JP2008112545A - ヘッドスライダ支持機構の製造方法、ヘッドスライダおよび記憶装置 - Google Patents

ヘッドスライダ支持機構の製造方法、ヘッドスライダおよび記憶装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ヘッドの記憶媒体面からの浮上量をより少なくする。
【解決手段】本発明に係る磁気ヘッドスライダ100は、アルミナ部109の内部において、第1のヒータ103、第1のレジスト104、シールド106aより上層部に、第2のレジスト102で全体を被覆された第2のヒータ101が配されている。また、第2のレジストに所定面で接するようにシールド106bが配されている。第2のレジストは、第1のレジストよりも熱膨張率が大きく、シールド106bを塑性変形させることが可能である。このような構成で、第1のレジスト104の熱膨張によるシールド106aの弾性変形に加え、第2のレジスト102の熱膨張によるシールド106bの塑性変形を利用して、リード素子107およびライト素子108の突出量をさらに確保し、ヘッドの記憶媒体面からの浮上量を要求される水準まで少なくすることを可能にした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内部に配される熱膨張体を加熱して膨張させることによって記憶媒体との間で情報の読み書きを行うヘッドを突出させて該ヘッドと該記憶媒体との距離を調整するヘッドスライダ支持機構の製造方法、ヘッドスライダおよび記憶装置に関し、特に、ヘッドの記憶媒体面からの浮上量が大きい場合でも、熱膨張体の膨張によるヘッドスライダの変形によってヘッドの記憶媒体面からの浮上量を有意に少なくすることを可能とするヘッドスライダ支持機構の製造方法、ヘッドスライダおよび記憶装置に関する。
近年、磁気ディスク装置などの記憶装置の高性能化の要求が高く、特に、ヘッドを介した磁気ディスクなどの記憶媒体に対する情報の読み書き性能の向上が図られている。このようなヘッドの読み書き性能を良くするために、ヘッドの記憶媒体面からの浮上量をより少なくする努力が払われている。
例えば、特許文献1および2には、ヘッドスライダの内部において、加熱によって膨張する熱膨張体をヘッドの近傍に配し、該熱膨張体の膨張によってヘッドスライダを変形させ、以ってヘッドの記憶媒体面からの浮上量を少なくする技術が開示されている。
特開平5−20635号公報 特開2005−11414号公報
しかしながら、上記特許文献1および2に代表される従来技術では、ヘッドの記憶媒体面からの浮上量が大きい場合では、熱膨張体が塑性変形によって膨張量に制限があるため、熱膨張体の膨張によるヘッドスライダの変形によってもヘッドの記憶媒体面からの浮上量を、要求される水準まで少なくすることが不可能である場合があった。
本発明は、上記問題点(課題)を解消するためになされたものであって、ヘッドの記憶媒体面からの浮上量が大きい場合でも、熱膨張体の膨張によるヘッドスライダの変形によって、ヘッドの記憶媒体面からの浮上量を要求される水準まで少なくすることを可能とするヘッドスライダ支持機構の製造方法、ヘッドスライダおよび記憶装置を提供することを目的とする。
上述した問題を解決し、目的を達成するため、本発明は、内部に配される熱膨張体を加熱して膨張させることによって記憶媒体との間で情報の読み書きを行うヘッドを突出させて該ヘッドの該記憶媒体からの浮上量を調整するヘッドスライダを、該記憶媒体に対して所定状態に支持するヘッドスライダ支持部材を備えたヘッドスライダ支持機構の製造方法であって、前記ヘッドスライダの内部において前記ヘッドの近傍に配される第1の熱膨張体より上層に配された第2の熱膨張体を加熱して該ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることによって該ヘッドを突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第1の加熱ステップを含んだことを特徴とする。
また、本発明は、内部に配される熱膨張体を加熱して膨張させることによって記憶媒体との間で情報の読み書きを行うヘッドを突出させて該ヘッドの該記憶媒体からの浮上量を調整するヘッドスライダであって、前記ヘッドスライダの内部において前記ヘッドの近傍に配され、加熱により前記ヘッドスライダの所定部位を弾性変形させることによって前記ヘッドを突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第1の熱膨張体と、前記ヘッドスライダの内部において前記第1の熱膨張体より上層に配され、加熱により前記ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることによって前記ヘッドを突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第2の熱膨張体とを備えたことを特徴とする。
また、本発明は、内部においてヘッドの近傍に配される第1の熱膨張体を加熱することにより該第1の熱膨張体を膨張させることによって所定部位を弾性変形させて記憶媒体との間で情報の読み書きを行うヘッドを突出させて該ヘッドの該記憶媒体からの浮上量を調整するヘッドスライダを、該記憶媒体に対して所定状態に支持するヘッドスライダ支持部材を備えた記憶装置であって、前記ヘッドスライダの内部において前記第1の熱膨張体より上層に配され、加熱により前記ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることによって前記ヘッドを突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第2の熱膨張体と、前記ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を所定値とするための前記第1の熱膨張体および前記第2の熱膨張体への加熱制御量を保持する保持手段とを備えたことを特徴とする。
これらの発明によれば、第2の熱膨張体によるヘッドスライダの所定部位の弾性変形によってヘッドを突出させてヘッドの記憶媒体からの浮上量を調整した後に第1の熱膨張体を加熱して測定されたヘッドの浮上量に基づいてヘッドの該記憶媒体からの浮上量を決定し、この決定された浮上量を保持するため第1の熱膨張体への加熱を調整するので、第1の熱膨張体への加熱のみでは調整しきれない程度の大きな浮上量であっても、調整可能となり、また、きめ細かく浮上量を調整することが可能となる。
また、本発明は、内部に配される熱膨張体を加熱して膨張させることによって記憶媒体との間で情報の読み書きを行うヘッドを突出させて該ヘッドの該記憶媒体からの浮上量を調整するヘッドスライダを、該記憶媒体に対して所定状態に支持するヘッドスライダ支持部材を備えたヘッドスライダ支持機構の製造方法であって、前記ヘッドスライダの内部において前記ヘッドの近傍に配される第1の熱膨張体を加熱して該ヘッドスライダの所定部位を弾性変形させることによって該ヘッドを突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第1の加熱ステップと、前記第1の熱膨張体より上層に配された第2の熱膨張体を加熱して前記ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることによって前記ヘッドをさらに突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第2の加熱ステップとを含んだことを特徴とする。
この発明によれば、第1の熱膨張体によるヘッドスライダの所定部位の弾性変形によってヘッドを突出させてヘッドの記憶媒体からの浮上量を調整した後に第2の熱膨張体によるヘッドスライダの所定部位の塑性変形によってヘッドをさらに突出させて浮上量をさらに調整するので、第1の熱膨張体への加熱のみでは調整しきれない程度の大きな浮上量であっても、調整可能となる。
