JP2008109270A - 手振れ補正機能付き動画再生装置 - Google Patents

手振れ補正機能付き動画再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】補正の精度を高めた手振れ補正機能付きの動画再生装置を提供する。
【解決手段】手振れ補正機能を有する動画再生装置において,フレーム画像間の動きベクトルを有する圧縮動画データを,動きベクトルとその参照画像に基づいてフレーム画像に伸長する画像伸長ユニットと,画像伸長ユニットで圧縮動画データから抽出された動きベクトルに基づいて,伸長されるフレーム画像の手振れ量を演算する手振れ量演算器と,伸長されたフレーム画像から手振れ量に対応する画像を抽出する画像抽出ユニットとを有する。
【選択図】図7

Description

本発明は,手振れ補正機能付き動画再生装置に関し,特に,手振れ補正機能を簡素化した動画再生装置に関する。
ビデオカメラなど手振れが発生する状況で撮影された動画について,手振れ補正を行うことが提案されている。動画像は,一般的に1秒間で30フレーム程度のフレーム画像から構成されるが,手振れが発生するとフレーム間で画像が手振れ方向と逆方向に移動する。そこで,デジタル手振れ補正では,フレーム間の画像の動き量を演算し,動き量から手振れ量を演算し,フレーム画像から手振れ量だけずらした領域の画像を抽出している。ただし,フレーム間の画像の動き量の演算は,多大な演算量を伴う処理である。
一方,MPEGやH.264などの動画圧縮の規格では,圧縮率を高めるために,前フレームの画像と現在のフレームの画像とを比較してその動きベクトルを求め,両画像の差分データを直交変換し,動きベクトルと直交変換後の係数情報とを現在のフレームの圧縮画像データとしている。フレーム間の画像は時間的に近接しているので画像同士の相関が高い。そこで,現在のフレーム画像を圧縮するに際して直前のフレーム画像を参照画像にして,その差分成分を圧縮し,高い圧縮率を実現している。この動きベクトルは,マクロブロック内の画像の動き量と動きの方向からなり,手振れ補正に必要な動き量と類似する。
そこで,動画圧縮で求められる動きベクトルを手振れ量演算に利用することが提案されている。たとえば,特許文献1,2などである。
特許文献1には,入力動画像データにおけるフィールド間の動きベクトルを検出して,ビデオカメラにおけるフィールド間の画像の揺れを補正する手振れ補正装置が記載されている。
特許文献2には,ビデオカメラにおいて動きベクトルを利用して手振れ補正を行うことが記載されている。
特開平5−22648号公報 特開平7−38800号公報
上記の特許文献はいずれも,動画を圧縮する側で,動画圧縮のために求められた動きベクトルを利用して手振れ補正量を求め,手振れ補正のための画像抽出処理を行っている。そのため,複数のフレームの画像から求められた動きベクトルを利用して手振れ量を求め,その後のフレームの画像に対して手振れ補正を行うことになる。したがって,過去の手振れ量から現在のフレームの画像を補正することになり,補正の精度が大幅に低下する。また,直前のフレームの動き量しか利用しないので,手振れによる画像移動か,意図的なカメラの移動(いわゆるパン)による画像移動かの区別が難しく,その点でも補正の精度が低下する。
そこで,本発明の目的は,補正の精度を高めた手振れ補正機能付きの動画再生装置を提供することにある。
また,本発明の別の目的は,手振れによる画像移動と意図的なカメラの画像移動とを区別可能な手振れ補正機能付きの動画再生装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために,本発明の第1の側面によれば,手振れ補正機能を有する動画再生装置において,
フレーム画像間の動きベクトルを有する圧縮動画データを,前記動きベクトルとその参照画像に基づいてフレーム画像に伸長する画像伸長ユニットと,
