JP2008108718A - 太陽電池のためのフタロシアニン化合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽電池のためのフタロシアニン化合物を提供する。
【解決手段】本発明は、式X-MPc-(R)nまたはX-MPc-(OR')nのフタロシアニン(Pc)化合物を含む、太陽電池用の電解質およびそれを用いる太陽電池を提供する。本発明によって、太陽電池のエネルギー変換効率は、フタロシアニン化合物を太陽電池に使用することによって改良された。アルコキシ鎖基を含有するフタロシアニン誘導体は十分な溶解度を示し、費用のかかる真空蒸着法を用いずにコーティング方法をスピンコーティングによって行うことを可能にする。
【選択図】図1

Description

本発明は太陽電池のためのフタロシアニン化合物に関する。
光電池又は太陽電池は、太陽光を光起電力効果により電気に直接変換することによって電気を生産するデバイスとして定義される。我々の生活にすでに広く用いられている太陽電池は、時計、計算器のための電源として、更に衛星通信のような航空学の電気エネルギー源として使われる。近年では、このような無公害誘発代替エネルギー源が原油コストの上昇、化石燃料の減少、二酸化炭素の排出に対する規制等のために重要になってきた。
太陽電池は、それらの成分材料に従っていくつかの種類、例えば、無機材料(例えば、ケイ素、複合半導体等)からなる太陽電池、染料がナノ結晶酸化物粒子に吸着されている色素増感太陽電池(DSSC)、及び供与体-受容体構造を有する有機分子を含む太陽電池に分類される。更に、セル構造によれば、太陽電池はpn接合型と光電気化学型に分類され得る。DSSCは、光電気化学型の一例であり、有機分子を含む太陽電池は、例えば特許文献1に開示されているpn接合型太陽電池の一例である。
色素増感太陽電池(DSSC)
Gratzelらによって開発された、ナノ結晶金属酸化物に吸着される色素分子を用いる色素増感太陽電池(DSSC)は、電力変換効率が高く、生産コストやエネルギーが低く、加工が容易であるという魅力的な特徴を有する(非特許文献1参照)。図1は、DSSCデバイスのセル構造を示す図である。DSSCデバイスにおいては、色素分子が電子正孔対を生成し、色素分子が化学的に吸着されているn型半導体酸化物電極によって太陽光(可視光)が吸収されるときに電子が半導体酸化物の伝導帯に注入される。その後、半導体酸化物電極に注入された電子は、酸化物粒子間の界面を通って透明な導電層へ移され、電流が生じる。色素分子によって生成された正孔は、酸化−還元電解質から電子を受容したときに更にまた還元され、DSSCの動作が完了する。しかしながら、DSSCは実質的に適用されていない。これは、DSSCの封止における支障および性能の低下をもたらす、溶剤の蒸発、漏れおよび劣化など、液体電解質の使用による多くの問題が未解決のままであるからである。このような問題を解決するために、ナノ多孔性半導体酸化物層、色素の化学的及び光学的性質並びに電解質の特性を改善するための多くの研究が行われた。特に、準固態電解質を用いる方法は、相対的に高い電力変換効率を得るとともに電力損失が最少になる方法である(非特許文献2参照)。
正孔伝導性分子固体およびポリマーおよび溶融された塩またはイオン性液体などの固態または準固態電解質が揮発性有機溶剤の代わりとするべく、DSSCの製造のために検討されている。固態DSSCは、気密封止を全く必要としない。しかしながら、それらの電力変換効率は、従来の有機液体電解質を有するDSSCの電力変換効率に比べて低下される。
A.半導体酸化物(電極)
DSSCに適切なナノ-半導体酸化物を選ぶ場合、伝導帯のエネルギー準位がまず考慮されなければならない。半導体の伝導帯のエネルギーは、色素のLUMOより低くなければならない。最も広く使われている酸化物はTiO2であり、伝導エネルギーのエネルギー準位は、ルテニウムベースの色素(N3とN719の商標で市販されている)のLTIMOエネルギー準位より低い約0.2eVである。
B.色素(光増感剤)
DSSCのための色素として、ルテニウムベースの有機金属化合物、有機化合物と量子ドット無機化合物、例えば、InP、CdSeが既知である。これまで、太陽電池のために最良の色素としてルテニウムベースの有機金属化合物が報告された。ルテニウムベースの色素の中で、代表例は、4つの水素を有する赤色N3、N3色素の4つの水素のうちの2つがテトラブチルアンモニウムイオンで置換されている黒色N749色素である。
H. Arakawa et al.は、クマリンベースの材料の誘導体を調製し、DSSCのための色素として用いた。約5.2%の電力変換効率を示したが、光と熱に対して不安定であった(非特許文献3参照)。この点に関しては、N3色素と比較して優れた効率と安定性を有する改善された色素は報告されていない。
C.電解質
DSSCのための電解質は、酸化・還元化学種、例えば、I-/I3 -)を含み、LiI、NaI、ヨウ化アルキルアンモニウム又はヨウ化イミダゾリウム物は、I-超イオン源として用いられ、I3 -イオンは、I2を溶媒に溶媒和することによって調製される。電解質のための媒体として、アセトニトリルのような液体又はPVdFのようなポリマーを用いることができる。I-は、色素分子に電子を供給し、酸化されたI3 -は、対電極へ移される電子を受け取ることによってI-に還元される。液体型においては、酸化・還元イオン種が色素の再生をより高速にする媒体において急速に移動することができるので、高エネルギー変換効率は可能なことであるが、電極間の結合が完全でない場合、液体漏出が起こってしまう。対照的に、ポリマーが媒体として用いられる場合には、液体漏出はまず起こらないが、酸化-還元化学種の移動がより緩慢なためにエネルギー変換効率は低下する。従って、酸化-還元イオン種が移動することができ且つ媒体において急速に移動することができるように電解質を設計することが必要である。電解質に好ましい材料としては、ポリアクリロニトリル(PAN)ベース、ポリ(フッ化ビニリデン-コ-ヘキサフルオロプロピレン(PVdF)ベース、アクリルイオン性液体の組合せ、ピリジンベース、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)が挙げられる。
有機太陽電池
