以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下「パチンコ機」と称す)の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は第1実施の形態におけるパチンコ機1の正面図である。
図1に示すようにパチンコ機1は、パチンコ機1の外殻を形成する外枠2を備えている。外枠2は、遊技ホールへの設置の際に、いわゆる島設備に取り付けられる。外枠2は、木製の板材を全体として矩形枠状に組み合わせた状態とされ、各板材を小ネジ等の離脱可能な締結部材により固定することによって構成されている。なお、外枠2を合成樹脂やアルミニウム等の金属によって構成してもよい。
外枠2の一側部には、本体枠3が開閉可能に支持されている。その開閉軸線はパチンコ機1の正面からみて左側に上下へ延びるように設定されており、その開閉軸線を軸心にして本体枠3が前方側に開放できるようになっている。なお、パチンコ機1には右側に遊技球発射ハンドル8の設置箇所が設けられているため、遊技球発射ハンドル8とは反対側の側部を中心に本体枠3を開閉可能としたということができる。
本体枠3は合成樹脂、具体的にはABS樹脂により構成されている。ABS樹脂を用いることにより、比較的低コストで耐衝撃性の高い本体枠3を得ることができる。本体枠3をアルミニウム等の金属によって構成してもよい。なお本実施の形態では、外枠2と本体枠3とにより遊技機本体が構成されている。外枠2に代わる構成として設置枠体を遊技ホール側に予め設けておき、遊技ホールへのパチンコ機1の設置に際しては本体枠3を設置枠体に組み付ける構成とすることも可能である。かかる構成では、本体枠3により遊技機本体が構成される。
本体枠3の前面側には、本体枠3を覆うようにして前面扉としての前扉枠4が設けられている。前扉枠4は、本体枠3に対して開閉可能に取り付けられており、本体枠3と同様、パチンコ機1の正面からみて左側に上下に延びる開閉軸線を軸心にして前方側に開放できる。なお、前扉枠4は本体枠3と同様、ABS樹脂にて成形されている。
前扉枠4は下部位置に、幅方向ほぼ中央部において手前側へ膨出した上膨出部5と、上膨出部5の内側に設けられ下方にくぼんだ皿形状をなす球受皿としての上皿6とを備えている。上皿6の下方位置には手前側に膨出した下膨出部7を備え、下膨出部7の内側に設けられ下方にくぼんだ皿形状をなす球受皿としての下皿8と、下皿8の奥側の壁面を構成する奥壁パネル9とを備えている。
前面枠4は、下膨出部7よりも右方に手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル10が設けられている。上皿6は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射装置(後述する)側へ導くための球受皿である。上膨出部5の前面側には球抜きレバー(図示せず)が設けられており、この球抜きレバーを操作すると上皿6の最下流部付近に設けられた球抜き通路(図示略)が開放され、上皿6内の貯留球が下皿8に排出される。また、下膨出部7の前面側には球抜きレバー11が設けられており、この球抜きレバー11を操作すると下皿8の最下流部付近に設けられた球抜き通路(図示略)が開放され、下皿8内の貯留球が排出される。
前扉枠4の右下隅部には、外枠2に対する本体枠3の施錠および解錠、並びに本体枠13に対する前扉枠4の施錠および解錠を行うための鍵部材としてのシリンダ錠12が配置されている。シリンダ錠12は施錠装置に一体化されており、施錠装置のうちシリンダ錠12が本体枠3の前方に突出した状態で設けられ、前扉枠4の前面に露呈している。シリンダ錠12は、本体枠3の施解錠と前扉枠4の施解錠とを共に賄う機能を有しており、鍵穴に差し込んだキーを一方向に回すと本体枠3の施錠が解かれ、逆にキーを反対方向に回すと前扉枠4の施錠が解かれるように構成されている。
前扉枠4には遊技領域PE(後述する)のほぼ全域を前方から視認することができるようにした視認窓としての窓部13が形成されている。窓部13は、円形に近い略楕円形状をなしている。窓部13は、透明なガラス14によって前扉枠4の背面側から塞がれている。なお、所定の透明性を有していれば、ガラス14に代えて合成樹脂製板を採用することは当然可能である。
前扉枠4には、窓部13の周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯、点滅のように発光態様が変更制御されることにより、遊技中の演出効果を高める役割を果たす。例えば、窓部13の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部15が左右対称に設けられ、環状電飾部15の中央であってパチンコ機1の最上部にはLED等の発光手段を内蔵した中央電飾部16が設けられている。パチンコ機1では、中央電飾部16が大当たりランプとして機能し、大当たり状態時に点灯や点滅を行うことにより大当たり中であることを報知する。中央電飾部16の左右側方には、賞球払出中に点灯する賞球ランプ17が設けられている。また、前扉枠4の下方位置にも、同じくLED等の発光手段を内蔵した下方電飾部18が設けられている。
なお、環状電飾部15は、内外二重の樹脂カバー層とその内側に収容された発射板付き発光体(LED)とを備え、樹脂カバー層の各々の内側面には各層で縦横に交差する向きに突条(又は波状の突起)が設けられている。外側の樹脂カバー層は透明であり、内側の樹脂カバー層は有色である。従って、環状電飾部15を発光させれば、多数に分散化された状態、又は立体感を伴った状態の電飾が実現できる。
次に図2を参照してパチンコ機1の内部構成について説明する。図2は主要な構成を展開して示すパチンコ機1の斜視図である。なお、図2では便宜上、パチンコ機1の遊技領域PE内の図示を省略している。また、図2は前扉枠4からガラス13を取り外した状態を図示している。
図2に示すように、本体枠3は、外形が外枠2とほぼ同一形状をなす樹脂ベース20を主体に構成されており、樹脂ベース20の中央部には遊技領域PEを形成する遊技盤30が着脱可能に装着されている。遊技盤30は正面視して略四角形状の合成樹脂により形成され、その周縁部が樹脂ベース20に当接した状態で取着されている。
遊技盤30が装着される樹脂ベース20の下方位置には、遊技球発射ハンドル10の操作により遊技球を発射する遊技球発射装置21と、遊技球発射装置21より発射された直後に遊技球を案内するための発射レール22とが取着されている。発射レール22は、所定の発射角度(打ち出し角度)にて直線的に斜め上方へ向かって延びるよう構成されている。
遊技盤30は、遊技球発射装置21から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するためのレール部材としてのレールユニット(外レール部31及び内レール部32)が取り付けられている。外レール部31及び内レール部32と遊技盤30との固定構造については後述する。遊技球発射ハンドル10の回動操作に伴い発射された遊技球は、レールユニットを通じて遊技領域PEに案内される。レールユニットは内外二重に設けられた外レール部31及び内レール部32を有している。外レール部31及び内レール部32は金属製(ステンレス製)の帯状体により構成されている。遊技球の摺動性を確保すると共に、レールユニットの耐久性を向上させるためである。
内レール部32は遊技盤30上方の約1/4ほどを除いて略円環状に形成され、外レール部31は内レール部32の上方開放領域を囲むように且つ内レール部32の左側部と並行するように略半円環状に形成されている。外レール部31及び外レール部32により誘導レールが構成され、外レール部31及び外レール部32が所定間隔を隔てて対向する部分により球案内通路が形成されている。また、内レール部32は遊技領域PEを区画するための部材であり、内レール部32の内側に遊技領域PEが形成される。
外レール部31及び外レール部32が所定間隔を隔てて対向することにより形成される球案内通路と遊技領域PEとの境界には、戻り球防止部材33が遊技盤30に取着されている。戻り球防止部材33により、球案内通路から遊技領域PEへと飛び出した遊技球が球案内通路内に戻ってしまう事態が防止される。従って、遊技球発射ハンドル10の回動操作に伴い遊技球発射装置21より発射された遊技球は、まずは発射レール22に沿って斜め上方に打ち出され、その後、遊技盤30に固定された外レール部31及び内レール部32により構成される球案内通路を通じて、遊技領域PEに案内される。
発射レール22と球案内通路(外レール31)との間には所定の大きさの隙間があり、この隙間の下方にファール球通路23が設けられている。従って、仮に遊技球発射装置21から発射された遊技球が遊技領域PEに至らずファール球として球案内通路内を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路23を介して下皿8に排出される。
本体枠3は、背面に裏パックユニット40が配設されている。裏パックユニット40は、横長の略直方体形状をなす保護カバー部41と、その保護カバー部41の最上部に配置される上方に開口したタンク42とを備えて構成されている。保護カバー部41は、可変表示ユニット(後述する)を背面から囲むのに十分な大きさを有しており、タンク42は、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される部位である。裏パックユニット40は本体枠3に対して回動可能に片持ち支持されている。
次に図3及び図4を参照して、パチンコ機1の背面構成を説明する。図3は主要な構成を展開して示すパチンコ機1の斜視図であり、図4はパチンコ機1の背面図である。なお、図3は、本体枠3に対して保護カバー部41及びタンク42を回動して遊技盤30の背面を開放した状態を示している。
図3に示すように遊技盤30の背面には、遊技盤30の略中央に配置される可変表示ユニット43が固定されており、その背面側に積み重ねられた状態で表示制御手段としての表示制御装置44が固定されている。遊技盤30の背面に固定された表示制御装置44の下方位置には、第1制御基板ユニット45が装着されている。第1制御基板ユニット45は、主制御装置(主基板)と音声ランプ制御装置(音声ランプ制御基板)とを備えるユニットである。
図4に示すように、第1制御基板ユニット45の下方位置には第2制御基板ユニット46が装着されている。第2制御基板ユニット46は、払出制御装置(払出制御基板)、発射制御装置(発射制御基板)及び電源装置(電源基板)を備えるユニットである。
次に図5を参照して各種の遊技部品等が配置された遊技盤30について説明する。図5は遊技部品等を配置した遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、射出成形によって一体成形される透光性を有する合成樹脂製の部材であり、前後方向に貫通する大小複数の開口部が射出成形時に形成される。各開口部にはスルーゲート34、可変入賞装置35、スルーチャッカー(始動口)36、入賞口37、一般入賞口38、可変表示ユニット43及びセンターフレーム47等がそれぞれ設けられている。それらは、ドリル等により穿設された下穴(ネジ挿通孔)にネジ等を螺挿することにより遊技盤30の表面に取り付けられている。
本実施の形態では、可変表示ユニット43が遊技盤30の略中央に配置され、その下方にスルーチャッカー(始動口)36が配置され、さらにその下方に入賞口37が配置されている。また、可変表示ユニット43の右側にスルーゲート34が配置され、遊技盤30の下部両側に一般入賞口38がそれぞれ複数配置されている。入賞口37には、所定の条件下で作動状態(開放状態)となる電動役物が付随的に設けられている。
可変入賞装置35、入賞口37及び一般入賞口38に遊技球が入ると、それが検出スイッチ(図示せず)により検出され、その検出結果に基づいて上皿6(場合によっては下皿8)に対し所定数の賞品球が払い出される。その他に、遊技盤30の下部にはアウト口39が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口39を通って図示しない球排出路の方へと案内される。アウト口39は、成形金型の設計により遊技盤30の成形時に厚さ方向に貫通形成される。
