JP2008116283A - 流量計 - Google Patents
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Abstract
【課題】混合流体を構成する2種類の流体成分の体積分率および混合流体の流量を、共に応答性良く計測できる流量計を提供すること。
【解決手段】流量計1は、絞り22を有する第1の圧力損失発生手段2、および層流形成流路31を有する第2の圧力損失発生手段3を備えている。これにより、2種類の流体成分からなる混合流体の流量を、絞り22での圧力損失と、各流体成分の体積分率を含んで表される混合流体の密度とを用いた式により表すことができる。また、混合流体の流量を、層流形成流路31での圧力損失と、各流体成分の体積分率を含んで表される混合流体の粘度とを用いた式により表すことができる。従って、演算手段6は、第1および第2の圧力損失検出手段4,5によって瞬時に検出される絞り22および層流形成流路31での圧力損失に基づいて、各流体成分の体積分率および混合流体の流量を、共に応答性よく求めることができる。
【選択図】図1
【解決手段】流量計1は、絞り22を有する第1の圧力損失発生手段2、および層流形成流路31を有する第2の圧力損失発生手段3を備えている。これにより、2種類の流体成分からなる混合流体の流量を、絞り22での圧力損失と、各流体成分の体積分率を含んで表される混合流体の密度とを用いた式により表すことができる。また、混合流体の流量を、層流形成流路31での圧力損失と、各流体成分の体積分率を含んで表される混合流体の粘度とを用いた式により表すことができる。従って、演算手段6は、第1および第2の圧力損失検出手段4,5によって瞬時に検出される絞り22および層流形成流路31での圧力損失に基づいて、各流体成分の体積分率および混合流体の流量を、共に応答性よく求めることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、流量計に係り、詳しくは、混合流体を構成する2種類の流体成分の体積分率および混合流体の流量を計測する流量計に関する。
近年、熱機関における燃料気体と酸素とからなる燃焼ガスの利用や、化学プロセスにおける気体あるいは液体である2種類の流体成分からなる混合流体の利用など、様々な場面で2種類の流体成分からなる混合流体が利用されており、このような混合流体を計測する種々の流量計が開発されている(例えば、引用文献1)。引用文献1に記載の流量計は、熱伝導法を利用した流量計であり、流体が流れる管体内には、複数本の抵抗素子が設けられ、当該抵抗素子の放熱量から、混合流体の流量が求められるようになっている。
しかしながら、特許文献1に記載の流量計では、混合流体を構成する各流体成分の体積分率を計測することができないという問題がある。また、特許文献1に記載の流量計のような熱伝導法を利用した流量計では、流量の計測において、一般的に応答が非常に遅く、利用しづらいという問題がある。ここで、混合流体を構成する各流体成分の体積分率を計測する方法としては、赤外線吸収法や、超音波を用いた方法などがあるが、赤外線吸収法では応答が遅いという問題が、超音波を用いた方法では、応答性よく体積分率を計測することはできるが、体積分率の計測と同時には、混合流体の流量を計測することができないという問題がある。
本発明の目的は、混合流体を構成する2種類の流体成分の体積分率および混合流体の流量を、共に応答性良く計測できる流量計を提供することにある。
本発明の流量計は、2種類の流体成分からなる混合流体の流路の途中に設けられた絞りにより、混合流体に圧力損失を生じさせる第1の圧力損失発生手段と、混合流体の流路の途中に設けられて混合流体の流れを層流状態に保つ少なくとも一つの層流形成流路により、混合流体に圧力損失を生じさせる第2の圧力損失発生手段と、前記第1の圧力損失発生手段によって生じた混合流体の圧力損失を検出する第1の圧力損失検出手段と、前記第2の圧力損失発生手段によって生じた混合流体の圧力損失を検出する第2の圧力損失検出手段と、前記第1の圧力損失検出手段によって検出された圧力損失、および前記第2の圧力損失検出手段によって検出された圧力損失に基づいて、混合流体を構成する各流体成分の体積分率および混合流体の流量を算出する演算手段とを備えていることを特徴とする。
