作業性がよい。さらに、原料ガスを改質室に供給する供給管と、改質室の改質触媒で生成した改質ガスを流通させて回収する戻り管とを、略同軸上とした二重管構造の流通部として構成しているので、原料ガスを供給する構成および生成した改質ガスを回収する構成が改質容器の一側にまとまる構成となり、例えば改質容器の断熱、あるいはバーナや他の構成との干渉などが生じにくく、構成の小型化が容易に図れる。さらには、原料ガスの改質室における軸方向に略沿った方向での流通が、簡単な構成で容易に得られる。また、供給管より供給される原料ガスは、所定の温度に加熱されて生成した改質ガスが供給管の内周側に嵌挿する戻り管を流通する際に加熱され、良好な熱効率が得られる。
また、本発明では、請求項2に記載の改質器であって、前記改質容器の軸方向の一端に接続され前記原料ガスを前記改質室の軸方向における一端側に供給する供給管と、この供給管内に略同軸上にそれぞれ嵌挿され一端部が前記改質室を貫通し前記改質室内の軸方向における他端側に前記改質触媒により前記原料ガスが改質されて生成された前記改質ガスが流入可能に開口する戻り管と、を備えた複数の二重管構造の流通部を具備し、前記改質容器は、前記流通部の供給管が接続される軸方向の一端部に、前記改質触媒が充填されない略柱状空間の流入空間部を有し、前記整流管は、前記流入空間部上に上方に向けて開口する状態に載置される載置部を有した構成とすることが好ましい。
この発明では、炭化水素原料を含有する原料ガスを改質容器の改質室の軸方向における一端側に供給する供給管を改質容器の軸方向の一端に接続するとともに、供給管内に略同軸上にそれぞれ嵌挿し一端部が改質室を貫通し改質室内の軸方向における他端側に生成された改質ガスが流入可能に戻り管を開口する状態で配設し、二重管構造の流通部を構成する。そして、改質容器の流通部の供給管が接続される軸方向の一端部に、改質触媒が充填されない略円柱空間の流入空間部を設け、この流入空間部上に整流管を上方に向けて開口する状態に載置部にて載置させる。
このことにより、供給管から改質室内に流入する原料ガスが略柱状空間の流入空間部に一旦流れ込むので、充填された改質触媒の層を略均一に流過することとなり、より偏流なく改質触媒とのより略均一な接触が得られ、より良好な改質処理が得られる。さらには、この偏流なく原料ガスを改質触媒の層に流通させるための略柱状空間の簡単な構成の流入空間部を、整流管を配設させる構成に、載置部を設ける簡単な構成で共用でき、構成の簡略化や製造性の向上が容易に図れる。例えば、載置部を筒状構成として整流管に一連に設けるなどの簡単な構成で対応でき、このような構成とすることで、構成のより簡略化や製造性のより向上が容易に得られる。
そして、本発明では、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の改質器であって、前記輻射管の内周面と前記整流管の外周面との間に、中心軸に対して螺旋状に配設された乱流部を具備した構成とすることが好ましい。
この発明では、輻射管の内周面と整流管の外周面との間に、中心軸に対して螺旋状に乱流部を配設する。
このことにより、輻射管の内周面と整流管の外周面との間を流過するバーナの燃料ガスが、中心軸に対して螺旋状に流通し、整流管および輻射管の加熱効率が向上し、効率的な改質処理ができる。
さらに、本発明では、請求項8に記載の改質器であって、前記乱流部は、前記整流管の外周面に前記輻射管の内周面に向けて突出する螺旋状に設けられた構成とすることが好ましい。
この発明では、整流管の外周面に、輻射管の内周面に向けて突出する螺旋状に乱流部を設ける。
このことにより、例えば整流管を断面が波形状に形成したり、細長棒状の鋼材を整流管の外周面に螺旋状に巻装したりするなど、簡単な構成で燃焼ガスの螺旋状の流通が得られる。
また、本発明では、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の改質器であって、前記整流管は、前記閉塞板にて閉塞される軸方向の一端部と反対側の他端部の周縁が拡開形成された構成とすることが好ましい。
この発明では、整流管の閉塞板にて閉塞される軸方向の一端部と反対側の他端部の周縁を拡開形成する。
このことにより、バーナの燃焼ガスが円滑に整流管の内周側に流入する状態が得られ、整流管を効率よく加熱できる。特に、バーナを燃焼ガスが鉛直方向の略上方に向けて流通する状態に配設する構成では、例えば運転の停止時の結露などがバーナに液垂れすることを防止でき、バーナの保護および安定した燃焼が周縁を拡開する簡単な構成で容易に得られる。
本発明に記載の改質ユニットは、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の改質器と、前記改質器の加熱手段の加熱により供給される水から水蒸気を生成する水蒸気生成手段と、脱硫処理された液体燃料または炭化水素原料ガスに水蒸気を混合して炭化水素原料を含有する前記原料ガスを生成する水蒸気混合手段と、を具備したことを特徴とする。
この発明では、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の改質器の加熱手段の加熱により、水蒸気生成手段にて供給される水から水蒸気を生成させ、別途脱硫処理した液体燃料または炭化水素原料ガスに、水蒸気生成手段で生成した水蒸気を水蒸気混合手段により混合して炭化水素原料を含有し改質器で改質する原料ガスを生成させるユニット構成としている。
このことにより、改質器で原料ガスを改質処理するための熱が、改質処理するために混合する水蒸気を生成させて混合する構成に有効利用され、より熱効率が向上し、効率よく良好な改質処理が得られる。
そして、本発明では、請求項11に記載の改質ユニットであって、前記改質器で生成された前記改質ガスが供給され前記改質ガス中の一酸化炭素(CO)を二酸化炭素(CO2)に変成するCO変成触媒を充填するCO変成手段と、このCO変成手段で処理された前記改質ガスが供給され前記改質ガス中に残留するCOを除去するCO除去手段と、を具備した構成とすることが好ましい。
この発明では、CO変成触媒を充填するCO変成手段により請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の改質器で生成した改質ガス中のCOをCO2に変成し、このCO変成手段で処理した改質ガス中の残留するCOを、CO除去手段により除去している。
このことにより、改質器で改質した改質ガスがCO変成手段およびCO除去手段で直ちに処理され、例えば燃料電池用の水素ガスとして供給する構成が容易に得られ、ユニット化により家庭用などにも容易に利用でき、小型化が容易に図れる。
さらに、本発明では、請求項12に記載の改質ユニットであって、前記CO変成手段および前記CO除去手段は、少なくともいずれか一方が略環状に形成され、軸方向が略鉛直方向に沿う状態にいずれか一方の内周側にいずれか他方が配設され、前記改質器は、前記CO変成手段および前記CO除去手段に対して鉛直方向の上方に位置して前記改質容器の軸方向が略鉛直方向に沿う状態に配設された構成とすることが好ましい。
この発明では、少なくともいずれか一方を略環状に形成して軸方向が略鉛直方向に沿う状態にいずれか一方の内周側にいずれか他方を配設したCO変成手段およびCO除去手段に対して、改質器を鉛直方向の上方に位置し改質容器の軸方向が略鉛直方向に沿う状態に配設している。
このことにより、径方向や高さ方向で大きくなることを抑制しつつユニット構成が容易に得られ、家庭用の小型構成が容易に得られる。
また、本発明では、請求項12または請求項13に記載の改質ユニットであって、前記水蒸気生成手段は、前記CO変成手段および前記CO除去手段のうちの少なくともいずれか一方の内部に配管され供給される水が流通する流水管を備えた構成とすることが好ましい。
この発明では、供給される水から水蒸気を生成させる水蒸気生成手段として、CO変成手段およびCO除去手段のうちの少なくともいずれか一方の内部に配管され供給される水が流通する流水管を設けている。
このことにより、戻り管より回収された高温の改質ガスをCO変成手段およびCO除去手段で処理するための温度に冷却する構成と、別途脱硫処理した液体燃料または炭化水素原料ガスに混合して原料ガスを調製するための水蒸気を生成するための構成との共有化が得られ、構成のさらなる簡略化および熱効率のさらなる向上が得られる。
さらに、本発明では、請求項11ないし請求項14のいずれかに記載の改質ユニットであって、前記水蒸気生成手段は、前記改質器の流通部の外周側に位置して配管され供給される水が流通する水流通管を備えた構成とすることが好ましい。
この発明では、供給される水から水蒸気を生成させる水蒸気生成手段として、改質器の流通部の外周側に位置して配管され供給される水が流通する水流通管を設けている。
このことにより、戻り管より回収された高温の改質ガスを冷却する構成と、別途脱硫処理した液体燃料または炭化水素原料ガスに混合して原料ガスを調製するための水蒸気を生成するための構成との共有化が得られ、構成のさらなる簡略化および熱効率のさらなる向上が得られる。さらには、水流通管が断熱材として機能させることも可能となり、ユニット構成のより小型化が容易に得られる。
本発明に記載の燃料電池システムは、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の改質器、または、請求項11ないし請求項15のいずれかに記載の改質ユニットと、酸素含有気体を供給する酸素含有気体供給手段と、前記改質ユニットで生成された前記改質ガスおよび前記酸素含有気体供給手段により供給される前記酸素含有気体を利用して発電する燃料電池と、を具備したことを特徴とする。