前記画像伸長ユニットで前記圧縮動画データから抽出された前記動きベクトルに基づいて,前記伸長されるフレーム画像の手振れ量を演算する手振れ量演算器と,
前記伸長されたフレーム画像から前記手振れ量に対応する画像を抽出する画像抽出ユニットとを有することを特徴とする。
上記の第1の側面によれば,圧縮動画データから抽出される動きベクトルに基づいてフレーム画像の手振れ量が演算されるので,手振れ量演算のための動き量を求める必要がない。また,伸長されるフレーム画像の動きベクトルから手振れ量を演算するので手振れ量の精度が高くなる。
上記本発明の第1の側面の好ましい態様によれば,前記画像伸長ユニットが前記圧縮動画データを第1のフレーム画像に伸長する時に,前記手振れ量演算器が前記第1のフレーム画像の手振れ量を演算し,前記第1のフレーム画像の伸長後に,前記画像抽出ユニットが当該第1のフレーム画像を前記第1のフレームの手振れ量に基づいて画像抽出を行うことを特徴とする。この態様によれば,画像伸長後に手振れ補正が行われるので,リアルタイム性が高くなる。
上記本発明の第1の側面の別の好ましい態様によれば,前記圧縮動画データが,片方向予測の動きベクトルを有する第1,第4のフレーム画像と,前記第1及び第4のフレーム画像を参照画像とする双方向予測の動きベクトルを有する第2,第3のフレーム画像とを有し,
前記手振れ量演算器は,前記第2,第3のフレーム画像の手振れ量を,前記第1のフレーム画像からの動きベクトルと前記4のフレーム画像に含まれる動きベクトルとに基づいて演算することを特徴とする。この態様によれば,第4フレーム画像に含まれる動きベクトルを利用して手振れ量を求めるので,意図的なカメラ移動と区別して手振れ量を求めることができ,手振れ補正の精度を高くすることができる。
上記本発明の第1の側面の別の好ましい態様によれば,前記圧縮動画データが,動きベクトルを有する第1のフレーム画像のデータと,動きベクトルを有さない第2のフレーム画像のデータとを有し,
前記手振れ量演算器は,前記第2のフレーム画像に対して,手振れ量なしと判定し,または前記第2のフレーム画像より前のフレーム画像の動きベクトルから手振れ量を推定し,または前記第2のフレーム画像の前後複数フレーム画像の動きベクトルから手振れ量を演算することを特徴とする。この態様によれば,圧縮動画データに動きベクトルを有しないフレーム画像のデータが含まれていても,そのフレームに適切な手振れ量を求めて,その手振れ量により手振れ補正をすることができる。
動画再生装置の規模を小さくし,手振れ補正の精度を高め,リアルタイム性を持たせることができる。
以下,図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し,本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず,特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
本実施の形態の説明に入る前に,従来例について詳述する。
図1は,第1の従来例における手振れ補正機能付き動画圧縮装置の構成図である。この動画圧縮装置は,手振れ補正ユニット10と画像圧縮ユニット20とを有し,手振れ補正ユニット10には,撮像されたフレーム毎の画像P1が入力され,動き量演算器12が,フレーム間の画像のずれから複数の動き量P12を演算する。そして,手振れ補正量演算器16が,複数の動き量P12に対して所定の統計的処理を行って手振れ補正量P16を求め,画像抽出ユニット14がフレーム画像から手振れ補正量P16だけずらした画像を抽出し,手振れ補正されたフレーム画像P10を出力する。そして,画像圧縮ユニット20は,手振れ補正された動画に対してMPEGやH.264などの規格に対応した動画圧縮を行い,圧縮データP20を出力する。圧縮データP20は,たとえばビデオカメラの記録媒体に記録される。