この構成の流量計は、絞りを有する第1の圧力損失発生手段、および層流形成流路を有する第2の圧力損失発生手段を備えている。これにより、ベルヌーイの原理から、混合流体の流量を、絞りを通過することによって生じる混合流体の圧力損失と、絞りの形状によって定まる定数と、各流体の体積分率および物性値を用いて表せる密度とを用いて表すことができる。また、ハーゲンポアズイユの法則から、混合流体の流量を、層流形成流路を通過することによって生じる混合流体の圧力損失と、層流形成流路の形状によって定まる定数と、各流体の体積分率および物性値を用いて表せる粘度とを用いて表すことができる。また、第1および第2の圧力損失検出手段を備えているので、絞りおよび層流形成流路を通過することによって生じる圧力損失を検出できる。
従って、演算手段は、第1および第2の圧力損失検出手段によって検出された圧力損失に基づいて、混合流体を構成する各流体成分の体積分率を求めることができる。そして、求めた体積分率から混合流体の流量を求めることができる。
また、演算手段は、第1および第2の圧力損失発生手段で生じ、瞬時に検出される圧力損失に基づいて演算を行うので、混合流体を構成する各流体成分の体積分率および混合流体の流量を、共に応答性良く求めることができる。
そして、本発明の流量計は、各流体成分の体積分率および混合流体の流量を、共に応答性良く求めることができるので、混合流体の拡散の進行具合をリアルタイムで計測することができ、各流体成分の体積分率および混合流体の流量の制御を簡易に、かつ、精度良く行うことができる。
さらに、本発明の流量計は、混合流体を構成する各流体の物性値が異なれば、どのような混合流体でも測定することができる。
従って、演算手段は、第1および第2の圧力損失検出手段によって検出された圧力損失に基づいて、混合流体を構成する各流体成分の体積分率を求めることができる。そして、求めた体積分率から混合流体の流量を求めることができる。
また、演算手段は、第1および第2の圧力損失発生手段で生じ、瞬時に検出される圧力損失に基づいて演算を行うので、混合流体を構成する各流体成分の体積分率および混合流体の流量を、共に応答性良く求めることができる。
そして、本発明の流量計は、各流体成分の体積分率および混合流体の流量を、共に応答性良く求めることができるので、混合流体の拡散の進行具合をリアルタイムで計測することができ、各流体成分の体積分率および混合流体の流量の制御を簡易に、かつ、精度良く行うことができる。
さらに、本発明の流量計は、混合流体を構成する各流体の物性値が異なれば、どのような混合流体でも測定することができる。
この時、混合流体の流量をQ、密度をρ、粘度をμ、混合流体を構成する各流体成分の体積分率をx1,x2、密度をρ1,ρ2、粘度をμ1,μ2、分子量をm1,m2とし、前記第1の圧力損失発生手段の絞りの形状によって定まる定数をαv、前記第1の圧力損失発生手段によって生じ、前記第1の圧力損失検出手段により検出される混合流体の圧力損失をΔPvとし、前記第2の圧力損失発生手段の層流形成流路の形状によって定まる定数をαL、前記第2の圧力損失発生手段によって生じ、前記第2の圧力損失検出手段により検出される混合流体の圧力損失をΔPLとすると、前記演算手段は、前記第1の圧力損失発生手段を通過する混合流体の流量を表す
の式と、前記第2の圧力損失発生手段を通過する混合流体の流量を表す
の式と、混合流体の密度を表す
の式と、混合流体の粘度を表す
の式と、前記混合流体の粘度を表す式において用いたφを表す
の式と、混合流体を構成する各流体成分の体積分率の関係を表す
の式とを連立させることにより、混合流体を構成する各流体成分の体積分率および混合流体の流量を算出することが好ましい。
