JP2008108718A - 太陽電池のためのフタロシアニン化合物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、式X-MPc-(R)nまたはX-MPc-(OR')nのフタロシアニン(Pc)化合物を含む、太陽電池用の電解質およびそれを用いる太陽電池を提供する。本発明によって、太陽電池のエネルギー変換効率は、フタロシアニン化合物を太陽電池に使用することによって改良された。アルコキシ鎖基を含有するフタロシアニン誘導体は十分な溶解度を示し、費用のかかる真空蒸着法を用いずにコーティング方法をスピンコーティングによって行うことを可能にする。
【選択図】図1
Description
Gratzelらによって開発された、ナノ結晶金属酸化物に吸着される色素分子を用いる色素増感太陽電池(DSSC)は、電力変換効率が高く、生産コストやエネルギーが低く、加工が容易であるという魅力的な特徴を有する(非特許文献1参照)。図1は、DSSCデバイスのセル構造を示す図である。DSSCデバイスにおいては、色素分子が電子正孔対を生成し、色素分子が化学的に吸着されているn型半導体酸化物電極によって太陽光(可視光)が吸収されるときに電子が半導体酸化物の伝導帯に注入される。その後、半導体酸化物電極に注入された電子は、酸化物粒子間の界面を通って透明な導電層へ移され、電流が生じる。色素分子によって生成された正孔は、酸化−還元電解質から電子を受容したときに更にまた還元され、DSSCの動作が完了する。しかしながら、DSSCは実質的に適用されていない。これは、DSSCの封止における支障および性能の低下をもたらす、溶剤の蒸発、漏れおよび劣化など、液体電解質の使用による多くの問題が未解決のままであるからである。このような問題を解決するために、ナノ多孔性半導体酸化物層、色素の化学的及び光学的性質並びに電解質の特性を改善するための多くの研究が行われた。特に、準固態電解質を用いる方法は、相対的に高い電力変換効率を得るとともに電力損失が最少になる方法である(非特許文献2参照)。
DSSCに適切なナノ-半導体酸化物を選ぶ場合、伝導帯のエネルギー準位がまず考慮されなければならない。半導体の伝導帯のエネルギーは、色素のLUMOより低くなければならない。最も広く使われている酸化物はTiO2であり、伝導エネルギーのエネルギー準位は、ルテニウムベースの色素(N3とN719の商標で市販されている)のLTIMOエネルギー準位より低い約0.2eVである。
DSSCのための色素として、ルテニウムベースの有機金属化合物、有機化合物と量子ドット無機化合物、例えば、InP、CdSeが既知である。これまで、太陽電池のために最良の色素としてルテニウムベースの有機金属化合物が報告された。ルテニウムベースの色素の中で、代表例は、4つの水素を有する赤色N3、N3色素の4つの水素のうちの2つがテトラブチルアンモニウムイオンで置換されている黒色N749色素である。
DSSCのための電解質は、酸化・還元化学種、例えば、I-/I3 -)を含み、LiI、NaI、ヨウ化アルキルアンモニウム又はヨウ化イミダゾリウム物は、I-超イオン源として用いられ、I3 -イオンは、I2を溶媒に溶媒和することによって調製される。電解質のための媒体として、アセトニトリルのような液体又はPVdFのようなポリマーを用いることができる。I-は、色素分子に電子を供給し、酸化されたI3 -は、対電極へ移される電子を受け取ることによってI-に還元される。液体型においては、酸化・還元イオン種が色素の再生をより高速にする媒体において急速に移動することができるので、高エネルギー変換効率は可能なことであるが、電極間の結合が完全でない場合、液体漏出が起こってしまう。対照的に、ポリマーが媒体として用いられる場合には、液体漏出はまず起こらないが、酸化-還元化学種の移動がより緩慢なためにエネルギー変換効率は低下する。従って、酸化-還元イオン種が移動することができ且つ媒体において急速に移動することができるように電解質を設計することが必要である。電解質に好ましい材料としては、ポリアクリロニトリル(PAN)ベース、ポリ(フッ化ビニリデン-コ-ヘキサフルオロプロピレン(PVdF)ベース、アクリルイオン性液体の組合せ、ピリジンベース、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)が挙げられる。
1990年代から研究された有機太陽電池は、電子供与体(D)と受容体(A)の性質を有する有機化合物を含むことを特徴とする。有機D-A接合太陽電池において、電子受容体は無機半導体のn型材料に対応し、電子供与体はp型材料に対応する。固体材料のバンド構造を有しないが、電子-正孔対形成過程と遷移過程のための光起電力効果は、無機半導体接合太陽電池と類似している。