この発明では、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の改質器、または、請求項11ないし請求項15のいずれかに記載の改質ユニットで生成した改質ガスと、酸素含有気体供給手段で供給する酸素含有気体とにより、燃料電池にて発電する。
このことにより、効率よく安定して発電できる小型のシステム構成を提供でき、家庭用として利用することが容易にでき、利用の拡大が容易に得られる。
〔第一実施形態〕
以下、本発明の燃料電池システムに係る一実施の形態である第一実施形態について説明する。
なお、本第一実施形態では、本発明の改質器を有する改質ユニットを備えた燃料電池システムの構成を例示するが、燃料電池システムに利用する構成に限らず、例えば水素ガス製造装置などとして、改質器あるいは改質ユニット単独の構成とするなどしてもよい。また、水蒸気が混合される原料ガスとして、液体燃料を用いる構成を例示するが、液体燃料に限らず、例えば液化石油ガスや都市ガスなどの炭化水素原料ガスを用いて水蒸気を混合し原料ガスを調製する構成など、各種炭化水素原料を利用する構成にも適用できる。さらに、家庭用のシステム構成を例示するが、例えば集合住宅用や各種店舗などに利用される比較的に大型のシステム構成にも適用できる。
図1は、本実施の一形態における燃料電池システムの概略構成を示すブロック図である。なお、図1は、説明の都合上、改質ユニットの構成をそれぞれ別ブロック状に示す。
〔燃料電池システムの構成〕
(全体構成)
図1において、100は、燃料電池システムで、この燃料電池システム100は、例えば液体燃料を原料として水素を主成分とする燃料ガスに改質し、燃料電池200により発電させるシステムである。
この燃料電池システム100は、液体燃料111、例えば灯油を貯溜する液体燃料貯溜タンク110を備えている。ここで、液体燃料111としては、灯油に限らず、軽油やナフサなどの各種液体燃料が利用できる。液体燃料貯溜タンク110には、液体燃料ポンプ121を備え液体燃料111を搬送する燃料搬送経路120を介して、脱硫器130が接続されている。
脱硫器130は、液体燃料貯溜タンク110から燃料搬送経路120を介して例えば約300[ml/時間]で供給される液体燃料111を脱硫処理、すなわち液相吸着法により液体燃料111中に含有される硫黄化合物を電気ヒータなどにて加熱しつつ吸着除去する。この脱硫器130には、改質ユニット300が接続されている。
改質ユニット300は、詳細は後述するが、水蒸気混合手段としての気化器、水蒸気生成手段としての熱交換装置、改質器、CO変成手段としてのCO変成器およびCO除去手段としてのCO選択酸化器などを備えている。
気化器は、脱硫器130に接続され、脱硫処理された液体燃料111が流入される。また、気化器には、熱交換装置が接続されている。そして、気化器は、熱交換装置から供給される水蒸気を脱硫器130から流出する液体燃料111と混合させて気化させ、液体燃料111と水蒸気との混合ガスである原料ガスとしての気化液体燃料を生成する。
熱交換装置には、純水181を貯留する純水タンク180が搬送ポンプ182を有した給水経路183を介して接続され、純水タンク180から純水181が供給される。そして、熱交換装置は、供給される純水181により改質器から排気される排ガスを冷却させるとともに水蒸気を生成させ、生成した水蒸気を気化器へ供給させる。なお、純水タンク180は、蒸留水などの不純物を含まない純水181を貯留し、例えば水道水などが浄化されて適宜給水される構成が設けられていてもよい。
なお、気化器および熱交換装置は、詳細は後述するが、改質器と一体構成、すなわち改質ユニット300として一体のユニット状に組み込まれた構成を例示するが、別構成としてもよい。
改質器は、脱硫され水蒸気が混合されて気化された気化液体燃料を水素リッチな燃料ガスに改質する。この改質器は、内部に図示しないRu−Mn系触媒やニッケル触媒などの改質触媒および加熱装置としてのバーナ151を備えている。なお、加熱装置としては、バーナ151に限らず、例えば電気ヒータなど、各種加熱装置が利用できる。
バーナ151は、分岐する燃料搬送経路120を介して液体燃料貯溜タンク110から液体燃料111が供給されるとともに、後述する燃料電池200から排出される燃料ガスが供給される。そして、バーナ151は、送気ブロワ170から供給される空気により、液体燃料111および燃料ガスを燃焼させ、この燃焼による熱にて気化液体燃料を水素リッチの燃料ガスに水蒸気改質する。
このバーナ151の燃焼による高温の排ガスは、熱交換装置160に供給され、水との熱交換により冷やされて外気中に排気される。
また、改質ユニット300の改質器には、CO変成手段としてのCO変成器およびCO除去手段としてのCO選択酸化器が直列状に接続されている。
CO変成器は、CO変成触媒が充填され、改質器から流出する水素リッチの燃料ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)を変成する。
CO選択酸化器は、CO選択酸化触媒が充填され、CO変成器でCOを二酸化炭素(CO2)に酸化させ、燃料ガス中のCOを除去する。
なお、CO変成器およびCO選択酸化器は、詳細は後述するが、改質器と一体構成、すなわち、改質器と改質ユニット300として一体のユニット構成を例示するが、別構成としてもよい。また、これらCO変成器およびCO選択酸化器の他、COを吸着除去するなどの装置を設けるなどしてもよい。
そして、CO選択酸化器には、燃料電池200が接続されている。
燃料電池200は、水素と酸素とを反応させて直流電力を発生させる。この燃料電池200は、例えば固体高分子型燃料電池で、正極201と、負極202と、正極201および負極202間に配設された図示しない高分子電解質膜と、を備えている。そして、正極201側には、例えば図示しない加湿器などにより適宜加湿された空気が供給され、負極202側には改質ユニット300で生成された水素リッチの燃料ガスが供給される。そして、燃料ガスの水素と空気中の酸素とが反応して水(純水181)が生成されるとともに、正極201および負極202間に直流電力が発生する。
なお、改質ユニット300から供給される燃料ガスは、適宜加湿器などを介して加湿されて供給してもよい。また、加湿器としては、例えばシステム構成として独立設置したり、燃料電池200に内蔵するユニット構成としたりするなど、各種形態で利用できる。
そして、負極202側は、上述したように改質器のバーナに接続され、余った水素分をバーナの燃料として供給する。また、正極201側には、分離器185が接続されている。この分離器185には、正極201側から反応に利用された空気が供給され、気相分の空気と液相分の水(純水181)とに分離する。なお、分離した空気は、外気に排気される。そして、分離器185には、純水タンク180が接続され、分離した水(純水181)を純水タンク180へ供給する。
また、燃料電池200には、冷却装置187が設けられている。この冷却装置187は、燃料電池200に付設された熱回収装置187Aが設けられている。この熱回収装置187Aには、ポンプ187Bおよび熱交換器187Cを備えた循環経路187Dを介して純水タンク180が接続されている。
この循環経路187Dは、ポンプ187Bの駆動により、熱回収装置187Aと純水タンク180との間で純水181を循環させ、発電に伴って発熱する燃料電池200を冷却させるとともに熱を回収する。
熱交換器187Cは、循環され熱回収装置187Aで熱を回収した純水181と、例えば水道水などと熱交換させる。この熱交換により温められた水道水は、例えばお風呂などの他の設備に直接供給されて有効利用される。なお、水道水との熱交換の他、熱交換により得られる熱から発電させるなど、他の設備などに有効利用してもよい。
なお、熱交換器187Cは、水道水が直接流入されて熱交換する構成のみならず、例えば、燃料電池200の正極201から分離器185へ流通する空気と図示しない熱交換装置で熱交換した水道水を純水181と熱交換させる構成とするなどしてもよい。
そして、燃料電池システム100は、システム全体の動作を制御する図示しない制御装置を備えている。
この制御装置は、液体燃料111の流量制御、脱硫器130の加熱手段の加熱条件である電気ヒータへ供給する電力制御、改質器のバーナの燃焼制御、熱交換装置160で水蒸気を生成させるための純水181の供給量制御や温度管理、発電量の管理などを実施する。
(改質ユニット)
次に、上述した燃料電池システム100における改質ユニット300の構成を詳細に説明する。
図2は、改質ユニットの概略構成を示す概念図である。
改質ユニット300は、上述したように、気化器、改質器、CO変成器、CO選択酸化器、および熱交換装置を備えた一体構成である。
この改質ユニット300は、図2に示すように、上面を開口する下部ケース310と、この下部ケース310の上面を覆って着脱可能に取り付けられる上部ケース320と、支持台座部330と、を備えている。なお、下部ケース310および上部ケース320は、内面側および外面側のうちの少なくともいずれか一側に断熱材が設けられて外部と断熱される。
下部ケース310は、略有底円筒状で上面開口に外方に鍔状に一連に突出する下取付フランジ311を有している。この下部ケース310は、底面に床面上や図示しないユニットケースの底板上などに載置される載置脚部312を有している。また、下部ケース310の下部には、改質器150のバーナ151による燃焼ガスが排気される燃焼ガス排出部313が設けられている。なお、この燃焼ガス排出部313は、例えば排気ファンを備えた構成や、塵埃などが進入しないようにフィルタを備えた構成などを適用できる。