図2は,デジタル手振れ補正について説明する図である。図2(A)は3枚のフレーム画像が連続して撮像され,2枚目のフレームで手振れが発生したときに撮像されたフレーム画像例を示す。2枚目のフレーム画像では撮影領域が手振れにより右に移動したため,画像は左に移動している。そこで,図2(B)に示されるように,手振れ量に対応して実線枠の撮影領域から破線枠の録画領域を抽出することで,2枚目のフレーム画像の手振れ補正が行われる。したがって,手振れ補正を行うためには手振れ量を画像の動き量から演算することが必要である。図2(3)は,2枚目のフレーム画像の動き量を矢印で示している。複数の部分画像の動きに対応して複数の動き量が検出可能である。
図1に戻り,動き量演算器12は,直前の画像と現在の画像とを比較して動き量を検出する。この動き量は1フレームにつき複数個検出され,手振れ補正量演算器16は,その複数の動き量から統計的な処理をして,たとえば最大数の同じ動き量を手振れ量と判定するなどの処理をして,手振れ量を求める。
しかし,動き量演算器12は,画像の比較をしてどの方向にどの程度動いたかを探索する演算が必要であり,きわめて複雑な演算である。そして,画像圧縮ユニット20でも,同様の動きベクトルを求める演算が行われる。したがって,同等の複雑な演算を2回行わなければならないという課題を有する。
図3は,第2の従来例における手振れ補正機能付き動画圧縮装置の構成図である。この例では,画像圧縮ユニット20が求めた動きベクトルMVを利用して,手振れ量演算器16が手振れ量P16を求め,画像抽出ユニット14が手振れ量に対応した位置の画像を抽出する。そして手振れ補正された画像P10が画像圧縮ユニット20で圧縮される。したがって,動きベクトルと動き量とを別々に求めることが回避される。これにより大幅に回路規模が小さくなる。
図4は,図3の従来例の装置のタイムチャートを示す図である。このタイムチャートに示されるとおり,フレーム0と1とから初めて動きベクトルMVが画像圧縮ユニット20により求められるので,フレーム2において,初めて手振れ量に基づく画像抽出が行われ手振れ補正が行われる。つまり,手振れ補正後に画像圧縮が行われ,そこで求められた動きベクトルで次のフレームが手振れ補正される。よって,フレーム2の手振れ補正がフレーム0と1の動きベクトルという過去の手振れ量により行われるので,手振れ補正の精度が低下する。さらに,直前のフレーム画像の動き量しか利用していないので,手振れと意図的なカメラ移動(パン)との区別が困難であり,その点でも手振れ補正の精度が高くならない。
図5は,第3の従来例における手振れ補正機能付き動画伸長装置の構成図である。この再生側での手振れ補正ユニット10は,図1の圧縮側の構成と同様に,動き量演算器12と画像抽出ユニット14と手振れ量演算器16とからなる。画像伸長ユニット20は,入力される圧縮データP2のフレーム画像を順番に画像伸長し,伸長されたフレーム画像P20から動き量演算器12が動き量を求め,手振れ量演算器16が動き量P12から手振れ量を求め,画像抽出ユニと14が手振れ量P16にしたがって画像を抽出し,手振れ補正されたフレーム画像P10を出力する。
図6は,図5の従来例の装置のタイムチャートを示す図である。この図に示されるとおり,図5の構成では,フレーム0と1とから初めて動き量P12が演算され,その動き量P12から求めた手振れ量P16に基づいてフレーム2の画像に対して手振れ補正が行われる。つまり,過去の動き量から現在のフレーム画像の手振れ補正が行われるので,手振れ補正の精度の低下を伴う。また,動き量演算器12を設ける必要があり,回路構成またはソフトウエア構成の規模が大きくなるという課題を有する。また,手振れと意図的なカメラ移動との区別も困難である。さらに,手振れ補正された画像が出力されるまで時間を要する。
