JP2008109792A - モータ駆動用インバータ制御装置とそれを備えた圧縮機、冷蔵庫、空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】パワー・スイッチング素子がスイッチングする際のスイッチング損失を低減し、フリーホイール・ダイオードの逆回復時に発生するスパイク電圧を低減し、効率の高いモータ駆動用インバータ制御装置を提供する。
【解決手段】パワー・スイッチング素子駆動回路の制御用電源に接続された昇圧コンバータ回路と、昇圧コンバータ回路の出力に接続された電圧比較回路とを有し、電圧比較回路の出力を他の相のインバータ回路のフリーホイール・ダイオードに接続し、パワー・スイッチング素子をOFFする時に、昇圧コンバータ回路のスイッチング手段をOFFし、スナバ回路のエネルギーにより昇圧コンバータ回路を昇圧動作させ、電圧比較回路の出力をインバータ回路のフリーホイール・ダイオードに印加することを特徴とするモータ駆動用インバータ制御装置。
【選択図】図1
【解決手段】パワー・スイッチング素子駆動回路の制御用電源に接続された昇圧コンバータ回路と、昇圧コンバータ回路の出力に接続された電圧比較回路とを有し、電圧比較回路の出力を他の相のインバータ回路のフリーホイール・ダイオードに接続し、パワー・スイッチング素子をOFFする時に、昇圧コンバータ回路のスイッチング手段をOFFし、スナバ回路のエネルギーにより昇圧コンバータ回路を昇圧動作させ、電圧比較回路の出力をインバータ回路のフリーホイール・ダイオードに印加することを特徴とするモータ駆動用インバータ制御装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、パルス幅変調制御により出力制御を行うパワー・スイッチング素子を駆動するパワー回路を用いたモータ駆動用インバータ制御装置に関するものである。
従来、モータを可変速制御するには、パルス幅変調制御により出力制御するインバータ制御が使用されている。
図3は、従来のモータ駆動用インバータ制御装置の一例を示す図である。図3に示されるように、この従来のモータ駆動用インバータ制御装置は、交流電源2と、前記交流電源2を入力とする整流回路3と、前記整流回路3の正側と負側の出力間に接続された平滑用コンデンサ4と、前記整流回路3の正側と負側の出力間に接続されたブリッジ結線されたパワー・スイッチング素子5〜10と、前記パワー・スイッチング素子5〜10にそれぞれ逆並列接続されたフリーホイール・ダイオード11〜16と、前記パワー・スイッチング素子5〜10をそれぞれ駆動する駆動回路17〜22を備え、前記パワー・スイッチング素子5〜10のブリッジ結線の出力U、V、Wにモータ1が接続されている。
前記駆動回路17〜22は、それぞれ前記パワー・スイッチング素子5〜10をON、OFFするゲート駆動回路24〜29と、前記ゲート駆動回路24〜29を動作さす制御用電源30〜35で構成されている。モータ1は、CPU23で演算されたパルス幅変調制御の結果により前記パワー・スイッチング素子5〜10のON、OFFする期間を制御され、可変速制御を行うことができる(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−284740号公報
しかしながら、図3に示す従来のモータ駆動用インバータ制御装置では、パワー・スイッチング素子5〜10がスイッチングする際にスイッチング損失が発生し、スイッチング周波数が高くなると、スイッチング損失が増大する。
なおここで、モータ巻線U相に流れる電流について説明する。一般的にモータ巻線の簡易等価回路は抵抗とインダクタンスと誘起電圧に相当する電圧源が直列に接続したものとして表される。したがって、純抵抗負荷とは異なりモータ巻線U相に印加した電圧により一義的にモータ巻線U相を流れる電流の方向が定まらず、パワー・スイッチング素子5がONでかつパワー・スイッチング素子6がOFFでかつインバータ制御装置U相からモータ1に電流が流出しているAの状態と、パワー・スイッチング素子5がONでかつパワー・スイッチング素子6がOFFでかつインバータ制御装置U相にモータ1から電流が流入しているBの状態と、パワー・スイッチング素子5がOFFでかつパワー・スイッチング素子6がONでかつインバータ制御装置U相にモータ1から電流が流入しているCの状態と、 パワー・スイッチング素子5がOFFでかつパワー・スイッチング素子6がONでかつインバータ制御装置U相からモータ1に電流が流出しているDの状態の、4つの状態を有する。
まずAの状態においては、モータ巻線U相を流れる電流はパワー・スイッチング素子5を流れることがわかる。またCの状態においては、モータ巻線U相を流れる電流はパワー・スイッチング素子6を流れることがわかる。またBの状態とDの状態については、モー