また、本発明は、上記発明において、前記第1の熱膨張体をさらに加熱して前記ヘッドスライダの所定部位を弾性変形させることによって前記ヘッドをさらに突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を測定する測定ステップと、前記測定ステップによって測定された前記浮上量を保持するため、前記第2の熱膨張体をさらに加熱して前記ヘッドスライダの所定部位をさらに塑性変形させることによって前記ヘッドをさらに突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第3の加熱ステップとをさらに含んだことを特徴とする。
この発明によれば、第1の熱膨張体をさらに加熱して測定されたヘッドの浮上量に基づいてヘッドの該記憶媒体からの浮上量を決定し、この決定された浮上量を保持するため第2の熱膨張体への加熱を調整するので、第1の熱膨張体への加熱のみでは調整しきれない程度の大きな浮上量であっても、調整可能となる。
また、本発明は、上記発明において、前記第1の熱膨張体をさらに加熱して前記ヘッドスライダの所定部位を弾性変形させることによって前記ヘッドをさらに突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を測定する測定ステップと、前記測定ステップによって測定された前記浮上量を保持するため前記第1の熱膨張体への加熱を調整する加熱調整ステップとをさらに含んだことを特徴とする。
この発明によれば、第1の熱膨張体をさらに加熱して測定されたヘッドの浮上量に基づいてヘッドの該記憶媒体からの浮上量を決定し、この決定された浮上量を保持するため第2の熱膨張体への加熱を調整するので、第1の熱膨張体への加熱のみでは調整しきれない程度の大きな浮上量であっても、調整可能となり、また、きめ細かく浮上量を調整することが可能となる。
また、本発明は、上記発明において、前記ヘッドスライダの内部に該ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることが可能な前記第2の熱膨張体が複数備えられており、前記ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量に応じて少なくとも一つの前記第2の熱膨張体を選択する選択ステップをさらに含み、前記選択ステップによって選択された前記第2の熱膨張体を所定量だけ加熱して前記ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることによって前記ヘッドを突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記ヘッドスライダの内部に該ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることが可能な前記第2の熱膨張体が複数備えられたことを特徴とする。
これらの発明によれば、ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることが可能な複数の第2の熱膨張体から一の第2の熱膨張体を選択し、この選択された第2の熱膨張体への加熱を調整することによってヘッドの記憶媒体からの浮上量を調整するので、第1の熱膨張体への加熱のみでは調整しきれない、あるいは単一の第2の熱膨張体への加熱のみでは調整しきれない程度の大きな浮上量であっても、調整可能となり、また、きめ細かく浮上量を調整することが可能となる。
本発明によれば、ヘッドと磁気ディスク間の距離がヘッド取り付け当初の誤差により従来よりも大きくとも、塑性変形によってヘッドを突出させることによって補正することが可能となり、ヘッドの記憶装置への取り付け精度への要求が緩和され、記憶装置生産に係る歩留り率の向上が見込める。また、記憶装置使用中にヘッドスライダへなんら通電等をせずとも、ヘッドスライダの所定部位が塑性変形しているため、弾性変形量を低減することができ、そのため弾性変形を起こすための電力を低減することが可能となる。これによって、磁気ディスク装置の消費電力の低減を図ることが可能となる。また、弾性変形量が低減することによって、磁気ディスク装置の消費電力を増加させることなく、ヘッドの突出にかかる時間を短縮することが可能となる。
以下に添付図面を参照し、本発明のヘッドスライダ支持機構(HGA(Head Gimbal Assembly))の製造方法、ヘッドスライダおよび記憶装置に係る実施例を詳細に説明する。なお、以下に示す実施例では、記憶媒体として磁気ディスク、記憶装置として磁気ディスク装置に本発明を適用した場合を示すこととするが、本発明はこれに限らず、他の記憶媒体及びディスク装置、例えば、光ディスク及び光ディスク装置、もしくは光磁気ディスク又は光磁気ディスク装置などにも適用可能である。
実施例の説明に先立って、本発明がなされるに至った背景について説明する。磁気ディスク装置の記憶容量向上のために、磁気ディスクと磁気ヘッド(もしくは、単に「ヘッド」と呼ぶ)との距離を近づけるために、ヘッド近傍に配されたヒータに通電・加熱しヘッドを突出させ(弾性変形させ)、ヘッドの磁気ディスクからの浮上量を制御する技術(以下、DFH(Dynamic Flying Height))が用いられている。
しかし、突出し量が所定値を超えると塑性変形が生じてしまい、ヘッドが突出したままで戻らなくなってしまうため、ヘッドを突出できる距離は必然的に制限されることとなる。そのため、磁気ディスク装置の製造工程における部材の取り付け精度の影響で、磁気ディスクとヘッドとの距離が所定値以上となってしまった場合には、磁気ディスク装置の製造時における試験・検査等の工程において異常と判断されることとなり歩留りを低下させる要因となっている。
逆に、各部材の取り付け精度に応じて磁気ヘッドスライダと記憶媒体との距離を調整することができれば歩留り率を向上させることができるため、磁気ディスク装置の品質向上、製造コスト低減等の効果を生み出すことが可能となる。
また、DFHにおいては、磁気ディスクへの毎アクセス時にヘッドを突出させるために所定の通電処理が必要となるが、これに伴う磁気ディスク装置の消費電力を低減することが重要であり、そのためには突出量自体を低減することが望ましい。例えば、ノートパソコンや携帯情報端末などに用いられる、バッテリーで駆動する磁気ディスク装置においては、消費電力の低減効果は重要になる。また、磁気ディスク装置の高性能化に伴って、所定の距離ヘッドを突出させるのにかかる時間を低減することも重要であり、そのためにも突出量を低減することが望ましい。本発明は、このような要請のもとになされるに至った。
先ず、実施例に係る磁気ヘッドスライダの構成について説明する。図1は、実施例に係る磁気ヘッドスライダの構成を概略的に示す断面図である。磁気ヘッドスライダは、ヘッドが搭載され、ヘッドサスペンションから磁気ディスクの表面に向かう押圧力で磁気ヘッドの磁気ディスクの表面への接近状態を維持させるブロック状の部材である。
なお、磁気ヘッドを扇状に回転させる原動力を供給するヘッドアクチュエータは、垂直方向に延びる支軸に回転自在に支持されるアクチュエータブロックを有する。このアクチュエータブロックには、支軸から水平方向に剛体のアクチュエータアームが延設される。このアクチュエータアームの先端に取り付けられているものがヘッドサスペンションである。
同図に示すように、磁気ヘッドスライダ100は、アルチックからなるアルチック部110と、所定量以上の熱を加えると復原しない塑性変形の性質は有さず、熱を加えても必ず形状が復原するアルミナからなるアルミナ部109とを有する。アルミナ部109の内部における底面付近には、磁気ディスクから情報を読み出すための読み出しヘッドであるリード素子107、および磁気ディスクへ情報を書き込むための書き込みヘッドであるライト素子108とが配されている。
