JP2008115889A - ホース継手及びその製造方法 - Google Patents

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Tatsuo Yoshizumi
達雄 吉積
Ken Aoyama
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Abstract

【課題】別体に構成したリング状の工具掛部をニップル部の嵌合部に対し回転方向に強固に固定し得るホース継手を提供する。
【解決手段】ニップル金具12と、ニップル金具12に抜止状態で回転可能に嵌合された袋ナット20と、かしめ部Sでニップル金具12にかしめ付け固定されたソケット金具28と、袋ナット20の内向きの鍔部26を軸方向に通過可能な形状に形成されたニップル金具12の嵌合部44に外嵌状態に嵌合された、外周形状が工具掛用に六角形状とされた金属製の工具掛部46とを有するホース継手10において、工具掛部46を縮径方向のかしめ付けによってニップル金具12の嵌合部44に回転不能に固定した状態とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は高圧ホースの接続用の継手として用いられるホース継手とその製造方法に関する。
高圧ホースを相手部材に接続するためのホース継手として、従来図6に示すようなものが用いられている。
図6において200はホース継手(ここではホース固定前の形状で示してある)で、筒状をなすニップル金具(ニップル部材)202を有している。
ニップル金具202は、軸方向の一端側(図中右端側)に可撓性のホースの内部に挿入される挿入部204を有し、また他端側に径方向外向きの環状の鍔部206を一体に有している。
またそれらの間の位置において、径方向外向きに大きく突出した、外周形状が工具掛用に六角形状に形成された大形の工具掛部208を一体に有している。そしてその工具掛部208と外向きの環状の鍔部206との間に円形の環状溝210を形成している。
212は相手部材との接続用の袋ナットで、内周面に雌ねじ部214を有している。
216は工具掛用に外周形状が六角形状に形成された袋ナット212の工具掛部で、この工具掛部216から図中右方に断面円形をなす筒状のアーム218が延び出しており、そのアーム218の軸方向端部に、径方向内向きの環状の鍔部220が一体に形成されている。
袋ナット212は、この内向きの環状の鍔部220を形成した軸方向端部のかしめ部Nで縮径方向にかしめられて、鍔部220がニップル金具202の環状溝210に係入させられている。
即ち袋ナット212が、ニップル金具202の外向きの鍔部206に対する内向きの鍔部220の掛止により抜け止めされた状態で、ニップル金具202に回転可能に組み付けられている。
222はソケット金具で図中左端部、即ち袋ナット212側の軸方向端部に径方向内向きの環状の鍔部224を一体に有している。
ソケット金具222は、この鍔部224側の軸方向端部のかしめ部Sにおいて、鍔部224の内周端をニップル金具202の環状の係入溝226に係入させる状態に縮径方向にかしめ付けられて、ニップル金具202に固定されている。
このソケット金具222は、スリーブ状のソケット本体228がニップル金具202の挿入部204との間に環状の挿入空間226を形成しており、そこにホースの端部を挿入させた状態でソケット本体228がかしめ部S,Sで縮径方向にかしめ付けられることで、ホースの端部を挿入部204とともに内外両側から挟持する状態にホース端部に固定される。
従来において、このホース継手200におけるニップル金具202はバー材或いは鍛造材の削り出し(切削加工)によって製造していた。
この場合、材料の削り量が大となることから材料に要するコストが高くなるとともに加工コストも高いものとなり、加えて袋ナット212のかしめ部N,ソケット金具222のかしめ部Sの2箇所のかしめ付け加工が必要であって、かしめ付けのための工程が多くなり、ホース継手200の組付けのためのコストも高くなるといった問題があった。
