JP2008119892A - 再剥離性粘着型光学フィルム及びこの光学フィルムを貼付してなるプラズマディスプレイパネル表示装置 - Google Patents

再剥離性粘着型光学フィルム及びこの光学フィルムを貼付してなるプラズマディスプレイパネル表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】糊残りが生じることがなく、容易に剥離することができると共に、耐久性よく被着体に接着することができ、特にPDPの前面表示ガラス部に対する直貼り用のPDP用フィルタとして好適な再剥離性粘着型光学フィルムを提供する。
【解決手段】(A)水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル単位0.1〜5質量%を有する(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、(B)イソシアネート系架橋剤及び(C)シランカップリング剤を含む粘着剤組成物を用いて形成された再剥離性粘着剤層を表面に有し、かつ前記(A)(メタ)アクリル酸エステル系共重合体中の水酸基に対する前記(B)イソシアネート系架橋剤中のイソシアネート基の割合[NCO/OH]がモル比で0.05〜2であり、前記(C)シランカップリング剤の含有量が、(A)(メタ)アクリル酸エステル系共重合体100質量部に対して、0.01〜1質量部である再剥離性粘着型光学フィルムである。
【選択図】図1

Description

本発明は、再剥離性粘着型光学フィルム及びこの光学フィルムを貼付してなるプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと略記する。)表示装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、糊残りが生じることがなく、容易に剥離することができると共に、耐久性よく被着体に接着することができ、特にPDPの前面表示ガラス部に対する直貼り用のPDP用フィルタとして好適な、リワーク性に優れる再剥離性粘着型光学フィルム、及び該光学フィルムを貼付してなるPDP表示装置に関するものである。
近年、従来の冷陰極管を用いたテレビやディスプレイなどの表示装置に代え、薄型で軽量かつ大画面化のディスプレイとしてPDPの開発が進められている。このPDPは、電極間のプラズマ放電により封入されているキセノンガスの分子を励起し、発生する紫外線で蛍光物質を励起し、可視光領域の光を発光させ映像を表示する装置である。このPDPにおいては、発光は、プラズマ放電を利用していることから、周波数帯域が30〜130MHz程度の不要な電磁波が外部に漏洩するため、他の機器(例えば情報処理装置など)へ悪影響を与えないように、電磁波を極力抑制することが要求される。
また、PDPにおいては、近赤外線を発することが知られている。この近赤外線は、コードレスホン、近赤外線リモートコントロール装置を使用するビデオデッキなど、周辺にある電子機器に作用し、正常な動作を阻害するおそれがあり、この近赤外線を極力遮断することが要求される。
さらに、PDPにおいては、表示面が平面であるため、外光が差し込んだ際に、広い範囲で反射した光が同時に目に入り、画面が見えにくくなる場合があり、外光の反射防止が必要である。また、PDPの発光を所定の分光透過率で透過させて、良好な画面表示をすることや、発光色の色調補正をすることも重要である。
PDPにおいては、これらの要求に対して、一般に、ガラス板などの透明成形体の一方の面に、電磁波遮断層、近赤外線吸収層及び反射防止層の少なくとも3つの機能層を備えた透明基体(PDP用フィルタ)を、貼り合わせた前面板を、PDPの前面表示ガラス部に空気層を介して、前記反射防止層が最表面(観察者側)になるように配置する処置が講ぜられている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、PDPの前面表示ガラス部と該前面板の間に空気層を介する前記構造は、PDPの前面表示ガラス部や前面板と空気層との界面で光反射が起こり、PDPの表示画像の視認性を損なうという問題があるため、PDP用フィルタをPDPの前面表示ガラス部に直接貼り合わせる構成が提案されている。
しかしながら、PDP用フィルタをPDPの前面表示ガラス部に直接貼り合わせる際に、貼り付け時のミスでゴミをかみ込んだり、位置ズレが生じた場合には、該PDP用フィルタを剥がして、PDPを再利用する必要がある。その際、PDP用フィルタに対して、PDPの前面表示ガラス部を破損させることなく、容易に剥離することができる上、剥離した後に、PDPの前面表示部上に糊残りが生じないことが要求される。また、生産効率の観点から、該フィルタ貼り付けミスのPDPはある程度ストックし、まとめてフィルタを剥がす処理を行う場合がある。このため、一定期間粘着力が増加しないこと(リワーク性)も求められる。さらに、正規に貼り付けられた後で高温多湿条件下で長時間保存しても前面表示ガラス部から浮きや剥がれが生じない耐久性に優れるPDP用フィルタが求められる。
