JP2008117428A - レーザパワー制御方法並びにこの方法を用いたレーザ駆動装置及び光ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高速かつ広帯域な回路素子を必要とせず、また、レーザのIL特性が非直線性を有する場合であっても高い精度で所望のレーザパワーに設定することができるレーザパワー制御を提供する。
【解決手段】本発明に係るレーザパワー制御方法は、レーザ発光素子の発光パワーを検出し、レーザ発光素子を駆動する駆動電流を検出し、レーザ発光素子の駆動電流対発光パワー特性を表わす近似式を、検出された発光パワーと検出された駆動電流とに基づいて逐次精度を高めながら更新し、更新された近似式から、目標とする発光パワーに対応する指令駆動電流値を算出し、算出された指令駆動電流値に基づいてレーザ発光素子を駆動し、目標とする発光パワーをレーザ発光素子から出力させる、ことを特徴とする。
【選択図】 図7
【解決手段】本発明に係るレーザパワー制御方法は、レーザ発光素子の発光パワーを検出し、レーザ発光素子を駆動する駆動電流を検出し、レーザ発光素子の駆動電流対発光パワー特性を表わす近似式を、検出された発光パワーと検出された駆動電流とに基づいて逐次精度を高めながら更新し、更新された近似式から、目標とする発光パワーに対応する指令駆動電流値を算出し、算出された指令駆動電流値に基づいてレーザ発光素子を駆動し、目標とする発光パワーをレーザ発光素子から出力させる、ことを特徴とする。
【選択図】 図7
Description
本発明は、レーザパワー制御方法並びにこの方法を用いたレーザ駆動装置及び光ディスク装置に係り、特に、記録及び再生が可能な光ディスクに対するレーザパワー制御方法並びにこの方法を用いたレーザ駆動装置及び光ディスク装置に関する。
CD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM、HD DVD−R、HD DVD−RAM、HD DVD−RW等の記録可能光ディスクは、ディスク表面にグルーブやランドで形成されるトラックを具備しており、このトラックに記録用レーザパワーでレーザ光を照射し、記録データに対応するマークやスペースを形成している。
一般に光ディスク用のレーザ光源としてはレーザダイオードが用いられるが、レーザダイオードの発光パワーは、温度や使用時間によって変動することが知られている。一方、マークやスペースを適正な形状に形成するためには、レーザダイオードの発光パワーを所定の値に維持することが必要である。このため、光ディスク装置では、APC(Auto Power Control)等のレーザパワー制御を通常行っており、このレーザパワー制御によって発光パワーを所定の値に維持している。
他方、記録用のレーザ光の照射方法では、1つの記録マークを形成する際に、パワーレベルの異なる複数のパルスを短い周期で繰り返し発生させる方式が広く用いられており、この方式をマルチパルス方式と呼んでいる。
マルチパルス方式においても当然レーザパワー制御は必要となる。例えば、特許文献1には、2種類のピークパワーと1種類のボトムパワーを有するマルチパルス方式において、1つのピークパワーとボトムパワーとを測定して両者の比を求め、求めた比と予め設定された両者の比とから他のピークパワーを計算で求める技術が開示されている。
特開2000−30276号公報
上述したように、近時の光ディスクでは、1つの記録マークを生成する際に、複数の異なるパワーをもつ短パルス(以下、サブパルスという場合もある)を複数組み合わせてパルス列を形成するマルチパルス方式が一般に用いられるようになってきている。具体的には、ピークパワー、イレースパワー、及びボトムパワーの3種類のパワーレベルを持つ短パルスの組み合わせによるマルチパルス方式が比較的多く用いられている。
レーザダイオードから3種類のパワーレベルを短時間で切換えて出力させるために、レーザダイオードの駆動電流として、ピークパワー用、イレースパワー用、及びボトムパワー用の3種類の駆動電流を生成し、これらを短時間で切換える制御を行っている。
前述したように、レーザダイオードの発光パワーは、温度や使用時間によって変動するが、これは、レーザダイオードの駆動電流対発光パワー特性(以下、IL特性という)が温度や使用時間によって変動するためである。IL特性は、一般に直線ではなく、また、温度や使用時間による変動も単純な平行移動とはならない。このため、ピークパワー、イレースパワー、及びボトムパワーの各パワーを所望の値に設定するためには、それぞれ独立した駆動電流の制御が必要となる。
これを実現する最も素直な方法は、ピークパワー、イレースパワー、及びボトムパワーの各パワーに対して、3つの独立したAPC制御ループを設ける方法である。しかしながら、この方法には次のような課題がある。
3つの独立したAPC制御ループを設けるためには、パルス列の中の各サブパルスの期間に独立にパワーを測定する必要がある。このため、ピークパワー、イレースパワー、及びボトムパワーの夫々の測定用として、個別のピークホールド回路やサンプルホールド回路を設けなければならず、ハードウェア規模の増大やコスト増の要因となる。
また、記録マークの先頭部分や終了部分に対応するサブパルスのみを、他の部分よりも高いレベルのサブパルス(ブーストパルスと呼ばれる)にする方式が用いられる場合があるが、この場合には、ピークホールド回路がブーストパルスを含めた各サブパルスのどの位置をホールドするのか不明確となり、正確なパワー測定が困難となる。
さらに、サブパルスの幅は非常に短いため、レーザパワーを検出するためのフロントモニタ等の光モニタ素子の帯域として広帯域のものが必要となる。
上記の各課題は、光ディスクが高密度化、高倍速化が進めば進むほど顕著になってくる。高密度記録型のHD DVDでは、サブパルスのパルス幅は、例えば、10数ナノ秒程度となる場合もあり、光モニタ素子には非常な広帯域化が必要となり、さらに、ピークホールド回路やサンプルホールド回路を実現するための技術的ハードルも高くなる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、マルチパルス方式を用いて光ディスクに対して記録を行うレーザのレーザパワー制御方法において、高速かつ広帯域な回路素子を必要とせず、また、レーザのIL特性が非直線性を有する場合であっても高い精度で所望のレーザパワーに設定することができるレーザパワー制御方法並びにこの方法を用いたレーザ駆動装置及び光ディスク装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るレーザパワー制御方法は、請求項1に記載したように、光ディスクに記録用のレーザ光を出力するレーザ発光素子の発光パワーを検出するパワー検出ステップと、前記レーザ発光素子を駆動する駆動電流を検出する駆動電流検出ステップと、前記レーザ発光素子の駆動電流対発光パワー特性を表わす近似式を、検出された前記発光パワーと検出された前記駆動電流とに基づいて逐次精度を高めながら更新する近似式更新ステップと、更新された前記近似式から、目標とする発光パワーに対応する指令駆動電流値を算出する指令駆動電流算出ステップと、算出された前記指令駆動電流値に基づいて前記レーザ発光素子を駆動し、前記目標とする発光パワーを前記レーザ発光素子から出力させる電流駆動ステップと、を備えたことを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る光ディスク装置は、請求項11に記載したように