そこで本発明者らは、ニップル金具202に図6に示す径方向に大きく突出した大形の工具掛部208を一体に設けるのを止めて、図7に示しているようにニップル金具202を構成する筒体の袋ナット212とソケット金具222との間の部分を、図6の環状溝210の溝底面とほぼ同じ径方向寸法を有し且つ外周形状が六角形状をなす工具掛部230となしたホース継手232を案出した。
ここで六角形状をなす工具掛部230は、袋ナット212の内向きの鍔部220が軸方向に通過可能な寸法で形成してある。
この図7に示すホース継手232の場合、図6に示すような大形の工具掛部208を設ける必要がないため、ニップル金具202を製造する際の材料の削取代が少なくて済み、材料及び加工に要するコストを低減することができるのに加えて、袋ナット212をニップル金具202に対し図中右端から左方向に挿入して、抜止状態且つ回転状態にニップル金具202に組み付けることが可能になり、袋ナット212の組付けのためのかしめ付けの工程を省略し得て、組付けも簡単に行うことができるようになり、その組付けに要するコストも低減することができる。
ところでこのように工具掛部230を小形化すると、スパナ等の工具を掛けたときに工具にかかる面が小さくなり、具体的には図7の工具掛面230aが小さくなり、ホース継手232を相手部材に接続作業する際に、角部230bにスパナ等の工具から大きな負荷がかかると工具が工具掛部230に対し回転方向に滑りを生じて角部230bが潰れ、即ち角部230bの角ダレが生じ、工具にてホース継手232を相手部材に円滑に接続作業することが難しくなる問題が生ずる。
そこで本発明者らは、図8に示すように内周形状及び外周形状がそれぞれ六角形状をなすリングをニップル金具202と別体に構成し、ニップル金具202の六角形状の部分を嵌合部236としてそこにそのリングを嵌合し、これを工具掛部238として構成したホース継手240を案出した。
図7に示すホース継手232にあっては、スパナ等の工具を工具掛部230に掛けたときに2面掛けとなる。即ち2つの工具掛面230aが工具にて挟まれて拘束される。
しかるに図8に示すホース継手240にあっては、六角形状をなす嵌合部236と工具掛部238とが6つの面全体で互いに拘束し合った状態となる。
このため工具掛部238をスパナ等の工具で掴んだとき、工具掛部238を介してニップル金具202を強く拘束することができる。
尚、図8において238aは工具掛部238の工具掛面を、238bは外周六角形状の角部を表している。
この図8に示すホース継手240については、先の特許願において提案されている(下記特許文献1)。
ところでこの図8に示すホース継手240の場合、嵌合部236の係合面236aと工具掛部238の係合面238cとの係合作用によって、工具掛部238を嵌合部236に対して回転方向に拘束できるものの、嵌合部236に角部236bがあることによって、袋ナット212をニップル金具202に対し図中右端から嵌め合わせて組み付ける際、袋ナット212の内向きの鍔部220が六角形状の嵌合部236を図中左方向に通過し難くなる。即ち袋ナット212の組付作業性が悪くなる。
この場合、袋ナット212の内向きの鍔部220の内径を大きくすれば、内向きの鍔部220を嵌合部236に対し軸方向に通過させ易くなる。即ち袋ナット212を組み付け易くなるが、そのようにすると袋ナット212の鍔部220とニップル金具202の外向きの鍔部206との掛り代が小さくなってしまう。
この場合においてニップル金具202の外向きの鍔部206を大径化することで、鍔部220と206との掛り代を大きくすることが考えられるが、鍔部206を大径化すると、袋ナット212の雌ねじ部214のねじ径が一定の規格で定まっているため、その鍔部206が袋ナット212の内周部と干渉してしまう問題を生ずる。
即ち鍔部206を大径化することでこの問題を解決することは困難である。
そこで図9に示しているように嵌合部236の角部236bを面取り加工することが考えられる。
このようにすれば、ニップル金具202における外向きの鍔部206,袋ナット212の内向きの鍔部220の外径,内径をそれぞれ特に大径化することなく、袋ナット212の組付性を良好となすことができる。
