JP2008110025A - 注射装置 - Google Patents

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亨 伊藤
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Abstract

【課題】安定した操作が行え、ホルダーを注射器から着脱可能とする注射装置を提供する。
【解決手段】本発明の注射装置は、筒状の外筒本体部21aと、外筒本体部と連通するように外筒本体部の先端に設けられた口部21bとを有する外筒と、外筒内を摺動可能とするガスケット23と、ガスケットに連結されて外筒の後端開口から外筒内外に入出可能なプランジャー24とを含む注射器と、外筒本体部の後端部近傍に配置され、外筒本体部とは別体の指掛用フランジ25と、指掛用フランジから立設され外筒に装着された立設部26と、外筒を内腔内に挿入可能とする内径を有し、外筒に装着され、口部の周囲に配置された部分の内面に螺旋突状が形成されたホルダー3とを含み、外筒にホルダーが装着された状態を保持可能とし、およびその保持を解除可能とする螺合構造が、ホルダーと立設部とに形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、注射器とこの注射器に装着されたホルダーとを含む注射装置、特に、薬液等が予め充填された注射器(以下「プレフィルドシリンジ」とも呼ぶ。)とこの注射器に装着されたホルダーとを含む注射装置に関する。
プレフィルドシリンジでは、外筒内に予め所定量の薬液が充填されている。外筒本体部の先端には液体を吐出可能とする口部が設けられている。口部の開口は、口部にゴムキャップ等が装着されることにより塞がれている。外筒本体部内には、その後端開口からガスケットが摺動可能に挿入されている。このガスケットよりも先端側部分の外筒とガスケットとで囲まれる空間には上記薬液等が収納されている。ガスケットは外筒の内面に密着しているので、上記空間の液密性が保たれている。使用時には、ゴムキャップを口部から取り外し、ガスケットに連結されたプランジャーを外筒内に押し込めば、口部から薬液を吐出させることができる。このようなプレフィルドシリンジを用いれば、患者への薬剤投与や薬剤混合にかかる手間を減らし時間を短縮できる。
上記外筒は、合成樹脂製であることが多いが、充填される薬液等の種類によってはガラス製でなければならない。しかし、その場合、ガラスの性質上、合成樹脂からなる外筒のように指掛用のフランジを大きく形成することが難しい。そのため、指をフランジにひっかけにくく、安定した操作が行いにくい。また、保管および運搬時等における外筒の破損も防止する必要がある。
特許文献1には、注射器と、注射器に装着された注射器用ホルダーとを含む注射装置が開示されている。図7に示すように、注射器ホルダー206は、注射器のシリンダ筒200に嵌装可能な内径を有している。注射器ホルダー206は、シリンダ筒200と同等の長さを有する筒状のホルダー本体207と、その後端側に形成された指掛用フランジ273とを備えている。指掛用フランジ273の幅は、シリンダ筒200に形成された突片222のそれよりも大きく形成されている。注射器ホルダー206は、固定部材88も備えている。この固定部材88と指掛用フランジ273とで突片222を挟持することにより、ホルダー本体207がシリンダ筒200に固定されている。記突片222の挟持は、指掛用フランジ273の第1の係止突状275と固定部材88の第2の係止突状284とを嵌め合わせることにより保持されている。
図7に示した注射装置においては、ホルダー本体207の先端部の内面271に、螺旋突条(図示せず)からなる注射針用の止着部が形成されている。注射針はこの止着部に固定されるので、高粘度の薬剤を吐出する時のように高圧力が注射針にかかっても、注射針のシリンダ筒200からの抜け落ちが防止されている。
特開平10−155905号公報
しかし、特許文献1に記載の注射装置は、注射針を強固に固定できる反面、口部221を、例えば、スリットが形成されたディスク状の弁体を有する混注用ポート等のスリット内に挿入できない。これは、シリンダ筒200の先端の口部221がホルダー本体207によって囲われているためである。このように、特許文献1に記載の注射装置では、シリンダ筒200にホルダー本体207が装着されることにより、注射装置の適用対象が制限されるという不都合を有する。
