JP2009203095A - 改質ユニットおよび燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】各種原料を用いて水素ガスを良好に生成できる改質ユニットおよび燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システムでは、供給される水から水蒸気を生成させる熱交換装置640と、水蒸気と炭化水素原料を含有する原料ガスとが混合され改質ガスを生成させる改質器620と、改質器620にて改質ガスが供給されるとともに、改質ガス中のCOを除去する触媒を充填するCO変成器820およびCO選択酸化器830と、CO変成器820およびCO選択酸化器830のそれぞれの触媒と熱交換させた後、水を熱交換装置640に供給する冷却水管770と、CO変成触媒層822およびCO選択酸化触媒層832がCOを除去する反応温度より低い温度で、水を熱交換装置640に供給する改質水内管641と、所定の反応温度で冷却水管770または改質水内管641に水の流通経路を切り替える制御部とを備える改質ユニット300を具備した。
【選択図】図2

Description

本発明は、炭化水素原料から水素ガス(H2)を含有する改質ガスを生成する改質ユニットおよび改質ユニットを備えた燃料電池システムに関する。特に、灯油などの炭化水素原料を用いる燃料電池システムに関する。
家庭用の電源として、水素と酸素との化学反応により発電する燃料電池が注目されており、開発が進められている。これと共に、燃料電池に供給する水素の製造装置として、灯油、天然ガス、アルコール等の炭化水素原料を改質し、水素を生成する改質ユニットが知られている。
これらの構成では、原料と水蒸気とを混合して加熱し水素ガスを主成分とする改質ガスに改質する際の熱量が最も大きい。また、例えば高分子膜を利用して発電させる燃料電池に供給する改質ガスの製造において、改質ガス中に残留するCOガスが燃料電池を損傷するおそれがあることから、改質ガスから残留するCOガスを除去する必要がある。このCO除去に際しても触媒を利用してある程度の温度で反応させるために昇温が必要な場合があるので、エネルギ効率の点で、改質ガスを生成する改質器と残留するCOを除去するCO除去器とを一体構成として、改質の時の加熱の余熱を利用する構成も採られている。また、燃料電池システムでは、エネルギ効率が重要であることから、改質時の加熱の余熱を利用して、生成された高温の改質ガスをCO除去の反応の温度までに冷却したり、CO除去の反応により発生する熱を有効利用したりするなどのために、水と熱交換させて改質ガスの生成時に利用する水蒸気を生成させる構成も採られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
一方、例えば家庭において電力消費状況は、夕刻から夜半ぐらいまでがピークで、就寝時間である深夜から未明に掛けては、ほとんど電力が利用されない。このため、燃料電池システムは、1日中稼働せずに電力消費が比較的に少ない時間帯は、稼働を停止する構成が採られている。
したがって、再起動する際に、熱交換に利用する水を流通した場合、十分に暖まっていないCO除去器で結露を生じ、触媒が失活して十分なCO除去が得られなくなるおそれがある。一方、十分にCO除去器が暖まってから熱交換に利用する水を冷却水として流通した場合、他の部位が過熱状態となり、損傷するなどのおそれもある。
特開2002−356305号公報 特開2002−216827号公報
上述したように、上記従来のユニット構成では、起動時および停止時の水蒸気供給時に、CO除去器内で凝縮水が生成して、触媒が濡れることにより触媒活性を低下させてしまうおそれがある。
本発明の目的は、このような点に鑑みて、水素ガスを良好に生成できる改質ユニットおよび燃料電池システムを提供する。
本発明に記載の改質ユニットは、供給される水から水蒸気を生成させる水蒸気生成手段と、前記水蒸気と炭化水素原料を含有する原料ガスとが混合され改質ガスを生成させる改質ガス生成手段と、前記改質ガス生成手段にて前記改質ガスが供給されるとともに、前記改質ガス中の一酸化炭素(CO)を除去する触媒を充填するCO除去手段と、を備えた改質ユニットであって、内部を前記水が流通可能で前記CO除去手段の触媒と熱交換させた後の前記水を前記水蒸気生成手段へ供給する流水経路と、前記水蒸気生成手段へ前記水を供給するバイパス経路と、を備え、前記CO除去手段の触媒が水蒸気の露点より高い温度条件で、流水経路へ前記水を供給し、前記CO除去手段の触媒が水蒸気の露点以下の条件で、前記バイパス経路へ前記水を供給させる水供給手段を具備したことを特徴とする。
この発明では、改質ガスの原料とする水蒸気を生成させる際の熱の有効利用ためにCO除去手段の触媒と水とを熱交換させる流水経路に、CO除去手段の触媒が水蒸気の露点より高い温度条件で水を流通させる。一方、バイパス経路には、水蒸気の露点より低い温度条件で、水を流通させる。
このことにより、水蒸気の露点の条件で流水経路またはバイパス経路に水の流通経路を切り替えるので、CO除去手段の触媒が結露により失活することを防止でき、長期間安定して効率よく良好に改質ガスを生成できる。
さらに、この発明では、水供給手段は流水経路またはバイパス経路に完全に切り替えて水を供給する。
このことにより、水蒸気の露点を考慮しつつ流水経路に供給する水の量を調整するなどの複雑な構成を採らなくて済む。したがって、改質ユニットの構成を簡単にできるので、小型軽量化および製造性を向上させることができる。
また、起動時および停止時には、触媒の劣化防止、活性確保のため、水蒸気のみを改質器内に流す運転が必要である。その際は、流体の露点が上昇してしまうため、特に水蒸気が結露するおそれが大きくなる。したがって、結露が懸念される運転を行う際に、バイパス経路に切り替えて通水することも可能である。
そして、本発明では、請求項1に記載の改質ユニットであって、前記CO除去手段は、内部に前記触媒が充填されるとともに前記水供給手段の流水経路が貫通される充填領域を有したケース体を備え、前記水供給手段は、前記流水経路の外表面が結露しない条件で前記流水経路に前記水を流通させる構成とすることが好ましい。
この発明では、CO除去手段の触媒が充填される充填領域に流水経路を貫通させて触媒と水との熱交換をする構成とし、流水経路の外表面が結露しない条件、例えば結露しない温度条件、あるいは結露しない温度が維持される流量条件で水を流通させる。
このことにより、熱交換させる簡単な構成でも結露による触媒の失活を防止できる運転制御が容易に得られる。
また、本発明では、請求項1または請求項2に記載の改質ユニットであって、前記CO除去手段は、内部に前記触媒が充填されるとともに前記水供給手段の流水経路が貫通される充填領域を有したケース体を備え、前記水供給手段は、少なくとも前記充填領域における温度が水蒸気の露点より高い温度条件で前記流水経路に前記水を流通させる構成とすることが好ましい。
この発明では、CO除去手段の触媒が充填される充填領域に流水経路を貫通させて触媒と水との熱交換をする構成とし、充填領域の温度が水蒸気の露点より高い温度条件で流水経路に水を流通させる。
このことにより、熱交換させる簡単な構成でも結露による触媒の失活を確実に防止できる運転制御が容易に得られる。
さらに、本発明では、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の改質ユニットであって、前記水供給手段は、前記CO除去手段の触媒により前記COを除去可能な温度条件で前記流水経路に前記水を流通させる構成とすることが好ましい。
この発明では、CO除去手段の触媒がCOを除去可能な温度すなわちCOを除去する反応温度以上で流水経路に水を流通させる。
このことにより、結露による触媒の失活を確実に防止できる。
また、本発明では、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の改質ユニットであって、前記水供給手段は、前記流水経路の内部を開閉可能に前記流水経路に設けられた第一の調整弁の上流側に、前記バイパス経路が分岐形成された構成とすることが好ましい。
この発明では、水の流量を調整可能な第一の調整弁を設けた流水経路に、第一の調整弁より上流側に位置してバイパス経路を分岐形成している。
このことにより、例えば1つのポンプ構成で第一の調整弁の開閉状態を制御する簡単な構成で、水を水蒸気生成手段へ供給しつつ結露による触媒の失活を確実に防止できる構成が容易に得られ、装置の小型軽量化および製造性の向上とともに、運転エネルギの低減が容易に図れる。
さらに、本発明では、請求項5に記載の改質ユニットであって、前記水供給手段は、前記バイパス経路が分岐する位置より前記上流側に設けられた第一のポンプを有し、前記水蒸気と前記炭化水素原料とが所定の水バランスとなる条件で、前記第一のポンプの駆動状態および前記第一の調整弁の開閉状態を制御する構成とすることが好ましい。
この発明では、バイパス経路の分岐位置より上流側に水を流通させる第一のポンプを設け、第一のポンプの駆動状態と、第一の調整弁の開閉状態とを制御することで、水蒸気生成手段へ適量の水を供給させる。
このことにより、水蒸気を適切に供給しつつ触媒の失活を防止できる装置の小型軽量化・製造性の向上が容易に得られるとともに、運転エネルギの低減が容易に得られる。
また、本発明では、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の改質ユニットであって、前記水供給手段は、前記流水経路に前記水を流通させる第一のポンプと、前記バイパス経路に前記水を流通させる第二のポンプと、を備えた構成とすることが好ましい。
この発明では、第一のポンプの駆動により流水経路に水を流通させ、第二のポンプの駆動によりバイパス経路に水を流通させる。
このことにより、流水経路とバイパス経路との水の流量を独立して制御でき、結露の不都合を回避するために流水経路に水を流通できない状態でも必要量の水を水蒸気生成手段へ供給することが可能となり、好適な水の供給ができる。したがって、改質ガスの生成条件が変動しても、供給する水蒸気の量を適宜変動させることが容易にでき、適切な水蒸気と炭化水素原料との水バランスを維持でき、良好に改質ガスを生成できる。
さらに、本発明では、前記水供給手段は、前記水蒸気と前記炭化水素原料とが所定の水バランスとなる条件で、前記第一のポンプおよび前記第二のポンプの駆動状態を制御する構成とすることが好ましい。
この発明では、第一のポンプおよび第二のポンプの駆動状態を制御して、流水経路とバイパス経路とにそれぞれ流れる水の流量を制御して、水蒸気と炭化水素原料との水バランスを好適に設定する。
このことにより、改質ガスの生成状況に応じて良好に改質ガスを生成できる。
本発明に記載の燃料電池システムは、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の改質ユニットと、前記改質ガスおよび酸素含有気体を利用して発電する燃料電池と、を具備したことを特徴する。
この発明では、上述したCO除去手段の触媒の結露による失活を防止して長期間安定して効率よく良好に改質ガスを生成する改質ユニットにて生成した改質ガスを用いて燃料電池にて発電させる。
このことにより、長期間安定して良好に発電できる。さらには、触媒の交換などの保守管理も容易となり、コストも低減できる。
そして、本発明では、請求項9に記載の燃料電池システムであって、前記燃料電池から排出される水を前記水供給手段へ返送可能な返送経路を有した構成とすることが好ましい。
この発明では、燃料電池から発電により排出される水を水供給手段へ返送させる。
このことにより、水の有効利用ができ、エネルギ効率を向上できる。
〔燃料電池システムの構成〕
以下、本発明の燃料電池システムに係る一実施形態について説明する。
なお、本実施形態では、本発明の改質ユニットを備えた燃料電池システムの構成を例示するが、燃料電池システムに利用する構成に限らず、例えば水素ガス製造装置などとして、改質ユニット単独の構成とするなどしてもよい。また、水蒸気が混合される原料ガスとして、液体燃料を用いる構成を例示するが、液体燃料に限らず、例えば液化石油ガスや都市ガスなどの炭化水素原料ガスを用いて水蒸気を混合し原料ガスを調製する構成など、各種炭化水素原料を利用する構成にも適用できる。さらに、家庭用のシステム構成を例示するが、例えば集合住宅用や各種店舗などに利用される比較的に大型のシステム構成にも適用できる。
図1は、本実施形態における燃料電池システムの概略構成を示すブロック図である。なお、図1は、説明の都合上、改質ユニットの構成をそれぞれ別ブロック状に示す。図2は、本実施形態における改質ユニットの概略構成を示すブロック図である。
