JP2008106300A - アルミニウム及びアルミニウム合金の着色方法 - Google Patents

アルミニウム及びアルミニウム合金の着色方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ホウ酸を電解着色液に使用することなく、かつ従来の電解着色法による色調を得られると共に、電解着色液を安定化させてその長寿命化を図ることのできるアルミニウム及びアルミニウム合金の着色方法を提供する。
【解決手段】アルミニウム及びアルミニウム合金に陽極酸化皮膜を形成した後、金属塩を含む水溶液を用いて前記アルミニウム及びアルミニウム合金を電解処理し着色するアルミニウム及びアルミニウム合金の着色方法において、前記水溶液がα−アミノ酸を含有することを特徴とするアルミニウム及びアルミニウム合金の着色方法であり、前記α−アミノ酸としてはグリシン、アラニン及びグルタミン酸より選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、アルミニウム及びアルミニウム合金の着色方法に関し、より詳しくは、陽極酸化処理によりアルミニウム及びアルミニウム合金表面に形成された多孔性皮膜に、各種色調の色を電解着色するアルミニウム及びアルミニウム合金の着色方法に関するものである。
アルミニウムやアルミニウム合金(以下、アルミニウム材料ということがある)は、その特性を活かされた建築部材、装飾品、厨房用品、光学機器部品、電子部品など、日用品から工業用品までの幅広い分野に使用されている。これらの用途に供するのに耐候性、耐食性や耐摩耗性及び製品外観などを向上するために各種の表面処理がアルミニウム材料表面に施されている。
従来から、アルミニウム材料の表面処理としては、陽極酸化処理が一般的に行われ、陽極酸化処理がなされたアルミニウム材料の表面には陽極酸化皮膜が形成される。この皮膜はアルミニウム材料の基材上にアルミナ(Al)のバリア層と、微細な孔が多数存在する多孔性層との二層からなるアルマイトと呼ばれる皮膜であるが、アルマイトは無色透明であるためアルミニウム材料は下地の銀白色を呈するようになる。
ところで、サッシやカーテンウォール、ドアノブなどの建築材料を始めとするアルミニウム製品の市場要求としては、茶〜黒色系のブロンズ調やグレー、ワインレッドなどの各種色調を有する多色化が求められている。そのため、この多色化要求に供する着色処理が種々施されている。この着色処理を大別すると(1)アルマイトに対する有機・無機染料の吸着(染色法)、(2)陽極酸化処理における自然発色(自然発色・合金発色法)、(3)アルマイトに対する電解着色(二次電解着色法)のように大別できる。通常、大量生産において着色の耐候性が良く、色調にばらつきが少なく、しかも安価な二次電解着色法が多く用いられている。
従来、二次電解着色法では、着色液成分である硫酸コバルトや硫酸ニッケルなどの金属塩以外の主成分としてホウ酸(HBO)を添加した電解着色液中でグレー色や赤錆調に着色する技術が開示されている(特許文献1、2)。
特開2006−233242号公報 特開2001−59199号公報
ところが近年、水質汚濁防止法などの改正によりホウ素の河川などへの排出基準が厳しくなり、またホウ酸を含む排水は大量に処理することが難しく、その使用が困難になっている。
そこで、本発明の目的は、上記問題のあるホウ酸を電解着色液に使用することなく、かつ従来の電解着色法による色調が得られると共に、電解着色液を安定化させてその長寿命化を図ることのできるアルミニウム及びアルミニウム合金の着色方法を提供することにある。
本発明者は、上記の目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、従来の電解着色法による色調が得られ、かつ液寿命の長命化が図られる電解着色液成分として、上記ホウ酸に代えてグリシン、アラニン、グルタミン酸などのα−アミノ酸を単一あるいは混合させて従来の電解着色液に添加して用いることで上記問題点を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、アルミニウム及びアルミニウム合金に陽極酸化皮膜を形成した後、金属塩を含む水溶液を用いて前記アルミニウム及びアルミニウム合金を電解処理し着色するアルミニウム及びアルミニウム合金の着色方法において、前記水溶液がα−アミノ酸を含有することを特徴とするアルミニウム及びアルミニウム合金の着色方法である。