この構成の流量計では、演算手段は、上記の式(1)〜(6)を連立させて、混合流体を構成する各流体成分の体積分率x1,x2を求めるので、各流体成分の体積分率x1,x2を適正に求めることができる。そして、求めた体積分率x1,x2から混合流体の流量Qを適正に求めることができる。従って、各流体成分の体積分率および混合流体の流量の制御を、より精度良く行うことができる。
本発明では、演算手段が、第1および第2の圧力損失発生手段で生じ、瞬時に検出される混合流体の圧力損失の入力だけから所定の演算を行うので、混合流体を構成する2種類の流体成分の体積分率および混合流体の流量を、共に応答性良く計測できる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る流量計1の全体概略図である。
流量計1は、図1に示すように、第1の圧力損失発生手段としてのベンチュリ式流量計2と、ベンチュリ式流量計2の下流に設けられた第2の圧力損失発生手段としての層流型流量計3と、ベンチュリ式流量計2に接続された第1の圧力損失検出手段4と、層流型流量計3に接続された第2の圧力損失検出手段5と、第1および第2の圧力損失検出手段4,5で検出されたデータから所定の演算を行う演算手段6とを備えて構成され、混合流体を構成する気体あるいは液体である各流体成分の体積分率および混合流体の流量を同時に計測する。なお、混合流体を構成する各流体成分の種類、すなわち各流体成分の物性値は、既知であるものとする。
図1は、本実施形態に係る流量計1の全体概略図である。
流量計1は、図1に示すように、第1の圧力損失発生手段としてのベンチュリ式流量計2と、ベンチュリ式流量計2の下流に設けられた第2の圧力損失発生手段としての層流型流量計3と、ベンチュリ式流量計2に接続された第1の圧力損失検出手段4と、層流型流量計3に接続された第2の圧力損失検出手段5と、第1および第2の圧力損失検出手段4,5で検出されたデータから所定の演算を行う演算手段6とを備えて構成され、混合流体を構成する気体あるいは液体である各流体成分の体積分率および混合流体の流量を同時に計測する。なお、混合流体を構成する各流体成分の種類、すなわち各流体成分の物性値は、既知であるものとする。
ベンチュリ式流量計2の流路21の途中には、下流側に進むに従って直径が小さくなる絞り部22と、絞り部22の下流側端部に連続し、絞り部22の下流側端部と同一の径に形成された喉部23とが設けられている。なお、絞り部22の上流側の流路21の直径は、同一径に形成されている。絞り部22の上流側の流路21と、絞り部22の下流側の流路21、すなわち、喉部23には、測定用の孔24,25が設けられている。
層流型流量計3は、層流形成流路としての複数の細管31と、細管31を内部に保持する円筒状の保持部材32とを備えている。細管31は、図1に示すように、断面円形のチューブ状部材が互いに平行に千鳥状に組み合わされている。そして、細管31は、それぞれの隙間が埋め合わされて全体として円柱の外形形状に構成され、保持部材32の内部流路33の中心に配置されている。保持部材32の上流側の流路33は、接続管36でベンチュリ式流量計2に接続されている。これにより、保持部材32の上流側の流路33に流入した混合流体は、漏れることなく細管31に分散され、保持部材32の下流側の流路33において合流する。この細管31の断面寸法および長さ寸法は、内部を測定対象の混合流体が層流状態で流れる寸法に設けられている。保持部材32の細管31の端部開口付近に当たる部分には、それぞれ測定用の孔34,35が設けられている。
第1の圧力損失検出手段4は、一端の圧力導入口が絞り部22の上流側に設けられた測定用の孔24に設けられ、他端の圧力導入口が絞り部22の下流側(喉部23)に設けられた測定用の孔25に設けられている。また、第1の圧力損失検出手段4は、演算手段6に電気的に接続されている。これにより、第1の圧力損失検出手段4は、絞り部22を通過することによって生じる混合流体の圧力損失を検出し、当該圧力損失信号を演算手段6に送信する。