また、操作性の観点からは、吐出する薬液の粘度が高い場合、低い場合のいずれの場合も、注射装置には指掛用フランジ273が備わっていると好ましい。
しかし、特許文献1に記載の注射装置では、ホルダー本体207と指掛用フランジ273とが一体成形されており、互いに分離不能であるため、指掛用フランジ273を残してホルダー本体207のみを注射器から取り外すことができない。すなわち、特許文献1には、必要に応じてホルダー本体207をシリンダ筒200に対して着脱するといった思想は開示されていない。
本発明は、ホルダー本体を注射器に対して着脱可能とし、かつ、ホルダー本体が注射器から取り外された状態でも安定した操作が行うことが可能な、注射装置を提供する。
本発明の注射装置は、筒状の外筒本体部と、前記外筒本体部と連通するように前記外筒本体部の先端に設けられた口部とを有する外筒と、前記外筒内を摺動可能とするガスケットと、前記ガスケットに連結されて前記外筒の後端開口から前記外筒内外に入出可能なプランジャーとを含む注射器と、前記外筒本体部の後端部近傍に配置され、前記外筒本体部とは別体の指掛用フランジと、前記指掛用フランジから立設され前記外筒に装着された立設部と、前記外筒を内腔内に挿入可能とする内径を有し、前記外筒に装着され、前記口部の周囲に配置された部分の内面に螺旋突状が形成されたホルダーとを含み、前記外筒にホルダーが装着された状態を保持可能とし、およびその保持を解除可能とする螺合構造が、前記ホルダーと前記立設部とに形成されていることを特徴とする。
本発明の注射装置は、指掛用フランジを外筒本体部の後端部の近傍に配置させた状態で、注射器にホルダーが装着された保持状態を解除できるので、ホルダーが注射器から取り外された状態でも安定した操作が行える。
ホルダーが注射器に装着された状態で注射装置を保管および運搬時すれば、注射器の破損を防止できる。口部の周囲の内面に形成された螺旋突状に例えば注射針の針基等を螺合させれば、例えば、高粘度の薬剤の吐出時のように高圧力が注射針等にかかった場合の、注射針等の抜け落ちが防止される。さらに、必要に応じて、注射器からホルダーを取り外せば、例えば、口部を混注用ポート等に挿入でき、注射器の適用範囲が広がる。
さらに、本発明では、螺合構造により注射器にホルダーが装着された状態が保持されるので、ホルダーと立設部とが連結されることにより形成される保持空間の大きさを微調整できる。そのため、量産される注射器について寸法のばらつきがあっても、注射器の径方向および長手方向のがたつきを抑制しながら、注射器にホルダーが装着された状態を保持できる。
本発明の注射装置の一例において、注射器は、ガスケットよりも先端側に位置する外筒とガスケットとで囲まれる空間に収納された液体を含む、いわゆるプレフィルドシリンジであってもよい。外筒の材料としては、例えば、樹脂、ガラス等が挙げられるが、耐薬品製の優れたガラスが好ましい。
本発明の注射装置の好ましい一例では、外筒本体部はその後端部に、その隣接部分よりも外径が大きくなった径大部を備える。この場合、立設部の一部の内径は、この径大部の外径よりも大きく形成されると好ましい。
本発明の注射装置の好ましい一例では、螺合構造は、ホルダーの内面と立設部の外面に形成され、例えば、ホルダーの内面に形成された螺旋突状と、立設部の外面に形成された係止突起とから構成される。この場合、例えば、螺合構造がホルダーの外面と立設部の内面に形成される場合よりも操作性が良く好ましい。螺合構造が例えばホルダーの外面と立設部の内面に形成される場合は、立設部と外筒の間にホルダーを収納するためのスペースが必要となる。そのため、ホルダーが外筒から取り外された状態では上記スペースの存在により立設部が撓む等して操作性が悪くなる。