1990年代から研究された有機太陽電池は、電子供与体(D)と受容体(A)の性質を有する有機化合物を含むことを特徴とする。有機D-A接合太陽電池において、電子受容体は無機半導体のn型材料に対応し、電子供与体はp型材料に対応する。固体材料のバンド構造を有しないが、電子-正孔対形成過程と遷移過程のための光起電力効果は、無機半導体接合太陽電池と類似している。
最近研究されたポリマーの太陽電池としては、導電性ポリマー(D)/フラーレン(A)ベース系、導電性ポリマー(D)/導電性重合体(A)ベース系、有機ポリマー(D)/ナノ無機物(A)ベース系が挙げられる。最近、S. E. Shaheen, et al.によって、電子供与体としてポリ[2-メチル-5-(3,7-ジメチルオクチルオキシ)]-p-フェニレンビニレン(MDMO-PPV)を用いてAM 1.5条件(lOOmW/cm2)で2.5%のエネルギー変換効率が報告された(非特許文献4参照)。しかし、エネルギー変換効率はなお低い。
フタロシアニン材料
減少した電力変換効率を改善するために、電解質にいくつかの材料を添加する傾向があった。その特異な電気化学および電子的特性のために、フタロシアニン(Pc)は、電解質のための添加剤として魅力的な材料である。
フタロシアニン(Pc)は、20世紀の間に多くの研究者の注目を集めたが、今日までなお活発に研究されている。Pcは、青と緑の色素の製造に、また、原油から硫黄を除去する触媒として極めて技術的に重要である。問題の他の領域としては、例えば、半導体デバイス、光起電や他の方式の太陽電池、電子写真、電子機器、エレクトロクロミックディスプレイデバイス、光増感剤、脱臭剤に用いられる種々の先端技術分野が含まれる。フタロシアニン化合物を用いるDSSCに関するいくつかの研究結果が、最近報告された。しかしながら、それらのDSSCの電力変換効率は、従来のルテニウムビピリジン錯体ベースの色素よりかなり低かった(非特許文献5参照)。共吸着剤としてTiOPcを用いるDSSCに関する結果は、DSSCの適用に関連して以前に報告されている(非特許文献6参照)。しかしながら、Pcの多くは、有機溶剤および水へのそれらの溶解度がないためにめったに使用されていない。過去数10年間にわたって、多種多様な置換Pc誘導体が溶解度を改良するために合成されている。
特許文献2には、光記録媒体、近赤外吸収フィルター、液晶ディスプレイ要素および光学カードにおいて用いられる近赤外吸収剤として1〜4個の炭素原子の直鎖または分岐状アルコキシ基を有する金属フタロシアニンが開示されている。特許文献3には、光電変換特性を示し、1.541Åの波長においてCuKアルファの固有X線で得られたX線回折スペクトルの特定のピークを有する、水素、ハロゲン、アルキル、アルコキシ基などの様々な置換基を有するチタニルフタロシアニン結晶が開示されている。
さらにまた、上記文献は、場合によりバインダーまたは添加剤を有するキャリア発生/輸送物質の溶液をコーティングして感光性層を形成する方法を記載している。さらにそれは、キャリア発生物質の低い溶解度に起因する多数の問題に言及している。
他の文献には、金属フタロシアニン(特許文献4及び特許文献5参照)、およびアルキル(特許文献6、特許文献7、特許文献8及び特許文献9参照)、メトキシ(特許文献10参照)などの置換基を有するそれらの誘導体を合成するためのいくつかの方法が開示されている。特許文献11には、光導電体のためのオキシチタニルフタロシアニン結晶の使用が開示されている。非特許文献7は、モフォロジーがオキシチタニルフタロシアニン(TiOPc)の光起電性質に与える効果を研究し、非特許文献8は、可溶性アルキル−およびアルコキシ置換オキシチタニルフタロシアニンの合成および光導電性の結果を記載する。TiOPcおよびその誘導体の他のあらゆる適用は、以下の文献に記載されている:非特許文献9;非特許文献10;非特許文献11;及び非特許文献12参照。
国際公開第2005029592号パンフレット EP0373643号明細書 EP0404131号明細書 EP0460565号明細書 米国特許第5189156号明細書 EP0492508号明細書 EP0573201号明細書 EP0575816号明細書 国際公開第2005003133号パンフレット 米国特許第6051702号明細書 米国特許第2007111123号明細書 M.Gratzel, Nature 421,586(2003) H. Kusama and H.Arakawa,J.Photochem.Photobiol.A: Chem.164,103(2004) H. Arakawa et aL, J. Phys. chem. 8.,707,597(2003) S. E. Shaheen, et al, Appl. Phys. Lett.,78,841(2001) H.Usuiら、J.Pholochem.Photobiol.A 164,97(2004) Macromolecular Symposia(2006)、235、Recent Advances and Novel Approaches in Macromolecule-Metal Complexes、230〜236 Tsuzukら[Jpn.J.Appl.Phys.、2部、35(4A)、L447-L450(英語)1996] Adv.Mater.(ドイツ、ヴァインハイム(Weinheim,Ger.))、9(4)、316-321(英語)1997 Sol. Energy Mater. Sol. Cells、61(1)、1-8(英語) 2000 Japanese Journal of Applied Physics、2部:Letters(2003)、42(7A) PMSE Preprints(2006)、95、37 Applied Physics Letters(2006)、88(25)、253506/1-253506/3
[発明の目的]
上記のように、高電力変換効率と安定性を示すために太陽電池のための色素、電解質のための材料の要求が増大しているので、多くの研究者が広範囲にこのような材料を開発することを試みている。さらに、スピンコーティング方法のために適した太陽電池用の電解質として十分な溶解度を有する材料に対する需要が増大している。このように、多くの研究者はこのような材料を開発することを広範囲に試みている。しかしながら、TiOPc誘導体は意外なことにより良好な光起電性能ならびに太陽電池デバイスに対する、より良好な加工性を提供することを示す先行技術の文献はない。