減少した電力変換効率を改善するために、電解質にいくつかの材料を添加する傾向があった。その特異な電気化学および電子的特性のために、フタロシアニン(Pc)は、電解質のための添加剤として魅力的な材料である。
上記のように、高電力変換効率と安定性を示すために太陽電池のための色素、電解質のための材料の要求が増大しているので、多くの研究者が広範囲にこのような材料を開発することを試みている。さらに、スピンコーティング方法のために適した太陽電池用の電解質として十分な溶解度を有する材料に対する需要が増大している。このように、多くの研究者はこのような材料を開発することを広範囲に試みている。しかしながら、TiOPc誘導体は意外なことにより良好な光起電性能ならびに太陽電池デバイスに対する、より良好な加工性を提供することを示す先行技術の文献はない。
本発明の一態様は、下記式Iのフタロシアニン化合物を含む電解質を含む。
X-MPc-(R)n
(式中、Pcは、フタロシアニン部分であり、
M、銅、鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、アルミニウム、パラジウム、スズ、インジウム、鉛、チタン、ルビジウム、バナジウム、ガリウム、テルビウム、セリウム、ランタン及び亜鉛からなる群より選ばれる金属であり;
Xは、無し、ハロゲン、-OH又は=Oであり;
Rは、独立して水素、アルキル、環状アルキル、アリールアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノ、アルキルアミノ、アルコキシ、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、ハロゲン及びヒドロキシより選ばれ;
nは、1〜16の整数である。)
X-MPc-(OR')n
(式中、Pc、M、X、nは式Iにおけるように定義され、
R'は、独立して水素、アルキル、環状アルキル、アリールアルキル、ヒドロキシアルキルおよびアリール基からなる群より選ばれる。)
4-ヒドロキシフタロニトリル、1-ブロモヘキサデカン、1-ブロモテトラデカン、1-オクタノール、1-メチル-2-ピロリジノン(NMP)およびチタン(IV)ブトキシド(Ti(OBu)4)、I2、テトラブチルアンモニウムヨージド(TBAI)、エチレンカーボネート(EC)およびプロピレンカーボネート(PC)をシグマ・アルドリッチ・カンパニー(Sigma-Aldrich Co.)から購入した。ウレアをシンヨー・ピュア・ケミカル・カンパニー(Shinyo Pure Chemicals Co.)から購入した。全ての試薬は分析用であり、さらに精製することなく受け入れられたまま使用された。Ti-ナノキシドHT/SP(粒度:9nm、wt20%)などのTiO2ペースト、シス−ビス(イソチオシアナト)ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシラト)-ルテニウム(II)色素(N3色素)、FドープトSnO2ガラス(FTOガラス)、Ptペースト(Pt触媒T/SP)および1-プロピル-3-メチルイミダゾリウムヨージド(PMImI)をソラロニックス・CA(Solaronix CA)から購入した。
FT-IRスペクトル(KBrペレット)をジャスコFT/IR-460プラス(Jasco FT/IR-460 Plus)スペクトロメーターで記録した。1H NMRスペクトル(300MHz)をバリアン・ユニティ・プラス(Varian Unity Plus)300NMRスペクトロメーターを用いてCDCl3中で記録した。クロロホルム溶液中の合成された化合物の紫外・可視吸収および蛍光スペクトルをそれぞれ、UVIKON 860スペクトロフォトメータおよび日立(Hitachi)蛍光スペクトロフォトメータF-4500で記録した。TEM画像を日立H-7500透過型電子顕微鏡で記録した。適した透過試料を調製するために3aおよび3bをメタノール中に分散させ、ホーリィカーボンフィルム(holey carbon film)上に1滴の懸濁液を置いた。走査プローブ顕微鏡は、NITECHモデルSPA-400で測定された。太陽電池のI-V特性の測定を、ARCランプ電源(AM1.5、100mW/cm2)によりシミュレートされた太陽光下で太陽シミュレータ(300Wシミュレータ、モデル81150)を用いて行なった。
実施例1
図1に記載されるように、DSSCデバイスをつくった。2つのFTO(フッ素ドープされた酸化スズ)電極間に機能成分をはさんだ。負電極のナノ多孔性TiO2膜を付着させた。TiO2ナノ粒子の色素増感剤を吸着させ、共有結合で結合させた。対電極は、Ptが熱的に付着したFTOからなる。