上部ケース320は、略円筒状の大径部321を有している。この大径部321の軸方向の一端となる上端には、内方に向けて鍔状に一連に突出する段差部322が設けられている。さらに、大径部321の軸方向の他端となる下端には、外方に向けて鍔状に一連に突出する上取付フランジ323が設けられている。また、大径部321の段差部322の内周縁には、大径部321の中心軸上に中心軸が略一致する略円筒状の小径部324が一連に設けられている。この小径部324の軸方向の一端となる上端には、内方に向けてフランジ状に一連に突出する天板部325が設けられている。この天板部325には、大径部321の中心軸上に中心軸が略一致する略円筒状の輻射管としての加熱部326が、軸方向の一端部である上端が上方に向けて突出する状態に一連に設けられている。
支持台座部330は、下部ケース310の下取付フランジ311と上部ケース320の上取付フランジ323との間に狭持され、下取付フランジ311および上取付フランジ323とともに図示しないボルトおよびナットなどの取付部材にて一連に連結される取付板部331を有している。また、支持台座部330には、連通孔332が複数開口形成され、これら連通孔332を介して、互いに取り付けられた上部ケース320と下部ケース310との各内部が連通する。
上部ケース320内には、改質器150と、熱交換装置160とが配設されている。
改質器150は、バーナ151と、改質容器152と、流通部153と、を備えている。
熱交換装置160は、二重管構造の熱交換部161を備えている。
なお、改質器150および熱交換装置160は、一体構成すなわち改質ユニット300として一体のユニット構成を例示するが、別構成としてもよい。
改質器150のバーナ151は、略円筒状の加熱部326における上部ケース320の上端より突出する上端部に取り付けられる図示しないバーナ取付台に取り付けられ、加熱部326の中心軸上に略位置する状態に配設されている。そして、バーナ151は、上述したように、送気ブロワ170から供給される空気により、液体燃料111および燃料ガスを燃焼させ、改質器150を加熱する。この加熱部326は、小径部324内に位置する他端側である下端側が、改質容器152に略対応する長さ寸法で形成されている。
加熱部326の内周側には、整流管としての輻射部327が配設されている。この輻射部327は、軸方向の一端部が閉塞板327Aにて閉塞された略有底円筒状で、改質容器152における後述する改質触媒層152Dに略対応する長さ寸法に形成されている。この輻射部327の軸方向の他端となる上端部は、図3に示すように、上方に向けて次第に拡開する状態に形成されている。
なお、閉塞板327Aは、バーナ151の燃焼ガスが流通不可能な板状を例示して説明するが、例えば、燃焼ガスの一部を流通可能な孔を有したもの、メッシュ状のものなど、各種形態とすることができる。すなわち、閉塞板327Aは、整流管としての輻射部327内をバーナ151側から他端側へ流れようとする燃焼ガスに対して流通抵抗を付し、バーナ151からの燃焼ガスの少なくとも一部が輻射部327の外周側と、輻射管である加熱部326の内周側との間を流れるように機能する。したがって、完全に閉塞されていることが好ましいが、輻射部327と加熱部326との間の流通抵抗の大きさや、輻射部327や加熱部326の加熱度合いなどに応じて、燃焼ガスの一部が閉塞板327Aを通過可能な孔などを設けるようにしてもよい。
さらに、輻射部327の軸方向の一端部には、図3に示すように、載置部としての略円筒状の筒状脚部327Bが一連に設けられている。そして、輻射部327は、加熱部326に対して略同軸上に配設、例えば改質容器152の底面となる流入空間部152Eの端面上に筒状脚部327Bが載置される状態に取付固定される。この輻射部327の配設状態としては、改質触媒層152Dの軸方向の下端部に内周側には位置しない状態である。すなわち、詳細は後述するが、改質触媒層152Dの下端から原料ガスが流入され、軸方向に沿って上方へ流通しつつ改質処理される流通方向における上流側には、過熱抑制のために輻射部327が位置しないように、流入空間部152E上に載置すなわち取付固定されて配設されている。なお、載置部としては、同径の筒状形状の筒状脚部327Bに限らず、例えば複数の棒状が同軸方向に設けられた構成など、輻射部327を配設する構成としては、いずれの構成が適用できる。
また、輻射部327の外周面には、図3に示すように、細長鋼材にて中心軸に対して螺旋状に配設された乱流部327Cが一体的に設けられている。この乱流部327Cは、加熱部326の内周面に当接することなく、かつ、輻射部327の外周面と加熱部326の内周面との間を流通するバーナ151の燃焼ガスが、中心軸に対して螺旋状に流通する状態に形成されている。なお、図3は、説明の都合上、1本の細長鋼材にて形成した乱流部327Cを示すが、複数本に形成したり、例えば断面が波形状となるように輻射部327の外周面から突出、あるいはリブ状に膨出する状態に設けたり、これらと細長鋼材との組み合わせなど、各種形状に形成できる。
改質器150の改質容器152は、径寸法が異なり中心軸が略一致する内側筒状体152Aおよび外側筒状体152Bを有し、これら内側筒状体152Aおよび外側筒状体152B間に略環状空間の改質室152Cを区画形成する略環状筒形状に形成され、上部ケース320の小径部324内に位置する状態で配設されている。なお、改質容器152は、単なる円筒形の内側筒状体152Aおよび外側筒状体152Bにて形成される構成に限らず、例えば角筒状や周方向で波形状となる内側筒状体152Aおよび外側筒状体152Bを用いて形成するなど、略環状筒形状の内部空間を形成するいずれの形状に形成できる。
そして、改質容器152内には、通気性を有する図示しない改質仕切部材により改質触媒が充填されて改質触媒層152Dが形成されている。なお、改質仕切部材としては、網目状部材などに限らず、例えばアルミナ粒子を充填する構成など、各種構成が適用できる。
また、改質容器152の軸方向の一端である下端部には、内部に略円柱状空間を区画形成する略円筒形状の流入空間部152Eが一体に設けられている。この流入空間部152Eにより、改質容器152は、有底円筒状の内側筒状体152Aと有底円筒状の外側筒状体152Bとが底部で所定の間隙を介して対向し略円柱状空間を区画形成する状態に略同軸上に位置することで有底環状筒形状に形成される。そして、有底環状筒形状の改質容器152の内周側には、加熱室152Fを区画形成する。そして、改質容器152の軸方向の下端には、流通部153が一体的に設けられている。
流通部153は、改質容器152に原料ガスを流入させるとともに、生成した改質ガスを流出すなわち回収するものである。この流通部153は、図2および図4に示すように、供給管153Aと、この供給管153A内に略同軸上に嵌挿された戻り管153Bとを有し、改質容器152の軸方向の端部である下端に接続されて上部ケースの大径部321内に位置する二重管構造の複数の二重管部153Cを備えている。
供給管153Aの軸方向の一端が改質容器152の流入空間部152Eの外周円近傍、すなわち改質触媒層152Dに対応する位置に周方向で略等間隔に複数接続されている。戻り管153Bは、軸方向の一端が改質触媒層152Dを貫通して改質室152C内の軸方向の一端側である上端側内で改質ガスが流入可能に開口し、軸方向の他端が供給管153Aから所定量で突出する状態に配設されている。
このように、二重管部153Cは、軸方向の一端が改質容器152の流入空間部152Eの外周円近傍、すなわち改質触媒層152Dに対応する位置に周方向で略等間隔に複数接続されている。なお、図4は説明の都合上で二重管部153Cを16本接続した構成を示すが、本発明は16本に限られるものではない。また、二重管部153Cとしては、3本以上32本以下で設けることが好ましい。
二重管部153Cが2本以下では、熱交換率が大幅に低下するとともに、流入する原料ガスが偏流し改質触媒との良好な接触効率が得られなくなり、効率よく良好に改質ガスを生成できなくなるおそれがある。一方、二重管部153Cが33本以上では、特に家庭用に用いる小型の改質ユニット300として構造が複雑となり、製造性が低下するおそれがある。このことにより、二重管部153Cは、3本以上32本以下が好ましい。
また、二重管部153Cには、供給管153Aに接続する原料ガス供給部153Dと、戻り管153Bに接続する改質ガス流出部153Eとが接続されている。
原料ガス供給部153Dは、内部に略柱状空間を有し、例えば外径寸法が改質器150の略外径である外側筒状体152Bと略同寸法の略円筒形状に形成されている。また、原料ガス供給部153Dの軸方向の端部である下端面の略中央には、原料ガスが流入される原料流入部153D1が設けられている。
改質ガス流出部153Eは、内部に略柱状空間を有し、例えば外形寸法が改質容器152の外径である外側筒状体152Bと略同寸法の略円筒形状に形成され、原料ガス供給部153Dにおける二重管部153Cに対して反対側の軸方向の端部に一連に一体形成されている。なお、原料ガス供給部153Dの原料流入部153D1は、改質ガス流出部153Eを貫通し改質ガス流出部153Eの下端から突出する状態に設けられている。
そして、二重管部153Cの供給管153Aは、原料ガス供給部153Dの軸方向の一端に、流入空間部152Eを介して改質室152Cと原料ガス供給部153D内とを連通する状態に接続されている。
また、二重管部153Cの戻り管153Bは、原料ガス供給部153Dを貫通し改質ガス流出部153Eの原料ガス供給部153Dに隣接する側の一端に、改質触媒層152Dの軸方向における上端側の空洞部分となる改質室152Cと改質ガス流出部153E内とを連通する状態に接続されている。