また、可変表示ユニット43には、始動口36への入賞をトリガとして図柄を変動表示する図柄表示装置43aが設けられている。この図柄表示装置43aは8インチサイズの比較的大型の液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置43aには、例えば左、中及び右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして可変表示される。なお、図柄表示装置43aは、8インチ以外の10インチ、7インチ等の液晶ディスプレイを備えたもの、ワイドサイズのディスプレイを備えたもの、又はCRT、ドットマトリックス、7セグメント等その他のタイプにより表示画面を構成したものであってもよい。この図柄表示装置43aを囲むようにしてセンターフレーム47が配設されている。
センターフレーム47は前後方向に貫通した枠体形状とされており、前面に各種の飾りが設けられている。センターフレーム47は図柄表示装置43aを取り囲んで、可変表示ユニット43が装着された開口部61内に遊技球が進入するのを防ぐと共に、遊技盤30の盤面からセンターフレーム47内に進入した遊技球を再び盤面に導出する機能を有している。
また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘が植設されると共に、風車(図示せず)等の各種部材(役物)が配設されている。なお、釘や風車は、ドリル等により遊技盤30に下穴(釘挿通孔)を穿設し、その下穴に打ち込むことにより遊技盤30に取り付けられる。釘や風車が打ち込まれることによって遊技盤30が割れるのを防止するためである。
外レール部31の外側(内レール部32と反対側)には、外レール部31(遊技球の案内部)を補強するための案内部補強部材50が固定されている。案内部補強部材50の構成については後述する。遊技盤30の周縁部近傍の対角位置の2箇所には突出ピン60が立設されている。
また、遊技盤30の表面には、透光性を有する合成樹脂製のフィルムが貼り付けられている。そのフィルムは、印刷により着色された複数の印刷部が形成されている。それら複数の印刷部は透光性に差が設けられており、透光性のない不透明部分も設けられている。これにより、遊技盤30の背面側から遊技盤30に向けて光を照射すれば、印刷部の透光性の差によって印刷部に明暗が生じるので、演出効果を高めることができる。
次に図6及び図7を参照して遊技盤30について説明する。図6は遊技盤30の正面図であり、図7は遊技盤30の背面図である。なお、図6及び図7は、ネジ等が螺挿される下穴(ネジ挿通孔)や釘や風車が打ち込まれる下穴(釘挿通孔)が遊技盤30に穿設される前の状態を示している。
図6に示すように、遊技盤30には開口部61〜67、孔部68,69が厚さ方向に貫通形成されている。開口部61は可変表示ユニット43及びセンターフレーム47が取着される貫通孔であり、開口部62は突出ピン60が取着される貫通孔である。開口部63はスルーゲート34が取着される貫通孔であり、開口部64は可変入賞装置35及び一般入賞口38が取着される貫通孔である。開口部65はスルーチャッカー(始動口)36が取着される貫通孔であり、開口部66は入賞口37が取着される貫通孔であり、開口部67は一般入賞口38が取着される貫通孔である。
また、孔部68は、外レール部31及び内レール部32にスポット溶接された嵌合ピン(後述する)が嵌挿される貫通孔であり、外レール部31及び内レール部32が配置される略円環状の曲線上に所定の間隔をあけて点在している。孔部69は案内部補強部材50が装着される貫通孔であり、遊技盤30を正面視して左右の中心より左側の下方位置に貫通形成されている。なお、孔部68,69は内径(孔径)が小さいので、遊技盤30の成形後にドリル等により穿設される。
図7に示すように遊技盤30は、遊技盤30の背面の略中央部に位置し背面視における外形が略円形状に形成される肉厚部70と、その肉厚部70の周囲に形成され背面視における外形が略円形状に形成される傾斜面部71と、その傾斜面部71の周囲に形成され背面視における外形が略矩形状に形成される肉薄部72と、その肉薄部72の周囲に立設される周縁部補強リブ73とを備えて一体成形されている。
次に図8を参照して、遊技盤30の断面形状について説明する。図8は図7のVIII−VIII線における遊技盤30の切断部端面図である。図8に示すように、遊技盤30は盤面側(前面側、図8下側)が平坦面として形成されており、肉厚部70は、背面側(図8上側)に形成され板厚が略一定に設定されている。傾斜面部71は、肉厚部70に連設され遊技盤30の周縁に近づくにつれて(外周に向かうにつれて)板厚が次第に小さくなるように形成されている。肉薄部72は、傾斜面部71の周囲に連設され肉厚部70の板厚よりも小さい板厚に設定されている。外周縁補強リブ73は、肉薄部72の剛性を向上させるための部位であり、肉薄部72の周囲に連設され肉薄部72の外周縁から背面側に突出している。なお、外周縁補強リブ73の高さ(図8上下方向)は肉厚部70の厚さより大きい値に設定されているので、遊技盤30を本体枠3の樹脂ベース20に装着するために外周縁補強リブ73の背面側端部を樹脂ベース20の前面に当接させるときに、肉厚部70が樹脂ベース20と干渉することを防止できる。
図7に戻って説明する。肉厚部70は遊技盤30の背面側の略中央部に位置し、肉厚部70の前面側には遊技領域PEが形成される。遊技領域PEには遊技球と干渉する釘が植設されるので、遊技領域PEが形成される遊技盤30の略中央部に肉厚部70を形成し板厚を確保することで、肉厚部70に植設される釘の保持力を確保できる。
また、遊技盤30は、肉厚部70の板厚が外周縁補強リブ73の高さより小さく設定されているので、外周縁補強リブ73の高さを板厚とする一様な厚さの遊技盤と比較して軽量化できる。肉厚部70の板厚を外周縁補強リブ73の高さより小さく設定した分だけ、その肉厚部70の背面側にスペースを設けることができるので、その背面側のスペースに装飾物等を配置することが可能となる。その背面側のスペースにLED等の発光素子を配置することも可能となるため、演出効果を向上させることができる。
さらに、肉厚部70と外周縁補強リブ73との間に、肉厚部70より板厚の小さい肉薄部72が形成されているので、肉厚部70の板厚と肉薄部72の板厚との差分だけ合成樹脂量を減らすことができる。これにより遊技盤30をさらに軽量化できる。また、肉薄部72の板厚を外周縁補強リブ73の高さより小さく設定した分だけ、肉薄部72の背面側にスペースを設けることができるので、その背面側のスペースに装飾物等を配置することが可能となる。その背面側のスペースにLED等の発光素子を配置することも可能となるため、演出効果を向上させることができる。
また、肉薄部72の外周縁に外周縁補強リブ73が起立されているので、肉薄部72の剛性を向上できると共に、肉厚部70及び肉薄部72の反り等の変形を防止できる。これにより遊技盤30の盤面の平坦性を確保できる。
肉厚部70の外周に傾斜面部71が形成されている。傾斜面部71は、肉厚部70から外側に向かうにつれ厚さが次第に小さくなるように設定され肉薄部72に連成されている。これにより、遊技盤30の成形時に、肉厚部70と肉薄部72との厚さの違いによる変形が生じることを抑制できる。即ち、遊技盤30は成形金型のキャビティに合成樹脂を溶融充填して成形され、硬化後、成形金型から成形体が取り出される。成形体の冷却速度は、厚さの小さい肉薄部72の方が厚さの大きい肉厚部70より速いので、冷却速度の違いにより残留応力が生じ、遊技盤30に反り等の変形が生じ易くなるが、肉薄部72と肉厚部70との間に連成される傾斜面部71により、冷却速度の違いによる残留応力の発生を緩衝できる。その結果、遊技盤30に反り等の変形を生じ難くできる。
肉厚部70と傾斜面部71との境界に形成される孔部68は、内レール部32にスポット溶接された嵌合ピン(後述する)が嵌挿される部位である。肉厚部70と傾斜面部71との境界より遊技盤30の外周縁側に位置し、薄肉部72や周縁部補強リブ73に形成される孔部68は、外レール部31にスポット溶接された嵌合ピン(後述する)が嵌挿される部位である。孔部68は、背面側に向かって孔部68の周囲から起立する円筒状の突出部68aが連設されている。孔部68は遊技盤30を厚さ方向に貫通している。
孔部68の周囲に突出部68aが形成されているので、孔部68の周囲の板厚を大きくすることができる。その結果、孔部68の内周に嵌合ピンが加える単位面積当たりの荷重を小さくできるので、孔部68の周囲(特に肉薄部72)に亀裂を生じ難くできる。また、突出部68aにより孔部68の深さ(遊技盤30の前後方向)を大きくできるので、嵌合ピンの保持力を大きくできる。これにより、外レール部31や内レール部32を遊技盤30の盤面に強固に固定できる。
また、内レール部32にスポット溶接された嵌合ピンが嵌挿される突出部68a(孔部68)は肉厚部70と傾斜面部71との境界に形成され、突出部68aの外周に肉厚部70及び傾斜面部71が連設される。肉厚部70及び傾斜面部71の板厚は肉薄部72の板厚より大きいので、肉厚部70及び傾斜面部71に対する突出部68aの突出長を、肉薄部72に対する突出部68aの突出長より小さくできる。その結果、肉厚部70及び傾斜面部71に対する突出部68aの曲げモーメントを、肉薄部72に対する突出部68aの曲げモーメントより小さくできるので、肉厚部70及び傾斜面部71に突設された突出部68aの曲げ強さを、肉薄部72に突設された突出部68aの曲げ強さより向上できる。
加えて、肉厚部70と傾斜面部71との境界に形成された突出部68aに形成された孔部68に、内レール部32にスポット溶接された嵌合ピンが嵌挿される。遊技領域PEが形成される内レール部32の内側に肉厚部70を設けることにより、釘や風車等の保持力を確保できる。肉厚部70と傾斜面部71との境界に、内レール部32にスポット溶接された嵌合ピンが嵌挿される突出部68a(孔部68)を設けることで、肉厚部70の面積が過剰に増加することを防止できる。遊技領域PEが形成される領域(内レール部32内)の外側に肉厚部70を拡大しないようにすることで、遊技盤30を形成する合成樹脂量を削減し、遊技盤30の質量が必要以上に大きくなることを防止できる。
アウト口39は、遊技盤30の下部位置の肉厚部70と傾斜面部71との境界に形成され、遊技盤30の厚さ方向に貫通している。アウト口39の周囲には補強リブ39aが背面側に向かって立設され、補強リブ39aは遊技盤30と一体に形成されている。補強リブ39aは、遊技領域PEからアウト口39に進入した遊技球の通路を構成すると共に、アウト口39の周囲を補強し剛性を向上させることができる。
孔部69は、案内部補強部材50の嵌合凸部(後述する)が嵌挿される部位であり、肉薄部72に貫通形成されている。孔部69の周囲に突出部69aが形成されているので、孔部69の周囲の板厚を大きくすることができる。その結果、孔部69の内周に嵌合凸部が加える単位面積当たりの荷重を小さくできるので、孔部69の周囲(肉薄部72)に亀裂を生じ難くできる。また、突出部69aにより孔部69の深さ(遊技盤30の前後方向)を大きくできるので、嵌合凸部の保持力を大きくできる。これにより、案内部補強部材50を遊技盤30の盤面に強固に固定できる。
外周縁補強リブ73は、背面側(図7紙面手前側)の端面の一部を高さ方向に窪ませた(リブの高さを低くした)窪み部73a,73b,73cが形成されている。窪み部73a,73cは、外周縁補強リブ73(左右のリブ)の対向位置に形成され、窪み部73bは、窪み部73a,73cが形成された外周縁補強リブ73(左右のリブ)と交わる外周縁補強リブ73(下部のリブ)に形成されている。外周縁補強リブ73の対向位置に窪み部73a,73cが形成されているので、成形された遊技盤30を、上面に平坦面が形成された台の上に外周縁補強リブ73を下に向けて(背面側を下に向けて)置いた場合には、その平坦面と遊技盤30(外周縁補強リブ73)との間に窪み部73a,73cの分だけ隙間ができる。その隙間に手の指先等を差し込み、差し込んだ指先等を手掛かりとして平坦面の上に置かれた遊技盤30を持ち上げることができる。
