JP2008106880A - Vベルト式自動変速装置のプーリ - Google Patents

Vベルト式自動変速装置のプーリ Download PDF

Info

Publication number
JP2008106880A
JP2008106880A JP2006291524A JP2006291524A JP2008106880A JP 2008106880 A JP2008106880 A JP 2008106880A JP 2006291524 A JP2006291524 A JP 2006291524A JP 2006291524 A JP2006291524 A JP 2006291524A JP 2008106880 A JP2008106880 A JP 2008106880A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
diameter cylindrical
pulley
boss
recess
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006291524A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4280279B2 (ja
Inventor
Yoshinori Kawashima
芳徳 川島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamada Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Yamada Seisakusho KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamada Seisakusho KK filed Critical Yamada Seisakusho KK
Priority to JP2006291524A priority Critical patent/JP4280279B2/ja
Priority to CNA2007101679344A priority patent/CN101169183A/zh
Publication of JP2008106880A publication Critical patent/JP2008106880A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4280279B2 publication Critical patent/JP4280279B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pulleys (AREA)
  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

【課題】ボス軸に対してプーリフェイスを簡単且つ迅速に装着することができ、その接合状態を極めて強固にすることができるVベルト式自動変速装置のプーリとすること。
【解決手段】ボス軸部11と,該ボス軸部11の軸方向一端側に形成された大径円筒部12とからなり,前記ボス軸部11と大径円筒部12との間は段差面部14とし、前記大径円筒部12の外周側面にはその軸方向に沿って溝状凹み部15が形成されてなるボス部材1とすること。プーリフェイス部21の直径中心に円筒接合部22が形成された可動プーリフェイス2とすること。前記円筒接合部22は前記大径円筒部12に挿入されると共に前記溝状凹み部15の形状に沿って前記円筒接合部22の肉部はカシメにて固定されること。
【選択図】図1