、光ディスクに記録用または再生用のレーザ光を出力するレーザ発光素子と、前記レーザ発光素子から出力される前記レーザ光の発光パワーを検出するパワー検出部と、前記レーザ発光素子を駆動する駆動電流を検出する駆動電流検出部と、前記レーザ発光素子の駆動電流対発光パワー特性を表わす近似式を、検出された前記発光パワーと検出された前記駆動電流とに基づいて逐次精度を高めながら更新する近似式更新部と、更新された前記近似式から、目標とする発光パワーに対応する指令駆動電流値を算出する指令駆動電流算出部と、算出された前記指令駆動電流値に基づいて前記レーザ発光素子を駆動し、前記目標とする発光パワーを前記レーザ発光素子から出力させる電流駆動部と、を備えたことを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明に係るレーザ駆動装置は、請求項15に記載したように、レーザ発光素子を駆動する駆動電流を検出する駆動電流検出部と、入力される指令駆動電流値に基づいて前記レーザ発光素子を駆動し、前記目標とする発光パワーを前記レーザ発光素子から出力させる電流駆動部と、を備え、前記指令駆動電流値は、外部に設けられるパワー検出部にて検出される前記レーザ発光素子の発光パワーと検出された前記駆動電流とに基づいて、前記レーザ発光素子の駆動電流対発光パワー特性を表わす近似式を逐次精度を高めながら更新し、更新された前記近似式から、目標とする発光パワーに対応する駆動電流値として算出された値である、ことを特徴とする。
本発明に係るレーザパワー制御方法並びにこの方法を用いたレーザ駆動装置及び光ディスク装置によれば、マルチパルス方式を用いて光ディスクに対して記録を行うレーザのレーザパワー制御方法において、高速かつ広帯域な回路素子を必要とせず、また、レーザのIL特性が非直線性を有する場合であっても高い精度で所望のレーザパワーに設定することができる。
本発明に係るレーザパワー制御方法並びにこの方法を用いたレーザ駆動装置及び光ディスク装置の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
(1)光ディスク装置及びレーザ駆動装置の構成
図1は、本実施形態に係る光ディスク装置1の構成例を示す図である。
図1は、本実施形態に係る光ディスク装置1の構成例を示す図である。
光ディスク装置1は、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク100すなわち情報記憶媒体に対して情報の記録及び再生を行うものである。光ディスク100には、同心円状、又は螺旋状に溝が刻まれており、溝の凹部をランド、凸部をグルーブと呼び、グループ又はランドの一周をトラックと呼ぶ。ユーザデータはこのトラック(グルーブのみ又はグルーブ及びランド)に沿って、強度変調されたレーザ光を照射して記録マークを形成することで記録される。
データ再生は、記録時より弱いリードパワー(read power)のレーザ光をトラックに沿って照射して、トラック上にある記録マークによる反射光強度の変化を検出することにより行われる。記録されたデータの消去は、前記リードパワーより強いイレースパワー(erase power)のレーザ光をトラックに沿って照射し、記録層を結晶化することにより行われる。
光ディスク100はスピンドルモータ2によって回転駆動される。スピンドルモータ2に設けられたロータリエンコーダ2aからは回転角信号が提供される。回転角信号はスピンドルモータ2が1回転すると、例えば5パルス発生する。この回転角信号からスピンドルモータ2の回転角度及び回転数を判断でき、スピンドルモータ制御回路62では、これらの情報に基づいてスピンドルモータ2の回転駆動制御を行っている。
光ディスク100に対する情報の記録、再生は、光ピックアップ3によって行われる。光ピックアップ3は、送りモータ4とギア4b及びスクリューシャフト4aを介して連結されており、この送りモータ4は送りモータ制御回路5により制御される。送りモータ4が送りモータ制御回路5からの送りモータ駆動電流により回転することにより、光ピックアップ3が光ディスク100の半径方向に移動する。
光ピックアップ3には、図示しないワイヤ或いは板バネによって支持された対物レンズ30が設けられている。対物レンズ30は駆動コイル31の駆動によりフォーカシング方向(レンズの光軸方向)への移動が可能である。また、駆動コイル32の駆動によりトラッキング方向(レンズの光軸と直交する方向)への移動が可能である。
レーザ駆動装置6は情報記録時(マーク形成時)に、パーソナルコンピュータ等のホスト装置200から制御部7のインタフェース回路71を介して供給される記録データに基づいて、書き込み用の駆動電流をレーザダイオード(レーザ発光素子)33に供給する。又、レーザ駆動装置6は情報読取り時に、書き込み用の駆動電流よりも小さな読み取り用の駆動電流をレーザダイオード33に提供する。レーザ駆動装置6の詳細構成は後述する。
フォトダイオード等により構成されるパワー検出部34(フロントモニタ(FM)と呼ぶ場合もある)はレーザ発光素子33が発生するレーザ光の一部をハーフミラー35により一定比率だけ分岐し、光量、即ち発光パワーに比例した信号を受光信号として検出する。検出した受光信号はレーザ駆動装置6に供給される。レーザ駆動装置6はパワー検出部34からの受光信号に基づいて、制御部7にて設定された再生時レーザパワー、記録時レーザパワー及び消去時レーザパワーで発光するように、レーザ発光素子33を制御する。
レーザ発光素子33はレーザ駆動装置6から供給される駆動電流に応じてレーザ光を発生する。レーザ発光素子33から発せられるレーザ光は、コリメータレンズ36、ハーフプリズム37、対物レンズ30を介して光ディスク100上に照射される。
一方、光ディスク100からの反射光は、対物レンズ30、ハーフプリズム37、集光レンズ38、およびシリンドリカルレンズ39を介して、光検出器40に導かれる。
光検出器40は、例えば4分割の光検出セルから成り、これら光検出セルの検知信号はRFアンプ64に出力される。RFアンプ64は光検知セルからの信号を処理し、ジャストフォーカスからの誤差を示すフォーカスエラー信号FE、レーザ光のビームスポット中心とトラック中心との誤差を示すトラッキングエラー信号TE、及び光検知セル信号の全加算信号である再生信号を生成する。
フォーカスエラー信号FEはフォーカス制御回路8に供給される。フォーカス制御回路8はフォーカスエラー信号FEに応じてフォーカス駆動信号を生成する。フォーカス駆動信号はフォーカシング方向の駆動コイル31に供給される。これにより、レーザ光が光ディスク100の記録膜上に常時ジャストフォーカスとなるフォーカスサーボ制御が行われる。
一方、トラッキングエラー信号TEはトラック制御回路9に供給される。トラック制御回路9はトラッキングエラー信号TEに応じてトラック駆動信号を生成する。トラック制御回路9から出力されるトラック駆動信号は、トラッキング方向の駆動コイル32に供給される。これによりレーザ光が光ディスク100上に形成されたトラック上を常にトレースするトラッキングサーボ制御が行われる。
上記フォーカスサーボ制御およびトラッキングサーボ制御が行われることで、レーザ光の焦点は、光ディスク記録面のトラック上を精度良く追従することができる。この結果、光検出器40の各光検出セルの出力信号の全加算信号RFには、記録情報に対応して光ディスク100のトラック上に形成されたピット等からの反射光の変化が正確に反映され、品質の確保された再生信号を得ることができる。この再生信号(全加算信号RF)は、データ再生回路60に供給される。データ再生回路60は、PLL回路61からの再生用クロック信号に基づき、記録データを再生する。