これに対し、外周縁補強リブ73の背面側の端面に窪み部73a,73b,73cが形成されていない場合には、上面に平坦面が形成された台の上に外周縁補強リブ73を下に向けて(背面側を下に向けて)遊技盤30を置くと、外周縁補強リブ73の背面側の端面の全周が平坦面に密接する(隙間ができない)。その場合には外周縁補強リブ73と平坦面(台)との間に手の指先等を差し込み難いので、遊技盤30を持ち上げ難いという問題が生じる。本実施の形態によれば、外周縁補強リブ73に窪み部73a,73b,73cを形成することで、この問題を解決できる。
開口部62は、突出ピン60が取着される貫通孔であり、遊技盤30の対角位置の2箇所に形成されている。開口部62の周囲には補強リブ62aが背面側に向かって立設されており、補強リブ62aは外周壁補強リブ62aに連成されている。
なお、補強リブ39a,62a、突出部68a,69aの高さは周縁部補強リブ73の高さと略同一に設定されている。これにより、上面に平坦面が形成された台の上に外周縁補強リブ73を下に向けて(背面側を下に向けて)遊技盤30が置かれた状態で、遊技盤30の盤面(前面)に荷重が加えられたときには、補強リブ39a,62a、突出部68a,69a及び周縁部補強リブ73で荷重を受けることができる。
これに対し、補強リブ39a,62a、突出部68a,69aが形成されていない場合には、遊技盤30が盤面に荷重を受けると、肉厚部70及び肉薄部72に曲げ変形が生じる。変形が大きくなると、周縁部補強リブ73と肉薄部72との境界近傍が割れてしまうことがある。本実施の形態によれば、補強リブ39a,62a、突出部68a,69aの高さを周縁部補強リブ73の高さと略同一に設定することにより、盤面に受ける荷重により肉厚部70及び肉薄部72に曲げ変形が生じることを抑制できるので、この問題を解決できる。
特に、外レール部31及び内レール部32を固定するための突出部68aは、略半円環状の線上に位置し遊技盤30に広く点在しているので、遊技盤30の盤面の特定箇所に集中荷重が負荷された場合にも、遊技盤30の盤面に大きな曲げ変形が生じることを防止できる。これにより、遊技盤30に釘を植設したり各種の遊技部品を取着したりするとき等に、遊技盤30に負荷される荷重によって遊技盤30が破損することを防止できる。
次に図9を参照して、開口部62及び突出ピン60について説明する。図9は図5のIX−IX線における遊技盤30の切断部端面図である。図9に示すように、突出ピン60は、遊技盤30とは別部材で構成される略円柱状の部材であり、外周面から径方向(図9左右方向)に張り出す鍔部60aと、鍔部60aから軸方向他方側に延出する嵌挿部60bとが連設されている。嵌挿部60bは開口部62へ嵌挿される部位であり、鍔部60aは、開口部62へ嵌挿される嵌挿部60bの挿入深さを規制するための部位である。一方、遊技盤30の盤面には、鍔部60aを受け入れる凹陥部62bが形成されている。凹陥部62bは、開口部62の周囲に鍔部60aの厚さと略同一の深さで連設されている。なお、突出ピン60の直径は、嵌挿部60bの直径(開口部62の内径)より少し小さめに形成されている。
補強リブ62aは、背面側(図9下側)の端面が、周縁部補強リブ73の背面側(図9下側)の端面と略同一の高さ位置に設定されている。これにより、開口部62の深さ(図9上下方向)を大きくすることができるので、嵌挿部60bが開口部62に嵌挿される挿入深さを大きくすることができる。これに対し、補強リブ62aが形成されていない場合には、開口部62の深さは肉薄部72の板厚と同じになる。その場合には、本実施の形態と比較して、嵌挿部60bを開口部62に保持する保持力が小さくなり、突出ピン60がガタついたり抜け易くなったりする。本実施の形態のように補強リブ62aを設けることで、それを防止できる。
また、開口部62に嵌挿部60bを嵌挿した遊技盤30は、鍔部60aがあるので、遊技盤30の盤面から所定の長さだけ突出ピン60が突出する。一方、補強リブ62aは、背面側(図9下側)に、突出ピン60の盤面からの突出長より深い窪み(孔)が形成されるように設定される。突出ピン60の直径は嵌挿部60bの直径(開口部62の内径)より少し小さめに形成されているので、複数枚の遊技盤30を積み重ねた場合には、一の遊技盤30の盤面から突出した突出ピン60が、他の遊技盤30の背面側から補強リブ62a内の窪み(孔)に挿入される。その結果、平置きした状態で積み重ねられた遊技盤30の盤面方向への位置ずれを防止できる。
なお、本実施の形態のように突出ピン60を遊技盤30とは別部材として構成することにより、遊技盤30の成形後、開口部62に突出ピン60を嵌合するまでの間、遊技盤30の盤面から突出ピン60が突出しないようにできる。これにより、遊技盤30の成形後、開口部62に突出ピン60を嵌合するまでの間、突出ピン60が遊技盤30の搬送の妨げになったり突出ピン60が破損したりすることを防止できる。また、開口部62に突出ピン60を嵌合した後、パチンコ機1を組み立てる場合などに突出ピン60が不要になれば、突出ピン60を開口部62から抜き取ることが可能である。これにより、パチンコ機1の組み立て等を円滑に行うことができる。
また、遊技盤30の成形時に、突出ピンを遊技盤と一体に形成することも可能である。本実施の形態のように突出ピン60を遊技盤30に嵌合する(差し込む)場合には、突出ピン60を別部材として準備し、突出ピン60を遊技盤30に差し込む作業が必要となる。これに対し、突出ピンを遊技盤と一体に形成することにより、突出ピン60を別部材として準備することを不要にできるので、部品点数を削減できる。また、突出ピン60を遊技盤30に差し込む作業を不要にできる。
図10は複数枚の遊技盤30を積み重ねた状態を示す模式図である。遊技盤30は、合成樹脂を成形金型に溶融充填して一体に成形され、平坦な盤面(前面)の背面側に外周縁補強リブ73が立設される。合成樹脂製の遊技盤30は、積み重ねて搬送する場合に、従来の木製合板製の遊技盤を積み重ねて搬送する場合と比較して、位置がずれて滑り落ち易いという問題が生じる。合成樹脂製の遊技盤30は木製合板の遊技盤と比較して、盤面の表面平滑性が高く摩擦係数が小さいので滑り易いからである。
これに対し、本実施の形態によれば、一の遊技盤30の突出ピン60を、他の遊技盤30の補強リブ62a内の窪み(孔)に挿入することで、遊技盤30を積み重ねて搬送し易くできる。また、外周縁補強リブ73の端面に形成された窪み部73aが作る隙間に手の指先等を差し込み易いので、遊技盤30を持ち上げ易くできる。また、窪み部73a,73cが外周縁補強リブ73の対向位置に形成されているので、左右から手の指先等を窪み部73a,73cに差し込むことでバランス良く持ち上げることができる。さらに、窪み部73a,73cが形成された外周縁補強リブ73(図7左右に位置する)と交差する外周縁補強リブ73(図7下に位置する)に窪み部73bが形成されているので、遊技盤30の三方から遊技盤30を支持することができ、遊技盤30をバランス良く搬送できる。
次に図11から図14を参照して、案内部補強部材50について説明する。図11は案内部(外レール部31)及び案内部補強部材50を固定した遊技盤30の部分拡大正面図であり、図12はその部分拡大背面図であり、図13は案内部補強部材50の斜視図である。案内部補強部材50は、遊技球発射装置21から発射された遊技球が最初に衝突する外レール部31が揺動することを防止するための部材である。案内部補強部材50が外レール部31に宛がわれることで、外レール部31の揺動が防止される。その結果、遊技球の軌道や遊技球の遊技領域PEへの飛距離を安定にすることができる。
まず図11を参照して、外レール部31について説明する。外レール部31は金属製(ステンレス製)の帯状の薄板により形成されており、外レール部31の長手方向の側縁に嵌合ピン31aが適宜の間隔をあけてスポット溶接されている。その嵌合ピン31aが遊技盤30に形成された孔部68に嵌挿されることにより、外レール部31が遊技盤30に立設される。
また、外レール部31は、長手方向の端縁が屈曲されて略U字状に折り返された屈曲部31bを備えている。屈曲部31bは、外レール部31の長手方向の端縁が揺動することを防止するための部位であり、遊技球発射装置21から発射される遊技球が案内される外レール部31の案内面31cの反対面側(裏面側)に屈曲される。これにより、遊技球発射装置21から発射された遊技球が外レール部31の案内面31cに衝突したときに、外レール部31の縁端側が案内面31cの反対面側(裏面側)に傾動することを防止できる。
案内部補強部材50は、屈曲部31bと案内部補強部材50との間に嵌合ピン31aが配される位置に設けられる。即ち、案内部補強部材50は嵌合ピン31a間に配置される。適宜の間隔をあけて嵌合ピン31aは外レール部31に固定されるので、外レール部31は嵌合ピン31a間で揺動し易い。しかし、嵌合ピン31a間に案内部補強部材50を配置することで、外レール部31が嵌合ピン31a間で揺動することを抑制できる。
次に案内部補強部材50の詳細な構成を説明する。図11及び図13に示すように、案内部補強部材50は、正面視して(遊技盤30の盤面側から見て)略台形状に形成されると共に外レール部31の案内面31cの反対面側に位置する基体部51と、その基体部51に立設される反対面側突設部52と、その反対面側突設部52が立設される向きと反対向きに基体部51から突設される嵌合凸部55とを主に備えて構成されている。
基体部51は、遊技盤30の盤面に密着すると共に外レール部31に沿って配置される板状の部位であり、反対面側突設部52は、基体部51に対して略垂直に立設されると共に基体部51の縁部に壁状に設けられる部位である。反対面側突設部52は外レール部31に沿わせて設けられ、基体部51は外レール部31から離れる方向に後端側が延設されている。その結果、基体部51及び反対面側突設部52は、側面視して略L字状の形状に形成されている。
反対面側突設部52は、頂部から基体部51側(盤面側)へ向かって下降傾斜する傾斜部52aと、その傾斜部52aに連設されると共に外レール部31に対面して少なくとも一部が接触する接触部52bとを備えている。基体部51及び反対面側突設部52の一側縁に嵌合凸部55が突設されている。また、基体部51及び反対面側突設部52の一側縁と対向する他側縁に、反対面側突設部52に沿って棒状の柱状部53が立設されている。柱状部53は反対面側突設部52の曲げ剛性を向上させるための部位であり、基体部51及び反対面側突設部52と一体に形成され、接触部52bの裏面側に位置する。これにより、柱状部53が形成されていないものと比較して、柱状部53の軸線方向に対して反対面側突設部52を曲げ変形し難くすることができる。
本実施の形態では、柱状部53は、柱状部53の軸線に沿って略中央に孔部(縦穴部53a)が形成された円筒状に形成されている。柱状部53を、縦穴部53aが形成された円筒状とすることにより、縦穴部53aが形成されていない中実状の柱状部(外径は同一とする)と比較して、ねじり剛性を向上しつつ柱状部53を軽量化できる。その結果、柱状部を、縦穴部53aが形成されていない中実状とする場合と比較して、反対面側突設部52のねじり剛性を向上(変形し難く)しつつ質量が過剰に増加することを防止できる。
柱状部53は、略三角形状の補強部54が外周縁の軸線方向に延設されている。補強部54は柱状部53を補強するための部材であり、頂部側から底部側に向かうにつれ断面積が次第に大きくなるように設定され、底部が、遊技盤30の盤面に密着するように設定される。略三角形状の補強部54が柱状部53に延設されると共に、柱状部53の底部が遊技盤30の盤面に密着するように設定されるので、柱状部53をさらに曲げ変形し難くできる。
