JP2008111788A - 検出器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】検出器10は、流体用の配管に取り付けられる継手部20と、継手部20に取り付けられ、センサ60が収納されたケース部30と、ケース部30に取り付けられ、基板70が収納されたホルダ部40と、ホルダ部40に取り付けられ、遮光板53が一体成形されたカバー部50とからなる。
ホルダ部40には、円環状の第一の凸部421と、突出部423を有した板ばね422と、第一の凸部421の内周側に沿って一部がさらに突出した回転抑止部とが一体成形されている。
ケース部30には、第一の凸部421と係合する円環状の第一の凹部32が形成され、その内面には溝部33が形成されている。第一の凹部32の内周側には、円環状の第二の凹部34が設けられ、その底面には立ち上がり部35が設けられている。
【選択図】図3
Description
このような型式の検出器は、配管中を流れる流体の状態量を検出する検出部と、この検出部で検出された状態量を表示する表示部とを備えている。検出器は、配管の方向に応じて、表示部が見やすくなるように角度を調整する必要があり、このような技術は特許文献1に開示されている。
なお、この節度機構は、中間継手を表示部本体の中空部に挿入して、立ち上がり部の先端を突出させて、そこに板ばねをはめ込み、立ち上がり部の先端をカシメにより固定している。
また、板ばねを固定するためにカシメを行っているが、カシメを行うには、専用治具が必要となり、製造工程の増加によるコスト高や、カシメ具合のばらつきにより、回転感覚の不具合が生じる恐れがある。
また、近年では、小型化、省スペース化、多機能化が求められてきており、小型の検出器が求められている。
検出器は、配管に取り付けられた継手部とセンサを収納したケース部と、基板を収納したホルダ部と物理量を表示するカバー部とからなり、ホルダ部がケース部に対して回転可能とされている。これにより、表示部を見やすい位置に調整することができる。
ホルダ部とケース部には、円環状の第一の凹凸部が設けられ、互いに係合した状態で回転する。なお、第一の凹部と第一の凸部は、ホルダ部とケース部のどちらに設けられてもよい。
したがって、弾性部材の弾性を利用して、第一の凹部の内壁面を押すことにより、任意の位置に表示の向きを保持することができ、表示の位置を見やすい角度に調整することができる。また、特許文献1で問題であった、板ばねのばね性を確保するために寸法を大きくする必要もないので、回転機構の省スペース化が図れ、製品の小型化が可能となる。
したがって、検出用のセンサから表示用の基板へ信号を伝達する電線がねじれて断線等の不具合を確実に防止できる。また、立ち上がり部および回転抑止部は、第二の凹部および第一の凸部に一体的に形成されるので、係合子などの専用回転規制部品を使用することなくコスト低減を図ることができる。
したがって、係止用部品の削減ができ、さらに、専用治具や工具を使用する必要もないので、製造工程の削減ができ、コストを低減できる。
また、基板用凸部とスリワリ部を複数形成し、個々の大きさや形状を変えたり、または、それら複数の嵌合部の位置を互い違いにすると、基板が一方向にしか組み付けることができないので、位置決めが容易になり、組み付け時の表示方向の間違いを確実に防止できる。
また、互いに嵌合する固定用凹凸部を複数形成して個々の大きさを変えたり、または、それら複数の固定用凹凸部の位置を互い違いにすると、カバー部材が一方向のみにしか組み付けることができなくなるため、位置決めが容易になり、組み付け時の表示方向の間違いを確実に防止することができる。
この発明では、遮光板がカバー部に一体成形されているので、部品点数の削減や製造工程の削減によるコストの低減を図ることができる。
また、従来では、遮光版と基板とを固定させるために、遮光板に爪等を設け、その爪で基板に係止しており(特開平11−167357号公報)、遮光板に爪等を設ける製造工程の増加や部品点数の増加によりコストが高くなっていた。
この発明によれば、係止用部品を使用する必要がないので、係止用部品の削減ができ、さらに、専用治具や工具を使用する必要もないので、製造工程の削減ができ、コストを低減できる。
したがって、基板を固定するために、カバー部の遮光板で基板を押さえつけても、これらの溝部により、基板にかかる応力を緩和することができる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる検出器の正面図、図2は本発明の一実施形態にかかる検出器の平面図、図3は図1の検出器の断面図、図4は図3の要部拡大図、図5は、本発明の一実施形態にかかる検出器の背面から見た分解斜視図、図6は、本発明の一実施形態にかかる検出器の上面から見た分解斜視図、図7は、本発明の一実施形態にかかる回転の様子を示した斜視図、図8は図3の要部拡大図である。
なお、圧力検出形式は静電容量式であってもよいし、半導体ひずみゲージを用いた形式であってもよい。また、検出器10は、温度計や流量計等の他の検出器であってもよい。
ホルダ部40は、その中央部に設けられた境界部41を境にして、ケース部30側の回転部42と、カバー部50側の固定部43とに分けられる。
まず、ホルダ部40の回転部42とケース部30の構成について説明する。