トラック制御回路9によって対物レンズ30が制御されているとき、送りモータ制御回路5により、対物レンズ30が光ディスク100の記録面の所定位置近傍に位置するよう送りモータ4が駆動され、光ピックアップ3のラジアル方向の位置が制御される。
送りモータ制御回路5、レーザ駆動装置6、RFアンプ64、フォーカス制御回路8、トラック制御回路9、データ再生回路60、PLL回路61、スピンドルモータ制御回路62等は、バス63を介して制御部7に接続されている。制御部7には、CPU70が設けられており、CPU70はインタフェース回路71を介してホスト装置200から提供される動作コマンドに従って、光ディスク装置1全体の制御を行っている。また、CPU70は、RAM72を作業エリアとして使用し、不揮発メモリNV−RAM74に記録された装置個体毎のパラメータを適宜参照し、ROM73に記憶されたプログラムを実行する。
図2は、本実施形態に係る光ディスク装置1のレーザ発光素子33のレーザパワーの変化の状況を模式的に示す図である。光ディスク装置1は、マルチパルス方式(記録マークを形成する際に複数のサブパルスを発生させる方式)によってデータを光ディスク100に記録する形態である。データ記録時(ライト時)には、レーザ発光素子33は、ピークパワー(Peak Power)と呼ばれる発光パワーとボトムパワー(Bottom Power)と呼ばれる発光パワーを図2に例示したように交互に繰り返しながら発生し、光ディスク100のトラックに記録マークを形成する。ピークパワーやボトムパワーを発生する各サブパルスのパルス数やパルス幅の諸元やこれらの組み合わせは、一般にストラレジ、或いはライトストラテジと呼ばれており、光ディスク100の種類に応じて規格化されている。
近時の高密度記録媒体、例えば記録型のHD DVDでは、サブパルスの間隔は非常に短くなっており、図2に例示したように隣接するピークパワーのサブパルスの間隔は、例えば約15ナノ秒という短い間隔となっている。
記録データを消去する時には、レーザ発光素子33はピークパワーよりも小さなイレースパワー(Erase Power)を発生し、光ディスク100の記録層を結晶化し、スペースを形成する(即ち、記録マークを消去する)。
一方、データ再生時(リード時)には、レーザ発光素子33は、リードパワー(Read Power)と呼ばれる発光パワーを連続して発生する。リードパワーはイレースパワーよりさらに小さく、リードパワーによって記録層の相状態が変化することはない。
これらのピークパワー、ボトムパワー、イレースパワー、及びリードパワーの各発光パワーや発光タイミングは、レーザ駆動装置6において制御されている。
図3は、本実施形態に係るレーザ駆動装置6の構成例を示す図である。レーザ駆動装置6は、上記のピークパワー、ボトムパワー、イレースパワー、及びリードパワーの4種類の発光パワーを独立に制御する4系統を備えている。各系統の出力側には、夫々の発光パワーに対応する基準駆動電流を増幅する電流アンプ23、24、25、26がそれぞれ設けられている。増幅された各駆動電流は系統毎に夫々設けられているスイッチSW1、SW2、SW3、及びSW4のスイッチング制御によって発光タイミングが制御される。レーザ駆動装置6の最終段では、各系統から出力される駆動電流が加算器27、28、及び29にて加算され、レーザ発光素子33に出力される。
ピークパワー、ボトムパワー、イレースパワー、及びリードパワーの4系統のうち、イレースパワー系とリードパワー系では、フィードバック制御を用いたAPC(Auto Power Control)が行われている。まず、APCを行っているイレースパワー系とリードパワー系の動作について説明する。
イレースDAC13は制御部7のCPU70により設定されたイレース基準データDErefをDA変換して、イレース基準電流IErefを出力する。このイレース基準電流IErefは、目標とするイレースパワー、即ち目標イレースパワーを示す。
一方、レーザ発光素子33の実際のイレースパワーは、パワー検出部34から出力されるモニタ信号(受光信号)である出力電流Ifmに対応しており、この出力電流Ifmは、抵抗器によって電圧変換された後、サンプルホールド回路12でサンプリングされる。サンプルホールド回路12は、図2におけるイレースパワー発生時の時刻teのようなタイミングで、イレースパワーをサンプルし、サンプルしたイレースサンプル電圧VEshをイレースAPC(auto-power controller)19に出力する。また、イレースサンプル電圧VEshは、スイッチSW5を介してADC18に入力され、AD変換されたイレースサンプル電圧VEshはイレース時の発光パワーを示す値としてCPU70によって読み込まれる。
イレースAPC19は、イレース基準電流IErefを内部でイレース基準電圧VErefに変換し、その電圧とイレースサンプル電圧VEshとを比較する。イレースAPC19は、両者が等しくなるように、APC制御されたイレース電流IEaを出力する。例えば、イレースサンプル電圧VEshがイレース基準電圧VErefより小さい場合、出力イレース電流IEaは増加される。逆に、イレースサンプル電圧VEshがイレース基準電圧VErefより大きい場合、出力イレース電流IEaは減少される。
電流アンプ24はイレース電流IEaを増幅し、イレース電流IEを出力する。スイッチSW2は、データ記録時(ライト時)のうち、イレース期間中、即ち、スペース書き込み期間中(図2参照)にON状態となる。その結果、電流アンプ24により増幅されたイレース電流IEは、イレース期間中にだけ加算器28及び加算器27を介してレーザ発光素子33を駆動する。
なお、電流アンプ24の入力電圧は、イレース電流IEaの大きさを示すものである。この入力電圧は、スイッチSW5を介してADC18に入力され、AD変換されたイレース電流IEaは、CPU70により読み込まれる。
次に、リードパワー系の動作について説明する。
リードDAC16はCPU70により設定されたリード基準データDRrefをDA変換して、リード基準電流IRrefを出力する。このリード基準電流IRrefは、目標リードパワーを示すものである。
他方、レーザ発光素子33の実際のリードパワーは、パワー検出部34から出力されるモニタ信号(受光信号)である出力電流Ifmに対応しており、この出力電流Ifmは、抵抗器によって電圧変換された後、ローパスフィルタ14によって濾波される。サンプルホールド回路15は、リードパワー発生時の時刻tr(図2参照)のようなタイミングで、ローパスフィルタ14の出力値をサンプルし、サンプルしたリードサンプル電圧VRshをリードAPC21に出力する。リードサンプル電圧VRshは、リード時の発光パワーに対応する電圧値である。
リードAPC21は、リード基準電流IRrefを内部でリード基準電圧VRrefに変換し、その電圧とリードサンプル電圧VRshとを比較する。リードAPC21は、リード基準電圧VRrefとリードサンプル電圧VRshが等しくなるように、APC制御されたリード電流IRaを出力する。例えば、リードサンプル電圧VRshがリード基準電圧VRrefより小さい場合、リード電流IRaは増加される。逆に、リードサンプル電圧VRshがリード基準電流IRrefより大きい場合、リード電流IRaは減少される。