(全体構成)
図1において、100は、燃料電池システムで、この燃料電池システム100は、例えば液体燃料を原料として水素を主成分とする燃料ガスに改質し、燃料電池200により発電させるシステムである。
この燃料電池システム100は、液体燃料111、例えば灯油を貯溜する液体燃料貯溜タンク110を備えている。ここで、液体燃料111としては、灯油に限らず、軽油やナフサなどの各種液体燃料が利用できる。液体燃料貯溜タンク110には、液体燃料ポンプ121を備え、液体燃料111を搬送する燃料搬送経路120を介して、脱硫器130が接続されている。また、燃料搬送経路120から分岐された液体燃料供給管651Cは、バーナユニット151に接続されている。
脱硫器130は、液体燃料貯溜タンク110から燃料搬送経路120を介して例えば約300[ml/時間]で供給される液体燃料111を脱硫処理、すなわち液相吸着法により液体燃料111中に含有される硫黄化合物を電気ヒータなどにて加熱しつつ吸着除去する。この脱硫器130には、脱硫処理された液体燃料111を搬送する脱硫燃料供給管740を介して改質ユニット300に接続されている。
改質ユニット300は、詳細は後述するが、水蒸気混合手段としての気化器、水蒸気生成手段としての熱交換装置、改質器、CO除去手段としてのCO変成器およびCO選択酸化器などを備えている。
そして、CO選択酸化器には、燃料電池200が配管などにより接続されている。燃料電池200は、水素と酸素とを反応させて直流電力を発生させる。この燃料電池200は、例えば固体高分子型燃料電池で、正極201と、負極202と、正極201および負極202間に配設された図示しない高分子電解質膜と、を備えている。そして、正極201側には、例えば図示しない加湿器などにより適宜加湿された空気が酸素ブロワ210により供給され、負極202側には改質ユニット300で生成された水素リッチの燃料ガスが供給される。そして、燃料ガスの水素と空気中の酸素とが反応して水181が生成されるとともに、正極201および負極202間に直流電力が発生する。
なお、改質ユニット300から供給される燃料ガスは、必要に応じて加湿器などを介して適宜加湿されて供給される構成としてもよい。また、加湿器としては、例えばシステム構成として独立設置したり、燃料電池200に内蔵するユニット構成としたりするなど、各種形態で利用できる。
そして、負極202側は、上述したように改質器のバーナユニット151にオフガス導入管651Bを介して接続され、余った水素をバーナユニット151の燃料として供給する。また、正極201側には、分離器185が接続されている。この分離器185には、正極201側から反応に利用された空気が供給され、気相分の空気と液相分の水181とに分離する。なお、分離した空気は、外気に排気される。そして、分離器185には、水供給手段としての水供給装置180が接続される。水供給装置180は、分離した水181を貯留する水タンク180Aと、改質ユニット300に接続する給水経路183と、給水経路183に設けられ、水181をCO変成冷却管、CO選択酸化冷却管、および熱交換装置へ供給する搬送ポンプ182とを有する。
また、燃料電池200には、冷却装置187が設けられている。この冷却装置187は、燃料電池200に付設された熱回収部187Aが設けられている。この熱回収部187Aには、ポンプ187Bおよび熱交換器187Cを備えた循環経路187Dを介して水タンク180Aが接続されている。
この循環経路187Dは、ポンプ187Bの駆動により、熱回収部187Aと水タンク180Aとの間で水181を循環させ、発電に伴って発熱する燃料電池200を冷却させるとともに熱を回収する。
熱交換器187Cは、循環され熱回収部187Aで熱を回収した水181と、例えば水道水などと熱交換させる。この熱交換により温められた水道水は、例えばお風呂などの他の設備に直接供給されて有効利用される。なお、水道水との熱交換の他、熱交換により得られる熱から発電させるなど、他の設備などに有効利用してもよい。
そして、燃料電池システム100は、システム全体の動作を制御する図示しない制御装置を備えている。
この制御装置は、液体燃料111の流量制御、脱硫器130の加熱手段の加熱条件である電気ヒータへ供給する電力制御、改質器のバーナユニット151の燃焼制御や温度管理、発電量の管理などを実施する。
そして、改質ユニット300は、図2に示すように、気化器630、改質器620、CO変成器820、CO選択酸化器830、熱交換装置640、および制御部を備えた一体構成である。改質ユニット300の制御部は、熱交換装置640で水蒸気を生成させるための水181の供給量制御、すなわち搬送ポンプ182の駆動状態やバイパスバルブ641Aおよび流水バルブ770Aの開閉状態の制御などを実施する。
給水経路183は、二股に分岐される。分岐された一方は熱交換装置640に接続されたバイパス経路としての改質水内管641と、他方は流水経路としての冷却水管770である。改質水内管641は、熱交換装置640に接続され開閉可能な電磁弁であるバイパスバルブ641Aを有する。バイパスバルブ641Aは、改質ユニット300を起動させた際に、開口して水を改質水内管641に流過させる。
熱交換装置640は、供給される水181により改質器620から排気される排ガスを冷却させるとともに水蒸気を生成させ、生成した水蒸気を気化器630へ供給させる。なお、水タンク180Aの水は、燃料電池200から排出された水181を貯溜し、水道水などが適宜給水される。
給水経路183から二股に分岐された他方の冷却水管770は、CO選択酸化器830に貫通して設けられたCO選択酸化冷却管834と、CO選択酸化冷却管834の端部が連結するとともに、CO変成器820に貫通して設けられたCO変成冷却管824と、を有する。CO変成冷却管824の端部は、熱交換装置640に接続されている。冷却水管770は、CO選択酸化冷却管834の上流側において開閉可能な電磁弁である第一の調整弁としての流水バルブ770Aを有する。流水バルブ770Aは、改質ユニット300を起動させ、CO選択酸化器830、CO変成器820の内部の触媒がCOを除去可能な温度以上で、開口して水を冷却水管770に流過させる。
また、CO選択酸化冷却管834およびCO変成冷却管824は、水蒸気生成手段としても機能し、それぞれ螺旋状に形成されている。
そして、給水経路183から供給される冷却水である水181が、CO選択酸化冷却管834を流通してCO選択酸化触媒層832を適宜冷却しつつCO変成冷却管824に流入し、さらにCO変成触媒層822を適宜冷却しつつ熱交換により昇温されて、熱交換装置640へ供給される。熱交換装置640では、改質水内管641から供給される水または冷却水管770から供給される水の一方、あるいは両方が混合された水が加熱され、水蒸気が生成する。生成した水蒸気は、第一水蒸気接続部632Aおよび第二水蒸気接続部632Bを介して気化器630に供給される。
気化器630は、脱硫器130に接続され、脱硫燃料供給管740を介して脱硫処理された液体燃料111が流入される。気化器630は、熱交換装置640から供給される水蒸気を脱硫器130から流出する液体燃料111と混合させて気化させ、液体燃料111と水蒸気との混合ガスである原料ガスとしての気化液体燃料を生成する。生成した原料ガスは、供給管622Q1を介して改質器620に供給される。
改質器620は、改質触媒が充填された改質容器622を有し、供給管622Q1に連続して設けられ、CO変成器820に接続する戻り管622Q2が設けられている。改質器620の内部には改質触媒層が設けられており、供給管622Q1は、気化器630からの搬送された原料ガスを改質容器622の改質触媒層に供給する。戻り管622Q2は、改質触媒層を貫通し、改質触媒により改質された改質ガスをCO変成器820に供給する。
改質器620は、脱硫され水蒸気が混合されて気化された気化液体燃料を水素リッチな燃料ガスに改質する。この改質器620は、内部に図示しないルテニウム系触媒やニッケル系触媒などの改質触媒および加熱手段としてのバーナユニット151を備えている。なお、加熱装置としては、バーナユニット151に限らず、例えば電気ヒータなど、各種加熱装置を利用することも可能である。
バーナユニット151は、液体燃料供給管651Cを介して液体燃料貯溜タンク110から液体燃料111が供給されるとともに、後述する燃料電池200から排出される燃料ガスが供給される。そして、バーナユニット151は、送気ブロワ170により空気供給管750を介して供給される空気により、液体燃料111および燃料ガスを燃焼させ、この燃焼による熱にて気化液体燃料を水素リッチの燃料ガスに水蒸気改質する。
このバーナユニット151の燃焼による高温の排ガスは、熱交換装置640に供給され、水との熱交換により冷やされて排気風路外管642を介して外気中に排気される。
また、改質器620には、CO変成器820およびCO選択酸化器830が直列状に接続されている。
CO変成器820は、CO変成触媒が充填され、改質器620から流出する水素リッチの燃料ガス中に含まれる一酸化炭素(CO)を変成する。
CO変成器820は、中空の略矩形状に形成されたCO変成容器821を有しており、CO変成容器821は、改質器620の戻り管622Q2に連結され、内部には、螺旋状のCO変成冷却管824が配設されている。さらに、CO変成容器821には、CO変成処理された改質ガスと空気とを送気ブロワ170により混合するT字状の空気導入部826が接続されている。
CO選択酸化器830は、CO選択酸化触媒が充填され、CO変成器820で変成されずに残ったCOを二酸化炭素(CO2)に酸化させ、燃料ガス中のCOを除去する。
CO選択酸化器830は、中空の略矩形状に形成されたCO選択酸化容器831を有している。CO選択酸化容器831は、空気導入部826に連通され、内部には、螺旋状のCO選択酸化冷却管834およびCO選択酸化触媒層が設けられている。そして、CO選択酸化容器831には、CO選択酸化処理された改質ガスを燃料電池200に搬送する燃料ガス流出管760が接続されている。
(改質ユニット)
次に、上述した燃料電池システム100における改質ユニット300の構成を詳細に説明する。
図3は、改質ユニットの概略構成を示す側面断面図である。図4は、改質ユニットの改質部の改質外装ケース内の概略構成を示す側面断面図である。図5は、改質部を示す底面図である。図6は、改質部の燃焼室部の概略構成を示す側面断面図である。図7は、整流管を示す側面断面図である。図8は、外側筒状体に取り付けられた保持リング部を示す平面図である。図9は、熱交換装置を示す側面図である。図10は、配管外装ケースを示す側面断面図である。図11は、配管外装ケースを示す平面断面図である。図12は、ユニット本体部の配管部における配管状態を示す一部を切り欠いた平面図である。図13は、CO除去外装ケースを示す側面断面図である。図14は、CO変成器を示す側面図である。図15は、CO変成器を示す一部を切り欠いた正面図である。図16は、CO変成器を示す平面図である。図17は、CO選択酸化器を示す側面図である。図18は、CO選択酸化器を示す一部を切り欠いた正面図である。図19は、CO選択酸化器を示す平面図である。図20は、CO選択酸化器の区画板を示す平面図である。なお、図3ないし図5および図12は、説明の都合上、一部の配管を省略して示す。また、図12は、説明の都合上、改質外装ケースの支持台座部から鉛直方向における下方側を示す。
改質ユニット300は、上述したように、気化器、改質器、CO変成器、CO選択酸化器、および熱交換装置を備えた一体構成である。
この改質ユニット300は、図3に示すように、ユニット本体部400と、このユニット本体部400を覆う断熱部500と、を備えている。また、ユニット本体部400は、改質部600と、配管部700と、CO除去部800と、にて構成されている。そして、ユニット本体部400は、燃料電池システム100を収容する図示しないケース体の底部に載置固定されるCO除去部800に対して、鉛直方向における上方に配管部700を介して改質部600が一体的に連結されて構成される。
改質部600は、改質外装ケース610を備えている。この改質外装ケース610は、上面を開口する下部ケース611と、この下部ケース611の上面を覆って一体に取り付けられる上部ケース612と、下部ケース611の下面を略覆って一体に取り付けられる支持台座部613と、を備えている。