特開平11−126024号公報
本発明は、このような事情のもとで、糊残りが生じることがなく、長期間に渡って容易に剥離することができると共に、耐久性よく被着体に接着することができ、特にPDPの前面表示ガラス部に対する直貼り用のPDP用フィルタとして好適な、リワーク性に優れる再剥離性粘着型光学フィルム、及び該光学フィルムを貼付してなるPDP表示装置を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の組成と性状を有する粘着剤組成物を用いて形成された再剥離性粘着剤層を表面に有する光学フィルムにより、その目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
[1](A)水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル単位0.1〜5質量%を有する(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、(B)イソシアネート系架橋剤及び(C)シランカップリング剤を含む粘着剤組成物を用いて形成された再剥離性粘着剤層を表面に有する光学フィルムであって、
(1)前記(A)(メタ)アクリル酸エステル系共重合体中の水酸基に対する前記(B)イソシアネート系架橋剤中のイソシアネート基の割合[NCO/OH]がモル比で0.05〜2であること、及び
(2)前記(C)シランカップリング剤の含有量が、(A)(メタ)アクリル酸エステル系共重合体100質量部に対して、0.01〜1質量部であること、
を特徴とする再剥離性粘着型光学フィルム、
[2](A)(メタ)アクリル酸エステル系共重合体が、構成単位としてアクリルアミド系単位を含む上記[1]項に記載の再剥離性粘着型光学フィルム、
[3](A)(メタ)アクリル酸エステル系共重合体が、重量平均分子量50万〜150万のものである上記[1]又は[2]項に記載の再剥離性粘着型光学フィルム、
[4](B)イソシアネート系架橋剤が、トリメチロールプロパン変性キシリレンジイソシアネートである上記[1]〜[3]項のいずれかに記載の再剥離性粘着型光学フィルム、
[5]再剥離性粘着剤層が、ゲル分率85%以上のものである上記[1]〜[4]項のいずれかに記載の再剥離性粘着型光学フィルム、
[6]粘着剤層と接する面が、金属系薄膜層である上記[1]〜[5]項のいずれかに記載の再剥離性粘着型光学フィルム、
[7]PDPの前面表示ガラス部に貼付される上記[1]〜[6]項のいずれかに記載の再剥離性粘着型光学フィルム、及び
[8]上記[7]項に記載の再剥離性粘着型光学フィルムを貼付してなるPDP表示装置、
を提供するものである。
本発明によれば、糊残りが生じることがなく、長期間に渡って容易に剥離することができると共に、耐久性よく被着体に接着することができ、特にPDPの前面表示ガラス部に対する直貼り用のPDP用フィルタとして好適な、リワーク性に優れる再剥離性粘着型光学フィルム、及び該光学フィルムを貼付してなるPDP表示装置を提供することができる。
本発明の再剥離性粘着型光学フィルム(以下、単に粘着型光学フィルムと称することがある。)は、(A)水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル単位0.1〜5質量%を有する(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、(B)イソシアネート系架橋剤及び(C)シランカップリング剤を含む粘着剤組成物を用いて形成された再剥離性粘着剤層(以下、単に粘着剤層と称すことがある。)を表面に有する光学フィルムである。
まず、前記粘着剤組成物について説明する。
<粘着剤組成物>
当該粘着剤組成物においては、必須成分として、(A)(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、(B)イソシアネート系架橋剤及び(C)シランカップリング剤を含有する。
〔(メタ)アクリル酸エステル系共重合体〕
当該粘着剤組成物において、(A)成分として用いられる(メタ)アクリル酸エステル系共重合体としては、後述の(B)成分であるイソシアネート系架橋剤によって架橋される架橋点を形成する単量体単位として、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル単位を有することが必要であり、したがって、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルと、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルと、所望により用いられる他の単量体との共重合体を用いることができる。