電流アンプ25はリード電流IRaを増幅し、リード電流IRを出力する。スイッチSW3はデータ再生時(リード時:図2参照)にON状態となる。その結果、電流アンプ25により増幅されたリード電流IRは、データ再生時にだけ加算器29、28、27を介してレーザ発光素子33を駆動する。
なお、電流アンプ25の入力電圧は、リード電流IRの大きさを示すものである。この入力電圧は、スイッチSW5を介してADC18に入力され、AD変換されたリード電流IRはCPU70により読み込まれる。また、リード時の発光パワーに対応するリードサンプル電圧VRshも、SW5を介してADC18に入力され、AD変換されたリードサンプル電圧VRshは、CPU70に読み込まれる。
ところで、リードパワー系にあるローパスフィルタ14及びサンプルホールド回路15は、データ記録時には、ピークパワー、ボトムパワー、およびイレースパワーの平均パワーPave(図6参照)に対応する平均値VAshを出力する。この平均値VAshも、スイッチSW5を介してADC18に入力され、AD変換された平均値VAshは、CPU70により読み込まれる。尚、スイッチSW3はライト時にOFF状態を維持する。
次に、ピークパワー系及びボトムパワー系の動作について説明する。これら2つの系では、APC動作を行っておらず、制御部7のCPU70から設定される基準データ(指令駆動電流値)に基づいてレーザ発光素子33の駆動電流を制御するACC(Auto Current Control)方式を用いている。
ピークパワー系において、ピークDAC11はCPU70により設定されたピーク基準データDPrefをDA変換して、ピーク基準電流IPrefを出力する。このピーク基準電流IPrefは目標ピークパワーに対応するものである。電流アンプ23はピーク基準電流IPrefを増幅し、ピーク電流IPを出力する。
スイッチSW1は、データ記録時(ライト時)のうち、ピークパワー期間中(図2参照)にON状態となる。その結果、電流アンプ23により増幅されたピーク電流IPは、ピークパワー期間中にだけ加算器27を介してレーザ発光素子33を駆動する。
図2に示したように、ピークパワーを発光する期間は非常に短時間、例えば約10ナノ秒、で繰り返されるため、これに応じてSW1も短時間でON、OFFを繰り返すことになる。
なお、電流アンプ23の入力電圧は、ピーク基準電流IPrefの大きさを示すものである。この入力電圧は、スイッチSW5を介してADC18に入力され、AD変換されたピーク基準電流IPrefは、CPU70により読み込まれる。
ボトムパワー系の動作は、ピークパワー系の動作とほぼ同様のものである。
ボトムDAC17は、CPU70により設定されたボトム基準データDBrefをDA変換して、ボトム基準電流IBrefを出力する。このボトム基準電流IBrefは目標ボトムパワーに対応するものである。電流アンプ26はボトム基準電流IBrefを増幅し、ボトム電流IBを出力する。
スイッチSW4は、データ記録時(ライト時)のうち、ボトムパワー期間中(図2参照)にON状態となる。その結果、電流アンプ26により増幅されたボトム電流IBは、ボトムパワー期間中だけ、加算器28、27を介してLDを流れる。レーザ発光素子33を駆動する。
なお、ボトムパワーを発光する期間も、ピークパワー期間と同様に非常に短時間で繰り返されるため、これに応じてSW4も短時間でON、OFFを繰り返すことになる。
上記構成の内、各駆動電流を切換えてADC18に出力するスイッチSW5と、駆動電流をAD変換しCPU70に出力するADC18とで電流検出部を構成している。また、CPU70で求められた駆動電流値(指令駆動電流値)が設定されるピークDAC11、ボトムDAC17、及び電流アンプ23、26とで電流駆動部を構成している。
(2)レーザパワー制御方法(第1の実施形態)
上記のように構成された光ディスク装置1、及びレーザ駆動装置6において、レーザ発光素子33のレーザパワーを制御する方法について以下に詳しく説明する。
上記のように構成された光ディスク装置1、及びレーザ駆動装置6において、レーザ発光素子33のレーザパワーを制御する方法について以下に詳しく説明する。
図4は、レーザ発光素子33の発光パワーとLD駆動電流の関係(IL特性)を示す図である。光ディスク100の記録層に形成される記録マークの品質は、レーザ発光素子33のピークパワーの精度に大きく依存する。記録マークの品質が劣化すると、この記録マークを再生したときの再生信号の品質が低下することになる。従って、ピークパワーが目標値に一致するよう、レーザ発光素子33の駆動電流(ピーク電流)を精度よく制御する必要がある。
従来は、ピークパワーを発生するためのピーク電流の大きさを変化させながら、レーザ発光素子33の発光パワーをフォトダイオード等の受光素子を用いて測定し、目標ピークパワーを発生するためのピーク電流を決定していた。このとき、発光パワーの測定は、ピークパワー発生時の受光素子の出力電流又は出力電圧をピークホールド回路でホールドし、ホールドした値をAD変換してCPUが読み込んでいた。
しかしながら、光ディスクに記録するデータの高密度化が進み、併せて記録時のディスク回転数の上昇化が進むにつれて、より高速な応答特性を持つとともに、より精度の高いピークホールド回路が必要となってきた。このようなピークホールド回路を使用すると、光ディスク装置の製造コストは上昇する。以上のことは、ピークパワーと同様に短時間での高速切換が必要なボトムパワーについてもあてはまる。
そこで、本実施形態では、ピークパワーやボトムパワーを高速でサンプリングし、これらの実測値に基づいてピーク電流やボトム電流を決定するという従来の方法ではなく、IL特性をまず推定し、その駆動電流対発光パワー特性に基づいて、目標ピークパワーや目標ボトムパワーに対応するピーク電流やボトム電流、即ち最適なピーク電流や最適なボトム電流を決定する手法を採っている。
最適なピーク電流や最適なボトム電流は、制御部7で決定する。より具体的には、例えば、制御部7のCPU70が、最適電流決定のためのソフトウェアを実行することにより最適なピーク電流や最適なボトム電流を決定する。決定された最適なピーク電流や最適なボトム電流は、図3におけるピーク基準データDPrefやボトム基準データDBrefとして、それぞれ、ピークDAC11とボトムDAC17に設定される。
この手法では、IL特性を精度良く推定することが重要となる。前述したように、IL特性は温度に大きく依存して変化するため、光ディスク装置1の電源投入後の経過時間や周囲温度によってIL特性は変化する。このため、IL特性が変化することを前提としてIL特性を高精度に推定する必要がある。以下に、IL特性の推定方法について説明する。
まず、IL特性の近似式を次の(式1)のように表す。
[数1]
P = f(I | α,β,…) (式1)
ここで、発光パワーPは駆動電流Iの関数であり、関数f はパラメータとしてα、β、…を持つということを意味する。パラメータの数は限定していない。
[数1]
P = f(I | α,β,…) (式1)
ここで、発光パワーPは駆動電流Iの関数であり、関数f はパラメータとしてα、β、…を持つということを意味する。パラメータの数は限定していない。
f(I | α,β,…)の例として、次の(式2)や(式3)が一般的に考えられる。
[数2]
P = f(I | α,β,…) = αI + β (式2)
P = f(I | α,β,…) = αI + β + γI 2 (式3)
[数2]
P = f(I | α,β,…) = αI + β (式2)
P = f(I | α,β,…) = αI + β + γI 2 (式3)