Description

本発明は、Vベルト式自動変速装置において、ボス軸に対してプーリフェイスを簡単且つ迅速に装着することができ、その接合状態を極めて強固にすることができるVベルト式自動変速装置のプーリに関する。
Vベルト式自動変速装置のプーリの製造において、特に従動側プーリでは、ドリブンフェイスとボスとを接合するのに、レーザー溶接、プラズマ溶接などによって一体化することが特許文献1に開示されている。さらにプーリの背面側に油室の一部を構成するシリンダを、前記可動側プーリの背面側にカジメにより固定することが特許文献2に開示されている。
特開平10−103438号 特開平9−329208号
まず、特許文献1では、前記ドリブンフェイスとボスとを溶接により接合一体化しプーリを製造する場合、溶接作業による熱影響によって生じる歪を避けたり、溶接部の応力集中を避けて荷重に対する耐久性の向上を図る為に、レーザー溶接という特殊な溶接設備が必要となる。そのために、設備を構築しなければならないか、又はそのような設備を備えた製造工場でなければ、上記プーリは製造することができない。
また、特許文献2では、カシメ手段によるものが開示されている。この特許文献2では、可動側プーリの背面側の環状フランジにシリンダを圧入する方法が開示されている。これについては、可動側プーリの背面側の環状溝にシリンダ端部全体をカシメて、可動側プーリと油室の一部を構成するものであり、シリンダは密封して固定されるものである。この可動側プーリの背面側とシリンダとのカシメによる接合であるが、この接合手段はプーリとの回転力を従動軸へ伝達するボスとの接合構造に対しては好適ではない。
なぜならば、従動側の可動プーリのボスとプーリフェイスにおいて、単にボスに環状溝を設けてプーリフェイスの内方端部全体をカシメにより固定しても、その固定箇所で円周方向に対する滑りが発生したり、軸方向の摺動荷重に対する座屈が発生したりして、プーリフェイスとボスとの結合固定を安定させることが極めて困難となるからである。
即ち、従動側プーリにおける可動プーリのボスとプーリフェイスとを単にカシメにより固定しても、耐久性のある実用的なプーリにすることが困難である。そこで、本発明が解決しようとする目的(技術的課題)は、従動側プーリにおける可動プーリのボスとプーリフェイスとを特殊な溶接で固定することなく、両部材を塑性加工(圧入とカシメ)によって容易に結合固定し、且つ、実用的に使用できるVベルト式自動変速装置のプーリを提供するものである。
そこで、発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、ボス軸部と,該ボス軸部の軸方向一端側に形成された大径円筒部とからなり,前記ボス軸部と大径円筒部との間は段差面部とし、前記大径円筒部の外周側面にはその軸方向に沿って溝状凹み部が形成されてなるボス部材と、プーリフェイス部の直径中心に円筒接合部が形成された可動プーリフェイスとからなり、前記円筒接合部は前記大径円筒部に挿入されると共に前記溝状凹み部の形状に沿って前記円筒接合部の肉部はカシメにて固定されてなるVベルト式自動変速装置のプーリとしたことにより、上記課題を解決したものである。
請求項2の発明を、前述の構成において、前記溝状凹み部は、前記大径円筒部の段差面部側から軸方向の略中央の位置までのみ形成されてなるVベルト式自動変速装置のプーリとしたことにより、上記課題を解決したものである。請求項3の発明を、前述の構成において、前記溝状凹み部は、前記段差面部側から軸方向端部側に向かって次第に浅くなるように形成されてなるVベルト式自動変速装置のプーリとしたことにより、上記課題を解決した。
請求項4の発明を、前述の構成において、前記溝状凹み部の底面の軸方向断面形状は、弧状に形成されてなるVベルト式自動変速装置のプーリとしたことにより、上記課題を解決した。請求項5の発明を、前述の構成において、前記段差面部には直径方向に延在するように鍔部が形成されてなるVベルト式自動変速装置のプーリとしたことにより、上記課題を解決した。
請求項1の発明によって、ボス部材の大径円筒部と、可動プーリフェイスの円筒接合部とを接合し、前記大径円筒部の溝状凹み部箇所において、円筒接合部にはカシメによる塑性変形部が形成されることによりボス部材と可動プーリフェイスとを極めて強固に固着することができる。
特に、カシメによる塑性変形部は、前記可動プーリフェイスの回転方向において、該可動プーリフェイスの円筒接合部とボス部材の大径円筒部との相互の回り止としての役目をなすものである。また、ボス部材と可動プーリフェイスとをカシメによる塑性加工によって容易に結合固定することが出来るので、ボス部材と可動プーリフェイスとを組付けた後の結合固定の精度が向上し、ボス部材の回転軸線(軸方向)に対して可動プーリフェイスの回転振れ(倒れ)を容易に抑制することが出来る。