ここで、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルの例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルを挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、架橋点を形成する単量体として(メタ)アクリル酸やマレイン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸を用いた場合、本発明の粘着型光学フィルムにおいて、金属系薄膜層が粘着剤層と接する場合には、該金属薄膜層が腐食するおそれが生じる。したがって、本発明においては、エチレン性不飽和カルボン酸は使用しないことが好ましい。
本発明においては、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体における前記水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル単位の含有量は、0.1〜5質量%の範囲で選定される。この含有量が上記範囲にあれば、イソシアネート系架橋剤によって適度の架橋構造を形成することができ、所望のゲル分率が得られ、糊残りが生じない良好な再剥離性が得られると共に、耐久性も良好となる。水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル単位の好ましい含有量は0.3〜3質量%であり、より好ましくは0.5〜2.5質量%である。
また、所望により用いられる他の単量体の例としては酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン類;塩化ビニル、ビニリデンクロリドなどのハロゲン化オレフィン類;スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系単量体;ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどのジエン系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル系単量体;アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミドなどのアクリルアミド系単量体などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの単量体の中で、粘着剤層のゲル化を促進する効果が得られる観点からアクリルアミド系単量体が好適である。本発明においては、(メタ)アクリル酸エステル系共重合体における前記アクリルアミド系単位の含有量は、0.05〜3質量%が好ましく、0.1〜2質量%がより好ましい。
本発明の粘着剤組成物において、(A)成分として用いられる(メタ)アクリル酸エステル系共重合体は、その共重合形態については特に制限はなく、ランダム、ブロック、グラフト共重合体のいずれであってもよい。また、分子量としては、重量平均分子量で50万〜200万の範囲にあるものが好ましい。この重量平均分子量が50万未満では被着体との密着性や接着耐久性が不十分となるおそれがあるし、200万を超えると粘度増加により塗工面の平滑性が悪化する。また、このような粘度増加を抑えるには大量の溶媒が必要であり、環境対策上も好ましくない。密着性、接着耐久性及び塗工適性などを考慮すると、この重量平均分子量は、50万〜200万のものが好ましく、特に50万〜100万のものが好ましい。
なお、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。
〔イソシアネート系架橋剤〕
当該粘着剤組成物において、(B)成分として用いられるイソシアネート系架橋剤としては、例えばトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネートなど、及びそれらのビウレット体、イソシアヌレート体、さらにはエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ヒマシ油などの低分子活性水素含有化合物で変性されたアダクト体などを挙げることができる。
本発明においては、これらのイソシアネート系架橋剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、なかでも、形成される粘着剤層が熱負荷を受けた場合に、色相の変化が少ないトリメチロールプロパン変性キシリレンジイソシアネートが好適である。