リード素子107は、磁気ディスクの記録層から発生する磁界を検知することによって該磁気ディスクから情報を読み取るMR(Magneto Resistive)ヘッドまたはGMR(Giant Magneto Resistive)ヘッドである。ライト素子108は、後述のライトコイル105から出力された磁界により磁気ディスクの記録層を磁化することによって、情報を磁気ディスクに記録するためのヘッドである。
図示のとおり、アルミナ部109の内部において、リード素子107を挟むようにシールド106aが配されている。また、アルミナ部109の内部において、ライト素子108を挟んだ部分を含んでシールド106aが配されている。シールド106aは、所定量以上の熱を加えると復原せず塑性変形するパーマロイ系合金(Ni-Fe合金)からなる。ライト素子108を挟んだ部分を含んで配されるシールド106aで囲まれた部分およびその近傍において、第1のレジスト104により全体を被覆されるライトコイル105が配されている。
第1のレジスト104は、所定量以上の熱を加えると復原しない塑性変形の性質は有さず、熱を加えても必ず形状が復原する部材である。ライトコイル105は、磁気ディスクへの情報の書き込みのためにライト素子108から出力させる磁界を発生させるためのコイルである。
アルミナ部109の内部において、複数のシールド106aに挟まれるように、第1のヒータ103が配されている。第1のヒータ103は、コイル等の加熱手段である。この第1のヒータ103への通電による発熱によって第1のレジストが熱膨張する。この熱膨張によって、シールド106aが弾性変形し、図示の通り、リード素子107およびライト素子108が、より磁気ディスク300の表面へ近づくように突出される。弾性変形とは、復原可能な変形のことである。
ただし、第1のヒータへの通電は、第1のレジストの熱膨張によってシールド106aが塑性変形しない範囲内に制御される。よって、シールド106aは、弾性変形するのみであって、決して塑性変形はしない。
アルミナ部109の内部において、上記した第1のヒータ103、第1のレジスト104、シールド106aより上層部には、第2のレジスト102で全体を被覆された第2のヒータ101が配されている。第2のヒータ101も、コイル等の加熱手段である。第2のレジスト102は、第1のレジスト104よりも熱膨張率が大きく、例えば、フェノール系ボラック樹脂からなる部材である。すなわち、第1のレジスト104は、シールド106aに弾性変形を生じさせ、第2のレジスト102は、シールド106bに塑性変形を生じさせる。磁気ヘッドスライダ100と磁気ディスクとの距離に応じて、第2のレジスト102の膨張作用により、磁気ヘッドスライダ100に塑性変形を生じさせる。
アルミナ部109の内部において、上記した第1のヒータ103、第1のレジスト104、シールド106a側の層で、第2のレジスト102に所定面で接するようにシールド106bが配されている。
第2のヒータ101への通電による発熱によって第2のレジストが熱膨張する。この熱膨張によって、シールド106bが変形し、シールド106aの弾性変形と同様に、図示の通り、リード素子107およびライト素子108が、磁気ディスク300の表面へより近づくように突出される。
ただし、第2のヒータへの通電は、第2のレジストが熱膨張によってシールド106bが塑性変形するまで可能としている。よって、第2のレジストが熱膨張によって、シールド106aは、先ず弾性変形する。さらに第2のヒータへ通電することによって、第2のレジストがさらに熱膨張し、シールド106aは、塑性変形するに至る。
なお、シールド106aが塑性変形後も、第2のヒータによって第2のレジストをさらに熱膨張させることによって、シールド106aの塑性変形の変形量を増すことが可能である。よって、第2のヒータへの通電を制御することによって、シールド106aの塑性変形の変形量を制御可能である。
上記のような磁気ヘッドスライダ100の構成によって、第1のレジスト104の熱膨張によるシールド106aの弾性変形に加え、第2のレジスト102の熱膨張によるシールド106bの塑性変形を利用して、リード素子107およびライト素子108のヘッドスライダ面からの突出量をさらに確保し、ヘッドの記憶媒体面からの浮上量を要求される水準まで少なくすることが可能となる。
次に、実施例に係る記憶装置の構成を概略的に説明する。図2は、実施例に係る記憶装置の構成を概略的に示す斜視図である。なお、図2においては、本発明に関連するアクチュエータブロック202、このアクチュエータブロック202の支軸201bから水平方向に延設される剛体のアクチュエータアーム201、このアクチュエータアーム201の先端に取り付けられるヘッドサスペンション201a、このヘッドサスペンション201aによって磁気ディスクの表面に向かう押圧力を加えられて磁気ディスクの表面への接近状態を維持する磁気ヘッドスライダ100と、磁気ヘッドスライダ100の第1のヒータおよび第2のヒータに通電して発熱させることによってリード素子107およびライト素子108を磁気ディスク300の表面へ向けて突き出させる制御を行い、かつ磁気ディスク300の表面へ向けて突き出させられたリード素子107およびライト素子108と、磁気ディスク300の表面との接触(タッチダウン)を検知する素子浮上量制御装置400と、この素子浮上量制御装置400に対して操作指示を入力し、素子浮上量制御装置400から素子浮上量制御結果を受け取って表示する端末装置500との概要を選択的に示す。
アクチュエータアーム201およびヘッドサスペンション201aは、磁気ヘッドスライダ100のヘッドスライダ支持部材を構成する。また、このヘッドスライダ支持部材と、アクチュエータブロック202および支軸201bとで、ヘッドスライダ支持機構が構成される。アクチュエータアーム201の先端のヘッドサスペンション201aを介して磁気ヘッドスライダ100を有するヘッドスライダ支持機構は、アクチュエータアーム201がディスクの回転方向に対してほぼ垂直になるように該アクチュエータアーム201を支持する。
上記した、記憶装置本来の構成に加えて、ヘッドスライダ支持部材およびヘッドスライダ支持機構の製造工程時において、磁気ヘッドスライダ100の第1のヒータおよび第2のヒータに通電して発熱させることによってリード素子107およびライト素子108を磁気ディスク300の表面へ向けて突出させる制御を行うため、磁気ヘッドスライダ100に素子浮上量制御装置400が電気的に接続される。
素子浮上量制御装置400は、ヘッドテスタ部401と、増幅部402と、通電制御部403とを有する。各機能ブロックの説明は、図3を参照して後述する。通電制御部403から延びる通電線は、第1のヒータおよび第2のヒータに接続されている。第1のヒータおよび第2のヒータは、通電制御部403から電力を供給されることにより発熱する。
また、増幅部402へ延びる通電線は、リード素子107およびライト素子108から接続されている。増幅部402は、リード素子107およびライト素子108のヘッド出力を増幅する。
次に、実施例に係る素子浮上量制御装置の制御回路の構成を説明する。図3は、実施例に係る素子浮上量制御装置の制御回路の構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、素子浮上量制御装置400は、ヘッドテスタ部401と、増幅部402と、通電制御部403とを有する。