タ巻線U相を流れる電流はフリーホイール・ダイオード11およびフリーホイール・ダイオード12をそれぞれ流れることがわかる。
タ巻線U相を流れる電流はフリーホイール・ダイオード11およびフリーホイール・ダイオード12をそれぞれ流れることがわかる。
ここでBの状態におけるモータ巻線U相電圧は、モータ巻線U相を流れる電流により上昇し、フリーホイール・ダイオード11が導通した時点で固定されることがわかる。このフリーホイール・ダイオード11の逆回復時間trrが長いとスイッチング損失が増大するため、なるべくフリーホイール・ダイオード11は逆回復時間の短いものを選定することが好ましい。
図4は、従来のモータ駆動用インバータ制御装置の上記Bの状態における動作を示す図である。同様に、Dの状態におけるモータ巻線U相電圧は、モータ巻線U相を流れる電流により下降し、フリーホイール・ダイオード12が導通した時点で固定される。このフリーホイール・ダイオード12の逆回復時間trrが長いとスイッチング損失が増大するため、なるべくフリーホイール・ダイオード12は逆回復時間の短いものを選定することが好ましい。
図5は、従来のモータ駆動用インバータ制御装置の上記Dの状態における動作を示す図である。このように、従来のモータ駆動用インバータ制御装置では、フリーホイール・ダイオードの逆回復時間特性を最適に選定する必要があった。パワーMOSFETにおいては、パワーMOSFETの構造上、ソース・ドレイン間に寄生ダイオードが形成されてしまい、この寄生ダイオードがフリーホイール・ダイオードの動作を行う為、逆回復時間の短いフリーホイール・ダイオードを選定することができず、また、IGBTまたはトランジスタにおいては、逆回復時間の短いフリーホイール・ダイオードを選定することは可能であるが、価格が上昇するという課題があった。
さらに、フリーホイール・ダイオードの逆回復時間が早すぎると、過大なリカバリ電流が流れ過大なスパイク電圧がパワー・スイッチング素子にかかる課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、パワー・スイッチング素子5〜10がスイッチングする際のスイッチング損失を低減でき、さらに、フリーホイール・ダイオード11〜16の逆回復時に発生するスパイク電圧を低減でき、効率の高いモータ駆動用インバータ制御装置を得ることを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のモータ駆動用インバータ制御装置は、交流電源を入力とする整流回路と、前記整流回路の出力に接続されたパワー・スイッチング素子とフリーホイール・ダイオードをブリッジ結線したモータを駆動するインバータ回路と、前記インバータ回路のパワー・スイッチング素子をそれぞれ駆動する駆動回路と、前記パワー・スイッチング素子に並列接続されるスナバダイオードとスナバコンデンサとで構成されるスナバ回路と、前記スナバコンデンサに接続されたリアクタとスイッチング手段とダイオードをと有する昇圧コンバータ回路と、前記昇圧コンバータ回路の出力に接続された電圧比較回路を備え、前記電圧比較回路の出力を前記インバータ回路の他の相のフリーホイール・ダイオードに接続し、前記パワー・スイッチング素子をOFFする時に、前記昇圧コンバータ回路のスイッチング手段をOFFして前記昇圧コンバータ回路を昇圧動作させ、前記電圧比較回路の出力を前記パワー・スイッチング素子に逆並列接続されたフリーホイール・ダイオードに印加するものである。
本発明のモータ駆動用インバータ制御装置は、フリーホイール・ダイオードの逆回復時間特性を最適に選定する必要ないので、安価なフリーホイール・ダイオードを使用でき、
モータ駆動用インバータ制御装置の低価格化を図ることができる。
モータ駆動用インバータ制御装置の低価格化を図ることができる。
さらに、パワー・スイッチング素子がスイッチングする際のスイッチング損失を低減でき、また、フリーホイール・ダイオードの逆回復時に発生するスパイク電圧を低減でき、モータ駆動用インバータ制御装置の省エネを図ることができる。