しかしながら一方で、このように嵌合部236の角部236bを面取り加工すると、嵌合部236と工具掛部238との回転方向の拘束力がそれだけ弱くなってしまい、工具掛部238に工具を掛けて作業したときに、リング状をなす工具掛部238が嵌合部236に対し回転方向に滑りを生じ易くなってしまう。
即ちこの場合においても嵌合部236の角部236bに角ダレを生じ易くなってしまう。
特許第3412331号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、別体に構成したリング状の工具掛部をニップル部材の嵌合部に回転方向に強固に固定し得るホース継手及びその製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1のものは、(a)筒状をなし、軸方向の一端側に可撓性のホースの内部に挿入される挿入部を有し、他端側に径方向外向きの環状の鍔部を有するニップル部材と、(b)前記ホース側の軸方向の端部に径方向内向きの環状の鍔部を有し、該内向きの鍔部の前記ニップル部材の外向きの鍔部への掛止によって抜止状態で該ニップル部材の外周面に回転可能に嵌合される、相手部材との接続用の袋ナットと、(c)スリーブ状のソケット本体と該袋ナット側の軸方向の端部の径方向内向きの環状の鍔部を有し、該軸方向端部のかしめ部が該鍔部の内周端を前記ニップル部材の外周面の係入溝に係入させる状態に縮径方向にかしめ付けられて該ニップル部材に固定されるとともに、前記ソケット本体が縮径方向にかしめ付けられることによって前記ホースの端部を前記ニップル部材の前記挿入部とともに内外両側から挟持するソケット金具と、(d)前記ニップル部材とは別体に構成され、前記袋ナットとソケット金具との間の位置で、該袋ナットの前記内向きの鍔部を軸方向に通過可能な形状に形成された該ニップル部材の嵌合部に対して外嵌状態に嵌合された、外周形状が工具掛用に多角形状とされたリング状の金属製の工具掛部と、を有するホース継手において、前記工具掛部は縮径方向のかしめ付けによって前記ニップル部材の嵌合部に回転不能に固定してあることを特徴とする。
請求項2のものは、請求項1において、互いに嵌合する前記工具掛部の内周面と前記ニップル部材の嵌合部の外周面とには、回転方向に互いに係合する係合面が形成してあることを特徴とする。
請求項3のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記工具掛部は前記ソケット金具側の軸方向の端部が部分的に外周形状が円形状をなすかしめ部とされていて、該かしめ部で前記嵌合部にかしめ付けられていることを特徴とする。
請求項4のものは、請求項3において、前記工具掛部には、前記ソケット金具とは反対側である前記袋ナット側の軸方向の端部に前記ソケット金具側のかしめ部のかしめ付け前と同じ外周形状をなす円形状の第2のかしめ部が設けてあることを特徴とする。
請求項5のものは、請求項3,4の何れかにおいて、前記工具掛部のかしめ部をかしめ付けた後の外周形状が、前記ソケット部材の前記軸方向端部のかしめ部をかしめ付けた後の外周形状と同一の外周形状をなしていることを特徴とする。
請求項6は、請求項1のホース継手の製造方法に関するものでであって、前記ニップル部材に対して前記袋ナット,工具掛部及びソケット金具を外嵌状態に嵌め合わせた状態において、該ソケット金具の前記軸方向端部のかしめ部と前記工具掛部のかしめ部とを同時にかしめ付けて、それらを該ニップル部材に固定することを特徴とする。
請求項7のものは、請求項6において、前記工具掛部の前記ソケット金具側の軸方向端部に部分的にかしめ部を設けておいて、該かしめ部を該ソケット部材の前記軸方向端部のかしめ部と共に同時にかしめ付けることを特徴とする。
請求項8のものは、請求項7において、かしめ付け前において前記工具掛部のかしめ部の外周形状に対して、前記ソケット金具の前記軸方向端部のかしめ部の外周形状を径方向に段違いに高い大径形状となしておき、それら各かしめ部を同時にかしめ付けて、かしめ付け後の外周形状を同一の外周形状とすることを特徴とする。
発明の作用・効果