ヘッドテスタ部401は、第1のヒータ103および第2のヒータ101への通電量に応じて変化するリード素子107およびライト素子108のヘッド出力の変化を監視し、変化がなくなった時点でリード素子107およびライト素子108が磁気ディスク300の表面に接触したか否かを監視する接触監視手段である。ヘッドテスタ部401は、この監視状況を、所定のインターフェースを介して接続される端末装置500に表示させる。また、ヘッドテスタ部401は、端末装置500からの操作に基づいて、素子浮上量制御動作を行う。
増幅部402は、リード素子107およびライト素子108からのヘッド出力を増幅して、ヘッドテスタ部401へ受け渡す。通電制御部403は、ヘッドテスタ部401からの指示に基づき、第1のヒータ103および第2のヒータ101への通電量を制御し、第1のヒータ103および第2のヒータ101の発熱を制御する。
次に、素子浮上量制御装置400における素子浮上量制御処理について説明する。図4は、素子浮上量制御処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、まず、図示しない素子浮上量制御装置400の制御部は、素子と磁気ディスクとの間に所用のスペースを確保するか否かを判定する(ステップS101)。素子と磁気ディスクとの間に所要のスペース量を確保すると判定された場合は(ステップS101肯定)、ステップS102へ移り、素子と磁気ディスクとの間に所要のスペース量を確保すると判定されなかった場合は(ステップS101否定)、ステップS105へ移る。
ステップS102では、通電制御部403は、第1のヒータ103による第1のレジスト104への加熱量を増加させる。続いて、ステップS101でいう所要のスペース量だけ第1のレジスト104の熱膨張によって素子(リード素子107およびライト素子108)が突出されたか否かを判定する(ステップS103)。なお、後述のWallaceの式を用いて、素子の突出量が、第1のレジスト104の熱膨張のために第1のヒータ103に通電した結果のヒータ出力から推定される。
所要のスペース量だけ第1のレジスト104の熱膨張によって素子が突出されたと判定された場合に(ステップS103肯定)、ステップS104へ移り、所要のスペース量だけ第1のレジスト104の熱膨張によって素子が突出されたと判定されなかった場合に(ステップS103否定)、ステップS103を繰り返す。
ステップS104では、通電制御部403は、第1のヒータ103による第1のレジスト104への加熱量を維持する。これによって、シールド106aの弾性変形によるリード素子107およびライト素子108の突出量が、ステップS101でいう所要のスペース量だけ保持される。この処理が終了すると、ステップS105へ移る。
ステップS105では、通電制御部403は、第2のヒータ101による第2のレジスト102への加熱量を増加させる。続いて、ヘッドテスタ部401は、素子と磁気ディスクとの接触を検知したか否かを判定する(ステップS106)。素子と磁気ディスクとの接触を検知したと判定された場合に(ステップS106肯定)、ステップS107へ移り、素子と磁気ディスクとの接触を検知したと判定されなかった場合に(ステップS106否定)、ステップS112へ移る。
ステップS107では、通電制御部403は、第2のヒータ101による素子突出量を所定の記憶領域に記憶する。なお、後述するWallaceの式を用いて、素子の突出量が、第2のレジスト102の熱膨張のために第2のヒータ101に通電した結果のヒータ出力から推定される。逆に、第2のヒータ101による素子突出量を所定の記憶領域に記憶する場合は、素子の突出量に対応する第1のヒータ103への通電した結果のヒータ出力を記憶することとなる。
続いて、通電制御部403は、第2のヒータ101への通電を停止し、第2のレジスト102への加熱を停止する(ステップS108)。続いて、通電制御部403は、第1のヒータ103による第1のレジスト104への加熱量を増加させる(ステップS109)。
続いて、通電制御部403は、第1のヒータ103によって、ステップS107で記憶した第2のヒータ101による素子突出量まで素子が突出されたか否かを判定する(ステップS110)。第2のヒータ101による素子突出量まで素子が突出されたと判定された場合に(ステップS110肯定)、通電制御部403は、第1のヒータ103による第1のレジスト104への加熱量を維持し(ステップS111)、第2のヒータ101による素子突出量まで素子が突出されたと判定されなかった場合に(ステップS110否定)、ステップS110を繰り返す。
一方、ステップS112では、通電制御部403は、シールド106bが塑性変形するに至るまで第2のヒータ101へ通電されて第2のレジスト102が熱膨張したか否かを判定する。すなわち、第2のレジスト102によってシールド106bが塑性変形したか否かを判定する。第2のレジスト102によってシールド106bが塑性変形したと判定された場合に(ステップS112肯定)、ステップS113へ移り、第2のレジスト102によってシールド106bが塑性変形したと判定されなかった場合に(ステップS112否定)、ステップS106へ移る。
ステップS113では、通電制御部403は、第2のヒータ101への通電を停止し、第2のレジスト102への加熱を停止する。続いて、通電制御部403は、第1のヒータ103による第1のレジスト104への加熱量を増加させる(ステップS114)。続いて、ヘッドテスタ部401は、素子と磁気ディスクとの接触を検知したか否かを判定する(ステップS115)。素子と磁気ディスクとの接触を検知したと判定された場合に(ステップS115肯定)、ステップS116へ移り、素子と磁気ディスクとの接触を検知したと判定されなかった場合に(ステップS115否定)、ステップS115を繰り返す。
ステップS116では、通電制御部403は、第1のレジスト104に対する加熱量増加による素子突出量の増加量を所定の記憶領域に記憶する。続いて、素子突出量が、ステップS116で記憶した素子突出量の増加量に一致するように、第1のヒータ103への通電量を制御して、第1のレジスト104への加熱量を調整する(ステップS117)。
上記したように、磁気ヘッドスライダ100と磁気ディスクとの距離を確認しながら塑性変形量を増加させていくことにより、磁気ヘッドスライダ毎に最適なスペーシング(ヘッドの磁気ディスクからの浮上量調整)を実現することが可能となる。
また、上記した素子浮上量制御処理を行うことにより、塑性変形の作用によって、ヘッドが電力消費をあまり必要とせずに磁気ディスクに向けて所定の距離突出することになるので、磁気ディスク装置使用中にヘッドを記憶媒体に近づけるための弾性変形量を低減することが可能となる。
次に、記憶媒体と磁気ヘッドスライダとの間に所要のスペース量を必要とせず、第2のレジストの塑性変形がない場合の素子突出量制御の概要について説明する。図5は、磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとの間に所要のスペース量を必要とせず、第2のレジストの塑性変形がない場合の素子突出量制御の概要を説明するための説明図である。
同図の前提として、第2のレジストの熱膨張によってシールド106bの塑性変形が起こる素子突出量は、10nmであり、磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとの隙間(磁気ヘッドスライダの浮上量)は、当初7nmであるとする。先ず、ヘッドスライダ支持部材およびヘッドスライダ支持機構の製造工程時において、第2のヒータ101のみへの通電による第2のレジスト102の熱膨張によるシールド106bの変形によって、7nmの素子突出量が確保されたとする。