第1の発明は、交流電源を入力とする整流回路と、前記整流回路の出力に接続されたパワー・スイッチング素子とフリーホイール・ダイオードをブリッジ結線したモータを駆動するインバータ回路と、前記インバータ回路のパワー・スイッチング素子をそれぞれ駆動する駆動回路と、前記パワー・スイッチング素子に並列接続されるスナバダイオードとスナバコンデンサで構成されるスナバ回路と、前記スナバコンデンサに接続されたリアクタとスイッチング手段とダイオードを有する昇圧コンバータ回路と、前記昇圧コンバータ回路の出力に接続された電圧比較回路を備え、前記電圧比較回路の出力を前記インバータ回路の他の相のフリーホイール・ダイオードに接続し、前記パワー・スイッチング素子をOFFする時に、前記昇圧コンバータ回路のスイッチング手段をOFFし、前記昇圧コンバータ回路を昇圧動作させ、前記電圧比較回路の出力を前記パワー・スイッチング素子に逆並列接続されたフリーホイール・ダイオードに印加することにより、パワー・スイッチング素子がスイッチングする際のスイッチング損失を低減でき、さらに、フリーホイール・ダイオードの逆回復時に発生するスパイク電圧を低減でき、モータ駆動用インバータ制御装置の省エネを図ることができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記パワー・スイッチング素子をONする時に、他の相の前記昇圧コンバータ回路のスイッチング手段をONさせ、前記パワー・スイッチング素子をOFFする時に、前記昇圧コンバータ回路のスイッチング手段をOFFし、前記昇圧コンバータ回路を昇圧動作させ、前記電圧比較回路の出力を前記インバータ回路のフリーホイール・ダイオードに印加することにより、パワー・スイッチング素子がスイッチングする際のスイッチング損失を低減でき、さらに、フリーホイール・ダイオードの逆回復時に発生するスパイク電圧を低減でき、モータ駆動用インバータ制御装置の省エネを図ることができる。
第3の発明は、第2の発明において、前記パワー・スイッチング素子をOFFする時点より前に一定期間、他の相の前記昇圧コンバータ回路のスイッチング手段をONさせ、前記パワー・スイッチング素子をOFFする時に、前記昇圧コンバータ回路のスイッチング手段をOFFし、前記昇圧コンバータ回路を昇圧動作させ、前記電圧比較回路の出力を前記インバータ回路のフリーホイール・ダイオードに印加することにより、パワー・スイッチング素子がスイッチングする際のスイッチング損失を低減でき、さらに、フリーホイール・ダイオードの逆回復時に発生するスパイク電圧を低減でき、モータ駆動用インバータ制御装置の省エネを図ることができる。
第4の発明は、第1から第3の発明において、前記昇圧コンバータ回路のゲート駆動回路電源をスナバコンデンサのエネルギーとすることにより、パワー・スイッチング素子がスイッチングする際のスイッチング損失を低減でき、さらに、フリーホイール・ダイオードの逆回復時に発生するスパイク電圧を低減でき、モータ駆動用インバータ制御装置の省エネを図ることができる。
第5の発明は、第1から第4の発明において、前記昇圧コンバータ回路のゲート駆動回路電源を前記パワー・スイッチング素子の駆動回路の電源とすることにより、パワー・スイッチング素子がスイッチングする際のスイッチング損失を低減でき、さらに、フリーホイール・ダイオードの逆回復時に発生するスパイク電圧を低減でき、モータ駆動用インバ
ータ制御装置の省エネを図ることができる。
ータ制御装置の省エネを図ることができる。
第6の発明は、第1から第5の発明において、インバータ回路のパワー・スイッチング素子は、SiC、GaN、SiGe、MOSFET、IGBTまたはトランジスタで構成することにより、パワー・スイッチング素子がスイッチングする際のスイッチング損失を低減でき、さらに、フリーホイール・ダイオードの逆回復時に発生するスパイク電圧を低減でき、モータ駆動用インバータ制御装置の省エネを図ることができる。
第7の発明は、第1から第6の発明において、昇圧コンバータ回路のスイッチング手段は、SiC、GaN、SiGe、MOSFET、IGBTまたはトランジスタで構成することにより、パワー・スイッチング素子がスイッチングする際のスイッチング損失を低減でき、さらに、フリーホイール・ダイオードの逆回復時に発生するスパイク電圧を低減でき、モータ駆動用インバータ制御装置の省エネを図ることができる。
第8の発明は、モータと、前記モータを制御するモータ駆動用インバータ制御装置とを備えた圧縮機であって、前記モータ駆動用インバータ制御装置が第1から第7の発明のいずれかのモータ駆動用インバータ制御装置とすることにより、パワー・スイッチング素子がスイッチングする際のスイッチング損失を低減でき、さらに、フリーホイール・ダイオードの逆回復時に発生するスパイク電圧を低減でき、圧縮機の省エネを図ることができる。
第9の発明は、第8の発明の圧縮機を冷蔵庫に用いることにより、パワー・スイッチング素子がスイッチングする際のスイッチング損失を低減でき、さらに、フリーホイール・ダイオードの逆回復時に発生するスパイク電圧を低減でき、冷蔵庫の省エネを図ることができる。
