JP2008113098A - 音叉型圧電振動片 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動子腕部の付け根部近傍における振動応力の集中を分散・緩和して、振動子腕部から振動子基部への振動漏れを効果的に減衰し得る信頼性の高い音叉型圧電振動子、当該音叉型振動子を用いた圧電振動デバイスを提供する。
【解決手段】
振動子基部(13)と、振動子基部から音叉状に突設された振動子腕部(11,12)と、を含む音叉型圧電振動子において、振動子腕部の各々の付け根部に少なくとも一つの貫通孔(14)を設ける。振動子腕部の付け根部には、該付け根部の幅が振動子基部の方向に向かい漸次増加するテーパーを付加するようにしても良い。また、振動子腕部の付け根部に設けられた貫通孔の形状を該テーパーに応じて変化させても良い。
【選択図】図2

Description

本発明は、たとえば、水晶振動子等を用いた音叉型圧電振動片、及び当該圧電振動子を利用した圧電振動デバイス、圧電発振器等に関するものである。
電子機器における安定した周波数信号の供給素子として、従来からピエゾ圧電効果を利用した、たとえば、水晶振動子などの圧電振動子が広く用いられている。特に、近年における電子機器の小型化・軽量化の要求に伴い、水晶振動子を音叉型に形成した、いわゆる音叉型水晶振動子が普及しつつある。水晶振動子の構造をこのような音叉型に形成することによって、その形状が小型で、しかもそのCI値(クリスタルインピーダンス値;水晶振動子の等価直列抵抗値)の低い高性能の水晶振動子を実現することができる。
先ず、図6に示す斜視図に基づいて従来の音叉型水晶振動片の構造を説明する。同図に示されるように、音叉型水晶振動片100は、当該振動子のベースとなる振動子基部103と、かかる振動子基部から音叉状に突設された2本の振動子腕部101、及び102より構成されている。
一般に、振動子腕部101、102の表面及び裏面には、当該腕部の長手方向に沿って溝部(図示せず)が形成されており、それぞれの振動子腕部の断面形状は略H型となっている。因みに、振動子腕部の断面形状をかかる略H型とすることにより、音叉型水晶振動片の大きさを小型化した場合でも振動子の電気機械結合係数を高くすることができるので、そのCI値を低く保つことができるというメリットが生ずる。
音叉型水晶振動片100を所定の周波数で振動させるためには、それぞれの振動子腕部に励振用の電界を印加する必要がある。このため、上記の溝部には、その長手方向に沿ってそれぞれ溝電極(図示せず)が設けられている。また、溝部が設けられていない振動子腕部の側面には、その長手方向に沿ってそれぞれ側面電極(図示せず)が設けられている。
さらに、音叉型水晶振動片に励振用の電界を形成するには、上記の各電極に振動子の外部から励振用の駆動電流を供給する必要がある。このため、振動子基部の面上には外部電流源との接続を担う外部接続用電極が設けられている(図示せず)。また、かかる外部接続用電極と上記の溝電極または側面電極とを接続する接続用電極、並びに一方の振動子腕部の溝電極と他方の振動子腕部の側面電極とを接続する接続用電極も設けられている。
外部電流源から音叉型水晶振動片100に励振用の駆動電流が供給されると、以上に説明した各電極を介して、振動子腕部のそれぞれの溝電極と側面電極に駆動電流が印加されて各電極間に励振電界が生じる。これによって、振動子腕部の略H型断面の左右壁部は圧電現象により互いに逆方向の伸縮を生じ、振動子腕部は互いに反対方向の屈曲振動を為す。かかる振動子腕部の屈曲振動によって、音叉型水晶振動片100はQ値(周波数選択度)の高い共振素子として機能するのである。
ところで、音叉型水晶振動片100において、音叉状の振動子腕部101、102の各々が上記の屈曲振動を行った場合、かかる振動が各々の振動子腕部から振動子基部103に伝播される、いわゆる振動漏れの現象が生ずる。特に、音叉型水晶振動片の形状が小型の場合は、振動子基部自体の質量が小さいために、かかる振動漏れによる漏洩振動を振動子基部において十分に抑圧・減衰させることが困難となる。