上記の点に関する注意深い考察の結果として、本発明者は、金属−フタロシアニン化合物を太陽電池に適用すると太陽電池の性能が予想外に改良されることを見出した。さらにまた、アルコキシ置換基を有する金属−フタロシアニン化合物を太陽電池に適用することによって太陽電池デバイスの作製プロセスの加工性および光起電性能を予想外に改良することを本発明者は見出した。
[技術的構成]
本発明の一態様は、下記式Iのフタロシアニン化合物を含む電解質を含む。
X-MPc-(R)n
(式中、Pcは、フタロシアニン部分であり、
M、銅、鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、アルミニウム、パラジウム、スズ、インジウム、鉛、チタン、ルビジウム、バナジウム、ガリウム、テルビウム、セリウム、ランタン及び亜鉛からなる群より選ばれる金属であり;
Xは、無し、ハロゲン、-OH又は=Oであり;
Rは、独立して水素、アルキル、環状アルキル、アリールアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノ、アルキルアミノ、アルコキシ、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、ハロゲン及びヒドロキシより選ばれ;
nは、1〜16の整数である。)
本発明の他の態様においては、フタロシアニン化合物は、ガンマ型、アルファ型及びベータ型より選ばれる結晶構造を有し、ベータ形態の結晶構造が最も好ましい。
本発明の他の態様は、下記式IIのフタロシアニン化合物を含む電解質を有する。
X-MPc-(OR')n
(式中、Pc、M、X、nは式Iにおけるように定義され、
R'は、独立して水素、アルキル、環状アルキル、アリールアルキル、ヒドロキシアルキルおよびアリール基からなる群より選ばれる。)
本発明の他の態様において、フタロシアニン化合物のR'は水素またはアルキル基、好ましくは水素またはC6-C20アルキル基であり、より好ましくは、独立して水素、ヘキサドデカニルおよびテトラデカニル基からなる群より選ばれる。
好ましい実施態様において、Mはチタン、ガリウム、インジウムおよび銅からなる群より選ばれ、最も好ましくはフタロシアニン化合物はオキシチタンフタロシアニンである。
電解質は、ポリマーマトリックスを更に含むことができる。ポリマーマトリックスは、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアクリレート、ポリメタクリレート(PMMA)及びポリチオフェン(PT)からなる群より選ばれるがこれらに限定されない。上記のポリマーマトリックスの中で、ポリエチレングリコールが最も好ましい。
本発明の他の実施態様は、負電極、色素増感剤を含有するナノ結晶金属酸化物; フタロシアニン化合物を含む電解質; 及び対電極を含む色素増感太陽電池デバイス(DSSC)を含む。
DSSCの種々の態様においては、色素増感剤は、ルテニウム-ビピリジン錯体を含むことができ、ナノ結晶性金属酸化物はナノ結晶性TiO2を含む。DSSCの他の態様においては、負電極は、フッ素ドープされた酸化スズ(FTO)ガラスを含み、対電極は、Ptが熱的に付着したFTOガラスを含む。好ましくは、色素増感剤は、吸着され、ナノ結晶性金属酸化物に共有結合で結合される。
本発明の他の態様においては、式Iまたは式IIのフタロシアニン化合物を含む太陽電池のための色素、及びその色素を含む太陽電池が開示される。好ましくは、本発明の太陽電池は、更に、負電極、ナノ結晶性金属酸化物、電解質、及び対電極を含み、ここで、ナノ結晶金属酸化物は色素増感剤として前記色素を含有する。他の態様においては、太陽電池は電子供与体/電子受容体の構造を有し、ここで、電子供与体は前記色素を含んでいる。
本発明の個々の実施態様においては、準固態DSSCが開示される。準固態DSSCは、ルテニウム(II)錯体色素(N3色素)、共吸着剤としてのフタロシアニン化合物、TiO2、Ptを付着させた対電極を用いて調製される。フタロシアニン化合物の中で、安定性が高く且つ光学的性質が良好であるので、オキシチタニルフタロシアニン(TiOPc)が好ましい。さらに、フタロシアニン化合物のうち、アルコキシ置換基を有するフタロシアニン、例えばオキシチタニルフタロシアニン(TiOPc)が溶解度の点から好ましく、従って、太陽電池デバイスの作製プロセスの間、加工性を示し、それは、特に、費用のかかる付着方法を用いずにコーティング方法をスピンコーティングによって行うことを可能にする。
本発明を個々の実施例によって以下に詳細に説明する。しかしながら、添付の請求の範囲によってのみ決定される本発明の真意と範囲は、このような実施態様と実施例によって限定されると解釈されるべきではない。
材料
4-ヒドロキシフタロニトリル、1-ブロモヘキサデカン、1-ブロモテトラデカン、1-オクタノール、1-メチル-2-ピロリジノン(NMP)およびチタン(IV)ブトキシド(Ti(OBu)4)、I2、テトラブチルアンモニウムヨージド(TBAI)、エチレンカーボネート(EC)およびプロピレンカーボネート(PC)をシグマ・アルドリッチ・カンパニー(Sigma-Aldrich Co.)から購入した。ウレアをシンヨー・ピュア・ケミカル・カンパニー(Shinyo Pure Chemicals Co.)から購入した。全ての試薬は分析用であり、さらに精製することなく受け入れられたまま使用された。Ti-ナノキシドHT/SP(粒度:9nm、wt20%)などのTiO2ペースト、シス−ビス(イソチオシアナト)ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシラト)-ルテニウム(II)色素(N3色素)、FドープトSnO2ガラス(FTOガラス)、Ptペースト(Pt触媒T/SP)および1-プロピル-3-メチルイミダゾリウムヨージド(PMImI)をソラロニックス・CA(Solaronix CA)から購入した。
測定
FT-IRスペクトル(KBrペレット)をジャスコFT/IR-460プラス(Jasco FT/IR-460 Plus)スペクトロメーターで記録した。1H NMRスペクトル(300MHz)をバリアン・ユニティ・プラス(Varian Unity Plus)300NMRスペクトロメーターを用いてCDCl3中で記録した。クロロホルム溶液中の合成された化合物の紫外・可視吸収および蛍光スペクトルをそれぞれ、UVIKON 860スペクトロフォトメータおよび日立(Hitachi)蛍光スペクトロフォトメータF-4500で記録した。TEM画像を日立H-7500透過型電子顕微鏡で記録した。適した透過試料を調製するために3aおよび3bをメタノール中に分散させ、ホーリィカーボンフィルム(holey carbon film)上に1滴の懸濁液を置いた。走査プローブ顕微鏡は、NITECHモデルSPA-400で測定された。太陽電池のI-V特性の測定を、ARCランプ電源(AM1.5、100mW/cm2)によりシミュレートされた太陽光下で太陽シミュレータ(300Wシミュレータ、モデル81150)を用いて行なった。