このとき、素子の先端が、磁気ディスクの表面と接触する。この場合、シールド106bの変形は、弾性変形である。この状況から磁気ディスク装置を実施に使用する段階へ移行すると、第2のヒータ101への通電を停止して第1のヒータ103のみへの通電を行う。そして、第1のヒータ103のみへの通電による第1のレジスト104の熱膨張によるシールド106aの弾性変形によって、7nmの素子突出量を確保することとなる。このようにして、実使用時においても、磁気ディスク表面への素子の先端の接触が維持されることとなる。
次に、記憶媒体と磁気ヘッドスライダとの間に所要のスペース量を必要とせず、第2のレジストの塑性変形がある場合の素子突出量制御の概要について説明する。図6は、磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとの間に所要のスペース量を必要とせず、第2のレジストの塑性変形がある場合の素子突出量制御の概要を説明するための説明図である。
同図の前提として、第2のレジストの熱膨張によってシールド106bの塑性変形が起こる素子突出量は、10nmであり、磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとの隙間は、当初14nmであるとする。先ず、ヘッドスライダ支持部材およびヘッドスライダ支持機構の製造工程時において、第2のヒータ101への通電による第2のレジスト102の熱膨張によるシールド106bの変形によって、10nmの素子突出量が確保され、第1のヒータ103への通電による第1のレジスト104の熱膨張によるシールド106aの変形によって、4nmの素子突出量が確保されたとする。このとき、素子の先端が、磁気ディスクの表面と接触する。
この場合、シールド106aの変形は、弾性変形であり、シールド106bの変形は、塑性変形である。この状況から磁気ディスク装置を実施に使用する段階へ移行すると、第2のヒータ101への通電を停止して第1のヒータ103のみへの通電を行う。そして、シールド106bの弾性変形によって確保される10nmの素子突出量と、第1のヒータ103のみへの通電による第1のレジスト104の熱膨張によるシールド106aの弾性変形によって確保される4nmの素子突出量とをあわせて、14nmの素子突出量が確保される。このようにして、実使用時においても、磁気ディスク表面への素子の先端の接触が維持されることとなる。
次に、記憶媒体と磁気ヘッドスライダとの間に所要のスペース量を必要とし、第2のレジストの塑性変形がない場合の素子突出量制御の概要について説明する。図7は、磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとの間に所要のスペース量を必要とし、第2のレジストの塑性変形がない場合の素子突出量制御の概要を説明するための説明図である。
同図の前提として、第2のレジストの熱膨張によってシールド106bの塑性変形が起こる素子突出量は、10nmであり、磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとの隙間(磁気ヘッドスライダの浮上量)は、当初10nmであるとする。また、当該磁気ディスク装置が必要とする、磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとの所要の隙間(磁気ヘッドスライダの浮上量)は、3nmであるとする。先ず、第1のヒータ103への通電による第1のレジスト104の熱膨張によるシールド106aの変形によって、3nmの素子突出量を確保しておき、さらに第2のヒータ101への通電による第2のレジスト102の熱膨張によるシールド106bの変形によって、7nmの素子突出量を確保する。このとき、素子の先端が、磁気ディスクの表面と接触する。なお、第1のヒータ103への通電による第1のレジスト104の熱膨張によるシールド106aの変形によって確保される3nmの素子突出量は、当該磁気ディスク装置が必要とする所要の隙間に一致する。
この場合、シールド106aおよびシールド106bの変形は、ともに塑性変形である。この状況から磁気ディスク装置を実施に使用する段階へ移行すると、第2のヒータ101への通電を停止して第1のヒータ103のみへの通電を行う。そして、第1のヒータ103のみへの通電による第1のレジスト104の熱膨張によるシールド106aの弾性変形によって、7nmの素子突出量を確保することとなる。このようにして、実使用時においても、磁気ディスク表面からの素子の浮上量として3nmが確保されることとなる。
次に、記憶媒体と磁気ヘッドスライダとの間に所要のスペース量を必要とし、第2のレジストの塑性変形がある場合の素子突出量制御の概要を説明する。図8は、磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとの間に所要のスペース量を必要とし、第2のレジストの塑性変形がある場合の素子突出量制御の概要を説明するための説明図である。
同図の前提として、第2のレジストの熱膨張によってシールド106bの塑性変形が起こる素子突出量は、10nmであり、磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとの隙間は、当初15nmであるとする。また、当該磁気ディスク装置が必要とする、磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとの所要の隙間(磁気ヘッドスライダの浮上量)は、3nmであるとする。先ず、第1のヒータ103への通電による第1のレジスト104の熱膨張によるシールド106aの変形によって、3nmの素子突出量を確保しておき、さらに第2のヒータ101への通電による第2のレジスト102の熱膨張によるシールド106bの塑性変形によって、10nmの素子突出量を確保する。さらに、第1のヒータ103への通電を継続し、第1のレジスト104の熱膨張によるシールド106aの変形によって、2nmの素子突出量の増加量がさらに確保されたとする。このとき、素子の先端が、磁気ディスクの表面と接触する。この2nmの素子突出量の増加量に相当する通電制御量は、通電制御部403によって所定の記憶領域に記憶される。
この場合、シールド106aの変形は、弾性変形であり、シールド106bの変形は、塑性変形である。この状況から磁気ディスク装置を実施に使用する段階へ移行すると、第2のヒータ101への通電を停止して第1のヒータ103のみへの通電を行う。そして、シールド106bの弾性変形によって確保される10nmの素子突出量と、第1のヒータ103のみへの通電の制御による第1のレジスト104の熱膨張の調整によるシールド106aの弾性変形によって確保される、前述の素子突出量の増加量と一致する2nmの素子突出量とをあわせて、12nmの素子突出量が確保される。このようにして、実使用時においても、磁気ディスク表面からの素子の浮上量として3nmが確保されることとなる。
次に、図2および3に示したヘッドテスタ部401が、磁気ディスク300の表面へ向けて突き出させられたリード素子107およびライト素子108と、磁気ディスク300の表面との接触(タッチダウン)を検知する手法について説明する。図9は、磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとのタッチダウンポイントを検出するためのヒータ出力と素子出力との関係を示す図である。
ヘッドテスタ部401は、第1のヒータ103および第2のヒータ101が通電されることによって出力するヒータ出力(mW)に対するヘッド(リード素子107およびライト素子108)のヘッド出力(μV)を監視する。ヒータ出力がx(mW)のときのヘッド出力をVF2(x)(μV)とする。ヘッド出力は、増幅部402によって検知された上で増幅され、ヘッドテスタ部401へ入力される。