また、加熱部326は、上述したように、改質容器152の加熱室152F内に位置して改質容器152に対して略同軸上に上部ケース320に設けられている。
そして、加熱部326の内周側には、輻射部327が配設されている。この輻射部327は、略有底円筒状に形成され、加熱部326に対して略同軸上に配設、例えば改質容器152の底面となる流入空間部152Eの端面上に載置される状態に取付固定される。
熱交換部161は、水流通管161Aと、この水流通管161Aを略同軸上に嵌挿する水蒸気生成管161Bとを有した二重管構造に構成されている。
水流通管161Aは、一端が給水経路183の給水管183Aに接続されて純水181が流入され、他端が水蒸気生成管161B内で開放する。水蒸気生成管161Bは、水流通管161Aの他端が開放する一端が閉塞され、他端には一端が気化器140に接続される水蒸気供給管161Cが接続されている。
そして、熱交換部161は、流通部153の外周側、すなわち複数の二重管部153Cの配設位置の外周側に螺旋状に上部ケース320の大径部321に位置して配設されている。
そして、流通部153が接続された改質器150、および熱交換装置160は、支持台座部330上に載置固定され、上部ケース320内に配設されている。
また、改質器150の加熱部326に設けられたバーナ151の燃焼ガスは、輻射部327と加熱部326との間を上端側から下端側へ流通し、さらに加熱部326と改質容器152の内側筒状体152Aとの間を下端側から上端側へ流通する。さらに、燃焼ガスは、改質容器152の上端部から外周側である改質容器152の外側筒状体152Bと上部ケース320の小径部324の内周側を下端側へ流通して大径部321に流入し、改質器150および熱交換装置160を加熱しつつ支持台座部330の連通孔332を介して下部ケース310内に流入する。そして、下部ケース310内に流入した燃焼ガスは、下端部の燃焼ガス排出部313から排気される。
下部ケース310内には、CO変成器155およびCO選択酸化器156が配設されている。
CO変成器155は略環状筒形状に形成され、CO選択酸化器156は略中空円柱状に形成され、CO変成器155の内周側に位置してCO選択酸化器156が同軸上に位置して配設されている。
CO変成器155は、略円筒状の外筒部155Aと、この外筒部155Aより径小の略円筒状の内筒部155Bとを有し、内部に環状空間を区画する略環状筒形状に形成されたCO変成容器155Cを有している。なお、CO変成容器155Cは、単なる円筒形の外筒部155Aおよび内筒部155Bにて形成される構成に限らず、例えば角筒状や周方向で波形状となる外筒部155Aおよび内筒部155Bを用いて形成するなど、略環状筒形状の内部空間を形成するいずれの形状に形成できる。このCO変成容器155C内には、一対の通気性を有する図示しない変成仕切部材間にCO変成触媒が充填されてCO変成触媒層155Dが形成されている。なお、変成仕切部材は、改質仕切部材と同様に、網目状部材などに限らず、例えばアルミナ粒子を充填する構成など、各種構成が適用できる。
そして、CO変成容器155Cの軸方向の一端部には、改質器150に接続され改質器150から流出する改質ガスを流通する改質ガス流通部155Eが接続され、内部に改質ガスを流入させる図示しない改質ガス流入部が設けられている。また、CO変成容器155Cの軸方向の他端部には、CO変成触媒層155Dを流通して処理された改質ガスを外部に排出するシフトガス流通部155Fが接続されている。このシフトガス流通部155Fには、一端側が下部ケースの上部から引き出されて送気ブロワ170により空気が供給されてCO変成器155から流出する改質ガスに空気を供給して混合する空気導入管155Gの他端が接続されている。
さらに、CO変成器155内には、CO変成触媒層155Dを流通して処理される改質ガスと熱交換する水が流通される図示しない流水管としてのCO変成流水管が配設されている。このCO変成流水管の一端は、純水181が流通可能な給水連結管155Hが接続されている。さらに、CO変成流水管の他端には、気化器140に接続される水蒸気供給管155Iが接続されている。
CO選択酸化器156は、軸方向の両端部が閉塞板部156Aにて閉塞された略円筒状の筒状部156Bを有し、略中空円柱状に形成されている。この筒状部156B内には、この筒状部156Bの中心軸上に中心軸が略一致する状態に円筒状の仕切筒部156Cが設けられている。この仕切筒部156Cは、軸方向の一端側となる上端側が閉塞板部156Aの内周面と所定の間隙を介して離間、すなわち仕切筒部156Cの外周側と内周側とが通気可能に形成されている。また、筒状部156B内には、この筒状部156Bの中心軸上に中心軸が略一致する状態に流出管部156Dが設けられている。この流出管部156Dは、軸方向の一端である上端が閉塞板部156Aを貫通して外部に開口し、軸方向の他端側となる下端側が閉塞板部156Aと所定の間隙を介して離間、すなわち下端が筒状部156B内に開口し、筒状部156B内に流入したガスを外部に流出可能となっている。この流出管部156Dには、改質ガス流出管156Eが接続されている。この改質ガス流出管156Eは、下部ケース310の上部から引き出されて改質ユニット300外へ改質ガスを流出、すなわち、燃料電池200へ改質ガスを供給して加湿させる。
そして、CO選択酸化器156内には、仕切筒部156Cの外周側の環状空間に、軸方向の他端側となる下端側に充填材が充填された充填材層156Fと、軸方向の一端側となる上端側にCO選択酸化触媒が充填されてCO選択酸化触媒層156Gとが、図示しない除去仕切板により区画形成されている。さらに、CO選択酸化器156内には、仕切筒部156Cの内周側の環状空間に、CO選択酸化触媒が充填されてCO選択酸化触媒層156Gが、図示しない除去仕切板により区画形成されている。なお、除去仕切板は、改質仕切部材や変成仕切部材と同様に、網目状部材などに限らず、例えばアルミナ粒子を充填する構成など、各種構成が適用できる。また、充填材としては、例えばウール状のステンレスなどの金属やアルミナ粒子などの無機材料など、耐食性や耐熱性を有する各種部材が適用できる。
さらに、CO選択酸化器156内には、充填材層156FおよびCO選択酸化触媒層156Gを流通して処理される改質ガスと熱交換する水が流通される図示しない流水管としてのCO選択酸化流水管が配設されている。このCO選択酸化流水管の一端は、一端側が給水経路183の給水管183Aの他端が接続されている。さらに、CO選択酸化流水管の他端には、CO変成流水管に接続される給水連結管155Hが接続されている。そして、給水管183Aから給水された水は、CO選択酸化流水管に流入して改質ガスと熱交換により加熱され、給水連結管155Hを介してCO変成流水管に流入され、さらに加熱されて水蒸気となり、気化器140へ供給される。
〔燃料電池システムの動作〕
次に、上述した燃料電池システム100における発電動作について説明する。
まず、制御装置が発電要求に関する信号を取得すると、バーナ151に液体燃料111および空気を供給して改質器150を、例えば700℃程度まで加熱させる。このバーナ151による燃焼ガスは、対向する輻射部327の内周側に流入して輻射部327を加熱しつつ、拡開する上端から輻射部327の外周面と加熱部326の内周面との間を下方に向けて流過する。この流過の際、乱流部327Cにより改質器150の中心軸に対して螺旋状に流過する。この流過により、輻射部327および加熱部326が加熱される。さらに、燃焼ガスは、加熱部326の下端から加熱部326の外周面と改質容器152の内周面との間を上方に向けて流通し、加熱部326および改質容器152を加熱する。そして、改質容器152の上部へ流過した燃焼ガスは、改質容器152の外周面側を下方に流過し、大径部321内に流入する。
このようにして、改質器150が加熱されるとともに、熱交換装置160を加熱する。そして、制御装置は、搬送ポンプ182を駆動させて純水タンク180に貯留する純水181を給水経路183を介して熱交換装置160に供給して水蒸気を生成させ、気化器140へ水蒸気を供給させる。この後、制御装置は、脱硫器130の電気ヒータを加熱させるとともに、液体燃料ポンプ121を駆動させて液体燃料貯溜タンク110から液体燃料111を脱硫器130へ、例えば約300[ml/時間]で供給する。
この脱硫器130へ供給された液体燃料111は、脱硫剤容器内に流入し、脱硫剤容器に脱硫触媒が充填されて形成された図示しない脱硫触媒層の断面における流速分布が略均一な状態で加熱されつつ脱硫処理される。そして、脱硫処理された液体燃料111は、気化器140で熱交換装置160から供給される水蒸気と混合されて気化され、改質器150へ気化液体燃料として供給される。そして、気化液体燃料は、改質器150で水素リッチな燃料ガスに改質される。
ここで、改質器150におけるバーナ151の燃焼ガスの流通において、加熱された輻射部327は、輻射熱により加熱部326を介して改質容器152を例えば700℃程度まで加熱させる。なお、輻射部327が改質容器152の改質触媒層152Dの下端部に位置しない、すなわち輻射部327の閉塞板327Aが改質容器152の改質触媒層152Dの下端部より上方に位置する状態に配設しているので、輻射部327の輻射熱による改質触媒層152Dの下流側の加熱に寄与する割合が少ない状態となる。このため、改質触媒層152Dにおける原料ガスが流入する下端は上端より多少温度が低い状態となり、過熱が抑制される。したがって、改質触媒層152Dの下端に流入した原料ガスは、改質触媒層152Dにおける軸方向の略全域で改質処理され、効率よく安定して処理される。