DSSCの調製
実施例1
図1に記載されるように、DSSCデバイスをつくった。2つのFTO(フッ素ドープされた酸化スズ)電極間に機能成分をはさんだ。負電極のナノ多孔性TiO2膜を付着させた。TiO2ナノ粒子の色素増感剤を吸着させ、共有結合で結合させた。対電極は、Ptが熱的に付着したFTOからなる。
作用電極を以下の通り調製した。粒径が9nmのTiO2ペースト(Ti-Nanoxide HT/SP、Solaronix Co)をドクターブレード法によってFTOガラス上に載せ、120℃で約40分間と450℃で約60分間空気中で焼結させて、有効面積が0.25cm2でTiO2膜厚が10μmのTiO2電極を得た。ナノ多孔性TiO2電極を、色素を、50mlの無水エタノール液につき10mgのシスビス(イソチオシアナト)ビス(2,2'-ビピリジル-4,4'-ジカルボキシラト)-ルテニウム(II)ビステトラブチルアンモニウム色素(N719色素(Solaronix Co)の濃度に溶解した色素溶液に室温で一晩浸漬した。色素吸着TiO2電極を、室温で24時間電解質溶液に浸漬した。イオン性液体としてI2、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(TBAI)、ヨウ化l-エチル-3-メチルイミダゾリウム(EMImI)、エチレンカーボネート(EC)/プロピレンカーボネート(PC)(EC:PC: 4:1 v/v)、PEGのようなポリマーマトリックス(Mw: 20,000, Aldrich Co)、及びアセトニトリル中の共吸着剤としてのTiOPcのポリマー電解質が含有する。TiOPcsは、従来法によって調製した(J. Yao et al., Bull. Chem. Soc. Jpn. 68, 1001 (1995);F. H. Moser, A. L. Thomas, "The Phthalocyanines" vol. 2, CRC press, Boca Raton, FL, 1983)。TiOPcsは、結晶構造としてPcT1100S(ガンマ型)、PcT2O00R(アルファ型)、PcT3000R(ベータ型)が名付けられた。その後、電解質が色素吸着TiO2電極に注型され、60℃で2時間乾燥した。TiO2膜が被覆される同様の方法で対電極を調製した。Ptペースト(Pt触媒T/SP、Solaronix Co.)を、ドクターブレード方法によってFTOガラス上に載せ、続いて100℃で約10分間焼結させた後、空気中で450℃で約50分間燃焼させた。
DSSCデバイスを組立てる際に、作業電極と対電極を共にクランプで留め、電極間の介在間隙にポリマー電解質を充填した。製造されるDSSCデバイスの断面と内部構造を図1に示す。Pcsの結晶構造を、X線回折(XRD)、フーリエ変換IR(FT-IR)分光法、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて確認した。TiO2層とポリマー電解質膜の厚みを、走査型電子顕微鏡(SEM)とアルファステップIQを用いて測定した。TiO2膜の表面、色素吸着されたTiO2膜、TiO2膜上のTiOPcsの界面吸着をSEMによって調べた。DSSCデバイスのI-V特性の測定を、ARCランプ電源(AM 1.5、1O0mW/cm2)によるシミュレートされた太陽光の下で太陽シミュレータ(300Wのシミュレータ、モデル81150)を用いて行った。DSSCデバイスの電力変換効率(η)は、下記式1で示される。
η= Pout/Pin=(Jsc*Voc)*FF/Pin
但し、FF=Pmax/(Jsc*Voc)=(Jmax*Vmax)/(Jsc*Voc)
(式中、Poutは照明下のデバイスの出力電力であり、Pinは入射光の強度(例えば、mW/cm2のW/m2で)である。Vocは開路電圧であり、Jscは短絡電流密度であり、充填比(FF)はVoc、Jsc、最大電力点(Pmax)の値から算出される。)
図2は、波数範囲650-850cm-1におけるTiOPcsのFT-IR吸収スペクトルを示す図である。PcT2000R、PcT3000R、PcT1100SのFT-IRスペクトルは、それぞれγC-Hによる727-730cm-1、δ-C6H6基による749-753cm-1、C-N基による778-l8O cm-1に特徴的な吸収ピークを示した。一般に、周波数は、平面フタロシアニン分子の方向に左右され、熱力学的に安定な多形体(ベータ形態)のより長い波数のバンドは不安定な(アルファ、ガンマ型)多形体より更に強く見える。それは最も安定な多形体のベータ型を得ることができ、バンドは十分に積み重ねられた分子相互作用のために鋭くなった。図2において、ベータ型(b)が最も安定な多形体であり、バンドが十分に積み重ねられた分子相互作用のために鋭いことを我々は確認した。図3は、結晶構造として3つのTiOPcsのXRDパターンを示す図である。そして3つのTiOPcs多形体の写真は、TEMによってとられたものである。TEM画像において、粒子形は相互に異なる。TiOPcsのXRDパターンは、強いピーク; アルファ型: 2θ=7.58o、ベータ型: 26.58o、ガンマ型: 27.58oを有する。それらの間で見られるXRDパターンの差は、それらの粒子条件の差によって引き起こされたものである。我々は、TEM画像とXRDパターンによってTiOPcの結晶構造をうまく確認した。
我々は、TiOPcsを有するポリマー電解質を用いたDSSCデバイスを製造した。セルの厚みは、SEMとアルファステップIQによって、それぞれ約10μmのナノ結晶多孔性TiO2膜と3μmのポリマー電解質膜であった。ポリマーマトリックスとしてPEGを用いて共吸着剤として3種のTiOPcsを有するDSSCデバイスの光電流-電圧特性を図4に示し、それらの特性を表1にまとめた。