但し、FF=Pmax/(Jsc*Voc)=(Jmax*Vmax)/(Jsc*Voc)
(式中、Poutは照明下のデバイスの出力電力であり、Pinは入射光の強度(例えば、mW/cm2のW/m2で)である。Vocは開路電圧であり、Jscは短絡電流密度であり、充填比(FF)はVoc、Jsc、最大電力点(Pmax)の値から算出される。)
TiOPcを含むポリマー電解質を有するものと比較するために、TiOPcのないポリマー電解質を用いたDSSCデバイスを調製した。表2と図7に示される結果から、PAN、PMMA、P3HT(変則的)マトリックスに基づくDSSCデバイスの光起電パラメータ(VocとFF)は、同じ条件でPEGに基づくデバイスより高い値を示した。Vocは、PAN、PMMA、P3HT(変則的)マトリックスを用いて、それぞれ、0.57、0.62、0.55Vであった。充填比は、エア流量0.5における光密度100mA/cm2下でそれぞれ0.53、0.48、0.45であった。一般に、DSSCの電力変換効率は、主にポリマーマトリックスのイオン導電率に左右される。ポリマー電解質のイオン導電率が、電解質における状態と添加剤につれて増大され得ることも証明された。典型的にはPAN、PEG、PMMAのイオン導電率がPEGより高いので、他のポリマーマトリックスに基づくDSSCデバイスの電力変換効率はPcが電解質に導入されなかった場合のPEGに基づくデバイスより高い値を示した。
我々は、共吸着剤としてTiOPcを有するポリマーマトリックスとしてそれぞれPAN、PMMA、PEG、又はP3HT(変則的)電解質を用いたDSSCデバイスを製造した。照明下のI-V曲線を図8に示し、DSSCデバイスの光起電性能を表3に示す。電流_電圧特性から、電力変換効率について7.13%の最高値を有する、PEGマトリックス電解質にTiOPcを添加した際に光起電力性能の著しい改善が示された。電力変換効率は、TiOPcのないものと比較すると、2倍を超えた。この結果の主な理由は、TiOPcのチタニル基、PEGのエーテル基、TiO2層の表面の間で電子の非局在化が引き起こしたものと思われる。接触界面での電子非局在化の提唱されたメカニズムは、図6に示されるように記載され得る。共吸着剤としてのTiOPcが導入される場合、TiO2表面とPEGマトリックス電解質間の界面吸着に加えて吸着される。PEGマトリックスを光によって酸化される色素分子の近くにするものと考えることができる。この結合構造は、ポリマーマトリックスから色素吸着ナノ多孔性TiO2層への電子移動を改善することができる。従って、界面での電子移動の利用可能性は、TiO2層とポリマー電解質の間の電子移動距離の減少を引き起こす界面吸着のために増大した。
PEGポリマー電解質において種々のフタロシアニンを用いたDSSCデバイスを作成した。図9は、用いられる種々のフタロシアニンの化学構造を示す図である。ポリマーマトリックスとしてPEGを用いて添加剤として種々のフタロシアニンを有するDSSCデバイスの光電流_電圧特性を図10に示し、それらの特性を表4にまとめた。この結果は、フタロシアニンの金属の影響を示すものである。共吸着剤としてTiOPc(PcT3000R)を用いたポリマー電解質を有しているデバイスは、最高の変換効率を示した。同じ実験条件において、最低値は、金属を含まないフタロシアニンに対するものであることがわかった。フタロシアニンのないDSSCの結果は、むしろ金属を含まないフタロシアニンによるものより高かった。これらの結果の主な理由は、フタロシアニン、PEG、Ti02層(図11)のチタニル官能基の間で電子の非局在化によって引き起こされたものと考えられる。DSSCデバイスの光電流は、TiOPcの添加によって最高値、金属を含まないフタロシアニンによって最低値を得た。
DSSCを調製し、フタロシアニン化合物を光増感剤として、しかし、電解質の共吸着剤として用いた以外は実施例1と同様の方法で確認した。得られた結果を図13と表5に示す。
テトラデカニルオキシ(3a)およびヘキサデカニルオキシ(3b)基を有するTiOPc誘導体を記載されたように二段合成において調製した(図1)。異なったアルコキシ基を有する他のTiOPc誘導体を同様な方法で調製することができる。