そして、改質器150で改質処理された燃料ガスは、CO変成器155およびCO選択酸化器156により、燃料ガス中のCOを変成・除去され、改質ユニット300から燃料電池200へ供給される。
さらに、燃料電池200へ供給される燃料ガスは、例えば加湿器などにて適宜加湿された後、燃料電池200の負極202側に供給される。この負極202側に供給された燃料ガスの水素は、適宜加湿されて燃料電池200の正極201側に供給された空気中の酸素と反応して水を生成するとともに、正極201および負極202間に直流電力を発生させる。
なお、負極202側の余った水素分を含む燃料ガスは、改質器150のバーナ151に供給されて燃焼される。
〔燃料電池システムの作用効果〕
上述したように、上記第一実施形態の改質器150では、内側筒状体152Aと、この内側筒状体152Aと径寸法が異なり中心軸が略一致する外側筒状体152Bとの間に改質触媒が充填される略環状空間の改質室152Cを区画形成する改質容器152を備えている。そして、改質容器152の内側筒状体152Aより径小の筒状の加熱部326を、内側筒状体152Aの内周側に中心軸が略一致する状態に配設し、この加熱部326の内周側に改質容器152の改質室152Cの軸方向の一端部に略対応する位置にバーナ151を配設する。さらに、加熱部326より径小でバーナ151に対向する軸方向の一端部が閉塞板327Aにて閉塞された有底筒状の輻射部327を、加熱部326の内周側に中心軸が略一致する状態で、外周面が加熱部326の内周面との間でバーナ151の燃焼ガスが流通可能に配設している。
このことにより、バーナ151の燃焼ガスは、輻射部327の内周側に閉塞板327Aにより閉塞されていない他端側より流入してから折り返すように他端側より流出した後、輻射部327と加熱部326との間を流通する。
このため、輻射部327が加熱されるとともに改質容器152の内周側に位置する加熱部326が効率よく加熱されるとともに、輻射部327の熱は加熱する加熱部326を介して改質容器152を加熱することとなり、改質容器152の軸方向における温度のばらつきが生じにくくなり、効率よく加熱でき安定して原料ガスを改質処理できる。さらには、バーナ151を支持させる加熱部326を利用でき、筒状の輻射部327を設ける簡単な構成で、改質容器152への安定した加熱を提供できる。
そして、上記第一実施形態では、中心軸が鉛直方向に略沿う状態に設けた改質容器152に対して、燃料ガスを鉛直方向の略下方に向けて流出する状態にバーナ151を配設するとともに、上方に向けて開口する状態に輻射部327を配設、すなわち閉塞板327Aにて閉塞された一端部が軸方向で下端側に位置する状態に配設している。
このため、バーナ151からの液垂れや、運転停止時の輻射部327の結露など、バーナ151に液垂れすることを防止できる。したがって、液垂れによるバーナ151のつまりや損傷などを防止できるとともに、安定した燃焼ガスを発生でき、安定した運転が容易に得られる。
また、上記第一実施形態では、気化器140で水蒸気が混合されて気化された炭化水素原料である液体燃料を含有する原料ガスを改質容器152の改質室152Cの軸方向における一端側に供給する供給管153Aを改質容器152の軸方向の一端に接続するとともに、供給管153A内に略同軸上にそれぞれ嵌挿し一端部が改質室152Cを貫通し改質室152C内の軸方向における他端側に生成された改質ガスが流入可能に戻り管153Bを開口する状態で配設して二重管構造の二重管部153Cを複数備えた流通部153を構成している。
このため、例えば燃料電池200で利用する水素ガスとして改質ガスを供給する場合など、必要な供給量に応じた改質触媒を充填する容量を比較的に容易に確保できるとともに、略環状空間に改質触媒を充填すればよく、作業性を向上できる。さらに、原料ガスを改質室152Cに供給する供給管153Aと、改質室152Cの改質触媒で生成した改質ガスを流通させて回収する戻り管153Bとを、略同軸上とした二重管構造の二重管部153Cを複数備えた流通部として構成しているので、原料ガスを供給する構成および生成した改質ガスを回収する構成が改質容器152の一側にまとまる構成となり、例えば改質容器152の断熱や他の構成との干渉などが生じにくく、改質ユニット300としての構成の小型化が容易に図れる。また、供給管153Aより供給される原料ガスは、所定の温度に加熱されて生成した改質ガスが供給管153Aの内周側に嵌挿する戻り管153Bを流通する際に加熱され、良好な熱効率が得られる。
そして、上記第一実施形態では、改質容器152の流通部153の供給管153Aが接続される軸方向の一端部に、内部に略柱状空間を有し原料ガスが流入される原料ガス供給部153Dを設ける。この原料ガス供給部153D上に、輻射部327を上方に向けて開口する状態に輻射部327に設けた筒状脚部327Bにて載置、例えば取付固定している。
このため、供給管153Aから改質室152C内に流入する原料ガスが略柱状空間の原料ガス供給部153Dに一旦流れ込むので、原料ガスが改質触媒層152Dを略均一に流過することとなり、より偏流なく改質触媒とのより略均一な接触が得られ、より良好な改質処理が得られる。さらには、この偏流なく原料ガスを改質触媒層152Dに流通させるための略柱状空間の簡単な構成の原料ガス供給部153Dを、筒状脚部327Bを設ける簡単な構成で輻射部327を配設させる構成に共用でき、構成の簡略化や製造性の向上が容易に図れる。特に、筒状脚部327Bを筒状構成として輻射部327に一連に設けている。このため、簡単な構成で対応でき、構成のより簡略化や製造性のより向上が容易に得られる。
また、配設される輻射部327は、流通部153により改質室152C内で原料ガスが軸方向に略沿う方向で流通する状態に原料ガスが供給されて改質ガスを流出する構成とした改質容器で、改質室152C内を原料ガスが流通する上流側に対応する位置となる内側筒状体152Aの下端部に、輻射部327が対向位置しない、すなわち原料ガスの流通する上流側に対応する位置となる改質触媒層152Dの下端部には輻射部327が位置しないように配設している。
このため、バーナ151により加熱された輻射部からの輻射熱が原料ガスの流通する上流側に作用する割合が減少し、改質室152Cにおける原料ガスの流通する上流側における過熱を防止でき、改質室152Cの改質触媒層152D全体での略均一で安定した改質処理が得られ、効率的な改質処理が簡単な構成で容易に得られる。
さらに、上記第一実施形態では、加熱部326の内周面と輻射部327の外周面との間に、中心軸に対して螺旋状に乱流部327Cを配設している。
このため、加熱部326の内周面と輻射部327の外周面との間を流過するバーナ151の燃料ガスが、中心軸に対して螺旋状に流通し、輻射部327および加熱部326の加熱効率を向上でき、効率的な改質処理が容易に得られる。
そして、乱流部327Cとして、輻射部327の外周面に加熱部326の内周面に向けて突出する螺旋状に設けている。
このため、細長棒状の鋼材を輻射部327の外周面に螺旋状に巻装するなどの簡単な構成で、燃焼ガスの螺旋状の流通が容易に得られ、効率的な改質処理が簡単な構成で容易に得られる。
さらに、上記第一実施形態では、輻射部327の閉塞板327Aにて閉塞される軸方向の一端部と反対側の他端部の周縁を拡開形成している。
このため、バーナ151の燃焼ガスが円滑に輻射部327の内周側に流入する状態が得られ、輻射部327を効率よく加熱できる。
また、改質容器152の軸方向の一端に接続する供給管153Aの他端を、内部に略柱状空間を有し原料ガスが流入される原料ガス供給部153Dに接続している。さらに、改質室152Cの他端側に一端が開口する戻り管153Bの他端を、原料ガス供給部153Dに隣接して設けられ内部に略柱状空間を有し改質ガスが流入される改質ガス流出部153Eに原料ガス供給部153Dを貫通して接続している。
このため、供給する原料ガスの改質室152Cへの流入、および、改質室152Cで改質されて生成された改質ガスの回収が、偏流なく略均一な原料ガスおよび改質ガスの流通が得られ、充填された改質触媒が偏り無く改質処理に利用され、さらには原料ガスと改質ガスとの熱交換効率が向上し、効率よく良好な改質処理が得られる。
さらに、供給管153Aが接続され原料ガスが供給される原料ガス供給部153Dと、戻り管153Bが接続され改質室152Cで生成された改質ガスが流入される改質ガス流出部153Eとを、それぞれ略同径の略筒状で互いに一連に一体形成している。
このため、略柱状空間を有する原料ガス供給部153Dおよび改質ガス流出部153Eが略同径で一連に一体形成されることで、例えば筒状部材を軸方向で区画するなどにより一連に形成でき、構造の簡略化および製造性の向上が容易に図れる。さらには、例えば改質容器152の外側筒状体152Bと略同径で一連に形成することで、より構成の簡略化や製造性の向上が図れ、他の部材とのシステム構成の構築が容易となり、システム構成の小型化なども容易に図れる。また、一連に形成することで、これら原料ガス供給部153Dおよび改質ガス流出部153Eを台座とし流通部153を支持脚として改質容器152を支持する一体構成にすることも容易にでき、システム構成の構築がより容易にできる。
さらに、原料ガスが供給される原料ガス供給部153Dの略中央に設けた原料流入部153D1を、改質ガス流出部153Eを貫通し改質ガス流出部153Eの下端から突出する状態に設けている。
このため、供給された原料ガスは、原料ガス供給部153D内に流入して周方向へ流通して供給管153Aに流入する状態となり、より偏流無く原料ガスの良好な流通状態が得られる。