第10の発明は、第8の発明の圧縮機を空気調和機に用いることにより、パワー・スイッチング素子がスイッチングする際のスイッチング損失を低減でき、さらに、フリーホイール・ダイオードの逆回復時に発生するスパイク電圧を低減でき、空気調和機の省エネを図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態であるモータ駆動用インバータ制御装置を示す図である。
図1は、本発明の実施の形態であるモータ駆動用インバータ制御装置を示す図である。
図1に示されるように、この実施の形態のモータ駆動用インバータ制御装置は、交流電源2と、前記交流電源2を入力とする整流回路3と、前記整流回路3の正側と負側の出力間に接続された平滑用コンデンサ4と、前記整流回路3の正側と負側の出力間に接続されたブリッジ結線されたパワー・スイッチング素子5〜10と、前記パワー・スイッチング素子5〜10にそれぞれ逆並列接続されたフリーホイール・ダイオード11〜16と、前記パワー・スイッチング素子に並列接続されるスナバダイオードとスナバコンデンサで構成されるスナバ回路36〜41と、前記スナバコンデンサに接続されたリアクタとスイッチング手段とダイオードを有する昇圧コンバータ回路42〜47と、前記昇圧コンバータ回路42〜47の出力にそれぞれ接続された電圧比較回路48〜53と、前記パワー・スイッチング素子5〜10をそれぞれ駆動する駆動回路17〜22を備え、前記パワー・スイッチング素子5〜10のブリッジ結線の出力U、V、Wにモータ1が接続されている。
前記駆動回路17〜22は、それぞれ前記パワー・スイッチング素子5〜10をON、OFFするゲート駆動回路24〜29と、前記ゲート駆動回路24〜29のそれぞれを動
作さす制御用電源30〜35とを有している。また、前記電圧比較回路48〜53のそれぞれの出力を他の相の前記フリーホイール・ダイオード11〜16のカソードに接続している。
作さす制御用電源30〜35とを有している。また、前記電圧比較回路48〜53のそれぞれの出力を他の相の前記フリーホイール・ダイオード11〜16のカソードに接続している。
前記昇圧コンバータ回路42〜47は、同一構成なため、昇圧コンバータ回路47で回路構成を説明する。前記昇圧コンバータ回路47において、リアクタL61の一端は前記スナバコンデンサC60に接続され、さらにリアクタL61の逆の一端は、スイッチング手段Q61の入力端とダイオードD61のアノードに接続され、前記スイッチング手段Q61をON、OFFするゲート駆動回路GA61は前記スイッチング手段Q61のゲートに接続され、前記ゲート駆動回路GA61はスナバコンデンサC60のエネルギーで動作される。コンデンサC61の一端は前記スナバコンデンサC60の逆の一端に接続され、さらにコンデンサC61の逆の一端はダイオードD61のカソードに接続され、前記ダイオードD61のカソードは昇圧コンバータ回路47の出力端としている。
前記電圧比較回路48〜53は、同一構成なため、電圧比較回路53で回路構成を説明する。前記電圧比較回路53において、ツェナーダイオードZD61のアノードとダイオードD62のアノードが接続され、前記ツェナーダイオードZD61のカソードが、電圧比較回路53の入力端となり、前記昇圧コンバータ回路47の出力端と接続され、前記ダイオードD62のカソードが電圧比較回路53の出力端となる。
さらに、パワー・スイッチング素子5〜10は、SiC、GaN、SiGe、MOSFET、IGBTまたはトランジスタで構成することができる。
また、昇圧コンバータ回路のスイッチング手段Q11,21,31,41,51,61は、SiC、GaN、SiGe、MOSFET、IGBTまたはトランジスタで構成ことができる。
なおここで、U相およびW相での動作について説明する。図2は、本発明の実施の形態であるモータ駆動用インバータ制御装置の動作を示す図である。図2の時点Aは、パワー・スイッチング素子5がOFFでかつパワー・スイッチング素子6がONでかつインバータ制御装置U相からモータ1に電流が流出している状態で、フリーホイール・ダイオード12に電流が流れている場合である。
また、パワー・スイッチング素子9がOFFでかつパワー・スイッチング素子10がONでかつインバータ制御装置W相にモータ1から電流が流入している状態で、パワー・スイッチング素子10に電流が流れている場合である。
パワー・スイッチング素子6をONする時に、パワー・スイッチング素子10に並列接続されているスナバ回路41のスナバコンデンサC60のエネルギーで動作させる昇圧コンバータ回路47のスイッチング手段Q61をONさせる。スイッチング手段Q61をONさせる前のスナバコンデンサC60はフルに充電されているものとする。スイッチング手段Q61をONさせると、スナバコンデンサC60の電荷は、スナバコンデンサC60→リアクタL61→スイッチング手段Q61→スナバコンデンサC60の経路で放電する。スナバコンデンサC60の電圧が0になるとリアクタL61に蓄積されたエネルギーによって、リアクタL61→スイッチング手段Q61→パワー・スイッチング素子10→ダイオードD60の経路で一定の電流が流れる状態となる。