以上のように本発明は、ニップル部材とは別体をなすリング状の工具掛部を、ニップル部材の嵌合部に外嵌状態に嵌合した状態において、これを縮径方向のかしめ付けによって嵌合部に回転不能に固定したもので、本発明によれば、工具掛部を嵌合部に対し強固に固定状態となすことができ、従ってその工具掛部にスパナ等の工具を掛けてホース継手を相手部材に接続作業する際に、ニップル部材と別体をなす工具掛部が嵌合部に対し回転方向に滑りを生じるのを有効に防止でき、接続作業を良好に行うことができる。
この場合において、互いに嵌合する工具掛部の内周面とニップル部材の嵌合部の外周面とには、回転方向に互いに係合する係合面を形成しておくことができる(請求項2)。
このようにしておけば、工具掛部のかしめ付け固定に、更に上記係合面の係合作用が加わって、工具掛部の嵌合部に対する回転方向の滑りをより有効に防止することができる。
ここで工具掛部の内周面と嵌合部の外周面との形状は、互いに対応した多角形状、特に六角形状となしておくことができる。
このようにしておけば、工具掛部の内周面と嵌合部の外周面とに全周に亘って多数の係合面を形成でき、それら全体が係合することによって、嵌合部に対する工具掛部の回転方向の滑りをより確実に防止することができる。
この場合において多角形状をなす嵌合部は、各々の角部を面取り形状となしておくことができる。
このようにすることで、ニップル部材における径方向外向きの環状の鍔部と、袋ナットにおける内向きの環状の鍔部との掛り代を十分に確保しつつ、ニップル部材への袋ナットの嵌込みによる組付けを円滑且つ良好に行うことができる一方で、工具掛部は嵌合部の外周面と、工具掛部の内周面の多角形状による回転防止作用に加えて、工具掛部がかしめ付けにより嵌合部に固定されていることによって、かかる工具掛部が嵌合部に対し回転方向に滑りを生じる問題も同時に解決することができる。
請求項3は、工具掛部のソケット金具側の軸方向の端部の外周形状を部分的に円形状となしてこれをかしめ部とし、工具掛部を同部分においてニップル部材の嵌合部にかしめ付けて固定したもので、この請求項3によれば、外周の多角形状によって工具掛部に必要な工具掛けの機能を保持させつつ、工具掛部を嵌合部にかしめ付けにより固定することができる。
またその円形状をなす部分的なかしめ部がソケット金具の軸方向端部、即ち袋ナット側の端部のかしめ部の側に位置しているため、ニップル部材に対する工具掛部のかしめ付けと、ソケット金具のかしめ付けとを同時に行うことが可能となる。
即ち1つのかしめ付け工程で、それら工具掛部のかしめ付けと、ソケット金具のかしめ付けとを行うことが可能となり、必要なかしめ付けの工程数を少なくすることができる。
請求項4は、工具掛部に、ソケット金具とは反対側である袋ナット側の軸方向端部にも同様の部分的なかしめ部を設けてあるもので、このようにしておけば、工具掛部をニップル部材の嵌合部に対して軸方向に嵌め込む際、その嵌込方向を選ぶ必要が無く、即ち嵌込みの際の軸方向の方向性を無くすことができ、嵌合部に対する工具掛部の嵌込作業を容易化することができるとともに、嵌込方向が予定した方向と違っていることによって、かしめ付けができなくなってしまうといった不都合を無くすことができる。
次に請求項5は、工具掛部のかしめ部をかしめ付けた後の外周形状が、ソケット金具の軸方向端部のかしめ部をかしめ付けた後の外周形状と同一の外周形状となしたもので、このようにしておけば、工具掛部のかしめ部及びソケット金具のかしめ部の外周面を押圧するかしめ治具をそれら両かしめ部に跨って位置させてかしめ付けを行うことで、簡単に2つのかしめ部を同時にかしめ付けることができるとともに、かかるかしめ治具を、押圧面が軸方向に平坦な面を有する簡単な形状で構成することができる。
次に請求項6はホース継手の製造方法に関するもので、この製造方法は、ニップル部材に対して袋ナット,工具掛部及びソケット金具を外嵌状態に嵌め合わせた状態において、ソケット金具の軸方向端部のかしめ部と工具掛部のかしめ部とを同時にかしめ付けてニップル部材に固定するもので、この製造方法によれば、2つのかしめ部のかしめ付けを1つのかしめ付工程で済ますことができ、必要なかしめ付けの工程数を少なくすることができ、簡単にホース継手を製造することができる。