色素増感太陽電池デバイスを調製するために、2つの電極としてTiO2吸着色素とPt被覆電極との間に挟まれた添加剤として3aまたは3bを含有する準固態電解質を使用した。DSSCデバイスの構造を図14に示す。SnO2:F/TiO2/色素/準固態電解質/Ptデバイスを以下の方法によって製造した:透明なペースト(Ti-ナノキシドHT)の約10μl/cm2の体積を、ドクターブレード方法を用いてSnO2:Fガラス上に塗布した。TiO2ナノ粒子を塗布したSnO2:Fガラスを約30分間約100℃および約30分間約450℃に加熱した後、焼結プロセスを終了し、ガラスの割れを避けるためにTiO2付着電極を制御された冷却速度(5℃/分)において100℃から約60℃に冷却した。Pt対電極は、ドクターブレード方法を用いてSnO2:Fガラス上に塗布することによって製造された。塗布されたPt触媒T/SPを有するSnO2:Fガラスを、30分間400℃において焼成する前に10分間100℃に加熱した後、N3色素を溶液100ml当たり20mgの濃度において絶対エタノール中に溶解した。ナノ多孔性TiO2フィルムを24時間室温においてこの溶液に浸した。その後、色素増感TiO2電極を絶対エタノールで洗浄し、空気中で乾燥させた。シーラントを用いずに、電解質溶液をガー供与体(Gardner)キャスチングナイフを用いてN3色素注入TiO2電極上にキャストし、次いで2時間55℃において乾燥させた。電解質溶液は、24mgのI2、72mgのテトラブチルアンモニウムヨージド(TBAI)、イオン性液体として80mgの1-プロピル-3-メチルイミダゾリウムヨージド(PMImI)、0.32mlのエチレンカーボネート(EC)/0.08mlのプロピレンカーボネート(PC)(体積比としてEC/PC=4/1)、およびアセトニトリル溶液中の3aまたは3bからなった。
FT-IRスペクトルは、2232cm-1においての特徴的なニトリル(C≡N)伸縮ピーク(stretching peaks)がTiOPcの形成時に消失することを示す。スプリットエーテル伸縮振動数(split ether stretching frequencies)は、1100-1264cm-1の範囲においてフタロニトリルおよびフタロシアニンの両方について顕著である。
3a:収量:24%;FT-IR(KBr、cm-1):2920、2850(C-H str.)、1607、1529(Ar. C=C str.)、1529、1468(CH2ベンド)、1383、1344、1282(C-N)、1244、1120(C-O)、1074、1016、965、749(Ti-N);MS MALDI-TOF:1364(MH+);
3b:収量:21%;FT-IR(KBr、cm-1):2915、2854(C-H str.)、1752、1607、1531(Ar. C=C str.)、1492、1464(CH2ベンド)、1367、1343、1302(C-N)、1237、1120(C-O)、1073、1016、964、750(Ti-N);MS MALDI-TOF:1476(MH+)。
光起電測定をAM1.5照明条件下で太陽シミュレータによって行った。さらに、DSSCデバイスの活性領域は0.25cm2であった。太陽電池の電力変換効率(η)は、下記式で示される。
η=Pout/Pin=(Jsc×Voc)/Pin=FF/Pin
但し、FF=(Imax×Vmax)/(Jsc×Voc)=Pmax/(Jsc×Voc)
(式中、Poutは照明下のデバイスの出力電力であり、Pinは入射光の強度(例えば、W/m2またはmW/cm2で)を表す。Vocは開路電圧であり、Jscは短絡電流密度であり、充填比(FF)はVoc、Jsc、最大電力点(Pmax)の値から算出される。)
2)Jsc(mA/cm2):短絡電流密度
3)FF:充填比
Claims (23)
- 下記式Iのフタロシアニン化合物を含む電解質。
X-MPc-(R)n
(式中、Pcは、フタロシアニン部分であり、
Mは、銅、鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、アルミニウム、パラジウム、スズ、インジウム、鉛、チタン、ルビジウム、バナジウム、ガリウム、テルビウム、セリウム、ランタン及び亜鉛からなる群より選ばれる金属であり;
Xは、無し、ハロゲン、-OH又は=Oであり;
Rは、独立して水素、アルキル、環状アルキル、アリールアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノ、アルキルアミノ、アルコキシ、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、ハロゲン及びヒドロキシより選ばれ;
nは、1〜16の整数である。) - フタロシアニン化合物が、ガンマ型、アルファ型及びベータ型より選ばれる結晶構造を有する、請求項1に記載の電解質。
- フタロシアニン化合物がベータ型の結晶構造を有する、請求項2記載の電解質。
- 下記式IIのフタロシアニン化合物を含む電解質。
X-MPc-(OR')n
(式中、Pcは、フタロシアニン部分であり;