第2の圧力損失検出手段5は、一端の圧力導入口が細管31の上流側に設けられた測定用の孔34に設けられ、他端の圧力導入口が細管31の下流側に設けられた測定用の孔35に設けられている。第2の圧力損失検出手段5も、演算手段6と電気的に接続されている。これにより、第2の圧力損失検出手段5は、細管31を通過することによって生じる混合流体の圧力損失を検出し、当該圧力損失信号を演算手段6に送信する。なお、これらの圧力損失検出手段4,5としては、液中差式や、弾性式、沈鐘式、環状天秤式などの任意の測定原理を用いたものが採用できる。
演算手段6は、第1および第2の圧力損失検出手段4,5によって検出された圧力損失信号を受信し、後述する所定の演算を行うことで、混合流体を構成する2種類の各流体成分の体積分率および混合流体の流量を求めるものである。
演算手段6は、第1および第2の圧力損失検出手段4,5によって検出された圧力損失信号を受信し、後述する所定の演算を行うことで、混合流体を構成する2種類の各流体成分の体積分率および混合流体の流量を求めるものである。
以下に、演算手段6で行う演算について説明する。
ベンチュリ式流量計2では、ベルヌーイの原理から、絞り部22を通過する混合流体の流量Qと、絞り部22を通過することによって生じ、第1の圧力損失検出手段4によって検出される混合流体の圧力損失ΔPvとの関係は、次式のように求められる。
ベンチュリ式流量計2では、ベルヌーイの原理から、絞り部22を通過する混合流体の流量Qと、絞り部22を通過することによって生じ、第1の圧力損失検出手段4によって検出される混合流体の圧力損失ΔPvとの関係は、次式のように求められる。
図2は、ベンチュリ式流量計2および層流型流量計3の各部の寸法を示す図である。
この式(7)において、図2に示すように、dvは、絞り部22の最小直径、Dvは、絞り部22の最大直径、ρは、混合流体の密度である。ここで、式(7)において、圧力損失ΔPvおよび密度ρ以外の項を、絞り部22の形状により定まる定数αvとしてまとめると、絞り部22を通過する混合流体の流量Qと、絞り部22を通過することによって生じる混合流体の圧力損失ΔPvとの関係は、次式のように求められる。
この式(7)において、図2に示すように、dvは、絞り部22の最小直径、Dvは、絞り部22の最大直径、ρは、混合流体の密度である。ここで、式(7)において、圧力損失ΔPvおよび密度ρ以外の項を、絞り部22の形状により定まる定数αvとしてまとめると、絞り部22を通過する混合流体の流量Qと、絞り部22を通過することによって生じる混合流体の圧力損失ΔPvとの関係は、次式のように求められる。
層流型流量計3では、細管31内を流れる混合流体は層流(ハーゲンポアズイユ流れ)となっており、ハーゲンポアズイユの法則から、細管31を通過する混合流体の流量Qと、細管31を通過することによって生じ、第2の圧力損失検出手段5によって検出される混合流体の圧力損失ΔPLとの関係は、次式のように求められる。
この式(8)において、nLは、細管31の本数、dLは、細管31の直径、lLは、細管31の長さ、μは、混合流体の粘度である。ここで、式(8)において、圧力損失ΔPLおよび粘度μ以外の項を、細管31の形状(細管の本数nLも含む)により定まる定数αLとしてまとめると、細管31を通過する混合流体の流量Qと、細管31を通過することによって生じる混合流体の圧力損失ΔPLとの関係は、次式のように求められる。
ここで、x1を混合流体を構成する一方の流体成分の体積分率、x2を混合流体を構成する他方の流体成分の体積分率、ρ1を一方の流体成分の密度、ρ2を他方の流体成分の密度とする。すると、式(1)(および式(7))において、絞り部22を通過する混合流体の流量Qを表すのに用いた混合流体の密度ρを、次式のように、体積分率x1,x2を用いて表すことができる。