請求項7は、工具掛部のソケット金具側の軸方向端部に部分的にかしめ部を設けておき、そのかしめ部をソケット部材のかしめ部とともに同時にかしめ付けるもので、請求項7によれば、工具掛部のかしめ部とソケット部材のかしめ部とが軸方向に隣り合っているため、それらのかしめ部の同時かしめ付けを容易に行うことができる。
この場合において、工具掛部のかしめ部の外周形状に対して、ソケット部材のかしめ部の外周形状を、径方向に段違いに高い大径形状となしておき、それらかしめ部を同時にかしめ付けて、かしめ付け後の外周形状を同一の外周形状となすことができる(請求項8)。
ソケット金具のかしめ部は、内向きの鍔部の内周端をニップル部材の外周面の係入溝に係入させる位置までかしめ付けを行う必要がある関係上、工具掛部のかしめ部に対してより大きく縮径させる必要があるが、予めかしめ付け前においてそのかしめ部の外周形状を、工具掛部のかしめ部の外周形状よりも径方向に段違いに大径形状となし、且つかしめ後の外周形状を同一の外周形状とすることによって、それら両かしめ部を押圧面が軸方向に平坦なかしめ治具を用いて簡単に同時かしめ付けを行うことができる。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において、10はホース継手で(ここではホース固定前の形状で表している)、円筒状をなすニップル金具(ニップル部材)12を有している。
ニップル金具12は、軸方向の一端側(図中右端側)に後述の可撓性のホース36の内部に挿入される挿入部14を有し、また他端側に径方向外向きの環状の鍔部16を一体に有している。
尚、ニップル金具12の図中左端部の内周面はテーパ面18とされている。
20は相手部材との接続用の金属製の袋ナットで、内周面に雌ねじ部22を有している。
24は工具掛部用に外周形状が六角形状に形成された袋ナット20の工具掛部で、26は袋ナット20のホース36側の軸方向端部(図中右端部)に径方向内向きに袋ナット20に一体に形成された環状の鍔部である。
袋ナット20は、ニップル金具12の外向きの鍔部16に対する内向きの鍔部26の掛止により抜止状態でニップル金具12に回転可能に組み付けられている。
尚、20aは袋ナット20における工具掛面を、20bは六角形状の角部をそれぞれ表している。
28はソケット金具で、スリーブ状をなし、ニップル金具12の挿入部14との間に環状の挿入空間31を形成するソケット本体30と、袋ナット20側の軸方向端部(図中左端部)の径方向内向きの環状の鍔部32を有している。
ソケット金具28は、図中左端部のかしめ部Sにおいて、鍔部32の内周端をニップル金具12の外周面の環状の係入溝34に係入させる状態に縮径方向にかしめ付けられて、ニップル金具12に固定されている。
図5はホース継手10をホース(ゴムホース)36に固定した状態で表している。
ここでホース36は、内面ゴム層38と、外面ゴム層40と、中間の補強層42とを積層した断面構造をなしている。
ホース継手10は、ホース36を挿入空間31に挿入した状態でソケット金具28がかしめ部S,Sで縮径方向にかしめ付けられることで、ホース36に固定される。
尚ホース36は、外面ゴム層40の軸方向の端部が部分的に取り除かれた状態で挿入空間31に挿入され、その状態でホース継手10のソケット金具28がかしめ付けられる。
上記ニップル金具12には、ソケット金具28と袋ナット20との間の位置に、外周形状が六角形状を成す嵌合部44が一体に形成されている。
ここで嵌合部44は、径方向に互いに対向する位置の角部44b間の径方向寸法が、袋ナット20における内向きの鍔部26の内径よりも小径とされている。
即ち嵌合部44は、袋ナット20の鍔部26を軸方向に通過可能な形状で形成されている。
この嵌合部44は、外周形状が六角形状とされることによって周方向に沿って6つの係合面44aを備えている。
46はニップル金具12とは別体に構成された工具掛部で、リング状をなしており、ニップル金具12の嵌合部44に対し外嵌状態に嵌合され、その状態で嵌合部44に固定されている。
このリング状をなす工具掛部46は、その外周形状が工具掛用に六角形状とされている。図中46aは工具掛面を、46bは六角形状の角部をそれぞれ表している。