当該粘着剤組成物においては、適度の架橋構造を形成することができ、所望のゲル分率が得られ、糊残りが生じない良好な再剥離性が得られると共に、耐久性も良好な粘着剤層を形成するために、前記(A)成分である(メタ)アクリル酸エステル系共重合体中の水酸基に対するこの(B)成分であるイソシアネート系架橋剤中のイソシアネート基の割合[NCO/OH]は、モル比で0.05〜2であることを要し、好ましくは0.10〜1.50、より好ましくは0.20〜1.20である。
〔シランカップリング剤〕
当該粘着剤組成物における(C)成分のシランカップリング剤は、PDPの前面表示ガラス部に、本発明の粘着型光学フィルムを、適度の接着力で貼付すると共に、良好な保持力及び耐久性を得るために用いられる。
このシランカップリング剤としては、分子内にアルコキシシリル基を少なくとも1個有する有機ケイ素化合物を用いることができる。
このようなシランカップリング剤としては、例えばトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジエトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、2−グリシドキシエチル(メチル)ジエトキシシラン、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル(メチル)ジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピル−トリス(2−メトキシ−エトキシ)シラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、トリアミノプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。これらの中で、エポキシ系シランカップリング剤が好ましい。
本発明においては、前記シランカップリング剤は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、その含有量は、前記効果の点から、(A)成分の(メタ)アクリル酸エステル系共重合体100質量部に対し、0.01〜1質量部、好ましくは0.05〜0.5質量部、より好ましくは0.1〜0.3質量部である。
また、糊残りが生じない良好な再剥離性を有し、かつ良好な耐久性が得られる点から、当該粘着剤層のゲル分率は85%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。
本発明の粘着型光学フィルムは、前述の粘着剤組成物を用いて形成された再剥離性粘着剤層を表面に有するものであり、該粘着剤層の厚さは、通常5〜50μm程度、好ましくは10〜30μmである。
〔粘着剤層の性状〕
本発明の粘着型光学フィルムは、前述の粘着剤組成物からなる粘着剤層を有することにより、糊残りが生じることがなく、長期間に渡って容易に剥離することができると共に、耐久性よく被着体に接着することができる。例えば、基材としてポリエチレンテレフタレートフィルムを使用した前記粘着剤層を有するフィルムをソーダライムガラスに貼付した場合、23℃、50%RHの環境下に、24時間及び160時間それぞれ放置した後の粘着力が、いずれも10N/25mm以下であって、24時間放置後の粘着力/160時間放置後の粘着力比が0.9〜1.1であり、かつそれぞれの粘着力測定後、剥離した際に被着体に目視にて糊残りが生じないものとなった。
なお、前記24時間放置後の粘着力及び160時間放置後の粘着力の下限は、いずれも2N/25mm程度であり、PDPの前面表示ガラス部と本発明の粘着型光学フィルムの接着性の観点からも好ましい。
前記粘着力の測定方法及びゲル分率の測定方法並びに粘着剤層の形成方法については、後で詳述する。
次に、本発明の再剥離性粘着型光学フィルムの構成について説明する。
本発明の粘着型光学フィルムは、前述の再剥離性粘着剤層を表面に有するものであって、PDP表示装置、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置などの画像表示装置に用いられるが、特にPDPの前面表示ガラス部に対する直貼り用のPDP用フィルタとして好適に用いられる。
〔粘着型光学フィルムの構成〕
図1は、PDPの前面表示ガラス部に貼付される本発明の粘着型光学フィルムの1例の構成を示す断面図である。
粘着型光学フィルム10は、透明基材1の一方の面に、遮蔽層2が設けられ、さらにその上に、本発明に係る再剥離性粘着剤層3を有すると共に、該透明基材1の他方の面に、粘着剤層4を介して反射防止フィルム5が積層された構造を有している。