また、μ1を混合流体を構成する一方の流体成分の粘度、μ2を混合流体を構成する他方の流体成分の粘度とする。すると、式(2)(および式(8))において、細管31を通過する混合流体の流量Qを表すのに用いた混合流体の粘度μを、次式のように、体積分率x1,x2および後述するφを用いて表すことができる。
ここで、φijは、WilKeの半経験式により、次式のように表される。なお、m(mi,mj)は、混合流体を構成する各流体成分の分子量である。
また、混合流体を構成する各流体成分の体積分率x1,x2には、以下の関係がある。
従って、混合流体を構成する各流体成分の分子量m1,m2、密度ρ1,ρ2、および粘度μ1,μ2は既知であり、定数αvは、絞り部22の形状、定数αLは、細管31の形状によって定まり、圧力損失ΔPv,ΔPLは、第1および第2の圧力損失検出手段5によって検出されるので、演算手段6は、式(1)〜(6)を連立させることにより、混合流体を構成する各流体成分の体積分率x1,x2および混合流体の流量Qを、共に求めることができる。
また、本発明の流量計1において、演算手段6は、瞬時に検出される圧力損失信号(ΔPv,ΔPL)の入力だけから所定の演算を行うので、混合流体を構成する各流体成分の体積分率x1,x2および混合流体の流量Qを、瞬時に求めることができる。
また、本発明の流量計1において、演算手段6は、瞬時に検出される圧力損失信号(ΔPv,ΔPL)の入力だけから所定の演算を行うので、混合流体を構成する各流体成分の体積分率x1,x2および混合流体の流量Qを、瞬時に求めることができる。
なお、定数αv,αLは、絞り部22および細管31の各部の寸法値から求める以外にも、以下の方法によって定めた校正値を用いてもよい。すなわち、混合流体を構成する流体成分を、各流量計2,3に、流量あるいは圧力を変えながら流通させ、当該流体成分の圧力損失および流量を測定する。そして、測定された圧力損失および流量のデータから、最小2乗法によって定数αv,αLを定めてもよい。このようにして求めた定数αv,αLを用いれば、製造工程などで生じる各流量計2,3(絞り部22および細管31)の寸法誤差を除去することができる。
従って、本実施形態によれば、以下のような効果が得られる。
(1)本実施形態の流量計は、絞り部22を有するベンチュリ式流量計2と、細管31を有する層流型流量計3とを備えている。これにより、ベルヌーイの原理から、混合流体の流量Qを、絞り部22を通過することによって生じる混合流体の圧力損失ΔPvと、絞り部22の形状によって定まる定数αvと、各流体の体積分率x1,x2および物性値ρ1,ρ2を用いて表せる密度ρとを用いて表すことができる。また、ハーゲンポアズイユの法則から、混合流体の流量Qを、細管31を通過することによって生じる混合流体の圧力損失ΔPLと、細管31の形状によって定まる定数αLと、各流体の体積分率x1,x2および物性値μ1,μ2,ρ1,ρ2,m1,m2を用いて表せる粘度μとを用いて表すことができる。また、圧力損失ΔPv,ΔPLは、第1および第2の圧力損失検出手段4,5によって検出できる。
従って、定数αv,αLおよび物性値μ1,μ2,ρ1,ρ2,m1,m2は既知であるから、第1および第2の圧力損失検出手段4,5によって検出された圧力損失ΔPv,ΔPLの入力から演算手段6によって、混合流体を構成する各流体成分の体積分率x1,x2を求めることができる。そして、求めた体積分率x1,x2から混合流体の流量Qを求めることができる。また、混合流体を構成する各流体成分の物性値が異なれば、どのような流体成分でも測定することができる。
(1)本実施形態の流量計は、絞り部22を有するベンチュリ式流量計2と、細管31を有する層流型流量計3とを備えている。これにより、ベルヌーイの原理から、混合流体の流量Qを、絞り部22を通過することによって生じる混合流体の圧力損失ΔPvと、絞り部22の形状によって定まる定数αvと、各流体の体積分率x1,x2および物性値ρ1,ρ2を用いて表せる密度ρとを用いて表すことができる。また、ハーゲンポアズイユの法則から、混合流体の流量Qを、細管31を通過することによって生じる混合流体の圧力損失ΔPLと、細管31の形状によって定まる定数αLと、各流体の体積分率x1,x2および物性値μ1,μ2,ρ1,ρ2,m1,m2を用いて表せる粘度μとを用いて表すことができる。また、圧力損失ΔPv,ΔPLは、第1および第2の圧力損失検出手段4,5によって検出できる。