次に、パワー・スイッチング素子6をOFFする時に、昇圧コンバータ回路47のスイッチング手段Q61をOFFすることにより、リアクタL61に蓄積されていたエネルギーは、リアクタL61→ダイオードD61→コンデンサC61→パワー・スイッチング素
子10→ダイオードD60→リアクタL61の経路で、コンデンサC61へ移される。すなわち昇圧コンバータ回路47の出力端の電圧が上昇し、電圧比較回路53の出力端には、一定期間電圧が出力される。よって、導通状態にあるフリーホイール・ダイオード12のカソードに電圧が印加され、フリーホイール・ダイオード12の導通を遮断する。
子10→ダイオードD60→リアクタL61の経路で、コンデンサC61へ移される。すなわち昇圧コンバータ回路47の出力端の電圧が上昇し、電圧比較回路53の出力端には、一定期間電圧が出力される。よって、導通状態にあるフリーホイール・ダイオード12のカソードに電圧が印加され、フリーホイール・ダイオード12の導通を遮断する。
これにより、パワー・スイッチング素子5がターンオンする時には、フリーホイール・ダイオード12は導通していないので、短絡電流が流れなく、スイッチング損失が低減する。よって、パワー・スイッチング素子がスイッチングする際のスイッチング損失を低減でき、また、フリーホイール・ダイオードの逆回復時に発生するスパイク電圧を低減でき、モータ駆動用インバータ制御装置の低価格化と省エネを図ることができる。
さらに、フリーホイール・ダイオードを通じたスイッチング時の短絡電流がインバータ回路に流れなくなるので、平滑用コンデンサ4に流れるリップル電流が低減され、平滑用コンデンサ4の容量を低減でき、モータ駆動用インバータ制御装置の小型化を図ることができる。
なお、本実施の形態において、パワー・スイッチング素子をOFFする時点より前に一定期間、前記昇圧コンバータ回路のスイッチング手段をONさせ、前記パワー・スイッチング素子をOFFする時に、前記昇圧コンバータ回路のスイッチング手段をOFFし、前記昇圧コンバータ回路を昇圧動作させ、前記電圧比較回路の出力を前記インバータ回路のフリーホイール・ダイオードに印加した形でも本発明が適用できる。
以上のように、本発明にかかるモータ駆動用インバータ制御装置は、フリーホイール・ダイオードの逆回復時間特性を最適に選定する必要ないので、安価なフリーホイール・ダイオードを使用でき、モータ駆動用インバータ制御装置の低価格化を図ることができる。
さらに、フリーホイール・ダイオードを通じたスイッチング時の短絡電流がインバータ回路に流れなくなるので、平滑用コンデンサに流れるリップル電流が低減され、平滑用コンデンサの容量を低減でき、モータ駆動用インバータ制御装置の小型化を図ることができる。
また、パワー・スイッチング素子がスイッチングする際のスイッチング損失を低減でき、フリーホイール・ダイオードの逆回復時に発生するスパイク電圧を低減可能となり、モータ駆動用インバータ制御装置の省エネを図ることができる極めて有用なものである。
1 モータ
2 交流電源
3 整流回路
4 平滑コンデンサ
5,6,7,8,9,10 パワー・スイッチング素子
11,12,13,14,15,16 フリーホイール・ダイオード
17,18,19,20,21,22 駆動回路
23 CPU
24,25,26,27,28,29 ゲート駆動回路
30,31,32,33,34,35 制御用電源
36,37,38,39,40,41 スナバ回路
42,43,44,45,46,47 昇圧コンバータ回路
48,49,50,51,52,53 電圧比較回路
2 交流電源
3 整流回路
4 平滑コンデンサ
5,6,7,8,9,10 パワー・スイッチング素子
11,12,13,14,15,16 フリーホイール・ダイオード
17,18,19,20,21,22 駆動回路
23 CPU
24,25,26,27,28,29 ゲート駆動回路
30,31,32,33,34,35 制御用電源
36,37,38,39,40,41 スナバ回路
42,43,44,45,46,47 昇圧コンバータ回路
48,49,50,51,52,53 電圧比較回路
Claims (10)