TiOPcをPEG電解質に導入した場合、DSSCデバイスについての電力変換効率はTiOPcのないものと比較して著しく高いことが示された。この結果は、ナノ結晶多孔性TiO2膜とポリマー電解質間の界面上に共吸着剤としてTiOPcの吸着によって引き起こされたものであり、ポリマーマトリックスから色素吸着ナノ多孔性TiO2表面への電子移動を改善することができる(図5)。ポリマー電解質は、I2、TBAI、イオン性液体としてヨウ化1-エチル-3-メチルイミダゾリウム(EMImI)、EC/PC(EC:PC : 4.1v/v)、ポリエチレングリコール(PEG)のようなポリマーマトリックス、及び共吸着剤としてTiOPcを含有していた。図6は、ナノ結晶多孔性TiO2膜、色素吸着TiO2膜、PcT3000Rを有するPEGを用いたポリマー電解質膜のSEM表面画像を示す写真である。図6の画像(a)と(b)の明るい部分はチタニアであり、チタニアの周りに分散した濃い部分は含浸された色素である。








上記結果は、DSSCデバイス特性についてのTiOPcsの結晶構造の影響を示している。特に、3種類の異なるTiOPcsを有するDSSCデバイスの中で、PcT3000Rによるデバイスが、Jsc20.02mA/cm2と電力変換効率7.13%で最高値を示した。結果から、Jscと変換効率は、DSSCデバイスについて安定で十分に積み重ねられた構造を有するPcT3000Rの添加によりポリマー電解質の導電率が増大するにつれて増大し得ることがわかった。
比較実施例1
TiOPcを含むポリマー電解質を有するものと比較するために、TiOPcのないポリマー電解質を用いたDSSCデバイスを調製した。表2と図7に示される結果から、PAN、PMMA、P3HT(変則的)マトリックスに基づくDSSCデバイスの光起電パラメータ(VocとFF)は、同じ条件でPEGに基づくデバイスより高い値を示した。Vocは、PAN、PMMA、P3HT(変則的)マトリックスを用いて、それぞれ、0.57、0.62、0.55Vであった。充填比は、エア流量0.5における光密度100mA/cm2下でそれぞれ0.53、0.48、0.45であった。一般に、DSSCの電力変換効率は、主にポリマーマトリックスのイオン導電率に左右される。ポリマー電解質のイオン導電率が、電解質における状態と添加剤につれて増大され得ることも証明された。典型的にはPAN、PEG、PMMAのイオン導電率がPEGより高いので、他のポリマーマトリックスに基づくDSSCデバイスの電力変換効率はPcが電解質に導入されなかった場合のPEGに基づくデバイスより高い値を示した。
実施例2
我々は、共吸着剤としてTiOPcを有するポリマーマトリックスとしてそれぞれPAN、PMMA、PEG、又はP3HT(変則的)電解質を用いたDSSCデバイスを製造した。照明下のI-V曲線を図8に示し、DSSCデバイスの光起電性能を表3に示す。電流_電圧特性から、電力変換効率について7.13%の最高値を有する、PEGマトリックス電解質にTiOPcを添加した際に光起電力性能の著しい改善が示された。電力変換効率は、TiOPcのないものと比較すると、2倍を超えた。この結果の主な理由は、TiOPcのチタニル基、PEGのエーテル基、TiO2層の表面の間で電子の非局在化が引き起こしたものと思われる。接触界面での電子非局在化の提唱されたメカニズムは、図6に示されるように記載され得る。共吸着剤としてのTiOPcが導入される場合、TiO2表面とPEGマトリックス電解質間の界面吸着に加えて吸着される。PEGマトリックスを光によって酸化される色素分子の近くにするものと考えることができる。この結合構造は、ポリマーマトリックスから色素吸着ナノ多孔性TiO2層への電子移動を改善することができる。従って、界面での電子移動の利用可能性は、TiO2層とポリマー電解質の間の電子移動距離の減少を引き起こす界面吸着のために増大した。
更に、TiOPcがPANポリマー電解質に含まれた場合、電力変換効率は、TiOPcのないものと比較すると、4.31%から4.08%に低下した。Jscも41.31mA/cm2から13.12mA/cm2に低下し、一方では、Vocが0.57Vから0.63Vに増大した。これらの結果は、TiOPcとPANの不混和性と、PANのCN基とTiOPcのチタニル基間の結合構造形成の問題点によるものであり得る。しかしながら、TiO2層のフェルミ準位と電解質のレドックス電位間の差としてVocが定義されるので、TiOPcの電解質への導入につれて、DSSCデバイスについてのVocは増大され得る。
実施例3
PEGポリマー電解質において種々のフタロシアニンを用いたDSSCデバイスを作成した。図9は、用いられる種々のフタロシアニンの化学構造を示す図である。ポリマーマトリックスとしてPEGを用いて添加剤として種々のフタロシアニンを有するDSSCデバイスの光電流_電圧特性を図10に示し、それらの特性を表4にまとめた。この結果は、フタロシアニンの金属の影響を示すものである。共吸着剤としてTiOPc(PcT3000R)を用いたポリマー電解質を有しているデバイスは、最高の変換効率を示した。同じ実験条件において、最低値は、金属を含まないフタロシアニンに対するものであることがわかった。フタロシアニンのないDSSCの結果は、むしろ金属を含まないフタロシアニンによるものより高かった。これらの結果の主な理由は、フタロシアニン、PEG、Ti02層(図11)のチタニル官能基の間で電子の非局在化によって引き起こされたものと考えられる。DSSCデバイスの光電流は、TiOPcの添加によって最高値、金属を含まないフタロシアニンによって最低値を得た。
実施例4
DSSCを調製し、フタロシアニン化合物を光増感剤として、しかし、電解質の共吸着剤として用いた以外は実施例1と同様の方法で確認した。得られた結果を図13と表5に示す。
実施例5:オキシチタニルフタロシアニン誘導体の合成
テトラデカニルオキシ(3a)およびヘキサデカニルオキシ(3b)基を有するTiOPc誘導体を記載されたように二段合成において調製した(図1)。異なったアルコキシ基を有する他のTiOPc誘導体を同様な方法で調製することができる。
第一段階において、アルコキシフタロニトリルを4-ヒドロキシフタロニトリルおよび1-ブロモヘキサデカンまたは1-ブロモテトラデカンから形成した。NMP中の4-ヒドロキシフタロニトリルおよび乾燥炭酸カリウムをN2ガス下で30分間攪拌した。次いで、NMP中の1-ブロモヘキサデカンまたは1-ブロモテトラデカンの溶液を添加し、混合物を室温において12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、溶離剤としてジクロロメタンを有するシリカカラム上でクロマトグラフィーによって精製した。