図4に示すように、ホルダ部40の回転部42において、外壁部44の内周面44Aには、内周面44Aを凹ませた形状の第一の係止部441が全周にわたって形成され、この第一の係止部441から内周面44Aの端部に向かうほど、ホルダ部40の中心方向に傾斜した係止面44Bが設けられている。
また、第一の凸部421の端面421Aには、その内周側に沿って、一部がさらに突出した回転抑止部424が設けられている。本実施形態では、回転抑止部424の長さは、60°の円弧となるように形成される。
そして、第一の凹部32の内周側には、第一の凹部32の底面32Aよりもさらに凹んだ円環状の第二の凹部34が設けられている。第二の凹部34には、その底面34Aから第一の凹部32の底面32Aまで立ち上げられた立ち上がり部35が設けられている。本実施形態では、立ち上がり部35の長さが30°の円弧となるように形成される。
(2.ケース部30とホルダ部40の取付方法)
ケース部30の第一の係止部311と、ホルダ部40の第一の係止部441とは、互いに係止するので、ホルダ部40をケース部30に圧入することで取り付けることができる。また、本実施形態では、外壁部44の係止面44Bが中心方向に向かって傾斜しているので、係止させた状態では外れにくく、係止状態をより確実に保持することができる。
このような係止状態は、ケース部30とホルダ部40とが軸方向に対して固定されているだけであって、ホルダ部40の回転方向への動きを抑制する部位は形成されていない。
なお、ケース部30とホルダ部40との間にOリング46を入れることにより、回転時の重量感を持たせることができる。
本実施形態では、回転抑止部424が60°、立ち上がり部35が30°であるので、270°の回転が可能となっている。
図7に、回転した様子が示されている。図7(A)を初期位置とし、初期位置では、突出部423は、溝部33Aと嵌合している。突出部423を時計回りに90°回転させると、図7(B)に示すように、突出部423が溝部33Dと嵌合する。このとき、回転抑止部424は立ち上がり部35とぶつかり合い、回転抑止部424の端面424Aは、立ち上がり部35の端面35Aと接しており、それ以上は回転できない状態となっている。
また、初期位置(A)から突出部423を反時計回りに90°回転させると、図7(C)に示すように、突出部423が、溝部33Bと嵌合する。さらに、突出部423を反時計回りに90°回転させると、図7(D)に示すように、突出部423が、溝部33Cと嵌合する。このとき、回転抑止部424は立ち上がり部35とぶつかり合い、回転抑止部424の端面424Bは、立ち上がり部35の端面35Bと接しており、それ以上は回転できない状態となっている。
(4.ホルダ部40の固定部43とカバー部50の構成)
図6に示すように、ホルダ部40の固定部43において、境界部41のカバー部50側の面41Aと内周面44Aとから突出した矩形状の基板台431が、複数形成されている。基板台431は、基板70を保持できる程度であればその数は限定されないが、本実施形態では7箇所に形成されている。
基板用凸部432と基板70のスリワリ部72からなる嵌合部はいくつ設けてもよいが、本実施形態では、基板用凸部432とスリワリ部72とでなる嵌合部を2箇所に形成し、一方の形状は他方の形状と異なる大きさにした。
基板70を取り付けるには、まず、基板70のスリワリ部72を、形状の合致するホルダ部40の基板用凸部432と嵌合させるとともに、基板台431の面431Aに密着させる。
次に、カバー部50の遮光板53の平面部53Aで基板70を押さえつけるようにするとともに、ホルダ部40の第二の係止凸部47とカバー部50の第二の係止凹部52とを嵌合させながらカバー部50をホルダ部40に対して圧入する。
そうすると、第二の係止部471と第二の係止部521とが係止され、カバー部50がホルダ部40に取り付けられる。このとき、第二の係止凸部47の端面47Bと、第二の係止凹部52の端面52Bとが密着し、カバー部50を圧入した時の力で第二の係止凸部47が撓んだ状態で固定される。また、カバー部50の遮光板53が基板70を押さえつけたとき、応力緩和用溝部522が撓むことによって、基板70にかかる応力を緩和することができる。
このように、基板70は、ホルダ部40の基板台431とカバー部50の遮光板53とで挟み込まれた状態で固定される。
(1)ホルダ部40の第一の凸部421に設けられた板ばね422は、径方向外側に突出した突出部423を有し、ケース部30の第一の凹部32には、突出部423と嵌合する溝部33を形成しているので、第一の凸部421を回転させたとき、溝部33の位置で第一の凸部421を保持することができる。
したがって、板ばね422の弾性を利用して、クリック感を持たせてホルダ部40を回転することができ、配管や取付位置に関係なく所定角度毎に保持させることが可能になるため、ホルダ部40に固定されたカバー部50の表示部51を見やすい角度で保持することができる。
また、弾性部材で形成された突出部423により角度を調整することができるので、スペースを広く取る必要もなく、小型で省スペース型の検出器を提供することができる。
したがって、ホルダ部40がケース部30に対して一定範囲でしか回転できなくなり、ねじれによる信号線の断線等の不具合を確実に防止できる。