請求項2の発明によって、前記溝状凹み部は、前記大径円筒部の段差面部側から軸方向の略中央の位置までのみ形成されることにより、溝状凹み部における大径円筒部と円筒接合部とのカシメによる塑性変形部は、大径円筒部の段差面部側付近にのみ形成されることとなる。よって、前記ボス部材から可動側プーリフェースが軸方向に抜け出そうとする外力がかかった場合に、前記塑性変形部と溝状凹み部とが軸方向における強固な抜止めとしての役目をなし、ボス部材に対する可動プーリフェイスの軸方向における接合強度を極めて強固なものにすることができる。
このように、可動プーリフェイスの円筒接合部をVベルトとの非係合部側(背面側)において、カシメによる塑性変形部を深く形成することができ、ボス部材の円筒接合部との結合固定状態の抜け止めとなり、さらに強固な固定にできる。また、前記溝状凹み部は、軸方向において短くなり、カシメ領域も小さくすることができ、カシメ作業が簡単にできる。
請求項3の発明によって、前記溝状凹み部は、前記段差面部側から軸方向端部側に向かって次第に浅くなるように形成されてなることにより、極めて強固な接合固定にすることができる。請求項4の発明によって、前記溝状凹み部の底面の軸方向断面形状は、弧状に形成されることにより、前記溝状凹み部の底面を直線状或いは平坦状に形成した場合に比較して、溝状凹み部の有効長さを長くすることができ、前記円筒接合部にカシメにより形成される塑性変形部との接触距離も長くなり、より一層、強固にボス部材と可動側プーリフェースとを接合することができる。
請求項5の発明によって、ボス部材と可動側プーリフェースとを接合して組付けを行うときに、前記ボス部材の大径円筒部に、前記可動プーリフェイスを装着する場合の円筒接合部のボス軸部に対する位置決め用の役目をなすことができるものである。また、前記該鍔部によって、Vベルトによる圧力がプーリフェイスの表面側の荷重としてかかり、大径円筒部から円筒接合部が抜け出そうとすることに対する外れ止め又はストッパとしての役目をなすことができ、極めて強固な構造のものにすることができる。
以下、本発明を図面に基づいて説明する。まず、図11は、本発明がVベルト式自動変速装置に装着されたものが示されている。その従動プーリは、図11に示すように、主に可動プーリ半体Aと,固定プーリ半体3と,従動軸4とから構成される。その可動プーリ半体Aは、ボス部材1と可動プーリフェイス2とから構成されている。
前記ボス部材1は、図3,図4に示すように、ボス軸部11と,該ボス軸部11の軸方向一端側に形成された大径円筒部12とから構成される。該大径円筒部12は、略偏平円筒形状に形成されたものであり、前記ボス軸部11よりも直径が大きく形成されている〔図4(A)参照〕。そして、前記大径円筒部12は、該ボス軸部11と大径円筒部12との境となる箇所には、直径が異なる段差部分として、前記ボス部材1の軸方向に対して直交する円板環形状で且つ平坦面となる段差面部14が形成されている(図1乃至図4等参照)。
前記ボス軸部11には、軸方向に対して傾斜する長孔111が形成されている〔図1(A),(C)及び図3(B)等参照〕。該長孔111には、後述する固定側ボス部31に装着されたガイドピン33が遊挿するようになっている。前記大径円筒部12の外周側面部121には、軸方向に沿って溝状凹み部15が形成されている。該溝状凹み部15は、図3(B),(C)及び(D)等に示すように、適宜の間隔幅を備えた溝形状又は筋形状として形成されたもので、前記大径円筒部12の外周側面部121の表面から直径中心方向に向かって浅い凹み又は窪みとして形成されている。
前記溝状凹み部15は、複数本が前記外周側面部121に等間隔に形成されている。具体的には、溝状凹み部15は4本形成されているが、3本以下でも構わないし、或いは5本以上でも構わない。該溝状凹み部15は、軸方向に直交する断面の形状が略方形状に形成され、その底面151は平坦状に形成されている。該溝状凹み部15の具体的な寸法は、幅寸法は、約7mm程度であり、深さは極めて浅く形成されている。
そして、該溝状凹み部15には、複数の実施形態が存在する。該溝状凹み部15の第1実施形態としては、前記外周側面部121に対して軸方向に沿って途中の位置まで形成されたものである。具体的には、前記溝状凹み部15は、前記大径円筒部12の段差面部14側から軸方向の略中央の位置までのみに形成されたものである。