下部ケース611は、例えば鋼板などにて略円筒状に形成、より具体的には管材である鋼板の板巻き管を用いて形成されている。そして、下部ケース611の軸方向における一端となる上端には、内方に向けて鍔状に一連に突出する上部連結フランジ611Aが設けられている。この上部連結フランジ611Aは、外周縁が略円筒状に折曲されて例えば溶接により接合される形状に形成されている。すなわち、いわゆるフランジアップした形状としている。また、下部ケース611の軸方向における他端となる下端には、図示しない連結取付部材としてのねじが貫通されて支持台座部613が一体的に取り付けられる下部ねじ孔611Bが設けられている。
上部ケース612は、例えば鋼板などにて、下部ケース611の径寸法より径小の略円筒状に形成、より具体的には管材である鋼板の板巻き管を用いて形成されている。そして、上部ケース612の軸方向における一端となる上端には、内方に向けて鍔状に一連に突出する天板フランジ612Aが設けられている。この天板フランジ612Aの内周縁には、円筒状のバーナ連結部612Bが溶接などにより一体に設けられている。さらに、バーナ連結部612Bの軸方向における一端となる上端には、外方に向けて鍔状に一連に突出するバーナ連結フランジ612Cが設けられている。このバーナ連結フランジ612Cには、バーナ取付部材としての例えば取付ボルト612Dが挿通されるボルト挿通孔612Eが開口形成されている。そして、上部ケース612の軸方向における他端となる下端外周面が、下部ケース611の上部連結フランジ611Aの略円筒状に折曲された内周縁に溶接などにより、段差状に一体に連結されている。すなわち、下部ケース611の上部連結フランジ611Aと上部ケース612との接合部分、さらには上部ケース612の天板フランジ612Aの接合部分も、いわゆるフランジアップした形状としている。
支持台座部613は、図3および図4に示すように、下部ケース611の軸方向における下端を略閉塞する状態に、例えば鋼板などにて略有底円筒状に形成されている。この支持台座部613は、外形寸法が下部ケース611の内径寸法と略同寸法の円筒状に形成された底接合部613Aを有している。この底接合部613Aの軸方向における一端となる下端には、内方に向けて鍔状に突出する仕切底部613Bが一連に設けられている。そして、底接合部613Aには、下部ケース611の下部ねじ孔611Bに対応してねじ止めされる取付雌ねじ部613Cが設けられている。この底接合部613Aと下部ケース611との接合部分は、例えば耐熱コーキング材などにてシールすることが好ましい。そして、支持台座部613は、下部ケース611の軸方向の他端に、軸方向の一部が下部ケース611の他端から突出する状態にねじ止めされて一体的に連結される。また、支持台座部613の仕切底部613Bには、略円形の熱交換孔613Dが開口形成されている。さらに、支持台座部613には、図5に示すように、仕切底部613Bに複数、例えば3箇所の支柱取付ねじ孔613Eが設けられている。
そして、改質外装ケース610内には、図3および図4に示すように、改質器620と、水蒸気生成手段としての熱交換装置640と、が配設されている。
改質器620は、燃焼室部621と、バーナユニット151と、改質容器622と、を備えている。
燃焼室部621は、図3および図6に示すように、例えば鋼板などにて、上部ケース612のバーナ連結部612Bより若干径小の円筒状に形成された燃焼筒部621Aを有している。この燃焼筒部621Aには、軸方向の一端となる上端側の所定の位置に、内方に向けて膨出する状態に位置決めダボ621Bが設けられている。また、燃焼筒部621Aの軸方向の一端となる上端には、バーナ連結フランジ612Cと同様に、外方に向けて鍔状に一連に突出する支持フランジ621Cが設けられている。この支持フランジ621Cには、バーナ連結フランジ612Cと同様に、取付ボルト612Dが挿通されるボルト挿通孔612Eが開口形成されている。
また、燃焼室部621には、火炎整流部621Fが一体的に配設されている。この火炎整流部621Fは、外径が燃焼筒部621Aの内径と略同寸法で、燃焼筒部621Aの上端側に位置して溶接などにより一体的に取り付けられる取付円筒部621F1を有している。また、取付円筒部621F1の軸方向における一端となる下端には、先端側にしたがって次第に径小となる漏斗状の整流筒部621F2が一連に設けられている。そして、火炎整流部621Fは、燃焼筒部621Aの位置決めダボ621Bにて位置決めされ、取付円筒部621F1が溶接などにより燃焼筒部621Aの内周側の所定の位置に一体的に取り付けられている。
バーナユニット151は、例えば、図3に示すように、鋳造形成されたバーナ本体部651と、燃料である液体燃料111および燃料電池200の負極202から排出される燃料ガスであるオフガスを燃焼させて火炎を生成する複数の図示しない燃焼口を有するバーナ部652と、を有している。
バーナ本体部651には、送気ブロワ170から供給される空気が一次空気として導入される第一空気導入部651Aと、供給される空気が二次空気として導入される図示しない第二空気導入部と、オフガスを導入して燃焼させるオフガス導入部651Bと、などが設けられている。また、第一空気導入部651Aには液体燃料111が供給される液体燃料供給管651Cが接続され、供給される液体燃料111は一次空気と混合されてバーナ本体部651に供給されて十分に気化され、燃焼される。この液体燃料供給管651Cの接続構造として、略L字状に屈曲形成した第一空気導入部651Aの屈曲部分に液体燃料供給管651Cを接続することが好ましい。さらに、バーナ本体部651には、液体燃料111を蒸発気化させるための予熱用電気ヒータ651Dと、図示しない点火電極とが配設されている。なお、予熱用電気ヒータ651Dは、起動時のみ使用され、一度燃焼が開始されると液体燃料111を蒸発気化させるための熱は周囲から得られるため、予熱用電気ヒータ651Dへの通電はオフされる。
そして、バーナユニット151は、バーナ本体部651に鍔状に設けられた取付フランジ651Eが、重なり合う上部ケース612のバーナ連結フランジ612Cおよび燃焼室部621の支持フランジ621Cにさらに重なる状態に支持されて、取付ボルト612Dが螺着される。この状態で、改質外装ケース610の上部ケース612の上端部が閉塞されて、一体的にバーナユニット151が配設される。
なお、バーナユニット151の取付状態は、バーナ部652の下端部が、燃焼室部621の火炎整流部621Fの整流筒部621F2内に略位置するとともに、改質容器622の上端部に略対応する位置となっている。
改質容器622は、図3および図4に示すように、径寸法が異なり中心軸が略一致する内側筒状体622Aおよび外側筒状体622Bを有し、これら内側筒状体622Aおよび外側筒状体622B間に略環状空間の改質室622Cを区画形成する略環状筒形状に形成され、上部ケース612内に位置する状態で配設されている。
また、改質容器622には、内側筒状体622Aおよび外側筒状体622Bの軸方向の一端側となる上端側に、略リング状に形成されて改質室622Cを区画する改質容器上閉塞板622Dが設けられている。さらに、改質容器622には、外側筒状体622Bの軸方向の他端側となる下端側に、周縁が外側筒状体622Bの下端部を嵌合して閉塞する略円板状の改質容器下閉塞板622Eが設けられている。
また、改質容器下閉塞板622Eには、周縁が内側筒状体622Aの下端部を嵌合し、改質容器下閉塞板622Eとにより内側筒状体622Aの下端部を閉塞する改質容器仕切板622Fが同心状に積層して一体的に設けられている。
そして、改質容器622の区画された改質室622C内には、改質触媒が充填されて改質触媒層622Gが形成されている。なお、改質触媒層622Gとして、軸方向の下端側に、アルミナ粒子が充填されて改質触媒層622Gを略均一に水蒸気混合ガスが流通する状態に充填層を設けるなどしてもよい。
さらに、改質容器622には、内側筒状体622Aの下端部の内周側を閉塞して取り付けられ、改質容器622の内周側に燃焼室部621を内包する加熱室622Hを区画する加熱室区画板622Iが設けられている。この加熱室区画板622Iには、一面側となる上面側の略中央には、先端部の外周面に雄ねじ622J1が設けられた連結ねじ部622Jが一体的に突設されている。
また、加熱室区画板622Iの上面側には、図3に示すように、連結ねじ部を嵌挿する状態に扁平リング状に形成された耐火断熱材622Kが配設されている。なお、耐火断熱材622Kは、連結ねじ部622Jの雄ねじ622J1が突出する状態に配設、すなわち加熱室区画板622Iより下面側の温度が所定温度、例えば500℃程度を超えない温度にするための耐火断熱材622Kが配設された状態でも、連結ねじ部622Jの雄ねじ622J1が突出する状態に連結ねじ部622Jが形成されている。
さらに、連結ねじ部622Jには、整流管622Lが連結されている。整流管622Lは、図3および図7に示すように、軸方向の一端が閉塞板622L1にて略閉塞された略有底円筒状に形成されている。この整流管622Lは、軸方向が改質触媒層622Gに略対応する長さ寸法で、外径が燃焼室部621の燃焼筒部621Aの内径より径小で、外周面が燃焼筒部621Aの内周面に所定の間隙を介して対向する状態に形成されている。そして、整流管622Lの閉塞板622L1の略中央には、連結ねじ部622Jの雄ねじ622J1が嵌挿されて図示しないナットが螺着される雄ねじ嵌挿孔622L2が設けられている。さらに、整流管622Lには、外周面に細長鋼材にて中心軸に対して螺旋状に配設された乱流部622L3が一体的に設けられている。この乱流部622L3は、燃焼筒部621Aの内周面に当接することなく、かつ、整流管622Lの外周面と燃焼筒部621Aの内周面との間を流通するバーナユニット151の燃焼ガスが、中心軸に対して螺旋状に流通する状態に形成されている。なお、図7は、説明の都合上、1本の細長鋼材にて形成した乱流部622L3を示すが、複数本に形成したり、例えば断面が波形状となるように整流管622Lの外周面から突出、あるいはリブ状に膨出する状態に設けたり、これらと細長鋼材との組み合わせなど、各種形状に形成できる。
なお、整流管622Lの閉塞板622L1は、バーナユニット151の燃焼ガスが流通不可能な板状を例示して説明するが、例えば、燃焼ガスの一部を流通可能な孔を有したもの、メッシュ状のものなど、各種形態とすることができる。すなわち、閉塞板622L1は、整流管622L内をバーナユニット151側から他端側へ流れようとする燃焼ガスに対して流通抵抗を付し、バーナユニット151からの燃焼ガスの少なくとも一部が整流管622Lの外周側と、燃焼筒部621Aの内周側との間を流れるように機能する。したがって、完全に閉塞されていることが好ましいが、整流管622Lと燃焼筒部621Aとの間の流通抵抗の大きさや、整流管622Lや燃焼筒部621Aの加熱度合いなどに応じて、燃焼ガスの一部が閉塞板622L1を通過可能な孔などを設けるようにしてもよい。
そして、燃焼筒部621Aおよび整流管622Lにより、バーナユニット151の燃焼ガスは、整流管622L内から整流管622Lの外周面および燃焼筒部621Aの内周面間を流過する。さらに、燃焼ガスは、燃焼筒部621Aの外周面と改質容器622の内側筒状体622Aの内周面との間から、改質容器622の外側筒状体622Bの外周面と上部ケース612の内周面との間を通って、下部ケース611の内面側と支持台座部613の上面側との間に流れる。
さらに、改質容器622には、図3および図4に示すように、外側筒状体622Bの軸方向の上端側に位置して、リング状の保持リング部622Mが嵌合固定されている。この保持リング部622Mは、図8に示すように、内周側に向けて舌片状に突出し嵌挿保持孔622M1を有する複数の保持片部622M2が、周方向で略等間隔に複数突設されている。
さらに、改質容器622には、図3、図4および図8に示すように、外側筒状体622Bの外周面に、周方向で略等間隔、例えば3箇所で、かつ軸方向で所定間隔、例えば2箇所に位置決め突起部622Nが設けられている。これら位置決め突起部622Nは、先端が上部ケース612の内面にそれぞれ略当接し、改質容器622と上部ケース612とを略同軸上に位置する状態に位置決めする形状に設けられている。なお、位置決め突起部622Nは、例えば鋼板を折曲して鉛直方向における平面視で略三角形を構成する形状、すなわち、鉛直方向でのバーナユニット151の燃焼ガスが流通可能に形成している。そしてさらに、改質容器622には、改質触媒層622Gの温度を検出する図示しない温度センサが配設されるセンサ保護管622Oが、軸方向で3箇所設けられている。