そして、上記改質器150とともに、この改質器150のバーナ151の加熱により、給水管183Aから供給される水から水蒸気を生成させる熱交換部161やCO変成流水管、CO選択酸化流水管と、別途脱硫処理した液体燃料に生成した水蒸気を混合して気化させ改質器で改質する原料ガスを生成させる気化器140とともに、改質ユニット300としてユニット構成に構築している。
このため、改質器150で原料ガスを改質処理するための熱が、改質処理するために混合する水蒸気を生成させて混合する構成に有効利用でき、より熱効率が向上し、効率よく良好な改質処理が得られる。
さらには、ユニット構成として、上記改質器150とともに、CO変成器155およびCO選択酸化器156をも合わせて組み込んでいる。
このため、改質器150で改質した改質ガスがCO変成器155およびCO選択酸化器156で直ちに処理し、例えば燃料電池200用の水素ガスとして供給する構成が容易に得られ、ユニット化により家庭用などにも容易に利用でき、小型化が容易に図れる。また、改質ユニット300は、熱交換部161やCO変成流水管、CO選択酸化流水管と気化器140とも合わせたユニット構成としている。このため、より良好な熱効率が容易に得られるとともに、小型化が容易に図れる。
そして、CO変成器155を略環状筒形状に形成して軸方向が略鉛直方向に沿う状態にCO変成器155の内周側にCO選択酸化器156を配設している。さらに、改質器150を鉛直方向の上方に位置させ改質容器152の軸方向が略鉛直方向に沿う状態に配設している。
このため、径方向や高さ方向で大きくなることを抑制しつつユニット構成が容易に得られ、家庭用の小型構成が容易に得られる。さらには、改質器150の軸方向の一端側となる下端側に、原料ガスを供給する側と生成した改質ガスを回収する側とを設ける、すなわち流通部153を設けているので、改質ガスをCO変成器155およびCO選択酸化器156へ供給する経路である改質ガス流通部155Eの構築が容易で短縮化でき、さらには改質ガス流通部155Eの短縮化により熱損失も低減でき、熱効率のさらなる向上が容易に図れる。
また、水蒸気を生成させる構成として、熱交換部161のみならず、CO変成器155で熱交換させるCO変成流水管や、CO選択酸化器156で熱交換させるCO選択酸化流水管を設けている。
このため、戻り管153Bより回収された高温の改質ガスをCO変成やCO除去のために冷却する構成と、別途脱硫処理した液体燃料に混合して原料ガスを調製するための水蒸気を生成する構成とを共有化でき、構成のさらなる簡略化および熱効率のさらなる向上が得られる。なお、CO変成流水管やCO選択酸化流水管を、例えばCO変成器155およびCO選択酸化器156の外部に配設することで、断熱材として機能させることも可能となり、ユニット構成のより小型化が容易に得られる。
そして、上述した改質器150を備えた改質ユニット300を燃料電池システム100として利用している。
このため、効率よく安定して発電できる小型のシステム構成を提供でき、家庭用として利用することが容易にでき、利用の拡大が容易に得られる。
〔第二実施形態〕
次に、本発明の燃料電池システムに係る一実施の形態である第二実施形態について、図面を参照して説明する。
なお、この第二実施形態は、上記第一実施形態における流通部153を他の形態としたものである。そして、他の構成については、同一であることから、説明を簡略化および省略する。
図5は、第二実施形態における改質ユニットの概略構成を示す概念図である。
図5において、改質器150の改質容器152は、径寸法が異なり中心軸が略一致する内側筒状体152Aおよび外側筒状体152Bを有し、これら内側筒状体152Aおよび外側筒状体152B間に略環状空間の改質室152Cを区画形成する略環状筒形状に形成されている。なお、改質容器152は、第一実施形態と同様に、単なる円筒形の内側筒状体152Aおよび外側筒状体152Bにて形成される構成に限らず、例えば角筒状や周方向で波形状となる内側筒状体152Aおよび外側筒状体152Bを用いて形成するなど、略環状筒形状の内部空間を形成するいずれの形状に形成できる。
そして、改質容器152内には、通気性を有する図示しない改質仕切部材により、軸方向の一端側である上端側に改質触媒が充填されて改質触媒層152Dが形成されているとともに、軸方向の他端側である下端側に充填材が充填されて改質充填材層152Gが形成されている。なお、改質仕切部材としては、上記第一実施形態と同様に、網目状部材などに限らず、例えばアルミナ粒子を充填する構成など、各種構成が適用できる。この略環状筒形状の改質容器152の軸方向の一端である下端には、流通部153が一体的に設けられている。
この流通部153は、改質容器152に原料ガスを流入させる原料ガス供給部153Dとしても機能する供給管153Aと、この供給管153A内に略同軸上に嵌挿された複数の戻り管153Bとを有し、改質容器152の軸方向の端部である下端に接続されている。
供給管153Aは、第一実施形態の流入空間部152Eのように、内部に略円柱状空間となる供給室を区画形成する略円筒形状に形成され、改質容器152を有底環状筒形状に形成して内周側に加熱室152Fを形成する。そして、この供給管153Aの軸方向の一端である上端の略中央には、第一実施形態と同様の閉塞板327Aにて閉塞され乱流部327C(図示しない)を有した輻射部327が載置固定されている。この輻射部327は、第一実施形態における輻射部327の下端に、同軸上で同径の載置部としての筒状脚部327Bを一体に有し、この筒状脚部327Bが供給管153Aの端面上に載置される状態に、加熱部326に対して略同軸上に配設されている。また、供給管153Aの軸方向の端部である下端面の略中央には、原料ガスが流入される原料流入部153D1が設けられている。
戻り管153Bは、第一実施の形態と同様に、軸方向の一端が改質触媒層152Dを貫通して改質室152C内の軸方向の一端側である上端側内で改質ガスが流入可能に開口し、軸方向の他端が供給管153Aを貫通して改質ガス流出部153Eに接続されている。なお、この改質ガス流出部153Eは、第一実施形態における原料ガス供給部153Dに一連に一体形成される状態と同様に、同径の供給管153Aに一連に一体形成されている。
〔燃料電池システムの作用効果〕
上述したように、上記第二実施形態の改質器150では、上記第一実施形態と同一の構成については同様の作用効果を奏する。
また、第二実施形態では、略中心軸上に位置してバーナ151が配設される内側筒状体152Aと、この内側筒状体152Aと径寸法が異なり中心軸が略一致する外側筒状体152Bとの間に改質触媒が充填されて形成された改質触媒層152Dおよび充填材が充填されて形成される改質充填材層152Gを有する略環状空間の改質室152Cを区画形成する改質容器152を備えている。そして、気化器140で水蒸気が混合されて気化された炭化水素原料である液体燃料を含有する原料ガスを改質容器152の改質室152Cの軸方向における改質充填材層152G側となる一端側に供給する供給管153Aを改質容器152の軸方向の一端に接続するとともに、供給管153A内に嵌挿し一端部が改質室152Cを貫通し改質室152C内の軸方向における他端側に生成された改質ガスが流入可能に戻り管153Bを開口する状態で複数配設して流通部153を構成している。
このため、例えば燃料電池200で利用する水素ガスとして改質ガスを供給する場合など、必要な供給量に応じた改質触媒を充填する容量を比較的に容易に確保できるとともに、略環状空間に改質触媒および充填材を充填すればよく、作業性がよい。さらに、原料ガスを改質室152Cに供給する供給管153Aと、改質室152Cの改質触媒で生成した改質ガスを流通させて回収する戻り管153Bとを、供給管153Aに複数嵌挿する構造の流通部153として構成しているので、原料ガスを供給する構成および生成した改質ガスを回収する構成が改質容器152の一側にまとまる構成となり、例えば改質容器152の断熱、他の構成との干渉などが生じにくく、構成の小型化が容易に図れる。さらに、改質容器152内に充填材を充填する構成で、効率よく戻り管153Bを流通する改質ガスとの熱交換効率を向上する構成が、略環状空間の簡単な構成の改質容器152で得られ、簡単な構造で製造性の向上が容易に得られ効率よく改質処理できる構成が容易に得られる。また、供給管153Aより供給される原料ガスは、所定の温度に加熱されて生成した改質ガスが供給管153Aの内周側に嵌挿する戻り管153Bを流通する際に加熱され、良好な熱効率が得られる。
そして、改質容器152の軸方向の一端に接続する供給管153Aを、内部に略柱状空間の供給室を区画形成した略筒状に形成する。改質室152Cの他端側に一端が開口する戻り管153Bの他端を、供給管153Aに隣接して設けられ内部に略柱状空間を有し改質ガスが流入される改質ガス流出部153Eに供給管153Aを貫通して接続している。
このため、原料ガスの供給管153Aを介した改質室152Cへの流入、および、改質室152Cの改質触媒層152Dで改質されて生成された改質ガスの回収に、偏流なく略均一な原料ガスおよび改質ガスの流通が得られ、充填された改質触媒が偏り無く改質処理に利用され、さらには原料ガスと改質ガスとの熱交換効率が向上し、効率よく良好な改質処理が得られる。
また、改質容器152の外側筒状体152Bと略同径の筒状で外側筒状体152Bに一連に一体形成される供給管153Aに、戻り管153Bが供給管153Aを介して接続する改質ガス流出部153Eを供給管153Aと略同径の筒状で一連に一体形成している。
このため、略筒状の改質容器152の外側筒状体152Bと、略柱状空間の筒状の供給管153Aと、戻り管153Bが接続する改質ガス流出部153Eとが一連に一体形成されていることから、例えば筒状部材を軸方向で区画するなどにより一連に形成でき、構造の簡略化および製造性の向上が容易に図れる。さらには、他の部材とのシステム構成の構築が容易となり、システム構成の小型化なども容易に図れる。