図5は、実際のIL特性の一例を示す図である。図5に示したように、実際のIL特性は比較的低温時には直線的になり、(式2)の1次式で近似できる。一方、高温時には発光効率が落ちてくるため、(式3)の2次式で近似した方が精度が良くなる。(式2)及び(式3)は、いずれも冪関数であるが、必ずしもこの形に限定するわけではなく、以下の例のように複数の関数の組み合わせからなる関数としても良い。ただし、 EQ I\s\do(1) 、 EQ I\s\do(2) ,…は直線の交点などとする。
IL特性 f(I | α,β,…) がわかっていれば、その逆関数 f-1(P | α,β,…)を用いることで、目標パワーを実現する指令駆動電流が計算できる。
次に、図6を用いてイレースパワーと平均パワーの関係を説明する。イレースパワーは、サンプルホールド回路12を用いてスペース区間でサンプルしたパワーが、目標イレースパワーに等しくなるようイレースAPC19により帰還制御を行うことで制御される。APC動作によって目標イレースパワーで発光しているレーザ発光素子33の駆動電流値を、AD変換器18を介して取得する。
一方、平均パワーはパワー検出部34(フロントモニタ)の出力をローパスフィルタ14へ通過させ、高周波数成分を除去したものをサンプルホールド回路15によりサンプルして、AD変換器18を介して取得する。平均パワー及びイレースパワーは、図2及び図6から分かるように、数10ナノ秒といったような速い周期の変化は含んでおらず、これらと測定するパワー検出部34やサンプルホールド回路12、15は高速な応答性は要求されない。
次に、本実施形態に係るレーザパワー制御方法の具体例について説明する。
上述したように、本実施形態では、高価な高速応答/高精度ピークホールド回路や広帯域特性をもつパワー検出部34(フロントモニタ)を使用することなく取得することができる、次のような電流測定値及び発光パワーを用いて、レーザ発光素子33のIL特性を推定する。
(a) ライト時におけるイレースパワー測定値とこれに対応するイレース電流測定値
(b) ライト時における平均パワー測定値とこれに対応するイレース電流測定値、ピーク電流測定値、ボトム電流測定値
(c) リード時におけるリードパワー測定値とこれに対応するリード電流測定値
(b) ライト時における平均パワー測定値とこれに対応するイレース電流測定値、ピーク電流測定値、ボトム電流測定値
(c) リード時におけるリードパワー測定値とこれに対応するリード電流測定値
上記の(a)乃至(c)の総てを利用せず、これらのうち一部のみを用いてIL特性を推定することも可能である。ここでは、代表例として、(a)と(b)とを用いたIL特性の推定方法について説明する。
図7は、本実施形態に係るレーザパワー制御方法(第1の実施形態)の一例を示すフローチャートである。図7中の各ステップはCPU70の制御の下に実行される。
まず、ステップST1では、目標パワーの設定を行なう。具体的には、CPU70が、予め決められた目標ピークパワーPp、目標イレースパワーPe、及び目標ボトムパワーPbをRAM71等の適宜のメモリにロードする。さらに、目標ピークパワーPp、目標イレースパワーPe、及び目標ボトムパワーPbの夫々に対応するピーク基準データDPref、イレース基準データDEref、及びボトム基準データDBrefを、夫々ピークDAC11、イレースDAC13、及びボトムDAC17に設定する。
次に、ステップST2にて、現在使用しようとするライトストラテジから、パルスのデューティ比を計算する。一例として、図8のようなライトストラテジが使用される場合、パルスのデューティ比は以下のように計算される。
ここで、dp,de,dbはそれぞれピークパワー、イレースパワー、ボトムパワーのデューティを表し、dp+de+db=1である。また、Aはデータ周期であり、B、C、Dは1データ周期中のピークパルス幅、Eはイレース幅、Hはボトム幅である。スペース長、マーク長の影響を考慮する場合はそれらの出現頻度で重み付けをして平均を取っても良い。
ステップST3では、IL特性近似式で用いられるパラメータの初期値設定を行う。図9は、ステップST3の細部の処理例を示すフローチャートである。
まず、ステップST11にて、プリセット値が使えるか否かの判定を行う。プリセット値が使える場合には、ROM73に保存されているプリセット値をロードする(ステップST12)。他方、プリセット値が使えないと判定された場合には、不揮発性メモリNV−RAM74に保存されている前回のパラメータをロードする(ステップST13)。ここで、前回のパラメータとは、過去に当該光ディスク100、或いは他の光ディスクに対して本光ディスク装置1が記録を行った場合の直近の記録時の最後に保存されたパラメータのことである。
例えば、前回の書き込み時のパラメータがNV−RAM74に残っていない場合には、当然ながらステップST11ではプリセット値が使えないと判定する。また、レーザ発光素子33の使用期間が短く、かつ温度が常温の場合等では、IL特性はそれ程大きく変化していないと考えられるため、出荷時等に設定しROM73に保存したパラメータのプリセット値が使用可能と判定する。
次に、ステップST14では、IL特性近似式の形式がロードしたパラメータに対応する近似式の形式と同じとするか否かを判断する。例えば、ロードしたパラメータが1次式(式2)に対応するものである一方、現在の温度が高く、このため近似式としては2次式(式3)の方が適切であると判断されるような場合には(ステップST14のNo)、ステップST16へ進み近似式の形式の違いに応じてパラメータの変換を行う。
例えば、用いようとする近似式が2次式であり、ロードしたパラメータが1次式に対応するものであった場合には、以下のような変換を行い、変換した新たなパラメータを初期値として次のステップへ進む(ステップST15)。
ここで、左辺のα,β,γが2次式に対応するパラメータであり、右辺の EQ α\s\do(load) , EQ β\s\do(load) が保存されていた1次式に対応するパラメータである。
一方、IL特性近似式の形式がロードしたパラメータに対応する近似式の形式と同じと判断される場合には(ステップST14のYes)、ロードしたパラメータをそのまま初期値として次のステップへ進む(ステップST15)。
図7に戻り、ステップST4で記録開始のトリガ(指示)を待つ。記録が開始されると、ステップST5に進む。
ステップST5では、最新のIL特性近似式の逆関数f-1 (I | α,β,…)から目標ピークパワーPp及び目標ボトムパワーPbでレーザ発光素子33を発光させるための指令駆動電流値Ip、Ibを夫々以下の式により計算する。
[数7]
Ip = f-1(Pp | α,β,…) (式13)
Ib = f-1(Pb | α,β,…) (式14)
Ip = f-1(Pp | α,β,…) (式13)
Ib = f-1(Pb | α,β,…) (式14)
図7のフローでは、IL特性近似式のパラメータを更新することによりIL特性近似式自体が逐次更新されるが、ステップST5ではその最新のIL特性近似式を用いて指令駆動電流値Ip、Ibを計算する。なお、記録開始の初回目では、ステップST3にて設定されたパラメータ初期値が使用される。
次のステップST6では、ステップST5で算出された指令駆動電流値Ip、Ibを夫々ピーク基準データDPref及びボトム基準データDBrefとして、レーザ駆動装置6のピークDAC11及びボトムDAC17に設定する。