本発明の注射装置の好ましい一例では、立設部は、立設部の先端側に自由端を有する片持ちアームを含み、片持ちアームの自由端部側に、上記係止突起が形成される。片持ちアームを押圧することにより、ホルダーと立設部との螺合が解除可能であれば、解除操作が簡便に行え好ましい。この場合、ホルダーの内径は、後端側よりも先端側の方が小さい。各片持ちアームに形成された係止突起とホルダーの内面に形成された螺旋突条との螺合を片持ちアームを押圧することにより解除可能としながら、ホルダー内におけるプレフィルドシリンジ2の径方向のがたつきを抑制できる。また、各片持ちアームに、押圧用突起が形成されているとより好ましい。
本発明の注射装置の好ましい一例では、指掛用フランジは、上記立設部が立設され、立設部の内腔と連通した第1孔を有する第1部材と、第2孔を有する第2部材と、第1部材の立設部側の反対側に第2部材が配置され、第1孔と第2孔とが連通した状態を保持する保持構造とを含む。この保持構造は、例えば、第1部材および第2部材のうちのいずれか一方が有する係止用開口部と、他方に形成され係止用開口部に係止可能な突出片とを含む。第1部材と第2部材とがヒンジ部を介して連結されていてもよい。係止用開口部は、第1部材に形成され、突出片は、第2部材に形成されているとより好ましい。
次に、図面を参照しながら本発明をより詳細に説明する。
図1は、本発明の注射装置の一例の側面図であり、図2は図1に示した注射装置のII−II断面図である。図3は、ホルダーが取り外された状態の注射装置を示した部分断面図である。図4Aは、図1に示した注射装置を構成するホルダーの側面図であり、図4Bは、図4AのIV−IV断面図である。
図1および図2に示すように、本実施形態の注射装置1を構成するプレフィルドシリンジ2の外筒21内には予め所定量の薬液等(図示せず)が充填されている。円筒状の外筒本体部21aの先端には薬液等を吐出可能とする口部21bが形成されている。口部21bの内径および外径は、それぞれ外筒本体部21aの内径および外径よりも小さい。口部21bにはゴムキャップ22等の弾性材料からなるキャップが装着されており、口部21bの開口はゴムキャップ22により塞がれている。外筒21内には、その後端開口から、ガスケット23が摺動可能に挿入されている。このガスケット23よりも先端側に位置する外筒21とガスケット23とで囲まれる空間に薬液等が収納されている。ガスケット23は外筒21の内面に密着しているので、上記空間の液密性は保たれている。図1および図2において24はプランジャーである。プランジャー24はガスケット23に連結され、外筒21内をその長手方向に移動可能である。使用時には、ゴムキャップ22を口部21bから取り外し、プランジャー24を外筒21内に押し込めば、口部21bから薬液を吐出させることができる。
外筒21に装着され、外筒21の外周を囲うように配置されたホルダー3は、外筒本体部21aを内部に挿入可能とする内径を有している。ホルダー3の口部21bの周囲に位置する部分における内面には螺旋突状31aが形成されている。この螺旋突状31aは、例えば、注射針や、例えば三方活栓などの一部を構成する雌ルアーと螺合可能なように形成されている。具体的には、螺旋突状31aは、注射針を構成する針基の端部外周に形成された環状突起、または、雌ルアーの先端側端部の外周に形成された環状突起等と螺合可能である。よって、口部21bに装着された注射針または雌ルアーは、その内腔に口部21bが挿入されて口部21bに固定されると同時に、ホルダー3に螺合により固定される。そのため、注射針または雌ルアー等に高い圧力が加わっても、これらが口部21bから抜け落ちることが防止されている。
図3に示すように、指掛用フランジ25は、外筒本体部21aの後端側に装着された略筒状の立設部26と一体的に成形されている。
図3および図2によれば、指掛用フランジ25と立設部26とを含む構造体27の、外筒本体部21aへの装着の様子が良く分かる。指掛用フランジ25は、略板状の第1部材25aと、略板状の第2部材25bと、これらを連結するヒンジ部25cとを備えている。ヒンジ部25cは屈曲可能であり、第1部材25aと第2部材25bとは、互いに平行に配置され接している。この状態は、例えば下記の保持構造によって保持されている。