x=0(mW)のときのヘッド出力VF2(0)と、x=x1(mW)のときのヘッド出力VF2(x1)とから、以下に示す数式(Wallaceの式)を用いて、ヘッドの磁気ディスク表面からの浮上量の変化(リード素子107またはライト素子108を突出させたことによってスペーシング量の変化、すなわち、リード素子107またはライト素子108の突出量、以下、これを「Delta_SP」とする)を推定することが可能である。そして、タッチダウンポイント(リード素子107またはライト素子108が磁気ディスクに接触したポイント)を検出することによって、リード素子107またはライト素子108の磁気ディスクからの浮上量を見積もることが可能となる。
ヘッドが浮上して位置する磁気ディスクの回転半径をR(mm)、磁気ディスク回転数をr(rpm)、ヘッド出力周波数をF(Mfrps)とすると、ヒータ出力がx=x1(mW)およびヘッド出力がVF2(x1)のときのDelta_SPは、次式で算出される。なお、R、rは、測定条件に基づく定数である。また、VF2(x1)はx1に依存する変数となる。
Figure 2008112545
すなわち、上記(1)式を用いることによって、ヒータ出力およびヘッド出力が分かっていれば、Delta_SPが推定されることとなる。ただし、(1)式中の対数は、自然対数である。
また、ヘッドテスタ部401は、第1のヒータ103および第2のヒータ101が通電されることによって出力するヒータ出力(mW)に対するヘッド(リード素子107およびライト素子108)のヘッド出力(μV)を監視した結果、ヒータ出力の変化に対してヘッド出力の変化が“0”または“ほぼ0”となったとき、すなわち、VF2(x)の飽和が検出されたとき、ヘッドが磁気ディスク300の表面と接触したと見なす(これがタッチダウンポイントの検出である)。
なお、ヘッドの記憶媒体からの浮上量を算出するための手法は、上記に示したものに限られるものではない。例えば、所定の記憶領域に、ヒータへの通電量と素子の突出量との関係、もしくはヒータ出力と素子の突出量との関係を予め保持しておき、この保持内容から浮上量を算出することとしてもよい。
また、記憶媒体と磁気ヘッドスライダとのタッチダウンポイントを検出するための手法も、上記に示したものに限られるものではない。例えば、ヘッドが磁気ディスク表面と接触した場合に発生する微小な振動を検知するアコースティック・エミッション・センサを利用してヘッドと磁気ディスク表面との接触を検知することとしてもよい。また、光学的手法を利用してヘッドと磁気ディスク表面との接触を検知することとしてもよい。
以上説明した実施例によれば、塑性変形によって突出したヘッドが、ヘッドと磁気ディスク間の距離が、ヘッド取り付け当初の誤差により従来よりも大きくとも、これを補正することが可能であるため、ヘッドの記憶装置への取り付け精度への要求が緩和され歩留り率の向上が見込める。
また、磁気ディスク装置使用中に磁気ヘッドスライダへなんら通電等をせずとも、磁気ヘッドスライダの所定部位が塑性変形しているため、弾性変形量を低減することができ、そのため弾性変形を起こすための電力を低減することが可能となる。これによって、磁気ディスク装置の消費電力の低減を図ることが可能となる。また、弾性変形量が低減することによって、磁気ディスク装置の消費電力を増加させることなく、ヘッドの突出にかかる時間を短縮することが可能となる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内で、更に種々の異なる実施例で実施されてもよいものである。また、実施例に記載した効果は、これに限定されるものではない。
例えば、磁気ヘッドスライダ100の所定の部位を塑性変形させる複数のレジストを利用して、磁気ヘッドスライダ100の複数箇所において塑性変形を発生させることにより、多段階にスペーシングを制御することとしてもよい。
なお、この場合に、塑性変形を起こすしきい値の異なるレジストを複数組み合わせて、スペーシングに応じて塑性変形させるレジストを選択することとしいてもよい。例えば、レジストA(5nmで塑性変形を発生させることが可能)とレジストB(10nmで塑性変形を発生させることが可能)とで、磁気ディスク装置使用時の必要な空間が3nmだった場合を考える。これらのレジストは、一度塑性変形を起こすとそれ以上塑性変形できない場合を想定している。
このとき、磁気ディスク製造時におけるヘッドと磁気ディスクとの空間が“3〜7nm”の場合は、レジストAおよびレジストBの両方とも塑性変形を発生させない。また、磁気ディスク製造時におけるヘッドと磁気ディスクとの空間が“8〜12nm”の場合は、レジストAのみ塑性変形を発生させる。また、磁気ディスク製造時におけるヘッドと磁気ディスクとの空間が“13〜17nm”の場合は、レジストBのみ塑性変形を発生させる。また、磁気ディスク製造時におけるヘッドと磁気ディスクとの空間が“18nm以上”の場合は、レジストAおよびレジストBの両方とも塑性変形を発生させる。このようにして、磁気ディスク製造時におけるヘッドと磁気ディスクとの空間に応じてきめ細かにスペーシングを行うことが可能となる。
本発明は、塑性変形量が固定(もしくは増加のみ)なので、温度・気圧等の環境など使用環境が比較的変動しにくい箇所で用いられる磁気ディスク装置に適用することが好適であり、より効果的である。この場合に、磁気ディスクが本来備える性能を十分に発揮させることが可能となる。
上記実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記実施例で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示のように構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPU(Central Processing Init)(またはMPU(Micro Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)などのマイクロ・コンピュータ)および当該CPU(またはMPU、MCUなどのマイクロ・コンピュータ)にて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現されてもよい。
(付記1)内部に配される熱膨張体を加熱して膨張させることによって記憶媒体との間で情報の読み書きを行うヘッドを突出させて該ヘッドの該記憶媒体からの浮上量を調整するヘッドスライダを、該記憶媒体に対して所定状態に支持するヘッドスライダ支持部材を備えたヘッドスライダ支持機構の製造方法であって、
前記ヘッドスライダの内部において前記ヘッドの近傍に配される第1の熱膨張体より上層に配された第2の熱膨張体を加熱して該ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることによって該ヘッドを突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第1の加熱ステップ
を含んだことを特徴とするヘッドスライダ支持機構の製造方法。
(付記2)前記第1の熱膨張体を加熱して前記ヘッドスライダの所定部位を弾性変形させることによって前記ヘッドをさらに突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を測定する測定ステップと、
前記測定ステップによって測定された前記ヘッドの浮上量に基づいて、該ヘッドの該記憶媒体からの浮上量を決定する浮上量決定ステップと、
前記浮上量決定ステップにより決定された前記浮上量を保持するため前記第1の熱膨張体への加熱を調整する第2の加熱ステップと
を含んだことを特徴とする付記1に記載のヘッドスライダ支持機構の製造方法。
(付記3)内部に配される熱膨張体を加熱して膨張させることによって記憶媒体との間で情報の読み書きを行うヘッドを突出させて該ヘッドの該記憶媒体からの浮上量を調整するヘッドスライダを、該記憶媒体に対して所定状態に支持するヘッドスライダ支持部材を備えたヘッドスライダ支持機構の製造方法であって、