前記の本発明に係る再剥離性粘着剤層3は、PDPの前面表示ガラス部に、本発明の粘着型光学フィルムを貼付するためのものである。また、反射防止フィルムを積層するために用いられる粘着剤層4を形成する粘着剤に特に制限はないが、従来光学用としてよく用いられているアクリル系粘着剤が好適である。
前記透明基材1の一方の面に設けられる遮蔽層2としては、電磁波及び近赤外線を遮蔽する機能を有すると共に、透明性を備えていればよく、特に制限はない。例えば、物理的気相蒸着法(PVD法)や化学的気相蒸着法(CVD法)などにより形成された透明導電体薄膜と銀薄膜との積層膜、これに近赤外線吸収色素を含む層を設けたもの、あるいは貼り付けたものなどが挙げられる。
遮蔽層2の厚さは、特に制限されないが、通常1μm以下が好ましい。
また、遮蔽層2として、メッシュ状に加工した金属箔と近赤外線吸収色素を含む層の積層体なども挙げられる。例えば銅メッシュの場合は、遮蔽層2の厚さは10μm程度が好ましい。
前記透明基材1に特に制限はなく、従来近赤外線遮蔽層や電磁波遮蔽層が設けられる基材として用いられる公知のプラスチックフィルムの中から適宜選択して用いることができる。このようなプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリアミドフィルム、アクリル樹脂フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、シクロオレフィン樹脂フィルム等を挙げることができる。これらの基材フィルムは、透明、半透明のいずれであってもよい。
これらの基材フィルムの厚さは特に制限はなく、適宜選定されるが、通常15〜250μm、好ましくは30〜200μmの範囲である。また、この基材フィルムは、その表面に設けられる層との密着性を向上させる目的で、所望により片面又は両面に、酸化法や凹凸化法などにより表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、クロム酸処理(湿式)、火炎処理、熱風処理、オゾン・紫外線照射処理などが挙げられ、また、凹凸化法としては、例えばサンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は基材フィルムの種類に応じて適宜選ばれるが、一般にはコロナ放電処理法が効果及び操作性などの面から、好ましく用いられる。また、片面又は両面にプライマー処理を施したものも用いることができる。
この透明基材1の一方の面に設けられる前記遮蔽層2上の再剥離性粘着剤層3は、下記のようにして形成することができる。例えば前記(A)成分の(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、(B)成分のイソシアネート系架橋剤、(C)成分のシランカップリング剤及び所望により用いられる各種添加剤を、適当な有機溶媒中に、それぞれ所定の割合で加え、塗工に適した粘度の粘着剤組成物を調製する。次いで、剥離フィルムの剥離処理面に、前記粘着剤組成物を、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーターなどを用い、塗布、乾燥して所定の厚さの再剥離性粘着剤層3を形成したのち、これを前記遮蔽層2上に転写することにより、再剥離性粘着剤層を形成することができる。この場合、剥離フィルムは、そのまま貼着しておき、本発明の粘着型光学フィルムをPDPの前面表示ガラス部に貼り付ける際に、該剥離フィルムを剥がせばよい。
なお、前記粘着剤組成物に所望により用いられる各種添加剤としては、例えば酸化防止剤、近赤外線吸収剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、粘着付与剤、可塑剤、着色剤などを挙げることができる。
前記剥離フィルムとしては、例えばグラシン紙、コート紙、ラミネート紙などの紙及び各種プラスチックフィルムに、シリコーン樹脂などの剥離剤を塗付したものなどが挙げられる。この剥離フィルムの厚さについては特に制限はないが、通常20〜150μm程度である。
透明基材1の他方の面には、従来公知の反射防止フィルム5が、通常の粘着剤、例えばアクリル系粘着剤を用いて形成された粘着剤層4を介して、積層される。
このようにして作製された本発明の粘着型光学フィルムにおいては、再剥離性粘着剤層3又は粘着剤層4のいずれかに、PDPからの発光色の色調補正をするために、着色剤を含有させることが好ましい。
また、本発明の粘着型光学フィルムにおいては、再剥離性粘着剤層3と接する遮蔽層2の面が金属系薄膜層であっても、該粘着剤層を構成する粘着剤組成物中の(メタ)アクリル酸エステル系共重合体が、実質的にエチレン性不飽和カルボン酸単位を有していないので、該金属系薄膜層の腐食を抑制することができる。