基体部51は、嵌合凸部55が突設される一側縁の長さが、一側縁と対向する他側縁の長さより短く設定されている。基体部51の他側縁が柱状部53及び補強部54の底部側に連設されることで、基体部51の底面積が、基体部51の一側縁から他側縁に向かうにつれ次第に大きくなるように設定されている。嵌合凸部55から遠い位置にある基体部51の底面積を、嵌合凸部55に近い位置にある基体部51の底面積より大きくすることで、嵌合凸部55から遠い位置の底面積不足を防止できる。その結果、嵌合凸部55から遠い位置の反対面側突設部52の揺動を抑制できる。
なお、案内部補強部材50は外レール部31に沿って配設される基体部51を備えているので、図11に示すように、嵌合凸部55の軸線の位置に対して基体部51の位置を外レール部31の端部(屈曲部31b)側にずらすことができる。その結果、遊技盤30に外レール部31を固定する嵌合ピン31aの位置と、反対面側突設部52(接触部52b)との位置とを近づけることができる。外レール部31を固定する嵌合ピン31aに接触部52bを近づけることにより、嵌合ピン31aと接触部52bとの間で外レール部31を撓み難くできる。その結果、案内部補強部材50により外レール部31を効果的に補強できる。
嵌合凸部55は、遊技盤30に対して案内部補強部材50を固定するため、遊技盤30に形成された孔部69に嵌合される部位であり、本実施の形態では、略円柱状に形成されている。嵌合凸部55は、先端に丸みを帯びた縮径部55aが形成されている。縮径部55aは、軸線と直交する断面の面積が先端側に向かうにつれて次第に小さくなるように設定される部位である。縮径部55aが形成されているので、嵌合凸部55を孔部69に嵌挿し易くできる。また、嵌合凸部55及び孔部69が断面略円形状に形成されているので、案内部補強部材50を孔部69に挿入するときの細かな位置調整を省略できる。その結果、案内部補強部材50の孔部69への挿入作業の作業性を向上できる。
図12を参照して、嵌合凸部55について説明する。図12は、案内部(外レール部31)及び案内部補強部材50を設置した遊技盤30の部分拡大背面図である。なお、図12では、遊技盤30の盤面に配置される外レール部31の位置を想像線(二点鎖線)により図示している。
図12に示すように、嵌合凸部55は、外周面の一部が窪み状に形成された凹部56を備えている。凹部56により嵌合凸部55の外周面の一部が窪み状に形成されるので、孔部69に嵌合凸部55を嵌合するときには、嵌合凸部55の外周面と孔部69の内周面との接触面積を小さくできる。その結果、孔部69に嵌合凸部55を嵌合するときの孔部69及び嵌合凸部55の単位面積あたりの垂直効力を大きくできる。これにより、孔部69に嵌合凸部55を嵌合するときに孔部69又は嵌合凸部55を変形(弾性変形または塑性変形)させ易くすることができるので、嵌合凸部55を孔部69に嵌合し易くできる。
また、凹部56は、嵌合凸部55の軸方向に沿って形成されているので、上述した凹部56の効果を、嵌合凸部55の軸方向に沿って得ることができる。さらに、凹部56は嵌合凸部55の先端から基端に亘って形成されているので、凹部56の効果を、嵌合凸部55の先端から基端に亘って得ることができる。
本実施の形態では、凹部56は、嵌合凸部55の先端から基端に向けてすりわり状に形成されている。その結果、すりわりによる嵌合凸部55の弾性変形を利用して、孔部69に嵌合凸部55を嵌合させることができる。これにより、嵌合凸部55を孔部69に嵌合し易くできる。さらに、嵌合凸部55の弾性変形を利用することで孔部69と嵌合凸部55とに隙間が生じることを防止できる。その結果、孔部69に嵌合された嵌合凸部55をガタつき難くできる。
さらに、本実施の形態では、嵌合凸部55の軸方向(図12紙面垂直方向)からみた凹部56のすりわりの方向が、外レール部31の長手方向と非平行に配置されている。これにより、帯状の外レール部31の案内面31cに沿って遊技領域PEへ向けて進行する遊技球によって案内面31cが反対面側(図12下側)に押されたときに、嵌合凸部55を弾性変形し難くできる。これにより、案内部補強部材50を傾動させ難くできる。
即ち、嵌合凸部55は、すりわりの方向と平行な荷重によって弾性変形し難く、すりわりの方向と直交する荷重によって弾性変形し易い。すりわりの方向と平行な荷重が嵌合凸部55に負荷されると、スリット状の凹部56の隙間を小さくするように嵌合凸部55が変形するからである。そのため、嵌合凸部55のすりわりの方向を外レール部31の長手方向と平行となるように案内部補強部材50を配置すれば、外レール部31の案内面31cが反対面側に押されたときには、嵌合凸部55の弾性変形により外レール部31が傾動し易い。これに対し、嵌合凸部55のすりわりの方向を外レール部31の長手方向と非平行となるように案内部補強部材50を配置すれば、外レール部31の案内面31cが反対面側に押されたときに嵌合凸部55を弾性変形し難くできる。これにより、案内部補強部材50を傾動させ難くできる。
特に、外レール部31の長手方向と凹部56のすりわりの方向とを直交させることにより、すりわりの方向と平行な荷重によって嵌合凸部55を最も弾性変形させ難くできる。これにより、外レール部31の傾動につれて案内部補強部材50が一緒に傾動してしまうことを抑制できる。その結果、遊技球の進行に伴って外レール部31が傾動することを抑制することができ、外レール部31に沿って進行する遊技球の軌道や飛距離を安定させることができる。
なお、外レール部31の長手方向と凹部56のすりわりの方向とを非直交とすることにより、すりわりの方向と平行な荷重によって嵌合凸部55の弾性変形を利用することは可能である。特に、外レール部31の長手方向と凹部56のすりわりの方向とを平行とすることにより、嵌合凸部55の弾性変形を最も積極的に利用することが可能となる。遊技球の進行による外レール部31の傾動につれて、案内部補強部材50(反対面側突設部52)を一緒に傾動させて嵌合凸部55を弾性変形させ、その嵌合凸部55の復元力により、案内部補強部材50(反対面側突設部52)及び外レール部31を元の位置に復元させることが可能である。嵌合凸部55の弾性変形を利用することにより、繰り返し入力される荷重(遊技球による荷重)によって案内部補強部材50が破損することを抑制できる。その結果、外レール部31の傾動を案内部補強部材50が規制できなくなることを抑制することができ、外レール部31に沿って進行する遊技球の軌道や飛距離を安定させることができる。
また、嵌合凸部55には、嵌合凸部55の略中央に軸線(図12紙面垂直方向)に沿って、凹部56に連設された断面略円形状の凹欠部56aが形成されている。凹欠部56aが形成されているので、嵌合凸部55の略中央(軸線付近)の断面積を小さくすることができる。これにより、軸線方向視における凹部56の両側の嵌合凸部55の断面形状を略扇状にすることができる。その結果、すりわりの方向と平行な荷重が嵌合凸部55に負荷されるときに、凹欠部56aの断面積を小さくするように嵌合凸部55を変形させることができる。これにより、凹欠部56aによる嵌合凸部55の弾性変形を利用して、孔部69に嵌合凸部55を嵌合させることができる。これにより、嵌合凸部55を孔部69に嵌合し易くできる。
なお、凹欠部56aによる嵌合凸部55の弾性変形量は、凹部56による嵌合凸部55の弾性変形量より小さいので、すりわりの方向(図12略上下方向)における嵌合凸部55の弾性変形量と、すりわりと直交する方向(図12略左右方向)における嵌合凸部55の弾性変形量とを異ならせることができる。具体的には、すりわりの方向(図12略上下方向)における嵌合凸部55の弾性変形量を、すりわりと直交する方向(図12略左右方向)における嵌合凸部55の弾性変形量より小さくできる。従って、凹欠部56aが形成された場合に案内部補強部材50を傾動させ難くする効果が損なわれることを防止できる。
なお、外レール部31に固定された嵌合ピン31aが孔部68に嵌挿される突出部68aの端面には、孔部68(内周面)から外周面に亘って端面の一部が窪んだ端面溝部68bが形成されている。端面溝部68bは、遊技盤30の盤面に配置される外レール部31の長手方向に沿う向きに形成されている。突出部68aの端面に端面溝部68bが形成されているので、外レール部31を遊技盤30に配置するときに外レール部31を配置する向きを間違え難くできる。
図11に戻って説明する。図11に示すように案内部補強部材50は、反対面側突設部52と対峙して外レール部31の案内面31c側に配設されると共に案内面31cに接触する案内面側突設部57を備えている。図11及び図13に示すように、案内面側突設部57は、嵌合凸部55の基端側(図11紙面手前側)の軸方向の一部に突設されている。案内面側突設部57と反対面側突設部52との間には、外レール部31が挿入される溝部58が形成されている。
次に図14を参照して、案内面側突設部57及び溝部58について説明する。図14は図11のXIV−XIV線における遊技盤30の断面図である。図14に示すように案内面側突設部57は、外レール部31の厚さと略等しい間隔をあけて反対面側突設部52と対峙して配設されている。反対面側突設部52は外レール部31の高さと略同一の高さに設定されているが、案内面側突設部57は、反対面側突設部52の高さより低く設定されている。具体的には、外レール部31に沿って移動する遊技球Bを干渉しないような高さに設定されている。
案内部補強部材50は案内面側突設部57を備えているので、反対面側突設部52及び案内面側突設部57の間の溝部58に外レール部31が保持される。案内部補強部材50の反対面側突設部52及び案内面側突設部57により外レール部31が両側から保持されるので、外レール部31の傾動を確実に防止できる。
また、外レール部31の案内面31c側に配設される案内面側突設部57は、反対面側突設部52の高さより低く設定されているので、案内面31cに沿う遊技球Bの進行を案内面側突設部57が妨害しないようにできる。案内面側突設部57に遊技球Bが干渉すると、遊技球Bの運動エネルギーの損失が生じ遊技領域PEへ案内される遊技球Bの飛距離が不安定になるが、これを防止できるので、遊技領域PEへ案内される遊技球Bの飛距離が不安定になることを防止できる。
なお、図14に示すように凹部56は、中実状の嵌合凸部55の基端(基端部55b)を残して嵌合凸部55の先端(図14下側)からすりわり状に形成されている。これにより、中実状の嵌合凸部55の基端部55bを孔部69(盤面側)に嵌合させることができる。中実状の嵌合凸部55の基端部55bを孔部69(盤面側)に嵌合させることで、孔部69に対して嵌合凸部55のガタつきが生じることを防止できる。さらに、嵌合凸部55の先端側に凹部56が形成されているので、嵌合凸部55又は孔部69の弾性変形または塑性変形させ易くすることができ、嵌合凸部55を孔部69に嵌合し易くできる。
なお、嵌合凸部55(基端部55b)の外周面と孔部69との隙間は、反対面側突設部52及び案内面側突設部57の間の溝部58に保持される外レール部31と反対面側突設部52又は案内面側突設部57との隙間より小さな値に設定されている。孔部69に嵌挿された嵌合凸部55(基端部55b)のガタつきを防止する一方、外レール部31を遊技盤30に固定するときに、反対面側突設部52及び案内面側突設部57の間の溝部58への外レール部31の挿入を容易にするためである。なお、反対面側突設部52又は案内面側突設部57と外レール部31とに隙間が形成されても、外レール部31は嵌合ピン31aによって遊技盤30に固定されるので、遊技盤30に対する外レール部31のガタつきは防止できる。
以上のように外レール部31の傾動を規制する案内部補強部材50は、遊技盤30の盤面に窪み状に形成された孔部69に嵌合する嵌合凸部55と、その嵌合凸部55に突設されると共に外レール部31の案内面31cの反対面側に接触する反対面側突設部52とを備えている。案内部補強部材50は、遊技盤30の盤面に窪み状に形成された孔部69に嵌合凸部55が嵌合し、その嵌合凸部55に突設される反対面側突設部52が外レール部31の案内面31cの反対面側に接触する。これにより、案内面31cに沿って遊技領域PEへ向けて進行する遊技球によって、案内面31cが反対面側に押されて帯状の外レール部31が外側に傾動することを抑制できる。遊技球を遊技領域PEに案内する外レール部31の傾動を抑制できるので、遊技領域PEへ案内される遊技球の軌道や飛距離を安定させることができる。