従って、定数αv,αLおよび物性値μ1,μ2,ρ1,ρ2,m1,m2は既知であるから、第1および第2の圧力損失検出手段4,5によって検出された圧力損失ΔPv,ΔPLの入力から演算手段6によって、混合流体を構成する各流体成分の体積分率x1,x2を求めることができる。そして、求めた体積分率x1,x2から混合流体の流量Qを求めることができる。また、混合流体を構成する各流体成分の物性値が異なれば、どのような流体成分でも測定することができる。
(2)演算手段6は、瞬時に検出される圧力損失信号(ΔPv,ΔPL)の入力だけから所定の演算を行うので、混合流体を構成する各流体成分の体積分率x1,x2および混合流体の流量Qを瞬時に求めることができる。従って、混合流体の拡散の進行具合をリアルタイムで計測することができ、混合流体を構成する各流体成分の体積分率x1,x2および混合流体の流量Qの制御を簡易に、かつ、精度良く行うことができる。
(3)細管31を用いたので、細管31内部を流れる混合流体を、簡単にかつ確実に層流状態に保持することができる。また、混合流体を層流状態に保つことが容易なので、様々な2種類の流体からなる混合流体に適用可能となり、流量計の適用範囲が広くなる。
また、細管31の断面形状が円形なので、細管31内の混合流体をより確実に層流状態に保つことができる。
また、細管31の断面形状が円形なので、細管31内の混合流体をより確実に層流状態に保つことができる。
(4)絞り部22を備えた流量計として、ベンチュリ式流量計2を用いたので、構造が簡易であり、流量計1を安価に製造できる。
(5)圧力損失の少ないベンチュリ式流量計2を層流型流量計3の上流に設置したので、少ない流量でも測定でき、利便性を向上できる。
(5)圧力損失の少ないベンチュリ式流量計2を層流型流量計3の上流に設置したので、少ない流量でも測定でき、利便性を向上できる。
〔実施形態の変形〕
なお、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、数量などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、数量などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
なお、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、数量などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、数量などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
すなわち、前記実施形態では、絞り部22は、下流側に進むに従って直径が小さくなる構成であったが、絞りは、オリフィスなどでもよく、流路の断面積を小さくすることで、混合流体に圧力損失を生じさせるものであれば、構成は任意である。従って、ベンチュリ式流量計2の代わりに、オリフィス流量計や、面積流量計を用いることで、絞りを設けてもよい。
前記実施形態では、細管31の断面形状は円形であったが、これに限らず例えば三角形、四角形、六角形などでも良く、あるいはこれらの組み合わせでもよい。つまり、細管31の断面形状は、細管31内を流れる混合流体が層流状態に保たれる断面形状であれば任意である。
また、前記実施形態では、細管31は、複数個平行に設けられていたが、これに限らず、一本のみ設けられていてもよい。さらに、細管31は、円形のチューブ状部材を組み合わせて形成されていたが、細管状に形成されていればよく、例えば、円柱状の部材に円形の孔を穿設することによって形成されていてもよい。