そして、上記第一実施の形態と同様に、改質ユニット300としてユニット構成としているので、より熱効率が向上し、効率よく良好な改質処理が得られる。
また、燃料電池システム100として利用しているので、効率よく安定して発電できる小型のシステム構成を提供でき、家庭用として利用することが容易にでき、利用の拡大が容易に得られる。
〔第三実施形態〕
次に、本発明の燃料電池システムに係る一実施の形態である第三実施形態について、図面を参照して説明する。
なお、この第三実施形態は、上記第一実施形態におけるバーナ151を燃焼ガスが上昇流となる状態に配設したものである。そして、他の構成については、同一であることから、説明を簡略化および省略する。
図6は、第三実施形態における改質ユニットの改質器近傍の概略構成を示す概念図である。
図6において、改質器150の上部ケース320における小径部324の軸方向の一端となる上端は、天板部325にて閉塞されている。そして、この小径部324内に配設される改質容器152は、改質触媒層152Dが改質室152Cの下端部で充填されておらず、略環状空間の流入空間部152Eを形成する状態に構成されている。
また、バーナ151が取り付けられる略円筒状の加熱部326は、改質容器152の内周側の加熱室152Fに位置して、中心軸が改質容器152と略一致するように配設されている。この加熱部326は、例えば、下端部が、第一実施形態における流通部153の供給管153Aが接続される略柱状空間を有する原料ガス供給部153D上に取付固定される。そして、この加熱部326内には、改質室152Cの下端部に略対応する位置にバーナ151が燃焼ガスを略上方に向けて流出する状態に配設されている。
さらに、加熱部326の内周側には、輻射部327が配設されている。
この輻射部327は、第一実施形態と同様に、軸方向の一端が閉塞板327Aにて閉塞され他端縁が拡開する有底円筒上に形成され、外周面には乱流部327Cが設けられている。
また、輻射部327の軸方向の一端には、外方に向けてフランジ状に突出する支持部327Dが、閉塞板327Aと一連に突設されている。この支持部327Dは、加熱部326の軸方向の一端である上端部に載置されて輻射部327を加熱部326に吊り下げ支持可能にフランジ状に形成されている。
そして、支持部327Dには、周縁近傍に周方向で複数の通気孔327Eが開口形成されている。これら通気孔327Eは、加熱部326に輻射部327を吊り下げ支持した状態で、輻射部327の外周面と加熱部326の内周面との間を上方に流通するバーナ151の燃焼ガスが流通して閉塞板327Aの上方へ流過可能に設けられている。
なお、支持部327Dは、フランジ状に限らず、例えば互いの間に燃焼ガスが流通可能に複数放射状に突出した形状などとしてもよい。
そして、改質器150の加熱の際、バーナ151による燃焼ガスは、対向する輻射部327の内周側に流入して輻射部327を加熱しつつ、拡開する下端から輻射部327の外周面と加熱部326の内周面との間を上方に向けて流過する。この流過の際、乱流部327Cにより改質器150の中心軸に対して螺旋状に流過する。この流過により、輻射部327および加熱部326が加熱される。さらに、燃焼ガスは、支持部327Dの通気孔327Eを流通して小径部324内の上部に至り、改質容器152の外周面側および内周面側を下方に流過し、大径部321内に流入する。
〔燃料電池システムの作用効果〕
上述したように、上記第三実施形態の改質器150では、上記第一実施形態および第二実施形態と同一の構成については同様の作用効果を奏する。
また、第三実施形態では、中心軸が鉛直方向に略沿う状態に設けた改質容器152に対して、燃料ガスを鉛直方向の略上方に向けて流出する状態にバーナ151を配設するとともに、下方に向けて開口する状態に輻射部327を配設、すなわち閉塞板327Aにて閉塞された一端部が軸方向で上端側に位置する状態に配設している。
このため、例えば輻射部327の端部を加熱部326の端部に係止させたり連結させたりするなどにより、輻射部327を加熱部326の端部に取り付けることで容易に輻射部327を配設でき、構成の簡略化や製造性の向上などが容易に得られる。
そして、第三実施形態では、輻射部327における閉塞板327Aにて閉塞される軸方向の一端部に外方に向けて突設した支持部327Dを、加熱部326の端部に吊り下げ支持させている。
このため、外方に向けて突設した簡単な構造の支持部327Dにて、輻射部327を加熱部326に支持でき、構成が簡略化して製造性の向上や小型化などが容易に得られる。
特に、支持部327Dをフランジ状に閉塞板327Aに一連に設けたため、閉塞板327Aにて閉塞して輻射部327を形成する際に、支持部327Dの寸法分で輻射部327の径寸法より径大に形成して取り付けるのみで支持部327Dが形成でき、より製造性の向上が得られる。さらには、支持力が向上し、安定して輻射部327を吊り下げ支持できる。
また、輻射部327の下端縁を第一実施形態と同様に拡開形成している。
このため、バーナ151を燃焼ガスが鉛直方向の略上方に向けて流通する状態に配設した構成であることから、例えば運転の停止時の結露などがバーナ151に液垂れすることを防止でき、バーナ151の保護および安定した燃焼が周縁を拡開する簡単な構成で容易に得られる。
そして、バーナ151を取り付ける加熱部326を原料ガス供給部153D上に取付固定している。
このため、加熱部326を配設する構成として、偏流なく原料ガスを改質触媒層152Dに流通させるための略柱状空間の簡単な構成の原料ガス供給部153Dを利用でき、より構成の簡略化や製造性の向上が容易に得られる。
〔実施の形態の変形例〕
なお、以上に説明した態様は、本発明の一態様を示したものであって、本発明は、前記した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的および効果を達成できる範囲内での変形や改良が、本発明の内容に含まれるものであることはいうまでもない。また、本発明を実施する際における具体的な構造および形状などは、本発明の目的および効果を達成できる範囲内において、他の構造や形状などとしても問題はない。
すなわち、本発明の改質器150としては、上述したように、燃料電池システム100に利用する形態で説明したが、燃料電池システム100に利用する例えば水素ガス製造装置などとして、適用してもよい。
また、ユニット構成とせず、改質器150単独としてもよい。さらには、ユニット構成としては、上述した各実施形態のように、熱交換装置160、気化器140、CO変成器155、CO選択酸化器156の全てを組み込む構成に限らず、少なくともいずれかと組み合わせた構成、さらに脱硫器130などをも組み込む構成などしてもよい。
そして、改質器150は、第一実施形態および第2実施形態のように、下方に向けて燃焼ガスを噴出する状態にバーナ151を配設する構成や、第三実施形態のように、上方に向けて燃焼ガスを噴出する状態に配設したり、さらには略水平方向に向けて燃焼ガスを噴出する状態に配設したりするなどしてもよい。
さらには、バーナ151は、1つに限らず、複数設けてもよい。
さらに、第一実施形態における流通部153の二重管部153Cとして、供給管153Aと戻り管153Bとの間に、例えば充填材を充填してもよい。なお、充填材としては、例えばウール状のステンレスなどの金属やアルミナ粒子などの無機材料など、耐食性や耐熱性を有する各種部材が適用できる。
このような充填材を充填する構成では、供給管153Aを流通する原料ガスと、戻り管153Bを流通する改質ガスとの熱交換効率が向上し、より良好な熱効率が得られる。
そして、第一実施形態における流入空間部152Eとして、略円柱状空間を有する略円筒形状に形成して説明したが、第三実施形態の流入空間部152Eのように、改質容器152の端部に一連に改質触媒が充填されない略環状筒形状に形成してもよい。
一方、第二実施形態において、改質充填材層152Gの軸方向の端部に略環状筒形状や略円筒形状の流入空間部152Eなどを設けて中空状態としてもよい。
また、第一実施形態ないし第三実施形態における戻り管153Bとして、改質触媒層152D内で改質触媒層152Dの周方向で螺旋状としてもよい。
この構成によれば、戻り管153Bを流通する改質ガスと改質触媒との熱交換効率がより向上し、効率よく良好な改質処理が得られる。
また、螺旋状としては、戻り管153Bの長手方向となる改質容器152の軸方向で螺旋状に形成してもよい。さらには、改質触媒層152Dの周方向で螺旋状でかつ戻り管153Bの長手方向でも螺旋状に形成してもよい。
さらに、上記各実施形態において、改質容器152への原料ガスの供給および改質容器152からの改質ガスの流出の構成として、二重管構造の流通部153を用いることなく、例えば、改質容器152の軸方向の一端側から原料ガスを供給させ、他端側から改質ガスを回収するなど、いずれの構成を利用できる。
また、輻射部327として、開口する端部周縁を拡開形成したが、拡開形成しなくてもよい。
さらに、乱流部327Cを設けなくてもよい。また、乱流部327Cを輻射部327の外周面に設けたが、例えば、加熱部326の内周面に設けたり、輻射部327の外周面と加熱部326の内周面との間に配設したりするなどしてもよい。また、第一実施形態の図3および第三実施形態の図6では、乱流部327Cが加熱部326の内周面に接触しない構成を例示したが、接触する状態としてもよい。