即ち、案内面31cに沿って遊技領域PEへ向けて進行する遊技球によって案内面31cが反対面側に押されて帯状の外レール部31が傾動すると、遊技球の軌道が変化したり遊技球の運動エネルギーの損失が生じたりする。その結果、遊技領域PEへ案内される遊技球の軌道や飛距離が不安定になることがある。
これに対し、本実施の形態によれば、外レール部31の案内面31cの反対面側に反対面側突設部52が接触するように案内部補強部材50を配置することで、案内面31cに沿って遊技領域PEへ向けて進行する遊技球によって外レール部31が傾動することを抑制できる。これにより、遊技領域PEへ案内される遊技球の軌道や飛距離を安定させることができる。
また、嵌合凸部55は、外周面の一部が窪み状に形成された凹部56を備えているので、孔部69に嵌合凸部55を嵌合するときの嵌合凸部55の外周面と孔部69の内周面との接触面積を小さくできる。その結果、孔部69に嵌合凸部55を嵌合するときの孔部69及び嵌合凸部55の単位面積あたりの垂直効力を大きくできる。これにより、孔部69に嵌合凸部55を嵌合するときに孔部69又は嵌合凸部55を変形(弾性変形または塑性変形)させ易くすることができるので、嵌合凸部55を孔部69に嵌合し易くできる。
また、凹部56は、嵌合凸部55の先端から基端(基端部55b)に向けてすりわり状に形成されているので、すりわりによる嵌合凸部55の弾性変形を利用して、孔部69に嵌合凸部55を嵌合させることができる。その結果、嵌合凸部55を孔部69に嵌合し易くできると共に、嵌合凸部55の弾性変形を利用することで孔部69と嵌合凸部55とに隙間が生じることを防止できるので、孔部69に嵌合された嵌合凸部55をガタつき難くできる。
また、嵌合凸部55の軸方向からみた凹部56のすりわりの方向が、外レール部31の長手方向と非平行に配置されているので、帯状の外レール部31の案内面31cに沿って遊技領域PEへ向けて進行する遊技球によって案内面31cが反対面側に押されたときに、嵌合凸部55を弾性変形し難くできる。これにより、外レール部31が傾動することを抑制できる。その結果、遊技領域PEへ案内される遊技球の軌道や飛距離をさらに安定させることができる。
また、案内部補強部材50は、反対面側突設部52と対峙する案内面側突設部57を備えているので、案内面31c及び反対面の両方から外レール部31が保持される。これにより、外レール部31の傾動を確実に防止できる。その結果、遊技領域PEへ案内される遊技球の軌道や飛距離をさらに安定させることができる。さらに、案内面側突設部57は、対峙する反対面側突設部52の高さより低く設定されているので、案内面31cに沿う遊技球と案内面側突設部57との干渉を防止できる。
また、反対面側突設部52は、頂部から嵌合凸部55の軸方向外側へ向かって下降傾斜する傾斜部52aと、その傾斜部52aに連設されると共に外レール部31の反対面と対面しつつ反対面の少なくとも一部が接触する接触部52bとを備えているので、案内部補強部材50及び外レール部31を遊技盤30の盤面に配置する作業を容易化できる。
即ち、案内部補強部材50及び外レール部31を遊技盤30の盤面に配置する場合には、まず、案内部補強部材50の嵌合凸部55の長さの半分程度を、遊技盤30の孔部69に挿入する。嵌合凸部55にはすりわり状に凹部56が形成されているので、遊技盤30の孔部69に挿入するときには、すりわり状の凹部56の間隔を狭めるように嵌合凸部55が変形する。よって、遊技盤30の孔部69に、嵌合凸部55の長さの半分程度を挿入する作業を容易にできる。
次いで、案内部補強部材50の接触部52bに外レール部31が対面するように、反対面側突設部52の傾斜部52aに沿わせて外レール部31を配置する。傾斜部52aは頂部から嵌合凸部55の軸方向外側へ向かって下降傾斜しており、接触部52bは傾斜部52aに連設されているので、傾斜部52aに沿って、外レール部31をスムーズに接触部52bへ配置させることができる。
さらに、接触部52bと案内面側突設部57との間の溝部58に外レール部31を収装させつつ、外レール部31に固着された嵌合ピン31aを孔部68に嵌挿していく。嵌合ピン31aが孔部68に差し込まれるにつれ、外レール部31の側縁に嵌合凸部55の基端側端面が押されて、嵌合凸部55は次第に孔部69に嵌入される。これにより、外レール部31を遊技盤30の盤面へ配置する配置作業の作業性を向上できる。
なお、嵌合凸部55の基端部55bは中実状に形成されているので、基端部55bは孔部69に嵌め込まれる。これにより、嵌合凸部55が孔部69内でガタつくことを防止できる。
また、遊技盤30の肉薄部72に突出部69aが背面側に向かって突出され、その突出部69a及び肉薄部72に孔部69が貫通形成されているので、孔部69に嵌合される嵌合凸部55の嵌合深さを確保できる。孔部69に嵌合される嵌合凸部55の嵌合深さが大きくなるにつれ、孔部69に嵌合された嵌合凸部55が軸方向と直交する方向に揺動し難くなる傾向がみられるので、孔部69に嵌合される嵌合凸部55の嵌合深さを確保することで、遊技盤30に固定された案内部補強部材50を揺動し難くできる。遊技盤30に固定された案内部補強部材50を揺動し難くすることで、遊技球を遊技領域PEに案内する外レール部31の傾動を抑制できるので、遊技領域PEへ案内される遊技球の軌道や飛距離をさらに安定させることができる。
また、肉薄部72に突出部69aを連成し、その突出部69a及び肉薄部72に孔部69を貫通形成するので、孔部69を形成するために肉厚部70の面積を広げることを不要にできる。肉薄部72に連成される突出部69a(孔部69を除く)の分だけ遊技盤30の質量は増加するが、肉厚部70の面積を広げる必要がないので、遊技盤30の質量の増加を抑えることができる。さらに、孔部69が貫通形成された突出部69aは孔部69の周囲の肉薄部72の剛性を高めるリブの機能を発揮するので、孔部69の周囲の肉薄部72の剛性を確保できる。従って、肉厚部70に釘を植設して釘の保持力を確保すると共に、遊技盤30の剛性を確保しつつ遊技盤30を軽量化できる。加えて、遊技領域PEへ案内される遊技球の軌道や飛距離をさらに安定させることができる。
次に図15を参照して、他の実施形態における案内部補強部材50を説明する。なお、第1実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図15(a)は他の実施形態における案内部補強部材80を設置した遊技盤30の部分拡大背面図であり、図15(b)は他の実施形態における案内部補強部材90を設置した遊技盤30の部分拡大背面図である。なお、図15(a)及び図15(b)では、遊技盤30に形成された孔部69に盤面(前面)側から案内部補強部材80,90の嵌合凸部85,95を嵌合し、遊技盤30の背面側から見た状態を図示している。
図15(a)に示す案内部補強部材80は、嵌合凸部85の外周面の軸対称位置の2箇所に軸線方向(図15(a)紙面垂直方向)に沿って外周面の一部が窪み状に形成された凹部86を備えている。嵌合凸部85は、外周面の一部が窪み状に形成された凹部86を備えているので、孔部69に嵌合凸部85を嵌合するときの嵌合凸部85の外周面と孔部69の内周面との接触面積を小さくできる。その結果、孔部69に嵌合凸部85を嵌合するときの孔部69及び嵌合凸部85の単位面積あたりの垂直効力を大きくできる。これにより、孔部69に嵌合凸部85を嵌合するときに孔部69又は嵌合凸部85を変形(弾性変形または塑性変形)させ易くすることができるので、嵌合凸部85を孔部69に嵌合し易くできる。
また、嵌合凸部85の略中心に嵌合凸部85の先端から嵌合凸部85の軸線方向に沿って断面円形状の凹欠部85aが形成されている。凹欠部85aにより嵌合凸部85の断面積を小さくすることで、嵌合凸部85に作用する垂直効力によって嵌合凸部85を弾性変形させ易くできる。これにより、嵌合凸部85を孔部69にさらに嵌合し易くできるので、嵌合凸部85を孔部69に嵌挿するときの作業性を向上できる。さらに、嵌合凸部85を弾性変形させ易くすることにより、孔部69に対する嵌合凸部85のガタつきを防止できる。
特に、凹部86が、嵌合凸部85の軸線方向に沿って2箇所が切り取られたような形状に形成されているので、嵌合凸部85の外周面が過剰に小さくなることを防ぎ、孔部69の内周面との接触面積を確保できる。嵌合凸部85の外周面の単位面積当たりの垂直効力が過大になることを防止できるので、嵌合凸部85の外周面が座屈する等の変形を抑制できる。これにより、嵌合凸部85の外周面と孔部69の内周面とに隙間が生じて、嵌合凸部85にガタつきが生じる等の問題が生じることを抑制できる。
図15(b)に示す案内部補強部材90は、嵌合凸部95の外周面の軸対称位置の4箇所に軸線方向(図15(b)紙面垂直方向)に沿って外周面の一部が窪み状に形成された凹部96を備えている。嵌合凸部95は、外周面の一部が窪み状に形成された凹部96を備えているので、孔部69に嵌合凸部95を嵌合するときの嵌合凸部95の外周面と孔部69の内周面との接触面積を小さくできる。その結果、孔部69に嵌合凸部95を嵌合するときの孔部69及び嵌合凸部95の単位面積あたりの垂直効力を大きくできる。これにより、孔部69に嵌合凸部95を嵌合するときに孔部69又は嵌合凸部95を変形(弾性変形または塑性変形)させ易くすることができるので、嵌合凸部95を孔部69に嵌合し易くできる。
また、嵌合凸部95の略中心に嵌合凸部95の先端から嵌合凸部95の軸線方向に沿って断面円形状の凹欠部95aが形成されている。凹欠部95aにより嵌合凸部95の断面積を小さくすることで、嵌合凸部95に作用する垂直効力によって嵌合凸部95を弾性変形させ易くできる。これにより、嵌合凸部95を孔部69にさらに嵌合し易くできるので、嵌合凸部95を孔部69に嵌挿するときの作業性を向上できる。さらに、嵌合凸部95を弾性変形させ易くすることにより、孔部69に対する嵌合凸部95のガタつきを防止できる。
次に図16を参照して、第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、遊技盤30の厚さ方向に貫通形成される開口部61の外周縁が、遊技盤30の外周縁の内側で連続する(遊技盤30の外周縁が閉じている)場合について説明した。これに対し第2実施の形態では、開口部161が、遊技盤130の厚さ方向に貫通形成されると共に遊技盤130の外周縁の一部が開放される場合について説明する。なお、第1実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図16は、第2実施の形態におけるパチンコ機1の主要な構成である遊技盤130及び構造物170の正面図である。
図16に示すように遊技盤130は、遊技盤130の厚さ方向(図16紙面垂直方向)に貫通形成されると共に遊技盤130の外周縁の一部が開放される開口部161と、その開口部161の周縁同士を連結する構造物170とを備えている。本実施の形態では、正面視して右側に位置する遊技盤130の外周縁の一部が開口部161により開放されている。開口部161が形成されることにより、遊技盤130は盤面が略C型に形成されている。
構造物170は、遊技盤130の開口部161の周縁の一の所定部161aと他の所定部161bとの間に連結されている。本実施の形態では、構造物170は、正面視して略矩形状に形成され、遊技盤130の外周縁に沿って開口部161の2箇所を連結している。なお、遊技盤130及び構造物170は、第1実施の形態で説明した遊技盤30と同様に、透光性を有する合成樹脂により形成されている。また、外周縁の一部が構造物170で閉鎖された開口部161の内側には、第1実施の形態と同様に、図柄表示装置43a(図5参照)が配置される。