図7は,本実施の形態における手振れ補正機能付き動画再生装置の構成図である。この装置では,圧縮動画データP2を伸長する画像伸長ユニット20と,画像伸長処理で圧縮動画データP2から抽出された動きベクトルMVを利用して手振れ補正する手振れ補正ユニット10とで構成される。手振れ補正ユニット10は,伸長されるフレームの動きベクトルMVを統計処理して手振れ量P16を生成する手振れ量演算器16と,その手振れ量P16に基づいて伸長されたフレーム画像から手振れ補正された画像を抽出する画像抽出ユニット14とからなる。手振れ量演算器16は,フレームの複数の動きベクトルのうち最も数が多い動きベクトルを手振れ量と判定するなどの統計処理を行う。
この動画再生装置では,あるフレームについて画像伸長ユニット20が画像伸長する時に圧縮データから抽出する動きベクトルMVを利用して,その画像伸長されるフレーム画像の手振れ補正を手振れ補正ユニット10が行う。したがって,(1)手振れ補正ユニット10が動き量を求める必要がなく,装置の規模を小さくすることができる。また,(2)手振れ補正対象のフレームの動きベクトルを利用して手振れ量を求めて手振れ補正するので,従来例のように過去の動きベクトルから現在の手振れ量を推定する場合に比較すると,手振れ補正の精度が高くなる。そして,(3)現在のフレームの動きベクトルを利用してフレーム画像を手振れ補正するので,画像出力の遅延が小さく,リアルタイム性がある。さらに,(4)MPEGなどで圧縮された動画圧縮データには,数フレーム先の動きベクトル情報を先に得ることができるので,その動きベクトルを考慮することで,手振れと意図的なカメラ移動とを区別することができ,手振れ補正の精度が高くなる。以下,上記のメリットを順に説明する。
(1)の装置規模が小さくなるのは,手振れ補正ユニット10が動き量演算器を設ける必要がないので自明である。
(2)の手振れ補正の精度向上は,図8の双方向予測を含まない圧縮動画データに対するタイムチャートを示す図により説明する。フレーム0の入力画像P2は,画像伸長ユニット20で伸長される。この伸長処理で入力画像P2から抽出された動きベクトルMVから,手振れ量演算器16がその伸長されるフレーム画像の手振れ量P16を生成する。そして,フレーム0の画像伸長後に,次のフレーム1の画像伸長処理の時に,画像抽出ユニット14が,手振れ量P16を利用して伸長されたフレーム0の画像から手振れ補正された画像を抽出する。これ以降のフレーム1,2,3においても,同様に1フレーム遅れで手振れ補正が行われる。このように,フレーム0の手振れ補正の手振れ量P16がそのフレーム0の動きベクトルMVから求められるので,手振れ補正の精度が向上する。
さらに,(3)のリアルタイム性については,フレーム0の動きベクトルから求めた手振れ量P16により伸長されたフレーム0の手振れ補正が行われるので,補正された画像P10の出力の遅延が小さくなる。よって,リアルタイム性を求められる環境では図7の再生装置が有利である。
次に,(4)の手振れと意図的なカメラ移動とを区別可能であることについて説明する。図9は,双方向予測を含む圧縮動画データを示す図である。MPEGなどの圧縮規格によれば,過去のフレーム画像を参照画像とする片方向予測のみを有するPフレームと,未来のフレーム画像も参照画像とする双方向予測を有するBフレームとが混在する。図9に示すとおり,Pフレーム0は,過去のフレーム画像を基準とする動きベクトルMV0xを有する。それに対して,Bフレーム1は,過去のPフレーム0の画像との動きベクトルMV01と未来のPフレーム3の画像との動きベクトルMV31とを有する。同様に,Bフレーム2は,Pフレーム0の画像との動きベクトルMV02と未来のPフレーム3の画像との動きベクトルMV32とを有する。そして,Pフレーム3は,Pフレーム0の画像との動きベクトルMV03を含む。したがって,再生装置には,Pフレーム0,Pフレーム3,Bフレーム1,Bフレーム2の順に圧縮動画データが入力され,その順に伸長される。ただし,画像再生は,フレーム0,1,2,3の順である。