図5(a)は、指掛用フランジ25と立設部26とを含む構造体27の展開図であり、図5(b)は図5(b)のV−V断面図である。図5(a)に示すように、指掛用フランジを構成する第2部材25bには一対の係止用開口部252bが形成されている。一方、第1部材25aには、一対の係止用開口部252bに対応する1対の突出片25dが形成されている。各突出片25dは、第1部材25aの第2部材25bと向い合う面からほぼ直角に立設されており、図3に示すように、脚部251dとその先端に設けられた鉤部252dを備えている。脚部251dの長さは、第2部材25bの厚みとほぼ等しい。
このように、指掛用フランジ25を構成する保持構造の一例は、係止用開口部252bと突出片25dとからなる。突出片25dが、係止用開口部252b内に挿入され、鉤部252dを第2部材25bの第1部材25a側の面の反対面と対向させることで、第1部材25aと第2部材25bとが接した状態が保持される(図3、図5(a)参照)。
図3および図5(a)に示すように、第1部材25aには、立設部26が立設されている。立設部26は、例えば、射出成型法などの成型方法により、第1部材25aと一体成型される。第1部材25aは、1対の突出片25d間に第1孔251aを有しており、第1孔251aは、立設部26の内腔と連通している。(図5(a)(b)参照)。第1孔251aの径は、外筒本体21aの径大部21c(図2参照)における外径とほぼ等しいか僅かに大きいと好ましい。また、立設部26の所定の一部(例えば、第1孔251aに隣接した部分)の内径のみが、径大部21cの外径とほぼ等しいかまたは大きいと好ましい。この場合、図2に示すように、径大部21cを立設部26の内腔内か、または第1孔251a内に納めることができる。また、本実施形態の注射装置の組立過程において、口部21b側の端部から外筒本体部21aに装着され、外筒本体部21aの後端側にスライド移動された構造体27が、径大部21cを越え外筒本体部21aの後端部側から抜け落ちることが防止される。
一方、図5(a)に示すように、第2部材25bは、第2孔251bを有している。第2孔251bは、一対の係止用開口部252bの間に形成されている。第2孔251bの径はプランジャー24の、ガスケット23の後端面よりも後方に位置した部分の先端部24a(図2参照)における外径よりも僅かに小さく、かつ、先端部24aよりも後方部分であって外筒21内に挿入される部分24b(図2参照)の外径よりも大きいと好ましい。この場合、プランジャー24のスライド操作がスムーズに行えるとともに、プランジャー24の抜出が抑制される。
図5(a)に示すように、指掛用フランジは、所定の径方向に特に張り出している。具体的には、指掛用フランジは、第1孔251aの中心または第2孔251bの中心からヒンジ部25cへ向かう方向およびその反対方向へは大きく張り出しておらず、第1孔251aの中心からヒンジ部25cへ向かう方向と直交する方向に、指を十分に掛けることが可能な程度に大きく張り出している。ただし、本実施形態において、指掛用フランジ25の形状は図5(a)を用いて説明した形態に制限されるものではない。例えば、指掛用フランジ25を立設部26の軸方向に沿って見たときの外形が、ほぼ円形であってもよい。
次ぎに、外筒21にホルダー3が装着された状態を保持可能とし、およびその保持を解除可能とする螺合構造について説明する。
図2に示すように、上記螺合構造は、例えば、ホルダー3の内面に形成された螺旋突状31bと、立設部26の外方に突出した係止突起26aとから構成されている。
図1および図3に示した例では、立設部26の先端側部分の外径は、ホルダー3の後端側部分における内径よりも小さい。そのため、係止突起26aの螺旋突状31bへの螺合は、ホルダー3の内側から行われる。
図5(a)(b)に示すように、係止突起26aは、立設部26の先端側端部の外周に形成されていると好ましい。立設部26の軸方向の長さについて特に制限はないが、長くなればなるほど外筒2内の薬液が見づらくなり好ましくない。
図3および図5(a)(b)に示すように、立設部26は、立設部26の先端側に自由端部を有する片持ちアーム26bを含んでいると好ましい。この場合、片持ちアーム26bの自由端部側に係止突起26aが形成される。片持ちアーム26bは、略筒状体があたかも周方向に複数に分割されて形成されたかのような形状をしている。