第二段階は、フタロニトリルの、塩基を触媒とする環状四量体化(cyclotetramerization)であった。アルコキシフタロニトリル、Ti(OBu)4、ウレアおよび1-オクタノールの混合物を24時間、N2下で150℃に加熱した。メタノールを反応混合物に添加して、その後、30分間還流した後、深い青緑の結晶を濾過によって集め、メタノールで洗浄し、次いで100℃の真空炉内で乾燥させた。
実施例6:調製されたTiOPc誘導体を用いるDSSCデバイスの製造
色素増感太陽電池デバイスを調製するために、2つの電極としてTiO2吸着色素とPt被覆電極との間に挟まれた添加剤として3aまたは3bを含有する準固態電解質を使用した。DSSCデバイスの構造を図14に示す。SnO2:F/TiO2/色素/準固態電解質/Ptデバイスを以下の方法によって製造した:透明なペースト(Ti-ナノキシドHT)の約10μl/cm2の体積を、ドクターブレード方法を用いてSnO2:Fガラス上に塗布した。TiO2ナノ粒子を塗布したSnO2:Fガラスを約30分間約100℃および約30分間約450℃に加熱した後、焼結プロセスを終了し、ガラスの割れを避けるためにTiO2付着電極を制御された冷却速度(5℃/分)において100℃から約60℃に冷却した。Pt対電極は、ドクターブレード方法を用いてSnO2:Fガラス上に塗布することによって製造された。塗布されたPt触媒T/SPを有するSnO2:Fガラスを、30分間400℃において焼成する前に10分間100℃に加熱した後、N3色素を溶液100ml当たり20mgの濃度において絶対エタノール中に溶解した。ナノ多孔性TiO2フィルムを24時間室温においてこの溶液に浸した。その後、色素増感TiO2電極を絶対エタノールで洗浄し、空気中で乾燥させた。シーラントを用いずに、電解質溶液をガー供与体(Gardner)キャスチングナイフを用いてN3色素注入TiO2電極上にキャストし、次いで2時間55℃において乾燥させた。電解質溶液は、24mgのI2、72mgのテトラブチルアンモニウムヨージド(TBAI)、イオン性液体として80mgの1-プロピル-3-メチルイミダゾリウムヨージド(PMImI)、0.32mlのエチレンカーボネート(EC)/0.08mlのプロピレンカーボネート(PC)(体積比としてEC/PC=4/1)、およびアセトニトリル溶液中の3aまたは3bからなった。
実施例7:TiOPc誘導体の物理的性質
FT-IRスペクトルは、2232cm-1においての特徴的なニトリル(C≡N)伸縮ピーク(stretching peaks)がTiOPcの形成時に消失することを示す。スプリットエーテル伸縮振動数(split ether stretching frequencies)は、1100-1264cm-1の範囲においてフタロニトリルおよびフタロシアニンの両方について顕著である。
2a:収量: 92%; FT-IR(KBr、cm-1):2917、2852(C-H str.)、2232(C≡N)、1601、1562(Ar. C=C str.)、1475(CH2ベンド)、1429(CH3ベンド)、1308、1251(C-O);1H-NMR(cm-1、δ) 7.72、7.25、7.20(Ar. C-H)、4.05(-O-CH2-)、1.83(-O-CH2-CH2-)、1.60(-CH2-CH3)、1.46、1.27(-CH2-)、0.89(-CH3);C22H32N2Oのための分析計算:C 77.60、H 9.47、N 8.23、O 4.70;実測値:C 76.30、H 12.20、N 8.17;MS:340;2b:収量:79%;FT-IR(KBr、cm--1):2917、2851(C-H str.)、2232(C≡N)、1603、1562(Ar. C=C str.)、1475(CH2ベンド)、1431(CH3ベンド)、1308、1252(C-O);1H-NMR(cm-1、δ) 7.74、7.29、7.20(Ar. C-H)、4.06(-O-CH2-)、1.86(-O-CH2-CH2-)、1.60(-CH2-CH3)、1.46、1.27(-CH2-)、0.89(-CH3);C24H36N2Oのための分析計算:C 78.21、H 9.85、N 7.60、O 4.34;実測値:C 79.22、H 13.31、N 8.02;MS:368;
3a:収量:24%;FT-IR(KBr、cm-1):2920、2850(C-H str.)、1607、1529(Ar. C=C str.)、1529、1468(CH2ベンド)、1383、1344、1282(C-N)、1244、1120(C-O)、1074、1016、965、749(Ti-N);MS MALDI-TOF:1364(MH+);
3b:収量:21%;FT-IR(KBr、cm-1):2915、2854(C-H str.)、1752、1607、1531(Ar. C=C str.)、1492、1464(CH2ベンド)、1367、1343、1302(C-N)、1237、1120(C-O)、1073、1016、964、750(Ti-N);MS MALDI-TOF:1476(MH+)。
3aおよび3bの溶解度は、フタロシアニン誘導体100mgを1mLの溶剤に添加するとき、化合物の、溶剤に対する比によって測定された。表6は、非置換TiOPc、3aおよび3bの溶解度を示す。非置換TiOPcは、ほとんど全ての有機溶剤に不溶性であった。非置換TiOPcに比べて、3aおよび3bは、メタノールとアセトンを除いて、クロロホルム、クロロベンゼンおよびトルエンなどの様々な溶剤への増加した溶解度を有した。多くの適用において、材料の溶解度は非常に重要な問題である。従って、3aおよび3bは、有機溶剤に可溶性であり、有望な材料である。
クロロホルム中の3aおよび3bの吸収および蛍光スペクトルを図15に提供する。3aおよび3bの吸収スペクトルは、約340nmの範囲の広いピークおよびそれぞれ704nmおよび705nmの鋭いピークとして出現する。スペクトルは、フタロシアニンに特徴的である、典型的なソーレー(Soret)およびQ帯を示した。640nmにおいて励起したとき、3aおよび3bはそれぞれ、709および711nmにおいて蛍光発光を示した。