Mは、銅、鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、アルミニウム、パラジウム、スズ、インジウム、鉛、チタン、ルビジウム、バナジウム、ガリウム、テルビウム、セリウム、ランタン及び亜鉛からなる群より選ばれる金属であり;
Xは、無し、ハロゲン、-OH又は=Oであり;
R'は、独立して水素、アルキル、環状アルキル、アリールアルキル、ヒドロキシアルキルおよびアリール基からなる群より選ばれ;
nは、1〜16の整数である。) - Rが水素またはアルキル基である、請求項4記載の電解質。
- Rが、独立して水素、ヘキサドデカニルおよびテトラデカニル基からなる群より選ばれる、請求項5記載の電解質。
- Mがチタン、ガリウム、インジウムおよび銅からなる群より選ばれる、請求項1-6のいずれか1項に記載の電解質。
- 前記フタロシアニン化合物がオキシチタンフタロシアニンである、請求項1-6のいずれか1項に記載の電解質。
- ポリマーマトリックスを更に含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電解質。
- ポリマーマトリックスが、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアクリレート、ポリメタクリレート(PMMA)及びポリチオフェン(PT)からなる群より選ばれる、請求項9記載の電解質。
- ポリマーマトリックスがポリエチレングリコールである、請求項10記載の電解質。
- a) 負電極、
b) 色素増感剤を含有するナノ結晶金属酸化物、
c) 請求項1-6のいずれか1項に記載の電解質; 及び
d)対電極
を含む色素増感太陽電池。 - 色素増感剤がルテニウム-ビピリジン錯体を含む、請求項12記載の色素増感太陽電池デバイス。
- ナノ結晶金属酸化物がナノ結晶TiO2を含む、請求項12記載の色素増感太陽電池デバイス。
- 負電極がフッ素ドープされた酸化スズ(FTO)ガラスを含み、対電極が熱的に堆積したPtを有するFTOガラスを含む、請求項12記載の色素増感太陽電池デバイス。
- 色素増感剤が、吸着され、ナノ結晶金属酸化物に共有結合で結合される、請求項12記載の色素増感太陽電池デバイス。
- 下記式Iのフタロシアニン化合物を含む太陽電池のための色素。
X-MPc-(R)n
(式中、Pcは、フタロシアニン部分であり、
Mは、銅、鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、アルミニウム、パラジウム、スズ、インジウム、鉛、チタン、ルビジウム、バナジウム、ガリウム、テルビウム、セリウム、ランタン及び亜鉛からなる群より選ばれる金属であり;
Xは、無し、ハロゲン、-OH又は=Oであり;
Rは、独立して水素、アルキル、環状アルキル、アリールアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノ、アルキルアミノ、アルコキシ、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、ハロゲン及びヒドロキシより選ばれ;
nは、1〜16の整数である。) - 下記式IIのフタロシアニン化合物を含む、太陽電池用の色素。
X-MPc-(OR')n
(式中、Pcは、フタロシアニン部分であり;
Mは、銅、鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、アルミニウム、パラジウム、スズ、インジウム、鉛、チタン、ルビジウム、バナジウム、ガリウム、テルビウム、セリウム、ランタン及び亜鉛からなる群より選ばれる金属であり;
Xは、無し、ハロゲン、-OH又は=Oであり;
R'は、独立して水素、アルキル、環状アルキル、アリールアルキル、ヒドロキシアルキルおよびアリール基からなる群より選ばれ;
nは、1〜16の整数である。) - Mがチタン、ガリウム、インジウムおよび銅からなる群より選ばれる、請求項17または18記載の色素。
- 前記フタロシアニン化合物がオキシチタンフタロシアニンである、請求項19記載の色素。
- 請求項17または18記載の色素を含む太陽電池。
- 負電極と、ナノ結晶性金属酸化物と、電解質と、対電極とをさらに含み、前記ナノ結晶性金属酸化物が、色素増感剤として請求項17または18記載の色素を含有する、請求項17または18記載の色素を含む太陽電池。
- 電子供与体/電子受容体の構造体を有し、前記電子供与体が請求項17または18記載の色素を含む、請求項17または18記載の色素を含む太陽電池。
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