片持ちアーム26bの数および係止突起26aの数については、特に制限がない。しかし、片手で係止解除を行うことを考慮すれば、各々2個であると好ましい。片持ちアーム26bは、立設部26の中心軸を中心として互いに対称な位置に形成されていると、係止解除の操作性の観点からよりいっそう好ましい。
片持ちアーム26bを押圧することにより、ホルダー3の内面に形成された螺旋突条31bと係止突起26aとの螺合が解除される場合、片持ちアーム26bのうちのホルダー3外に配置された部分には、押圧用突起26cが形成されていると好ましい。各押圧用突起26cに対して、ホルダー3の中心軸に近づく向きの押圧力を加えて片持ちアーム26bの先端側を湾曲させる。すると、各片持ちアーム26bの基端を支点として、一対の片持ちアーム26bの先端側部分の相互間隔が狭まり、ホルダー3の内面に形成された螺旋突条31bと係止突起26aとの螺合を容易に解除できる。
アーム26bの押圧による螺合の解除を可能とするためには、図2に示すように、各片持ちアーム26bと外筒本体部21aの間には、上記のような湾曲を可能とするために、所定長の隙間が必要である。しかし、ホルダー3の螺旋突状31bが形成されている部分よりもより先端側に位置する部分の内径は、それより基端側部分における内径よりも小さいと好ましく、さらには、外筒本体部21aの外径よりも僅かに大きい程度であると好ましい。この場合、各片持ちアーム26bに形成された係止突起26aとホルダーの内面に形成された螺旋突条との螺合およびその解除を可能としながら、ホルダー3内におけるプレフィルドシリンジ2の径方向のがたつきを抑制できる。
また、図4Bに示すように、ホルダー3の内径に関して、螺旋突状31aが形成された部分は、それより後端側部分よりも小さい。そのため、ホルダー3の内面には、螺旋突状31aが形成された部分と、その部分に隣接する部分とを連結する段差面31dを有している。一方、図2に示すように、外筒21の外表面は、口部21bと外筒本体部21aとを連結する段差面21dを有している。これらの段差面21d、31dは相互にホルダー3内における外筒21の軸方向の移動を規制するよう機能している。
以上のとおり、本実施形態の注射装置の一例では、プレフィルドシリンジ2からホルダー3を自在に着脱できる。図3に示すように、螺合構造による螺合が解除されて、プレフィルドシリンジ2からホルダー3(図2参照)が取り外された状態では、例えば、予め挿入孔が形成された弁を備えた混注用ポート等の挿入孔内に、口部21bを挿入できる。また、指掛用フランジ25が外筒21の後端部の近傍に設けられた状態を保持する機構と、ホルダー3がプレフィルドシリンジ2に装着された状態を保持する機構(螺合構造)とが、相互に独立している。そのため、プレフィルドシリンジ2からホルダー3を取り外しても、指掛用フランジ25が外筒21の後端部の近傍に設けられた状態は保持される。よって、本実施形態の注射装置では、常に、指掛用フランジ25に指をしっかりと引掛けることができ、安定した操作が行える。
本実施形態の注射装置では、螺合構造により、ホルダー3と立設部26とが連結されるので、ホルダー3と立設部26とが連結されることにより形成される保持空間の大きさを微調整可能である。そのため、量産されるプレフィルドシリンジ2について寸法のばらつきがあっても、プレフィルドシリンジ2の径方向および長手方向のがたつきを抑制しながら、プレフィルドシリンジ2にホルダー3が装着された状態を保持できる。
以上のとおり、図1〜図5を用いて説明した例では、螺合構造を構成する係止突起26aが各片持ちアーム26bに形成され、係止突起26aが係止される螺旋突条31bがホルダー3の内面に形成されている。しかし、本実施形態の注射装置はこのような形態に限定されない。例えば、係止突起がホルダーの内面または外面に形成され、螺旋突条が立設部の外面または内面に形成されていてもよい。
外筒21の材料について特に制限はないが、例えば、透明性が高く、耐薬品性の高い樹脂またはガラスが好ましい。樹脂としては、例えば、環状ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレンナフタレート等が好ましい。口部21bは、ISO594−1に規定の100分の6テーパー面を有していると好ましい。