この段階で、設定された指令駆動電流値Ip、Ibに基づいてレーザ発光素子33からピークパワー、ボトムパワーが出力され、光ディスク100に対する記録が開始される。なお、イレースパワーについては、APC動作によって上記処理とは独立にその発光パワーが制御される。
記録が開始されると、発光パワー、及びそれに対応する駆動電流を検出する(ステップST7)。具体的には、イレースパワー(図3ではサンプルホールド回路12の出力電圧VEsh)、イレース電流(イレースAPC19の出力端子電圧)をAD変換器18を通してデジタル信号として取り込む。また、記録時のサンプルホールド回路15の出力電圧(図3ではVAsh)を平均パワーPaveとしてADC18から取得する。さらに、ボトム電流(ボトムDACの出力電圧IBref)とピーク電流(ピークDACの出力電圧IPref)も取得しておく。なお、平均パワーPaveと、イレースパワーPe、ピークパワーPp及びボトムパワーPbとの間には以下の関係が成り立つ。
[数8]
Pave = de Pe + dp Pp + db Pb (式15)
[数8]
Pave = de Pe + dp Pp + db Pb (式15)
ステップST8では、ステップST7で取得したイレースパワーPe、対応するイレース電流Ie、及び平均パワーPaveと対応するボトム電流Ib、イレース電流Ie、ピーク電流Ip、さらにステップST2で計算した各パルスデューティ比de、dp、dbを用いてIL特性近似式のパラメータを計算し、更新する。具体的には、次のように行う。
まず、現在のIL特性近似式f (I | α,β,…)を用いて推定イレースパワーPeE、推定ピークパワーPpE、及び推定ボトムパワーPbE、を次のように計算する。
[数9]
PeE = f (Ie | α,β,…) (式16)
PpE = f (Ip | α,β,…) (式17)
PbE = f (Ib | α,β,…) (式18)
なお、上記各式におけるイレース電流Ie、ピーク電流Ip、及びボトム電流Ibは、ステップST7で検出された観測量である。
[数9]
PeE = f (Ie | α,β,…) (式16)
PpE = f (Ip | α,β,…) (式17)
PbE = f (Ib | α,β,…) (式18)
なお、上記各式におけるイレース電流Ie、ピーク電流Ip、及びボトム電流Ibは、ステップST7で検出された観測量である。
推定平均パワーPaveEと、推定イレースパワーPeE、推定ピークパワーPpE、及び推定ボトムパワーPbEとの間には、(式15)と同様に次の関係が成り立つ。
[数10]
PaveE = de PeE + dp PpE + db PbE (式19)
[数10]
PaveE = de PeE + dp PpE + db PbE (式19)
この推定誤差E を最小化するパラメータα,β,…を推定する方法の1つとして最急勾配法を用いる方法がある。最急勾配法では、推定誤差E が順次小さくなるようにパラメータα,β,…を更新していく。各パラメータの更新量δα,δβ,…(現在のパラメータ値との差分)は以下のように計算できる。
平均電流Iaveは、上記の計算によって求めても良いし、レーザ駆動装置6のハードウェアによって求めても良い。図10は、平均電流Iaveをハードウェアで求める実施形態のレーザ駆動装置6aの構成例を示したものである。この実施形態では、レーザ駆動装置6aの最終段に、ローパスフィルタLPF51を設けて駆動電流を平滑化し、LPF51から出力される平均電流Iaveをサンプルホールド回路S/H52でサンプリングし、SW5、ADC18を介してCPU70に取り込んでいる。
上記の(式23)、(式24)、及び(式26)乃至(式28)には割り算が含まれておらず、計算コストが少なくて済むという利点もある。
上記更新式で得られた更新量δα、δβ(或いはδα、δβ、δγ)を用いて、パラメータα,β,…を以下のように更新する。
[数15]
α ← α - k × δα (式29)
β ← β - k × δβ (式30)
:
:
ここで、k は更新量を調整するパラメータである。k は固定値でもよく、この他更新回数に依存する値、或いは推定誤差E に依存する値等にしても良い。
[数15]
α ← α - k × δα (式29)
β ← β - k × δβ (式30)
:
:
ここで、k は更新量を調整するパラメータである。k は固定値でもよく、この他更新回数に依存する値、或いは推定誤差E に依存する値等にしても良い。
上記のようにステップST8で計算し更新したパラメータα,β,…を、ステップST9にてIL特性近似式に代入し、IL特性近似式を更新する。その後、ステップST5へ戻り、周期的にループ処理することで発光パワーを制御することができる。
本実施形態に係るレーザパワー制御方法によれば、IL特性が温度等によって変動した場合でも、またIL特性が線形特性ではなく非線形性を伴う特性の場合であっても、IL特性の変動に追従して逐次精度を高めながらIL特性を推定することが可能となる。
光ディスク100に対する記録動作が終了した時は、パラメータタα,β,…と近似関数情報(f(I | α,β,…)の形式情報(1次式であるのか2次式であるのか等の判別情報)を不揮発性メモリNV−RAM92等に保存する。また、最新のデータだけでなく、過去の履歴情報を残しても良い。なお、ライトストラテジを変更する場合には、図7のフローの開始点から再度始めればよい。
なお、光ディスク装置1の構成の内、近似式更新部は、上記のステップST8,9の処理を実行する手段に該当し、また指令駆動電流算出部は、上記のステップST5の処理を実行する手段に該当する。
(3)レーザパワー制御方法(第2乃至第6の実施形態)
上述した実施形態の他にも種々の実施形態が可能である。
上述した実施形態の他にも種々の実施形態が可能である。
図11は、第2の実施形態に係るレーザパワー制御方法の一例を示すフローチャートである。なお、第1の実施形態(図7)と同じ処理には同じステップ番号を付している。
第2の実施形態に係るレーザパワー制御方法では、ステップST100にて推定精度が低いか否かを判断し、推定精度が低い場合には、ステップST101へ進み、過去に測定した発光パワーとこれに対応する駆動電流とを、パラメータの更新用データに含める処理を行っている。
推定精度が低くなる理由として、大きな観測ノイズの混入等が考えられるが、推定精度の低下は、例えば、更新量δα、δβの大きさ等から判断することができる。
このような場合には、過去に取得したイレースパワー測定値と対応するイレース電流測定値、平均パワー測定値と対応するイレース電流、ピーク電流、ボトム電流のうち、総て或いは一部をロードし、これらも更新用のデータに含めても良い。
また同様に、平均パワーとイレースパワーの値が近いなどの理由により推定の精度が落ちるが落ちる場合は、過去のリードパワー測定値とこれに対応するリード電流測定値を含めてもよい。これらの追加データは周囲の条件(温度など)が同じものを利用することが望ましい。例えば、ライトシーケンスの合間に低頻度でリードシーケンスを挿入することで、周囲条件がそろった、平均パワー、イレースパワー、リードパワーが得られる。
一般に、更新に用いるデータが多いほど、ロバストな推定を行うことができる。また、パラメータの数より更新データの数が少ないと、パラメータを一意に決められなくなるので、それを避けるためにも更新データは多い方が良い。
更新量δα,δβ,…の求め方は(式21)、(式22)を用いて求めることができる。
過去のデータを含む場合も上記と同様に二乗誤差の項を増やして推定誤差を定義し直し、更新式を計算すればよい。