この工具掛部46は、内周面の形状もまた六角形状に形成されており、その内周面が同じく六角形状に形成された嵌合部44の外周面に嵌め合されている。
図1(C),図2(B),(D)中46cは六角形状をなす内周面の係合面を、また46dは六角形状の角部をそれぞれ表している。
この工具掛部46の係合面46cと、嵌合部44の係合面44aとは、工具掛部46が回転しようとしたとき、それらの係合作用でこれを抑止するように働く。
ここで嵌合部44の外周面の六角形状の各角部44bは面取り形状とされており、またこれに対応して工具掛部46の内周面の六角形状の各角部46dもまた面取り形状とされている。
尚この実施形態において、ニップル金具12,袋ナット,工具掛部46及びソケット金具28はそれぞれが鉄,真鍮,アルミ等の金属材料にて形成されている。
工具掛部46は、ソケット金具28側の軸方向端部(図中右端部)が、外周形状が円形状をなすかしめ部Kとされている。
工具掛部46は、このかしめ部Kが縮径方向に部分的にかしめ付けられることによって、ニップル金具12に回転不能に固定されている。
ここでかしめ部Kは、かしめ付け後の外周形状がソケット金具28のかしめ部Sのかしめ付け後の外周形状と同一形状をなしている。
即ちそれらかしめ部K,Sの外周面が軸方向に同一の面を形成している。
工具掛部46には、かしめ部Kとは反対側の軸方向端部にもかしめ部Kが用意されている。但しこのかしめ部Kについてはかしめ付け加工は行われていない。
ここでかしめ部Kの外周形状は、かしめ部Kのかしめ付け前の外周形状と同一形状に形成してある。
従って、図2に示しているようにホース継手10の組付状態の下でかしめ部Kの外径dは、かしめ部Kのかしめ付け後の外径dに対してΔdだけ大径をなしている。
このかしめ部Kは、次のような意味を有している。
即ち、ニップル金具12とは別体をなすリング状の工具掛部46をニップル金具12に軸方向に嵌め合わせる際、その方向が逆向きであると、即ちかしめ部Kが図中左側に来るような向きで工具掛部46がニップル金具12に嵌め合わされると、かしめ部Kが用意されていない場合には工具掛部46をその右端部でソケット金具28とともに同時にかしめ付けをすることができない。
しかるにかしめ部Kがかしめ部Kと別に用意されていることによって、工具掛部46の向きが軸方向において正逆何れの方向となった場合であっても、支障無くかしめ付け加工を行うことが可能となる。
次に本実施形態のホース継手10の製造方法、及びその後において、これをホース36に固定して継手付きホースを製造する手順を図3〜図5に基づいて以下に説明する。
先ず図3(I)に示しているようにニップル金具12に対し袋ナット20を図中右端から嵌め合わせて軸方向(図中左方向)に移動させ、袋ナット20の鍔部26とニップル金具12の鍔部16とが掛止する状態に組み付ける。図3(II)はこの組付後の状態を表している。
その後、ニップル金具12とは別体をなすリング状の工具掛部46を、ニップル金具12に対し図中右端から嵌め合わせ、そして図3(III)に示しているようにこれを軸方向(左方向)に移動させて、工具掛部46の内周面をニップル金具12の嵌合部44の外周面に嵌め合わせる。即ち工具掛部46の内周面の六角形状を、嵌合部44の外周面の六角形状に嵌め合わせる。
その後ソケット金具28を、ニップル金具28に図中右側から左方向に向けて嵌め合わせ、そしてその左端面を工具掛部46の右端面に当接させた状態とする。
このとき、ソケット金具28の鍔部32はニップル金具12の係入溝34に径方向に対向した状態となる。
図4(A)はこのときの状態を表している。
このとき、同図に示しているようにソケット金具28のかしめ部Sは、工具掛部46のかしめ部Kに対して径方向に段違いに高い大径形状をなしている。かしめ部Sの原形状がそのように定められている。
この状態でかしめ治具48を求心方向に移動させ、その先端の押圧面48aを工具掛部46のかしめ部Kとソケット金具28のかしめ部Sとにまたがって位置させて、かしめ治具48を求心方向に押し出す。
これにより工具掛部46のかしめ部Kと、ソケット金具28のかしめ部Sとが同時に縮径方向にかしめ付けられる。