この中央の位置とは、前記大径円筒部12の軸方向において略中心の位置及びその周囲であり、具体的には、前記段差面部14側付近及び大径円筒部12の軸端側付近に近接した位置までの範囲を示す〔図3(B),(D)及び図4(C)等参照〕。前記溝状凹み部15の底面151の前記大径円筒部12の軸方向に沿う断面形状は、次第に浅くなるような弧状として形成されたものや〔図8(A)参照〕、或いは、前記底面151が直線状の平坦な傾斜面に形成されることもある〔図8(B)参照〕。
さらに、前記溝状凹み部15の第2実施形態としては、前記大径円筒部12の軸方向の略全体に亘って形成されたものであり、且つ前記段差面部14側から前記大径円筒部12の軸方向端部側に向かって次第に浅くなるように形成されたものである。前記底面151は、前記第1実施形態と同様に、弧状に形成されたり〔図8(C)参照〕、又は直線状の平坦な傾斜面として形成される〔図8(D)参照〕。
前記溝状凹み部15が形成された位置に対応する位置で且つ、前記段差面部14には、係止用窪み部16が形成されている(図1,図2,図3等参照)。該係止用窪み部16の具体的な寸法は、幅寸法は2.7mm程度であり、深さは1.5mm程度である。前記係止用窪み部16は、前記段差面部14の周方向に沿って円周溝形状として連続形成された円周状係止用窪み部161として使用されることが好ましい。
或いは、前記溝状凹み部15が形成されている位置において、その形成位置に対応する領域のみに小孔状としての略長方形状の小穴状係止用窪み部162が形成される実施形態も存在する〔図10(A),(B)参照〕。該小穴状係止用窪み部162とした場合には、前記溝状凹み部15の個数と同等の個数が形成される。
さらに、前記段差面部14箇所には、図1(C),(D)及び図3等に示すように、直径方向に延在するようにして、略環形円板状の鍔状部17が形成されている。該鍔状部17には、前記溝状凹み部15の形成された位置に対応する位置に切欠き部171が形成されている(図3参照)。該切欠き部171は、後述するように、前記大径円筒部12の溝状凹み部15形成箇所と、後述する可動プーリフェイス2の円筒接合部22とに亘ってカシメを行う場合に、カシメ専用機等のカシメ具の先端部を挿入配置し易いようにすることができる。前記ボス軸部11及び大径円筒部12には、軸方向に沿って貫通する摺動孔部13が形成されている。該摺動孔部13は、後述する固定プーリ半体の固定側ボス部が挿通されるものである。
次に、可動プーリフェイス2は、図1又は図3等に示すように、プーリフェイス部21の中心箇所に円筒接合部22が形成されている。前記プーリフェイス部21には、偏平円錐状に形成され凸面側が表面側211であり、その反対側が背面側212である。前記円筒接合部22は、偏平円筒形状に形成されており、前記プーリフェイス部21の背面側212側に突出形成されている。前記円筒接合部22には、前記ボス部材1の大径円筒部12が挿入する部位である。前記円筒接合部22における前記大径円筒部12が挿入するための貫通孔の内径は、該大径円筒部12の外径に隙間嵌めとなる程度の精度があればより一層好適である。
次に、前記ボス部材1の大径円筒部12と、前記可動プーリフェイス2の円筒接合部22との接合固定構造について述べる。まず、ボス部材1の段差面部14側から大径円筒部12の軸方向の略中央位置までにのみ溝状凹み部15が形成され、且つ前記段差面部14から大径円筒部12の軸方向端部に向かって次第に深さが浅くなるように形成された場合における大径円筒部12と円筒接合部22との接合構造は、以下のような構成となる。
すなわち、前記大径円筒部12が前記円筒接合部22に挿入され、該円筒接合部22の外周側面で、且つ前記溝状凹み部15に対応する位置が凹むようにカシメが行われて凹み状の塑性変形され、この塑性変形により大径円筒部12と円筒接合部22との固定が行われる。このカシメによる凹み状の塑性変形部221は、前記円筒接合部22において前記段差面部14側寄りの箇所のみに形成されることになる〔図2(B),(C)参照〕。
上述したように、ボス軸部11と,該ボス軸部11の軸方向一端側に形成された大径円筒部12とからなり,前記ボス軸部11と大径円筒部12との間は段差面部14とし、前記大径円筒部12の外周側面にはその軸方向に沿って前記段差面部14側から軸方向端部側に向かって底面151が次第に浅くなる溝状凹み部15が形成されてなるボス部材1と、プーリフェイス部21の直径中心に円筒接合部22が形成された可動プーリフェイス2とからなり、前記円筒接合部22は前記大径円筒部12に挿入されると共に前記溝状凹み部15の形状に沿って前記円筒接合部22の肉部はカシメにて固定されたことにより、前記ボス部材1の大径円筒部12と、前記可動プーリフェイス2の円筒接合部22とを強固に接合することができると共に、強固な抜け止め構造とすることができる。そして、カシメによる凹み状の塑性変形部221は、前記大径円筒部12の軸方向端部側から前記円筒接合部22が抜け出すことが無いように強固に固定することができる。