図12は、第3の実施形態に係るレーザパワー制御方法の一例を示すフローチャートである。第3の実施形態に係るレーザパワー制御方法では、パラメータの更新量が所定の閾値よりも大きくなった場合には、更新量に制限を課す形態としている。パラメータ更新の開始時や周囲温度が激しく変動する場合等においては、一般に更新量が大きくなるが、このような場合に更新量に制限を加えることによって収束の安定性が増す。
具体的には、ステップST200でパラメータの増減量が所定の閾値以内か否かを判定し、閾値を超える場合には、パラメータの更新量(増減量)を閾値(上限或いは下限)にリミットして設定し、パラメータを更新している(ステップST201)。パラメータの増減量が所定の閾値以内の場合には、計算された更新量を用いてパラメータを更新する(ステップST202)。
図13は、第4の実施形態に係るレーザパワー制御方法の一例を示すフローチャートである。第4の実施形態に係るレーザパワー制御方法では、ステップST300に示したように、総てのパラメータを更新するのではなく、パラメータの一部を更新する形態としている。これにより計算コストが減る。例えば、IL特性の傾きが既知であり、オフセットのみを調整したい時等に適用する。この場合、例えばパラメータα、β(或いはα、β、γ)のうち、オフセットに対応するβのみを更新する。
図14は、第5の実施形態に係るレーザパワー制御方法の一例を示すフローチャートである。第1乃至第4の実施形態に係るレーザパワー制御方法では、検出された発光パワーと駆動電流に基づいてパラメータタα,β,…を1回更新した後はそのパラメータを直ぐにIL特性近似式に代入してIL特性近似式を更新する方法をとっている。
これに対して、第5の実施形態に係るレーザパワー制御方法では、検出された発光パワーと駆動電流に基づいてパラメータタα,β,…を複数回更新する方法をとっている。
この方法は、例えば、IL特性近似式の更新の開始直後や周囲温度変動が激しい場合等、IL特性近似式の推定精度がそれ程高くないと考えられる場合等で有効である。
図14のステップST400では、IL特性近似式の推定精度を判定し、推定精度が低いと判断される場合は(ステップST400のNo)、ステップST8に戻り、パラメータタα,β,…の計算及び更新を複数回繰り返す。
推定精度の判定方法は、特に限定するものではないが、例えば、更新量δα、δβ・・・
の大きさや、繰り返しループ(ステップST9からステップST5へ戻るループ、或いはステップST400からステップST8へ戻るループ)の処理回数等に基づいて判断すればよい。
の大きさや、繰り返しループ(ステップST9からステップST5へ戻るループ、或いはステップST400からステップST8へ戻るループ)の処理回数等に基づいて判断すればよい。
図15は、第6の実施形態に係るレーザパワー制御方法の一例を示すフローチャートである。第6の実施形態に係るレーザパワー制御方法は、IL特性近似式の形式をIL特性近似式の更新の途中で変更可能とする形態である。
例えば、低温時には1次式(式2)で表される近似式を用い、高温時には2次式(式3)で表される近似式を用いる。この方法によれば、温度等によって変化する実際のIL特性により近似した近似式が選択されるため、IL特性の推定精度が向上する。
具体的には、図15のステップST500において、温度等の情報から近似式を変更するか否かの判定を行い、変更する場合にはステップST501にてパラメータタα,β,…を変更する近似式の形式に対応させて置き換えを行う。さらに、ステップST502にて、IL特性近似式及びその逆関数を現在の関数から変更しようとする関数に置き換える。以降の処理は上記の他の実施形態と同様に行う。
(4)レーザパワー制御方法(その他の実施形態)
第1乃至第6の実施形態において、さらにIL特性近似式の更新頻度を可変とする形態としてもよい。例えば、レーザ発光素子33の温度変動が激しいときや、IL特性近似式の更新を開始した直後等では頻繁に更新を行い、逆に温度変動が落ち着いた時や更新回数が十分な回数に達した時は更新頻度を落とす等の処理を付加してもよい。
第1乃至第6の実施形態において、さらにIL特性近似式の更新頻度を可変とする形態としてもよい。例えば、レーザ発光素子33の温度変動が激しいときや、IL特性近似式の更新を開始した直後等では頻繁に更新を行い、逆に温度変動が落ち着いた時や更新回数が十分な回数に達した時は更新頻度を落とす等の処理を付加してもよい。
また、第1乃至第6の実施形態に係るレーザパワー制御方法では、IL特性近似式のパラメータを更新する方法の一例として最急勾配方を用いる方法を説明したが、CPU70の計算能力が高い場合は、最急勾配方に換えてより収束性が速いニュートン法等を用いる形態としてもよい。
なお、ニュートン法を用いて各パラメータの更新量δα,δβ,…を計算した場合、各パラメータタα,β,…の更新式((式29)、(式30))における係数kは、一般的には1に設定する。
また、ニュートン法の代わりとして(式33)の EQ H\s\up(-1) を直接計算しない準ニュートン法などを用いることも可能である。
さらに、パラメータタα,β,…の更新方法を処理の途中で適宜変更可能とする形態としてもよい。例えば、初期パラメータをロードした直後はニュートン法を用い、更新量が十分小さくなった後に、最急降下法に切り替える、などとしてもよい。
また、IL特性近似式が(式2)や(式3)のようにパラメータと変数の線形和で表されるばあい、(式20)や(式32)で定義されるような二乗誤差Eを最小化するパラメータは、最急勾配法やニュートン法のような逐次更新法を用いなくても1回の計算により得られることが知られている(文献「線形代数 基礎と応用(新井仁之著)P.285」等参照)。
例えば、CPUの計算能力がある場合はパラメータ更新の初回だけを上記の式で求め、その次以降のIL特性の微変動に対しては逐次更新法を用いて追従させる、等の形態としてもよい。
また、(式16)乃至(式18)において、推定イレースパワーPeE、推定ピークパワーPpE、及び推定ボトムパワーPbEを算出する際に、駆動電流(イレース電流Ie、ピーク電流Ip、及びボトム電流Ib)の電流観測値を用いているが、これらの電流観測値の一部を指令電流値とする形態としても良い。例えば、ピーク電流Ip、及びボトム電流Ibは、図3に示したIPref、IBrefをADC18を介して取得してもよいが、これらの値は、図7のステップST1で設定する値と実質的に同一であるので、観測値の代わりにこの設定値を用いても良い。
ところで、記録マークを形成するライトストラテジの種類によっては、図16に例示したように、ピークパワーPp、イレースパワーPe、及びボトムパワーPbの3レベルの波形以外に、ブーストパルスと呼ばれる波形をサブパルス列の前縁側と後縁側とに付加する場合がある。
この場合であっても、ブーストパルスを含めた平均パワーPaveや平均電流Iaveを測定、或いは計算することによって、上述した処理と同様にIL特性近似式を推定することができる。従って、目標ブーストパルスパワーが与えられれば、それを実現する指令電流がIL特性近似式から計算できる。
以上説明したように、本発明の各実施形態によれば、IL特性が温度等によって変動した場合でも、またIL特性が線形特性でなく非線形性を伴う特性の場合であっても、IL特性の変動に追従して逐次精度を高めながらIL特性を推定することが可能となる。この結果、高価な高速・高精度かつ広帯域なピークホールド回路やパワー検出部(フロントモニタ)を使用することなく、常に要求された発光パワーでレーザ発光素子33が発光するようにレーザパワーを制御すことができる。