また、改質容器622には、流通部622Pが設けられている。この流通部622Pは、改質容器622に原料ガスを流入させるとともに、生成した改質ガスを流出すなわち回収するものである。この流通部622Pは、図3および図4に示すように、供給管622Q1と、この供給管622Q1内に略同軸上に嵌挿された戻り管622Q2とを有し、改質容器622の軸方向の端部である下端に接続されて下部ケース611内に位置する二重管構造の複数の二重管部622Qを備えている。
供給管622Q1は、軸方向の一端となる上端が改質容器622の改質容器下閉塞板622Eの外周縁近傍、すなわち改質触媒層622Gに対応する位置に周方向で略等間隔に、内周側が改質触媒層622Gに連通する状態に複数配設されている。
戻り管622Q2は、軸方向の一端となる上端側が改質触媒層622Gを貫通して改質室622C内の軸方向の一端側である上端側内で改質ガスが流入可能に開口し、改質容器622の保持リング部622Mの嵌挿保持孔622M1に嵌挿固定され、軸方向の他端が供給管622Q1から所定量で突出する状態に配設されている。
このように、二重管部622Qは、軸方向の一端が改質容器622の改質容器下閉塞板622Eの外周縁近傍、すなわち改質触媒層622Gに対応する位置に周方向で略等間隔に複数接続されている。なお、図8は、説明の都合上、二重管部622Qの戻り管622Q2を16本接続保持する構成を示すが、本発明は16本に限られるものではない。また、二重管部622Qとしては、3本以上32本以下で設けることが好ましい。
二重管部622Qが2本以下では、熱交換率が大幅に低下するとともに、流入する原料ガスが偏流し改質触媒との良好な接触効率が得られなくなり、効率よく良好に改質ガスを生成できなくなるおそれがある。一方、二重管部622Qが33本以上では、特に家庭用に用いる小型の改質ユニット300として構造が複雑となり、製造性が低下するおそれがある。このことにより、二重管部622Qは、3本以上32本以下が好ましい。
また、二重管部622Qの供給管622Q1における軸方向の他端となる下端には、図3および図4に示すように、略円板状の流通円板部622R1が設けられている。すなわち、流通円板部622R1の外周縁近傍に、周方向で略等間隔となる状態に、複数の供給管622Q1が接続されている。
さらに、二重管部622Qの戻り管622Q2における軸方向の他端となる下端には、略円板状の流通仕切部622R2が設けられている。この流通仕切部622R2は、周縁が流通円板部622R1の外周を略気密に嵌合する略円筒状に形成され、略中央が周縁と反対側に略円筒状に形成されている。また、流通仕切部622R2には、略中央を閉塞する仕切閉塞板622R3が一体的に設けられている。
そして、これら流通円板部622R1、流通仕切部622R2および仕切閉塞板622R3により、戻り管622Q2の外周面と供給管622Q1の内周面との間を介して改質触媒層622Gに連通する略柱状空間を区画形成する原料ガス供給部622Rが設けられる。
さらに、仕切閉塞板622R3には、略中央近傍に位置して、原料ガス供給部622Rの内部空間に連通し、原料ガス供給部622Rへ水蒸気混合ガスを供給する原料ガス供給管622Sが接続されている。
原料ガス供給管622Sは、図3ないし図5に示すように、水蒸気混合手段としての気化器630を有している。この気化器630は、脱硫器130で脱硫された液体燃料111が供給される脱硫燃料供給管740(図12参照)が接続される液体燃料接続部631と、熱交換装置640で生成された水蒸気が供給される図示しない第一水蒸気供給管および第二水蒸気供給管がそれぞれ接続される第一水蒸気接続部632A,第二水蒸気接続部632Bを有した水蒸気接続部632と、を有した略T管状に形成されている。すなわち、気化器630は、供給される液体燃料111と水蒸気とを合流させて混合させ、気化液体燃料を生成させる。
さらに、原料ガス供給管622Sには、原料ガス供給部622Rとの接続位置となる一端と気化器630との間に位置して、原料戻し管730(図12参照)が接続される原料戻し部622S2が設けられている。この原料戻し部622S2は、原料戻し管730における改質ユニット300外に延設された位置に設けられた図示しない安全弁の動作により、戻される気化液体燃料や改質ガス、あるいは生成された気化液体燃料を、原料戻し管730を介して改質ユニット300外へ流出させる。すなわち、安全弁は、通常時は閉止し、原料戻し管730の流れは無く、例えば改質触媒層622Gの閉塞などにより原料ガス供給部622R内の内圧が所定値以上に達すると、原料ガス供給部622R内の気化液体燃料ガスや改質ガスなどの気相成分などを原料ガス供給管622Sから原料戻し管730を経て改質ユニット300外へ流出させる動作をする。
なお、原料戻し管730は、流出させるものとして気相成分のみならず、例えば起動当初などで十分に加熱されずに水蒸気とならなかった純水181である液相分の凝縮水など、液相分も流出可能な構成となっている。また、流出される気化液体燃料など、改質ユニット300外へ気相成分の流出により気相成分から凝縮した成分は、別途設けられた受け部などに回収するとよい。そして、この受け部には、回収して凝縮した脱硫燃料である液体燃料111や水などが目視可能な窓を設けたり、センサなどにて回収した旨を検出可能としたりして、安全弁が機能したことを検出できるようにするとよい。なお、受け部は、気相成分の凝縮成分である液相分のみを貯溜する構成のみならず、気相成分自体をも貯留する構成としてもよい。
ここで、原料ガス供給管622Sの気化器630の液体燃料接続部631の内径Aと、安全弁により戻される原料ガス供給管622Sから原料戻し管730への流路の内径Bとの関係は、B/A=1〜15に設定することが好ましい。ここで、B/A<1の関係となると、原料ガス供給部622R内の圧力が良好に下がらなくなるおそれがある。一方、B/A>15の関係としても気化液体燃料などの流出抵抗の低減が望めず、装置が大型化する不都合が生じるおそれがある。このため、B/A=1〜15に設定することが好ましい。また、液体燃料接続部631の断面積Cと、原料ガス供給管622Sから原料戻し管730への流路の断面積Dとの関係は、D/C=1〜220に設定することが好ましい。この断面積の関係についても同様に、気化液体燃料などの流出抵抗と、装置の大型化の観点とから、D/C=1〜220に設定されることが好ましい。なお、本実施例における家庭用の燃料電池システム100においては、B/A=2.0、D/C=4.0に設定している。
さらに、原料ガス供給部622Rを構成する流通仕切部622R2には、図3および図4に示すように、周縁が流通仕切部622R2の外周を嵌合する略円筒状に形成され、略中央に流通仕切部622R2の略円筒状に形成された内周縁を嵌合する略円筒状に形成された仕切筒状部622T1が設けられている。この仕切筒状部622T1は、改質外装ケース610の支持台座部613の仕切底部613Bに積層されて仕切底部613Bの内周縁を閉塞する状態に、支持台座部613に一体的に溶接などにより取り付けられる。
そして、仕切筒状部622T1と、流通仕切部622R2とにより、戻り管622Q2に連通する略環状空間を区画形成し、改質触媒層622Gで改質されて生成され戻り管622Q2を流通する改質ガスが流入される改質ガス流出部622Tが設けられる。
また、仕切筒状部622T1には、支持台座部613の仕切底部613Bの内周縁より中心側に位置して、改質ガス流出部622Tを仕切筒状部622T1の外部へ連通させる改質ガス排出管部622T2が設けられている。
熱交換装置640は、二重管構造に構成されている。この熱交換装置640は、図3、図4および図9に示すように、純水181が流通される改質水内管641と、この改質水内管641を嵌挿する排気風路外管642と、を備えている。
排気風路外管642は、軸方向の一端が開放され、軸方向の他端が支持台座部613の熱交換孔613Dに溶接などにより嵌合固定され、下部ケース611の内径より径小の所定の曲率半径で螺旋状に形成されている。すなわち、排気風路外管642は、支持台座部613の上面側および下面側を連通する状態に配設され、改質器620の加熱室622Hを流通するバーナユニット151にて燃焼された燃焼ガスが、支持台座部613の上面側から排気風路外管642内を介して支持台座部613の下面側に流通する状態となっている。そして、排気風路外管642は、図3および図4に示すように、例えば鋼板にて略鼓状に形成されたスペーサ642Aが外在されて所定の間隔で螺旋形状が維持されている。
改質水内管641は、軸方向の一端側が排気風路外管642の開放する一端から延出するとともに、軸方向の他端側が支持台座部613に接続する排気風路外管642の他端から延出して、排気風路外管642内に嵌挿されて配設されている。なお、詳細は後述するが、純水181と燃焼ガスとの熱交換効率の点で、改質水内管641は略同軸上に排気風路外管642内に嵌挿されて配設することが好ましいが、同軸上に位置させるための配管やスペーサなどの別部材を設けるなどの点で、単に嵌挿して配設する構成でよい。そして、改質水内管641は、詳細は後述するが、熱交換により発生する水蒸気の流出側に相当する端部となる軸方向の一端側が、支持台座部613を貫通して支持台座部613の下面側に延出する状態に配設されている。なお、改質水内管641の支持台座部613の貫通部分、すなわち改質水内管641に接続される図示しない蒸気接続管の支持台座部613の貫通部分は、略気密に溶接やロウ付けなどによりシールされる。また、改質水内管641における支持台座部613の下面側に延出する軸方向の他端側には、改質水としての純水181が供給される改質水供給管720(図12参照)が接続され、改質水内管641内に純水181が流通される。さらに、改質水内管641の支持台座部613の下面側に延出する先端部には、改質器620に設けられた原料ガス供給管622Sの気化器630における第二水蒸気接続部632Bに接続される図示しない第二水蒸気供給管が接続されている。すなわち、改質水内管641は、排気風路外管642内を流通するバーナユニット151による燃焼ガスの流通により、純水181が熱交換されて水蒸気を生成し、この生成した水蒸気を気化器630へ第二水蒸気供給管を介して供給する。そして、改質水内管641は、熱交換装置640よりも上流側において図示しないバイパスバルブを有する。
改質ユニット300の配管部700は、図3ないし図5に示すように、配管外装ケース710を備えている。この配管外装ケース710は、配管覆い部711と、連結筒部712と、を備えている。
配管覆い部711は、図3ないし図5、図10および図11に示すように、改質外装ケース610の下部ケース611と略同径の円筒状に形成、より具体的には管材である鋼板の板巻き管を用いて形成されている。この配管覆い部711は、軸方向の一端である上端側が、改質部600の支持台座部613の底接合部613Aを嵌合して溶接やロウ付けなどにより一体的に連結される。そして、配管覆い部711には、図12に示すように、改質水供給管720、原料戻し管730、脱硫燃料供給管740、空気供給管750、燃料ガス流出管760および冷却水管770がそれぞれ嵌挿される配管孔711A,711B,711C,711D,711E,711Fが穿設されている。また、配管覆い部711には、内包に膨出する位置決めダボ711Gが周方向で複数、例えば4箇所設けられている。
連結筒部712は、軸方向の一端側である上端側が配管覆い部711の軸方向の他端である下端側に嵌合可能な径寸法の略円筒状に形成、より具体的には管材である鋼板の板巻き管を用いて形成されている。また、連結筒部712の軸方向の他端側は、若干縮径する状態に形成されている。そして、連結筒部712には、軸方向の上端縁に配管覆い部711の位置決めダボ711Gが係合して位置決めされる凹状に切欠形成された係合凹部712Aが位置決めダボ711Gに対応して複数、例えば4箇所設けられている。そして、連結筒部712は、軸方向の上端側が配管覆い部711に嵌合して位置決めダボ711Gに係合凹部712Aが係合し位置決めされて溶接などにより、配管覆い部711から軸方向の他端側が露出する状態に連結される。さらに、連結筒部712には、配管覆い部711から露出する軸方向の他端側となる下端部には、連結取付部材としての図示しない例えばねじ部材が螺着される連結雌ねじ孔712Bが複数設けられている。
CO除去部800は、図3に示すように、CO除去外装ケース810と、このCO除去外装ケース810内に配設されるCO変成器820およびCO選択酸化器830と、を備えている。そして、改質外装ケース610と、配管外装ケース710と、CO除去外装ケース810とにより、本発明の筐体が構成される。