それらのXRDデータ(表7)を考慮して、TiOPc誘導体3aおよび3bは、比較的不十分な結晶度を有する同じ特徴を示した(2シータ角10〜50の範囲、表7)。観察されたパターンは相応する非置換TiOPcのパターンに定性的に類似しているが、3aのピークおよび3bのピークは、拡散された強度によって広くなっている。これは、図16のグラフから明白である。これは、TiOPc誘導体3aおよび3bが非置換TiOPcほど結晶性でないことを明らかにした。これは、バルキーな置換基アルコキシ鎖の存在のためにある可能性があり、金属フタロシアニン誘導体のスタッキングを決定する主な役割を果たすように見える。X線回折パターンは、定性的である結晶度を説明するためにだけ使用された。アルコキシ鎖置換の効果を全ての錯体の最初のd値から明らかに同定することができる。
合成された化合物のサイズおよびモフォロジーをTEM測定によって分析した。TiOPc誘導体3aおよび3bのTEM画像を図17に示す。TEMの結果は、化合物が450nm〜600nmの直径を有する不規則な球形ナノ粒子から成り、前記粒子が凝集していることを明らかにした。
化合物のフィルムの表面モフォロジーを原子間力顕微鏡(AFM)によって測定した。フィルムの全てをクロロホルム溶液からスピン−コーティング方法を用いて調製した。2つのフィルム間の表面粗さの差は、図18に示されたように2乗平均(RMS)の値によって顕著ではなかった。3aおよび3bのRMSはそれぞれ、2.22nmおよび10.59nmであり、両方とも、粗さに関して良好なフィルム品質を示す。
実施例8:DSSCデバイスの光起電性能
光起電測定をAM1.5照明条件下で太陽シミュレータによって行った。さらに、DSSCデバイスの活性領域は0.25cm2であった。太陽電池の電力変換効率(η)は、下記式で示される。
η=Pout/Pin=(Jsc×Voc)/Pin=FF/Pin
但し、FF=(Imax×Vmax)/(Jsc×Voc)=Pmax/(Jsc×Voc)
(式中、Poutは照明下のデバイスの出力電力であり、Pinは入射光の強度(例えば、W/m2またはmW/cm2で)を表す。Vocは開路電圧であり、Jscは短絡電流密度であり、充填比(FF)はVoc、Jsc、最大電力点(Pmax)の値から算出される。)
図19は、3aまたは3bを添加剤として用いるSnO2:F/TiO2/色素/電解質/PtデバイスのI-V曲線を示す。Voc、Jsc、FFおよび電力変換効率(η)の値を表8に記載する。3a、3aとPEG、3b、3bとPEG、およびPEGを用いるデバイスのJscはそれぞれ、8.49、9.84、10.02、10.04、および8.98mA/cm2であった。3a、3aとPEG、3b、3bとPEG、およびPEGを用いるDSSCデバイスの電力変換効率はそれぞれ、2.73、3.49、3.19、3.62、および2.94%であった。PEGと本発明のTiOPc誘導体との組合せを用いるDSSCデバイスは、同じ手順において、TiOPc誘導体を用いないデバイスの光起電性能(すなわち、2.94)よりも高い光起電性能(すなわち、3.49および3.62)を示した。
*S=可溶性、P=部分的に可溶性、I=不溶性であり、それらはそれぞれ、「溶剤中に溶解されうること」、「溶質の一部だけが溶解し、他の部分が溶解されないままで、通常、まだ可視的であるとき」、および「物質を別の物質に溶解できないこと」として定義される。









1)Voc(V):開路電圧
2)Jsc(mA/cm2):短絡電流密度
3)FF:充填比
種々のフタロシアニン化合物を調製し、結晶構造を同定するためにFT-IRTEMとXRDによって確認し、異なる結晶構造を有するフタロシアニン化合物からDSSCを調製した。フタロシアニン化合物を含むDSSCの電力変換効率は多くても7.13%であるが、フタロシアニン化合物を有しないものより著しく高い。
さらに、アルコキシ鎖基を含有するオキシチタニルフタロシアニン(TiOPc)誘導体は、十分な溶解度を示した。さらに、それらは、DSSCデバイスの光起電性能を改良することができる。
色素増感太陽電池(DSSC)デバイスの構造を示す図である。 650-850cm-1スーパーの波数範囲におけるオキシチタニルフタロシアニン(TiOPcs)のFT-IR吸収スペクトルを示す図である; (a) PcT2000R :アルファ型;(b)PcT3000R :ベータ型;(c) PcTll00S :ガンマ型。 X線回折(XRD)パターンとTiOPcsの透過型電子顕微鏡(TEM)画像を示す図である; (a) PcT2000R :アルファ型;(b) PcT3000R :ベータ型;(c) PcT1100S :ガンマ型。 実施例1(a)暗所で(b) AM 1.5下で;光密度: 100mA/cm2; 活性領域: 0.25cm2において調製されたDSSCデバイスの光電流-電圧特性を示す図である。 (a)共吸着剤のない;(b)共吸着剤のある接触界面の電子移動のメカニズムを示す図である;(S=増感剤、C=共吸着剤)。 作業電極のSEM表面画像を示す図である;(a)ナノ結晶多孔質TiO2膜;(b)色素吸着TiO2膜;(c)ポリエチレングリコール(PEG)とPcT3000Rを含有するポリマー電解質膜;(d)(c)の拡大画像。 数種のポリマーマトリックス(共吸着剤としてTiOPcを含まない)を有するDSSCデバイスの光電流_電圧特性を示す図である。 共吸着剤としてTiOPcを用いた数種のポリマーマトリックスを有するDSSCデバイスの光電流_電圧特性を示す図である。 用いられる種々のフタロシアニン(Pcs)の化学構造を示す図である。 PEG電解質を用いて共吸着剤として数種のフタロシアニン化合物を有するDSSCデバイスの光電流_電圧特性を示す図である。 接触界面における電子の非局在化のメカニズムを示す図である。(a)TiOPcとポリマー電解質とを用いたDSSCデバイス。(b)共吸着剤として金属を含まないフタロシアニンとポリマー電解質とを用いたDSSCデバイス。 光増感剤としてフタロシアニン化合物を有するDSSCデバイスの光電流_電圧特性を示す図である。 本発明の実施例においてのオキシチタニルフタロシアニン(TiOPc)誘導体の合成経路を示す。 本発明の実施例において調製された化合物3aおよび3bを使用するSnO2:F/TiO2/N3色素/電解質/Ptデバイスの構造を示す。 クロロホルム中の3a(A)および3b(B)の蛍光(実線)スペクトルおよび吸収(破線)スペクトルを示す。 3bのX線回折(XRD)パターンを示す。 3a(a)および3b(b)の透過型電子顕微鏡(TEM)画像を示す。 3a(a)および3b(b)の原子間力顕微鏡(AFM)画像を示す。 AM1.5照明下で;光の強度:100mW/cm2;活性領域:0.25cm2;マスクを使用して3a、3aとポリエチレングリコール(PEG)、3b、3bとPEGを用いるSnO2:F/TiO2/色素/電解質/PtデバイスのI-V曲線を示す。