図10は,図9の双方向予測を有する圧縮動画データの場合のタイムチャートを示す図である。入力画像P2は,フレーム0,3,1,2の順に供給され,それぞれの圧縮データには疎きベクトルMV0x,MV03,MV01とMV31,MV02とMV32が含まれる。供給された順に入力画像P2が画像伸長ユニット20で画像伸長(デコード)される。
そして,手振れ量演算器16がフレーム0の動きベクトルMV0xから手振れ量P16を求め,画像抽出ユニット14が,その手振れ量P16に基づいて,伸長されたフレーム0の画像から手振れ補正された画像を抽出して手振れ補正を行う。また,次に入力されるフレーム3の動きベクトルMV03から手振れ量演算器16が手振れ量P16を求め,それに基づいて伸長されたフレーム3の画像から画像抽出されて手振れ補正される。
さらに,次に入力されるフレーム1の動きベクトルMV01とフレーム3の動きベクトルMV03とから手振れ量演算器16が手振れ量P16を求め,それに基づいて伸長されたフレーム1の画像が手振れ補正される。そして,最後に,入力されるフレーム2の動きベクトルMV02とフレーム3の動きベクトルMV03とから手振れ量P16が求められ,それに基づいて伸長されたフレーム2の画像が手振れ補正される。
図11は,図10において求められる手振れ量と手振れ補正の一例を示す図である。図11において,横軸は撮像されたフレーム順を示す時間軸を,縦軸は伸長されたフレーム画像の動き量をそれぞれ示している。そして,フレーム0からフレーム3まで意図的にカメラの移動(パン)が行われ,フレーム1と2とで手振れが発生したものとする。
伸長されたフレーム画像P20の動き量には,手振れによる動き量と意図的なカメラ移動による動き量とが含まれている。片方向予測のみしか含まれていない場合は,一点鎖線に示されるとおり,フレーム1では動き量から手振れ量P16が求められ,手振れ補正の結果フレーム0から動き量が「0」の画像P10が抽出される。同様に,フレーム2でも動き量から一点鎖線の手振れ量P16が求められ,手振れ補正の結果フレーム1から所定の動き量を伴う画像P10が抽出される。そして,フレーム3では,何らかの演算ロジックにより意図的なカメラ移動量が検出され,手振れに対応する補正のみが行われるとする。
これに対して,双方向予測を含む場合は,フレーム1,2の手振れ量P16を演算する時に,そのフレームでの動きベクトルMV01,MV02に加えて,将来のフレーム3での動きベクトルMV03が考慮される。したがって,長期的なスパンで発生する意図的なカメラ移動による動き量が,動きベクトルMV03から求められるので,フレーム1,2では手振れに対応した手振れ量P16が,意図的なカメラ移動による動き量と区別して正確に求められる。よって,その手振れ量P16に基づいて,実線の補正された画像P10が抽出されるので,手振れ補正された画像P10には意図的なカメラ移動による動き量が正確に含まれ,手振れによる動き量のみが補正される。このように,手振れによる動き量は短期的なスパンで発生し,意図的なカメラ移動による動き量は長期的なスパンで発生するので,未来のフレーム3の動きベクトルMV03が判れば,意図的なカメラ移動による動き量を除外して手振れ量を求めることができる。
図12は,図7の動画再生装置における画像伸長と手振れ補正の処理のフローチャート図である。画像伸長と手振れ補正とがマイクロプロセッサにインストールされたプログラムにより処理される場合のフローチャートである。