次に図17を参照して、遊技盤130と構造物170との連結構造について説明する。図17は遊技盤130及び構造物170の斜視図である。なお、図17では、遊技盤130に対して構造物170を分離した状態を示している。図17に示すように、構造物170は、略直方体の箱状に形成される本体部172と、その本体部172の前面側から上下(遊技盤30の盤面と略平行方向)両側に張り出して鍔状に形成される係合部171とを主に備えて構成されている。
本体部172には、複数の図柄を変動表示する図柄表示装置(図示せず)が内蔵され、本体部172の前面には液晶ディスプレイ等の図柄表示部173(飾り部)が配設されている。図柄表示部173は、液晶ディスプレイに制限されるものではなく、CRT、ドットマトリックス、7セグメント等その他の表示画面を適宜選択することが可能である。
係合部171には、構造物170を遊技盤130に固定するためのネジ等の軸状部材が螺挿される挿通孔174が貫通形成されている。
遊技盤130は、開口部161の周縁の一部に、構造物170に設けられた係合部171を受け入れる連結部(被係合部)131が形成されている。連結部131は、構造物170に設けられる係合部171と係合して構造物170の位置決めをするための部位である。
本実施の形態では、連結部131は、遊技盤130の盤面から一段低く設定された段差状の平坦面として設けられている。遊技盤130の盤面に対する連結部131の深さ(図17左右方向)は、係合部171の厚さ(図17左右方向)と略同一に設定されている。
また、連結部131の背面側には光散乱部132が設けられている。光散乱部132は、遊技盤130の背面側に配置されるLED等の発光部181(後述する)から遊技盤130に照射される光を散乱させるための部位である。光散乱部132は、縦向き若しくは横向きに設けられる突条、縦横に交差する向きに設けられる突条、又は波状の突起等により形成されている。
なお、連結部131には、構造物170(係合部171)に形成された挿通孔174を軸方向に連ねてネジ等の軸状部材が螺挿される挿通孔133が貫通形成されている。挿通孔133,174に螺挿されるネジ等の軸状部材により連結部131と係合部171とが連結されることによって、遊技盤130に構造物170を連結させることができる。
次に図18を参照して光散乱部132について説明する。光散乱部132は連結部131の背面側に突条や突起状等の部位として形成されている。連結部131(遊技盤130)の背面側には支持体180が設置され、その支持体180の面方向に複数のLED等の発光部181が点在されている。
発光部181から照射された光(図18では二点鎖線で示す)は、空気と光散乱部132との屈折率の違いにより、光散乱部132(被係合部131)に入るとき及び出るときに屈折する。従って、発光部181を発光させれば、光が多数に分散化された状態、又は立体感を伴った状態の電飾が実現できる。これにより、図柄表示部173(飾り部)による演出効果に加え、発光部181からの光による演出効果を向上できる。
また、遊技盤130(連結部131)の背面側(裏面)に光散乱部132を設けることにより、遊技盤130の成形時に光散乱部132を遊技盤130と一体形成できる。その結果、光散乱部132を簡易に製造することができる。
また、遊技盤130の盤面(表面)を突条や突起状に加工して光散乱部132を設ける場合には、光散乱部132の凹凸が遊技球の動きに干渉してしまうのに対し、遊技盤130の背面(裏面)に光散乱部132を設ける場合には、光散乱部132(凹凸)による遊技球の動きの干渉を考慮する必要がない。これにより遊技盤130の設計の自在性を確保することができる。
また、遊技盤130(連結部131)の背面側(裏面)に光散乱部132を設ける場合には、光散乱部132の形状を比較的自由に設計することができる。遊技盤130の外周縁には、背面側に向かって起立する外周縁補強リブ73(図17参照)が設けられているので、外周縁補強リブ73により遊技盤130の背面側(裏面側)に空間を確保できるからである。
また、光散乱部132で光を散乱させることにより、挿通孔133,174に螺挿されるネジ等の軸状部材(図示せず)の影が、遊技盤130の盤面や構造物170の前面から視認されることを防止できる。光散乱部132で光を散乱させることにより、軸状部材(図示せず)の前方に光を回り込ませることができるからである。これにより、光散乱部132により散乱される光によって遊技盤130と構造物170との継ぎ目部分(連結部131及び係合部171)を視認し難くできると共に、遊技盤130と構造物170との継ぎ目部分の演出効果を向上できる。
以上のように構成されたパチンコ機1によれば、遊技盤130の厚さ方向に貫通形成された開口部161は遊技盤130の外周縁の一部が開放され、開口部161の周縁の2箇所が構造物170により連結される。これにより、構造物170を、遊技盤130の厚さ方向の空間を使用した立体的なものにできる。構造物170は図柄表示部173(飾り部)を備えているので、遊技盤130の厚さ方向の空間を利用した立体的な演出を実施することができる。これにより、遊技の興趣を大いに高めることができる。
ここで、表示装置や役物等の部品を遊技盤の盤面に取着する従来の構造では、奥行き方向の広がりが乏しいので、似かよった演出が採用され易く、遊技の興趣を高め難い。また、従来の木製の合板(ベニヤ)で作成される遊技盤では、木製合板の加工性や機械的強度を考慮すると、遊技盤の外周縁の一部を開放する開口部を設ける構造は採用し難い。
これに対し、本実施の形態によれば、周縁部(周縁部補強リブ73)の一部が開放する開口部161が形成された合成樹脂製の遊技盤130を使用することにより、遊技盤130の厚さ方向の空間を使用した立体的な構造物170を採用することができる。その結果、遊技盤130の厚さ方向の空間を利用した立体的な演出を実施することができる。これにより、遊技の興趣を大いに高めることができる。
また、図柄を変動表示する表示部を有する図柄表示装置43a(図5参照)を開口部161に備え、構造物170は、図柄表示装置43aの周辺に配置される構成とすることで、構造物170の図柄表示部173(飾り部)により、図柄表示装置43aの平面的な図柄演出のみならず、遊技盤130の厚さ方向の空間を利用した立体的な演出を実現することができる。さらに、構造物170が図柄表示部173(飾り部)を有する遊技部品としてユニット化されているので、構造物170の遊技盤130への装着や交換作業等を容易に行うことができる。
次に図19及び図20を参照して、他の実施形態における遊技盤130及び構造物190について説明する。なお、第1実施の形態および第2実施の形態で説明した構成と同一の部分は、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図19は他の実施形態における遊技盤130及び構造物190の正面図であり、図20は構造物190の内部構造を示す模式図である。
図19に示すように、構造物190は、遊技盤130に貫通形成された開口部161の周縁の2箇所を連結するための部材であり、本実施の形態では、遊技盤130の開放した外周縁(図19右側の縁)に沿って配置されている。なお、遊技盤130の外周縁の一部が構造物190で閉鎖された開口部161の内側には、第1実施の形態と同様に、図柄表示装置43a(図5参照)が配置される。構造物190は、正面視矩形状に形成された本体部171と、その本体部171の前面側(図19紙面手前側)に配置されると共に本体部171に対して回転可能に構成される回転体192(可動演出部材)とを備えて構成されている。
図20に示すように、回転体192は中心に設けられる軸部193に支持されている。その軸部193は、回転体192の背面側(図20右側)に延設されると共に、支持部材(図示せず)により本体部191に回転可能に支持される。軸部193はギヤ194に嵌挿され、回転体192及び軸部193はギヤ194と一体に回転可能に構成されている。ギヤ194はウォーム195と係合し、そのウォーム195はモータ196により回転可能に構成されている。従って、モータ196を回転するとウォーム195が回転し、そのウォーム195に係合するギヤ194が回転するので、軸部193及び回転体192が回転する。
モータ196の回転が、スルーチャッカー(始動口)36等への遊技球の入賞をトリガとして開始されるように設定すれば、図柄表示装置43a及び回転体192(可動演出部材)による多彩な演出を実現することが可能となる。
また、遊技盤130の厚さ方向の空間を利用して回転体192の駆動部(モータ196)が配置されるので、パチンコ機1という限られた空間において駆動部(モータ196)を配置するスペースを有効活用できる。その結果、遊技盤130に対面して遊技を行う遊技者に視認される回転体192(可動演出部材)の設計の自由度を向上でき、多彩な演出を実現することができる。
また、構造物190には、遊技球が上下方向に通過する球通路197が設けられている。また、球通路197は、遊技盤130に設けられた球通路162(遊技球が通過する)に連通されている。球通路197により遊技球を構造物190に導くことができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、球通路197は、遊技球の動きと干渉して遊技球の流下速度を低減させたり遊技球の流下方向を変更させたりする干渉部(クルーンやステージ等の役物、釘、風車、ワープルート等)を設けることが可能である。
次に図21から図23を参照して、第3実施の形態から第5実施の形態について説明する。第2実施の形態では、遊技盤130の厚さ方向に開口部161が貫通形成されると共に遊技盤130の外周縁の一部が開放され、その開口部161に配置される構造物170,190が遊技盤130の開口部161に連結される場合について説明した。これに対し第3実施の形態から第5実施の形態では、開口部161以外の部位に、構造物220,230,240が設置される場合について説明する。なお、第1実施の形態および第2実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。
まず、図21を参照して、遊技盤210について説明する。図21は遊技盤210の正面図である。図21に示すように遊技盤210は、遊技盤210の厚さ方向(図21紙面垂直方向)に貫通形成されると共に遊技盤210の外周縁の一部が開放される開口部211を備えている。本実施の形態では、正面視して右側および上側に位置する遊技盤130の外周縁の一部が開口部211により開放されている。遊技盤210は、正面視して開口部211の左側(遊技盤210の左側の領域)で遊技を行うものとして設定される。従って、正面視して右側および上側に位置する遊技盤130の外周縁の一部が開口部211により開放されていても、遊技には影響がない。なお、遊技盤210は、第3実施の形態から第5実施の形態に亘って用いられる。
次に図22(a)を参照して、第3実施の形態について説明する。図22(a)は第3実施の形態におけるパチンコ機201の模式平面図である。なお、図22(a)では、開口部211を識別し易くするため、遊技盤210及び構造物220にハッチングを施している。
パチンコ機201は、本体枠3に遊技盤210が装着され、前扉枠4の背面側に構造物220が配設固定されている。構造物220は、外枠2及び本体枠3に対して前扉枠4を閉じた場合に、遊技盤210の開口部211内に挿入される。構造物220は、前面扉4から視認可能な位置に、可動式や固定式の飾り、表示装置等が配置されている。これにより、可動式や固定式の飾り、表示装置等を遊技盤210の盤面に配置する場合と比較して、構造物220の大きさ(上下左右の大きさや前後方向の奥行き)や配置の自由度を向上できる。これにより、遊技の演出の自由度を向上できる。その結果、遊技の興趣を大いに高めることができる。
次に図22(b)を参照して、第4実施の形態について説明する。図22(b)は第4実施の形態におけるパチンコ機301の模式平面図である。なお、図22(b)では、開口部211を識別し易くするため、遊技盤210及び構造物230にハッチングを施している。