本発明のアルミニウム及びアルミニウム合金の着色方法においては、前記α−アミノ酸がグリシン、アラニン及びグルタミン酸より選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
本発明のアルミニウム及びアルミニウム合金の着色方法によれば、α−アミノ酸を含有する金属塩水溶液を電解着色液として使用し着色処理を行った結果、ホウ酸を添加した電解着色液で処理した場合と同様な色調を得ることができ、また従来のホウ酸添加液よりも処理液のpH変化及び色調ばらつきが小さくなり、かつ、短時間に濃色を得ることが可能になった。そして、排出基準が厳しく使用が困難になっているホウ酸を含まない着色液での二次電解着色が実現でき、環境問題に対応することができる。
本発明に係るアルミニウム材料の着色方法は、アルミニウム材料の陽極酸化皮膜に二次電解着色処理を施し着色する際に、電解着色液として金属塩を含む水溶液にα−アミノ酸を添加した溶液を用いることにある。
本発明のアルミニウム材料の着色方法においては、その前処理としてアルミニウム材料の陽極酸化処理が行われ、アルミニウム材料の表面に陽極酸化皮膜が形成される。
陽極酸化処理による陽極酸化皮膜の形成は、例えば、陽極酸化処理液中でアルミニウム材料を陽極として、処理液中で電気分解することによって得られる。陽極酸化処理液としては、硫酸、シュウ酸、リン酸、クロム酸等の酸性浴、水酸化ナトリウム、リン酸ナトリウム、フッ化ナトリウム等の塩基性浴の何れを用いてもよく、陽極酸化皮膜の膜厚も限定されることはないが、通常6〜30μmが適当である。この陽極酸化処理は、従来から公知の方法で行うことができる。また、常法により脱脂、水洗、スマット除去等の前処理を施した後に行ってもよい。
本発明に用いられる電解着色液は、着色の色調に応じて、コバルト、ニッケル、銅、セレン、スズなどの金属の硫酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩、酒石酸塩などを含む水溶液であり、又はこれらの塩の混合物であってもよい。この金属塩の濃度は、特に限定されないが、通常金属イオンを2〜10g/L含むものが用いられる。中でも、硫酸ニッケルや硫酸コバルトなどの硫酸を含む電解液が液の安定性の観点から好ましい。
上記電解着色液は、本発明の目的を達成するために、上記金属塩水溶液にグリシン、アラニン、グルタミン酸、(イソ)ロイシン、セリン、トレオニン、システイン、シスチン、アスパラギン酸、グルタミン酸などのα−アミノ酸を単一あるいは混合させ添加される。混合する場合の比率は、アミノ酸の種類、処理条件等によることができる。中でも、グリシン、アラニン、グルタミン酸が好ましく、特にグリシンが溶解性に富みかつ経済性を考慮した場合好ましい。
添加するα−アミノ酸の量は種類によって異なるが、通常0.01〜1.0M/Lである。添加量が0.01M/Lより少ないと本発明の目的が十分達成できなくなることがあり、1.0M/Lを超えて添加してもそれ以上の効果が期待できず、不経済となる。
上記電解液のpHは、コバルト、ニッケルなどの金属塩にα−アミノ酸を添加することにより、pH3〜6の範囲に調整され、pH4〜5が好ましい。また、処理液温度は15〜30℃である。
上記電解着色液を使用した二次電解着色処理は、処理電流波形、処理電圧、処理時間などの処理条件が既存の二次電解着色技術で処理可能なため新規付帯設備などの必要はない。
また、電解着色液のpHはα−アミノ酸の添加による緩衝作用により調整作業も低減することができる。
電解着色処理は、上記電解着色液中で、アルミニウム材料を陰極に接続して直流電流、交流電流、交直重畳電流又はパルス電流を印加することにより行う。その際の印加電圧、印加時間等は常法通りで十分であり、処理液の種類にもよるが、通常、5〜50Vで1〜10分間程度である。