最初に,変数として撮像順または再生順を示すフレーム番号FrNoに「0」を代入し(S1),フレーム番号FrNoの圧縮データを伸長する(S2)。そして,そのフレーム番号FrNoの動きベクトルから手振れ量を算出する(S3)。次に,フレーム番号FrNoを+1して(S4),そのフレーム番号FrNoの圧縮データを伸長する(S5).そして,そのフレーム番号FrNoの動きベクトルから手振れ量を算出する(S6)。さらに,フレーム番号FrNoの手振れ量に基づいてフレーム番号FrNoの画像抽出を行い(S7),そのフレーム番号FrNoの手振れ補正された画像を出力する(S8)。上記の処理S4〜S8が,最後のフレームまで繰り返される(S9)。画像伸長と手振れ補正とが1フレームずれて行われるので,そのフレーム画像を格納するメモリがマイクロプロセッサに内蔵または外付けされる。
ただし,図12のフローチャートは,図8に対応しており片方向予測のみを有する圧縮データを処理する例である。図10の双方向予測を有する圧縮データの場合は,画像伸長と画像抽出とを行うフレームが一部フレーム番号順でないので,その場合にフレーム画像を格納するメモリ領域が必要になる。
図13は,動きベクトルを持たないIフレームを含む場合の手振れ補正を含むフローチャート図である。図12では撮像順または再生順を示すフレーム番号FrNoを変数としたが,図13では,双方向予測を含むBフレームにも対応するために,伸長順を示すデコード番号DecNoを変数とする。つまり,図10の場合では,デコード順は0,3,1,2である。
まず,変数のデコード番号DecNoに「0」を代入する(S10)。そして,入力された圧縮データを伸長する(S11)。伸長したフレームがIフレームの場合は(S12のYES),動きベクトルが含まれていないので,手振れ量を「0」に設定し(S14),Iフレーム以外の場合はそのフレームに含まれている動きベクトルから手振れ量を算出する(S13)。そして,算出した手振れ量に基づいてフレームDecNoの手振れ補正された画像を抽出し(S15),抽出画像を出力バッファに蓄積する(S16)。即ち,デコード順と再生順とが異なるので,複数フレームの抽出画像を出力バッファに蓄積し,出力バッファから再生順に出力する。上記の処理S11〜S16が,最後にデコードされるフレームまで繰り返される(S17,S18)。
図14は,図13と同様に,動きベクトルを持たないIフレームを含む場合の手振れ補正を含むフローチャート図である。図13と異なるところは,Iフレームの場合は(S12のYES),手振れ量を「0」にするのではなく,前のフレームの動きベクトルまたは前のフレームからの動き量から手振れ量を推定する(S140)。それ以外の処理は図13と同じである。
図15は,動きベクトルを持たないIフレームを含む場合の手振れ補正を含む別のフローチャート図である。図13,図14では,Iフレームに対して手振れ量「0」または前フレームからの動き量による手振れ量を与えているので,手振れ量が意図的なカメラの移動と区別できず手振れ量の精度が悪い。そこで,図15の例では,数フレーム先まで画像伸長を先行させて,Iフレームの手振れ量は未来のフレームの動き量も考慮して求める。これにより,双方向予測を含む場合と同様に手振れ量の精度を向上させることができる。
図16は,MPEGにおけるI,B,Pフレームの順番例を示す図である。図16に含まれるとおり,動きベクトルを有しないIフレームが,図9の組み合わせのPフレームとBフレームを含む15フレームまたは30フレーム毎に挿入される。このIフレームの挿入により動きベクトルを利用した伸長画像を連続させる場合に発生する累積誤差をリセットすることができる。
図15に戻り,画像伸長の順番DecNoと画像抽出の順番OutNoの2つの変数に,それぞれDecNo=3,OutNo=0を挿入する(S20)。そして,フレームDecNoまで(最初はDecNo=0〜3)圧縮データを伸長する(S21)。そして,現在のフレームの前後3フレームの動きベクトルから,フレームOutNoの手振れ量を算出する(S22)。最初のフレームOutNo=0には過去のフレームの動きベクトルが存在しないので,後の3フレームの動きベクトルから手振れ量を推定することになる。