さらに、本発明の粘着型光学フィルムにおいては、反射防止フィルム5の表面に、必要に応じ、防汚コート層を設けることができる。この防汚コート層は、一般にフッ素系樹脂を含む塗工液を、従来公知の方法、例えばバーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などを用いて、コーティングし、塗膜を形成させ、乾燥処理することにより、形成することができる。この防汚コート層の厚さは、通常1〜10nm、好ましくは3〜8nmの範囲である。
本発明の再剥離性粘着型光学フィルムは、特にPDPの前面表示ガラス部に対する直貼り用のPDP用フィルタとして好適であり、糊残りが生じることがなく、容易に剥離することができ、リワーク性に優れる上、高温多湿条件下に長時間保存しても、浮きや剥がれが生じないなど、耐久性にも優れている。
本発明はまた、本発明の再剥離性粘着型光学フィルムを貼付してなるPDP表示装置をも提供する。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例における諸特性は、以下に示す方法に従って求めた。
製造例1 アクリル酸エステル系共重合体[1]の製造
アクリル酸ブチル88.7質量部、アクリル酸メチル10.0質量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1.0質量部、アクリルアミド0.3質量部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2質量部を酢酸エチル200質量部中に添加し、窒素雰囲気下、60℃で17時間撹拌することによりアクリル酸エステル系共重合体溶液を得た。得られたアクリル酸エステル系共重合体の重量平均分子量は90万であった。
該アクリル酸エステル系共重合体溶液に2−ブタノンを加えることにより固形分濃度を30質量%に調整した。
製造例2 アクリル酸エステル系共重合体[2]の製造
アクリル酸ブチル78.7質量部、アクリル酸メチル20.0質量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1.0質量部、アクリルアミド0.3質量部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2質量部を酢酸エチル200質量部中に添加し、窒素雰囲気下、60℃で17時間撹拌することによりアクリル酸エステル系共重合体溶液を得た。得られたアクリル酸エステル系共重合体の重量平均分子量は90万であった。
該アクリル酸エステル系共重合体溶液に2−ブタノンを加えることにより固形分濃度を30質量%に調整した。
製造例3 アクリル酸エステル系共重合体[3]の製造
アクリル酸ブチル78.5質量部、アクリル酸メチル20.0質量部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1.0質量部、ジメチルアクリルアミド0.5質量部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2質量部を酢酸エチル200質量部中に添加し、窒素雰囲気下、60℃で17時間撹拌することによりアクリル酸エステル系共重合体溶液を得た。得られたアクリル酸エステル系共重合体の重量平均分子量は90万であった。
該アクリル酸エステル系共重合体溶液に2−ブタノンを加えることにより固形分濃度を30質量%に調整した。
製造例4 アクリル酸エステル系共重合体[4]の製造
アクリル酸ブチル78.5質量部、アクリル酸メチル20.0質量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル1.0質量部、ジメチルアクリルアミド0.5質量部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2質量部を酢酸エチル200質量部中に添加し、窒素雰囲気下、60℃で17時間撹拌することによりアクリル酸エステル系共重合体溶液を得た。得られたアクリル酸エステル系共重合体の重量平均分子量は90万であった。
該アクリル酸エステル系共重合体溶液に2−ブタノンを加えることにより固形分濃度を30質量%に調整した。
製造例5 アクリル酸エステル系共重合体[5]の製造
アクリル酸ブチル76.0質量部、アクリル酸メチル20.0質量部、アクリル酸4.0質量部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2質量部を酢酸エチル200質量部中に添加し、窒素雰囲気下、60℃で17時間撹拌することによりアクリル酸エステル系共重合体溶液を得た。得られたアクリル酸エステル系共重合体の重量平均分子量は90万であった。