すなわち、前記溝状凹み部15と円筒接合部22のカシメによる塑性変形部221とは、相互に楔状の作用が発生し、強固な抜け止めが行われる。さらに、前記溝状凹み部15が大径円筒部12の段差面部14側から大径円筒部12の軸端部側に亘って次第に浅くなるように形成される実施形態についても、同様に前記ボス部材1の大径円筒部12と、前記可動プーリフェイス2の円筒接合部22との間に強固な抜け止めが行われる。
また、前述したように、前記溝状凹み部15は、前記大径円筒部12の段差面部14側から軸方向の略中央の位置までのみ形成されると共に該段差面部14側から軸方向端部側に向かって次第に浅くなるようにしたことにより、可動プーリフェイス2とボス部材1とを極めて強固に接合固定にすることができる。
また、前記ボス部材1の大径円筒部12と、可動プーリフェイス2の円筒接合部22とは、圧入による接合状態とする実施形態も存在する。この実施形態では、前記ボス部材1の大径円筒部12には、前記溝状凹み部15の形成箇所以外では、前記大径円筒部12と前記円筒接合部22とは圧入で相互に押圧した状態となり、圧入による固定と、前述したカシメによる凹み状の塑性変形部221とが相乗的に作用し、極めて強固なる固着状態にすることができる。また、円筒接合部22の端部は、前記鍔状部17によって抜け出さないようにストッパとなって、可動プーリフェイス2のプーリフェイス部21がVベルト7によって押し拡げようとする荷重がかかっても、これに十分に耐え得るものにできる。
次に、固定プーリ半体3は、固定側ボス部31と固定プーリフェイス32とから構成されている。この固定プーリ半体3についても、可動プーリ半体Aと同様に固定プーリフェイス32と固定側ボス部31とをカシメにて固定することは可能である。その固定側ボス部31は、前記可動プーリ半体Aのボス部材1の摺動孔部13に挿入され、前記可動プーリ半体Aが固定側ボス部31の軸方向に沿って摺動することができるようになっている。その固定側ボス部31の外周側面の所定箇所には、ガイドピン33が装着されている。
該ガイドピン33は、略円筒軸状に形成され、前記固定側ボス部31の所定箇所に圧入固着されている。その固定プーリ半体3の固定側ボス部31は、図11に示すように、遠心クラッチ5との間に設けられた従動軸4に回動自在に支承されている。前記可動プーリ半体Aと固定プーリ半体3と従動軸4とからなる従動プーリは、前記駆動側プーリと対をなす。
前記従動プーリには、図11に示すように、前記遠心クラッチが隣接して配置されている。その固定側ボス部31の軸端部には、この遠心クラッチ5を構成する駆動プレート51が固着されており、Vベルト7によって前記固定プーリ半体3に伝達された回転力は、前記固定側ボス部31を通じて前記駆動プレート51に伝えられる。次いで、遠心ウェイト52およびクラッチアウタ53を経て前記従動軸4に回転が伝達される。
次に、可動プーリ半体Aにおいて、ボス部材1に対して可動プーリフェイス2を接合固定する組付けについて説明する。組付けには2つの方法がある。まず、組付け方法の第1実施形態では、前記可動プーリ半体Aのボス部材1の大径円筒部12側が前記可動プーリフェイス2の円筒接合部22に挿入される。図5(A)は、大径円筒部12が前記円筒接合部22に挿入された状態の要部軸方向に直交する断面図である。このとき、前記円筒接合部22は前記鍔状部17に当接する位置まで挿入される。すなわち、該鍔状部17は、前記円筒接合部22を挿入したときの位置決め用のストッパとしての役目をなすものである。前記鍔状部17が形成されない実施形態も存在する(図9参照)。
この鍔状部17が形成されない実施形態において、前記円筒接合部22を挿入したときの位置決め用のストッパとしての役目を行う部位として、前記溝状凹み部15が前記円筒接合部22の軸方向に沿って貫通するものではなく、前記ボス軸部11側寄りの端部付近で前記溝状凹み部15の終端壁面152が形成されたものである(図9参照)。該終端壁面152は前記底面151に対して略垂直状の壁面として形成されたものであり、該終端壁面152が位置決め用のストッパ(抜け止)としての役目をなすものである。
次に、前記ボス部材1の大径円筒部12の外周側面部121に形成された溝状凹み部15の位置に相当する前記可動プーリフェイス2の円筒接合部22の外周側面をプレス機,カシメ専用機等の工作機械によって押圧力Pによって押圧される〔図5(B)参照〕。この工作機械によって、前記円筒接合部22の肉部を前記大径円筒部12に形成された溝状凹み部15の形状に沿って押し込まれるようにしてカシメが行われ、その円筒接合部22の肉部に塑性変形を生じさせて固定されるものである。このとき、大径円筒部12に複数の溝状凹み部15が形成されている場合には、該溝状凹み部15に形成されている位置に相当する円筒接合部22の外周箇所を同時に押圧力Pによる押圧をことが好ましく、迅速に組付けを行うことができるものである〔図5(B)参照〕。