そして,算出した手振れ量に基づいて,フレームOutNoの画像抽出をし(S23),抽出した画像を出力バッファに蓄積する(S24)。出力バッファに蓄積された画像は,再生順に出力される。
上記の処理S21〜S24が,出力フレームOutNoが最後のフレームになるまで,変数DecNoとOutNoとをインクリメントしながら(S26),繰り返す。
上記の処理によれば,図16の右側のIフレームでは,前後3フレームの動きベクトルからその手振れ量が算出されるので,長期的スパンで現れる意図的なカメラ移動と区別して手振れ量を算出することができ,手振れ補正の精度を向上させることができる。それ以外のPフレームやBフレームは,前述した通りに手振れ量が算出され補正される。
以上の実施の形態をまとめると,次の付記のとおりである。
(付記1)手振れ補正機能を有する動画再生装置において,
フレーム画像間の動きベクトルを有する圧縮動画データを,前記動きベクトルとその参照画像に基づいてフレーム画像に伸長する画像伸長ユニットと,
前記画像伸長ユニットで前記圧縮動画データから抽出された前記動きベクトルに基づいて,前記伸長されるフレーム画像の手振れ量を演算する手振れ量演算器と,
前記伸長されたフレーム画像から前記手振れ量に対応する画像を抽出する画像抽出ユニットとを有することを特徴とする動画再生装置。
(付記2)付記1において,
前記画像伸長ユニットが前記圧縮動画データを第1のフレーム画像に伸長する時に,前記手振れ量演算器が前記第1のフレーム画像の手振れ量を演算し,前記第1のフレーム画像の伸長後に,前記画像抽出ユニットが当該第1のフレーム画像を前記第1のフレームの手振れ量に基づいて画像抽出を行うことを特徴とする動画再生装置。
(付記3)付記1において,
前記圧縮動画データが,片方向予測の動きベクトルを有する第1,第4のフレーム画像と,前記第1及び第4のフレーム画像を参照画像とする双方向予測の動きベクトルを有する第2,第3のフレーム画像とを有し,
前記手振れ量演算器は,前記第2,第3のフレーム画像の手振れ量を,前記第1のフレーム画像からの動きベクトルと前記4のフレーム画像に含まれる動きベクトルとに基づいて演算することを特徴とする動画再生装置。
(付記4)付記1において,
前記圧縮動画データが,動きベクトルを有する第1のフレーム画像のデータと,動きベクトルを有さない第2のフレーム画像のデータとを有し,
前記手振れ量演算器は,前記第2のフレーム画像に対して,手振れ量なしと判定し,または前記第2のフレーム画像より前のフレーム画像の動きベクトルから手振れ量を推定し,または前記第2のフレーム画像の前後複数フレーム画像の動きベクトルから手振れ量を演算することを特徴とする動画再生装置。
(付記5)動画再生プログラムにおいて,
フレーム画像間の動きベクトルを有する圧縮動画データを,前記動きベクトルとその参照画像に基づいてフレーム画像に伸長する画像伸長ユニットと,
前記圧縮動画データから抽出された前記動きベクトルに基づいて前記伸長されるフレーム画像の手振れ量を演算する手振れ量演算器と,
前記伸長されたフレーム画像から前記手振れ量に対応する画像を抽出する画像抽出ユニットとにコンピュータを構築させるコンピュータ読み取り可能な動画再生プログラム。
(付記6)付記5において,
前記画像伸長ユニットが前記圧縮動画データを第1のフレーム画像に伸長する時に,前記手振れ量演算器が前記第1のフレーム画像の手振れ量を演算し,前記第1のフレーム画像の伸長後に,前記画像抽出ユニットが当該第1のフレーム画像を前記第1のフレームの手振れ量に基づいて画像抽出を行うことを特徴とする動画再生プログラム。