そして、第三実施形態における輻射部327の支持部327Dとして、加熱部326の端部に吊り下げ支持させる構成を例示したが、輻射部327を配設する構成としては、この限りではない。
例えば第三実施形態において、輻射部327の拡開する下端周縁を加熱部326の内周面に接続させる。さらに、この拡開する周縁に周方向沿って通気孔327Eを設けて通気可能とする。そして、この周縁部分を支持部として機能させてもよい。
同様に、第一実施形態において、筒状脚部327Bを載置部として機能させたが、同様に、拡開する上端周縁を加熱部326の内周面に接続、あるいは加熱部326の端部に吊り下げ支持可能に形成する。さらに、この拡開する周縁に周方向に沿って通気孔327Eを設けて通気可能とする。そして、周縁部分を支持部として機能させ、筒状脚部327Bを設けなくてもよい。
その他、本発明の実施における具体的な構造および形状などは、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などとしてもよい。
本発明は、灯油などの液体燃料や液化石油ガスなどの炭化水素原料ガスなど、炭化水素原料を含有する原料ガスを改質触媒中でバーナによる加熱で水素ガスを含有する改質ガスを生成させる改質処理に利用できる。特に、燃料電池システムにおける改質器に利用できる。
本発明に係る燃料電池システムの概略構成を示すブロック図である。 前記燃料電池システムにおける第一実施形態の改質ユニットの概略構成を示す概念図である。 前記改質ユニットの改質器近傍の概略構成を示す概念図である。 前記改質ユニットの改質室を示す平面断面図である。 本発明の第二実施形態に係る改質ユニットの概略構成を示す概念図である。 本発明の第三実施形態に係る改質ユニットにおける改質器近傍の概略構成を示す概念図である。
符号の説明
100……燃料電池システム
111……炭化水素原料である液体燃料
130……脱硫器
140……水蒸気混合手段としての気化器
150……改質器
151……バーナ
152……改質容器
152A…内側筒状体
152B…外側筒状体
152C…改質室
152D…改質触媒層
153……流通部
153A…供給管
153B…戻り管
153C…二重管部
153D…原料ガス供給部
155……CO変成手段としてのCO変成器
156……CO除去手段としてのCO選択酸化器
160……水蒸気生成手段としての熱交換装置
161A…水流通管
200……燃料電池
210……酸素含有気体供給手段としてのブロワ
300……改質ユニット
326……輻射管としての加熱部
327……整流管としての輻射部
327A…閉塞板
327B…載置部としての筒状脚部
327C…乱流部
327D…支持部

Claims (16)

  1. 炭化水素原料を含有する原料ガスを改質触媒中で加熱して水素ガスを含有する改質ガスを生成させる改質器であって、
    径寸法が異なり中心軸が略一致する内側筒状体および外側筒状体を有し、これら内側筒状体および外側筒状体間に前記改質触媒が充填される略環状空間の改質室を区画形成する改質容器と、
    この改質容器の前記内側筒状体より径小の筒状で前記内側筒状体の内周側に中心軸が略一致する状態に配設された輻射管と、
    この輻射管内に前記改質室の軸方向の一端部に略対応する位置に配設されたバーナと、
    前記輻射管より径小で前記バーナに対向する軸方向の一端部が閉塞板にて少なくとも一部が閉塞されて前記バーナの燃焼ガスの少なくとも一部の流通を阻害する筒状で、前記輻射管の内周側に中心軸が略一致する状態に外周面および前記輻射管の内周面との間に前記バーナの燃焼ガスが流通可能に配設され、前記バーナにより加熱される整流管と、
    を具備したことを特徴とした改質器。
  2. 請求項1に記載の改質器であって、
    前記改質容器は、中心軸が鉛直方向に略沿う状態に設けられ、
    前記バーナは、前記燃料ガスを鉛直方向の略下方に向けて流出する状態に配設され、
    前記整流管は、上方に向けて開口する状態に配設された
    ことを特徴とした改質器。
  3. 請求項1に記載の改質器であって、
    前記改質容器は、中心軸が鉛直方向に略沿う状態に設けられ、
    前記バーナは、前記燃焼ガスを鉛直方向の略上方に向けて流出する状態に配設され、
    前記整流管は、下方に向けて開口する状態に配設された
    ことを特徴とした改質器。
  4. 請求項3に記載の改質器であって、
    前記整流管は、前記閉塞板にて閉塞される軸方向の一端部に外方に向けて突出し前記輻射管の端部に吊り下げ支持される支持部を備えた
    ことを特徴とした改質器。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の改質器であって、
    前記改質容器は、前記改質室内で前記原料ガスを軸方向に略沿う方向で流通させる状態に前記原料ガスが供給されて前記改質ガスを流出し、
    前記整流管は、前記原料ガスが前記改質室内を流通する上流側に対応する前記改質容器の内側筒状体に対向しない位置に配設された
    ことを特徴とした改質器。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の改質器であって、
    前記改質容器の軸方向の一端に接続され前記原料ガスを前記改質室の軸方向における一端側に供給する供給管と、この供給管内に略同軸上にそれぞれ嵌挿され一端部が前記改質室を貫通し前記改質室内の軸方向における他端側に前記改質触媒により前記原料ガスが改質されて生成された前記改質ガスが流入可能に開口する戻り管と、を備えた複数の二重管構造の流通部を具備した
    ことを特徴とした改質器。
  7. 請求項2に記載の改質器であって、
    前記改質容器の軸方向の一端に接続され前記原料ガスを前記改質室の軸方向における一端側に供給する供給管と、この供給管内に略同軸上にそれぞれ嵌挿され一端部が前記改質室を貫通し前記改質室内の軸方向における他端側に前記改質触媒により前記原料ガスが改質されて生成された前記改質ガスが流入可能に開口する戻り管と、を備えた複数の二重管構造の流通部を具備し、
    前記改質容器は、前記流通部の供給管が接続される軸方向の一端部に、前記改質触媒が充填されない略柱状空間の流入空間部を有し、
    前記整流管は、前記流入空間部上に上方に向けて開口する状態に載置される載置部を有した
    ことを特徴とした改質器。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の改質器であって、
    前記輻射管の内周面と前記整流管の外周面との間に、中心軸に対して螺旋状に配設された乱流部を具備した
    ことを特徴とした改質器。
  9. 請求項8に記載の改質器であって、
    前記乱流部は、前記整流管の外周面に前記輻射管の内周面に向けて突出する螺旋状に設けられた
    ことを特徴とした改質器。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の改質器であって、
    前記整流管は、前記閉塞板にて閉塞される軸方向の一端部と反対側の他端部の周縁が拡開形成された
    ことを特徴とした改質器。
  11. 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の改質器と、
    前記改質器の加熱手段の加熱により供給される水から水蒸気を生成する水蒸気生成手段と、
    脱硫処理された液体燃料または炭化水素原料ガスに水蒸気を混合して炭化水素原料を含有する前記原料ガスを生成する水蒸気混合手段と、
    を具備したことを特徴とした改質ユニット。
  12. 請求項11に記載の改質ユニットであって、
    前記改質器で生成された前記改質ガスが供給され前記改質ガス中の一酸化炭素(CO)を二酸化炭素(CO2)に変成するCO変成触媒を充填するCO変成手段と、
    このCO変成手段で処理された前記改質ガスが供給され前記改質ガス中に残留するCOを除去するCO除去手段と、を具備した
    ことを特徴とした改質ユニット。
  13. 請求項12に記載の改質ユニットであって、
    前記CO変成手段および前記CO除去手段は、少なくともいずれか一方が略環状に形成され、軸方向が略鉛直方向に沿う状態にいずれか一方の内周側にいずれか他方が配設され、
    前記改質器は、前記CO変成手段および前記CO除去手段に対して鉛直方向の上方に位置して前記改質容器の軸方向が略鉛直方向に沿う状態に配設された
    ことを特徴とした改質ユニット。
  14. 請求項12または請求項13に記載の改質ユニットであって、
    前記水蒸気生成手段は、前記CO変成手段および前記CO除去手段のうちの少なくともいずれか一方の内部に配管され供給される水が流通する流水管を備えた
    ことを特徴とした改質ユニット。
  15. 請求項11ないし請求項14のいずれかに記載の改質ユニットであって、
    前記水蒸気生成手段は、前記改質器の流通部の外周側に位置して配管され供給される水が流通する水流通管を備えた
    ことを特徴とした改質ユニット。
  16. 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の改質器、または、請求項11ないし請求項15のいずれかに記載の改質ユニットと、
    酸素含有気体を供給する酸素含有気体供給手段と、
    前記改質ユニットで生成された前記改質ガスおよび前記酸素含有気体供給手段により供給される前記酸素含有気体を利用して発電する燃料電池と、
    を具備したことを特徴とした燃料電池システム。
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