そしてこれにより工具掛部46のかしめ部Kがニップル金具12の外周面に圧着状態に固定され、またソケット金具28の鍔部32の内周端がニップル金具12の外周面の係入溝34内部に係入する状態にソケット金具28のかしめ部Sがニップル金具12に対して圧着され、それぞれニップル金具12に強固に固定される。
尚、かしめ治具48の押圧面48aはホース継手10の軸方向に平坦な面をなしている。
以上のようにしてホース36への固定前のホース継手10が組み付けられる。
その後、ホース36を外面ゴム層40の先端側部分を部分的に取り除いた状態でソケット金具28とニップル金具12との間に形成される環状の挿入空間31に挿入し、その後ソケット本体30を図5のかしめ部S,Sで縮径方向にかしめ付けることで、ホース継手10がホース36に固定された状態となる。
即ちここにホース継手10付きのホース36が得られる。
以上のような本実施形態によれば、工具掛部46を嵌合部44に対し強固に固定状態となすことができ、従ってその工具掛部46にスパナ等の工具を掛けてホース継手10を相手部材に接続作業する際に、ニップル金具12と別体をなす工具掛部46が嵌合部44に対し回転方向に滑りを生じるのを有効に防止でき、接続作業を良好に行うことができる。
また本実施形態では、互いに嵌合する工具掛部46の内周面とニップル金具12の外周面とにそれぞれ6つの係合面44a,46cが形成してあって、工具掛部46のかしめ付け固定に、更に係合面44a,46cの係合作用が加わって、工具掛部46の嵌合部44に対する回転方向の滑りをより有効に防止することができる。
また嵌合部44は、六角形状の各角部44bが面取り形状となしてあるため、ニップル金具12の径方向外向きの環状の鍔部16と、袋ナット20の内向きの環状の鍔部26との掛り代を十分に確保しつつ、ニップル金具12への袋ナット20の嵌込みによる組付けを円滑且つ良好に行うことができる。
更に工具掛部46のソケット金具28側の軸方向の端部の外周形状を部分的に円形状となして、これをかしめ部Kとし、工具掛部46を同部分において部分的にニップル金具12の嵌合部44にかしめ付けて固定しているため、工具掛部46に外周の六角形状によって必要な工具掛けの機能を保持させつつ、かかる工具掛部46を嵌合部44にかしめ付けにより強固に固定することができる。
またそのかしめ部Kがソケット金具28の軸方向端部、即ちソケット金具28のかしめ部Sの側に隣接して位置しているため、工具掛部46のかしめ付けとソケット金具28のかしめ付けとを同時に容易に行うことができ、必要なかしめ付けの工程数を少なくすることができる。
更に工具掛部46にはソケット金具28とは反対側である袋ナット20側の軸方向端部にも、同様の部分的なかしめ部Kが用意してあるため、工具掛部46をニップル金具12の嵌合部44に対して軸方向に嵌め込む際、その嵌込方向を選ぶ必要が無く、嵌合部44に対する工具掛部46の嵌込作業を容易化することができるとともに、嵌込方向が予定した方向と違っていることによってかしめ付けができなくなってしまう不都合を無くすことができる。
更に工具掛部46のかしめ部Kをかしめ付けた後の外周形状が、ソケット金具28のかしめ部Sをかしめ付けた後の外周形状と同一の外周形状となしてあるので、工具掛部46のかしめ部K及びソケット金具28のかしめ部Sの外周面を押圧するかしめ治具48を、それら両かしめ部K,Sに跨って位置させておくことで簡単に2つのかしめ部K,Sを同時にかしめ付けることができるとともに、かしめ治具48を押圧面48aが軸方向に平坦な面を有する簡単な形状で構成することができる。
以上本発明の実施形態を詳述したが、これはあくまで一例示であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態,態様で構成実施可能である。
本発明の一実施形態のホース継手を示す図である。 図1のB−B断面図およびD−D断面図である。 同実施形態のホース継手の製造方法を示す工程説明図である。 図3に続く工程説明図である。 同実施形態のホース継手にホースを接続した状態の図である。 従来のホース継手を示す図である。 図6のホース継手を改良したホース継手の図である。 図7のホース継手を更に改良したホース継手の図である。 図8のホース継手の嵌合部の角部を面取り形状とした部分の要部拡大図である。