パチンコ機301は、本体枠3に遊技盤210が装着され、その本体枠3に構造物230が配設固定されている。構造物230は、本体枠3に装着された遊技盤210の開口部211側(図22(b)右側)に配置されている。これにより、遊技盤210の開口部211内に構造物230が配置される。構造物230は、前面扉4から視認可能な位置に、可動式や固定式の飾り、表示装置等が配置されている。これにより、可動式や固定式の飾り、表示装置等を遊技盤210の盤面に配置する場合と比較して、構造物230の大きさ(上下左右の大きさや前後方向の奥行き)や配置の自由度を向上できる。また、構造物230は本体枠3に装着されるので、前扉枠4の構造を変更することなく、パチンコ機301を組み立てることができる。
次に図23を参照して、第5実施の形態について説明する。図23は第5実施の形態におけるパチンコ機401の模式平面図である。なお、図23では、開口部211を識別し易くするため、遊技盤210及び構造物240にハッチングを施している。
パチンコ機401は、遊技盤210の背面に固定された構造物240が、遊技盤210の開口部211内に配置されている。本体枠3に遊技盤210が装着され、外枠2及び本体枠3に対して開閉扉4が開閉可能に支持される。構造物240は、前面扉4から視認可能な位置に、可動式や固定式の飾り、表示装置等が配置されている。これにより、可動式や固定式の飾り、表示装置等を遊技盤210の盤面に配置する場合と比較して、構造物240の大きさ(上下左右の大きさや前後方向の奥行き)や配置の自由度を向上できる。また、構造物230は遊技盤210に装着されるので、本体枠3及び前扉枠4の構造を変更することなく、パチンコ機401を組み立てることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。また、上記実施形態で挙げた数値や形状は一例であり、他の数値や形状を採用することは当然可能である。例えば、遊技領域PEの各種役物の配置等は適宜設定することが可能である。
上記実施の形態では、遊技機の代表例としてパチンコ機1,201,301,401について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、雀球遊技機、アレンジボール機等の弾球遊技機に適用することは可能である。
上記実施の形態では、外レール部31に固定される嵌合ピン31aや案内部補強部材50,80,90の嵌合凸部55,85,95が嵌合される孔部68,69が、遊技盤30,130の厚さ方向に貫通形成される場合について説明した。しかし、必ずしもこれに限られるものではなく、孔部68,69を、遊技盤30,130の盤面側から形成される有底状とすることは当然可能である。なお、孔部68,69を遊技盤30,130の厚さ方向に貫通形成する場合には、ドリル等により孔部68,69を穿設するときの屑の排出が容易であるので、好ましい。
上記第2実施の形態では、構造物170に図柄表示部173(飾り部)が設けられる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、構造物に遊技球を導くように設置すると共に、遊技球の動きに干渉する干渉部を構造物に採用することは当然可能である。干渉部としては、例えば、遊技球を通過させる球通路、釘、電動役物等を挙げることができる。これにより、遊技球の動きに変化を与え、遊技の興趣を高めることができる。
上記第2実施の形態における他の実施形態では、可動演出部材として回転体192を設け、その回転体192をモータ196(駆動部)により回転駆動させる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、他の駆動部を採用することは当然可能である。他の駆動部としては、例えば、軸状部材が伸縮可能に構成されたアクチュエータを挙げることができる。また、可動演出部材を回転体192に限定するものではなく、任意のリンク部材と組み合せることにより、可動演出部材を上下や左右、斜め方向に移動するように構成することは当然可能である。
また、上記実施の形態では、可動演出部材(回転体192)の背面側に駆動部(モータ196)が配置される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、可動演出部材や駆動部の種類や機構等により、可動演出部材の前面側に駆動部を配置することは当然可能である。この場合においても、遊技盤130の厚さ方向(前後方向)の空間を有効に活用して、演出効果を向上させることができる。
上記第2実施の形態では、遊技盤130に段差状の連結部(被係合部)131が形成され、それと対応する係合部171が構造物170,190に設けられる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、適宜の連結構造を採用することが可能である。例えば、遊技盤130に前面から背面に向かうにつれて漸次拡幅する傾斜面(連結部)を設け、その傾斜面と対応して当接可能な傾斜面を構造物170,190に設けるようにすることが可能である。この場合には、遊技盤130の背面側から構造物170,190を遊技盤130に取着し、ネジやピン、リベット等の軸状部材で遊技盤130と構造物170,190とを連結することが可能である。
また、遊技盤130に背面から前面に向かうにつれて漸次拡幅する傾斜面(連結部)を設け、その傾斜面と対応して当接可能な傾斜面を構造物170,190に設けるようにすることが可能である。この場合には、遊技盤130の前面側から構造物170,190を遊技盤130に取着し、ネジやピン、リベット等の軸状部材で遊技盤130と構造物170,190とを連結することが可能である。
また、遊技盤130に形成された開口部161の2箇所に突条や溝部(連結部)を設け、その突条や溝部と対応して係合可能な溝部や突条を構造物170,190に設けるようにすることが可能である。この場合には、突条と溝部とを係合させつつ、開放する遊技盤130の周縁部から構造物170,190をスライドさせ、遊技盤130に構造物170,190を取着することが可能である。
上記第2実施の形態から第5実施の形態では、遊技盤130,210を正面視して右側の外周縁の一部が開放する開口部161,211を備える場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、正面視して上側や左側の外周縁の一部が開放する開口部を備える遊技盤130,210に適用することは当然可能である。
また、上記第2実施の形態では、遊技盤130の外周縁の一部に開放する開口部161を備える遊技盤130に、一つの構造物170,190が連結される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、複数の構造物を遊技盤に設けるようにすることは当然可能である。
また、上記第2実施の形態では、構造物170,190が、遊技盤130の外周縁の一部に開放する開口部161の2箇所に連結される(連結部が2箇所に形成される)場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、構造物170,190を、構造物170,190の開口部161の1箇所に連結するようにすることは当然可能である。
また、上記第3実施の形態から第5実施の形態において、構造物220,230,240に、遊技盤210から遊技球が導かれる球通路や、遊技球が流下する領域を形成することは当然可能である。これにより、さらに遊技の興趣を向上させることが可能である。
なお、上記の各実施形態は、それぞれ、他の実施形態が有する構成の一部または複数部分を、その実施形態に追加し或いはその実施形態の構成の一部または複数部分と交換等することにより、その実施形態を変形して構成するようにしても良い。
以下に、本発明の遊技機に加えて、上記実施形態に含まれる各種発明の概念を示す。
遊技球を発射する遊技球発射装置と、その遊技球発射装置により発射される遊技球が流下する遊技領域を形成する合成樹脂製の遊技盤と、その遊技盤の盤面に配置され前記遊技球発射装置により発射された遊技球を案内面に沿って前記遊技領域に案内する帯状の案内部とを備える遊技機において、前記遊技盤の盤面に固定される案内部補強部材を備え、その案内部補強部材は、前記遊技盤の盤面に窪み状に形成された孔部に嵌合する嵌合凸部と、その嵌合凸部に突設されると共に前記案内部の案内面の反対面側に接触する反対面側突設部とを備えていることを特徴とする遊技機A1。
遊技機A1によれば、遊技球発射装置により発射される遊技球が流下する遊技領域が合成樹脂製の遊技盤により形成される。その遊技盤の盤面には、遊技球発射装置により発射された遊技球を案内面に沿って遊技領域に案内する帯状の案内部が配置される。その遊技盤の盤面に案内部補強部材が固定される。案内部補強部材は、遊技盤の盤面に窪み状に形成された孔部に嵌合凸部が嵌合し、その嵌合凸部に突設される反対面側突設部が案内部の案内面の反対面側に接触する。これにより、案内面に沿って遊技領域へ向けて進行する遊技球によって、案内面が反対面側に押されて帯状の案内部が傾動することを抑制できる。遊技球を遊技領域に案内する案内部の傾動を抑制できるので、遊技領域へ案内される遊技球の軌道や飛距離を安定させることができる効果がある。
即ち、案内面に沿って遊技領域へ向けて進行する遊技球によって案内面が反対面側に押されて帯状の案内部が傾動すると、遊技球の軌道が変化したり遊技球の運動エネルギーの損失が生じたりする。その結果、遊技領域へ案内される遊技球の軌道や飛距離が不安定になることがある。
これに対し、遊技機A1によれば、案内部の案内面の反対面側に反対面側突設部が接触するように案内部補強部材を配置することで、案内面に沿って遊技領域へ向けて進行する遊技球によって案内部が傾動することを抑制できる。これにより、遊技領域へ案内される遊技球の軌道や飛距離を安定させることができる。
遊技機A1において、前記嵌合凸部は、外周面の一部が窪み状に形成された凹部を備えていることを特徴とする遊技機A2。
遊技機A2によれば、嵌合凸部の外周面の一部に凹部が窪み状に形成されているので、孔部に嵌合凸部を嵌合するときの嵌合凸部の外周面と孔部の内周面との接触面積を小さくできる。その結果、孔部に嵌合凸部を嵌合するときの孔部および嵌合凸部の単位面積あたりの垂直効力を大きくできる。これにより、孔部に嵌合凸部を嵌合するときに孔部または嵌合凸部を変形(弾性変形または塑性変形)させ易くすることができるので、遊技機A1の奏する効果に加え、嵌合凸部を孔部に嵌合し易くできる効果がある。
遊技機A1又はA2において、前記凹部は、前記嵌合凸部の先端から基端に向けてすりわり状に形成されていることを特徴とする遊技機A3。
遊技機A3によれば、嵌合凸部の先端から基端に向けてすりわり状に凹部が形成されているので、すりわりによる嵌合凸部の弾性変形を利用して、孔部に嵌合凸部を嵌合させることができる。その結果、遊技機A1又はA2の奏する効果に加え、嵌合凸部を孔部に嵌合し易くできると共に、嵌合凸部の弾性変形を利用することで孔部と嵌合凸部とに隙間が生じることを防止できるので、孔部に嵌合された嵌合凸部をガタつき難くできる効果がある。
遊技機A3において、前記案内部補強部材は、前記嵌合凸部の軸方向からみた前記凹部のすりわりの方向が、前記案内部の長手方向と非平行に配置されていることを特徴とする遊技機A4。
遊技機A4によれば、案内部補強部材は、嵌合凸部の軸方向からみた凹部のすりわりの方向が案内部の長手方向と非平行に配置されているので、帯状の案内部の案内面に沿って遊技領域へ向けて進行する遊技球によって案内面が反対面側に押されたときに、嵌合凸部を弾性変形し難くできる。これにより、案内部が傾動することを抑制できる。その結果、遊技機A3の奏する効果に加え、遊技領域へ案内される遊技球の軌道や飛距離をさらに安定させることができる効果がある。