次に、組付け方法について述べる。この組付け方法を解り易くするためカシメ用の工具6なるものを示して説明する(図6,図7参照)。まず、前述したように、ボス部材1の大径円筒部12が、可動プーリフェイス2の円筒接合部22構成に挿入される〔図6(A)参照〕。そして前記ボス部材1の段差面部14に形成された係止用窪み部16に工具6の係止嘴片61の先端が挿入され、前記可動プーリフェイス2の円筒接合部22の肉部を前記工具6の押え片嘴片62にて押さえるようにセットされる。そして、前記工具6の押え片嘴片62によって、前記円筒接合部22の肉部に押圧力をかけて、円筒接合部22にカシメを施し、前記溝状凹み部15の形状に沿って押し込むようにして塑性変形部221を形成する。
このようにカシメを行うことによって、可動プーリフェイス2にカシメによる塑性変形部221を生じさせ、該可動プーリフェイス2と、可動プーリ半体Aのボス部材1とを接合固着することができる。ここで、前記カシメ専用機の工具6の押え片嘴片62は、前記鍔状部17に切欠き部171が形成されているので、該切欠き部171箇所に工具の先端を差し込むようにして使用することで、カシメ作業を容易に行うことができる。
さらに、図示しないが、前記溝状凹み部15は、その長手方向が前記大径円筒部12の軸方向の略全体に亘って形成され、且つ前記底面151の深さが長手方向に亘って同一に形成される実施形態も存在する。すなわち、前記底面151は傾斜面ではなく、深さが長手方向において一定となるように形成されたものである。そして、前記ボス部材1の大径円筒部12が前記可動プーリフェイス2の円筒接合部22に挿入された状態で、前記円筒接合部22の軸方向端部箇所が直径方向中心に向かって押圧されて塑性変形されることによって、前記前記大径円筒部12の軸端部も前記円筒接合部22から押圧され、塑性変形して、前記円筒接合部22と大径円筒部12とが固定される固定手段も存在する。
(A)は本発明の可動プーリ半体の斜視図、(B)は(A)の縦断側面図、(C)はボス部材と可動側プーリフェースとの接合箇所の一部切除した要部拡大斜視図、(D)は(C)の円筒接合部の塑性変形部箇所の拡大斜視図である。 (A)はボス部材と可動側プーリフェースとの接合箇所の一部切除した要部拡大図縦断側面図、(B)は(A)の(ア)部の拡大図、(C)は(B)のXa―Xa矢視断面図である。 (A)はボス部材と可動側プーリフェースとを分離した状態の一部切除した斜視図、(B)はボス部材の斜視図、(C)はボス部材の大径円筒部側より見た一部切除した斜視図、(D)は溝状凹み部付近の拡大斜視図である。 (A)はボス部材と可動側プーリフェースとを分離した状態の縦断側面図、(B)は(A)のボス部材におけるXb-Xb矢視図、(C)は(A)の(イ)部の拡大図、(D)は(A)の(ウ)部の拡大図である。 (A)はボス部材の大径円筒部が可動側プーリフェースの円筒接合部に挿入された状態の断面図、(B)はボス部材の大径円筒部が可動側プーリフェースの円筒接合部に挿入されると共にカシメによって円筒接合部に塑性変形部が形成された状態の断面図である。 (A)は大径円筒部と円筒接合部とが分離した状態と接合(鎖線)した状態を示す要部拡大断面図、(B)は大径円筒部と円筒接合部とが接合されて工具により係止用窪み部と円筒接合部とを係止する状態を示す要部拡大図、(C)は(B)のXc−Xc矢視断面図である。 (A)は大径円筒部と円筒接合部とが接合されて工具により係止用窪み部と円筒接合部とを係止してカシメを行う直前の状態を示す要部拡大図、(B)は大径円筒部と円筒接合部とが接合されて工具により係止用窪み部と円筒接合部とを係止してカシメを行って塑性変形部を形成した状態の要部拡大図、(C)は(B)のXd−Xd矢視断面図である。 (A)は溝状凹み部の第1実施形態を示す要部拡大断面図、(B)は溝状凹み部の第1実施形態の変形例を示す要部拡大断面図、(C)は溝状凹み部の第2実施形態を示す要部拡大断面図、(D)は溝状凹み部の第2実施形態の変形例を示す要部拡大断面図である。 鍔状部が形成されない実施形態の大径円筒部の要部拡大図である。 (A)は係止用窪み部を小穴状とした実施形態のボス部材の背面図、(B)は(A)の斜視図である。 本発明を装着した自動変速装置の縦断側面図である。
符号の説明
1…ボス部材、11…ボス軸部、12…大径円筒部、15…溝状凹み部、
14…段差面部、17…鍔状部、2…可動プーリフェイス、21…プーリフェイス部、
22…円筒接合部、。