また、処理中は、処理液を撹拌することが好ましく、撹拌することによって、電解着色処理の均一化、高速化を図ることができる。撹拌は、プロペラやポンプを用いた液循環、空気による撹拌等一般的な方法で行うことができる。
電解着色処理を施した後のアルミニウム材料には、必要に応じて、常法に従った電着塗装や静電塗装などの塗装、あるいは封孔処理(半封孔処理を含む)を施すことができる。封孔方法は、沸騰水処理、水蒸気処理、酢酸ニッケル処理等の公知の方法を用いて行うことができる。
以下に実施例を用いて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
[実施例1]
JIS H4000に規定のA1100P−H24のアルミニウム板に一般的な前処理を行った後、15%硫酸水溶液にて電流密度1.0A/dmで30分間陽極酸化処理し、得られた厚み10μmの陽極酸化皮膜に、0.1M/L硫酸コバルトに0.5M/Lグリシンを添加した電解着色液にて交流定電圧15Vで5分間通電した結果、均一な褐色の着色が得られた。
[実施例2]
JIS H4000に規定のA5052P−H32のアルミニウム板に実施例1と同様の方法で陽極酸化処理し、得られた厚み15μmの陽極酸化皮膜に0.1M/L硫酸ニッケルに0.5M/Lアラニンを添加した電解着色液にて直流電圧20Vで4分間通電した結果、均一な黒色の着色が得られた。
[比較例1]
実施例2と同量の硫酸ニッケル液(0.1M/L)に0.3M/Lのホウ酸を添加した電解着色液にて、実施例2と同条件にて二次電解着色を施した。その結果、褐色の着色が認められたが、均一な黒色の着色を得るには更に着色時間の延長が必要であった。
[実施例3]
JIS H4000に規定のA1100P−H24のアルミニウム板に実施例1と同様の方法で陽極酸化処理し、得られた厚み10μmの陽極酸化皮膜に、0.1M/L硫酸コバルトにグリシンを濃度0.5M/Lで添加した、pH4.0の電解着色液にて、浴電圧25V、電解時間5分の処理条件下で電解着色処理し、処理面積を1dmずつ10dmまで電解着色を行ったときの液pHの変化(図中a)とそのときの色差(ΔE値)(図中b)の変化を図1に示した。比較として上記比較例1で用いたホウ酸系電解着色液で電解着色を行ったときの液pHの変化(図中c)とそのときの色差(ΔE値)(図中d)の変化を示す。
図1より、ホウ酸系電解着色液においては、電解着色を行うとpH値は1dmで大きく低下し、ΔE値も3dm処理で2.0以上となりその後も大きく上昇し、皮膜の色は徐々に薄くなっている。これに対して、グリシン系電解着色液では、10dmまで処理してもpHの低下はほとんどなく、ΔE値の変化も1.0以下であり、皮膜の色もほとんど変化していないことが分かる。
本発明のアルミニウム及びアルミニウム合金の着色方法によるアルミニウム製品は、多色性を有し色調も良好であり、耐候性、耐食性などに優れることから、市場要求に十分応えるものであり、サッシやカーテンウォールなど建築部材を始めとし日用品から工業用品まで各種アルミニウム及びアルミニウム合金製品に使用することができる。
電解着色処理面積と液pHおよび色差(ΔE値)の変化を示すグラフである。
符号の説明
a、c……液pHの変化
b、d……色差(ΔE値)の変化

Claims (2)

  1. アルミニウム及びアルミニウム合金に陽極酸化皮膜を形成した後、金属塩を含む水溶液を用いて前記アルミニウム及びアルミニウム合金を電解処理し着色するアルミニウム及びアルミニウム合金の着色方法において、
    前記水溶液がα−アミノ酸を含有する
    ことを特徴とするアルミニウム及びアルミニウム合金の着色方法。
  2. 前記α−アミノ酸がグリシン、アラニン及びグルタミン酸より選ばれた少なくとも1種である
    ことを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム及びアルミニウム合金の着色方法。
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