該アクリル酸エステル系共重合体溶液に2−ブタノンを加えることにより固形分濃度を30質量%に調整した。
製造例6 アクリル酸エステル系共重合体[6]の製造
アクリル酸ブチル74.0質量部、アクリル酸メチル20.0質量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル6.0質量部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2質量部を酢酸エチル200質量部中に添加し、窒素雰囲気下、60℃で17時間撹拌することによりアクリル酸エステル系共重合体溶液を得た。得られたアクリル酸エステル系共重合体の重量平均分子量は90万であった。
該アクリル酸エステル系共重合体溶液に2−ブタノンを加えることにより固形分濃度を30質量%に調整した。
製造例7 粘着剤組成物の製造
製造例1〜6により得られたアクリル酸エステル系共重合体溶液、イソシアネート系架橋剤、シランカップリング剤の各々について、第1表に示す種類及び固形分の配合割合になるように混合した。
混合した溶液は2−ブタノンを加えることにより固形分濃度20質量%になるように希釈し、実施例1〜12及び比較例1、2のための粘着剤組成物を得た。
なお、第1表中のイソシアネート系架橋剤及びシランカップリング剤の詳細は以下に記載するとおりである。
・イソシアネート系架橋剤I:トリメチロールプロパン変性キシリレンジイソシアネート[三井武田ケミカル(株)製、商品名「タケネートD110N」、分子量698、固形分濃度75質量%、3官能性]、
・イソシアネート系架橋剤II:トリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート[日本ポリウレタン(株)製、商品名「コロネートL」、分子量657、固形分濃度75質量%、3官能性]、
・シランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン[信越化学工業(株)製、商品名「KBM−403」、固形分濃度100質量%]
<再剥離性粘着型光学フィルムの評価用サンプルの作製>
剥離フィルム[リンテック社製、商品名「SP−PET3811」、基材フィルム:厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム]の剥離処理面に、前記のとおり第1表に示す組成の粘着剤組成物を乾燥後の厚さが25μmになるように、ナイフ式塗工機で塗布したのち、90℃で1分間乾燥処理して粘着剤層を形成した。
次に、厚さ100μmのPETフィルム[東洋紡績社製、商品名「コスモシャインA4100」]に、上記の剥離フィルム付き粘着剤層を貼合して粘着型光学フィルム評価用のサンプルを作製した。
(1)粘着力
前記サンプルを25×100mmサイズに裁断し、剥離フィルムを剥がしてSiO2コートなしのソーダライムガラス板[コーニング社製]に貼付した。貼付後、23℃、50%RH環境下で24時間放置したのち、オリエンテック社製のテンシロンを用い、剥離速度:300mm/min、剥離角度:180°の条件で粘着力を測定した。
また、上記と同様にして、貼付後、23℃、50%RH環境下で160時間放置したのち、粘着力を測定し、24時間放置後の粘着力/160時間放置後の粘着力比を求めた。
(2)糊残り
上記(1)の粘着力測定後、目視にて被着体の糊残りを観察し、下記の判定基準で評価した。
○:糊残りなし。
×:糊残りあり。
(3)耐久性
前記サンプルを、スーパーカッタ[荻野製作所社製]を用いて、50×100mmサイズに裁断し、剥離フィルムを剥がして、SiO2コートなしのソーダライムガラス板[コーニング社製]に貼合した。このものを60℃、90%RH環境下及び90℃、Dry環境下に、それぞれ1000時間保持したのち、外観を目視観察し、下記の判定基準で評価した。
○:4辺において、外周端部から0.6mm以上離れた箇所に、浮き・剥がれ・発泡・スジの欠点が見られない。
×:4辺のいずれか1辺において、外周端部から0.6mm以上離れた箇所に、浮き・剥がれ・発泡・スジの少なくとも1つの欠点が見られる。
(4)光学特性
(4−1)全光線透過率
実施例及び比較例で作製したサンプルを、スーパーカッタ[萩野製作所社製]を用いて、50×100mmサイズに裁断し、剥離フィルムを剥がして、ソーダライムガラス板[エヌ・エス・ジー・プレシジョン(株)製]の空気接触面(トップ面)側に貼合した。
貼合直後の各貼付サンプルについて、JIS K 7361−1に準拠し、日本電色工業(株)製「NDH2000」を用いて全光線透過率を測定した(第2表では「経時前」と称す)。
また、その後、各貼付サンプルを100℃、Dry環境下に1000時間放置後、同様に全光線透過率の測定を行った(第2表では「経時後」と称す)。