そして、このような振動子腕部から振動子基部への振動漏れは、音叉型水晶振動片100における発振周波数の不安定化を招く要因となる。また、かかる振動漏れは、音叉型水晶振動片を、たとえば、発振器、慣性センサーまたはジャイロスコープの回転速度センサー等の各種のセンサー用素子として用いた場合に、その検出性能の劣化を招く要因ともなる。
さらに、音叉型水晶振動片においてその振動子腕部が上記の屈曲振動を行った場合、かかる屈曲振動による振動応力が振動子腕部の付け根部近傍に集中するため、当該付け根部近傍における水晶振動子部材の応力疲労が進み、音叉型水晶振動片の破損・障害を招くという問題もある。
このよう問題を解決すべく、たとえば、特許文献1、または特許文献2に記載された発明が開示されている。因みに、特許文献1には、音叉型水晶振動片の基部の上方、すなわち、振動子腕部の付け根部に近い振動子基部に貫通穴または溝を設けて、振動子腕部から振動子基部に伝播する漏洩振動を減衰させる発明が開示されている。また、特許文献2には、振動子腕部の付け根部近傍に、振動子の水晶片とは別部材の振動減衰部材を付設して、振動子腕部の付け根部近傍における振動応力の集中に対処する発明が開示されている。
特開2005―291937号公報 特開2000―304549号公報
しかしながら、特許文献1に開示された発明は、あくまでも振動子基部の上部に貫通穴や溝などを設ける構成であり、振動子腕部と振動子基部との接続部の構造自体は従来の音叉型水晶振動片と同様である。このため、屈曲振動を行っている振動子腕部から振動子基部への振動漏れを効果的に遮断することが困難である。また、かかる構造からして、振動子腕部の屈曲振動による振動応力が、振動子腕部の付け根部近傍に集中するという問題を抜本的に解決することも難しい。
一方、特許文献2に開示された発明は、振動子腕部から振動子基部への振動漏れを抑制し、かつ振動子腕部の付け根部近傍における振動応力の集中について、所定の解決手段を提供し得るものの、水晶振動子とは別部材の振動減衰部材を振動子腕部に付設するので、その製造工程が複雑となり製造コストの上昇を招くという欠点がある。また、かかる別部材を振動子へ付加することによって、たとえば、振動子における共振周波数のバラツキや共振周波数精度の低下などの不具合が生ずるおそれもある。
本発明は、上述したような問題を解決することを目的とするものであり、具体的には、振動子腕部の付け根部近傍における振動応力の集中を分散・緩和して、振動子腕部から振動子基部への振動漏れを効果的に減衰し得る信頼性の高い音叉型圧電振動片を提供することを目的とする。さらに、本発明は、当該音叉型振動子を用いた圧電振動デバイス、並びに当該圧電振動デバイスを用いた圧電発振器を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点による音叉型圧電振動片は、振動子基部と、この振動子基部から音叉状に突設された振動子腕部とを含む音叉型圧電振動片であって、振動子腕部の各々の付け根部には、少なくとも一つの貫通孔が設けられている。このような構成によれば、かかる貫通孔の存在によって、振動子腕部の付け根部は、二股以上に分割された複数の分岐枝により振動子基部に接続される構造となる。これによって、上記の各分岐枝の各々が伸縮・屈曲することにより振動子腕部の付け根部近傍に集中する振動応力が分散・緩和され、かつ振動子腕部から振動子基部への振動漏れを効果的に減衰させることができる。
また、本発明の第2の観点による音叉型圧電振動片では、上記第1の観点において、振動子腕部の付け根部に設けられた貫通孔の形状を略矩形状とする。このような構成によれば、略矩形状の貫通孔によって振動子腕部の付け根部が分岐され、各分岐枝の各々が伸縮・屈曲することにより振動子腕部の付け根部近傍に集中する振動応力が分散・緩和されて、振動子腕部から振動子基部への漏れ振動を効果的に減衰させることができる。
また、本発明の第3の観点による音叉型圧電振動片では、上記第1の観点において、振動子腕部の付け根部に設けられた貫通孔の形状を略円形状とする。このような構成によれば、略円形状の貫通孔によって振動子腕部の付け根部が分岐され、各分岐枝の各々が伸縮・屈曲することにより振動子腕部の付け根部近傍に集中する振動応力が分散・緩和されて、振動子腕部から振動子基部への振動漏れを効果的に減衰させることができる。
本発明の第4の観点による音叉型圧電振動片は、上記第1の観点において、振動子腕部の付け根部に、該付け根部の幅員が振動子基部の方向に向かって漸次増加するテーパーが付加されている。このような構成によれば、振動子腕部の付け根部におけるテーパー部分により、周囲温度の変動による振動子の共振周波数の変動やバラツキを抑制することができる。これによって、振動子腕部の付け根部近傍に集中する振動応力の分散・緩和と、振動子腕部から振動子基部への振動漏れの減衰とを達成し、かつ信頼性の高い音叉型圧電振動片を実現することができる。
本発明の第5の観点による音叉型圧電振動片は、上記第4の観点において、振動子腕部の付け根部に設けられた貫通孔の形状を該付け根部に付加されたテーパーに応じて変化させている。このような構成によれば、振動子腕部の付け根部に設けられた貫通孔により生じた分岐枝の幅を、該付け根部に付加されたテーパーに関らず一定に保つことができるので、振動子腕部の付け根部近傍に集中する振動応力の分散・緩和と、振動子腕部から振動子基部への振動漏れの減衰を、より効果的に達成することができる。
本発明の第6の観点による音叉型圧電振動片では、上記第4の観点において、振動子腕部の付け根部に設けられた貫通孔の形状を該付け根部に付加されたテーパーに相似した略三角形状とする。このような構成によれば、振動子腕部の付け根部に設けられた貫通孔により生じた分岐枝の幅を、該付け根部に付加されたテーパーに関らず略一定に保つことができるので、振動子腕部の付け根部近傍に集中する振動応力の分散・緩和と、振動子腕部から振動子基部への振動漏れの減衰を、より効果的に達成することができる。
本発明の第7の観点による音叉型圧電振動片では、上記第1の観点において、圧電振動子が水晶振動子で構成される。かかる構成によれば、技術的に実績の豊富な水晶振動子を用いて、振動子腕部の付け根部近傍に集中する振動応力の分散・緩和と、振動子腕部から振動子基部への振動漏れの減衰とを達成し、かつ信頼性の高い音叉型水晶振動片を実現することができる。
本発明の第8の観点による音叉型圧電振動片では、上記第1の観点において、圧電振動子がセラミック振動子で構成される。かかる構成によれば、比較的に低コストのセラミック振動子を用いて、振動子腕部の付け根部近傍に集中する振動応力の分散・緩和と、振動子腕部から振動子基部への振動漏れの減衰とを達成し、かつ信頼性の高い音叉型セラミック振動子を実現することができる。
本発明の第9の観点による圧電振動デバイスは、上記第1の観点における音叉型圧電振動片を所定のパッケージの内部に備え、かつ、該音叉型圧電振動片に具備された外部接続用電極がパッケージの外部出力端子に接続されている。かかる構成によれば、上記第1の観点による音叉型圧電振動片を内蔵した圧電振動デバイスを、電子機器等のプリント基板等に実装可能な電気部品として実現することができる。
本発明の第10の観点による圧電発振器は、増幅回路と、この増幅回路の入出力間に設けられた帰還回路とを含み、帰還回路は、該帰還ループ中における共振周波数を特定する共振素子として上記第9の観点による圧電振動デバイスを備えている。かかる構成によれば、上記第1の観点による音叉型圧電振動片を用いた信頼性の高い圧電発振器を実現することができる。
本発明によれば、音叉状の振動子腕部の付け根部近傍における振動応力の集中を分散・緩和して、振動子腕部から振動子基部への振動漏れを効果的に減衰し得る信頼性の高い音叉型圧電振動片、当該振動子を用いた圧電振動デバイス、及び当該圧電振動デバイスを用いた圧電発振器を実現することができる。以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明を行う。
<音叉型水晶振動片の構造>
<<第1実施形態>>
図1(a)及び(b)は、本発明の第1実施形態である音叉型水晶振動片10の正面図を示す。因みに、本発明による音叉型水晶振動片10の基本構造は、前述の図6に示す従来の音叉型水晶振動片と同様である。すなわち、音叉型水晶振動片10は、音叉型水晶振動片のベースとなる振動子基部13と、かかる振動子基部13から音叉状に突設された2本の振動子腕部11及び12から構成されている。そして、各々の振動子腕部の付け根部には、図1の紙面垂直方向に振動子腕部を貫く貫通孔14が設けられており、これによって振動子腕部11及び12の付け根部は、二股に分岐された状態で振動子基部13に接続されている。
なお、貫通孔14の形状は、図1(a)に示すように略矩形状であっても良いし、同図(b)に示す如く略円形状であっても良い。または、これらの形状を適宜組み合わせた形状でも良い。要するに、貫通孔14によって、振動子腕部11、12の各々が二股に分岐された状態で振動子基部13に繋がるような構成であれば良い。
一般に、振動子腕部11及び12における屈曲振動が振動子基部13に伝播する場合、振動子腕部11、12と振動子基部13との接続部分である腕部の付け根部の近傍にその振動応力が集中する。したがって、振動子腕部11及び12の付け根部に貫通孔14を設け、振動子腕部の付け根部を二股に分岐させて振動子基部13と接続することにより、二股に分れた分岐枝のそれぞれが、かかる振動応力に応じて伸縮・屈曲することになる。
すなわち、従来、振動子腕部付け根部の一箇所に集中していた振動応力が、二股に分れた分岐枝のそれぞれに分散されて、各々の分岐枝が互いに伸縮・屈曲することにより振動応力の集中が分散・緩和され、振動応力によるストレスが低減されることになる。さらに、かかる振動応力の分散・緩和によって、振動子腕部11、12から振動子基部13への振動漏れを効果的に減少させることができるのである。
なお、音叉型水晶振動片10は、所定の水晶基板をエッチングすることによってその外形パターンが形成されるが、その際に、振動子腕部11、及び12の付け根部が所定形状の貫通孔14により二股になるようにパターニングを行っておく。また、いわゆるウェット・エッチング技術、サンドブラスト技術、レーザ加工技術を用いてかかる外形を形成するようにしても良い。
<<第2実施形態>>
次に、本発明の第2実施形態を図2に示す。同図は、上記の図1と同じく、第1実施形態による音叉型水晶振動片20の正面図を示すものである。すなわち、音叉型水晶振動片20は、そのベースとなる振動子基部23と、かかる振動子基部23から音叉状に突設された2本の振動子腕部21及び22から構成されている。さらに、各々の振動子腕部21、22の付け根部には、前述の第1の実施例と同様に貫通孔24が設けられており、これによって、各々の振動子腕部21、22の付け根部は二股に分岐された状態で振動子基部13に繋がっている。
図2に示される第2実施形態においては、それぞれの振動子腕部の付け根部において、振動子基部23の方向に向かって腕部付け根部の幅員が漸次増加するテーパーが施されている。水晶振動子の振動子腕部の付け根部に、このようなテーパー部を設けることによって、周囲温度の変化に起因する共振周波数の変動やバラツキを抑制できる。
なお、第2実施形態では、貫通孔24についても腕部付け根部のテーパーに応じてその孔形状を変化させているが、これは、腕部付け根部のテーパーに応じて付け根部の幅が変化しても、二股部における分岐枝の幅を一定に保ち、腕部付け根部における振動応力の分散・緩和をより効果的に行わしめるためである。それ故、貫通孔24の形状は、たとえば、図2(b)に示すような腕部付け根部に設けられたテーパーの角度に近似した略三角形状であっても良い。
なお、本実施例における貫通孔の形状は、以上の事例に限定されるものではなく、たとえば、図1に示されるような略矩形状や略円形状、またはこれらの形状を組み合わせた各種の形状であっても良い。
<<第3実施形態>>
次に、本発明の第3実施形態を図3(a)に示す。同図は、本発明の第3実施形態による音叉型水晶振動片30の正面図を示すものであり、同振動子は、そのベースとなる振動子基部33と、かかる振動子基部33から音叉状に突設された2本の振動子腕部31及び32から構成されている。そして、各々の振動子腕部31、32の付け根部には貫通孔34が設けられており、これによって、振動子腕部31、32の付け根部は三股に分岐された状態で振動子基部33に繋がっている。
図3(a)に示すような振動子腕部の付け根部における接続枝の分岐によって、従来、振動子腕部の付け根部の一箇所に集中していた振動応力が、三股に分れた分岐枝のそれぞれに分散されて、各々の分岐枝が互いに伸縮・屈曲することにより振動応力の集中が分散・緩和され、振動応力によるストレスが低減されることになる。さらに、かかる振動応力の分散・緩和によって、振動子腕部31、32から振動子基部33への振動漏れを効果的に減少させることができる。
なお、第1実施形態ないし第3実施形態による振動子腕部の付け根部における分岐の形態は、以上に説明した二股分岐若しくは三又分岐に限定されるものではなく、さらに分岐枝を増やした形態としても良い。また、図3(b)に示す如く、振動子腕部の付け根部に、前述の第2の実施例と同様に、振動子基部33の方向に向かって当該付け根部の幅を漸次拡張するテーパー部を設け、貫通孔34の形状も該テーパーに対応させてその孔形状を変化させる構成にしても良い。
なお、以上に説明した第1実施形態ないし第3実施形態では、音叉型圧電振動片の部材として水晶振動子を例にとって説明を行ったが、本発明の実施はかかる事例に限定されるものではない。たとえば、セラミック振動子やその他の圧電振動部材を用いて、第1実施形態ないし第3実施形態である音叉型圧電振動片を構成するようにしても良い。
<圧電振動デバイスの構成>
図4は、圧電振動デバイスの構造を示す断面模式図である。先ず、図4(a)は、本実施形態の第1の実施例に係るセラミック製パッケージによる圧電振動デバイス40aの構造を示す断面図である。圧電振動デバイス40aのセラミックパッケージ41は、ベース部41a及び掩蓋部42から構成されており、その内部に上述の実施形態を有する音叉型水晶振動片10が内蔵されている。音叉型水晶振動片10は、ボンディング部43を介してベース部41aに電気的に接続され、かつ機械的にもベース部41aによって担持される。また、セラミックパッケージ41のベース部41aと掩蓋部42とは、シール部44によって密封・封止されている。
次に、本実施形態の第2の実施例によるセラミック製パッケージによる圧電振動デバイス40bの構造を図4(b)の断面図に示す。この圧電振動デバイス40bは、上述のセラミック製パッケージによる圧電振動デバイス40aと多くの部分でその構成が共通している。したがって、圧電振動デバイス40aと音叉型水晶振動片10の構成、作用等については、同一符号を付する等して、その説明を省略する。
図4(b)に示す圧電振動デバイス40bは、図4(a)に示すセラミック製パッケージの圧電振動デバイス40aにおいて、音叉型水晶振動片10の下方で、ベース部41aの上に複数の集積回路45を配置したものである。すなわち、圧電振動デバイス40bでは、その内部に配置された音叉型水晶振動片10からの出力信号が一旦集積回路45に供給され、かかる集積回路45において種々の処理が施された後に、所定の周波数信号として圧電振動デバイス40bから外部に出力される。
集積回路45は、たとえば、周波数の分周回路や、PLL(Phase Locked Loop)回路であっても良いし、または、所定の温度センサー等を含んだ温度補償回路であっても良い。なお、図4(b)に示される集積回路45の個数や形状等は、本実施形態の一例を示すものに過ぎず、本実施形態がかかる事例に限定されるものでないことは言うまでない。
次に、本実施形態の第3の実施例によるシリンダータイプによる圧電振動デバイス40cの構造を図4(c)に示す。この圧電振動デバイス40cは、上述の音叉型水晶振動片10を、たとえば、金属製のキャップ(シリンダー)部46の内部に納めたものである。このキャップ部46の開口端には、ステム部47が圧入されており、キャップ46部の内部が真空状態に保持されるようになっている。
また、キャップ46部の内部に格納された音叉型水晶振動片10を保持し、かつ音叉型水晶振動片10との電気的な接続を図るため、ステム部47を貫通して2本の外部出力端子48が設けられている。そして、外部出力端子48の各々は、音叉型水晶振動片10の基部電極(図示せず)に接続されている。外部出力端子48並びに基部電極を介して、外部の電流源から、駆動電流が音叉型水晶振動片10に供給されると、音叉型水晶振動片10は所定の周波数で励振される。
各実施例の圧電デバイスは、以上に説明したような構成を有し、上記第1実施形態ないし第3実施形態による音叉型圧電振動片を内蔵するため、振動子腕部の付け根部近傍における振動応力の集中を分散・緩和して、振動子腕部から振動子基部への振動漏れを効果的に減衰し得る信頼性の高い音叉型圧電振動片を用いた圧電デバイスを実現することができる。
<圧電振動デバイスの回路ブロック図>
図5(a)は、圧電発振器50の構成を示す回路ブロック図である。同図において増幅回路51は、たとえば、トランジスタやオペアンプ、またはインバータ等の能動増幅素子から構成された増幅回路である。また、帰還回路52は、増幅回路51の出力をその入力側に帰還させる帰還回路であり、一般に、発振器の発振周波数を決定する共振素子をその帰還ループ中に含む回路網から構成されている。因みに、帰還回路52は、前述の圧電振動デバイス40を、かかる共振素子として使用するものである。それ故、圧電振動デバイス40の構成並びに作用等に関しては、圧電振動デバイス40と同一の符号を付する等して、その説明を省略する。
なお、図5(a)に示される圧電発振器50は、増幅回路の出力をCL1及びCL2の2つのキャパシタで分割して増幅回路の入力側に帰還させる、いわゆるコルピッツ(Colpitts)発振回路を構成している。しかしながら、図5(a)に示される圧電発振器の回路構成は、一実施例を示すものに過ぎず、本発明の実施形態がかかる回路構成に限定されるもので無いことは言うまでもない。
次に、圧電発振器50の発振周波数について言及する。いま、圧電振動デバイス40の等価回路を図5(b)に示す。同図において、Cは圧電振動デバイス40の並列キャパシタ、Lはその等価直列インダクタ、Cはその等価直列キャパシタ、そして、Rはその等価直列抵抗を表している。
ここで、圧電振動デバイス40の直列共振周波数、すなわち、圧電振動デバイス40の2端子間におけるインピーダンスが最も小さくなる周波数をfとすると、直列共振周波数f
として表すことができる。
一方、図5(a)の回路において、圧電振動デバイス40の負荷となるキャパシタCL1、CL2の合成値をCとおくと
=CL1×CL2/(CL1+CL2
となる。したがって、圧電発振器50の発振周波数fは、通常のコルピッツ発振回路における発振周波数の場合と同様に
として求めることができる。
通常、圧電振動デバイス40の等価直列キャパシタC1は、他のキャパシタC0、CLの容量値に比べて一桁以上小さいので、圧電発振器50は、直列共振周波数frよりも高い周波数foで発振することになる。また、負荷キャパシタCL1、並びにCL2の値を調整することによって発振周波数foの値を微調整することも可能である。
本発明の圧電発振器は、以上に説明したような構成を有し、その帰還路中における発振周波数を定める共振デバイスとして、上記圧電振動デバイスを備えている。これによって、振動子腕部の付け根部近傍における振動応力の集中を分散・緩和して、振動子腕部から振動子基部への振動漏れを効果的に減衰し得る信頼性の高い音叉型圧電振動片を用いた圧電デバイスにより、高性能で、かつ信頼性の高い圧電発振器を実現することができる。
以上に説明した、本発明の実施による音叉型圧電振動片、圧電振動デバイス、及び圧電発振器は、圧電振動子を高精度周波数信号の供給源として用いる各種の通信機器や制御機器等の全ての電子機器において利用することが可能である。
本発明の一つの実施形態である音叉型水晶振動片の正面図である。 図1と異なる他の実施例による音叉型水晶振動片の正面図である。 図1、及び2と異なる他の実施例による音叉型水晶振動片の正面図である。 本発明の一つの実施形態である圧電振動デバイスの各実施例による構造の概略を説明する図である。 本発明の一つの実施形態である圧電発振器の回路構成ブロックを説明する図である。 従来の音叉型水晶振動片の構造を説明する斜視図である。
符号の説明
10、20、30、100 … 音叉型水晶振動片
11、12、21、22、31、32、101、102 … 振動子腕部
13、23、33、103 … 振動子基部
14、24、34 … 貫通孔
40a、40b … セラミックパッケージ製圧電振動デバイス
40c … シリンダータイプ圧電振動デバイ
41 … セラミックパッケージ
41a … ベース部
42 … 掩蓋部
43 … ボンディング部
44 … シール部
45 … 集積回路
46 … キャップ部
47 … ステム部
48 … 外部出力端子
50 … 圧電発振器
51 … 増幅回路
52 … 帰還回路
C0 … 並列キャパシタ
L1 … 等価直列インダクタ
C1 … 等価直列キャパシタ
R1 … 等価直列抵抗
CL1、CL2 … 負荷キャパシタ

Claims (10)

  1. 振動子基部と、
    前記振動子基部から音叉状に突設された振動子腕部と、を含む音叉型圧電振動片であって、
    前記振動子腕部の各々の付け根部には、少なくとも一つの貫通孔が設けられていることを特徴とする音叉型圧電振動片。
  2. 前記振動子腕部の付け根部に設けられた貫通孔の形状は、略矩形状であることを特徴とする請求項1に記載の音叉型圧電振動片。
  3. 前記振動子腕部の付け根部に設けられた貫通孔の形状は、略円形状であることを特徴とする請求項1に記載の音叉型圧電振動片。
  4. 前記振動子腕部の付け根部に、該付け根部の幅員が前記振動子基部の方向に向かい漸次増加するテーパーが付加されていることを特徴とする請求項1に記載の音叉型圧電振動片。
  5. 前記振動子腕部の付け根部に設けられた貫通孔の形状が、該付け根部に付加されたテーパーに応じて変化することを特徴とする請求項4に記載の音叉型圧電振動片。
  6. 前記振動子腕部の付け根部に設けられた貫通孔の形状は、該付け根部に付加されたテーパーに相似する略三角形状であることを特徴とする請求項4に記載の音叉型圧電振動片。
  7. 前記音叉型圧電振動片は、水晶振動子であることを特徴とする請求項1に記載の音叉型圧電振動片。
  8. 前記音叉型圧電振動片は、セラミック振動子であることを特徴とする請求項1に記載の音叉型圧電振動片。
  9. 請求項1に記載の音叉型圧電振動片を所定のパッケージの内部に備え、かつ、該音叉型圧電振動片に具備された外部接続用電極が前記パッケージの外部出力端子に接続されていることを特徴とする圧電振動デバイス。
  10. 増幅回路と、
    前記増幅回路の入出力間に設けられた帰還回路と、を含む圧電発振器であって、
    前記帰還回路は、該帰還ループの共振周波数を特定する共振素子として請求項9項に記載の圧電振動デバイスを備えたことを特徴とする圧電発振器。
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