即ち、嵌合凸部は、すりわりの方向と平行な荷重によって弾性変形し難く、すりわりの方向と直交する荷重によって弾性変形し易い。そのため、嵌合凸部のすりわりの方向を案内部の長手方向と平行となるように案内部補強部材を配置すれば、案内部の案内面が反対面側に押されたときには、嵌合凸部の弾性変形により案内部が傾動し易い。これに対し、嵌合凸部のすりわりの方向を案内部の長手方向と非平行となるように案内部補強部材を配置すれば、案内部の案内面が反対面側に押されたときに嵌合凸部を弾性変形し難くできる。これにより、案内部を案内面の反対面側に傾動し難くできる。
遊技機A1からA4のいずれかにおいて、前記案内部補強部材は、前記反対面側突設部と対峙して前記案内部の案内面側に配設されると共に前記案内面に接触する案内面側突設部を備え、その案内面側突設部は、前記反対面側突設部の高さより低く設定されていることを特徴とする遊技機A5。
遊技機A5によれば、反対面側突設部と対峙して案内部の案内面側に配設される案内面側突設部が案内部の案内面に接触するので、反対面側突設部および案内面側突設部の間に案内部が保持される。案内部補強部材により案内面および反対面の両方から案内部が保持されるので、遊技機A1からA4のいずれかの奏する効果に加え、案内部の傾動を確実に防止できる。その結果、遊技領域へ案内される遊技球の軌道や飛距離をさらに安定させることができる効果がある。
また、案内部の案内面側に配設される案内面側突設部は、反対面側突設部の高さより低く設定されているので、案内面に沿う遊技球の進行を案内面側突設部が妨害しないようにできる。案内面側突設部に遊技球が干渉すると、遊技球の運動エネルギーの損失が生じ遊技領域へ案内される遊技球の飛距離が不安定になるところ、これを防止できるので、遊技領域へ案内される遊技球の飛距離が不安定になることを防止できる。
遊技機A1からA5のいずれかにおいて、前記反対面側突設部は、頂部から前記嵌合凸部側へ向かって下降傾斜する傾斜部と、その傾斜部に連設されると共に前記案内部の反対面と対面しつつ前記反対面の少なくとも一部が接触する接触部とを備えていることを特徴とする遊技機A6。
遊技機A6によれば、案内部補強部材および案内部を遊技盤の盤面に配置する場合には、まず、案内部補強部材の嵌合凸部を遊技盤の孔部に挿入する。次いで、案内部補強部材の接触部に反対面が対面するように、反対面側突設部の傾斜部に沿わせて案内部を配置する。傾斜部は頂部から嵌合凸部側へ向かって下降傾斜しており、接触部は傾斜部に連設されているので、傾斜部に沿って、案内部をスムーズに接触部へ配置させることができる。これにより、遊技盤A1からA5のいずれかの奏する効果に加え、案内部を遊技盤の盤面にスムーズに配置させることができ、案内部を盤面へ配置する配置作業の作業性を向上できる効果がある。
遊技機A1からA6のいずれかにおいて、前記遊技盤は、前記遊技領域の背面側に位置し盤面に釘が植設される肉厚部と、その肉厚部に連設されると共に前記肉厚部より厚さが小さく設定される肉薄部と、その肉薄部の外周縁から背面側に立設される外周縁補強リブと、前記肉薄部の所定部から背面側に突出して連成される突出部とを備え、前記孔部は、前記肉薄部および前記突出部に貫通形成されていることを特徴とする遊技機A7。
遊技機A7によれば、遊技盤は遊技領域の背面側に位置する肉厚部の盤面に釘が植設されるので、釘の打ち込み深さを確保することで釘の保持力を確保できる。また、肉厚部より厚さが小さく設定される肉薄部が肉厚部に連設されるので、肉薄部を設けない遊技盤(肉厚部の厚さで一様に形成される遊技盤)と比較して、遊技盤を軽量化できる。さらに、肉薄部の外周縁から背面側に外周縁補強リブが立設されているので、肉薄部の剛性を確保できる。これにより、剛性を確保しつつ遊技盤を軽量化できると共に、盤面に植設される釘の保持力を高めることができる。
また、肉薄部の所定部から背面側に突出して突出部が連成され、肉薄部および突出部に孔部が貫通形成されているので、孔部に嵌合される嵌合凸部の嵌合深さを確保できる。孔部に嵌合される嵌合凸部の嵌合深さが大きくなるにつれ、孔部に嵌合された嵌合凸部が軸方向と直交する方向に揺動し難くなる傾向がみられるので、孔部に嵌合される嵌合凸部の嵌合深さを確保することで、遊技盤に固定された案内部補強部材を揺動し難くできる。遊技盤に固定された案内部補強部材を揺動し難くすることで、遊技球を遊技領域に案内する案内部の傾動を抑制できるので、遊技領域へ案内される遊技球の軌道や飛距離をさらに安定させることができる。
また、肉薄部の所定部から背面側に突出して突出部を連成し、その突出部および肉薄部に孔部を貫通形成するので、孔部を形成するために肉厚部の面積を広げることを不要にできる。肉薄部に連成される突出部(孔部を除く)の分だけ遊技盤の質量が増加するが、肉厚部の面積を広げる必要がないので、遊技盤の質量の増加を抑えることができる。さらに、孔部が貫通形成された突出部は孔部の周囲の肉薄部の剛性を高めるリブの機能を発揮するので、孔部の周囲の肉薄部の剛性を確保できる。
以上のように遊技機A7によれば、遊技機A1からA6のいずれかの奏する効果に加え、遊技盤の剛性を確保しつつ遊技盤を軽量化できると共に、盤面に植設される釘の保持力を高められることに加え、遊技領域へ案内される遊技球の軌道や飛距離をさらに安定させることができる効果がある。
遊技球が流下する遊技領域を形成する合成樹脂製の遊技盤と、その遊技盤の厚さ方向に貫通形成されると共に前記遊技盤の外周縁の一部が開放される開口部と、その開口部に配置される構造物とを備え、その構造物は、遊技球の動きに干渉する部材または遊技球が通過する部材もしくは遊技の告知や演出に用いられる部材を備えていることを特徴とする遊技機B1。
遊技機B1によれば、遊技球が流下する遊技領域が合成樹脂製の遊技盤により形成され、その遊技盤の厚さ方向に開口部が貫通形成される。その開口部は遊技盤の外周縁の一部が開放され、開口部に、遊技球の動きに干渉する部材または遊技球が通過する部材もしくは遊技の告知や演出に用いられる部材としての構造物が配置される。これにより、構造物を、遊技盤の制約を受け難く配置できる。その結果、遊技の演出の自由度を向上でき、遊技の興趣を大いに高めることができる効果がある。
即ち、従来よりこの種の遊技機として、遊技領域に対して遊技球が発射され、遊技領域内の各種入賞口に遊技球が入賞されるとそれに伴い所定個数の遊技球が払い出されるパチンコ機がある。パチンコ機では、例えば、遊技領域の中央部には液晶表示装置等の図柄表示ユニットが配置され、その図柄変動ユニットにより複数列の図柄が変動表示される。所定の入賞口(始動入賞口)への入賞をトリガとして図柄表示ユニットによる図柄の変動表示が開始され、その後、所定の変動パターンによる変動表示を経て図柄の変動表示が停止される。停止した図柄が確定した際、その図柄の組み合せが予め設定された所定の組み合せであれば、特別遊技状態(大当たり状態)に移行し多量の遊技球が払い出される。
また近年では、遊技の興趣を高めるべく、液晶表示装置の表示画面に表示される表示内容を複雑なものにしたり、表示画面を大型化して表示画像の迫力を向上させたりする等、図柄表示に関して様々な工夫が施されている。しかし、図柄表示に関して様々な工夫を施しても、遊技者に与える印象は似かよったものになりがちである。遊技者の興味を引くためには、新たな構造を採用してその構造による新たな演出が必要である。
しかしながら、表示装置や役物等の部品を遊技盤の盤面に取着する従来の構造では、奥行き方向の広がりが乏しいので、似かよった演出が採用され易い。また、従来の木製の合板(ベニヤ)で作成される遊技盤では、加工性や機械的強度を考慮すると、新たな構造を採用し難い。
これに対し、遊技機B1によれば、周縁部の一部が開放する開口部が形成された合成樹脂製の遊技盤を使用することにより、遊技盤の制約を受け難い構造物の配置を採用することができる。その結果、遊技の演出の自由度を向上できる。これにより、遊技の興趣を大いに高めることができる効果がある。
遊技機B1において、前記開口部に設置されると共に図柄を変動表示する表示部を有する図柄表示装置を備え、前記構造物は、前記図柄表示装置の周辺に配置されることを特徴とする遊技機B2。
遊技機B2によれば、開口部の空間を利用して、図柄を変動表示する表示部を有する図柄表示装置が設置され、図柄表示装置の周辺に構造物が配置される。遊技機B1の奏する効果に加え、図柄表示装置の平面的な図柄演出のみならず、構造物により多様な演出を実現することができる効果がある。
遊技機B1又はB2において、前記構造物は、少なくとも一部が可動する飾り部を備えるものであり、その飾り部は、移動可能に構成される可動演出部材と、その可動演出部材の前面側または背面側に配置されると共に前記可動演出部材を動作させる駆動部とを備えていることを特徴とする遊技機B3。
遊技機B3によれば、可動演出部材が移動可能に構成され、その可動演出部材の前面側または背面側に配置される駆動部により可動演出部材が動作される。遊技盤の厚さ方向の空間を利用して可動演出部材の駆動部が配置されるので、遊技機という限られた空間において駆動部を配置するスペースを有効活用できる効果がある。その結果、遊技機B1又はB2の奏する効果に加え、遊技盤に対面して遊技を行う遊技者に視認される可動演出部材の設計の自由度を向上でき、多彩な演出を実現することができる効果がある。
遊技機B1からB3のいずれかにおいて、前記遊技盤および前記構造物の背面側に配置されると共に前記遊技盤および前記構造物に向けて光を照射可能な発光部を備え、前記遊技盤および前記構造物の少なくとも一部が透光性を有し前記発光部により照射される光を視認可能に構成されていることを特徴とする遊技機B4。
遊技機B4によれば、遊技盤および構造物の背面側に配置される発光部により遊技盤および構造物に光が照射される。遊技盤および構造物の少なくとも一部が透光性を有し、発光部により照射される光を視認可能に構成されているので、遊技機B1からB3のいずれかの奏する効果に加え、遊技盤および構造物による演出効果を向上できる効果がある。
遊技機B4において、前記遊技盤は、前記開口部の周縁の所定部に前記構造物と連結される連結部を備え、その連結部は、前記発光部により照射される光を散乱させる光散乱部を備えていることを特徴とする遊技機B5。
遊技機B5によれば、開口部の周縁の所定部に構造物と連結される連結部を設け、その連結部に照射される光は、光散乱部により散乱する。これにより、遊技機B4の奏する効果に加え、光散乱部により散乱される光によって遊技盤と構造物との継ぎ目部分(連結部)を視認し難くできると共に、遊技盤と構造物との継ぎ目部分(連結部)の演出効果を向上できる。
<その他>
<手段>
この目的を達成するために、技術的思想1記載の遊技機は、遊技球が流下する遊技領域を形成する合成樹脂製の遊技盤と、その遊技盤の厚さ方向に貫通形成されると共に前記遊技盤の外周縁の一部が開放される開口部と、その開口部に配置される構造物とを備え、その構造物は、遊技球の動きに干渉する部材または遊技球が通過する部材もしくは遊技の告知や演出に用いられる部材を備えている。
技術的思想2記載の遊技機は、技術的思想1記載の遊技機において、前記開口部に設置されると共に図柄を変動表示する表示部を有する図柄表示装置を備え、前記構造物は、前記図柄表示装置の周辺に配置される。
技術的思想3記載の遊技機は、技術的思想1又は2に記載の遊技機において、前記構造物は、少なくとも一部が可動する飾り部を備えるものであり、その飾り部は、移動可能に構成される可動演出部材と、その可動演出部材の前面側または背面側に配置されると共に前記可動演出部材を動作させる駆動部とを備えている。
技術的思想4記載の遊技機は、技術的思想1から3のいずれかに記載の遊技機において、前記遊技盤および前記構造物の背面側に配置されると共に前記遊技盤および前記構造物に向けて光を照射可能な発光部を備え、前記遊技盤および前記構造物の少なくとも一部が透光性を有し前記発光部により照射される光を視認可能に構成されている。
技術的思想5記載の遊技機は、技術的思想4記載の遊技機において、前記遊技盤は、前記開口部の周縁の所定部に前記構造物と連結される連結部を備え、その連結部は、前記発光部により照射される光を散乱させる光散乱部を備えている。
<効果>
本技術的思想によれば、演出に寄与する装置等の配置の自由度を向上させ、遊技の興趣を大いに高めることができる効果がある。