第1の従来例における手振れ補正機能付き動画圧縮装置の構成図である。 デジタル手振れ補正について説明する図である。 第2の従来例における手振れ補正機能付き動画圧縮装置の構成図である。 図3の従来例の装置のタイムチャートを示す図である。 第3の従来例における手振れ補正機能付き動画伸長装置の構成図である。 図5の従来例の装置のタイムチャートを示す図である。 本実施の形態における手振れ補正機能付き動画再生装置の構成図である。 双方向予測を含まない圧縮動画データに対するタイムチャートを示す図 双方向予測を含む圧縮動画データを示す図である。 図9の双方向予測を有する圧縮動画データの場合のタイムチャートを示す図である。 図10において求められる手振れ量と手振れ補正の一例を示す図である。 図7の動画再生装置における画像伸長と手振れ補正の処理のフローチャート図である。 動きベクトルを持たないIフレームを含む場合の手振れ補正を含むフローチャート図である。 動きベクトルを持たないIフレームを含む場合の手振れ補正を含むフローチャート図である。 動きベクトルを持たないIフレームを含む場合の手振れ補正を含む別のフローチャート図である。 MPEGにおけるI,B,Pフレームの順番例を示す図である。
符号の説明
20:画像伸長ユニット 10:手振れ補正ユニット
14:画像抽出ユニット 16:手振れ量演算器
MV:動きベクトル P16:手振れ量
P2:圧縮動画データ

Claims (5)

  1. 手振れ補正機能を有する動画再生装置において,
    フレーム画像間の動きベクトルを有する圧縮動画データを,前記動きベクトルとその参照画像に基づいてフレーム画像に伸長する画像伸長ユニットと,
    前記画像伸長ユニットで前記圧縮動画データから抽出された前記動きベクトルに基づいて,前記伸長されるフレーム画像の手振れ量を演算する手振れ量演算器と,
    前記伸長されたフレーム画像から前記手振れ量に対応する画像を抽出する画像抽出ユニットとを有することを特徴とする動画再生装置。
  2. 請求項1において,
    前記画像伸長ユニットが前記圧縮動画データを第1のフレーム画像に伸長する時に,前記手振れ量演算器が前記第1のフレーム画像の手振れ量を演算し,前記第1のフレーム画像の伸長後に,前記画像抽出ユニットが当該第1のフレーム画像を前記第1のフレームの手振れ量に基づいて画像抽出を行うことを特徴とする動画再生装置。
  3. 請求項1において,
    前記圧縮動画データが,片方向予測の動きベクトルを有する第1,第4のフレーム画像と,前記第1及び第4のフレーム画像を参照画像とする双方向予測の動きベクトルを有する第2,第3のフレーム画像とを有し,
    前記手振れ量演算器は,前記第2,第3のフレーム画像の手振れ量を,前記第1のフレーム画像からの動きベクトルと前記4のフレーム画像に含まれる動きベクトルとに基づいて演算することを特徴とする動画再生装置。
  4. 請求項1において,
    前記圧縮動画データが,動きベクトルを有する第1のフレーム画像のデータと,動きベクトルを有さない第2のフレーム画像のデータとを有し,
    前記手振れ量演算器は,前記第2のフレーム画像に対して,手振れ量なしと判定し,または前記第2のフレーム画像より前のフレーム画像の動きベクトルから手振れ量を推定し,または前記第2のフレーム画像の前後複数フレーム画像の動きベクトルから手振れ量を演算することを特徴とする動画再生装置。
  5. 動画再生プログラムにおいて,
    フレーム画像間の動きベクトルを有する圧縮動画データを,前記動きベクトルとその参照画像に基づいてフレーム画像に伸長する画像伸長ユニットと,
    前記圧縮動画データから抽出された前記動きベクトルに基づいて前記伸長されるフレーム画像の手振れ量を演算する手振れ量演算器と,
    前記伸長されたフレーム画像から前記手振れ量に対応する画像を抽出する画像抽出ユニットとにコンピュータを構築させるコンピュータ読み取り可能な動画再生プログラム。
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