なお、本発明は上記の各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の形態の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
1 光ディスク装置
2 スピンドルモータ
3 光ピックアップ
6 レーザ駆動装置
7 制御部
11 ピークDAC
13 イレースDAC
14 ローパスフィルタ(LPF)
16 リードDAC
17 ボトムDAC
18 ADC
33 レーザ発光素子
34 パワー検出部
70 CPU
72 RAM
73 ROM
74 NV−RAM
2 スピンドルモータ
3 光ピックアップ
6 レーザ駆動装置
7 制御部
11 ピークDAC
13 イレースDAC
14 ローパスフィルタ(LPF)
16 リードDAC
17 ボトムDAC
18 ADC
33 レーザ発光素子
34 パワー検出部
70 CPU
72 RAM
73 ROM
74 NV−RAM
Claims (18)
- 光ディスクに記録用または再生用のレーザ光を出力するレーザ発光素子の発光パワーを検出するパワー検出ステップと、
前記レーザ発光素子を駆動する駆動電流を検出する駆動電流検出ステップと、
前記レーザ発光素子の駆動電流対発光パワー特性を表わす近似式を、検出された前記発光パワーと検出された前記駆動電流とに基づいて逐次精度を高めながら更新する近似式更新ステップと、
更新された前記近似式から、目標とする発光パワーに対応する指令駆動電流値を算出する指令駆動電流算出ステップと、
算出された前記指令駆動電流値に基づいて前記レーザ発光素子を駆動し、前記目標とする発光パワーを前記レーザ発光素子から出力させる電流駆動ステップと、
を備えたことを特徴とするレーザパワー制御方法。 - 前記近似式更新ステップは、
検出された前記駆動電流を前記近似式に適用して得られる推定発光パワーと、検出された前記発光パワーとの差から定義される誤差を減少させるように、前記近似式のパラメータを更新することによって前記近似式を更新する、
ことを特徴とする請求項1に記載のレーザパワー制御方法。 - 前記近似式更新ステップは、
前記パラメータの更新量に制限を加えたことを特徴とする請求項2に記載のレーザパワー制御方法。 - 前記近似式更新ステップは、
前記近似式が有する複数のパラメータのうち一部のパラメータを更新する、ことを特徴とする請求項2に記載のレーザパワー制御方法。 - 前記近似式更新ステップは、
前記近似式を更新するときに、前記近似式のパラメータを複数回更新する、ことを特徴とする請求項2に記載のレーザパワー制御方法。 - 前記近似式更新ステップは、
前記近似式の形式を変更して更新することができる、ことを特徴とする請求項2に記載のレーザパワー制御方法。 - 前記近似式更新ステップは、
過去に得られた前記推定発光パワーと過去に検出された前記発光パワーとの差から定義される誤差を前記誤差に含め、これらの誤差を減少させるように、前記近似式のパラメータを更新する、ことを特徴とする請求項2に記載のレーザパワー制御方法。 - 前記近似式更新ステップは、
前記近似式の更新頻度を、周囲温度及び記録開始からの経過時間の少なくとも一方を含む条件に基づいて変更する、ことを特徴とする請求項1に記載のレーザパワー制御方法。 - 前記レーザ発光素子は複数の発光パワーの切換えによって駆動されるレーザ発光素子であり、
前記パワー検出ステップは、前記複数の発光パワーが平滑された平均発光パワーを検出し、
前記近似式更新ステップは、前記平均発光パワーを用いて前記近似式を更新する、
ことを特徴とする請求項1に記載のレーザパワー制御方法。 - 前記レーザ発光素子は複数の発光パワーの切換えによって駆動されるレーザ発光素子であり、
前記駆動電流検出ステップは、前記複数の発光パワーに対応する複数の駆動電流が平滑された平均駆動電流を検出し、
前記近似式更新ステップは、前記平均駆動電流を用いて前記近似式を更新する、
ことを特徴とする請求項1に記載のレーザパワー制御方法。 - 光ディスクに記録用または再生用のレーザ光を出力するレーザ発光素子と、
前記レーザ発光素子から出力される前記レーザ光の発光パワーを検出するパワー検出部と、
前記レーザ発光素子を駆動する駆動電流を検出する駆動電流検出部と、
前記レーザ発光素子の駆動電流対発光パワー特性を表わす近似式を、検出された前記発光パワーと検出された前記駆動電流とに基づいて逐次精度を高めながら更新する近似式更新部と、
更新された前記近似式から、目標とする発光パワーに対応する指令駆動電流値を算出する指令駆動電流算出部と、
算出された前記指令駆動電流値に基づいて前記レーザ発光素子を駆動し、前記目標とする発光パワーを前記レーザ発光素子から出力させる電流駆動部と、
を備えたことを特徴とする光ディスク装置。 - 前記近似式更新部は、
検出された前記駆動電流を前記近似式に適用して得られる推定発光パワーと、検出された前記発光パワーとの差から定義される誤差を減少させるように、前記近似式のパラメータを更新することによって前記近似式を更新する、
ことを特徴とする請求項11に記載の光ディスク装置。 - 前記レーザ発光素子は複数の発光パワーの切換えによって駆動され、
前記パワー検出部は、前記複数の発光パワーが平滑された平均発光パワーを検出し、
前記近似式更新部は、前記平均発光パワーを用いて前記近似式を更新する、
ことを特徴とする請求項11に記載の光ディスク装置。 - 前記レーザ発光素子は複数の発光パワーの切換えによって駆動され、
前記駆動電流検出部は、前記複数の発光パワーに対応する複数の駆動電流が平滑された平均駆動電流を検出し、
前記近似式更新部は、前記平均駆動電流を用いて前記近似式を更新する、
ことを特徴とする請求項11に記載の光ディスク装置。 - レーザ発光素子を駆動する駆動電流を検出する駆動電流検出部と、
入力される指令駆動電流値に基づいて前記レーザ発光素子を駆動し、前記目標とする発光パワーを前記レーザ発光素子から出力させる電流駆動部と、
を備え、
前記指令駆動電流値は、
外部に設けられるパワー検出部にて検出される前記レーザ発光素子の発光パワーと検出された前記駆動電流とに基づいて、前記レーザ発光素子の駆動電流対発光パワー特性を表わす近似式を逐次精度を高めながら更新し、
更新された前記近似式から、目標とする発光パワーに対応する駆動電流値として算出された値である、
ことを特徴とするレーザ駆動装置。 - 前記近似式は、
検出された前記駆動電流を前記近似式に適用して得られる推定発光パワーと、検出された前記発光パワーとの差から定義される誤差を減少させるように、前記近似式のパラメータを更新することによって更新される近似式である、
ことを特徴とする請求項15に記載のレーザ駆動装置。 - 前記レーザ発光素子は複数の発光パワーの切換えによって駆動され、
前記パワー検出部は、前記複数の発光パワーが平滑された平均発光パワーを検出し、
前記近似式は、前記平均発光パワーを用いて更新される近似式である、
ことを特徴とする請求項15に記載のレーザ駆動装置。 - 前記レーザ発光素子は複数の発光パワーの切換えによって駆動され、
前記駆動電流検出部は、前記複数の発光パワーに対応する複数の駆動電流が平滑された平均駆動電流を検出し、
前記近似式は、前記平均駆動電流を用いて更新される近似式である、
ことを特徴とする請求項15に記載のレーザ駆動装置。
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