符号の説明
10 ホース継手
12 ニップル金具(ニップル部材)
14 挿入部
16,26,32 鍔部
20 袋ナット
28 ソケット金具
30 ソケット本体
34 係入溝
36 ホース
44 嵌合部
44a,46c 係合面
46 工具掛部
,K,S かしめ部

Claims (8)

  1. (a)筒状をなし、軸方向の一端側に可撓性のホースの内部に挿入される挿入部を有し、他端側に径方向外向きの環状の鍔部を有するニップル部材と
    (b)前記ホース側の軸方向の端部に径方向内向きの環状の鍔部を有し、該内向きの鍔部の前記ニップル部材の外向きの鍔部への掛止によって抜止状態で該ニップル部材の外周面に回転可能に嵌合される、相手部材との接続用の袋ナットと
    (c)スリーブ状のソケット本体と該袋ナット側の軸方向の端部の径方向内向きの環状の鍔部を有し、該軸方向端部のかしめ部が該鍔部の内周端を前記ニップル部材の外周面の係入溝に係入させる状態に縮径方向にかしめ付けられて該ニップル部材に固定されるとともに、前記ソケット本体が縮径方向にかしめ付けられることによって前記ホースの端部を前記ニップル部材の前記挿入部とともに内外両側から挟持するソケット金具と
    (d)前記ニップル部材とは別体に構成され、前記袋ナットとソケット金具との間の位置で、該袋ナットの前記内向きの鍔部を軸方向に通過可能な形状に形成された該ニップル部材の嵌合部に対して外嵌状態に嵌合された、外周形状が工具掛用に多角形状とされたリング状の金属製の工具掛部と
    を有するホース継手において
    前記工具掛部は縮径方向のかしめ付けによって前記ニップル部材の嵌合部に回転不能に固定してあることを特徴とするホース継手。
  2. 請求項1において、互いに嵌合する前記工具掛部の内周面と前記ニップル部材の嵌合部の外周面とには、回転方向に互いに係合する係合面が形成してあることを特徴とするホース継手。
  3. 請求項1,2の何れかにおいて、前記工具掛部は前記ソケット金具側の軸方向の端部が部分的に外周形状が円形状をなすかしめ部とされていて、該かしめ部で前記嵌合部にかしめ付けられていることを特徴とするホース継手。
  4. 請求項3において、前記工具掛部には、前記ソケット金具とは反対側である前記袋ナット側の軸方向の端部に前記ソケット金具側のかしめ部のかしめ付け前と同じ外周形状をなす円形状の第2のかしめ部が設けてあることを特徴とするホース継手。
  5. 請求項3,4の何れかにおいて、前記工具掛部のかしめ部をかしめ付けた後の外周形状が、前記ソケット部材の前記軸方向端部のかしめ部をかしめ付けた後の外周形状と同一の外周形状をなしていることを特徴とするホース継手。
  6. 請求項1のホース継手の製造方法であって
    前記ニップル部材に対して前記袋ナット,工具掛部及びソケット金具を外嵌状態に嵌め合わせた状態において、該ソケット金具の前記軸方向端部のかしめ部と前記工具掛部のかしめ部とを同時にかしめ付けて、それらを該ニップル部材に固定することを特徴とするホース継手の製造方法。
  7. 請求項6において、前記工具掛部の前記ソケット金具側の軸方向端部に部分的にかしめ部を設けておいて、該かしめ部を該ソケット部材の前記軸方向端部のかしめ部と共に同時にかしめ付けることを特徴とするホース継手の製造方法。
  8. 請求項7において、かしめ付け前において前記工具掛部のかしめ部の外周形状に対して、前記ソケット金具の前記軸方向端部のかしめ部の外周形状を径方向に段違いに高い大径形状となしておき、それら各かしめ部を同時にかしめ付けて、かしめ付け後の外周形状を同一の外周形状とすることを特徴とするホース継手の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000129910A (ja) * 1998-10-22 2000-05-09 Sadayoshi Sakai 足場用壁つなぎ取付ボルト

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