それぞれ全光線透過率が85%以上の場合を○、それ以下を×とした。
(4−2)耐変色性
実施例及び比較例で作製したサンプルを、スーパーカッタ[萩野製作所社製]を用いて、50×100mmサイズに裁断し、剥離フィルムを剥がして、ソーダライムガラス板[エヌ・エス・ジープレシジョン(株)製]の空気接触面(トップ面)側に貼合後、100℃、Dry環境下に1000時間放置した。その後、各サンプルの着色状態を目視にて確認した。
目視にて着色が見られなかった場合を○、黄変した場合を×とした。
(5)ゲル分率
前記のサンプル作製において、剥離フィルム上の乾燥処理後の粘着剤層から、粘着剤を50×100mmサイズに剥ぎ取る。次いで、100×130mmサイズの200メッシュの金網上に、上記粘着剤2枚(合計質量Ag)を金網で包み込み、これをソックスレー抽出器にセットし、酢酸エチルの還流下で16時間抽出処理する。次に、抽出処理後、金網上に残存する粘着剤を100℃で24時間乾燥させ、23℃、50%RHの雰囲気下で3時間以上調湿後、該粘着剤の質量を測定し(Bg)、次式
ゲル分率(%)=(B/A)×100
により、ゲル分率を算出する。
実施例1〜12及び比較例1、2
2−ブタノン溶媒中に、第1表に示す種類と量の各成分を含む固形分濃度20質量%の粘着剤組成物を調製し、諸特性を評価した。その結果を第2表に示す。
Figure 2008119892
[注]
表中の値は、各組成の固形比を表す。
イソシアネート系架橋剤I:トリメチロールプロパン変性キシリレンジイソシアネート[三井武田ケミカル(株)製、商品名「タケネートD110N」、分子量698、固形分濃度75質量%、3官能性]
イソシアネート系架橋剤II:トリメチロールプロパン変性トリレンジイソシアネート[日本ポリウレタン(株)製、商品名「コロネートL」、分子量657、固形分濃度75質量%、3官能性]
シランカップリング剤:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン[信越化学工業(株)製、商品名「KBM−403」、固形分100%]
Figure 2008119892
[注]
[NCO/OH]モル比:(イソシアネート系架橋剤中のNCO)/(アクリル酸エステル系共重合体中のOH)モル比
本発明の再剥離性粘着型光学フィルムは、糊残りが生じることがなく、容易に剥離することができると共に、耐久性よく被着体に接着することができ、特にPDPの前面表示ガラス部に対する直貼り用のPDP用フィルタとして好適である。
PDPの前面表示ガラス部に貼付される本発明の再剥離性粘着型光学フィルムの1例の構成を示す断面図である。
符号の説明
1 透明基材
2 遮蔽層
3 本発明に係る再剥離性粘着剤層
4 粘着剤層
5 反射防止フィルム
10 粘着型光学フィルム

Claims (8)

  1. (A)水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル単位0.1〜5質量%を有する(メタ)アクリル酸エステル系共重合体、(B)イソシアネート系架橋剤及び(C)シランカップリング剤を含む粘着剤組成物を用いて形成された再剥離性粘着剤層を表面に有する光学フィルムであって、
    (1)前記(A)(メタ)アクリル酸エステル系共重合体中の水酸基に対する前記(B)イソシアネート系架橋剤中のイソシアネート基の割合[NCO/OH]がモル比で0.05〜2であること、及び
    (2)前記(C)シランカップリング剤の含有量が、(A)(メタ)アクリル酸エステル系共重合体100質量部に対して、0.01〜1質量部であること、
    を特徴とする再剥離性粘着型光学フィルム。
  2. (A)(メタ)アクリル酸エステル系共重合体が、構成単位としてアクリルアミド系単位を含む請求項1に記載の再剥離性粘着型光学フィルム。
  3. (A)(メタ)アクリル酸エステル系共重合体が、重量平均分子量50万〜150万のものである請求項1又は2に記載の再剥離性粘着型光学フィルム。
  4. (B)イソシアネート系架橋剤が、トリメチロールプロパン変性キシリレンジイソシアネートである請求項1〜3のいずれかに記載の再剥離性粘着型光学フィルム。
  5. 再剥離性粘着剤層が、ゲル分率85%以上のものである請求項1〜4のいずれかに記載の再剥離性粘着型光学フィルム。
  6. 粘着剤層と接する面が、金属系薄膜層である請求項1〜5のいずれかに記載の再剥離性粘着型光学フィルム。
  7. プラズマディスプレイパネルの前面表示ガラス部に貼付される請求項1〜6のいずれかに記載の再剥離性粘着型光学フィルム。
  8. 請求項7に記載の再剥離性粘着型光学フィルムを貼付してなるプラズマディスプレイパネル表示装置。
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