ホルダー3の材料は、例えば、透明性が高く軽量な樹脂が好ましい。樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート等が好ましいが、なかでも透明性が高く硬質なポリカーボネートが特に好ましい。ホルダー3に形成された、螺旋突状はISO594−2に規定された螺旋突状であると好ましい。
構造体27の材料については、例えば、ホルダー3と同様であってもよいが、本実施形態のように、構造体27がヒンジ部25cや片持ちアーム26b等のように可撓性を要求される部位を備える場合は、ポリプロピレンが特に好ましい。
プランジャー24の材料について特に制限はないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂が好ましい。
ガスケット23の材料について特に制限はないが、例えば、ブチルゴム、スチレン系熱可塑性エラストマー等が好ましい。
キャップ22の材料に特に制限はないが、例えば、ブチルゴム、スチレン系熱可塑性エラストマー等が好ましい。
次ぎに、本実施形態の注射装置の組立方法の一例について、図2を参照しながら説明する。
先ず、外筒21の口部21bにゴムキャップ22を装着する。次いで、外筒21内に薬液等を所定量充填した後、外筒21の後端開口から、外筒21内にガスケット23を挿入する。このようにして、密閉空間内に薬液が保持される。これらの工程が行われる雰囲気の衛生状態等については厳密に管理する必要がある。薬液充填後の以下の工程については、衛生状態等についてやや緩やかに管理された環境下で行っても良い。
次ぎに、外筒21に構造体27が装着される。外筒21への構造体27の装着は、係止用開口部252bに突出片26dが係止されていない状態で行なわれる(図3、図5(a)参照)。また、外筒21への構造体27の装着は、第1孔251aおよび立設部26の内腔内に、順次、外筒21をその口部21b側から挿入することによって行う。構造体27を外筒21の後端部上に位置させ、ヒンジ部25cを屈曲させて、係止用開口部252bに突出片26dを係止させる(図3、図5(a)参照)。次いで、ホルダー3内に、ゴムキャップ22および構造体27が装着された外筒21を挿入し、係止突起6aとホルダー内面に形成された螺旋突条31bとを螺合させる。ホルダー3内への外筒21の挿入は、ホルダー3の後端開口から、外筒21をその口部21b側から挿入して行う。次ぎに、ガスケット23にプランジャー24を連結する。このようにして本実施形態の注射装置1を組み立てることができる。
以上、図1〜図5を用いて本実施形態の注射装置の一例について説明したが、本発明の注射装置はこれに限定されない。例えば、部品数と成形工程を減らす観点から、第1部材25aと第2部材25bとはヒンジ部25c(図5(a)参照)を介して連結されていると好ましいが、第1部材25aと第2部材25bとは必ずしも結合されている必要はない。
図1〜図5に示した例では、突出片25dは第1部材25aに設けられ、係止用開口部は第2部材25bに形成されている。しかし、図6に示すように、突出片25dは第2部材25bに設けられ、第1部材25aに係止用開口部が形成されていてもよい。この場合、指掛用フランジ25に指を引掛けた際に、突出片25dの鉤部252dが滑り止めとして機能するので好ましい。
図2に示した例では、第1部材25aの第2部材25b側の面と外筒21の後端端面とがほぼ同一平面内にある。しかし、径大部21cは、第1部材25aの第2部材25b側の面から突出していてもよいし、径大部21cは、第1部材25aと第2部材25bとによって挟まれていてもよい。また、径大部21cは、立設部26のより先端側に引込まれていてもよい。
以上では、注射器としてプレフィルドシリンジを用いているが、注射器は、薬液が外筒内に予め充填されていない通常の注射器であってもよい。また、外筒の材料としては、例えば、樹脂、ガラス等が挙げられるが、耐薬品製の優れたガラスが好ましい。
本発明の注射装置では、外筒からホルダーを着脱自在であり、ホルダーが外筒に装着されているか否かにかかわらず、指掛用フランジが外筒の後端部の近傍に設けられた状態が保持されているので、常に安定した操作が行える。そのため、注射装置の適用範囲が広い。