また、前記実施形態では、細管31は、複数個平行に設けられていたが、これに限らず、一本のみ設けられていてもよい。さらに、細管31は、円形のチューブ状部材を組み合わせて形成されていたが、細管状に形成されていればよく、例えば、円柱状の部材に円形の孔を穿設することによって形成されていてもよい。
また、層流形成流路は、細管31や細管状の構成に限らず、内部を流れる混合流体が層流状態に保たれる構成であれば、任意である。
前記実施形態では、第1の圧力損失発生手段は、ベンチュリ式流量計2であったが、絞りにより混合流体に圧力損失を生じさせれば、構成は任意であり、絞りそのものでもよい。
前記実施形態では、第2の圧力損失発生手段は、層流型流量計3であったが、層流形成流路により、混合流体の流れを層流状態に保ち、混合流体に圧力損失を生じさせれば、構成は任意であり、層流形成流路そのものでもよい。
前記実施形態では、第1の圧力損失発生手段は、ベンチュリ式流量計2であったが、絞りにより混合流体に圧力損失を生じさせれば、構成は任意であり、絞りそのものでもよい。
前記実施形態では、第2の圧力損失発生手段は、層流型流量計3であったが、層流形成流路により、混合流体の流れを層流状態に保ち、混合流体に圧力損失を生じさせれば、構成は任意であり、層流形成流路そのものでもよい。
圧力損失検出手段4,5は、絞り部22や細管31の両端の圧力の差を直接計測する差圧計が用いられていたが、これに限らず、例えば、絞り部22や細管31の両端に、それぞれに差圧計が設けられて構成されていてもよい。この場合、各差圧計から得た圧力を引き算することによって圧力の差(圧力損失)を求める。
1…流量計、2…ベンチュリ式流量計(第1の圧力損失発生手段)、3…層流型流量計(第2の圧力損失発生手段)、4…第1の圧力損失検出手段、5…第2の圧力損失検出手段、6…演算手段、22…絞り部(絞り)、31…細管(層流形成流路)。
Claims (2)
- 2種類の流体成分からなる混合流体の流路の途中に設けられた絞りにより、混合流体に圧力損失を生じさせる第1の圧力損失発生手段と、
混合流体の流路の途中に設けられて混合流体の流れを層流状態に保つ少なくとも一つの層流形成流路により、混合流体に圧力損失を生じさせる第2の圧力損失発生手段と、
前記第1の圧力損失発生手段によって生じた混合流体の圧力損失を検出する第1の圧力損失検出手段と、
前記第2の圧力損失発生手段によって生じた混合流体の圧力損失を検出する第2の圧力損失検出手段と、
前記第1の圧力損失検出手段によって検出された圧力損失、および前記第2の圧力損失検出手段によって検出された圧力損失に基づいて、混合流体を構成する各流体成分の体積分率および混合流体の流量を算出する演算手段とを備えている
ことを特徴とする流量計。 - 請求項1に記載の流量計において、
混合流体の流量をQ、密度をρ、粘度をμ、混合流体を構成する各流体成分の体積分率をx1,x2、密度をρ1,ρ2、粘度をμ1,μ2、分子量をm1,m2とし、
前記第1の圧力損失発生手段の絞りの形状によって定まる定数をαv、前記第1の圧力損失発生手段によって生じ、前記第1の圧力損失検出手段により検出される混合流体の圧力損失をΔPvとし、
前記第2の圧力損失発生手段の層流形成流路の形状によって定まる定数をαL、前記第2の圧力損失発生手段によって生じ、前記第2の圧力損失検出手段により検出される混合流体の圧力損失をΔPLとすると、
前記演算手段は、前記第1の圧力損失発生手段を通過する混合流体の流量を表す
前記第2の圧力損失発生手段を通過する混合流体の流量を表す
混合流体の密度を表す
混合流体の粘度を表す
前記混合流体の粘度を表す式において用いたφを表す
混合流体を構成する各流体成分の体積分率の関係を表す
ことを特徴とする流量計。
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