Claims (5)

  1. ボス軸部と,該ボス軸部の軸方向一端側に形成された大径円筒部とからなり,前記ボス軸部と大径円筒部との間は段差面部とし、前記大径円筒部の外周側面にはその軸方向に沿って溝状凹み部が形成されてなるボス部材と、プーリフェイス部の直径中心に円筒接合部が形成された可動プーリフェイスとからなり、前記円筒接合部は前記大径円筒部に挿入されると共に前記溝状凹み部の形状に沿って前記円筒接合部の肉部はカシメにて固定されてなることを特徴とするVベルト式自動変速装置のプーリ。
  2. 請求項1において、前記溝状凹み部は、前記大径円筒部の段差面部側から軸方向の略中央の位置までのみ形成されてなることを特徴とするVベルト式自動変速装置のプーリ。
  3. 請求項1又は2において、前記溝状凹み部は、前記段差面部側から軸方向端部側に向かって次第に浅くなるように形成されてなることを特徴とするVベルト式自動変速装置のプーリ。
  4. 請求項1,2又は3のいずれか1項の記載において、前記溝状凹み部の底面の軸方向断面形状は、弧状に形成されてなることを特徴とするVベルト式自動変速装置のプーリ。
  5. 請求項1,2,3又は4のいずれか1項の記載において、前記段差面部には直径方向に延在するように鍔部が形成されてなることを特徴とするVベルト式自動変速装置のプーリ。
JP2006291524A 2006-10-26 2006-10-26 Vベルト式自動変速装置のプーリ Expired - Fee Related JP4280279B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006291524A JP4280279B2 (ja) 2006-10-26 2006-10-26 Vベルト式自動変速装置のプーリ
CNA2007101679344A CN101169183A (zh) 2006-10-26 2007-10-26 V带式自动变速装置的带轮