前記ヘッドスライダの内部において前記ヘッドの近傍に配される第1の熱膨張体を加熱して該ヘッドスライダの所定部位を弾性変形させることによって該ヘッドを突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第1の加熱ステップと、
前記第1の熱膨張体より上層に配された第2の熱膨張体を加熱して前記ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることによって前記ヘッドをさらに突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第2の加熱ステップと
を含んだことを特徴とするヘッドスライダ支持機構の製造方法。
(付記4)前記第1の熱膨張体をさらに加熱して前記ヘッドスライダの所定部位を弾性変形させることによって前記ヘッドをさらに突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を測定する測定ステップと、
前記測定ステップによって測定された前記浮上量を保持するため、前記第2の熱膨張体をさらに加熱して前記ヘッドスライダの所定部位をさらに塑性変形させることによって前記ヘッドをさらに突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第3の加熱ステップと
をさらに含んだことを特徴とする付記3に記載のヘッドスライダ支持機構の製造方法。
(付記5)前記第1の熱膨張体をさらに加熱して前記ヘッドスライダの所定部位を弾性変形させることによって前記ヘッドをさらに突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を測定する測定ステップと、
前記測定ステップによって測定された前記浮上量を保持するため前記第1の熱膨張体への加熱を調整する加熱調整ステップと
をさらに含んだことを特徴とする付記3に記載のヘッドスライダ支持機構の製造方法。
(付記6)前記ヘッドスライダの内部に該ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることが可能な前記第2の熱膨張体が複数備えられており、
前記ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量に応じて少なくとも一つの前記第2の熱膨張体を選択する選択ステップをさらに含み、
前記選択ステップによって選択された前記第2の熱膨張体を所定量だけ加熱して前記ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることによって前記ヘッドを突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載のヘッドスライダ支持機構の製造方法。
(付記7)前記複数の第2の熱膨張体は、前記ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させるために必要な加熱量のしきい値が異なっており、
前記選択ステップは、前記しきい値が大きい前記第2の熱膨張体を優先的に選択することを特徴とする付記6に記載のヘッドスライダ支持機構の製造方法。
(付記8)内部に配される熱膨張体を加熱して膨張させることによって記憶媒体との間で情報の読み書きを行うヘッドを突出させて該ヘッドの該記憶媒体からの浮上量を調整するヘッドスライダであって、
前記ヘッドスライダの内部において前記ヘッドの近傍に配され、加熱により前記ヘッドスライダの所定部位を弾性変形させることによって前記ヘッドを突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第1の熱膨張体と、
前記ヘッドスライダの内部において前記第1の熱膨張体より上層に配され、加熱により前記ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることによって前記ヘッドを突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第2の熱膨張体と
を備えたことを特徴とするヘッドスライダ。
(付記9)前記ヘッドスライダの内部に該ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることが可能な前記第2の熱膨張体が複数備えられたことを特徴とする付記8に記載のヘッドスライダ。
(付記10)前記複数の第2の熱膨張体は、前記ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させるために必要な加熱量のしきい値が異なっていることを特徴とする付記9に記載のヘッドスライダ。
(付記11)内部においてヘッドの近傍に配される第1の熱膨張体を加熱することにより該第1の熱膨張体を膨張させることによって所定部位を弾性変形させて記憶媒体との間で情報の読み書きを行うヘッドを突出させて該ヘッドの該記憶媒体からの浮上量を調整するヘッドスライダを、該記憶媒体に対して所定状態に支持するヘッドスライダ支持部材を備えた記憶装置であって、
前記ヘッドスライダの内部において前記第1の熱膨張体より上層に配され、加熱により前記ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることによって前記ヘッドを突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第2の熱膨張体と、
前記ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を所定値とするための前記第1の熱膨張体および前記第2の熱膨張体への加熱制御量を保持する保持手段と
を備えたことを特徴とする記憶装置。
(付記12)前記保持手段は、前記加熱制御量として、前記第1の熱膨張体および前記第2の熱膨張体へ加熱する加熱手段への通電量を保持することを特徴とする付記11に記載の記憶装置。
(付記13)前記ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させる前記第2の熱膨張体を複数備えたことを特徴とする付記11または12に記載の記憶装置。
(付記14)前記複数の第2の熱膨張体は、前記ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させるために必要な加熱量のしきい値が異なっていることを特徴とする付記13に記載の記憶装置。
本発明は、磁気ディスク装置の磁気ヘッドの記憶媒体面からの浮上量が大きい場合でも、磁気ヘッドの記憶媒体面からの浮上量を要求される水準まで少なくしたい場合に有用であり、特に、磁気ディスクの読み書き性能の向上を図るとともに、磁気ヘッドの記憶媒体面からの浮上量を要求される水準まで少なくすることによって、要求水準を満たさずに破棄されていた磁気ヘッドを含むヘッドスライダ支持部材およびヘッドスライダ支持機構を救済して、生産歩留まりを向上させたい場合に有効である。
実施例に係る磁気ヘッドスライダの構成を概略的に示す断面図である。 実施例に係る記憶装置の構成を概略的に示す斜視図である。 実施例に係る素子浮上量制御装置の制御回路の構成を示す機能ブロック図である。 素子浮上量制御処理手順を示すフローチャートである。 磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとの間に所要のスペース量を必要とせず、第2のレジストの塑性変形がない場合の素子突出量制御の概要を説明するための説明図である。 磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとの間に所要のスペース量を必要とせず、第2のレジストの塑性変形がある場合の素子突出量制御の概要を説明するための説明図である。 磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとの間に所要のスペース量を必要とし、第2のレジストの塑性変形がない場合の素子突出量制御の概要を説明するための説明図である。 磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとの間に所要のスペース量を必要とし、第2のレジストの塑性変形がある場合の素子突出量制御の概要を説明するための説明図である。 磁気ディスクと磁気ヘッドスライダとのタッチダウンポイントを検出するためのヒータ出力と素子出力との関係を示す図である。
符号の説明
100 磁気ヘッドスライダ
101 第2のヒータ
102 第2のレジスト
103 第1のヒータ
104 第1のレジスト
105 ライトコイル
106a シールド
106b シールド
107 リード素子
108 ライト素子
109 アルミナ部
110 アルチック部
201 アクチュエータアーム
201a ヘッドサスペンション
201b 支軸
202 アクチュエータブロック
300 磁気ディスク
400 素子浮上量制御装置
401 ヘッドテスタ部
402 増幅部
403 通電制御部
500 端末装置

Claims (8)

  1. 内部に配される熱膨張体を加熱して膨張させることによって記憶媒体との間で情報の読み書きを行うヘッドを突出させて該ヘッドの該記憶媒体からの浮上量を調整するヘッドスライダを、該記憶媒体に対して所定状態に支持するヘッドスライダ支持部材を備えたヘッドスライダ支持機構の製造方法であって、
    前記ヘッドスライダの内部において前記ヘッドの近傍に配される第1の熱膨張体より上層に配された第2の熱膨張体を加熱して該ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることによって該ヘッドを突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第1の加熱ステップ
    を含んだことを特徴とするヘッドスライダ支持機構の製造方法。
  2. 内部に配される熱膨張体を加熱して膨張させることによって記憶媒体との間で情報の読み書きを行うヘッドを突出させて該ヘッドの該記憶媒体からの浮上量を調整するヘッドスライダを、該記憶媒体に対して所定状態に支持するヘッドスライダ支持部材を備えたヘッドスライダ支持機構の製造方法であって、
    前記ヘッドスライダの内部において前記ヘッドの近傍に配される第1の熱膨張体を加熱して該ヘッドスライダの所定部位を弾性変形させることによって該ヘッドを突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第1の加熱ステップと、
    前記第1の熱膨張体より上層に配された第2の熱膨張体を加熱して前記ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることによって前記ヘッドをさらに突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第2の加熱ステップと
    を含んだことを特徴とするヘッドスライダ支持機構の製造方法。
  3. 前記第1の熱膨張体をさらに加熱して前記ヘッドスライダの所定部位を弾性変形させることによって前記ヘッドをさらに突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を測定する測定ステップと、
    前記測定ステップによって測定された前記浮上量を保持するため、前記第2の熱膨張体をさらに加熱して前記ヘッドスライダの所定部位をさらに塑性変形させることによって前記ヘッドをさらに突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第3の加熱ステップと
    をさらに含んだことを特徴とする請求項2に記載のヘッドスライダ支持機構の製造方法。
  4. 前記第1の熱膨張体をさらに加熱して前記ヘッドスライダの所定部位を弾性変形させることによって前記ヘッドをさらに突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を測定する測定ステップと、
    前記測定ステップによって測定された前記浮上量を保持するため前記第1の熱膨張体への加熱を調整する加熱調整ステップと
    をさらに含んだことを特徴とする請求項2に記載のヘッドスライダ支持機構の製造方法。
  5. 前記ヘッドスライダの内部に該ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることが可能な前記第2の熱膨張体が複数備えられており、
    前記ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量に応じて少なくとも一つの前記第2の熱膨張体を選択する選択ステップをさらに含み、
    前記選択ステップによって選択された前記第2の熱膨張体を所定量だけ加熱して前記ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることによって前記ヘッドを突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のヘッドスライダ支持機構の製造方法。
  6. 内部に配される熱膨張体を加熱して膨張させることによって記憶媒体との間で情報の読み書きを行うヘッドを突出させて該ヘッドの該記憶媒体からの浮上量を調整するヘッドスライダであって、
    前記ヘッドスライダの内部において前記ヘッドの近傍に配され、加熱により前記ヘッドスライダの所定部位を弾性変形させることによって前記ヘッドを突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第1の熱膨張体と、
    前記ヘッドスライダの内部において前記第1の熱膨張体より上層に配され、加熱により前記ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることによって前記ヘッドを突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第2の熱膨張体と
    を備えたことを特徴とするヘッドスライダ。
  7. 前記ヘッドスライダの内部に該ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることが可能な前記第2の熱膨張体が複数備えられたことを特徴とする請求項6に記載のヘッドスライダ。
  8. 内部においてヘッドの近傍に配される第1の熱膨張体を加熱することにより該第1の熱膨張体を膨張させることによって所定部位を弾性変形させて記憶媒体との間で情報の読み書きを行うヘッドを突出させて該ヘッドの該記憶媒体からの浮上量を調整するヘッドスライダを、該記憶媒体に対して所定状態に支持するヘッドスライダ支持部材を備えた記憶装置であって、
    前記ヘッドスライダの内部において前記第1の熱膨張体より上層に配され、加熱により前記ヘッドスライダの所定部位を塑性変形させることによって前記ヘッドを突出させて該ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を調整する第2の熱膨張体と、
    前記ヘッドの前記記憶媒体からの浮上量を所定値とするための前記第1の熱膨張体および前記第2の熱膨張体への加熱制御量を保持する保持手段と
    を備えたことを特徴とする記憶装置。
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