CO除去外装ケース810は、図3および図13に示すように、改質外装ケース610の下部ケース611および配管外装ケース710の配管覆い部711と略同径の略円筒状の下部胴体部811を有している。この下部胴体部811は、例えば鋼板などにて略円筒状に形成、より具体的には管材である鋼板の板巻き管を用いて形成されている。このCO除去外装ケース810と、上述した改質外装ケース610および配管外装ケース710とにより、ユニット本体部400の外装ケースが構成される。
下部胴体部811の軸方向の一端側となる上端側には、配管外装ケース710の連結筒部712の連結雌ねじ孔712Bに対応してねじ止めされる連結ねじ孔811Aが設けられている。この下部胴体部811と、連結筒部712との接合部分は、例えば耐熱コーキング材などにてシールすることが好ましい。さらに、下部胴体部811の軸方向の他端側となる下端側には、ねじ貫通孔811Bが複数設けられている。また、下部胴体部811の軸方向の下端側には、内部を外部に連通させる排ガス口811Cが開口形成されている。
また、下部胴体部811の下端側には、外周面に外方へ鍔状に突出し断熱部500を載置支持する断熱材支持部812が設けられている。この断熱材支持部812は、内径が下部胴体部811の外径と略同寸法の取付筒状部812Aと、この取付筒状部812Aの軸方向の一端となる上端に外方に向けてフランジ状に突出するフランジ部812Bと、このフランジ部812Bの外周縁に取付筒状部812Aに対して反対側に円筒状で取付筒状部812Aと略同軸上に形成された円筒保持部812Cとを有している。そして、断熱材支持部812は、図3に示すように、下部胴体部811のねじ貫通孔811Bに対応して取付筒状部812Aに設けられたねじ嵌挿孔812A1に取付部材としての図示しないねじが嵌挿されて下部胴体部811に一体的に取り付けられている。この取り付けられた状態では、断熱材支持部812のフランジ部812Bが下部胴体部811の排ガス口811Cの開口縁に略一致する状態となっている。また、断熱材支持部812の円筒保持部812Cには、図13に示すように、下部胴体部811の排ガス口811Cに軸方向の一端が例えば溶接やロウ付けなどにより取り付けられ下部胴体部811内の排ガスを排ガス口811Cから改質ユニット300外へ排気させる排ガス管840が係合可能に切欠形成された切欠部812C1が設けられている。
また、下部胴体部811の軸方向の他端側となる下端側には、図3に示すように、例えば鋼板などにて略円板状に形成された底板部813が設けられている。この底板部813は、略円板状の底板813Aと、この底板813Aの周縁から外径が下部胴体部811の内径と略同寸法の円筒状に一連に形成された底板連結部813Bとを有している。そして、底板部813の底板連結部813Bには、下部胴体部811のねじ貫通孔811Bに対応しねじ貫通孔811Bに貫通されるねじが螺着される取付雌ねじ孔813B1が設けられ、底板部813は下部胴体部811の下端側を閉塞する状態に取り付けられる。さらに、底板部813の底板813Aには、詳細は後述する温度センサが配設されるCO変成用センサ保護管825(図15参照)およびCO選択酸化用センサ保護管835(図18参照)がそれぞれ貫通される2つの図示しないセンサ用貫通孔が設けられている。
さらに、底板部813の底板813Aの上面には、図3に示すように、CO変成器820およびCO選択酸化器830を位置決め載置保持する位置決め保持台座部814が設けられている。この位置決め保持台座部814には、上端縁にCO変成器820およびCO選択酸化器830がそれぞれ係合される2対の切欠凹部814Aが設けられている。
さらに、底板部813の底板813Aには、改質外装ケース610の支持台座部613の支柱取付ねじ孔に対応して図示しない支柱ねじ孔が設けられている。そして、底板部813と改質外装ケース610の支持台座部613との間には、図3および図12に示すように、長手方向の両端部がそれぞれ支柱ねじ孔および支持台座部613の支柱取付ねじ孔613Eにねじ止めされ、底板部813と支持台座部613とを連結する複数、例えば3つの支柱部815が取り付けられている。
CO変成器820は、図3および図14ないし図16に示すように、中空の略矩形状に形成されたケース体としてのCO変成容器821を有している。
CO変成容器821は、図14ないし図16に示すように、一面が開口する略箱状のCO変成容器本体部821Aと、このCO変成容器本体部821Aの一面を閉塞して例えば溶接やロウ付けなどにより取り付けられるCO変成容器蓋部821Bとを有している。CO変成容器蓋部821Bには、改質容器622の流通部622Pの改質ガス排出管部622T2に連結され、改質ガス排出管部622T2から供給される改質ガスをCO変成容器821内へ供給する図示しない流入口に連結する改質ガス流入管821A1が、一縁となる上縁近傍の略中央に設けられている。また、CO変成容器蓋部821Bには、CO変成容器本体部821Aの改質ガス流入管821A1が設けられる側に対して反対側となる下縁近傍の略中央に、内部に流入された改質ガスを排出する流出口としての改質ガス流出口821B1が開口形成されている。さらに、CO変成容器蓋部821Bの略中央には、補強用板金821B2が設けられている。なお、補強用板金821B2を設ける構成に限らず、例えば、CO変成容器本体部821Aと接合させる周縁以外の部分を波形状などの凹凸状に形成するなど、各種補強の構成を適用できる。
そして、CO変成容器821内には、改質ガス流入管821A1に連通するガス拡散領域823Aと、改質ガス流出口821B1に連通するガス収束領域823Bと、ガス拡散領域823Aおよびガス収束領域823Bとの間に燃料ガスが連通可能に区画されCO変成触媒が充填されてCO変成触媒層822を形成するCO変成反応領域823Cと、が互いに燃料ガスを流通可能に区画形成されている。これらガス拡散領域823A、ガス収束領域823BおよびCO変成反応領域823Cは、例えばメッシュ状に形成された一対のCO変成区画板823Dにより区画形成される。なお、CO変成区画板823Dは、メッシュ状部材にて形成する構成のほか、鋼板に複数の孔が設けられたものなど、燃料ガスが流通可能ないずれの構成を適用できる。さらには、CO変成区画板823Dを用いずにアルミナ粒子などをガス拡散領域823Aやガス収束領域823Bに対応する部分に充填するなどしてもよい。
さらに、CO変成容器821内には、螺旋状に形成された水蒸気生成手段としても機能するCO変成冷却管824が、冷却管取付板821Cにより保持されて配設されている。このCO変成冷却管824は、軸方向の一端が、CO変成容器本体部821Aの改質ガス流入管821A1が設けられた一側面から、改質容器622の原料ガス供給管622Sの第一水蒸気接続部632Aおよび第二水蒸気接続部632Bに接続される熱交換装置640と連結可能に気密に延設されている。また、CO変成冷却管824の軸方向の他端は、CO変成容器蓋部821BにおけるCO変成容器本体部821Aの改質ガス流入管821A1が設けられる側に対して反対側となる下縁近傍を気密に貫通して延設されている。
また、CO変成容器821には、CO変成容器本体部821Aの改質ガス流入管821A1が設けられる一側面に対して反対側の他側面に、CO除去外装ケース810の底板部813の図示しないセンサ用貫通孔に対応して設けられた図示しないセンサ用嵌挿孔に気密に嵌挿され、図示しない温度センサが配設されるCO変成用センサ保護管825が設けられている。
さらに、CO変成容器821には、CO変成容器蓋部821Bの改質ガス流出口821B1に、CO変成容器821内の改質ガスに空気を混入するための空気導入部826が接続されている。この空気導入部826は、空気供給管750が接続され、改質ガス流出口821B1から流出されて流通する改質ガスに空気供給管750からの空気を混合する略T管状に形成されている。
また、CO変成容器821には、軸方向の両端がCO変成容器821の上面および下面にそれぞれ開口する状態に、軸方向が鉛直方向に略沿った熱交換管827が貫通形成されている。この熱交換管827は、例えば略円筒状の鋼管などにて形成されている。なお、熱交換管827は、略円筒形に限らず、多角筒状や楕円筒状、星形筒状などとしてもよい。さらには、外周面にCO変成触媒との熱交換効率を向上するための複数のフィン状の突起を設けてもよい。また、直管状に限らず、多少螺旋状に屈曲する形状としてもよい。すなわち、軸方向が鉛直方向に略沿い、CO除去外装ケース810内の熱気が熱交換管827を流通する対流状態が得られる構成であればよい。
CO選択酸化器830は、図3および図17ないし図19に示すように、中空の略矩形状に形成されたケース体としてのCO選択酸化容器831を有している。
CO選択酸化容器831は、図17ないし図19に示すように、一面が開口する略箱状のCO選択酸化容器本体部831Aと、このCO選択酸化容器本体部831Aの一面を閉塞して例えば溶接などにより取り付けられるCO選択酸化容器蓋部831Bとを有している。CO選択酸化容器蓋部831Bには、CO変成器820の改質ガス流出口821B1に空気導入部826を介して連通され、改質ガス流出口821B1から供給される空気が混合された改質ガスをCO選択酸化容器831内へ供給する図示しない流入口に連結する改質ガス導入管831B1が、一縁となる下縁近傍の略中央に設けられている。CO選択酸化容器本体部831Aには、改質ガス導入管831B1に対して反対側となる上端面の略中央に、内部に流入されてCOが除去された改質ガスである燃料ガスをCO選択酸化容器831外へ流出する図示しない流出口に連結する燃料ガス導出管831A1が設けられている。この燃料ガス導出管831A1は、燃料ガス流出管760に連結され、この燃料ガス流出管760を介して改質ユニット300外へ燃料ガスを流出する。
そして、CO選択酸化容器831内には、改質ガス導入管831B1に連通する拡散領域831C1と、不活性充填材としての例えばアルミナ粒子が充填される充填材領域831C2と、CO選択酸化触媒が充填されてCO選択酸化触媒層832を形成する反応領域831C3と、燃料ガス導出管831A1に連通する収束領域831C4と、が互いに燃料ガスを流通可能に区画形成されている。拡散領域831C1と充填材領域831C2とは区画板831D1にて区画され、充填材領域831C2と反応領域831C3との間、および、反応領域831C3と収束領域831C4との間には、例えばメッシュ状に形成された区画壁としてのCO選択酸化区画板831D2によりそれぞれ区画形成される。区画板831D1は、図20に示すように、拡散領域831C1と充填材領域831C2とを連通する複数の連通孔831D3が開口形成されている。これら連通孔831D3は、改質ガス導入管831B1から流入する空気が混合されて拡散領域831C1に流入した改質ガスを充填材領域831C2へ略均一に流通可能に、例えば0.3mm以上6mm以下で複数開口形成されている。
なお、CO変成容器821と同様に、区画板831D1やCO選択酸化区画板831D2を用いずに、アルミナ粒子などを拡散領域831C1や収束領域831C4に対応する部分に充填するなどしてもよい。また、区画板831D1やCO選択酸化区画板831D2としては、メッシュ状部材にて形成する構成や鋼板に複数の孔が設けられたものなど、燃料ガスが相互に流通可能ないずれの構成を適用できる。
また、充填材領域831C2に充填される不活性充填材は、CO選択酸化触媒と略同径の略球状の粒状物が好ましい。取扱性や物性の安定性、入手容易性などの点で特にアルミナ粒子が好ましいが、例えばシリカやムライトなど、熱や水分、燃料ガスに対して安定なセラミックスである各種無機酸化物を用いることができる。さらに、不活性充填材として、粒状物を用いる構成に限らず、例えばファイバ状などを充填する構成とするなどしてもよい。また、CO選択酸化触媒層832に対して鉛直方向で下方に充填材領域831C2が区画形成される本実施形態の構成では、アルミナ粒子がCO選択酸化触媒より比重が重いため、CO選択酸化区画板831D2を設けなくてもよいが、CO選択酸化区画板831D2にて充填材領域831C2と反応領域831C3とを区画して、外部からの振動、特にCO選択酸化器830を組み付ける際に、互いに混じり合わないようにすることが好ましい。一方、CO選択酸化触媒層832に対して鉛直方向で上方に充填材領域831C2が区画形成される構成では、例えば多孔質にするなど、不活性充填材がCO選択酸化触媒より比重を軽く形成し、CO選択酸化区画板831D2を設けないようにしてもよい。