Claims (23)

  1. 下記式Iのフタロシアニン化合物を含む電解質。
    X-MPc-(R)n
    (式中、Pcは、フタロシアニン部分であり、
    Mは、銅、鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、アルミニウム、パラジウム、スズ、インジウム、鉛、チタン、ルビジウム、バナジウム、ガリウム、テルビウム、セリウム、ランタン及び亜鉛からなる群より選ばれる金属であり;
    Xは、無し、ハロゲン、-OH又は=Oであり;
    Rは、独立して水素、アルキル、環状アルキル、アリールアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノ、アルキルアミノ、アルコキシ、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、ハロゲン及びヒドロキシより選ばれ;
    nは、1〜16の整数である。)
  2. フタロシアニン化合物が、ガンマ型、アルファ型及びベータ型より選ばれる結晶構造を有する、請求項1に記載の電解質。
  3. フタロシアニン化合物がベータ型の結晶構造を有する、請求項2記載の電解質。
  4. 下記式IIのフタロシアニン化合物を含む電解質。
    X-MPc-(OR')n
    (式中、Pcは、フタロシアニン部分であり;
    Mは、銅、鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、アルミニウム、パラジウム、スズ、インジウム、鉛、チタン、ルビジウム、バナジウム、ガリウム、テルビウム、セリウム、ランタン及び亜鉛からなる群より選ばれる金属であり;
    Xは、無し、ハロゲン、-OH又は=Oであり;
    R'は、独立して水素、アルキル、環状アルキル、アリールアルキル、ヒドロキシアルキルおよびアリール基からなる群より選ばれ;
    nは、1〜16の整数である。)
  5. Rが水素またはアルキル基である、請求項4記載の電解質。
  6. Rが、独立して水素、ヘキサドデカニルおよびテトラデカニル基からなる群より選ばれる、請求項5記載の電解質。
  7. Mがチタン、ガリウム、インジウムおよび銅からなる群より選ばれる、請求項1-6のいずれか1項に記載の電解質。
  8. 前記フタロシアニン化合物がオキシチタンフタロシアニンである、請求項1-6のいずれか1項に記載の電解質。
  9. ポリマーマトリックスを更に含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の電解質。
  10. ポリマーマトリックスが、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリアクリレート、ポリメタクリレート(PMMA)及びポリチオフェン(PT)からなる群より選ばれる、請求項9記載の電解質。
  11. ポリマーマトリックスがポリエチレングリコールである、請求項10記載の電解質。
  12. a) 負電極、
    b) 色素増感剤を含有するナノ結晶金属酸化物、
    c) 請求項1-6のいずれか1項に記載の電解質; 及び
    d)対電極
    を含む色素増感太陽電池。
  13. 色素増感剤がルテニウム-ビピリジン錯体を含む、請求項12記載の色素増感太陽電池デバイス。
  14. ナノ結晶金属酸化物がナノ結晶TiO2を含む、請求項12記載の色素増感太陽電池デバイス。
  15. 負電極がフッ素ドープされた酸化スズ(FTO)ガラスを含み、対電極が熱的に堆積したPtを有するFTOガラスを含む、請求項12記載の色素増感太陽電池デバイス。
  16. 色素増感剤が、吸着され、ナノ結晶金属酸化物に共有結合で結合される、請求項12記載の色素増感太陽電池デバイス。
  17. 下記式Iのフタロシアニン化合物を含む太陽電池のための色素。
    X-MPc-(R)n
    (式中、Pcは、フタロシアニン部分であり、
    Mは、銅、鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、アルミニウム、パラジウム、スズ、インジウム、鉛、チタン、ルビジウム、バナジウム、ガリウム、テルビウム、セリウム、ランタン及び亜鉛からなる群より選ばれる金属であり;
    Xは、無し、ハロゲン、-OH又は=Oであり;
    Rは、独立して水素、アルキル、環状アルキル、アリールアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノ、アルキルアミノ、アルコキシ、アルキルチオ、アリール、アリールオキシ、アリールチオ、ハロゲン及びヒドロキシより選ばれ;
    nは、1〜16の整数である。)
  18. 下記式IIのフタロシアニン化合物を含む、太陽電池用の色素。
    X-MPc-(OR')n
    (式中、Pcは、フタロシアニン部分であり;
    Mは、銅、鉄、ニッケル、コバルト、マンガン、アルミニウム、パラジウム、スズ、インジウム、鉛、チタン、ルビジウム、バナジウム、ガリウム、テルビウム、セリウム、ランタン及び亜鉛からなる群より選ばれる金属であり;
    Xは、無し、ハロゲン、-OH又は=Oであり;
    R'は、独立して水素、アルキル、環状アルキル、アリールアルキル、ヒドロキシアルキルおよびアリール基からなる群より選ばれ;
    nは、1〜16の整数である。)
  19. Mがチタン、ガリウム、インジウムおよび銅からなる群より選ばれる、請求項17または18記載の色素。
  20. 前記フタロシアニン化合物がオキシチタンフタロシアニンである、請求項19記載の色素。
  21. 請求項17または18記載の色素を含む太陽電池。
  22. 負電極と、ナノ結晶性金属酸化物と、電解質と、対電極とをさらに含み、前記ナノ結晶性金属酸化物が、色素増感剤として請求項17または18記載の色素を含有する、請求項17または18記載の色素を含む太陽電池。
  23. 電子供与体/電子受容体の構造体を有し、前記電子供与体が請求項17または18記載の色素を含む、請求項17または18記載の色素を含む太陽電池。
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