また、ホルダ部40の係止面44Bは、ホルダ部40の中心方向に向かって傾斜しているので、より確実に係止した状態を保持することができる。
また、基板70は、ホルダ部40に設けられた基板台431とカバー部50の遮光板53に挟まれることにより、検出器10の軸方向に対して固定される。
さらに、ホルダ部40に設けられた固定用凸部48とカバー部50に設けられた固定用凹部55とが嵌合することで、カバー部50が回転方向に対してホルダ部40に固定されるとともに、ホルダ部40に設けられた第二の係止部471とカバー部50に設けられた第二の係止部521とを互いに係止させることにより、カバー部50がホルダ部40に取り付けられる。ここで、第二の係止部471と第二の係止部521を係止させるには、カバー部50をホルダ部40に圧入するだけでよいので、簡単に取り付けることができる。
基板台431、基板用凸部432、第二の係止部471および固定用凸部48はホルダ部40に一体成形され、遮光板53、第二の係止部521および固定用凹部55はカバー部50に一体成形されているので、基板70を固定させるための部品や専用工具を必要としない。
したがって、基板70をホルダ部40とカバー部50によって簡便に固定させることができる。また、部品点数や製造工程を削減できるので、コストを低減できる。
したがって、基板70の位置決めが容易になり、組み付け時の表示方向の間違いを確実に防止できる。
したがって、カバー部50の位置決めが容易になり、取付時の表示方向の間違いを確実に防止できる。
例えば、本実施形態では、第一の凸部421に設けられた突出部423は湾曲状の形状とされたが、これに限られず、V形状のようなものでもよい。
さらに、本実施形態では、ホルダ部40に第一の凸部421を設け、ケース部30に第一の凹部32を設けたが、これを逆にして、ホルダ部40に第一の凹部を儲け、ケース部30に第一の凸部を設けてもよい。
20…継手部
30…ケース部
32…第一の凹部
33…溝部
34…第二の凹部
35…立ち上がり部
40…ホルダ部
41…境界部
421…第一の凸部
422…板ばね
424…回転抑止部
50…カバー部
53…遮光板
70…基板
Claims (9)
- 流体用の配管に取り付けられる継手部と、
この継手部に取り付けられ、前記配管中を流れる流体を検出するセンサが収納されたケース部と、
このケース部に取り付けられ、流体の物理量を表示する表示部を有した基板が組み込まれたホルダ部と、
このホルダ部に取り付けられ、前記基板の表面の一部を覆うカバー部とを備え、
前記ケース部と前記ホルダ部のうちいずれか一方には、円環状の第一の凹部が形成され、
前記ケース部と前記ホルダ部のうちいずれか他方には、前記第一の凹部と係合し、係合したまま回転可能とされた円環状の第一の凸部が形成され、
前記第一の凸部は、径方向外側に向かって突出した突出部を有する弾性部材を備えていることを特徴とする検出器。 - 請求項1に記載の検出器において、
前記第一の凹部は、その内壁面に前記突出部が嵌合する溝部を形成していることを特徴とする検出器。 - 請求項1または請求項2に記載の検出器において、
前記第一の凹部は、その内周側に円環状の第二の凹部を有し、
この第二の凹部には、その円周上の一部に、前記第二の凹部の底面から第一の凹部の底面まで立ち上がった立ち上がり部が形成され、
前記第一の凸部には、その内周側の一部に、前記第二の凹部の底面に向かってさらに突出した回転抑止部が形成されていることを特徴とする検出器。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の検出器において、
前記ケース部と前記ホルダ部とは、それぞれの全周にわたって、互いに嵌合する第一の係止部を備え、
前記ホルダ部を前記ケース部に圧入することによって取り付けられることを特徴とする検出器。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の検出器において、
前記ホルダ部は、その内壁から一部が突出した基板台と基板用凸部が設けられ、
前記基板は、前記基板台に載せられるとともに、前記基板用凸部と前記基板の外周側に沿って形成されたスリワリ部とが嵌合することを特徴とする検出器。 - 請求項1から請求項5のいずれかに記載の検出器において、
前記ホルダ部と前記カバー部とには、それぞれの外周部に、互いに嵌合する固定用凹凸部が形成されていることを特徴とする検出器。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の検出器において、
前記カバー部は、一体成形された遮光板を備えていることを特徴とする検出器。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載の検出器において、
前記ホルダ部と前記カバー部とは、それぞれの全周にわたって、互いに嵌合する第二の係止部を備え、
前記カバー部を前記ホルダ部に圧入することによって取り付けられ、
前記遮光板と前記基板とが密着することを特徴とする検出器。 - 請求項8に記載の検出器において、
前記第二の係止部を形成する前記ホルダ部の第二の係止凸部と前記カバー部の第二の係止凹部とには、それぞれ環状の溝部が形成されていることを特徴とする検出器。
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