さらに、CO選択酸化容器831内には、内部を純水181が流通可能に管材にて螺旋状に形成された水蒸気生成手段としても機能する流水手段としてのCO選択酸化冷却管834が、CO選択酸化容器831内にリブ状に設けられた冷却管保持板831Eにより保持されて配設されている。このCO選択酸化冷却管834は、軸方向の一端が、充填材領域831C2の下部に対応するCO選択酸化容器831の下部側面から、冷却水管770と連結可能に気密に延設されている。また、CO選択酸化冷却管834の軸方向の他端は、CO選択酸化容器本体部831Aの燃料ガス導出管831A1が設けられた上端面から延設され、CO変成器820のCO変成冷却管824に連結されている。そして、冷却水管770から供給される冷却水である純水181が、CO選択酸化冷却管834を流通してCO選択酸化触媒層832を適宜冷却しつつCO変成冷却管824に流入し、さらにCO変成触媒層822を適宜冷却しつつ熱交換により水蒸気となって、原料ガス供給管622Sの気化器630へ供給される。
このCO選択酸化冷却管834は、純水181の流通する上流側となる充填材領域831C2の領域では、螺旋ピッチが他の領域での螺旋ピッチより細かく形成されている。なお、図3、図17および図18は、都合上、螺旋ピッチを等間隔で示す。 また、CO選択酸化容器831には、CO選択酸化容器本体部831Aの下端面に、CO除去外装ケース810の底板部813の図示しないセンサ用貫通孔に対応して設けられた図示しないセンサ用嵌挿孔に気密に嵌挿されるとともに、図20に示すような区画板831D1に穿設されたセンサ挿通孔831D4に嵌挿され、図示しない温度センサが配設されるCO選択酸化用センサ保護管835が設けられている。
なお、CO選択酸化冷却管834およびCO変成冷却管824へ供給する冷却水としての純水181は、熱交換装置640へも供給する経路となる搬送ポンプ182を有した給水経路183から給水経路183の一部を構成する冷却水管770に供給する構成を例示するが(図1参照)、熱交換装置640とは別経路、あるいは一部分岐させて供給する経路から供給するなどとしてもよい。さらには、液体燃料111と混合させる水蒸気に利用する構成とせず、例えば冷却装置187のように、CO変成およびCO選択酸化の熱を回収する構成として水道水などの冷媒を循環させるなどしてもよい。
断熱部500は、図3に示すように、下部断熱部510と、中間断熱部520と、上部断熱部530と、シェル540と、を備えている。なお、断熱部500は、シェル540を有しない構成としてもよい。
下部断熱部510は、例えば断熱材511Bが平面視で半円弧状に設けられて形成された対をなす下部ブロック体511が接合されて略円筒状に構成されている。そして、下部断熱部510は、内径がCO除去部800のCO除去外装ケース810の外径と略同寸法に形成され、内周側にCO除去部800を内包して断熱可能に形成されている。また、下部断熱部510は、厚さ寸法がCO除去外装ケース810の断熱材支持部812の円筒保持部812Cの内径と略同寸法に形成され、断熱材支持部812上に載置可能に形成されている。さらに、下部断熱部510の軸方向の一端側となる上端面には、配管部700に配管された改質水供給管720、原料戻し管730、脱硫燃料供給管740、空気供給管750、冷却水管770および燃料ガス流出管760に対応する位置に、凹状の配管下凹部512が設けられている。また、下部断熱部510の軸方向の他端側となる下端面には、排ガス管840に対応する位置に、凹状の図示しない排ガス管用凹部が設けられている。なお、下部断熱部510は、対をなす下部ブロック体511にて構成する他、例えば断熱ウール材や粉粒体の断熱材などをシェル540とCO除去外装ケース810などとの間に充填するなど、各種断熱材を用いて形成することができる。
中間断熱部520は、例えば下部断熱部510と同様に、断熱材511Bにて略半円弧状に形成された中間ブロック体521が接合されて、下部断熱部510と略同径の略円筒状に形成されている。そして、この中間断熱部520の軸方向の長さ寸法は、断熱材支持部812上に載置された下部断熱部510上に積み上げられた状態で、上端面が改質外装ケース610の下部ケース611の上端縁が中間断熱部520の上端面から突出しない状態となっている。すなわち、中間断熱部520は、上端面が下部ケース611の上端縁より所定の寸法となる改質外装ケース610などの熱膨張の寸法分以上で上方に位置する状態となる軸方向の長さ寸法に形成されている。また、中間断熱部520の軸方向における下部断熱部510側の端面には、下部断熱部510の配管下凹部512に対応して、凹状の配管上凹部522が設けられている。なお、下部断熱部510の配管下凹部512と中間断熱部520の配管上凹部522とにより構成され、改質水供給管720、原料戻し管730、脱硫燃料供給管740、空気供給管750、冷却水管770および燃料ガス流出管760が配管される開口は、図示しない断熱材が充填されて閉塞される。なお、中間断熱部520についても、下部断熱部510と同様に、各種断熱材を用いて形成することができる。
上部断熱部530は、例えば断熱材511Bにて略円筒状に形成されている。なお、下部断熱部510と同様に、略半円弧状に形成したブロック体にて略円筒状に構成するなどしてもよい。また、上部断熱部530についても各種断熱材を用いて形成することができる。この上部断熱部530は、外径が下部断熱部510および中間断熱部520と略同寸法で、内径が改質外装ケース610の上部ケース612の外径と略同寸法に形成されている。また、上部断熱部530は、軸方向の長さ寸法が、配置された中間断熱部520上に積み上げられた状態で、上端が上部ケース612の上端部に略位置する状態に形成されている。
シェル540は、軸方向で積み重ねられた下部断熱部510、中間断熱部520および上部断熱部530の外周面を包むように、例えば鋼板などにて略円筒状に形成されている。このシェル540は、積み上げられた下部断熱部510、中間断熱部520および上部断熱部530の外周面をくるむ状態に鋼板が巻装され、ねじ止めや接着、テープ止めなどにより円筒状に形成される。このシェル540は、例えば、下端部が下部断熱部510の外周面と断熱材支持部812の円筒保持部812Cとの間に介在され、円筒保持部812Cからねじ止めなどにより固定される。
〔燃料電池システムの動作〕
(改質ユニットの組立動作)
次に、上述した燃料電池システム100における改質ユニット300の組立動作について、説明する。
まず、改質容器622に流通部622Pを一体的に設けて改質触媒を充填しておく。また、支持台座部613に熱交換装置640を一体的に取り付けておく。そして、熱交換装置640が取り付けられた支持台座部613に、改質容器622と連結した流通部622Pの仕切筒状部622T1とを例えば溶接などにより連結する。さらに、熱交換装置640の改質水内管641における支持台座部613を貫通する水蒸気の流出側となる一端部を、原料ガス供給管622Sの第一水蒸気接続部632Aおよび第二水蒸気接続部632Bに接続して配管する。
この後、支持台座部613に配管外装ケース710を溶接やロウ付けなどを施すとともに、配管外装ケース710の配管覆い部711の各配管孔711A,711B,711C,711D,711E,711Fに、改質水供給管720、原料戻し管730、脱硫燃料供給管740、空気供給管750、冷却水管770および燃料ガス流出管760を嵌挿して溶接などして配管する。そして、改質水供給管720を熱交換装置640の改質水内管641に接続し、原料戻し管730を原料ガス供給管622Sの原料戻し部622S2に接続し、脱硫燃料供給管740を原料ガス供給管622Sの液体燃料接続部631に接続し、配管する。
また、底板部813の位置決め保持台座部814に、CO変成器820およびCO選択酸化器830を位置決め保持させて一体的に取り付けておく。この底板部813とCO変成器820およびCO選択酸化器830との取り付けに際しては、CO変成器820に一体的に取り付けた空気導入部826とCO選択酸化器830の改質ガス導入管831B1とを連結するとともに、CO変成器820のCO変成容器蓋部821Bから延設するCO変成冷却管824とCO選択酸化器830のCO選択酸化容器本体部831Aから延設するCO選択酸化冷却管834とを連結し、CO変成器820およびCO選択酸化器830を一体的に組み付ける。
そして、底板部813に支柱部815の一端を取り付けるとともに、支柱部815の他端を上述した配管外装ケース710を取り付けた支持台座部613に取り付けて連結する。
この状態で、CO変成器820のCO変成冷却管824を熱交換装置640に連結するとともに、CO選択酸化器830のCO選択酸化冷却管834を冷却水管770に連結し、配管する。また、CO変成器820の改質ガス流入管821A1を改質容器622の流通部622Pの改質ガス排出管部622T2に連結し、配管する。さらに、CO選択酸化器830の燃料ガス導出管831A1を燃料ガス流出管760に連結し、配管する。
この後、断熱材支持部812を外周側に位置させた下部胴体部811内に、底板部813側から挿入し、下部胴体部811と配管外装ケース710の連結筒部712を当接させる。そして、底板部813の底板連結部813Bの取付雌ねじ孔813B1と、下部胴体部811のねじ貫通孔811Bに対応しねじ貫通孔811Bおよび断熱材支持部812の取付筒状部812Aのねじ嵌挿孔812A1とを連通させて、ねじを螺着して一体的に組み付ける。このねじ止めの際、耐熱コーキング材などにて接合部分をシールする。さらに、下部胴体部811の排ガス口811Cに排ガス管840を溶接などにより接続する。なお、底板部813と組み付ける下部胴体部811に排ガス管840をあらかじめ接続しておいてもよい。
さらに、改質容器622の加熱室622H内の加熱室区画板622I上に耐火断熱材622Kを載置するとともに、連結ねじ部622Jに整流管622Lの閉塞板622L1を螺着させて整流管622Lを組み付ける。
この後、露出する改質容器622に改質外装ケース610を被せるように取り付け、改質外装ケース610の下部ケース611を配管外装ケース710に当接させる。この状態で、下部ケース611の下部ねじ孔611Bを嵌挿させたねじを、支持台座部613の取付雌ねじ部613Cに螺着して一体的に組み付ける。さらに、燃焼室部621を加熱室622H内に嵌挿し、燃焼室部621の支持フランジ621Cを改質外装ケース610の上部ケース612のバーナ連結フランジ612Cに重ね合わせて吊り下げ支持する状態とする。
この後、断熱材支持部812上に下部断熱部510を載置固定し、さらに下部断熱部510上に同軸上に中間断熱部520を積み重ねて接合し、さらに上部断熱部530を積み重ねる。そして、積み上げられた下部断熱部510、中間断熱部520および上部断熱部530の外周面をくるむ状態にシェル540を巻装させ、断熱部500を構成させる。さらに、バーナユニット151を上部ケース612上に載置させ、取付ボルト612Dにて上部ケース612と、燃焼室部621と、バーナユニット151とを一体的に組み付け、改質ユニット300を組立形成する。
(燃料電池システムの発電動作)
次に、上述した燃料電池システム100における発電動作について、図1および図2を参照して説明する。なお、本実施形態では、液体燃料111を主要原料として用いて燃料電池200で発電させる構成を例示する。
改質ユニット300の制御部は、発電要求に関する信号を取得すると、バイパスバルブ641Aおよび流水バルブ770Aが閉状態であることを確認する。
ここで、改質容器622、CO変成容器821、およびCO選択酸化容器831には、改質ガスが充填されている。そして、バーナユニット151に液体燃料111および空気を供給して改質器620を、例えば500℃以上に加熱させる。また、CO変成器820のCO変成用電気ヒータおよびCO選択酸化器830のCO選択酸化用電気ヒータにてCO変成器820およびCO選択酸化器830を適宜加熱する。なお、CO変成器820およびCO選択酸化器830はバーナユニット151からの燃焼ガスにより適宜加熱されるような構成としてもよい。CO変成器820およびCO選択酸化器830がある程度加熱された状態で、バイパスバルブ641Aを開状態とする。そして、搬送ポンプ182を駆動させて水タンク180Aに貯溜する水181を、給水経路183から改質水内管641を介して、熱交換装置640に供給する。
熱交換装置640に供給された水は、排気風路外管642を流れる燃焼ガスと熱交換することにより、水蒸気が生成される。生成された水蒸気は、脱硫燃料と混合されることなく、供給管622Q1および戻り管622Q2を介して、CO変成容器821、およびCO選択酸化容器831に供給される。水蒸気の供給により、CO変成容器821、およびCO選択酸化容器831に充填されていた改質ガスが燃料ガス流出管760に流出される。