- 交流電源を入力とする整流回路と、前記整流回路の出力に接続されたパワー・スイッチング素子とフリーホイール・ダイオードをブリッジ結線したモータを駆動するインバータ回路と、前記インバータ回路のパワー・スイッチング素子をそれぞれ駆動する駆動回路と、前記パワー・スイッチング素子に並列接続されるスナバダイオードとスナバコンデンサとで構成されるスナバ回路と、前記スナバコンデンサに接続されたリアクタとスイッチング手段とダイオードをと有する昇圧コンバータ回路と、前記昇圧コンバータ回路の出力に接続された電圧比較回路を備え、前記電圧比較回路の出力を前記インバータ回路の他の相のフリーホイール・ダイオードに接続し、前記パワー・スイッチング素子をOFFする時に、前記昇圧コンバータ回路のスイッチング手段をOFFして前記昇圧コンバータ回路を昇圧動作させ、前記電圧比較回路の出力を前記パワー・スイッチング素子に逆並列接続されたフリーホイール・ダイオードに印加することを特徴とするモータ駆動用インバータ制御装置。
- 前記パワー・スイッチング素子をONする時に、他の相の前記昇圧コンバータ回路のスイッチング手段をONし、前記パワー・スイッチング素子をOFFする時に、前記昇圧コンバータ回路のスイッチング手段をOFFして前記昇圧コンバータ回路を昇圧動作させ、前記電圧比較回路の出力を前記インバータ回路のフリーホイール・ダイオードに印加することを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動用インバータ制御装置。
- 前記パワー・スイッチング素子をOFFする時点より前に一定期間、他の相の前記昇圧コンバータ回路のスイッチング手段をONし、前記パワー・スイッチング素子をOFFする時に、前記昇圧コンバータ回路のスイッチング手段をOFFして前記昇圧コンバータ回路を昇圧動作させ、前記電圧比較回路の出力を前記インバータ回路のフリーホイール・ダイオードに印加することを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動用インバータ制御装置。
- 前記昇圧コンバータ回路のゲート駆動回路電源をスナバコンデンサのエネルギーとすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータ駆動用インバータ制御装置。
- 前記昇圧コンバータ回路のゲート駆動回路電源を前記パワー・スイッチング素子の駆動回路の電源とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータ駆動用インバータ制御装置。
- 前記インバータ回路のパワー・スイッチング素子は、SiC、GaN、SiGe、MOSFET、IGBTまたはトランジスタで構成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のモータ駆動用インバータ制御装置。
- 前記昇圧コンバータ回路のスイッチング手段は、SiC、GaN、SiGe、MOSFET、IGBTまたはトランジスタで構成することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のモータ駆動用インバータ制御装置。
- モータと、前記モータを制御する請求項1〜7のいずれか1項に記載のモータ駆動用インバータ制御装置とを備えた圧縮機。
- 請求項8に記載の圧縮機を備えた冷蔵庫。
- 請求項8に記載の圧縮機を備えた空気調和機。
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Cited By (4)
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---|---|---|---|---|
JP2011036079A (ja) * | 2009-08-04 | 2011-02-17 | Mitsubishi Electric Corp | インバータ駆動装置及び冷凍空気調和装置 |
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JP2011062039A (ja) * | 2009-09-14 | 2011-03-24 | Mitsubishi Electric Corp | インバータ駆動装置及び冷凍空気調和装置 |
JP2012065375A (ja) * | 2010-09-14 | 2012-03-29 | Mitsubishi Electric Corp | インバータ駆動装置および冷凍空気調和装置 |
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2006
- 2006-10-26 JP JP2006290948A patent/JP2008109792A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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