実施形態1の注射装置の一例の側面図 図1に示した注射装置のII−II断面図 ホルダーが取り外された状態の図1の注射装置を示した部分断面図 図1に示した注射装置を構成するホルダーの側面図 図4AのIV−IV断面図 (a)は指掛用フランジと立設部とを含み、図1の注射装置を構成する構造体を外筒の軸方向から見た図、(b)は(a)のV−V断面図 実施形態1の注射装置の他の一例の一部を示した側面図 従来の注射装置の一例を示した側面図
符号の説明
1 注射装置
2 注射器(プレフィルドシリンジ)
3 ホルダー
31a 螺旋突状
21 外筒
1a 外筒本体部
21b 口部
21c 径大部
22 ゴムキャップ
23 ガスケット
24 プランジャー
25 指掛用フランジ
25a 第1部材
25b 第2部材
25c ヒンジ部
25d 突出片
26 立設部
251a 第1孔
251b 第2孔
252b 係止用開口部
251d 脚部
252d 鉤部
31b 開口部
26a 係止突起
26b 片持ちアーム
26c 押圧用突起

Claims (13)

  1. 筒状の外筒本体部と、前記外筒本体部と連通するように前記外筒本体部の先端に設けられた口部とを有する外筒と、前記外筒内を摺動可能とするガスケットと、前記ガスケットに連結されて前記外筒内を移動可能なプランジャーとを含む注射器と、
    前記外筒本体部の後端部近傍に配置された指掛用フランジと、
    前記指掛用フランジから立設され前記外筒に装着された立設部と、
    前記外筒に装着され、前記口部の周囲に配置された部分の内面に螺旋突状が形成されたホルダーとを含み、
    前記外筒にホルダーが装着された状態を保持可能とし、およびその保持を解除可能とする螺合構造が、前記ホルダーと前記立設部とに形成されていることを特徴とする注射装置。
  2. 前記注射器は、前記外筒の前記ガスケットよりも先端側の部分と前記ガスケットとで囲まれる空間に収納された液体をさらに含むプレフィルドシリンジである請求項1に記載の注射装置。
  3. 前記外筒は、ガラスを含む請求項1に記載の注射装置。
  4. 前記外筒本体部はその後端部に、その隣接部分よりも外径が大きくなった径大部を備え、
    前記立設部の一部の内径は、前記径大部の外径よりも大きい請求項1に記載の注射装置。
  5. 前記螺合構造が、
    前記ホルダーの内面と前記立設部の外面に形成されている請求項1に記載の注射装置。
  6. 前記螺合構造は、
    前記ホルダーの内面に形成された螺旋突状と、
    前記立設部の外面に形成された係止突起とからなる請求項5に記載の注射装置。
  7. 前記立設部は、前記立設部の先端側に自由端を有する片持ちアームを含み、
    前記片持ちアームの自由端部側に、前記係止突起が形成されている請求項6に記載の注射装置。
  8. 前記片持ちアームを押圧することにより、前記ホルダーの内面に形成された螺旋突状と前記係止突起との螺合を解除可能とする請求項7に記載の注射装置。
  9. 前記片持ちアームに、押圧用突起が形成されている請求項8に記載の注射装置。
  10. 前記ホルダーの内径は、後端側よりも先端側の方が小さい請求項7に記載の射装置。
  11. 前記指掛用フランジは、
    前記立設部が立設され、前記立設部の内腔と連通した第1孔を有する第1部材と、
    第2孔を有する第2部材と、
    前記第1部材の前記立設部側の反対側に第2部材が配置され、かつ前記第1孔が前記第21孔と連通した状態を保持する保持構造とを含み、
    前記保持構造は、
    前記第1部材および第2部材のうちのいずれか一方が有する係止用開口部と、
    他方に形成され前記係止用開口部に係止可能な突出片とを含む請求項1に記載の注射装置。
  12. 前記第1部材と前記第2部材とがヒンジ部を介して連結されている請求項11に記載の注射装置。
  13. 前記係止用開口部は、前記第1部材が有し、
    前記突出片は、前記第2部材に形成された請求項10に記載の注射装置。
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