CO変成触媒層822およびCO選択酸化触媒層832がそれぞれの触媒がCOを除去可能な温度以上、で流水バルブ770Aを開状態とする。また、これと同時にバイパスバルブ641Aを閉状態とする。これにより、水タンク180Aに貯溜される水181は、給水経路183から冷却水管770を介して、CO選択酸化器830のCO選択酸化冷却管834、CO変成器820のCO変成冷却管824に順次流通し、熱交換装置640に供給される。
また、脱硫器130へ液体燃料111の供給を開始する。供給された液体燃料111は、脱硫剤容器内に流入し、脱硫剤容器に脱硫触媒が充填されて形成された図示しない脱硫触媒層の断面における流速分布が略均一な状態で加熱されつつ脱硫処理される。そして、脱硫処理された液体燃料111は、気化器630で供給される水蒸気と混合されて気化され、気化液体燃料として改質容器622へ供給される。そして、気化液体燃料は、改質器620で水素リッチな燃料ガスに改質される。
ここで、改質器620におけるバーナユニット151の燃焼ガスの流通において、加熱された整流管622Lは、輻射熱により燃焼筒部621Aを介して改質容器622を例えば700℃程度まで加熱させる。なお、整流管622Lが改質容器622の改質触媒層622Gの下端部に位置しない、すなわち整流管622Lの閉塞板622L1が改質容器622の改質触媒層622Gの下端部より上方に位置する状態に配設しているので、整流管622Lの輻射熱による改質触媒層622Gの上流側の加熱に寄与する割合が少ない状態となる。このため、改質触媒層622Gにおける原料ガスが流入する下端は上端より多少温度が低い状態となり、過熱が抑制され、改質触媒部622Gのコーキングを防止できる。したがって、改質触媒層622Gの下端に流入した気化液体燃料は、改質触媒層622Gにおける軸方向の略全域で改質処理され、効率よく安定して処理される。
そして、改質器620で改質処理された燃料ガスは、戻り管622Q2からCO変成器820およびCO選択酸化器830へ順次流通する状態に供給される。そして、これらCO変成器820およびCO選択酸化器830により、燃料ガス中のCOが変成・除去され、改質ユニット300の燃料ガス流出管760を介して燃料電池200へ供給される。
さらに、燃料電池200へ供給される燃料ガスは、燃料電池200の負極202側に供給される。この負極202側に供給された燃料ガスの水素は、必要に応じて適宜加湿されて燃料電池200の正極201側に供給された空気中の酸素と反応して水を生成するとともに、正極201および負極202間に直流電力を発生させる。
なお、負極202側の余った水素を含む燃料ガスは、例えば改質器620のバーナユニット151に供給されて燃焼される。
一方、発電動作などの際に、例えば改質容器622の改質触媒層622Gが閉塞した場合などには、原料ガス供給部622R内の内圧が所定値以上に達し、原料ガス供給管622Sに接続された原料戻し管730の安全弁が動作する。そして、安全弁は、原料ガス供給部622R内の気化液体燃料ガスや改質ガスなどの気相成分などを原料ガス供給管622Sから原料戻し管730を介して改質ユニット300外へ流出させる。また、気化器630で生成される気化液体燃料も原料ガス供給部622Rへ供給されずに、原料戻し管730を介して改質ユニット300外へ流出させる。なお、流出される気化液体燃料などは、別途設けられた受け部などに回収してもよい。
〔燃料電池システムの作用効果〕
上記実施形態の燃料電池システム100では、改質ユニット300は、供給される水から水蒸気を生成させる熱交換装置640と、水蒸気と炭化水素原料を含有する原料ガスとが混合され改質ガスを生成させる改質器620と、改質器620にて改質ガスが供給されるとともに、改質ガス中のCOを除去する触媒を充填するCO変成器820およびCO選択酸化器830と、CO変成器820およびCO選択酸化器830のそれぞれの触媒と熱交換させた後、水を熱交換装置640に供給する冷却水管770と、CO変成触媒層822およびCO選択酸化触媒層832がCOを除去する反応温度より低い温度で、水を熱交換装置640に供給する改質水内管641と、所定の反応温度で冷却水管770または改質水内管641に水の流通経路を切り替える制御部とを備える。
このことにより、改質ユニット300の制御部が所定の反応温度で冷却水管770または改質水内管641に水の流通経路を切り替えるので、CO変成触媒層822およびCO選択酸化触媒層832のそれぞれの触媒が結露により失活することを防止でき、長期間安定して効率よく良好に改質ガスを生成できる。また、結露による触媒の失活を確実に防止できる。
さらに、制御部は冷却水管770または改質水内管641に完全に切り替えて水を供給するので、水蒸気の露点を考慮しつつ冷却水管770に供給する水の量を調整するなどの複雑な構成を採らなくて済む。したがって、改質ユニット300の構成を簡単にできるので、小型軽量化および製造性を向上させることができる。
また、起動時および停止時には、触媒の劣化防止、活性確保のため、水蒸気のみを改質器ユニット300に流す運転が必要である。その際は、流体の露点が上昇してしまうため、特に水蒸気が結露するおそれが大きくなる。したがって、結露が懸念される運転を行う際に、改質水内管641に切り替えて通水することも可能である。
さらに、改質水内管641には、バイパスバルブ641Aが設けられ、冷却水管770には、流水バルブ770Aが設けられている。CO変成触媒層822およびCO選択酸化触媒層832のそれぞれの触媒がCOを除去可能な温度以上になった際、バイパスバルブ641Aは開口状態から閉口状態に切り替わり、流水バルブ770Aは閉口状態から開口状態に切り替わる。
このことにより、改質水内管641にバイパスバルブ641を設けるとともに冷却水管770に流水バルブ770Aを設ける簡単な構成で水の流通経路の切り替えを容易に図れる。
また、改質ユニット300には、水供給装置180に連通する給水経路183が接続され、給水経路183には、搬送ポンプ182が設けられている。
このことにより、搬送ポンプ182により水の供給量を制御する簡単な構成で、水を熱交換装置640へ供給しつつ結露による触媒の失活を確実に防止できる構成が容易に得られ、改質ユニット300の小型軽量化および製造性の向上とともに、運転エネルギの低減が容易に図れる。
さらに、改質ユニット300は、水蒸気と炭化水素原料とが所定の水バランスとなる条件で、搬送ポンプ182の駆動状態、バイパスバルブ641Aおよび流水バルブ770Aの開閉状態を制御する制御装置部を備える。
このことにより、水蒸気を適切に供給しつつ触媒の失活を防止できる装置の小型軽量化・製造性の向上が容易に得られるとともに、運転エネルギの低減が容易に得られる。
また、燃料電池システム100は、燃料電池200の正極201と水供給装置180とに接続され、燃料電池200から排出された水を水供給装置180へ返送可能な分離器185を有する。そして、給水経路183は、水供給装置180へ返送された水を熱交換装置640、CO変成冷却管824およびCO選択酸化冷却管834に供給する。
このことにより、搬送ポンプ182は燃料電池200から排出された水を再利用できるので、エネルギ効率が向上する。
また、燃料電池システム100は、改質ユニット300と、改質ガスおよび酸素含有気体を利用して発電する燃料電池200とを具備する。
このことにより、改質ユニット300で生成した改質ガスと、酸素含有気体とにより、燃料電池200にて発電する。
このため、COを除去する触媒の失活を防止したシステム構成を提供でき、触媒が長寿命化するので、触媒を交換する手間が省けるとともに、触媒の交換によるコストを抑えることができる。
〔実施の形態の変形例〕
なお、以上に説明した態様は、本発明の一態様を示したものであって、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的および効果を達成できる範囲内での変形や改良が、本発明の内容に含まれるものであることはいうまでもない。また、本発明を実施する際における具体的な構造および形状などは、本発明の目的および効果を達成できる範囲内において、他の構成などとしても問題はない。
すなわち、改質ユニット300の制御部は、CO変成触媒層822およびCO選択酸化触媒層832のそれぞれの触媒がCOを除去する反応温度以上で流水バルブ770Aを開口してCO選択酸化冷却管834およびCO変成冷却管824に水を流通させる構成としたがこれに限られない。例えば、CO変成冷却管824およびCO選択酸化冷却管834の外表面が結露しない条件で冷却水管770に水を流通させる構成としてもよい。
この場合では、流水経路の外表面が結露しない条件、例えば結露しない温度条件、あるいは結露しない温度が維持される流量条件で水を流通させるので、熱交換させる簡単な構成でも結露による触媒の失活を防止できる運転制御が容易に得られる。
また、改質ユニット300の制御部は、少なくともCO変成触媒層822およびCO選択酸化触媒層832における温度が水蒸気の露点より高い温度条件で冷却水管770に水を流通させる構成としてもよい。
この場合では、熱交換させる簡単な構成でも結露による触媒の失活を確実に防止できる運転制御が容易に得られる。
そして、改質ユニット300には、搬送ポンプ182が接続される構成を示したがこれに限られない。例えば、冷却水管770に水を流通させる第一のポンプと、改質水内管641に水を流通させる第二のポンプと、を備えた構成としてもよい。
この場合では、冷却水管770と改質水内管641との水の流量を独立して制御でき、結露の不都合を回避するために冷却水管770に水を流通できない状態でも必要量の水を熱交換装置640へ供給することが可能となり、好適な水の供給ができる。したがって、改質ガスの生成条件が変動しても、供給する水蒸気の量を適宜変動させることが容易にでき、適切な水蒸気と炭化水素原料との水バランスを維持でき、良好に改質ガスを生成できる。
さらに、この場合では、改質ユニット300の制御部は、水蒸気と炭化水素原料とが所定の水バランスとなる条件で、第一のポンプおよび第二のポンプの駆動状態を制御する構成としてもよい。
この場合では、第一のポンプおよび第二のポンプの駆動状態を制御して、冷却水管770と改質水内管641とにそれぞれ流れる水の流量を制御して、水蒸気と炭化水素原料との水バランスを好適に設定する。このことにより、改質ガスの生成状況に応じて良好に改質ガスを生成できる。
さらに、改質ユニット300には、バイパスバルブ641Aと流水バルブ770Aの両方を備えた構成を示したがこれに限られない。例えば、バイパスバルブ641Aを備えずに、流水バルブ770Aのみを備えた構成としてもよい。
この場合、改質水内管641の圧損を構造的に予め適切な値となるように配管径などを設定しておけば、流水バルブ770Aを閉状態とすれば、結露の不都合を回避するために冷却水管770に水を流通できない状態でも必要量の水を熱交換装置640へ供給することが可能となり、好適な水の供給ができると共に、流水バルブ770Aを開状態とすれば、一定の比率で改質水が改質水内管641と冷却水管770に分配されて流通させることができる。
さらに、本発明の改質ユニット300としては、上述したように、燃料電池システム100に利用する形態で説明したが、燃料電池システム100に利用する例えば水素ガス製造装置などとして、適用してもよい。
また、ユニット構成としては、上述したように、熱交換装置640、気化器630、CO変成器820、CO選択酸化器830の全てを組み込む構成に限られない。
さらに、CO変成器820およびCO選択酸化器830を対向する状態に配設したが、例えばCO変成器820およびCO選択酸化器830が上下方向に位置する状態に配設したり、いずれか一方を円柱状に形成していずれか他方を一方の外周側に環状に配設される状態に形成したりするなどしてもよい。
そして、CO選択酸化器830に不活性充填材を充填する構成を例示したが、CO変成器820に不活性充填材を充填してもよい。特に、CO選択酸化器830を用いずCO変成後に燃料電池200へ燃料ガスを供給しても損傷しない燃料電池200を用いる場合、CO変成器820におけるCO変成冷却管824の上流側で結露を生じるおそれがあることから、この領域に不活性充填材を充填する構成に特に有効である。
なお、CO選択酸化冷却管834を有するCO選択酸化器830を設ける場合、純水181は既に結露を生じない温度まで加熱されてCO変成器820に流入するので、CO変成器820に設ける必要はない。