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006291524A JP4280279B2 (ja) 2006-10-26 2006-10-26 Vベルト式自動変速装置のプーリ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008106880A true JP2008106880A (ja) 2008-05-08
JP4280279B2 JP4280279B2 (ja) 2009-06-17

Family

ID=39389893

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006291524A Expired - Fee Related JP4280279B2 (ja) 2006-10-26 2006-10-26 Vベルト式自動変速装置のプーリ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4280279B2 (ja)
CN (1) CN101169183A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101504611B1 (ko) * 2014-02-21 2015-03-20 우원식 조립형 텐션풀리
KR101505877B1 (ko) * 2013-04-08 2015-03-25 우원식 개량된 조립구조를 갖는 텐션풀리
KR101511347B1 (ko) * 2013-10-10 2015-04-14 강경순 조립형 텐션풀리

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5306858B2 (ja) * 2009-02-28 2013-10-02 本田技研工業株式会社 Vベルト式無段変速機
US9518640B2 (en) * 2014-02-07 2016-12-13 Deere & Company Dry variable speed drive mechanism
WO2017030129A1 (ja) * 2015-08-20 2017-02-23 ユニプレス株式会社 ベルト式無段変速機に用いるプランジャ部材
JP6689397B2 (ja) * 2016-10-18 2020-04-28 本田技研工業株式会社 ドライブプーリの製造方法及びその製造システムと、ローラ組付装置、ピース取付装置及びボス挿通装置
CN109340347A (zh) * 2018-09-05 2019-02-15 深圳市淳睿贸易有限公司 一种机动车副槽轮制造方法及成品

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101505877B1 (ko) * 2013-04-08 2015-03-25 우원식 개량된 조립구조를 갖는 텐션풀리
KR101511347B1 (ko) * 2013-10-10 2015-04-14 강경순 조립형 텐션풀리
KR101504611B1 (ko) * 2014-02-21 2015-03-20 우원식 조립형 텐션풀리

Also Published As

Publication number Publication date
JP4280279B2 (ja) 2009-06-17
CN101169183A (zh) 2008-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4280279B2 (ja) Vベルト式自動変速装置のプーリ
US9404541B2 (en) Mating connection for connecting two components in a non-rotatable way and method
JPS63246516A (ja) クラツチレリ−ズ軸受装置
WO2007092375B1 (en) Housing and gearbox for drill or driver
JP2010107033A (ja) コネクタ
AU2001290251A1 (en) Friction agitation joining tool, friction agitation joining method and joined member manufacturing method
CN113286952A (zh) 行星传动组件和将行星架连接至带花键零件的方法
JP2006038058A (ja) 軸部材と相手部材との結合部
US10294997B2 (en) Method of staking a damper flange to a damper hub
JP5481268B2 (ja) シリンダ装置
US11879530B2 (en) Torque converter anti-contamination plate
JP5213863B2 (ja) 第1円筒状部材と第2円筒状部材との結合体
JP2002331516A (ja) タイルカッター用回転刃
JP2016176332A (ja) タービン軸および過給機
JP2009527701A (ja) 等速ジョイント
JP2000329214A (ja) 組立カムシャフトおよびその製造方法
JP2004337954A (ja) 塑性結合部品及びその製造方法
JP3589281B2 (ja) 等速形自在軸継手の外輪部における外輪部材と軸部材との結合方法
JP2008067555A (ja) ロータ組立体とその製造方法
JP2008089148A (ja) 等速自在継手の組立方法
US20230349455A1 (en) Core ring for torque converter
TW201200377A (en) Drive body for bicycle wheel hub
JP2004301208A (ja) 歯車およびその製造方法
JP4780301B2 (ja) 駆動部品の塑性結合方法
JP2014122660A (ja) 軸受装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080819

A977 Report on retrieval

Effective date: 20080820

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081017

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20090217

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090313

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120319

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees