JP2008110103A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技釘の保持力を高くする。
【解決手段】合成樹脂製の遊技盤本体1bに形成された打込穴1cに対して遊技釘500を打ち込んで構成される遊技盤1を備えた遊技機において、遊技釘は、その先端方向に本体部501の径よりも大きい外径で構成され、螺旋状の溝が形成された螺旋部502を備え、螺旋部は、遊技釘の円周方向に沿ってリング状の溝部520が一本形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、遊技釘が打ち込まれた遊技盤を備える遊技機に関する。
従来、木製の合板に遊技釘を打ち込んで遊技盤を構成し、該遊技盤に向けて遊技球を発射することで遊技を行う遊技機が知られている。
木製の遊技盤においては、遊技盤表面に形成された位置決め凹部に対して遊技釘を打ち込むことで植設されていたが、この際に遊技釘は遊技盤内をねじ切って切削しながら打ち込まれるので遊技釘は一定の保持力により保持されることとなっていた。
ところで、近年においては、遊技盤の本体を合成樹脂で構成したものが考えられているが、合成樹脂製の遊技盤の場合、そのまま遊技釘を打ち込むと本体にクラック等が発生する虞があることから、予め打ち込み用の穴を形成して、その穴に螺旋状の溝が形成された遊技釘を打ち込むようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−204862号公報
しかしながら、遊技釘に螺旋状の溝を形成しても、予め形成された打ち込み穴に遊技釘を打ち込むのでは、やはり保持力が低下してしまうといった課題がある。
そこで、本発明は上記した問題点に鑑みてなされたものであり、遊技釘の保持力を高くすることができる遊技機を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
合成樹脂製の遊技盤本体に形成された打込穴に対して遊技釘を打ち込んで構成される遊技盤を備えた遊技機において、
前記遊技釘は、その先端方向に本体部の径よりも大きい外径で構成され、螺旋状の溝が形成された螺旋部を備え、
前記螺旋部は、前記遊技釘の円周方向に沿ってリング状の溝部が形成されていることを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、遊技釘の螺旋部に当該遊技釘の円周方向に沿ってリング状の溝部を形成したので、遊技盤本体による遊技釘の保持力を極めて高くすることができ、遊技中に遊技球の衝突等により遊技釘が脱落してしまうことを防止できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、
前記遊技釘は、前記螺旋部よりも先端方向に当該螺旋部の外径よりも小径の先端部が形成され、
前記先端部は、曲面形状に構成されていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、螺旋部よりも先端方向に当該螺旋部の外径よりも小径の先端部を形成して、この先端部を曲面形状に構成したので、遊技釘の先端が遊技盤の裏面まで突き抜けても保管時に遊技盤を傷つけるといったことを防止できる。即ち、遊技釘を貫通状の打込穴に打ち込んだ場合に、遊技釘の先端部が遊技盤の裏面まで突き抜けてしまうこともあり、そして、遊技釘を植設した状態で複数の遊技盤(本体)を重ねて保管すると、裏面に突き出た遊技釘で重なった遊技盤を傷つけてしまう虞がある。しかしながら、遊技釘の先端部は曲面形状に構成されているので、保管時に遊技盤を傷がつくことを防止できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の遊技機において、
前記溝部は、1本形成されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、溝部が1本形成されているので、溝部を複数本形成した場合のように、打ち込み時に打込穴の内面との抵抗力が大きくなって打込穴の内径を大きくしてしまい、遊技盤本体による遊技釘の保持力を低下させてしまうといったことを防止できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機において、
前記遊技釘は、前記遊技盤本体に貫通形成された打込穴に対して当該遊技釘の打ち込み深さを規制する打込規制部が形成されていることを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、遊技盤本体に貫通形成された打込穴に対して遊技釘の打ち込み深さを規制する打込規制部が遊技釘に形成されているので、遊技釘の打ち込み深さを適正位置にすることができ、遊技釘が遊技盤の裏面に突き抜けたり、遊技釘の遊技領域での高さが異なってしまうといったことを防止できる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の遊技機において、
前記溝部は、略V字状に構成されると共に、略V字状の2つの傾斜面のうち、先端側の傾斜面の方が逆側の傾斜面よりも前記遊技釘の長手方向に対する角度が大きくされていることを特徴としている。
請求項5に記載の発明によれば、溝部はV字状に構成されるとともに、V字状の2つの傾斜面のうち先端側の傾斜面の方が逆側の傾斜面よりも遊技釘の長手方向に対する角度を大きくしたので、打ち込みをスムーズに行えるとともに保持力も高めることができる。
本発明によれば、遊技盤本体による遊技釘の保持力を極めて高くすることができ、遊技中に遊技球の衝突等により遊技釘が脱落してしまうことを防止できる。
以下、この発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここでは、本発明にかかる遊技機の適例としてのパチンコ遊技機について図1〜図7を用いて説明を行う。
本実施形態の遊技機100は、例えば、図1〜図7に示すように、矩形枠状に構成された機枠110を備え、機枠110の前面側に、該機枠110に対して前方向へ扉状に回動可能に矩形枠状の前面枠120が軸着されている。
なお、矩形枠状の機枠110は、例えば、裏面側から見て左側の一辺が金属製とされ、その他の辺は木製となっている。これによって、裏面側から見て左側の一辺においては、強度を保ったまま厚みを薄くでき、後述するように大型の表示ユニット170を備える裏機構枠(図示略)の配設を可能としている。
前面枠120は、例えば、当該前面枠120に備えられる各種部材等の取付用のベースとなる前面枠本体130と、当該前面枠本体130に対して、その前面側に回動可能に軸支されたクリア部材保持枠140と、前面枠本体130の前面のクリア部材保持枠140の下側に取り付けられた発射操作ユニット150と、前面枠本体130の裏面側に回動可能に軸支され、表示ユニット170を備える裏機構枠とを有する。
前面枠本体130は、例えば、矩形枠状の機枠110の前面側をちょうど覆うように概略矩形板状に構成されるとともに、その中央から上端部に渡る部分に後述する遊技盤1を嵌め込んで収容するための方形状の開口部131が形成されている。そして、前面枠本体130に収容された遊技盤1の前面が前面枠本体130の開口部131から前側に臨むようになっている。即ち、遊技盤1は、前面枠本体130に嵌め込まれることで前面枠120に取り付けられている。
また、前面枠本体130の開口部131、即ち、前面枠本体130の中央より少し下側から上端部にわたる部分には、例えば、図1に示すように、前面枠本体130の前側を覆うようにクリア部材保持枠140が配置されており、遊技盤1の前面とクリア部材保持枠140に嵌め込まれたクリア部材としてのガラス板141との間で、遊技盤1の前面に設けられた遊技領域区画壁9に囲まれた部分が、遊技球が発射されて流下する第1遊技領域1aとされている。
クリア部材保持枠140の一方の側部(遊技機100の前面側から見て左側の側部)は、例えば、前面枠本体130の一方の側部に回動可能に軸支されて、扉状に開閉自在とされ、クリア部材保持枠140を開くことにより、遊技盤1の前面側の第1遊技領域1aの前側を開放可能となっている。
また、クリア部材保持枠140には、例えば、前面枠本体130の開口部131をほぼ閉塞するように、該開口部131に嵌め込まれた遊技盤1との間に遊技球が流下可能な第1遊技領域1aとなる間隔を開けて二重のガラス板141が固定されている。そして、クリア部材保持枠140において、遊技機100の前側からガラス板141を介して遊技盤1の前面側の少なくとも第1遊技領域1aの部分が視認可能となっている。また、クリア部材保持枠140の前面であって、ガラス板141が固定されて第1遊技領域1aを視認可能とする部分の周囲には、例えば、枠装飾装置としてのランプやLED57、音声を出力するスピーカ58,58などが設けられている。
また、前面枠本体130に軸着されたクリア部材保持枠140の開放端側となる前面側から見て右側の端部の前面には、例えば、施錠装置の一部をなす鍵穴143が形成されている。
鍵穴143は、例えば、前面枠本体130の施錠装置の一部を構成するとともに、クリア部材保持枠140の施錠装置の一部を構成しており、当該鍵穴143に鍵を入れて一方(例えば左回り)に回すと前面枠本体130の施錠が解除され、他方(例えば右回り)に回すとクリア部材保持枠140の施錠が解除されるようになっている。
発射操作ユニット150は、例えば、左右側部のうちの一側部となる左側部が前面枠本体130に軸着されて、左右方向に回動して開閉自在な開閉パネル151と、その下の下部パネル152とからなる。
開閉パネル151は、例えば、排出された遊技球を貯留するとともに、遊技球を発射する発射装置(図示略)に遊技球を送る上皿153を有している。この上皿153の周囲には、遊技者が操作可能な演出用ボタン(図示略)が設けられている。
下部パネル152には、例えば、上皿153に収容しきれない遊技球を収容する下皿154及び灰皿155と、第1遊技領域1aに向けての遊技球の発射操作を行うとともに、該第1遊技領域1aに遊技球を発射する際の発射勢を調節するための操作ハンドル156や、スピーカ58などが設けられている。
遊技盤1は、例えば、遊技盤本体1bと、遊技盤本体1bの裏面側に配される遊技盤裏面構成部材(図示略)とを備える。
遊技盤本体1bは、例えば、透明な合成樹脂(例えば、ポリカーボネートやアクリル)からなり、前面には、遊技領域区画壁9で囲まれた第1遊技領域1aを有し、この第1遊技領域1a内に発射装置(図示略)から遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うようになっている。
遊技盤本体1bの前面側には、例えば、第1遊技領域1aを区画する遊技領域区画壁9を備える遊技領域区画部材8,8,…が取り付けられている。
遊技領域区画部材8,8,…は、例えば、所定の厚みを有し、遊技盤本体1bの前面の四隅に配されて第1遊技領域1aを区画するものであって、遊技盤1の中心側に配される側面が第1遊技領域1aを区画する遊技領域区画壁9をなしている。また、遊技領域区画部材8,8,…は、例えば、不透明な材質からなり、第1遊技領域1a以外から遊技機100の内部が見えないようになっている。
さらに、遊技領域区画部材8,8,…には、例えば、遊技盤1を前面枠本体130に形成された開口部に対して着脱可能とする係合凹部8b、固定凹部8cが形成されている。
即ち、前面側から見て左側の上下にある遊技領域区画部材8,8には、例えば、前面枠本体130に設けられた係合部材132,132が係合可能な係合凹部8bが形成され、一方、遊技盤1の前面側から見て右側の上下にある遊技領域区画部材8,8には、前面枠本体130に設けられた固定部が係合可能な固定凹部8cが形成されている。そして、前面枠本体130に形成された開口部に対して、例えば、前面側から係合凹部8b,8bを係合部材132,132に係合させ、この係合部分を軸として他端部を後方に回動させて開口部に収容し、固定凹部8c,8cに固定部133,133を係合させることで遊技盤1が前面枠本体130に固定されるようになっている。
遊技盤裏面構成部材は、例えば、図示は省略するが、遊技盤本体1bの周囲に沿う矩形状をしており、不透明又は半透明とされた合成樹脂(例えば、ポリカーボネートやABS)からなる。
遊技盤本体1bの前面側に形成された第1遊技領域1a内には、例えば、遊技盤1の装飾や遊技球を流下案内する遊技装置として、普図始動ゲート6、始動入賞口10及び普通変動入賞装置3、特別変動入賞装置4が設けられている。さらに、遊技装置として、例えば、一般入賞口形成部材14,14に設けられた一般入賞口2,2、風車と呼ばれる打球方向変換部材11,11、多数の遊技釘500,…(図2にあっては、一部のみ図示)、流下方向規制装置7、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口5、ランプ・LEDなどの遊技盤装飾装置(図示略)などが設けられている。さらに、遊技装置として、例えば、遊技盤本体1bの裏面側に設けられた第2遊技領域20への導入口をなすワープ入口12,12、第2遊技領域20からの導出口13が設けられている。
普図始動ゲート6は、例えば、遊技球が上下に通過可能なゲートであり、その内部には遊技球の通過を検出するゲートセンサが設けられている。そして、該ゲートセンサで遊技球が検出されることに基づき普図変動表示ゲームの始動条件が成立するようになっている。また、普図変動表示ゲームは、遊技盤1の前面側に設けられた図示しない普図変動表示器にて表示されるようになっている。
さらに、遊技盤1の前面側には、例えば、未処理となっている第1普図変動表示ゲームの回数をLEDの点滅で表示する図示しない普図始動記憶表示器が設けられている。
始動入賞口10及び普通変動入賞装置3は、例えば、第1遊技領域1aの下部にあって、その内部には遊技球の流入を検出する始動口センサ(図示略)が設けられている。即ち、始動入賞口10及び普通変動入賞装置3は、例えば、特図始動入賞口であって、始動口センサで遊技球が検出されることに基づき特図変動表示ゲームの始動条件が成立するようになっている。この特図変動表示ゲームは、遊技盤1の前面側に設けられた図示しない特図変動表示器にて表示されるようになっている。また、遊技盤1の前面側には、例えば、未処理となっている特図変動表示ゲームの回数をLEDの点滅で表示する図示しない特図始動記憶表示器が設けられている。
普通変動入賞装置3は、例えば、左右一対の開閉部材3a,3aを具備し、始動入賞口10の下部に配設され、この開閉部材3a,3aは、常時は遊技球が流入不能な閉じた状態(遊技者にとって不利な状態)を保持しているが、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様(例えば、「7」)となった場合には、普図の当たりとなって、普通変動入賞装置3の開閉部材3a,3aが所定時間(例えば、0.5秒間)逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置3に遊技球が流入し易い状態(遊技者にとって有利な状態)に変化するようになっている。これにより、特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
また、特図変動表示ゲームは、例えば、第1遊技領域1a内に設けられた特図変動表示器で実行されるが、ここで実行される特図変動表示ゲームに対応する表示ゲームが表示ユニット170の画像表示面(図示略)に表示されるようになっている。この特図変動表示ゲームに対応した表示ゲームの表示領域は、例えば、遊技盤裏面構成部材に形成された表示領域区画壁82によって区画された領域であって、透明な材質からなる遊技盤本体1bを通して、その裏面側に配された表示ユニット170の画像表示面を視認可能な領域となっている。
なお、遊技機100に特図変動表示器を備えずに、例えば、表示ユニット170のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図変動表示器の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。また、これに対応して画像表示面における表示ゲームの表示態様も特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となる。
特別変動入賞装置4は、例えば、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉4aによって開閉される大入賞口を備えていて、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせる。
なお、開閉扉4aは、ソレノイド(図示略)により駆動される。また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出するための大入賞口用センサ(図示略)が配設されている。
一般入賞口形成部材14,14は、例えば、第1遊技領域1aの下部に位置する遊技領域区画壁9に沿って配されており、前面側には一般入賞口2,2が形成されている。
一般入賞口2,2には、例えば、当該一般入賞口2,2に入った遊技球を検出するための一般入賞口センサ(図示略)が配設されている。
また、一般入賞口形成部材14,14は、例えば、遊技に関連した装飾が施されて不透明となっているとともにLEDなどを備えており、遊技盤1の装飾を行う遊技盤装飾装置の一部をなしている。
そして、遊技を開始することにより第1遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、一般入賞口2,2、特図始動入賞口(始動入賞口10、普通変動入賞装置3)、大入賞口(特別変動入賞装置4)等の入賞口の何れかに入賞すると、それぞれの入賞口に対応した所定数の賞球としての遊技球が後述の排出発射制御装置(図示略)の制御により排出装置(図示略)によって貯留皿に排出される(払い出される)ようになっている。
また、流下方向規制装置7は、例えば、第1遊技領域1aとなる遊技盤本体1bの前面に突出するように取り付けられている。
流下方向規制装置7は、例えば、透光性を有する材質からなる部材で、鎧部7aとその両端に接続した案内部7b,7bとから略コ字状に形成されていて、コ字状の開口部分が下側を向くように第1遊技領域1aの中央部に配され、第1遊技領域1aの中央部分を区画するようになっている。これによって、第1遊技領域1aに発射されて流下する遊技球が第1遊技領域1aの左右に振り分けられ、第1遊技領域1aの中央部分における画像表示面の視認性が保たれるようになっている。
鎧部7aは、例えば、第1遊技領域1aの中央部分に対して上側に配されて上方に突出するような円弧状をしており、その上面が中央から左右に下るような傾斜面とされている。このように上面が円弧状となっていることで、第1遊技領域1aの上方に発射され、流下する遊技球を傾斜に沿って左右に振り分けることができるようになっている。
案内部7b,7bは、例えば、鎧部7aの端部に連続して形成され、第1遊技領域1aの中央部分に対して左右に配されて下方に向かって延在するようになっている。また、案内部7b,7bは、例えば、鎧部7aで左右に振り分けられた遊技球が中央部分へ戻らないように下方へ案内するものである。さらに、案内部7b,7bの下端部は、例えば、ワープ流路(図示略)への入口となるワープ入口12,12が、流下方向規制装置7の外側(案内部7bと、対向する遊技領域区画壁9との間)を流下する遊技球を受け入れ可能に形成されている。また、遊技盤本体1bにおけるワープ入口12,12が配される部分には、例えば、前後に貫通したワープ孔が形成され、ワープ入口12,12から流入した遊技球を、遊技盤本体1bの裏面側に形成された後述する第2遊技領域20へ誘導可能とされている。
導出口13は、例えば、第1遊技領域1aにおける始動入賞口10の上側に形成されている。この導出口13は、例えば、遊技盤本体1bに形成された前後に貫通した導出孔に導出口形成部材23を取り付けることで構成されている。
導出口形成部材23は、例えば、遊技盤本体1bと略同じ厚みを有し、導出孔に嵌め込まれる部分に導出口13を形成する筒状の開口23aが形成されている。筒状の開口23aの内周面における下側の面(導出口13の底面)は、例えば、後方に配されるステージ(図示略)の形状に合わせた曲面とされているとともに前側に傾斜するようにされており、ステージから前側に誘導された遊技球を第1遊技領域1aに誘導可能とされている。また、筒状の開口23aの下側の面の下方には、例えば、ステージの下方に前後方向に沿って延在するように形成された球誘導路22の後方部分と連通する球誘導路22の前方部分が形成され、これらによって、前後方向に延在する球誘導路22が形成される。
次に、遊技釘500について図3〜図5を参照して詳細に説明する。
遊技釘500は、例えば、図3に示すように、遊技盤本体1bの所定位置に形成された打込穴1cに対して打ち込まれている。
打込穴1cは、例えば、所定厚(例えば、10[mm]程度)を有する遊技盤本体1bを貫通して形成されている。また、打込穴1cは、例えば、遊技盤本体1bに略直交する方向に対する所定角度θa(例えば、5[°]程度)傾斜して形成されている。これにより、当該打込穴1cに打ち込まれた遊技釘500は、例えば、所定角度θa傾斜した状態で遊技盤本体1bに配設されるようになっている。
なお、遊技釘500の遊技盤本体1bの直交方向に対する角度θaは、例えば、ゼロ[°]、即ち、傾斜させずに打ち込まれたものであっても良い。
また、遊技釘500の打込穴1cに対する打ち込み深さは、例えば、当該遊技釘500の先端部503が打込穴1cの開口端より突出しない程度とされるのが望ましい。
遊技釘500は、例えば、図4及び図5に示すように、所定長を有する本体部501と、この本体部501よりも先端方向に形成された螺旋部502と、この螺旋部502よりも先端方向に形成された先端部503と、本体部501の螺旋部502と反対側に形成された釘頭部504等を備えている。
本体部501は、例えば、所定径を有する長尺な円柱状に形成されている。
螺旋部502は、例えば、本体部501に連続して、当該本体部501の径よりも大きい外径で形成されている。具体的には、螺旋部502は、例えば、当該遊技釘500の軸心方向に沿ってほぼ全ての箇所で外径が略等しくなっている。
また、螺旋部502には、例えば、当該遊技釘500の軸心を中心として螺旋状に延在する溝が形成されている。
ここで、溝の螺旋部502と先端部503との境界部分でなす角度θbは、例えば、55[°]程度とされている。即ち、角度θb(ネジ角度)は、例えば、小さいほど保持力が向上するが、あまり小さくしてしまうと打ち込み時に打込穴1cを余分に削ってしまい、かえって保持力を低下させてしまう。そこで、本願にあっては、角度θbは、例えば、55[°]程度に設定されている。
また、螺旋部502の長手方向の略中央には、例えば、当該遊技釘500の円周方向に沿ってリング状の溝部520が一本形成されている。
溝部520は、例えば、図5に示すように、側方から見て略V字状に構成されている。そして、当該略V字状の溝部520をなす2つの傾斜面のうち、先端側に位置する先端側傾斜面521の方が逆側(後側)の後側傾斜面522よりも当該遊技釘500の長手方向に対する角度が大きくされている。即ち、先端側傾斜面521と遊技釘500の長手方向とのなす角度θ1は、後側傾斜面522と遊技釘500の長手方向とのなす角度θ2よりも大きくなっている。
先端部503は、例えば、螺旋部502に連続して、当該螺旋部502の外径よりも小径に形成されている。また、先端部503は、例えば、半球状となるように曲面形状に構成されている。
釘頭部504は、例えば、本体部501の螺旋部502と反対側の端部に連続して形成されている。
<遊技釘の引張試験>
以下に、本発明に係る遊技釘の引張試験方法及び結果について説明する。
先ず、本体部の径を1.85[mm]、螺旋部の径を2.03[mm]として、螺旋部に溝部(リング)が形成されていない遊技釘Aと溝部が形成されている遊技釘Bを用意する。
次に、所定径(1.80、1.84、1.86、1.88、1.9;単位[mm])の打込穴が形成された遊技盤本体を用意して、上記の遊技釘A及びBを略同じ深さとなるように打ち込んだ。
そして、打ち込まれた遊技釘A及びBを、所定の引張装置を用いて遊技盤本体から引き抜く際の釘保持力[N]を測定した。
その測定結果を図6に示す。
図6に示すように、遊技釘が打ち込まれた打込穴の径に関わらす、螺旋部に溝部(リング)が形成されている遊技釘Bの方が釘保持力がより大きくなった。具体的には、打込穴の径を1.86[mm]とした場合に、螺旋部に溝部を形成していないものと形成したものとの釘保持力の差が最も大きくなった。
しかし、打込穴の径が大きくなる程、釘保持力が小さくなっていくという問題が生じる。また、打込穴の径を小さくし過ぎると、遊技盤本体にクラック等が発生する虞がある。
そこで、上記の問題を考慮して、打込穴の径を1.82[mm]程度とするのが好ましいと考えられる。
以上のように、本実施形態の遊技機100は、合成樹脂製の遊技盤本体1bに形成された打込穴1cに対して遊技釘500を打ち込んで構成される遊技盤11を備えた遊技機100において、遊技釘500は、その先端方向に本体部501の径よりも大きい外径で構成され、螺旋状の溝が形成された螺旋部502を備え、螺旋部502は、遊技釘500の円周方向に沿ってリング状の溝部520が形成されている。
従って、合成樹脂製の遊技盤本体1bの打込穴1cに対して遊技釘500を打ち込んでも、遊技盤本体1bによる遊技釘500の保持力を極めて高くすることができ、遊技中に遊技球の衝突等により遊技釘500が脱落してしまうことを防止できる。
また、遊技釘500は、螺旋部502よりも先端方向に当該螺旋部502の外径よりも小径の先端部503が形成され、先端部503は、曲面形状に構成されている。
従って、遊技釘500の先端が遊技盤1の裏面まで突き抜けても保管時に遊技盤1を傷つけるといったことを防止できる。
即ち、遊技釘500を貫通状の打込穴1cに打ち込んだ場合に、遊技釘500の先端部503が遊技盤1の裏面まで突き抜けてしまうこともあり、そして、遊技釘500を植設した状態で複数の遊技盤1(本体)を重ねて保管すると、裏面に突き出た遊技釘500で重なった遊技盤1を傷つけてしまう虞がある。しかしながら、遊技釘500の先端部503は曲面形状に構成されているので、保管時に遊技盤1に傷がつくことを防止できる。
また、溝部520は、1本形成されている。
従って、溝部520を複数本形成した場合のように、打ち込み時に打込穴1cの内面との抵抗力が大きくなって打込穴1cの内径を大きくしてしまい、遊技盤本体1bによる遊技釘500の保持力を低下させてしまうといったことを防止できる。
また、溝部520は、略V字状に構成されると共に、略V字状の2つの傾斜面のうち、先端側の先端側傾斜面521の方が逆側の後側傾斜面522よりも遊技釘500の長手方向に対する角度が大きくされている。
従って、打ち込みをスムーズに行えるとともに保持力も高めることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
以下に、遊技釘の変形例について図7を参照して説明する。
<変形例1>
変形例1の遊技釘510は、例えば、図7に示すように、遊技盤本体1bに形成された打込穴1cに対して当該遊技釘510の打ち込み深さを規制する打込規制部505が形成されている。
打込規制部505は、例えば、本体部501の所定位置に当該本体部501に連続して形成されている。また、打込規制部505は、例えば、当該本体部501の外径よりも大きい外径を有するフランジ状に形成されている。具体的には、打込規制部505は、例えば、螺旋部502側に当該遊技釘510の長手方向に対して略直交する直交面を具備するとともに、釘頭部504側ほど小さい外径となるように形成されている。
従って、変形例1の遊技釘510が遊技盤本体1bの打込穴1cに打ち込まれると、打込規制部505の直交面が遊技盤本体1bの表面に当接した状態となって、当該遊技釘500の遊技盤本体1bに対する打ち込みが規制される。
このようにして、打込穴1cに対して遊技釘510の打ち込み深さが規制されることとなる。
以上のように、変形例1の遊技釘510は、遊技盤本体1bに貫通形成された打込穴1cに対して当該遊技釘510の打ち込み深さを規制する打込規制部505が形成されている。
従って、遊技釘510の遊技盤本体1bに対する打ち込みが打込規制部505により規制され、当該遊技釘510の打ち込み深さを適正位置にすることができ、遊技釘510が遊技盤1の裏面に突き抜けたり、遊技釘510の遊技領域での高さが異なってしまうといったことを防止できる。
なお、変形例1の遊技釘510にあっては、螺旋部502に形成された溝部520は、例えば、先端部503側に向かって径が小さくなるテーパ形状となっている。即ち、先端側傾斜面521と遊技釘510の長手方向とのなす角度θ1は、例えば、90[°]とされている。
また、螺旋部502の先端部503側の部分は、例えば、先端部503側に向かって径が小さくなるテーパ形状となっている。
なお、本発明の遊技機100は、上述の実施形態に示されるようなパチンコ遊技機100に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機100に適用可能である。
また、上記実施形態では、遊技釘500(510)として、先端部503が曲面形状に構成されたものを例示したが、先端部503を曲面形状とするか否かは適宜変更することができる。
さらに、螺旋部502に溝部520を一本形成するようにしたが、溝部520の本数は、適宜変更することができる。
加えて、溝部520を、略V字状に構成して、先端側傾斜面521の方が後側傾斜面522よりも遊技釘500の長手方向に対する角度を大きくするようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、後側傾斜面522の方が先端側傾斜面521よりも遊技釘500の長手方向に対する角度を大きくするようにしても良い。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明を適用した一実施形態の遊技機を示す正面図である。 図1の遊技機のクリア部材保持枠を取り外した状態を示す正面図である。 図1の遊技機に備わる遊技盤本体に遊技釘が打ち込まれた状態を模式的に示す図である。 図3の遊技釘を拡大して示す図である。 図4の破線Aで囲まれた部分の要部拡大図である。 遊技釘の引張試験の結果を示す図である。 遊技釘の変形例を拡大して示す図である。
符号の説明
100 遊技機
1 遊技盤
1b 遊技盤本体
1c 打込穴
500、510 遊技釘
501 本体部
502 螺旋部
520 溝部
521 先端側傾斜面
522 後側傾斜面
503 先端部
505 打込規制部

Claims (5)

  1. 合成樹脂製の遊技盤本体に形成された打込穴に対して遊技釘を打ち込んで構成される遊技盤を備えた遊技機において、
    前記遊技釘は、その先端方向に本体部の径よりも大きい外径で構成され、螺旋状の溝が形成された螺旋部を備え、
    前記螺旋部は、前記遊技釘の円周方向に沿ってリング状の溝部が形成されていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技釘は、前記螺旋部よりも先端方向に当該螺旋部の外径よりも小径の先端部が形成され、
    前記先端部は、曲面形状に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記溝部は、1本形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記遊技釘は、前記遊技盤本体に貫通形成された打込穴に対して当該遊技釘の打ち込み深さを規制する打込規制部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
  5. 前記溝部は、略V字状に構成されると共に、略V字状の2つの傾斜面のうち、先端側の傾斜面の方が逆側の傾斜面よりも前記遊技釘の長手方向に対する角度が大きくされていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の遊技機。
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