そして、CO選択酸化器830を設けない構成で、CO変成器820のCO変成冷却管824に鉛直方向の下部から上部へ純水181が流通する構成とし、このCO変成冷却管824における上流側に対応する位置に不活性充填材を充填するとよい。すなわち、不活性充填材を充填する領域をCO変成触媒が充填される領域より鉛直方向の下方に位置させるとよい。この構成により、仮に結露が発生しても水分がCO変成触媒に滴下して失活させてしまう不都合を防止でき、より確実に結露による触媒失活を防止できる。さらには、一般的にCO変成触媒の比重よりアルミナ粒子の比重が重いため、CO変成区画板823Dを設けずとも、外部からの振動が加わってCO変成触媒と不活性充填材とが混合してしまう不都合も防止できる。したがって、区画する部材を省略でき、構成の簡略化が容易に得られ、製造性の向上およびコストの低減が容易に得られる。
なお、CO選択酸化器830を設けるがCO選択酸化冷却管834を設けない構成でも同様である。すなわち、CO変成器820における純水181の流通する上流側に対応する位置では結露を生じるおそれがあることから、この領域に不活性充填材を充填する。
また、CO選択酸化器830のCO選択酸化冷却管834に鉛直方向の下部から上部へ純水181を流通させる構成を例示したが、上部から下部へ流通する状態に配管してもよい。この構成によれば、冷却水管770、CO選択酸化冷却水834およびCO変成冷却管824の配管取り回しが容易となり、組立製造性を向上できる。
そして、CO選択酸化冷却管834を純水181の流通する上流側となる充填材領域831C2の領域で螺旋ピッチが他の領域での螺旋ピッチより細かく形成したが、同ピッチに形成してもよい。
さらに、上記各実施形態において、改質容器622への原料ガスの供給および改質容器622からの改質ガスの流出の構成として、二重管構造の流通部622Pを用いることなく、例えば、改質容器622の軸方向の一端側から原料ガスを供給させ、他端側から改質ガスを回収するなど、いずれの構成も利用できる。
また、整流管622Lを設けた構成としたが、設けずに燃焼筒部621Aの加熱による輻射熱を利用するなどしてもよい。
さらに、乱流部622L3を設けなくてもよい。また、乱流部622L3を整流管622Lの外周面に設けたが、例えば、燃焼筒部621Aの内周面に設けたり、整流管622Lの外周面と燃焼筒部621Aの内周面との間に配設したりするなどしてもよい。
そして、改質ユニット300の上端部に位置してバーナユニット151を設けて説明したが、上端に限らず、例えば上部ケース612の周面となる上部に位置して配設するなどしてもよい。
また、下方に向けて燃焼ガスを噴出する状態にバーナユニット151を配設したが、外周側から内周側に噴出させたり、外周側から周方向に渦流となるように噴出させたりするなどしてもよい。
同様に、排ガス口811CをCO除去外装ケース810の下部胴体部811に開口形成したが、例えばCO除去外装ケース810の底板部813に開口形成して排ガス管840を下部胴体部811の底板部813より下端側から延設させるなどしてもよい。すなわち、温度センサの配線のために底板部813にて上げ底状となっている部分を利用してもよい。
そして、外装ケースを構成する改質外装ケース610、配管外装ケース710およびCO除去外装ケース810を管材にて形成したが、管材にて形成する構成に限らず、例えば鋳造形成したもの、鋼板からプレス加工したものなど、各種構成を利用できる。
さらに、外装ケースとしては、改質外装ケース610、配管外装ケース710およびCO除去外装ケース810にて構成する他に、例えば改質外装ケース610、配管外装ケース710およびCO除去外装ケース810が一連となる一体構成としたり、2つあるいは4つ以上の部材を連結して構成したりするなどしてもよい。
また、各配管として、改質水供給管720、原料戻し管730、脱硫燃料供給管740、空気供給管750、燃料ガス流出管760および冷却水管770を鉛直方向の中間部である配管部700に集めた構成としたが、下部や上部など、底面から配管しない構成であればよい。さらには、各配管を中間部に集める構成に限らず、例えば排ガス管840のように、上部や下部に適宜配管してもよい。
また、液体燃料111を主要原料として発電する構成を例示したが、例えば原料ガスを主要原料として用い、例えば災害などで都市ガスが供給されない状態やLPGのボンベ残量が少ないなどにより原料ガスの供給が得られない場合に、制御装置がその旨を流量計や圧力計などにより検出し、適宜バルブを切り替えて原料ガスに代えて液体燃料111を供給して上述したように発電させてもよい。
さらに、利用者の手動切替により、液体燃料111と原料ガスとを適宜切り替えて供給させ発電させたり、液体燃料111と原料ガスとの燃料費と発電量とに基づいて、制御装置が自動的に供給させる原料を切り替えたりしてもよい。
そして、原料ガス供給管622Sに気化器630と原料戻し部622S2を設けて、液体燃料111と炭化水素原料ガスとの改質容器622への供給経路が一部共通する構成としたが、例えば水蒸気混合ガスの改質容器622への供給経路と、安全弁が作動して改質容器622内の気相成分を流出させる原料戻し管730を有する経路とが、それぞれ別々の配管構成としてもよい。なお、原料ガス供給管622Sの一部共通により、より構成の簡略化が得られるとともに、異なる原料でも水蒸気を混合させる構成が容易に得られ、構成の簡略化による小型化や製造性の向上なども容易に得られるので好ましい。
また、下部断熱部510の配管下凹部512と、中間断熱部520の配管上凹部522とにて、配管のための開口を設ける構成を例示したが、例えば下部断熱部510または中間断熱部520のいずれかに配管のための凹部を設ける構成としてもよい。なお、いずれか一方に設ける場合には、組立性の点で、中間断熱部520に設ける構成とすることが好ましい。
また、水供給装置180は、供給する水が燃料電池200から収集された水を含有するとしたが、水道水など、燃料電池200以外から収集された水でもよい。
さらに、改質ユニットには、CO除去手段としてCO変成器320およびCO選択酸化器330を設ける構成を示したが、COを吸着除去するなどの装置を別途設けたり、CO変成器320およびCO選択酸化器330に代えてCOを吸着除去する装置を設けたりするなどしてもよい。
本発明は、灯油などの液体燃料や液化石油ガスなどの炭化水素原料を用いて発電させる燃料電池システムにおいて、改質ユニットを起動させる際の充填処理に利用できる。
図1は、本実施形態における燃料電池システムの概略構成を示すブロック図である。 図2は、本実施形態における改質ユニットの概略構成を示すブロック図である。 前記燃料電池システムにおける改質ユニットの概略構成を示す側面断面図である。 前記改質ユニットの改質部の改質外装ケース内の概略構成を示す側面断面図である。 前記改質ユニットの改質部を示す底面図である。 前記改質部の燃焼室部の概略構成を示す側面断面図である。 前記改質部の整流管を示す側面断面図である。 前記改質容器の外側筒状体に取り付けられた保持リング部を示す平面図である。 前記改質ユニットの熱交換装置を示す側面図である。 前記改質ユニットの配管部の配管外装ケースを示す側面断面図である。 前記配管外装ケースを示す平面断面図である。 前記改質ユニットのユニット本体部の配管部における配管状態を示す一部を切り欠いた平面図である。 前記改質ユニットのCO除去部のCO除去外装ケースを示す側面断面図である。 前記CO除去部のCO変成器を示す側面図である。 前記CO変成器を示す一部を切り欠いた正面図である。 前記CO変成器を示す平面図である。 前記CO除去部のCO選択酸化器を示す側面図である。 前記CO選択酸化器を示す一部を切り欠いた正面図である。 前記CO選択酸化器を示す平面図である。 前記CO選択酸化器の区画板を示す平面図である。
符号の説明
100……燃料電池システム
111……炭化水素原料である液体燃料
151……加熱手段としてのバーナユニット
200……燃料電池
210……酸素含有気体供給手段としてのブロワ
300……改質ユニット
500……断熱材としての断熱部
610……ケース体を構成する改質外装ケース
611……第2の分割ケースを構成する下部ケース
611A…連結フランジとしての上部連結フランジ
612……第2の分割ケースとしても機能する第1の分割ケースとしての上部ケース
612A…連結フランジとしての天板フランジ
612B…第1の分割ケースとしてのバーナ連結部
620……改質器
630……水蒸気混合手段としての気化器
640……水蒸気生成手段としての熱交換装置
641……バイパス経路としての改質水内管
710……ケース体および第2の分割ケースを構成する配管外装ケース
770……流水経路としての冷却水管
770A…第一の調整弁としての流水バルブ
810……ケース体および第2の分割ケースを構成するCO除去外装ケース
820……CO変成器
824……水蒸気生成手段としても機能するCO変成冷却管
830……CO選択酸化器
834……水蒸気生成手段としても機能するCO選択酸化冷却管

Claims (10)

  1. 供給される水から水蒸気を生成させる水蒸気生成手段と、前記水蒸気と炭化水素原料を含有する原料ガスとが混合され改質ガスを生成させる改質ガス生成手段と、前記改質ガス生成手段にて前記改質ガスが供給されるとともに、前記改質ガス中の一酸化炭素(CO)を除去する触媒を充填するCO除去手段と、を備えた改質ユニットであって、
    内部を前記水が流通可能で前記CO除去手段の触媒と熱交換させた後の前記水を前記水蒸気生成手段へ供給する流水経路と、前記水蒸気生成手段へ前記水を供給するバイパス経路と、を備え、
    前記CO除去手段の触媒が水蒸気の露点より高い温度条件で、前記流水経路へ前記水を供給し、前記CO除去手段の触媒が水蒸気の露点以下の条件で、前記バイパス経路へ前記水を供給させる水供給手段を具備した
    ことを特徴とした改質ユニット。
  2. 請求項1に記載の改質ユニットであって、
    前記CO除去手段は、内部に前記触媒が充填されるとともに前記水供給手段の流水経路が貫通される充填領域を有したケース体を備え、
    前記水供給手段は、前記流水経路の外表面が結露しない条件で前記流水経路に前記水を流通させる
    ことを特徴とした改質ユニット。
  3. 請求項1または請求項2に記載の改質ユニットであって、
    前記CO除去手段は、内部に前記触媒が充填されるとともに前記水供給手段の流水経路が貫通される充填領域を有したケース体を備え、
    前記水供給手段は、少なくとも前記充填領域における温度が水蒸気の露点より高い温度条件で前記流水経路に前記水を流通させる
    ことを特徴とした改質ユニット。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の改質ユニットであって、
    前記水供給手段は、前記CO除去手段の触媒により前記COを除去可能な温度条件で前記流水経路に前記水を流通させる
    ことを特徴とした改質ユニット。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の改質ユニットであって、
    前記水供給手段は、前記流水経路の内部を開閉可能に前記流水経路に設けられた第一の調整弁の上流側に、前記バイパス経路が分岐形成された
    ことを特徴とした改質ユニット。
  6. 請求項5に記載の改質ユニットであって、
    前記水供給手段は、前記バイパス経路が分岐する位置より前記上流側に設けられた第一のポンプを有し、
    前記水蒸気と前記炭化水素原料とが所定の水バランスとなる条件で、前記第一のポンプの駆動状態および前記第一の調整弁の開閉状態を制御する
    ことを特徴とした改質ユニット。
  7. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の改質ユニットであって、
    前記水供給手段は、前記流水経路に前記水を流通させる第一のポンプと、前記バイパス経路に前記水を流通させる第二のポンプと、を備えた
    ことを特徴とした改質ユニット。
  8. 請求項7に記載の改質ユニットであって、
    前記水供給手段は、前記水蒸気と前記炭化水素原料とが所定の水バランスとなる条件で、前記第一のポンプおよび前記第二のポンプの駆動状態を制御する
    ことを特徴とした改質ユニット。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の改質ユニットと、
    前記改質ガスおよび酸素含有気体を利用して発電する燃料電池と、
    を具備したことを特徴とした燃料電池システム。
  10. 請求項9に記載の燃料電池システムであって、
    前記燃料電池から排出される水を前記水供給手段へ返送可能な返送経路を有した
    ことを特徴とした燃料電池システム。
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